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銀河帝国攻略戦⑩~巨大隔壁破壊工作戦

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「お疲れさま! 解放軍の戦力が整ってきたみたいよ、皆さんの頑張りのおかげね」
 猟兵たちを迎えるポノ・エトランゼ(エルフのアーチャー・f00385)。
 集結した『解放軍』を薙ぎ払う予定であったカイザー・レイも、猟兵による攻撃によって破壊されたため、銀河帝国は帝国大要塞エンペラーズマインドを最終防衛ラインとする強固な防衛ラインを用意し、解放軍を迎え撃とうとしている。
「エンペラーズマインドは、遺失技術の一つであり、ワープドライブを妨害する能力を有しているの。
 エンペラーズマインドを攻略するためには、ワープドライブに頼らない艦隊戦によって、エンペラーズマインドのコアを破壊しなければいけない――ということで」

 今回の作戦だ。

 エンペラーズマインド内部には数百以上の巨大隔壁があり、エンペラーズマインド・コアを厳重に、堅牢に守護している。
 どれがコアに通じる道であるかは判明していないのが、現状。
「皆さんには、秘密裏にエンペラーズマインドに突入した後、要塞内を巡回する警備兵の目を盗み、出来るだけ重要そうな巨大隔壁の破壊を行ってほしいの」
「警備兵に発見されずに要塞の奥まで移動できれば、より重要な『巨大隔壁』を破壊することも、可能かもしれないね」
 猟兵の言葉に頷くポノ。
 だが、人数は厳選される。
「帝国軍の防衛戦力は、解放軍のスペースシップとの決戦に向かっており、エンペラーズマインド周辺宙域の警戒は疎かになっているわ」
 この隙にエンペラーズマインドへと潜入。
「当然、敵の哨戒はいるのだけどね。
 敵の哨戒にかからない少人数で潜入し、破壊工作をして、エンペラーズマインド・コアへの道を切り開いて頂戴」
 隠密行動だ。猟兵たちは頷く。
「だが、そこまで切り込むとなれば脱出はどうする?」
「グリモアベースへの強制撤退よ」
 なんとも、力技である。
 巨大隔壁の破壊後は、多数の警備兵が集まってくるだろう。
 ちなみに、エンペラーズマインドのワープ妨害の影響なのか、内部への直接転移は行えず、強制撤退は可能――と、このような作戦になった次第。
「それでは皆さん、よろしくね」


ねこあじ
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 ねこあじです。
 このシナリオは、

⑩『エンペラーズマインド』突入戦
⛺【戦力20】帝国大要塞『エンペラーズマインド』の開口部から突入し、内部の防衛機構を突破してコアを目指します。

 隠密故、少人数の採用となります。
 隠密行動の工夫に応じて、プレイングボーナスも起こるかと思います。
 どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 冒険 『⑩エンペラーズマインド突入戦』

POW   :    密かに潜入し、POWのユーベルコードで巨大隔壁を攻撃する

SPD   :    密かに潜入し、SPDのユーベルコードで巨大隔壁を攻撃する

WIZ   :    密かに潜入し、WIZのユーベルコードで巨大隔壁を攻撃する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

白波・柾
ようやくお膝元というわけか
まだまだ油断はできないが……やっと、一段階進んだ実感があるな
潜入した以上は目立てない
隠密作戦である以上、いつも以上に慎重にかからねばならない

『目立たない』を利用して潜入
単体潜伏兵として行動
『ハッキング』を利用して近くのコンソールを操作、
猟兵に有利な戦闘環境にできるように調整できたらいい
『ダッシュ』を使用して目的の隔壁まで迅速に移動し、
到着すれば仲間たちと協力して
隔壁の破壊を試みる

【正剣一閃】で隔壁を攻撃


青葉・颯夏
ルーナ(f01357)と同行

足音を立てないようにそっと移動
飛んだ方が静かだったら飛行
世界知識から要塞の構造を予想して、より内部に向かう方向へ
ルーナと違う方向だと思っても迷わずルーナの指示に従う

隔壁に辿りついたら持てる火力を総動員して破壊を試みる
破壊できたら時間稼ぎをしながら強制撤退


ルーナ・リェナ
颯夏(f00027)と同行

なるべく目立たないように移動
進む方向は聞き耳したり追跡で決める
わからなくなったら勘で行く
曲がり角とか合流するところは先行して
敵と鉢合わせしないようにする

巨大隔壁に着いたらソルとイエロで全力魔法で攻撃
壊したら強制撤退



(「ようやくお膝元というわけか。
 まだまだ油断はできないが……やっと、一段階進んだ実感があるな」)
 猟兵たちに合図をし、先行するように駆ける白波・柾(スターブレイカー・f05809)。
 その走りは、身体を安定させたもので、心の臓の鼓動を常態に。
 息を殺すように気配を消している柾。
 見渡すも、高い障壁が猟兵たちを阻む――だが、それは敵に対しても同じことが言えるものだ。
 恐らくは一定間隔にあるのだろう――コンソールを見つけた柾がそれに触れれば、待機状態にあったそれが起動する。
 ハッキングツールを使い、周辺の地図を呼びだした。
 どこにも同期はされておらず、恐らくはメンテナンスのために使うものであろうと推測された。
 ならば、と。
 ケーブルのように繋がった図が、柾の指の動きに応じ、ひとつ、またひとつと外れていく。
 ごうんごうんと動く駆動音に、よく聞いていなければ判らないほどの僅かなズレが生じた。
 ――しばらくすればその音の組み合わせが普通となる。
 敵に気付かれる心配はなさそうだ。
 柾は、恐らくは障害となるであろう部分を開いていった。

「ルーナ」
 世界知識で凡その要塞の構造を予想する青葉・颯夏(悪魔の申し子・f00027)の声に、頷くルーナ・リェナ(アルコイーリス・f01357)。
 四方へ分かれる場に出た時は、高度をとり、容易く見つからないよう道を見定めていく。
 小さな足音が聞こえ、それを避ける路へと入る二人。
 颯夏はオラトリオの翼で、ルーナは騎乗する赤いドラゴンのソルから僅かに浮く形で七色に光を反射する蜻蛉の翅を使い、飛び進んでいく。
 進む方向は、颯夏の推測や聞き耳をしたりして決めている。
 よく聞いていれば、行く先で駆動音の僅かなズレが耳に届き、勘ではあるが、どこかの壁が動いたのだろうかとルーナは思った。
 そして、巨大隔壁の一つへと行き当たる。
「これかな」
 ルーナが壁へと手を添えて呟いた。
 その時、別の道から柾が駆けてきて、三人が合流する。
 緋の穂先を持つ槍となったソルを構え、ルーナがふわりと上へと飛んでいく。
 長柄を振れば、冷たい空気を切る音。
「イエロ! こいつを凍らせて!」
 柄舌の部分を片手で握り、突き出した槍が凍竜の頭部に変形し壁を穿った。
 その瞬間を狙い全力魔法を叩きこむルーナ。
 刹那、凍結が駆ける。
 元々冷たかった空気が反応し、身を切る冷たさへと変化した。
 パシッと内部の氷が軋む音。隔壁は広く凍結していた。
「……っ」
 力を使ったルーナが、やや揺れながら穂先を抜けば、砕けた氷の欠片が落ちていく。
 颯夏がリザレクト・オブリビオンで死霊騎士と死霊蛇竜を召喚し、大太刀『星砕丸』を抜き放つ柾。
 死霊騎士が巨大隔壁を攻撃し、死霊蛇竜がその巨躯を活かし、壁へと体当たる。
 氷った壁に穴をあけ、キンと冷えた隔壁がむき出しになった。
 そこは、いわば楔となる部分であった。
 極限まで研ぎ澄ます精神集中を行なった柾が正剣一閃を放つ。
「俺の一刀―――受けてみろ!」
 素早く的確な狙いをつけた一撃――横一文字を描く軌道に、遠心ののった刃を活かすべく、燕が翻るが如く身を回した柾は、寸分たがわぬ正確さを保ち再度の一閃。
 追撃に死霊蛇竜が突撃をすれば、脆くなった隔壁が音を立てる。
 凍り付いているおかげで、破壊の瞬間は一瞬で訪れるだろう。
 その時、数体の鎧が駆ける音を颯夏が聞き取った。
「敵が来ます」
 そう告げ、柾の攻撃に合わせ死霊騎士の一撃を叩きこめば、とうとう巨大隔壁が破壊された。
「何者だ!」
 叫んだ敵兵へ向かって死霊蛇竜を暴れさせ、時間を稼ぐ颯夏。
 瞬間、視界が揺らぎ、空気が変化する――強制撤退が行なわれるのだと、察した颯夏は安堵の息を吐くのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

榛・琴莉
【迷彩】【情報収集】【地形の利用】を活用。
足音や、もしあれば足跡などから周囲を索敵。
物陰や暗い通路などに隠れながら、物音を立てない様に先に進みます。
都合良く、天井裏に通気口とかあったりしませんかね?
暗く視界が悪い場所では【暗視】。
めぼしい扉の前など、どうしても避けられない場所に警備兵がいた場合は、
迅速に、出来るだけ音を立てない様に対処を。
私の銃だと煩いので、音を立てず攻撃出来る仲間がいたらお任せします。

破壊工作には【鎧砕き】【全力魔法】【属性攻撃】【スナイパー】【2回攻撃】で【CODE:ブライニクル】を使用。
隔壁を構成するパーツのつなぎ目など、脆そうな位置を狙います。
「タイミング、合わせます」


雪生・霜逝
※アドリブ、共闘歓迎
【POW】使用。
隠密行動ならば、多少の心得がございます。【空中戦】モジュールでホバリングして【忍び足】、光学【迷彩】で姿を隠しながら慎重に参りましょう。障害物は【ハッキング】を噛ませつつ力づくで突破します。巨大隔壁までの経路をナビゲートできるハッカー技能を持った猟兵の方がいらっしゃれば、お力を借りたいところでございますね。巨大隔壁を発見できたなら、ユーベルコード:【鏡犯者】にて対象を分析し、解体のためにこの腕を振るいます。



 暗い通路を選び進むのは、榛・琴莉(ブライニクル・f01205)と雪生・霜逝(冬錆・f06571)だ。
 カッカッカッと早足の音を聞き、より暗い通路に入る琴莉がその色へと馴染むよう気配を消す。
 霜逝は物陰へと静かに降下し、光学を繰り完全に消えるように。
 カッカッカッとクローン兵が通り過ぎ、二人に気付かぬまま次の角を曲がっていった。
 仲間がハッキングして開かれた通路だが、クローン兵は気付いていないようだ。
 進んでいくと雑多な倉庫みたいな場所にでる――かつては、格納庫の役割をしていたのか、使い古されたものが放置されていた。
 ひと気のない場所ではあるが、油断は禁物だ。
 対岸に位置する扉に辿り着いた琴莉が、壁に耳をつけて違和ある音を聞き取ろうとする。
 ごうんごうんという駆動音のリズムは変わらず、足音も聞こえない。びくとも動かない扉。
「誰もいないようです。後は、この扉をどうにかしないといけませんね」
 暗視した琴莉が指し示す場所にはパネルがある。
「了解致しました。ハッキングには多少の心得がございます。
 少々、わたくしめから距離をとるようお願い致します」
 霜逝の言葉に応じる琴莉。
 パネルに触れ、死んでいそうな機器を起動させる霜逝――瞬間、バンと音をたてパネルがショートした。
 動かなかった扉は、手で動かせば簡単にスライドする。
 進む二人。
 重要度の高い巨大隔壁近くには、見張りがいるだろう、という考えは当たっていてそれらしき場所には見張り兵が一体。
 真面目に見張りをしているのだろう。真っ直ぐに立ち、しばらくすると左右を見渡し、元の位置に顔を戻している。
「どう近付いていきましょうか」
 敵を沈めるため、考えうる限りの方法と端的に述べていく琴莉に霜逝は、
「音を立てずに、という方法ならば考えがございます」
 その『方法』に、琴莉は頷いた。
 彼女の手を取り、"渾天儀・塵纏偽"Chicxulub meteoriteでホバークラフトする霜逝。
 天井は高く、見張りの視界から外れる高度を取る。
 離れた場所から近付き、ゆっくりと降下し――琴莉の手を離した。
「が……っ」
 降下から敵首を銃で叩いて沈める琴莉。
「お見事でございます」
 霜逝が言い、先程と同じく側のパネルをショートさせ、奥へと進む。
 巨大隔壁が目の前に広がっていた。

「装填、ブライニクル」
 Mikhailへ魔力を込めた弾丸を装填し、琴莉が構える。
 隔壁のつなぎ目ともいえる場所を捉え、風を読む狙撃手の如く最善の時を待つ。
「タイミング、合わせます」
「此れなるは鏡、貴き光に奉仕し、賤しい躰を滅却するもの」
 同族分解権能者を覚醒させて対存在解体最適化兵装態へと姿を移行する霜逝。
 隔壁を分析した霜逝が琴莉へと告げる。
「榛様、三歩進み、射角を二度、お上げください」
 応じ、一番効率的なかつ脆い部分へと照準を合わせる琴莉。
 霜逝の攻撃と、鎧を砕く勢いの、全力の魔力をこめた氷の属性のCODE:ブライニクルを琴莉が撃つ。
 的確な狙いで二度、弾道を同じくした攻撃が隔壁の狭間を穿ち、入る亀裂に氷が作られていく。
 もう一度。
 隔壁の状態が変わり、霜逝の分析もまた変化し、再度二度撃つ琴莉。
 最後の一撃は貫通の音がやや長く、それだけ亀裂が入ったことになる――。
 瞬間、軋んだ氷の音が大きくなり、圧に隔壁が破壊される。
 崩壊しゆくそれを避け、後退する二人を違う世界が受け入れようとしていた。
 ガン! と連なり耳を劈く音と衝撃に弾き飛ばされた二人の体は、気付けば強制撤退に転じていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

河原崎・修羅雪姫
POW
密かに潜入し、POWのユーベルコードで巨大隔壁を攻撃する

【情報収集10】により、帝国軍のコンピュータ端末と
自分のサイボーグボディを結線してデータ収集。

帝国大要塞『エンペラーズマインド』内部の情報を得て、
できるだけ効率的に巨大隔壁へ接近できるルートを検索して前進。

途中の警備兵は、【ロケットワイヤー】【ジャンプ】で天井の換気ダクトに【逃げ足】で逃げ込んでかわす。

巨大隔壁についたら、【鉄塊剣】【鎧砕き】でジョイント部を攻撃。わざと身を晒す。
警備兵の攻撃で傷を負ったら、UC【戦場の亡霊】を召喚し、隔壁を殴り壊させる。
亡霊は髑髏頭を持つ巨大ロボット。
「砕け! 戦場の亡霊よぉ!」
『VOOOOOO!』



 敵兵が出撃する時に使っているのだろうと思われる道を進むのは、河原崎・修羅雪姫(スノーブラッド・f00298)だ。
 帝国軍のコンピュータ端末と、自身のサイボーグボディを結線してデータ収集した修羅雪姫は、進みやすくそして効率的に巨大隔壁へ接近できるルートを選び取った。
 人感センサーでスライドする扉、天井からやや突出するむき出しの換気ダクトと造りは荒い。
 その時、クローン兵の駆ける音を聞き取った彼女は内蔵ロケットワイヤーアンカーを、換気ダクトの先端部に絡ませて跳躍した。
 爪先からダクト内へと滑りこみ、クローン兵が通り過ぎていくのを待つ。
 ばたばたと駆けて行く足音が遠のくのを待ってから、修羅雪姫はダクトから顔を出した。
 長い黒髪がさらさらと流れていく。
 視認したのち、再び路へと立つ修羅雪姫。
「……あと少しねぇ」
 取り込んだデータを確認し、駆ける。
 敵の頻繁に使う路ではあるが、状況的に今は行き交いがほぼ無いも同然だ。
 この路を使って、巨大隔壁へと近付く。
 荒々しい造りの路が、一つの扉をくぐった瞬間、変化する。
 統制された――ともいえるだろうか。空調が正常に働き、やや綺麗すぎる空気。
 一見、ひと気は無いが、ピンと研ぎ澄まされた気配はある。
 開けた場所に兵が二体、後ろには透明の仕切り壁が横へと広がっているのだが、更に後ろには巨大隔壁と思われるものが。
 修羅雪姫は見張り兵を避けて回りこみ、ロケットワイヤーを使って仕切り壁を乗り越えた。
 隔壁に触れ、辿っていくとジョイント部へと行き当たる。
 振りかざした鉄塊剣で渾身の一撃を放つ修羅雪姫――隠そうともしない攻撃音には、さすがに警備兵も気付く。
「そこで何をしている!!」
 問うまでも無く明らかな敵対行動であると判断する敵二兵が、次々と光線銃を放った。
 鋭い数多の光が修羅雪姫の肉体を貫き、灼く。次々と襲いかかる衝撃は、彼女の動きを縫い止めていく。
 刹那、戦場の亡霊が召喚された。
 突如として現れた髑髏頭を持つ巨大ロボットに敵兵が驚く――のだが、戦場の亡霊に軽く払われた敵二体が壁に激突し絶命した。
 ゆらりと動いた戦場の亡霊が、片掌で修羅雪姫を掬う。
「砕け! 戦場の亡霊よぉ!」
『VOOOOOO!』
 彼女の声に呼応し、猛り声を放った戦場の亡霊が振りかざした拳を巨大隔壁に叩きつけた。
 瞬間、接合部に亀裂が入り、そこから徐々に倒れるように開かれていく。
 それを確認した修羅雪姫は、訪れる強制撤退の空気を感じ取り、身を任せるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シエル・マリアージュ
【Garb of Mirage】の【迷彩】で【目立たない】ようにしながら【忍び足】で密かに行動。
曲がり角などでは蜘蛛型にした【アラクネの紅玉】を【目立たない】ように天井を移動させて【視力】【聞き耳】で安全を確認しながら進む。
アラクネや自分が見聞きした情報などは他の猟兵と共有して猟兵達と協力しながらお互いの得意分野を活かして、より奥深くにある隔壁を探していく。
敵を発見したら【死は闇より来たれり】をその場で発動、敵の位置を把握して敵に遭遇しないように避けて移動する。
隔壁を発見したら【鎧無視攻撃】の【ドラゴニック・エンド】で隔壁を貫き【衝撃波】でさらなるダメージを与えて隔壁を破壊して撤退します。


空廼・柩
ま、下手に戦って帝国軍を刺激するよりは安牌だろうね
やれる事はやってみせるさ

目立たない俺の特性を利用し、隠れつつ行動
曲がり角を曲がる際も、必ず少しだけ顔を出して敵がいないか確認するよ
油断して敵と鉢合わせ――なんてなったら他にも迷惑掛かるし
視力で遠くに敵がいないか、聞き耳で敵の行動に逐一注意を払おう
…足音を立てずに走るのって、割と大変だよね
もし他に一緒に行動している猟兵が居たら、死角を補い合う様に行動するよ

無事に巨大障壁まで辿り着けたならば【霄化】で肉体を強化
UDCに正気を奪われていく様な感覚と
身を刻まれる様な痛み
けれど決して出し惜しみはせず、ただ耐えて

――さて
この壁は、一体何回殴れば壊れるかな?



(「ま、下手に戦って帝国軍を刺激するよりは安牌だろうね。
 ――やれる事はやってみせるさ」)
 目立たない特性を活かす空廼・柩(からのひつぎ・f00796)と、Garb of Mirageにより光学迷彩を駆使するシエル・マリアージュ(天に見初められし乙女・f01707)。
 さらに敵感知に優れる二人は、最短で内部へと侵入できる路を選び取った。
「足音を立てないように走るのには、割と大変だよね……」
 そう呟いた柩に、緩やかに目を瞬かせたシエルは、ゆっくりと頷いた。
 シエルの指環から蜘蛛の姿を取ったアラクネの紅玉は壁へと張りつき、先行し進んでいく。
 情報端末内蔵のコンタクトレンズで同期させたシエルの情報収集力は確かなものであった。
 四差路へと出た二人は、二手に分かれて敵の気配を探る。
 徐々に暗くなっていく路へと蜘蛛を向かわせるシエル。
 少しだけ顔を出し、敵がいないかの確認をする柩は、路の造りにも注視した。
 磨かれれた四方ではあるが、何やら堅牢な印象を抱く。
 流れてくる空気は冷たく、からりとした湿度――恐らくは開けた場所に出るのだろうという推測に柩は至った。
 シエルを呼び、小型ドローンを偵察に向かわせた。
 読みは当たったようで、哨戒の兵が一体。先を封じる壁は巨大隔壁だろうか。
 見張り兵は立っておらず、哨戒は歩き去っていった。
 小型ドローンを目立たないよう見張りにつかせ、巨大隔壁の前まで駆ける二人。
「……青く、青く」
 身に宿すUDCの力を覚醒させる柩。のまれるように空色の怪物へと変化した柩の右の瞳に、より強い青の彩光が差す。
 尖竜槍キルシュヴァッサーを構えたシエルが鋭い槍で隔壁を穿った瞬間、ドラゴンが顕現し隔壁を攻撃する。
 戦闘能力が爆発的に増大した柩もまた、ドラゴンの一撃近くを狙い定めて、怪物の腕で殴りつけた。
 ドォン! とドラゴニック・エンド、そして霄化による叩きつけ。衝撃波が隔壁に走る。
 二度、三度と攻撃を放てば、隔壁もまた歪んでいく。
 しかし、その時にはさすがに敵も気付き、駆けつけてきた。
「何者だ!!」
 明らかな敵対行動と分かりながらも、敵は問い、光線銃を放つ。
「――させません」
 槍を振るい衝撃波を飛ばしたシエルがその射線を歪ませた。
 その間に、渾身の一撃をこめた柩の攻撃と、ドラゴンの体当たりが行なわれ、隔壁が破壊された。
「撃てぇぇ!」
 敵増援が一斉に撃てば、ドラゴンが二人の前へと降り立ち庇う。
「撤退します」
 シエルがそう言った瞬間、強制撤退の空気が二人を覆う――。



 猟兵たちの視界がスペースシップワールドを見せる、グリモアベースのものへと変化した。
 他の猟兵たちもまた巨大隔壁の破壊に成功したのか、次々と帰還してくる。
 情勢は変化していく――それこそ、休む暇など与えないように。
 されど、作戦と作戦の間、ささやかな休息を手にした猟兵は息を吐くのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月07日


挿絵イラスト