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大祓百鬼夜行⑯〜脱出ゲーム『メデューサの迷宮』

#カクリヨファンタズム #大祓百鬼夜行

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#大祓百鬼夜行


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●恐ろしき石の迷宮
 石造りの迷宮……そこに少女の妖怪は怯えて歩いていた。
 しかし足元のスイッチらしきものを踏んでしまう。
「しま―――」
 慌てて目の前を向くと、そこは壁であったはずの場所に恐ろしい化物の顔を象ったレリーフが目を光らせていた!
「いやああぁぁ……ぁ……」
 絶叫する少女の妖怪は瞬く間に恐怖を焼き付けた物言わぬ石像へと変わり果てた。
「くすくす……あっけないわねぇ♪」
 その様子を巨大モニターで閲覧しながらも椅子を軽く叩く。
 嘲笑うその者の姿……下半身は蛇の尾、髪の毛は蠢く蛇、そして背には天使の翼が生えた異様な姿をした女性……。
「今度の哀れな獲物は誰かしらね~?」
 再度椅子を軽く叩く……よく見ればその椅子は椅子ではなく、土下座されたまま石化された犠牲者だった。
 さらにその背後には……おびただしい数の石像が並べられていた……。

●迷宮を攻略せよ
「カクリヨファンタズムでの戦争依頼になります」
 ぺこりとお辞儀をしたミネラル・トーリア(蝋成分100%のブラックタール・f25607)は早速依頼内容を説明する。
「UDCアースのゴミ置き場で打ち捨てられたテレビのひとつに、『存在しない筈のテレビ番組』が映し出されます」
 このまま妖怪がテレビの中から放送しているその番組を放置すると、UDCアースの現実世界が『その世界に切り替わって』しまうのだ。
「それを防ぐためにその番組に挑戦し、司会者を務める妖怪を飲み込んだ骸魂を倒しましょう」
 骸魂を倒せば飲み込まれた妖怪は解放されるため、何としても助けなければならない。
「それでそのテレビ番組ですが……迷宮から脱出するバラエティ番組になります」
 番組名は『メデューサの迷宮』……『石化の惑い手『メデュレーン』』が司会を務めており、数々のトラップが潜む広い迷宮に放り出された参加者が脱出するという内容である。
 しかし、そのトラップも全て石化効果付きという即死と言わんばかりの代物ばかり。
「メデュレーンは石化した犠牲者を見ては嘲笑い、自らのコレクションに加えていくようです」
 彼女は『メデューサ』の骸魂に飲み込まれた西洋妖怪『セイレーン』であり、その名の通り『セイレーン』の歌声と『メデューサ』の石化能力を併せ持つオブリビオンである。
「ともあれ、迷宮を抜ければメデュレーンが待ち構えています」
 迷宮と石化の罠を突破し、クリアすればそのショック(?)で勝手にダメージを受けるようだ。
 石化された場合は自動的にメデュレーンの元へと転送されるため、自力で石化を破れる場合はわざと石化、または自ら石化後にボス直行ルートというものもある。
 ただし……弱体化されていない状態なのでほぼ高確率で返り討ちされることとなるためお勧めはしないが……。
「戦争……まだ始まったばかりですが、頑張っていきましょう!」
 激励の言葉を伝えつつも、転送の準備に取り掛かった。


もちもち大福
 おはこんばんちは!今日ももちもち!もちもち大福です。
 カクリヨ戦争シナリオ2回目です!

 戦争シナリオのため、特殊ルールが存在します。
 プレイングボーナス……番組の企画に全力で乗っかる(戦わずともダメージを与えられます)。
 ボス『メデュレーン』が司会を務める迷宮脱出バラエティ番組『メデューサの迷宮』に挑戦、クリアする事が目的となります。
 クリアさえすれば上記のように戦わずともダメージが与えられます(もちろん普通に戦っても大丈夫です)
 しかし、迷宮と名があって迷いやすい構造であり、さらには石化トラップがそこらしらに潜んでいます、うっかり石化されないよう……。
 道中やボスの広間には石化された犠牲者がいますが、ボスを撃退すれば勝手に戻るため、放置しても問題ありません、逆に助けようとしたらピンチに陥るかも……?

 いつもの通りやられ前提のプレイングも問題なく採用します!
(仮に石化されてしまっても終了時にはなんやかんやで戻ります)
 尚、掛かってみたいトラップがあればプレイング内に記載されていれば採用します。
(無記載であれば適当なトラップに掛かることになりますが……)
 それでは、みなさまのプレイングをお待ちしております!
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第1章 ボス戦 『石化の惑い手『メデュレーン』』

POW   :    強靭な尻尾
【尻尾】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    土下座の歌
【呪われた歌】を披露した指定の全対象に【土下座したまま石化したいという】感情を与える。対象の心を強く震わせる程、効果時間は伸びる。
WIZ   :    石化の魔眼
【両目】から【石化の魔眼】を放ち、【石化】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠テフラ・カルデラです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ニクロム・チタノ
むむ、迷宮思っていたより難しいねでもボクには反抗の導きがある、迷宮だって踏破して見せるよ
トラップは発動前に重力波で抑え込んで使えなくする
壁に沿って行けばいつか出口にたどり着くはず
む、落とし穴?華麗にジャンプで避けるよ!
出口が見えてきた、これで攻略確定だね?
むむ、ニセゴール!
うあ、転送された?
は、あなたはメデュレーン、それにこの歌は
体が勝手に、いや、いやだこんな無様な格好で・・・



「さぁ、一人目の挑戦者は……ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)ちゃんで~す♪」
 メデュレーンはマイク片手に司会を務めていく。
 巨大なモニタには迷宮への挑戦者であるニクロムが映し出されていた。
「素敵な半面を被っているわね?どんな石像に……じゃなくて活躍をしてくれるのかしら~?」

「迷宮だって踏破して見せるよ」
 全てが石造りの迷宮を踏み出し進み出す自信満々なニクロム。
 どこを見ても敗者として晒されているかのように石像が立ち並んでおり、『メデューサの迷宮』の名の通りであった。
 しばらく歩いているとカチッとスイッチを押してしまったような音がした。
「むむっ……!」
 左右からガスを噴射するノズルが露出し石化ガスが噴き出す……前にユーベルコード【絶命せよ蒼き焔で】による重力波で抑え込んでいく。
 ガス供給管は重力波によって捻じ曲げられ、石化ガスが吹き出なくなった。
 少々強引ではあるが……トラップの無力化をしつつも、壁に沿って進んでいく。
 そうすればいつか出口にたどり着くはずと考えていた。
「む、落とし穴?」
 穴が開くギリギリで踏ん張って回避、穴の底を見ると灰色の液体が溜まっていた。
 そしてその落とし穴も華麗にジャンプで避けていった。
 と、進むたびに迫りくるトラップの数々を回避していく。
「出口が見えてきた、これで攻略確定だね?」
 壁に沿って進み続けた結果、やっと出口にたどり着いた……はずだった。
「あれ?なにも無い……?」
 すると突然、周りが光に包まれていく様子にニクロムは気づく。
「むむ、ニセゴール!」
 ゴールだと思ったその場所自体がトラップだったのだ、回避する暇もなく光に包まれていった……。

「うあ、転送された?」
「残念♪転送トラップでした♪」
 どことも分からない場所に転送されてしまったニクロム。
 広い場所……恐らく石化された敗者が転送してくる場所であろう、転送トラップとしても兼用されていたようだ。
 目の前には骸魂に飲み込まれた妖怪、メデュレーンが歓迎するかのように待ち受けていた。
「は、あなたはメデュレーン、それにこの歌は」
「~♪」
 気付いた時にはもう遅かった、メデュレーンの歌を聞いてしまった彼女の身体が勝手に動いていく。
「体が勝手に……」
「あなたはそのポーズがお似合いね♪」
 そのポーズはスカートをたくし上げるという屈辱的なポーズを取らされてしまった。
 さらに抵抗する暇もなくメデュレーンの魔眼を見てしまう。
「いや、いやだこんな無様な格好で……」
 乾いた音を立てて石化していく彼女は涙目のまま、恥ずかしいポーズの石像へと変わり果てた。
「残念♪ニクロムちゃんはこんな恥ずかしい石像になっちゃいましたね~♪」
 嘲笑うかのように石化した彼女を持ち上げ、奥へと消えていった。

 所変わってたくさんの石像が立ち並び、大きなモニタ置かれているメイン会場に戻ったメデュレーン。
「最初の挑戦者さんは良い感じだったけど、ニセゴールは見抜けなかったようね~?」
 敗北の要因を解説しつつも、スカートをたくし上げた少女の石像の頬を撫で愛でていた……。

成功 🔵​🔵​🔴​

火守・かこ


じっくり探索してる時間は惜しいし、片っ端から走り回って出口を目指すぜ!
大量の罠は曲芸じみたアクロバティックな動きで回避だ!ピエロになった時の経験を今こそ活かす時ってな!
唯一何かスイッチみたいなの押しちまったけど、何も起こらなかったから壊れてたっぽいな、多分!


迷宮を脱出したら後はメデュレーンを撃退して終いってな!
さあ覚悟しやがれ…ってあれ、体が勝手に動いて、なんで服脱いでんだ俺!?
一体何が…って何笑ってやがんだテメェ!
まともに勝負しやがれ、クソが!
(遅効性の罠の効果により意思に反して土下座の姿勢を取り、屈辱の表情を浮かべたまま固まり椅子として使われます)



「一人目は残念だったけど、二人目の挑戦者はどうなるのかしらね~?」
 メデュレーンがモニタに目をやると、映し出されたのは妖狐の少女だ。
「二人目は……火守・かこ(戦好事家・f15141)ちゃんです!」
 続けて彼女について外見的な感想を述べていく。
「かわいさとかっこよさが合わさった男らしい女の子ですね……ってもう行っちゃった……」
 メデュレーンが言い終わる前に迷宮の攻略が開始された。

 かこはじっくり探索している時間は惜しいため、片っ端から走り回って出口を目指そうとしていた。
「ここか……いや違う!」
 細かく見ている暇はない、走って出口っぽいのがあればそこへ行くだけ……。
「ここは……おっとトラップか……?」
 小部屋を見たら石像が置かれていたので多分罠だと判断してその場を後にする。
 もちろんであるが、道中には大量のトラップが彼女の行く先を遮る……石化ガス・石化ビーム・石化沼・石化液の溜まった落とし穴……。
 が、そんなトラップ達もユーベルコード【道化流舞闘術】によって曲芸じみたアクロバティックな動きでことごとく回避していく。
「ピエロになった時の経験を今こそ活かす時ってな!」
 この迷宮(番組)に挑戦する前、オブリビオンによってピエロにされてしまった事があったがまさかここで経験を活かすこととなった。
 途中、スイッチらしきものを踏んだようだが、そのまま走り去っていった。
「何も起こらなかったから壊れてたっぽいな、多分!」
 疲れを知らないかこは走りに走り回り……。

 ゴールにたどり着いたかこは大きな広間を通り過ぎていく。
「迷宮脱出!後はメデュレーンを撃退して終いってな!」
 そしてその最奥……メデュレーンが待ち受ける石像の間へと走り抜いていく。
「もう!普通に脱出するとかあり得ないわよ~!」
「さあ覚悟しやがれ……ってあれ」
 番組を台無しにされたショックで怒っているメデュレーンは歌を歌いだす。
 その歌を聞いてしまったかこの体は勝手に動いてしまっていた。
「体が勝手に動いて……何で服脱いでんだ俺!?」
「~♪」
 服を自ら無理矢理脱いでしまい全裸となった彼女、脱いだ服は律儀に畳んで隣に置いていく。
「一体何が……って何笑ってやがんんだテメェ!」
「くすっ……かこちゃんはさっきスイッチ踏んだよね?」
 自分の意思に反して土下座の姿勢を取っていく、メデュレーンの恐ろしい歌の効果だ。
「そ……それがどうしたんだよ!」
 あの踏んだスイッチに何かあるのか?そう思った矢先、足先から冷たい感触を感じた。
「あのスイッチのトラップ……気づかなかったけど触れると石化しちゃう透明の障壁があるのよね~♪」
「なん……だと……!?」
 頭は項垂れたまま必死に抵抗するが、石化の侵食は下半身を完全に石に変えてしまっていた。
「そう……触れただけですぐには石にしないわ?遅効性の罠……よ♪」
「ちくしょう……まともに勝負しやがれ、クソが!」
 その遅効性の罠にまんまとかかってしまったかこはこの屈辱的な形で石像になりつつあったのだ。
「そんなことしたらこっちが確実に負けちゃうじゃない?」
「ぐっ……うっ……あぁ……ぁ……」
 身体のほとんどは石に……残る頭も石化していき、屈辱の表情を浮かべたまま石化は完了した。
 狐の耳も尻尾も灰色に染まりつくしており、隣に置いてある衣服が今まで彼女が生きていたであろう証となっている。
「ふふっ……丁度新しい椅子が欲しかったのよね♪」
 かこの背中に乗り、座り心地を試しつつもマイクを持って司会を進行していく。
「ということでかこちゃんは残念ながら人間石像椅子……もとい妖狐石像椅子となりました~♪」
 また一人メデュレーンのコレクションが増えてしまった……。

成功 🔵​🔵​🔴​

アルミナ・セシール
迷宮なんてさっさとクリアしてあげるわ!
UC【コード・フィフス:マックススピード】を発動、高速移動で迷宮をガンガン突き進んでいくわ。このスピードなら罠が発動する前に突破してあげる!

って迷宮進んでたら急に歌が聞こえて……なによこれ歌を聞いたら体の自由が効かない!?
勝手に体が歌の聞こえる方へ、スピーカー付きのメデュレーンのやたらリアルな絵画が。

それを目の当たりにして急に土下座したまま石化したいという感情が……
いやよそんな屈辱的な事するもんですか!

でも体はそのまま土下座の体勢になって歌によって呪われたためかメデュレーンに謝罪して石化を懇願するまでに……

(やられ希望 アドリブ大歓迎です)



「さて!3人目の挑戦者は……アルミナ・セシール(タイプ・フィフス・f31124)ちゃんね!」
 妖狐の石像椅子に座りながらも進行を続けるメデュレーン。
「なんと!彼女はレプリカントと呼ばれる種族なの! ……ところでレプリカントって何なのかしらね?」
 ちなみに、参加した際に参加者の情報がメデュレーンの元に転送されていくが、細かなところまでは彼女は良く分かっていないようだ……。
 いや、それよりもこれってとんでもない個人情報漏洩じゃないか……?
「まぁ、それはそれとして……彼女が迷宮に挑戦するわ!果たして脱出できるか、石像にされるか……?」

「迷宮なんてさっさとクリアしてあげるわ!」
 気合十分のアルミナは『最良の機体』として強さを求めるレプリカントの女性だ。
 初手からユーベルコード【コード・フィフス:マックススピード】を発動させる。
「これで迷宮を突き進んでいくわ!」
 高速戦闘モードとなったアルミナは猛スピードで迷宮内を高速で突き進む。
 トラップが発動する前に高速スピードによって無傷で突破していく。
 このまま何事も無くクリアできる……はずであった。
「何……?歌……?」
 道中、歌声が聞こえてきた、司会者自ら迷宮に?そんなまさか……?
 何がどうなっているのかわからないまま、その歌声を聞いてしまう。
 高速戦闘モードを自ら解除し、体の自由が効かなくなってしまう。
「ぐっ……体が動かない……」
 力いっぱい動かそうとしてもぴくりともせず、体はある部屋へと歩いていく。
 そこにはメデュレーンの絵画が飾られており、しかもやたらとリアルな感じの仕上がりになっている。
 さらに左右には大きなスピーカーが……これは罠だとアルミナが気付いた時には手遅れだった。
 絵画の周りには土下座したまま石像と化した犠牲者達を目の当たりにする……。
 彼女もその中の一つにされると分かった途端、自分自身も土下座したまま石化したいという感情を感じ始める。
「いやよ!そんな屈辱的な事するもんですか!」
 必死に同じ末路を辿るまいと口ではそう言ったものの、体はそのまま土下座の体勢を取ってしまっている。
 次第にスピーカーから流れる、嫌と言うほど耳に入る歌声によって心も折れてしまい……。
「あぁ……こんなトラップに掛かってしまった無様な私をお許してください……」
 完全にこの部屋のトラップの術中にハマってしまっていた。
「石化による……救済を……」
 同時に絵画のメデュレーンの目が光り出す。
 その光を浴びたアルミナの身体は次第に灰色に……石化していく……。
「あぁ……」
 石化による安心感からか、または別の感情によるものなのか……石化が進行する度に甘い吐息が漏れ出す。
 しかし、その口でさえも石化の侵食によって動かなくなる。
 瞳も……髪も……毛の一本も残さず、石へと変わり果ててしまった。
 絵画の間に土下座のポーズの石像がまた一体増えた……。

「と、言うことでかっこいいお姉さんは見事無様な土下座石像に変わっちゃいました♪」
 所変わって石化していくアルミナを最後まで見届けたメデュレーンはモニタを見ながらもトラップについて解説していく。
「どんなに速くてもあの部屋の前で歌が聞こえてしまった時点で詰みなのよね♪」
 3人目の犠牲者が出てしまった現状……迷宮を突破し、メデュレーンの元へと辿り着ける者はいるのだろうか……?

成功 🔵​🔵​🔴​

二尾・結
『運命と因果の逆転劇』の効果で難なく迷宮を突破出来たわ!クリア直前に一回スイッチみたいなものを踏んだ気がするけど不発だったし!

というわけで来たわよメデュレーン!さぁ、私を石にしてください……
土下座ですね、頭を踏みつけられるのも嬉しいです……
あぁ、体が冷たい石に変わっていくのが気持ちいい……

※踏んだスイッチは実は「自ら石になりたいと望むようになる催眠トラップ」で、結は散々嘲笑われた後、メデュレーン直々に幸せそうな表情のまま石像にされてしまいます。

アドリブ、絡み歓迎。



「どんどん行くわよ~?次の挑戦者は二尾・結(通りすがりのツインテール・f21193)ちゃん!」
 犠牲者が増える程、テンションが上がり調子に乗り始めるメデュレーン。
「どうやら『相手の攻撃を全て受け切った上で倒す』がモットーだそうね?ドMさんかな……?」
『だぁーれがドMよ!!そっちへ行ったら覚悟しなさいよ!』
 と、モニタの向こうから結の怒号が響き渡る。
 実際、メデュレーンのいるモニタから迷宮内には聞こえていない筈なのだが……?
「あれー?こっちからだと聞こえていない筈なのに……?ま、楽しみにさせてもらうね?」

「絶対この迷宮を突破するわ!そんでもってあのメデュレーンをこてんぱんにしてあげるわ!」
 と、決意を示しつつ結は迷宮に足を踏み入れた。
 ユーベルコード【運命と因果の逆転劇】によって『あらゆるトラップの回避』に成功していく。
 トラップの回避が困難なほどこのユーベルコードは存分に発揮されていくのだ。
「ふっふーん!もうすぐ出口じゃない?あっけないわね~?」
 ユーベルコードの効果でトラップなんて存在しないに値する、ただの迷宮というヌルゲーと化してしまった。
 しかし、彼女の慢心が大きな大失敗を起こすこととなる。
 ゴールの直前にスイッチみたいなものを踏むが、特に何か起こるわけでもなくそのまま通り過ぎて行った。
「あれ?スイッチみたいなもの踏んだ気がするけど不発だったし!」
 瞬く間に迷宮を突破した結はメデュレーンが待ち受ける広間に辿り着いた。

 広間という何もない空間……奥には犠牲者が立ち並ぶ石像の間がある……そして対峙する二人だが……。
「というわけで来たわよメデュレーン!さぁ、私を石にしてください……」
「あれ~?石像になりに来たの?」
 と、しらばっくれているメデュレーンだが、実はゴール直前に踏んだスイッチ……『自ら石になりたいと望むようになる催眠トラップ』だったのだ。
 何も起こらなかったのは催眠と言う手段であったため、慢心状態の結には見抜くことができなかったのだ。
「じゃあ……土下座しなさい♪」
「土下座ですね、頭を踏みつけられるのも嬉しいです……」
 自ら土下座をする結の頭にメデュレーンの足……ではなく尻尾を踏みつけていく……踏みつけているのか?
「あははは……♪直々に自分から石になりに来ただなんて……ホントにドMさんだったのね?」
 加虐的な表情を浮かべるメデュレーンは仕上げに彼女の顎を引かせてお互い見つめ合う形となる。
「いい子ね……それじゃあご褒美に石にしてあげるわ♪」
 石化の魔眼が光る、それを浴びた結の身体は足先から石へと変わっていく。
「あぁ、体が冷たい石に変わっていくのが気持ちいい……」
 乾いた音が連続して広間に響き渡る、灰色の侵食が慢心によって無様な敗者となった彼女を襲っていく。
「あっ……」
 短い声を最後に完全に石化する……その表情は幸せそうな表情を浮かべていた。
「あっさり迷宮を突破したときはヒヤヒヤしたけども……所詮はこんなものね~♪」
 こうしてまた一人の猟兵が石像へと変わり果てた。

 石像の間……新たに石化した結が追加され、マイクを持ったメデュレーンは司会を進める。
「さて!ドMちゃんがこーんな無様な姿になっちゃいましたね~♪」
 硬い灰色となった彼女の頭をぺちぺちと好き勝手に叩いていく。
「現時点で突破した参加者は二人……あれあれ~?みんな気合十分の割には石像が増えてきてるぞ~?」
 と明らかな煽りとも取れる発言をする、本来なら炎上必須な発言だが……『存在しない筈の番組』だからこそやってのけるのだ……。

成功 🔵​🔵​🔴​

マスクド・サンドリヨン
〇厄介ね。トラップを見抜く技術なんてないし……。
「ここは強行突破でいきましょう、姫華」

UCを使用。空を飛んで地上トラップを回避しつつ、立ちはだかる仕掛けはプリンセスハートで破壊して進むわ!
けどそんな私の前に立ちはだかったのは、犠牲者が埋め込まれた壁。破壊する訳にもいかないし、引き返そうとしたら同じ壁が降りてきて……そして密室になった所で石化ガス!?
じわじわと石化させられる恐怖にも最初は耐えるけど、先にピジョンが固まったら心が折れちゃう。
必死に助けてと懇願して、スピーカーから命じられるままに、土下座で命乞いまで。
もちろん許して貰えず、涙と共に石化――部屋に入ってきたメデュレーンに座られちゃうの。



「次の挑戦者……えっと……何人目だっけ?」
 色々楽しんでいたおかげで次が何人目なのか度忘れしたメデュレーン。
「ま、いいわ!次の挑戦者はマスクド・サンドリヨン(仮面武闘会のシンデレラ・f19368)よ!」
 モニタに映るのはヒーローマスクを被った少女……マスクド・サンドリヨンだ。
「ヒーローマスク『ピジョン』と『灰崎・姫華』が心を通わせて生まれた正義の仮面プリンセスだって!何だかかっこいいわね♪」
 彼女にとってはその『かっこいい』は本当にかっこいいという意味ではなく、そのかっこよさを台無しにされるほど石化された姿を想像した上でのことだ。

 その頃……迷宮へ足を踏み出せず、姫華は迷っていた。
「厄介ね。トラップを見抜く技術なんてないし……」
 彼女にはそういった技術は持ち合わせていなかった、だからと言ってこのまま立ち往生するのも諦めるのもしたくはない。
「ここは強行突破でいきましょう、姫華」
 ヒーローマスクのピジョンはユーベルコードによる強行突破を提案する。
 その提案に姫華も同意し、ユーベルコード【ドレスアップ・プリンセス】を発動させる。
 豪華絢爛なドレス姿に変身し、迷宮へと飛翔する……。
 道中、地上からのトラップは空を飛んで回避していき、立ちはだかる仕掛けにはユーベルコードによって強化された【プリンセスハート】で破壊していく。
 このままいけば何事も無くメデュレーンが待ち受けるゴールまで辿り着けるはずだった。
「待って!姫華!その壁は破壊しちゃダメです!」
 ピジョンの声に迫りくる壁をよく見ると、必死に手を伸ばしたまま埋め込まれた妖怪少女の痛ましい姿が浮き出ていたのだ。
 このまま破壊してしまうと犠牲者も壊してしまう恐れがあった。
「破壊する訳にもいかないわ……引き返しましょう!」
 姫華は引き返そうとした……が、その先を隔てるかのように別の壁が下りてきてしまった。
 その壁には妖怪少年が苦しそうな表情で埋め込まれた姿だ……。
「しまった……逃げ遅れて……」
 追い討ちに石化ガスが密室に充満していった。
 姫華の身体もピジョンも石化の侵食を受け、身体のあちこちが灰色に染まっていく。
「は……早く何とかしないと……」
 必死に石化の恐怖に耐える彼女の心を折るかのごとく、先にピジョンの石化が完了してしまった。
 ピジョンの声が聞こえなくなったことで姫華は完全に恐怖に晒されてしまった。
「くすくす……助けてほしい?」
 いつの間にか出ているスピーカーから声が聞こえる……メデュレーンの声だ。
「た……助け……て……」
 喉も石化していく中で、必死に絞るように懇願する姫華にスピーカーからの声の反応が返ってきた。
「それじゃあ土下座しなさい?命乞いをしなさい?そしたら許してあげる♪助けてもあげるわ♪」
「は……い……」
 動きにくくなっていく中、何とか土下座のポーズを取ることができた。
「しま……した……助け……て……くだ……さい……」
 ほとんど石化が進行し、声を出すのも不可能に近い状態となっていた。
「あはははは……許すわけないじゃない?迷宮に迷い込んだ者はみーんな石になるの?じゃあね~♪」
 ぶつりと切れたスピーカーからの声はこれ以降聞こえなくなった……もしかすると耳も石化しているため聞こえなくなったのかもしれない。
 絶望の淵に叩き落とされた姫華の目から涙が流れる……前にその瞳が石化、涙も石へと変わり果てる。
(いやだいやだ……おねがい……ピジョン……たすけて……)
 心の中で必死に助けを求める、しかしその声を聞こえる者は誰一人いなかった。
(こん……な……さいご……い……や……)
 折れた心も石へと変わり、絶望を彩った土下座の石像が出来上がった。

「は~い♪ようこそ♪無様な石像になっちゃったわね~」
 石像の間に転送されてきた姫華をメデュレーンは撫でたり叩いたりしている。
「二つ目の椅子ゲットー♪これはこれで座り心地がいいわね~」
 彼女もまた椅子として使われることとなった、本人自身心まで石化してしまっているため気づくことはないが……。
 こうして次なる犠牲者を求めてメデュレーンは次の挑戦者を紹介していく。

成功 🔵​🔵​🔴​

マヒロ・ゾスティック
アドリブお任せ
切断やグロ以外の扱いOK

また面白そうな番組やってるじゃん
なら楽しませて貰おうっと♪

元忍だし、本気出せばいけそうだけど……快楽主義のボクは敢えて行かない!
わかってる罠にかかりにいく!
あ、石化しちゃう♥️
動けなくなっちゃうう、とあっさり石化して動けない状態楽しみつつ、UC発動して動けない間に魔力をチャージ

敵の所まで運ばれたら、UCでここまで貯めた快楽魔力をぶっぱなして石ごと敵を吹き飛ばす
あーキモチ良かったあ♥️
じゃあ帰……あ、ダメか

敵にお返しにぶちのめされて
敗北無様ポーズで石化されて
コレクションなり椅子なり他のインテリア扱いどれでもOKでされちゃう
無様な石置物にされちゃうのもいい♥️



「次の挑戦者は……マヒロ・ゾスティック(堕ちし快楽の淫魔忍・f31759)ちゃ……じゃなくて『くん』ね?」
 一瞬女の子と間違えそうなメデュレーンはすぐに訂正する。
「とってもかわいらしい男の子ね♪何だかキモチ良くなるのが大好きみたいね?」
 彼女はマヒロの『キモチ良くなる事』に対して笑みが止まらないようだった。

「また面白そうな番組やってるじゃん!なら楽しませて貰おうっと♪」
 最初から石化される事(どちらかと言うとキモチ良くなれる事ではあるが……)を望んでいたのだ。
 元忍であるマヒロは本気を出せばトラップだらけの迷宮を抜けることはできる。
 だが、彼にとっては快楽主義であるため敢えて突破する事を捨てる。
 初手からのトラップに自ら掛かりに行くのだ……。
「石像……となると……?」
 道中、目の前に見つけた何体かの石像を見つける、この状態から予想すると……確実に罠があることがわかる。
 そして躊躇すらせずにその方向へと走っていくと、スイッチを踏む音がした。
 左右から何かの機械(?)が作動、そこからビームが放たれる。
「あ、石化しちゃう♥️」
 当たった箇所から石化し、ビームは至る所に可動し、石化範囲を広げていく。
「動けなくなっちゃううぅぅ……」
 ビームの掃射が終わる頃には恍惚の表情を浮かべたマヒロの色っぽい石像が出来上がった。
 あっさり石化して動けない状態を楽しみつつも、それだけで終わる彼ではなかった。
 ユーベルコード【淫魔忍法奥義・完全束縛快魔砲】によって動けない間に魔力をチャージしていく。
 石像と化した彼の周りは光に包まれ……その場には彼の石像を除く他の石像達が残されていた……。

「え?即終わり?流石にそういうのはつまらないわよ~!」
 転送先の広間で待ち受けているメデュレーンは、モニタで即石化したマヒロの姿を見て不満気だった。
 光を放ち、転送された彼の石像が目の前に置かれていた。
「ん~……でもこんなにも気持ちよさそうに石化しているのははじめてだな~?」
 と、何の気なしにつんつんと彼の頬を突く……その直後、彼の身体から突然大きな衝撃波が生まれた。
「え?きゃぁぁぁーーー……!?」
 メデュレーンは思い切り吹き飛ばされていった。
 マヒロのユーベルコードによって貯めてきた快楽魔力を転送後に解放、石の殻ごとメデュレーンを吹き飛ばしたのだ。
「あーキモチ良かったあ♥️」
 石化から解放し背伸びをしたマヒロは満足気であった。
「じゃあ帰……あ、ダメか」
「あーのーねぇぇ……」
 しかしこのまま素直に帰してもらえるわけでもなく、メデュレーンは怒っていた。
 少なくとも石像の間に転送してなくて良かった、折角のコレクションが壊れてしまう可能性もあったからだ。
 そのあたりは色んな意味で偶然ではあったが、まさかこうやって吹き飛ばされるなんて思いもよらなかったのだ。
「やりたい放題やって帰れるなんて思わない事ね!」
 強靭な尻尾でマヒロを叩きつけていき、そのまま首根っこを掴んでいく。
「あら?抵抗はしないのね?それもそうよね……『キモチ良い事』が好きなんでしょう?」
 その言葉に彼は期待の目をメデュレーンに向ける。
「ふふふ……コレクションにしてあげようかしら?それとも椅子?他のインテリアも捨てがたいわね?」
 そして何かを思いついたように彼女の目が光り……。

「ちょーっとトラブルがあったけども、挑戦者なこの通り……」
 再度、メデュレーンによって石化したマヒロの姿は……。
 トラップに掛かった時のポーズ以上に淫靡で性的なポーズを取った姿で石像群の一体に加えられていた。
(無様な石置物にされちゃうのもいい♥)
 彼も彼で無様な石像と化した自身の姿に興奮を覚えるのであった。
「今回は一癖も二癖もある挑戦者ばかりね!流石に疲れてきちゃたわね~」
 と、メデュレーンに疲れの兆しが見えてきていた……。

成功 🔵​🔵​🔴​

四王天・燦
シーフが罠にかかるわけねーっしょ
慢心のまま迷路に入るぜ

罠使い・第六感で罠を看破して進む
迷わないようチョークで印をつけておくよ
石化罠ばかり気にして回転床に掛かったりはご愛敬
やべ、来た道分からなくなった

焦りから罠に掛かり始める
ガスや毒針でじわじわ石化
体内で石化した部分がゴリゴリと擦れ気持ち悪さに石粒の涙が流れる

最後って所で落とし穴に落ち石化毒を持つ蛇の群れに絡まれ、絶叫を残しながら埋もれ―
気合と限界突破で狐火を爆裂させて這い上がるぜ

殆ど石となり感覚がない
顔も八割は石だ
吐く息も石化の瘴気混じり

メデュレーンがショック受けている内に琥珀の檻で封印する
最期に光る魔眼を直視してしまうのでした
ぁぅ…誰か助けて



「さぁて!休憩も終了!残りの挑戦者もあと少しね!」
 しかし、そう言いならもメデュレーンの疲れは一目瞭然であった。
「次の挑戦者は四王天・燦(月夜の翼・f04448)ちゃんね!今回2回目の狐ちゃんね♪」
 石の椅子に座りモニタを見る、このまま誰も突破しなければ彼女の勝ちだ……。

「シーフが罠にかかるわけねーっしょ!」
 盛大なフラグを立てつつも燦は慢心のまま迷宮へ入っていく。
 とはいえ、シーフである以上【罠使い】や【第六感】を巧みに使って罠を看破して進んでいく。
 さらには迷わないようにチョークで印をつけていくが……。
「あっ……」
 石化の罠ばかり気にしてしまったため、普通の罠……回転床に掛かってしまうがそこはご愛敬。
 とはいえ、回転床のせいで方向感覚が麻痺してしまう。
「やべ、来た道分からなくなった……」
 その焦りからフラグ通りに石化の罠にも掛かり始める。
「しまっ……けほっ……」
 即効性ではない石化ガスを浴びせられていき、身体の末端から石化侵食していく。
「くっ……このままじゃ……ぐぅぅ……!?」
 今度は石化の針に刺され、そこからじわじわ石化していく。
 石化が侵食するほど身体が重くなっていくと同時に、体内で石化した部分がゴリゴリと擦れ、気持ち悪さに石粒の涙が流れる。
 それでも無理に身体を動かし進む度に痛みと気持ち悪さが入り混じっていく。
「も……もうちょっと……で……なっ!?」
 だが、ゴールは目の前まで来ていた……が、直前で更に絶望へ突き落すかのように彼女の真下に落とし穴が開いた。
 その先には……石化毒を持つ蛇の群れが、獲物を待っていたかのように燦へと群がっていく。
「いぎっ―――あっ―――やっ―――」
 絶叫を残しながら全身を石化蛇に覆われていき、二度と動くことは―――

「がああぁぁーーー!」
 ないわけでもなく、直後に気合と限界突破の狐火を爆裂させ、纏わりつく蛇を吹き飛ばしていく。
 落とし穴から這い上がった頃には燦の身体のほとんどが石化しており、感覚も徐々に失っていっている。
 顔の八割も石と化して吐く息も石化の瘴気混じりになっており、もはや人と石の中間のようなものであった。
 それでもゴールを抜け、大きな広間を抜け、メデュレーンが待ち受ける石像の間までほぼ気合でたどり着いた。
「きゃぁぁーーー!?ちょっと!!その姿……!?」
 迷宮を突破されたショックもあったが、燦の姿を見て別の意味でショックを受けていた。
 その隙を逃さない彼女はユーベルコード【符術"琥珀の檻"】を発動させる。
「はっ……しま―――」
 メデュレーンの身体は琥珀の檻に閉じ込められ封印されてしまう。
 が、完全に閉じ込められる前に石化の魔眼を燦に浴びせていく。
「うぅっ―――」
 残った生身も石化の侵食に飲みこまれていく。
「ぁぅ……誰か……助け……て……」
 心身共に弱っていた燦が伸ばす腕も石化し、目の前も石化によって暗くなり、次第に意識も手放す。
 動く者は誰一人いない……はずだった。
「っっっっぷはぁぁぁぁ!死ぬかと思ったぁぁーー!」
 封印されていたはずのメデュレーンが琥珀から派手にぶち破って脱出してきた。
 あの時、放ったユーベルコードは石化の影響もあってか完全ではなかったようだ……。
「……でも、石化しても向かってくるなんて……好みかも♪」
 完全に石化した燦の身体を舐め回すように見ているメデュレーンの体力はほぼ限界に迎えてきた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ラモート・レーパー
対(ラモート・アンゲルス)と連携
「つまりここをちゃっちゃと出ればいいんでしょう?」
 ゲーム開始と共にUCを発動。存在をオブリビオンに書き換え対から受け取った白馬の王子様でメデューレーンちゃんの場所へワープ。味方の場所にワープするUCなのだからオブリビオン同士は味方同士のはずよね。それに自力で来たから弱体化もするはず。ルールに明記してないんだから反則とは言わせんぞ。
ワープ直後先制で白馬を蹴り飛ばし牽制。角を折ってナイフにし胸元、喉を中心とした呼吸器狙いでUCによる手数で切り込んで行く。


ラモート・アンゲルス
対(ラモート・レーパー)と連携
「あ……(察し)分かってましたけど、対が正攻法でいくわけがないですよね」
 ゲーム開始と共にUCを発動し、対に白馬の王子様を渡します。対はワープで攻略しますけど、私の方は地道に迷宮の突破を試します。
分岐点に来るたびに目印をつけ罠には細心の注意をして進みます。
罠を見つければ可能で有れば罠を解除し、それが出来ない場合は警告文を残し先に進みます。
迷宮を突破出来れば対のフォローとして信仰の盾と白剣を構えて動き回ります。



「さ……最後の挑戦者は……え?二人??」
 ぜーはーと息も絶え絶えなメデュレーンはまさか二人参加者に驚く。
 どちらか片方が辿り着いてしまえば……彼女にこの上ない危機が迫っていた。
(どうしよう……でも……そのまま二人とも石化してしまえば……逃げ切れる……!)

 と、紹介すらしていなかったが、迷宮に挑戦する二人……ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)とラモート・アンゲルス(生きた概念・f18548)だ。
「つまりここをちゃっちゃと出ればいいんでしょう?」
「あ……分かってましたけど、対が正攻法でいくわけがないですよね」
 やる気満々なレーパーとそれを察したアンゲルスは目の前の迷宮入り口へと足を踏み入れた。
「さぁ!行くよ!!」
 スタート直後にレーパーはユーベルコード【夜の領域】を発動、自らの存在をオブリビオンへと書き換えていく。
 同時にアンゲルスは【技の祝福】を発動させて、対にユーベルコード【白馬の王子様】を渡す。
 そのユーベルコードは『同じ世界にいる任意の仲間の元にテレポートできる』……つまり、オブリビオンに書き換えたレーパーはあっと言う間にメデュレーンの元へとテレポートしていったのだ。
「私も行きましょうか……」
 一人残ったアンゲルスは地道に迷宮攻略に勤しんだ。
 分岐点に来るたびに目印をつけていき、罠には細心の注意を払って進んでいく。
「あれは……」
 複数の石像を見つける、恐らく石化された犠牲者達だろう。
 そうなれば自ずと罠があることがわかる。
 可能であれば解除したいところだが、様子を見るからに迂闊に足を踏み入れたら作動してしまうようだ。
「仕方がないですね……」
 と、近くに警告文を置いて、罠から遠回りする形で進んでいく。

 その頃……。
「ちょちょちょ……!?」
 石像の間でモニタを見ていたメデュレーンは理解が追い付かなった。
 スタートした直後に参加者の一人が消えた……と思ったら目の前に参加者ではない何者かと何故か白馬が現れた。
 さらにその何者かが……あの消えた参加者の一人、レーパーが白馬に乗ってテレポートしてきたのだ。
「そ……そんなのアリなのー!?」
「ルールに明記してないんだから反則とは言わせんぞ!」
 確かにそんな行為は反則と入っていないが、まさかそんな強硬策があったなんて司会者本人も考えられなかった。
「くぅぅ……二人纏めて石化しちゃえば何事もなく終わると思ったのにぃー!」
 戦闘が開始された、まず先制にレーパーが乗っていた白馬を蹴り飛ばして牽制、メデュレーンも魔眼によって白馬を石に変える。
 その間にも彼女は自身の角を追ってナイフとして携帯する。
「まだ……まだ終わるものですか……!」
 レーパーが喉を中心とした呼吸器を狙っているが、メデュレーンもまだやられまいと寸前で回避をし、伏せて姿勢を低くしながら石像の間から蛇のごとく這い出ていく。

 敗者が転送してくる広間に丁度アンゲルスがゴールしてきた。
「げっ!?もう片割れも来てる……!?」
 逃げ場を失ったメデュレーンだったが、そのまま突破して何処かへ逃げてしまえばまだ勝ち目があると判断し、アンゲルス……というよりは出口に向かって飛び掛かってくる。
 だが、彼女は【信仰の盾】と【白剣】を手に持ち、出口へ逃がさないように立ち回っていく。
「くぅぅ……邪魔しないでよ!迷宮内で二人とも石像になっちゃえばよかったのに!」
「石化なんてまっぴらごめんです!」
 その時にはレーパーも追いついて参戦する、実質2対1となりメデュレーンが弱体化の影響もあって完全に不利になっている。
「わぁぁぁーーー!!!」
 完全に自棄を起こし、再度アンゲルスに向かうが……。
「そこっ!」
「がっっっ!!」
 刹那、背後からレーパーのナイフが喉を切り裂いた。
「アァ……マダ……マダ、ツヅケタカ……ッタ……」
 メデュレーンは地に伏し、身体から黒い靄が溢れ出し四散した。
 その場にメデュレーンの姿がいない代わりに、元々飲み込まれていたセイレーンが倒れていた。
「大丈夫……でしょうか?」
 アンゲルスが駆け寄り、倒れているセイレーンを抱きかかえる。
「うっ……私……は?」
 気絶から回復した彼女はアンゲルスを見ると驚く。
「ひゃわわわ!?どどどどうなって……!?」
「落ち着いて!あなたは骸魂に飲み込まれていたの」
 そう言われたセイレーンは呆然として周りを見る。
 石像の間から騒がしい声が聞こえてくる……恐らく骸魂を倒したことによって石化した者達が戻ったのであろう。
「そ……そうなんだ……うぅ……」
 そこにレーパーも励ましの言葉をかける。
「大丈夫!悪いのは骸魂なんだから、セイレーンさんは悪くないよ!」
「うぅ……ありがとう……ごめんね……」
 涙ぐみながらも助けてくれた猟兵達に感謝を述べた。
 こうして『メデューサの迷宮』は終わりを告げ、存在しない筈の番組と現実世界との切り替えの阻止に成功した!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月14日


挿絵イラスト