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銀河帝国攻略戦⑨~バリバリ全開デスロード!

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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#銀河帝国攻略戦


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●スペースシップワールド
 かつて悪辣な銀河帝国との戦いで、全ての居住可能惑星を失った宇宙世界スペースシップワールド。
 人々は無数の巨大宇宙船に乗って、日々の生活を送っている。
 ところが、何故か滅びたはずの銀河帝国が復活し、人類の生き残りを殲滅しようとしていた。

●宇宙バイク部隊『エンペライダーズ』
「いいか、お前等! 敵は『解放軍』艦隊! つまり、ザコ! 動く棺桶に乗った愚か共をぶちのめす事が、俺達に課せられた役目だッ! 何も恐れる事はねぇ! 雷神(ライディーン)の加護を受けた俺達に負けはねぇ! バリバリ全開ッ! ぶっち斬るぜぇぇぇぇぇぇぇ!」
 帝国最速ともいわれる宇宙バイク部隊『エンペライダーズ』の隊員ゼウス・兼定が吠える。
 まわりにいる隊員達もヘルメットから生えたモヒカンを揺らし、ヒャッハーヴォイスで雄叫びを上げた。
 彼らの目的は、ただひとつ。
 『解放軍』艦隊を迎撃であった。

●ガジルからの依頼
「みんな忙しい中、集まってくれてありがとうね」
 ガジル・コリアンダー(キマイラのスカイダンサー・f00907)が、猟兵達を前にして今回の依頼を説明した。
 帝国最速ともいわれる宇宙バイク部隊『エンペライダーズ』が、『解放軍』艦隊を迎撃するため、攻撃を仕掛けてきたようだ。
 しかも、彼らは特攻こそ美学であると信じ、相手を道連れにする勢いで爆音を響かせ、攻撃を仕掛けてくるようである。
 今回の目的は、宇宙バイク部隊『エンペライダーズ』を殲滅させる事である。


ゆうきつかさ
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
 今回のシナリオは、大まかに分けて、みっつの選択肢があります。
 難易度が高いほど、失敗する確率が高くなってくるので注意しておきましょう。
 【精鋭部隊】難、【特攻部隊】危険、【一般部隊】普通のどれか。
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第1章 集団戦 『クローンライダー』

POW   :    スペーススタンピード
単純で重い【宇宙バイクによる超加速突撃】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    インペリアルライド
自身が装備する【帝国製宇宙バイク】を変形させ騎乗する事で、自身の移動速度と戦闘力を増強する。
WIZ   :    サイキックバリアモード
対象の攻撃を軽減する【サイキックバリアモード】に変身しつつ、【宇宙バイク搭載の機銃】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

錬金天使・サバティエル
「特攻部隊か、向こうから突っ込んでくるなら都合がいいな」
デブリなり敵の残骸なりを利用して"月の道"でワイヤーを張っておこう。暗い宇宙空間だし、高速で突っ込んでくるなら細いワイヤーを視認することはかなり難しいはずだ。
敵の動きが止まったところを突撃銃で蜂の巣にしてやろう。
罠にかからなかった奴は散弾銃で一人一人減らしていくかな。


ジェット・ラトリオック
【特攻部隊】
自分から死にに来るのなら丁度いい。利用させて貰う。

【呪物:精霊の苗床】を発動。宇宙空間なんて海みたいな物だろ。そうでなくとも、この精霊は外宇宙の生物の一種。つまり、宇宙空間を遊泳できる。少なくとも、俺はソレを信じている。

突っ込んでくるであろう相手を高速移動で避けつつ、触手を伸ばしライダース本体を絡め取り、絞め殺す。死体も新しくやってくるであろう相手に投げつけて利用する。
遠くから攻撃を仕掛けてくる相手が居るなら、高速移動で回り込みつつ、AW-Sunを用いて射撃。

すべき事をするだけだ。


ドアクローザ・バックチェック
ヘルメットから、モヒカン……宇宙にもモヒカン族はいたのだな。宇宙世紀末に生きたオブリビオンだったのだろうか。

さて、私は「特攻部隊」を相手しよう

やつらに対して、私は「機迅一刀流」の防御力を重視した、迎撃の型で対処するぞ。
高速で動いて回避力を高め、全身を強化する闘気で【オーラ防御】力を上げる。
基本的には攻撃を避けて、機械太刀による【カウンター】攻撃を当てて行く戦法だ。万が一攻撃を受けてしまった場合は、闘気の防御力に頼ろう。
できるだけ多くのモヒカンを撃墜できるよう、がんばろう。


ニコラ・クローディア
一般部隊だけ相手にしても埒が明かん。
精鋭を狩っても危機は去らん。
ならば特攻部隊の相手をやらせてもらおう!
戦闘の主軸は偽・竜人降臨によるアンフィス&バイネイン。自身は戦えないとのことなので後方から彼らを強化して対処に当たらせる。
「アンフィス、ブレスで一掃せよ! バイネイン、防衛線を抜けたものを優先的に対処! ――間に合わなければオレサマが対処するので連絡!」
特攻により双子竜が撃破された場合はクールタイムの間は自分が対処。抜けられた場合は竜人降臨を一時オフ。激痛耐性、オーラ防御で防御重視に立ち回り特攻の方向をカウンターでねじ曲げてやる。絶対に船には手出しをさせんぞ!
台詞・行動・連携アドリブご自由に


一駒・丈一
【特攻部隊】を迎え撃つ。

俺はSPD重視。
敵が機動力で勝負するならば、俺は瞬発力で挑もう。

解放軍艦隊の上に立ちて
UC『罪業罰下』を使用する。
俺の攻撃範囲は、現在は441mまでの視認対象だ。
敵を視認出来次第、『早業』を以て発動する

――ただし、切るのは敵だけではない。
むしろ、敵周囲のに点在するスペースデブリや小さい隕石を集中的に一気に一閃し
これらの残骸を四散させる。

こうすることで、
敵と我々の間の障害物を増やし特攻し辛くし、且つ敵の視界を奪う。
これで、敵の特攻性を削ぐ。要は、敵に隙を生じさせる策だ。

敵に隙が生まれることで、仲間の攻撃対応がし易くなれば良いが……。
※アドリブや連携歓迎


キャロライン・ブラック
【特攻部隊】
障害をものともせず、敵を道連れにする気概は正しく脅威ですわ
ですが、それゆえにその行動は読み易く存じます

狙いがこちらの艦隊なのでしたら、攻撃するのにも効果的な
動力部などの重要機関があるところを狙うのではなくて?

ですから、その進行ルートに罠をお張りいたします
『わたくしの好きな色、氷河の青』は任意のタイミングで固めることができますの
宇宙空間であれば放った塗料は当たらずとも漂いながら留まるはず

広範囲に放ち、敵のみが触れた時に固めるようにいたします
どれほど速くとも、動きを止められては意味ないでしょう?

勿論、最速と名高い相手ですから危険は承知の上
罠を仕掛ける前にこようとも迎撃して差し上げますわ


モリ・ダニー
恐竜戦艦もいればモヒカンライダーズもいるのかよ
銀河帝国ってのは懐が深くてHOTな国なんだな
そういうの嫌いじゃないぜ
嫌いじゃないが、俺達は猟兵でお前達はオブリビオン
戦う以外の道は無い、残念だ。


「空即是色!この空間をオフロードにしてやる!」
敵進行方向で待ち受けて前方の宇宙空間をユーベルコード「御手」で殴り、「真空」という地形を破壊して宇宙バイクの進行を妨害する
その後は空間の破壊が出来ようと出来まいと相手は道連れ狙いの特攻野郎だ
カウンター狙いで接触の瞬間を「御手」で迎撃する
どんなスピードだろうがインパクトの瞬間はパワーが全てだ。

連携、アドリブ歓迎。


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】
【精鋭部隊狙い】
【SPD】

へぇ、帝国のバイク乗りにも骨のある奴らがいるじゃないのさ。
相手にとって不足はないよ!
まずは小手調べのゴッドスピードライドから!
おらおら、チキンレースと行こうじゃないのさ!
……とはいえ、このスピード勝負だけじゃ決め手には欠けるよねぇ。
お前ら、ここまでできるかよ!
と相手を挑発しながら【人機一体】を発動!
アーマーを纏ったら即座にメーザーを乱射、
怯んだ隙にバイクに変形してポジションを移動。
その後もバイク形態とアーマー形態を使い分けながら
敵陣を掻きまわすよ!

もしバイク形態のアタシに乗りたいって奴がいたら
タンデムで駆け回るのもいいかもねぇ!


玉兎・巴
初の宇宙遊泳で戦闘で御座るが、まあどうにかなるで御座ろう。いや、どうにかするので御座るよ。

POW
精鋭部隊と戦う。
例の宇宙服はあるが、出来れば誰かの移動手段に相乗りか敵の乗り物を奪えば(手持ちの技能で出来る?できなくても足場代わりとかに利用)、より状況になるか?
隊列組んで飛んでくる敵の先頭を倒せればその残骸?等に後続も巻き込めないか。
超加速突撃という事は軌道そのものは単純になりやすいだろうから、避けるのは難しくないかも。
UCと技能を活かして、多くの敵を撃破や損害を与える。
「宇宙空間での初陣で御座るからな。派手にいくで御座るよ!」

戦いが終わったら騎乗の特訓をするか思案。
アドリブや他者との絡み歓迎。



●エンペライダーズ:特攻部隊
「ヘルメットから、モヒカン……宇宙にもモヒカン族はいたのだな。宇宙世紀末に生きたオブリビオンだったのだろうか」
 ドアクローザ・バックチェック(ケーキナイフ・f11864)は宇宙バイク部隊『エンペライダーズ』を迎え撃つため、彼らが通過する可能性の高い場所で待機していた。
 その中でドアクローザが、相手にするのは、特攻部隊。
 それは火の玉弾丸野郎共が集う決死の部隊。
 彼らにとって、死は次なるステージに続く片道切符でしかない。
 その先に待っているのは、未来……。
 輝かしい未来のみ。
 故に、彼らは恐れない。
 全身、火の玉と化して、特攻する事こそ、彼らにとっての美学なのだから……!
「一般部隊だけ相手にしても埒が明かん。精鋭を狩っても危機は去らん。ならば特攻部隊の相手をやらせてもらおう!」
 すぐさま、ニコラ・クローディア(世界を渡る龍賢者・f00091)が、【偽・竜人降臨「アンフィスバエナ」(サモンサーヴァンツ・アンフィスバエナ)】を発動させた。
 それと同時に、自身と同じ強さの【双子竜の兄・アンフィス】と【双子竜の弟・バイネイン】が召喚された。
「……とは言え、障害をものともせず、敵を道連れにする気概は正しく脅威ですわ。ですが、それゆえにその行動は読み易く存じます。狙いがこちらの艦隊なのでしたら、攻撃するのにも効果的な動力部などの重要機関があるところを狙うのではなくて?」
 キャロライン・ブラック(色彩のコレクター・f01443)も、特攻部隊の侵攻ルートに罠を張る。
「まあ、向こうから突っ込んでくるなら都合がいいな」
 その間に、錬金天使・サバティエル(賢者の石・f00805)がデブリ等の残骸を利用し、【満月の道標(ミラーカット)】でワイヤーを張った。
 しかも、暗い宇宙空間で、細いワイヤーを視認するのは、至難の業。
「ヒャッハー!」
 案の定、特攻部隊が高速でワイヤーに突っ込み、断末魔を響かせて、爆発四散した。
 だが、思いの外、爆発の威力が高く、後から来た特攻部隊が巻き込まれて、誘爆するほどのレベルであった。
 おそらく、何処かに爆弾を抱えたまま、こちらに特攻を仕掛けているのだろう。
「自爆覚悟で特攻か」
 ドアクローザが複雑な気持ちになりつつ、【機迅一刀流(キジンイットウリュウ)】で防御力に重視した迎撃の型で対処した。
 彼らがどんな経緯を経て、特攻部隊に志願したのか、分からない。
 しかし、そこにはそれぞれの事情があり、覚悟があったはずだ。
 そこまで彼らの気持ちを掻き立て、迷う事なく死を選ぶほどのモノとは……何か。
 気にならないと言ったら、嘘になる。
「……今はすべき事をするだけだ」
 そんな空気を察したジェットが、高速移動で距離を縮め、ドアクローザを援護するようにして、特攻部隊を倒していった。
 ここでの迷いは、命取り。
 心を鬼にしなければ、生きて帰る事すら難しかった。
「だからと言って、むやみやたらに自爆されても面倒ですわね。どれほど速くとも、動きを止められては意味ないでしょう? しばらく、そこで大人しくしているといいですわ」
 キャロラインが武器の先端から氷河を模した塗料を放ち、特攻部隊の動きを封じ込めた。
 志半ばで行動を制限されてしまったせいか、帝国の隊員達が何やら恨み言を言っているものの、ハッキリとは聞き取る事が出来なかった。
「いや、確実に仕留めておかないと駄目だ。持っている爆弾が、どのタイミングで爆発するのか、分からないような現状では……!」
 それに合わせて、一駒・丈一(金眼の・f01005)も【罪業罰下(ザイゴウバッカ)】を使い、己に課せらた因果を一時的に逆転させ、刀剣による一閃で視認できる場所にいた特攻部隊を蹴散らした。
 しかも、その一撃は特攻部隊だけではなく、周囲に点在していたスペースデブリや、小さい隕石が四散した。
「ぎゃああああああああああああああ!」
 そのため、特攻部隊は何もないところで自爆し、短い生涯に終わりを告げた。
「まあ……自分から死にに来るのなら丁度いい。……利用させて貰う」
 続いて、ジェット・ラトリオック(黒玉の蛸・f01121)が【呪物:精霊の苗床(セイレイノナエドコ)】を使い、触手状の精霊を纏って、特攻部隊に突っ込んでいった。
「ヒャッハー、皆殺しだ!」
 モヒカン頭の隊員が、斧っぽいモノを振り上げ、ジェットに襲い掛かってきた。
「……ならば、返り討ちにするだけだ」
 それを迎え撃つようにして、ジェットが触手を伸ばし絡め取り、モヒカン頭の隊員を絞め殺した。
 その死体を他の隊員めがけて叩きつけ、みんな纏めて爆発させた。
(「……まったく、休む暇もないな」)
 一方、サバティエルが突撃銃を構え、ふたりに突っ込んできた特攻部隊の隊員をハチの巣にした。
 だが、いくら倒しても、キリがない。
 特攻部隊は文字通り、死を恐れておらず、死ぬ事に対して誇りすら持っている。
 しかも、彼らの狙いは、解放軍の宇宙船。
 その目的を果たすため、捨て身の覚悟で特攻を仕掛けているようだ。
 おそらく、このまま放っておけば、味方の宇宙船に沢山の被害が及ぶ事だろう。
「これじゃ、キリがないな」
 丈一も疲れた様子で、深い溜息をもらす。
 この場に集まった猟兵達のおかげで、特攻部隊はほぼ壊滅。
 それでも、残存している特攻部隊が丈一達を突破して、解放軍の宇宙船に特攻を仕掛けようとしていため、まったく油断が出来ない状況であった。
「オラオラ、どうしたァ! 俺達を全滅させねぇと、お前等の宇宙船が大変な事になるぜ!」
 トゲの生えた肩パットをした隊員が、ヒャッハーヴォイスで丈一を通り抜けていこうとした。
 たった一人でも通り抜ける事が出来れば、解放軍の宇宙船に大打撃を与える事が出来る。
 そんな思いが伝わってくるほど、隊員の気持ちがまっすぐ解放軍の宇宙船に向けられていた。
「アンフィス、ブレスで一掃せよ! バイネイン、防衛線を抜けたものを優先的に対処! ――間に合わなければオレサマが対処するので連絡!」
 それと同時に、ニコラがアンフィスとバイネインに指示を出す。
「ヒャハッ!?」
 トゲの生えた肩パットをした隊員が、アンフィスを見て恐怖した。
 アンフィスのブレスが特攻部隊を襲い、肉塊すら残す事無く消滅させた。
 残っていた隊員達も、バイネインによって命を奪われ、断末魔を上げて爆発四散した。
 その爆音響く中、ニコラが『エンペライダーズ』の精鋭部隊を殲滅するため、仲間達と共に解放軍の宇宙船を目指して突き進むのであった。

●エンペライダーズ:精鋭部隊
「恐竜戦艦もいればモヒカンライダーズもいるのかよ。銀河帝国ってのは懐が深くてHOTな国なんだな」
 同時刻、モリ・ダニー(ワンワンウォー・f10971)は、エンペライダーズの精鋭部隊と戦っていた。
 精鋭部隊の中にはクローンライダーも含まれており、解放軍の宇宙船を狙って執拗に攻撃を仕掛けていた。
 クローンライダーの大半は倒す事が出来たものの、雷神(ライディーン)の加護を受けたゼウス・兼定達は健在。
「解放軍の中にも骨のある奴がいるようだなァ!」
 ゼウス・兼定が爆音を響かせ、猟兵達の前に立つ。
 ゼウス・兼定の宇宙バイクは限界ギリギリまでカスタマイズが施されており、まるでシャチホコの生まれ変わりでないかと思うほどド派手であった。
 そのため、普通の隊員では乗りこなす事が出来ない程の荒くれ仕様で、彼に付き従う隊員達も、一癖、二癖ある奴らばかり。
 みんな宇宙バイクを限界までカスタマイズしているものの、ゼウス・兼定の宇宙バイクにはかなわないと言った感じであった。
「へぇ、帝国のバイク乗りにも骨のある奴らがいるじゃないのさ。相手にとって不足はないよ!」
 数宮・多喜(疾走サイキックライダー・f03004)も【ゴッドスピードライド】で変形された宇宙カブに乗って、これでもかとばかりに爆音を響かせた。
「おっ! なかなかイイモンに乗っているじゃねぇか! その音……俺の魂に響いたぜ!」
 ゼウス・兼定がニヤリと笑い、自分の胸をトンと叩く。
 宇宙バイク乗りに悪い奴はいないと言う考えなのか、彼なりに敬意を示しているようである。
(「とりあえず、宇宙バイクを奪う事には成功したが……」)
 そのドサクサに紛れて玉兎・巴(羅刹の剣豪・f06307)も宇宙バイクを奪っていたものの、気がつくと敵陣の真っ只中。
 しかし、鬼瓦仕様の宇宙バイクがしっくり来ていたせいか、誰も巴が猟兵だと思っていない。
 だからと言って、この状況で仲間達と合流するのは、自殺行為に等しかった。
 そのため、先程からタイミングを見計らってはいるものの、そもそも宇宙バイクを乗りこなす事が出来ないため、半ばお手上げ状態のようである。
「それじゃ、チキンレースと行こうじゃないのさ!」
 多喜がゼウス・兼定を挑発しながら、宇宙カブを走らせた。
 それに並ぶようにして、ゼウス・兼定も爆走ッ!
 他の隊員達が爆音を響かせながら、ふたりの後を追いかけた。
「宇宙空間での初陣で御座るからな。派手にいくで御座るよ!」
 巴も、その場のノリと勢いに身を任せ、宇宙バイクを走らせたものの、そう簡単に乗りこなす事が出来ず、ロデオマシーンの如く激しく跳ねた。
「な、なんだ、あの動きはッ!?」
 その巻き添えを食らった隊員達が、半ばパニックに陥りながら、互いにバイクをぶつけ、あちらこちらで爆炎を上げていた。
「なかなか、面白い事になっているようだねぇ。ところで、お前等。これは出来るかい?」
 多喜が【人機一体(チャージアップバディ・ジャンクションドライブ)】を発動させ、宇宙カブが変形したパワードアーマーを纏う。
「す、すげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
 これにはゼウス・兼定も大興奮ッ!
 まさにバイク乗りの夢。
 バイクとひとつになる事が、現実のモノになっていた。
「……そこまでだ。お前の事は嫌いじゃないが、俺達は猟兵で、お前達はオブリビオン。戦う以外の道は無い。それだけが、残念だ。空即是色! この空間をオフロードにしてやる!」
 すぐさま、モリが【御手(オテ)】を発動させ、その衝撃でゼウス・兼定の行く手を阻んだ。
「クッ……、せっかくこれからだって言うに! 邪魔をしやがって! だったら、御望み通り血祭りに上げてやるよ。もうすぐここには特攻部隊が……」
 そう言ってゼウス・兼定が、ハッとした表情を浮かべた。
 特攻部隊が現れるはずの場所にいたのは、帝国の隊員ではなく猟兵達であった。
「ば、馬鹿なッ! まさか、特攻部隊を壊滅させたって言うのか!?」
 それはゼウス・兼定にとって、予想外の出来事。
 故に、まわりの隊員達は悟った。
 自分達の敗北を……。
 死すべき運命を受け入れなければならない事を……。
 だからと言って、ここで逃げる訳には行かない。
 それこそ、散っていった仲間達に背を向ける行為に他ならない。
「こんなところで、負けてたまるかッ!」
 ゼウス・兼定にも、意地がある。
 帝国最速である意地がッ!
 覚悟が、誇りがあるッ!
 それ故に、退けない。
 ここで敵に背は向けられないッ!
 散っていった仲間達のためにも、ここで惨めな姿は見せられないッ!
「バリバリだぜえええええええええええええ」
 故に、吠えた。
 心の底から、ケモノのようにッ!
 まわりにいた隊員達も、吠える。
 ゼウス・兼定に続くようにして……。
 それは命を懸けた特攻だった。
 次々と猟兵達の攻撃を食らい、仲間達が散っていく中、ゼウス・兼定の目はまっすぐ猟兵達に向けられていた。
 光の向こう側で待つ仲間達の存在を感じながら、ゼウス・兼定のバイクが爆音を響かせ……そして、宇宙の塵となった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月06日


挿絵イラスト