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大祓百鬼夜行⑪〜交差点にある困難

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

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#大祓百鬼夜行


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「唐突ですが、皆さんにはカクリヨファンタズムの世界のバス停に向かって貰いたいんです」
 君達に声をかけたフェリクス・フォルクエイン(人間の天馬聖騎士・f00171)曰く、カクリヨファンタズムのバス停でぼんやり待っていれば、そのうちどこからか奇妙な形状の「妖怪バス」がやってくるのだという。
「そんなバスのひとつに、百鬼夜行でできた『世界のほつれ』を修正するお裁縫妖怪が乗り込むようなんです」
 その妖怪は謎めいていて、頭にクエスチョンマークの書かれた袋を被り割烹着を着た人型の妖怪で、胸の部分には大きく謎と描かれたワッペンをつけているのだという。
「あと手には再訪箱を持ってるみたいですが、うん」
 謎めいているというかもうツッコミどころ塗れである。
「その妖怪を乗せたバスは自然に『世界のほつれ』へ向かうようなんですが――」
 世界のほつれへ近づくに従って、様々な困難がバスとお裁縫妖怪に降りかかるらしい。
「交差点のど真ん中で腕の沢山ある女妖怪がバーベキューして通行を妨げていたり、交差点のど真ん中で鉄板を加熱して腕の沢山ある女妖怪が焼そばを焼いてて通行を妨げていたり、交差点のど真ん中で鉄板を加熱して腕の沢山ある女妖怪がお好み焼きを焼いてて通行を妨げていたり……ヘラの操作を誤ってひっくり返そうとしたアツアツのお好み焼きが飛んで来たり」
 困難までもがツッコミ待ち感しかないが、ともあれ困難が襲ってくるというならバスとお裁縫妖怪を守らなくてはならないだろう。
「大祓百鬼夜行に勝利し、二つの世界を救うためにも、立ち止まってはいられませんからね」
 どうかよろしくお願いしますとフェリクスは君達に頭を下げたのだった。


聖山 葵
 最後に乗ったバスは無料送迎のシャトルバスだった気がします。

 それはさておき、今回はバスで世界のほつれへ向かうバスとお裁縫妖怪を困難から守っていただくお話となっております。

 また、このシナリオフレームには下記の特別な「プレイングボーナス」があり、これにのっとった行動をすることで、戦いに有利になります。

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 プレイングボーナス……妖怪バスとお裁縫妖怪を、危険から守る。
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 ではご参加お待ちしておりますね。
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第1章 冒険 『妖怪バスでほつれに向かえ』

POW   :    肉体や気合いで苦難を乗り越える

SPD   :    速さや技量で苦難を乗り越える

WIZ   :    魔力や賢さで苦難を乗り越える

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

エルヴィン・シュミット
今回の仕事は車両の護衛だな。
困難とやらの内容については…まあ、いずれにしても例の交差点から排除すればいいんだよな。
だったら俺も好きにやらせて貰うぜ。

UCで幻影の集団を召喚し、先んじて邪魔な妖怪集団に突っ込ませるぜ。
所詮は幻、奴らの視界を遮って邪魔するくらいしか出来ないがそれで十分さ。
幻影が注意を引きつけている隙に【目立たない】で妖怪達に近づいて、【ALUETTE】の【重量攻撃】で交差点から力づくでどかしてやろう。
それとも【怪力】と【グラップル】でお好み焼きの代わりにアツアツの鉄板に乗せてやろうか?
煮ても焼いても食えそうにはないがな。

『今日はワケ有りなんでな、全力で邪魔させて貰うぜ!』



「今回の仕事は……ああ、来たか」
 バス停の近くに転送されそちらの様子を窺っていたエルヴィン・シュミット(竜の聖騎士・f25530)はバス停に近づいて来る奇妙な形状のバスを認めると、バス停の隣に佇むクエスチョンマークの書かれた袋を被った割烹着姿の妖怪の後ろへと並んだ。
「よろしくお願いしますねぇ」
 乗客の姿をバス停に認めたからだろう、減速しつつやがて制止した妖怪バスが排気音と共に入り口を開けば、袋を被った妖怪ことお裁縫妖怪はバスの運転手に挨拶しつつ乗りこむと、空いて居る席へと座り、続いて乗車したエルヴィンもガラガラの座席の内目についたところへ腰を下ろす。
「さてと」
 依頼内容がバスと件の妖怪の護衛であることはグリモア猟兵から聞いており、両者に襲いかかる困難とやらについても聞いていた。
「……まあ、いずれにしても例の交差点から排除すればいいんだよな」
 つまり、問題の交差点に差し掛かるまではこのままバスに揺られていればいい訳であり。
「何だありゃ?」
「出番だな」
 バスの形状を棚に上げて素っ頓狂な声を運転手が上げた時、エルヴィンは窓を大きく開いていた。
「さあ、俺様探しゲームの始まりだ! 俺も好きにやらせて貰うぜ!」
 エルヴィンが宣言するや車外に現れたのは、エルヴィン自身の幻影。
「っ、何だいアンタ? あたいのお好み焼きパーティーの邪魔を――」
 往来の迷惑顧みず鉄板でお好み焼きを焼いていた女妖怪は幻影が文句でも言いに来たと思ったのかそちらを振り返り。
「なんとか言ったらどう……え?」
 一言も話さないエルヴィンの幻影に訝しみかけたところでどこかからした衝突音に向きなおって気づく、すぐ側にあった筈の鉄板がなくなっていることに。
「あたいの鉄板とお好み焼きが?!」
 慌てて周囲を見回せば、シンプルな装飾の片手半剣を振り抜いたエルヴィンが居り、鉄板は歩道の方まで吹っ飛ばされていて。
「よ、よくも」
「今日はワケ有りなんでな、全力で邪魔させて貰うぜ!」
 ちらりとバスが交差点を通過するのを確認してから、エルヴィンはわなわな震える女妖怪に向き直る。バスは何とか通せたが、まだお好み焼きが飛んでゆく可能性が残されているのだ。
「文句があるなら、お好み焼きの代わりにアツアツの鉄板に乗せてやろうか?」
「っ、うう……」
 憤ってはいたものの、武装したエルヴィンには勝てないと見たのか、憮然としつつも女妖怪がそれ以上何かすることはなく、バスは先へと進んでゆくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

大神・狼煙
セクシャルナイトがお困りと聞いて!

団体客で行くぞオラァ!!


バスの天井やら壁やらを機械骸骨に変換し、バスケかバレーのディフェンスの如くワラワラ動かさせ、迫り来るお好み焼きとかタコ焼きとか、そんな感じのアツアツから妖怪をガード

そしてバスが邪魔する妖怪に近づけば、骸骨が一斉に武器を手に

「ヒャッハーマヨネーズダラケニシテヤルゼェ!!」

しかぁし!

この鉄板めがけて放つ絨毯マヨ撃はただの囮

多腕妖怪の注意が骸骨のマヨネーズに向いている隙に、バスが近づいた事で射程圏内に捉えた鉄板の脚部分を骸骨化

道の端っこへスタコラサッサ

ほら、追いかけないと鉄板料理が冷めますよ?

鉄板なんて無機物使ってたからね、仕方ないね!



「セクシャルナイトがお困りと聞いて!」
 直接声の届く場所に居たら、グリモア猟兵に全力で否定か抗議させるようなことを言いつつバス停近くに降り立った大神・狼煙(餓狼・f06108)は、そのまま暫くバス停で待つと、やって来た奇妙な形状のバスへと乗りこむ。
「さてと、困難とやらと遭遇するまではこのままですかね」
 目的地に用のある妖怪がほぼいないのか、件のお裁縫妖怪と狼煙を含む少人数の乗客を乗せたまま妖怪バスは進んでゆく。
「は? またかよ」
 驚きの声を上げたバスの運転手が何とも形容しがたい表情で呻いたのは、それからしばらく進んでのこと。差し掛かりかけた交差点には、鉄板を熱して何がしらかの調理をする妖怪の姿が。
「団体客で行くぞオラァ!!」
 今日は約日だと頭を抱え運転手が流石にバスを減速させる中、狼煙は既に動き出していた。叫ぶや否やバスの天井や側面が古代機械兵器の武装兵団へと変わってゆき。
「なっ?! あ、お客さん、団体ならお連れさんの乗車賃も――」
「ヒャッハーマヨネーズダラケニシテヤルゼェ!!」
「ぎゃあああっ?!」
 目を剥きつつも、思ったより冷静なのか、当然の要求を投げてくる運転手の言葉の中。古代機械兵器の武装兵団こと機械骸骨達が持つ装備から容赦なく放つマヨネーズの雨は迷惑行為グランプリに出場を狙ってるのかとツッコミたくなる多腕の交差点で鉄板調理妖怪マヨネーズまみれにする。
「しかぁし!」
 だが、この攻撃は本命ではないのだ。多腕妖怪が悲鳴を上げる一方で、妖怪が調理に使っていた鉄板からも機械骸骨が生え、そのままスタコラサッサと歩道目掛けて走り出す。
「ほら、追いかけないと鉄板料理が冷めますよ?」
「何てことしやが……え? なっ?!」
 せめて顔にかかったマヨネーズだけはとぬぐっていた多腕妖怪は、狼煙の指摘で事態に気づくとようやく鉄板が勝手に移動していたことに気付き。
「ぬぐぐ、お、覚えてろ!!」
「鉄板なんて無機物使ってたからね、仕方ないね!」
 慌てて鉄板を追いかけだす姿を、バスの座席に座ったまま狼煙は眺めるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

空亡・劔
この最強の大妖怪を差し置いてこんな大異変を起こすのは生意気よ!

それはそれとして此処の妖怪は何をやってるのかしら
そして再訪箱…不思議とまた訪れたくなる気持ちを込めた箱なのかしら

取り合えずあたしはこのバスを護るわよ!

後お好み焼き限定ってなんなのかしら

【結界術】でバスを防衛しながら
飛んでくるお肉とかははキャッチするわ
【念動力】でね
気をつけなさいよ!

後バスが通るから一端離れて貰っていいかしら
ちょっと世界が滅ぶのを防ぐ大事なバスらしいのよ(きちんと事情説明

後これは食べていいかしら?
(切り分けもぐもぐ
所であんたらなんでこんな所でBBQしてるのよ
ここら辺ならもっといい広場とかあるらしいわよ?



「あれね」
 バス停の側に立ち尽くしていた空亡・劔(本当は若い大妖怪・f28419)は、近づいてくる奇妙な形状のバスを確認するとポツリと呟く。
「この最強の大妖怪を差し置いてこんな大異変を起こすのは生意気よ!」
 ただ独言を残し。劔を乗客とみなしてやがて減速して止まって乗車口を開けたバスに乗り込めば、座席に座るのは箱を抱えた割烹着姿の妖怪が一人。
「それはそれとして此処の妖怪は何をやってるのかしら」
 視線の意味を言語化するならそのような感じだろうか。劔はまずお裁縫妖怪へ目をとめ、次に抱えている箱へと視線は移る。
「再訪箱……不思議とまた訪れたくなる気持ちを込めた箱なのかしら」
 一見すれば、ごく普通の裁縫箱にしか見えないソレについた名前の謎。
「それでしたら、この箱に収められたまち針を刺すと、刺した場所に瞬間移動できるのですよ」
 故に再訪箱なのだと妖怪は語る。
「ふぅん、便利じゃない」
「ですけど、まち針の効果はそれほど長続きしませんので」
「ああ、それでバスを利用してるのね」
 そんなたわいもない会話は、運転手のまたかよと言う声に遮られ。
「困難ってやつね……取り合えずあたしはこのバスを護るわよ!」
 おおよそ何が起こったかを理解した劔は車外へ意識を傾ける。
「っと」
 飛んで来たのは、ひっくり返すのに失敗したお好み焼きであった。
「お好み焼き限定ってなんなのかしら。と言うか、気をつけなさいよ!」
 結界術覆った妖怪バスに飛んで来たソレを念動力で受け止めた劔は複雑そうな顔をしてから加害者である鉄板の側の妖怪を叱り。
「後バスが通るから一端離れて貰っていいかしら。ちょっと世界が滅ぶのを防ぐ大事なバスらしいのよ」
「バス? けど、あたいだってまだ調理中なんだよ」
 そんなこと関係ないと言わんがばかりに鉄板で調理中の妖怪は調理を続けようとし。
「それと、これは食べていいかしら?」
「あん? 『いいかしら』って、アンタもう切り分けて食べ」
「所であんたらなんでこんな所でBBQしてるのよ」
 いつの間にかバスを降り自身の焼いたモノを食べている劔へツッコミを入れんとする妖怪だったが、劔は被せる様にもっともな疑問をぶつけ。
「知らないよ。何か、こうしないといけないって気が」
「ここら辺ならもっといい広場とかあるらしいわよ?」
「あたいの話聞いてる?! あ」
 会話のドッヂボールが展開される中、何とか鉄板を避けて迂回した妖怪バスは交差点を抜け走り去ってゆく。こうして猟兵達はバスとお裁縫妖怪を困難から無事守り切ったのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月15日


挿絵イラスト