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銀河帝国攻略戦⑨~銀河を駈けろ!

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「皆、お疲れ様。皆のお陰で第一陣は無事突破することが出来たよ」

 月原・雪花は深々と猟兵達に頭を下げる。うさ耳がピコピコ動き、猟兵達の目を引きつけるが直ぐに頭を上げた。雪花の表情は安堵から程遠く、その真剣な表情は未だ余談を許さぬ状況が続いている事を表していた。

「次はエンペラーズマインドだけど……その前にに防衛艦隊を倒さないと行けないんだけど……ちょっと問題があって」

 雪花は浮かない表情を浮かべ解放軍の弱点を告げる。
 解放軍は戦力上上回っているが、防衛艦隊は銀河帝国が率いているだけあって精鋭ぞろいだ。宇宙に名を馳せた強者揃いだが、一方解放軍は寄せ集めの集団で有り、戦闘は素人。手練れの軍人や傭兵達の前には多大な消耗を強いれられるだろう。その結果、多くの艦隊が撤退するのは目に見えている。

「このままだと上がった士気も落ちて攻め切れないかも知れない……だから皆にはこの防衛艦隊……エンペライダーズを倒してほしい」

 猟兵達が相手するのはミサイルファイターと呼ばれる衝角が付いたミサイル搭載戦闘機だ。
 衝角は戦艦の装甲を切り裂く程の威力を持ち、内蔵されたレーザービームにより周囲に無差別に破壊をもたらす。そして名前通りのミサイルはレーダー波を当てた相手に追尾する対艦ミサイル『スターシップキラー』により、回避困難な一撃を与える。

「 ミサイルファイターは数も多い……このままだと沢山の艦隊が撤退……もしくは轟沈する…だから皆にも宇宙に出てこれを撃破してきて欲しい。乗り物なら解放軍が貸してくれる」

 自前のがあるならそれでもいいと伝え、雪花は再び頭を下げて皆にお願いをする。うさ耳をピコピコさせつつ。

「休まる暇が無いけど、皆が希望だから……お願い。そして無事に帰ってきて」


暁月
 はい、暁月です。今回は集団戦となっております。敵は宇宙で歌を歌うようなところで出る戦闘機です。乗り手もそれっぽい奴らですが歌を解しませんので悪しからず。
 宇宙に出るに至って解放軍が装備を貸してくれるので、好きなのを借りてると思ってください。人型もありじゃないかと。

 それでは、第二陣、ハートを突撃させましょう!
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第1章 集団戦 『ミサイルファイター』

POW   :    衝角突撃
【機体前方に装備された対艦衝角】が命中した対象を切断する。
SPD   :    ファイターレーザー
【速射式レーザービーム】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    スターシップキラー
【レーダー波】を向けた対象に、【対艦ミサイル『スターシップキラー』】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

バル・マスケレード
借りる乗り物は宇宙バイクだとかの、そういう小回りの効くヤツがいい。
武器の都合上、コクピットに引っ込んでるワケにもいかねェしな。

操縦テクだけで回避できるような技術は持ち合わせてねェ。
だからユーベルコードで敵の射線、軌道を予測して、徹底回避しながら接近だ。

攻撃を掻い潜れたなら、【ロープワーク】技術を活かして
武器『久遠の《棘》』を伸ばし、ミサイルファイターに巻きつける。
そんでもってフルスロットルで宇宙空間引き回しの時間だ!
棘で締め付けながら力任せに引き回し、急速ドリフトなんぞを交えて
他のミサイルファイターと激突させての破壊なんぞを狙ってみるぜ。

「ヒハハハッ! 激しい揺れにご注意、ってなァ!!」


リーファ・レイウォール
※他の猟兵との連携歓迎

一網打尽にすればいいのよね?
「それじゃあ、派手に行きましょうか」
敵の士気を下げて、味方の士気を上げるのよ
【全力魔法】によるユーベルコード
【誘導弾】と【鎧無視攻撃】を乗せて【串刺し】にしてあげるわ
※とても良い笑顔で

動体【視力】で敵の動きを【見切り】ながら【援護射撃】
味方のオーダーがあれば応じるけど、無ければ忖度ね
【戦闘知識】で、味方の攻撃軌道や範囲への【おびき寄せ】も積極的に。
敵にとっては【だまし討ち】よね。これ。

援護射撃も通常攻撃も【属性攻撃】(雷属性)
通常攻撃では【2回攻撃】
まぁ【高速詠唱】でユーベルコードの二の矢も撃つけどね

回避行動は【見切り】と【残像】で。


空雷・闘真
【宇宙バイク】に【騎乗】した闘真は、ミサイルファイターがこちらに突撃してくるのを待ち構えていた。

【かばう】で他の猟兵を守りつつ、【見切り】【武器受け】で敵の突進を受け止め、そこから【グラップル】に持ち込むつもりなのだ。
そして【怪力】【神如き握力】で掴んだ敵を【武器】に見立ててグルグル振り回して遠心力を上乗せし、他の敵にそのまま【捨て身の一撃】からの【グラウンドクラッシャー】を叩き付ける。
他者からすれば、それはプロレスで言うジャイアントスイングのような技に見えるのだろうか。
とにかく、これが闘真が思い描く今回の作戦だった。

「力さえあればどんな物でも【武器】に出来る。例えば敵そのものでもな」


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
【SPD】

乗り物貸与か、ありがたい申し出だ……
けど悪いね、殊あの戦場ならいつもの相棒の方が信頼できるんでね。
アタシは宇宙カブで出るよ!
戦場に出たら、即座に【人機一体】を発動。
高機動アーマーとして戦場を駆け回り、
メーザーで戦闘機を撃ちまくる!
もしも機動力が欲しい味方がいたら、
バイクに変形してその役を全うしようじゃないのさ!



●殺戮騎兵を一網打尽せよ

「それじゃあ、派手に行きましょうか」

 リーファ・レイウォール(Scarlet Crimson・f06465)の号令の元、バル・マスケレード(エンドブリンガー・f10010)が借り受けた宇宙バイクに跨り、空雷・闘真(伝説の古武術、空雷流の継承者・f06727)もまた、同様に宇宙バイク。
 そして数宮・多喜(疾走サイキックライダー・f03004)は宇宙バイク――ではなく、宇宙カブ。食べ物の蕪でも証券で取引される株でもない。カブと呼ばれるバイク。つまり原付だった。
 見た目的に割とぼろぼろだがこれで飛べるのかと危惧するものも多いが、解放軍の中にいる宇宙船や戦闘機、宇宙バイクなどを手掛ける名工と呼ばれる老年の改造技師が速攻で手掛けたのでそこら辺の戦闘機や宇宙バイクよりも早い。

「これなら普通にバイクにしてくれても良かったんじゃないかい!?」
「ダメだダメだ。こいつはこれじゃなきゃダメなんだよ。下手にバイクにしちまうと途中でリアクターが融解、最悪爆発四散して宇宙の藻屑になっちまうぞ」
「私の宇宙カブがとんでもないことになったー!?」

 というやり取りもあったが戦争には役に立つと太鼓判を押されたので宇宙カブで彼女は疾走することに。

 リーファが自前の翼で宇宙空間に飛び出し、それに続くように宇宙バイクと宇宙カブが――カブがとんでもない速さで駆けて行った。数宮の【人馬一体】の効果もあるだろうが、暴走してるんじゃないかという速さでぶち抜いていく。あまりの早さにエンペライダーズも対応できず、ミサイルファイターが宇宙カブと合体した数宮に轢かれ一機轟沈。弾を打つ暇すらなかった。
 なし崩れに戦闘が開かれたが、出鼻をくじかれたエンペライダーズの動きが鈍い。

「こ、この野郎!!よくも特攻隊長をやりやがったな!!」

 ―――どうやら落としてしまったのは特攻隊長だったようだ。よく見たら他のミサイルファイターと違い赤色で角も生えてる。三倍の速さだったが宇宙カブと人馬一体となった数宮の方が早かったようだ。数宮はそのままメーザーを放ち続ける。エンペライダーズは密集体勢を取っていた所為で身動きが取れず、良い的だ。真ん中から食い破るように打って打って打ちまくる。
 多少トラブルがあったが、敵が混乱しているのを幸いに更に士気を下げるべく、リーファは【乾坤一擲〔雷天双戟〕】を放つ。

「天切り裂き顕現なさい、雷轟の方天戟たち。そして、存分に猛威を振るいなさい」

 破壊の紫電を纏った双戟がリーファの周囲に生み出される。その数120.その全てが尋常ならざる破壊の力を纏っている。【全力魔法】で生み出された双戟はまるで吸い込まれるようにミサイルファイターの軍団に向かっていく。
 
「くっ。避けきれん!」
「うわああくるなくるなくるなっ!うわぁぁああ!」
「俺、この戦いが終わったらあいつと一緒に……っ……!うわあああああ!!」

 双戟はミサイルファイターの装甲を容易く貫き、串刺しにし爆発四散。一部死亡フラグもしっかり回収された。リーファはとてもいい笑顔で満足そうに笑みを浮かべ、その笑顔を見たエンペライダーズは怯え竦む。彼らにとってはまるで死神の笑みの見えたのだろう。美しき死神の笑み、それに微笑まれた者は死ぬかのように感じたに違いない。
 あっと言う間に百機以上の機体を破壊されたエンペライダーズは士気が低下していく。この波に乗るようにパルが【《終焉》の終焉】を駆使し、死の未来を先読みし弾丸や衝角を回避しつつ、ミサイルファイターの横っ腹に【久遠の《棘》】が喰らい付くように巻きつく。

「ヒハハハッ! 激しい揺れにご注意、ってなァ!!」

 パルが宇宙バイクをフルスロットルで宇宙空間を駆けまわれば、【久遠の《棘》】がギチギチと音をならし、ミサイルファイターを引きずり回す。右から左、ある時は宙返りなど宇宙空間ならではの曲芸飛行を披露し、他のミサイルファイターにぶつけ衝角で切り裂いていく。
 エンペライダーズは精鋭ぞろいではあるが、数が多いからこその油断があった。あいつがやってくれるだろう、こっちには来ないでほしい。そんな事は猟兵達に関係なく、次々と引きまわしていく。

 同様に宇宙空間で暴れているのは空雷だ。伝説の古武術、【空雷流】最強の使い手にして継承者は傭兵として世界各地を回り、その舞台は宇宙へと飛び出した。空雷の動きはお世辞にも早いとはいえない。ふらふらして格好の的となっていたが、それが空雷の狙いと気づくのは後の事だ。
 空雷は自分へと迫ってくるミサイルファイターの衝角を見切り、真正面から受け止めて組み付く。空雷の怪力により頑丈なはずの衝角がミシミシと音を立て変形していく。とっておきの武器が人の手、それも素手で壊されていく様を見たエンペライダーズは恐怖に顔を染めていく。

「力さえあればどんな物でも【武器】に出来る。例えば敵そのものでもな」
「なっ……おまえもしかして!止めろ!止めてくれ!!」

 エンペライダーズは必死に空雷に懇願するものの、聞く道理はない。帝国の名のもとに多くの命を奪っていた相手だ。それが奪っていたものが奪われるだけの話。
【神如き握力】【怪力】により、扱いやすく穴をあけ、衝角を先端にしてミサイルファイターを武器として振り回す。
 宇宙空間の中で振るい、払い、そして突いては薙ぎ払う。まるで馴染んだ武器のように振り回されるミサイルファイターは次々と同型機を落としていく。中のパイロットは既に鮮血に染まっており、コクピットは真っ赤となって見えないのが幸いだろう。中はとても悲惨な事になっているのは想像に難くない。

 衝角がミシリと嫌な音を立てて折れ曲がれば、もうこれは使えないなとため息を吐いた空雷は振り回しているパルに視線を送れば、あちらも考えることを理解し、引きずり回していたミサイルファイターを空雷の元へと放り投げる。
 空雷は投擲されたミサイルファイターへ向け、グルグルと勢いよくスタボロになったミサイルファイターを振り回し、十二分に勢いが乗ったのを見ると【捨て身の一撃】からの【グラウンドクラッシャー】を叩き付ける!!

 ミサイルファイターに内蔵されていたミサイルに引火したのだろう。宇宙空間に爆発の光が巻き起こり、空雷を飲みこむが咄嗟にミサイルファイターの装甲を足場にして宇宙バイクごと飛びのいたので空雷は無傷だ。
 
 リーファの【高速詠唱】からの【乾坤一擲〔雷天双戟〕】による飽和攻撃、パルのロープアクションによる引き回し、空雷の理不尽な力技による破壊、数宮の【人馬一体】高速メーザーによって銀河を埋め尽くさんばかりに居たミサイルファイターが次々と数を減らしていく。このまま押せるかと思ったその時、高速で駆ける数宮に向けて金色の光が接近。嫌な予感が脳内を占め、出せる最大速度でその場から駆ければ金色の光がその場を貫いた。

「あっぶなー!何今の!」
「ほう、今のを避けるか」

 猟兵達の前に現れたのは金色のミサイルファイターだ。今まで戦っていたミサイルファイターとは格が違う。明らかに動きが異常なほどに早く、衝角もより鋭くトライデントのように三つに割れている。

「我が配下が世話になったな。ここからは我が相手をしてやろう。エンペライダーズ隊長、ヴァルヴァトフ。参る!落ちろカトンボ!!」

 ヴァルヴァトフが周囲にファイターレーザーを放ったのを皮切りに、激戦の舞台が切って落とされた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

露木・鬼燈
乗り物?
僕には秘伝忍法で召喚したムカデがある!
って、やっぱり宇宙はムリかー。
仕方がないから乗り物を借りるっぽい。
…サイボーグ化してるし操縦くらいできるんじゃない?
操縦機器を取っ払って繋げて直接コントロール、これだっ!
パイロットはムカデ、武器は外で黒剣を振り回す僕なのです。
これが宇宙用の騎乗スタイルっぽい!
とゆーことで、武器は取っ払って機動力に全振りでいいよね?
ないの? ならば改造なのです。
整備兵を捕まえて作業させるのです。
状態のいいものを寄越せなんて言わないから…ヤレ。
準備できたら出撃です。
戦法は近づいて黒剣で斬る、これだけなのです。
連結刃に変形させれば死角も減る。
うん、これならイケルイケル!


ミスタリア・ミスタニア
ハッ!宇宙間戦争の主力はオレら鎧装騎兵なんだよ!
こんな戦闘機だか攻撃機だか爆撃機だかハッキリしないようなやつが、鎧装騎兵から制宙権を奪えると思ってるのか!

アームドビットとダガービットを展開して『援護射撃』でミサイル迎撃に当たらせるぜ。
『空中戦、ダッシュ』で敵の死角を取るぞ、運動性が違うんだよ!
『捨て身の一撃』で敵の懐に潜り込んで、パイルバンカーで『鎧砕き、串刺し』で装甲ぶち抜いて、そのまま『2回攻撃、零距離射撃』の大型熱線砲(ブラスター・ランチャー)をぶっ放してやる!装甲ぶち抜いてゼロ距離ビーム砲だ、戦闘機如きじゃ耐えられねぇだろ!
1機落としたら、そいつを蹴って加速して次の獲物に突撃だ!


メタ・フレン
【アルカナ魔法商会】から来ました!

何だかSTGの世界に迷い込んだような気分ですね。
と言うわけで、【バトルキャラクターズ】でSTGとかに良くあるピュンピュン光弾みたいなのを飛ばして攻撃する宇宙船を21機出して、それらを合体させて乗り込みます。
【迷彩】【ものを隠す】【地形の利用】で宇宙空間の暗闇に溶け込みながら、どんどん敵を撃墜してやりますよ!
ただ余り敵に近付き過ぎると無差別弾幕攻撃をされるみたいなので、付かず離れずの一定の距離を保つことを意識します。


テラ・ウィンディア
宇宙空間の戦闘機ってのは不思議な形だな
おれの世界の鳥とほんの少し似てる部分もあるがな

転移直後周辺確認
戦闘知識も駆使して敵の陣形を見据え
密集している場所を把握すればグラビティブラストで広範囲を殲滅に掛かる

そして属性攻撃で炎を剣と槍に付与すれば空中戦でそのまま混乱している敵陣に突撃
第六感と見切りで敵の動きと攻撃を見据え可能なら同士打ちを狙い

槍で串刺した敵で更に他の敵のミサイルやレーザービームの盾にする

戦いの中敵の攻撃さえも容赦なく利用した混乱を利用した殲滅攻撃
更に密集陣形を見つければ容赦なくグラビティブラストで叩き潰し続ける

竜騎士ならそれこそ竜の如く災害へと至らなければいけないよなぁっ!(燃え盛り



●金色の光を堕とせ。

「ハッ!宇宙間戦争の主力はオレら鎧装騎兵なんだよ!こんな戦闘機だか攻撃機だか爆撃機だかハッキリしないようなやつが、鎧装騎兵から制宙権を奪えると思ってるのか!」
「中々の腕だ!だが銀河帝国の精鋭を舐めては困るな!!」

 エンペラーズ隊長ヴァルヴァトフが乗る金色のミサイルファイターとドッグファイトをしているのはミスタリア・ミスタニア(宇宙を駆ける翠の疾風・f06878)だ。鎧装騎兵は宇宙戦こそが本領発揮できる場であり、アームドビットとダガービットを駆使し、【空中戦】【ダッシュ】で多くのミサイルファイターを落とした。
 同様にヴァルヴァトフの背後を取ろうとするがそこは精鋭部隊の隊長。ヴァルヴァトフは他のミサイルファイターとは段違いに早く、ミスタリアのダッシュでさえも追いつくのがやっとだ。

「はええ!!」
「我に追いすがるとは見事だ解放軍よ!まさか有象無象の中にこうも光る者がいるとはな!だが!」
「嘘だろ!?」

 ヴァルヴァトフは戦闘機ではありえない直角起動でミスタリアの背後を取り、レーダー波を照射し、対艦ミサイル『スターシップキラー』のロックオンをする。

「落ちろ!!」
「落ちて堪るかあああ!!!」

 ミスタリアはアームドビットとダガービットで対艦ミサイルを迎撃するも、それは陽動で衝角でミスタリアを切り裂かんと迫る。
 だが、ヴァルヴァトフは途中で急直角で方向転換し、ミスタリアからそれる。その直後だった。

「あー外れたっぽい!!」
「ちぃ!妙な機体の割にやるではないか!!」

 ヴァルヴァトフの進むはずだった進路に黒い一筋の線が走る。ヴァルヴァトフはこのまま進めば金色の装甲を切り裂かれただろうが、長年の感が彼を助けた。
 ミスタリアの窮地を救ったのは露木・鬼燈(竜喰・f01316)だ。彼が搭乗するのは何と武装のすべてを取り払い、機動力のみを重視した流線型の戦闘機だ。もはや戦闘機ともいえるか怪しいが、露木が足場にしやすいように工夫もされている。
 露木が機体上部に跨るように乗っているが、ちゃんと戦闘機にもパイロットはいる。露木が呼び出した妖力を宿したサイボーグムカデだ。ムカデにパイロットが務まるのかと不思議に思われるが、これには老年の改造技師が腕によりをかけて専用機を仕立て上げた。
 露木の要望通りに仕立て上げられた専用機はサイボーグムカデだけが扱える代物で特大の欠陥品ともいえるが、この戦場に間に合わせるのは流石の技師と言える。
 そのおかげもあって露木は多くのミサイルファイターを黒剣の餌食にしてきたが、今対峙している金色のミサイルファイターには苦戦を強いられている。
 衝角と黒剣がぶつかり合い、エネルギー同士がせめぎ合う。

「生身でやりあうか!」
「派手な機体の割にとんでもないっぽい!!」
「この金色は伊達ではないぞ!!」

 ヴァルヴァトフはそう言い放つと全身を煌々と輝かせる。次の瞬間、周囲に速射式レーザービームを放ち、破壊の嵐を生み出した。露木は慌ててサイボーグムカデに指示を出して最速で範囲から逃れる。速度を重視し、色々と無理な注文をした所為で専用機は非常に耐久力が落ちている。猟兵である露木よりも脆いのだ。

 露木は下手に距離を開けると危険と察し、ミスタリアと共にヴァルヴァトフに肉薄する。そこに更に二人飛び込んでくる者がいた。

 メタ・フレン(面白いこと探索者・f03345)とテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)だ。

 メタは【バトルキャラクターズ】によって呼び出した21機ものの戦闘機を呼び出し、合体した機体に乗っている。【迷彩】【ものを隠す】【地形の利用】により宇宙空間に隠れ、デブリや小惑星群に潜んでテラと共に多くのミサイルファイターを撃ち落としていた。彼女らがここに来たという事は、もはや残りのミサイルファイターは目の前にいる金色のミサイルファイター一機のみ。
 テラたちの接近に気付いたヴァルヴァトフは速射式レーザービームを放つも、テラは串刺しにしたミサイルファイターを盾にして防ぎ、メタはギリギリの射程外で止まり難を逃れる。

「残りはお前だけだ。もう勝ち目なんて無いぞ!」

 テラは盾にしたミサイルファイターを投げ捨て、炎を纏わせた剣で切りかかる。ヴァルヴァトフは器用に衝角で受け止めればテラの炎と金色のミサイルファイターのエネルギーがぶつかり合い、衝撃波と共に炎が舞い散る。

「勝ち目がない……?何を御託を言っている。我が生きてる。我が生きていればエンペライダーズは不滅だぁぁああ!!」

 背水の陣となったヴァルヴァトフは持てる力のすべてを出しきるように猟兵の目から見ても恐るべき速度で翻弄し、衝角で切りつけ、レーザーで破壊をもたらし、ミサイルで爆発の花を咲かせる。
 それでも多勢に無勢。距離を取ったヴァルヴァトフに目掛けて、テラはエンペラーダーズを壊滅に陥れた必殺の一撃をお見舞いする。

「大地の力…存在の維持を司る力…星の力…我が手に集いて我が敵を滅せよ…グラビティ・ブラスト…往けぇ!!」

 テラの拳から放たれた強力な重力波砲が宇宙空間を薙ぎ払う。生身の身体から放たれたとは思えない程の一撃。この一撃こそが集団戦を得意とするエンペライダーズに痛恨の一撃を与えたのだ。そして【グラビティ・ブラスト】はその隊長であるヴァルヴァトフを呑みこむ。

「ぐううううっ!まだだ!まだ終わらん!まだ我の戦場は終わっては……!}
「いーや!もうこれで終わりっぽい!!」

 ヴァルヴァトフ以上の速度で駆ける黒い一刃が金色の機体を切り裂く。露木は戦いながらも速度を引き上げつづけ、機体が壊れるのを覚悟でリミッターを外し、限界以上の速度でヴァルヴァトフを上回った。
 そしてその必殺の一撃は金色の機体に大きな切り傷を与え、バランスを崩して決定的な隙を作る。

「バンカー、捉えた!ゼロ距離、これで!いっちまえよやぁぁぁぁ!」

 テラの反対側から接近していたミスタリアはパイルバンカーを金色のミサイルファイターに打ち込み、装甲を砕いて深く抉る。その逆側からは繋げるようにメタが光球を放ち続け、バンカーに深く突き刺さるように打ち続ける。
 パイルバンカーに深く抉りこんだ金色のミサイルファイターはミスタリアの大型熱線砲(ブラスター・ランチャー)――グリュンシュトゥルムを受け、膨大な熱量のレーザーを受け光に飲み込まれていく。

「そんなバカな……この我が……負ける……。皇帝陛下……!申し訳ありま――」

 大型熱線砲が金色のミサイルファイターの対艦ミサイルに引火したのだろう。他のミサイルファイターの数倍も大きな爆発が巻き起こり、真っ暗な宇宙空間に一時の灯りが埋れて猟兵達の機体や身体を照らす。

「……まだ戦争が始まったばかりだってのに、もうこんなのが出てくるのかよ。だが、俺は竜騎士だ。ならそれこそ竜の如く災害へと至らなければいけないよなぁっ!」

 テラは銀河帝国の災いとなるべく更に燃え盛り、他の猟兵達も気合を入れて宇宙バイクや宇宙カブと共に次の戦場へと向かって行った。

「あ、機体が持たないっぽい!?」

――流石に突貫工事で作り上げた専用機は一度改造技師の元に戻る羽目になった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月07日


挿絵イラスト