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銀河帝国攻略戦⑩~潜入!隠密猟兵部隊

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「銀河帝国と解放軍の戦いも序盤戦が終了しました。皆様お疲れ様です」
 ねぎらいの言葉とともにいつも通りの無表情で君たちを出迎えたのはアマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)だ。
「今回皆様に集まっていただいたのは戦況に変化があったからです。今からご説明します」
 アマータが言うには猟兵たちの活躍によりカイザー・レイが破壊され、銀河帝国は帝国大要塞『エンペラーズマインド』を最終防衛ラインとする強固な防衛ラインを用意し、『解放軍』を迎え撃とうとしているとのことだった。
「ですが銀河帝国の防衛戦力はすでに解放軍との決戦に向けて出発しているので周辺宙域の警戒は疎かになっています。この隙を見逃す手はありません。エンペラーズマインドに潜入し内部での破壊工作でエンペラーズマインド・コアへの道を切り開いてください」
 エンペラーズマインドの中には数百にも及ぶ『巨大隔壁』がありそれがエンペラーズマインド・コアへの道を塞いでいる。どの道が正解かはわからない。今は手当たり次第に破壊し一つでも多くの道を切り開くしかないだろう。
「皆様はできるだけ深部まで潜入し重要そうな隔壁を破壊してください。また、エンペラーマインドは遺失技術の一つであり、ワープドライブを妨害する能力を有しています。そのためのミディア様のワープは使えませんが作戦が終了次第、当機が皆様を強制撤退させますのでご安心を」
 改めて頭を下げアマータは告げる。
「この戦争を一刻でも早く終結に導くため、皆様のお力をお貸しください」


灰色幽霊
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。

 どうも、灰色幽霊です。
 三作目の戦争シナリオになります。
 エンペラーズマインドに潜入して壁をどっかんどっかんぶっ壊しましょう。
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第1章 冒険 『⑩エンペラーズマインド突入戦』

POW   :    密かに潜入し、POWのユーベルコードで巨大隔壁を攻撃する

SPD   :    密かに潜入し、SPDのユーベルコードで巨大隔壁を攻撃する

WIZ   :    密かに潜入し、WIZのユーベルコードで巨大隔壁を攻撃する

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

九重・十右衛門
【SPD】

「小難しいこと考えんで殴るだけで済むのは楽でええのう…」
【神隠し】と【忍び足】で姿と足音を消して潜入、警備がいれば【暗殺】してから巨大隔壁を【宙域戦闘装備】を使用して破壊する。



 エンペラーズマインドへの潜入に成功した猟兵たちは各自散開しバラバラに巨大障壁を破壊するために動きだした。その中でも九重・十右衛門(シノビ・サイボーグ・f05916)は化身忍者たる自身の技能を十全に発揮し警備の目を掻い潜りエンペラーズマインド内を進む。ユーベルコード【神隠し】により自身の姿は視認を許さず、移動の際に生じる足音は忍び足で常人では聞き取れないほど小さく抑える。
「小難しいこと考えんで殴るだけで済むのは楽でええのう…」
 時折目の前に現れる警備兵は神隠しによりその姿を消し周囲に悟られることなく一人、また一人と十右衛門の腕に装備された接続式可変武装から伸びる刃によりその首を切られ息絶え塵となる。
 警備の手薄な個所を進んでいく十右衛門。しかし奥へ、奥へ進むにつれだんだんと警備の数が増えてきた。目的の巨大障壁はすぐそこだと十右衛門の勘が告げている。
「宙域戦闘装備 起動」
 未だ巨大障壁は視認できていないが十右衛門は宙域戦闘装備を起動し自身のリミッターを外す、見えてはいないが近くにあるということは自明の理。十右衛門の遮断フィールドを纏ったその身体がエンペラーズマインド内の空気抵抗さえ遮断して床を、壁を、天井を蹴り加速し高速で移動し警備の目を置き去りにする。
「あれだけデカけりゃ外しようがないのう」
 十右衛門のサイバーアイが巨大障壁の姿を捉える。障壁の姿を確認した十右衛門は右手を構え照準を合わせる。そして障壁に向けられた十右衛門の右の掌に光すら捻じ曲げ漆黒に染まる超重力の球体、マイクロブラックホールが形成されていく。
「いけ」
 十右衛門の掌から放たれたそれは正確に巨大障壁の中心を穿ち、超重力の渦が巨大障壁そのものを飲み込んでいく。
「さて、次じゃ次」
 目標の破壊に成功したことを確認した十右衛門は再び姿を消しエンペラーズマインドの奥へと消えていく。

成功 🔵​🔵​🔴​

オウカ・キサラギ
潜入してからの破壊工作かー。そういうのは得意だよ!
今のボクはこの世界に舞い降りたニンジャってやつだね!

【聞き耳】【迷彩】で敵の位置を避けながら隔壁へ向かうよ!
途中で誰もいない部屋があったらこっそり入って【情報収集】で隔壁の資料がないか探すよ!
もしかしたら重要な隔壁の情報が手に入るかもしれないからね!こういうことも大事かもしれない!
そして隔壁を見つけたら【力溜め】で少しでも火力向上させた【輝き放つ金剛の弾丸】でぶっこわーす!
普段はコスト面であんまり使えないけど、こういう時はコスト度外視でじゃんじゃん使っていくよ!
戦いが終わった後に収支計算するのが怖いけど、今は気にしなーい!



オウカ・キサラギ(お日様大好き腹ペコガール・f04702)もまた時を同じくしてエンペラーズマインド内に潜入していた。オウカはニンジャさながら自身の姿を迷彩で偽装し壁に隠れ警備たちの会話に聞き耳を立てていた。
「聞いたか?侵入者がいるらしいぞ」
「障壁を破壊して回ってるんだろ?コアが目的なんだろうが面倒な奴らだ」
(ふむふむ、ボクたちの情報はもう出回ってるみたいだね。それにもう障壁を破壊した人もいるんだ)
 警備たちから得た情報を元にオウカはエンペラーズマインドを進む。
(お、空き部屋はっけーん)
 道中で見つけた無人の警備の詰所にその身体を滑り込ませるオウカ。そこにはエンペラーズマインド内の簡易的な概要のほか警備たちの巡回の経路が記された地図が置きっぱなしにされていた。
(ラッキー!潜入はこういうことも大事だよね!)
 その地図を片手に詰所を後にするオウカ。巡回経路がわかれば警備に見つからず巨大障壁にたどり着くのは難しいことではない。障壁の重要度こそわからなかったが、それでも障壁の位置は把握できた。オウカはそこへ向けて警備の目を盗み潜行する。
 目的の今最も警備が薄く、しばらく警備の巡回もない障壁にたどり着いたオウカは異次元ポーチからいつもの代用品とは違う高純度のダイヤの原石たちを取り出しスリングショットに装填する。日頃はコストを考え出し惜しみをしている秘蔵っ子たちだが今は戦争中。出し惜しみなどしてはいられない。
「これがボクから贈る冥土の土産だ!」
 眩い輝きを放つ金剛石の弾丸が瞬く間に発射される。金剛石の弾丸たちは巨大障壁に風穴を開け、その穴を中心に巨大障壁全体にひび割れが走り巨大障壁は崩壊する。
(収支計算するのが怖いけど、今は気にしなーい!)
 オウカは巨大障壁の崩壊を見届け次の障壁へと向かった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シズホ・トヒソズマ
※他猟兵との絡み、連携、アドリブOK

隔壁破壊とは、中々派手な仕事ですね!
ヒーローとして張り切って行きましょう!

深部までの侵入は【迷彩・忍び足・目立たない】で動きやすい(強調)全身スーツを着用
カメラや簡易な機械罠は…【ハッキング】で無力化し、ロックには【鍵開け】も使用し解除します

できるだけ深い隔壁にて、幻影装身を使用。カイザーレイで戦った大型機械恐竜、ブラギオスの力を惑い、長首を振り回したり【ダッシュ】で体当たりしたり、【破壊工作・2回攻撃】でとにかく破壊していきます!
ユングフラウはラプター恐竜らと共に破壊サポートや他猟兵の援護に回します

『ヒーローとして、人々の未来へ繋がる道をこじ開けます!』



 エンペラーズマインドに潜入した猟兵たちの中で巧みに電子機器を操り監視カメラを無効。電子ロックを解除しながら深部を目指す者がいた。それはヒーローマスクたるシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)顔全体を覆うマスクが本体のシズホは動きやすさを最重要視して全身にピタッと張り付くスーツを身に纏いエンペラーズマインド内の風景にとけこみ、足音を殺し、目立たないように深部を目指す。全身スーツは決してシズホの趣味ではなく動きやすさを重視した結果だと言い張るが、シズホの口から漏れる艶のある吐息がそれを否定する。どう見ても趣味の産物だった。
 エンペラーズマインドの奥へと進んでいくシズホだったが次第に感じる警備の気配が増えてきた。見つかったとしても薙ぎ払えばいいのだが、今の目的は巨大障壁の破壊。戦闘に割く時間は惜しい。見つからないことを大前提にシズホは行動を開始する。
 巨大障壁の前に立ち、自身の身体にマスクドMストリングスで括りつけていたお気に入りのアイアンメイデン型の人形『ユングフラウ』を下しその力を開放する。
「人形が吸いし過去の影、我が身に宿り力となれ。応報を持って因果を制す!」
 先のカイザー・レイ攻略戦において戦った強敵、大型機械恐竜デスモ・ブラキオスの力の幻影をユングフラウの中より出現させシズホの身体に纏わりつき、その身体にデスモ・ブラキオスの力を宿す。
「ヒーローとして、人々の未来へ繋がる道をこじ開けます!」
 幻影の長首を鞭のようにしならせ巨大障壁へ叩きつける。しかし巨大障壁はそれだけでは破れない。だがシズホの攻撃もこれだけでは終わらない。幻影ごとその身体を巨大障壁へ叩きつけ大きく揺らす。そのまま蹴りを、頭突きを、シズホは繰り返す。幻影の身体より召喚したラプターたちの爆撃が、ユングフラウの攻撃が巨大障壁へ間髪入れず叩き込まれる。デスモ・ブラキオスの幻影の体当たりに耐えた巨大障壁だがこの連撃には耐えきれず軋み、砕け散る。
 その強大な力の代償にその身を幻影に呪縛され息を荒くしながらシズホはその場を後にする。次なる障壁を求めて。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒玻璃・ミコ
◆心情
ふむふむ、中々に難しいミッションですね
ですが、文字通りにこの『壁』を破らねば先が見えないのですから
ミコさん、ちょっと本気を出しますよー

◆行動
【黒竜の恩寵】で攻撃力UP
ふむ、幸い私は不定形なブラックタールです
【第六感】による閃きに従い
警備の薄い要塞の通気孔と言う【地形の利用】をして
可能な限り内部に侵入しましょう
暗くとも【暗視】出来ますし
要塞内部の構造は【世界知識】による【戦闘知識】と
【拠点防御】でおおよそ見当がつきそうですからね
其っぽい所に着いたら
【気合い】を入れて【怪力】を込めて
【毒使い】に拠る腐食毒を塗った蛇腹剣で外壁と言う【鎧を砕き】ますよー

◆補足
アドリブ、他の猟兵さんとの連携大歓迎



  エンペラーズマインド内の通気口を進む一つの物体。それは黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)ブラックタールという種族の利点を生かしその暗い孔の中ものともせず己の第六勘に従い進んでいく。警備の目も通気口の内部まで及ぶことはなくミコはなんの障害もなくエンペラーズマインドの深部へと進んでいく。内部の構造もミコ自身が持つ要塞の知識と拠点を守る際の心得で守りを固めるべき箇所を推察し、そこへ向け着実に確実に通気口の中を進む。
(ここがよさそうですねー)
 警備の手薄な巨大障壁を眼下に見つけたミコは排気口を潜り抜け通路へと滴り落ちる。
「この壁を破らねばいけないのですね。ミコさん、ちょっと本気出しますよー」
 傍目にはゆるそうに見えるがミコは巨大障壁を前に気合を入れなおし、詠唱を口ずさむ。それは『黄衣の王』を崇めしモノたるミコが力を開放するための祝詞。
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第壱の竜よ!」
 黒竜の加護を受ける幻想を鏖殺せし極黒の魔女。ミコの手に握られるのは腐食毒に彩られた蛇腹剣。振り下ろされたその九つにもなる頭がしなり、それぞれが毒を滴らせ巨大障壁を切り刻まんと頭を振る。
 腐食毒に侵され、切り刻まれ、瘴気を上げて朽ちていく巨大障壁。それを見届けしは屠竜の魔女。ミコは巨大障壁の消滅を確認すると再び排気口へと戻りさらなる深部へと向かった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エルス・クロウディス
●POW
壊すぞー、おー!

いや、何とか識別できないかな……とは言っても、見た目じゃわからんだろうしなぁ。
ふむ……まぁ、とりあえず手頃なのを一枚壊すか。

「ふー……すぅ……せぇ、のっ!」

モーション短くていいんだよな、これ。
射程クッソ短いから、動く奴には当てるの難しいけど。

さて、叩っ壊したら、回針を天井に射出。
元である闇套に激突部を<グラップル>してもらって、速やかに巻き取り上昇。
<迷彩>で隠れーの、しばらく待機。
誰か様子見に来て、ポロっと重要情報喋ってくれないかなーと。

はい、運任せですね(

収穫がなければ、ま、適当に壊して離脱だな。
うまくいけば儲けものってことで。

アドリブや連携〇
……今回、あるか……?



「ふー……すぅ……せぇ、のっ!」
 呼吸を整え巨大障壁に触れたエルス・クロウディス(昔日の残響・f11252)の掌から放たれる爆発的な気により巨大障壁は爆砕する。本来であれば射程30cmしかないこの技を当てるというのは入念な下準備の元、行われるのだが今回の相手は動かぬ壁。であれば何の気兼ねもなく集中し最大威力の破鎧掌を叩き込むことができる。
「よっ」
 爆砕した巨大障壁を見届けエルスはウィルと闇套の複合形態の一つ。骸装:回針を天井へと射出。袖仕込みのそのナイフは天井へと深く突き刺さりエルスの身体を素早く巻き取り天井へと導いていく。エルスがわざわざ大きな音と衝撃を発生させる破鎧掌を用いて障壁を破壊したのは理由がある。
「また障壁が破られているぞ!」
「これで何枚目だ!好きにやりやがって!猟兵ども!」
(なにか重要機密でも口走ってくれないかなー)
 エルスの目的は破壊の音を聞きつけやってきた誰かの口から漏れる重要機密だ。そのために天井に張り付き聞き耳を立てている。
「何枚破られても構いやしない。コアへの道が閉ざされていればな」
「それもそうだな。たかだか猟兵ごときがコアへたどり着けるはずもない。今はまずこれをやった猟兵を探すぞ!」
 警備たちがエルスを探すためにその場を離れていくのを天井から眺めながらエルスは考える。
(結構みんな頑張ってるがまだコアへの道は見つかっていない、と)
 であればここでぐずぐずしている暇はない。天井から降り、エルス自身もまた次の障壁を探しに警備たちとは逆方向へ駆けて行った。

成功 🔵​🔵​🔴​

クローネ・ハルトマン
さぁて、私は隠密系技能をまだ取れていないんだ。だから囮を使わせてもらおうかな。

私の変形するコウモリ傘を持ったぬいぐるみ達を呼び出して、一部を囮にして警備の撹乱に、もう一部を障壁の攻撃に当てよう。

私は【メカニック】の知識でで艦内の情報回収しつつ、人が寄り付かない場所で待機して、囮の子達に誘導されるなりして単騎でやって来たりした相手を【呪詛】や【生命力吸収】で弱らせて捕縛。知っている事を聞き出してみるよ。

やあ、こんにちは。ちょっと私と話をしてくれるかい?…何、怖がらなくていいさ。“私は”君に手を出さないよ。でも、うちの子達はやんちゃだから、迂闊に動かない方がいいと思うけどね?

◆アドリブ、連携歓迎



「さあ、好きに遊んでおいで。あまり遠くに行き過ぎないようにね?」
 クローネ・ハルトマン(ペストマスクは傍観する・f11617)の黒いコウモリ傘から呼び出されるのは少々小さいが全く同じ形の黒いコウモリ傘を持ったぬいぐるみ達。怨霊を宿したそのぬいぐるみ達はクローネの意思に従い行動を開始する。ぬいぐるみ達は二手に分かれ片や囮に、片や障壁を探しに動き始める。
 クローネ自身はメカニックとしての経験からエンペラーズマインドの内部構造を把握し歩みを進める。
「さて、釣れるといいんだけどね」

 その警備が捕まったのはたまたまだった。たまたま視界の端になにやら不信な黒い物体を見つけてしまった。それがこの男の運の尽きだった。男は今、ぬいぐるみ達から鋭く尖った傘の先端を向けられどこかに連行されている所だった。
「……どこへ連れてこうってんだよ」
 不信がる男の前に姿を見せたのはペストマスクをつけた謎の男。明らかに場違いなクローネの姿を見てなぜだか冷や汗が止まらない。
「やあ、こんにちは。ちょっと私と話をしてくれるかい?…何、怖がらなくていいさ」
 そう語りかけてくるが身体の震えが止まらない。
「“私は”君に手を出さないよ」
 その言葉は真実なのだと何故だか理解できる。
「でも、うちの子達はやんちゃだから、迂闊に動かない方がいいと思うけどね?」
 ピクリとその言葉に反応した男の右手をぬいぐるみが一刺し。恐怖に男の顔が引きつる。
「言うっ…なんでも言うからっ……俺を解放してくれっ……」

 その後盛大な爆発音と共に一人の警備が姿を消した。

成功 🔵​🔵​🔴​

アドルファス・エーレンフリート
【POW】
*プレイングは自由に料理してくれたまえ

我輩に潜入の心得はないがこの場合、取るべき態度は知っているヨ
堂々としていれば きっとバレないサ 多分ネ
見つかってしまったら、仲間を呼ばれる前にさっくり斧の露と消えてもらうしかないネ

まぁうまいこと壁を見つけられたら、発破してしまおうかネ
小瓶をポイポイと さ、要塞の鎧は何本目で穴が開くかナァ…?



 エンペラーズマインドに潜入した猟兵たちが思い思いの方法で隠れ、潜行する中でたった独り堂々とエンペラーズマインドの中を闊歩する傭兵がいた。アドルファス・エーレンフリート(焔界の果て・f07048)は隠れるという発想すらなくまるで馴染みの喫茶店に行くかの如く悠々と歩みを進める。
「なにも―――」
 もちろんそんなことをして見つからないわけがない。警備の一人がアドルファスの元に駆け寄ろうとするが振るわれた十字大斧鉄塊の一撃により首を撥ねられ消滅する。
「無粋だヨ。我輩はただ壁を燃やしに来ただけだと言うのに」
 駆け寄る警備など物ともせずアドルファスは歩き続ける。一人、また一人と斧の露を増やしながら……。

「さて、これが壁というやつだネ。要塞の鎧は何本目で穴が開くかナァ…?」
 警備たちの屍の山を築きながら進み、巨大障壁を発見したアドルファスが懐から取り出したのは自身から抜き出した発火前の地獄の竜血を精製した小瓶、『揮血精髄』。アドルファスはおもむろにその一本を壁へと投げつける。
「ワン」
 燃え盛る地獄の炎は壁の表面を融解させる。
「ツー」
 次に投げられた小瓶は壁の三層まで到達する。
「スリィ」
 地獄の炎が壁に穴を穿つ。
「フォー」
 さらなる地獄の竜血により壁の穴が延焼する。
「ファイブ」
 地獄の業火が巨大障壁総てを飲み込み灰燼に帰す。
「5本とはあっけなかったネ」
 灰となった巨大障壁を背に竜人の紳士は残念そうにその場を後にする。次に燃やす相手を探して。

成功 🔵​🔵​🔴​

望月・鼎
はかいこうさく!
何やらわくわくする響きですね!

取り敢えず隔壁に行き当たったら右左右左と交互に破壊して進んで行きます!
隔壁が三つ以上有ったら?
真ん中っぽいのを気分で選ぶんですよぉ!
【朧薙】で両刃剣をぶんぶん振りながら継ぎ目や薄い部分を狙って強度を減らし、外れそうになったら必殺巫女キック(ただのケンカキック)でぶっ飛ばします!
力はパワーですよ!
他の猟兵の方と会ったら『鼓舞』と『コミュ力』で会話を楽しみつつバンバン進んで行きます!
データを抜けそうな端末だったり重要そうな経路図なんかが有ったら『情報収集』で纏めましょう!
れっつごー♪

※アドリブ、共闘等ご自由にお使いくださいな!



「ふんふんふ~ん♪」
 鼻歌を歌いながらエンペラーズマインドの中を進むのは望月・鼎(宵闇の寵児・f02401)鼎はあっちにふらふら、こっちにふらふら自由気ままにエンペラーズマインド内を探索していた。部屋を見つけてはとりあえず突撃し重要そうな情報を漁り、他の猟兵とすれ違えば持ち前のコミュ力を生かしちょっとお喋りをしてまた別れる。そんなこんなを繰り返し結構奥までやって来ていた。
「おおう!今度は一気に3枚ですね!」
 そんな鼎の前に現れたのは3枚の巨大障壁。なぜ同じ場所に3枚も障壁があるかは分からないがとりあえず今目の前には三枚の障壁があった。
「3枚あるなら気分は真ん中でーす♪」
 両刃剣「朧」をぶんぶんと振りまわし鼎は真ん前の障壁へと前進する。
 ぶんぶんと振りまわされる朧から放たれる斬撃で生じる光波、総勢80本の斬撃が障壁に向けて飛来する。障壁といえども一枚の壁ではない。パーツを継ぎ接ぎし創られている。であればその継ぎ目を狙えばその強度は減らせるはず。1本の斬撃で足りぬなら10本の斬撃を。それでも足りぬなら倍の20を。それでも足りぬのならもっともっと!鼎は朧をぶんぶん振りまわし朧薙による斬撃を無数に生みだしていく。
「ひゃっはー♪」
 ぶんぶんぶんぶん斬撃の雨霰が障壁の表面を削り取っていく。継ぎ目を斬り取り装甲の薄い箇所は削り取る。そんなぶんぶんを数分続ければ障壁も耐えきれずひび割れる。
「お?これはそろそろですねぇー!」
 障壁に罅が入ったことを確認した鼎はぶんぶんを止め後方へ向けて走り出す。10mほど下がった所で朧をしまい反転して再び障壁へ向けて走り出す。
「必殺巫女キィィィィック!」
 盛大な助走と共にただのケンカキックが障壁に炸裂した。先の剣戟の嵐により崩壊寸前だった障壁は音を立てて崩れ落ちる。
「つっぎでっすよーう!」
 その残骸を踏み越え鼎はエンペラーズマインドのさらに奥へと進んでいく。

成功 🔵​🔵​🔴​

マルコ・ガブリエル
いつもは仲間達の後方支援をしておりますが、今回ばかりはわたくしも前線に出なくてわ…!!
1つでも多くの壁を壊し、一刻も早くこの戦争を終結させますわ〜!

装備アイテム【わいわい焼肉セット】から摂取した【肉】により、ユーベルコード【真の姿(グレート・マッスル】を発動

マルコの肉体が急激に成長し、後光が差す超絶マッスルボディへと進化
2倍以上に大きくなった翼で助走をつけ、次々と壁へ体当たりをしていく
最後の1枚を壊すまで、彼女の姿が戻る事はない

※アドリブ大歓迎です



 エンペラーズマインド内のあるフロアにもくもくと煙が上がる区画があった。それは猟兵たちの破壊工作により生じた煙ではなく、肉の焼ける香ばしいにおいが漂ってくる焼肉の香り。タンにカルビ、ロースにハラミ。ミノにハツまで網の上でこんがり焼かれている。
どこからどう見てもお家焼肉パーティーなのだが戦場のど真ん中の敵要塞への潜入任務中にこんなことをするのはもちろん理由がある。
(いつもは仲間達の後方支援をしておりますが、今回ばかりはわたくしも前線に出なくてわ…!!)
ひたすらに肉を焼き、肉を食べ続けるのはマルコ・ガブリエル(オラトリオの聖者・f09505)マルコには戦場で摂取した肉の総量に応じて全身の細胞を活性化させ自身の戦闘能力を強化することができるユーベルコード【真の姿(グレートマッスル)】が存在する。故にマルコは肉を食す、巨大障壁を破壊できる筋力を得られるまで。
「―――ご馳走様でした」
 両の掌を合わせ完食の宣言するマルコ。マルコが今回食した肉の総量はコースにして9人前、総量にして1Kgを超える肉を食べつくした。周囲には肉の焼け焦げる空腹を誘う香りが漂い、いつ警備に見つかってもおかしくはなかった。しかしそこまでのリスクを冒してでも必要だった筋肉がある。
 ご馳走様の言葉がトリガーとなり、マルコの身体が光に包まれる。直視できぬほどの眩い光が収まるとそこには筋骨隆々、今にも大胸筋が服を引きちぎらんとする後光指す超絶マッスルボディへと変貌を遂げたマルコの姿があった。
「……ふんっ!」
 肉体の急激な成長に伴い巨大化した自身の翼をはためかせマルコは飛翔する。パワーとは筋肉だと言わんばかりに豪快な突風を巻き起こしながらマルコは巨大障壁へと突貫する。筋肉の弾丸と化したその体躯は障子に穴をあけるが如く巨大障壁を貫通し破壊する。しかし障壁を一枚壊した程度ではマルコは止まらない。

次の壁を求め筋肉の天使は空を駆ける。その身にマッスルを宿して。

成功 🔵​🔵​🔴​

蜂蜜院・紫髪
*アドリブ連携歓迎
心情:ふむ…迷路のような物かの?こういう時の勘は良いのじゃ。(【野生の勘】【第六感】)
奴らは儂の【陽炎の術】に気づけるじゃろうか?まぁ試してみればいいのぅ。
儂一人ではちと火力が足りないかの?もう一人なら連れ歩けるのじゃし声をかけてみるかの。

行動:【陽炎の術】を使い奥へ進みます。道を選ぶ時は【勘】を使ったり。敵が重点的に見回っている方へ進みます。
隔壁の破壊には【フォックスファイア】を使います。破壊後は人形を盾にしつつ撤退まで戦います。


ゲンジロウ・ヨハンソン
※アドリブ・他猟兵との連携歓迎!

どっかんどっかん破壊っちゅーても、一応敵陣じゃろうしなぁ。
あんま派手に動くのは避けるべきじゃろうか?
ま、久々の傭兵らしい仕事じゃ、頑張るとするかのぅ。

○作戦
他の奴は派手にやるんかの?もしそうならその陰に隠れ、
騒ぎに乗じて、確実に的確にUCの炎を隔壁に着火して回ろう。
こんな厳つい建物で火事なんぞ起これば更に騒ぎになるか?
そんな騒ぎの中でも、防衛の手が緩まん隔壁がありゃそこが重要な場所じゃろ。
そんなとこを発見次第、仲間へ連絡し手を借りられるなら手を借りて。
【怪力】や【なぎ払い】【鎧砕き】で防衛戦力を退けて
そんな重要隔壁も燃やそう。
はてさて、結果が楽しみじゃな。



「(本当にこっちであっとるんかぁ?紫髪)」
「(あっとるのじゃ。わしの勘をなめるでない)」
 傭兵らしく他の猟兵たちの起した騒ぎに乗じその陰に隠れエンペラーズマインド内の各所に怨嗟の炎で火をつけて回っていたゲンジロウ・ヨハンソン(腕白青二才・f06844)は偶然道中で遭遇した蜂蜜院・紫髪(怠惰な蜂蜜屋・f00356)と行動を共にしていた。
 紫髪の陽炎の術は隠密行動に最適でありゲンジロウ自身の傭兵としての知識も紫髪の欲するところだった。広大な迷路のようなエンペラーズマインド内を歩くのが面倒だと思った紫髪がゲンジロウの背中をタクシー代わりにしようと思ったわけでは断じてない。ないったらない。合流してからは、ゲンジロウは怨嗟の炎を、紫髪はフォックスファイアの狐火で手当たり次第に周囲に放火し騒ぎを助長し警備の動きを焙り出していた。
(女の勘はよー当たるがこんな時まで勘頼りとはのぅ)
 この騒ぎの中で警備たちが集まる場所ほど重要度が高いと考えたゲンジロウと紫髪は姿を消して走る警備の後ろをつけていく。しかし時折現れる曲がり角に差し掛かるたびに紫髪がゲンジロウの肩を叩き別の道へと誘導する。ゲンジロウの心配をよそに紫髪の指示した道を進んでいくと明らかに警備の数が増えていく。恐るべし妖狐の野生の第六勘である。
「(ゲンジロウ殿、あそこじゃ)」
「(紫髪は目がいいのう。わしにはまだ見えんぞ)」
 紫髪の目が巨大障壁を捉えた。しかしゲンジロウの目にはまだ映らない距離。DIYナイトヘルムの視覚センサーを最大拡張してやっと薄ぼんやりと見える距離。その位置に紫髪とゲンジロウの目標である巨大障壁が待ち構えていた。しかも他の障壁とは違い警備が目視できるだけで十数人。この状況でここまで警備を固めるということは守らなければいけない理由があるということだろう。
「(そんじゃ手筈通りに)」
「(了解じゃ)」
 DIYナイトヘルムに頼らずともゲンジロウの肉眼で巨大障壁を目視できる距離まで近づいたところで紫髪は陽炎の術を解除しゲンジロウの背から降りる。
「猟兵様のお通りだぞ!っと」
 紫髪一人分体が軽くなったゲンジロウは海部刀・ヒラヅクリと大鉈・兜割りを両手に持ち警備たちの元へ駆け寄っていく。
「っ!?猟兵だ!援軍を呼べ!」
 警備たちもゲンジロウの姿を見逃すはずがなく無線で援軍を要請しながら武器をとる。しかし警備ごときゲンジロウの敵ではなくアーマーを砕かれ、ヘルメットをかち割らり薙ぎ払われていく。
「味方がいると楽でいいのう」
 警備を相手取るゲンジロウの後ろで紫髪は掌からフォックスファイアの狐火を生み出し続けていた。
「ひい、ふう、みい、よお、いつ、むう、なな、やあ、ここの、とお……もうちょいいけるかの」
 生み出された狐火は総勢22個。今の紫髪が一度に生み出せる最大数であるそれを束ね、太陽と見紛う一つの大火球を作り上げた。
「ゲンジロウ殿!」
「応!」
 紫髪の合図とともに警備たちを相手取るゲンジロウの身体中の傷口から燃え上がる紫色の炎が噴出する。それは周囲の警備共々燃え広がり巨大障壁まで到達する。巨大障壁の表層を焼け焦がす怨嗟の炎。他の巨大障壁であれば燃やし尽くせるその火力をもってしてもこの壁は破れない。しかし火種はこれだけに非ず。燃え盛る巨大障壁めがけ紫髪の大狐火が放たれる。怨嗟の炎と妖狐の狐火。その二大火力をもってすれば少々特別性の巨大障壁と言えひとたまりもない。炎に飲み込まれた巨大障壁は塵も残さず跡形もなく燃え去った。

 この障壁がエンペラーズマインド・コアにつながるものだったかどうかは紫髪とゲンジロウには分からない。障壁の破壊に成功した二人は騒ぎを聞きつけた警備たちの相手をする羽目になる。強制撤退のその時まで。


 作戦が成功し撤退する猟兵たち。彼らの活躍により破られた数多の巨大障壁。しかし障壁は未だ数多く健在しておりコアへの道は未だ開かず。だがそれを破られるときはもう目の前まで迫っている。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月07日


挿絵イラスト