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キッチン大戦争~満腹☆轟沈RTA

#封神武侠界 #お料理バトル

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#封神武侠界
#お料理バトル


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●将軍しっているか 銅鑼はならすときもちいい
 じゃーん。じゃーん、じゃーん、じゃーん、ぐわわーん。
 ホーッ(中華的なかけ声)。

 さあ、やって参りました封神武侠界!
 ここ仙界に現れましたるは暗・黒・料理人!!
 極悪そうな見た目にそぐわず、中華鍋に今大量のラードを放り込んだっ!
 ああっといきなり最大火力!
 容赦なくネギを炒め油を出していくゥ↑↑(実況者特有の上ずり声)!
 ちゃっちゃっ、じゅわー。はいここで玉ねぎみじんをボウルごとどーん。
「ハイ! ハイ!」
 ジュウジュウ、しゃっしゃっ。豚のブロック肉、は・い・り・ましたァっ!
 いやー、いーい音してますねー。
「アイヤ、アチョー」
 お玉ですくったたまり醤油をこれでもか! と投☆入。
 まさに極悪、まさに暗黒! 胃袋掌握し人心乱す、悪魔の如き料理ッ!
 自身の作るメシに得心がいったのか、
 料理人はここで菜切り包丁を掲げはやくも勝利のポーズ!
 この中華鍋! この中華鍋さえあれば、今度こそ世界は我が手中に!
「ホー!」
 あ、なんか別のオブリビオンが中華鍋(宝貝)もってった。

●お料理バトル☆リターンズ(料理修行編)
 グリモア猟兵のリグ・アシュリーズ、今日はなんだか機嫌がよさそうだ。
「皆、あつまってー!」
 彼女がこんな風に呼びかける時は、大抵楽しい話であるのだが、思えばこの異様なテンション前もどこかで見たような。
「お料理バトルの時間よ!」
 さようで、ございますか。というわけで、みたびっ。

 今回向かってもらうのは、封神武侠界。
 仙人たちの住まう仙界から、危険な宝貝が盗み出された、というのだが。
「どうもね、その宝貝。ちょっと変わったモノなのよ」
 鉄人の中華鍋。数々の料理人の手に渡り戦地や人界で使われた結果、『食べた人を問答無用で満腹轟沈させる』という珍妙な効果を得た代物らしい。
 それだけ聞くと、幸せをもたらす良い宝貝にも思えるのだが。
「なんかね、その中華鍋で作った料理食べると幸せすぎて向こう一年ぐらい働かなくなるんですって」
 あっ、ハイ。ダメ人間生産機ですね。
「その中華鍋で極悪料理人が世界征服企んでるのね」
 うーん。うーーーん。よし、けしからん懲らしめよう!
「でも料理に夢中になりすぎて別のオブリビオンに盗まれちゃうみたい」
 ずこっ。なお、中華鍋を盗むオブリビオンも『自動で料理が出てくる便利グッズ』と勘違いしてるので大概であるのだとか。

 大体話はわかった、実にシンプルでいいのだが。
 問題はこの宝貝をどうするかと、どうやって敵を倒すかだ。
 宝貝は尋常でない頑丈さを秘めていて、仙人たちが壊すに壊せず封印した物が多い。
 この中華鍋も、戦地を転々としても壊れないほどで、なんとユーベルコードでも破壊できないというのだが。
「なんでかはわからないけど、この中華鍋、あと数回『本気で』料理すると壊れるみたいなのね」
 なんでさ! とツッコミたくはなるが、きっと意思をもってて成仏するとかそういうのだろう。
 ポイントは『本気で』という点。ちょっと映える料理を作りました☆ くらいでは壊れてくれない可能性が多々あるらしい。
「だからね……修行しましょう! ガチで」
 そういってリグはスケッチブックを取り出し、キュキュッとな。

『1.極悪料理人を倒す』
『2.ものすごいがんばって料理修行する』
『3.中華鍋で本気料理つくる』
『4.>>宝貝ちる<<』

 やっぱりこの流れだったーー!!
 なお、中華鍋で作った飯をオブリビオンに食わせると問答無用で昇天するので一石二鳥だという話である。

 説明を終えたリグは早速転送の準備を始めたが、一つ思い出したように付け加える。
「あ、そうそう。今回向かうところは自然が豊かで、食材もいろいろ手に入るみたい」
 何せ人智を超えた自然節理の働く仙界だ。食材の心配はほぼいらない。
 それどころか普段は使えない高級食材にありつけるチャンス、なんなら仙界の変わった食材で創作料理をしてみたっていい。
「お料理はね、失敗するほど最後にはうまくいくものよ! 腕がどうこうじゃなく、本気でやってみた結果なら。きっと何だっておいしく頂けるわ!」
 できあがった料理だけでなく、作る過程も楽しんでねと、おっちょこちょいでよく失敗する彼女ならではのアドバイスを付け足して。
「いってらっしゃい! おいしい料理作れたら、後でレシピ教えてね!」
 グリモアの光が弾け、キミ達は自然あふれる仙界の野山へと解き放たれるのだった。


晴海悠
 戦争中でも腹は減る。
 余剰戦力? いいえ私はお料理バトルが書きたい。
 はらぺこ猟兵の皆さーん! 出番ですよー!

『スケジュールについて』
 他シナリオの運営等も考慮し、書ける時に届いた順で書く! 方式でいきたいと思います。
 成功数を満たした時点で次章にサクサク進む可能性もございますが、一部章のみや途中でひと休憩など、お好きなタイミングでご参加下さい。
 一応、五月中には完結を目指します。参加者がいなければお料理できそうなサポート様が来るまで回します。

『プレイングの受付』
 タグで受付中と書かれてる限りはいつ送って頂いても大丈夫です!
 断章もプレイングに影響が出ない程度のものにします。思いついたタイミングでどうぞ。
(複数名の合わせプレイングは2~3名までならはりきって承ります!)

『1章 ボス戦』
 暗黒料理人。極悪です。油とか薬味とかふんだんに入れます。ダイエットの敵。
 料理バトルで倒せます。普通のバトルでも倒せます。お好みの攻略法でどうぞ。

『2章 冒険』
 料理修行です。ガチで。ダイスは振るので失敗を恐れず挑んで下さい。
 苦戦してもそれが次に役立ちます。きっと役立ちます。
 具体的に言うと真の姿パワーで誤魔化sえっふん!!

『3章 集団戦』
 若い雷霆竜の群れ。腹ペコです。気が立ってます。
 料理でしか倒せません(普通に倒すと宝貝が破壊されず残っちゃいます)。

『その他』
 食材、あります。持ち込み可、現地調達も可。
 調理器具、鍋やフライパン等大体あります。電子レンジはありません。
 中華に関係なくてもあると思えばきっとある。イマジンオールザピーポー。

 お料理プレイングは技巧でなく工夫を見ます! なので、作りたい料理について調べて頂けるとイメージしやすいと思います。
 こういう風に頑張る、と書いてあれば大体は青天井の加点対象になりますので、キャラクター様のお料理風景を想像して楽しんで頂けたらと。
 逆に完全お任せだと成功率は低くなるかもしれません。

 それではリプレイでお会いしましょう! ホー!
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第1章 ボス戦 『暗黒料理人』

POW   :    暗黒料理・天
【超暗黒料理人】に変身し、レベル×100km/hで飛翔しながら、戦場の敵全てに弱い【ながらも食欲を掻き立てる暗黒料理】を放ち続ける。
SPD   :    暗黒料理・人
【暗黒料理によって完全に支配下に置いた者達】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    暗黒料理・地
【暗黒料理】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【から無限に食材が湧き出る環境に変え】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠アルミィ・キングフィッシャーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 天(テーン)。地(チィッ)! ……人(ジンッ)。
 謎の人文字ポーズを決めた暗黒料理人はキミ達の方を見るや否や、
 ビシィッ! とフライパンを突きつける。
 どうやら歴戦のキミ達に、料理勝負を挑もうというらしい!
「ホー……」
 え、なになに? 宝貝中華鍋盗まれてちょっとテンション下がってる?
 へー。んなこたぁ知らん。

 とまあこんな具合に喜怒哀楽悲喜ポモドーロな料理人だが、
 世界征服決めようってんなら同情の余地はない。
 何せこの人、さっき見た目美味しそうな黄金色の炒飯に
 尋常じゃない量のラード入れてたのである。
 そりゃいかん。そりゃけしからんぞと。思わず食っちゃうじゃないか、と!!

 油と薬味と香辛料、本来ご利用は計画的で然るべきそれをドバァーンと使えば、
 料理の腕なぞ関係なくうまいに違いないのだ羨ま……許せん。
「ホー!!」
 ちなみに皆さんのお相手をつとめるこの料理人、ホーとかハイしか喋れない模様。
 なので私、実況の『テンノコエ』が人語に訳してリアクションをお伝えします。
 テンノコエが、ジンゴ。天の声、人語。
 ……んふっ。あっ、ちょっ、石投げないで――。

 ちなみに。
 面倒くさければ普通に殴って倒してもいけそうである。
 レェーッツ、クッキーーン。
ベルベナ・ラウンドディー
ふ、油、火力と発想が古すぎる(髪の毛ファサー
ノーオイルフライヤー
使いこなす猟兵の手腕を見せてあげます


●料理・衝撃波・焼却・結界術
①小麦粉を振った肉を結界の内部に閉じ込める
②その内部で高温の熱風を循環させる調理法(技能参照
以上!
豚の唐揚!
これにより油を使わず油を落とし、揚げ物が出来る
余計な油で旨味まで流出させるなど愚の骨頂です


無論、普通ならこれも旨味の流出が起きます
だから私は猟兵の技で万全を期す
肉の表面にも結界を張るのですよ
外からは熱だけを通し、
内側からは旨味のみを封印し、雑味の成分を油と共に外へ逃がす2重構造…!




…ってか貴方ね、物騒なモン盗まれないで下さい
お陰で手間が増えましたよ、まったく



 ふぁさー、と。緑と黒、二色の髪を風になびかせ、ベルベナ・ラウンドディー(berbenah・∂・f07708)は仙界に浮かぶ岩の上に降り立った。
「ふ……油、火力と発想が古すぎる」
「ホ!?」
 驚いて振り向く料理人。何を言う、油じゃんじゃん使ってこそ唐揚げ美味しくなるネ、とかそういう事を言いたかったんでなかろーか。
 しかしベルベナが持ち込んだのは、新時代の概念。
「ノーオイルフライヤー」
 しゅしゅっと手のひらで空中に描く、どこかの高温調理器のようなラウンドディーのシルエット。手つきが妙に、鮮やかである。
「使いこなす猟兵の手腕を見せてあげます」
 不敵な宣戦布告と共に、料理勝負が幕を開けるッ!

 ~Battle1 豚の唐揚げ~

 まずは料理人、セオリー通りに醤油にんにく生姜をたっぷり擦り込み、衣厚めで油の中にドボン! 下味に薬味擦り込んだら、そりゃ美味いのである!
 対するベルベナは同様に下味をつけるが、小麦粉は薄くまんべんなくまぶし。
 パサつき防止にごく少量のサラダ油をまぶし、使う調理器具は……金網一つ!?
「ふ……ここからが猟兵の真骨頂です」
 ああっと、なんと! 結界を構築し、高温調理釜のような形に張り巡らせたーっ!
 さっきのシルエット、ただのアピールじゃなかったんすね!
 そのまま上の手から内部に熱風を送り込み、おおっとこ・れ・は!
「絶え間なく高温の熱風を循環させ、唐揚げ表面を均一に加熱する。集中力のいる技ですが、これによりほぼ油を使わず、余計な油を落とし、揚げ物が出来るのですよ」
「ホーーッ!?」
 油使わない揚げ物なんて!? と驚く調理人。
「無論、普通ならこれでも旨味は流出します。だから私は万全を期す」
 調理人がよーく目を凝らすと、なななんと!
 唐揚げの表面にまで結界、張ってありますやん――。
「外から熱だけを通し、内側に旨味のみを閉じ込める二重構造。余計な脂で旨味まで流出させるなど、愚の骨頂です」
 ドヤ顔で言い切った! このベルベナ……できるっ!

 さて、いかに調理光景が凄かろうと。結局のところ、味勝負である。
 行儀よく長机に座るベルベナと料理人、互いの料理が今手元に運ばれていくッ!
「……ふむ。下味は悪くない……ですが、油が少々臭いますね」
 それもそのはず、料理人は油に無頓着。あれだけざばざば入れようものなら、古い油を使いまわしててもおかしくはない。
 一方、ベルベナの唐揚げを食べた料理人はというと。
「ハイイーッッ!?」
 ああっと、大きく後ろに吹っ飛んだー!
 こ・れ・は!!

 悶えうつその姿からは新時代の調理法への恐れが垣間見える! 衣が薄くともしっかり揚がるこの調理法はなんてったって旨味が半端ない! しかもこれはぁーっ、肉のぷりぷりした食感がダイレクトに歯に伝わってくるではアーリマセンカ! 衣を通さず噛みしめるジュゥゥー↑シィィー↓(調理人のジェスチャーを再現)な肉がこれほど美味いとはッッ!! 加熱の技術だけではぬぁーいっ! 小麦粉をまんべんなく振るこの男の技量、油なし調理でも粉ふいた表面が残ることなくぜぇーんぶ黄金色だとぅお~ぅぉ~ぅぉ~ぅぉ~!?(料理人頭抱えて大きく右往左往)この実力にして、食べる人への細かな気遣いッ! ベルベナ・ラウンドディー、恐るべしぃぃーっ!!

 そんな私テンノコエの叫びが届いたかは、別として。
「……ってか貴方ね、物騒なモン盗まれないで下さい。お陰で手間が増えましたよ、まったく」
 膝から落ちた料理人へと、ベルベナは冷めた声を投げかけるのだった。

 じゃーん、じゃーん。勝負あり!

成功 🔵​🔵​🔴​

炎・天遼
(※「ん」の発音が「ン」になるアクセントあり)

『料理は愛情』
古臭ぇけど、この金言を忘れたお前をオレは料理人とは認めねぇぞ!
料理は食ってくれる奴のためのもンだ!
お前のちンけな野望のために料理を穢すな!

つーわけで、完膚なきまでに叩きのめしてやるンで
お前の土俵で勝負してやるよ……黄金炒飯、だな

そも、パラパラと口の中で解れるのが醍醐味の炒飯に
そンな油大量投入の時点で、ダメだろ
過剰な味付けは素人の自信のない調理法の裏返しだぜ!

まずは油を敷いて、炎狼龍の恩寵で温めた中華鍋に溶卵を入れて、直ぐ飯も投入!
鍋肌でちゃンと飯を炒めるのと、卵を均一に絡ませるのが基本だぜ
最後に一族秘伝の湯を加えて香りを付けて完成だ!



 敗れはしたが、一度じゃめげないのが悪人というもの。
「ハイーッ!」
 気合入れ直す敵の前に、炎・天遼(薬毒の無上厨師・f33161)が立ちはだかる!
「料理は愛情。古臭ぇけど、この金言を忘れたお前を、オレは料理人とは認めねぇぞ!」
 火の神祀る村出身の天遼は、幼き頃から料理に慣れ親しんだ。
 医食同源、健康は日々の食事からと教わっただけに、食をぞんざいに扱う者は許せるはずもなく。
「料理は食ってくれる奴のためのもンだ! お前のちンけな野望のために料理を穢すな!」
 指を突きつけ、宣戦布告。料理人も腕組みポーズで受けて立つッ!
「つーわけで、完膚なきまでに叩きのめしてやるンで。お前の土俵で勝負してやるよ……黄金炒飯、だな」
 これには料理人、しめたと邪悪な笑み。
 相手の得意料理で勝負を挑むのは余程腕に自信があるか、あるいは無謀かだ。
 料理人の目に火が灯り、二人の目の間で火花が散る。
 ん~この勝負、目が離せないッ!!

 ~Battle2 黄金炒飯~

 まずは暗黒料理人。いつものようにばしゃんと油を入れ、じゃんじゃか強火でご飯を炒めていく!
 対する天遼は彼の手元を見ながら早速のダメ出しをしてみせる。
「そも、パラパラと口の中で解れるのが醍醐味の炒飯にそンな油大量投入の時点で、ダメだろ」
 天遼が作る炒飯は、愛情のこもった本格的なもの。
 十分に煙の出るほど熱したパンの表面に、油を必要なだけ入れ馴染ませて。入れた溶き卵を追うようにご飯を投入、鍋肌で炒めながら卵を均一に絡ませていく。
 刻んだ葱にチャーシュー、具材を入れてから炒めるのはほんの少しだけ。
 水分が飛び過ぎぬよう調理時間を抑え、終始一貫強火のままで炒め合わせる。
 火加減まばらな料理人と違い、天遼の火はいくら経っても温度が下がらない。
 秘密を盗もうとのぞき見た料理人は、恐れの混じる表情で天遼を見た。
「ホ……!?」
 それもそのはず。天遼が力を借りたのは炎狼龍の恩寵、オブリビオンにとってはある意味天敵とも言える、命の炎。これこそが彼の絶妙な火加減の秘訣なのだ!
「これこそ、オレの一族が祖神より賜った生命の炎じゃン!」
 火の勢い衰えぬまま、最後に一族秘伝の湯を回し入れて香りづけをし。
 丸皿に詰めて平皿に返せば、これぞ王道。天下一品の炒飯の完成だ!

 シンプルな長机も料理勝負においては勝敗を決める決戦場。
 審判を待つ炒飯へ、先に箸をつけたのは天遼だ。
「ン……食材に罪はねぇから食うけど、ダメだなこりゃ」
 料理人の炒飯は口に入れた瞬間は美味しいが、所詮それは油と塩の味。
 油で無理やりご飯粒を引き剥がしたに過ぎず、パラパラというよりぎっとりだ。
「過剰な味付けは素人の自信のなさの裏返しだぜ!」
 ぐぐぐ、と拳握るも、料理人の拳が震えるのは怒りだけではない。
 躊躇う彼の心理を、天遼は一目で見抜く!
「どうした、怖ぇのか?」
 核心を射た一言に、料理人のプライドがパキリと砕けた。
「アイイーッッ!!」
 自棄になったように一気に口に運び、そして……こ・れ・は!

 んんっ、パラパラ! 絶妙なパラパラだぁぁ!(料理人パラパラダンスをお披露目)温度調節に気を使い必要なだけ油、必要なだけ火を入れた徹底ぶりはご飯を口に入れた瞬間に素人でも分かるッ!! 粒は離れるのにご飯は噛み応えしっとり、お口の中で葱や具材の香りと共にじんわり広がっていくゥ! 卵からも水分が抜けることなくふわっふわを保ってるではないかっ! そして一族秘伝の湯ッ! 代々受け継がれた門外不出ゆえに中身は分からぬが、数多くの野菜の出汁が出たであろうそれは舌のみならず胃に入ってからも優しい味で全身を癒していくではないかーっ! まさに黄金まさに王道、これぞ中華のど真ン中ッ! いや恐れ入ったッ!! あ、ちな吾輩オブリビオンだから癒しでなくダメージなっ!(料理人胃を押さえてもんどりうつ)

「リベンジはいつだって受け付けてやるよ。骸の海で修行するじゃン」
 腹を押さえたまま動かなくなった料理人へ、天遼はあくまで料理人として言葉を投げかけるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

乱獅子・梓
【不死蝶】
何言っているのかはよく分からんが
いいだろう、その料理勝負受けてやる!
綾はアシスタントを頼むぞ

油や香辛料や薬味は重宝するものだが
とりあえず入れとけみたいに大量投入するやり方は気に食わん
もっと素材を大事にしろ素材を
それに最近はカロリーや健康面を気にする人も多い
そういう人たちが安心して食べられる料理を作ってこそ

作るのはまさに自然の恵み、山菜を使った料理
和え物、炒め物、揚げ物…可能性は無限大
定番はおひたしや天ぷらだが
今回は女性向けに山菜入りチーズオムレツを作ってみた
チーズはカロリーは高めだが栄養面で優秀だ
フォークを入れれば中から山菜ととろーりチーズ
山菜のほろ苦さが良いアクセントで癖になるぞ


灰神楽・綾
【不死蝶】
幸せすぎて一年ぐらい働かなくなる料理…
いったいどれほど美味しいのか一度食べてみたいね
もしその中華鍋で梓が美味しいものを作ってくれたら…
うん、俺一生働かずに梓に寄生する自信ある

えー、審査員する気満々だったのに…
ぶーぶー言いつつ渋々とお手伝い
まずやるのは山菜の下処理
山菜って採ったら水で洗ってポイッと入れれば
いいのかと思ったら結構やることあるんだなぁ

辛い方が美味しいよねと(←激辛好き)
こっそりと香辛料を入れようとしたら
梓に見つかってしこたま怒られた、チェッ

出来上がったオムレツを俺も食べさせてもらう
何も言わなくても俺の分も用意してくれてたとはさすが梓
ふわふわ卵と、山菜の食感と苦味を堪能



 腹痛から立ち直り、料理人はまだ負けぬとここで荒ぶる料理人のポーズッ!
「ホーッ!!」
「何言っているのかはよく分からんが……いいだろう、その料理勝負受けてやる!」
 何を隠そう、乱獅子・梓(白き焔は誰が為に・f25851)は近年流行りの料理男子。パンケーキ返す時手首でスナップ利かせちゃったりするデキるお方なのだ!
「幸せすぎて一年ぐらい働かない……いったいどれほど美味しいのか、一度食べてみたいね」
 主に食べる側担当の灰神楽・綾(廃戦場の揚羽・f02235)は、隣の梓へと視線を飛ばし。
「もしその中華鍋で梓が美味しいものを作ってくれたら……うん、俺一生働かずに梓に寄生する自信ある」
「せめて部分的にでも自立しろよ……ひとまず今回もアシスタントを頼むぞ」
 審査員する気満々だったのに……と綾は不平をたれつつも、しぶしぶ従い。
 それぞれの役目を全うすべく、二人対一人はいま厨房入りを果たすッ!

 ~Battle3 山菜入りチーズオムレツ~

 綾が早速頼まれたのは、山菜の下ごしらえ。
 洗って土のついた根元を落とし、舌触りの悪くなる部分をそれぞれ取り除く。
「採ったら水で洗ってポイッと入れればいいのかと思ったら、結構やることあるんだなぁ」
 ワラビやゼンマイのような山菜は、巻いた部分にも土やゴミが残りやすい。
 数が多くとも焦らず一つずつ、丁寧に伸ばして洗う手間が欠かせないのだ。
 変わり種ではあるものの、具材を見てオムレツだと見抜いた料理人は自身も同じものを作り始める!
「ハイ、ハイ、ハイィーッ!」
 威勢のいい掛け声と共に、ライスにスパイスとケチャップをどーん!
「油や香辛料、薬味は重宝するものだが。とりあえず入れとけみたいに大量投入するやり方は気に食わんな」
 対岸の愚行に眉をひそめ、もっと素材を大事にしろ、素材を、と梓は小声で指摘を飛ばす。
「最近はカロリーや健康面を気にする人も多い。そういう人たちが安心して食べられる料理を作ってこそ……ん?」
「あ」
 自分の調理場に視線を戻せば、そこには激辛香辛料の瓶からさじ三杯分くらいの量を入れようとしている綾の姿。
「火、入れる前にちょっとウラ来い」
 このあとめちゃんこ怒られた。

 さて、激辛化を免れ仕上がったのは、山菜たっぷりのチーズオムレツ。
「山菜は和え物に炒め物、揚げてもよしと可能性も無限大だが……今回は女性向けに作ってみた……ん?」
 ふう、と汗をぬぐい終え、梓は周囲を見回す。
 料理人(野郎)、綾(野郎)、……俺(野郎)。
「審査員俺らか!?」
 ここは仙界、一般のお方がいない可能性をうっかり失念していた、が。
 あらためて気を取り直し、いざ実食タイム!
 まずは料理人のオムレツ。味は定番と言えば定番のケチャップライス、がっつりがお好きだろうとニンニクの風味もあるが、如何せんくどい!
「全部食うと胃もたれしそうだな」
「ん……俺はこっちのも好きだな」
 梓と綾で意見は分かれたが、健康にいいかという視点では言うまでもなし。
 そして梓のチーズオムレツを口にした瞬間、料理人はガバッと椅子を立ち天を見上げ……こ・れ・は!

 春ーーっ! 春だ、去りかけてる春がお口の中に再び舞い戻って来た! ふわっふわの玉子と濃厚クリーミーなチーズにくるまれてはいるが、ほくっと噛みしめた瞬間広がる仄かな苦みはまさに春の味覚! 細かく切りすぎずあえて形を残したタラの芽の味が、チーズの塩味と合わさりハーモニーを奏でるッ! 面倒くさがらず丁寧に下茹でハカマもとって、これぞ愛情これぞ料理! しかも食べりゃ分かるが山菜大抵複雑な形ネ、あ、チーズとよ~~く合う! 合う! 合う!(料理人激しく三度首肯)大人な味と言いつつアクセントのおかげでいくらで~も食べられちゃうこのオムレツ、おかわりしたくなるじゃありゃせんか! いよっ、ダンナ、にくいねこのレディキラー……!(料理人ここでババンと見得を切り白目)

 固まって動かなくなった料理人はひとまずおいといて。
「さすが梓。何も言わなくても俺の分も用意してくれてたとはねー」
 綾もまた、お気に召したらしくおいしそーに頬張るのでしたっ。勝負ありっ!

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リオン・リエーブル
ふっふーん♪
れっつチャレンジ☆中華料理!
その前に下調べ
この古文書によると中華に必要なのは…

1に火力2に火力
3、4が無くて5に火力
そして何より醤・醤・醤!

(にんまり)
よおし分かったよ中華秘伝書!
中華って言ったらアレだよね!
麻婆な豆腐っぽい何かだよね!

メインの豆腐は下茹でして別工程どーん!
挽肉長ネギニンニク生姜
強火でしゃきっと炒めたら
醤を投入醤・醤・醤!
そして鍋を煽る!煽る!煽る!
水溶き片栗投入とろーり
こちらが完成品だドン!

豆腐アイスの麻婆餡掛

豆腐の風味となめらかさを活かしたアイスに
醤を効かせた餡をとろーり
冷たいアイスに熱々ソース
なるべく早めに召上がれ

どうだい暗黒料理人!
素敵デザートでしょ?←質問



 ぶ。ぶ。ぶるるるるっ。
 固まっていた料理人、やっとこさカムバックして迎え撃つのポーズ!
「イーッ!!」
 それなんか違う人の声では。
 そんな彼の元にるんるん足取りで現れた次なる刺客は、リオン・リエーブル(おとぼけ錬金術師・f21392)。
 何やら優男風の容姿にゃ騙されそうだが私テンノコエは知っている、この手のエルフ耳のおにーさん何やらかすか分からない人だぞ、と!!(※偏見です)
「ふっふーん♪ れっつチャレンジ☆中華料理!」
 意気揚々と調理場に足を運びかけたリオンは、はたと歩みを止め。
「そうだ、その前に下調べっと。この古文書によると、中華に必要なのは……」
 取り出したるは怪しげな巻物風の古文書、こぼれた墨から漂うおどろおどろしいオーラ。暗黒料理人も思わず気になり、後ろからこそーりと覗き見たれば、そこに書いてあったのは。

 一に火力、二に火力。三、四が無くて、五に火力。
 そして何より醤(ジャン)・醤(ジャン)・醤(ジャン)!

 心得たとばかり、にんま~りと笑顔を浮かべるリオン。
 料理人も「ワタシ合ってたアルネ!」と言いたげな嬉しスマイル!
「よおし、分かったよ中華秘伝書! 中華って言ったらアレだよね、麻婆な豆腐っぽい何かだよね!」
 麻婆な豆腐。それは白いアイツとぴり辛餡がよく合う、あの料理に違いない。
 聞いた料理人もこれは早速と下ごしらえに入るッ!

 ~Battle4 白いアイツと切なさと心許なさと・ぴり辛餡を添えて~

 まずは料理人の麻婆、豚のひき肉を強めの火力でしっかり炒めていく!
 火が通ったように見えても、ひき肉は香りが出るまで炒めるのが鉄則。
 いくら暗黒料理人といえ流石にここは手を抜かない!
 一方のリオン、メインの豆腐を下茹でしてなんと別工程ではい、どーん!
 見えないところへ行った豆腐の行方は気になるが、ともかくこちらもひき肉に刻み葱、おろしたてのニンニク生姜を入れ強火でばばーっと炒めていく!
 ここで投入するのは豆板醤ほか各種合わせ調味料の醤・醤・醤!
 古文書にあった言葉に従い、勢いよく入れていく!
「ふんふふーん、ふんふん……ふーんっ♪」
 そしてご家庭じゃできない大火力を使い、鼻歌まじりに中華鍋を煽る! 煽る!
 最後に水で溶いた片栗粉をとろーり回し入れて火からおろし、完・成だ!

 ――と、いうわけで。
「こちらが完成品だドン!」
「ホァ!?」
 料理人の目の前に運ばれたのは――豆腐アイスの麻婆餡かけ。
 だましたアルネ! とジト目で見てくる彼は放置し、まずは料理人の麻婆豆腐からいただくことに。
 最大火力で炒めた激辛麻婆はどことなーく油の香り、焦げないよう油を多めに使うものだから旨味よりも先にしつこさが来る!
「んー……?」
 リオンが首傾げるのも無理はなし。豆腐も横着したのか弾力不十分、これさては冷たいまま下茹でなしで入れたなッ!?
 一方リオン特製、裏切りの豆腐アイス。
「……!」
 おそるおそる口に運んだ料理人は天を仰ぎ、そして! そしてぇっ!!

 餡! 餡、餡、餡、アン・ビバレェーーーンツッッ!! 豆腐アイスといやダイエットのお供なヘルスィー料理だというのに、それをあーたっ!(ビシィッ)なしてピリ辛餡と合わせたのよさっ!(解説裏声)水切りして凍らせ凝縮させた豆腐の濃厚な豆の味に、どーんと乗っかる麻婆のお味! ジャンジャン入れた醤の香ばしさと合わさり、健康なのに背徳的、冷たいのにアツアツ、これじゃまるで熱湯と水風呂の交代浴ゥゥーッ!!(コック帽で逆立ち)おまけにネギニンニク生姜と定番薬味のフルッコーース、これじゃ代謝良くなって血液グルグル若返っちゃうじゃないのよさ!!(ヘッドスピン)淡白と濃厚なお味の狭間で食欲も駆け巡ってぐるぐる回って増すばかり、もういっそのことおかわり、おかわり頂戴ぃぃぃーっ!!

「どうだい暗黒料理人! 素敵デザートでしょ?」
 机に乗せてあったリオンの分の豆腐アイスへ、伸ばしかけた手も届かぬまま。
 無言で崩れ落ちる料理人へと、リオンは追い打ちで賢者の影を放つのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリシャ・パルティエル
お料理修業ができてオブリビオンが倒せる…?
最高じゃない!

作る料理は八宝菜!
具材たくさんで豪華だと思うのよね
具材が多い分、下準備に時間がかかるけどね
白菜人参玉ねぎにイカエビきくらげ
豚肉とうずらの卵で…ちょうど八種類ね!

たくさんの食材があるんだから
食感が変わるように野菜の切り方にも工夫をして
豚肉には下味をつけて
エビの背ワタを取ったり細かいところもきちんとね

中華は火力が大事
強火でまずは豚肉だけ炒めて取り出しておいて
火の通りを考えながらその他の具材を順番に投入
全てが鍋に収まったら中華調味料で味付けよ
片栗粉でとろみをつけて
ここまであっという間にね

うずらの卵の多い少ないは争いの元だからね
多めに用意したわ!



 世界に猟兵数多くいれど、お料理バトルと聞いて目を輝かす者は少なかろう。
 しかも今回は後に、ハードな修行が待っているときた。
 だが、そんな機会もエリシャ・パルティエル(暁の星・f03249)は前向きに捉え、胸をときめかす。
「お料理修業ができてオブリビオンが倒せる……? 最高じゃない!」
 元より工夫の一手間を惜しむ性質でもないし、くわえてエリシャは振る舞う相手にもアテがある。
 であれば。ここは乙女力をアップさせる格好のチャンス!
 既に多くの勝負を受けて立った料理人にはだいぶ疲弊の色が見えている。
 あと一息、あと一押し! さあ、愛情料理の見せ所だ!

 ~Battle5 八宝菜~

 口の端でエプロンくわえて慣れた手つきで紐をきゅきゅっと締める、そんなエリシャのまな板には彩り豊かな具材がずらーり!
「八宝菜を作るわ! 具もたくさん豪華で、食べごたえがあると思うのよね」
 白菜にんじん、玉ねぎにイカエビ、きくらげ豚肉、うずらの卵。
 並べた具材もちょうどキリよく八種類だ。
 具材が多い分下準備には時間がかかるが、今回は誰に急かされる事もない。
「せっかく食材があるんだから、食感が変わるよう切り方も工夫しないとね!」
 短時間で火が通るよう、にんじんは薄めの短冊に。
 白菜は食感が残るようにと、繊維立つ方向へザク切りに。
 豚にはお酒と塩胡椒で下味をつけて軽ーくもみ込み、面倒だけれど欠かせないエビの苦~い背ワタ取りもしっかり行っていく。
 下ごしらえが済んだら、いよいよ調理の時間だ!
 かまどに火を入れて鍋を熱し、一気に火が通る火力に調整していく。
「ハイ、ハイ! アイヨーーッ」
 向こうで料理人が奇声まじりに最大火力を出しているが、それはさておいて。
 エリシャの作る八宝菜は、鍋一つでできるおなじみの作り方。
「いつも通りとはいえ、火力が出せるなら使わない手はないわよね!」
 ご家庭のコンロじゃできない火力で、まずは豚肉からささっと炒めていく。
 プリプリ食感を損なぬうちに皿にあけ、豚の油残る鍋へ白菜とにんじんを投入。
 火の通りにくいものから順に、残りも順番に入れて油を回していく。
 取り出した豚肉を再度交えて塩胡椒と調味料、拝借した紹興酒を香りづけにひと匙ぱらり。
 最後に水溶き片栗粉をお玉で回し入れて火からおろせば、色艶豊かな八宝菜のできあがりだ!

 テーブルに運ばれた料理人の料理は、やはりこちらも八宝菜。
 料理人のものを口にしたエリシャは、一瞬美味しそうな顔をしつつもすぐに眉をひそめた。
「んっ……悪くはないけど、少し油っこいわね?」
 それもそのはず。彼の作り方は油通しをする中華料理屋風のもの。
 一気に火を通すことで水分量を残せるのが強みだが、詰めの甘い彼は油切りが足りていない。
 おまけに具も一気に入れたのだろう、タケノコは芯があるくせに豚肉や椎茸は焦げてる始末。
 そして、料理人がエリシャの八宝菜を口にした瞬間。
「アイ、ヤーーッ」
 ああっと! 料理人イスごと吹っ飛び、天へと手を伸ばした! こ、これはぁっ!

 母! 亡くした母が、遠く海の向こうで呼んでいるッ……! 油分でなく水分をたっぷり含ませ絶妙なタイミングで火から下ろした八宝菜、片栗で艶やかに輝く具材はまるで幼き日々の甘美さ思わせるスウィーーツのようではないかッ!! シンプルな味付けは素材の食感と旨味をそのままに残し、八宝菜の名の由来、体にいい八つの宝をまさに体・現・しているッ!!(ビシィッと宝の人文字)背ワタをとったエビには甘みだけの残る圧倒的この安心感、子どもが『おかーさんこれ苦いの入ってない?』とイチイチ聞かずにバクつく姿が思い浮かぶッ!! なぜ、なぜ私はこの境地に至らなかったッ……!

「うずらの卵の多い少ないは争いの元だからね。多めに用意したわ!」
 エリシャのあまりの気遣いに料理人、おいおいと咽び泣き始めたではないか!
 彼の目から涙が滴り、思いが晴れるように天へと昇っていく。

 その日、料理人はついに思い出した。
 母の作る手料理にやたら油や塩をふりかけて怒られたあの日々。
 若いうちから食習慣整えないと長生きできないヨと叱ってくれた、あの愛情こそが何よりのスパイスであったのだ――。

 もう、いいだろう。勝敗は決した、彼を許してやろう。
 キラキラのおめめになり「ワタシ、修行してくるアルネ」と言わんばかりの笑顔を浮かべる料理人。
 そして骸の海へと去りゆく料理人は――。

 突然伸びてきた何者かの手に、むんずと首根っこを掴まれた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

八幡・茜
お料理と言えば、このおねーさん!
そう! 美人で何となくできる女っぽい、このおねーさんに任せるといいわ!

えーっと、聞いた話によると糖分を大量にいれると美味しいし幸せになれる……らしいわ!
つまり、ごはんに砂糖をどーん! さらに大火力でバーン! 真っ黒になるまで良く焼いてからお皿にじゃーん! で完成よ!

ふふふ、会心の一作よ! さぁ、おあがりよ!
ねぇ、美味しい?(キラキラした目で) ねぇねぇ、美味しい?(期待した目で) ねぇってばっ(恥ずかしがらずに言っちゃになさいよ的な目で)

カロリーたっぷりな料理も良いものよ、生きるにはカロリーが必要だからね!
けれども! 私にはまだまだ遠く及ばないわ! 精進なさい!



 調理場の前に膝をつく料理人に、戦う意思はもはやない。
 これまでの五番勝負で実力不足を悟ったのだろう、修行してくるネ! と骸の海に還ろうとしている。
 だが待って欲しい。誰か忘れていなかろうか。
 そう、真打はいつも遅れてやってくるのである!

 暗黒コック帽をがしりと掴み、元気出して(はぁと)と無理矢理立たせたこの絶世の美女。
 忘れちゃいけないこのお方、お料理と言えば彼女を呼ばねばなるまい!
「そう! 美人で何となくできる女っぽい、このおねーさんに任せるといいわ!」
 八幡・茜(銀狐・f04526)。
 狐耳ぴこぴこどこにでも現れる神出鬼没のおねーさんである。
 得意技は手をつなぐことと、恐怖を与えること。
 既にオーバーキルに等しいが、挑戦者がいるのならば受けて立ってもらう他ない。
 頑張れ料理人!!
 ……料理勝負に呼んでよかったのかな。生きて。

 ~Extra Battle だあくまたあ~

 もうはなから不安通り越して絶望しかないのだが、一応見届けるとしよう。
 まず茜が取り出したのは、えー……おさ、とう??
「えーっと、聞いた話によると。糖分を大量にいれると美味しいし幸せになれる……らしいわ!」
 ちょっと待っておねーさん、それ骸の海で聞いたとかそういうんでしょ!
 だがおねーさん待たない人の話聞かない、強気でガッと拳サイズの砂糖の塊をひっつかみ。
「つまり、ごはんに砂糖をどーん!」
 あっ、ハイ。白い物に白い物、カロリーの暴力ですでに危険が逃げ出した!
 しかも何処からか取り出したラップ包みのご飯、三日前は白かったヤツですね??
「さらに大火力でバーン! 真っ黒になるまで良く焼くわ!」
 えっ、ちょっと待ってそれ料理――なお料理人はこの間気を失っていて料理どころではない、危なーいにげてー! 今すぐ!! ナウッ!!
「そしてそれをお皿にじゃーん!! あれ、うまく盛れないわね??」
 最早油すら使わずに炒めたせいでご飯と砂糖がお鍋に焦げ付きMAX!!
 それをお玉で無理やりガリガリガリレイ、ひっぺがしてお皿にぺーん!!
 最初お砂糖直火にかけた時点でカラメルとかなんとかマシな形容詞考えてたけど実況テンノコエの語彙も尽きたよコンチクショウ!!

 さて、食する前から分かっていようが。
 皿の上の黒い物体は茜的には料理であっても、これに耐えうる生命体は三十六ある世界はおろか、恐らく骸の海にもほぼいない。
 しかし悲しいかな、おねーさんは無自覚かつ善意で召し上がれと言っているのだ。
 魔に魅入……運命の女神に好かれたと思って覚悟してもらう他あるまい!

「ふふふ、会心の一作よ! さぁ、おあがりよ!」
 魂の抜けた料理人に、茜はずずいと迫ってみせて。
 中途半端に空いたお口に、さじいっぱいの黒いものを……えいっ(ぎゅ)。
「ねぇ、美味しい?」
 キラキラしたおめめで見つめても、料理人の口からは黒いものがだらり。
「ねぇねぇ、美味しい?」
 返事を期待してもうひと匙、むぎゅる。
 ショックのせいか料理人のコック帽がとれ、髪の毛も全部抜け落ちた。
「ねぇってばっ」
 恥ずかしがらずに、言っちゃいなさいよ! と。
 見つめてるとこ悪いんだけど彼の魂、たぶんもう天に召されてる――!

 と、恐怖を与える(180)の真髄を知った料理人の手がピクリ、と僅かに動き。
 こ、これは……!

 死出の旅! 口から出る黒い塊は黒煙吐く蒸気機関車の如く、ひたすらに天へ昇る線路を駆けあがっていく! 夜を待たずして銀河へ発つ昼行列車、もうやめてー耐えられないワとばかりのマッハの速度! これまで食べたあらゆる美味を溶かし尽くすこの衝撃、せっかく清められた魂もこれじゃ濁って魔女ならぬ地獄の料理人になっちゃう! キィィィ、覚えてなさーーい!!

 などと、彼が言ったかは定かではないが。
「ふふ、天に昇るほどおいしかったのね! カロリーたっぷりな料理も良いものでしょ」
 生きるにはカロリーが必要だからね! と。
 胸を張り、茜はしゅうしゅう溶け消える料理人を見送る。
「けれども! 私にはまだまだ遠く及ばないわ! 精進なさい!」
 汗を拭って見上げる空には、晴天の色が浮かぶ。
 今日もとびっきりいい事したわ! こんないい子なおねーさんには、きっと明日も素敵な事が待っているはず――。

 あ、修行はきちんとしてもらいますからね。後で。頼むから。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 冒険 『天下一料理人』

POW   :    火力で勝負!

SPD   :    品数で勝負!

WIZ   :    食材で勝負!

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 おめでとう、キミ達は暗黒料理界の誇る随一の刺客を退けた!
 しかしヤツは所詮前座、本来の目的を忘れちゃあいけない。
 はるか雲海の下、霞がかった大地にはピカッと稲光。
 きっとあの辺に宝貝中華鍋を持ち去った雷霆竜の群れがいるに違いない。

 だが、急ぐのはまだ早い。真に手強いのは雷霆竜でなく宝貝、
 確実に壊すには今のキミ達でも力及ばないだろう。
 ならば修行あるのみ!
 料理の道は長く険しい、たとえ名人であっても辿り着きたい境地はあるはずだ。

 仙人たちの餞別か。
 キミ達の眼前にはいつの間にか、無数の食材と設備が用意してあった!
 味見は自身でする他ないが、これならば心置きなく料理修行に励めるというもの。
 さあ、作りたいもの、生み出したい味を思い浮かべよ!
 越えるべき課題を胸に掲げ、見事達成してみせるのだ! いざ往かんッ!!

 ちなみに私、テンノコエ。
 決戦の実況に備え、一足お先に雷霆竜の元へ向かっておりますのであしからず。
 それでは皆様、またあとで! ば・びゅーん☆
ベルベナ・ラウンドディー
本気で修行、か
…全力で岩盤浴、OK?


●環境耐性・仙術

山盛りの薬草を持ち運ぶ
手頃な洞穴の深部に潜る
ユーベルコードで焚く
仙人が香を焚いて空気を清めるように
岩盤の放射熱と煙に耐える修行のつもりですが…
…流石、洞穴の深部なら蒸発する水分も多い
岩盤浴ってよりロウリュですね、これは


燻製料理を行う者は自らも煙に燻し、その神髄を身に宿すものです
常人なら酸欠が先か脱水症状が先か…まぁ私には問題ない
子供の頃は空気が徐々に漏れ出した居住宇宙船で育ったもの、慣れてます



……。
…ゴゴゴ?
なに、地響き?
…あ、岩盤割れた。爆風に洞穴が負けたんですね
ちょ待って止めてミンチになるそこまで求めてない待って待って待って!
アッー!



 修行、と聞いて。やおら真剣な顔で腕組みをしたベルベナ・ラウンドディーは、眼下に流れる雲海を見つつ意味ありげに呟く。
「本気で修行、か」
 彼の脳裏で、高速演算プログラムも顔負けの閃きが走る。考えは巡り、彼は彼自身の料理力を高める唯一つの結論に行き着いた。
「……全力で岩盤浴、OK?」
 あっと早速雲行きが怪しくなってきた。料理……しよ?

 ~Lesson1 岩盤浴~

 さて、いきなりだが洞窟。真っ暗な洞窟の中である。
 手に持てる限りの薬草を摘んで持ち込んだベルベナは、手頃な岩を探して修行僧のように座禅を組んだ。
「ふむ……この辺りがいいでしょう」
 二つに割れた岩の裂け目に薬草の束をかけ渡し、真下に敷き詰めるのはよく燃える萱束。魔法文字の炎を指先で放ち、点火すれば洞窟内にはみるみるうちに香気が満ち溢れる。
「燻製料理を行う者は、自らも煙に燻し、その神髄を身に宿すものです」
 随分もっともらしく言っているが、真偽のほどを私は保証しないので今度会った時に「ソースは?」とベルベナ本人に聞いて欲しい。
 そうこうしてる間にも岩肌は赤く焼けて放射熱を帯び、シュウシュウピキピキと割れ目から蒸気が噴き出しはじめ。
「岩盤浴ってよりロウリュですね、これは」
 サウナ愛好家の間で近頃流行りのハーブ蒸気浴よろしく、むせ返るような香りが肺いっぱいに流れ込む。

 洞窟の奥深くだけに、流れ込んだ清水を岩が蓄えていたのだろう。
 常人なら酸欠や脱水症状で倒れている頃だろうが、猟兵であるベルベナには健康面での影響は薄い。
「子供の頃は空気が徐々に漏れ出した居住宇宙船で育ったもの、慣れてます」
 なるほど、苦行というか臨死体験に近い経験をお持ちでしたか。
 そりゃ打たれ強いわけだ。

 ――ならばもう一度臨死体験を味わってもらおう。

 洞窟の奥底より、ゴゴゴ……と何かが勢いよく流れる音。
「なに、地響き?」
 異変の出所を確かめる前に、ベルベナの座禅を組む足元の地盤が崩れた。
「……あ。岩盤割れた。爆風に洞穴が負けたんですね」
 そのとおり。だってその手の魔法文字、火、止め忘れてるでしょ。
「ちょ、待って止めてミンチになるそこまで求めてない待って待っ――」
 ガラガラと崩れ落ちる岩の行きつく先は雷霆竜の群れの方。
 つまり、一名様半裸で三章へご案内、である。

成功 🔵​🔵​🔴​

八幡・茜
ふふふ、この美人なおねーさんが修行に明け暮れる姿はきっとさらに美しいことデシテヨ! よーし、頑張って修行するわよー!

修行、それは己に足りぬものを補完するための行為。
ふふふ、一見完璧っぽいおねーさんでも足りないものはある……そう、早さよ!

まずは素材を選ぶ速度! 考えている暇などないわ、つかめるものを掴むわ!
次に分量を量る速度! 速度重視であえて量らないわ!
最後に火を通す速度! 大火力で一瞬ですべてに火を通しつくすわ!


さぁ、味見を……あら? おかしいわ、何で手元に何も残っていないのかしら?
ハッ! これが噂に聞く天使の分け前ってやつなのかしら!
もう、しょうがないわね! いくらでも分けてあげちゃうわ!



 先ほど一仕事終えたばかりの八幡・茜、今度は修行と聞き口元にんまり。
「ふふふ。この美人なおねーさんが修行に明け暮れる姿は、きっとさらに美しいことデシテヨ!」
 うん、ソウダネ。頑張るあなたは美しい。だから頼む、頑張る方向性だけは間違えてくれるな……!
 というわけでおねーさん、今回はどういう方面に修行するんでしょうか。
「ふふふ、一見完璧っぽいおねーさんでも足りないものはある……」
 ふむふむ。先の料理を見るに完璧ってよか全パラメータマイナスでグラフ裏返ってた気がしないでもないが、あえて足りないとするなら何でしょう?
「そう、早さよ!」
 ゴッ。目の前に積んだ枯草の山に雷を落とし、茜は特大の火種をこしらえた。
 今からするの、ほんとに料理?

 ~Lesson2 火葬~

 めらめら燃え盛る枯草を背景に背負い、気合たっぷりに茜は上着物の袖を捲る。
「よーし、頑張って修行するわよー!」
 ええい、こうなりゃとことんまで見届けよう。よし、まずは素材を選ぶ速度!
「考えている暇などないわ、つかめるものを掴むわ!」
 豚肉白菜南瓜ニンジン、数ある具材の中からおねーさん見向きもせずそこら辺に生えた仙界のマンドラゴラをお鍋にぺーん!
「ギェェェ……ホゲッ」
 呪いの声を上げかけたマンドラゴラ、上から投石を食らってあえなく轟沈! なおこの石も茜はジャガイモのつもりで入れている。
 次に分量を量る速度! 目分量は慣れてからじゃないと危険だけどさあ、どうする!?
「とにかく速くさばかなきゃ、速度重視であえて量らないわ!」
 ドババババーとお鍋の淵からはみ出るお塩、これじゃ沸いた頃にゃあたりが塩湖になっちゃう!
 最後に火を通す速度! ちょっと待って茜さん、隣の火見て火!
「大火力で一瞬ですべてに火を通しつくすわ!」
 さっきのオーバーな火種を見ればわかると思うが、空気を吸い込み燃え盛る炎は下手すりゃ山火事一歩手前なわけで。
「まだよ、もっともっとくべるのよ!」
 かき集めた木の葉ごと風で巻き込み炎を焚けば、あっという間に火の勢いは収拾つかなくなり――シュボン。
「え?」
 火の口はお鍋ごと食材を飲み込み、ごちそうさまーと煙を吐き出す。
 後に残ったのは黒焦げの大地と、奇跡的に顔面煤だらけの髪の毛ちりちり程度で済んだ茜の姿。
「おかしいわ、何で手元に何も残ってないのかしら。ハッ……ひょっとしてこれが噂に聞く天使の分け前!?」
 チガイマス――。うん、なんかもう無事でよかったとしか言えないが。
 ……料理、して?

苦戦 🔵​🔴​🔴​

炎・天遼
次は団体さンが来るンだったな
ンじゃ、万全の準備でおもてなししてやンねぇとな!

ンでちょうど、さっきの野郎をとっちめるのに使ったから
一族秘伝の十全大補湯が少なくなってたンだ、補充させてもらうぜ

えっと、必要なのはこの野菜と果物、あとはこの薬草にこいつの大骨と毒鉱石……
お、この材料とか村だと結構希少で中々調理させてもらえなかったンだよなー♪
ふンだンに使える日が来るとは思ってなかったぜ

さて、材料は揃ったから後はオレの腕次第だな
『料理は愛情』されど『技術は必要』
日々しっかり功夫を積んで、さらに上達しねぇとな!
引き続き炎狼龍の恩寵で薬膳湯全席煮詰めといくぜ!



 料理人との対決に真っ向から勝った、炎・天遼。
 栄えある勝利にも驕ることなく、天遼の眼はもう次の機会を見据えている。
「次は団体さンが来るンだったな」
 腹ペコの竜たち全員に振る舞うに足りるかと、一族秘伝の薬膳湯、十全大補湯の入れ物を確かめてみれば。
「ン……さっきの野郎をとっちめるのに使ったから、少なくなってンな」
 瓢箪の中身は手に持っただけでもだいぶ軽い。
 料理に欠かせぬスープが足りぬと分かれば、修行の中身は決まったようなもの。
「仙界の食材も試しがてら、万全の準備でおもてなししてやンねぇとな!」
 まずは食材を見極めるべく、天遼は竹編みのカゴを小脇に抱えた。

 ~Lesson3 秘伝の湯~

 炎一族に代々伝わる、薬膳湯。
 製法は勿論門外不出だが、仮にレシピがあっても易々と作れるものでもない。
 この十全大補湯は食材の選定に調合方法、混ぜる順すら違えても薬効が異なる繊細なもの。
「えっと、必要なのはこの野菜と果物、あとはこの薬草にこいつの大骨と毒鉱石……」
 仙界にあるのはどれも珍しいものばかり。果物の熟れ具合や薬草の種別をよく見極め、天遼はカゴの中に入れていく。
「お、これこれ。村だと結構希少で中々調理させてもらえなかったンだよなー♪」
 彼とて、秘伝書に書いてある材料がいつも揃うわけではなく。それ故に、ふんだんに使える今は先祖の遺した製法を忠実に再現する、またとない機会だ。
「さて、材料は揃ったから後はオレの腕次第だな」
 髪が落ちないようしっかり布で括り、祖神の炎をふたたび灯す。
 金言その二。料理は愛情、されど『技術は必要』。何事も気持ちばかりでは及ばぬ故に、時間を見つけては細やかな技術を磨くほかない。
「日々しっかり功夫を積んで、さらに上達しねぇとな!」
 気の弛まぬよう鍋の煮詰まり具合に目を凝らし、粉末にした飛竜の大骨、すりおろした高麗人参、貴重な食材をここぞというタイミングで加えていく。

 やがて立ちのぼる香りに目を細めた天遼は、自身の舌で確かめるべく薬膳湯をひと掬い。
 目を閉じ、余計な感覚を追い出し、舌の上の感覚のみに意識を集中させる。
 ――味は、良い。鼻に抜ける香りも申し分ないが、一番は効き目。
 湯を味わい静かに飲み干すと同時、胃の中が温まる感覚がした。
 全てが会心の出来とまでは行かないが、そこはこれからの課題とすべきだろう。
「……ふぅ。薬膳湯全席、これにて準備完了じゃン!」
 初めての食材込みでもひとまず扱えた事を喜び、天遼は気持ちをあらたに雷霆竜の元へと向かうのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

乱獅子・梓
【不死蝶】
ふーむ、修行…
ちらりと綾を見て

よし、決めた!お前の料理修行をするぞ、綾!
綾は特別料理下手でも料理嫌いでも無いが
「梓が作るからいいや」と思っている節がある
まぁ俺も喜んで食べてもらえると嬉しいし
たまに朝食や夕食も作りに行っているが…
…俺が甘やかしすぎ??

じゃあカレーを作ろう
まずこの中からお前の入れたい食材を選ぶといい
カレーは何入れても大体うまくなるから凄い

その食材たちを切って…コラ!ピーラー使うな!
ピーラーは便利だが、それが無いと何も出来ないのでは困る
ナイフは…まぁいいか

その後も口は出すが極力手は出さないようにして綾を見守る
完成したカレーは、具の形は歪だがなかなか美味かった
よく頑張ったな


灰神楽・綾
【不死蝶】
わー、みずみずしい食材がいっぱい
これなら色んな料理が出来そうだねぇ
楽しみにしているよ、梓
味見担当する気満々

…えー???(思いっきりジト目
全然気が乗らなかったけど
こうなった梓は引かないだろうから大人しく従う

何が良いかなぁと食材を見渡し
まずはお肉、人参、ジャガイモ、玉ねぎ…
さっき食べて美味しかったから、山菜も入れよう

ジャガイモの皮をピーラーでシャッシャッと…
えー、ダメなの?
包丁で皮切るの難しいなあ…あ、そうだ
愛用武器のJackを使ってみたら切りやすい
やっぱり手に馴染んだものがいいねー

具の大きさがバラバラだったり
うっかりお肉を焦がしてしまったりしながらも
何とかカレーの完成
達成感でいっぱい



 調理台に並んだ桃源郷の食材に、さっそく灰神楽・綾は興味津々。
「わー、みずみずしい食材がいっぱい」
 じゃがいもに香りの強い人参、パプリカみたいに艶やかな未知の野菜と、仙界の恵みを受けた食材はどれも見てるだけで食欲をそそる。
 しかし綾の楽しげな様子にも、乱獅子・梓は何やら思案顔。
「ふーむ、修行……」
 それもそのはず。これなら色んな料理が出来そうだねぇ、と子どものようにのんきにはしゃぐ綾には、どうも『自分が作る』という発想がないように映る。
「味見。楽しみにしているよ、梓」
 案の定、早くも傍観に入ろうとする綾。料理が出来ないわけではないが、こうまでおんぶにだっこでは自立心が育たない。
 甘やかしすぎを痛感した梓、ここはひとつ心を鬼にして。
「よし、決めた! お前の料理修行をするぞ、綾!」
 一拍の間。唐突に言われた綾は目を瞬き、なんでという顔。
「……えー??」
「えー、じゃない」
 相変わらず綾は気が乗らなさそうだが、こうなった梓が後には引かない事も知っていて。動かぬ梓の表情をしばらく見つめ、渋々従うことにした。

 ~Lesson4 基本のカレー~

 まだ乗り気でない綾に対し、梓は作るもの込みで指示を出す事にした。
「カレーを作ろう。まずこの中からお前の入れたい食材を選ぶといい」
 どん、と下ろしたカゴの中には、選りすぐりの野菜とお肉たち。
「何が良いかなぁ」
 実物を見て意欲が沸いたのか。野菜を吟味しはじめた綾の背中を、梓は微笑みながら見守る。
(「カレーは何入れても大体うまくなるからな。その食材たちを切って……」)
 まさに梓の言う通り、カレーは煮込めば煮込むほど美味しくなる料理。
 そればかりか、切る・炒める・煮ると、料理の基本工程の大部分を併せ持つ、修行にとっても向いた基本中の基本料理だ。
 自立を促すべく極力口を出さないつもりでいたが、じゃがいもを手にした直後のシューッという音を聞き、梓が止めに入る。
「コラ! ピーラー使うな!」
「えー、ダメなの?」
 ピーラーやスライサーはあると便利だが、今綾に教えたいのは料理の基本。便利グッズ抜きでも作れねば困ると、慌ててピーラーを取り上げる。
 じゃがいもは芽を取るところまで何とかできたが、難関なのはにんじん。刃滑りが悪くて大根ほどスムーズにも行かず、綾は硬い皮に苦戦している。
「包丁で皮切るの難しいなあ……あ、そうだ」
 コートから取り出したのは、梓から贈られた愛用のジャックナイフ。
「む、ナイフは……まぁ、いいか」
 包丁よりもありふれ、旅先で使う事も多いものだけに、梓もこれならと容認する。
 パチンと開いて刃元を当てれば、刃渡りも切れ味も扱い慣れたもの。
「やっぱり手に馴染んだものがいいねー」
 保護者の反応を求める子どものように振り返る綾の目元は、サングラス越しにも笑っていた。

 やがて出来上がったのは、山菜入りのカレーライス。
 曰く「さっき食べて美味しかったから」と綾の入れたこごみは、カレーのダシとも合わさり独特の風味をかき立てている。
 具の大きさにバラつきがあったり、若干なべ底でお肉が焦げてしまったのはご愛敬。
 修行を終えてやり遂げた感いっぱいの綾へと、梓がカレーをよそって渡す。
「よく頑張ったな」
「へへー」
 仕上がったカレーは抜群のお味。具の切り方は多少歪でも、それを含めて味というもの。
 そして、何よりも。
「こんなに美味しいなら、たまには作る側も楽しいかもねー」
 仙界の澄んだ空の下、ほくほくと湯気ののぼるにんじんは芯まで甘く。
 手作りのカレーは、どこまでも幸せの味がした。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

尾花・ニイヅキ
最近料理をするようになったけど……中華料理はまだ作ったことないな。
難しいって聞くけど、どうなのかな(レシピ検索)
……まあ、やってみないと上達はしないしな!

作るのはエビチリ。中華っていったらコレだよな、多分。
海老は綺麗に殻をむいて背ワタを取って……片栗粉をまぶして洗うと綺麗になる……?
うー、手が疲れる……!

ソースは豆板醤を入れ――あっ、これ甜麺醤だ!ここに豆板醤を追加するのはちょっと怖いし……唐辛子ソースで辛さ調整出来るかな……?
あとは玉ねぎを切って、ショウガを刻んで……にんにくも大事!

最後に炒り卵を作って茹でた海老とソースと合わせて……で、いいのかな。

――あ、ちょっとだけ、辛くし過ぎた、かも。



 仙界に数多の食材、人界に土地の数だけの調理文化。
 兎角あらゆるものを食すこの世界は、食文化の花開く地でもあった。
「最近料理をするようになったけど……中華料理はまだ作ったことないな」
 こちら、食べるの大好きはらぺ娘(こ)ミレナリィドールの尾花・ニイヅキ(新月の標・f31104)。
 料理バトルと聞きはせ参じたニイヅキは、早速未経験のジャンルに興味を示す。
「難しいって聞くけど、どうなのかな……あ、レシピあった」
 情報端末に出てきたレシピはシンプルに見えて、さらっと難しい事が書いてある気もしたが。
「……まあ、やってみないと上達はしないしな!」
 そうそう、その意気! 料理は失敗も含め、味わって覚えるのが一番なのだから。

 ~Lesson5 ピストル・ニイヅキ~

 中華っていったらコレ、とニイヅキが選んだのは中華海鮮の基本、エビチリ。
 プリプリ食感のエビとピリ辛ソースのよく合う王道料理、なのだが。
「えーと、海老は綺麗に殻をむいて背ワタを取って……片栗粉をまぶして洗うと綺麗になる……?」
 一行にまとめるには多い情報量に目を白黒させつつ、まずは書いてある通りに尻尾をとってぺりぺり殻をむき。
「……」
 竹串を軽く刺して、背ワタをすーっと引き抜き。
「……あっ、途中で切れた」
 少量の塩で身を引き締めて片栗粉をまぶし、汚れが出るまでしっかり水洗い。
「うー、とれてきた気がするけど手が疲れる……!」
 うっかり身をほぐしてしまったりと、とにかく大変なのがこの下処理。
 食べるとこ少ない割に集中力のいる作業だが、おいしいもの食べたい一心で諦めず、洗い終えたエビの水気をふき取っていく。
 次に作るのはピリ辛ソース、ここで欠かせない調味料が豆板醤なのだが。
「あっ、これ甜麺醤だ!」
 色と瓶が似てるからとうっかりニイヅキの入れた甜麺醤(テンメンジャン)は、いうなれば中華風の甘味噌。小麦粉ベースでまろやかな味だが、これ自体に辛みはないのでピリ辛に仕上がらない。
「ここに豆板醤を追加するのはちょっと怖いし……唐辛子ソースで辛さ調整出来るかな……?」
 さすがに追い醤々(ジャンジャン)は味が濃くなりそうではばかられるので、やむを得ず味見しながら辛さの素を足していき。
「あとは玉ねぎを切って、ショウガとにんにくも……あっ、まな板」
 先ほどエビの下処理に使ったまな板を慌てて洗い、薬味を刻み。手間の多さに四苦八苦しつつも、エビを中華鍋の中でソースと絡めていく。

 数十分の格闘の末、ニイヅキの目の前には太陽に輝くエビチリがもりっと一皿。
「これで、いいのかな……?」
 炒り卵と和えたエビチリは赤と黄の合わさる黄金色、味も玉子でまろやかさが増してニイヅキ好みになったはず。
 それに、自分で作った料理は達成感のスパイスが振りかかっているもの。
 きっとおいしいと信じて、いざ実食!
「……あ」
 しれっと混ざってた唐辛子ソースの赤いフタをしゅばっとお箸で拾い上げ。
「おいしい。でもちょっとだけ、辛くし過ぎた、かも」
 次は野菜の付け合わせも作ろう、なんて考えながら水をごくごく飲み干し。
 はじめて作る中華の味に、ニイヅキは一人静かに舌鼓を打つのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリシャ・パルティエル
【LL】
さあ、修行の時間ね!
料理の腕を上げて、ついでに女子力も上げるんだから!(ぐっ
…って、リオンも来てたのね
リオンって真面目に修行とか出来るの?(疑
その目に何度か騙された気がするんだけど…?
 
せっかくだから中華料理をたくさん作ってみようかしら
メイン料理ね任せて!
餃子に回鍋肉、青椒肉絲、酢豚、麻婆豆腐、あんかけ炒飯!
必要な材料をひたすら切っていくわよ
料理人は下積みが大事って話よ
…ってリオン聞いてるの?
まあ楽しそうだしなんか無駄にすごいし大丈夫かしらね…?

この火力は癖になるわね
手早く仕上げていくわよ
そして修行も大事だけど
料理は何より愛情よね
食べる人の笑顔を思い浮かべて作ったわ!


リオン・リエーブル
【LL】
よおし!修行だね!
あ、エリシャさんだやっほー
もちろんちゃんと修行するよ!
この大真面目な目を信用してよ
できない?そっかー
てな訳でまたまた教えて中華秘伝書!中華の基本はなーにかなー?

一に包丁二に包丁
三、四が無くて五に包丁
そして何より華・華・華!

分かったよ中華秘伝書!
包丁で華やかにやればいいんだね!
おにーさん前菜作るからエリシャさんはメインお願いねー

大根や蕪を削・削・削!
お野菜刻んで切・切・切!
土台に野菜を飾り付ければ
見事な鳳凰のできあがり

さあ透明ゴーレムさん運んでね
ふわり飛んで会場一周
鳳凰はエリシャさん作の机の真ん中に着地
どうだいこれがエリシャさんとの共同作品さ!
これでバトルもばっちりだね



 元より修行に乗り気のエリシャ・パルティエルは、待ちに待った時間の到来に腕まくり。目の前の食材ぜーんぶ使っていいと来たら、張り切り度合いも段違いだ。
「さあ、いよいよ修行ね! 料理の腕と、ついでに女子力も上げるんだから!」
 ぐっと握りこぶしを作れば、思わず声にも気合が入る。
 と、そこへやって来たのはリオン・リエーブル。聞きなれた声がするのに気付き、エリシャに向けてひらひらと手を振る。
「ん……? あ、エリシャさんだ、やっほー」
「あら、リオンも来てたのね?」
 料理好きのエリシャが訪れる理由は多分にある、が。このエルフのお兄さんが来ているのは意外に思えて、エリシャはふと疑問を口にした。
「リオンって真面目に修行とか出来るの?」
 向けられた疑いの眼差しに、一瞬きょとんとして間が空き。
「もちろんちゃんと修行するよ! この大真面目な目を信用してよ」
 リオン、ここぞとばかりににひっとスマイル。口角上げたら普段から細いまなこがうっかり糸目に!
「その目に何度か騙された気がするんだけど……?」
「あれ、信用できない? そっかー」
 それならそれでと割り切るリオン、どうもこういった扱いには慣れている様子。
「てな訳でまたまた教えて中華秘伝書! 中華の基本はなーにかなー?」
 エリシャの「え、何それ」な視線も気にせずリオンは再び秘伝書を取り出す……ってさりげなく羊皮紙っぽいデザインにバージョンアップしてるし!
 東方あちこち見て聞いたような怪しい欧文綴りを読み解けば、そこには。

 一に包丁、二に包丁。三、四が無くて、五に包丁。
 そして何より華・華・華!

「分かったよ中華秘伝書! 包丁で華やかにやればいいんだね!」
 何が分かったのかさっぱりだが、こうなったリオンには突っこむのも野暮。
「おにーさん前菜作るからエリシャさんはメインお願いねー」
「メイン料理ね、任せて!」
 早速漁りはじめたリオンをナチュラルに放牧し、エリシャもまた自分の調理準備に取り掛かるのでした……完全、慣れてますねこの人も。

 ~Lesson6 中華大盤振る舞い、大取に鳳~

 再びエプロンを身に纏うエリシャ、今度は思い切って調理器具を自分の元にかき集めて曰く。
「せっかくだから中華料理をたくさん作ってみようかしら!」
 食費光熱費を気にせずふんだんに作れるまたとない機会と、思いつく限りの料理を作るべく食材を並べていく。
 餃子、酢豚、回鍋肉。麻婆に青椒肉絲、あんかけ炒飯。
 品数はたくさんと見えても、共通の食材は意外と多く。まずは使いまわしが効くよう、材料をひたすらに切っていく。
 細切りタケノコは、後で一部刻んで餃子のタネに。回鍋肉と青椒肉絲、双方を彩る緑のピーマンは、油でしなってもボリュームを損なわないよう少し多めに。
 餃子を早めに包み、あまったタネを炒飯の具材にする裏技も披露。厨房は兎角戦場だけに、こうした機転と思い切りの良さも時には必要だ。
「ふふ、この火力は癖になるわね!」
 コンロでは時間のかかる炒め物も、青い炎と中華鍋にかかればあっという間。青椒肉絲、回鍋肉と炒め物系から先に仕上げ、続いて火加減とタイミング勝負のあんかけ系へと取り掛かる。
「料理人には下積みが大事って話よ……って、リオン聞いてるの?」
 前菜を作っているはずのリオンはなぜか離れた所にいて、しかもやってるのは料理というより……。
「削・削・削! あそーれ、切・切・切!」
 リズミカルに何かをサクサクキリキリしてるのは分かるが、上に上に積み上がってるあれは一体何なのだろう。
 調理工程を覗こうとしても、こちらからは死角になってよく見えない。
「まあ楽しそうだしなんか無駄にすごいし、大丈夫かしらね……?」
 ひとまず疑問に落し蓋を被せ、エリシャは自身の手元に集中するのだった。

 腕によりをかけて作った中華大盤振る舞いは、長机には乗り切らぬほど。
 ならばと引っ張り出したのは中華式の回転テーブル、これなら各自が好きなだけ取れる。
「修行も大事だけど、料理は何より愛情よね! 食べる人の笑顔を思い浮かべて作ったわ!」
 身体をよく動かす人でも満腹になるようにと、どれもボリューム感たっぷりだ。
 頑張った後の汗を拭い、一息つくエリシャ。と、ここでテーブルの上に突如小さな影が落ちた。
「さあ、透明ゴーレムさん。丁寧に運んでねー」
 魔法の空飛ぶゴーレムが運んできたのは――鳳凰!? なんとリオン、カービングで野菜の鳳凰を作っていた模様。
 大根で胴、南瓜で鮮やかな色の頭部を作り、羽根の一枚まで彫刻のように彫り込んだ霊鳥。きゅうりに蕪、にんじん、色とりどりの野菜で連なる五色の尾羽が、食卓の上でしな垂れるようなカーブを描く。
「どうだい、中華会食料理。エリシャさんとの共同作品さ!」
「さっきは前菜って……もうっ」
 仕方なく笑ってエリシャは流す。こだわり全開の鳳凰は食べるには勿体ないけれど、食卓の中央で確かに華を添えてくれた。
「これでバトルもばっちりだね」
「ふふっ、いっぱい頑張ったものね。次だって腕が鳴るわ!」
 ここまでできれば、宝貝も文句は言うまい。
 修行で得た達成感を胸にし、二人は遥か下方、雷鳴の轟く雲海を眺めた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 集団戦 『雷霆竜』

POW   :    雷霆竜の嘶き
【激しい稲妻】を降らせる事で、戦場全体が【乱気流内】と同じ環境に変化する。[乱気流内]に適応した者の行動成功率が上昇する。
SPD   :    龍燐鋼
自身の【強靭な鱗を頼った戦法】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ   :    大回転攻撃
【全身をしならせた大回転攻撃】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 じゃーん。じゃーん、じゃーん、じゃーん、ぐわわーん。
 ……イヨッ(かけ声)。

 切って落とされる戦いの火蓋、料理にゃ欠かせぬ落し蓋。
 腹ペコ雷霆竜たちは宝貝中華鍋の周りをぐーるぐる回り、
 お料理出てくるのを今かいまかと待ち受ける、だがしかぁしっ!
 待ってても出てこないのがお料理、食べたかったら作るしかないっ!

 この雷霆竜たち、マジメに倒してたらとにかくキリがない。
 だがうまい料理にゃ自ら突っ込み成仏するお間抜けさんだとのタレコミあり。
 本気でかかれば宝貝も壊せて一石二鳥、
 これは中華鍋使って料理せぬ理由がないっ!

 し・かぁーしっ。
 竜たちは誰かが料理を作る間は後ろで律義に踊りながら待っててくれるが、
 料理に満足できねば怒って追い回すことだろう。
 しかも宝貝中華鍋、『本気で』料理せねば壊れてくれぬと来た。
 なればすべきは一つ、修行の成果を見せ、竜をも唸らせる料理を作るのだ!

 さあ、料理対決もいよいよ大詰め。
 実況テンノコエも思わず声に力入るこの勝負っ、
 天下一を目指して、いざ、あ、いざぁ~~っ!!

 じゃーん。
 ――ちなみに雷霆竜さん、さっきから鳴らしてるそれ銅鑼じゃないからね。
ベルベナ・ラウンドディー
…ハハーン
さては岩盤浴を楽しみに来たな?この煩悩だらけさんめ(←頭打った
残念ブッ壊しましたー
シメのコーヒーならついでに淹れてあげますよ


藁で燻した先の香草のうちタンポポとトウキ(アンゼリカ)の根を使う
土を払わず鍋で煎り、細かく刻んでミキサーダバー!
粉末にして布とか紙のドリップでお湯ダバー!
タンポポコーヒーはい完成!


藁の風味に混じるアンゼリカの甘味とタンポポの苦み
そして決め手は土の苦み、正体は先の岩盤です
水分を飛ばして土中の鉱物の味を凝縮させたのです
敢えて混ぜて焙煎、抽出することで重厚な苦みを加えられる
土食文化万歳

発汗で損ねた栄養の補充
ノンカフェイン
風呂上りにふさ…




…修行僧の一杯に相応しい(キリッ



 踊り狂う雷霆竜のど真ん中に放り出されたベルベナ・ラウンドディーは、鼻息荒くして顔を近づける竜たちにも怯まない。
「……ハハーン。さては岩盤浴を楽しみに来たな?」
 この煩悩だらけさんめ、とおでこツーンしてみせるベルベナ、でもなんだかテンションがおかしいような。
「残念ブッ壊しましたー。さっき降ってきた欠片がお風呂の残骸ですー」
 軽く頭を押さえながら手のひらをひらひら、ありませんよのジェスチャー。足元がふらついてるあたり、もしかして落ちた時に頭打ちました?
「まあ、どうしてもってんなら」
 しゃなり、しゃなり、酔拳よろしく無駄に流麗なステップ決めてくるっとターン。
「……シメのコーヒーならついでに淹れてあげますよ」
 キリッ。振り向いた先には、竜ではなく断崖絶壁。
 ベルベナ、あなたもう目が、見えて……!

 ~Battle1 たんぽぽコーヒー~

 ふらふらと覚束ない足取りで数歩歩いたベルベナ、地面に生えてたタンポポをおもむろに引っ掴み。
「そいっ」
 ああっとスープレックス! 一気に腰を入れて引き抜いたァ!
 と、先に岩盤浴で燻してたハーブを幾つか回収し、引き抜いたタンポポの根と合わせていく。今のはただのパフォーマンスだったらしい。
 タンポポのほかに合わせたのは、アンゼリカ。根や茎を用いれば沈静効果があるといわれ、ポンポンの房のような葉の砂糖漬けは製菓材料にも使われる、天使のハーブの異名を持つ薬草だ。
 しかしベルベナ、ついてる土も払わずに中華鍋に放り込んだ!
 鍋で白い部分がなくなるまでタンポポの根を深く根気よ~く煎り、持ち歩いてたハンディミルにだばー!
「スイッチ、オン」
 きゅぴーん、と額の目を光らせてゴリゴリ回し、粉にしたものを布のドリッパーでお湯だばー!
「タンポポコーヒー、はい完成!」
 随分と手は込んでいるが、料理……というか。うん、最早何も言うまい!

 腹ペコ雷霆竜たちが食前のコーヒーを歓迎するかは別として。
 振る舞われたたんぽぽコーヒーは、カフェインを摂れない人向けに知られるノンカフェインドリンク。
 本物のコーヒーよりも香りが薄かったりと難点はあるものの、長くコーヒーの代用品として飲まれてきた代物だ。
「さあ、どうぞ」
 黒いお湯にやや警戒しながらも、雷霆竜たちは静かに口をつけ……。

 ああっと! 竜たちが空を舞う、舞う、舞う! 空いっぱいに描く円陣から老廃物のような煙が放出されてく、どうやらデトックス効果があった模様っ! タンポポだけでなくこっそり混ぜたアンゼリカ、仄かな甘みで飲みやすーいっ! しかしさり気なく混ざっているタンポポの根とは別の苦味、一体これは何なのかーっ!

「決め手は土の苦み……正体は先の岩盤です。土食文化、万歳」
 なななーんとベルベナ、土中の鉱物の味を凝縮させていた! 不純物を取り除くのでなくあえて混ぜる、一体どんなお味がしたのか雷霆竜たちのたうっている……!
「風呂上りにふさ……修行僧の一杯に相応しい」
 蒸気風呂で未だに火照る額をタオルで拭い、ベルベナはキリッと得意げな笑みを浮かべた。

成功 🔵​🔵​🔴​

炎・天遼
さてと、団体さンのお出ましだな
こいつらの胃袋を満足させつつ、『本気』の料理で宝貝破壊か……
てなると、普通の状態じゃ火力が足りねぇかもな
真の姿を解放させてもらうぜ!

大人数相手に作るなら大皿料理が一番!
火鍋の中でも陰陽にも見立てができる紅白模様の『鴛鴦鍋』で勝負だ!
幸い、ベースの十全大補湯はさっき補充したし
今のオレならより強く祖神の炎を扱える!
他の具材もたっぷり使えるときてるンとくりゃ、料理人冥利に尽きるってもんだぜ!

とはいえ鍋一杯で満足するとは思えねぇから
さらにウォー・アイ・満漢全席で品数を追加!
雷霆竜達には満ち足りて消えてもらうとするぜ!

しかし、『向こう一年〜』の下りがなきゃ惜しい宝貝だなぁ…



 バチバチと大気に火花を散らし、雷霆竜の飯くれコールはエスカレート。
 宙にとぐろ巻く威勢のいい竜たちに、炎・天遼は思わず腕まくり。
「さてと、団体さンのお出ましだな」
 予約満杯の貸切とくれば、俄然やる気も湧くのだが。
「こいつらの胃袋を満足させつつ、『本気』の料理で宝貝破壊か……普段のオレの火じゃ火力が足りねぇかもな」
 中華は原則火力が命、途中で火を弱めるわけにはいかない――ならば。
 料理人として越えるべき壁を前にし、不敵に笑う少年を烈火の如き炎が包む!
 炎が収まった時、少年調理師の姿はそこになく。
「へっ、腕が鳴るじゃン!」
 祖神に近付かんばかりの赤茶の毛並み、厚手の包丁にはゆらめく炎の紋。
 猛き獣の如き姿の天遼が、腕組みをしながら立っていた。

 ~Battle2 鴛鴦火鍋~

 一口に中華と言えど、大陸見渡せば気候風土も様々。土地に合わせ花開く文化の多様さこそ、中華料理の魅力と言えよう。
「大人数で囲むンなら、大皿料理が一番じゃン!」
 この日、天遼が選んだのは中華を代表する鍋料理、火鍋。唐辛子で煮出した湯に様々なスパイスを煮込む鍋は、薬膳料理としての一面も持つ。
 けれど、ただの火鍋では終わらない。
「ここは縁起よく、紅白模様の『鴛鴦鍋』で勝負だ!」
 鴛鴦(おしどり)鍋、あるいは鴛鴦火鍋は、辛い赤のスープと白湯を同時に味わえるしゃぶしゃぶのような鍋料理。間仕切りで紅白の湯を区切る様は太極図にも喩えられ、辛いのが苦手な人でも一緒に鍋を囲める逸品だ。
 唐辛子を油で熱してバターと豆板醤を溶かし、香りを十分に引き立てた後に加えるのは数々のスパイス。花椒、ニンニク、ねぎ、ローリエ等、およそ十種類近くを刻み、ペースト状にした鍋の中に混ぜていく。
 ここで登場するのが、先ほど作り置いた十全大補湯。隣で煮出す白湯と共にスープのベースにすれば、極上の出汁が染み渡る。

 立ちのぼる唐辛子の香りに咽込みながらも、天遼は調理の手を緩めない。
「けほっ……まだまだ! 今のオレなら、もっと祖神の炎を扱える……!」
 荒ぶる炎にも負けず中華鍋を煽り、焦げ付かぬよう満遍なく火を入れる。
 鍋の準備は整った。しかし集った竜の数は多く、鍋一つで満足ご退場頂けるとは思えない。
「あとは品数で勝負といくか」
 これぞ超級料理人の真骨頂、ウォー・アイ・満願全席! 作り方など聞かずとも、全てこの体と心で覚えている。
「他の具材もたっぷり使えるとくりゃ、料理人冥利に尽きるってもんだぜ!」
 無数に分かたれた天遼の分身が元に戻る頃には、テーブルの上には豪華会食料理が並んでいた。

 食欲そそる香りに誘われ、姿を現した竜たち。
 眼前にはテーブルを埋め尽くさんばかりの料理の数々。人ならば食べ尽くすのに三日三晩かかるそれへと、竜は瞬く間に食らいつき――そして。

 ああっと、口にした竜の体から熱い汗の霧が噴き出していく! 体がメラメラ燃え盛るように暑いのに、羊肉、ねぎ、椎茸、食べる手が止まらない~っ! 食した瞬間は舌が火傷するように辛いのに、もっと食べたくなるこれはスパイスの効果! 紅湯に疲れたら箸休めに白湯、濃厚なコクが舌を優しく包み込むではないか! 食欲増進代謝も加速で他の料理もどんどんおかわりしてしまう、これぞ旨さの永久機関! いや、恐れ入った……っ!

 無限マークを描いて飛翔しながら消えていく竜を、見送った後。
「満足なら何よりじゃン! ……しかし、壊すには惜しい宝貝だなぁ」
 向こう一年のくだりがなけりゃと、天遼は中華鍋を心底勿体なさそうに見つめた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

乱獅子・梓
【不死蝶】
フッ、今度はドラゴンたちが審査員か
竜騎士としてテンションが上がるな
俺はこれまで幾度となく可愛いドラゴンたちに
手料理を振る舞ってきたんだ

綾、今回はお前も作るんだぞ
修行の成果を見せる時だ!

さて、俺は何を作るか…
中華鍋を活かせるような料理…やはりここは、炒飯だな!
中華鍋の高火力ならば、炒飯の永遠の課題である
絶妙なパラパラ感も生み出しやすい

定番の炒飯の他に
スタミナ満点ガーリック炒飯や洋風炒飯など
ここにある食材をフル活用して様々なアレンジ炒飯を作る

綾や焔や零にも食わせてやりたいが
食うとダメ人間になるんだったか…残念だ
我が家にもひとつ良い中華鍋を購入するか
そして今度改めて作ってやろう


灰神楽・綾
【不死蝶】
やっぱり俺も作ることになるのかぁ
しかも今回は梓先生が隣で見ててくれないから少し不安だけど…

よーし、じゃあ俺はカレーを作ろう
えっ、さっきも作ったって?
勉強したことはすぐ復習しないとでしょ?
本当はそれ以外で自信を持って作れる料理が無いからなんだけど

食欲旺盛そうなドラゴンたちが審査員だから
具材は思い切って大きめに切っちゃおう
野菜もお肉もゴロゴロで食べごたえバッチリ

中華鍋は熱伝導率が高いから
具材が黒焦げにならないように気を付けないと
でもその分早く炒められるのがいいね

…俺が作るんだから好きなだけ辛くしてもいいよね?
激辛香辛料を取り出し
ノーマルカレー・やや辛カレー・激辛カレー
の三種類をご用意



 雷電纏う竜の軍勢を前にしても、乱獅子・梓に怖気づく様子はない。
「フッ、今度はドラゴンたちが審査員か」
 それもそのはず。彼は竜と語らい、竜と共に戦う者。
 竜騎士として傍らに相棒を伴う彼が、今更ドラゴンを恐れるはずもない。
「腕の見せ所だな! 俺はこれまで幾度となく可愛いドラゴンたちに手料理を振る舞ってきたんだ」
 むしろ歓迎するように手を広げれば、梓の引き連れる二匹の仔竜がキュー、ガウガウッ、と主を賞賛するように鳴き声を上げた。
「綾、今回はお前も作るんだぞ。修行の成果を見せる時だ!」
「やっぱり俺も作ることになるのかぁ」
 懸命に目を逸らして空気になる努力も実を結ばず、名を呼ばれた灰神楽・綾はというと。未だ気乗りはしないものの、やはり逆らえないのでしぶしぶ姿を見せる。
「梓先生が隣で見ててくれないなんて、不安なんだけどなー」
「何事も経験だ。そら、やってみろ」
 背中を物理的に押されて向かう綾の不満げな声が、しばし谷間に響いていた。

 ~Battle3 炒飯カレーのまんぷくセット~

 並ぶ食材の豊富さは仙界の恵みあってこそ。
 先ほどよりも更に揃った数々の野菜や肉、うみたて卵に梓は目を輝かせた。
「さて、何を作るかだが……中華鍋を活かせる料理とくれば、やはり炒飯だな!」
 梓が選んだのは、避けては通れぬ中華の王道。
 中華鍋に噴き上げるような強火、これらが揃えば炒飯に欠かせぬ絶妙なパラパラ感も出しやすい。
 一方の綾は、ややっ。今度もまたカレー!?
「えっ、さっきも作ったって? ふふー、勉強したことはすぐ復習しないとでしょ?」
 どう、えらい? と目線を梓に向けるも、梓はとっくに味付けの考案に夢中。
 ちぇ、と残念そうな目をする綾、実はカレー以外で自信持って作れる料理がなかったのはここだけの話である。
 今回は口を出される事もないので、悠々と好きなように具を切る綾。
「食欲旺盛なドラゴンたちが審査員だから、具材は思い切って大きめにしちゃおう」
 野菜は歯ごたえの残るよう大きめの一口大、かたまり肉も筋だけ切ってなべ底をごろごろ転がるサイズに。
「うん。これなら食べごたえもバッチリかな」
 まずは煮るより先に、宝貝中華鍋にころころお肉を放り込み、お野菜が続く。
「中華鍋は鉄……熱を良く通すから、具材が黒焦げにならないよう気をつけないと」
 その分火の通りは早く、あっという間に香ばしい煙が鍋底から立ち上る。
 中華鍋を火から下ろして煮込み用の鍋に移し、綾が取り出したのは赤い小瓶。
「俺が作るんだから、好きなだけ辛くしてもいいよね?」
 正体は、激辛香辛料。隠し味と呼べぬほど降り注ぐ粉末に、カレーはぐんぐん赤みを増していった。

 視点を戻してこちら梓、手際のいい彼は間もなく仕上げに入ろうとしていた。
「最後は焦がし醤油でしめて……っと、完成だ」
 おっと、仕上げと言ったが正確にはこれでなんと二品目。
 スタミナ満点のガーリック炒飯、コンソメベースの洋風炒飯。
 食材があるなら贅沢してしまえと、定番以外にも味のバリエーションを持たせ。
 ガーリック炒飯には賽の目の豚肉、洋風炒飯にはマッシュルームにパセリ、スライスしたオリーブの実と、当然味付けに合う具材も考えてある。

 できあがった料理の大皿を一、二の三枚。
 華麗にウェイター持ちを決めて、梓が食卓へと運ぶ。
「できたぞー……っと、焔、零、悪いがこいつは食べちゃダメだ」
 宝貝中華鍋で作ったものを食べればたちまち向こう一年は動かなくなるとの事。
 味見に少量なら問題なかろうが、念のためにと体の小さな仔ドラゴンたちを遠ざけておく。
 一方の綾は、こちらも三皿。どれもカレーなのだが、何だか色が違うような。
「三種類作ってみたんだー」
「綾、お前まさか」
 じゃーん、と綾が見せた一番赤いカレー皿、よーく見ると赤い粉が浮いている。
 湯気が目に入るだけでツーンと痛い、どう見てもこれ特別辛い唐辛子――!
「……審査員はドラゴンだから、な」
 あ、ちゃっかり見捨てた! なんてやりとりはさておき、ドラゴンたちの実食ターイム!
 次々と群がる竜たち、やはり辛かったのか咽込む個体も現れている。
 だが、次第に様子が変化して……ああっと、これは!!

 春・節!(SE銅鑼:ごわわーん)あまりのおいしさ辛さに夏秋冬通り越し二度目の春がやってきたァーッ!!(ごわわわーん)至れり尽くせりの炒飯は味変え品を変えいっくらで~も楽しめる世界旅行のよう! がっつりガーリックに飽きたら今度はヨーロピア~ンなテイスト、止まらない炭水化物でお腹がピンチッ! そしてカレーは火の通らない具材がありつつもお野菜ゴッロゴロで食べごたえ抜群ッ、さっきからやたらうねうねしてるそこな雷霆竜さん(3148さい)もこれはドラゴン的にポイント高しとおっしゃっているッ! しかぁーし、真に恐るべきはカレー三種盛りの中に仕込まれた爆弾激辛カレー、あまりの辛さに雷電爆竹の如く弾けちゃうッ!(ババババババーン)いろんな味が巡り巡ってしまいにゃ辛さでお口の中がどんちゃん騒ぎ、あ、これ一体なんじゃろなーーっ!?

 などという私、テンノコエの言葉が彼らに聞こえたかはともかくとして。
 ヒーヒー開いた口から爆ぜる音響かせ消えていく雷霆竜を見守った梓は、綾の方を振り返り。
「やれやれ……我が家にもひとつ良い中華鍋を購入するか」
 今度あらためて振る舞ってやるからなと、綾と仔竜たちにあたたかな約束を交わすのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

八幡・茜
食いしん坊の意を満たす。なかなかにやりがいを感じちゃうわね!
ふふふ、この美人なおねーさんが本気で料理しちゃうわよー!

髪が焦げるほどの火力を出せた。つまりは十分な火力がだったと言うこと!
ならばこの火力を使い、料理をしなければね! うーん、何が良いかしら?
そうだわ! なんだか甘いものが食べたくなってきたから甘いものを作りましょう!

ふふふ、料理修行によって新たな力を得たおねーさんのそこぢからってやつを見せてやるわ!
えーっと、まずは饅頭を用意して、焼く!
続けて砂糖を加えて、さらに焼く!
最後に、炎をぶち込んで、念入りに焼く!

どう? これが焼き饅頭ってやつよ! ふふふ、さぁ遠慮なくおあがりなさい!



 竜の入れ食いな戦場へ、やって来た八幡・茜はおもむろにすちゃっとメガネを装着し、曰く。
「食いしん坊の胃を満たす。なかなかにやりがいを感じちゃうわね!」
 おねーさんは自他ともに認める、筋金入りのお節介焼き。
 見かけた者に片っ端から手を差し伸べてきたこのお人、はらぺこ竜たちを放っておけったってそうは行かない。
「ふふふ、この美人なおねーさんが本気で料理しちゃうわよー!」
 張り切ってポーズ決めるお顔はまだ煤だらけだが、この際気にしないでおこう!

 ~Battle4 UDC-P(プロトコル)『焼きまんじゅう』~

 スピードが命と修行した結果、茜が出せたのは髪を焦がすほどの大火力。
 狙ったところと別の成果が出た時点で、修行としてアリなんかと疑問も沸くが。
「十分な火力が出せたってことね、なら料理に活かさない手はないわ!」
 そこはあさってにポジティブなおねーさん、ツッコんでたらもう身が持たない。
 食材を活かすんでなく火力を使って何するか考えるこのお人、きっとフードプロセッサー手に入れたらまず全部微塵にしてから献立考えるに違いない。
 何ならカシ○ミニ賭けたっていい。
「うーん、何が良いかしら?」
 目に付いたじゃがいもにやややと目を凝らせば、まんまる芋が別の物に見えてきて。
「そうだわ! なんだか甘いものが食べたくなってきたから甘いものを作りましょう!」
 何をもって結論付けたかは不明だが、どうやら作るものは決まったらしい。

 まずはどこから取り出したか、出来あいの饅頭を、えー、焼く。
 中華鍋にべーん!! 既にあんこがはみ出てでんでろりん。
「ふふふ、料理修行で得たおねーさんのそこぢから、見せてやるわ!」
 続けて砂糖を加えて、えー、さらに焼く。
 鍋肌に焼け付く饅頭の皮は、まるで地獄で釜茹でされてるよう。
「念入りに焼くわよー!」
 いっそ根性焼きと名前改めては。
 追い打ちとばかりおねーさんが担いできたのは……なんと、ごうごう燃え盛る松明。ちょっと待て、どっから取った!!
「すみずみまで焼くわよー!」
 鍋へ直接どどんぱ! 転覆して転げ出た饅頭を火ばさみで鍋にべーん!
 某グリモア猟兵のおかげで三秒ルールは散々見てきましたがね、ここまで酷いカムバックをわたしゃはじめて見ましたよ。
「できたわ、おねーさん謹製の焼きまんじゅう!」
 できあがったものは……玉虫色にぬらぬらと輝く……黒光り……うっ、頭が。
 考えちゃいけない。感じるんだ。おーけー。推定、饅頭(検死中)。

 なお、風評被害が出る前に補足しておくが。
 郷土料理として知られる焼きまんじゅうはこれとは別物で、ふかふかの素まんじゅうを味噌ダレに漬けて竹串に刺し、みたらし団子のように焼いた物との事。
 テンノコエはまだ食べた事はないが、きっと美味しいのでご賞味あれ。
 それと某県民の皆さん、本件に関するクレームは私テンノコエでなくおねーさん宛てに何卒、なにとぞお願い申し上げまするっ。

 ……さて、もうお分かりだとは思うが。
 できあがったこれ、UDCアースなら『レッドアラート案件』である。

「どう? これが焼き饅頭ってやつよ! ふふふ、美味しそうでしょ!」
 さしもの雷霆竜もこれにはたじろぎ、後ずさりをずずず。
 しかしおねーさんにまわりこまれてしまった!
「さぁ、遠慮なくおあがりなさい!」
 逃すまいとずいずい近寄るおねーさんは、仮称『饅頭』こと玉虫色に黒光りする物体をお口の中へぽーい。
 ごっくんすればマシなものを、条件反射でひと噛みしちゃった雷霆竜は。

 隱ー縺句勧縺代※

 なんか骸の海の言語しゃべったーー!?
 さしものテンノコエもこれはムリ、翻訳不能!

 譛ォ莉」縺セ縺ァ蜻ェ縺」縺ヲ繧?k

 恐らくは恨み節であろう声を上げて消える雷霆竜を見送り、ふうっと汗を拭い。
「ふふ、また料理の腕が上がっちゃったわ! どんどん完璧になっちゃうのも困りものよね!」
 茜はまた一つ、根拠のない自信を身につけたのでした。
 とりあえずオブリビオン以外相手の料理は封印指定で。お願いします。

成功 🔵​🔵​🔴​

尾花・ニイヅキ
僕の腕はまだまだだ。でも、『本気の料理』も、ヤツらを満足させる料理も作りたい。
魔力解放、真の姿になって調理するぞ。

修行したエビチリを作る。もう甜麺醤と間違えるとか蓋が入るとかいう失敗はしないぞ。
お前達が食べやすいようにもう一工夫しようと思うんだ。そう、エビチリ春巻を作る!
油の温度とかは魔力で補助できる……かな。

出来上がったら強化された脚力と翼を使って雷霆竜に接近、口めがけて春巻を『投擲』してお見舞いするぞ!
……あっ、熱すぎたか?ごめん。

雷霆竜にやった分、僕の食べる分が減ってるんだよな……。
……そういえば、竜って良く見れば海老に見えなくもないな?この中華鍋なら美味しく調理できたりするのかな……?



 さて、こちら腹ペ娘ドールこと尾花・ニイヅキ。
 わらわらと集う雷霆竜にも慄く事なく、料理への意欲を募らせる。
「僕の腕はまだまだだ。でも本気の料理も、ヤツらを満足させる料理も作りたい」
 海老皮むく修行で自身も一皮むけたニイヅキだが、まだまだ料理の高みを目指すその意気やよし。ここは我々もとことんまで付き合おうではないか!
 魔力の解放で肩から伸びる白銀の両翼、扱える火力もぐんぐん伸びて絶好調!
 なお、燃費の悪さも加速する事はツッコんではならない。

 ~Battle5 エビチリ春巻~

 さて、作ると決めたのは再びのエビチリ。
 レシピと手応えが記憶に残るうちに、今度はより完璧に仕上げる算段だ。
「もう甜麺醤と間違えたりしないぞ」
 そういって竜たちの方を見たニイヅキだが、ここで気づく。
「あれ……もしかして普通のエビチリじゃ食べづらいかな」
 ご明察。多少食材の切り方を大きくしたとえエビはこれ以上大きくならず、食べごたえを出すには一手間がいりそうだ。
 しかしここにきて食べる人の視点を得たのはエラい!
 料理は食べる人を想って作るもの。理想を言えばキリはないが、白いのを嫌がる子どもさん相手に卵のカラザとったりも立派な愛情だ。
「なら、お前達が食べやすいようにもう一工夫しよう……そう、エビチリ春巻だ!」
 まずは春巻の具として、先ほどと同じくエビチリ作り。
 エビの皮剥きも二度目となれば慣れたもの、数も多いだけに流れ作業じみてきた。今度は間違えずに豆板醤をジャンジャン、じゃじゃっと火を入れたら一度火から下ろし、あら熱をとったら次の工程。
 春巻きの皮の上にエビチリの餡をのせ、水溶き片栗で指先湿したら縁をすすーっとなぞり。
 手前からぱたん、横からぱたん、具を転がしてくるっ、くるっ、くるっ。
「……あ、これ楽しいかも」
 折り紙を折ってるような気分になりつつ、慣れてきたニイヅキ、外側にエビが来るよう配置にこだわってみたりして。
 ここで再び中華鍋の登場、油を加熱していざ投入!
「揚げ具合は……こんなものか?」
 油の温度は常に変わるもの。端が焦げたり白っぽかったり、理想のきつね色には遠いけれど。
 魔法で火加減を調整しつつ、最後まで気を緩めずに揚げていく。

 さて、できあがった春巻を運んできたニイヅキだが、どうやって竜に食べさせるかと思案顔。
「口めがけて投げれば……」
 ちょっと待て、と止める間もなく真の姿パゥワーを発揮、雷霆竜のお口めがけてエビチリ春巻をお見舞いするぞスパーキンッッ!!
「……あっ、熱すぎたか? ごめん」
 あち、あち、と慌てるように口をパクつかせた雷霆竜は、ゴクンと飲み込んだ姿勢でしばし固まり……そして。

 マーーーチッ! 竜たちがマーチのリズムで行進を始めているッッ! 二拍子を奏でるのはお口の中の春巻、ぱりっ、ぱりっ、と響く小気味のいい音は揚げたての証左に他ならないッ! 中はふわぷり外はパリパリ、この食感はまさに大きめサイズのエビを食べてるかのようッ! 竜たちも「そうそうこれ味わうの夢だったのよー」的な目で天を仰いでいるッ! 投げ込まれた竜は若干むせてるが、それにしたって心躍るこの味やみつきで止まらないッ! そのままリズムよく行進決めて、竜たち天へと昇っていったぁーっ!!

 ふわぁーっと羽衣天女の如く消える竜に手を振るニイヅキは、ふと我に返り。
「雷霆竜にやった分、僕の食べる分が減ってるんだよな……」
 なんと自分も食べる気で作ってたようだが、お忘れだろうか宝貝の効果。
 向こう一年動けなくならない保証はないが、本当にそれでいいのだろうか。
「……そういえば、竜ってよく見れば海老に見えなくもないな?」
 あっとまさかの飛び火。食欲そっち行っちゃったー!
 食い気まじりの視線から逃れるように、残る雷霆竜たちも慌てて骸の海へと姿を消していった。

成功 🔵​🔵​🔴​

リオン・リエーブル
【LL】
楽しかったお料理修業も最終回
作るはもちろん満漢全席!
間に合わない?ゴーレムさんにお任せお任せ

それじゃ教えて中華秘伝書!
満漢全席のコツは何かなー?

1に愛情2に愛情
3、4が無くて5に愛情
そして何より贅・贅・贅!

分かったよ中華秘伝書!
愛情深く贅沢にやれば良いんだね!

今回はアシスタントゴーレムさんいらっしゃい!
お料理のお手伝いと残りの満漢全席調理よろしくね!
おにーさんが作るのは燕の巣のスープさ
イワツバメの親が子供のために唾液で作った巣を
人間が自分の美容と健康のために

壊して!干して!煮込んで!

作った愛情深ーいお料理さ
美容健康効果抜群高級食材清汤燕窝

さあ!おあがりよ!
この美味しい燕の巣のスープを!


エリシャ・パルティエル
【LL】

腹ペコさんたちお待たせね
たくさん美味しい料理を食べさせてあげるから!

宝貝中華鍋見てなさい
これがあたしの本気よ!
というわけでリオン
修行の成果を見せるわよ
二人で満漢全席を振舞うの!

さすがに何日もかけてられないけど
美味珍味を集めてたくさん作るわよ
高速で野菜を切って
高火力で中華鍋をふるう!
どんどんいくわよ

ゴーレムさんもお手伝いありがと
近頃便利なUCもあるけど
この修行を乗り越えてこそ会得できるとあたしは思うの

リオンもやればできるじゃない(感心

ツバメの巣のスープ
お肌に良さそう…
…ってそれは愛情?
なんてこと言うの
食べにくいでしょ!

リオンはおいといて
今回も愛情たっぷりに作ったわよ
さあたくさん召し上がれ



 さて、楽しい料理修行もいよいよ大詰め。ここは修行の成果をドドンと示して欲しいところ。
「腹ペコさんたち、もう少しだけ待っててね! そして見てなさい中華鍋、あたし達の本気を!」
 ここ一番の勝負所に、エリシャ・パルティエルの腕にもぐぐっと力が籠もる。
「というわけでリオン、修行の成果を見せるわよ」
 名を呼ばれればリオン・リエーブルもにひっと笑い、「作るのはもちろんアレだよね!」と二人で目を合わせ。
 せーの。

「「満願全席!」」

 なんとも心地よい意見の一致、食べても尽きる事のない夢の会席料理に二人は挑戦するのだという。
 品数が多く大変だが、助っ人にゴーレムを呼んで補う作戦だ。
「それじゃ教えて、中華秘伝書! 満願全席のコツは何かなー?」
 リオンが三度取り出す怪しげな石板、なんかタブレットよろしくブウンと宙に文字が浮かぶがもうツッコんであげないんだからっ!
 原型を留めぬ秘伝書の、曰く事には。

 一に愛情、二に愛情。三、四が無くて五に愛情。
 そして何より贅・贅・贅!

「分かったよ中華秘伝書! 愛情深く贅沢にやれば良いんだね!」
 わりと言ってる事間違ってないのが癪だがもういいだろう!
 さてさて、恐らく人生初の満願全席、一体どうなる事やら!

 ~Grand Finale 満願全席~

「アシスタントゴーレムさん、いらっしゃい! お手伝いと残りの満願全席、よろしくね!」
 試験管薬で呼び出したゴーレムを助手に加え、リオンは早速張り切りモード。
「仮初の命尽きるまでキリキリ働くといいよ!」
 ガーン、と扱いにショック受けるゴーレムに苦笑しつつ、エリシャは次々と野菜を切っていく。
「さすがに何日もかけられないから、急がないとね。手伝ってくれると助かるわ!」
 皮むきや根を落とすのをゴーレムに任せ、エリシャはひたすら具材を切り揃えるのに専念。
 熊の手、フカヒレ。扱った事もない食材は毛や骨をとったり捌くのに苦労するが、秘伝書の音声ガイダンスにも助言を得つつ、火を通す前段階までもっていく。
「さあ、休む暇はないわよ! この修行を乗り越えてこそ、新しい境地が見えそうな気がするの!」
 早速出番の宝貝中華鍋、猟兵たちの数々の本気料理に綻びかけてるが、あと少し耐えてほしいところ!
 火の勢いに噴き出す汗を拭っていたら、ゴーレムさんから濡れタオルの差し入れをもらい。
「ふふ、優しいのね。ゴーレムさんもお手伝いありがと!」
 あらためて鍋と向き合うエリシャの傍ら、リオンが手にするのは白く透き通った三日月状の膜。
「これでスープを作るのさ!」
 実はこれ、高級食材の燕の巣。断崖絶壁に営巣するイワツバメの巣を、命がけで手に入れてやっと食せる珍味中の珍味だ。
「イワツバメの親が子どものために唾液で作った巣を、人間が自分の美容と健康のために」
 格好の実験材料を手にして生き生きとするリオン、何やら語りながら水でもどした巣をおもむろにつまみ。
「壊して!」
 蒸し器にぺーん!
「干して!」
 氷砂糖をざざっ!
「煮込んで!」
 ぐつぐつぐつ!
「……作る愛情深ーいお料理さ」
「愛情……ってなんてこと言うの、食べにくいでしょ!」
 至極まっともなツッコミにもどこ吹く風だが、当のスープは美味しそうにできてる辺りが腹の立つところでもある。
「折角やればできるじゃない、って褒めたげようと思ったのに」
 リオンの事はひとまず放置し、エリシャはできた料理から運んでいくのだった。

 さて、中華会食料理とあらば、ぐるぐる回る円卓に再びご登場願おう。
 所せましと並べられた数々の珍味に、竜たちも興味をそそられた様子。
 肉厚のふかひれスープに乾しアワビのステーキ。熊の手の煮込みは若干グロテスクだが、ぷりぷり食感の大きな手はドラゴンにとっても食べごたえがありそう。
 締めのデザートは燕の巣のスープ、透明ぷるぷるの上にクコの実を浮かべた様は夏に食べる寒天を百倍贅沢にしたよう。
「腹ペコさんたち、お待たせね! たくさん美味しい料理、召し上がれ!」
「さあ、おあがりよ! この美味しい数々の料理と、燕の巣のスープを!」
 一体どんな味がするのか。
 ぐっと唾を飲みこみ一息に食した竜たちは、皆一様に天を仰ぎ……ああっと、これはまさか!

 ぺかーん、べろろん。脱皮! 竜たちが脱皮をしているっ! 新陳代謝が促されて内から溢れる若きパワーに、黄金の鱗の下から鱗、また鱗、どんどん出てくるッ! コラーゲンたっぷり美容健康効果抜群っ、これじゃ竜なのにお肌がツルッツルになっちゃうっ!
 そして、ここにきて宝貝中華鍋も限界を迎えたか。
 宙に浮かび上がった黒い鉄鍋の中から幾筋もの光が湧き出て、ブロックくずしのように内側から綻びていき――。

 ――謝謝。

 なんか空を背にブロッケンの如く黒服の料理人が手を合わせて浮かんでいたが、うん、もう、見なかった事にしよう!

 鍋、雷霆竜、料理人。
 玉子思わせる黄金の光に呑まれ、邪なる魂は次々と虚空に帰っていく。
 彼らの還る先が骸の海だとしても、心は満たされ笑んでいた。
 満足して帰ってくなら何も言うこたぁない、満腹轟沈、これにて決着!

 ――そんなわけで。
 名残惜しくはありますが、お料理三番勝負もこれにて終い。
 私、テンノコエもお役御免の放課後放免でございます。
 けれど日々と食は切っても切れぬ仲。
 作り、食べ続けてればいつかまた出会う事もありましょう!
 その時までどうぞ皆様お元気で、あ、楽しむ心を忘れずにっ!

 以上、現場からでしたっ。あでゅー! 再見!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月26日


挿絵イラスト