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銀河帝国攻略戦⑧~防衛艦隊を突破せよ

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「Hello、ハロー!やる気は十分ですか猟兵の皆さん?ガラテア・オートマトンでございます!ではでは早速、今回の作戦の説明をさせて頂きます。もう前置きとか必要ないですよね?」
 開口一番。挨拶から流れるように説明へと移るガラテア・オートマトン(アスタリスク・f12062)。


「ご存知かもしれませんが、先の解放軍艦隊防衛作戦やカイザー・レイ破壊作戦の結果により、解放軍の艦は必要な数が集まり、運航の邪魔となるカイザー・レイも全て破壊することが出来ました!後はワープドライブを使って帝国軍へ攻め込む…とは行かないのです。何故なら帝国軍は、『エンペラーズマインド』という大要塞を有しており、その能力によって此方のワープドライブを妨害されてしまっているのです」
 エンペラーズマインドが健在である限り、ワープドライブを使うことが出来ず、帝国軍とまともに戦うことが出来ない。
「なので猟兵の皆さんにはエンペラーズマインドを破壊してもらいたいのですが、帝国軍もエンペラーズマインドを中心とした強固な防衛ラインを築いています。まずはその防衛戦力を突破しない限り、エンペラーズマインドには一生たどり着けません」

「今回の作戦では皆さんには防衛戦力である帝国軍スペースシップ『ディクタトル級巡洋戦艦』を戦ってもらいます。内部からの攻撃では敵艦内の戦力が桁違いで、まず猟兵であろうと撃破は難しいと判断します。ですので、猟兵の皆さんにはチームを組んでもらいまして、外部からの攻撃で戦艦そのものを破壊して貰います。宇宙空間という特殊な戦場となりますが、どうか頑張って下さい」

 あ、それと。ガラテアは言葉を続ける。
「先の探索で『装備の上から着ることが出来る高性能な宇宙服』が発見されていまして、全ての猟兵の皆さんに支給されています。なので普段の格好で宇宙空間でも従前に活動することが出来ますので、ご安心下さい!」

「説明は以上となります。それでは皆さん、張り切って頑張って下さい!」


赤黒い
 赤黒いです。ガンガン攻略していきましょう。

 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 説明にもあった通り、今回は宇宙空間で外部から戦艦を攻撃、撃破して貰います。上下左右の無い空間で、移動手段もないと戦闘は厳しいかと思います。その辺りも考えて、プレイング、よろしくお願い致します。
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第1章 ボス戦 『ディクタトル級巡洋戦艦』

POW   :    主砲発射用意!
予め【主砲にエネルギーを充填しておく】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    航空各隊、邀撃に移れ!
【両舷カタパルト】から【直掩艦載機】を放ち、【対宙迎撃】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    オール・ウェポンズ・フリー
【兵装使用無制限状態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ベモリゼ・テモワンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

春日・釉乃
こっちも奥の手を使うしかっ!

あたしは機械鎧『鶴姫』を着込んで鎧装騎兵姿となり、背部に接続した『ヴァリアブル・エクシード・ブースター』の[ダッシュ2]の力で一気に踊り出て、一撃離脱の戦法でユーベルコードの【蒼き清浄なるセカイのために】を使用。
機械鎧用の核バズーカを発射して、[鎧無視攻撃3]の破壊力で敵を一網打尽に追い込む!

「ミディア・スターゲイザーの理想を掲げる為に…! 銀河帝国攻略戦、成就の為に…! エンペラーズマインドよ!私は帰って来た!」

ある程度の損害を与えられたら、救済の炎を沈下させ…後続の友軍に残存戦力の掃討を任せて宙域から離脱するね。
あ…モチロン、他の方との連携やアドリブはOKだよ!


トリテレイア・ゼロナイン
戦艦が相手となるならばこの装備も有効に使えるでしょう

航宙能力を備えた合体騎士型ロボット「ブローディア」で出撃します。宇宙の騎士が駆るのは馬だけではないことを教えてあげましょう

巨体と盾で戦艦に接近する味方を「かばい」つつ「武器受け」「盾受け」で艦載機や砲火に対処

戦艦外壁を「踏みつけ」ながら取り付き、「怪力」で武器を「なぎ払い」砲台などの外壁構造物を破壊していきましょう

破壊しながら移動しつつセンサーで船の構造を調べ、ブリッジや指揮所、観測所らしき箇所を「見切り」、そこに剣を振り下ろし「鎧砕き」の要領で潰して指揮を混乱させます

稼働限界時間になれば合体解除して外壁での戦闘を続行します


マスター・カオス
フハハハ…我が名は、グランドフォースに導かれし、世界征服を企む秘密結社オリュンポスが大幹部、マスター・カオス!!
グランドフォースの意志の元、今こそ銀河帝国を滅せん!!

味方と協力しつつ、敵の攻撃に合わせて、出来る限り、見切り避けつつ、無理な場合は、フォース的な力でオーラ防御や念動力で逸らす。近づけた際は、敵艦の外壁に取り付き、フォースセイバーにて敵の武装を破壊して回ります。

離脱時の最後のダメ押しの際に、『彼方ヨリ進軍セシ軍神ノ槍』にて、巨大流星群を敵戦艦に降らしながら完全な破壊を目指してみます。

最早、完全には防ぎきれまい!
受けよ!コレが”解放軍”の力と言う奴だ!!




 果てが見えない広大な宇宙空間でも、一際目立つ大要塞『エンペラーズマインド』。
 その周辺にはエンペラーズマインドを解放軍から守るために、帝国戦艦の大艦隊がズラリと並び、防衛ラインを築いていた。
 その内の一隻。帝国で制式採用され幅広く運用されている戦艦、『ディクタトル級巡洋戦艦』は周辺宙域の哨戒に当たっていた。
 解放軍の艦は見つけ次第に撃墜せよ。ディクタトル級巡洋戦艦に現在下されている命令である。
 エンペラーズマインドが存在する以上、解放軍はワープドライブを行えなず、通常運航でしか接近してくる事しか出来ない。
 ディクタトル級に標準装備されている主砲であれば、チャージに時間こそ掛かるが、戦い慣れていないであろう解放軍の艦など一撃で撃墜させられる。
 そういった慢心が、戦艦の乗組員全員にどこかあったのかもしれない。

 けたたましいサイレンが戦艦内部に鳴り響く。それは戦艦のレーダーが接近してくる何かを発見した証だった。
 急いで確認するオペレーター。そこには、ブースターを噴かせ猛スピードで戦艦へと突っ込んでくる、人型の姿が見えていた。

「宇宙の騎士が駆るのは馬だけではないことを教えてあげましょう」
 トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は、自信が駆るおよそ17mにもなる騎士型のロボット、『ブローディア』と一体化し、ディクタトル級巡洋戦艦に強襲を仕掛けていた。
 『ブローディア』にはトリテレイアだけでなく、二人の猟兵がしがみついていた。
「フハハハ…我が名は、グランドフォースに導かれし、世界征服を企む秘密結社オリュンポスが大幹部、マスター・カオス!!」
 高々に名乗り上げるはマスター・カオス(秘密結社オリュンポスの大幹部・f00535)。
「結構近づいたかな…それじゃ、予定通りにあたしはここで!」
 機械鎧『鶴姫』を着込んだ春日・釉乃(”CHIPIE”・f00006)が、背部のブースターを起動して『ブローディア』から離れて上方へと飛び出す。
「ええ、それでは作戦通りに」
「うむ、幸運を祈るぞ」
 トリテレイアとマスター・カオスの言葉に、笑顔と小さく手を振る事で答えとして、二手に別れて上へ上へと昇るように飛ぶ春日。
 それと同時に、敵戦艦の一箇所に光が集まっていくのが猟兵達から確認できる。主砲の発射準備だ。
「では此方も。ブースター最大…!」
 更に速度を上げる『ブローディア』。マスター・カオスも捕まっているので必死である。
 主砲が発射されるというのに、一切スピードを緩めないトリテレイア。
 光が集まりきり、一瞬眩しく輝いたと思ったその瞬間、光の帯が、ディクタトル級の主砲が『ブローディア』目掛けて発射される!
 動じること無く『ブローディア』に盾を構えさせるトリテレイア。そして、
「グランドフォースの意志の元、今こそ銀河帝国を滅せん!!」
 マスター・カオスが、己のフォースナイトとしての力を発揮させ、オーラの防壁が盾に追加される。
 トリテレイアの盾が、マスター・カオスの力が、主砲の直撃を受け流し、光線の軌道を逸らす。
 無傷、とは言えないが、それでも致命傷を避け、肉体も十全に活動できる程度の傷に抑えきった。
 主砲の一撃で事足りると考えていた帝国軍側に、動揺が走る。
 そんな中でも全速力で走っていた『ブローディア』が、ついに戦艦外壁部へと到達する。
 外壁までたどり着いたなら後は猟兵の手番である。マスター・カオスも『ブローディア』から離れ、フォースセイバーを展開する。
 『ブローディア』が、外壁に取り付けられていた対空砲台を踏み砕いて破壊していく。
「フハハハ!受けよ!コレが”解放軍”の力と言う奴だ!!」
 マスター・カオスもまた、フォースセイバーを振るい、戦艦の武装を破壊して引き剥がしていく。
 戦艦側も黙ってはいない。直ぐ様艦載機を発進させ、猟兵二人を外壁から排除しようと攻撃を始める。
 艦載機の機銃の掃射。フォースにより機銃弾を止めながら、マスター・カオスは急ぐように『ブローディア』へ戻り、トリテレイアも戦艦から即座に離れていく。
 艦載機の攻撃で逃げていった。主砲を防いだのは驚いたが、所詮はその程度か。戦艦乗組員達に余裕が出来始める。
「さて、後は私と…」
「春日様だけ、ですね」

 戦艦上方より高熱反応アリ!艦内全域に報告が入る。
 その時には全てが遅かった。
 戦艦の真上。時が来るまで、ずっと待機していた春日。遂にその時がやって来た。
 機械鎧『鶴姫』専用武装である大型バズーカを、自身の真下、戦艦へと向ける。

 『ブローディア』に掴まるマスター・カオスが、指先を戦艦へと向ける。発動条件はこれで整った。
「彼方より来たれ、軍神マーズの槍先よ!堕ちよ流星!」
「ミディア・スターゲイザーの理想を掲げる為に…! 銀河帝国攻略戦、成就の為に…! エンペラーズマインドよ!私は帰って来た!」

 戦艦に、プラズマ纏う流星群が降り注ぐ。バズーカより放たれた輝きの炎が流星群をより際立たせる。
 直撃。周囲に展開されていた艦載機が砕かれ、外壁に残っていた武装は眩い炎で焼き尽くされる。
 それでも、戦艦は未だ健在であった。搭載されていた鎮火機関が、眩い炎を消していく。
「くっ…でも、やれるだけの事はやったし…!」
 これ以上の戦闘は厳しい。猟兵達は後続の仲間へと後を託し、戦域から離脱していった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

アネモイ・エンドア
《アドリブ協力可》

確かに戦艦を猟兵が撃沈するのは困難である。
だが、戦艦が戦艦を撃沈するのは容易い!

これなるは艦隊戦、ならば戦艦たる私の出番!
敵艦の陽動と支援砲撃は任せたまえ!
エンドア級戦艦13番艦アネモイ、これより敵戦艦への砲撃を開始する!

私の本体である宇宙戦艦から敵艦へ【支援砲撃(連装ビーム砲斉射)】と共に本体の艤装から砲撃やミサイルを『一斉発射』することで『2回攻撃』の『範囲攻撃』を行う。
『誘導弾』も使用することで他の猟兵を巻き込まずに『援護射撃』を行えるはずだ。
敵艦からの反撃は『激痛耐性』のある本体ならば敵艦が撃沈するまで耐え切ってみせようぞ。


響・夜姫
第8エリア、別の戦闘から連続参戦。
あんまり疲れなかったし。

「そんなわけで。ふぁいやー」
足場を決めたら、例によって。おもむろに【一斉発射】。
お約束になってるよーな。
まぁいいか。

連携しての標的撃破。
メインの行動はサバーニャで【援護射撃】【一斉発射】、味方の攻撃の隙間を埋める様なタイミングで攻撃。
あとは敵の迎撃を潰して味方の攻撃を通すような動き、かな。

逆に敵の攻撃は【クイックドロウ】【2回攻撃】【範囲攻撃】【誘導弾】とミレナリオリフレクションで迎撃。
【学習力】で敵の攻撃を学習もしておく。
「『敵の攻撃』を攻撃して防ぐ、という。暴挙」

普段よりも。味方の行動を意識して。ふぁいやー。


佐之上・権左衛門
そういや宇宙空間の戦闘は初めてだったな。 宇宙服があるとはいえ・・・まぁなんとかなるか。

UC【常人ではあり得ない多段ジャンプ】の脚力によって軌道修正しながら「第六感・残像・目立たない」で避けたり「オーラ防御・盾受け・武器受け」で耐えてみたりしつつ、なんとか戦艦にとりつこう。

取り付いたら愛用のギガントアクスで出入口と思われる場所や兵器の発射口と思われる場所を「二回攻撃・鎧砕き・怪力・鎧無視攻撃・衝撃波」で極力「目立たない」様に破壊しつつ補足されない程度にちょこまかと移動。
ある程度やったら撤退かな。
見つかって捕まっても困るし。
(アドリブ・他者との絡み歓迎っす)




 猟兵の爆撃攻撃にも耐えたディクタトル級巡洋戦艦。しかし外壁部のあちこちで起こる小規模な爆発は、確実にダメージを与えていた証拠であった。
 このまま戦闘を続けていれば危なかったのは巡洋戦艦の方。逃げる猟兵達を追うよりも、急いでドックに戻り修復を。エンペラーズマインドへと戻ろうとした矢先。
 戦艦内部に鳴り響く再びのサイレン。艦載レーダーが新たな反応を見つけ出す。

 それは、ディクタトル級巡洋戦艦と変わらぬ規模を持つ、スペースシップの反応であった。

 ディクタトル級巡洋戦艦へと航行する、一隻のスペースシップ。その船首部分に二人の猟兵の姿。
「いやぁ…初めての宇宙空間での戦闘が、こんな事になるとは…」
 物珍しそうに周囲を見渡す、佐之上・権左衛門(トレンチコートのバーバリアン・f00239)がそうポツリ呟く。
「うん。これは私も初めて」
 響・夜姫(真冬の月の夢・f11389)も、表情こそ変わらないが、心なしか興奮したような口ぶりで答える。
 二人が乗り込んでいるこの艦は、解放軍が用意したものではない。かと言って帝国軍の船でもない。
 そんな二人に後ろから近づいてくる一人の女性の姿が。
「確かに戦艦を猟兵が撃沈するのは困難である。だが、戦艦が戦艦を撃沈するのは容易い!」
 二人と同じ猟兵であり、二人が乗るスペースシップの意思の代弁者。即ち戦艦のヤドリガミ、アネモイ・エンドア(エンドア級戦艦13番艦・f00797)が高々と言い放つ。
 スペースシップワールド。宇宙空間であるが故に可能となる、戦艦同士の艦隊戦。
 既にお互いの射程へと入った。ならばこれより行われる事は一つ。
「エンドア級戦艦13番艦アネモイ、これより敵戦艦への砲撃を開始する!敵艦の陽動と支援砲撃は任せたまえ!」
 アネモイである宇宙戦艦より一斉発射される、砲撃やミサイル。
 先の戦闘で大半の対空砲等の武装を剥ぎ取られていた帝国戦艦は、反撃の余裕も無く、兵装使用無制限状態となってようやく守り切るので精一杯であった。
「一方的だな…でも一応、俺もそろそろ行こうかな」
「提案通り、カタパルトの準備は完了してある。武運を祈る、佐之上殿」
 敬礼を送るアネモイに、ひらりと手を振りその場から移動する佐之上。

「そんなわけで。ふぁいやー」
 砲撃を続ける宇宙戦艦の船首にて、なんとも呑気な口調で自身の武装を展開し、苛烈な攻撃に参加する響。
 背部にて浮遊する三対六門の十字架砲と、両手に持つ二丁拳銃の銃口が帝国戦艦へと向けられる。
 戦艦であるアネモイの砲撃にも、負けず劣らない威力を持つ銃撃を武装全てから放つ響。
 敵から見れば火力が二倍になったようなもの。防戦一方だった帝国戦艦は、いよいよ防御も儘ならなくなっていた。
 艦載機の発着口も既に破壊され、飛ばす事も出来ない。
 主砲すらも、飛来した眩い炎により機能を失っている。
 逃げろ。最早勝ち目はない。ブリッジにてそう命令が下されるが、何もかもが遅すぎる。

 ガン!と、敵戦艦ブリッジに硬い音がなる。砲撃による爆破音とはまた違う、金属同士がぶつかり合う音。
「見つけた。ここがブリッジか」
 ブリッジの窓に、佐之上が張り付いている。片刃の大斧、ギガントアクスを担いで。
 アネモイと響、二人の砲撃に紛れて、佐之上は一人敵戦艦へと近づいていたのだ。
「砲撃の中で移動するのは骨が折れたが」
 ギガントアクスを振りかぶる佐之上。次に起こること等簡単に予想できる。
「これで、終わりだ!」
 強化が施されたガラスであろうと関係なく、叩き割られるブリッジの窓。割れた窓から吹き出す空気。佐之上はその風圧に吹き飛ばされてしまう。だがそれが功を奏する。
 ブリッジという頭脳を失った帝国戦艦に抵抗の手段は最早残っておらず、
 銃撃が、砲撃が、ミサイルが、ビーム砲が、どれが決定打になったのかも分からない程の、過剰なまでの攻撃が戦艦に襲いかかり、跡形もなく消し飛ばしていく。

 何もない宇宙空間を蹴り、アネモイの宇宙戦艦へと戻ってくる佐之上。アネモイ、響の両名も、彼の到着を船首にて待っていた。到着するなりヘタリと座り込む佐之上。
「…敵よりも味方の攻撃に注意しなきゃならないなんて、俺思ってもいなかったぜ」
「当てないように普段より気をつけて撃ってはいたよ?」
 嘘だぁ。響の言葉にへらへらと笑う佐之上。平気そうな様子に、アネモイも安心する。
「ではこれより帰投する。戦闘は、我々猟兵、及び解放軍の勝利である!」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月06日


挿絵イラスト