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大祓百鬼夜行⑱〜トンカラトンと言え!

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

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#大祓百鬼夜行


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●とある廃校舎。
「……此処が噂の怪異が出るという廃校か」
 目の前に広がるボロボロの建物の余りの酷さに俺は思わずため息が出そうになる。
「こんな状態じゃ調査するのも何日も必要になるな。
 流石にこんな所を夜も調べ続けるのは危険すぎるし」
 毎回毎回、手間だけはかかるし、いっそこんな手間のかかる調査が必要な怪異探索なんてもう止めてしまおうか、なんて心にも想ってない愚痴が思わずこぼれてしまう。
(そう、なんだよな……一応、其の手のを調査して本に纏めて生計立ててはいるけど、別に止めても良いんだよな)
 怪異関係の資料よりも片手間で書いたホラー小説やファンタジー小説の類いの方が余程売れてるし、編集とかは寧ろ歓迎してくるだろうしなあ。
(其れでも止められないのは……多分、あいつがどうなったか知りたいから、だよな)
 入口にばら撒かれたガラスの破片を片付けながら、俺はあいつ、父さんと母さん、栞が死んだ時に行方不明になった俺の双子の弟の事に思いを巡らせる。
 あの時、一緒に化け物を見た後、行方不明になってしまった弟の事を。
「まあ、家族を喪った幼稚園児の言う戯言なんて信じて貰えやしなかったけどな」
 俺はその後、ひい爺ちゃんに引き取られて成人して今に至る。
 あの時の真実を知りたいという想いは在る、家族の無念を晴らしたいという想いは在る。
「けど、其れ以上に……いなくなってしまった自分の半身が何処にいるかを知りたいって想いが俺の一番の基本、かな?」
 だから、俺は怪異についてこうやって調査し情報を整理、其れを本に纏めてる。
 調べればより多くの情報が得られるし、其れを本にしちまえば名も知られてそういう情報を得やすくなるからだ。
 幸いと言っては何だがひい爺ちゃんは二年前に傘寿超えの大往生。
 俺には他に家族もいないから巻き込む相手もいやしない。
「精々、心配してくれるのって編集の子位だしなあ」
 目の前にある入り口をふさいでいた瓦礫をそっと撤去しながら俺は更に後者の奥へと進んでいく。
 窓の外には夕日が見えてきたので後少ししたら宿に戻らないといけないな、等と他愛無い事を想いながら。
「特に今回の怪異はあの時と同じ……日本刀を用いる怪異だ。
 日本刀を用いる怪異は都市伝説とか近代の怪談の類いの中では結構珍しいからなあ」
 調べた限りだと一部の二宮金次郎やアニメがオリジナルと言われていたが実は製作者の故郷にある都市伝説が元ネタだと判明した……。
『トンカラトンと呼べ』
「そう、此処の怪異も元ネタの一つじゃないかって言われてたトンカラトン位しか……え?」
 予想外の声が聞こえてきて俺は思わず振り返る。
 其処には驚きの姿をした『ナニカ』が大量に発生していた。
『問う、空そは何と問う……』
『豚唐㌧は喰え……』
『ぽんぽこたぬきさん……』
『トンカラトンと呼べ……』
『南瓜、百は喰え……』
 其れは包帯を巻き日本刀を手?にしたスイカやカボチャ、メロン達。
 最早笑うしかないレベルのシュールな姿なのに、放たれる殺気は嘗て家族を喪った時に感じた物と同じ位にやばい物で俺の全身を汗がつたう。
 いや、冷静に対応しろ。
 トンカラトンと出会った時は……。
「トンカラトン!」
 そう、そう返せば相手は何もせずに……。
『違う……』
『其れは『此れ』への答え、『我等』への答えじゃない……』
「……っ!そうか、此処に出るという怪異の……っ!」
 意味不明な問いと言葉を織り交ぜ、其の中に織り交ぜた問いへ応えなければ刀で切り殺すという怪異……!
 つまり答えは……!
「空とは地上から見上げた時に頭上に広がる空間の事、仏教においては我体、本体、実体と称すべき物のない空しき在りよう!」
『それは正解。
 だが、遅い』
 そう言って包帯を巻いた西瓜は俺に刀を振り下ろそうとする。
 そして、俺は其れを避けきれず……。

●グリモアベースにて。
「とまあ、そんな状況になっちゃうから皆にはこの人を救ってきてほしいんだなー」
 そう言ってグリモア猟兵は猟兵達に説明を続けていく。
「今回被害者になりかけてるのは作家の風見明(かざみ・あきら)さん。
 20代後半位の男性で怪異の取材中に襲われそうになってるんだ」
 何でも元はUDC関連の事件で家族を喪ったそうで、真実と唯一死体が残っていなかった双子の弟の行方を知りたくて怪異を調べ、本にするようになったんだとか。
「尤も、その弟さんも亡くなってるし家族を殺したUDC怪物もまあ倒されてる様だけどね」
 まあ、その辺は特に今回の案件と関係ないので話を先に続けよう。
「其れでもまあ、UDCによる隠ぺいもあってUDCじゃないものしか見つける事ができなかったんだけど……今回の戦争で問題が起きたんだ」
 其れがUDC-Null。
 UDC怪物ではないと証明された、只の虚言、根も葉もない噂であると思われていた、けれど本当は実在していた者達。
 骸魂に憑りつかれた妖怪、吸血果物達は其れになってしまい、そして調査に訪れた明が其れに出くわしてしまったのだ。
「吸血果実達に憑りついていた骸魂のトンカラトンがUDCーNullと同じ日本刀を扱うって事で相性が良かったのも災いしたんだろうね。
 今回の案件、下手すると感染型UDC……見た人間や噂を広めた人間、噂を知った人間達の精神エネルギーを餌に大量の配下を産み出す存在になり得るから早急に対応する必要があるよ」
 もしそうなったら洒落にならない事態である。
「特に今回、犠牲者になりそうな人は其れなりに名の知られた作家で、しかも凶器が刀なんていう日常では有り得ない物だから……此処で防がないとどれだけ拙い事になるか」
 そんな事件が起きたら怪異の話も込みで日本中に話がばら撒かれる事になるだろう。
 下手するとUDC組織の隠ぺいが間に合わずテレビで放送する事すら有り得る位だ。
「まあそもそも犠牲者は出ない方が一番だけどね。
 因みに敵は仲間を召喚したり回転して攻撃したり切った相手を仲間にしたりする攻撃をしてくるよ」
 特に切った相手を仲間に、というのは明氏を守る上で気を付けておいた方が良い案件だろう。
「まあ、それでも皆なら大丈夫だと思うんだなー」
 そう言ってグリモア猟兵は猟兵達を戦場に送るのであった。


久渓洞
 初めまして或いはお久しぶりです久渓洞です。
 今回の依頼は戦争依頼、怪異に襲われる人を助け、感染UDCと化す前に対峙するという話になります。
 プレイングボーナスは襲われている人々、今回の場合は明氏を妖怪に殺されないようにする事です。

●風見明……作家。
 UDC怪物案件で家族を幼稚園の頃に喪った被害者。
 その関係で怪異について調べ、作家となった。
 天涯孤独の身の上だが実は大学時代の後輩である編集の子に惚れられており、本人も密かに好き。

 其れでは皆様のプレイング楽しみにお待ちしております。
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第1章 集団戦 『吸血トリオトンカラトン』

POW   :    トンカラトンと呼べえええええ!!
戦場で死亡あるいは気絶中の対象を【主な対象に斬った者をトンカラトン 】に変えて操る。戦闘力は落ちる。24時間後解除される。
SPD   :    吸血果実(西瓜や🍈)と野菜(🎃)+αな包囲網
召喚したレベル×1体の【吸血西瓜や🍈と南瓜、後友達の柿や蕪 】に【トンカラトンの包帯を纏わせ複数の刀】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ   :    しろよ、収穫!!!
自身の【肉体を敵の周りで超高速回転し平衡感覚を】を代償に、【凄まじい竜巻に収穫せず放置した怒り】を籠めた一撃を放つ。自分にとって肉体を敵の周りで超高速回転し平衡感覚をを失う代償が大きい程、威力は上昇する。

イラスト:麻風

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

神代・凶津
襲われてる風見明とか言う作家兄ちゃんを助けに入るぜ。
あ?俺達が何者かだって?怪異退治の専門家だよ。
「・・・危ないから下がっていてください。」
相棒の言う通りここは俺達に任せな。
っと、その前に作家兄ちゃんに『結界霊符』を貼って結界術で保護するぜ。後、『退魔の鈴』を渡すか。これからも怪異を調べるってんなら御守りになるぜ。予備はまだあるからくれてやるよ。

さてと待たせたな、トンカラトンだか何だか知らねえが祓ってやるよ。いくぜ、相棒ッ!
「・・・転身ッ!」
雷神霊装を纏って高速移動しながら戦闘だ。
敵の攻撃を見切りつつ召喚してきた雑魚ごと破魔の雷撃を収束させた妖刀の斬撃放射でなぎ払ってやるぜッ!


【アドリブ歓迎】


火土金水・明
「・・・はちみつくまさん。何故か、言わないといけない気がしたので。」「自分の事を心配している人を、悲しませる事はしない方がいいと思いますよ。」(いざとなったら風見明さんを【かぼう】行動をとります。)
【SPD】で攻撃です。
攻撃は、【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡め【限界突破】した【シルバータイフーン】で、『吸血トリオトンカラトン』達を纏めて攻撃します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。


トリテレイア・ゼロナイン
(遺体を宇宙に流され故人の死を受け入れられない遺族…故郷で見聞きする事例と類似点がありますね。真実が掴めるまで風見様の心の空白は…時が癒すことを願う他ありません。その為に…)

それ以上の彼への狼藉は許しません
問答の暇もありませんので…その骸魂、祓わせて頂きます

センサーの●情報収集と瞬間思考力で敵の挙動と対処優先順位を見切り、剣と盾で斬撃弾き近接攻撃で排除

護衛(かばう)を得手とする私の護りを抜けられると思わぬことです

包囲からの時間差多重攻撃…
風見様、此方へ
ご安心ください、御守りします

怪力で彼を抱え
包囲攻撃を脚部スラスター推力移動で跳躍回避
見下ろした敵を展開した格納銃器の乱れ撃ちスナイパー射撃で一掃



●最初の出会い。
『トンカラトンと呼べ~~~』
『たんころりんでも良いぞ~~~』
『収穫しっかりしろ~~~』
『ハロウィンは蕪も使え~~~~』
 問いを行う段階は既に終わったと言う事なんだろう。
 訳の判らないことを言いながら包帯を生やした果実達が俺を追いかけて来る。
「しかし、柿に蕪とか迄やってくるとか本当に何が起きてるんだ……?」
 たんころりんって敢えて一つだけ残して収穫しなかった柿が怪異化したっていう奴か?
「何で其れがメロンやカボチャ、西瓜とかと一緒に襲ってくるんだ?!」
『友達だからさ~~~~お前も同じになれ~~~~』
 其の言葉と共に逃げる俺に追いついた吸血メロンが斬り掛かってくる。
 最早逃げ場はないと俺は思わず目を瞑るが何時迄経っても斬られる感触はやってこない。
「……大丈夫ですか?」
『ふう、間に合ったな。無事か作家の兄ちゃん』
 目を開けた俺の前には刀を手にし鬼面を被った巫女装束の少女が立っていたのだった。

●二人で一人。
「あんたは一体……」
『あ?俺達が何者かだって?怪異退治の専門家だよ』
「……危ないから下がっていてください」
 突然現れた自分の存在に戸惑う明に鬼面たる神代・凶津(謎の仮面と旅する巫女・f11808)と其の相棒である巫女の少女、桜は油断なく刀を構えながら声をかける。
「だ、だが君はどうするんだ……?君だって危ないだろう?!」
『大丈夫さ、こっちは専門家って言っただろう?
 相棒の言う通り、ここは俺達に任せな』
 彼女が自分よりも年下の女性である事もあったのだろう、男は戸惑いつつも彼女を心配するように言葉を返し、其れに対し凶津は安心させる様に笑って言う。
「それと此れを……」
「此れは鈴?」
『予備はまだあるからくれてやるよ。
 流石に奴等に追いかけられてる現状は如何にもならんが、これからも怪異を調べるってんならお守りになる筈さ』
 こいつの音は低級の悪霊や怪異位なら退散させる力を持つからな。
 そう言いつつ凶津は鈴を手渡す。
 そして、更に霊符を手にすると鈴を核に結界を張って青年の安全を確保し……今にも襲い掛からんとする状態のトンカラトン達へと向き直る。
『さてと待たせたな!トンカラトンだか何だか知らねえが祓ってやるよ!
 行くぜ、相棒っ!』
「……転身っ!」
 その掛け声と共に彼女の全身から雷が放出。
 凶津と桜、二人の力は一つとなり、雷神の如き力を秘めし装束に身を纏った姿へと転じていく。
『トンカラトンと呼べぇぇぇぇ!』
『収穫ちゃんとしろぉぉぉぉ!!!』
「……『遅い』!」
 そんな彼女に襲い掛かるトンカラトン達であったが今の二人は雷鳴の如き速さを以って其れを翻弄。
 斬り掛かったと思えば其の瞬間に背後に立ち背後に刀を振るったと思えば前にいる。
 敵の動きを完全に見切り其の速さを活かす二人をトンカラトン達は数で如何にかしようとするも捉えきれず……。
「……それでは」
『ああ!此れで終わりにしてやるぜ』
『避けきれな……!』
 いつの間にか誘導されて一纏めになっていたトンカラトン達に二人は刀に破魔の力を込めた雷鳴を纏わせて薙ぎ払い……。
 此の場にいる全てのトンカラトン達は声も残せず討ち倒されるのであった―――。

●二つ目の出会い。
「……あの子のお陰で如何にか逃げれた、と思ったんだが……又湧いてきたか……」
 其れでも彼女から貰った鈴のお陰か大分逃げるのは楽になってはいるけれど……此処から出るのはどうも難しそうだ、と頭を抱えそうになる。
『いい加減収穫しろ~~~~』
『トンカラトンと呼べ~~~~』
 とはいえ、そんな事をしていたら命が幾らあっても足りなくなる。
 そんな訳で俺を追いかけている西瓜やメロン達から逃げていた訳だが……。
「……っ!避けきれな……」
『ぽんぽこたぬきさん』
 訳の判らないことを言いながら南瓜が俺に斬り掛かってくる。
 だが……。
「……はちみつくまさん。
 何故か、言わないといけない気がしたので」
『……っ!
 答えが返ってくる…だと……?!』
 その一撃は突如現れた、まるで魔法使いの様な帽子をしたポニーテールの女性が銀色の剣で受け止め防いでいく。
「……き、君は?」
「名乗る程の者ではありません。
 それよりも……自分の事を心配している人を、悲しませる事はしない方が良いと思いますよ?」
 視線は果実達へと向けながら彼女はそう俺に言葉を返す。
 心配してくる相手……家族が居ない俺には、今は編集をしてくれている後輩が少し気にかけてくれている位、か?
 そんな事を想っていると彼女は呆れた様な目線を俺に向けると剣を構えなおし果実達へと向き直る。
 そして、剣を掲げて……。

●銀の台風、斬り伏せて。
(鈍い人の相手って大変だろうなあ……)
 妙な事を考えてそうな青年を一瞥しつつ火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)は銀の剣を掲げ集中する。
「駆け巡るは銀色の風の如く……!」
 其の言葉と共に彼女の持つ刃は巨大化。
 其の切れ味は更に増し、如何なる鎧もまるで紙の様に簡単に断ち切り貫く刃へと変じ、傷口には其の魔力によって更なる手傷を負わせ続ける。
『大きいのに動きが……!』
『避けきれな……!』
 其れでいて其の動きは変幻自在。
 トンカラトンに其の動きを見切る事等赦さず、上かと思えば下、右かと思えば左斜め下と自由自在、縦横無尽に動く刃は其の巨大さによって一振りごとに十、二十と纏めてトンカラトンを斬り伏せていく。
『……っ!此処で……いない?!』
「残念、其れは残像です」
『……ぎゃっ?!』
 そんな銀の台風を潜り抜けて明に斬り掛かったとしても其れは残像でしかなく、背後に顕れた本物の彼女によって容易に斬り伏せられていく。
「……どうやら未だ未だ彼は脱出できない様ですし、少しでも多く斬り伏せて次の方に繋げましょう」
 そう言いながら明は未だ未だ湧いてくるトンカラトンを一瞥。
 銀の風は戦場を縦横無尽に駆け巡り、魔に憑りつかれた果実達を斬り伏せ開放していくのであった―――。

●三番目の出会い。
『トンカラトンと呼べえええええええ!!!』
『トンカラトンと呼べええええ!同じになれえええええええええ!!!』
 そう叫びながら俺に追いすがる包帯を巻いた西瓜やメロン達。
「はは、冗談きついぜ。
 鈴のお陰で未だマシになってるが……窓を破ろうとしても破れねえし、こりゃ出られないと見た方が良いか?」
 あの魔法使いのお嬢ちゃんのお陰で奴等が周りにいない間に其の辺の机で窓をぶち壊そうとしたもののヒビ一つ入らなかった事を思い浮かべ思わず顔に苦笑いが浮かぶ。
「逃げられないとしても……最後迄諦めてたまるかよ。
 俺は絶対にあいつを弟を見つけ出すんだ……!」
 だから、最後迄諦めない、と疲れが出てきた体を叱咤して走り続ける。
『トンカラトンと呼べえええ!!』
『そうだ、逃げられないんだからトンカラトンとなれええええ!!』
「回り込んできての挟み撃ちかよ!!」
 そりゃあ数がいるんだから、そういう真似もしてくるよな!と思いつつ斬り掛かってくるのを避けて同士討ちにさせながら、どうにか逃げ惑い続ける。
 けれど、そんな悪足掻きもそんな長く続かない。
 疲労から足がすくみ、動きが鈍った俺へと奴等は一斉に斬り掛かり……。
「そうはさせません!」
「はは、鬼面の巫女と魔法使いの次は騎士か……凄まじい状況だな、こりゃ」
 突如現れた騎士が奴等の攻撃を其の盾で全て防ぎきるのだった。

●騎士と怪異。
(遺体を宇宙にんがされ故人の死を受け入れられない遺族……故郷で見聞きする事例と類似点がありますね。
 真実が掴めるまで風見様の心の空白は……ですが、真実を知る事も難しい以上、時が癒すことを願う他ありません)
 己の背後にいる青年の事を思いつつ、トリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)はトンカラトンの刀を盾で防ぎ続ける。
 彼の家族は喪われ、唯一生きているかもと彼が思っている双子の弟も又、死んでいる。
 だが、其の事はUDC組織の隠ぺいによって知る事も出来ない。
 ならば、彼の傍にいる誰かが共に時を過ごし、其の傷を癒していくしかないのだろう。
(その時間を得る為にも……)
「それ以上の彼への狼藉は許しません。
 問答の暇もありませんので……その骸魂、祓わせて頂きます」
『『『トンカラトンと呼べええええええええええええ!!!!』』』
 トリテレイアの宣言に対しトンカラトン達は彼を排除しようと一斉に襲い掛かってくる。
 だが、其れに対しトリテレイアは冷静に対応。
 其の優れたセンサーによってトンカラトン達の動きや刀の練度等を見切ると瞬間的に敵の挙動、そしてどの敵から優先して攻撃を防ぎ排除していくべきかを演算する。
『トンカラトンと呼べええええ!!』
「先ずは此方から……」
 そして、刀を盾で防ぎ、其の侭流れる様な動きで剣で切り捨てる。
 そんな彼の鉄壁の状態に味方が注意を引いてる間に青年の方を狙おうとする者も現れるが、当然、そんな動きを見逃す筈もなく……。
『トンカ……!』
「護衛(かばう)を得意とする私の護りを抜けられると思わぬ事です」
 即座にトリテレイアは其の敵を射出したワイヤーアンカーで捕縛。
 其の侭、青年の周囲の敵をアンカーと捕縛した敵を利用して薙ぎ払うと捕縛を解除。
 自分の眼前に向かってこさせて一刀両断、切り捨てる。
『トンカラトンと呼べ!』
 『トンカラトンと呼べ!』
  『我等と同じになれええええ!!!』
 そんな彼の姿に先に倒さねばどうにもならぬと判断したのかトンカラトンは包囲した上で攻撃のタイミングをずらしての多重攻撃へと移っていく。
「……風見様、此方へ。
 ご安心ください、御守りします」
「あ、ああ。あんた達に救われたんだ信じるさ」
 流石に青年を背に守った状態では戦いきれぬと判断したトリテレイアは青年を傍に寄らせると其の怪力で片手で彼を抱え込む。
「う、うわ?!」
「揺れますので喋らないで下さいね?」
 そして、脚部のスラスターを稼働させ……。
『『『トンカラトンと呼べええええ!!』』』
「今です!」
(と、飛んだあああああ?!!)
 其の優れた推力によってトリテレイアは高く跳躍し敵の一斉攻撃を回避。
「肝要なのは現状を俯瞰的に捉える事、走らずとも止まらぬ事、射線から外れる事、その繰り返しの他は…騎士として危地に踏み入る覚悟です!」
 そして、己が内部に格納された銃器を全て展開。
 眼前の敵は全て逃さぬと一撃一撃がスナイパーの放つ銃弾の如き正確さで集中豪雨の如く乱れ撃つ。
 当然、其の銃弾から逃れる者等顕れる筈もなく、銃弾の雨が終わった時には残ったのは銃弾の雨に晒された床があるのみ。
「ははは、機械の騎士様か……凄すぎるもんを見ちまったなあ」
 そんな光景を見た青年は男のロマンは擽るけどなあ、等と思わず嘯くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フレティア・ハイマール
こんな形で命を落とすなんて、悲しすぎるものね。
大丈夫、あなたは私が守ってみせるから。

廃校の中にはわたしだけで入るね。
敵に遭遇したら、リモート・レプリカントで操作するスロゥマトに手を突っ込んでもらって、明さんにはその手の上に乗って逃げてもらおうかと。
大丈夫、その子は見た目は怖いかもしれないけど、とても優しいから。必ず、あなたを守ってくれるわ。

後はトンカラトンね。
ヴァルキリヤ・フェザーを展開、明さんを狙う敵を優先的に【レーザー射撃】して撃ち落としていくよ。
スロゥマトにも、適宜腕で薙ぎ払ってもらうとかして攻撃をお願い。勿論、明さんを守ることを優先的にね。



●四つ目の出会い。
「本当に次から次へと……」
『トンカラトンと呼べえ!』
 念の為にと玄関から出ようとしたがやはり出られず、再び逃走劇を開始した俺だったが、流石に疲労も激しくなる。
 そんな俺の目の前に奴等とは違う……十歳位の少女の姿が見えてきた。
「こんな形で命を落とすなんて、悲しすぎるものね。
 大丈夫、あなたは私が守って見せるから」
「なっ、危ない!逃げるんだ!」
 そう嘯き少女は奴等へと向かっていく。
 その見た目に思わず俺は止めそうになるが……結論から言うとそんな必要は全くなかったんだ。
 見た目で判断する愚かさを此処で俺は思い知ることになる。

●少女とロボと。
『トンカラトンと呼べええええ!』
「させないわ」
 フレティア・ハイマール(アバター・オブ・マザーブレイン・f29910)を止めようとする青年に斬り掛かるトンカラトンだったが、フレティアの言葉と共にガシャーンと言う音を立てて校舎の壁が崩壊。
 巨大な手がトンカラトンの刃を防ぎ、トンカラトンと青年の間を分断する。
 其の手はフレティアと共にあるジャイアントキャバリア、スロゥマト、有体に言うと巨大ロボの手であったのだ。
「機械の騎士の次は巨大ロボだって?!」
「大丈夫、その子は見た目は怖いかもしれないけど、とても優しいから。
 必ず、あなたを守ってくれるわ」
 動揺する其の姿に怖がっていると思って声をかけるフレティアであったが、実際は単に巨大ロボと言う男のロマンに興奮しているだけである。
 流石に年下の子の前で醜態は晒せないので興奮は表に出さない様であるが。
(……本当はこの校舎自体から離れてほしいけど、それは難しそう、かな?)
 素直にスロゥマトの手のひらに素直に乗ってくれた事に安堵し彼をトンカラトンが居ない階に移動させながらフレティアは頭を巡らせる。
 勿論、その間も敵への警戒は決して緩めず、ヴァルキリヤ・フェザー、羽状のクリスタルピットは展開し牽制しつつ、だ。
『トンカラトンと呼べえ!』
『たんころりんでも良いぞ!』
 そんな状況に焦れたのかスイカが柿に盾になって貰いながら強硬突破を図ってくる。
 但しフレティアの方向ではなく、青年を逃がした上の階に向かう様に。
 当然ながらフレティアが此れを逃す筈もない。
「させないよ?」
『ガ……っ!』
 光の矢は過たずに敵を射ぬき、スイカも柿も倒れ伏す。
 此れに対し敵は数を以て押し流そうとするが……。
「スロゥマトお願い」
『-ーーーー』
『『『ガァララッッ!』』』
 此れをフレティアは冷静に対応。
 青年を守って貰って買っていたスロゥマトの空いたもう片方の手を校舎に突っ込み薙ぎ払わせたのだ。
 青年の護衛が優先事項ではあるものの、そんな状態でも此の程度、彼女の相棒は余裕を以て対処可能。
 有象無象等ものともせずにトンカラトンは駆逐されていく。
「行きましょうスロゥマト。
 可能な限り倒して少しでもあの人の安全を高めないと」
 そう言うと少女は相棒と共に気配を感じる敵を全て打ち倒さんと動き出すのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

蒼・霓虹
トンカラトンとは、また懐かしい響きですね。妖怪に対する事も含めて驚く事ばかりですが……ここは彩虹さん

『明さんを守り抜きましょう霓虹さん……僕達の手で』

[POW]
【高速詠唱】でUC発動【オーラ防御&激痛耐性】で備え〈彩虹(戦車龍)〉を【悪路走破&推力移動】で割り込み【操縦】し明さんを守る様

【高速詠唱】で【属性攻撃(重力)&結界術】込めた〈レインボークローバー〉【弾幕】展開し【盾受け&ジャストガード&受け流し】を【第六感&瞬間思考力】で【見切り】つつ行い

【砲撃&レーザー射撃】で【範囲攻撃】でトンカラトン達を迎撃

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
[『』は彩虹さん、ワイズマンユニット相当の武装持ってる為]



●五つ目の出会い。
『トンカラトンと呼べええええええええええ』
『作物を残すな収穫しろおおおおおおおおおお!!!』
『俺達と同じにして作物収穫にこきつかってやるうううううううううううう』
 妙な事を言いながら俺に襲い掛かり、斬り掛かるトンカラトン?達。
 どうにか刀を避けてはいるものの、相手は数が多いし此方は素人。
 ついでに言えば追いかけられ続けて疲労も大きい状況。
 其れでも貰った鈴や何やかやで凌いできたが、それだって長くは続きはしない。
 さて、どうするかと避けながら悩んでいた俺だったが……救いの手は予想外の所からやってくる事となる。
「大丈夫ですか!此処は自分達にまかせて下さい!」
 そう言って恐竜?かそんな感じのメカに乗った鎧姿の女の子が俺とトンカラトンとの間に滑り込んでくる。
 そして、彼女達は……。

●虹の龍とトンカラトン。
「トンカラトンとは、また懐かしい響きですね。
 妖怪に対する事も含めて驚くことばかりですが……ここは彩虹さん」
『明さんを守り抜きましょう霓虹さん……僕たちの手で』
 そう宣言すると共に少女、蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)は手に持つ虹色のカードを自身が跨る己が相棒たる友、彩虹へと挿入。
「フォーチュンMAX起動っ! 強襲「猟機戦龍・彩虹」っ!」
 その詠唱と共に彼女の友の身を包む虹の彩りは更に激しさを増し、その能力を向上させていく。
 そして、戦車形態の彩虹と霓虹は青年とトンカラトンとの間に割り込み……。
「大丈夫ですか!此処は自分達にまかせてください!」
『むう、硬い!』
『これは気の障壁か?』
 其の身に纏った不可視の障壁によってトンカラトンの刀を防ぎながら、霓虹は青年へと声をかけると、其の侭敵へと向き直る。
「幸運よ集いて来たれ!虹の三つ葉よ此処にあれ!
 虹三葉『レインボークローバー』!」
『っ?!これは三つ葉のクローバー?』
『虹色の光?!』
 そして、詠唱と共に本来可視不能な運気が見える迄に圧縮され顕現した虹の三つ葉は周囲のトンカラトン達を光の中へと消し去っていく。
『っ!やられる前に!』
『お前もトンカラトンに!』
 そして、それでも残ったトンカラトンは霓虹へ向かって襲いかかるが……。
「見え見えだよ!」
『気の障壁で刀を受け止めた……?!』
『こっちは十体がかりの体当たりを受け流したぞ?!』
 その優れた感覚により敵の動きを瞬時に見抜くと即座に対応。
 彩虹に纏った気の障壁を単体の敵には受け止め防ぎ、集団の攻撃には其れを受け其のまま力の流れを別方向に流す等して的確に使い分けながら対処していく。
「それじゃあ行きますよ!」
『ああ!此れでトドメだ!』
『トンカ……?!』
 其の言葉と共に霓虹は彩虹の主砲を展開。
 虹の光は周囲を包み、光の洪水となって其の場にいる全てのトンカラトンを飲み込んでいく!
「凄い……」
 其の光景は余りに美しく、傍から見ていた青年は言葉のプロでありながら語る言葉を喪う程。
 そして、虹の光がひいた時、其処に残ったのは霓虹達と青年のみであったという-ーー。

大成功 🔵​🔵​🔵​

小雉子・吉備
幽世の妖怪……いや、元はと言えば
キビも含めて現世に居たんだろーけど
変な呼称されてたんだね

それはそうと……明ちゃんって人も無茶するなぁ、でもキビは正義の味方だからねっ!

[POW]
【高速詠唱】で【オーラ防御&属性攻撃(重力)】を込めた〈スロウフールハウル〉【弾幕】を【範囲攻撃】展開し

それを【盾受け】に明ちゃんを護る様にキビも庇い〈なまり&ひいろ〉ちゃん【動物使い&集団戦術】で撹乱指示

キビも【オーラ防御&激痛耐性】で備え【第六感&瞬間思考力】で【見切り&受け流し&ジャストガード】で敵の攻撃を防ぎ

【高速詠唱】でUCを【全力魔法&貫通攻撃】を乗せて【斬撃波&範囲攻撃】UCを

[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]



●六つ目の出会い。
「本当に如何にか脱出出来たら良いんだが……」
 とはいえ、俺は脱出できない様になっている以上、どうしようも無いだろうが……。
 そう思いつつ追いかけて来るトンカラトンを如何にか撒いていく。
 流石に何度も逃げ続けていけば慣れていくもので体力を残した走り方や同士討ちのさせ方も出来ていく。
「こんなもんに慣れたくはなかったけどな!」
 とはいえ、此れからも怪異の調査を続けるなら、同じ様な事も起こり得るし……色々と考えていかないといけないかもしれないな等と逃げながら考えていた俺だったんだが……。
『トンカラトンと呼べええええ!!!』
『トンカラトンと呼べえええええええええええええ!!!』
『トンカラトンと呼べええええええええええええええええええええええええええええ!!!』
「あ、此れ無理だわ……」
 思わずそうポロっと口に出る位に大量のスイカやカボチャ、メロンが俺の眼前に顕れる。
「はは、此処にいる奴等全員連れてきたんじゃないか?」
 そう軽口を言いつつ、其れでも何処かに逃げ道がないかと頭を巡らせる。
 脳裏に過ったのは編集をしてる後輩の泣き顔。
「あいつを泣かせたくねえよなあ」
 そう思い最後まで足掻こうとした時、俺に斬り掛かろうとした西瓜を何かが吹き飛ばし……。

●三匹のお供。
「幽世の妖怪……いや、元はと言えばキビも含めて現世に居たんだろーけど、変な呼称されてたんだね」
 そうUDC-Nullという呼称について小雉子・吉備(名も無き雉鶏精・f28322)は首をひねる。
 まあ、Nullと言うのは恐らくプログラミング言語の何のデータも含まれない状態や長さ0の空文字列が語源と思われるし、妖怪の吉備からすれば馴染みのない言葉であろうし奇異に見えても仕方ないだろう。
 そも、一般人からしても聞き覚えは余りない言葉ではあるのだし。
「それはそうと……明ちゃんって人も無茶するなぁ。
 でもキビは正義の味方だからねっ!」
 そう言いつつ吉備はトンカラトンに襲われていた青年を補足。
「愚かな考えは亀の歩みの如く動きを鈍らせる……時の愚鈍『スロウフールハウル』!」
『トンカラトンと…呼……べ……ぇ…ぇ…ぇ……』
『体…が……重…ぃ……ぃ…ぃ……』
「な、急に動きが……?」
 吉備が放った弾幕は青年に斬り掛かろうとしていたトンカラトン達に降り注ぐ様に襲い掛かり、全て逃すことなく討ち貫き、喰らった者達だけでなく喰らっていない者達の動き迄も鈍らせていく。
「スロウフールハウルは攻撃だけじゃないよ!」
「何だ?!まるで俺を護る様に……?!」
 更には弾幕が青年を護る様に周囲を展開。
 其れでも襲い掛からんとするトンカラトンも重力の結界に動きを鈍らせ、其処を討ち貫かれて倒れ伏していく。
「なまりちゃん、ひいろちゃん!」
「ガウ!」
「キキー!」
 そして、混乱しているトンカラトン達を責め立てる様に吉備の指示の元、蒼い狛犬と赤い猿が戦場を縦横無尽に駆け巡る。
 青い狛犬が虹色のビームで牽制している隙に赤い猿が炎を纏った拳で殴ったと思えば、赤い猿が炎で敵の動きを誘導したと思えば青い狛犬が虹色のビームでトドメを刺す、と変化自在のコンビネーションは見事な物でトンカラトン達は混乱状態。
『トンカラトンと呼べええええええ!!』
「甘いよ!」
 其れでも如何にか吉備の元へたどり着くトンカラトンも居はするものの、此れを吉備は気の障壁で防ぎ、其の侭その優れた感覚と思考の速さで動きを見切り、受け流していく事で防いでいく。
「なまりちゃんとひいろちゃんのお陰で敵は一か所に集まったし、此れでトドメだよ!
 光よりも速く、刻の刃は加速する……偽御神刀は雉鶏精の力を乗せて、吠えろ吉備男っ!」
 詠唱と共に吉備の姿は雉を模したと思しき赤い鎧姿へと変貌。
 そして、彼女の相棒である吉備男、桃太郎祐定を模した霊刀を抜き放つと、此れに己が魔力を全て載せて一閃!
『っ!動けな……!』
『トンカラト……?!』
 重力の重みで動けなくなったトンカラトン達は魔力を込めた斬撃の雨を喰らい、完全に消え去っていくのだった―――。

●そして、全てが終わって。
 戦いは終わり、猟兵達は青年を救い出す事に成功した。
 青年は日常に戻ったが、危ない目に逢った事を察した編集に大泣きをされたという。
 その後、青年は結婚したとか結婚しないとか、ある程度慎重になったとかなってないとか。
 けれど、それは余り猟兵達にとっても関わりのない話。
 なので一つ書き記すとすれば……青年が生還した後に書いたお話について。
 其れは機械の騎士が魔法使いや雉の化生の女の子と共に人々を救うお話。
 彼は鬼の面を被った巫女に導かれ、時に巨大なゴーレムと共に一人故郷を護る為に戦い続ける少女を救い、時に虹の龍の神殿を救う為に奔走する。
 普段の作風と違いはするが其の冒険譚は好評を博しアニメ化。
 主人公の機械の騎士や虹の龍、巨大ゴーレムが玩具化したりする事態にもなったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月21日


挿絵イラスト