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〽こっちの水(着)は(規制が)甘いぞ

#キマイラフューチャー

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#キマイラフューチャー


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 ――キマイラフューチャーに存在する、常夏の室内プール『アクアリゾート』。
 かつての高級ホテルに隣接していたその施設は、所有者であった人類が滅亡したあとも、細々と稼働を続けていた。いまだに、プールはほどよい温かさの水がたえず循環し、室内はほぼ一定の気温に保たれている。その環境を、利用しない理由はなかった。そこは、残されたキマイラフューチャーの住人達が、頻繁に水着ファッションショーを開催する場となっていたのだ。
 通年利用できるプールとあって、ここでのファッションとしての、水着のトレンドの移り変わりは早い。もちろん、キマイラフューチャーには、流行を戦略的に先導しようとする人類の企業というものは存在しない。だからこそ、その流行をいち早く捉え、もしくは予想するために、このようなイベントが組まれているのだった。
 ここでは、デザイナーも出演者も、キマイラフューチャーのアマチュア(?)達である。彼らが思い思いに創ったり、どこかをコンコンコンしてたまたま見つけたりした、色とりどりの水着を、モデルだけではなく、自称アイドルや動画配信者、はては作者自身などが着、プールサイドに設けられたキャットウォークを練り歩くのである。
 しかし、盛況を博していたこのファッションショーは、現在なりを潜めていた。怪人の襲撃があったからだ。襲撃を指揮したのは、女怪人『レッドバイン』。怪人どもは施設を占拠すると、みずからの都合のいいファッションショーの配信を始めた。
「はあーい、キマイラフューチャーのみんなぁ、レッドバインだよぉ❤」
 カメラに向かって、女怪人は愛想を振りまいた。露出度の高い、水着ともボンデージともとれるコスチュームをまとった彼女は、豊満な肢体を惜しげもなく晒し、マイクを持って画面の向こうの視聴者にみずからの肉体美をアピールした。
 ほどなくファッションショーが始まり、レッドバインの手下が、フェイスマスクをかぶったまま水着をまとってキャットウォークに次々と現れた。その水着は、いかにもなデザインの過激なもので、キマイラフューチャーの住人には、ちょっと、刺激が強すぎた。
「みんなはぁ~、こういう、ぁたしのための水着だけ作ってねぇ~⭐️」
 扇情的なショーは淡々と続き、カーテンコールとなった。デザイナーよろしく手下を従えて中央に立つレッドバインが、今週のショーの閉会を告げた。
「……ゆーこと聞けないコは、どうなっちゃうか、ゎかるよね?」
 カメラを睨みつける怪人の双眸が、ギラリと殺気を帯びた。

「――平和とはよいものだな」
 グリモアベースの、壇之浦・叢雲は、指で眉間を押さえながら言った。気を取り直すと、あらためて彼女は説明を始めた。
「キマイラフューチャーの水着ファッションショーが怪人にジャックされている。怪人どもを撃退し、ショーの主導権を取り戻してほしい」
 叢雲はここで、猟兵達に注文を加えた。作戦としては、会場はすでに分かっているので、放送のない日に猟兵達をプールに送り込む流れとなっていた。そこでまず、猟兵達はゲリラ的に水着ファッションショーを配信することがまずひとつめ。そうすることで、怪人を戦いの場におびき出すことができる。
 次に、コンテストを開催して怪人の手下を撃退すること。これには、怪人の退治も一貫した演出ということで行う。猟兵側の配信がキマイラフューチャー中に送られているという都合も、そこには働いていた。
 説明は続いた。水着は、自分で用意したものを着ても、キマイラフューチャーの住人から借りても構わない――猟兵からの申し出なら、喜んで貸してくれるだろう。ただし、と、叢雲は猟兵達に釘を刺した。
「キマイラフューチャーでは、貴殿らが影響力がとくに強い猟兵であることを、くれぐれも忘れずにな。公序良俗を欠く真似はしないように。――いいか、皆の前で水着は脱ぐなよ」
 最悪の事態を予知したかどうか、なぜか叢雲は、そこを強調した。
「……絶対に脱ぐなよ」


ややばねねねや
 今回はかるーいノリの、キマイラフューチャーでのシナリオとなりました。
 水着については、アイテムで装備する必要はありません。見た目は、自分でデザインを考えていただいても、こんな感じとざっくりとした指定でも構いません(その際はマスタリングで考えます)。ただし水着であることが最低限の条件になりますので、男性も女性も、ご自身の水着を書き忘れないようにお願いします。
 1章⛺2章⛺3章👿のすべてが、ファッションショー(あるいは水着大会)のイベント扱いとなります(猟兵は同時にMCをつとめることもできます)から、2章以降で怪人の手下・怪人と戦う際は、イベントの一環としての見栄えを重視していただけると有り難いです。会場はプールサイドですが、プール内での戦闘も可能です。浮橋やポカポカドボンなど、そういう某水泳大会的なお約束のものはひととおり用意してあるので、そちらもご利用下さい。
 お色気については、絶対に自分で脱いではいけませんが……、不可抗力というものはありますので、それはそれで。ただし、公開できる範囲内にとどめてくださいね。
 それでは、皆様のアイデアお待ちしております。
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第1章 冒険 『ファッションチェック、してください!』

POW   :    正統派も新しいチャレンジも良い。豪快で自由な発想のコーディネート。

SPD   :    流行を取り入れたり、洗練された技術が光るコーディネート。

WIZ   :    独自の世界観や、配色や組み合わせを熟知したコーディネート。

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ロート・カニーンヒェン
「みんな、見てる~?こんなのはどうかな?似合ってるかな?」(POW)小細工一切無し!赤のマイクロビキニでファッションショーを配信!元からあるカメラだけでなく、グッドナイス・ブレイヴァーで撮影ドローンを召喚して、セクシーポーズを配信するよ。視聴者のリクエストがあれば、もちろんその期待に応えるポーズを配信だ!!怪人の乗っ取りショーなんかに絶対負けない!!(アドリブ歓迎です)



 何の前触れもなく、突然始まった生配信。華やかに編集されたテロップとジングルが番組お決まりの流れを作り、視聴者を呼び寄せる。この作戦のために急遽こしらえたアカウント『グリモアちゃんねる』であったが、耳聡いキマイラの好事家やクリエイター達が、早くもショーのできばえを断ずるべく、ディスプレイの向こうでその開会を待ちわびていた。
 最初に画面に飛び出したのは、ロート・カニーンヒェンだった。
「みんな、見てる~? 猟兵の水着ファッションショー、始まるよ~!」
 考えうる、最高の掴みだった。まず、ロートの水着である。彼女が選んだのは、生地の極めて小さい真っ赤なマイクロビキニ。肌を隠すのは手のひらほどもない面積の布地で、真っ向からレッドバインに対抗しようとする試みであった。
 もうひとつの理由は――これは約束された結果でもあるのだが――、もちろん、猟兵であること。ただでさえ怪人をやっつける憧れの的であるのに、画面に映っているのはこのあられもない姿である。おかげで、あんなことやこんなことをしてしまうのかも、とキマイラ達の妄想をくすぐること、しきりであった。配信の様子は、カメラの死角に位置する小さなモニターで確認することができたが、ロートには、コメント欄を埋め尽くす文字列から、視聴者が浮き足立つ様子がありありと見て取れた。
「ふふ、似合ってる?」
 とうとう、ロートが動き始めた。セクシーポーズをとる合間にも、手で支えきれないだけでなく、5本の指を呑み込んであふれそうになるバスト、まるで水風船のような弾力の大きなヒップが、絶妙な柔らかさの曲線を描き出した。普段はレオタード風のバーチャルレイヤーに身を包む彼女だが、今日は肉体を抑えるものがない。それを視聴者が向こうにいるであろうレンズに、これでもかとばかりに見せつけていった。
「こんなのはどうかな?」
 次々に書き込まれ、高速でスクロールし続けるコメントの波に気をよくしたロートは、ユーベルコードで動画撮影ドローンを召喚し、さらにきわどいアングルからの配信に切り替えた。接写に近いその画面からは、彼女の息づかい、興奮、そして色気と匂いが、ディスプレイを透過して届くような気さえ起こさせた。バーチャルキャラクターであるロートであったが、画面に映るその肢体は、まぎれもなく現実の女である。
「ねえ。……レッドバインより、私を見て?」
 リクエストがあれば、聞いてあげてもいいよ。ビキニの一番重要な部分であるバストトップの布地をつまみ、きわどくめくろうとしながら、ロートは視聴者にねだった。レッドバインの乗っ取りショーなんかに、絶対負けてなるものかと意気込みながら。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マリア・テミルカーノヴァ
【WIZ】で行きますね。

水着ですか。私も、もちろん用意してますよ。
とはいっても、色気もへったくれもない、いわゆる競泳型スクール水着と呼ばれる白の肩紐のついた紺のワンピース水着ですけどね。
最初からいつもの修道服の下に着込んで、ファッションチェックの時に修道服を脱ぎ捨てて水着姿になります。
え、二十歳過ぎでこの格好は痛いって……?
ううっ、痛いところ突かれました。
実はこれ、思い入れのある水着なんです。
成長と共に変えてますけど、同じメーカーの同じデザインなものにこだわっているんです。
だって、激しすぎても色欲を刺激してしまうじゃないですか。
この、シンプルなデザインが、私のお気に入りなんです。



 すでに動画の配信チャンネルには、多数の視聴者が訪れていた。SNSなどを通じて猟兵水着ショーの存在が広まり、騒ぎを嗅ぎつけた猟兵のファン、そして水着女性のファンが、次から次へと集まってきていた。
 続いての猟兵は、マリア・テミルカーノヴァであった。彼女はまず、普段身につけている修道服をまとい、カメラの前に現れた。そして穏やかに、ひととおりの自己PRを始めた。彼女が語ったのは、人の役に立つこと、人を癒やすことについてであった。
 ここで、視聴者は気付いた。聖者然とした格好のマリアであるが、この場において「人を癒やす」ことといえば――すなわち、水着である。にわかにコメントがざわつきだした。彼女のような奥ゆかしいエルフの猟兵が、衆目のもとで水着姿を披露するとは。そのギャップによる衝撃が、画面の向こうを走っていた。
 意を決して、マリアは修道着を脱ぎ捨てた。視聴者は息を呑んだ。修道着の下から現れたのは、白の肩紐がワンポイントの、紺色のワンピース水着。いわゆるスクール水着と呼ばれる、本来は女子学童用の水着であった。
 マリアの年齢と、水着のデザインからくるギャップがふたたび視聴者を襲い、コメントがさざ波のように流れた。その中には、彼女を茶化すコメントもちらほら見受けられた。
「実はこれ、思い入れのある水着なんです」
 二十過ぎてなお、このような水着であるのはなぜか。痛いところを突かれたマリアは、視聴者に対し説明を始めた。子供の頃から同じ水着を使用していること。成長とともに買い換えても、同じデザイン、同じモデルにこだわって使い続けているということ。腰をひねったり、腕を回したりしながら、動きやすいことを示し、機能性に優れていることも、彼女はアピールした。
「この、シンプルなデザインが、私のお気に入りなんです」
 だって、と、マリアは理由を付け加えた。
「激しすぎても、色欲を刺激してしまうじゃないですか」
 その理屈はおかしい。一斉にコメントが画面を埋め尽くした。
 色気もへったくれもない、とマリアが称したその水着は、確かにスクール水着ではあったが、競泳型という肩書きが付いている。それは、素材からして、普通のスクール水着とひと味違うということを意味していた。
 水中での抵抗軽減を目的として、化学繊維の中でも、特に伸縮性のすぐれた種類を選んで創られたその水着は、マリアのじゅうぶんに成長した身体にぴったりとフィットしてい、ボディライン、すなわち、胸の膨らみ、腰のくびれ、尻の丸みからなる流線を、何もせずとも、しっかりと誇示していた。そして、その繊維で織られた布地は、特に強い光沢を放つことも特徴のひとつであった。その粒状感のある、ぎらついた輝きは、生地の密着によってかたどられた身体を、さらに肉感的に彩るのだ。
 それを知ってか知らずか、つまり、マリアは逆に、無意識のうちにすさまじい色気をカメラに向けて放ってしまっていたのだ。
 誰かがコメントを書き込んだ。――また、それもいい。
 猟兵達の生配信は、盛り上がっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニコラ・クローディア
「さぁみなさん、ご一緒に! にこらちゃん、ぷりちー!」
やるしかないわよね。だってニコラったらキマイラフューチャーに猟兵サロンを開いているのよ?
しかも水着!
夏になるまで待とうと思っていたけれど宣伝の大チャンスじゃない!
着用するのは自分に最も似合うように計算したセパレート式・甘ロリ系の水着。オフショルダーで華奢さもアピールよ!
けれど色は黒系のセクシーさも完備!
バスト90の存在感も伊達じゃないわよ!
……ニコラったら完璧ね?
偽・竜人降臨で自分にそっくりな双子竜を呼びだして、彼女らはピンク系とスカイブルー系の色合いで自分と同じ格好をさせて3人でポーズを決めたりもするわ!
行動・台詞等アドリブ・連携歓迎



 夏まで待とうと思っていたけれど、見逃せない……!
 水着ファッションショーと聞き、いても立ってもいられなくなったニコラ・クローディアが、続いてカメラの前に躍り出た。最大限の笑顔を見せ、視聴者に手を振っている。
 ニコラにとって、このショーはまたとないアピールのチャンスであった。彼女はこのキマイラフューチャーに、猟兵達が集まるサロンを開設し、運営していた。――そのあるじとして、住人にしっかり自分のことを覚えてもらわないと。与えられた時間こそ短かったが、彼女はしっかり、今日のための準備を入念に行っていた。
「じゃっじゃーん! これが今年のトレンド!」
 計算ずくのニコラが今日のために選んだのは、甘ロリ系、その中でも黒ロリと呼ばれるジャンルであった。水着ではあるが、まるでブラウスのように、フリルやレースがふんだんにあしらわれたデザインである。セパレート形式になっており、おなかは見せているものの、ビキニほどの過激な露出ではない。とはいえ、存在感のあるバストは健在で、ニコラがセクシーな年頃の女性であるという主張を忘れなかった。
 今日のニコラは”猫ラ”であった。ストラップレスのオフショルダーが、彼女の華奢さを引き出し、守ってあげたい感を演出した。視聴者に訴えかけるその視線たるや、糸屋の娘に勝るとも劣らない殺傷力を発揮していた。
「さぁみなさん、ご一緒に! にこらちゃん、ぷりちー!」
《にこらちゃん、ぷりちー!》
 くるりと回るってポーズを取ると、ニコラの長い髪がさらさらと流れ輝く。ニコラのコールに、視聴者は弾幕のごとき大量のコメントで復唱して応えた。
 まずまずの反応に満足したニコラは、ユーベルコードを用いて自身と瓜二つの双子竜、すなわちふたりのドラゴニアンを呼び出した。そのドラゴニアン達も彼女と同じ水着をまとっていたが、片方はピンク、もう片方はスカイブルーと、色味を変えたものであった。桃黒空、即席の、猫猫トリオユニットの誕生である。コメントは、歓喜の渦と化した。
「3人揃ったら、やるしかないわよね!」
《にこらちゃーん!》
 ニコラと双子竜は、キマイラフューチャーにふさわしく、ポップなBGMに乗って踊ってみたり、ポーズを決めてみたり、歌ってみたりした。合間合間にはちゃんと合いの手を挟み、そのたびにコメントが大量に書き込まれた。会場と視聴者の一体感は、今まさに最高潮を迎えていた。
 ……ニコラったら、完璧ね?
 彼女は高揚感に包まれながら、ふと感じた。自画自賛ではあったが、客観的に見てもそれが間違いないことは、動画の盛り上がりがじゅうぶんに証明していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリア・ティアラリード
カメラの前でパーカーを開き、脱ぎ捨てると
レッドバインに匹敵するのではと思える程に【挑発】的な肢体と
そのボディを強調し見る者を【誘惑しおびき寄せ】る白のV字紐水着…スリングショット

「あの…これ、大胆過ぎませんか? 流石に少し、恥ずかしいです…」

食い込む股間が恥ずかしいのか、カットジーンズを上から穿くも
超ローレグローライズで鼠蹊部をギリギリ隠すだけ、逆に強調してしまい

【礼儀】正しそうな、いかにも深窓の令嬢然とした彼女の過激過ぎる水着姿で
視聴者の前で恥じらえば、寄せた二の腕に【存在感】半端ない爆乳が寄せ潰され
柔らかくぐにゅ…むにゅ…っと変形して
危うく水着がズレて叢雲さんのNGが飛び出しそうに!
POW



 ついで深窓の令嬢然たるアリア・ティアラリードがおずおずと画面に現れると、先ほどまで押し寄せていたコメントが、水を打ったようになりを潜めた。これは、けして盛り下がってしまったわけではない。視聴者が、コメントを打つ手を止め、アリアの様子に集中しているのだ。彼女には、画面の向こうから、ごくり、と喉を鳴らす音が逆に聞こえてきそうな気さえした。
 アリアは、水着の上から薄手のパーカーを羽織っていた。これを脱いではれてお披露目となるのだが、そのパーカー越しからでも、彼女のスタイルのすごさが、画面の向こうの視聴者に、ひしひしと伝わっていたのだった。
「それでは、お見せしますね……」
 前身頃を繋いでいたファスナーをアリアがそろそろと降ろすと、パーカーが開いて、彼女の肌が少しだけ露わになった。ここで、視聴者は異変を感じた。胸の谷間を隠すものが何もない。それだけでなく、身体の正中線上のほとんどに、水着がないのだ。
 つまり、これは――? 次の瞬間、視聴者の疑問はアリアへの称賛へと変わった。
「あの……これ、大胆過ぎませんか?」
 水着は自分で自由に決める作戦だったのだが――選んだのか着させられたのか、その真相や如何に。アリアの水着は、Vの字の形そのままの布地しかない水着。スリングショットと言うよりも、Vストリングと呼んだほうがふさわしかった。
 コメントに促されると、アリアはパーカーを脱ぎ捨て、その全容が明らかになった。左右の双丘はそれぞれ包帯ほどもない細い布だけがかかり、横から見ると「く」の字に折れ曲がっていた。そして視線を下げれば、V字はへそを越え、その布の幅のまま、いわゆる魅惑のデルタゾーンへと続いていた。
「さすがに少し、恥ずかしいです……」
 ゆっくりと、アリアはポーズを取り始めた。彼女は水着だけでは心許ないのか、ボトムスとして上からジーンズの裾を切り落としたショートパンツを穿いていた。しかし、それがかえってあだとなった。
 アリアのショートパンツは、超がつくほどの、ローレッグでローライズのデザインであった。つまりほとんど横一線のぶんしか生地がなく、水着と大差ないしろものであった。誰がこれを選んだのかは、アリアのみぞ知るところである。ともかく、これでは隠す用をまったくなさず、かえって肌の露出を目立たせてしまうばかりだ。あまりの羞恥に我慢できなくなって、アリアはもじもじと自身の姿を隠そうとした。それもまた、いけなかった。
 足を動かしたものだがら、デニムと水着はみるみるうちにアリアに食い込みだし、そして上半身はと言えば、二の腕で挟まれたバストが、水着の支えから外れそうになってしまう。あわや放送事故か、というときに、しかし、それに水を差す者が現れた。
「ちょっとぉ、ぁたしがいないあいだに、ココで何やってるの!?」
 怪人レッドバインと、その手下達である。
 これからいいところなのに――残念がるコメントが、次々に流れ出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『怪人のコンテスト!』

POW   :    雄々しく力強い作品を!

SPD   :    技術を生かした精密な作品を!

WIZ   :    今までにない斬新な作品を!

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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ロート・カニーンヒェン
「出てきたね、レッドバインと手下の人達!さあ、勝負だ!!」(POW)引き続きグッドナイス・ブレイヴァーで動画を配信。セクシーポーズを取って視聴者、コメント、動画の再生数でいざ勝負!ポーズや角度、コメントのリクエストで怪人も視聴者もノックアウトしてみせる!(アドリブ歓迎です)



 怪人の襲撃により慌ただしく画面が切り替わり、ふたたび赤いビキニのロート・カニーンヒェンが画面に映し出された。怪人を返り討ちにすべく、彼女はお決まりの台詞を放った。
「出てきたね、レッドバインと手下の人達!」
 ”の人”という表現に、ロートなりの思いやりが込められていたが、レッドバインはそれを知るよしもない。女怪人はロートに向かってがなりたてた。
「こら! ぁたしの番組をヵえしなさい!」
 すでにここは、猟兵達のホームグラウンド。ロートはこれっぽっちも怯むことなく、怪人達へ高らかに宣言した。
「そんな簡単に返すわけにはいかないよ! このプールを賭けて……私達と勝負だ!」
 突然の展開に、驚く視聴者達のコメントが舞う。舞台は整い、生配信は次なる局面へと移っていった。
 ――勝負といっても、しかし、特段ルールが決まっているわけではない。コメントの空気、その場のノリと流れで、ロートと手下はセクシーポーズ合戦を行うことになった。野球の試合と同じように、先攻はアウェーの怪人側だ。
 手下は、先ほどのロートのようなポーズを決めた。しかし、視聴者の反応は今ひとつである。猟兵達が上げたハードルは、相当高いところにあるのだ。彼女は勝ち誇ったように、対戦相手に告げた。
「見てなさい、グッドナイス・ブレイヴァーのコンビネーションを!」
 ロートが脇から持ち込んだのは、走り高跳び用の支柱とバーである。落ちる身体を受け止めるマットはなく、そのかわりに、彼女は身体をかがめることなく反らし、バーの下を器用に通過した。そのあいだ、手や身体はどこにも触れていない。
 つまり、リンボー・ダンスである。ロートがバーをくぐるたび、その高さが少しずつ低くなっていく様子を、ドローンのカメラはねめつくように捉えている。身体を反らし、腰を揺する反動でバーをくぐる、その独特の体勢で躍動する彼女の肢体は、間近からしっかりと、視聴者に届けられた。
 調子よくリンボーは続いていたが、ふと、上を向いているロートのバストが、低さに耐えきれずバーに接触した。擦れて落としそうになり、かろうじて落下は免れたものの、そのとき、彼女に異変が起こった。バストトップをかろうじて隠しているだけのビキニの生地が、内側からほんのり押し上げられて尖ったのである。もちろん、それを看過するドローンではない。気付いた視聴者はあまりのことに慌てたが、彼女はそれを知ってか知らずか、健気にバーをくぐるのであった。
 勝負の結果は歴然としていた。結果が発表されるやいなや、敗者である手下は、ご都合という名の舞台装置によって退場を余儀なくされた。
「――やった! 画面の前のみんな、見ていてくれたかな?」
 猟兵達が1本先取した。くだんのバストを揺すり、ロートは勝利のポーズをとった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニコラ・クローディア
「来たかオブリビオン! ここからはぷりちーニコラちゃんあたらめオレサマドララだ、行くぞ、アンフィス、バイネイン!」
呼び出していた双子竜をそのまま竜形態に変化させ、オブリビオンに対して攻撃を仕掛けつつ力強くアピール開始。
先ほどまでパフォーマンスとは打って変わって獰猛な龍種らしい派手な動きを見せつけるぞ。
例えば双子竜のブレスをバックにポージングしたり、自分も雷咆で雷を吐いてみたりだな。
炎で水着が燃えないかって?
…はっ、それすら計算済みよぉ!
黒の甘ロリ系水着が燃え尽きたその下は、自分の鱗で大事な場所を隠すスケイル水着、略してスケ水を展開済みだ!
実質裸みたいなもんだが放送コードはクリアだな!



 カメラが視線を動かすと、その先には、プールサイドで出番を待つニコラ・クローディアと、彼女をぐるりと輪になって取り囲む、手下達の集団があった。
「……来たなオブリビオン!」
 ニコラはすでに素の状態を見せており、”ドララ”となっていた。カメラが向けられていることを確認すると、なぜか待っていてくれた手下達に向けて彼女は構えを取る。左右には、先ほど呼び出した双子竜アンフィス、バイネインを従えていた。
 手下達は、一定の距離を置きながらも、ニコラに手を出せずにいた。少数の手下が飛びかかろうとするも、ニコラの気合いに圧されては動線を大きくずらし、彼女達のそばをかすめる形でそのまま囲みへと戻っていく。
 時間はじゅうぶん過ぎた。今度はこちらの番だ。先ほどのアピールタイムでは隠していた翼と尾を大きく動かしながら、ニコラは行くぞ、と双子に告げる。すると、アンフィスとバイネインは、獰猛な竜形態へと変貌を遂げた。
「ここからは、ぷりちーニコラちゃんあたらめ、オレサマドララが相手してやる!」
 そう宣言すると、大型化した双子竜が首を振り、大きく炎を噴き出した。手下達は慌てふためき、竜のブレス攻撃を回避することで手一杯であった。ニコラは、双子の首の動き、炎のタイミングに合わせて、格闘技の演舞のような派手なポーズを取ってみせた。このパフォーマンスに手下達はすっかり威圧されてしまい、ニコラの動きに合わせて囲みの円もつられて動くというありさまであった。
 すかさず次の一手を打ったニコラは、竜のふたりに対してさらにブレス攻撃を行うよう命じた。左から右、右から左へと対照的に、撫でるような炎を放射する双子竜だったが、ふたりの間でそれぞれの炎が交差したとき、そのすぐそばに、ニコラがいた。
 自爆か!? コメントがざわついたが、もちろんそうではなかった。炎が晴れると、同じ姿でニコラは立っていた。ただちょっと変わった点といえば、先ほどまで着ていた甘ロリの水着が、ぼろぼろに焼け落ちていたことだけだ。
 水着が燃え尽きてしまったことで、さらに視聴者は慌てた。ニコラは、しかし、平然と、みずからの身体を隠そうともせずに在すがった。
「はっ、これも計算済みよぉ! スケイル水着、略してスケ水だ!」
 ニコラは全裸――ではなく、大事な箇所には自分の竜の鱗を配して、さも問題ないかのように振る舞った。視聴者には、どうやってその鱗で隠したのか謎ではあったが、当然ながら、過激ではあっても実際に問題は(かろうじて)なく、したがって、これで彼女が咎め立てられることもない。はたして、必殺技のお膳立ては整った。
「コイツをお見舞いしてやるぜ!」
 そう言い放つと、ニコラは龍詞とともに電撃を咆哮した。それは次々と手下を伝い、食らった者ははじけるように飛び上がっては、地面に伏した。電撃の猛攻は、囲いの円を一周して、ようやく止まった。
 周囲に立っている者は、ニコラと双子竜のみ。ニコラは勝利を確信しポーズを決めると、いつの間に舞台装置が用意してあったのか、その背後で盛大な爆発が起こった。
 2本目である。

大成功 🔵​🔵​🔵​

マリア・テミルカーノヴァ
私もキマイラフューチャーのために、一肌脱ぎます。
コスプレ水泳大会でレッドバインと手下たちに勝負(POW)を挑みます。

この勝負、水中に落ちているカードを拾い、それに書かれたコスチュームをプールの向こう側で探して、そこでコスチュームを着て泳いで戻ってくるというものです。

さて、水中で私が拾ったカードはセーラー服(夏服)です。
まずはスカートをはいて、上着を着て、紺のハイソックスとローファーを履いて……って、スカートと靴で泳ぎづらいですね。
しかも、中の水着がチラチラと……でも、泳ぎ切りますよ!

水からあがったら、びしょ濡れのセーラー服姿でかわいいポーズをとります。
どうでしょう、ちょっとドキドキしましたか?



 次にプールサイドに現れたのは、競泳型スクール水着姿のマリア・テミルカーノヴァであった。彼女は、手下達との勝負の内容をあらかじめ用意していた。
「コスプレ水泳大会で、私と勝負です!」
 カメラを前にそう言い放つと、マリアは身振り手振りで、ルールの説明を始めた。この勝負は、泳ぎのスピードだけでなく、指定された服装にいかに着替えて戻ってくるかの早さを競うものである。まず、競技者は、競泳と同じくスタート台から飛び込み、プールの中央まで泳ぐ。そこで様々な服装の指定が書いてあるカードを拾い、プールの反対側までまた泳ぎ、一度水中から上がって着替えるようになっている。その後は、指定の服を着たまま、また泳いでスタートまで戻ってくる、という行程だ。
 レッドバインはそのルールを呑んだ。分かり易い競技に、手下達の士気は高かった。8レーン分あるスタート台に、マリアと手下達が立ち、号令を待った。
「――位置について、用意」
 あらかじめ用意しておいた電子音声が鳴り、勝負が始まった。各自無難に飛び込みを行い、プールの中央を目指してゆく。この時点では、8名に大きな差は現れなかった。
 マリアも平泳ぎでカードを目指した。水中にもカメラがあり、自分を撮っていることは彼女の想定外であったが、勝負が始まっては我慢するしかない。手近なカードを掴み、そのままプールの反対側まで泳ぎ切ると、彼女は指示を確認した。セーラー服だった。
 多数置かれているケースから服装を探そうと、マリアはプールサイドに上がろうとした。ここで、カメラが彼女に注目した。
 マリアの水着は、本格的な競技用の水着とは違い、撥水効果はない。泳いだことでたっぷり水を吸った彼女の水着は、プールから上がると、ある変化を呈していた。濃さを増した紺色の布地が、まるでフィルムスーツのように、水分によって一層と肌に張り付く質感になっていた。そして、水から上がって保持しきれない水分が、水着表面から浮いて周囲の光を強く、文字通り艶っぽく反射している。これらの陰影のアクセントが、プールに入る前のマリアと違った、なまめかしい姿を際立たせているのであった。
 勝負の方はと言えば、マリアは難なく衣装を見つけた。スカートをはき、ブラウスを着てスカーフ、そして紺のハイソックスとローファーを足に通す。水滴の浮いた彼女の肌は着替えを困難にしていたが、中途半端な着衣でどたばたすること自体も、不幸中の幸いで視聴者の目を楽しませていた。
 着替えが終わり、プールに戻ったのは遅い方だったが、ここでセーラー服が本領を発揮した。手下達は品目が少なく着替えしやすい服装であったが、冬服や上着など、水を吸うと極端に動きにくくなるものばかりだったのだ。マリアは手下達をごぼう抜きし、最初にスタート台へ戻ってきた。
「やりました! 猟兵の勝利です!……どうでしょう、ちょっとドキドキしましたか?」
 3本目。猟兵達の勝利は確実なものとなった。
 マリアはカメラに向かいアピールすると、可愛いポーズを決めてみせた。しかし、水が滴るセーラー服はほぼ透けて、さらに肌に張り付いており、彼女のバストの形を隠すことを、完全に放棄していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリア・ティアラリード
「怪人さん達とバトル、ですか?でもどうすれば…」
困ったような顔で無意識にスタジオの壁をコンコン
瞬間、アスレチックコースが!
勿論あの過激極まる水着のまま

「あっ、これならお姉ちゃんでも出来そう!怪人さん勝負です」
ゆるふわお嬢様アスレチックコースに挑戦!

そのコースは
平行棒が股間にどんどん食い込むポカポカドボン
爆乳が潰れるローション坂登り
最後はローションプールで手下さん3人と水着相撲
の3本立!
極小ドローンカメラが【存在感・誘惑・挑発】極まりないアリアの
Jカップ98cmボディ+ギリギリ凶悪水着のあんなシーンこんなシーン
その全ての角度からくまなく中継
もし負けても…むしろ負けた方が美味しいでしょうか!
POW



 3連敗を喫し、手下を率いるレッドバインのいらだちは、頂点に達していた。彼女は、のんびりと勝負の様子を観戦していたアリア・ティアラリードを指差し、高らかに挑戦状を叩きつけた。
「そこのお前も勝負しなさい! 次は、勝った方が1万ポイントね!」
 もはやレッドバインには、ルールもへったくれもなかった。滅茶苦茶な話だったが、番組の構成上拒否もままならず、アリアは困った。
「怪人さんとバトル、ですか? でもどうすれば……」
 アリアは周囲を見渡したが、何か対決に使うようなものは見当たらない。しかし、彼女がおろおろすることによって、この施設の何かのスイッチを、偶然に触れてしまった。
 施設全体が地鳴りのように大きく振動すると、プールに隣接した建物の壁が大きく開き、その中から室内プールが姿を見せた。しかも、収録に使うためなのか、アスレチックコースも備えている。
「あっ、これならお姉ちゃんでもできそう! 勝負です!」
 このアスレチックコースのルールは、計3つのステージ、障害をアリアが制限時間内に踏破できれば勝利、という簡単なものだ。それを邪魔する守備側として、手下達が各所に配置されていた。なお、彼女の水着は、当然のことながら先ほどと同じであった。これで激しく動こうものなら、結果は火を見るより明らかだ。しかし、他に手段もなさそうだったため、アリアはためらいのひとつすら見せずに、手下に果敢に勝負を挑むこととなった。
 スタートの号砲が鳴り、まず始めにアリアが挑んだのは、俗に言うポカポカドボンである。プールの上に渡された丸太状のバーに跨がり、次のステージ、つまり橋の向こうに進むためには、行く手を阻む手下達を全員、プールにたたき落とさなければならない。
 怪我防止のためスポンジでできた、オールのような棍棒を持って、アリアは橋を進んでいったが、そのバーの頂上が凸凹になっていて、彼女は身悶えした。前進するたび、膨らみがショートパンツをなぞり、彼女に変な刺激を与えていたのだ。それに加え、手下と格闘する際に、バランスを取ろうとして足を動かすと、クロッチがきつく食い込んでいってしまうのだ。その変化を、撮影するカメラに悟られないように彼女は我慢していたが、それは果たして効果があったかどうか。
 続いては、ポルダリングに使う、手がかりのある壁面を思い切り傾けたような、なだらかな斜面がステージであった。単にこの斜面を登ればいいわけなのだが、ただし、この斜面には知る人ぞ知る特殊な潤滑液が絶えず流れ落ち、恐ろしく滑るものとなっていた。ここで、アリアがバランスを崩した際、手がかりに水着を引っかけて胸から外れてしまうハプニングが起こった。とっさに斜面に押し付けたおかげで、彼女の胸はカメラの前に露わになることはなかったが、押し付けられて形を変えるその丸みと柔らかさは、しっかりと視聴者に伝えられることとなった。
 最後のステージは、坂の頂上に用意された、特殊な潤滑液が満たされた浅いプールである。ここにいる手下達と取っ組み合って全員を斜面に放り込み、一番奥の旗を取れば、踏破という仕組みである。猟兵であるアリアにとって、手下とやり合うのはさほど難しいことではない。しかし、相当に粘度のある潤滑液が身体中にまみれて、滴る液を振りまき、滑りながら組み打ちをすると、それはそれは大変なことになった。
 半分脱がされそうになるショートパンツ、またしても外されるV字の水着、勢い余ってつい開いてしまう両脚の中心。最後にはへとへとになり、ようやく旗を取ったアリアであったが、疲れ果てていたのは視聴者も同様であった。

 それは制限時間内、猟兵達の勝利は揺るがなかった。レッドバインはとうとう堪忍袋の緒が切れ、怪人みずから、勝負の舞台に打って出ることにした。
「遊びは終わり。次はぁたしの番。これで最後だから、猟兵ども、本気でかかってらっしゃいな」
 もう、番組として小細工をするつもりは、毛頭ないようであった。レッドバインは、アリアに向かって言いつけた。
「それ、しっかり洗い流してから来なさいね!」

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『レッドバイン』

POW   :    びっぐおっぱいブレイク
【揺れる巨乳 】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    びっぐおっぱいカウンター
対象のユーベルコードを防御すると、それを【胸の弾力で跳ね返して 】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ   :    びっぐおっぱいコール
戦闘力のない【ビッグオッパイ団の信者 】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【おっぱい!を連呼する声】によって武器や防具がパワーアップする。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は佑・盾です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

マリア・テミルカーノヴァ
セーラー服を脱ぐのも忘れてぬるぽ投げちゃいます。
スカートが濡れてセーラー服が透けてますが、それも気にしません。
間合いをとって投げれば当たらないわけです。
しかも、このぬるぽなら、ガッのおまけ付き。
旧人類の叡智を愛するインター○ット老人会の皆様も大喜びかと。
おまけに、たまにスカートをめくりあげてスクール水着を見せて、
水着+コスプレの良さもついでにアピールしちゃいます。
え、水着にならないのかって?いや、それがいいんですよ。
いつかは水着になるというそのドキドキ感がよいのです!!
でも、脱ぎませんよ。透けてるセーラー服&たまに見えるスカートのしたの水着でがまんしてください。
焦らすのも、よいのですよ。



 カメラが怪人へ視界を移し、ズームアップする。レッドバインは羽織っていたマントを脱ぎ捨てると、その暴力的なボディラインが衆目にいっそう晒された。
「さぁ、かかってらっしゃい」
 怪人はその肢体を誇示し、挑発した。スタイルでは、しかし、マリア・テミルカーノヴァも負けてはいなかった。離れた間合いから、彼女が先手を打った。
「すべては無から始まり、無に終わる……」
 マリアがユーベルコードを詠唱し、ぬるぽをレッドバインへ投げつける。もともとはヌル・ポインタ・エクセプションというプログラム実行時のエラーのことであったが、ユーベルコードの力により闇のバグとして、ハンマーで殴られるおまけが付く技となったのである。
 これは、キマイラフューチャーの遙か昔、まだ人間が世界中に君臨していた時代に、インターネットミームとして生まれたものであった。時が経ち人類が滅亡した現在、このミームを知っているキマイラ達は、しかし、それなりにいたようである――特に、この動画の視聴者においては。
《今の、ぬるぽ?》
《←ガッ》
《すげぇ、本物のぬるぽだ》
《←ガッ》
《猟兵がぬるぽを使うんだ?》
《←ガッ》
 大喜びで、ユーベルコードに言及したすべてのコメントに、律儀にもツッコミをいちいち入れる視聴者達。伝統は、しっかりと息づいていたのである。しかし、後頭部をしたたかに殴られた当のレッドバインは、当然ながら面白くない。怪人は怒り狂い、マリアに襲いかかった。
「きいー! ぁたしのナイスバディを食らいなさい!」
 その揺れる巨大なバストの打撃をマリアにお見舞いしようと、急速に怪人は間合いを詰める。しかし、それを見越していたマリアは素早く反応し、即座に距離を取り直した。そして、再びぬるぽを投げ、殴りつける。その繰り返しに疲労したレッドバインは、へとへとになって地面に手をついた。
 ひらりと躱したマリアの、セーラー服やスカートはまだしとどに濡れていた。水滴が絶えず落ちるのを彼女は気にせず、怪人の突進を避け続ける。透けたブラウスが水着を映す様子が、カメラで視聴者に届けられていた。
 余裕が出てきたマリアが、たまにスカートの端をつまみひらりとめくりあげる。スカートの中のスクール水着も、当然濡れており、水がしたたる尻や腿など、扇情的な映像に視聴者はたまらず、セーラー服を脱ぐよう懇願するコメントを返した。
「脱ぎませんよ。透けてるセーラー服と、たまに見えるスカートの中の水着で我慢してください」
 キマイラフューチャーの住人達にとって、学校で、女子が、しかもこんな格好で話しかけてくれた甘い思い出があるかどうかは、はたしてわからない。しかし、そのシチュエーションはマリアの予想通り、視聴者達の心を、確かにくすぐった。
「焦らされるのも、よいと思いませんか?」
 襟元を絶妙にはだけさせ、スカートを両手で持ち上げ中を見せながら、マリアは聞いた。賛同と称賛のコメントが、画面を埋め尽くした。

大成功 🔵​🔵​🔵​

アリア・ティアラリード
「はぁ…やっとヌルヌル取れました…」

レッドバインさんに「洗えよ!」と言われたので
シャワーを浴び【早着替え】てきました
水着から着替えた装備はビキニアーマー『メローラ・フレーム』
姫騎士の為にデザインされたそれは
先程の水着と大差ない露出度、背後から見れば裸も同然
レッドバインに匹敵する【存在感】の爆乳もギリギリ隠すだけ
でも着た以上は姫騎士としてお姉ちゃん頑張ります!

組技、打撃禁止
体をぶつけ合うオイルレスリング勝負
切札は間合いギリギリから繰り出す【早業・見切り・無稽剣】
この技は手以外…そう、おっぱいからでも撃てるんです
爆乳で攻撃できるのは自分だけなんて思わないで下さい

…でも正直、使いたくないんですけど。



「く……まだまだよ。次は誰が相手?」
 頭の痛みに耐え尋ねるレッドバインの前に立ちはだかったのは、アリア・ティアラリードである。彼女はあっという間に潤滑液を流し、そして着替えてきた。その姿は普段から用いている姫騎士の鎧『メローラ・フレーム』であったが、露出度としては、実は、外見上の大きな変化はない。一見防御力があるのかどうかわからないビキニアーマーは、下着と間違われてもおかしくないようなデザインでもあった。レッドバインに匹敵するグラマラスな肢体をカメラの前に晒し、アリアは戦いを挑んだ。
「やっとヌルヌルが取れました……今度こそ勝負です!」
 レッドバインは受けて立った。ふたりはオイルを全身に塗ると(アリアはシャワーで身体を洗い流してきたばかりだったのだが)、武器を持たずに構えを取った。オイルレスリング勝負だ。
 しかも、今回のルールは、組技と打撃禁止、つまり攻撃には手をほとんど使えない状態である。そうなると、必然的に、身体と身体を真正面からぶつけ合う、体当たりと押し合いのようなものとなった。その中でも、バスト同士がかち合う瞬間は、肌の鳴るいい音が響き、視聴者の耳を楽しませるものとなった。
 身体と身体のぶつかり合いは、体格(もしくはバストサイズ)に恵まれている方が優位に立つ。身の丈はアリアよりレッドバインが確実に上回っていたが、その不利を補うほどに、アリアのバストはボリュームのあるものだった。戦況は、膠着状態に陥っていた。
「セクシーなぁたしが、どうして……」
 猟兵とはいえ、年端もいかない姫騎士など、ほんのひとひねり、と考えていたレッドバインは、展開に焦りを感じていた。華麗に勝ちを収めないと、これまで集めてきた視聴者にもしめしがつかない。怪人は、はたして、一発逆転の策を打った。
 その策とは、ユーベルコードである。先ほども用いた、豊満なバストによる強烈な打撃攻撃である。これは、ルールにも違反していないし、間合いを取って逃げることもできないだろう。凶器と化したふたつの丸みが、横殴りにアリアへ迫った。
 視聴者には、バストが命中する瞬間、信じられないことが起こったように見えた。ユーベルコードを命中させたはずのレッドバインが、地面に突っ伏し痛みに耐えていたからだ。その脇で、アリアが、残心で揺れる胸とともに、平然と立っていた。
 まさに、オイルレスリングを持ち出したアリアの作戦勝ちであった。怪人のバストが命中するその間際、彼女は浅い角度から、みずからの胸をかすめるようにして当てたのだ。双方のバストは、塗られたオイルによって滑ってしまった。つまり、打撃のエネルギーが逸らされ、彼女に当たることなく宙を舞ってしまったのである。
 その次の瞬間、アリアは素早く反撃に転じた。普段であれば素手から放つはずのフォースセイバーを、胸から発生させたのだ。それ自体信じがたい光景であるが、ともかく、攻撃を外した怪人への追撃には、じゅうぶんな間合いであった。彼女はバストを反転させ、文字通り返す刀で怪人に斬りつけていた。
「正直言って、使いたくなかったんですけどね……」
 いつも笑顔のアリアであったが、さすがに今回ばかりは、口角が引きつっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ロート・カニーンヒェン
「さあ、レッドバイン覚悟!絶対負けないからね!!」(POW)レッドバインに水着プロレスで挑むよ!視聴者に楽しんでもらうために、引き続きグッドナイス・ブレイヴァーで実況生中継。私とレッドバインのくんずほずれつの熱いバトルを見て、画面の向こうのみんなにもオブリビオンに負けない熱き気持ちを持ってもらうよう頑張るよ!もちろん、応援してくれたらサービスしちゃうよ♪(色気、アドリブ歓迎です)



 レッドバインは立ち上がって次の挑戦者に備えた。消耗した体力を回復するのを待たず、ロート・カニーンヒェンは怪人にがっしりと組み手をとった。水着プロレス――肉弾戦で、さらにダメージを与えるためだ。
 ユーベルコードを封じるため、ロートはレッドバインの胸に、自分の胸を押しつけて動きを固定した。そこから手をほどき、投げ技に転じるつもりであった。
「さあ、レッドバイン覚悟!」
「何を! 覚悟するのはァンタの方よ!」
 しかし、レッドバインがそれを許さなかった。ユーベルコードを放つ代わりに、胸を張る。すると、胸を合わせていながら、V字に切れ込みが入り胸の谷間を露出していた怪人の水着が、左右にはだけた。
 ロートは胸に異変を感じた。素肌で押し付けられていたレッドバインの胸の先端が硬くしこり、合わせている彼女の胸を、ピンポイントで刺激しだしたのだ。怪人はオイルの残っている胸を滑らせて、先端の位置をずらす。ふたりの先端が重なり合うと、ロートのそれも、刺激に我慢できずにぷっくりと膨らみ始めた。
 その様子は外からはまったく見えなかったが、ロートが押され始めていることだけは、画面からは分かった。彼女の足腰が震え始め、身体全体から力が抜けていく。先端が擦れあい、絡みつくたびに、息づかいが荒くなり、頬が紅潮し、下腹部が熱くなってゆくのを、彼女は感じていた。勝負であることは分かっていながらも、気持ちよかった。
「そんな、ここで負けるわけには……」
 圧されて窮したロートは、実況用に呼び出していた撮影ドローンを、真下、すなわち両脚の間へと移動させ、そこから真上を撮らせた。カメラには、大々的に彼女のきわどい部分が映された。そこを布地一枚で隠す水着は、しかも、ロートの熱気により、蒸れて匂い立つようであった。
「みんな、私を応援して……!」
 ロートの懇願に、視聴者は最大限のコメントの嵐で応えた。ユーベルコードの力により水着は強化され、同時に、それを着る彼女にも力がみなぎってきた。自分の受ける快楽を、力に変換したのだった。
 レッドバインを押し返し、ロートは盛り返した。そして彼女は、怪人と同じように、胸を大きく張って息を吸い込んだ。赤いマイクロビキニの紐が、ぷつんと切れてはじけた。彼女なりのサービスだった。
「絶対負けないからね!」
 ロートは反撃に出た。同じ動きでレッドバインを刺激してあげると、レッドバインは色っぽい吐息を吐いて、一瞬だけ力が緩んだ。そこを彼女は見逃さなかった。
 これ以降は、カメラアングルが激しく移り変わり、何が起こったのかを理解するのには努力が必要となった。素早くレッドバインの後ろを取り、腕を回してがっちりホールドしたロートが、そのまま反り返り、レッドバインを後ろに放り投げたのであった。ホイップ(投げ放し)式と呼ばれるスープレックスの一種である。
 最後は、技を決めたロートは後ろ姿、レッドバインは胸を押さえて、放送は成立した。応援してくれてありがとう、そのままの体勢で、彼女は視聴者に礼を言った。
 動画のコメントが返事をした。怪人をやっつけて、と。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニコラ・クローディア
「まだ放送中か? そうか。とりあえずもうアピールタイムは終了でいいんだな?」
放送中でも特に気にしないが、一応確認。
その後ウィザードミサイルを召喚、背後に110の魔法の矢を浮かばせた状態で、降伏勧告といこうか。さらに左右には竜モードのアンフィス&バイネイン。威圧の体面を崩すつもりはない。
「諦めてここの占有を放棄したらどうだ?」
肩を竦めながら提案はしてみる。
答えがどちらであろうとも実力行使はするのだがな、結局。
「オブリビオンは骸の海にボッシュートだ。それじゃあまたな、レッドバイン」
アドリブ・連携歓迎



「ぁたしが、ぁたしが、敗れるなんて……」
 レッドバインは敗北に打ちひしがれた。しかし、乾坤一擲の大勝負のチャンスは、まだ失っていなかった。
「往生際が悪いなぁ、怪人さんよ」
 まだ放送中であることを訝しんだ”ドララ”のニコラ・クローディアが、プールへと舞い戻っていた。お供には双子竜を従えたままで、威風堂々たる威圧感を保ったままである。
「もうここはいいかげん諦めて、明け渡したらどうだ?」
 すでに勝負はついていたが、アピールして人気を稼がなくていいことをあらためて確認し、ニコラは降伏を促した。すでに、視聴者にかけられたレッドバインのまやかしは、霧が晴れるように消え去っていた。もちろん、怪人が降伏を受け入れたとしても、彼女に容赦するつもりはなかったのだが。
「きぃーっ! 諦めるわけないじゃない! このぁたしが! 猟兵なんかに!」
 レッドバインは、ユーベルコードを発動させた。どこからともなく、怪人の手下の信者が現れ、レッドバインを称賛するチャントを叫びだした。とりわけ、ご自慢の彼女のバストを褒めるコールが連呼され、それとともにレッドバインの野心が、ふたたび頭をもたげ始めるのであった。
「ここはぁたしの場所! 誰にも渡さない!」
 予想はしていたことではあったが、仕方がない。ニコラは肩をすくめ、同じくユーベルコードを発動させた。
「そう言うと思ったよ」
 ニコラの背後に、大量の矢が現れた。炎の魔力を帯びたそれは、空中に浮かんだまま、レッドバインと信者全員に狙いを付けている。
 炎の矢を見、威勢よく啖呵を切ったレッドバインの表情に、かすかに怯えが見えた。炎の矢は、全員に浴びせても、じゅうぶんにお釣りが返ってくる数である。信者を倒したあとの余りが、レッドバイン自身に向けられることは、自明の理であった。
「まあ、大人しく放棄してくれたとしても、どちらにせよオブリビオンは骸の海にボッシュートだ」
 諭すかのように、ニコラは続けた。レッドバインの相貌に、恐怖の影が差した。
「猟兵なんかに負けない! ぁたしはスーパーレッドバインになって、動画に降臨するの!」
 強がって怪人は吠えた。再び、取り巻きのチャントが始まった。付き合ってられないよ、そう言うかのように、ニコラは合図をした。
「そうか。それじゃあな、レッドバイン」
 呼び出した炎の矢が、雨のように怪人達に襲いかかった。レッドバインは、信者の応援をもってしても、その矢の猛攻を防げなかった。多数の矢に貫かれ、怪人レッドバインという名のオブリビオンは、消滅した。
「アンフィス、バイネイン、お疲れ様。帰るぞ」
 いつの間に、周囲は暗くなっていた。カメラは、後ろ姿で歩くニコラと双子竜を見守っていた。その向こうでは、夜空をバックに華々しく上がる花火が、猟兵達の勝利を祝った。そして、エモーショナルなイントロのBGMがかかり、エンディングのシークエンス、つまりテロップが画面には流れ始めた。
 ――挑戦者、4名。うち生還者、4名。
 猟兵の番組配信は、成功裏に終わった。プールリゾートには、再び平和が訪れた。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月12日
宿敵 『レッドバイン』 を撃破!


挿絵イラスト