大祓百鬼夜行㉕〜オペレーション・キャリバーン
●カクリヨファンタズム・東方親分のマヨイガにて
「来やがったぜ、大祓骸魂!」
山本五郎左衛門が住まうマヨイガに駆け込んでくる碎輝。彼がもたらしたのはUDCアースに大祓骸魂が姿を現したという急報であった。
「マジか! ワイちゃんも身を粉にしてバズらせた甲斐があったわ! で、場所は?」
「UDCアース日本国、東京都墨田区押上の電波塔……スカイツリーだ!」
それを聞いてがたり、と立ち上がるバズリトレンディ。
「スカイツリー……まさか、奴の狙いは!」
「お前さんの想像通りにゃ、バズリトレンディ。カクリヨファンタズムそのものをぶつける気にゃ……!」
マヨイガの主、五郎左衛門は奥歯をぎりっと鳴らした。
「スカイツリーにはゲイン塔があるにゃ。その空間をカクリヨファンタズムが如き空間に変える力を奴は持っとるにゃ。これを呼び水にして、奴はカクリヨファンタズムをUDCアースにぶつける……そんな事をしたら2つの世界が対消滅するにゃ!」
五郎左衛門はすぐにマヨイガの奥へと向かうと、そこに設置された、この場には似合わない電子端末を起動する。
「……聞こえるかにゃ、ジェイミィさん」
「あぁ、山本さん。通信状態は良好です。そちらに通信端末を提供して正解でしたね。……大祓骸魂の件ですか」
電子端末の画面に映ったのはグリモア猟兵、ジェイミィ・ブラッディバック(脱サラの傭兵/開発コード[Michael]・f29697)。彼は先のオペレーション・スタンドアローンの際に、大祓骸魂の出現情報をキャッチした時に備えて彼女のマヨイガに通信設備を設置したのだ。
「うむ。奴はUDCアースの東京スカイツリーにおるにゃ。このままだと2つの世界が対消滅を起こす……作戦プランをいただこうかにゃ」
「了解です。現在、他のグリモア猟兵2名にも連絡を取りました。3方向同時作戦を開始します。親分の皆さんにはその一角、オペレーション・キャリバーンを担当して頂きたい」
と、ここでジェイミィは一度言葉を切る。
「……しかし、西洋親分さんは消失したように思いましたが」
「僕かい?」
なんと、身体を崩壊させたはずの西洋親分・しあわせの王子が背後から現れたではないか。
「……! 無事だったのですか!?」
「奇跡っていうのは信じてみるもんだね。もちろん、これが一時的なものなのか、完全復活を意味するのかは僕にもわからない。でもね……それはこの際置いておこうか。せっかくの最終決戦なんだ、僕も混ぜてほしいね」
「まぁ、そういうことにゃ。今は細かいことを気にしている場合ではないにゃ」
4人の親分たちが並び立つ。
「……準備が出来次第、我らはUDCアース、東京スカイツリーに向かうにゃ!」
「滾ってきたぜ……オレの成長を乗り越えた奴らと共闘できるんだからな!」
「今のトレンドは唯一つ、『大祓骸魂をぶっ潰せ』! 妖怪軍団、アッセンブル!」
「さぁ、奇跡をもうひとつ起こしに行こうか! 僕たちの最終決戦を始めよう!」
こうして、ジェイミィからのミッションプランを受け取った4人の妖怪親分達は東京スカイツリーに向けて出撃するのであった。
●オペレーション・キャリバーン
「ミッションを説明しましょう」
グリモアベース。集まった猟兵達を前に、ジェイミィはミッションブリーフィングを開始する。
「作戦目標は東京スカイツリーの大祓骸魂の撃滅。現在、大祓骸魂はUDCアース日本国、東京都墨田区押上の東京スカイツリーのゲイン塔を占拠しています。この設備が電波塔としての要なのですが、大祓骸魂はこのゲイン塔を中心に東京上空をカクリヨファンタズムの如き空間に変容させようとしています。この空間を呼び水にして、本物のカクリヨファンタズムをUDCアースに呼び寄せる算段です」
もしも完全にUDCアースにカクリヨファンタズムそのものが顕現してしまった場合、UDCアースとカクリヨファンタズムの双方がぶつかり合うことで対消滅が起きるとジェイミィは仮説を立てていた。故に、なんとしてでもこれを食い止める必要がある。
「我々はこれより、東京スカイツリーに向かい、大祓骸魂との決戦に臨みます。すでに骸魂を吐き出した妖怪親分4名……東方親分『山本五郎左衛門』、西洋親分『しあわせの王子』、竜神親分『碎輝』、新し親分『バズリトレンディ』が現地に向かっています。彼らと共闘し、大祓骸魂の撃破をお願いします」
各親分はそれぞれの戦術で大祓骸魂と対峙する。山本は配下の妖怪軍団を指揮した集団戦法。王子は猟兵達の真の姿での戦いの補助。碎輝は無限成長を活かした直接戦闘。そして新し親分はSNS等を通じた応援の呼びかけに加えてクラウドファンディングによる資金調達を行い、猟兵の装備を強化するという。
「陣容としては申し分ないでしょう。4人の親分の支援を受けて、存分に戦ってきてください」
そう言えば、とジェイミィはひとつ付け加える。
「私事で恐縮なのですが、作戦完了予定日の6月1日は私の誕生日でして。……プレゼントには大祓百鬼夜行の戦勝記念日をお願いします」
Victory should be nice.と。
冗談めかして語ったジェイミィは、全員の生還を祈りながらポータルを開く。
大祓百鬼夜行最終決戦計画「プロジェクト・トライポッド」構成作戦、作戦コード「オペレーション・キャリバーン」、開始。
作戦目標──大祓骸魂の撃滅。
交戦規定──全員生還。
バートレット
どうも、バートレットです。
いよいよ大祓骸魂との最終決戦です。6月1日を気持ちよく迎えるためにも頑張って倒しましょう。
今回のプレイングボーナスは以下のとおりです。
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プレイングボーナス……(全ての戦場のプレイングボーナスから好きなものを選び、使用できます)
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大祓百鬼夜行におけるすべての戦場のプレイングボーナスから、どれか一つ好きなものを選択してください。それがプレイングボーナスになります。どのようなプレイングボーナスがあるかは、戦争概要ページをご確認ください。
また、本シナリオに限り、以下の行動からいずれかひとつを選択して行うと追加ボーナスを獲得できます。
・東方親分と妖怪の軍勢と協力しながら戦う。
・西洋親分の力によって真の姿を解放する。
・竜神親分を成長させ、強力な形態にした上で共闘する。
・新し親分のフォロワーの応援を受けるか、クラウドファンディングで集められた支援金によって装備を購入・強化する。
OP公開後、即プレイング受付を開始します。締め切りは5/29 21:00とさせてください。募集状況はタグでも確認できるようにしますので、合わせてご確認をお願いします。
それでは、皆さんのアツいプレイングをお待ちしております!
第1章 ボス戦
『大祓骸魂』
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POW : 大祓百鬼夜行
【骸魂によってオブリビオン化した妖怪達】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[骸魂によってオブリビオン化した妖怪達]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD : 生と死を繋ぐもの
自身が装備する【懐刀「生と死を繋ぐもの」】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ : 虞神彼岸花
【神智を越えた虞(おそれ)】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を狂気じみた愛を宿すヒガンバナで満たし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:菱伊
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
アリス・フェアリィハート
アドリブ等も歓迎
遂に
大祓骸魂さんとの決戦…
②【他の猟兵と連携して戦う】
【東方親分と妖怪の軍勢と協力しながら戦う】
『五郎左衛門さん…ご助勢感謝します…!』
【POW】
敵の攻撃は
【第六感】【見切り】【残像】
【オーラ防御】で
状況により翼で飛翔
【空中機動】【空中戦】も使い
防御・回避
【第六感】等で
敵や場の状況を把握
他の猟兵さん達との
攻撃機会を見計らい
【結界術】で
本体に寄らせない様
骸魂妖怪の動きを制限
一斉攻撃の時には
【第六感】【早業】
【瞬間思考力】
声かけ等で
タイミング合わせ
ヴォーパルソードで
【破魔】【浄化】を込めた
【属性攻撃】をのせたUCを放ち
皆さんと一斉攻撃
『そんなに愛してた世界を…貴女は滅ぼすなんて…』
リオン・ゲーベンアイン
親分達、任せて!
東方親分…サンちゃんの妖怪の軍勢と協力しながら戦うよ!
さぁ、見るが良いよ…八岐たる大蛇の進撃(オロチウィーク)を!
そう言うや否や、弓から迸るのは過去を操る黒と未来を操る白に始まって各戦争から特に強力な力を持つオブリビオンの力を属性に変換し、呼び出したオロチ12体がスカイツリーの上空を周囲を漂う様に使役する
更に、このユーベルコードは代償を踏み倒して代償を『大祓骸魂の戦闘能力』に指定し、弱体化していく…つまり、懐刀「生と死を繋ぐもの」を複製すればする程、オロチの数と質は上昇する
そして、私は『真の姿』…サイキックハーツ『神弓公』として、更にオロチとサンちゃんたちを強化していく!
地籠・陵也
【アドリブ連携歓迎】
あんだけ苦戦させられた親分たちが共に闘ってくれるんならこれ程心強いことはないな……ここまできたんだ、絶対に勝たないと。
ジェイミィの誕生日も近いことだしな。
【指定UC】!真の姿に変身して戦う。
東方親分の妖怪軍勢の護りを一手に引き受けるぜ!
安心しな、俺がいる限り誰も死なねえよ、護りと戦線維持は俺の十八番だからな!
【高速詠唱・多重詠唱】で【結界術・オーラ防御】を常時展開!
攻撃を【かばう】か【破魔】術で牽制し【おびき寄せ】俺に集中させる!
【激痛耐性】で多少の痛みなら平気だし【継戦能力】には自信があるからな!
UCで出てきたオブリビオンたちは【カウンター】で【浄化】の【範囲攻撃】だ!
チェスカー・アーマライト
行動
東方親分の妖怪軍勢と協力し
カード弾幕に対処する
地上に展開した妖怪達を狙って電撃戦をしかける
対空火砲による電波塔への援護が出来ねーように
こちらで注意を引いて
可能な限り撃滅する
敵勢に向けてタンクモードで突貫
各種武装、パイルバンカーも
全部乗せの大盤振る舞いで縦深突破だ
心情
猟兵も妖怪も
こんだけ集まると壮観だな
いよいよ戦争らしくなってきたじゃねーか
あたしもビッグタイガーも
空こそ飛べねーが
それでも出来る仕事は山ほどあらぁ
味方を墜とさせる訳にゃいかねー
天使とダンスすんのはテメーらの方だぜ
●東方の軍勢に負けは無し
プロジェクト・トライポッドが発令され、猟兵達は3方向同時作戦を展開する。
市井の人々と共に地上の被害を食い止めるオペレーション・スペキュラム。
一時的に現世に蘇った亡者と共に大祓骸魂の側面より切り込むオペレーション・クロウジェム。
そして四大親分と共に大祓骸魂の主力と正面から決戦を行うオペレーション・キャリバーン。
カクリヨファンタズムと特に関係の深いUDCアース日本に古くより伝わる「三種の神器」に擬えた作戦は、かくして幕を開けた。
そして、正面からの決戦であるオペレーション・キャリバーンにおいて先陣を切ったのは4人の猟兵。
オラトリオの姫君、アリス・フェアリィハート(不思議の国の天司姫アリス・f01939)。
無垢なる弓兵、リオン・ゲーベンアイン(純白と透明の二つの無垢を司る弓使い・f23867)。
浄化を司る白き竜、地籠・陵也(心壊無穢の白き竜・f27047)。
果てなき闘争を生きる渡鴉、チェスカー・アーマライト(錆鴉・f32456)。
それぞれがそれぞれの思いを抱き、大祓骸魂が待つ東京スカイツリーへと急行した。
「よく来てくれたにゃ」
一足先にスカイツリーの電波塔にやってきていた東方親分の五郎左衛門が猟兵達を出迎える。
「五郎左衛門さん……ご助力感謝します……!」
一同を代表して、アリスが今回の協力体制を快諾してもらった件の礼を述べる。
「いやいや、礼を言いたいのはこちらの方にゃ。アリスには儂への骸魂の侵食を止めてくだすった恩もあるしにゃ。あの鍵を使った浄化の術は見事だったにゃ!」
「光栄です……私も、皆さんが無事で良かったです」
アリスに返礼をした後、五郎左衛門は陵也に向き直る。
「それと陵也……儂らの戦闘訓練に付き合ってくれていたのはお前さんの弟かにゃ? 彼にも改めてよろしく伝えておいて欲しいにゃ」
「あぁ、確かに伝えておく。戦争が終わったら飼い猫も含めた3人で遊びに行くよ」
「うむ、そのためにも此度の戦い、必ず勝つにゃ」
五郎左衛門は再び前方を見据えると決意とともに指揮懐刀を抜刀し、集まった東方妖怪の軍勢に向けて指示を出し始めた。
「これよりオペレーション・キャリバーンを開始するにゃ! 鶴翼の陣で大祓骸魂を包囲! どろんバケラー衆は右翼を、獄卒衆は左翼を担当! 悪霊衆は状況に応じて遊撃を! 各自、非常時の指揮系統変更パターンをしっかりと把握した上で戦闘に当たること!」
五郎左衛門の指揮のもと、整然と動く東方妖怪の軍勢。それに合わせて猟兵たちも各々の策をまとめる。
「──交戦を許可するにゃ!」
五郎左衛門が指揮懐刀を振り下ろし、東方妖怪と猟兵たちは一斉に前進した。
「なるほど、最早私の軍門に下る意味は無しと判断し猟兵側に付きましたか、四大親分。ならば猟兵諸共に殲滅あるのみ! 骸魂妖怪衆、密集陣形で迎撃! 敵の陣形を撹乱しつつ包囲網の突破を!」
大祓骸魂もこれに呼応して未だ骸魂を飲み込んだ妖怪たちを指揮して迎撃を開始する。大祓骸魂の影響が強いのか、骸魂妖怪たちは揃って虚ろな目をしながら大祓骸魂の指揮に粛々と従っていた。
「敵、密集陣形で迎え撃つ気やな! うげっ、皆揃って目のハイライト消して大祓骸魂の操り人形と化しとる! ワイちゃん達も骸魂吐き出してなかったらこうなってたんかいな……」
敵の動向を報告しながら、悍ましい想像をして身震いするバズリトレンディ。その報告を聞いて五郎左衛門はむぅ、と唸る。
「鶴翼陣形に対して密集……陣形が崩れるまで粘って一気に食い破る心算かにゃ。そうなると陣形が崩れやすい左翼方面が心配だにゃ……獄卒衆は防御面についてどろんバケラー衆と比べるとどうしても脆弱にゃ」
「なら、守りは任せておけ」
真の姿を解放し、白竜の力を表出させる陵也。祓穢の白き守護者たるその姿は、何があっても絶対に全員を護るという強い誓いの現れである。
「安心しな、俺がいる限り誰も死なねえよ、護りと戦線維持は俺の十八番だからな!」
「陵也……うむ、その誓い、見事成就してみせるにゃ!」
五郎左衛門が頷く。陵也は東方妖怪たちの戦線を維持すべく、次々と結界術や守護のオーラを重ねがけして、万全の守りを固めてみせた。これで簡単に抜けることはないだろう。
加えて、敵陣への斬り込みを担当するのはチェスカーだ。愛機の重戦車「ビッグタイガー」がその装甲を活かして一気に縦深突破を図る。
「猟兵も妖怪も、こんだけ集まると壮観だな! いよいよ戦争らしくなってきたじゃねーか!」
コックピットの中で快哉を上げるチェスカー。暴れまわる重戦車を止めようと、骸魂妖怪衆が殺到するも、その装甲はちょっとやそっとでは抜くことが出来ない。
「アタシとビッグタイガーを舐めんじゃねぇ!!」
戦車砲とパルスマシンガン、加えてパイルバンカーまでも動員し、骸魂妖怪衆を次から次へと無力化するその姿は、まさに戦場に解き放たれた猛獣が如し。
さらにリオンも敵の撹乱を行う。
「さぁ、見るが良いよ…八岐たる大蛇の進撃(オロチウィーク)を!」
弓から迸るのは各戦争から特に強力な力を持つオブリビオンの力。別戦線に現れ、猟兵達に力を貸す亡者たちの中でも特に強力な者との繋がりを呼び水に、呼び出したるは12体のオロチ。これらのオロチがスカイツリーの周囲を漂いながら、中央に位置する大祓骸魂に集中砲火を浴びせていく。
「っ、召喚術! させるわけには……!」
大祓骸魂も懐刀「生と死を繋ぐもの」を複製して応戦するが、これが裏目に出た。なんと、オロチが懐刀「生と死を繋ぐもの」から力を次々と奪い始めたのだ。力なく地に墜ちていく懐刀。
「まさか……すでに術中に嵌っている……!?」
「さらに皆を強化!」
真の姿たる『神弓公』の姿を晒したリオンは、オロチが食らった力を五郎左衛門や猟兵達、そして東方妖怪の軍勢に分け与えていく。
「今です! 一気に畳み掛けましょう!」
そして、ダメ押しのようにアリスが一斉攻撃を告げる。五郎左衛門の指揮に連動して、オーラ防御を活かした敵陣の撹乱や結界術による防御の重ねがけ、そして第六感による攻撃タイミングの予知を行っていた。そして、アリスは大祓骸魂に痛打を与えるべく、破魔と浄化の力を宿すヴォーパルソードを抜き放つ。
戦車砲、破魔の術、オロチの一斉攻撃、そしてヴォーパルソードの4つの力が大祓骸魂へと殺到し、その余波で骸魂妖怪たちは骸魂から開放されていく。
その最中、山本はアリスに告げた。
「……ここは任せるにゃ。アリス、お前さんはは亡者たちの下へ行くにゃ」
「えっ?」
アリスは首をかしげる。
「君にとっての……『友』があそこにいるにゃ!」
アリスは全てを察した。そう、彼女が一度はその手を拒んだ、あの少女がいる。
「……ありがとうございます、行ってきます!」
アリスは駆け出していく。今度こそ、「彼女」の手を掴むため。
大成功
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馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
第三『侵す者』武の天才
一人称:わし 豪快古風
武器:黒燭炎
選択プレボ:真の姿ver.2『紅炎狼』を晒して戦う(橙色の狼)
ふむ、碎輝を成長させるか。
なーに、ここに碎輝の力を受けた黒燭炎と腕もあるしの!軽く手合わせ。
そして…選択UCを使用。結界にて懐刀を防ぎ、さらには天候操作で雷雨にしてくれる!
言っておくが、わしの炎はこれ(雷雨)では消えぬぞ?成長するしな!
ははは、その炎を纏ったまま、なぎ払いの一回目、突きの二回目よ!
見た目が幼子とて、容赦はせぬのよ。それが、我らである!
※
碎輝にめちゃ好感持ってます
黒燭炎と腕の経緯は『目覚める黄金竜』も参照願います
レテイシャ・マグナカルタ
碎輝と共闘
アンタと戦うチャンスに恵まれなかったが一緒に戦えるのも悪くないぜ!
蒼い竜の翼広げ碎輝と共に飛びながら敵に向かう
いくぜ!
飛んでくる無数の武器に対応するためお互い背中合わせで構え、オレは体の中に眠る膨大な魔力をナイフにまで巡らせて武器をはじいていく
っと、あぶねぇ!
回避しきれない同時攻撃に碎輝と手をつなぐ
オレの魔力が碎輝を巡って強化し、オレは触れた碎輝とその雷を武器として、二人で踊るように回転して蒼い雷撃のキックで吹き飛ばすぜ
このまま行こうぜ!
手をつないだまま蒼い雷撃を纏ったW回転蹴りを叩きこむ
(噴き出した魔力が二頭の竜のようなイメージを作って突撃していく感じの)
●二竜一狼、雷を纏いて
「ふむ、碎輝を成長させるか。なーに、ここに碎輝の力を受けた黒燭炎と腕もあるしの!」
「ホント、つくづく気が合うな景雅! よし、準備運動がてら軽くひと勝負と行こうぜ!」
馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)を構成する人格が一人、侵す者こと馬舘・景雅は橙色の狼の姿を取り、早速碎輝と手合わせをしている。どちらも似た者同士ということもあり、まるで古い友人のじゃれ合いのようだが、巻き込まれればただでは済まないほどの槍技の応酬が繰り広げられていた。
景雅は碎輝と戦い、その中で黒燭炎と腕に碎輝の放った雷を受けている。その結果、なんと碎輝と同様の無限成長の力を宿すことに成功。さらに碎輝との絆が深まったことになる。
「元気なもんだ……とは言え、今回は皆背中預けて戦うんだ、程々に頼むぜ」
苦笑しながらも、悪くないと微笑むのはレテイシャ・マグナカルタ(孤児院の長女・f25195)。彼女は生憎碎輝と戦う機会に恵まれなかったものの、今回は轡を並べて戦えることに喜びを感じていた。
「わかってるよレテイシャ。そんくらいの加減が出来ねぇ俺たちじゃねぇって、なぁ?」
「うむ、此度は一蓮托生。準備運動故、これくらいはじゃれ合いだ」
「ったく、オブリビオン・フォーミュラを前に随分と余裕だな? 確かに負ける気はしないけどよ」
呵呵、と笑い合う3人。すでに五郎左衛門たちの軍勢が骸魂妖怪の軍勢を壊滅状態にしているため、最早彼らがすることは敵陣深く切り込むのみである。
「では、行くぞ!」
「「応ッ!」」
3人は宙を舞い、大祓骸魂の下へと一直線に飛んでいく。
「っ、竜神親分と猟兵2人……! ですが、時間をかければ強力になるのはこちらも同じ!」
懐刀を用いて迎撃する大祓骸魂。だが、その大半は景雅が防ぐ。結界を展開した上、さらに周囲の天候を雷雨に変えることで懐刀の力を奪い、自分たちをさらに成長させていくのだ。加えて、レテイシャも体の中に眠る膨大な魔力を手持ちのナイフに流し込み、次々と懐刀を弾いていく。
とは言え、結界やナイフによる切り払いでは追いつかないほどの量が襲いかかってきている。これに危険を感じたレテイシャはすぐさま景雅と碎輝の手を握る。
「っと、あぶねぇ!」
レテイシャの魔力が手を通じて景雅と碎輝に流し込まれ、逆にレテイシャは2人の宿す雷の力を受け取ることで更に魔力が増幅されていく。
「おぉ、すまんレテイシャ! 助かったぜ!」
「ではこのまま……奴の下へと向かうとしようか!」
黒燭炎の纏う炎は雷雨の中にあってさらに成長を重ね、それと共鳴するようにレテイシャの魔力と碎輝の雷が強化されていく。3人は手をつないだまま、踊るように大祓骸魂へと突っ込んでいった。
「っ、成長速度が、速すぎる……!」
処理能力を超えた成長速度を前に、大祓骸魂とて為すすべがない。
「行くぞ、合わせろよ!」
「任せろ!」
「見た目が幼子とて、容赦はせぬ!」
レテイシャと碎輝の二頭の竜の如き魔力を纏った蹴撃と、景雅の放つ狼の牙の如き炎槍の二連撃が、大祓骸魂をしたたかに打ち据えていく。多大なダメージを負った大祓骸魂は、最早虫の息も同然であった。
大成功
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シル・ウィンディア
親分さんたちの力を借りて…
西洋親分さん…。力を借りるよっ!
真の姿を開放っ!
二対の光の翼が背中に発現して、青白いオーラで体を覆っています
光刃剣と精霊剣を束ねた大剣モードで攻撃っ!
【空中機動】で急速接近しての【残像】の【フェイント】を入れてから
【二回攻撃】で斬り返しを行うよ
ヒット&アウェイで攻撃を繰り返しつつ
敵攻撃は【第六感】で殺気や攻撃行動を察知して
動きを【見切り】【瞬間思考力】で回避・防御を最適に選択
回避は【残像】で攪乱、防御は【オーラ防御】で致命箇所を重点防御
攻撃・回避から詠唱を重ねて…
【多重詠唱】で【魔力溜め】を行ってからの
【全力魔法】で《指定UC》!
【限界突破】で後先考えずに撃ち抜くっ!
イヴ・シュプリーム
心情:これが……大祓骸魂……。貴女が二つの世界の脅威となる存在なら……ここで排除するわ……!
「交戦、開始……!!」
戦術:西洋親分の力によって【リミッター解除】し、真の姿を解放して挑みます。
光の翼を展開、同時に【狂気耐性、呪詛耐性、覚悟】と【オーラ防御】にて可能な限り虞への対抗力を向上させます
また、ヒガンバナについては【魔法:精神操作】の【精神攻撃】により愛の感情を軽減。【全力魔法】である指定UCをヒガンバナに向けて発動させ地形効果を【浄化】して敵の戦闘力向上を阻止します。
さらに【2回攻撃】を行い、【念動力】で動きを封じた上で【魔導レーザー】による【レーザー射撃】を叩き込みます
※アドリブ等歓迎
●奇跡を起こす光の翼たち
「西洋親分さん、力を借りるよっ!」
「二つの世界の脅威となる存在なら……ここで排除するわ……!」
ついに大祓骸魂を追い詰めた猟兵と四大親分達。亡者たちの側面攻撃もあり、今にも大祓骸魂は骸の海へ還らんとしていたが、まだ最後の気力で現世に残っている。そこへトドメを刺すべくやってきたのが、二対の光の翼を背負うシル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)と、同様に光の翼を展開したイヴ・シュプリーム(かつて滅んだ星の希望・f13592)であった。彼女たちは西洋親分たるしあわせの王子の力によって即座に真の姿を発現させたのである。その翼は黄金の輝きと青白いオーラが混じり合う。
「さぁ、飛んでくれ、シル、イヴ! 今は君たちこそが世界に幸せを齎すツバメだ! 僕の願い……幸せを運んでおくれ!」
王子は手を広げて宙を舞う2人を万感の思いで見上げながら自らの力を送り込む。
光刃剣と精霊剣を束ねて1本の大剣としたシルは、得意の空中機動によって大祓骸魂を翻弄する。残像すら残すほどの機動力を活かしてフェイントを入れつつ、一撃離脱戦法を繰り返しながら大祓骸魂の攻撃を撹乱していった。
「くっ、煩わしい……!」
「これが私の得意技っ!」
一方、イヴは虞への対抗力を向上させながら、大祓骸魂の足元から広がっていく彼岸花に光の翼から放たれた魔法によって、次々と原子レベルにまで浄化させていく。それは大祓骸魂の精神に作用し、彼女の狂気にも似た愛を薄れさせていく。
「馬鹿な……私の愛が……失われてしまう……私はこんなにもこの世界を愛していたというのに……!」
「その愛が世界を滅ぼすのなら、私達はその愛を否定する!」
「だって、その愛は一方的すぎるもん! 愛は与え合うものだって、なんでわからないの!?」
「そして、皆の幸せを奪うのが愛だと言うなら、僕達は幸せを与える愛を見せるだけだ!」
イヴ、シル、そして王子の叫びに、大祓骸魂は衝撃を受けた顔をする。
「私の愛は……間違っていた……?」
敵の攻撃を掻い潜り、防ぎながら、シルとイヴはついに大祓骸魂へトドメの一撃を放つ。シルが限界を超えて放つ六属性を束ねた巨大な魔力砲撃が、イヴが念動力で動きを封じた上で無数に飛ばすレーザー射撃が、光となって大祓骸魂を祓っていく。
「あぁ」
大祓骸魂は光の中で、笑みを浮かべた。
「では、次は正しき愛を……」
そのまま、光が止めば。
大祓骸魂は、完全にこの世から祓われたのであった。
──オペレーション・キャリバーン、ここに完遂。
プロジェクト・トライポッドはここに成就したのである。
「」
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵