#UDCアース
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知ってる?裏通りにある変なビル、好きな人に渡すと絶対に付き合えるチョコが売ってるって噂。
若い女子達の間でまことしやかに囁かれるそんな噂話。勿論、そんな話を真に受ける子は少ない。少ないが、好奇心の旺盛な年頃の女性達だ。話半分であろうとも、物の試しに、または話のタネに。そこへと出かけていくような女性がいる。
そして、当然のように、帰ってくることは無かった。
「ふふ、ごめんねー?悪いけど、私の世界からは帰れないんだ。」
そう微笑むのは、赤いセーラー服に身を包んだ少女の姿。外見こそ、どこにでもいる少女にしか見えないが、猟兵達が見れば一目でそれがオブリビオンであることが解かる。
世界に隙間を作り出し、人々を飲み込む異界の怪異。
くすくすと、ビルの屋上で柵に腰掛け夜空を見上げて微笑む。ひょいと、周囲に無数にあるチョコをつまみ上げると口に放り込んだ。
甘味に舌鼓を打ち、ぺろりと赤い舌が健康的な唇を舐めとる。足をブラブラと振り、次の獲物に待ち焦がれた。
「ああ、よく来てくれたな。またUDCアースで事件が起きる…起きているというべきか。」
グリモアベースに集った猟兵に、叢雲・秋星(悪を削ぐ太刀・f02120)が告げる。それと同時に、皆にチョコレートを差し出した。
少し甘めのミルクチョコレートは口に含めばその香りと甘みが口内にふわりと広がる。それを流すのに、紅茶や緑茶も用意されている。
「UDCアースでは、近々バレンタインデーというイベントらしいな。それに合わせるように、オブリビオンの活動が確認された。」
そのオブリビオンは都市伝説が実体化した怪異。
思ったことは無いだろうか。暗闇にある、ビルとビルの隙間。もっと狭く、本棚と壁の隙間。闇の中でふと見た時、その先にナニカがいるのではないかという妄想。
それが実体化した存在であり、空間の隙間を作り出し一般人をその中へと誘い込み、飲み込む怪異。
「それが獲物を引き込むのに、イベントを利用しているようだ。」
想いの叶うチョコ。その噂話を信じてもらう必要はない、面白半分でもやってくる人が居れば、それを飲み込むのだから。
「まずはこのビルを探索してくれ。廃ビルを利用しているが、このオブリビオンが何か罠を仕掛けている可能性もある。注意してくれ。」
突撃するなり、罠を解除するなり、その方法は各自に任せる。
「宜しく頼む、折角のイベント事だ。一般人には楽しんでもらうのが一番だろう。」
宗嗣
もうすぐバレンタインデーですね、宗嗣です。リア充も非リア充も(きっと)楽しい一日になりますよね。
UDCアースでのバレンタインが楽しいものになるように、皆さんのお力を頂きたいです。是非よろしくお願いします。
あ、依頼にリア充も非リア充も登場しませんよ?参加された方はリア充でも爆破はしませんから心配しないでください。
第1章 冒険
『人喰いビルの真相』
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POW : 無敵に吶喊。邪魔するものは踏み砕いて進みます。
SPD : 上手に身を躱し、罠を作動させず。或いは解除して進みます。
WIZ : 魔術的な罠を探知、解除しながら進みます。
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🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
蘇芳・薊
ダメージ・怪我描写やアドリブ・連携歓迎です。
これだけ暗いビルだといきなり不意を打たれる事もあるでしょう、でもそれに対応してこその猟兵です。
情報収集としてUDCに事情を話してコミュ力で現場ビルの間取り図を手に入れます。
その情報と戦闘知識を元に襲撃されやすい位置(隙間)に当たりを付けて暗視能力も使い慎重に探索しつつ、万が一の時には第六感と見切りを活かして瞬時にブラッドガイストを発動。
刻印を起動させて変化させた腕で攻撃を受け止めるなりカウンターをするなりします。
相手が無理やり引きずり込んで来るなら怪力を活かして力比べです、逆に引きずり出す位の意気込みで頑張ります!
波狼・拓哉
んーやっぱり季節事に応じて動く奴多いなぁ…そうじゃ無いと動き難いってのもあるのかな?さてと考えるのはここまでとして…突っ込むか。
罠が分かればいいんだけど…全部を見つけるってのは難しそう。というか俺の力量じゃ無理だし、ミミックを先行させて男解除で踏み砕こう。
…まあ、一応最終手段だし、地形の利用から推察したり第六感で何かありそうと思ったところに突っ込ませる前に衝撃波込めた弾で解除(物理)もしとこうかな。
多分何処かの部屋にいるんだろうし下の階から虱潰しにかな…頑張れミミック。何個罠あるかわからんけど。
(アドリブ絡み歓迎です)
ウイシア・ジンジャーエール
罠解除を目指して進むけど[呪詛耐性][激痛耐性]で耐える覚悟はしてる。
[第六感]で周囲警戒を怠らない。
「協力して」
男性警察官を召喚、2m先を歩かせます。
私は[変装]をして[目立たない][忍び足]、[視力][聞き耳]でサポート。
同じ[罠使い]として罠の場所は想像できるかも?
[失せ物探し]の技能も併せて、見つかりにくい場所、
けれど罠として作用出来る場所を探しましょう。
「不審な物が見えたら止まって。無理に進む必要はないから」
魔力体と言えど、協力者。情があります。
もしネズミが居れば、怪我させない範囲で[罠使い][おびき寄せ]後、[動物と話す]。
何か知っていないか聞いてみましょう。お礼にチーズを。
ラウル・シトロン
とりあえず、聞き耳を立てて、周りを警戒しながら進むよ。
それで、ある程度進んだところで少しビルの空気を嗅いでみようと思う。
人間の臭いや廃ビルに似合わない臭いがしたら、それを追跡して進むよ。
野生の勘が上手く働いてくれるといいんだけど……。
罠はなるべくかからないように警戒するけど、かかったら逃げ足を使って切り抜けたいな……。
気合いでダッシュして、臭いを追いつつ逃げるよ。
人気の途絶えた時間帯。暗闇の中で、猟兵が廃ビルへと潜入する。何があるのか、何が仕掛けられているのか。それも解からない状況でありながら、行かざるを得ない現状。警戒は必至で、聞き耳を立てながら周囲を見回しゆっくりと進もうとしている。
「何かあれば【野生の勘】が働いてくれるといいけど…。」
ラウル・シトロン(人狼のひよっこ探索者・f07543)が先導しつつ、その感覚を研ぎ澄ます。その一歩後ろで、【暗視】を活かして蘇芳・薊(悪食・f01370)が続く。
ラウルの後姿を捉えながら、手に入れたビルの間取り図を元にして進んでいく。
「何があるかはわかりませんが、それに対応してこその猟兵ですよね。」
「確かにそうね。それじゃあ、【協力して】。」
後方への注意を払っていた組で、薊に同意を示したのはウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)だ。ラウルの【野生の勘】と同様、彼女も【第六感】をを駆使し視覚にだけでない感覚を最大に活かして周辺警戒にあたっていたのだが、それにも限界を感じていた。
探索するのに、やはり手数、人頭があるに越したことはない。彼女のユーベルコードが召喚したのは、警察官の姿の人物だ。彼女の魔力で編まれたものではあるが、その精緻な操作によりただの人と見分けがつかない。
その警察官もまた、薊の前、ラウルの横に並んで探索を行う。軽く敬礼を取り挨拶するその人物に、ラウルも思わず敬礼で返した。
「不審な物が見えたら止まって。無理に進む必要はないから。」
ウイシアの言葉に振り向いた警察官が頷き応じる。
「しかしやっぱり季節事に応じて動く奴多いなぁ…そうじゃ無いと動き難いってのもあるのかな?さてと考えるのはここまでとして…突っ込むか。」
「え?」
思案に耽っていた波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)の上げた唐突な声に、思わず問い掛けを上げたのは果たして誰だったか。
「いつも通りお願いしますよー。」
彼のユーベルコードによって作り出されたのは、宝箱型のモンスター、ミミックだ。【偽正・偽箱基態】によって作られたそのミミックは、牙の生えた口をパクパクと開閉し、小さな足でよちよちと歩く様はなかなか可愛らしくも見える。
よちよちと進むその姿は、ウイシアや薊を通り過ぎ最前列に居た警察官とラウルも追い抜いてまるで警戒していないように最前を奪い進んでいく。
「いいの、あれ?」
「まぁ一応、踏み抜かせるのは最終手段なので…。それまではちゃんと探索してどうしようもなかったら行ってもらいましょう。」
問いかけるウイシアににこりと拓哉が微笑み返す。彼がいいのならそれでいいのだけれど、と納得を示し皆が更に先へと進みだした。
下の階から徐々に上階へ向けて進むなか、中層というべき階層でふと警察官の足が止まる。
「何かありましたか?いざとなれば前に出ますが…。」
反応した薊が咄嗟に刻印を励起する。いつでもそれを起動し戦闘態勢に入れるように用意をした彼女が一歩、前へと踏み出すのをラウルが止めた。
「いえ、何か変な匂いが…何か甘い匂い…?」
人狼の嗅覚でそれを感じ取った彼が目を閉じ、鼻を鳴らす。一体どこから、それを感じ取ろうと感覚を研ぎ澄ます。
「あなたは何か感じますか?」
ウイシアが警察官へと問うと、その人物も匂いではないが何か不思議なものを感じたと言う。警察官の差す方向と、ラウルが指さした方角は同じだ。
「成程…それじゃあ、行ってみますか。」
拓哉がミミックに先導させ、そちらへと向かう。薊が広げた地図を見ると、そちらは広いホールのようになっている場所の様だ。
「罠があるとすれば、そこですかね。」
「そうね、私もそう思うわ。」
【破壊工作】に長けた薊と【罠使い】であるウイシアの二人がそういうのであれば、それは恐らく確実なのだろう。
警戒を密に、ミミックを先導させ猟兵達が続く。
ホールへと続く扉を調べるが、それに罠は無い。物理的、魔術的どちらにもだ。だが、そこに無いという事は…。
「入ったら発動するタイプですかね。」
「あるならきっと…?」
拓哉の予想に頷く。ならばと、召喚したミミックを先行させるのに躊躇いは無い。ギィ、と軋む扉を開けると勢いよくミミックがホールへと飛び込んでいく。次の瞬間―――。
ドドドドドドドドッッ!!
全周から放たれた茶色い弾丸がミミックを射抜く。崩れ行くその姿に相応の感謝を捧げつつ、それが一体何なのかを確認する。
「……チョコレート?」
甘い匂いのする弾丸。その正体を確かめた猟兵達が、それを放った罠の主。オブリビオンの影を捉えた。
大成功
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第2章 集団戦
『チョコっとショコラーズ』
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POW : カロリー・イズ・ジャスティス
戦闘中に食べた【チョコレート】の量と質に応じて【身体のツヤと素早さが増し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD : 一口チョコの誘惑
レベル×5体の、小型の戦闘用【チョコレート製ロボット】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
WIZ : チョコレートーテムポール
【大きなトーテムポール】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
👑11
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
波狼・拓哉
ミ、ミミックー!く、尊い犠牲だった…(再召喚しつつ)…うんごめん、正直あんなだとは思わなかった。反省はしている。(ミミックに対して)
さてさて…どーするのが良さそうかな…つーかあれはチョコが動いてるということでいいのか?…まあ、爆破させればダメージは見込めそうか。さあ、化け咆えなミミック…!さっきの恨みも乗せて狂気で犯しな…!あ、周りの人は巻き込まれないようにね。
俺もサポートとして衝撃波込めた弾で射撃して傷口を抉ったり、ロープで引っ掛けて行動を制限したりしようかな。
(アドリブ絡み歓迎です)
ラウル・シトロン
これが想いの叶うチョコの正体……?
この可愛らしい見た目に、多分今回の事件の被害者も油断してしまったんだろうね……。
まさかチョコが自分たちに危害を加えるとは思わないだろうし……。
それにしても、想いは想いでも殺意を感じるような……。
――気合いを入れ直していこう。
(狼の姿になって、戦闘態勢をとる)
攻撃を避けつつ追いかけて、オブリビオンをなるべく多くホールの隅に集めようと思う。
そこに全力魔法で【ウィザード・ミサイル】放つよ。
こんなチョコ、炎で溶かしてしまおう。
猟兵達の周囲を飛び交うのは、見紛う事なきチョコレートだ。特にこの季節になると、ショッピングセンターとかでよく陳列されていそうな可愛らしいトッピングのされたタイプ。
「ミ、ミミックー!く、尊い犠牲だった…。…うんごめん、正直あんなだとは思わなかった。反省はしている。」
再召喚したミミックが主である波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)に抗議するかの如く、ごつんと足に頭突きをしている。本当に反省しているのか、それはさておきながらも拓哉の謝罪を受け入れたのか不承不承といった様子で先ほど自身を射抜いたチョコレート達に相対する。
「これが想いの叶うチョコの正体……?」
外見の可愛らしさに思わず、ラウル・シトロン(人狼のひよっこ探索者・f07543)の表情が緩む。
その瞬間だ。彼の心の緩みを理解してか、小型の一口チョコが弾丸じみた速度で飛来する。
背筋を走る悪寒に従い、咄嗟に体を傾けてすんでの所で回避に成功するが、もし真っ当に受けていたら口腔から後頭部に穴が開いていたのではないかという威力だ。
「…やっぱり、この可愛らしい見た目に、多分今回の事件の被害者も油断してしまったんだろうね……。それにしても、想いは想いでも殺意を感じるような……。――気合いを入れ直していこう。」
流石にそんな真似をされたうえで、油断などできる筈もない。すっと目を細めると、四肢を地に付けた姿が変容する。人のカタチから狼へと姿を変え、低く唸り声を上げる。
「さーてそれじゃ、いきますか!」
ラウルの戦闘用意が整ったのを見て、拓哉が『MODELtypeβ バレッフ』を構えた。
一目でモデルガンでしかないとわかる拓哉のそれだが、猟兵が戦場で手にしているのだから玩具であるはずがない。【衝撃波】を内蔵した弾丸を放つそれが着弾するたび、弾けるように放たれた衝撃波が拡散、チョコの群れを吹き飛ばす。
「こんなチョコ、炎で溶かしてしまおう。」
拓哉によって隊列を乱されたチョコに、狼が疾駆する。獣の速度を以って敵へ接近するや否や、その足で追尾した敵を纏めるように駆けまわる。
その牙や爪を恐れるように、一角へと追いやられるチョコの群れ。それこそがラウルの狙いだ。
駆ける狼の背に、100にも届こうかという火球が生じる。【ウィザード・ミサイル】、彼が詠唱を終えると同時、そこから放たれた炎の矢が一斉に飛来。纏められたチョコを一網打尽に焼き、溶かしていく。
「お、いいチャンス。こっちも続くよー、化け咆えなミミック!さっきの恨みも乗せて狂気で犯しな…!」
動きを封じられ、高熱で炙られたそれは間違いなく好機だ。召喚したミミックへと指示を出し、同時に再びモデルガンでの射撃。ラウルの放った炎の矢から逃れようとした敵を的確に撃ち抜き、それらを一ヶ所に留め置く。
それを受けてミミックの姿が変異する。オーソドックスな宝箱状だったその姿は、巨大な咢はそのままに長く、強大に。力ある命の王、龍種へとその姿を変えた。
【偽正・龍滅咆哮】、龍の咆哮がそれだけで射線にさらされた敵対者を屠る暴力となる。炎の矢で大きくダメージを受けていたチョコレート達に、耐える力などあるはずがない。
次々と爆散する敵たちに、溜飲を下げたようにミミックが元の姿へと戻って行った。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
ウイシア・ジンジャーエール
第1章探索は上手くいったようね。
探索終了を外で待っていた(という事にして)仲間に連絡します。
同じ旅団の尾崎・ナオ(人間のシーフ・f14041)とタッグを組んで参加します。
戦闘開始と共に、オラトリオの羽を顕現、[空中戦]を仕掛けます。
集団戦という事は、複数体いると判断。
範囲攻撃、[早業][全力魔法]で【白木蓮の舞】で動きます。
上空からの[地形の利用]で広範囲を攻撃します。
ナオに視線が行かないよう[おびき寄せ]を。
[第六感]と[野生の感]で回避、[激痛耐性]と[呪詛耐性]で耐える。
[視力][聞き耳]で敵の動きを確認、10秒稼いだらナオにバトンタッチ。
尾崎・ナオ
「きゃー!なにあれ、可愛い~!」「こんな可愛いなら~、このままでもいいんじゃいですかぁ?」と茶化す。ウイシアは私の性格を知ってるので溜め息でも吐いてるかも。うそうそ、ちゃーんとやりますよぅ!
ウイシア(f09322)と共闘。前衛(攪乱)を私、後衛(火力)がウイシアね。一人称周囲には「ナオちゃん」、ウイシアに「私」と使い分け。口調をウザイと楽しい時。
【千里眼射ち】攻撃。10秒はウイシアが稼いでくれるって事なので、ナオちゃんは状況を確認しながら、ドーンと矢を放っちゃおう!
あ、もし前衛さんどこかにいたら、壁になってくれないかにゃー?可愛い女の子の盾が出来るチャンスですよ~ぅ。(共闘アレンジ歓迎します)
「第一探索は上手く行ったようね。それじゃあナオ…。」
「きゃー!なにあれ、可愛い~!こんな可愛いなら~、このままでもいいんじゃいですかぁ?」
ホールに先行した猟兵と交戦していたチョコレートの群れを見て歓声を上げる相方を見やり、ウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)は深くため息をついた。勿論、彼女の事だ、戦闘になればちゃんとするべきことはしてくれると理解はしているのだが。
「大丈夫、私ちゃーんとやるから。それじゃ、10秒お願いね?」
尾崎・ナオ(人間のシーフ・f14041)がウイシアにパチリとウインク。その答えを聞くよりも早く、戦場となっているホールに飛び込んでいった。
「全く…それじゃあ私も、自分の仕事をしましょうか。」
言うが早いが先駆けていった彼女を追い、ウイシアも戦場に足を踏み入れる。時間を稼ぐと言ったのだから、それは果たさねばならない。
ナオの先に進み出ると、オラトリオの翼を顕現する。ばさり、と羽ばたくと空へと一歩を踏み出し、【空中戦】を展開する。
俯瞰した風景からいくつもの敵を補足、それらを補足すると即座にユーベルコードを起動する。
【早業】で瞬く間に構築された術式、一瞬でありながらも【全力魔法】によって最大威力を保証され瞬く間に敵を殲滅するだけの力を保有する。
「散って、白木蓮。」
言葉と共に、【白木蓮の舞】が発動する。装備した武装が白い花弁へと変わり周囲に舞っていく。
ふわりと風に流れるように散って行く花弁は、まるで雪のように。それでいて、命中した敵は刃に斬り裂かれたように刻まれていく。
その最中も、ウイシアの視線は敵達から離れることは無い。背にナオの気配を感じつつ、敵の注意を自身に引く様に花弁を動かし、彼女の姿を隠しながら敵を攻撃していく。
「ウイシア、おっけーだよーっ!」
そう告げる声を聞き、即座に翼を翻して彼女の後ろへと後退する。置き土産に、白木蓮の花弁で足止めをすることを忘れない。
「ではあとは任せましたよ、ナオ。」
「はーい、打っちゃうよー!」
ユーベルコードによって現れた矢で狙いを付ける。否、それはもうついている。最大の集中は残る敵の全てを捕えている。逃げ場などありはしない。
漆黒の瞳が捕らえた獲物は逃がすことは無い。爛と輝き笑みを浮かべた彼女が矢を解き放つ。
着弾までの数瞬。それが、チョコレート達に残された逃げる為の時間だった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『『都市伝説』隙間少女』
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POW : 領域
【蜘蛛の巣の様に空間の裂け目】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : 恐怖
【周囲に作り出した多数の空間の裂け目】から【今まで異空間に捕われていた一般人】を放ち、【その感情を操り、猟兵達に抱き着かせる事】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ : 移動
小さな【空間の裂け目を作り、その裂け目】に触れた抵抗しない対象を吸い込む。中はユーベルコード製の【異空間で、別の場所に裂け目を作る事】で、いつでも外に出られる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「アララギ・イチイ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ラウル・シトロン
(突如現れた少女に驚きつつ、野生の勘なのか何者か察する)
「――どうやら、君が黒幕のようだね」
少し距離を取って、炎の精霊の力を借りよう。
全力魔法で【サラマンダーズ・アシスト】を使うよ。
蜥蜴型の炎を操って、あらゆる方向からオブリビオンに攻撃しよう。
でも、この方法は僕が未熟なこともあって、個々の炎の操作にかなり集中しないといけないから、僕が直接狙われたらまずい。
もしオブリビオンがそのことに気付くか、炎の数が半分に減ったら、残りの炎を合体させて、僕もオブリビオンの方へ走ろうと思う。
合体した炎、僕の爪のどちらが当たるのか、あるいはどちらも当たらないのかわからないけど、一か八かの勝負だ!
尾崎・ナオ
共闘:ウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)
対抗:恐怖(SPD)
UC:ナイフいっぱい☆(ナイフ)
良く知らん女の子が出てきたね~。はいはい、可愛い可愛い。
でもナオちゃんの方がも~っと可愛い!
前衛に出ずに中衛(ウイシアよりは前)で【ナイフいっぱい☆(ナイフ)】
牽制を兼ねて自分の周囲にフヨフヨ浮かせておくよ。
レベル分出せるから…19本!あとは手持ちの【黒いナイフ】もね♪
纏わりつかれるの嫌だなあ、殺したくなる。
あ、もう死んでんのか。ごめんごめん☆
空中のナイフを容赦なく一般人に突き刺し、動くよ。
高火力攻撃はウイシア担当ね。
技能【クイックドロウ48】、黒い拳銃で容赦なく女の頭打ち抜いてやる。
ウイシア・ジンジャーエール
この少女が、一般人を引き込んでいたオブリビオンですか。
一見普通の女の子なのに、判らないものね。
【作戦】
中衛:ナオ(攪乱とおびき寄せ)
後衛:私(単体の火力攻撃)
「消えて、アドラムス!」
[全力魔法]【天罰】で単体攻撃。
纏わりつかれた場合は[早業]【白木蓮の舞】で攻撃し抜け出す。
空中に浮かぶ私に一般人が張り付くと重い…ですが、その前に人間達が落下してダメージくらうのでは。
[カウンター]も使って動きが囚われないよう注意します。
オラトリオの羽を広げ[空中戦]継続。
[オーラ防御][呪詛耐性][激痛耐性]活性化。
[第六感][野生の勘]で回避、[視力][聞き耳]で敵行動を逃さない。
チョコの群れを蹴散らし、更に探索を進めた猟兵達。ビルも残すは後一室、これ以上の先は無いという場所。天へ続く階段の先にある扉、古く軋むそれを開け、屋上へと進み出る。
「やっほー、待ってたよー秩序の飼い犬の諸君ー。」
ひらひらと、手を振る影。屋上のフェンスに背を預け、まるで旧友との再会でも喜ぶように軽薄な笑みを浮かべた少女。バックを肩にかけ、セーラー服を着こなす姿はこんな場所でなく、ショッピングモールなどにでもいれば容易く埋没してしまいそうな、普通の少女。
だが、相対する猟兵達には一目で理解出来る。それは、尋常の生命ではない。あるいは、生命と呼ぶのが烏滸がましいとすら言えるかもしれない化け物。
オブリビオン、と。猟兵がそう呼ぶ存在だ。
「ありゃ、反応薄いねー。警戒されてる?ま、そだよねー。」
へら、と微笑む彼女に一歩、鋭く視線を細めたラウル・シトロン(人狼のひよっこ探索者・f07543)が前に出る。
「――どうやら、君が黒幕のようだね。」
その問い掛けに、答える声は無い。答える必要があるのか、と。答えなければわからないのか、と。その瞳が雄弁に言っている。
「良く知らん女の子が出てきたね~。はいはい、可愛い可愛い。でもナオちゃんの方がも~っと可愛い!」
二人の間に流れた重く、冷たい空気を察した上でか否か、軽い口調で尾崎・ナオ(人間のシーフ・f14041)が挑発するように『黒いナイフ』を弄ぶ。
「んー、どっちが可愛いとかにはそんなに興味ないんだけど…。ま、こうして会っちゃった以上やることはやんないとね?」
少女が見えない傷痕をなぞるように、指先を宙に躍らせる。同時、世界に亀裂が走った。
(この少女が、一般人を引き込んでいたオブリビオンですか。一見普通の女の子なのに、判らないものね。)
内心で思う事を表情に出すことなく、広げた翼による【空中戦】を展開するウイシア・ジンジャーエール(探索者・f09322)。羽ばたく翼が巻き起こした風と共に、彼女は隊列の後列に回る。
「ナオ、前は頼みました。出来れば、人狼の貴方も。」
「オッケー!」
「分かりました。」
それぞれが自分のこの場に適した隊列を見出したところで、少女の作った亀裂が広がる。
空間に出来た傷痕、その奥から白い指先がその傷痕を更に広げんと、無数に伸びてくる。みしりみしり。内側からの圧に負けるように広がった宙の傷痕から出てきたのは、オブリビオンの少女と同年代と思われるような少女たち。
感情を見せない瞳でぞろぞろと集う様は動く死体を思わせ、それが絡みついてこようとする様は見目が悪くない分悍ましい。
「纏わりつかれるの嫌だなあ、殺したくなる。あ、もう死んでんのか。」
眉をひそめたナオが、ぽつりと呟く。手にしたナイフを一薙ぎして、その軌道上に現れたのは十九本のナイフ。【ナイフいっぱい☆】のユーベルコードで具現したそれを、呟きのまま、容赦なく纏わりつこうとした女性に突き立てる。
「あっ、待って――っ。」
獣の感覚で違和感を察知したラウルの静止を聞くことなく、空中のナイフはオブリビオンの少女とは異なる、ブレザーを着た少女の脇腹に突き立つ。
ぞぶり。肉を裂く音とともに、その体がびくんと痙攣する。ナイフを念力で抜くと、そこからは赤い血が「噴き出る」。
頬に飛んできた「暖かい」血を鬱陶しげに拭い、ナオが囲いを抜けようと更に少女達をナイフで裂こうとして。
「ナオ、待って。その子達、生きてるわ。」
【全力魔法】の詠唱をしていたウイシアが声を投げた。
「そだよー。私が捕まえてた子達、別に死んでる訳じゃないからねー。」
へらへらと言ってのける彼女に、思わず激高したのは。傷ついた少女を咄嗟に受け止め横たえた、ラウルだ。
「だからって…っ、火の精霊よっ!」
【サラマンダーズ・アシスト】は、彼にとって未だ完全とは言えない。制御に難のあるそれは、普段なら集中しなければ操作することも容易ではない。
それを、瞬時に形成から操作、更に自身は別行動で攻撃に回るまでを同時に熟せたのは、彼の正義感からの怒りか、成長か。
炎の蜥蜴が操られるだけの少女達を弾き飛ばし、道を作る。決して怪我をさせることのない精緻な熱量や操作は、普段ならばどれ程の困難だったろう。
狼と蜥蜴の疾駆に、僅か呆としていたナオが動く。手にしたのは、『黒い拳銃』だ。
「あーっと、取り敢えずウイシアは火力よろっ!ったくもう、ムカつくなぁ!」
【クイックドロウ】の早業が、オブリビオンの少女に牙を剥く。その速さに初撃を対処しきれず、肩口に傷を負う少女。
「おっと、痛いなぁ。」
次弾以降こそその空間制御で防いだものの、牽制としては十分だ。なんせ、二対の獣の爪牙が迫っているのだから。
普段なら分散して使用する火の蜥蜴は、一体に収束。その巨躯から繰り出す爪と、鏡写しのように真逆から迫る、狼の爪。
「喰らえっ!」
「喰らいますかって!」
セーラー服を翻し、少女が舞う。蜥蜴の爪を一歩前に出て懐に入り込み回避、ラウルの爪を右腕を盾にして受ける。袖が裂けて血が舞うのに、少女が顔を顰める。
「痛いでしょう…がっ!」
ふわりと、スカートが浮かぶ。鞭のようにしなる足。すらりと伸びたそれは、断頭台の刃のように正確に、ラウルの後頭部に炸裂する。
回し蹴りを真面に受け、彼の体が大きく飛びフェンスに直撃する。
なんて、丁度いいのだろうか。
「ほんと、ナイスタイミングね…消えて、アドラムス!」
【天罰】と名付けられたユーベルコード。敢えて高速詠唱を使用しない事で最大まで高めた火力は、ウイシアの持つ現在最大の一撃だ。
天から降り注ぐ光の柱。地と天とを繋ぐ、天上の一撃。
数瞬の光の暴虐は、天界からの断罪の光。彼女の悪逆を捌く、鉄槌となって振り下ろされる。
「…やってくれるじゃない。」
セーラー服を汚し、煤と血を拭い。現れた少女は、憎悪に染まった瞳で猟兵を射抜いた。
成功
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波狼・拓哉
ふむ・・・中々の強敵ではあるようだね?だが、儀式はここまでとさせて頂くよ!
引き続きお願いしますね、ミミックさん。空間割れるのに当たらないようにするためにもちょっと動き早い龍体になっとこうか。咆哮はあの一番やばそうな女の子・・・?だけ狙ってくれ。
俺は空間相手じゃ衝撃波あっても対処し難そうだし、一般人相手に回るか。ロープを使って転かしてそのままロープで拘束したり、モデルガンで足を撃って動きを止めよう。ちょっとの怪我は許してね!
アレクシア・アークライト
彼女が操っているのは、普通の少女達。彼女に捕らえられている少女は他にもいるかもしれない。正直、ここ最近の中じゃ、一番やっかいな相手、状況ね。
・空中に移動して遠間から念動力で攻撃し、相手が空間の裂け目を開くことを誘う。
・裂け目が開かれたら、【空間操作】で介入して出入口を広げ、他に少女達がいた場合は救出する。
・他に少女がいないことが確認できたなら、接近戦に移行。
・【空間操作】で相手の空間制御による防御を中和しながら戦う。
貴方も体術は得意なんでしょ?
飼い犬には番犬もいるってこと、教えてあげる。
そうあれと生まれた貴方を不憫には思うけど、手加減はしないわ。
・倒せたなら、【心霊治療】で少女を癒す。
「ふむ・・・中々の強敵ではあるようだね?だが、儀式はここまでとさせて頂くよ!」
その言葉と共に屋上へと躍り出たのは波狼・拓哉(ミミクリーサモナー・f04253)と彼の使役するミミックだ。
いや、ただのミミックというのには些か語弊がある。その姿はミミックと言われて想像する宝箱型のモノではなく、咆哮する龍にも似た姿となっている。
【偽正・龍滅咆哮】と名付けられたユーベルコードは、彼の相棒に更なる力を与えている。
「さぁ行こうかミミック、化け咆えなっ。」
「グルルル……。」
唸り声を上げるミミックに少女を任せ、自分は相性が悪いだろうと一般人の対処へと向かう。
「正直、ここ最近の中じゃ、一番やっかいな相手、状況ね。」
操られた一般人を無力化してつつ少女へと切り込む好機を見計らい、アレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)が呟いた。
「ふふ、ごめんねー?」
全く悪びれる素振りの無い少女に苛立ちを抱きながらも、一般人に必要以上の傷を負わせないように気を付けながら動きを封じていく。
ぴしり、とアレクシアの背後で空間に亀裂が生じる。そこから伸びた腕が彼女の赤い髪を引っ掴み、頭ががくんと引っ張られる。
「っ…!」
「おっとごめんよっ。…と言ってもどうすればいいかな…。」
そこに割り込んだのは、ロープを手にした拓哉だ。腕を掴み、アレクシアの髪を離させる。離させたのはいいが、それ以上の対処が出来ない。空間に干渉することが出来ない事が、彼に歯噛みさせる。
「いいえ、助かったわ。」
そう、空間に干渉することが出来ればいいのだ。そして、それが出来るのはこの場にもう一人いる。
【空間操作】によって少女の作った亀裂を引き裂くように広げたアレクシアが、囚われていた一般人を引きずり出す。
その奥にいた一般人も引き出すと、もう囚われている女性がいない事を確認してそれを猟兵達に伝えた。
「それじゃ、後は俺がやっておくかなっ。」
モデルガンで足を打ち怯ませた女性を、ロープで腕や足を縛ることでそれ以上の行動を封じていく。
それを拓哉に任せ、ミミックが足止めしているUDCの元へとアレクシアが駆けた。
「私と同じ事出来るのね…秩序の飼い犬が…。」
吐き捨てるように呟く少女が、突進するアレクシアを受け流しながら後頭部を狙い手刀を繰り出す。
それを予測していた彼女はくるりと回転して左腕を掲げて受け止める。重い一撃に骨が悲鳴を上げるが、表情を変えはしない。赤い髪を振り乱し、回し蹴りを繰り出す。
「貴方も体術は得意なんでしょ? 飼い犬には番犬もいるってこと、教えてあげるっ!」
脇腹にそれを受け、少女が跳ぶように離された。
「言うじゃない…っ!」
アレクシアを睨み付ける黄金の瞳に、力が籠る。びしりと、空間が軋む悲鳴。同時、【空間操作】を起動した赤い瞳が交錯。両手で上から包み込むように、少女の【領域】を抑え込む。
「オオオォォォォッ!!!」
瞬間、龍へと変じたミミックの咆哮が炸裂した。
背後に叩き込まれた爆撃は大きく赤い火の華を咲かせる。血の赤も混じったそれを撒き散らし、転がった少女。
「…つぅ…。」
赤いセーラー服を更に赤く染め上げた少女。ふらふらと立ち上がったそこに…一切の容赦なく、アレクシアの拳が襲う。
腹部を貫く一撃に、少女が宙に舞う。
「そうあれと生まれた貴方を不憫には思うけど、手加減はしないわ。」
「そんなもの…要らないわよっ!」
ごぼりと血の泡を口の端から吐き捨て、少女が吠える。空間に作った亀裂を「足場」に変えて、跳躍。
一足でミミックへと踏み込むや、左のフックが龍の脇腹に突き刺さる。
生物であれば骨すら砕く一撃に大きく傾いだミミックを、追撃で大きく蹴り飛ばす。
転がるミミックへと目を向けず、その速度を目で追っていたアレクシアへと踏み込む。
アレクシアは死力の彼女の体術を目で追えていた。追えていたが…対応できるかは、別だ。
カウンターで合わせるハイキックは、少女に容易く受け流された。そうなってしまえば、威力がいくら大きくてもそれは隙でしかない。
空いた胴体に彼女の肘が突き刺さる。
ごほりと、口から呼気と共に血を吐く。
浮いた彼女の体に、少女の掌底が叩き込まれた。
床を叩き割る震脚と共に放たれたそれは、アレクシアを大きく吹き飛ばしフェンスにその身を埋めさせた。
死に体の少女が、猟兵達を睨み付ける。空間の軋む音が、世界に響き渡った。
成功
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アレクシア・アークライト
……ったぁぁぁい!
あいつは確か、隙間への恐怖が実体化した存在よね?
中国武術を使うだなんて、どんな都市伝説が混じってんのよ。
・【心霊治療】で怪我を回復
「悪いわね」
「貴方が貴方として存在しているのと同様に、私も貴方達に対する兵器として存在しているの」
「自己回復くらいできなきゃ、単独兵器として役に立たないのよ」
・打撃は敵の方が上。
・5つの力場を防御に回して飛び込む。[念動力、空中戦、捨て身の一撃]
・敵の打撃を受け止めて関節技に持ち込み、へし折る。[グラップル]
・多くの化物相手には役に立たない技術だが、彼女のような存在には効果がある筈。
さっきは“番犬”って言ったけど、“猟犬”の方が適切だったかしら?
「……ったぁぁぁい!…今のは痛かったわよ…っ。」
【心霊治療】を施し、即座にその傷を癒す。血反吐を吐いたばかりというのに、その外傷はまるで見受けられない。フェンスに手をかけ、ゆっくりとアレクシア・アークライト(UDCエージェント・f11308)が立ち上がる。
外傷は見えないが、立ち上がった彼女は自身が万全でない事が手に取るようにわかる。ユーベルコードの効果すら貫く重い攻撃は、寧ろ立ち上がれる程に回復出来た事が幸いだったと思わせる。
空間を操作する自身のユーベルコードを使い、少女の操る空間を押さえつけ世界毎猟兵達を葬ろうとした彼女の思惑を阻止する。
「っ、まだ立てるのね…本当、しぶといわ。しかも回復するとか、卑怯じゃない?」
「あなたもね。…まったく、確か隙間への恐怖が実体化した存在よね?中国武術を使うだなんて、どんな都市伝説が混じってんのよ。それからね、自己回復くらいできなきゃ、単独兵器として役に立たないのよ。」
「…ふん、何が混じってるとか知らないわよ。どこかの誰かの趣味じゃない。」
そう言い、UDCの少女が構える。攻め入ってこないのは、恐らくそれだけの体力が残されていないのだろう。だがその分厄介だ、単純な打撃力で相手が上回る以上、踏み込むのは容易くない。
容易くはないが、そうしなければならないのだ。その為の覚悟は、既に決めた。
「貴方が貴方として存在しているのと同様に、私も貴方達に対する兵器として存在しているの。…行くわよ。」
その言葉と共に、アレクシアを包む力場がバチリと空間に干渉して火花を立てる。『フォースフィールド』の全てを防御に回し、捨て身で飛び込む。
両腕でガードの構えを取りながら床を踏み砕き、一足で処女へと肉薄する。遅れて五度、一繋がりで聞こえる程の打撃音。
「ちっ、あんた防御に…っ。」
全力を込めた守りは、彼女の打撃であろうとアレクシアへの干渉を防ぐ。肉に触れる打撃は無く…しかし、その衝撃までは防げずに思い振動が体を揺らす。
それにかまける余裕は無い。すぐさまフックで彼女の脇腹を穿つ。肉ではなく、臓腑に徹した打撃。
口の端から血を流し、少女が顔を顰める。
「兵器が簡単にやられる訳には、行かないのよ。」
「それは…悪かったわねっ!」
少女の目は、まだ死んでいない。打った拳を掌底で流し、更に一足踏み込んだ少女の後背がアレクシアを撃つ。
鉄山靠――そう認識するが先か、崩拳が胸を穿つ。回復した筈の体が、重ねて与えられた衝撃に悲鳴を上げる。
視界が白濁し、意識が混濁する。
それを。意地と自負で繋ぎ止める。
「くっ…!」
伸ばされた少女の腕を絡めとる。腕の関節を逆さに極め、背を向けて担ぐように彼女を投げ落とす。
ボキリという骨を折る感触が気持ち悪く、アレクシアに伝わる。後頭部から叩き付けた相手の頭蓋が割れる実感に、吐き気がする。
多くの化け物、数多の怪異には役に立たない対人格闘術だが、人型の彼女には故に効果的だ。
そうして、目を向けた少女は赤く染まっていた。まだ、死には至っていないが、それも僅か、時間の問題だろう。
「……っ…ぁ…。」
何かを言おうとして、彼女が口を開け――そして、止めた。その瞳が、笑う。それで、いいと。
―――ズンッッッ!!!
アレクシアの本気の一撃が、少女の居たという痕跡事屋上を半壊させる。拳に宿る血が、そしてこの身に刻まれた傷が、少女が居たという確かな証として残る。
「……さっきは“番犬”って言ったけど、“猟犬”の方が適切だったかしら?」
狩るべき敵を狩った彼女が、最後に小さくそう呟いた。
大成功
🔵🔵🔵