大祓百鬼夜行⑳~助けてコーリン! その6
●エマージェンシーコールは突然に
「うえぇ~、プリちーマジ最悪~」
妖怪電気娘、プリモート。自分のことをプリちーと呼ぶ、ちょっとアイタタな少女だった。
UDCアースマジアガる! ってことで骸魂と合体したついでに本当に来ちゃって? でも体調サゲまくりで今はどん底、動けなプリちーモードだった。
結局のところ、骸魂の影響で力の暴走が始まろうかとしていてヤバイ。
「誰か~、プリちーのこと助けて~」
通信網の中で、助けを叫ぶプリモートだった。
●カクリヨファンタズム・大祓百鬼夜行
「電気の妖怪さんにも色々います。そんな冷たい目で見ないであげてください!」
ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)も、予知に視た彼女がちょっとアイタタであることは何となくわかる。でも、どんな妖怪でも助けてあげなければならないのだ。
「カクリヨファンタズムにいた『電気を操る妖怪』のプリモートさんという女の方が、UDCアースの通信網に潜り込んでいることがわかりました! 彼女は骸魂と合体しながらも何故か理性を保った状態なのですが、その力は今にも暴走しようとしています! ですから皆さんにはプリモートさんと会話して、その不安を取り除き、カクリヨファンタズムへ帰るよう諭してあげて欲しいんです!」
今も助けを求めているであろうプリモート。どうか温かく迎え入れてやってほしい、とのことだ。
「プリモートさんとはUDCアースの各所にある公衆電話から接触することができます! 受話器を上げれば勝手に繋がるようなので、とりあえず公衆電話を見つけたら受話器を取ってみてください! プリモートさんはなんか……アレです! 他意はないのですが! とにかく細かいことはいつも通り皆さんに任せます! それではよろしくお願いします!」
沙雪海都
沙雪海都(さゆきかいと)です。
戦争シナリオです。戦争の概要は専用ページをよろしくです!
●フラグメント詳細
第1章:日常『電話で話そう』
そこら辺にある公衆電話の受話器を取るとプリモートが応じてくれます。
力の暴走に怯えるプリモートと話をして、カクリヨファンタズムに帰ってもらうように説得しましょう。
●MSのキャパシティ
戦争シナリオってことで青丸足りたら即完結の可能性が高いです。ご了承ください。
第1章 日常
『電話で話そう』
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POW : 熱意を持って話しかける
SPD : 巧みな話術を駆使する
WIZ : 優しく語りかけ、妖怪を慰める
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ヴィゼア・パズル
自ら調子に乗ってやらかした方のメンタルケア…地味に依頼の難易度高くないですか?しかし、理性を保っていると言うことは色々痛くても相当にメンタル強い方ですね
心中だけのぼやきは口には出さず、受話器を取って【コミュ力】を使用。不安感が強いそうですし、丁寧に接しましょう。
「もしもし、こちらヴィゼア・パズル。猟兵です。あなたがプリモートさんですか?予知を確認し、助けに連絡を致しました。」
出来る限りゆっくりと話しかける事を心がけ、不安を取り除ける様努めます。今の状況を尋ね、暴走しそうな所を踏みとどまっている相手を認め、そこから抜け出す方法として楽しかった思い出を思い出して貰い、帰る事をお勧めします。
●広がる「ちー」仲間の輪
(自ら調子に乗ってやらかした方のメンタルケア……地味に依頼の難易度高くないですか? しかし、理性を保っていると言うことは、色々痛くても相当にメンタル強い方ですね)
一癖も二癖もありそうな人物。ヴィゼア・パズル(風詠う猟犬・f00024)はプリモートをそう評して嘆息する。
しかし受話器を取らねば始まらない。持ち前のコミュ力を生かしつつ、丁寧に接することを心掛けてヴィゼアは受話器を取った。
「もしもし、こちらヴィゼア・パズル。猟兵です。あなたがプリモートさんですか? 予知を確認し、助けに連絡を致しました」
「ぉぉお? 猟兵!? プリちーツイてるぅ~! お願いヴィゼちー! この状況なんとかしてぇ~~~!」
「ヴィゼちー……」
ちー仲間に勝手に入れられてしまい、ヴィゼアは言葉を詰まらせる。プリモートとは三癖ある人物だ、と認識を改めざるを得ない。
ヴィゼアは一つ咳払いをして気を取り直す。
「今のあなたは、どのような状態ですか?」
「えーっとねぇ……なんか、体の中からぶわぁ~って何かが出てきそうっていうか、プリちーがプリちーじゃなくなりそうっていうか~……」
「なるほど……よく聞いてください。今のあなたの状態は骸魂によって引き起こされているもの……それを取り除けば、元に戻れます」
「マジで? ぅわぁ~ん元に戻るぅ~! やっぱプリちーには骸魂で皆を助けるの、無理だったぁ~!」
「そんなことはありませんよ。骸魂を取り込もうとした勇気がすでに称賛に値しますし、それに今も、骸魂を抑え、踏み止まっている……その強い精神力がなければ、どれほどの被害が出ていたか。あなたは立派にUDCアースの人々を守っていたんですよ」
「ホント……? ヴィゼちー、優しいよ、優しすぎるよぉ~!!」
今のプリモートに必要なのは叱責ではない。励まし、慰め、元気づけること。プリモートの行動が他者を困らせ、世界を破壊するためではないことはヴィゼアもよく理解するところだ。
「……で、骸魂ってどうやったら取り除けるのぉ~?」
「何か楽しいことを思い出しましょう。それを思い出しながら、カクリヨの世界まで向かうんです」
「楽しいこと……友達とプリ撮ったこととかでも、いい?」
「えぇ、何でも構いません。そうしていれば、自然と骸魂は浄化されていきますから」
「……わかった! やってみる! ありがとう、ヴィゼちー!」
「いえいえ。では」
プリモートはきっと成し遂げてくれると、ヴィゼアは信じている。話し始めに比べれば随分と声に張りが出ていたのが、その証だった。
大成功
🔵🔵🔵
榎・うさみっち
えーと、こうやって受話器を固定して、っと…
ふぅ、フェアリーボディじゃ電話するのも一苦労だぜ!
出来るだけ相手のテンションに合わせて会話を試みよう!
もしも~し? 俺、うさみーって言うんだけど~
君、名前なんて言うの~?
プリちー?マジかわいいじゃーん!
でもプリちー、なんかご機嫌サゲサゲ?
悩みとかあるなら、俺で良ければ聞くけど~?
ほら、聞いてもらうだけでもスッキリすることってあるじゃーん?
そんな雰囲気でしばらく聞き役に徹する
そっか~それはマジきついね~
いったんカクリヨに戻ってさ
元気増し増しになってから改めてUDCアースに帰るのはどーよ?
せっかくの故郷なのにずっとサゲサゲじゃ辛いじゃんー?
●うさみーモード
UDCアースに存在するものとは、ほとんどが人の大きさに合わせて作られている。故にフェアリーの榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)は一度受話器を外し、ボリュームを最大まで上げて固定しなければならない。
「ふぅ、フェアリーボディじゃ電話するのも一苦労だぜ!」
「あれ、誰かいるぅ~?」
もうプリモートには電話が繋がっている。やり遂げたうさみっちの叫びが向こうまで届いていたようだ。
「もしも~し? 俺、うさみーって言うんだけど~、君、名前なんて言うの~?」
独特のテンションを持つプリモートに自ら合わせようと、うさみっちはテンションアゲなうさみーモードで応じた。
「プリちーはね~、プリちーかな~」
「プリちー? マジかわいいじゃーん!」
他人が聞けば何のこっちゃな会話だった。しかし二人のテンションであれば気にならないのが不思議なもので。
「でもプリちー、なんかご機嫌サゲサゲ? 悩みとかあるなら、俺で良ければ聞くけど~? ほら、聞いてもらうだけでもスッキリすることってあるじゃーん?」
「あるあるぅ。聞いてようさみー、プリちーねー、さっき猟兵とお話して、カクリヨに帰ろうかなーって思ってたのね? でさ、楽しいこと考えたらいいよーって言われたから、考えてたんだけど……地球のことを考えてきちゃったら、なんだかまたテンションサゲサゲな感じになっちゃって~。どうしよ~? これじゃああの人にゴメンナサイだよぉ~」
幽世へ帰還しようとしていた道中で新たに噴出した問題に直面していたプリモート。それを解決できるのは、この場にいるうさみっちしかいない。
「そっか~それはマジきついね~。いったんカクリヨに戻ってさ、元気増し増しになってから改めてUDCアースに帰るのはどーよ? せっかくの故郷なのにずっとサゲサゲじゃ辛いじゃんー?」
「だよね! だよね~! そっちのほうが絶対に楽しいし! ……あれ? なんかちょっと、体が軽くなってきたかも~!」
うさみっちのアドバイスが効果を発揮してきたようだ。電話の向こうのプリモートがどんどんカクリヨに近づくに従って、骸魂がゆっくりとその体から浄化される。
「……着いた! うさみーありがとー! そうだ、今度カクリヨに遊びに来た時にさ、一緒にプリ撮ろうね!」
「おーぅ、撮ろう撮ろう! じゃあ、またなー!」
受話器はそれきり、うんともすんとも言わなくなった。
約束も、まずは大祓骸魂に勝たねば始まらない。戦争への決意を改め、うさみっちは固定した受話器を外すのだった。
大成功
🔵🔵🔵