大祓百鬼夜行⑰〜やれないクソゲーはないんだ!
●しまった!クソゲーだ!
「なんだよこれ!クソゲーじゃないか!」
コントローラーを叩きつける男の子……その背後には現代的な彼とは異なって昔のような和服を身に纏っている。
「ケケケ……言ッタネ?」
「あっ……」
しかしよく見れば下半身は蜘蛛の胴体と融合しており、表情も底の見えない黒目となっており見る人を恐怖に陥れるほどだ。
「罰ゲーム……アナタヲコレクションニ……」
蜘蛛の尾から白く粘つく糸を男の子に浴びせていく。
「やっ……やめっ……」
必死にもがく彼の身体はネバネバの糸に絡みつき、次第に動きが緩やかになっていく。
手も足も、身体ですらも真っ白な意図に包み込まれていく。
「た……す……け……」
必死に伸ばす腕も止まり、顔もネバネバ糸に纏わりつく。
「ケケケ……」
まるで大事にするように、男の子の形を保つように糸を巻き付けていく。
それは瞬く間の事だった、彼は糸に拘束されピクリとも動くことなく、悲しそうな表情を浮かべていた。
「マタ一人……モット呼バナケレバ……」
喜びの声を上げた蜘蛛の少女の表情は、悲しそうな顔を浮かべていた……。
彼女の背後に聳え立つトマソンには同じように蜘蛛の糸で拘束された子供達が貼り付けられていた。
それはまるで恐怖の芸術を感じさせる、地獄のような場所だった。
●クソゲーを制せよ!
「みなさん、カクリヨファンタズムにて戦争が始まりました」
ミネラル・トーリア(蝋成分100%のブラックタール・f25607)が真剣な表情を浮かべつつも説明を開始する。
大祓骸魂と呼ばれる骸魂の元凶であり、UDCアースの大いなる邪神が一柱でもある。
全ての知的生命体に忘れられた究極妖怪が、カクリヨファンタズムの果てで蘇り、UDCアースの破壊を目論んでいる。
もしUDCアースが無くなれば、狭間に浮かぶカクリヨファンタズムも、滅びることとなる。
「まず、子供達を集めて懐かし遊びをしている超芸術トマソンに向かってください」
大都市に存在する目的のわからない建造物……トマソンに心優しいが極めて強い妖怪、座敷童の少女が骸魂に飲み込まれてしまい、アラクネと融合した恐ろしい姿となり、『子供と遊びたい気持ち』を歪められてしまう。
そこに子供達を集めて『懐かし遊び』で負かせて喰らおうとしているのだ。
「その『懐かし遊び』……なんですが……」
トーリアは口ごもる、何か問題でもあるのだろうか?
「えっと……昔のテレビゲーム、つまり『レトロゲーム』ですが……」
レトロゲーム……初期の頃に大ヒットしたテレビゲームで、それ以降にも多くのソフトが出されておりメジャーなものからマイナーなものまで数多く存在していたようだ。
しかしそれだけで口ごもる理由とは思えない……。
「その……どういうわけか……そのゲームのどれもが……操作性に難があったり難易度が無駄に高いなどといった……所謂『クソゲー』と呼ばれるものです」
あ、そういう意味か……さすがの現代っ子にそれをプレイさせるのは酷だと思いだろう。
尚、負けてしまうと粘つく蜘蛛の糸によって身体を拘束されてしまう。
しかも、身体のラインが浮かぶといった、まるで彫像のような拘束の仕方をされて、トマソンに貼り付けて見世物にしているようで、子供を喰らう気配がまるでない。
あれ……これ喰らっているのか?
「と……とにかく、レトロゲームの何本かクリアすれば弱体化するので頑張ってください!」
頑張ってくださいと言われても……だが、何とかしなければ子供達があのままであるため助けるためにも挑まなければならない。
そう思っている間にもトーリアは戦場への転送を開始した。
もちもち大福
おはこんばんちは!今日ももちもち!もちもち大福です。
始まりましたカクリヨ戦争!現在進行中のシナリオと同時進行しております!
戦争シナリオのため、特殊ルールが存在します。
プレイングボーナス……子供を救出し、代わりに懐かし遊びを受けて立つ。
懐かし遊びは古いテレビゲーム、所謂『レトロゲーム』……しかも様々な問題を抱えている『クソゲー』をプレイすることになります。
ジャンルやゲーム内容などは問いませんが、内容自体に問題(タイトルをそのまんま出したり、色々と危ない内容など)があるものは申し訳ございませんが却下させていただきますのでご了承ください。
一本でもクリアすれば相手は少しずつ弱体化するため、何本かクリアすれば一発で倒せる程度まで弱体化します。
敗北条件は『クソゲー』と言うか、諦めるような素振りを見せると敗北となります。
敗北すれば子供達同様、蜘蛛糸に拘束されてしまいトマソンに貼り付けられて見世物にされてしまいます。
尚、騙し討ちはお勧めしません、返り討ちに遭って子供達とお那智末路をだどりますのでご注意を……。
いつもの通りやられ前提のプレイングも問題なく採用します!
(仮に蜘蛛糸に拘束されても終了時にはなんやかんやで戻ります)
それでは、みなさまのプレイングをお待ちしております!
第1章 ボス戦
『糸の芸術家『座敷蜘蛛童』』
|
POW : 押シツブシテウゴケナクスル…
【巨体の押しつぶし】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 毒デ痺レテシマエ…
レベル分の1秒で【麻痺毒液】を発射できる。
WIZ : コレハワタシノモノ…
【尾】から【ネバネバの糸】を放ち、【拘束】により対象の動きを一時的に封じる。
イラスト:スダチ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠テフラ・カルデラ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
リアン・ブリズヴェール
【アドリブ歓迎】【ソロ希望】【やられ希望】
「ゲームですか? えっと皆さん手伝ってもらえれれば」
まずは【オルタナティブ・ダブル】でファムを【コールレギオン】でラミアと魔物幽霊娘軍団を召喚します
そしてみんなで一斉にゲームをプレイしますが……みんなゲーム初心者なので次々と脱落していき……
そしてファムもリアンも心が折れて諦めてしまいます
そして全員で1つのアート作品にされて見世物にされちゃいそうです
最初の挑戦者はリアン・ブリズヴェール(微風の双姫・f24485)だ。
「ゲームですか? えっと皆さん手伝ってもらえれれば」
え?それ卑怯じゃない?そこのところどうなんですか?
「ムム……大勢デヤルノカ……マァイイ……」
良いとのことらしい……。
リアンはまず、ユーベルコード【オルタナティブ・ダブル】でファムを召喚。
さらにユーベルコード【コールレギオン】でラミアと魔物幽霊娘軍団を召喚した。
「皆さん!行きますよ!」
こうして一斉に様々なジャンルに挑戦していく
流石に座敷蜘蛛童もこれだけ大勢で挑戦されるとは思わなかったので、数台に一人一人交代交代でやることとなった。
数十分が経った……。
そもそもリアンどころか、ファムもラミアも魔物幽霊娘軍団もゲーム初心者である。
さらには相手がクソゲーであるため、初心者には酷い仕打ちである。
そのため次々と一人ずつ脱落しては、座敷蜘蛛童に糸で拘束されていき、動かなくなっていく。
「うぅ……難しいすぎるのです……」
残ったリアンとファムも最後まで諦めず続けるが、何度もゲームオーバーが続いていき、これ以上進むことすらもままならなかった。
最初に心が折れたのはファムだった、諦める素振りを見た座敷蜘蛛童は尾から糸を噴き出していく。
「ファム……!?」
もう一人の自分がピンチに陥っている姿を見てしまう、しかし余所見をしてしまったがためにまたゲームオーバーになってしまう。
その間にもファムの身体はネバネバの糸に包まれていき……彫像のような姿となった蜘蛛糸拘束のファムが転がっていた。
「そ……そんな……」
「アナタモアキラメル?素敵ナオブジェニシテアゲル……」
まだ諦めきれない……犠牲となった仲間達の仇を取るように画面に集中する。
「ま……まだ……!」
数分後……。
やはりクリアに至らずリアンもまた心が折れてしまった。
「うぅ……」
「ケケケ……コレ以上ハ無駄ノヨウネ?」
そして、尾から粘つく糸を噴き出し、リアンの身体に纏わりついていく。
「ひっ……」
纏わりつく糸に恐怖する彼女は必死に抵抗する。
だが、もがけばもがくほど糸が絡みついていき、身動き取れなくなってしまう。
「た……たす……け……」
顔も執拗に糸を浴びせられ、目の前が真っ暗になる。
リアンのリタイアの最後に全滅してしまった皆の姿は、微かながらももごもごと動いていた。
「コレダケ貼リ付ケルトナルト……苦労スルワネ……」
座敷蜘蛛童はハッと何かを思いつき、拘束した魔物幽霊娘軍団やラミア達を寄せては糸で固定していく。
何度も同じことをして塊ができていき、最後にはリアンとファムを組み込んでいく。
「コレデヨシ……ナカナカイイオブジェガ出来上ガッタワネ……!」
完成されたオブジェ……糸で構成された大きな白い塊……。
そこには粘つく糸で包まれた魔物幽霊娘の手足や頭、ラミアの尾が突き出した形で露出しており、見る者に恐怖を与える見た目であった。
オブジェの天辺にはリアンとファムが上半身突き出た形で、糸の塊の一部と化していた。
その芸術アートはトマソンと負けず劣らず目立つオブジェとして佇んでいた……。
成功
🔵🔵🔴
百鬼・智夢
失敗しても…諦めなければ、いいのでしょうか
であれば是非挑戦させてください
こういうゲーム、実はやった事がなくて…
子供達を助けたいのは勿論ですが、純粋に興味が…
で、その…こんとろーらーは、どうやって使えば…
初めてでいきなり難易度の高いアクションゲームに挑戦
最初は下手過ぎて死にゲーレベルに死にまくるが
諦めるどころか持ち前の【学習力】でしっかりと死に方を記憶し【情報収集】
マイペースでも確実にステージをクリアしていきます
こんなギミックを考えられるなんて
ゲーム製作者さんは凄いですね…
私にはここまで作り込めないから尊敬します…
時間をいただいてしまい失礼しました
楽しかったです
最後は【指定UC】で攻撃しますね
次なる挑戦者は百鬼・智夢(慈愛の巫女・f20354)だった。
「失敗しても……諦めなければ、いいのでしょうか?」
「ソウダヨ!諦メタ時ニハ、アナタモ……」
ニヤリと座敷蜘蛛童は恐ろしい笑みを浮かべる。
「……であれば是非挑戦させてください」
そんな流れで智夢はゲームに挑戦……するはずだった。
実は彼女、レトロゲームをやった事が無かったのだ。
もちろん子供達を助けたいのもあるが、純粋にレトロゲームに対する興味もあった。
「で、その……こんとろーらーは、どうやって使えば……」
「ナッ!?使イ方スラモ分カラナカッタノ……?」
しかしこのまま罰ゲーム……とはいかない。
「エェイ!ドノゲームニスルノカ選ビナサイ!ソノ時ニルールト操作方法ヲ説明シテヤル!」
地味に優しいオブリビオンではある……元々妖怪の優しい性格だったのか、骸魂の方が優しいのかは不明だが……。
ともあれ、彼女が選んだゲーム……それは難易度の高いアクションゲームを選んだ。
「ナルホド……コレヲ選ブトハ見所ガアルナ……」
と……大まかな説明方法、そしてどうやって進むのかを大体を説明された。
「サァ、クリアデキルカナ?コノゲームハ難易度ガカナリ高イヨ!」
智夢のゲーム攻略が開始された。
最初は下手過ぎてミスをしてはゲームオーバーになる。
それでも何度も何度も再挑戦しては一つずつクリアしていく。
「ホホォ……ナカナカヤルナ……」
彼女の進行はマイペースではあったが確実にステージをクリアしていく様子に座敷蜘蛛童の余裕の表情は驚きに変わっていく。
普通なら……そう、普通なら何度もミスしてゲームオーバーすれば諦めるレベルだ。
しかし、彼女は諦めるどころか……持ち前の【学習力】によってミスした場所を記憶し【情報収集】していく。
そうして確実にステージをクリアし、先へ先へ進んでいったのだ。
「ナッ……!?」
最終的には最後のステージを突破、完全クリアを果たしてしまった。
「こんなギミックを考えられるなんて、ゲーム製作者さんは凄いですね……」
智夢は呆然としている座敷蜘蛛童を他所に、ゲームをプレイし終えた感想を呟いていく。
「私にはここまで作り込めないから尊敬します……」
むしろ完全初心者である彼女が高難易度のアクションゲームをクリアしてしまう方もすごいと思われるが……。
「時間をいただいてしまい失礼しました、楽しかったです」
「エッ!?アッ……アァ……」
突然声を掛けられた座敷蜘蛛童は驚いて返答をする。
そして、最後にユーベルコード【流聖の煌めき】を発動する。
「悪しき心に、光の裁きを……」
光属性の破魔の流星群が悪しき妖怪に襲い掛かってきた。
「グアァ……ドチラモ……見事……ネ……」
座敷蜘蛛童は敵ながらも智夢の能力に感服したようだ。
こうして蜘蛛糸で拘束された何人かの子供の救助に成功した!
大成功
🔵🔵🔵
二條・心春
テレビゲームですか……。得意というわけではないですが、ある程度勝手がわかっていますから多少は有利ですかね。戦わずに済むというのもありがたいですし。よし、私が受けて立ちましょう!
えっこれすごい難しくないですか。昔の人達はこんなゲームをやっていたんですね……。いえ、そういえばこの手のゲームは今も根強い人気があると聞きました。もしかしたら攻略情報やプレイ動画とか、もしかしたら裏技とかあるかもしれませんね。タブレットを使って情報収集しましょうか。
後は挑戦あるのみですよね。何とか1つだけでもクリアしてみせます。子供達と妖怪さんを助けるためです、絶対に諦めませんから!
3人目の挑戦者である二條・心春(UDC召喚士・f11004)はテレビゲーム自体が得意というわけではないが、ある程度勝手がわかっているため対象は有利と考えていた。
その上、戦わずに済むのもありがたいため、気合十分に受けて立つこととなった。
「……よし!このゲームにします!」
彼女が手に取ったのはシューティングゲームだった。
数分後……。
「え?これすごい難しくないですか?」
自信満々だった彼女はあまりの難しさに音を上げかけていた。
昔の人たちはこんなゲームをやっていたのか……と、難易度の高さに驚きつつも悩んでいた。
このまま敗北を受け入れてしまえば子供達が助けられないどころか、自身も蜘蛛糸オブジェの仲間入りになってしまい、見世物にされてしまう未来が見える。
「ケケケ……ドウダ?モウ終ワリカ……?」
座敷蜘蛛童はニヤニヤ笑みを浮かべながら敗北を煽っていく。
負けるわけにはいかない……そんな心春は脳裏にあることを思い出す。
(そういえばこの手のゲームは今も根強い人気があると聞きました)
最初ゲームタイトルを見ても気づかなかったが、この高い難易度や雰囲気を実感したところから少しずつ思い出してきた。
(もしかしたら攻略情報やプレイ動画とか、もしかしたら裏技とかあるかもしれませんね)
そうと決まれば座敷蜘蛛童にあることを聞く。
「タブレットを使って情報収集してもいいですか?」
「ムッ……マァ……クリアデキレバ文句ハ言ワナイガ……」
心春はタブレットを使い様々な情報を得ていく……攻略情報、プレイ動画、裏技など……ありとあらゆる情報を見聞きしていた。
情報を集め終えた彼女は、何とか一つだけでもクリアをしようと気合を入れて再挑戦する。
それは囚われた子供達と骸魂に飲み込まれた妖怪を助けるため……絶対に諦めることはしなかった。
時間も忘れる程にゲーム攻略に没頭をする心春。
最後まで諦めない心は折れることなく、タブレットによって収集した攻略情報や裏技などを駆使し、次々と進んでいく。
「よし……これで……!」
ラストスパートを駆けていく……最後の最後まで気が抜けない。
そして……。
「やったぁー!!」
完全クリアを果たした心春は喜ぶ、レトロゲーム特有のエンディングは流れずタイトルに戻される。
「あー……やっぱり昔のゲームだからエンディングは無いのね……」
喜びの反面、少しガッカリはしたが、目的は果たせた。
「グッ……現代ノ技術モ侮レナカッタカ……」
座敷蜘蛛童も悔しがりながらも現代技術のすごさに感服する。
こうして続けて心春も捕らわれた子供達の何人かを救出に成功した。
大成功
🔵🔵🔵
音月・燈夏
テレビゲームをやったことはありませんが、反射神経や記憶力は自信がありますから、子供達よりはクリアできるはずです!
一度選択ミスをしただけでゲームオーバーになる理不尽さですが、選択肢を覚えていけば何とかなりそうですね。
次のゲームもこの調子で……あれ、これランダムですか。
あれ、次の選択肢もランダム……?
その次も!?
何ですかこのゲーム。どれだけ運が良ければクリアできるんですか!
あ、いえ待って。思わずコントローラーを落としましたが、諦めたわけじゃ!
糸を燃やして脱出を図りますが、燃えにくい糸なのか力の差の影響か拘束から抜け出せません。
身動きも取れないので、見世物にされても待つしかないのが歯痒いですね……。
「テレビゲームをやったことはありませんが、反射神経や記憶力は自信があります!」
次なる挑戦者である音月・燈夏(麗耳の狐巫女・f16645)は子供達よりはクリアできるはず……と自信満々に座敷蜘蛛童の挑戦を受けようとしていた。
「エ……?何故ダロウ?サッキカラ初心者バカリ来テイナイカ……?」
座敷蜘蛛童も初心者が続けて挑戦(一部は無事クリアしたが……)しに来ている事に対して色んな意味で不安がぬぐい切れないようだ。
そんな彼女とは裏腹に燈夏が選んだゲームは選択式のアドベンチャージャンルであった。
しかも……一度選択ミスしただけでゲームオーバーになってしまうという理不尽極まりない内容であった。
そんな彼女も負けじと、選択肢を覚えていけば何とかなると考えていた。
「次のゲームもこの調子で……」
しかし、選択したその先は呆気なくゲームオーバーに。
挫けずその場面まで進めた彼女は驚きの声を上げてしまう。
「あれ、次の選択肢もランダム……?」
流石に記憶力があれど、ランダムになってしまえばそれも意味は為さない。
無論、当てずっぽうに選んでゲームオーバーになってしまう
「その次も!?」
さっきまで調子が良かったはずが、ランダム選択肢の連続にストレスが着実に溜まっていった。
何度も何度もランダム選択肢に惑わされ続け、何度もゲームオーバーの画面を見る羽目になる。
そして燈夏の限界が迎えてしまい……。
「何ですかこのゲーム。どれだけ運が良ければクリアできるんですか!」
つい……そうついうっかり、その手からコントローラーを落としてしまったのだ。
「ソロソロ諦メルノカ?見テル分ニハ楽シカッタゾ?」
「あ、いえ待って!思わずコントローラーを落としましたが、諦めたわけじゃ!」
彼女は必死に弁明をするも、座敷蜘蛛童は聞くことはせず尾から蜘蛛糸を身体に吹き付けていく。
「きゃぁ……!?」
脚からじわじわと粘つく糸が白く分厚く絡みついていく。
このまま拘束されまいとユーベルコード【フォックスファイア】を発動させて蜘蛛糸を燃やそうとした。
「無駄ヨ!ソノ糸ハ炎デモ燃エナイノヨ!」
座敷蜘蛛童の言う通り、【フォックスファイア】の狐火でも糸は燃えることなく、むしろ燈夏の身体が真っ白に染め上げていく。
「あぁ……そん……な……」
抜け出す事もできないまま顔も糸に包まれてしまい、足の先から頭の先まで髪の毛一本も残らず、蜘蛛糸の芸術品へと仕立て上げられていった。
「ナカナカ良イ姿ネ……♪」
ご機嫌な座敷蜘蛛童は子供達と同様にトマソンの壁に貼り付けられてしまう。
見世物となって助けを待ち続けるしかない燈夏は、歯痒い気持ちで必死に身をよじらせるしかなかった。
成功
🔵🔵🔴
アルミナ・セシール
ふぅんレトロゲーで勝負しかけてくるねぇ。所でレトロゲーってなんなのかしら?私そういう娯楽とはあんまり縁が無かったのよ。ほらとっとと教えなさいよ!
と相手に詰め寄るわよ。
レクチャーされたら挑戦ね。
ってなによこれ始めてそうそう訳も分からずやられちゃうじゃない!私のこと馬鹿にしてるの!?ってコントローラーを投げちゃうわ。
ちょっと待ちなさいって別に諦めた訳じゃ……
コントローラーを投げたのを諦めたと見なされ私は一気に蜘蛛糸で拘束されてしまうの。
なによこんな糸なんて力づくで……ってもがくけど全然外すことが出来ずに貼り付けになってしまうなんて……
(貼り付け後のやられ描写はお任せします。アドリブも歓迎!)
猟兵達が無事クリアしたり、クリアできずにオブジェの一体と化したりとしている中……アルミナ・セシール(タイプ・フィフス・f31124)が新たな挑戦者として現れた。
「ふぅんレトロゲーで勝負しかけてくるねぇ」
と、ここまでは良かったのだが……。
「所でレトロゲーってなんなのかしら?」
「ナッ……マタカ!?」
座敷蜘蛛童はまたもや現れた初心者に驚きを隠せなかった。
「私そういう娯楽とはあんまり縁が無かったのよ、ほらとっとと教えなさいよ!」
「ワ……ワカッタワカッタ!ドノゲームニスルノカエランデ……」
詰め寄るアルミナに座敷蜘蛛童はげんなりしながらもなだめていく。
彼女が選んだゲームは格闘ゲームではあるが操作性とNPCの強さに問題がある代物だった。
「オォ……ソノゲームヲ選ブトハナ……」
若干心配そうな座敷蜘蛛童はゲームについて解説していく。
操作方法やルールなどを教えてもらいアルミナは早速挑戦する事となった。
「くっ……えいっ……!」
教えてもらったのは良いが、始めて早々に操作性の悪さも相まって敵のNPCに一方的に弄られてしまう。
ゲームオーバーになっても再戦するも、やはり一方的に攻撃をされて成す術もなく倒されてしまう。
何度も何度も負け続けたアルミナは段々と苛立ちが募り、とうとう限界に達した。
「私のこと馬鹿にしてるの!?」
と、コントローラーを投げてしまう。
「ナンダ……モウ終ワリナノ……?」
「ちょっと待ちなさいって別に諦めた訳じゃ……」
しかし諦めたと見なされてしまい、尾からネバネバの蜘蛛糸をアルミナに吹き付けていく。
罰ゲームというよりは、座敷蜘蛛童は彼女の言動に呆れており、手っ取り早く拘束してしまおうかと考えているようでもあった……。
その間にも彼女の脚や腕が真っ白に染め上げて動かなくなっていく。
「なによこんな糸なんて力づくで……」
彼女は対オブリビオンマシン用のレプリカントであるため、この程度の拘束など平然と引きちぎれる……はずだった。
必死にもがいても外れるどころか、引きちぎれることすらできずに糸が絡みついていった。
そしてそのまま蜘蛛糸に翻弄されつつも、トマソンの壁に貼り付けられてしまう。
「くっ……こんなもの……」
「マダ強気ナ事ガ言エル元気ガアルノネ……」
座敷蜘蛛童は目の前でもがくアルミナを見て嘲笑をする。
「デモココマデヨ……」
冷たく突き放すように、顔に向けて粘つく糸を貼り付けていく。
「むっ……んんぅっ……!!」
突然の事に対応できず、目の前が真っ暗になってしまい、くぐもった声を上げてもがき続けるしかできなかった。
残った生身も容赦なく蜘蛛糸に包まれていき、トマソンを飾る白い彫像オブジェと化してしまった。
「マッタク……血ノ気ガ多イ女ダッタワネ……」
座敷蜘蛛童はため息をつきながらも、蜘蛛糸で無理矢理黙らせてこれ以上破れることはないだろうと安心感を覚える。
こうして蜘蛛糸拘束されてしまったアルミナは周りの犠牲者より目立つくらいくぐもった声と必死にもがき動く姿が見られた。
成功
🔵🔵🔴
銀山・昭平
古今東西、ゲームは色々なものがあるんだべなぁ。
このRPGは雰囲気はなかなか良さそうだべ。
……うーむ。極端なバランス、もっさり操作、理不尽なイベント……でも音楽やシナリオは良い感じだべ。
せっかくだし、【紅茶の時間】で出した紅茶をゆっくり飲みながらレベルを上げて進めていくべ。
むむう。また全員石化しちまって詰んだべ。でも気長にやるしかねぇべ。この仲間キャラクターも敵キャラもだんだん愛着が湧いてきたべな。
いやぁ、ラスボスまでなんとか倒したが、思ったより楽しいゲームだったべ。クソゲーって言っても意外と遊べるもんもあるべな……あっ
(ギッチギチに拘束されて晒し者にされるおっさん)
「古今東西、ゲームは色々なものがあるんだべなぁ」
銀山・昭平(田舎っぺからくり大好き親父・f01103)は色々なカセットを漁りながらも挑戦するゲームを選んでいた。
「このRPGは雰囲気はなかなか良さそうだべ」
と、一つのRPGゲームのカセットを選んだ。
内容としてはよく見る王道のRPG……ではあるが、何故か状態異常の石化がよくあり、イベント内までも存在しているようだ。
さらには極端なバランス・もっさり操作・理不尽なイベントといった難易度以前の問題が各所に目立つ代物であった。
「……でも音楽やシナリオは良い感じだべ」
他にも数多くのキャラクターが仲間として操作できるため、自分好みのパーティを組むことができるという長所も存在している。
途中、ユーベルコード【紅茶の時間】で出した紅茶をゆっくり飲みながらレベルを上げて進んでいく。
「むむう。また全員石化しちまって詰んだべ」
しかし、やはりこのゲームの問題点が大きな壁として立ちはだかる。
道中に襲い掛かる石化の罠や石化能力を持った敵に石化されて全滅してしまうことはよくあるレベルだ。
一応……制限時間といったものは存在しないため、気長にやるしかないのだ。
しかし次第に昭平は仲間キャラや敵キャラにも段々愛着がわいてきたのだ。
それらを糧に少しずつ確実にクリアへとゲームを進行していく。
ジャンルがRPGであったため時間を忘れる程に長い時間をかけて昭平は進んでいた。
座敷蜘蛛童もいつの間にか熱中する彼と一緒に見入ってしまっていた。
そしてついにラスボスを倒し、エンディングを迎える。
尚、簡単な会話を交わしてタイトルに戻る……といったやはり昔ながらの投げっぱなしな結末ではあったが……。
「いやぁ、ラスボスまでなんとか倒したが、思ったより楽しいゲームだったべ」
昭平も座敷蜘蛛童も最後までクリアできたことに喜びを感じていた。
「クソゲーって言っても意外と遊べるもんもあるべな……あっ」
「アッ……」
言ってはいけないことを言ってしまった……が、クリアした直後であるため微妙なラインであった。
「エ……エェット……子供達ハ返シテアゲル代ワリニ、アナタガ犠牲ニスレバ……」
実際そこまで考えていなかったようで、今考えたかのような案を挙げた。
「ま……待つだべ!?それは流石に理不尽じゃあ……」
「エェイ!問答無用!!」
半ば強制的に粘つく糸を昭平の身体を包み込んでいく。
必死にもがいてもネバネバが身体に纏わりついていき、ギチギチに拘束されてしまう。
「トリアエズ……ルールハルールダカラナ……」
完全に糸で拘束されもがき続けている昭平をトマソンの壁に貼り付け、代わりに貼り付けられていた子供達の何人かを解放してあげた。
その後、怯える子供達は別の猟兵に無事保護される。
こうして彼の犠牲の代わりに数人の子供を助け出すことに成功した……。
大成功
🔵🔵🔵
ウルル・マーナガルム
アドリブ歓迎
クソゲーって、ゲーム性がアレでも世界観とか音楽が凄いのもあるよね
『フロンティアを走る人間には得てして変態が多いものです(褒め言葉)』
よーし、このシューティングをやるよ
まずはボクから……
『私が接続しましょう。このゲームでは攻撃にコマンド入力が必要になるようです。連打癖のあるウルルには難しいでしょう』
えー、ボクもやりたーい
『逆さ吊りをご所望ですか?』
…… やめとくー
コントローラーの接続口に尻尾のコードを刺して直接操作
お座りの姿勢で微動だにしないハティと
やたら細かい機動で攻撃を避けたり、敵の目の前に張り付いて鬼連射する自機
最適化まではミスもあるが、その挙動はまんまT◯Sであった
少々猟兵側が不利になりつつもあるが、次なる挑戦者は続々と現れる。
ウルル・マーナガルム(グリムハンター・f33219)は相棒兼お目付役の猟犬ロボット・ハティを連れ、懐かし遊びのレトロゲームに挑戦しようとしていた。
「ゲーム性がアレでも世界観とか音楽が凄いのもあるよね」
『フロンティアを走る人間には得てして変態が多いものです(褒め言葉)』
と、軽く会話を交わしたところで選んだゲームはシューティングを選び、早速攻略を開始する。
「まずはボクから……」
『私が接続しましょう。このゲームでは攻撃にコマンド入力が必要になるようです。連打癖のあるウルルには難しいでしょう』
と、思いきやウルルはやる気満々な所にハティはストップをかける。
このゲームは攻撃にコマンド入力が必要になってくるという非常に面倒くさいシステムだ。
その点が原因でクソゲーと呼ばれる要因となっている……らしい。
「えー、ボクもやりたーい」
しかしウルルはどうしてもやりたいとハティにせがむ。
『逆さ吊りをご所望ですか?』
「……やめとくー」
トマソンに吊り下げられた人型の白い彫像達を見て彼女は素直にハティに譲る。
コントローラーの接続口に尻尾のコードを刺す。
「エ!?ソンナコトモデキルノ!?」
座敷蜘蛛童も予想外な行動に困惑を隠せなかった……と言うよりこの行為自体イレギュラーではあるが……。
お座り姿勢で微動だにしないハティ、ゲーム画面は既に1ステージ目ではあるが、その光景にハティを除く全員が目を疑った。
やたら細かい機動で攻撃を避けたり、敵の目の前に張り付いて鬼連射する自機の姿がそこにあった。
コマンド入力はもちろん、敵の弾幕もこれでもかというほど撃ってくるため、常人では1ステージすら越えられないだろう。
多少ミスも見受けられるが、それも最適化していきあれよあれよと2ステージ……3ステージ……と、被弾すらすることなく進んでいく。
「アッ……アッ……」
呆然とゲーム画面を見る座敷蜘蛛童はどう感情を表せばいいのか完全に困惑し続けていた。
もちろんステージが進むごとに弾幕も厚く激しくなっていく。
それでもハティは相手の攻撃を見極め、避けていき、攻撃を加えていく。
「すごーい!!!」
ウルルはゲーム画面に見とれており、そのすごさに感動していた。
4ステージ……5ステージ……とハティのとんでもない技術によって最終ステージに到達する。
未だに相棒は不動のまま、超高難易度のシューティングゲームを攻略していく。
そして……。
「やったー!完全クリアだぁー!」
『こんなものですね……最初は被弾してヒヤヒヤしましたが……』
彼女達(実際はハティの無双ではあったが……)はあっという間に完全クリアを達成した。
「ソンナ……ワタシデサエ2~3面マデが限界ダッタノニ……」
座敷蜘蛛童は項垂れる、自身でさえ限界があったあのゲームを難なく最後までクリアしてしまったのだから。
「クッ……シカシクリアハクリアダ……」
悔しながらも自らの敗北を悟り、子供達を解放していく……少しずるい気がするが相手が認めているので黙っていよう。
ここまで来るとかなり弱体化されており、飲み込まれた妖怪を救出できるまでもう少しのようだ……。
次なる挑戦者で決着がつく―――。
大成功
🔵🔵🔵
ニクロム・チタノ
レトロゲーム、研究所でやってたね今は懐かしのクソゲー!
攻略本なしじゃ突破できないヤツ・・・実はこの半面に攻略本のデータを仕込んでいるんだよ!
まともにクリアさせる気がないならこっちも少し汚い手を使わせてもらうよ?
ゲームクリアで弱体化したところに重力波で動きを封じてトドメだよ!
そろそろ弱体化によって限界が来ている座敷蜘蛛童の前に来たのはニクロム・チタノ(反抗者・f32208)だった。
プレイするゲームは決めており、既にコントローラーを持って準備は完了していた。
(研究所でやってたね今は懐かしのクソゲー!攻略本なしじゃ突破できないヤツ……実はこの半面に攻略本のデータを仕込んでいるんだよ!)
クソゲーというワードを口に出す時点でアウトであるため、うっかり口に出さないようにゲームの攻略に取り掛かった。
彼女の被っている【反抗の半面】には今プレイしているゲームに関する攻略情報が入っている。
(まともにクリアさせる気がないならこっちも少し汚い手を使わせてもらうよ?)
このゲームはアクションアドベンチャージャンルではあるが……やはり行き先や目的も分かりにくければ、攻略順序すらも分かるわけがない。
そもそも攻略情報が無ければ気づけない箇所が多すぎるという点もあり、一部の熱狂的なファンに愛されているクソゲーであった。
電源を入れタイトル画面……そしてゲームがスタートする!
「まず始めは……」
いきなり説明もなしにフィールドに放り出された主人公……本来なら誰もが戸惑う場面ではあるが、ニクロムは迷わずコントローラーを入力していく。
どこをどう行くのか、どう行動するのか、その全てが【反抗の半面】に詰まっているのだ。
このゲームは大半がおつかいみたいなようなもの、彼女はそれを知って無駄な部分は大雑把に省いていき、クリアを最優先して進めていく。
「ここはこうして……」
途中のミニゲームもこなしていく……無駄と思われているミニゲームもまたゲーム攻略に必要な要素でもある。
内容もまた多種多様のミニゲームがあったが、彼女にとっては(攻略情報を知っているため)朝飯前であり、軽くクリアしていく。
「ナ……ナルホド……コウ進ムノカ……」
座敷蜘蛛童もまたこのゲームをまともにクリアしたためしがなく、ニクロムの攻略につい要所要所で頷いていく。
無論ジャンル名に偽りなくアクションシーンも存在し、敵との戦いも無論あるわけだが……大半は戦う必要性も無いため逃げの一手だ。
「ナント……敵ト戦ウ必要ハナカッタノカ……」
「戦ってもあまり意味がないですからね、それよりも一番大事なのは……」
むしろ難しいのは穴を飛び越したり、上へ上へとよじ登ったりするところだ。
操作性に難があるわけではないが、所々がギリギリ飛び越えれるかぐらいのラインである。
中途半端に飛べば落ちてしまうという、難易度を高くしている(クソゲー認定される)要因の一つでもあった。
「ギリギリだけど……いけます!」
響くコントローラーの入力音……画面から奏でるBGMやSE……ニクロムも座敷蜘蛛童も画面に釘付けとなっている。
中盤を超えて終盤へと差し掛かっていく……ここからもまたただえさえ高い難易度がさらに跳ね上がる。
面倒くさいおつかいにギリギリを攻め過ぎたアクションを攻略していき、あんまり意味を為さない敵との戦いは軽くスルーしていく。
そして……完全クリア……全てが終わった……。
「あぁ……長く苦しい戦いだった……(主におつかいの面倒くささとギリギリ過ぎたアクション)」
「アァ……オワッタ……心残リガナイホドニ……」
完全弱体化した座敷蜘蛛童……の中の骸魂はもう既に抵抗する意思も感じられなかった。
「それじゃあ、少し痛いけど我慢してね?」
ユーベルコード【意思決定はキミの中に】を発動させ、攻撃の重力波によって動きを封じていく。
「トテモヨカッタ……トテモ素敵ナ時間デアッタ……」
飲み込んだ骸魂は満足気な気分のまま消滅し、そこには小さな和服の少女が立っていた。
蜘蛛糸に拘束された残された子供達や猟兵達も解放され、自由の身になっていく。
「あぁ……猟兵の皆さん……ありがとうございます……」
元に戻った座敷童は優しくお辞儀をしてお礼をする。
こうして子供達を捕らえていたオブリビオンは退治され、子供達も飲み込まれていた座敷童も助け出すことに成功した……。
猟兵達が去った後、残った座敷童に子供達が集まっていた。
「お姉さんのプレイすごかったよね……私にもできるかな……?」
「あのゲーム、スマホで調べてみたら攻略情報あったよ!」
さっきまで嫌がり、怯えていたいたはずの子供達は、レトロゲームに夢中になっていたようだ。
しばらくの間は放っておいても良さそうだ、次第に満足し元の世界に帰り元の生活に戻る事だろう。
「あらあら……あれほど嫌がっていなのにね……?」
座敷童は騒がしい子供達を他所に赤く染まった夕暮れのトマソンを見上げる。
(猟兵さん達の行く先に幸あれ……捕らわれている妖怪の皆さんを……助けてあげてください……!)
戦争はまだ始まったばかり……二つの世界を救うため、猟兵達は進み続ける……。
大成功
🔵🔵🔵