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エアトベーレの空に鉄騎は舞う

#クロムキャバリア #エアトベーレ都市軍

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#クロムキャバリア
#エアトベーレ都市軍


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●エアトベーレ都市群・ゼーフント市
 ゼーフント市の市庁舎、市長室。そこで『紅き機動長』アルトゥル・ガストは、酷く苛立った表情をしながら職務に就いていた。
 ここのところ、エアトベーレ都市群の周辺国に多数の武器が密輸されていることに、彼は頭を悩ませていた。本来だったら秘匿されて然るべき、最新鋭の武装までもが密輸されている。おかげで周辺国にほど近い彼らのような都市は、気の休まる時がない。
 と、ドアをノックする音がした。秘書の女性が室内に入ってくる。
「アルトゥル様、ご要望の資料をお持ちいたしました」
「……来たか」
 秘書から手渡された資料を受け取り、それに目を通したアルトゥルは小さく舌を打った。また、武器の密輸を摘発した報告書だ。
 アーホルン宗主国は正規のルートでも武装を購入してくれるいい相手だ。そんな相手にまで武器を密輸されたら貯まったものではない。
「くそっ、やはりだ。この武器の不自然な流れ……軍部から流されているとしか思えない」
「同感です。アーホルンは密売されたとして、我が国に牙を向いてくることは無いでしょうが、それ以外……アイヒェやズィーゲルは大人しくしているとは思えない」
 アルトゥルの言葉に、秘書も力なく頭を振った。エアトベーレの周辺には様々な国があるのだ。それらの国が、武装を国外に放出して国力の弱まったエアとベーレに、攻め込んでこないとも限らない。
 こんな事をやってのけるような人物は、エアトベーレ都市群中央軍総大将、ヘルムート・ハシェ以外には考えられない。アルトゥルの拳が机をだんと叩いた。
「だろうな……ヘルムート殿め。これはただ座しているわけにはいかん。なんとかして正さねば」
「はい。しかし、正すといたしまして、どのように」
 秘書の女性が不安そうな目で彼を見る。その視線に視線で返しながら、アルトゥルは眉間にシワを寄せて言った。
「決まっている。キャバリアの力で軍部の腐敗を正すのだ。至急、義勇団を組織せよ!」

●グリモアベース
「ようこそお越し下さいました、皆々様方。このリーンハルトが、皆々様に事件を携えてまいりました」
 グリモアベースにて。リーンハルト・ハイデルバッハ(黒翼のガイストリヒェ・f29919)は深く一礼をしながら、集った猟兵たちにそう言った。
 今日も、クロムキャバリアでは各地で紛争や問題が起こっている。彼がこの場に姿を現したということは、つまりクロムキャバリアでの案件だ。
 盾の形をしたグリモアを手のひらに浮かべながら、リーンハルトが説明を始める。
「アーホルン宗主国の西方、エアトベーレ都市群に武装蜂起の動きを感知いたしました。つきましては皆々様に、それに乗じてのオブリビオンマシンの掃討をお願いしたいのでございます」
 彼の祖国、アーホルン宗主国での仕事ではなく、その隣国での仕事ということだ。エアトベーレ都市群はかつて、国境付近の村に襲いかかってきたこともある。今度はその国の中での案件、ということだ。
 リーンハルトが困ったように耳の付け根をかきながら話す。
「実はここのところ、エアトベーレから我が国に軍用式の武装が横流しされてございまして。我が国は正規ルートでかの国から武装を購入することもありますので、横流し品が流れてきたところで何が変わるわけでもないのですが……少々、展開頻度が高いのが気がかりでございましてね」
 そう話しながら小さく首を傾げるリーンハルトだ。確かに、正規ルートで武装を購入していながら密輸で流れてくるのは腑に落ちない。頻度が高いのなら尚更だ。
「調査しましたところ、エアトベーレの軍部……それも中央軍の総大将名義で、武装が不正に横流しされているようなのでございます。それも、かの国が秘密裏に開発したと思われる、最新鋭の武装までもが」
 続けて話されたリーンハルトの言葉に、猟兵たちは目を剥いた。最新鋭の武装など、国は当然秘匿しておきたいはずだ。それが他国に流れたとあっては、国力の低下は免れない。
 リーンハルトも真剣な表情になりながら、浮上ユニットの上で腕を組んだ。
「これは一大事でございます、皆々様。至急、エアトベーレ都市軍に向かい、義勇団と接触を行って下さい。義勇団団長のアルトゥル・ガスト様はお話の分かる方でございます。皆々様から協力のお申し出がありましたら、きっと受け入れてくださいますでしょう」
 曰く、ゼーフント市の市長でもあるアルトゥル・ガストは歴戦のキャバリア乗りでもあるとのこと。猟兵たちの力も当然聞き及んでいる。協力を申し出て、断るようなことはしないはずだ。
 とはいえ、万一のこともあるだろう。彼らの助けになる行動を取れればそれに越したことはない。
「義勇団は廃棄されたプラントを拠点にして、機を伺っているようでございます。が、こちらのプラントが再稼働、レプリカントらしき『もの』が生産されるとのこと。これを味方につけられましたら、義勇団としても大変助かることでしょう」
 リーンハルト曰く、そのレプリカントは非常に高い戦闘力とキャバリア操縦能力を持つが、生み出された直後で力の制御ができない状況らしい。それを何とかして抑え込み、能力の制御ができる状態に持っていければ、きっと力になるはずだ。
「プラントでの騒動が落ち着きましたら、いよいよエアトベーレ都市群中央部、エルメルト市に進軍でございます。きっと、武装蜂起を察知した中央軍が迎え撃つことでございましょう。総大将以外はオブリビオンマシンでこそございませんが、その操縦技術は超一流。油断召されませぬよう、お願いいたします」
 敵軍はオブリビオンマシン「ディゾナンスウェイブ」を筆頭に、機動殲龍『堅牢』が多数配備されている。『堅牢』はオブリビオンマシンではないものの、乗組員はエアトベーレ都市群中央軍の精鋭たちだ。その力は侮れない。
 彼らの機体を破壊し、敵の総大将を捕らえることが出来れば仕事は終わりだ。後はアルトゥル以下、義勇団の面々が対応するだろう。
 そこまで話したところで、リーンハルトが手の上のグリモアを回転させた。開いたポータルの向こうから、鉄の匂いを含んだ風が吹いてくる。
「それでは皆々様、ご準備のほどはよろしいですか? 世界の平和のため、ご尽力いただければと思います。よしなにお願い申し上げます」


屋守保英
 こんにちは、屋守保英です。
 定期的にクロムキャバリアで依頼を出したくなるムーブ。
 今回はお馴染みアーホルン宗主国の隣国、エアトベーレ都市群でのお仕事です。

●目標
 ・ディゾナンスウェイブ×1体の撃破。

●戦場・場面
(第1章)
 エアトベーレ都市群の中央部付近、廃棄されたプラント「レオンハルト」です。武装蜂起した義勇団はここに潜んでいます。
 既に稼働を停止したはずのプラントが再稼働し、レプリカントを一人生み出します。このレプリカントを鎮圧し、仲間に加えることで義勇団の力が増します。

(第2章)
 エアトベーレ都市群中央部、エルメルト市外周部です。
 都市軍の中央軍の精鋭たちが機動殲龍『堅牢』に乗って攻撃してきます。これはオブリビオンマシンではありませんが、オブリビオンマシンと遜色のない戦闘力を持ちます。
 義勇団もキャバリアを多数保有し、敵を破壊するべく奮闘します。しかし敵軍に比べると戦闘力は低いです。
 また、マシンを破壊することで敵兵を救出することが出来ます。

(第3章)
 第2章と同じく、エルメルト市外周部です。
 中央軍の総大将、ヘルムート・ハシェが、オブリビオンマシン「ディゾナンスウェイブ」に搭乗して襲いかかってきます。
 なお、敵の総大将はマシンを破壊しても死にません。死にませんが、将校たちの手で然るべき裁きを受けるでしょう。

●義勇団
 『紅き機動長』アルトゥル・ガストの旗の下、ゼーフント市で蜂起した武装集団。既に周辺都市のいくつかも巻き込んた集団となっており、エアトベーレ都市群中央軍の不正を正そうと奮起している。
 人数はだいたい70人程度。量産型キャバリアに乗るものが大半。

 それでは、皆さんの力の篭もったプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『レプリカント? を確保せよ』

POW   :    危険な相手かもしれねえ、俺が前衛で突入だ

SPD   :    建物が老朽化していますから崩落などもありえます、あるいは罠も、要警戒ですね

WIZ   :    レプリカントであればお腹を空かしているでしょう、食べ物でおびき出せるかも

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●廃棄プラント「レオンハルト」外部
 グリモア猟兵によって転移した先は、乾いた風の吹き渡る荒れ地だった。
 転移場所からすぐそばにある廃棄プラントに近付くと、そこで警備をしていた義勇団のメンバーが嬉しそうな声を上げる。
「アルトゥル様! 猟兵の皆様が到着されました!」
「おお、本当か!」
 その声を聞きつけて、駆けつけてきたのは赤ら顔をした人間の男性だった。この義勇団の団長にして、ゼーフント市の市長も務める将校、『紅き機動長』アルトゥル・ガストその人である。
 アルトゥルは猟兵たちの手を一人ひとりしっかと握りながら、頭を下げてきた。
「よくぞこの苦難の時においでくださった。皆さんが力を貸してくだされば、軍部の不正も必ずや白日の下に晒すことが出来るだろう」
 戦力が増えたことを喜びながら、アルトゥルは改めて頭を下げる。
「厚かましいことは承知の上だが、是非ともご協力を賜りたい。ついては……」
 一度言葉を切って顔を上げると、アルトゥルの視線は後方、プラント「レオンハルト」の方に向く。固く閉ざされた扉の向こうから、激しく何かを叩く音が聞こえてくる。
「……! ……!」
 それと同時に、くぐもっているが人の声も聞こえた。何かを叫んでいるらしい。
 その声を聞きながら、目尻を下げたアルトゥルが口を開いた。
「この廃棄プラント『レオンハルト』内部に発生したレプリカントの対応をお願いしたい。プラント内でキャバリアを使用することも出来ず、我々にはどうしようもないのだ」
「レプリカントが一人いれば、我が義勇団はさらに力を増すことができます。どうか、よろしくお願いします」
 彼に続いて、案内をしてくれた義勇団の団員も頭を下げてくる。
 ここまで頼まれたら断ることもできない。猟兵たちは「レオンハルト」に近付き、閉ざされた扉に手をかけた。
ノエル・カンナビス
……キャバリア操縦能力を持つレプリカント……ですか。

とにかく、お話をしてみましょう。
本来の用途外ですが、リモート用の脳波でそっと触れてみます。
同類と判れば、取っ掛かりになるかも知れません。

力の制御ができない状況らしいですけれど、
制御しようと思いさえすれば、その必要を感じさえすれば
手探りで少しずつでも自力で出来る筈です。
それまでは、まぁ、サンドバッグになっておきましょうか。
私もそれなりに頑丈ですので大丈夫でしょう。たぶん。

通常であれば、基礎的な知識は初めから持っているはず。
考える時間を与えながら、ゆっくりと応対しましょう。
落ち着いているようなら、飲み物でも用意してですかね。



●ベルーレン
 「レオンハルト」の正面扉を開けると、当然のように中は人間一人が移動するので限界がありそうな程度の空間だった。
 ノエル・カンナビス(キャバリア傭兵・f33081)はその中に踏み込むと、プラント中央部に存在する生成槽の置かれた部屋へと繋がる扉の前に立つ。きっと、その扉の向こうには件のレプリカントがいるはずだ。
「……キャバリア操縦能力を持つレプリカント……ですか」
 本来、プラントの稼働にはコンピューターによる制御と生成槽へのエネルギー供給が必要なはずだ。このプラントには、それがどちらもない。それどころか生成槽のメンテナンスを行う人員もいない。
 だから、あのレプリカントの生成は全くもって、偶発的な事故なのだ。結果として生成槽の部屋に、一人閉じ込められた状態になっている。
「……い! 説め……しろ……!」
 そう喚くのは年若い男性の声。しきりに鉄扉を叩く音も聞こえる。そのやかましい音をバックミュージックに聞きながら、ノエルはそっと目を細めた。
「とにかく、お話をしてみましょう。本来の用途外ですが、こうすれば……」
 そう呟くと、彼女は脳波を扉の向こうに向かって飛ばした。本来はキャバリアを遠隔操作するために発する脳波だが、この脳波を同じレプリカントが感じられないはずはない。
 結果として、扉の向こうから叩く音が消えた。同時にレプリカントが声を発したのが聞こえる。
「……ぅっ!?」
「感じましたか? はい、私もあなたと同じ、レプリカントです」
 そう声を発しながら、ノエルは生成槽の部屋につながる鉄扉のかんぬきを外した。ゆっくり扉を開くと、そこには藍色の髪を長く伸ばした男性のレプリカントが、鋼鉄の両手で頭を抱えながら呆然と佇んでいた。
 レプリカントは大きく金色の目を見開いてノエルを見ると、すぐさまにノエルに食って掛かった。
「っ、同類だから、なんだってんだよ! ここはどこで、お前は誰だ! 説明しろ!」
 語調も荒くノエルに詰め寄るレプリカント。しかしノエルは顔色一つ変えずに、淡々と話す。
「ここは、エアトベーレ都市群のプラント、『レオンハルト』、だと聞いています。私はノエル、このプラントに駐留している部隊の、協力者です」
 そう告げると、レプリカントは一瞬だけ大きく目を見開いた。しかしその瞳が、すぐに拒絶の色を濃く映す。舌打ちの音が大きく響いた。
「あいつらの仲間かよ! なら、放っておいてくれ! 俺は誰かを壊すような真似をするなんて、まっぴら御免だ!」
 口調こそ刺々しいが、レプリカントの言葉は悲しみに満ちていた。そういえば外で駐留している義勇団の団員に、一人怪我を負ったものがいたのだったか。
 もしかしたら最初の接触の際に、このレプリカントはその団員を怪我させてしまったのかもしれない。
「優しいのですね。あなたが力を振るえば、誰かを壊してしまうかもしれない、それを恐れているのでしょう?」
「……っ」
 ノエルの平坦な、しかし心の隙間を突くような言葉に、レプリカントは動きを止めた。図星だったか。
 そこに、畳み掛けるようにノエルは言葉を重ねていった。
「壊したくないなら、壊さないで済む程度の力に、加減をすればいいんです。加減ができるようになれば、あなたはもう、何も壊さなくてよくなる」
 彼女の言葉に、レプリカントは何も言わない。ただ、その場で立ち尽くすだけだ。
 彼の姿にそっと目を細めながら、ノエルは静かにその場を離れつつ言う。
「考える時間はたっぷりあります。ゆっくり考えて下さい、どうすればいいのかを」
 静かな言葉。それを受け取ったレプリカントは、ただ自分の足元を見つめていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

十拳・一二三
チャラめ男子高校生
*儚・ソラ(f30723)とともに生身で説得作戦に参戦
おこぼれで最新鋭武装貰えないかなと思い参加
*掛け合いアドリブ歓迎
懐柔して戦力にすることは賛成だが「面倒臭ぇ。初手で拘束した方が早くね?」→ソラに宥められる

他者が説得する間も万が一に備え常にゴム弾入りショットガンを構えている。下ろすよう言われても
「アンタ相手に武器下ろしてられるほどナメてねェ証拠ってことで、まぁ褒められてると思って許容してくれや」

決裂し戦闘となった場合も非殺傷武器(テーザー銃や足元ツルツル液の入ったガラス瓶など)で無力化を狙う。「詰めが甘いぜソラっち?」

実弾は最後の手段。トドメを刺すことに躊躇しないタイプ


儚・ソラ
※十拳・一二三(f31985)と
※アドリブ歓迎

「十拳さん、僕が前衛なのはいいんですが……穏便にしませんか?
レプリカントにも自由意志はあるので、気が引けるといいますか……」
十拳の作戦に乗りつつ、根が優しいので強硬手段からの路線変更を提案します。

「えと、僕達は敵ではありません、少しお話を、うわっ」
レプリカントに語り掛けてなだめますが、聞く耳持たれず攻撃されるでしょう。
強化された身体能力と訓練された格闘術で取り押さえようとします。
が、甘さが災いしてトドメに躊躇した隙をつかれて逆転されてしまいます。

「あ、ありがとうございます……」
十拳に助けられて、反省するとともに冷静に判断できて凄いなと思う。



●ウンタードリュッケン
 先に踏み込んだ猟兵と入れ替わるようにして、十拳・一二三(いちにちいっぽ・f31985)と儚・ソラ(リベリー21・f30723)の二人はプラントの内部に足を踏み入れた。
 先を行くソラが、剣呑な表情をしながらショットガンを構える一二三にちら、と視線を向ける。
「十拳さん、僕が前衛なのはいいんですが……穏便にしませんか? レプリカントにも自由意志はあるので、気が引けるといいますか……」
 この先にいるであろうレプリカントのことを考えながらソラが言うも、一二三は面倒くさそうに肩をすくめて返した。
「面倒臭ぇ。初手で拘束した方が早くね?」
「いや、さすがにそれはどうなのかと……」
 容赦のない一二三の言葉に、困ったように首を縮こませるソラだ。確かにさっさと拘束したほうが手っ取り早いだろうが、そうしたら今後の話にも影響が出るだろう。
 ともあれ、閉じられた鉄扉の前に立って、扉の取っ手に手をかけながら一二三が笑う。
「にしても、軍用式の最新鋭武装なー。この依頼完遂したら、おこぼれで貰えたりするんじゃね?」
「そうかもしれないですけど……あんまり期待はしないほうがいいんじゃないですかね」
 友人の軽口に困った表情になりながら、ソラも反対側の取っ手に手をかけた。そして二人同時に扉を引くと、藍色の髪をしたレプリカントの男性がこちらを睨みつけた。
「なんだよ、今度は誰だ!?」
 敵意を剥き出しにするレプリカントに、両手を掲げながらソラが近寄る。
「えと、僕達は敵ではありません、少しお話を――」
 敵意はない、そう言いながら近づいていくソラがもう一歩足を踏み出したその時、レプリカントの右手にいつの間にか握られた電子銃が、ソラの額に突きつけられていた。
 いつの間にか距離を詰められた。このままレプリカントが引き金を引けば、すぐにでもソラは昏倒するだろう。
「あっ」
「どうせさっきの奴と同じように、俺を仲間に引き入れようと話しかけに来たんだろう? その割には銃を構えて、話し合いの姿勢なんて持ってないんじゃないのか!?」
 レプリカントが銃を構えたまま、見つめるのは一二三の握るショットガンだ。
 確かに話をしたい、説得したいというのに、銃を下ろさないでいるのは説得力に欠けるだろう。しかし一二三は悪びれた様子もなくショットガンを持ち上げる。
「アンタ相手に武器下ろしてられるほどナメてねェ証拠ってことで、まぁ褒められてると思って許容してくれや」
「……チッ」
 その物言いに、レプリカントは小さく舌を打った。こう言われては、下ろせと強く言うことも出来ない。
 諦めたように、しかし電子銃は構えたままでレプリカントが口を開いた。
「で? 話しに来たんだろう、何を話すつもりだ、俺と」
「え、ええと……」
 レプリカントの言葉に言いよどむソラだ。銃口が額に触れている状況では、安心して話せもしないだろう。言葉が出てこないのも無理からぬ事だ。
 なので、まず最初に口火を切ったのは一二三だった。
「アンタ、強いんだろ? キャバリアの操縦にも長けてるって聞いた。それ、発揮しないでいたら勿体なくねぇか?」
「……何が言いたい」
 一二三の言葉に、レプリカントが眉間にしわを寄せる。それに対し、ショットガンを持ったままで大きく腕を広げながら一二三は言った。
「力を持ってる、それを発揮するのに丁度いい状況がある、でもそれを、『怖いから』って理由で発揮しないで閉じこもってんのは勿体ねえ。俺はそう思うぜ」
「……」
 率直な物言いに、険しい表情をしたまま彼を見つめるレプリカントだ。その言葉の意味を、静かに咀嚼しているようにも見える。
 ようやく気を取り直したソラも、戸惑いがちに口を開いた。
「そ、そうですよ。貴方は強いんです。その貴方の力を、皆さんは必要としているんです。どうか、その力を貸してもらえないでしょうか」
 真摯な言葉に、レプリカントが目を細めた。その瞳の奥に、憂いの色が微かに混じる。
「俺は、壊すしか出来ないぞ」
「それでもいいと思います、それに、壊せる人は一人でも多いほうがいいです」
 戸惑うように話された言葉に、小さく頷きながらソラが言った。そこでようやく、レプリカントが電子銃を下ろす。
「……そうか」
 力なく発せられたその言葉。それは迷っているようでもあり、悩んでいるようでもあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

村崎・ゆかり
ご機嫌よう、義勇軍の皆さん。村崎ゆかり、陰陽師――といって分かるかしらね? 要はシャーマンよ。

それで、蜂起の前に一仕事か。引き受けましょう。
レプリカントがいるのはこの部屋ね。
「コミュ力」で改めて挨拶をして、仕事にかかるとするわ。
動かないでね。痛くしないから。
薙刀の穂先に魂喰召喚。これで、反抗心や抵抗心を断ち切る。

もう落ち着いたかしら?
名前か製造番号があれば教えてくれる?

こうしている間に、アヤメと羅睺は歓迎会の準備をしておいて。
部屋を飾ったり、お料理の準備をしたり。お料理は羅睺の方が上手かしら?

レプリカントが落ち着いたら、歓迎会の部屋まで連れて行きましょう。
ここにいるのはあなたの仲間。怖くない。


高宮・朝燈
「ん~、再起動したのなら、力技はダメだよねぇ?」
プラントだってまた復帰するかもしれないからね。
「でも、救助なら…やっぱりこれが良いよね。ほい発進」ポチッ
なら、ここは小型ガジェットの出番でしょ。バール先生から大量のムカデっぽいのが出てくるのはちょっとキモいけど…この小型多足歩行ガジェットに缶詰持たせていってらっしゃい!
「みんな、この中に人間大の機械が居るはずだから、その子に食べ物を持ってってね」
缶詰なら、見つからなくても持って帰って再利用もできるからね。
レプリカントが缶詰を取れば、底に付いた長い紙が広がるようにしてるよ。
『おなかすいてるでしょ。気が済むまで食べたら、外に出てきてね!』


ノエル・カンナビス
WIZ

まだ食事を摂っていないようでしたら、
お料理を載せたカートを押していきましょう。
簡単な日用品も、後で用意します。

私達が何のために生まれたのかは判りません。

でも、少なくとも、またプラントの機能からしても、
何かの役に立つように――人の世に資するようにと、
そうした望みはあったのでしょう。

これだけは覚えておいて下さい。
貴方は、貴方です。
誰かの附属品でも、所有物でもありません。
人の世で何をすべきかは、自身で決めるものです。

狭い範囲に囚われず、物事を広く見てください。
狭い考えに囚われず、様々な見方をしてください。
貴方は孤独ではありません。
誰かが必ず共に在ります。

……名前、どうしましょ?



●トレッフェン
 かんぬきの外された鉄扉の前で、村崎・ゆかり(《紫蘭(パープリッシュ・オーキッド)》/黒鴉遣い・f01658)は小さく頷きながら扉を見上げる。
「蜂起の前に一仕事か。引き受けましょう」
 その隣で高宮・朝燈(蒸気塗れの子狐・f03207)も、大きな扉を見上げながら口を開いた。
「ん~、再起動したのなら、力技はダメだよねぇ?」
 再び戻ってきたノエルも、その言葉に頷きを返して言う。
「はい、ここは穏便に行きましょう……それに、目覚めた直後ならば、空腹なはずです」
 そう話すノエルは、大きなカートを押しながらここに来ていた。その上には色とりどりのチーズやクラッカー、サラダに飲料が載せられてカバーをかけられている。
「なるほどね。それでそのカート、というわけ?」
「はい。ゆかりさんの歓迎会、というお言葉にヒントを頂きました」
 ノエルの言葉に、ゆかりもにこりと笑う。
 ゆかりの発案で、猟兵たちはレプリカントの彼の歓迎会を開こうとしていた。プラントの外にある小屋を片付けてそこで義勇団の面々も呼んでの歓迎会だ。
 仲間に引き入れようというのだから、ちゃんとした催しは必要だろう。その言葉に異を唱えるものは一人もいなかった。
「了解。じゃあ私も準備をさせるわ。アヤメ、羅睺、よろしく」
 ゆかりがカードをさっと取り出すと、そこから二人の式神が形を取る。その式神、アヤメと羅睺はすぐさま動き出した。
「承りました、準備をいたします」
「りょーかい! パーティーってことでしょ、楽しみだなぁ。生まれて出てきて初めて料理を食べた時、どんな顔をしてくれるのか!」
「変な料理を作ったら承知しないからね」
 粛々と、ノエルが用意したカートを預かって準備に向かうアヤメに対し、羅睺はなにやらいたずらっぽい表情を浮かべていた。ゆかりがちくりと釘を差すと、それに対してひらひら手を振る羅睺が、アヤメの後を追ってプラントの外に向かっていく。
 その背中を見送りながら、朝燈も持参した袋の中に手を突っ込んだ。
「じゃあ私の用意した缶詰もいくつかそっちに持っていこうかな!」
「缶詰ですか?」
「見せて……へえ」
 ノエルとゆかりが、朝燈の取り出した缶詰の一つを覗き込んだ。一般的な缶詰ではあるが、底には長い紙がセロハンテープで貼り付けられている。
 そこに書かれたメッセージを見たゆかりが、朝燈に視線を向けた。
「あなた、この一つ、中にいる彼に渡せる?」
「ん? 大丈夫だよー。そういうことならやっぱりこれが良いよね。ほい発進」
 答えた朝燈は頷くと、騎乗型ガジェットのバール先生のスイッチをポチッと押した。台形に開いていた口が大きく開き、そこからうぞうぞとムカデの形をしたガジェットが這い出してくる。
「うげっ」
「これは、ムカデ……の形をした小型の機械ですか?」
 ゾッとした表情を浮かべるゆかりの隣で、ノエルが興味深そうにバール先生の吐き出したガジェットに目を向けた。
「みんな、この中に人間大の機械が居るはずだから、その子に食べ物を持ってってね!」
 ムカデ型ガジェットが数匹集まった上に、バランスを取りながら缶詰を載せて朝燈が言うと、ガジェットたちはわさわさと足を動かし、鉄扉の下の隙間から部屋の中に入っていった。
 途端。
「うわっ!?」
 レプリカントの悲鳴にも似た声が、扉の向こうから聞こえてきた。それを耳にした三人が思わず顔を見合わせる。
「やっぱり、引く?」
「そりゃあ……」
「否定はしません……」
 朝燈の言葉に、何とも言えない表情になって答えるゆかりとノエルだ。
 その後、しばらく扉の前で待っていると、扉が内側から静かに開く。そして中から、憮然とした表情でじたじたもがくムカデガジェットをつまみ上げている、レプリカントの青年が出てきた。
「おい、これは何だ」
 苦虫を噛み潰したような表情をして、ガジェットをこちらに見せてくるレプリカント。それに対し、なんでも無いような表情で青年の手からガジェットを取った朝燈が言った。
「作られた直後だから、お腹空いてるかなーって思って」
「だとしても、あんな機械に持ってこさせるのは無いだろう。いったいどこから盗み出したものかと思ったぞ」
 そう言いながら、小さく丸められた空っぽになった缶詰を朝燈の手に乗せるレプリカントだ。さすが、この辺りはレプリカント、と言えるだろう。
 ともあれ、彼はこうして外に出てきた。対話の意思はあると見てよさそうだ。
「ま、いいわ。こうして出てきてくれたってことは、落ち着いてきたってことでしょ?」
「まあ、な……それで、どういうつもりだ」
 ゆかりが声をかけると、レプリカントは目を細めながら三人の顔を見回す。それに対して、ゆかりはにこやかに笑いながらレプリカントの手を取った。
「あなたの歓迎会。これから仲間になるってことなら、ちゃんと迎え入れなきゃならないでしょ」
「歓迎会? 俺の?」
 歓迎会という言葉を聞いて、キョトンとしたレプリカントだ。最低限の知識は、製造時に予めインプットされているらしい。それなら話が早い。
 と、ちょうどアヤメが戻ってきた。ゆかりの顔を見て頭を下げる。
「ゆかり様。歓迎会の準備が整いました」
「アヤメ、ナイスタイミング。ほら、行きましょ」
「あっ、おい」
 くるりと踵を返すアヤメについていくように、ゆかりはそのままレプリカントの手を引いた。ノエルと朝燈も一緒になってレプリカントの手を引いて歩く。
「ほら、行こうよ! みんな待ってるよ!」
 年頃の少女らしく屈託のない笑みを見せる朝燈。その反対側でノエルもうっすらと笑みを見せた。
「私達が何のために生まれたのかは判りません。でも、少なくとも、またプラントの機能からしても、何かの役に立つように――人の世に資するようにと、そうした望みはあったのでしょう」
「……」
 その含みのある言葉に、レプリカントが大きく金色の目を見開いた。
 そうしてやってきたのはプラントの外、すぐ左手にある小屋だ。扉を開ければ中は色とりどりの色紙で飾り付けられ、大きく「WELCOME」とスクラップを組んで書いた看板がかけられている。
 キッチンに目を向ければ、羅睺が楽しそうにフライパンを振っていた。入ってきた面々を見て、嬉しそうな表情を見せる。
「あ、来たかな? やあやあいらっしゃーい、義勇団の皆も呼んであるよ!」
「おお、遂に姿を見せたか!」
 入ってきたレプリカントの顔を見て、破顔するのはアルトゥルだ。他にも、義勇団のメンバー総勢70人、その7割近くがこの小屋の中に集っている。
 事態を飲み込めないで目を見開いているレプリカントに、アルトゥルがにこやかに歩み寄って部屋の中へと招き入れる。テーブルの上は既に料理でいっぱいだ。クロムキャバリアではなかなかお目にかかれない中華料理が、所狭しと並んでいる。
 数々の料理を目にしながら、ゆかりがアヤメに声をかけた。
「やっぱり羅睺に料理を任せて正解だったわ。義勇団の皆に声をかけたのも、羅睺が?」
「はい、彼が先に皆さんに声をおかけして、会場の飾り付けをお手伝いいただきました」
 その言葉にアヤメが頷く。聞けば、アヤメがノエルのカートを小屋の中に運んで、テーブルなどを整えている間に、羅睺はアルトゥルに話をつけて歓迎会に参加するよう呼びかけ、彼らの力を借りて内装を全部終わらせてしまったのだとか。
 そんな内々の事情など露知らず、レプリカントはアルトゥルに申し訳無さそうな顔を見せていた。
「あんたは……その……」
 思わず視線を下に向けるレプリカントだ。当然、猟兵が来る前に彼らは顔を合わせている。気まずくなるのも無理はない。
 だが、アルトゥルは小さく首を振りながら答えた。
「私の仲間を傷つけてしまったことを気にしているのなら、気にしなくていいぞ。我々も説明が足りなかったことをお詫びしたい」
 彼の返答に、レプリカントが大きく目を見開きながら顔を上げた。朝燈もアルトゥルの言葉に同調しながら言う。
「何も分からないまま手を引っ張られたら、誰だって抵抗するよね。そういうものそういうもの」
 朝燈の言葉に、ハッとした表情を見せて動きを止めるレプリカントだ。確かに訳も分からないまま見知らぬ誰かから手を引かれたら、抵抗するのは自然のことだ。
 あの行動は仕方ないことだ。そう理解したレプリカントに、ゆかりが笑って声をかける。
「そう、ここにいるのはあなたの仲間。あなたも彼らの仲間。怖くない」
 彼女の言葉に、義勇団の全員が頷く。きっとこの場に参加していない面々についても、この話を聞いたら同様に頷いたことだろう。
 そしてノエルが、真正面からレプリカントを見つめながら話し始めた。
「これだけは覚えておいて下さい。貴方は、貴方です。誰かの附属品でも、所有物でもありません。人の世で何をすべきかは、自身で決めるものです」
 自分で決める。そこに力を入れて話すノエルを、レプリカントはまっすぐに見つめ返した。金の瞳が、ノエルの緑の瞳を映す。
「狭い範囲に囚われず、物事を広く見てください。狭い考えに囚われず、様々な見方をしてください。貴方は孤独ではありません……誰かが必ず共に在ります」
 ノエルの言葉にその場の全員が聞き入っていると、アルトゥルがレプリカントの肩を優しく叩いた。
「そうとも。我々はこれより一蓮托生、君の命は今この時より、我々全員と共にある。願わくば、君も我々のために……そして君自身のために、その力を振るってもらいたい」
 肩を叩かれたレプリカントは、しばし視線を足元に向ける。だがすぐに、彼は背の高いアルトゥルを見上げて言った。
「……キャバリアは」
「ん?」
 発せられた言葉に、アルトゥルが小さく目を見開く。そこに畳み掛けるように、レプリカントが言葉を重ねた。
「俺専用のキャバリアは用意してもらえるんだろうな? 量産型でも何でもいいが、誰かと共用なんてのはごめんだぞ」
 自分の愛機がほしい。その言葉を聞いて、アルトゥルはカラカラと笑った。
 彼は歴戦のキャバリア乗りであると同時に、ゼーフント市の市長でもあるのだ。キャバリアの一機や二機、用立てるのは難しいことではない。
「勿論だとも! 私の町の倉庫からすぐに運ばせよう。数機持ってこさせるから、好きなものを選ぶといい」
「いいのか……なら、甘えさせてもらう」
 あっさりと受け入れられたことに肩透かしを喰らいながら、レプリカントは肩の力を抜いた。
 そして料理の準備も整い、そろそろ歓迎会を始めようか、というところで。ノエルがレプリカントに声をかける。
「あ、そうだ……名前、どうしましょ?」
「そうよね。名前か製造番号があれば教えてくれる?」
 ゆかりも一緒になって、レプリカントに声をかけた。しばし目を伏せたレプリカントがゆっくりと、その名前を口にする。
「製造番号……E-R080732H。個体名は、デフォルト名として『エーリヒ』が登録されている」
 エーリヒ。その名前を聞いた三人の猟兵が、揃って大きく頷く。
「エーリヒ。かっこいいね!」
「そう。これからよろしくね、エーリヒ」
「よろしくお願いします。このプラントは『レオンハルト』ですし……そこから頂いて、『エーリヒ・レオンハルト』など、どうでしょう?」
 ノエルがぽんと手を打ちながら言えば、誰も彼もがその言葉に賛同して。
 そしてレプリカント――あらため、エーリヒ・レオンハルトの歓迎会は、盛大に幕を開けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『機動殲龍『堅牢』』

POW   :    ヘビーバレットストーム
全身を【全武装から砲撃し続ける状態】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。
SPD   :    シールドアライアンス
【機動殲龍『堅牢』】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[機動殲龍『堅牢』]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ   :    ヘビーアーマーキャバリア
全身を【重装甲モード】に変える。あらゆる攻撃に対しほぼ無敵になるが、自身は全く動けない。

イラスト:イプシロン

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●アタッケ
 盛大に宴を催し、打ち解けて、その二日後の夜。
 夜でもなお灯りが煌々と点るエアトベーレ都市群中央部、エルメルト市のそばの平原に、義勇団は配置していた。
 夜といえども殲禍炎剣は変わらず動いている。空中を移動するにしても静かに、ゆっくりと動かなくてはならない。しかしそれが、奇襲をするにはかえって都合がいい。
 その中で、深い紅色をしたキャバリア『グラナト参型』に搭乗したアルトゥルが、各々のコクピットに声を飛ばした。
「いいか、中央軍の軍部は既に動いている。我々の動きは察知されていると見ていいだろう。事前に話した通り、決して突撃しすぎないことだ。猟兵の皆さんの援護を中心に動け」
 アルトゥルの厳しい口調の言葉に、団員がキャバリアライフルを構えながら返事を返す。そしてアルトゥルは自分の機体の頭を小さく横に向けた。
 そこにはアルトゥル秘蔵の一機、クロムキャバリア『クローネIII』がいる。これを任されたのは、誰あろうエーリヒだ。
「エーリヒ、お前の動き方については任せる。だが決して孤立することのないように立ち回れ。なるべく猟兵の誰かしらの目の届く範囲で戦うように」
「分かってる」
 コクピットのマイクを通して声をかけると、エーリヒも短く返事を返してくる。譲ったばかりの機体だと言うのに、エーリヒはそのポテンシャルを十分に発揮して乗りこなしていた。これなら、軍部のキャバリアと渡り合うことも出来るかもしれない。
 そして今度は『クローネ』と逆側に視線を向けるアルトゥルだ。そこには、猟兵たちがおのれの武装を、キャバリアを展開しながら立っている。
「猟兵の皆さんについては、エーリヒ以上に自由に動いてもらえたらと思う。キャバリアの搭乗有無も気にせず、自由に立ち回っていただきたい」
 その言葉に、猟兵たちがそれぞれ頷くと。アルトゥルの『グラナト参型』が一歩、前に足を踏み出した。いよいよ戦いの時だ。
「では……出撃!」

●特記事項
 ・義勇団のキャバリアの多くは、射撃武器を用いての射撃戦を行い、猟兵たちの援護を行います。
 ・エーリヒの搭乗するキャバリアは、キャバリアソードとキャバリアライフル、ホーミングレーザーを備えたクロムキャバリアです。義勇団のメンバーの中では抜きん出た力を発揮しますが、機動殲龍『堅牢』一機と一対一なら対等に渡り合える程度のレベルです。
・アルトゥルの搭乗するキャバリアは基本的に後方での指揮に徹しますが、いざ前線に出ると圧倒的な機動力を持つ、近接戦闘の得意な機体です。こちらも機動殲龍『堅牢』一機と一対一なら対等に渡り合える程度のレベルです。
ノエル・カンナビス
また面倒なものが……。
私だけならともかく、義勇団連れでは厳しいです。

仕方ありません、やります。
誰も付いて来ないで下さい。巻き込んじゃいますから。

バイブロジェットの全力噴射でダッシュ/推力移動/先制攻撃/
鎧無視攻撃/衝撃波/吹き飛ばし/ハーデンド・ショックフロント、
ブーストダッシュを続けておびき寄せ/2回攻撃でもう一発。

敵集団のど真ん中をブーストダッシュで駆け続け、
集団を作ろうとする『堅牢』を優先的に粉砕します。

第六感/索敵/見切り/操縦/咄嗟の一撃/武器受けで更に
ハーデンド・ショックフロント、敵弾を吹き飛ばしつつ回避。
元々こちらがガーディアン装甲の本旨です。

久々の全力戦闘はきっついですね……。



●フォアシュトーセン
「また面倒なものが……」
 ノエルはクロムキャバリア『エイストラ』のコクピットに座りながら、うっすらと目を細めていた。
 機動殲龍『堅牢』。その全面に大きく備わった強固なシールドと、その周辺に据えられた多数の重火器、さらには大型獣の四肢のような構造をした脚部による俊敏な動きと、堅牢性と射撃能力では類を見ないほどのキャバリアだ。近付けばどうにかなるかと言えば、シールドに備わった角のような衝角でそれも叶わない。
 おまけに相手は熟練のキャバリア乗りが集う、エアトベーレ正規軍の中央軍だ。
 だからノエルは『エイストラ』から、義勇団のキャバリアに声を飛ばす。
「義勇団の皆さん……特にエーリヒさん、お願いがあります」
「なんだ」
 返ってくるのはアルトゥルの声だ。彼に少しの申し訳無さを感じながら、ノエルは淡々と告げる。
「誰も付いて来ないで下さい。巻き込んじゃいますから」
 その言葉に、小さく息を呑む音が聞こえた。エーリヒのものだろう。すぐに彼の戸惑い混じりの声が聞こえた。
「で、でも」
「エーリヒ、抑えろ」
 だが、そのエーリヒをアルトゥルが抑える。すぐに静かになったコクピット内。
 しばしの間を置いて、アルトゥルが『エイストラ』に声を飛ばしてきた。
「我々の存在が足枷になる……そういうことだな、ノエル嬢?」
 彼の問いかけに、ノエルは答えない。だが、沈黙は時として雄弁だ。彼女の無言が、アルトゥルの言葉に偽りがないと強く証明している。
 すぐにアルトゥルが他のキャバリアへと指示を出した。
「エーリヒ、『クローネ』はノエル嬢の機体には近づけるな。なるべく後方からの援護に徹しろ。いいな?」
「……仕方ない」
 その言葉を受けて、エーリヒも『クローネ』の持つキャバリアソードを背に負った。近接戦闘をしないのに、剣を構えていてもしょうがない。
 義勇団のキャバリアが一歩後ろに下がるのを確認して、ノエルは改めて『エイストラ』のブースターを起動させた。
「分かっていただけてよかったです。それでは」
 その言葉を置いて、『エイストラ』が急速発進する。巻き起こる突風、そして砂埃。ブースターから放たれるエネルギーが光を放って、長く尾を引いた。
 みるみるうちに接近してくる『堅牢』。そのガトリング砲がこちらを向く。
「敵機接近! 所属不明!」
「応戦せよ――」
 そのガトリングが火を噴くより、僅か早くだ。『エイストラ』のガーディアン装甲が光を放つ。
「遅いです。H・S・F、ラディエイション」
 その刹那、ガーディアン装甲から強烈な衝撃波が発射された。音と呼ぶには随分と硬く鋭い衝撃波が、周囲101メートルの『堅牢』を吹き飛ばす。
「な――!?」
 『堅牢』のパイロットたちが驚愕に目を見開く中を、『エイストラ』は駆けた。猛スピードで突っ切っていったその光を追って、『堅牢』が次々に動き出す。
「広範囲の音波攻撃と推定! 集合しつつ追撃せよ!」
 脚部を激しく動かしながら集合し、『エイストラ』を追い始める『堅牢』。しかしそれこそがノエルの狙いだ。こちらを追いかけ、弾丸を放ってくる『堅牢』に向かって方向転換。
 そして再び突進を行いながら、装甲を光り輝かせる。
「甘いです。H・S・F、再発射」
 再び放出された衝撃波。それが飛んでくる弾丸を吹き飛ばし、跳ね返した。『堅牢』の強固なシールドに激しく弾丸がぶつかり、いくつかは脚部の致命的な箇所に被弾して行動不能に陥る。
 それが一機や二機ではない、見回せば何機もの『堅牢』がその場で動かなくなっていた。
「な、なんだと……!?」
 信じられないものを見る目で、走り去っていく『エイストラ』を見送る『堅牢』のパイロットたち。
 それを後方に見ながら、ノエルは額の汗を拭った。
「ふう……久々の全力戦闘はきっついですね……」
 キャバリアと直接接続しての全力戦闘は、やはり堪えるものだ。義勇団の元に戻ったら少し休もうか、ノエルはそう思った。

成功 🔵​🔵​🔴​

村崎・ゆかり
んー、硬そうなキャバリアねぇ。あたしにはあまり意味ないけど。

「結界術」「全力魔法」砂の「属性攻撃」「範囲攻撃」「呪詛」「仙術」「道術」で、突出した敵陣の先頭を巻き込む形で紅砂陣展開。

キャバリアって無機物よね。それなら機体そのものを紅砂に出来る。
それにあの鈍重そうな形態からしたら、流砂にずっぽりはまってくれそうだわ。
アヤメ、羅睺。崩れた紅砂の山の中から、乗り手を助け出して。はい、「環境耐性」の符を渡しておくわ。

こっちのルートは通行止め。
『紅き機動長』、義勇団のキャバリアをこっちへ回さないよう指示をお願い。敵味方の判別がつかないから、味方を巻き込むのはまずい。

機甲式を出すまでもなかったわね。



●ツザーメンブルーフ
 こちらに砲身を向けてくる『堅牢』を見ながら、ゆかりは腕を組みつつ零した。
「んー、硬そうなキャバリアねぇ。あたしにはあまり意味ないけど」
 そう話しながら見るのは『堅牢』の巨大なシールドだ。あの盾は、物理的な攻撃には無類の強さを発揮するのだろう。しかしゆかりは陰陽師、術士だ。そういうものに対して、果たしてあの盾がどこまで守りになるか。
 と、後方でキャバリアの駆動音がする。振り返ればそこには、アルトゥルの駆る『グラナト』がいた。
 丁度いいとばかりに、ゆかりが『グラナト』に声をかける。
「あ、そうだ。『紅き機動長』」
「何かね」
 コクピットに繋がるキャバリアの外部スピーカーから、アルトゥルの声がした。それを確認して、ゆかりは涼しい視線を相手に向ける。
「あたしの半径110メートル以内には、部下や義勇団を近づかせちゃ駄目よ、巻き込んじゃうから」
「……っ、承知した」
 その視線を見て、その指示の重要性を感じ取ったのだろう。言葉に詰まりながらもアルトゥルがゆかりから離れていった。きっと、彼の指示に従って義勇団はこちらには来ないだろう。
 ゆかりの扱う術は、どれもこれも効果範囲が広い。おまけに敵味方の区別なく発動するから、いざ発動させた時に味方が巻き込まれる位置にいると、いろいろまずい。
 ともあれ、味方が周囲にいないことを確認しつつ、歩みだすゆかりが真っ白のトランプを取り出して言う。
「アヤメ、羅睺」
「はい、ゆかり様」
「なにかなー?」
 呼び出されるのは二人の式神。涼しい顔で応えるアヤメと、あくびを噛み殺した表情の羅睺だ。二人に、ゆかりは一枚ずつ符を差し出しながら言う。
「あたしが術を発動させて、向こうのキャバリアが崩れ去ったら、乗り手を助け出してあげて。はい、環境耐性の符」
 その符は周辺の過酷な環境の影響を抑えられる護符だ。これがあれば砂嵐や流砂の中でも、問題なく動けるだろう。
 素直に護符を受け取るアヤメに対し、羅睺は露骨に面倒くさそうな表情をする。
「承知しました」
「えー、助けるの? 面倒だなぁ……どうせ軍人なんて頭の固い連中ばっかりなんだし、そのまま埋めちゃえば」
 剣呑なことを言い始める羅睺に、ゆかりは護符を押し付けながら強く言った。
「駄目。オブリビオンマシンに乗ってるわけでもないんだから」
「はーい」
 ここまで言われたら羅睺とはいえ文句も言えない。素直に配置につき始める二人とは別に、ゆかりはそのまままっすぐ、まっすぐ歩み続けていた。
 既に『堅牢』は集団でこちらに向かっている。すぐにゆかりの姿は捉えられるだろう。そしてその姿を捉えた先頭の搭乗者が驚きの声を上げた。
「なんだっ!?」
「人です! 乗機を持たない人間が、こちらに――」
 武器らしいものを持たない、キャバリアにも乗らない人間。本来ならこの戦場にいるはずのないもの。
 しかし、武器を持たないように見えてゆかりはとっくに臨戦態勢だ。
「不用心ね。こういう場面に出てくる人間が、ただの人間なはず無いのに」
 懐から取り出した符を顔の前に掲げる。そして力強く唱え始めた。
「古の絶陣の一を、我ここに呼び覚まさん。貪欲なる紅砂よ、万物全ての繋がりを絶ち、触れるもの悉くを等しく紅砂へと至らしめん」
 途端、彼女の周囲の砂が静かに巻き上がった。荒野に一瞬、舞い上がる風が吹いた瞬間だ。
「疾!」
 ゆかりの発する文句と共に、護符が光を放つ。次の瞬間、集団の先頭を行く『堅牢』の機体が、砂と化して崩れ落ちた。
「わ……!?」
「なんだっ、機体が……!?」
 崩れ落ちた機体はそのまま流砂になって、後ろの機体を飲み込んでいく。たちまち、荒野を行く『堅牢』の集団は紅い砂に飲み込まれて沈む形になった。
「はい、一丁上がり。機甲式を出すまでもなかったわね」
 成果を確認したゆかりがぱんと手を打つ。乗っていたパイロットたちは、じきにアヤメと羅睺が助け出すだろう。後のことは、あの国の人間が決めることだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

高宮・朝燈
こりゃまたいかにも鈍重そうな機体が出てきちゃって。あれでファランクス形態とかやるの? そりゃ…致命的な弱点がありそうだね。
「爆発物を使えば、色々と面白いことになりそう。例えば…地形を変えたりとかね?」
レーザーポインタを手に取って、狙うは『堅牢』達の足元。
「何か、近づく手段があれば、もっと良い火力があるんだけど…まずは、これから」
程なく、FCSから発射準備完了のコールが来る。
「…防御ばっかりしてると、足元掬われるよ?」
先生の口からミサイルが一斉発射される。目標は、奴らの足元。
「…ごめんね先生、もうちょっとカッコいい発射方法も考えないとね…」



●フォイアー
 他方。義勇団の面々が多く集まる戦場で、朝燈は額に手をかざしながら敵機の姿を見ていた。
「こりゃまたいかにも鈍重そうな機体が出てきちゃって。あれでファランクス形態とかやるの?」
 大きい。そして重たそうだ。動きもそんなに早いわけではなさそうに見える、が、衝角がついているのを見る辺り、突撃はするんだろう。
 とはいえ。機体の特徴がわかれば、弱いところも自然と分かる。
「そりゃ…致命的な弱点がありそうだね。爆発物を使えば、色々と面白いことになりそうじゃない?」
 小さく口角を持ち上げながらバール先生の操縦桿を握る朝燈に、後方からアルトゥルの乗る『グラナト』から声が飛んだ。
「朝燈嬢、義勇団からの援護は必要か?」
 その声に、朝燈は笑みを見せながら振り返る。先の二人とは違い、朝燈にはある程度援護をお願いできる状況にあった。前方に指を伸ばしながら言う。
「そうだねー、接近戦は危ないからなしにしてもらうとして、足止めをお願いできるかな? 銃で、こう、バーって」
「承知した。ライフルの銃弾がどこまで通用するかは分からんが……大量に叩き込めば弾幕にはなるだろう」
 朝燈の言葉にアルトゥルも冷静に声を返してくる。確かにあのシールドに、どこまで実弾が聞くかは分からない。しかしダメージを与えること、それそのものが目的ではないので問題ではないのだ。
 さ、と『グラナト』が手を振れば、居並ぶ量産型キャバリアが一斉にキャバリアライフルから銃弾を放った。それが大波のように『堅牢』に向かい、そのシールド表面にぶつかって火花を激しく散らす。
 その様子を見ながら、バール先生を適切な位置に向かわせつつ朝燈はぺろりと舌を舐めずった。
「何か、近づく手段があれば、もっと良い火力があるんだけど……ま、仕方ないか。まずはこれから」
 レーザーポインターを取り出して、指し示すのは『堅牢』が向かってくる進路上、その地面だ。機体は狙わない。狙っても意味がない。
 そんなことなどつゆ知らず、義勇団の攻撃に『堅牢』の搭乗者たちは激しい攻撃に歯噛みしていた。
「義勇団の連中からの長距離射撃が激しいです! 進行速度低下!」
「おのれ、無駄なあがきを――」
 いくらシールドで銃弾を防げるとは言え、これでは進むに進めない。自然と『堅牢』の進行速度も落ちる。
 その進行速度が落ちて、しかし足が一歩踏み出されるのを見た瞬間に、朝燈は声を上げた。
「防御ばっかりしてると、足元掬われるよ? バール先生、あそこ狙って!」
 そう声を発した瞬間、バール先生の大きく開いた口から無数のマイクロミサイルが発射された。それがレーザーポインターで示した場所に次々着弾し、地面にヒビを入れる。
 元々荒野だった場所だ。地盤はどうしたって脆い。次々にマイクロミサイルを撃ち込まれた地面は衝撃で崩れ、大穴がポッカリと空いた。
 足元が崩れたことで、『堅牢』の機体がバランスを崩す。そして耐えられずに穴の中に次々落下していった。
「うわ……っ!?」
「地面に穴が……!」
 穴の中で『堅牢』が折り重なった。こうなっては、起きることも難しいだろう。
「ごめんね先生、もうちょっとカッコいい発射方法も考えないとね……」
 その様子を見ながら朝燈は、バール先生の身体を撫でながら申し訳無さそうにそう言った。

成功 🔵​🔵​🔴​

十拳・一二三
※儚・ソラ(f30723)と
※アドリブ歓迎

「ワンダラー了解。うげ、バッチリ群れてやがる。ダリぃな。どうする、リベリー21?」

「ラジャー、引っ掻きまわして分断し各個撃破だな。トドメは頼むぜ!」
ミサイルで牽制し、「堅牢」にタックルして隊列から離すなど、目立つ派手な戦闘。自分で倒した敵機を遮蔽物にしたり、敵顔面の装甲を引っぺがして盾にして接近しそれで殴ったりなど、とにかくお行儀の悪い戦い方をする。戦闘中は割とヒャッハー系

「テメェも来いエーリヒ!力の使い所だぞコラァ!」可能ならエーリヒと協力して「堅牢」を撃破


儚・ソラ
※十拳・一二三(f31985)と
※アドリブ歓迎

「こちらリベリー21。敵影を補足。ワンダラー、敵機のデータを送ります」
敵は堅牢な装甲を持つ機体。主力武器が剣1本なソムニウムが苦手とするタイプ。

「関節部など装甲の薄い個所を狙うのがセオリーなのですが……陽動をお願いできますか?」
十拳と連携し、少数に分断して確固撃破する作戦で戦います。

十拳に気を取られたところにステルスで死角から一撃を与えます。
その後ハーケンで立体起動しつつ離脱してヒット&キルな戦法を取ります。



●カンプフ
 エルメルト市の周辺に展開しながら、一二三とソラはお互いに連絡を取り合いつつ敵の状況を見つめていた。
「こちらリベリー21。敵影を補足。ワンダラー、敵機のデータを送ります」
 ソラが「ソムニウム」内のマイクに声をかければ、その音声を受け取った一二三もにやりと笑いながらマイクに声をかけた。
「ワンダラー了解。うげ、バッチリ群れてやがる。ダリぃな。どうする、リベリー21?」
「そうですね……こうしたキャバリアはソムニウムだと苦手なタイプです」
 敵の巨大なシールドを見つめながら、眉間にしわを寄せるソラだ。銃器を持たず、ソード一本で敵陣に切り込んでいくのが基本の「ソムニウム」には、ああいう守りの固いキャバリアは苦手とするところだ。
 なるべくなら相手の正面からではなく、後方などの弱いところから攻撃したい。そのためには他のキャバリアの協力が必要だ。
「関節部など装甲の薄い個所を狙うのがセオリーなのですが……陽動をお願いできますか?」
「ラジャー、引っ掻きまわして分断し各個撃破だな。トドメは頼むぜ!」
 ソラの言葉に一二三が力強く返す。そして一二三は、ちょうど近くにいて所在なさげにしていた「クローネ」に目を向けた。
「テメェも来いエーリヒ! 力の使い所だぞコラァ!」
「あ、ああ! 行かせてもらう!」
 一二三に声をかけられて、エーリヒが声を上げる。そうして「ボイジャー」と「クローネ」が一緒になって、ライフルから銃弾を放ち始めた。
「オラオラオラオラ! 来いやてめぇら!」
「おぉぉぉっ!」
 銃弾を放ち、ミサイルを放ち、タックルをかまして戦列から離し。そうして戦場を引っ掻き回しながら「ボイジャー」と「クローネ」は「堅牢」に攻撃を仕掛けていった。
 「ソムニウム」が隠れるように、二人よりも目立たないように。そうして「ソムニウム」が静かに行動する中、「ボイジャー」と「クローネ」に翻弄される「堅牢」は慌てていた。
「くそっ、小癪な!」
「取り囲め!」
 二機のキャバリアをどうにかするために、「堅牢」たちが動きを見せ始める。そして二機に向かって意識が向いているのを見ながら、「ソムニウム」は一気に動き出した。
「よし……いい具合に意識を集中させられていますね」
 静かに、しかし迅速に。そしてキャバリアソードを振りかぶりながら「堅牢」に接近し。
「ここです!」
 ザン、と一閃。そのひとふりで、一機の「堅牢」の足部分が根本から切り離された。その「堅牢」がバランスを失い、地面に崩れ落ちる。
「な……!?」
「な、何だとっ!?」
 突然姿を見せたに等しい「ソムニウム」に、とたんに慌てる「堅牢」たち。その隙きを突くように、「ボイジャー」と「クローネ」も動き出す。
「よっしナイス! オラまだまだ行くぜ!」
「スキが出来たな、そこだっ!」
 一転攻勢に出た二機だ。「クローネ」のキャバリアソードが「堅牢」の足を切り裂いた。次々に機動力を奪われて、地面に倒れ込んでいく「堅牢」たちだ。
「ぐわ……!」
「な、なんてことだ……!」
 次々に無力化され、コクピットが強制開放されていく「堅牢」。それを見ながら、一二三が高らかに声を上げる。
「ハハ、どうだよ!」
「これでかなり数を減らせましたね」
 ソラもコクピット内で笑みを見せながら、崩れ落ちたキャバリア群を見る。その隣でキャバリアソードを下ろすエーリヒも、ホッとしたような表情を浮かべていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ノエル・カンナビス
……数は減っています。確かに。

問題は、相手が精鋭だという事です。
機体を失えば降伏するかと言えば怪しいですし、
機体が残っている人は最後の一兵まで戦う公算が高いです。

この段階での戦死者は無駄死にです。
しかし正規軍を相手に手加減もさせられません。
ならば問答無用で「鎮圧」するのみ。

アルトゥルさんには降伏勧告をお願いしましょう。
当方の目的はオブリビオンマシンを排除して不正を
正すことにあり、兵には名誉ある扱いを保証すると。

そして私は、残るキャバリアを範囲攻撃/スタンナーの
連打で張り倒します。射程は短めですがライフルよりも
扱いやすいくらいですので、高速戦ならまず勝てます。
スタンナーに装甲は役に立ちませんよ。



●ゲフューロース
 中央軍の『堅牢』が次々に無力化され、義勇団が優勢になりつつある仲、ノエルは小さく呟いた。
「……数は減っています。確かに」
 確かに敵の数は順調に減っている。しかし、それで敵の勢いが鈍っているかと言うと、そうではない。
 全く勢いが衰えていないのだ。何機も、何十機も仲間が倒され、無力化されていると言うのに、残っている『堅牢』はそれがどうしたとばかりに戦い続けている。
 ふと、ノエルは後方を見た。そこにはしっかと腕を組んで立つ、アルトゥルの『グラナト』がいる。
 そちらに向かって、ノエルは声を飛ばした。
「アルトゥルさん、確認ですが」
「なんだ、ノエル嬢」
 すぐにアルトゥルの声が返ってくる。返事を確認してから、ノエルはいっそ当たり前にも思えることを問いかけた。
「相手……都市群中央軍は精鋭揃いとのこと。間違いないのですよね」
 その言葉を投げてから、彼の返答が返ってくるまで、数秒もなかっただろう。すぐにアロツゥルは返事を返してきた。
「そうだ。中央軍はエアトベーレ都市群の最大戦力。所属する面々も歴戦のキャバリア乗りばかりだ。最後の一人になろうとも、戦うことを諦めはしないだろう」
 その言葉に、ノエルは小さく唇を噛んだ。
 予想はしていた答えだ。だが、予想していただけに厄介だ。
「そうだろうと……分かっています」
 敵は強い。間違いなく強い。それでいて勢いがどれだけ減っても衰えない。精鋭と呼ばれるわけである。
 ノエルは覚悟を決めた。これはもう、容赦も何もしていられない。
「アルトゥルさん、この段階での戦死者は無駄死にです。しかし正規軍を相手に手加減もさせられません」
 言い含めるようにノエルはアルトゥルへと声を投げた。彼の返答を待たず、ノエルは言葉を届けていく。
「ですので、アルトゥルさんには先んじて降伏勧告をお願いします。当方の目的はオブリビオンマシンを排除して不正を正すことにあり、兵には名誉ある扱いを保証すると」
 その言葉に、アルトゥルはしばし沈黙した。しかしノエルは返答を待たない。既に『エイストラ』をゆっくり、『堅牢』のいる方に向かって動かしていく。気付かれないように、こっそりと。
「……応じる可能性は低いが、よいのかね?」
「はい。その間に私が鎮圧します」
 アルトゥルの苦々しい声に、きっぱりとノエルは告げた。その言葉に覚悟を決めたか、アルトゥルも力強く返事を返す。
「よし、では私が話し始めたら頼む」
「はい」
 短く返された返事。そしてノエルが少しずつ距離を詰めていく中、アルトゥルが『グラナト』の外部スピーカーの音量をマックスにする。
「エアとベーレ都市群中央軍の諸君! 私はゼーフント義勇団の団長、『紅き機動長』アルトゥル・ガストである。率直に告げる、今すぐキャバリアを降りて降伏せよ!」
 アルトゥルの言葉に、『堅牢』の射撃が一斉に止まった。夜闇と静寂の中、アルトゥルの声とエルメルト市の市民に危険を知らせるサイレンの音だけが響いている。
「我々義勇団の目的は、中央軍に居座るオブリビオンマシンを排除し、軍部の不正を正すことにある。都市群の転覆だの、エルメルト市の制圧だの、そのような大それた目的は最初から持っていない!」
 アルトゥルの真剣な声が戦場に響く。その声を、『堅牢』に乗る軍人たちは静かに聞いていた。撃たず、動かず。もちろん義勇団の面々も銃の引き金を引かない。
「私は、この国の病巣を排除するために来た! 中央軍の軍人諸君には、名誉ある扱いを保証しよう。今すぐキャバリアのコクピット開放ボタンを押せば、決して手は出さない!」
 そしてアルトゥルは最後まで、降伏勧告を告げた。ただ、静寂だけがエルメルト市の外周部の荒野に満ちていた。
「……」
 ノエルが固唾を飲んで状況を見守る中、一機の『堅牢』が前に進み出た。そして同じように、外部スピーカーの音量を最大にして声を張る。
「拒否する! たとえ中央軍の上層部に腐敗があろうとも、都市を脅かすものを排除するのがエアトベーレ中央軍の軍人の矜持である!」
 その拒否の言葉は、凛として夜の荒野に響き渡った。
 予想していたことだ。そしてそれこそが、アルトゥルとノエルの目論見でもあった。一気にノエルが『エイストラ』を加速させる。
「そうか」
「では、失礼します」
 次の瞬間、『エイストラ』の手のひらが一機の『堅牢』に振れた。甲高い超音波が機体の表面と共鳴する。
 そしてその一瞬で、『堅牢』はその場にがくんと崩れ落ちた。衝撃でコクピットが開放される。
「な!?」
 中央軍の面々は何がなんだか分からなかっただろう。いつの間にか接近され、おまけに一撃で完全に無力化されてしまったのだ。
 そしてノエルは止まらない。目にも留まらぬ速さで次のキャバリアに向かっていった。
「次」
「うわ――!?」
 また一機。そして次の瞬間にはもう一機。
 ノエルの超音波は、一瞬のうちにエアトベーレ中央軍を瓦解させた。
「やれやれ……本当に一撃で無力化して見せているな。そして……」
 アルトゥルはため息を付きながら、その獅子奮迅の活躍を遠くから見ていた。
 そしてアルトゥルは見た。エルメルト市の外門近く、そこから高らかな音を放ちながら一機のキャバリアが空中へ飛び出すのを。
「動き出したか、『指揮者』ヘルムート・ハシェ」

成功 🔵​🔵​🔴​




第3章 ボス戦 『ディソナンスウェイブ』

POW   :    ヒュプノシス・コンダクター
【全身のスピーカー】から【自身からレベルm半径内の全員に催眠音波】を放ち、【精神を支配すること】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    ノイズウェイブキャノン
【両肩のスピーカーから放つ強力な騒音】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【音の衝撃破】で攻撃する。
WIZ   :    ディソナンス・オーケストラ
【全身のスピーカーから強烈な不協和音】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。

イラスト:8mix

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠夢幻・天魔です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●ディリゲント
 両肩と両足にスピーカーを備えた大柄なキャバリアが、荒野の上空を飛ぶ。
 そのスピーカーからは、初老らしき軍人の大きな声が響き渡っていた。事件の首謀者、ヘルムートだ。
「エアトベーレ中央軍の諸君! 反逆者共に遅れを取ったことへの懲罰は、後で行う。諸君は全員、市内の詰め所に戻っているように! 全員だ!」
 厳しい口調での言葉に、多数いた軍人たちがさーっとエルメルト市の門の中に入っていく。そして最後の一人まで中に入り、門がピタリと閉められた後、キャバリアの目が猟兵たちと義勇団に向いた。
「そして忌々しいゼーフント義勇団なる反逆者共。強力な助っ人を得て調子に乗っているようだが、私が出るからには貴様らの好きにはさせん!」
 その音波は強烈だ。既に義勇団の何人かは足元がふらついてしまっている。それだけ、あの音波が強力な力を持っている、ということなのだろう。
 がしゃんと音を立てながら、スピーカーがさらにサイズを大きくする。それと同時に先程より大きな音が響いた。
「我が『ディゾナンスウェイブ』は形なき弾丸を操るのだ! 上空から降り注ぐ不可視の弾丸に打たれ、地にひれ伏すがいい!」
 『ディゾナンスウェイブ』は、上空から猟兵たちを見下ろしてくる。それに対抗するべく、猟兵たちも銃を上空に向け、荒野を蹴った。

●特記事項
 ・敵機『ディゾナンスウェイブ』は基本的に空中戦を仕掛けてきます。
 ・アルトゥルの『グラナト参型』とエーリヒの『クローネIII』は、プレイングで言及いただければ猟兵の援護を行います。基本的には空中を飛び、遠方から銃撃します。
 ・『指揮者』ヘルムート・ハシェは『ディゾナンスウェイブ』を撃破すれば救出できますが、すぐに義勇団の面々によって捕縛されます。
ノエル・カンナビス
音響兵器に衝撃波ですか。身に覚えがありますね。

上手に使えば便利なものですが、他には何もないんですか?
それは少し不器用さんです。欠点も結構あるんですよ。

とりあえず、範囲攻撃に味方が捉まっても困りますから、
撃ち合いに付き合っていただきましょう。
敵を挟んで、味方とは反対側に位置するよう飛びつつの
先制攻撃/指定UC。これで両方同時には視認できません。
私に背を向けたら撃ち落としますよ?

友軍は背中を狙撃してくださいな。

第六感/索敵/操縦/推力移動/空中機動でポジション確保。
スナイパー/貫通攻撃/ライフルと範囲攻撃/鎧無視攻撃/
キャノンによるおびき寄せ/2回攻撃/継戦能力で、
穴だらけにしてしまいましょう。


村崎・ゆかり
なるほど、音波攻撃の機体と来たか。――まだ甘い。

無の「属性魔法」を「結界術」で括ったあたし中心の空間に展開して、真空状態にする。音は大気がなければ伝わらない。
あたしはスペースシップワールドでもらった宇宙服を装着して、真空に耐えましょう。
ついでに「オーラ防御」もやっておこう。

防御はこれで十分。あとは攻め手ね。
「式神使い」で機甲式『GPD-331迦利』起動! オブリビオンマシンに対し「空中戦」の開始よ。
二辺からホーミングしない「レーザー射撃」を「範囲攻撃」「弾幕」「制圧射撃」で空域に撒き散らす。
音波攻撃されても、無人機には影響ないわね。
とどめは頭頂部に摩利支天九字護身法を張って、衝角突撃!



●アブゲシュネッヘン
 上空からこちらを見下ろしてくる『ディゾナンスウェイブ』。それを地上から見上げながら、宇宙服を着込んだゆかりと『エイストラ』のコクピットに座るノエルは、揃って静かに目を細めた。
「なるほど、音波攻撃の機体と来たか」
「音響兵器に衝撃波ですか。身に覚えがありますね」
 『エイストラ』も音波攻撃を中心に扱うキャバリアだ。当然、こうした機体の戦い方には覚えがある。
 その二人を見下ろしながら、『ディゾナンスウェイブ』の外部スピーカーからヘルムートが自信満々な声を飛ばしてくる。
「ふっははは! 物理的な盾では防げない、どこまで逃げても追いかけてくる、それが音だ! この不可視の弾丸を放つ我が『ディゾナンスウェイブ』に、どう対抗する、義勇団!」
 その声自体も、音の砲弾となって猟兵たちと義勇団の身体に圧をかけてくる。既に義勇団の面々はアルトゥルとエーリヒを除いてダウンしている状態だ。相手が話すだけで広域に作用する攻撃となるのだ、無理もない。
 だが、それでも。ゆかりが不敵な笑みを浮かべながら言い返す。
「言うわね。でも――まだ甘い」
「なぬっ」
 その言葉にヘルムートが言葉に詰まった。そこに畳み掛けるように、ノエルが呆れた様子で言葉をかけていく。
「上手に使えば便利なものですが、他には何もないんですか? それは少し不器用さんです。欠点も結構あるんですよ」
「なっ」
 ノエルはよくよく知っているのだ。音波攻撃の利点も、弱点も。『ディゾナンスウェイブ』が音波攻撃に特化した機体だというのなら、その弱点はカバーされないでもおかしくはない。
 ちらと、ゆかりの視線と『エイストラ』の視線が交錯する。
「ゆかりさん。そちら側は、お任せしても?」
「問題ないわ、逆側は頼むわね、ノエル」
 二人は短く言葉を交わしあい、頷きあった。次の瞬間、『エイストラ』が急速発進。地面すれすれを這うように移動していく。ゆかりも同時に駆け出した。
「小癪な! どれだけ逃げようとも無駄なこと、我が音波で――!」
 『ディゾナンスウェイブ』が狙いを定めたのは、キャバリアに乗らないゆかりの方だ。人間の足ではどうしたって移動速度に限界がある。自分の方にスピーカーが向いたことを確認したゆかりが、後方の『グラナト』と『クローネ』に声を飛ばした。
「二人とも、隠れて!」
「っ!」
「くっ!」
 二機のキャバリアが岩陰に身を隠した次の瞬間だ。ゆかりの周囲に一瞬で結界が構築される。
 その結界が陣を結んだ瞬間、強烈な爆音が襲いかかった。しかしゆかりは、否、彼女の周囲に張られた結界はびくともしない。
「なにっ!?」
 その様子にヘルムートは戦いた。生身の人間であれば、鼓膜が破れて昏倒するレベルの騒音だ。しかし視界に映るゆかりはびくともしないどころか、周囲に小型のビットを多数展開している。
「機甲式『GPD-331迦利』起動! 展開せよ!」
 サイキックキャバリアにして式神、無人機の『迦利』を多数展開して、ゆかりは『ディゾナンスウェイブ』に空中戦を仕掛けていく。『迦利』の放つレーザーをかわしながら、ヘルムートが驚きの声を発した。
「我が音波が通じないだと!?」
「あの結界は……」
「音を遮っているのか!? なんという……」
 物陰から様子をうかがうアルトゥルとエーリヒも、その事態に目を見開いていた。ゆかりが『迦利』を展開した際の声も、彼らには聞こえていない。音波を遮断する真空の結界のためだ。
 守りは万全なゆかり。そして『迦利』が攻撃を仕掛けてくる。そちらの攻撃に対応しようと『ディゾナンスウェイブ』が体制を整えたところでだ。
「おっと、私を忘れられては困りますね」
 ノエルの声と同時に、背後から強烈な衝撃が襲いかかった。
「ぐ、お……!?」
 ヘルムートがあまりの衝撃に悶える。見れば『エイストラ』が背後に回り、ライフルを構えながら音波攻撃を仕掛けていた。気がつけば結構な距離まで接近されている。
 ライフルを放ちながら、ノエルが淡々と言葉を発する。
「貴方の両肩のスピーカーから放たれる音波は、遠くまで届く代わりに指向性がある。自分の向いている方にしか攻撃できないから、反対側は無防備になる……違いますか?」
 その冷静な指摘に、目を見開くヘルムートだ。
 彼女の言う通り、『ディゾナンスウェイブ』のノイズウェイブキャノンは指向性のある攻撃だ。驚異的な射程を誇る代わりに、視線を向けた一方向にしか攻撃できない。それをカバーするための全方位攻撃ではあるものの、それを使用するには状況が悪かった。
 結果として、片方の相手に対応すればもう片方の相手から無防備に攻撃を受ける、という状況に陥ってしまったのだ。
 ゆかりが真空の結界で身を守りながら呟く。
「ええ。それに音波だから、無人機には影響がない。真空の結界で遮ってしまえば届かない……ま、私の声も届いてないから聞こえないでしょうけど」
 そう言いながら、彼女は『迦利』を指揮していく。『エイストラ』の方に目を向けた『ディゾナンスウェイブ』に、弾幕のようにレーザーを打ち込んでいく。
「ぐ、お、のれ……!」
 こうなればヘルムートはなすすべがない。二人の的確な位置取りと射撃は、確実に期待にダメージを与えていた。
「オンマリシエイソワカ。摩利支天よ、この身に験力降ろし給え。迦利、衝角突撃!」
「特化した機体というものは、その弱点を突かれれば弱いものです。このように」
 ゆかりが『迦利』に突撃を行わせるのと同時に、ノエルは『エイストラ』による音波攻撃をキャノンの射撃に乗せて行う。両方向から同時に攻撃を受けた『ディゾナンスウェイブ』の脚部のスピーカーが、音を立てて砕け散った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

高宮・朝燈
「見えない弾ねぇ…相当自信があるみたいだけど、ここはUDCとの技術の差かなぁ」
でも幸いにも相手はまともな物理攻撃を持ってないからね。それならこれで十分!
「先生、此処は自分で行こう!」
ポチッと起動ボタンを押せば、バール先生の両手が盾…というか、壁に変化。そこに垂れ幕のように落ちてくる遮音材。ちなみに『声がでかいだけのクソジジィ』って書いてある。
遮音材ーー吸音材と違って、音を反射させて遮る事に重点を置いた建材。
そして、スピーカーの反射角を相手の顔に向けて突撃するよ!
「このクソジジィ !巨大なブーメランを食らわせたげるから、覚悟しとけー!」
後でそのほっぺたを壁でひっぱたいてあげる。



●シュポッテン
 自信満々に上空から見下ろしてくる『ディゾナンスウェイブ』。それを見上げながら、朝燈はバール先生に乗って眉間にシワを寄せた。
「見えない弾ねぇ…相当自信があるみたいだけど、ここはUDCとの技術の差かなぁ」
 相手は随分、不可視の音の弾丸に自信があるようだ。クロムキャバリアはキャバリアによる戦闘が主である故、実弾の使用頻度が特に高い。化学兵器や音響兵器など、机上の空論と考えられていても仕方がないだろう。
 そんな音響兵器を搭載している『ディゾナンスウェイブ』が、腕を組みながらスピーカーから爆音を響かせてきた。
「ふははは! そのようなコクピットがむき出しのおもちゃで、一体何が出来る! 私の弾丸を直接ぶち当ててやる、覚悟しろ!」
 そのヘルムートの声は自信に満ち溢れている。そして降ってくるその声が、まさに巨大な弾丸であるかのように質量を持って襲いかかってきていた。
 あまりの大声に耳をふさぎながらも、朝燈は力強い視線を投げ返した。
「見たところ、音響攻撃以外の攻撃手段は持っていないみたいだね。なら先生、此処は自分で行こう!」
 そうして、爆音が鳴り響く中で朝燈はバール先生のスイッチを一つ押す。
「ポチッと」
 スイッチを押すと、バール先生の両腕が音を立てて変形した。両手の部分が大きく広がって板状になり、盾、というより壁のようになる。
「むっ!?」
 それを見てヘルムートは『ディゾナンスウェイブ』のコクピットで目を見開いた。
 バール先生の両手が壁になって、朝燈の姿をすっかり覆い隠している。そしてその壁に、上からぺらりと黒いシートが降りてきた。そこには白い文字でデカデカと、こう書かれている。
 『声がでかいだけのクソジジィ』と。
「ぐっ、ぐぬぬぬ……!」
 明らかにヘルムートをバカにしている。しかし表現が悪いだけで嘘を言っているわけではないからたちが悪い。
 そして壁の間にちまっと顔を出したスピーカーから朝燈の声がした。
「ただの垂れ幕だなんて思わないことだね! バール先生、いっけー!」
 途端に、バール先生が地を蹴って飛び出した。『ディゾナンスウェイブ』の発する爆音など物ともしない、どころか、『ディゾナンスウェイブ』の方へと音を跳ね返している。
 そう、黒いシートは遮音シート。音を跳ね返して遮ることに重きをおいた健在なのだ。つまり『ディゾナンスウェイブ』がどんな爆音を放とうとも、朝燈には届かないどころか自分の首を絞める結果になっているのだ。
「なっ、なんだとっ!?」
「このクソジジィ! 巨大なブーメランを食らわせたげるから、覚悟しとけー!」
 だんだんと接近してくるバール先生から朝燈の声がする。それと同時に、自分の発した騒音が自分の耳と、『ディゾナンスウェイブ』を苛んだ。
「ぐおぉぉ……っ!!」
 思わずヘルムートが自分の耳を抑える。同時に機体の関節部が、びきりと音を立てた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

儚・ソラ
※十拳・一二三(f31985)と
※アドリブ歓迎

「ただの音響兵器は"ハズレ"ですね……十拳さんはどうです?」
特殊能力を持つ機体なら回収をと社長から命令を受けていたが今回はハズレ。
十拳も不要なようなので破壊することを決める。

「僕も飛べないんですが!? まぁ、一か八か、やってみます……システム、起動」
十拳の無茶ぶりな提案を受けて策を講じる。出現させるのは分身×4。
それぞれを順番に踏み台にして、分身1機を上空の敵機に届かせる。
敵機を掴んだ分身は自爆、そのダメージで地面に叩き落す。

「まったく、空を飛べないのは課題ですね……」
残りの分身と本体で敵の四肢を寸断する。


十拳・一二三
※儚・ソラ(f30723)と
※アドリブ歓迎

「うんにゃ、俺としてもハズレだ。不可視の弾丸は魅力的だけど、調整が難しすぎて汎用性に欠ける。あの『堅牢』の方が使いやすさじゃあ上だな」
ジャンクパーツを売って生計を立てる一二三にとっても"美味しい"相手ではなさそう。

「で、作戦だけど…俺がミサイルの弾幕浴びせるから、ソラっちが弾幕に紛れて近づいて斬る!でどうよ」
飛べない自分ではあの高度に届かない。届く仲間のサポートに徹する。



●シュニット
 破損部位がありながらも未だ空を飛び続ける『ディゾナンスウェイブ』。それを見上げながら、『ソムニウム』の中でソラは目を細めた。
 大仰に言ってはいるが、『ディゾナンスウェイブ』の搭載しているのはただの大出力のスピーカーだ。別にあの機体に、なにか特殊な力があるわけではない。
「ただの音響兵器は"ハズレ"ですね……十拳さんはどうです?」
 問いかけられた一二三も『ボイジャー』の中でチッと舌を打った。分類としてはサイキックキャバリアやクロムキャバリアと言えようが、如何せん機体のコンセプトが特殊すぎる。
「うんにゃ、俺としてもハズレだ。不可視の弾丸は魅力的だけど、調整が難しすぎて汎用性に欠ける。あの『堅牢』の方が使いやすさじゃあ上だな」
「分かりました、では破壊する方向で」
 これは、使い所も回収するところもない。破壊あるのみだ。意見のすり合わせが取れたところで、二機のキャバリアが上空を見上げる。
 そこでは、『ディゾナンスウェイブ』がこちらを見下ろしながらスピーカーを向けていた。そこからヘルムートの苛立った声がする。
「何をごちゃごちゃと……! すぐに叩き潰してやる!」
 ものすごい音がハンマーのように叩きつけられる。それに踏ん張って耐えながら、ソラが一二三に声をかけた。
「とはいえ、あの高度は厄介ですね、どうしましょうか?」
「そうだな……」
 問われた一二三も口をへの字にした。『ボイジャー』も『ソムニウム』も飛行手段を持たないキャバリアだ。あれだけの高度にいる敵に攻撃するには、工夫がいる。
 そして、一二三がぽんと手を打ちながら言った。
「俺がミサイルの弾幕浴びせるから、ソラっちが弾幕に紛れて近づいて斬る! でどうよ」
「僕も飛べないんですが!? まぁ、一か八か、やってみます……」
 突拍子もない提案に思わずソラが大きな声を上げるも、やってやれないことはない範囲のやり方だ。準備を整える『ソムニウム』の隣で、『ボイジャー』がミサイルポッドを構えた。
「よし、じゃあ行くぜ!」
 構えられたミサイルポッドから、大量のミサイルが上空に向かって吐き出された。撃ち終わったら別のポッドを持ち出してもう一発。そうして次々にミサイルを放ち、弾幕を張っていく。
「システム、起動」
 発射音を横に聞きながらソラもシステムを起動させる。弾幕に隠れるように、四人の分身を呼び出した。
 本体である自分の機体を、軽く屈ませる。分身がその肩を踏むと同時に上空へ向けて跳ね上げた。次にまた分身が肩を踏み、更に上へ。
 そんなことをして向かってきているなど思いもしないヘルムートが、高らかに声を響かせた。
「この程度のミサイルなど、私の不可視の弾丸の前では――!」
 音波を受けて、一斉に爆発するミサイル。その爆発による煙が空にかかる中、その煙を突き破るようにして『ソムニウム』が飛び出してきた。
 予想もしない形での奇襲。ヘルムートが声を上げる。
「何っ!?」
「捉えました」
 音波で攻撃をするより早く、『ソムニウム』が『ディゾナンスウェイブ』に組み付く。こうなっては、『ディゾナンスウェイブ』には成すすべがない。
 なんとかして『ソムニウム』を引き剥がそうとするヘルムートだが、それより先にソラが動き出した。
「おのれ――」
「自爆システム起動、3、2、1――」
 カウントダウンを聞いてハッとするヘルムートの耳に、強烈な爆発音と衝撃が響いた。『ソムニウム』の分身が自爆したのだ。
「ぐわ……!」
 爆発で推進力を失い、『ディゾナンスウェイブ』が地面に向かって落下する。その落下地点に急いで向かいながら、一二三が呆れるように言った。
「うわ、無茶するぜソラっち」
「まったく、空を飛べないのは課題ですね……ともあれ、これでおしまいです!」
 そんな一二三にちらと視線を返しつつ、『ソムニウム』四機が一斉にソードを振り下ろす。
 四肢を断たれ、スピーカーが全損した『ディゾナンスウェイブ』のコクピットが強制開放された。中から、ヘルムート・ハシェの髭面が姿を表す。
「な、なんだと……む?」
 きょとんとした表情を見せるヘルムート。しかし一二三もソラも、彼に声はかけなかった。
 彼は罪人なのだ。国家を弱らせ、他国に利する行いをした犯罪者なのだ。そんなやつに、あれこれ親切に教えてやる道理はない。
 足音がして下を見ると、アルトゥルとエーリヒがキャバリアを降りて現場に到着していた。後ろには義勇団のキャバリアも勢揃いしている。事態を飲み込めずにぽかんとしているヘルムートを、冷たく見下ろす。
「ヘルムート・ハシェ中央軍総大将殿。同行願います、よろしいですね?」
「拒否するなんて言うなよ。もっとも、そんな暇すら与えないけどな?」
 二人の言葉に目を白黒させながらも、ヘルムートは抵抗しない。おとなしく、その手に手錠がかけられるのを見つめていた。
 猟兵の仕事はここで終わりだ。あとはアルトゥル他、エアトベーレ都市群の人々が白日のもとにこの悪事を晒すだろう。
「猟兵の皆さん……感謝します。後は、我々エアトベーレの民の仕事です」
 アルトゥルがそう告げて、エルメルト市の中にヘルムートを連れて行くのを、猟兵たちはただ静かに、夜闇の中見つめているのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年07月08日


挿絵イラスト