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大祓百鬼夜行⑩~冷凍りんご飴、はじめました~

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

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#大祓百鬼夜行


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●屋台の異変
 おかしい、確かに妖怪を乗っ取ったはず。
 なのに、どうして屋台から離れられないのだろう。
 ……どうして、りんご飴を凍らせているのだろう。

●グリモアの案内
「えっと……百鬼夜行、戦ってる人はお疲れ様。」
 相変わらず、大祓百鬼夜行を読めずに大祓を飛ばすグリモア猟兵。
「それで、また新しい戦場……というか、オブリビオンの予知が見えてね? ……いや、これは戦場?」
 疑問顔を浮かべつつも、戦場の俯瞰映像を投影するヤドリガミ――そこにはりんご飴を並べる屋台と、りんご飴の周囲に白い煙のようなものが漂っていた。

「えっと……今ひとつわかってないんだけど、予知で見えた情報をそのまま言うね? 屋台の主……妖怪の雪女が、骸魂の雪女に取り込まれたみたいなんだ。
 それで、骸魂は乗っ取った雪女を操ってカクリヨファンタズムを凍らせようとした……はずが、屋台でもてなすっていう意志に逆らえず、屋台でりんご飴を作ってるんだ。」
 取り憑かれた妖怪の雪女も、元々は屋台をやっていたらしい――そしてもてなし意欲が強すぎて、結果的に骸魂を引き止めているらしい。
「だから、その屋台に行って骸魂から開放してあげて欲しい……んだけど、ほとんど戦闘がないんだ?」
 グリモアの説明をそのまま口にして、理解が追いつかずに首を傾げるヤドリガミ。
 しかし、実際にユーベルコードを使わずとも、オブリビオン化した状態から骸魂が開放されるらしい……屋台の料理を食べ尽くせば。原理はわからないが。
 しかし、食べても食べても次から次へとりんご飴が出てくるため、補助的にユーベルコードを使ったほうが良いかも知れない。
「あっ、そうだ。元々は普通のりんご飴を出してた屋台なんだけど、どうにも冷凍りんご飴に変わったみたいなんだ。……だから、食べるために切り分ける刃物があったほうが良いかも?」
 冷凍りんごが飴でコーティングされているため、その硬度は推して知るべし――少なくとも、鈍器と揶揄されるアイスより、刃物が通る分はマシなはずだろう。

「ちょっと大変な……いや、人によっては嬉しいかも知れないけど、ちょっと食べ尽くしをよろしくお願いするね?」
 片手を拝むように出しつつ、もう片方の手で転送ゲートを開く――。


唐傘
 はじめての方ははじめまして、唐傘です。
 怪しげな屋台、に取り憑いた骸魂の開放シナリオとなります。

 なお、戦争シナリオなのでプレイングボーナスがあるのですが、『屋台グルメを食べまくる(戦わずともダメージを与えられます)』って……どういう原理なんでしょうね。
 ちなみに冷凍りんご飴以外のメニューはありません。頼めばりんごの品種を限定してくれるかも、程度です。(レア品種の場合はその他品種が沢山出ます)
 また、雪女は(戦闘が必要ないため)お残しと防衛のためにのみユーベルコードを使います。残そうとすると無理にでも食べさせようとし、客が居なければひたすらにりんご飴を無尽蔵に作っています。
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第1章 ボス戦 『『雪女』碧麗』

POW   :    さ、動けぬうちにとどめでも刺すかの。
予め【対象を氷で動けなくする】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    ほれ、踊ってみせい。
【絶対零度の爆発を起こす氷柱の弾幕】を降らせる事で、戦場全体が【絶対零度の氷弾が舞う氷の花畑】と同じ環境に変化する。[絶対零度の氷弾が舞う氷の花畑]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ   :    少し本気を出すとしようかの。
【器となった妖怪が未来に得る筈の力】に覚醒して【大人の妖艶な雪女】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ポーラリア・ベルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

虹月・天柳
乗っ取った側の意思さえ撥ね退けるとは……凄まじいな。というか、何でそんなにりんご飴を作るのに気合い入れてるんだ……?


取り敢えず、頭数が居るに越したことは無いだろうから「ウト」と「ヴィトニール」も連れて屋台に行こう。あと、「鞄」の中身の「なにか」にも手伝ってもらうか……甘いものは好きなようだし。(【捕食】)
そのまま齧るのは少々難しいらしい冷凍りんご飴は「ウト」の糸で食べやすいように【切断】して齧りつつ、「鞄」を開けて中の「なにか」にもりんご飴をやって、地道に消費していくか……。腹を壊さん程度に。



「乗っ取った側の意思さえ撥ね退けるとは……凄まじいな。というか、何でそんなにりんご飴を作るのに気合い入れてるんだ……?」
 転送ゲートを通り、屋台に向かう道中――思わず疑問が口から出てくる、虹月・天柳(f30238)。
 しかし、周囲に誰も居ないために答えは帰ってこない――いや、仮に答えが帰ってきたとしても、「カクリヨファンタズムの屋台はそんなもの」としか返ってこないだろう。

「とりあえず……りんご飴を1人2つ、あと甘い物好きが鞄に居るんでそいつに4つ、もらえるかな?」
「あいよっ、10本だね! 食べ終わった棒はそこのゴミ箱に捨てておくれ!」
 声は若いが、口調は年季の入った――若干違和感を覚える応対を受けつつ、りんご飴を受け取り、糸で一口大に切り分ける。
「……ウトとヴィトニールは、その気になれば丸かじりでも大丈夫な気もするが、どうなんだろうな?」
 疑問を感じつつも、ひとまず自分の分と同じように切り分け、食べやすくしておく。……鞄の中の「なにか」は、切り分ける時間すら惜しいと言いたげに鞄を揺らしてきたので、丸ごと放り込んだが。
「んー……変わった食感、としか言いようのないこの味……。」
 普通は食べたことがないので、他の何かに例えることは難しいだろうが――それはそれとして、暑い夏場に食べると涼しめそうではある。

 冷凍でなければ、もう1本か2本は入ったかな……と思案する虹月だが、冷たいものを食べすぎると腹痛に襲われる可能性もある。
 安全を期すために、残りは他の猟兵に任せる事にする……。

大成功 🔵​🔵​🔵​

北・北斗
まず、自身の口から喋れないので、テレパシーで語ります。
『なんか、食べ物を食べて解決するって珍しい依頼ですよ』
『今回の、魚じゃないから、好物がないんだけど』
『まぁ、おいらも、がんばっていきますよ』
『おいらの身体見て分かるけど、おいらって、かなり食べるからね』

そもそも、オホーツク海の生き物故、【氷結耐性】で、かなりの寒さは耐えることが出来る。
そして、りんご飴をムシャムシャして食べる。【大食い】で出来うる限り、お腹満杯になるまでりんご飴を食べる。
『なんか、普段食わないけど、悪くないかな』
『ごちそうさまですよ』

相手が攻撃仕掛けた場合のために指定UCを待機させる。
アドリブ・連携歓迎



 食べ物を食べれば解決する、とは珍しい依頼だなぁ――と考える北・北斗(f20984)。
 しかし、過去の戦争では、美味しい料理を指入出せば勝手にダメージを負うオブリビオンも居たので、あまり珍しい話では……いや、珍しいかも知れない。
 ともあれ、屋台に辿り着いた北――足跡というか移動の痕跡がないのは、念動力で自分を持ち上げたか、反重力を発生させたのか。

『すみませーん、ダメモトなんですけど魚ってあります?』
「サカナ? そんな品種はないよ! 紅玉とかジョナゴールドとか、普通の品種ならあるよ! ……あとは、カチンコチンに凍った品種混ぜ合わせ、かねぇ。」
 生体としてはほぼトド――海洋生物の北にとっては、生魚が好物なのだが、扱いがないのであればやむをえまい。
『じゃぁ……お任せで、ひとまず1本もらえます?』
「そうだねぇ……酸味の控えめなこれはどうだい?」
 北にとってはどれも同じに見えるが、屋台主の雪女には区別が付くらしく――選ばれた1本を口に入れてもらう。
 確かに硬いし冷たい――普通の、猟兵ではない一般人や妖怪では文字通り歯がたたないだろう。しかし、北の手に……いや、歯にかかれば、ショリショリと削られていく。
『なんか、普段食わないけど、悪くないかな。女将さん、もう1本貰える?』
「へぇ、さっきのがお気に入りかい? ……これはどうだい?」
 2本目は、1本目に比べると甘く――そして、冷たい。いや、温度は下がると甘みを感じないはずなので、りんご本来の甘いが強いのだろうか。
 更に追加し、3本目――酸味が強い品種らしいが、さほど感じないのは、よく冷えているせいかりんごの味に慣れたのか。
 ともあれ、屋台主の満足げな顔が見れたので、きっと大丈夫だろう。
『ごちそうさまですよ。』
 食べ終わった棒を所定の場所に捨てつつ、来たときと同じように足跡を残さない移動で帰る北だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木常野・都月
りんご飴!美味しいやつだ!
去年の夏、初めて食べたんだよな。
凄く美味しかった!

でも、流石に凍ってるとなると……牙でも少し辛いような。

りんご飴にへばりついてる、氷の精霊様にお願いして、少しゆる〜くして貰えないかな。
氷が緩めば、ただのりんご飴になる訳だし。

それでも、まだ硬そうなら、仕方ない。
エレメンタルダガーに火の精霊様を喚んで、りんご飴を溶かしながら割り…いや、切り分けよう。

少し…微妙な焼きリンゴになるかもしれないけれど、まぁ食べられるだろ?

りんごの飴シロップがけ…?
まぁ大丈夫。食べ物だしな。
牙が通れば食べられるさ。

チィも食べるか?
ガリガリしてて噛み応えバッチリだぞ?



「りんご飴! 美味しいやつだ!!」
 期待に胸を――いや、尻尾を躍らせる、木常野・都月(f21384)。しかし、その尻尾がすぐに力なく垂れる。
「……でも、凍ってるんだよなぁ。さすがに牙でも厳しいかなぁ。……去年食べたりんご飴、美味しかったなぁ。」
 垂れたりパタパタ揺れたり、感情に呼応するためにせわしなく動く尻尾……しかし、木常野が期待と不安の間でせわしなく揺れているため、尻尾も釣られているにすぎない。

 そんな期待と不安で揺れ動く木常野も、気付けば目的の屋台に着いており――りんご飴からの冷気が、不安を更に引き立てる。
「えっと……りんご飴、1つください……?」
 注文してすぐ、冷気を纏うりんご飴が差し出される――なんだか釘が打てそうな気がする。
「……精霊様、少し溶かしてもらえないかな?」
 冷気に――いや、氷の精霊に呼びかけてみるが、魔力的な拘束が強いのか、少し抜け出した程度でほとんどが表面で引っかかっているように見える。
「……炎の精霊様、助力をお願いします。」
 そっとダガーに精霊を宿し、すんなり刃を通す――表面だけは焼きリンゴのような色合いだが、ほとんどが凍ったままなので食べるとシャリシャリしている。

「……チィも食べるか? ちょっとガリガリしてて、噛みごたえが抜群だぞ?」
 追加のりんご飴を注文しつつ、相棒の妖精に少し分けてみる。相棒は冷たさにびっくりしているようだが、もう2ヶ月もすれば毎日のように食べたくなるだろう。そんな事をこっそり思いつつも、店主にお礼を言い、帰る木常野だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
WIZ

これはまた…見事な冷凍りんご飴(汗
確かに刃物が必要そうだね…
流石に携帯した救急箱の中にもメスなんて入ってないから、普通に破魔刀でぶった切るしかないかなぁ…

あ、無論雪女さんには危害を加えるつもりはないですよ?
一応その旨は伝えておこう
いきなり刀振り回し始めた、と戦闘態勢取られても困っちゃうしね(汗

【大食い】だから食べるのは問題ない
後は冷凍になってるのがネックだね…【氷結耐性】とかが役に立つだろうか?
口の中が麻痺しないように注意しないとね

UCの疑似精霊の加護で自身の口と喉、胃袋と…そういった冷凍りんご飴が通過する部位を強化しておこう
その上で【限界突破】で食べ進めるんだ!



「これは、また……立派な冷凍りんご飴……ですね。」
 解決のために屋台に急ぎ、りんご飴を見ている鳳凰院・ひりょ(f27864)。
 彼の目前には、キンキンに冷えたりんご飴が並んでおり――気のせいか、少し気温も下がってきた気がする。
「刃物……は、メスなんて持ってきてないしなぁ。」
 救急箱を確認するが、ハサミでは刃が負けるだろう――いや、仮に切れても、包帯やガーゼを切るために小ぶりなものを入れているので、りんご1つにだいぶ時間がかかってしまう。
「あとは……。……えっと、女将さんを斬るわけじゃないですからね?」
 破魔刀で斬るしかないと思ったが……屋台の主が攻撃と誤解すると困るので、一言断りを入れてから抜刀し、一口大に切り分ける。牛刀割鶏と笑う人が居そうだが、他に刃物がないのでやむを得ない。

 一口食べてみるが、冷凍りんごの食感とよく冷えた飴が独特の味を奏でる……。
 ……見た目で区別しづらいが、まだ複数の品種があるらしい。味の変化も、屋台主に注文すればきっと大丈夫だろう。残る問題は……
「精霊達よ力を貸して!」
 疑似妖精により、自身の消化器への氷結耐性を高めて、ついでに歯や喉の奥もこっそり発熱させて、解凍りんご飴を食べ進める。

 鳳凰院が一心不乱にりんご飴を食べ、どのぐらい時間が経ったか――屋台からりんご飴のお代わりが出なくなったと気付いた時には、空の屋台と客の鳳凰院しか残っていなかった。
 ――店主の雪女は、姿を消しているが……きっと、満足して骸魂と分離したのだろう。
 次は普通のりんご飴を食べたいな、と思いつつ。だいぶ大きくなったお腹をさすりつつ、帰路につくのだった……。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月13日


挿絵イラスト