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リア充呪殺いたします

#キマイラフューチャー #猟書家の侵攻 #猟書家 #マレーネ・ヴァルハイト #スクラップビルダー

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●リア充呪殺代行お引き受けします
「ふむ。つまり祭壇の建設を依頼したいと」
「はい。是非こういったものによって呪詛を撒いていただきたく。あ、それとこれ、つまらないものですが」
 事務所のような場所で向かい合っている二人の男女。女は一見すれば普通だが、男の方は明らかな異形……具体的に言えば頭部がバウムクーヘンになっていた。バウムクーヘン男は粗品入りと思しき袋と共に、一枚の図面を差し出した。
「なるほど。いかにも祝福と幸せに満ちた建物ね。皮肉が効いていて私好み」
 図面に目を通す女。そこにはチャペルと思しき建物の設計図面が書かれていた。
「いいわ。これも我らヴァルハイト呪術教団、ひいては偉大なるキング・ブレイン様のため。手勢の集め方はいかに?」
「は、それも既に骨子ができております。こちらをマレーネ様のやりやすいようアレンジしていただければと」
「なるほど。大まかな方針としてはイベントを装いスクラップビルダーを集める、普段通りの流れと変わらないわね。これならそう手間もかけずに始められる。ところで質問があるのだけど」
「は、何でしょう?」
「このイベントの名目である……婚活パーティ、て何? 他のパーティだとだめなの?」
「は、簡単に言えば幸せを餌に未だ祝福されぬ男女を集めるようなイベントで……その部分は基本的に変えないで欲しく思います」
「そう……まあ分からない所は貴方たちにやってもらうわ」
 女はそう言って書類を熟読し、バウムクーヘン男は額の汗を拭うのであった。

●本人がどうかは分からない
「こんにちは。本日はキマイラフューチャーで猟書家戦です……」
 アレクサンドラ・ヒュンディン(狗孤鈍狼・f25572)が、集まった猟兵たちにそう言った。
「今回相手となるのは『マレーネ・ヴァルハイト』。ヴァルハイト呪術教団という悪の組織を率いて、世界中に呪詛を撒こうとする猟書家です。彼女がこの度チャペルを改築して呪術祭壇を作ってそこから呪詛を撒こうとしているようなので、これを止めてください」
 祝福に満ちた場所を呪いの場として築こうとは悪趣味にも程があると、猟兵たちから怒りの声が上がる。
「彼女はここの建設のため、スクラップビルダーを集めています。彼らを殺害し蘇らせる事で、建築用の奴隷としているようで」
 利用に殺害を前提としているあたり、強制労働を強いるタイプの猟書家よりさらに悪辣だ。
「ここにはイベントスタッフに扮した『バウムクーヘン怪人』という怪人がおり、彼らが殺害の実行犯となるようです。まずはチャペルに乗り込み、すでに集まってしまったスクラップビルダーを守りながら彼らを倒してください。彼らは呪術の力を得て黒く禍々しい姿……チョコ味風な色となっています」
 能力としては広範囲攻撃や足止め、自己強化を使うという。
「彼らを蹴散らしたら猟書家である『マレーネ・ヴァルハイト』の登場です。彼女はスライム召喚や高速移動からの攻撃を行ってきます。召喚頼みと見せかけて意外とフィジカルも強かったりするので、お気を付けを」
 猟書家の名に恥じぬ強敵なようだ。油断は出来まい。
「さっきも言った通り、このチャペルにはスクラップビルダーが集められています。彼らは婚活パーティの名目でここに集められていますが、彼らの意を汲んで守ってあげることで応援やサポートを行ってくれます。もちろん皆さん恋愛や結婚に関する願望ありですので、彼らを元気づける、恋愛だけが人生じゃないと諭す、お友達から始めてあげるなど信頼関係を築いてみるといいかもです。また性格は色々ですが、呪術の力ゆえか普段はそう言うのに来ないような陰キャ系の方も来てたりするので、自分が共感、あるいは元気づけやすそうな人を選んでみてもよいでしょう」
 奴隷として使うためか、ジョブとしての実力は高いものが多く集められているようだ。
「ちなみにこの作戦、ベースはバウムクーヘン怪人考案の持ち込み企画なようです。まく呪いもリア充爆破系の呪いの様で……とは言ってもマレーネにも十分利益のある作戦なので、途中でやめるようなことはしません。きっちり最後まで倒しきってください」
 リア充爆破の為に独身勢を犠牲にしようとは邪悪というか若干本末転倒感漂うが、マレーネはキマフュー思考が薄めなためその辺りは気にしていないらしい。
 ともあれ、猟書家の活動は止めねばならない。アレクサンドラはグリモアを起動し、猟兵たちをキマイラフューチャーへと送り出すのであった。


鳴声海矢
 こんにちは、鳴声海矢です。大祓百鬼夜行の途中ですが他世界の猟書家戦も出していきます。
 今回のプレイングボーナスはこちら。

『プレイングボーナス(全章共通)……スクラップビルダーに応援される(戦いに使える地形などを作ってもらえばそこそこ役立ちます)』

 スクラップビルダーたちは婚活パーティの名目でここに集められており、全員独身です。恋愛や結婚に関する願望はそれなりにありますが、事情は全員違うのでやり易そうな人を探し(捏造し)て協力を取り付けてください。種族はキマイラフューチャー系、サブジョブは色々です。大体は地形の改造や即席の大道具などを作ってくれます。

 第一章では『バウムクーヘン怪人』との集団戦。彼らはボスから呪詛の力を借り、頭部がビターなチョコ色に染まっています。なお彼らも皆独身ですが、スクラップビルダーと違い共感してあげても職務を放棄することは(多分)ありません。

 第二章では猟書家『マレーネ・ヴァルハイト』とのボス戦です。この作戦自体バウムクーヘン怪人が持ち込んだものですが、彼女は呪いが撒ければそれでいいため作戦に疑問は持っていません。なお結婚願望とかは特になく、婚活が何かもいま一つ分かっていません。ここでもスクラップビルダーは協力してくれますが、彼女との殴り合いはさせない方が賢明です。

 最後に、間違える人はいないでしょうがネタシナリオです。依頼が失敗しない範囲でなら敵に共感してあげるのもいいんじゃないでしょうか。まとめて他の猟兵に討伐されるかもしれませんが。

 それでは、赤い糸で結ばれたプレイングをお待ちしています。
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第1章 集団戦 『バウムクーヘン怪人』

POW   :    結婚したのか…俺以外の奴と…
【青春時代の甘酸っぱい思い出】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【バウムクーヘンに仕込んだ苦い涙】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    お前と結婚するのは俺だと思ってた…
【失恋の嘆きをたっぷり含んだバウムクーヘン】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    涙のバウムクーヘンエンド
【引き出物の入った紙袋】から【涙で濡れているバウムクーヘンの包み】を放ち、【憐れみを誘うこと】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 キマイラフューチャーにあるチャペル。ここが改装のため式はしばらく入れられないとして、ある教会主催のスクラップビルダー限定婚活パーティを催すという告知があったのが少し前。その告知によって集まった男女が、それぞれまずは分かれて席についていた。
「えー、それではお集まりの皆様、これよりヴァルハイト教会主催の婚活パーティを始めます。まずこの会の目的から……」
 多くの男女の前で、進行役らしき男がマイク片手に喋っている。なお、男の頭はガッツリバウムクーヘンなのだが、別に誰も気にしていない。インパクト狙いで怪人風の被り物をするなんてキマイラフューチャーでは使い古されたつかみの手だし、何なら本当に怪人だって楽しければ気にしないのがキマフュークオリティだ。
 だが壇上で話している男はもちろん、傍らに控えているスタッフたちの全てが自分たちを皆殺しにするための凶器(バウムクーヘン)を隠し持っていることを気づいている者は誰もいないだろう。パーティの開始と同時に彼らはバウムクーヘンを放ち、カップル成立の間もなく参加者を皆殺しにするつもりなのだ。
 こんな地雷じゃすまないパーティの成立を認めるわけにはいかない。猟兵よ、急ぎ会場に乗り込み独身男女たちを助け、孤独に狂ったバウムクーヘン怪人を倒すのだ!
ニクロム・チタノ
婚活パーティーかぁ、ボクまだ子供だからよくわからないけど他人の幸福を邪魔するのは許さないよ!
キマイラフューチャー相変わらず面白い場所だね
さて、パーティーを守るためにボクはスクラップビルダーのみんなに協力お願いします、みんな行くよ!
会場にはボクの姉妹も来てくれたよ!
妹達姉様方力を貸して
姉妹達の重力波を集中して動きを止めます今のうちにやっちゃいましょう
オブリビオンのみんな
来世では幸せ見つけてね!



 婚活パーティが行われている改築予定のチャペル。そこに今一人の人影が現れた。
「婚活パーティーかぁ、ボクまだ子供だからよくわからないけど他人の幸福を邪魔するのは許さないよ!」
 その言葉通り、その人影は婚活という言葉に縁を持つにはいささか若すぎるようにも見えた。その少女、ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)はもちろん遊びでここに来ているわけではない。彼女は猟兵であり、ここで行われる婚活パーティの実態を知り、それを阻止しにやってきたのだ。
 そしてニクロムは後ろを振り返り、背後の何かを確認してからチャペルの中へと乗り込んでいくのであった。

「えー、それでは以上で説明を終わります。それでは皆様……」
 その頃チャペルでは、司会役のバウムクーヘン怪人が説明を終えようとしていた。そしてその説明の終わりこそが真の目的、参加者皆殺しの合図。今がその時とばかりに司会、そして周囲に控えるスタッフたちが袋に包まれたバウムクーヘンを手に取った。その時。
「そこまでだよ!」
 チャペルの入口を蹴破って、ニクロムは中へと飛び込んできた。それと同時に、バウムクーヘンが一斉に観客に向けて放たれる。
「会場にはボクの姉妹も来てくれたよ! 妹達姉様方力を貸して」
 ニクロムの声に応えるように、大量の姉妹……2966ナンバーズたちもチャペルになだれ込んでくる。そして彼女たちは観客を守るように取り囲むと、各々で飛来するバウムクーヘンを受け止め、叩き落としていった。
 突然のことに観客たちは唖然とするが、そこはキマイラフューチャー、すぐに状況を自分たちなりに理解し始める。
「えーと、これはサプライズイベント?」
「てゆーかやっぱあの司会怪人?」
「婚活よりこっちの方が面白いかも!」
 命を狙われたことなどどこ吹く風、突如怪人対猟兵始まったことの方に興奮しだすキマフュー民たち。その姿を、ニクロムも興味深そうに見る。
「キマイラフューチャー相変わらず面白い場所だね。さて、パーティーを守るためにボクはスクラップビルダーのみんなに協力お願いします、みんな行くよ!」
 このノリなら大丈夫とニクロムがスクラップビルダーに呼びかけると、それに応えるかのように一斉にスクラップビルダーたちが会場に好き勝手設備増築を施し始めた。
「参加者の皆さん! 勝手な改築はご遠慮ください!」
 たった今まで殺そうとしてたくせに何を言うかという感じなことをバウムクーヘン怪人が叫ぶが、盛り上がったキマフュー民はそんなもの聞きやしない。次々とせり上がる台の上に立ち、姉妹たちが一斉に重力波を放った。
「ぐあ! 非リアは這いつくばっているのがお似合いとでも……そういうつもりなのか……!」
 個人個人はそんなに強くないのか、一斉に床に伏せるバウムクーヘン怪人たち。その姿を確認し、ニクロムは妖刀を構える。
「今のうちにやっちゃいましょう。オブリビオンのみんな、来世では幸せ見つけてね!」
 残念ながらここはサクラミラージュではないので彼らに来世があるかは割と微妙なところだが、とりあえずここにいてもいいことは多分ない彼らにニクロムは現世への別れを告げさせていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

狸塚・雅紀
どの世界でも似たような事やってんすねーとUDCで似たように事やってシメられた側として狐塚人格のみで参戦。

「もう大丈夫っすよ」と猟兵アピールしつつ、ビルダーさんに頼んで連携取られないように俺が一体相手取ったらそこに仕切り壁でも作ってもらうっすかね。

そしてタイマン状態にしたら【狐狸化かし】でキマヒューの子の姿に変え、そのまま作られた壁で壁ドンして【誘惑】するように「そんなに孤独ならオレなんかどっすか?」。

そのまま怪人の自己をあやふやにして俺に好意を抱く誘惑の継続攻撃も併せて嫉妬心を【浄化】して骸の海に返してやるっすかね。

たまには積極的に行くのも大事っすよ。
動かないと好かれも嫌われもしないっすから。



 リア充爆破系怪人が計画した婚活パーティ。人によっては彼らの考えにある程度の理解を示せる、あるいは身につまされる者もいるかもしれない。
「どの世界でも似たような事やってんすねーと、UDCで似たように事やってシメられた側の俺が言ってみるっす」
 例えば彼、狸塚・雅紀(キング・ノーライフの従者・f29846)もその一人……というか二人だ。色々あって今はイケメン従者としてむしろ羨まれる側の立場にいる彼だが、勝ではその手の教団のUDCとして働いていた過去を持つ。
 今回は彼を構成する二人の内、狐塚・雅紀のみでの出動だ。
 差し当たっては既に最初の奇襲的な参加者虐殺は阻止されている。未だ混迷する会場の中、雅紀は颯爽と乗り込み参加者たちへと存在をアピールする。
「もう大丈夫っすよ」
 爽やかに猟兵であることをアピールし、ビルダーたち……とりわけその中でも女性たちを即座に味方につける雅紀。別に狙って格好つけているわけではないのだが、そう言う願望がある者がある待っている場所にイケメンが飛び込んできたのだからその反応もある意味仕方ない。
 そんなビルダーたちに、雅紀はあくまで真面目に、しかし笑顔は崩さず協力を依頼する。
「敵の連携を切りたいっす。敵一体と俺だけを仕切るような壁を作ってくれないっすか? 出来ればちょっと殴ったくらいなら壊れないのを」
 その言葉に従い、巨大な壁を作って雅紀と手近なバウムクーヘン怪人を隔離するビルダーたち。その隔離空間の中、雅紀と怪人の『タイマン』が始まった。
「ちくしょう……イケメンなんかに俺の気持ちは分かるまい……!」
 彼の過去を知らない怪人は嫉妬を募らせ雅紀を睨みつける。だがそんな彼に構わず、雅紀は己の体を化術の力で包み、瞬く間にキマイラフューチャーに会った格好へと変じさせた。
「化かし合いは得意っすよっ!」
 その言葉通り、元々比較的男性的であった顔立ちをより中性的に近づけ、服装も若干パンキッシュなキマイラフューチャーデザインに変える。そしてそのまま雅紀は悠々とバウムクーヘン怪人に近づき、その顔の真横にドンと手を突いた。
「そんなに孤独ならオレなんかどっすか?」
 不敵に笑うその顔は、だが眼差しだけは真剣に、まるで真心を軽薄な口調に隠すかのような姿にすら見せる。甘い香りの立つバウムクーヘン頭にまるで味わうかの如く顔を寄せ、そしてその顔よりも甘い言葉で怪人に囁く雅紀。
「お、俺は……!」
 涙にぬれたバウムクーヘンの袋を握りしめ抵抗を試みる怪人だが、なぜかその動きは鈍い。呪詛に濡れチョコ味となった頭が、今度は上気しベリーソースがけにならんばかりの勢いだ。
 それもそのはず、雅紀の変身はただの化術ではない。誘惑の力を合わせもつ【狐狸化かし】の術なのだ。その力を至近で浴びれば、集団型オブリビオン一体など簡単に落ちて然るべき。
 バウムクーヘン怪人はスーツ姿だし口調からして男だとは思われる……まあもしかしたらこういう格好と口調で『女を捨てた』アピールなのかもしれないが、どちらにせよ最早そんなものは関係ない。すっかり雅紀に誘惑され、好意の感情と共にその中の醜い嫉妬心が浄化されていくのが目に見えてわかる。
「たまには積極的に行くのも大事っすよ。動かないと好かれも嫌われもしないっすから」
 まさにこんな風に。そう言わんばかりに雅紀が壁ドン状態のまま顔をさらに近づけていき、その口が甘いケーキに触れる瞬間にバウムクーヘン怪人は消滅し骸の海へと消えていった。
 最後に残った濡れた包みを見やりつつ、雅紀は怪人がささやかでも幸せを感じられたことを祈るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
まあ、そのあたりの事情はそれぞれですからねぇ。
何とかやってみましょうかぁ。

願望は有っても「憧れ」に近く、現実的な部分を意識されていない方もいるでしょう。
【遍界招】を使用、『F●S』各種と同様に操作可能な『スクリーン』を展開し『UDCアース』等で探してきた『動画』を流しますねぇ。
内容は『嫁姑争い』や『経済面』『DV』等、どれも『結婚が不幸を呼んだ内容』の物になりますぅ。
これ等で『結婚の暗黒面』を知っていただければ『憧れだけの方』は辞めるのではないかとぉ。

邪魔をしてくる怪人は、『FCS』で火炎弾に換装した『FRS』『FSS』で焼却、『涙』ごと焼きバームにしてしまいましょう。



 ここに集められた者たちの目的は婚活パーティ。つまりは多少なりとその意思がある者ばかりが集まっているわけである。そして企画者であるバウムクーヘン怪人も、結婚に悲しい思い出がありつつもそれを諦めきれない、色々と面倒基複雑な事情を抱えた連中であった。
「まあ、そのあたりの事情はそれぞれですからねぇ。何とかやってみましょうかぁ」
 当人は結婚願望など(恐らく)ない夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は余りその辺りの事情は詮索せず、怪人たちを排除すべく行動を起こす。
「大いなる豊饒の女神、その鴻大なる知と力を持つ『祭器』を此処にお与え下さい」
 早々に【豊乳女神の加護・遍界招】を使用、バウムクーヘン怪人たちの周囲にスクリーンを展開する。
「な、なんだこれは!」
「知っているぞ! これは新郎新婦の幼少期からのアルバムを流しつつ、最後に二人が出会ってからの写真を見せるよう編集されたビデオを流すためのスクリーンだ! 編集は友人の中に大抵一人はいる映像関係に詳しい奴が無償でやっていることが多い!」
 なんかやけに具体的な想像をしつつスクリーンから逃げようとするバウムクーヘン怪人。だが、現実は彼らが思うよりさらに厳しかった。
 スクリーンに映し出されるのは、嫁姑の恐るべき争いが繰り広げられるUDCアース産ドラマ。それもネタにして笑いを取るような平成後期以降のものではなく、ガチすぎて最早ジョークに見えてしまうような昭和~平成初期のもの。
 あまりに陰惨なその光景に見ていられないと怪人たちが逃げ出すが、後ろ側にも別のスクリーンが回り込み、また別の後継を見せる。
 それは結婚後経済面で問題を起こし、別れようとするも別れるにも金が要り、別れてからも継続的に金を奪われる、そんな恐るべき経済崩壊の実演ドラマ。何十万、何百万という請求がいくつも積み重なり、何十年単位での支払いを余儀なくされる。
 さらに左右から迫るスクリーンが映すのはDV、不倫、その他諸々の家庭崩壊の様子。
 当然これらはすべて極端な例、この全てが一人の人間に一度に襲い掛かるなどそうそうないのだが、そもそも怪人たちは結婚の現実は基本的に知らない。願望が強い一方現実を知らない者が刺激的な虚構の方を信じるのは、ある種どんな世界でも変わらないことだ。
「願望は有っても「憧れ」に近く、現実的な部分を意識されていない方もいるでしょう」
 結婚式とは幸せの前払い、後に来る現実に耐えるためのご褒美の先渡しみたいなもの……などということもあるが、現実を知らず幸せだけを羨んでいた彼らにはこの映像は少々刺激的すぎたようだ。
 一部のバウムクーヘン怪人が狂ったようにスクリーンに襲い掛かるのを、炸薬弾を直撃させて焼き尽くするこる。涙にぬれた袋も燃え尽き、後には焼きチョコバウムとなった怪人たちだけが残った。
 何もできずに焼き尽くされたバウムクーヘン怪人。戦いにおいてはるこるの完勝とも言えたが、一つだけ誤算があった。
「やっぱ現実ってクソだわ……」
 現実を知らず憧れだけを見る、それはこの場に集まったビルダーもまた同じだった。特に呪詛に呼ばれて来た、現実を知らず経験の極度に乏しいタイプのビルダーは怪人同様に打ちひしがれてその場に倒れ伏している。
 まあ根はキマフュー民なのでその内立ち直るだろうし、いっそ同じようなタイプと仲良くなるかもしれないのでそれはそれでだ。とりあえず彼らの前途が明るいことを祈り焼きバウムを提供しつつ、るこるはスクリーンを閉じるのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ホーク・スターゲイザー
ミラーと行動
アドリブOK

現れた幌馬車の後部が開き、中折れ帽に背広姿で丸いサングラスを掛けた白髪の黒人が現れる。
デュークと名乗り、傍には華奢な体躯に仮面と花の付いたヴェールを付けた黒装束の女性はデスと教えられる。
「私は商人ですよ。お求めやすい価格で取り揃えております」
様々な武器、薬品、工具類を展開。武具改造も行うと申し出る。
デュークに襲い掛かろうとすればデスが大鎌を用いて無慈悲に始末する。
「戦力も売り物か?」
「生憎ですがデスは使いですので」
護衛の心配は不要と言って対処する。
地形を作るなど手を貸してもらい、始末していく。


ベアトリス・ミラー
ホークと行動
アドリブOK

十数年ぶりに帰れたらこれですか。
私の作品を知ってる人もいれば協力も取り付けやすくなるかも。
協力してもらえるならこちらが有利になるように頼みましょう。
戦乙女を呼び出し、対峙させましょう。
集団戦術で指揮を執りつつ、集まった人たちを護ります。
「デュークさん、色々と扱っているのですね」
様付けされるのは不慣れですが、商人故という事で。
「さすがに話のタネになる様なものは」
冗談で言ってみたらまさか扱っているとは。
私の扱う武器の事も知ってるようですし、あとで詳しく聞ければ。
危害が加えられなくなる防護装置なんかもありそうで。



 混迷極まる婚活パーティ会場のチャペル。集まったビルダーたちもこれはただ事ではないとはさすがに理解しはじめたが、何しろ根がキマフュー民である。怪人如きで面白そうな騒動を逃す手はないし、何より異性方に理想の相手がいるかもしれないのである。多少自分の身を守る気はあれど、この場から逃げようとするものは誰一人いなかった。
 そしてこの騒動の原因であるバウムクーヘン怪人も、最初の虐殺に失敗して以降やることなすことなんかグダグダ、それどころか自身の寂しさを突かれまくり、独り身の悲しさに捲かれてばたばたと倒されて行く始末。
「十数年ぶりに帰れたらこれですか」
 そんな状況を、長くキマイラフューチャーを離れていたキマイラ、ベアトリス・ミラー(クリエイター・f30743)は何とも言えない表情で見つめていた。
 ともあれ、事件が起きているのは間違いないし、キマイラフューチャーの事件はこの状態が割かしスタンダードだったりするのだ。
「私の作品を知ってる人もいれば協力も取り付けやすくなるかも」
 ベアトリスの職業は小説家。刊行したのはすでに十数年前だが、それを呼んだことのある者が一人でもいればと探してみる。そもそもキマイラフューチャーでは紙の本自体がどちらかと言えばマニア向けのコレクターアイテムの側面がある。そう言った印象のありそうな者を……と参加者を見定めていたところ、またしてもチャペルの扉が開き、そこからとんでもないものが乗り込んできた。
「え、何あれ……」
 ビルダーたちも困惑のその存在。それは幌馬車。その後部が開き、中折れ帽に背広姿で丸いサングラスを掛けた白髪の黒人が現れる。さらに彼に従うように華奢な体躯に仮面と花の付いたヴェールを付けた黒装束の女性が。
「ああ、こういうことをするのは……」
 ベアトリスは彼らを見るのは初めてだが、その正体には大体の想像がついた。
「そういうことだ」
 いつの間にか傍らにいた男、ホーク・スターゲイザー(過去を持たぬ戦士・f32751)がその意を察し答えた。彼らはホークが【守護者召現】にて呼んだ英霊。様々な能力を持つ英霊たちだが、果たして彼らの能力はいかに。
「お初にお目にかかります。私はデューク。彼女はデス」
 恭しく挨拶をする黒人の男。映画のシーンのような光景にビルダーたちは大盛り上がり。バウムクーヘン怪人も対処を忘れぽかんとしている。
「あなたはどんな戦い方をするので?」
 ベアトリスの問いに、デュークは首を横に振ってこたえる。
「私は商人ですよ。お求めやすい価格で取り揃えております」
 様々な武器、薬品、工具類を展開。武具改造も行うと申し出るデューク。
「デュークさん、色々と扱っているのですね」
 それを興味深げにベアトリスは見るが、一部の好奇心の強いビルダーたちもこっそり彼女の周りを取り囲み、一緒になって商品を見ていた。
「この工具いいな……」
「これ改造したい」
「古書とか売ってないかな?」
 最後に少し聞こえた言葉。その言葉の主ならばとベアトリスは戦乙女を展開してSビルダーたちを守らせつつ、彼に当たってみる。
「もしかして、こういう本をご存知でないですか?」
 少々気恥ずかしくも自著を見せてみるベアトリス。すると彼は見る間に目を輝かせる。
「あ、それ好きなんですよ。でも何で女性の貴方がそう言うのを……」
 自分が書いた、と言うと途端に慌て始めるビルダー。これで協力者は確保できた……と思ったとたんに動きだすのはバウムクーヘン怪人。苦い思い出と無視されていた寂しさを込めて強化されたバウムクーヘンで、この場で一番目立っているデュークに殴り掛かった。
 だが、それが届く前に怪人は8つにカットされ食べやすく切り分けられる。表情を変えないまま、デスが無残に怪人を切り刻んだのだ。
「戦力も売り物か?」
「生憎ですがデスは使いですので」
 ホークの問いにそう答えるデューク。彼女は基本的に商売の邪魔をする者をつまみ出す用心棒のような存在。あくまで自分は物を売るだけで、それを使って戦うのは各自でやってほしいというのが彼のスタンスなのだろう。
「さすがに話のタネになる様なものは」
 基本的に武器系の商人なのでそう言ったものは売っていまいと冗談半分で聞けば、意外と色々なものが話に出てくる。
「クリーピングコインも扱っておりますよ、ベアトリス様。大きな声では言えませんが」
 キマイラフューチャーにない物ゆえか、あるいは単なるパフォーマンスかわざとらしく声を潜めるデューク。その外連味溢れる仕草に婚活女性たちはすっかり見とれている。また、デスの冷然さにも一部の男性はすっかり虜なようで、跪くような格好で足元に留まっていたりもする。
「パーティ乗っ取りは禁止とさせていただく!」
 このまま忘れられてたまるかと懸命に襲い掛かるバウムクーヘン怪人だが、ビルダーが壁を作り、【クイーン・フォース】の戦乙女が体で止め、ホークも自力ではたき落とす。
「こういう時の防御装置もありますよ」
 そして締めはすっかりこの場の主役になったデュークのセールストーク。ド派手な乱入とバウムクーヘン怪人たちの見事なやられ役ムーブによって、婚活パーティは観客を交えた即興芝居のような盛り上がりを見せたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ワルルーナ・ティアーメル
(何かのドアをドラゴンヘッドバッドで開けて登場)
配偶者に飢えた者共の集会所はここか―!!
おい貴様、お前の理想の結婚相手を言ってみろ
なにぃー?聞こえんなぁー?
……恥ずかしいの?じゃあ《読心術》するから強く念じろ

さて
……もし我の指示に従う代わりにその相手と会えるとしたら
どうする?

と、誘惑を掛けつつ承諾した者にUC【魔王軍招集:第7冠】で理想の魔物っ娘/魔物男子を生み出してやるぞ

よし、では我からの指示は、
「門出を祝って二人でバームクーヘンカット」だ!
大丈夫今の貴様らなら(UCで戦闘力向上してるから)できるできる

あ、カットするバームがいなくなったらそこで受付終了なので
悪く思うでないぞ
※アドリブ歓迎です



 宴も酣、猟兵の乱入にて婚活パーティは誰も予想しない方向への盛り上がりを見せていた。
 そしてそのパーティの扉が今一たび開かれる。
「配偶者に飢えた者共の集会所はここか―!!」
 何かのドアをドラゴンヘッドバッドで開けて登場したのは、ワルルーナ・ティアーメル(百胎堕天竜魔王(自称)・f31435)。多頭の竜の頭を纏めて叩きつけたのでドアは蝶番から吹っ飛んだが、まあどうせ解体予定のチャペルなので問題なし。
 唐突に訪れた規格外の乱入者に浮足立つビルダーの中の一人を、ワルルーナは217cmの位置から見下ろしびしっと指さした。
「おい貴様、お前の理想の結婚相手を言ってみろ」
「え、あ、ひぃ……」
 恐れからかもごもごと口ごもるビルダー。それに対しワルルーナは上半身を下ろし耳に手を当てる。
「なにぃー? 聞こえんなぁー? ……恥ずかしいの?じゃあ《読心術》するから強く念じろ」
 大変威圧的に聞き返した後、優しく代案を提案するワルルーナ様。その優しさにビルダーも俯きながらも目を閉じ、何やら念じ始めた。
「ほうほう。ビルダー趣味に理解があって、世話焼きで毎朝優しく起こしてくれて、高露出服を好むが恥じらいは忘れず、ミニスカメイド服が似合って、身長は自分よりやや低く、やや童顔なかわいい系だが子供過ぎず大人すぎず、でもおっぱいが大きい……貴様中々こじらせておるな」
 どうせ理想なんだからと欲望を詰め込んだか、なかなか面倒というか非現実的な条件を付けまくったビルダー。だが、いっそこのくらいの方がやり甲斐があると笑う魔王わるるん。
「さて……もし我の指示に従う代わりにその相手と会えるとしたらどうする?」
 その笑いに一瞬戸惑うが、やはり欲望が刺激されてか機体の目で見てくるビルダー。その目線で最早契約は成立だ。
「ほう、貴様が欲しいのは……ほ、ほう、そうか……そういう。なら、そいつを貴様にくれてやろう! 後で好きにしてよいぞ!」
 そして発動する魔王の力【魔王軍招集:第7冠】。何とビルダーの眼前に、彼の性癖と願望を詰め込んだ魔物女子が現れた。彼女はビルダーの手を取り、その豊かな胸を寄せやや低い位置から上目遣いに彼を見て言う。
「お嫁さんなら私がなりますから……ね?」
 その言葉に鼻血を出してくらりといくビルダー。このカオスな婚活パーティで、ついに初のカップルが成立した。片方は参加者じゃないとかそもそもこの娘実体あるのかとかそういうのは気にしてはいけない。
 だが、その幸せはバウムクーヘン怪人にとっては何よりも許しがたいもの。
「結婚したのか……俺以外の奴が……!」
 涙の染みたバウムクーヘンを振り上げビルダーと魔物娘に襲い掛かる怪人。だがそれはワルルーナの一撃によってあっさり防がれ、そしてワルルーナは二人に向き直る。
「よし、では我からの指示は、「門出を祝って二人でバームクーヘンカット」だ! 大丈夫今の貴様らならできるできる」
 そう言ってケーキカット用の巨大ナイフを渡すワルルーナ。確かに重いがユーベルコード効果によって力の増したビルダーには容易く持ち上げられ、その持つ手に魔物娘がそっと自分の手を重ねる。
「よし、やれい! ケーキ入刀だ!」
 倒れ込むバウムクーヘン怪人に、幸せいっぱいの一撃が振り下ろされた。真っ二つになった怪人が消滅し、周囲から拍手代わりのドラゴンヘッドたちの歯の噛み合わせ音が鳴りひびく。
「さて、次の参加者を募集しよう。無論魔物男子も自由自在だ。ただしカットするバームがいなくなったらそこで受付終了なので
悪く思うでないぞ」
 その宣言に参加者たちは我も我もと魔王の軍門に殺到。結果バウムクーヘン怪人が全て膾に切り下ろされるまで、スクラップビルダーと魔物男女のカップルが成立し続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『マレーネ・ヴァルハイト』

POW   :    来なさい帝竜達。存分に暴れ狂えるがいい!
召喚したレベル×1体の【スライム】に【相手に適した帝竜の首】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
SPD   :    温かいのは返り血ぐらい、貴方もそう思うでしょ?
【瞬時に間合いを詰めての腸を抉る一撃】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    私は貴方の言葉が聞きたいの。精々囀るがいい
【視認不可能になったスライム】が命中した対象の【体内】から棘を生やし、対象がこれまで話した【自身に向けた負の感情・仲間を守る意思】に応じた追加ダメージを与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠白石・明日香です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 婚活パーティ会場となっていたチャペル。元々解体予定だったが色々あったおかげで半ば廃墟状態となり、このままではこれ以上何かに使えることはないだろう。
「結局、だめだったのね」
 そのチャペルに、一人の女が足を踏み入れた。遅れてきたパーティ参加者……などではもちろんない。
「結局、婚活ってなんだったの? まあいいわ。スクラップビルダーが集まっているなら問題はない」
 女の周囲にはどろどろのスライムが多数侍り、うぞうぞと蠢いている。そしてここに集まったビルダーとしては上等な腕を持つ参加者たちは、そのスライム、そしてそれを使役する彼女の力が規格外であることを肌で感じ取る。
「差し当たって皆殺しにしてここを祭壇に改築させましょうか。怪人たちの尻ぬぐいは面倒だけれど、どうせ当てになんかしてなかったし……私は別に一人でも大体のことは出来る」
 全くそんな感情はないだろうに、なぜか婚活失敗女子の負け惜しみのようなセリフを言ってしまう女。
 彼女こそがマレーネ・ヴァルハイト。ヴァルハイト呪術教団の長にしてこの世界の猟書家の一人である。
「全てはこの世界を呪詛で満たすため……あなたたちの幸せを不幸に変えてあげる」
 どうしても深読みしたくなる台詞を意図せず吐くマレーネ。この空気を呼んでいるのかいないのか分からない猟書家を倒し、ビルダーたちの未来の幸せを守るのだ!
狸塚・雅紀
何というか…分かんない振りしてやってた事の意は汲んでくれてるんすかね?敵は敵なんで容赦はしないっすけど。

荒らされた婚活パーティ会場、使える物は山ほどあるかと【幻乱乱舞】で挑む。ビルダーのおねーさん達にはイスとかテーブルをちょっと改造・補修して貰うっすかね。皆さんを守る為に使うんで…ね?と【誘惑】。

間合いを詰めてきた瞬間に椅子を蹴り投げて目くらましをして、そこから幻術で距離感をぼやかして相手のUCをスカす。後は【功夫】と残りの改造テーブルやバラックスクラップ化したイスでボコボコにしていくっすかねー。

今から幸せになろうとしてる人達なんで、ご退場願いするっすよ!
何なら俺もお近づきや話したいっすし!


ニクロム・チタノ
でたね猟書家アナタも婚活パーティーしたいんですか
え、違う?そうなんだ、うん(哀れみの視線)
何はともあれ倒すよ
反抗の妖刀を開放する、開放された反抗の妖刀はいままでにない超重力を生み出す
間合いを詰めて攻撃しようとする瞬間に全重力を集中させる!
妖刀の一撃、受け止めたね流石猟書家でも
金剛輪天ゴルディウス
この玉は色んな者に変えられるのさ
剣に変えて妖刀を防いだ所に追い討ちだよ!
この一撃に反抗の加護と導きを



 ついに現れた猟書家、マレーネ・ヴァルハイト。彼女はキマイラフューチャーの猟書家でありながらそう言った気質に薄く、この世界で行われている遊びごとへの感心やそれに伴う願望も基本的に持たない。
 はずなのだが、配下が立てる作戦に基本的には乗ってやっており、本人はどうでもいいと言いつつも何故かそれに沿った台詞を吐いてしまっている。
「でたね猟書家。アナタも婚活パーティーしたいんですか」
 ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)はこの会場にやってきた彼女にそう尋ねてみるが、当のマレーネはまるで理解していないという風な固い表情だ。
「だからその婚活というのはなんなの? 分かるのは私には必要ない物だということくらいね」
 恐らくは大真面目に言っているその台詞。だがどうしても何かの負け惜しみのようにも聞こえてしまうのは、やはりあのバウムクーヘン怪人たちが散々にそれっぽい姿を見せつけていったからだろう。
「え、違う? そうなんだ、うん」
 なのでニクロムも彼女に精一杯の憐みの視線を向けてあげる。無論マレーネはなぜその視線を送られているのか理解していない……が、とりあえず馬鹿にされているのだけは分かったのか、少しいらついたようにニクロムを睨みつけた。
「何というか……分かんない振りしてやってた事の意は汲んでくれてるんすかね? 敵は敵なんで容赦はしないっすけど」
 狸塚・雅紀(キング・ノーライフの従者・f29846)も彼女がさりげなく気づかいしているのでは……と疑いつつも、どうあろうと戦うという姿勢は崩さない。相手は世界を脅かす猟書家だし、後ろには守るべきスクラップビルダーたちもいるのだ。
「ここに集まった者たちを殺して祭壇を築かせる……その意は十分に汲んでいるつもりよ」
 やはり、どうあれ為すべきことは変わらないようだ。相手が戦闘態勢に入る前、雅紀は後ろに控える女性ビルダーたちに声をかける。
「荒らされた婚活パーティ会場、使える物は山ほどある……おねーさん達にはイスとかテーブルをちょっと改造・補修して貰いたいっす」
 相手は召喚に長ける相手だが、決して身体能力も低くはない。その為少しでも相手の動きを阻害し、こちらに有利な状況を作らねばならないのだ。
「皆さんを守る為に使うんで……ね?」
 肩越しに振り向き、イケメンフェイスで微笑めばビルダー女子たちのやる気は最高潮だ。バウムクーヘン怪人との戦いで散らばったものを拾い集め、その場に様々なものを作り始めるビルダーたち。
「温かい言葉や関係なんていらないわ。温かいのは返り血くらい……そうでしょ?」
 やっぱり深読みできそうなセリフと共に一瞬で間合いを詰めるマレーネ。だが、相手が高速で距離を詰めてくるのは分かっていたことだ。
「狐狸の幻術を使った格闘術……お見せするっす!」
 そういいながら、雅紀は足元に転がっていた椅子をマレーネめがけ蹴り飛ばした。もちろんその程度でダメージになるはずはないが、正面からくる椅子は一瞬マレーネの視界を塞ぐ。
「こんなもの……」
 片手でそれを軽々叩き落とし、雅紀の腹部目がけて鋭い一撃をくりだす。だが、確かに臓を抉る位置に放たれたはずのそれは、ただ虚しく空を切るばかりであった。
「何……?」
「こりゃ確かにすごい一撃っすね……当たればの話っすけど!」
 飛ばした椅子はただの時間稼ぎではない。元から置かれた物品に幻術を混ぜ込ませるのが【幻乱乱舞】の真骨頂、一瞬視界が切れればその後ろに幻術がかぶされようと、相手がそれを視認することはできない。わずか30cmの射程しか持たない攻撃には、ほんの少しの距離感のずれが致命傷だ。
 必殺の一撃を外したマレーネに、すかさずニクロムが詰め寄る。
「私こそがチタノだ!」
 ニクロムは反抗の妖刀に力を込め、そこに施された竜の力を解放した。その力は一撃をどこまでも重く、強くしマレーネを抑え込んでいく。
「どんなに重く共……!」
 だが、近接戦となればマレーネの技もまた間合いの内。再度腸を抉る一撃を繰り出し、ニクロムの体を刺し貫こうとするマレーネ。
「金剛輪天ゴルディウス、この玉は色んな者に変えられるのさ。この一撃に反抗の加護と導きを」
 その一撃に、ニクロムは黄金の剣を重ねることでさらなる抑え込みをかけた。魔界の黄金製のゴルディオン・ウェポンに常識は通じない。金は柔らかいという常識に反抗しつつ、金は重いという特性は遵守するという二律背反。それをなせるのが反抗の力と言わんばかりに、二重の抑え込みがマレーネの腕が上がるのを防いだ。
「それじゃ皆さん、力を貸してもらうっすよ!」
 動けなくなったマレーネに雅紀が一気に攻勢をかける。その手にあるのは棘の生えた改造テーブルや座り心地最悪なバラックスクラップと化した椅子など、女性ビルダーたち渾身の即興武器だ。
 自分たちの作った武器がイケメンの手に、とその事実だけで黄色い声が上がり、それが雅紀の背を押す。
「今から幸せになろうとしてる人達なんで、ご退場願いするっすよ! 何なら俺もお近づきや話したいっすし!」
 功夫の足取りで近づき、そこから振り下ろされる強烈な一撃。幸せを守り、何なら自分もその幸せに預かりたい……そんな内外ともにイケメンな一撃が、婚活知らぬ猟書家に叩きつけられた。
「ぐぅっ……! 幸せ、何て……必要ない……!」
 やっぱり技と言ってるんじゃないかというようなセリフと共にダウンするマレーネ。その前で安否確認も兼ねてビルダーたちに駆け寄る雅紀を歓声が迎え、ニクロムは一人倒れるマレーネを様々な意味の憐みを込めて再度見下ろすのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

婚活パーティで
猟書家様に会えるのは
ごくマレーネ♪

守護霊の【ドーピング】で戦闘力を高め
冷気の【属性攻撃・範囲攻撃】で
見えないスライムを凍らせる

このドゥルールなら
貴女を残酷な運命から救済できますわ。
私とエンゲージしましょう♥

『色褪せぬ想い出の地へ』で封神武侠界の仙湯(魅了の湯)や
アックス&ウィザーズのねとねと温泉に新婚旅行♪
一か所あたり105秒だけど【世界知識】で行動成功率アップ

【念動力・マヒ攻撃】で金縛りにして服と下着を【盗み】
【怪力・捕縛】の抱擁と共に
乳や局部を擦り合わせ【慰め・生命力吸収・大食い】

【結界術・全力魔法】を張ったから
温泉の熱でスライムの氷が溶けても邪魔させないわ



 既に扉が吹き飛ばされ、外から見え放題入り放題のチャペル。その中に新たな猟兵がやって来た。
「婚活パーティで猟書家様に会えるのはごくマレーネ♪」
 そう言って楽し気にやってきたのはドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。だが、その言葉にもマレーネの表情は変わらない。
「まあそうなのでしょう。よく分からないけど猟書家と縁のあるパーティとは思えない」
 同じ世界に若干一名その手のネタで弄られやすい猟書家がいる気もするが、まあそれはそれ。もしかしたらあまり他の猟書家と交流がないのかもしれない。
 ともあれ、今の彼女にとって理解すべきはまた新たな敵が現れたということ。こうして会話している間にもマレーネは不可視のスライムを周囲に配置し、ドゥルールを取り囲ませていた。
 だが一方で、そうした手段を取ってくるということはドゥルールも分かっていること。自身の体に冷気を用いる霊を宿らせ、その力を周囲に振りまくことでスライムを凍り付かせんとした。
「そう……でも、そのくらいで私のスライムは凍らない」
 さすがに猟書家がユーベルコードで操るスライムなだけあり、一瞬で凍り付くことはなく動きは鈍るものの少しずつはドゥルールへと迫ってくる。触れれば体内からの攻撃を始めるスライムの包囲を破るべく、ドゥルールは自らもユーベルコード効を用い相手と自分の隔離を試みた。
「世界×異世界×楽園への扉」
 チャペルの中に赤、青、緑の宝石が降り、その空間を揺らがせる。
「このドゥルールなら貴女を残酷な運命から救済できますわ。私とエンゲージしましょう♥」
 その揺らいだ景色は、やがて一つの形を取る。周囲は森深いいかにも山奥というような景色へと変わり、二人の周りには湯気立つ泉……温泉へと変わっていた。
「エンゲージならとっくにしている……今更よ」
 恐らく接敵という意味合いで言っているのだろう、マレーネは状況変化にも慌てずスライムたちを差し向けようとする。だが、意識が乱され思うように集中ができない。
「ここは魅了の湯……封神武侠界の危険な湯ですわ」
 そう言いながらドゥルールは一気にマレーネへ詰め寄り、その衣服をはぎ取り、盗み取ろうとする。それをマレーネは抵抗し、同時に温泉の湯で溶けているであろうスライムたちを動かそうとするが、どうしてもそれに集中することができない。
「ただの幻影じゃない……」
 自分が使っている湯、それに原因があると察しマレーネは歯噛みする。ドゥルールの言う通り、ここは猟兵やオブリビオンの心身さえ変質させる封神武侠界の仙湯という不思議の湯。ドゥルールはそこを【色褪せぬ想い出の地へ】で再現し、自身に魅了することで相手の手を緩めたのだ。
 異世界を丸ごと呼び寄せるような力、当然その持続時間は短い。その短い時間の間、ドゥルールは抵抗の薄くなったマレーネに自身の裸体をすりつけ、生命力をそこから吸い上げていく。
「それでは、次の場所へ」
 そしてその時間が過ぎた後。次に現れたのはごく小さく、極めて粘性の強い湯。アックス&ウィザーズのねとねと温泉だ。
「スライム、今度はきちんと働きなさい」
 場所が変わったことで魅了が解けたか、鋭くスライムに指示を飛ばすマレーネ。それに答えるようスライムはねとねとの湯をかき分け進むが、ドゥルールはそこに全力で結界を張り侵攻を阻む。
 凍らされ溶かされ、粘液に阻害されと負担をかけられ通しのスライムは結界を破る力が出せずにドゥルールに近づくことは出来ず、マレーネもスライムの操作を懸命に行おうとするがドゥルール自身がまとわりついて生命力を吸ってくるため力を出し切れない。
「く……手を誤ったか……!」
 最初から肉弾戦の方で行っていればと歯噛みするマレーネに、ドゥルールは胸と胸、股間と股間など同じ部位を合わせ生命力を吸い続ける。
「新婚旅行は終わってしまいますが、その後の愛は永遠に、ですわ」
 恐らくはそれも皮肉としか受け取らないだろうと思いつつ、ドゥルールは残る僅かな時間二人きりの温泉を楽しむことに全力を注ぐのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
ああ、御存知無かったのですねぇ。

『FBS』を四肢に嵌め飛行、『FMS』のバリアを展開し[結界術]で強化、守りを固めましょう。
そして【酷郭】を発動し『裁域』を形成、周囲の『空間』に『律』を流し込みますねぇ。
『帝竜の首』は強力ですが本体は『スライム』、本体周囲を爆破し『スライム』の部分を焼き尽くしてしまえば、対処可能ですぅ。
それまでの攻撃は『空間』を操作して偏向するか、爆破してバリアで防げる程度に威力を減衰しましょう。
後は、マレーネさん自身を『FRS』『FSS』の[砲撃]と、同様の爆破で叩きますぅ。

ただ、会場が少々?
ビルダーさん達に『修理による協力』をお願いしたいのですが。



 微妙な発言は多かれど、恐らく本当に婚活が何なのかは分かっていないであろう猟書家マレーネ・ヴァルハイト。
「ああ、御存知無かったのですねぇ」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は目的さえ果たせれば題目は何でもよかったのだろうと当たりを付けつつ、浮遊状態を取って彼女から距離を取り早々に戦いの構えに入る。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その刑場の理をここに」
 【豊乳女神の加護・酷郭】を使用し空間全てを『裁域』として支配、その中にあるものを爆破せんと『律』を流し込み殲滅を図るるこる。
 不可視の力によってマレーネの周囲に侍るスライムたちが次々と爆発を起こし、ぐずぐずに崩れて消えていく。
「問答するつもりもないと。いいわ、その方がこちらもやりやすい。原理の分からない力は圧倒的な暴力で踏み潰す。来なさいガイオウガ、存分に暴れ狂えるがいい!」
 改めて周囲にスライムを召喚するマレーネ。そのスライムが蠢き、体の上に赤熱した岩の塊のようなものを生やした。
 それは一見すれば岩山の火山ようにも見えるが、よく見れば目や口のような裂け目があり、そこから赤熱した溶岩と熱エネルギーが溢れ出している。それは帝竜の一体ガイオウガ。知性こそ持っているかどうか怪しいが、全にして壱という偉大なる力を持つ炎と力の化身とも言える帝竜だ。
 ガイオウガの首を生やしたスライムは、一斉にその首を動かして大量の溶岩と火山岩を辺りに撒き散らした。
 空間内にあるのだからとるこるはその溶岩を爆破するが、爆発しても溶岩は溶岩。辺りに飛び散り、周囲を焼き尽くしていく。
 さらにスライムたちは如何な原理か、その身を浮かべで灼熱の首を持ち上げてるこるへと飛び掛かった。離れた位置からでも肌を焼く灼熱が迫り、一気に具体的なダメージとなるほどにその熱気は高まる。
「壊したければ壊せばいい。あなたも巻き込まれるでしょうけど」
 この距離からガイオウガを爆破しても、飛び散った溶岩が相手の体を包むだろう。そう考えたマレーネは、火炎と溶岩を撒き散らしながらの特攻をスライムたちに命じていた。
「そうでもないですよぉ」
 それに対し、るこるは躊躇なくスライムを爆破することで答えた。爆破するのは首ではなく、そのもとになる『スライム本体』。
 いかに強力な首が生えていようと、本体の方はただのスライムに過ぎないはず。その考えは当たり、爆破され制御を失った首が落下し、床に叩きつけられそこに大量の溶岩を撒き散らした。当然のその飛沫はるこるの方へと届くが、流石にこの程度なら空間を支配しているのだからそれを捻じ曲げ届かせないことも容易い。
 そして特攻していったスライムが叩き落とされる。それはつまりマレーネの上にガイオウガの首が雨あられと降り注ぐということだ。
「くっ!」
 その首を避け、あるいは防ぎ、弾くマレーネ。元々身体能力も決して低くはないのだ。ただ落ちてくるだけの首ならば防ぎきることも難しい話ではない。だがその中身は猟書家たる彼女自身が作り出した帝竜の模造品だ。そこに詰められた炎はすさまじく、防ぐのにもそれ相応に力と神経を裂かねばならない。
 それに気を取られたところに、一気に砲撃能力を持つ兵装が襲い掛かる。振ってくる首の対処だけでも精一杯だったところに大量の砲弾を撃ちかけられ、マレーネの息は徐々に上がっていった。
「く、この……目障りな……!」
 今度は砲弾を防ぎ、避けるがあまりのせわしなさにマレーネの意識は乱れていく。そして、その集中が途切れ切ったその瞬間。
「終わりですねぇ」
 マレーネの周囲の空間がついに爆発した。その高い力で空間操作に抵抗し続けていたマレーネだが、自分の力を逆手に取られた反撃とそこからの息つく間もない猛攻についに抵抗が切れ、『律』の餌食となったのだ。
 そのまま吹っ飛び、さらに巻き込まれた溶岩まで浴びせられながら倒れるマレーネ。まだ死んでこそいないようだが、そのダメージの多さは焼け焦げたチャペルの惨状が物語っているだろう。
「ビルダーさん達に『修理による協力』をお願いしたいのですが」
「いや、流石にこれは……」
 とりあえず終わったら直すよう依頼してみるが、もともと解体予定の場所だし敵の支部。戦闘に使うわけでもなくただの修理ということで、あまり乗り気ではない様子だ。
「修理は多分無理だけど、改造していいなら?」
 そう言うビルダーもいるので、おそらくそんな彼らが変な方向に改造するのではなかろうか。
 最終的に色んな意味で跡形もないことになりそうなチャペルに、婚活を知らない猟書家が倒れ伏すのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ラウラ・クラリモンド
「あなたに、スクラップビルダーさん達を殺させる訳にはいきません。全力で邪魔をさせてもらいます。」「さて、最後に不幸になるのはあなただと思いますよ。」
【SPD】で攻撃します。
攻撃は、【フェイント】や【カウンター】を織り交ぜながら、【生命力吸収】と【吸血】付きで【貫通攻撃】と【鎧無視攻撃】の【シザーズ・クロス】で『マレーネ・ヴァルハイト』を【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【見切り】【残像】【オーラ防御】で、ダメージの軽減を試みます。
「私の役目は、少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします。



 計画の第一段階として、スクラップビルダーを殺害、組成し奴隷化せんとするマレーネ。バウムクーヘン怪人が倒れた後は自らそれをせんとこの場に乗り込んできた彼女を止めるべく、また一人猟兵が現れた。
「あなたに、スクラップビルダーさん達を殺させる訳にはいきません。全力で邪魔をさせてもらいます」
 ラウラ・クラリモンド(ダンピールのマジックナイト・f06253)はその手に送検を携え、マレーネの前に立ちはだかる。
「そう。ならあなたから殺させてもらう。使い道があるかは分からないけど」
 何の感慨もないかの如く告げ、マレーネは一瞬にして踏み込んで間を詰めた。その動きを、ラウラは横に動くことで躱す。
「こちらを!」
 そのまま右手に持った火刀を振るうことでカウンターを取り、相手の勢いを利用して切り裂かんとする。だが、その動きに対しマレーネは強引に踏みとどまることでブレーキをかけ、刃へと突っ込んでいくことを防いだ。
 さらにそのまま方向を変え動いたラウラに追いすがるマレーネ。ラウラはそれに左手の刀を繰り出すことで迎撃を試みるが、それに対してもマレーネはもう一度体を捻りその軌道から自分の身を反らす。
「私が呪術師だから肉弾戦は出来ないとでも思った?」
 その鋭い動きは一流の武闘家もかくやというほど。その気になればこの場のビルダーたちくらいなら素手でも皆殺しに出来るだろう身体能力をいかんなく見せつけ、さらに反撃に出ようとするマレーネ。だが、ラウラとてそこまで甘く考えてはいなかった。
「いえ、知っていました」
 そのまま刃を振り切るように体を回転させ、マレーネの移動先に右の刃を振るう。左での迎撃はフェイント、それをかわさせた先に放つ再度の右こそが本命。その刃はマレーネをとらえ、その身を切り裂いた。
「……自分の血で濡れる趣味はない。貴女の返り血で温めて」
 それでもなお、マレーネは強引に踏み込んでその手を凶器の如く振るい重い一撃を繰り出す。自身の負傷を押し、距離を詰めてて放ったその一撃はラウラの腸を抉るが如くその腹部へ吸い込まれる。
「急所だけは……!」
 ギリギリまでその攻撃を見て、瞬間的に早く動くことで致命傷を避ける。結果敵はその場に残された残像の急所部分だけを抉り、実際にはそれを外した部位にその抉りこむような手刀が突き刺さった。その部位にオーラを溜め、倒れる程のダメージを抑え込むラウラ。
 敵が必殺の間合いに踏み込んできた。それはつまり、自分にとってもそうであるということ。
「この手に、ディジーとヴァイオレットを」
 改めて両手の二刀を構える。その剣は己と味方が流した血を糧にしたかの如く熱く、冷たく輝いていく。
「私の役目は、少しでもダメージを与えて次の方に」
 余計な感慨などいらない。役目を全うし、次へつなぐ。ただそれだけの為に一度、二度。二色の剣戦が振るわれマレーネを十字に切り裂いた。
「ぐうぅぅっ……!」
 自らが放ったものより深く、鋭くその身を裂かれ膝をつくマレーネ。インファイトでの高速の攻防。その勝者はラウラはであるとその姿は雄弁に語っていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

ホーク・スターゲイザー
※ミラーと行動
アドリブOK

杖と剣を持ち、長髭を生やした三角帽子にローブ姿の老人、釣り竿と袋、瓢箪を持ち、帽子をかぶった小柄の老人、青頭巾をかぶり、槍の刃を持った錫杖を持った武僧を呼び出す。
戦の賢者と呼ばれた剣聖マルス、変幻自在の妖剣士ルオウ、月照永夜之型を編み出し退魔槍術の開祖とされる僧正、天蒼導師
「ふむ、これまた面妖な場所ぞい」
「いやいや、これもまた酒の肴としてよき」
「いざ、鬼退治と参りましょう」
袋に入れられていた双剣を用いた軽業による剣術を繰り出すルオウ、仕込み杖と剣による神速の剣技を繰り出すマルス、結界術等を駆使して護りを主軸とする天蒼。
それらと連携しつつ、天狼刃を振って攻撃を行う。


ベアトリス・ミラー
※ホークと行動
アドリブOK

「ではこれらとこれを」
デュークさんと取引、使っていた剣と引換えに新しい武器を。
アンスウェラー、熾天使の眼差し。後者の使用は止めておきましょうか。
「欲喰らう竜?」
思い当たる事がないわけでは。しかし欲を増幅させるとなると待ち構える結末は。
コインに関してはまだ持っておきましょう。
「これは?」
創世の手記、私の能力と相性がいいとの事ですが、ほぼ無償となると疑いたくなるもので。
実際使ってみれば効果も分かるでしょう。
翼を生やし、勝利と栄光を齎す三姉妹の女神、ヴァイブ・カハ。
風の属性攻撃でサポートさせましょう。



 婚活パーティ会場であるチャペルの一角。そこに露天商が開かれていた。もちろん物販コーナーなどではない。猟兵の用いた物資補給用のユーベルコードの効果のようなもので、それによって装備を整えた猟兵は次の戦いに臨まんとしていた。
「ではこれらとこれを」
 ベアトリス・ミラー(クリエイター・f30743)がその中からいくつかの装備を選び、手に取る。手には取れど今回は使わないでおこうと思うものもあるが、その中に一つ気にかかるものが。
「欲喰らう竜?」
 思い当たる事がないわけではない。しかし欲を増幅させるとなるとそこに待つ結末は総じて明るいものではない。
「これは?」
 そしていま一つ手に取るのは『創世の手記』なる手帳。自身の能力と相性がいいと勧められたものだ。確かに小説家を生業とする己に物を書くための紙ならば好相性とも言えるが、武器として渡されたというならそれはまた別の意味があるのか。
 そして無償同然の格安なのも気にかかる。昔より只より高い物はないともいうし、余りに良すぎる条件に飛びついて結局……なんていうのはこのパーティ会場では余計に洒落にならない話だ。
 それを思いつつ、念のためクリーピングコインは手元に残して代金替わりとして今まで使っていた剣を商人に渡すと、彼は一度挨拶をしてから従えた女性と共にその場から消えていった。
 そして、それに代わるように現れるものが三人。
「ふむ、これまた面妖な場所ぞい」
「いやいや、これもまた酒の肴としてよき」
「いざ、鬼退治と参りましょう」
 杖と剣を持ち、長髭を生やした三角帽子にローブ姿の老人。釣り竿と袋、瓢箪を持ち、帽子をかぶった小柄の老人。青頭巾をかぶり、槍の刃のついた錫杖を持った武僧。
 先の商人たちを合わせ、彼らは皆ホーク・スターゲイザー(過去を持たぬ戦士・f32751)が【守護者召現】で呼び出した者たちであった。
「戦の賢者と呼ばれた剣聖マルス、変幻自在の妖剣士ルオウ、月照永夜之型を編み出し退魔槍術の開祖とされる僧正、天蒼導師」
 彼らの簡単な紹介をホークがする。
「まあ、今は若い人だけの特権というわけではありませんからね」
 総じて年齢高めの彼らがこの婚活パーティ会場に呼び出されたのを見てそう言ってみるベアトリス。もちろんそれ目的で彼らが来たわけではないだろうが、とりあえず場を和ませておいて損はない。実際仰々しい肩書に反し、彼らはいずれも第一印象の人当たりは良さそうである。
「数が多いわね。なら全力でいきましょう。相手に倍する数を生やせ。帝竜ヴァルギリオス」
 だがここまで追い詰められ、さらに敵が増えたこの状況はマレーネにとってはまさに脅威。総力戦の覚悟を決めたか、彼女は残るスライムの全てにアックス&ウィザーズのオブリビオン・フォーミュラにして最強の帝竜、ヴァルギリオスの首を生やさせた。
 8つの属性のブレスが一度に吐きかけられ、チャペル内に属性の嵐を巻き起こす。
「これは恐ろしい。防ぎきれるかどうか……もし本物だったならば」
 その嵐を、天蒼が結界を張って後方のビルダー諸共防ぐ。本家ヴァルギリオス・ブレスならともかく、量産されたスライムならば狭い範囲を防ぐことなら彼にとっては難しいことではない。
「あれに竿を入れても何も釣れそうになし」
 そして魚のいない水に用はない、とでも言わんばかりに袋から剣を取り出し、スライムに向けて切りかかるルオウ。防壁の向こうでブレスが途切れる一瞬を狙い、息を切らしたスライムから切り裂いてはそれを仕留めていく。本体狙いが有効なのは直前の戦いで別の猟兵が示していたこと。体を切られたスライムはその8つ首をぐずぐずに崩れさせ、そのまま倒れていく。
「そればかり相手にしてていいのかしらね」
 そのスライムたちを囮としたように、マレーネが一気に進み出た。その素早い動きから繰り出される必殺の一撃が、至近に捉えた者の腸を抉らんとする。
「私のファイアチームをみせてあげましょう」
 その一撃を受け止めんと、ベアトリスは【クイーン・フォース】を発動。想像の続く限り無敵の兵ならばいかに強力な攻撃だろうと跳ね返せると、その一撃の前に身を躍らせた。
「翼を生やし、勝利と栄光を齎す三姉妹の女神、ヴァイブ・カハ……なるほど、想像してみるものです」
 かつては兵、そして戦乙女と変じてきた兵士は、ページをなぞった創世の手記にかかれた姿を模した如き姿にまた変じた。そして期待通り無敵にて一撃を受け止めたヴァイブ・カハは、今度は属性攻撃の力を持って風を吹かせる。数多の属性を使うヴァルギリオスも扱わなかった風の属性は、正に新たな風としてこの場に吹き荒れた。
「吹けば飛ぶような枯れ葉の如き老体じゃて、追い風は有り難いわい」
 その風に乗るように、マルスが残るスライムを越え一足飛びにマレーネへ切りかかる。携えた仕込み杖が一瞬ずれた瞬間、白い線が走り一瞬遅れてマレーネから血が噴き出す。
「ぐっ……だが、所詮使役されたもの。術者を殺せば……」
 自身も使役術を駆使するマレーネは、制御の行き届いた召喚術の弱点を知っている。狙うはホーク自身と傷ついた体を押し、その身を抉る一撃を放たんと守りを超えて強引に踏み込んでいく。
「完全制御、出来ていれば嬉しいが」
 しかしホークは、それをまるで皮肉でも言われたかのように受け止めながら『天狼刃』を構えマレーネを迎え撃った。
 そして交錯する二つの重い一撃。
「……おのれ……お前たちの、幸せなど……!」
 最後まで他者の幸福を呪う言葉を履き、マレーネが倒れて消滅した。
 そしてホークは、振り切った剣と腕の根元。胸の位置に出来た抉られた傷をもう片手で押さえる。
 呼んだものたちが各々の判断で僅かでも割り込みをかけてくれていなければ、そしてベアトリスがヴァイブ・カハの風を差し向けてくれていなければ、もしかしたら命を抉る一撃となっていたかもしれない傷。
 戦いの礼を言う前に、呼ばれた者たちは各々消えていった。
「難しいものですよね、色々と」
 新たな武器、他者の力、簡単に従え切れるわけではないものと分かるベアトリスはそう言い、ホークもただ黙って頷いた。

 かくして、悲しき怪人と何が何だかよく分かっていない猟書家の起こした婚活パーティ事件はこうして幕を閉じた。
 これだけの騒動があったのだ、カップル成立したかはともかく、『婚活パーティに言ったら怪人に襲われた件について』という投稿のネタくらいにはなるだろう。あるいは諦めきれぬビルダーなどは、このまま強引にチャペルを解体改造して本当にスクラップビルダー用の出会いの場にしてしまうかもしれない。
 結婚にまつわる悲喜交々も、キマイラフューチャーではやはり映えとバズりのネタなのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年05月30日
宿敵 『マレーネ・ヴァルハイト』 を撃破!


挿絵イラスト