8
大祓百鬼夜行⑩〜冷え冷えな屋台~

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#カクリヨファンタズム
🔒
#大祓百鬼夜行


0




●冷たい、冷たい、食べ物ばかり?

「冷やし中華、冷やしパイン……冷たい食べ物ばかりだ」
 何となく訪れた妖怪がメニューを見て首を傾げた。
 『冷やし』とついている食べ物は兎に角、お祭りの屋台でよく見掛ける食べ物でさえなんでも冷やしてしまっている。
 うっかり、温かそうなたい焼きを頼んだのに出てきたのは、冷えを通り過ぎてカチンコチンに凍ったたい焼きであった。
「わしの屋台は全部冷えているんじゃ!! ほれ、食べるのじゃ!!」
 屋台が高すぎるのだろう、小さな雪ん子にしか見えない雪女が台に乗って客を睨む。
 食べ終えたら次の冷え冷えな食べ物が出される、そうわんこそばの様に。


●グリモアベース

「皆様、お集まりいただきありがとうございます。予断を許さない状況ですが、夜のカクリヨファンタズムにて骸魂と合体した妖怪の屋台が大変な事になっています」
 ロイド・テスタメント(全てを無に帰す暗殺者・f01586)は、猟兵へ視線を向けると夜のカクリヨファンタズムを映し出した。
 祭りでもしているのではないか? と、思う程の屋台が並ぶ中で行き交う妖怪を吸い込む様に一つの屋台に引きずり込んでいた。
「屋台をしていた妖怪が取り込まれてしまい。その妖怪の気持ちを増幅させて、屋台の前を通る妖怪たちを引きずり込んで大量の食べ物を食べさせるそうです」
 ロイドが屋台へ視線を向けると、山盛りの食べ物を前に妖怪たちは苦しそうにお腹を抱えていた。
「この屋台は小さな雪女が営んでおり、出て来る食べ物は全て冷えています……えぇ、物によっては凍っています。それを食べ続ければ、妖怪は骸魂から解放されますので攻撃せずとも大丈夫……いわゆるフードファイトをするだけです。どうか、妖怪たちを助けて下さい」


龍真 神
 オープニングに目を通して頂きありがとうございます。
 龍真 神(タツマ シン)と申します。
 よろしくお願いします。

=============================
プレイングボーナス……屋台グルメを食べまくる(戦わずともダメージを与えられます)。
=============================

 ★連携する場合は、相手のIDやチーム名の記載を忘れずにほぼ同時にプレイング送信して下さい。
 ※連携人数は最大でも2人が限度となりますのでご留意ください。
 ★プレイング受付は最大10件までとなります。
67




第1章 ボス戦 『『雪女』碧麗』

POW   :    さ、動けぬうちにとどめでも刺すかの。
予め【対象を氷で動けなくする】事で、その時間に応じて戦闘力を増強する。ただし動きが見破られやすくなる為当てにくい。
SPD   :    ほれ、踊ってみせい。
【絶対零度の爆発を起こす氷柱の弾幕】を降らせる事で、戦場全体が【絶対零度の氷弾が舞う氷の花畑】と同じ環境に変化する。[絶対零度の氷弾が舞う氷の花畑]に適応した者の行動成功率が上昇する。
WIZ   :    少し本気を出すとしようかの。
【器となった妖怪が未来に得る筈の力】に覚醒して【大人の妖艶な雪女】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ポーラリア・ベルです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


★POW
とにかく、胃袋へ放り込め!
食べることに自信あり!

★SPD
大食いは技術だ!
満腹になる前に食べる

★WIZ
大食いは飽きずに、要領よく!
味変など、アレンジしつつ食べる
空亡・劔
この最強の大妖怪を差し置いて地球を巻き込む大異変とか生意気よ!

でも屋台祭りはあってもいいかしら
という訳で食べるわよ
冷やし中華頂戴!
美味しいわね(ずるずる
この冷やしラーメン頂戴

ラーメン食べ終えた処
この冷やし担々麺頂戴
うん
やっぱりこの辛さが体を温めてくれる気がするわ

程よくお腹いっぱいになったら
ユベコを使いつつ運動するわ

よしお腹空いた
次は何食べようかな
あんたのおすすめ頂戴
スィーツからアイスクリーム系から存分に食べ尽くすわよ

あたしも基本氷属性だからこういうひんやり系は割といけるのよ
まぁあたしは最強の大妖怪だから熱いのとかそういうのだって大丈夫だけどねっ
うん!やはりあたしは最強ねっ(言いながらももぐもぐ





「この最強の大妖怪を差し置いて地球を巻き込む大異変とか生意気よ! でも……屋台祭りはあってもいいかしら。冷やし中華頂戴!」
 と、大きな声で注文した空亡・劔(本当は若い大妖怪・f28419)の前に氷の器に盛られた冷やし中華が置かれる。
 割り箸をパキッと割り、劔はきんきんに冷えた麺とシャーベット状の野菜や金糸卵をシャリ、とした触感。
 舌の上で溶けるが、ほんのりとごまタレの味がしていてもちっとした麺の触感と、半分凍った野菜は暑い時期になったら更に美味しく感じるだろう。
「美味しいわね」
 最後の麺を啜り終えると同時に劔は、他の妖怪たちが食べていた料理を指しながら声を上げる。
「この冷やしラーメン頂戴!」
「ほれ、オマケして大盛にしておいらからの!」
 ドン、と明らかに冷やし中華よりも一回り大きいう器に、二倍の量の麺や具材が入っている冷やしラーメンが出てきた。
「これなら……」
 あっさり醤油風味のラーメンを啜る。
 凄いスペースで平らげると、劔は次は冷たくても温かくなる方法を考えた結果――
「この冷やし担々麺頂戴」
 冷たい料理であっても、香辛料でも辛味は体を温める作用がある。
「うん。やっぱりこの辛さが体を温めてくれる気がするわ」
 ずるるる、ちぢれ麺に絡みつく辛めの肉みそがアクセントとなり、『冷たいけど、辛い』と思いつつも唇がヒリヒリしながら熱を帯びてゆく。
 お腹が膨れたら、魔王に変身すると氷の翼を羽ばたかせて、夜の空で素早く飛び回る。
「次は何食べようかな? あんたのおすすめ頂戴」
 劔がカウンター席に腰を下ろすと、かき氷やソフトクリームに冷やし果物などの甘いモノがずらりと並べられた。
「うん!やはりあたしは最強ねっ」
 甘く、冷たいデザートを食べながら劔は満足そうに頬張った。

 さぁ、屋台の夜は始まったばかりだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​

フィロメーラ・アステール
「うおー、これは冷たいな!」
こんなの食べたらお腹こわすかな?
ちょっと自分でもその辺よくわからないけど!

どちらかと言えばボリュームがやばいね!
妖精サイズじゃ限界あるしな!
もうちょっとサクサク食べられれば……サクサク?

よーし【暁天さやけし万象の星図】を使おう!
自分の周りに真空の宇宙空間を展開するぞ!
これは手元の食べ物を加工するための措置だから、周囲まで影響は広がらないようにしておく!

そして冷え冷え食べ物の水分を飛ばして、フリーズドライにする!
これでボリュームダウンするからサクサク食べられるな!

……いや、ぜんぜん温めたりしてないし?
むしろ凍ってないのも凍らせてるし?
宇宙じゃ珍しくない食べ方だし!



●工夫だ!

 くるくる、と幼き雪女の屋台の外側を見詰めながら声を上げる。
「うおー、これは冷たいな!」
 出された料理を見てフィロメーラ・アステール(SSR妖精:流れ星フィロ・f07828)は、サファイアの様に大きな青い瞳を輝かせながら一口だけ食べてみた。
「こんなの食べたらお腹こわすかな?」
 フェアリーが冷たいモノでお腹を壊すかどうかは、今は出された料理を食べるのが先決だ。
「どちらかと言えばボリュームがやばいね! 妖精サイズじゃ限界あるしな! もうちょっとサクサク食べられれば……サクサク?」
 料理の上をぱたぱた、と飛びながらフィロメーラは首を傾げた。
「ひらけ! 異空の扉!」
 フィロメーラを中心に小世界を展開し、目の前の冷たい料理から水分だけを取ってしまい、フリーズドライにしてしまう。
「これでボリュームダウンするからサクサク食べられるな!」
 冷えたたい焼きが萎み、フィロメーラが食べやすい大きさへとなったたい焼きを齧りついた。
 ぽりぽり……
 もう、これはたい焼きだった煎餅みたいなモノにアレンジした、としか見えない。
「わしの冷えたたい焼きがー!?」
 出された料理をどうするかは客次第、見たこともないアレンジのされ方をして雪女は悲鳴に近い叫びを上げるしかない。
「……いや、ぜんぜん温めたりしてないし? むしろ凍ってないのも凍らせてるし?」
 ぼりぼり、と食べながらフィロメーラは幼き雪女に説明をする。
「そんな食べ方はしらないのじゃ!!」
 聞いたことのない技術を聞いて、ますます幼き雪女は目を回し、頭から湯気が立ち上っていた。
「宇宙じゃ珍しくない食べ方だし!」
「どこじゃ!! そこは!!」
 えっへん、と胸を張るフィロメーラに対し、幼き雪女はもう色んな意味でダメージを確実に受けていた。
「まだまだ、食べるぞー!!」
 フィロメーラの明るい声を響かせると、次に出された冷たい苺飴を先程と同じ要領でフリーズドライにしてから齧った。

 食べきれるだろうか?

 いいや、食べきってみせるぜ!

 強い意気込みと共に、確実に減っていく冷たい食べ物を見た店主はどんどんとダメージを受けているのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

樹神・櫻沙
WIZ アドリブ連携歓迎

…冷たいものばかりなのですね。
それでも、美味しいなら頑張れる気がします…。
…では、味変を狙って、冷やし中華と冷やした果物を両方注文しましょう。
余り大声では言いたくないですが大食いなので、ペースを崩さずに淡々と食べ続けます…。
雪女さんの気持ちが満足するまでお付き合いできれば良いなと思いますが…。
…はい。ご馳走さまでした、美味しかったです。では次は…冷奴などあれば嬉しいなと思います…。
無ければ、豆腐サラダ等を…。
…甘いものもお勧めがあれば、お代わりはそちらを頂きます。
こんなに美味しいのですから、人気の屋台なのでしょうね…。



●甘党の癒し手

「……冷たいものばかりなのですね」
 ひらひらと夜闇に舞う桜の如く鮮やかなピンク色の髪を揺らしながら樹神・櫻沙(Fiori di ciliegio caduti・f26681)は、満月の様な大きな金色の瞳で屋台に並ぶ食べ物を見詰めた。
 普段は温かいであろう食べ物から湯気は出ておらず、丸くて透明な氷が我が物顔で浮いておりとても冷たそうだ。
「それでも、美味しいなら頑張れる気がします……あの、冷やし中華と冷やした果物を下さい」
「わしの自信作なのじゃ!」
 開いている椅子に座ると櫻沙は注文し、幼い雪女は慣れた手つきで冷やし中華と色とりどりの冷たい果物を彼女の前に並べた。
「では、いただきます……」
 両手を合わせてると櫻沙は、パキッと割り箸を割って冷やし中華の器に手を伸ばす。
 優しく香ばしいゴマの匂い、黄色いちぢれ麺をちゅるりと啜れば歯ごたえと共に少し酸味の効いたゴマダレがポン酢のタレよりもするり、とのみ込みやすい。
「これなら」
 ゴマは油分があるので少し口に残るが、あえて頼んでいた冷やし果物へと手を伸ばす。
 パイン、いちご、もも、りんご、ぶどう、と見慣れた果物に串が刺さっている。
「ももは体が冷えるので後にしましょう」
 櫻沙はいちごを手にすると、一粒を丸々頬張る。
 シャリ、と解凍した部分の柔らかさと凍った部分の触感が思ったより噛みやすく、あっという間に飲み込んでいた。
「……はい。ご馳走さまでした、美味しかったです。では次は……冷奴などあれば嬉しいなと思います……」
 惜しむように最後の一口を呑みこんだ櫻沙は、幼い雪女に向かって問う。
「それくらい、わしの屋台にあるのじゃ!」
 やはりそこは屋台主、そして此処はUDCアースの隣にある世界のカクリヨファンタズム。
 正方形の絹豆腐が出てきた。
 生姜と青ネギが乗った、小さな冷奴。
「では、いただきます……あと、他にあるもの……そう、お勧めの甘いものとかあれば」
 冷奴に醤油を掛けながら櫻沙が言うと、幼き雪女はまってましたと言わんばかりにドーンと冷たい甘味を出す。
 水羊羹、冷たいわらび餅、アイス、冷やしたりんご飴などなど……
「(ふふ、これは食べ応えがあります……)」
 口直しの冷奴を食べ終えた櫻沙は、やや硬いアイスを木製のスプーンで口に運びながら呟いた。
「こんなに美味しいのですから、人気の屋台なのでしょうね……」
 舌の上でアイスを溶かしながら周囲を見渡す。
 増えていく妖怪のお客や兎に角、屋台の食べ物を頬張っている猟兵たちが視界に入る。

 美味しい、と思いながら目の前の甘味へ手を伸ばした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

霧島屋・もなか
WIZ アドリブ、連携OK

「夏も近付いて最近暑い日も増えてきたし丁度よかったわぁ!」

冷たいもの食べてもあまりお腹壊さない頭がキーンとしない体質を活かして屋台のひんやりスイーツを食べまくる。

たい焼きパフェ、かき氷、アイスクレープ、わらび餅、冷やした果物串やチョコバナナ、あんみつ、金魚鉢ソーダ等を次々と美味しく平らげるが
作る側の血が騒いでしまい手持ちの材料と屋台のひんやり果物をUCを使って
夏祭りモチーフのスイーツ
(焼きそば型のチョコフルーツタルト、水風船型りんご飴、スイカケーキ等)にアレンジして
それらもまたぺろりと涼しい顔で平らげる。


メアリー・フェアチャイルド
●POW

冷たい食べ物……食べ過ぎると、あたま、キーン……
頭のネジ…緩めて、感覚、鈍らせた【激痛耐性】で、痛みを和らげる……
私、デッドマン……体が冷えても大丈夫……うまうま
かき氷、もっともっと、ぷりーず
真っ赤な血のようないちごシロップかけて……食べ続ける

……あ、キーン、した…
でも、たぶん気のせい
もっと、もっと食べる……

次は、かき氷じゃない……?
じゃあ、それも……いただき、ます

全部、終わったら、頭のネジ、締め直さなくちゃ……あーうー



●冷たそうな??

「冷たい食べ物……食べ過ぎると、あたま、キーン……」
 青白い肌に頭や胸にネジを打ち込まれている少女、メアリー・フェアチャイルド(サンダーボルト・f25520)は真っ青なかき氷に練乳をたっぷりと掛けると、スプーンで掬って口に入れる。
 甘い、凄く甘い。
 それもそうだろう、鮮やかな青のシロップに染まっているハズのかき氷は練乳によって再び真っ白に戻っていたのだ。
「痛い……緩める……これで、大丈夫」
 冷たさが限度を超えれば痛覚に変わる。
 一度死んだ身であってもメアリーは、それを学習をしており頭部に付けられたネジを緩めた。
「……あ、キーン、した……でも、たぶん気のせい。もっと、もっと食べる……」
 ゆらゆらと頭を揺らしながらメアリーは、空になったガラスの器を置くと新たに出されたかき氷へ手を伸ばす。
 『苺味』と書かれた赤い瓶に手を伸ばし、逆さまにするとシロップが勢いよくかき氷へと注がれた。
 びしゃびしゃである。
「甘い……冷たくて、美味しい……」
 真っ青な舌に薄っすらとシロップの赤に染まり、余計に色が悪く見えるが当の本人は気にせずに食べる。
 イチゴの様な味がするシロップまみれの削った氷――
 食べるというより最早、甘いシロップを薄めて飲んでいる状態だ。
「おかわり……全部、終わったら、頭のネジ、締め直さなくちゃ……あーうー」
 なんて頭を抱えながらメアリーは、次々と出て来るかき氷に追いシロップしながら口に運んだ。


●暑い日々にはこれ!

「夏も近付いて最近暑い日も増えてきたし丁度よかったわぁ!」
 夜の屋台に突如現れたパステルカラーで甘そうな服装の霧島屋・もなか(ゆめかわ❤️かわうそちゃん・f27972)は、うふふと愛らしい笑みを浮かべながら椅子に座る。
 そう、彼女の好物である冷たくて甘いものが食べ放題だからだ。
「冷たくて甘いものなら何でも下さい!」
 小さな両手を差し出しながらもなかが言うと、幼い雪女が眩しそうに目を細めながらわらび餅を出す。
 砂糖と一つまみの塩が混ぜられたきなこが山の様に盛られたわらび餅。
 とっても冷たく、もちっとしているのに食欲が無くても口に運んでしまう。
「美味しい……でも、こうすればもっと」
 冷えた果物を添え、生クリームを盛ると更に黒蜜をとろ~りと掛けてパフェの様にして食べる。
 嗚呼、同じわらび餅でも更にデザート属性が増えて罪な味へと変わる。
「和と洋は相性がよろしいですわぁ」
 もなかは、大きな瞳を輝かせながら恍惚とした表情で頬張る。
 たい焼きが丸ごと刺さったパフェ、チョコスプレーで彩られたチョコバナナ、屋台と言えばかき氷、あんみつからクレープと次々とひんやりな甘いデザートが出される。
「あたいの愛情たっぷりきりしまや印の極上スイーツちゃん達をたんと味わって食べたってや!」
 もなかが声高らかに言うと、ユーベルコード『もなかちゃん特製♡甘味獺祭はーとふるこぉす(スイーツビュッフェハートフルコース)』が発動した。
 テーブルの上に並べられたデザートを次々とアレンジして、もなかの口へと吸い込まれていった。
「なんじゃ、なんじゃ!! 猟兵が此処までの力を持っているとはっ!!」
 幼い雪女が倒れながら悲鳴に近い声を上げた。
 そんな事より、冷たい甘味だの食べ物だのと猟兵たちは食べる。
「これで最後じゃからな!!」
 と、最後の料理を出し終えると幼い雪女は、夜の生ぬるい風と共に消えた。
「ごちそうさま!」
「ごち、そうさま……締めなきゃ……」
 もなかが満足そうに手を合わせて声を上げると、メアリーが少し控えめに言いながら頭のネジを締めた。
 こうして、少し暑い夜の屋台での出来事は終わった。
 本来の屋台の主も解放されており、屋台へと吸い込まれていた妖怪たちも解放されたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年06月02日


挿絵イラスト