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機械仕掛けの神

#アルダワ魔法学園

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#アルダワ魔法学園


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「みんなー! 迷宮の災魔退治だよー!」
 グリモア猟兵のニーナ・ソーサリー(魔法学園のキマイラ少女・f05920)から事件の詳細が語られる。
「えっとね、今回は迷宮の奥にいるフロアボスの退治が目的だよ。どうも厄介な災魔が復活したみたいなんだよね」
 どんな災魔かと尋ねる猟兵に、ニーナは答える。
「『メアクリス』っていうミレナリィドールなんだけど……自分のことを神だと言っていて、迷宮の中から世界征服を目論んでいるみたいなんだよね」
 神を僭称するのはともかくとしても、世界征服を目論むとなると、いずれは迷宮から進行してくる可能性が高いだろう。そうなる前に先んじて撃破してしまうのだ。
「厄介って言うのは、その子の能力かな」
 どうやら言葉での支配能力や、人形の召喚能力を持っているようだ。

「それでね。やっぱり『メアクリス』がいる場所までは、迷宮を攻略していく必要があるんだよね」
 アルダワ魔法学園の常で、災魔の討伐と迷宮攻略はだいたいセットとなる。
「まずはたくさんのコンベアがある場所を通る必要があるんだよ」
 最初に攻略することになるのは、たくさんのコンベアが縦横無尽に走っている迷宮だ。様々な方向に動くコンベアによって、行きたい方向に簡単には進めない。また、コンベアに流された先には落とし穴もあるようだ。
「その先も、面倒な災魔の巣窟を通り抜けないと、『メアクリス』のいるところには辿り着けないんだよね」
 コンベア地帯の先は、道を惑わせるいたずらネズミが大量に生息するエリアだという。そこを攻略して、ようやくオブリビオンと戦えるというわけだ。
「なかなか大変だけど、学園の平和を守るために、よろしくお願いだよ!」
 ニーナのお願いを受けて、猟兵達は迷宮へと進んでいく。


夢幻
 マスターの夢幻です。
 絶賛戦争中ですが、今回は久しぶりにアルダワ魔法学園のシナリオとなります。
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第1章 冒険 『コンベア地帯』

POW   :    コンベアを破壊して止めて進む。

SPD   :    コンベアの動きよりも速く走って目標地点へ進む。

WIZ   :    コンベアの動きを解析し、目標地点までの正解ルートを見つける。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルクレイフェ・アニェージ
WIS

なるほど?
ベルトコンベアで作られた迷宮。
行った先にどんな危険があるかはわからない。
何も考えずに突破するのは私みたいな細腕じゃ骨が折れそうね。

ユーベルコード【トーラスルーチェ】を使用。
全ての炎を猫や犬に形状を変え、すべてを個別遠隔操作で
ベルトコンベアの流れに従って移動させるわ。
炎が落ちた場合はそのルートはNG
中継点や目的地と思われる方に向かってたどり着けたルートを見極めて前に進みましょうか。


マティス・ジュブワ
ベルトコンベア、ねぇ
……え? この先に落とし穴とかあるのか、厄介だねぇ
だがしかし、俺はここで慌てず騒がずレギオンを喚び出すのであった

コンベアの動きを解析して、正解ルートを探す
100体のレギオン、数撃ちゃ当たるの理論でもいいんだが、電脳ゴーグルをレギオンと無線接続
方向のマッピングと規則性の記録を行っていき、切り替えポイント等の情報を収集
多分そのまま流されるだけじゃ、最初に戻ったりボッシュートされるだけだろう
途中の分岐や隣のコンベアに飛び移る
等の挙動をレギオンにさせて、ルートの開拓を行っていく

さて、問題はだな……見つけた正解ルートをどうやって通るか、だな
……がんばる(意気消沈しつつ、トライ&エラー



 魔法学園の地下迷宮に入った猟兵たちの目の前には、無数のコンベアで形成された迷路が広がっている。ただの迷路だけでも面倒だというのに、コンベアの動きがそれを一層複雑にしている。

「なるほど? ベルトコンベアで作られた迷宮。行った先にどんな危険があるかはわからない。何も考えずに突破するのは私みたいな細腕じゃ骨が折れそうね」

 ルクレイフェ・アニェージ(キメラレイド・f01367)は如何にして迷宮を攻略するかと思考を巡らせる。

「トーラスルーチェ。……流れの先を探ってみましょうか」

 ルクレイフェはユーベルコードで犬や猫など様々な形状の炎を作りだし、ベルトコンベアに乗せて流していく。

「やあやあお嬢さん。ルートの開拓なら、俺も一緒にやらせてもらっていいかい?」「ええ、構わないわよ」

 コンベアの流れを探っていたルクレイフェに、たくさんの機械兵器を連れた眼鏡の男が声をかけた。なかなかに複雑な迷宮だ。1人よりも2人でやったほうが効率的であろう。ルクレイフェはマティス・ジュブワ(マッドエレメンタラー・f05853)の申し出を快諾する。
 
「こっちはNGね。流れた先は落とし穴よ」
「おっと、落とし穴まであるのか、厄介だねぇ」

 マティスは判明したルートを電脳ゴーグルへとマッピングしていく。このあたりは電脳魔術師であるマティスにとってはお手の物だ。さらにマティスは電脳ゴーグルをレギオンと無線接続し、レギオンにコンベア間を飛び移らせたりと、ただ流されるだけではない挙動も駆使してコンベアの規則性や切り替えポイント等の情報を収集する。

「よし、だいたい正解のルートは見えてきたか」
「そうね。あそことあそこの中継点を経由して、そこから目的地の方へ進むコンベアへ飛び移れそうね」

 2人で協力すれば、迷宮のマッピングもさほどの時間はかからなかった。迷宮の構造は明らかにされ、攻略ルートが確定した。

「問題はだな……見つけた正解ルートをどうやって通るか、だな」

 当然ながら正解がわかっただけでは意味はない。そのルートを実際に通って迷宮の先へといくことが目的だ。2人は顔を見合わせてためいきをついた後、正解ルートのコンベアの流れに乗るのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ソナタ・アーティライエ
世界征服というものに対して実感はわきませんけれど、力をもってそれを成そうとするのは良くないと感じるのです

アマデウスが姿を変えたリラを爪弾き、【幻獣交響曲第126番『神鎗』】の調べでお友達を呼んで力を貸してもらいますね
ラヴェルが足(移動)担当で、わたしが進路を推測する担当
2人で力を合わせれば、きっとこの迷宮も突破できます

とりあえず、進む先は第六感で選んでみますね
落とし穴とかの回避はラヴェルに任せて、把握できた範囲から流れや出口の推測を徐々に構築して行く感じで進めてみます
ラヴェルには負担がかかってしまうのが心苦しいです
お礼と共に、優しく撫でながら【生まれながらの光】で疲労を癒してあげたいです


オリヴィア・ローゼンタール
SPD
1進んでも1戻されるなら、1000進んでしまえばいい、単純な話ですね
私自身の素早さは……まぁ、そこそこといったところですが、頼もしい相棒がいますので

【守護霊獣の召喚】にて呼び出した黄金の獅子に【騎乗】し、【ダッシュ】で駆け抜ける
障害物は身を屈めて回避(スライディング)し、落とし穴は【ジャンプ】で跳び越える
我が獅子よ、あらゆる障害を駆け抜けるのです

コンベアの動きを観察(【情報収集】【学習力】)し、後続の方が通りやすいように
正解ルートのコンベアを聖槍で破壊(【破壊工作】)しておく
こうしておけば、次のエリアでの合流も早くなるでしょう



 コンベアの上を2頭の獣が駆けていく。その真珠色の角を持つユニコーンと黄金色の獅子はコンベアの流れに逆らいながらも、力強く走っていた。それぞれの獣の上には騎乗する猟兵の姿。そう、どちらの獣もユーベルコードによって召喚されたものであった。

「ラヴェルが足担当で、わたしが進路を推測する担当。2人で力を合わせれば、きっとこの迷宮も突破できます」

 真珠色の角を持つユニコーンは、ソナタ・アーティライエ(未完成オルゴール・f00340)が幻獣交響曲第126番『神鎗』によって召喚したものだ。彼女はアマデウスという音の精霊が姿を変えたリラを爪弾き、お友達であるこのラヴェルというユニコーンを呼び出したのだ。

「1進んでも1戻されるなら、1000進んでしまえばいい、単純な話ですね。私自身の素早さはそこそこですが、そこは頼もしい相棒の力を借りましょう」

 ユニコーンに並走する黄金色の獅子は、オリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)が呼び出した彼女の守護霊獣だ。
 迷宮でお互いに召喚獣に騎乗している姿を見て、彼女たちは一緒に進むことにしたようだ。

「我が獅子よ、あらゆる障害を駆け抜けるのです」
「ラヴェル、あのライオンさんについて行って」

 オリヴィアの駆る獅子が先行し、多彩な技能を生かして落とし穴を飛び越え、障害物をかいくぐり、迷宮の先へと進んでいく。ソナタのラヴェルはオリヴィアの獅子に追従することで、比較的容易に迷宮を進むことができている。ソナタはその分の余裕で迷宮を観察し、コンベアの流れや出口の方向を推測する。

「オリヴィア様、次の分岐は右にいくのがよさそうです」
「わかりました、ソナタさん。ちょっとコンベアの動きが速すぎますね……えいっ!」

 ソナタが推測した出口の方向のコンベアはかなりの高速で動いていて、騎乗している彼女たちはともかく、徒歩の猟兵には厳しいことが予想された。そこでオリヴィアは聖槍を一閃、後続のためにこのコンベアを破壊した。

「こうしておけば、次のエリアでの合流も早くなるでしょう」

 そうしてしばらく進むと、コンベアの無い中継点へと辿り着いた。2人はそこでしばしの休憩とすることにした。

「ラヴェル、お疲れ様。もう少し頑張ってくださいね」

 ソナタはラヴェルをやさしく撫でながら、彼女のユニコーンとオリヴィアの獅子の疲労を生まれながらの光で癒していく。

「世界征服というものに対して実感はわきませんけれど、力をもってそれを成そうとするのは良くないと感じるのです」

 迷宮の奥に潜むメアクリスを討伐するため、休憩した2人と2頭は、再び迷宮の先へと進んでいった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

浅葱・シアラ
ひぅ……沢山のコンベアがある……。
シアは飛んでいけるけど、皆のために何とかしないといけないね……。
うーん、どうしよう……


【POW】で判定
使うユーベルコードは「黄金の地獄」
手っ取り早いのはやっぱりコンベアを壊すことだよね……!
黄金の地獄を纏ったエレメンタルロッドでコンベアを次々にガツン!って殴って壊していくよ


ひぅ……脳筋なんて言わないで……難しく考えるよりきっとこれが一番手っ取り早く解決できると思うから……

でも一つ一つ壊していくの時間かかりそうだから……皆の力と知恵も貸してほしいな……


照崎・舞雪
……うん、やっぱり宇宙とか電気化学の世界よりこっちのほうが性に合ってるのです、私

空を飛ぶスカイドルフィンに乗って移動すればコンベアなんて関係ないわけですが
それだと私一人だけしか先に進めませんね
なので、スカイドルフィンに乗って道の先をある程度探索し、政界ルートを他の人に教えていく感じでいきましょう

ついでに落とし穴にはまった人がいたら拾い上げておきましょうか



「……うん、やっぱり宇宙とか電気化学の世界よりこっちのほうが性に合ってるのです、私」

 照崎・舞雪(未来照らし舞う雪の明かり・f05079)は直前の依頼ではスペースシップワールドへと赴いていたようだ。もちろんそちらの世界はそちらの世界でいいところも多いのだが、どうやら舞雪には故郷でもある蒸気と魔法の世界の方が性に合う様子だ。

「空は海、自由の翼とともに遥か泳ぐ友よ、ここに」

 舞雪はユーベルコードで、空飛ぶ白いイルカを召喚する。コンベアは厄介だが、空を飛んでいけば関係ないというわけだ。
 そうしてコンベアの上を飛んでいく舞雪は一人の悩んでいる妖精に遭遇する。

「ひぅ……沢山のコンベアがある……。シアは飛んでいけるけど、皆のために何とかしないといけないね……。うーん、どうしよう?」

 浅葱・シアラ(黄金纏う紫光蝶・f04820)も舞雪と同じように、空を飛ぶことでコンベアを回避して進んでいた。自分だけが進むならばそれでも問題ないところであるが、仲間想いのシアラはみんなのためにできることはないかと考え中だ。

「それなら、あそこのコンベアを止めてしまうのは如何ですか? ちょうど地上を進むなら、あのコンベアを逆走しないといけなくて苦労しそうなのです」

 舞雪は、空中からの観察で判断した正解ルート上の難所を対策してはどうかとシアラにアドバイスする。

「あっ、ありがとう……。お父さんに貰ったこの黄金の炎で……えいっ!……えいっ!」

 舞雪のアドバイスを受けて、シアラはユーベルコードで作りだした黄金の炎を纏わせたエレメンタルロッドで、コンベアをガツン!ガツン!と叩いていく。何発か叩くと、そのコンベアはギギギと異音を発した後に動かなくなった。

「……物理で殴る。思ったよりも脳筋なのですね」
「ひぅ……脳筋なんて言わないで……難しく考えるよりきっとこれが一番手っ取り早く解決できると思うから……」

 脳筋と言われ、シアラはちょっぴり涙目だ。まあ目的が後続の援護であるし、方法よりも結果を重視することは間違ってはいないだろう。

 そうして空飛ぶ2人は、何ヶ所かのコンベアを破壊しつつ、迷宮の奥へと進んでいくのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

リコリス・ミトライユ
絡み・アドリブ歓迎

こういうめんどくさそうなのは、いっそルートを無視して進んでしまうのが楽かもです。
でもでも、作った人には悪いですから、急いでないときにもう1回来て、やりますね。

ジャンプして、レガリアスシューズの力も借りて、ふわーって跳んで移動しましょう。
通れそうにない隙間はスライディングで通り抜けて。
ちっちゃいのが便利だなんて、ちょっと複雑な気持ちです。

出口を見つけに上に行くなら【スカイステッパー】でぴょんぴょんっ。
くるくる回るダンスのように、空中を跳ねるように、舞い上がっていきますね。

これでベルトコンベアなんてまったく何もこわくありませんしっ。
出口を探して、いろんなとこを跳ねちゃいますよっ!


チガヤ・シフレット
神を自称するミレナリィドールとか、なかなか面白いやつがいるようだなぁ?
どんな奴なのか、一目会ってみたいもんだな。ってことで、迷宮をかっ飛ばして抜けるとするか!

【SPD】
コンベア何するものぞ!
一気に走り抜ければ、私は、私の望む方向へ行ける!
世界を縮めてしまおうじゃないか。

まぁ、なんだ。走っても難しい場合はワイヤーガンで上手くずるをして、だな。【ロープワーク】や【クライミング】辺りも使ってなんとか進んでいこうじゃないか。

ついでに、誰かいたら、うまく手助けしあって乗り切れば行けるよな?
落とし穴には十分に注意しておくとしよう。



 先を行く猟兵達によって、いくつかのコンベアが破壊され、幾分か通りやすくなった迷宮を2人の猟兵が疾走している。

「コンベア何するものぞ! 一気に走り抜ければ、私は、私の望む方向へ行ける! 世界を縮めてしまおうじゃないか」

 ポニーテールをなびかせて、コンベアの上を走っていくのはチガヤ・シフレット(バッドメタル・f04538)だ。彼女はコンベアの動き如きに負けてなるものかと、機械の両足を全力で動かして迷宮の先へと進んでいく。

「こういうめんどくさそうなのは、いっそルートを無視して進んでしまうのが楽かもですね」

 リコリス・ミトライユ(曙光に舞う薔薇・f02296)はぴょーんと跳躍すると、クリスタルブーツの力も利用して、空中を跳ね飛んで進んでいった。なるほど、これならばコンベアもある程度無視して進めるだろう。

「でもでも、作った人には悪いですから、急いでないときにもう1回来て、やりますね」

 アスレチックではなく侵入者を阻む罠であるからして、そんなことをしなくても構わないのだが、リコリスはなかなか律義なようだ。2人は地上と空中から、それぞれ落とし穴や障害物の位置を教え合いつつ、コンベアの迷路を駆けていく。

 そうして進んでいくと、道が上の方へ傾斜している場所に出た。本来は下りのエスカレーターのように流れるコンベアを逆走しなければならない難所であるが、先行の猟兵がコンベアを破壊していってくれたようで、ただ登っていけばよさそうだ。
 リコリスはくるくる回るダンスのように、空中を跳ねるように、坂の上へと舞い上がっていく。チガヤもワイヤーガンを活用し、クライミングの技術も利用することで、難なく坂を上っている。

 そして、遂に二人はコンベアの迷路を踏破した!

「ベルトコンベアなんてまったく何もこわくありませんねっ」
「思いのほか楽勝だったな。さあて、神を自称するとは、なかなか面白いミレナリィドールだなぁ? どんなやつなのか一目会ってみたいもんだが、まだまだ先は長いみたいだな」

 『メアクリス』のところまではあと半分といったところか。まだまだ深く長い迷宮が猟兵達を待ち受けている。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『ふだつきマウス』

POW   :    カンバンストライク
単純で重い【看板】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    『ここは通行止めだよ!』
合計でレベル㎥までの、実物を模した偽物を作る。造りは荒いが【行き止まりの標識】を作った場合のみ極めて精巧になる。
WIZ   :    仲間がピンチだ!
自身が戦闘で瀕死になると【ふだつきマウス1匹】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 コンベアの迷路を抜けた猟兵達が目にしたのは、迷宮のそこら中を走り回る『ふだつきマウス』たちだった。そう、このいたずらネズミたちの大量生息地を越えなければ、目的地である『メアクリス』の元へはたどり着けない。
 行き止まりの看板を立てて、迷宮を攻略する者を惑わすふだつきマウスだが、戦闘力もそれなりだ。特に看板の一撃には注意すべきだろう。なにより、その数こそが最大の脅威だ。
 また、地形に関しても、ふだつきマウスが自慢の前歯で掘り進んだ道がいたるところで繋がっており、迷宮を更に複雑にしてしまっている。
 つまり、遭遇するふだつきマウスを倒しつつ、迷路を攻略しなければならないというわけだ。なかなか面倒ではあるが、目的地がこの先であるから仕方ない。

 猟兵達よ。この迷宮も突破し、フロアボスの元へと進むのだ!
オリヴィア・ローゼンタール
ふむ、実に迷宮らしくなってきましたね

【守護霊獣の召喚】による【騎乗】を維持
【属性攻撃】【破魔】で槍に聖なる炎を纏う
ネズミの大量発生は衛生的にも良くありませんし、適度に焼却していきましょうか

【怪力】で槍を【なぎ払い】、炎の【衝撃波】を起こしてネズミを焼いていく
掻い潜って襲ってきたら獅子の爪牙で蹂躙する(【グラップル】【踏み付け】)
ネズミの死体を放置しては疫病が蔓延りますからね

時折、獅子に吼えさせて【殺気】を振り撒き、ネズミに【恐怖を与える】ことで遭遇を抑制

【情報収集】【第六感】を駆使して正解ルートを探す
壁に槍で傷をつけて後続の方への手がかりとしましょう


チガヤ・シフレット
コンベアを抜けたら今度はネズミか!
数が多いのは面倒くさいが、一気に蹴散らしてさらに奥へと進むとしよう!

協力して事に当たってくれる猟兵がいれば喜んで連携しよう。

脚を止めると群がられそうだからな、一気に走りながら超えていくとしようじゃないか。
邪魔する奴らは、内臓兵器を起動して走りながら撃ち抜いていくぞ。
クイックドロウや二回攻撃などで、手数とスピードを重視しながら駆け抜ける!
どうしても数が多くなって来たら、ちょいとミサイル系でも撃って衝撃波で吹っ飛ばすか!

……ところで、行き止まり以外は書いてないんだろうか?
多少は気になるな?



「コンベアを抜けたら今度はネズミか!」
「ふむ、実に迷宮らしくなってきましたね」

 コンベアの迷宮を抜けたオリヴィアとチガヤは、迷宮に蔓延るふだつきマウスの群れを目にした。ふだつきマウスは穴を掘っていたり、行き止まりの看板を持っていたりと様々だが、どの通路にも一定数はいるようだ。

「数が多いのは面倒くさいが、一気に蹴散らしてさらに奥へと進むとしよう!」
「ええ、ネズミの大量発生は衛生的にも良くありませんし、適度に焼却しつついきましょうか」

 全てのふだつきマウスと戦っていてもキリがない。2人はふだつきマウスを倒しつつ、この迷宮を走り抜けることに決めた。
 オリヴィアは前の迷宮から引き続き、召喚した守護霊獣の黄金の獅子に騎乗して迷宮を駆け抜けていく。チガヤもそれに後れずに全力でオリヴィアに並走する。
 迷宮を駆ける2人に、何匹かのふだつきマウスが看板で殴りかかろうとしてくるが……

「邪魔だ!」
「ネズミの死体を放置しては疫病が蔓延りますからね」

 チガヤのキリングジョークによる内蔵兵器の速射の前に、ふだつきマウスは攻撃態勢に入ったところを撃ち抜かれて絶命する。そのふだつきマウスの死体は、オリヴィアが聖槍に纏わせた聖なる炎でもって浄化していく。

 2人がそうして迷宮を突き進んでいると、一匹のふだつきマウスが巨大な看板を作りだして、ここは通行止めだとばかりに二人の前方に看板を突き刺して道を塞いだ。

「へっ、そんなもので止められるかよ!」

 チガヤは内蔵兵器の中からミサイルを発射、看板ごとふだつきマウスを吹き飛ばした。それでも他のふだつきマウスが、なおも2人の邪魔をしようと集まってくる。

「ちょっと数が多すぎますね。追い払えるとよいのですが……」

 オリヴィアが守護霊獣へと指示を出すと、黄金の獅子は咆哮を放った。恐ろしいその咆哮に恐怖して、見える範囲にいたふだつきマウスたちは一目散に逃げて行った。後はゴールを探して進んでいけばよさそうだ。

「……ところで、行き止まり以外は書いてないんだろうか? 多少は気になるな?」
「そう言えば行き止まりの看板しか見ていませんね」

 チガヤの疑問に、オリヴィアは後続のためにと壁に槍で傷をつけながら答える。人々を惑わすとはいえ、所詮はネズミだ。そこまで知恵は回らないのかもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

浅葱・シアラ
ひう……ふだつきマウス……迷宮を惑わす魔物さん……!
負けないよ……この先に進むために、通行止めに何てさせないから……!


使うユーベルコードは「エレメンタル・ファンタジア」
ネズミさんは走り回るし掘り進んだ道が沢山あって隠れちゃうかもしれないね……
だから広範囲に届く攻撃を行うよ
【氷属性】と【暴風】を合成して氷の暴風を巻き起こすよ

技能【属性攻撃】で氷属性と風属性を、【全力魔法】で魔法そのものを強化して、【高速詠唱】で速く、何度も何度も!

穴の中に隠れたって風が吹き抜ければたちまち凍っちゃうから!


照崎・舞雪
あーもう、うじゃうじゃと…!
しかも迷宮まで壊してからに……いや、これはこれで迷宮の変化の一種ですしアリかも?

敵のカンバンストライクに合わせ、まず氷の三叉槍を投げるのです
ええ、当然三叉槍は粉々にされるでしょう
ですがそれで命中したことに変わりはなし
一匹だけで済むと思わないことです。局所的とはいえども津波は津波
その周りのネズミごと、一切合切洗い流してさしあげるのです



「ひぅ……ふだつきマウス……迷宮を惑わす魔物さん……!」
「あーもう、うじゃうじゃと……!」

 迷宮に群れるふだつきマウスにおびえて、シアラはいつものように涙目だ。一方で舞雪はと言えば、その数に辟易とした様子を見せている。

「負けないよ……この先に進むために、通行止めに何てさせないから……!」
「しかも迷宮まで壊してからに……いや、これはこれで迷宮の変化の一種ですしアリかも?」

 勇気を振り絞って気合を入れるシアラに対して、舞雪は迷宮のあるべき姿について思案している。考え方は人それぞれだが、ともかくここを突破せねばフロアボスの所へはたどり着けない。2人はふだつきマウスを協力して殲滅して進むことにする。

「よいしょっと……それ!」

 舞雪は看板を構えるふだつきマウスに対して、魔法で作りだした水の三叉槍を投擲する。しかし、水の槍は看板で迎撃されて、ふだつきマウスまでは届かなかった。

「迎撃されても、命中していることには変わりなし。大いなる海帝の憤怒を識るのです」

 弾けた水の槍は途端に膨らみ、大量の水の波濤と化した。そしてそのまま、迎撃したふだつきマウスだけでなく、周囲のネズミたちもまとめて津波は押し流していく。

「水浸しなら……これで! エレメンタルファンタジア!!」

 シアラは得意の高速詠唱で氷属性と風属性を組み合わせた氷の暴風を作りだし、舞雪の津波によって押し流されていくふだつきマウスへと向けて解き放った。単に氷の暴風だけでも大ダメージだっただろうが、今はネズミたちはびしょ濡れだ。氷の暴風は体についた水ごとふだつきマウスを氷付かせ、ネズミたちを氷像へと変えていった。

「この調子で行けば、大丈夫そうなのです」
「うん!……シア、がんばるよ!」

 そうして2人は次々とふだつきマウスを氷像へと変えながら、迷宮の奥へと進んでいく。途中ちょっとやりすぎていくつかの通路が氷でふさがれてしまうこともあったが、幸いなことにそれらはふだつきマウスが掘った穴であったため、どうにか事なきを得たのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ソナタ・アーティライエ
これは全てをお相手していたらキリがなさそうですね……
なら、ここは先を急ぐ事を優先致しましょう

前回に引き続き、ラヴェルに騎乗したまま迷宮の突破を目指したいと思います
どうしても避けられない相手のみ蹴散らしてもらって、あとはスピードで振り切って先へ進むことを優先しますね
そういえば……何処かの世界に『邪魔するものはお馬さんで蹴り飛ばせ』みたいな格言がありましたね

行き止まりの標識に行く手を阻まれた時には一旦停止して耳を澄ませ、その通路が通り抜けできるかを風の抜ける音や歌声の反響で確かめて、惑わされないよう進路を選びます
後に来る人のために間違った標識は書き直すか、ラヴェルに壊してもらっておきましょう


マティス・ジュブワ
ふだつきってそういう意味かよ!
いやぁ、なんというか、碌でもねー……まぁ、引き続きマッピングしていくしかネー訳だが
後で掘って作られた部分、ってのは無視して進むしかねーな

数には数で対抗を
エレクトロレギオンの物量で、なんとか対抗していくしかねぇか
ねずみ算式に瀕死になると増えるとしても、スリーマンセルでキッチリ倒していけば、なんとかなるだろう

行き止まり看板については、見つけ次第破壊
その先をレギオンに確認させて安全を確保
マップを他の猟兵にも転送して共有していく

この面倒で複雑な迷宮だ、一人でなんとか出来るたぁ思えねぇ
他の猟兵にも手伝ってもらって、じっくり腰据えて攻略してやろーじゃねぇか
燃えてきたねぇ



「これは全てをお相手していたらキリがなさそうですね……なら、ここは先を急ぐ事を優先致しましょう」

 ソナタは大量のふだつきマウスを見て、スピードで振り切って先へ進むことを優先することに決めた。彼女はコンベア迷宮に引き続き真珠色の角を持つユニコーンであるラヴェルに乗って、迷宮を奥へと進む。

「そういえば……何処かの世界に『邪魔するものはお馬さんで蹴り飛ばせ』みたいな格言がありましたね」

 格言には何を邪魔するものかまであった気はするが、ともあれ、ラヴェルは進路上の避けられないふだつきマウスだけを蹴散らして進んでいく。
 そうしてソナタが迷宮を進んでいくと、前方に機械兵器を従える眼鏡の青年の姿が見えた。

「こんにちは。あなた様も迷宮の攻略でしょうか?」
「おう、こんにちは。迷宮をマッピングして進んでるんだが、なかなか難航中だな。とりあえずこっちの2つは行き止まりだ」

 ソナタが出会ったのは、迷宮をマッピングしながら進んでいたマティスだ。2人は挨拶して名乗った後、迷宮の情報を共有する。マティスの話によると、目の前で4本に分かれている道のうち、左側の2つはレギオンによる探査で行き止まりと判明したとのことだった。

「右の2つのどちらかが正解なのですね。それなら……」

 ソナタはそれぞれの道で歌を歌い、その反響を確かめる。

「マティス様、一番右の道も行き止まりのようです」
「なるほど! 音による反響か! 助かったぜ」

 それから2人はいくつか会話を交わすと、ソナタは判明した道をラヴェルと共に先行して進んでいった。攻略方針が違うため、協力できるところだけ協力して、後はそれぞれの方法で進んだ方が良いと決まったのだ。

「さあて、俺も頑張っていきますか。しっかし、なんというか、碌でもねー敵だよな。ふだつきってそういう意味かよ!」

 マティスは見つけた行き止まり看板を蹴飛ばすと、レギオン達に指示を出して破壊させた。これで一体何個目だろうか? マッピングをする分、マティスが見つける看板もかなりの数であった。

「あーまた出てくるのかよ。スリーマンセルでキッチリ倒していくぜ」

 マティスの前に、数匹のふだつきマウスが現れる。瀕死になるとねずみ算式に増えるネズミたちだが、数には数で対抗だ。1体のふだつきマウスに対し、マティスは3体のレギオンで相手をさせ、数の有利をもって殲滅していく。
 ゆっくりではあるが、マッピングしつつ着実に歩を進めるマティス。彼も先行する猟兵達に続いて、ネズミの蔓延る迷宮を突破するのであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『人の業より生まれし神『メアクリス』』

POW   :    殺戮人形召喚
いま戦っている対象に有効な【複数の自爆機能付きミレナリィドール 】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
SPD   :    ナハト・フリューゲル
自身に【武器や防具にもなる変質的なオーラ】をまとい、高速移動と【氷の魔法術式の込められた羽】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    強制支配命令権
【声を出して物質に干渉する事】から【遠隔操作や超常現象まで引き起こせる命令】を放ち、【言葉に込められた強制力】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はイヴ・イルシオンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 2つの迷宮を突破し、フロアボスのいる大広間へと辿り着いた猟兵達を1人の少女が待ち受けていた。

「うふふふふ。貴方達は猟兵ね? 私を倒しに来たんでしょぉ?」

 その少女、ミレナリィドールにしてオブリビオンは、ガラクタで作った玉座より猟兵達を見回して声をかけてくる。

「でも、ざーんねんねぇ。このメアクリス様は、神として世界を支配しなければならないのよぉ。だから、貴方達に倒されてあげるわけにはいかないわ」

 神を僭称せしメアクリスは、玉座より降り立つ。

「さあ、下等な猟兵どもを皆殺しにして、世界征服の第一歩とするわねぇ」

 小型の人形を侍らせ、戦闘態勢を取るメアクリス。

 猟兵達よ! メアクリスを倒し、世界征服の野望を打ち砕くのだ!!
浅葱・シアラ
ひぅ……ついに、現れたね……。
メアクリス……その玉座は偽りの物って、教えてあげるから……!


使用するユーベルコードは「美貌の呪い」
玉座にふんぞり返る偽りの神
機械仕掛けの神
あなたの存在は神なんかじゃないから、シアたちは支配を望まないから

全身から溢れる、生まれながらの美貌。これは外見の美しさだけじゃない、魂の美しさ。
お父さんから受け継いだ美貌、お母さんから受け継いだ美貌。これは絆の美貌。

メアクリス、あなたには分からないでしょう、この呪いですらある美貌に、シアを……私を見た瞬間に動けなくなる感覚を
あなたにない美貌が、あなたを縛っているんだよ

メアクリスの身体を止めたら、後は皆、お願い!


チガヤ・シフレット
いよいよ、自称神とのご対面か!
ガラクタの玉座とはまた趣味がイイ。
くくく、相手が神なら私は悪魔とでも……いや、悪機くらいか?
まぁいいさ、神殺しと行こうじゃないか?

内臓兵器を起動して、銃火器で斉射だ。
最初からフルスロットル!
【一斉発射】で弾丸から何から叩き込んでやろう。神だというなら、これくらいで落ちたりはしないよなぁ?
他の猟兵たちと連携しながら、攻め込み続けようじゃないか。

途中からは前に出て、ブレードも起動して肉弾戦と洒落込もう。【フェイント】入れながら、確実にダメージを積んでいこう。

メカニック的な目で見て、弱点になりそうなところがあったらついていきたいところだ。



「いよいよ、自称神とのご対面か!」
「ひぅ……ついに、現れたね……」

 獰猛な笑みを浮かべるチガヤと、勇気を振り絞って敵を見据えるシアラの前で、メアクリスはガラクタで作った玉座より地面に降り立った。

「くくく、ガラクタの玉座とはまた趣味がイイ」
「その玉座は偽りの物って、教えてあげるから……!」

 いくら玉座に座ろうとも、オブリビオンは神などではないと示すため、猟兵達は戦いを挑む。最初に仕掛けたのはチガヤだ。彼女はサイボーグの体から内蔵兵器を展開、最初からフルスロットルで銃弾とミサイルをメアクリスへ向けて一斉掃射する。

「神だというなら、これくらいで落ちたりはしないよなぁ?」
「当り前じゃない。落ちるのは貴方達よぉ」

 メアクリスはオーラを纏った羽を盾のようにかざし、チガヤの銃撃を防いでいる。流石に神を自称するだけあって、強力なオブリビオンだ。チガヤの銃撃は羽に防がれ、メアクリスまでは1つも通っていない。

「うふふ、じゃあ、今度は私の番ねぇ?」

 メアクリスは氷の魔法術式を羽に纏わせ、チガヤを狙って放とうとする。そこで、小さな妖精がチガヤの前に立ちはだかり、メアクリスの視線をその身に受ける。

「見られるのは恥ずかしいけど……メアクリス、あなたの存在は神なんかじゃないから、シアたちは支配を望まないから……!」

 シアラから溢れる美貌は呪いとなってメアクリスを縛る。シアラの美貌は生まれながらの美貌。外見の美しさだけのみではない魂の美しさだ。そして、両親より受け継いだ絆の美貌でもある。

「あなたには分からないでしょう、シアを……私を見た瞬間に動けなくなる感覚を! あなたにない美貌が、あなたを縛っているんだよ!」
「神であるこの私が……!」

 過去が蘇っただけのメアクリスには無い、魂の、絆の力でシアラはメアクリスを束縛する。

「今だよ! お願い!」
「よくやった! 後は任せな! アンタが神なら私は悪魔……いや、悪機とでも言おうか、神殺しと行こうじゃないか!!」

 チガヤは更にブレードを追加で起動し、メアクリスへと突っ込んでいく。接近戦で一気にダメージを与える狙いだ。

「オーバーヒートするまでかっ飛ばして! ぶっ壊れるまで止まれないよなぁ!」

 チガヤは縦横無尽の動きで、悪機が如く様々な兵器をメアクリスへと叩きこんでいく。チガヤはミレナリィドールであるメアクリスの機構を見抜き、的確に弱い関節部などへとダメージを蓄積させていく。

「くぅっ! 来なさい!」

 メアクリスもいつまでもやられてばかりではない。配下の機械人形に指示を出し、自分ごと自爆させてチガヤを引きはがし、シアラの呪いより逃れた。ダメージ覚悟だが、耐久力の高いオブリビオンだからこその荒業であった。

「よくもやってくれたわねぇ」

 銃弾に傷つき、人形の自爆で焼け焦げたメアクリスは、憤怒の形相で猟兵たちを睨み付ける。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

マティス・ジュブワ
はっ、自称神とは大きく出たなお嬢ちゃん
だがな、知っておいた方が良いことを一つ教えてやろう、猟兵ってのはな……神だろうがお構いなしに、喰らいつくもんなんだよ!

と、威勢の良いことを言ったが、やるべきことを間違えてはいけない
「自称」神だ
さて問題だ、神とはなんぞや
世界を創り出した存在か? 世界を見守る存在か?
結局のところ、それを定義する必要があるが……いやソレ以前に

賢者の影を発動、同時に質問を投げかける
さてここで問題だ、メアクリス
お前は神と名乗っているが、果たして本当にこの世界を創り出し支配する唯一絶対の神か否か

答えは否だ、だがそう思い込んでいるアイツの答えは……
まずは心を折ってやるべきだろう


ソナタ・アーティライエ
皆殺し……そのような事を仰るかたを認める訳にはまいりません
わたしは、貴女を否定させて頂きます

貴女が束縛を命ずるのなら、わたしは自由と解放を歌いましょう
リラへと姿を変えたアマデウスで【幻想小夜曲第140番『夢絃の琴』】を奏で歌い、強制支配命令権に抗ってみせます
「本当に貴女が神様なら、わたしの歌程度は簡単に屈服させられたはずです」

貴女が誰かを傷つけるのなら、わたしはそのすべてを癒します
【生まれながらの光】で皆様の傷を癒し、凍えた身体を温めさせて頂きます

同じミレナリィドールとして、言葉にするのが難しい不思議な想いを抱きます
わたしは音楽のために……なら彼女はどのような願いを受けて作られたのでしょうか?



「はっ、自称神とは大きく出たなお嬢ちゃん」
「ええ、神などと名乗り、皆殺しなんて……そのような事を仰るかたを認める訳にはまいりません」

 怒れるメアクリスの前に、マティスとソナタが立ちふさがる。

「だがな、知っておいた方が良いことを一つ教えてやろう、猟兵ってのはな……神だろうがお構いなしに、喰らいつくもんなんだよ!」
「わたしは、わたしたち猟兵は、貴女を否定させて頂きます」

 猟兵の前にオブリビオンがいるならば、神を名乗ろうが関係ない。否定し、喰らい尽くすまでだ。2人は強い意志を浮かべて、戦闘態勢をとる。

「五月蠅いわねぇ。みーんな黙りなさいっ!」

 メアクリスは猟兵達に黙れと命令する。その言葉に込められた魔力は猟兵達を蝕み、束縛してゆく。これが恐るべきメアクリスの言葉による支配能力だ!

「貴女が束縛を命ずるのなら、わたしは自由と解放を歌いましょう」

 ソナタはメアクリスの言葉に対抗し、アマデウスをリラに変化させ、『夢絃の琴』を奏で歌う。

「静謐の帳を下ろしましょう……」

 ソナタの慰撫するように全てをなだめる優しい歌声は、メアクリスの強制支配の言葉を打ち消し、猟兵達に自由を取り戻させる。

「本当に貴女が神様なら、わたしの歌程度は簡単に屈服させられたはずです」

 つまり、ソナタの歌で打ち消せたメアクリスは神ではないと、ソナタは証明したのだ。

「五月蠅い! 本当に私は、神なのよぉ!」

 能力を防がれたことで動揺するメアクリスに、さらにマティスが追撃する。マティスは魔法で伸ばした影でメアクリスを捕らえ、質問を投げかける。

「さてここで問題だ、メアクリス。お前は神と名乗っているが、果たして本当にこの世界を創り出し支配する唯一絶対の神か、否か?」
「私は、神よぉ! きゃああああ!!!」

マティスの放った影、それは真実を言わなかったものにダメージを与えるユーベルコードだ。影はメアクリスの言葉を嘘と断じて、彼女を刺し貫いた。

「答えは否だ! お前は神なんかじゃあないぜ!」

 心を折るべく、ソナタに続いてマティスは否定を重ねる。散々に神であることを否定され、メアクリスは身体のみならず、心に負ったダメージも甚大であろう。そうしてボロボロになっていくメアクリスに対し、ソナタは同じミレナリィドールとして、言葉にするのが難しい不思議な想いを抱いていた。

「わたしは音楽のために……なら彼女はどのような願いを受けて作られたのでしょうか?」

 オブリビオンとなる前のメアクリスも、きっと何かのために作られたのだろう。しかし、これだけ歪んでしまっている以上、おそらく生前に何かひどい扱いを受けたことは想像に難くない。だからといって、世界征服を企む彼女を見逃すこともできはしない。猟兵にできるのは、ただ歪んだ彼女を倒すことのみだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルクレイフェ・アニェージ
他者との絡み、アレンジOKです。

やれやれね、あなたが神だというのであれば
まず迷宮に復活した魔王とやらを倒してきてくれないかしら?
あれを放置しておいて世界制服なんて笑い話にもならないけど。

それは無理なのかしら?
あら・・・あらあら・・・随分な神様だこと。

五指に魔力を宿し、リヨンラッゼを起動させる。
親指の【浄化】、薬指の【肉体】、小指の【顕現】を混ぜ合わせて
ユーベルコード【カレイドスコープ】を発動
敵を捕縛し、その超常の力を奪うわ。


オリヴィア・ローゼンタール
長い道程でしたが、ようやくお目通りが叶いました
早速で申し訳ありませんが……死んでいただきますね
神を僭称する邪悪な魔物よ、地の底で果てるがいい

【血統覚醒】で神殺しの力を解放
【属性攻撃】【破魔】で槍に聖なる炎の魔力を纏う

聖槍を振るい、無数の人形を【なぎ払い】ながら進撃する
氷の魔法は炎の【衝撃波】で迎撃し融かし落とす
【オーラ防御】【呪詛耐性】により強制力に抗う
その程度の武と呪で神を名乗ろうと?
その高慢、片端から粉砕してさしあげます

【怪力】で聖槍を突き出し穿ち抜き、玉座に縫い止める(【吹き飛ばし】【串刺し】【鎧砕き】)
神を騙る愚かなモノよ、貴様にはそのガラクタの玉座がお似合いだ


照崎・舞雪
世界を支配しなければならない?ああ、つまらない。なんてつまらないのでしょう
わざわざ私達がここに来るほどのことでもなかったみたいなのです
だって最後に待ち受けるのが、こんなにもつまらない、小物だったのですから
…とめっちゃ挑発してみますね。相手プライド高そうですし

神気取りが紡ぐ命令など、私の冷気で凍てつかせてさしあげるのですよ
まぁ仮に私の行動が失敗しても、私に気が向いてれば他の方々も戦いやすくなるでしょう

世界を支配するのが神ではありません
世界そのものが神なのです
少なくとも私はそう考えているのです



「長い道程でしたが、ようやくお目通りが叶いました。早速で申し訳ありませんが……死んでいただきますね」

 うんざりするような仕掛けとネズミの群れを越え、オリヴィアはメアクリスの前に辿り着いた。オリヴィアは真紅の瞳に覚醒し、神殺しの吸血鬼としての力を開放し、更に抜き放った聖槍に聖なる破魔の炎を纏わせて戦闘準備を整えた。

「死ぬ? それは貴方達だって、言ってるでしょぉ? さあ、みんな、粉々にしてあげるわぁ!」

 メアクリスの指示の元、周囲に散らばる小型の人形たちがオリヴィアへ向けて襲い掛かってくる。人形自体の攻撃はさほど脅威でもないが、先ほどの戦いで人形が自爆しているのを見ている。おそらくこの人形も同様の機能を持つのであろう。

「その程度で神を名乗ろうと? その高慢、片端から粉砕してさしあげます」

 オリヴィアは聖槍を薙ぎ払い、人形たちをまとめて破壊する。破壊された人形は爆発するも、強化されたオリヴィアの身体能力とオーラによる防御術の前に、ダメージはかすり傷程度だ。

「世界を支配しなければならない? ああ、つまらない。なんてつまらないのでしょう」

 オリヴィアを目標とするメアクリスに対して、横合いから彼女の目指す世界征服を否定する声がかけられる。

「わざわざ私達がここに来るほどのことでもなかったみたいなのです。だって最後に待ち受けるのが、こんなにもつまらない、小物だったのですから」

 舞雪はメアクリスへと進軍するオリヴィアから敵の注意をそらそうと、挑発を続ける。プライドが高そうな相手なら、そこをつついてやれば簡単に引っかかるはずだという舞雪の予想は的中した。

「誰が、小物ですってぇ? 貴方、そこで止まっていなさい。バラバラにしてあげるわ」

 メアクリスの強制支配の言葉が舞雪に向けて放たれる。

「遥か古の大氷期よ、ここに再演あれ!今、超常の力すらも凍てつかん!」

 言葉という見えない力であっても、舞雪の放ったコードレス・アイスエイジの力を持ってすれば凍結させることが可能だ。

「神気取りが紡ぐ命令など、私の冷気で凍てつかせてさしあげるのですよ」

 舞雪は狙い通り敵を引き付けることに成功した。それでもオリヴィアとメアクリスまではまだ少々の距離がある。それを埋めるため、ルクレイフェは『混血魔導』 を紡ぐ。

「貴方の行く末は私が決める、連なる千の鏡を持って、無間地獄の檻へ閉じ込めよ!」

 ルクレイフェの五指に嵌るリヨンラッゼに魔力が通じて起動する。親指の【浄化】、薬指の【肉体】、小指の【顕現】が混ぜ合わされて、混血魔導が発動した。それは、メアクリスを囲む無数の鏡。万華鏡が如く映し出した鏡はメアクリスを束縛し超常の力を奪う。これこそが、ユーベルコード『混血魔導・森羅陰陽鏡』だ!

「やれやれね、あなたが神だというのであれば、まず迷宮に復活した魔王とやらを倒してもらおうかと思ったんだけれど、この程度で拘束されるのなら無理かしら?」

 この地下迷宮の最下層には大魔王とやらがいるという話だ。それを放置しておいて世界制服をするなどとは、笑い話にもなりはしない。

「貴女達を殺したら、すぐそいつもやっつけてあげるわぁ! この神であるメアクリスが……くぅっ!」
「あら……あらあら……随分な神様だこと」

 拘束を解こうともがくメアクリスをルクレイフェは嘲笑する。気を引くことも、時間稼ぎももう十分だ。メアクリスの背後に聖槍を持つオリヴィアが到着した。

「神を騙る愚かなモノよ、貴様にはそのガラクタの玉座がお似合いだ! 地の底で果てるがいい!」

 オリヴィアの放つ渾身の一撃は、未だルクレイフェの拘束に縛られるメアクリスの胸を刺し貫き、その身をガラクタの玉座へと縫い止めた!

「馬鹿な……この、神である、私、がぁ……」

 胸に大穴を開けたメアクリスはそのまま力尽きた。神を騙ったミレナリィドールは、神殺しの手によって絶命したのだ。

「……世界を支配するのが神ではありません。世界そのものが神なのです。少なくとも私はそう考えているのです」

 舞雪はメアクリスの亡骸へ向けて、自分の考える神を語る。舞雪の言う通りであれば、メアクリスは最初から間違っていたということになる。

 猟兵達の活躍によりメアクリスは滅ぼされ、世界征服の野望も露と消えた。猟兵達は困難な道のりを乗り越え、見事任務を果たしたのだ!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月13日


挿絵イラスト