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大祓百鬼夜行⑧~最恐ババアが吠える時ッ!

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

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●カクリヨファンタズム
 『まぼろしの橋』を占拠したのは、最恐・妖怪ババアであった。
 妖怪ババアは橋に近づく者達を襲って、超空間(ババアゾーン)に引き込み、命を奪おうとしているらしい。
 そこでガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)は、思った。
 ババアゾーンって、何……と。
 そもそも、超空間とババアゾーンが、ワード的に繋がらない。
 連想ゲームとしては、失敗作。
 水と油くらい相性が悪いため、すぐにどんな場所なのか、イメージする事が出来なかった。
 それでも、何やら、よく分からないが、魅惑的なヒビキであった。
 一体、何が魅惑的なのか理解はしていないものの、本能に訴える程、アツいパトスを感じる響きがあった。
 この時点で、まったく意味が分からなくなっているものの、それでも知りたいババアゾーン。
 だが、ババアゾーンに関する情報が、まったくない。
 そのため、考えるしかないのだが、考えれば考える程、謎が深まっていくばかり。
 終いには、謎が謎を呼び、迷路に迷い込んでしまったような錯覚を覚えてしまう程だった。
 しかし、それも仕方のない事だった。
 超空間に引きずり込まれたら、最後。
 妖怪ババアを倒すか、黄泉に行くまで、出る事が出来ないらしい。
 それが原因で、ババアゾーンを知る者はいない。
 そう言った意味で、妖怪ババアを野放しにすれば、犠牲者が増えていくばかり。
 そんな事になれば、悲しむ人が増えるため、ガジルが猟兵達に対して、妖怪ババア退治を依頼するのであった。


ゆうきつかさ
 どうも、ゆうきつかさです。
 この依頼はネタ寄りです。
 そのため、難しい事を考える必要はありません。
 自分のイメージを優先して、ネタに走る。
 ただ、それだけです。
 面白ければ、それで問題がないので、ノリと勢いで、突き進んでいきましょう。
 眼を閉じ、頭の中に浮かんだモノ、それがババアゾーンだと思って、プレイングを書いてください。
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第1章 ボス戦 『最恐・妖怪ババア』

POW   :    千歳たる年の功
全身を【見るからに凶悪な攻撃的オーラ 】で覆い、自身の【これまで生きてきた年月】に比例した戦闘力増強と、最大でレベル×100km/hに達する飛翔能力を得る。
SPD   :    スーパーBBAチョップ
【触れた者を畏怖させる禍々しく邪悪な妖力 】を籠めた【死角への瞬間移動による接近から続く手刀】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【戦おうとする意志】のみを攻撃する。
WIZ   :    老人会強制加入の呪
攻撃が命中した対象に【突然の耐えがたい腰痛や膝などの痛み 】を付与し、レベルm半径内に対象がいる間、【身体の急激な老化とそれに伴う体調不良】による追加攻撃を与え続ける。

イラスト:スダチ

👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ミカエラ・マリットです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

メイスン・ドットハック
【SPD】
ババアゾーンとかすごいツッコミどころ満載じゃけどのー
僕等も暇じゃないけー、一気に行かせて貰うのー!

狭い空間にいきなりキャバリア・KIYOMORIに搭乗して参戦
まずは巨大な足で踏みつけて妖怪ババアのバランスを崩す
そこから死角を埋め尽くすような無軌道のレーザー砲ユニットによる射撃、正面はミサイルと榴弾を発射して、どっちにババアがいてもいいように攻撃
まだババア健在ならば、UC「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」を発動、KIYOMORI巨大化に大魔王第一形態を召喚

もう狭い空間じゃけー、この質量感は逃げられんじゃろー!

空間事圧し潰すように、全搭載兵器による一斉射撃を敢行する

アドリブ絡みOK


董・白
※アドリブや他猟兵との連携OKです。
【心境】
「ババアゾーン。い、いろんな意味で恐ろしいです。」
わ、私はまだ若いので(注:実年齢100歳以上)
14、5歳で修行開始、21で仙人に認められ、それ以降肉体的には不老で永遠の21歳です(注:その考えが未熟な証拠Byお師様)

【行動】
老化も腰痛もいりません。絶対。
うぅ…折角仙人になったんですから若いままで痛いです(注:未熟者めByお師様)
霊符を張り付け、七星七縛符でユーベルコードを封印します。
老化を封印するために寿命を…いえ、考えません!
道術による破魔の効果を雷公鞭の電撃に付与して、そのままお婆さんに叩きつけます。
私はまだ若いもん!(注:実年齢100歳以上)


火土金水・明
「ババアゾーンですか。世の中には色々な空間が存在するのですね。」「犠牲者を出さない為にも、妖怪ババアさんを退治しましょうか。」
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【先制攻撃】で【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【サンダーボルト】で、『最恐・妖怪ババア』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【第六感】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。


モース・レフレクソン(サポート)
ボスは強力な攻撃が必要だ。アイアンフェザーを構えて、強力な牽制射撃をしつつ一気に近づく。そして近距離で装甲突破型アンチマテリアルライフルを撃つ…が、これも牽制射撃だ。
後ろか側面に回り込んでユーベルコード掌底発破(パームバーンを叩き込んでやる。
肉片にするつもりで行くぞ。


七星・桜華(サポート)
『天魔流免許皆伝、更なる高みへと!』
『一か八かの勝負?必要無いね!私達の勝ちだね!』
『後は派手に騒ぐんだ!誰も倒れないようにね!』
とある隠れ里に伝わる『天魔流』の免許皆伝。
派生流派も含めても免許皆伝は一人
残像を攻防の両方に使い、腰に挿している6振りの刀と扇子を使い戦闘する。
闘う姿は舞っているかの如く空中戦もできる。
第六感や野生の勘と言う直感も鋭く見切るまでも早い。
先手後手問わず。
殺気や覇気が残像にまで残る程濃密。
常に最善を最短で気づき勝ってきた。
防御を無視した内部破壊を息をするかの様に行う。
消耗の回復に生命力を吸収する。
優れた第六感で賭け事も強い。
意外と家事も万能。
※アドリブ絡みR12行動OK


中村・裕美(サポート)
副人格・シルヴァーナ
『すぐに終わってしまってはもったいないですわね』
多重人格者の殺人鬼× 竜騎士
外見 赤の瞳 白の髪
特徴 長髪 のんびり 社交的 惨殺ナイフを愛用 実は胸が大きい
口調 (わたくし、~さん、ですわ、ますの、ですわね、ですの?)

裕美のもう一つの人格で社交性と近接戦闘特化。
戦闘では【残像】が残るような優雅ステップで敵に近づき、惨殺ナイフによる【切断】を【早業】で繰り出す。
ドラゴンランスを使うことがあれば、相手を【串刺し】にするか、竜に変えて【ブレス攻撃】
【瞬きの殺人鬼】使用後の昏睡状態はもう一つの人格に切り替えカバー

あと、虫が苦手


シキア・ジェンダート(サポート)
口調 (俺、キミ、だ、だね、だろう、だよね?)
敵には(俺、お前、だね、だよ、~かい?)

踊りと歌が大好きな快楽主義者。平和がどう、とかいうよりも自分が楽しいかそうでないか。異世界交流は楽しい。そしてそんな楽しさを邪魔するオブリビオンは気に入らない。
「俺が楽しければそれでいいんだよ、だから邪魔」
「あーあー美しくないなぁ。せめてキレイに死んでくれない?」

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


燐・梟羽(サポート)
 長い一つ結びの白髪で、常にメンフクロウの仮面を付けた25歳の男僵尸です。
 普段の口調は「仮面の上(私、~君、~さん、です、ます、でしょう、でしょうか?)」、独り言は「仮面の下(俺、お前、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)」です。

 ユーベルコードは戦闘時の場合発勁・四肢尸掌を主に使用します。
 非戦闘時は基本的に周囲を警戒しつつ周りに合わせて行動、不測の事態等があれば仲間に知らせます。
 自分が僵尸、即ち死体であると自覚しているため、多少の怪我は厭わない反面、生者が傷つくことを嫌います。
 危険がない日常では楽しむべきものは満喫し、生きる喜びを堪能しようとします。

他、細部は自由に使ってください!


筒石・トオル(サポート)
「邪魔をしないでくれるかな」
「油断大敵ってね」
「ここは任せて」
正面切って戦うよりも、敵の動きを封じたり、属性防御を固めて盾や囮となったり、味方が倒し切れなかった敵にトドメを刺して確実に倒すなど、味方の安全性を高めるように動く。
ユーベルコード使用はお任せ。
使用しない場合は、熱線銃での援護射撃を主に行う。
人見知りではあるが人嫌いではないし、味方が傷付くのは凄く嫌。
戦うのも本当は好きではないが、誰かを守る為には戦う。
もふもふに弱い。敵がもふもふだと気が緩みがちになるが、仕事はきちんと行う……ホントだよ?


果無駅・駅長代理(サポート)
――アローン
僕は、はかなし駅の駅長代理。助けが必要な時は、いつでも呼んで

呼子笛をひと鳴らし。喚び出すのは、果無駅を覆う霧――まるで白い闇のよう
これなら、敵の目を眩ませる事が出来る筈だ

具合は大丈夫かな
帰り路を標す、カンテラの燈を掲げよう。――コレは、君の命を照らす燈
痛みも迷いも苦しみも、全部とかしてしまう灯りだよ
無花果の実も食べるかい?勇気と力を与えてくれるから――

荒事は得意じゃないけれど
いざとなったら幽霊列車の残骸を纏い、僕が君たちの盾になろう

自分の意志を信じて、まっすぐに進んで行けば――きっと、正しい終末に辿り着ける
君の旅路が、素晴らしいものになる事を祈るよ

――アローン(白い闇に紛れて去る)


ベアトリス・アールエル(サポート)
アドリブ連携歓迎だ

何でも大丈夫だけど
コミカルか色気のある内容が好みだねえ
迷惑行為は一切しないよ
良かったら好きに使っておくれ

UCと技能は
全て臨機応変に使用
積極的に行動するよ
迷惑行為はしないさ

大抵の事は強気に受けて立つよ
攻撃力が高いものの
可愛いものや子供、バッドステータス全般に弱い

・得意な戦闘行動
全力魔法、援護射撃、2回攻撃、怪力、時間稼ぎ
等が得意


・非戦闘時に得意な行動
誘惑、威厳、コミュ力、交渉、取引
情報収集、優しさ、鼓舞、心配り、慰め、奉仕
等が得意

目標達成に必要な場合
翼で空中飛行して運搬や奇襲したり
手持ちのクルマで追跡するよ


佐那・千之助(サポート)
「手が要るか?」
入り用ならば、なんなりと。

ダークセイヴァー出身のダンピール
困った人を放っておけない
いつも人への敬意と好意を以て接する
よく言えばお人好し。たまに騙されていることは秘密。
可愛い動物や甘いものに懐柔されやすい

戦闘は前衛、盾役向き。治療も可能。
焔(他の属性は使えない)を黒剣に宿し斬り込んだり、遠くの敵でも焔を飛ばして燃やしたり。
負傷は吸血や生命力吸収で持ち堪える

平和主義なので戦わずに済む敵なら平和的解決
かわいい敵は抱いてもふりたい
想い人がいるので色仕掛けは効かない

物語に合わせて諸々お気軽に、どうぞご自由に。
よき手助けができれば嬉しいです。


天宮院・雪斗(サポート)
『なせば大抵なんとかなる』
 妖狐の陰陽師×ビーストマスター、8歳の男の子です。
 普段の口調は「子供(ぼく、相手の名前+ちゃん、年上名前+お兄(姉)ちゃん、、おじ(ば)ちゃん等。だね、だよ、だよね、なのかな? )」、怒った時は「子供(ぼく、呼び捨て、だね、だよ、だよね、なのかな? )」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。甘えん坊で、頭撫でられるの好き、お姉ちゃんたちに甘えるのも好き。あとはおまかせ(アドリブ・行動OK)です。おねがいします!


グァンデ・アォ(サポート)
《アドリブ、連携、苦戦描写、ユーベルコード詠唱変更、その他何でも歓迎です》

「おや? あれは何だろう……ねーねー、そこのオネーさん、これは何なの?」

通常はだいたいイラストの通りのキャラクターです。
好奇心の向くまま、あちこちウロチョロ飛び回っては、なんやかんやで状況を動かします。
念動力でその場にあるものをなんやかんやしたり、ウロチョロ飛び回ってなんやかんやしたり、危険な行為に勇気を出してなんやかんやします。

「サポートAI、『大人の』グァンデです。よろしくお願いします」

マシンヘルムに変形して誰かに装着してもらう(攻性ユニット化)場合に限り、口調と人格が大人のそれになり、装着者の行動をアシストします。


上書保存妖怪・レイヤーを全部結合(サポート)
 新しい妖怪のレトロウィザード×バトルゲーマー、14歳の女です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、苦しい時は「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




●カクリヨファンタズム
 渡った者を黄泉に送る『まぼろしの橋』。
 その場所に向かった猟兵達を包み込んだのは、超空間ババアゾーンであった。
 そこは不思議で、奇妙な空間。
 足元はババアで敷き詰められ、ババアの花が咲き乱れる中、ババアの顔をした蝶が飛んでいた。
「世の中には色々な空間が存在するのですね」
 そんな中、火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)が、しみじみとした表情を浮かべた。
 一体、どのような経緯を経て、このような空間が作り出されたのか分からないが、悪意しか感じない。
 おそらく、負の感情が凝り固まって、作られた空間。
 それ故に、空気がネットリと纏わりつき、不快な気持ちになった。
「ババアゾーン。い、いろんな意味で恐ろしいです。ま、まあ……、私は、まだ若いので、関係ありませんが……」
 董・白(尸解仙・f33242)が気まずい様子で、小さくコホンと咳をした。
 白自身、実年齢は100歳を超えているが、ババアと呼ばれる筋合いはない。
 そもそも、こんな空間が存在している事自体あってはならない事である。
 そのため、責任者がいるのであれば、頭を丸めて謝罪する必要があるほど、失礼極まりない場所であった。
「何から何までツッコミどころが満載のようじゃのー。……とは言え、僕等も暇じゃないけー、一気に行かせて貰うのー!」
 一方、メイスン・ドットハック(ウィザード級ハッカー(引き籠り)・f03092)はまったく気にせず、キャバリア・KIYOMORIに搭乗したまま、ババアの園と化した地面を突き進んだ。
 その途端、足元のババア達が『何をするんだい、こん畜生! きやすくアタシ達の顔を踏むんじゃないよっ!』と罵声を浴びせてきたものの、メイスンの心を傷つける程、破壊力を持った言葉はなかった。
「イーッヒッヒッヒッ! 来たね、来たね! 何も知らずにトコトコと! さあて、鍋にしようか、焼きにしようか。せっかくだから、美味しく戴きたいところだねぇ!」
 その騒ぎを聞きつけた『最恐・妖怪ババア』が、ババアの茂みを掻き分け、猟兵達の前に現れた。
 妖怪ババアは猟兵達の顔を見て品定めを始めると、何やら悪だくみをしている様子でニンマリと笑った。
 おそらく、猟兵達を倒した後に美味しく戴くつもりでいるのだろう。
 いつのまにか、ババア印の鍋が用意されており、色取り取りのババアがスープの中に浮かんでいた。
「おぬしの身に何があったのか知らぬが、そこまで世の中を恨みほど、辛い目に遭ったのかえ?」
 佐那・千之助(火輪・f00454)が落ち着いた様子で、妖怪ババアの顔色を窺った。
 それは、あまりにもお人好し過ぎる行為であったが、だからと言って油断している訳では……ない。
「ああ、憎いね! 世の中が! それ以上に、アンタ達が! この世の生きとし、生けるモノすべて……憎いッ!」
 妖怪ババアが鼻息を荒くさせながら、恨み言を吐き捨てた。
 一体、妖怪ババアの過去に何があったのか分からないが、このまま自分語りをさせると、このまま回想シーンが始まりそうな勢いだった。
「まあ、俺達に牙を向いたという事は、それだけの『覚悟』があるという事だろう? だったら、容赦はしない」
 すぐさま、モース・レフレクソン(サイボーグの戦場傭兵・f06734)がアイアンフェザー(二丁の大口径大型拳銃)を構え、妖怪ババアに牽制射撃を仕掛けた。
「だから……お互い恨みっこなしだよ」
 それに合わせて、七星・桜華(深紅の天魔流免許皆伝・f00653)が舞うようにして次々と残像を作り、腰に挿している6振りの刀で妖怪ババアを斬りつけた。
「……って、まだアタシが攻撃していないだろうが! まったく気の早い連中だねぇ!」
 次の瞬間、妖怪ババアが見るからに凶悪な攻撃的オーラを身体に纏い、戦闘力を飛躍的に上昇させた。
 既に、ババアと呼ぶには、抵抗があるほど、筋肉質。
 まるで筋肉の総合デパート……いや、テーマパークと化しているため、ババア要素が行方不明になりつつあった。
「それが、何か……?」
 だが、桜華はまったく臆しておらず、【影技・神魔降霊呪(カゲワザシンマコウレイジュ)】を発動させ、神魔に覚醒して妖怪ババアの若かりし頃になった。
「ううっ、なんで、その姿に……」
 その途端、妖怪ババアが動揺した様子で、激しく目を泳がせた。
 その頃の妖怪ババアは、ババアを嫌悪し、馬鹿にする側だった。
 その気持ちが手に取るように分かるため、心臓を抉り取られるほどのダメージを精神的に受け、妖怪ババアが崩れ落ちた。
「何を動揺している。……俺は、ここだ」
 その間に、モースが妖怪ババアの背後に回り込み、【ブレイズフレイム】で身体から噴出した地獄の炎を放った。
「グギャアアアアアアアアアアアア! あ、熱いィィ! 身体か燃えるゥ!」
 妖怪ババアが悲鳴を響かせ、熱さから逃れるようにして、地面をゴロゴロと転がった。
「……熔けおとせ」
 そこに追い打ちを掛けるようにして、千之助が【冥府濤弄(メイフトウロウ)】を仕掛け、大気を歪めて渦巻く溶鉄の竜巻より迸る炎の龍を解き放った。
「し、死にたくないィィィィィィィィィィィ!」
 それと同時に、妖怪ババアがババアゾーンに漂うババア達を取り込み、自らの肉体を再生させた。
「まさか、これがババアゾーンの力……。ならば、これ以上犠牲者を出さない為にも、妖怪ババアさんを退治する必要がありますね」
 その事に危機感を覚えた明が先制攻撃を仕掛け、鎧無視攻撃と貫通攻撃とフェイントを絡めた【サンダーボルト】を仕掛け、妖怪ババアを2回攻撃した。
「ぐぎゃあああああ! まだ再生途中なのに、なんて事をしてくれたんだい! もう許さないよォ! これでも食らえぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
 妖怪ババアが怒り狂った様子で奇声を響かせ、老人会強制加入の呪いをビビビッと放った。
 その呪いは、突然の耐えがたい腰痛や膝などの痛みを与える危険なモノで、無数のババアと絡み合いながら、物凄い形相で迫ってきた。
「ちょっと、邪魔をしないでくれるかな」
 筒石・トオル(多重人格者のマジックナイト・f04677)が苛立ちを隠せない様子で、妖怪ババアの放った呪いを避けた。
「まあ、売られた喧嘩は買うけどな。俺を不快にさせた時点で、キミは終わりだから……」
 シキア・ジェンダート(翠銀の魔踊・f31492)も踊るようにしながら、唸り声を上げて迫ってきた呪いを避けた。
「……残念、それは残像です」
 明も第六感を駆使して呪いの動きを読み取り、残像とオーラ防御を駆使して回避した。
 妖怪ババアの呪いは、ババアゾーンに漂う負の感情を凝縮させ、怒りの感情をバネにして解き放っているため、動きが読み取りやすく、避ける事はそれほど難しい事ではなかった。
「これで終わりと思ったら、大間違いだよ。この地に眠る全ババアが、アタシの味方なんだからねっ!」
 その事に腹を立てた妖怪ババアがババアゾーンの力を取り込み、それを呪いに変換した後、物凄い勢いで吐き出そうとした。
「そんな事、僕が許さないよ!」
 次の瞬間、果無駅・駅長代理(アローン・f24903)が呼子笛を鳴らし、果無駅を覆う霧を発生させた。
 それが妖怪ババアに纏わりつき、一時的に目を眩ませた。
「老化も腰痛もいりません! 折角、仙人になったんですから、若いままでいいんです!」
 その隙をつくようにして、白が嫌悪感をあらわにしながら、【七星七縛符】を放ち、妖怪ババアを捕縛し、ユーベルコードを封じ込めた。
「な、なんだい、こりゃ!」
 その途端、妖怪ババアがパニックに陥った様子で、辺りに悲鳴を響かせた。
 それと同時に、行き場を失った呪いが黒いスライム状の液体となって、妖怪ババアの身体から溢れ出した。
「何やら近寄り難い雰囲気が漂っていますが、触れても大丈夫……ですよね?」
 白が不安な気持ちに包まれながら、道術による破魔の効果を雷公鞭の電撃に付与し、妖怪ババアに攻撃を仕掛けていった。
 そのたび、妖怪ババアの身体から黒い液体が飛び散り、それがババアの姿をした黒い煙となって牙を剥き、弾け飛ぶようにして消えていった。
「例え、これがあっても大丈夫。僕がすべて癒すから……」
 その気持ちを察した駅長代理が【テラスヒ】でカンテラを掲げ、優しく照らす事で白達を治療した。
「グギギギギィ! こんな事で、アタシの力を封じ込める事が出来ると思ったら大間違いだよ!」
 妖怪ババアが両目を血走らせ、恨めしそうに歯を剥き出した。
「少し大人しくしてくれるかな?」
 トオルが【ヒプノシスリストラクション】で眼鏡から点滅する光を放ち、妖怪ババアを催眠状態にさせて動きを封じ込めた。
「ギィィィィィィィィィィィィィィ!」
 それでも、妖怪ババアが奇声を響かせ、無理やり身体を動かそうとした。
「あーあー美しくないなぁ。せめてキレイに死んでくれない?」
 シキアがゴミを見るような目で、妖怪ババアを見つめ、【スチームエンジン】でオズマ・レガリア(銀の靴型の脚武器)に蒸気エンジンを搭載し、反撃する間も当たらず蹴り飛ばした。
「ぐぎゃあああああああああああ!」
 その途端、妖怪ババアの身体が宙を舞い、何度も地面をバウンドした。
「そろそろ諦めたら、どうだい?」
 そんな中、ベアトリス・アールエル(ツーヘッド・ドラゴン・f18089)が、妖怪ババアを見下ろした。
「うぐぐ……、アンタの美しさが憎い! アンタの若さが憎い! キィィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!」
 妖怪ババアが怒り狂った様子で、触れた者を畏怖させる禍々しく邪悪な妖力を右手に集中させ、一瞬にして姿を消した。
「そう言う小細工はいらんけー」
 次の瞬間、メイスンが瞬間移動を終え、不意打ちを仕掛けようとしていた妖怪ババアを踏みつけ、死角を埋め尽くすほどの勢いで、無軌道のレーザー砲ユニットによる射撃と、ミサイル、榴弾を発射し、ババアというババアを消し炭に変えた。
「もう止めよう。これ以上、戦っても、傷つくだけだよ?」
 天宮院・雪斗(妖狐の陰陽師・f00482)が、妖怪ババアに語り掛けた。
「うるさい、黙れ! アンタ達だけは、絶対に許さないよォ! キィィィ!」
 しかし、妖怪ババアは視界に入ったモノすべてを敵視する勢いで、吠えて、吠えて、吠えまくった。
「ねーねー、そこのオネーさん。もっと笑って! せっかく綺麗なんだから、怒ったら駄目だよー」
 そんな空気を察したグァンデ・アォ(敖 広徳・f10200)が、妖怪ババアを必死に落ち着かせようとした。
「……分かっているじゃないか。まあ、その子に免じて、八つ裂きだけは止めてやるよ」
 妖怪ババアが、まんざらではない様子で、ほんのりと頬を染めた。
 どうやら、グァンデの一言が、乙女心に響いたのか、背景も花柄になっていた。
「それじゃ、私達を外に出してもらえますか? これ以上、戦ったところで、何の意味もないのですから……」
 その流れに乗るようにして、燐・梟羽(仮面の僵尸・f33366)が妖怪ババアの説得を試みた。
「いや、ソレとコレとは別だよ! アンタ達は、ここで死ぬ! それだけは決定事項だからねぇ!」
 妖怪ババアが両目をカッと見開き、再び鬼のような形相を浮かべた。
「やるなら、私をやればいいわ」
 すぐさま、上書保存妖怪・レイヤーを全部結合(72dpi・f28603)が【あやかしメダル「お祭りニャンコ」】を使い、まわりの注目を集めた。
「だったら、その望み……叶えてやろうじゃないか!」
 妖怪ババアが邪悪な笑みを浮かべ、妖力の籠った自分の手をベロベロと舐め始めた。
 そうする事で、手刀の威力を高めているらしく、違った意味で危険な雰囲気が漂っていた。
「そんな事をしている余裕はありませんわよ?」
 その間に、中村・裕美(捻じくれクラッカー・f01705)の人格が副人格であるシルヴァーナに切り替わり、残像が残るような優雅ステップで近づくと、【切裂姫(プリンチペッサ・ロ・スクァルタトーレ)】を仕掛け、惨殺ナイフによる早業で、妖怪ババアの右手を切断した。
「ぐぎゃあああああああああああああああ! アタシの手がァァァァァァ!」
 その途端、妖怪ババアが悲鳴を上げ、噴水の如く噴き出した血を、残った左手で必死に押さえた。
「これは……痛そうね」
 それを目の当たりにしたレイヤーを全部結合が、気まずい様子で視線を逸らした。
 その間も、地面に落ちた右手は、ババアゾーンの力が影響しているのか、活きのいい魚の如くピチピチと跳ねていた。
「とりあえず……、くっつけますか?」
 梟羽が地面に落ちた右手を拾い上げ、逃げないように落ち着かせながら、妖怪ババアに問いかけた。
「いらないよ、そんなモノ!」
 妖怪ババアがムッとした様子で、梟羽に悪態をついた。
「えーっと、こういう場合は、これですかね」
 即座に、グァンデが【赤と白の奇跡(サンタクロース)】を使い、サンタクロースを呼び出した。
 ゴキゲンな様子で姿を現したサンタクロースは、妖怪ババアに瞬間接着剤を手渡し、風の如く去っていった。
「アンタ、アタシを馬鹿にしているのかい! こんなモノで手がくっつく訳が……って、おや? くっつくね。しかも、面白いほど、動くじゃないか」
 妖怪ババアがニコニコしながら、くっつけた右手を動かした。
「でも、さっきいらないって言ってましたわよね?」
 そんな空気を木っ端微塵にブチ壊す勢いで、裕美(シルヴァーナ)が再び【切裂姫(プリンチペッサ・ロ・スクァルタトーレ)】を仕掛け、妖怪ババアの右手をシュパァーンと斬り落とした。
「ア、ア、アタシの腕がァァァァァァァァァァァァァァァァァァァ! 許さないよ、アンタ達ィ! 殺す、殺す、絶対に殺すゥゥゥゥゥゥゥゥ!」
 それと同時に妖怪ババアが完全にブチ切れ、残った左手に禍々しく邪悪な妖力を籠めた。
「これは、ちょっとマズイ事になったね」
 その事に危機感を覚えた雪斗が、【トリプルこんこんチェンジ】で葛の葉に変身し、すぐに攻撃を避けられるようにした。
「いまさら後悔したって手遅れだよ!」
 妖怪ババアがケモノの如く吠え、ベアトリスの死角に瞬間移動した。
「……って、狙いは、あたしか。まったく何をイラついているんだか……」
 即座にベアトリスがスカイステッパーを使い、空中を蹴って飛び上がり、妖怪ババアの手刀を避けた。
「逃げるな、ゴルァ! みんな纏めて、コマ切れにしてやるゥゥゥゥゥ!」
 その事で妖怪ババアが、さらに殺気を爆発させ、再び瞬間移動をしようとした。
「だから、そういうのはいらんけー。どこに行こうが、殺気までは消す事が出来ないようじゃしのー」
 次の瞬間、メイスンが【祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり(キヨモリ・デストラクション・アンティーク)】で、KIYOMORIと電脳アウルム・アンティーカ(大魔王第一形態)を巨大化させ、妖怪ババアを圧し潰した。
「ぐぎゃああああああああああああああああああああああああ!」
 そして、妖怪ババアの断末魔が響く中、ババアゾーンが跡形もなく消滅するのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年05月16日


挿絵イラスト