それは天より降り立つ光輝の柱
●大天使の降臨
骸の月は沈黙し、天上への扉は閉ざされた。
猟書家たちの目的は阻まれ、野望は断たれた。
「我が友よ、君の願いは叶わなかった……君は『書架』へと帰るがよい」
されど、オウガたちの野望は、野心はまだ断たれていなかった。
それは月面より無数に光と共に降臨した。
まるで神の意、神の威の如く。
その光柱が如き存在は口ずさむ。
「我は、天上界の扉を開く僅かな可能性を実行しよう……もっとも、ヴァルギリオスさえ見逃し、あまつさえ封印された愚か者共が、今更地上の危機に扉を開く事もあるまいが……」
大天使ブラキエル。
彼の光の柱、大天使は僅かな可能性と言う野心と共に降り立つ。
目的は無差別の大量虐殺。
その生命を無数に骸の海にへと還せばあるいは。
そうだ、その程度の可能性だ。
だが、それでも大天使は『我が友』の為にそれを実行せんと行動を起こした。
●最終決戦
「イエス、イェーガー。決戦です」
無数の機材が火を起こされ灯される。
低い鳴動音と共に各種機材がシステムを精査し、結果を算出する。
システム、オールグリーン。
高度未来予知精査システム、グリモア問題なく。
アリシエル・フィフスガーディ(五天の守護機・f09139)はその紫紺の瞳で猟兵たちを見た。
「オウガ・フォーミュラが出現しました。イェーガーの任務はこれらの討伐になります」
電子マップが投影され、映し出されるのは無数の光の柱。
神の威を讃えたかの如き光輝がそこにはあった。
「ブラキエルは自らの軍団を率いています。まずはこれを撃破し、続く幹部を返し刃にて斬り伏せ、目標を撃破してください」
やることはいつもと変わらぬ。
敵を倒し、敵を撃ち、敵を討つ。
ただそれだけのことだ。
「オブリビオンの軍団は岩の腕と呼ばれるもので武装し、周辺地域を虐殺し、絶滅・根絶させることを目的としています」
この腕により、オブリビオンのユーベルコードは大幅に強化されている。
しかし、こちらとて無力なわけではない。
「――――過去、とある信徒と聖騎士を猟兵たちは助けました」
それは言葉の神を信じる少女であった。
それは知識の神を奉じる聖騎士であった。
彼らは今、その虐殺を防がんと立ち向かわんとしていた。
「彼らと共に、岩の軍勢を処理してください」
その言葉とともに門は開かれ、無数の光輝が門の向こうに煌めいた。
されど、猟兵たちを戦場へと送り出す銀糸の少女の眼差しにゆらぎはなく。
「いつも通りに任務をこなせばいつも通りの結果を算出できると当機は確信しています」
虎河豚天
虎河豚の天ぷら、略して虎河豚天でございます。食べないで。
最終決戦!! 燃える展開ですよねわかります。
と言う事でオープニングで書いた通り、最初は岩の腕の軍勢です。
かつて共に戦った盟友たちと共に戦いこの困難を乗り越えてください。
続く困難もまた困難ではありますが、この局面を超えれば決着です。
第1章 集団戦
『『邪霊』イービルスピリット』
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POW : 怒りを誘う霊体
【憤怒・憎悪・衝動などの負】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【怒りを増幅させる紅顔の霊体】から、高命中力の【憑依攻撃、及び感情の解放を誘う誘惑】を飛ばす。
SPD : 欲望を促す霊体
【情欲・執着・嫉妬などの負】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【欲望を刺激する黄顔の霊体】から、高命中力の【憑依攻撃、及び感情の解放を誘う誘惑】を飛ばす。
WIZ : 悲しみを広げる霊体
【失望・悲哀・恐怖などの負】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【心の傷を広げる蒼顔の霊体】から、高命中力の【憑依攻撃、及び感情の解放を誘う誘惑】を飛ばす。
イラスト:白狼印けい
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
水島・可奈
(アドリブや連携歓迎)
ここで虐殺なんかさせるわけにはいかない。力を貸すよ!
前衛は聖騎士さんに守ってもらって後ろから【援護射撃】【クイックドロウ】で岩になってない部分を攻撃
相手が負の感情攻撃を使ってきたら禍ツ短剣にその感情を流し込んで自分は【呪詛耐性】で何ともないフリ
感情の解放を誘う誘惑が来たら『クルーエル・ヒート』発動!
チャージしてきた負の感情を一気に敵に解き放つ!カウンターだ!
自分が使う力でも濃度濃ければ制御しきれないでしょ!
うまく足止めできたら自分は【破魔】で回復しつつ可能なら『ルクス・ブレイカー』を決めに行く!
もし連携してるのならその方にフィニッシャーを任せるのもありかも(お任せします)
●寡黙なるは絶対の盾の内
「ここで虐殺させるわけにはいかない……!!」
水島・可奈(少女自由に夢幻を掴め・f01117)は悲劇を、悪夢を止める為に戦うのだ。
今、ここに立つ並び立つ両雄の力と共に。
「援護します……ッ!!」
言葉の神の信徒、クレリック・イーニァがその力を賦活する。
神々の力は光となり、可奈、そして猟兵たちに力を与えるのだ。
そして、最早光輝のような威圧をまとった聖騎士レオンハルト。
彼が前に立ち岩腕の軍勢と相対する。
彼らのそれは大幅に強化されたと言う軍勢。
されど、清貧をよしとし、人の為に戦う事を宿命付けられた正しき騎士。
それが故に開祖にすら手をかけることを迷わなかった運命の聖戦士。
レオンハルトが展開する盾は、その岩腕の攻撃を悉くを退ける。
「あてになるねッ!!」
正に絶対の防壁、ならばその盾の内側にいる者たちは?
傷どころか塵一つ飛ばず、ならば思う存分に暴れられる。
かつては不可能と名振られた銃を抜き放ち、可奈は応戦する。
パパパパパン、と言う途切れずの連射が岩腕の軍勢を撃ち抜いていく。
さりとて岩腕の軍勢は邪悪なる想念の集団であった。
それは自らの定義のままにその意志を拡散しようとする。
「させません……ッ!!」
されど、無限の言葉を授けられた金糸の巫女、クレリック・イーニァ。
彼女の張り巡らせた結界があらゆる悪意を退け、守る。
なんと言う戦いやすさか。しかし、されど。
可奈の切り札はそれではない、そこではない。
手にした短い刃には着実に、確実に蓄積されていた。
数多無数の憎悪、数多無数の嫌悪、数多無数の情欲、数多無数の悲壮。
此の世の負の坩堝と化した刃、そこはまるで地獄かの如く。
「ほら、御礼返しだよッ!!」
解き放たれた想念は膨大、最早それは制御出来るレベルを越えている。
叩きつけられた圧倒的な負の想念に流され、任されるままに敵は同士討ちすらも始める。
醜い此の世の地獄の坩堝、そこに可奈は銃を構えた。
銃口に膨大な光が収束し、それは最早砲とか化していた。
「魔力……解放ッ!! ルクス、ブレイカァァァァァッ!!」
天を貫く光輝なる柱、その群れの一塊。
それはまた大地を切り裂く光の柱の如き魔力に飲まれて消失していった。
大成功
🔵🔵🔵
宮落・ライア
ははは! あはははははははは!
倒し、撃ち、討つ。
例えどうあれ変わらない事だよねぇ!
やる事が変わらないのはいい事だ! いい事じゃないか!
で、岩の腕?を装備?してるの?
まぁこのオブリと戦った事とかないし元からそう言うものだと思えば関係ないな!
でー、負の感情? ぶ・ち・こ・ろ・す。
オブリビオンに対しての感情はとっくに充填済みだけど何か?
憑依なんてもので、ボクの自己を操るつもりか?
なら自己証明の糧にしてやるよ。
ボクが確固たる英雄と言う証明に。
(気合と殺気で精神レジスト)
でー、まーあとは真っ直ぐ行ってぶちのめす。
叩いて切って殴って言われた通りにぶっ飛ばす。
●英雄の証明書(ヒーローズ・ライセンス)
「ハハハッ!! アハハハハハハハハハハッ!!」
宮落・ライア(ノゾム者・f05053)は笑っていた。
銀の娘に送り出されたことで笑っていた。
彼の娘は語る。
倒し、撃ち、討つ。
例え相手がどうであろうと、何であろうと。
いつも通りに何ら変わらないのだと。
「やる事が変わらない、いい事だ。いい事じゃないかッ!!」
ライアは白い剣を下げる。
それはどことなく振れ得ざる気配を帯びた美しい白き宝石であった。
ライアは鉄塊を下げる。
それはあまりにも無骨で、そして大雑把で、ありありと殺意を示す形をしていた。
ライアの骨肉とも言われる両方の武器は、その質量や形を変える戦術兵器。
やる事なす事などぶち殺しのみ。
幸いにして今回は守りにはとても優秀な聖騎士とクレリックがついている。
致命的な攻撃は聖騎士が防ぐし、怪我をしても癒やし手がいる。
「ならボクがやることは単純だよなッ!!」
一足、大地を踏みきり、岩の群れに突っ込んでいく。
憎悪が、嫌悪が、拒否感が、嫉妬が、失望が。
ありとあらゆる負の感情がライアに襲いかかる。
しかし、その歩みは止まらないし、その振り上げた鉄塊は止まらず、邪霊をそのまま大上段から叩き潰す。
その衝撃波が大地を陥没させ、余波がまた幾つかの邪霊を消し飛ばした。
「はー。馬鹿らしい」
負の感情? お前たちに抱く思いは一つ。
KILL THEM ALL、即ち皆殺し。
オブリビオン相手への感情なんてそんなもんだろう?
取り憑いてその中身を探ってそれを刺激してそれで操ろう?
「馬鹿らしい、バカバカしい」
とっくのとうにライアは、宮楽・ライアという女は。
自己存在を定義し、自己証明を可能とした戦士である。
「だから、糧にしてやるよッ!!」
背負った違えられぬ期待、内なるに響き続ける切なき祈り、突き動かす強い狂気のような決意。
万民どころか世界複数を背負った切なる願いと祈り、そこにこめられた無数の儚い希望たち。
それを燃料として突き動かされる彼女を人は時としてこう呼ぶのである。
『英雄』と。
「叩いて斬って殴って言われた通りにぶっ飛ばすッ!!」
その無数の夢と願いと望みを背負った勇者と化したライアは弾丸特急の如く邪霊どもを叩き潰していった、
大成功
🔵🔵🔵
カタリナ・エスペランサ
あの騎士様とまた一緒に戦える日が来るとはね
いいでしょう、一層磨きを掛けた《パフォーマンス》で盛大に魅せてあげる!
《空中戦》で上空を取り【暁と共に歌う者】発動
響かせる《歌唱+鼓舞+情熱+ドーピング》の歌声は同時に《破魔+浄化+結界術+拠点防御》の聖域を形成する《多重詠唱》よ
ついでに《竜脈使い・仙術・道術》で更に領域を強化、岩腕では守れない精神面から邪霊を清め挫きましょう
降り注がせる灼熱の《弾幕+属性攻撃+斬撃波》は騎士様への《援護射撃》であると同時、こっちにも浄化の《祈り》を込めておくわ
猟兵としての《義侠心》、騎士様と共に戦える歓喜。負の感情なんて悉く、この正の感情で塗り潰し《蹂躙》してあげる!
●誓いと共にあった日々
「いいでしょう、いいでしょう、とてもいい気分だねッ!!」
カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)、絶好調。
何故ならば個人的なファン(?)であった騎士様との再遭遇である。
これで滾らぬならば乙女心ではない。多分。
「一層に磨きをかけたパフォーマンス、最大に魅せてあげるッ!!」
寡黙な聖騎士レオンハルトは、そのハイテンションさにも鷹揚にうなずいて返す。
共に付き従う少女司祭イーニァがカタリナと寡黙な聖騎士レオンハルトに祝福を授ける。
その祝福は万魔を打ち払う剣にして、万魔から守る絶対の盾。
もとより金剛不壊が如き護りを誇るレオンハルトの盾は最早絶対と化した。
例え、岩の腕と言う強力な加護を与えられたとて、その盾を貫く事は不可能。
絶対の盾が岩の腕を防ぎ、例え傷ついたとしても少女司祭がそれを癒やす。
そして、護りと癒やしの役割を二人が持つのならば必然、カタリナのやるべき役割(ロール)とは即ち一つ。
「さあ、正の感情で塗り潰してあげるッ!!」
高らかに響く情熱の暁、その音は戦場に響き渡り、二重に三重に重なっていく。
さすれば、劫火の身体を持つ紫電纏う不死鳥が数百と現れ、不思議な音色を響かせながら、岩の群れに殺到する。
相手が群なればこちらもまた群。
されど、こちらは司令塔にカタリナと言う存在を持った群れ。
乃ちの所、軍である。
不死鳥と聖騎士と司祭により鋼の結界は最早金剛の結界と化した。
炎雷の翼が岩の群れを切り砕き穿ち、瓦礫へと返していく。
「にしても数、多いわねッ!!」
圧倒的優勢、それなのに圧倒的劣勢にも思える軍勢。
未だ決着はつかず、猟兵たちの戦いは続いていた。
大成功
🔵🔵🔵
亞東・霧亥
【UC】
また、この光景か。
夥しい骸の海、その頂きで朽ちた玉座に鎮座して、対峙する200万の怨念が失望、悲哀、狂気で俺を苛む。
紅顔の霊体が怒りを解放しろと囁くが、悪いなお前ら[何よりも大切なあの子]が最優先だ。
過去より現在を生きるため玉座を立ち、『覇気』を込めて宣言する。
「そこをどけ、絶望。俺が通る!」
・反撃
『忍び足』と『足場習熟』を駆使して数多の『残像』を作り出し、『目立たない』よう悪霊の死角から『不意打ち』で高電圧の『属性攻撃』を叩き込む。
増大した身体能力と『怪力』がもたらす抜群の破壊力で邪霊の核(があれば)を『部位破壊』する。
「ああ、スッキリした。」
●絶望を拓く
「……また、この光景か」
亞東・霧亥(夢幻の剣誓・f05789)は小さく呟いた。
夥しい骸、その海。
その頂きにある朽ちた玉座。
そこに鎮座する者。
対峙するは200万の怨念。
失望、悲哀、狂気、あるいは憎悪、嫌悪。
すべての負の心がそこに集うような光景。
紅顔の霊体が囁く。
解き放て、その怒りと言う名の狂気の錨を引き上げよ、と。
「……」
それは、岩の腕で武装した邪霊たちの見せる狂気。
それは、岩の腕で武装した邪霊たちの見せる幻惑。
それ故に。
「悪いな」
飲まれるはずであった憎悪と失望、悲哀と狂気、嫌悪と怨念。
それを霧亥は引き裂いた。
「何よりも大切なあの子が最優先だ」
過去は所詮過去でしかない。
現在を生きる彼らは現在(いま)を生きる事でしか歩めない。
この心も身体もどちらにせよあの頃に戻る事はできない。
時計の針は不可逆であり、進むばかり。
それ故に、優先するべきは唯一無二。
「そこをどけ、絶望――――俺が、通るッ!!」
覇気が解き放たれ、絶望と言う痛みを引き裂いて。
あるがままに、いるがままに、それを受け入れて霧亥は進む。
「俺は足を止めない、進撃するッ!!」
その手に数多膨大なる意志と信念をこめて。
無数の残像と共に邪霊の心臓部分に打ち込まれると同時、その信念が膨大な雷撃となって弾ける。
弾けた電光は伝播し、周囲を焼け野原に変えていく。
「――――嗚呼、スッキリした」
パヂ、パヂッ、と言う爆ぜる音を響かせて。
けれど、未だに絶望の群はある。
霧亥の進撃は止まらない。
大成功
🔵🔵🔵
死之宮・謡
アドリブ歓迎
ほうほう…僅かな可能性に掛けて諦めずに動くかよ…良いじゃない、私は好きだぞそう言うの…
だがまぁそれはそれとして、戦は大好きさ…故に、此処でも私は此方に立とう…
……まぁ信徒共も好きに動けば良いさ…
まぁ…多少の援護は(結果的に)してやろう…
衰退の・呪詛による広域結界を敷いて邪霊共を弱体化させ、そのままレ・フィドラを以て切り込む…まぁ弱体で連中も多少は戦い易くなるだろう…
そのまま【槍吟】によって滅殺
●だが私は滅殺する
「ほうほう」
死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)はとても嬉しい。
僅か、そう、風前の灯よりも小さな可能性。
それに掛けて諦めずに動く。
「良いじゃない、私は好きだぞ。そう言うの……」
諦めない意志から奇跡と言うものは生まれる。
だからこそ人間と言うものは面白いし、可能性の獣なのである。
だが。
だが、しかしだ。
「それはそれとしてだ」
死之宮・謡は戦争大好き闘争大好き蹂躙大好きである。
故に好意を覚えようが蹴散らすもんは蹴散らすのだ。
「此処でも私は受けて立とうじゃあ、ないかッ!!」
信徒たち? まあ好きにすればいいんじゃない。
援護? 結果的になるだろうけどしたくてしてるわけではない。
衰退の呪詛がばらまかれ、それが広域の結界となる。
なるほど、強くなってようが弱くすればいい。
「多少は戦いやすくもなるだろう……だがこいつらはどうでもいい」
謡の目的は首魁である。はよ戦わせろ。
雑兵なんてどうでもいい、とばかりにレ・フィドラが薙ぎ払い、その一振りで邪霊の数多が消し飛んでいく。
だが、数ばかりは多いよ。
「鬱陶しい」
その呟きと共に、謡が飛翔し、幾何学的な模様のような軌跡で槍を振るう。
そうすれば夥しい呪詛がこめられていると素人目でも看破できる禍々しい黒紫の槍が三桁本生み出された。
「塵と化せ」
そうして降り注ぐは闇の穂先の驟雨。
打ち付けられたそれは邪霊の群れ、その一塊を悉く消し飛ばしていた。
大成功
🔵🔵🔵
上野・修介
※アドリブ、連携歓迎
調息、脱力、戦場を『観』据える。
周囲の敵味方の数と配置、地形状況等を確認。
目付は広く、自身を含め戦場全体を俯瞰するように。
「助太刀、感謝します」
少女には耐性を強化する加護の付与、聖騎士には彼女の援護といざという時の遮蔽をそれぞれに要請。
UC:攻撃重視
戦闘の立ち回りは基本ヒット&アウェイ。
アサルトペン投擲による牽制と挑発を挟みつつ、体勢は低く、足を止めず常に動き回り、被弾と包囲を回避。
いつでも『援軍』の防御に入れるよう、彼らとの距離に注意。
敵のUC抜きにしても、戦いの場で不用意に心を揺らすことは命取りになる。
故にいつもと変わらず。
――為すべきを定め、心は水鏡に
「推して参る」
●あの日いつかの
上野・修介(吾が拳に名は要らず・f13887)は観据える。
己の中の絶望を呼び起こす岩の腕で武装した存在を。
そして、後ろに立ついつかの少女と、聖騎士を見た。
彼らの位置と自身の位置、他の猟兵たちのいる場所。
戦う場所の地形、軽く確かめるように踏みしめる。
目付は広く、まるで空の鳥のように戦場を俯瞰する。
「助太刀、感謝します」
「あの日の、お礼ですから……」
イーニァは微笑み、聖騎士は寡黙なまま頭を下げた。
そして、施されるは聖なる祝福。
これで準備は整った。
いつものように、呼気を正し、適切に力を抜いて。
――――意地はそのままに。
為すべきは定めた、心は水鏡のように澄ませて。
岩の軍勢が動き始めると同時に修介はそのペンを投げつけた。
それは弾丸のような勢いで邪霊の額を撃ち貫き、穿つ。
一撃にて邪霊が倒れ伏せ、ざわめくその刹那に。
修介は大地を砕くほどの踏み込みにてすでに群れの中に潜り込んでいた。
弾丸のような勢い、地を這うかの如き低い姿勢。
足は止めずに、動き回り、されどすれ違い様に打拳は打ち込む。
適切な力と適切な技術でなされたそれはかすめるように打たれただけでも意識を飛ばす。
ましてや、それが適切な形で適切に入れば威力は見て察するべし。
拳の一撃で崩れ落ち霧散する。
されど、邪霊の一撃はすでにその場にはいない修介には届かない。
拳と足が振るわれまさに無双の乱舞。
されど、司祭の少女は人質にはなれない。
無双の盾が守っているからだ。
ならば、今ここにあるのは正に矛盾の無双であった。
大成功
🔵🔵🔵
御魂・神治
天界に対して恨み持った大天使かいな
ルシファーみたいなもんか
ワイ、エクソシストちゃうけど、悪魔祓いも除霊と似たようなもんやろ
腕生やせば強なるってか、えらい単純かつ脳筋やな
しかも邪霊と来たもんや、除霊するにはええカモや
ならこっちも手数でねじ伏せたるわ
負の感情の類は【浄化】の【結界術】で守り、腕の攻撃は【オーラ防御】の障壁で弾きつつ囮になってヘイトを稼ぐ
森羅と天地の陽【属性攻撃】の【乱れ撃ち】で数を減らしながら引き付ける
味方に攻撃しそうな輩は天将の【ジャミング】で惑わしてから爆龍符の【追尾弾】で排除
最後は『探湯』で纏めて爆殺【除霊】や
●爆破しよう
「天上界に恨みでもあるんか? 明けの明星みたいなもんか」
御魂・神治(除霊(物理)・f28925)はじゃらり、と自身の持つものの音をあげる。
そこに秘められたのは数多の武具が収納された道具。
「ワイ、エクソシストちゃうけど……まぁ、悪魔祓いも除霊と似たようなもんやろ」
岩の軍勢の邪霊、その腕が振り下ろされた。
されど緩慢なその動きを神治は一足で避けてみせる。
緩慢な腕は大地を砕き、エグリ、陥没させる。
「腕生やせば強なるってか、えらい単純かつ脳筋やな。……威力はまぁあるみたいやけど」
次々と打ち込まれる腕の一撃を神治は避けながら、淡々とそれを観察していた。
敵は数多の邪霊、除霊相手としては良いカモである。
つまりは――――。
「ワイの本領やな」
負の感情による侵食汚染。
そんなものは、悪魔払いたる神治にとっては容易に防げるものである。
結界術の前にそれは阻まれ、岩の腕の一撃は闘気によって作られた障壁によって受け流し、弾き返す。
そうともなれば本能の獣でしかない邪霊の群れは神治に群がっていく。
それはもう面白いほどにだ。
「ハハ、よう集まっとるな」
森羅、天地。陰陽五行が陽。
その正方向のエネルギーが乱れ撃たれ邪霊たちが塵に還る。
躍起になる敵と誘い込む神治。
条件は……整った。
「ほな、いてこましたるわワレら」
バッ、散らせたのはその数一万にも届こうかと言う無数の呪符。
それらが一瞬で弾ければ閃光を放つ。
刹那、まばゆい瞬きが天地を満たし、そして大地をも揺るがす爆音が次いで発生。
その後、大地が地震かの如く激しく鳴動する。
土煙が立ち込め、それが晴れる頃。
神治の回りに立つ敵はいなかった。
「……やっば、援軍の事忘れとったわ」
だが、無双の盾たる聖騎士、そしてそれに守られた司祭少女に一切の傷はなかった。
大成功
🔵🔵🔵
シャルロット・シフファート
絶対先制攻撃権がなければこちらのものよ。
ユーベルコードを起動させて霊的な技能…【呪詛】【浄化】【除霊】【神罰】【破魔】を技能レベル980にして行使、霊体を浄化して敵のユーベルコードを無効化するわ
そうしてそのままユーベルコードを攻撃に転用。
もとより『邪霊』と言うならばこのユーベルコードは鬼門と言えるでしょうね。
それに共に戦うイーニァとレオンハルトに技能レベル980の浄化等の技能を応用して神の奇跡を二人に与えるわ
本来は電脳魔術と精霊術が専攻なのだけれどね
そう言いながら神罰の光を放って『邪霊』を浄化するわね。
●絶対の権能
「なるほど……なるほど、なるほどねッ!」
シャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス・f23708)は把握した。
こいつらには真の強敵のような強みはない。
雑魚が、彼らの祝福を授かっただけでしかない、と。
「なら、こちらのものよ」
シャルロットが自らのユーベルコードを起動させる。
祓いと呪いの極み、人の理のまま深化すれば。
人の理のまま道を求め、至る境地。
例えるならばある星の救世主。
例えるならばある星の覚者。
往々にし、そう言った人間は異能とは全く異なる超越的な何かを持って人の世界に蔓延る疵に挑んでいった。
そして、それは始まりの炎にそれを見出した類まれなる賢き者。
始まりの炎の預言者とて例外ではない。
「さあ、祓ってあげるッ!!」
あらゆる呪詛を祓い清めよう。
あらゆる怨念を浄化し昇華しよう。
あらゆる迷える者たちを安らかに眠らせよう。
あらゆる悪意ある者に天の裁決を与えよう。
あらゆる魔性の者を打ち破ろう。
始まりの炎(ザラスシュトラ)はかく語りけき。
その力は邪霊たる存在には最早絶対。
猟兵たちに、そして、二人の援軍に対して施された絶対の祝福。
それらに叶う邪霊が存在するわけはなく。
さほど長くはない時間にて、邪霊は駆逐されていった。
次なるは、この邪霊を率いていた幹部が相手である。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『ドラゴンゾンビ』
|
POW : 異種再生
戦闘中に食べた【ゾンビや死骸、腐肉】の量と質に応じて【自らの体の欠損箇所を再構築し】、戦闘力が増加する。戦闘終了後解除される。
SPD : 戦場の記憶
【戦いを挑み返り討ちにあった冒険者達】の霊を召喚する。これは【生前と同じ手段】や【霊体を生かした攻撃方法】で攻撃する能力を持つ。
WIZ : 生まれるゾンビの群れ
レベル×5体の、小型の戦闘用【ゾンビ】を召喚し戦わせる。程々の強さを持つが、一撃で消滅する。
イラスト:蛭野摩耶
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「アズール・ネペンテス」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●絶対なる鎧の腐竜
岩の軍を率いていたのは悍ましい匂いと姿をした竜であった。
このような様を晴らしてなお、この竜は生きていた。
このような無様を晒してなお、この竜は死にたくなかった。
それ故に、光輝の柱より絶対の鎧を賜ったのだ。
絶対物質ブラキオン。
未知の原子で構成された単一物体。
それは原子レベルで単一で構成された鎧の形をした一つの物質である。
決して破壊はできず、決して毀れない。
覆われたその隙間に対して攻撃を仕掛ける事ぐらいしか有効対策がないと言う絶対の鎧である。
これが、これがあるからこそ。
『ワ、レハ、マダ、シニトウナイ……!!』
この竜は、無様を晒し続けていた。
亞東・霧亥
死体には死体を。
【UC】
俺の非常識は本能で動く事だ。
常に理詰めで戦う事を念頭に置いてきたが、その常識を全て捨てて闘争本能だけで戦うと決めて燃える木乃伊を召喚。
木乃伊はドラゴンゾンビに抱き着いて行動を制限させる。
ダメージは入らなくても炎は視界を遮る壁にはなる。
闘争本能は敵の破壊を求める。
破壊に必要な行動を開始。
敵の攻撃は数多の『残像』で回避しつつ、フック付きロープを木乃伊に引っ掛け『ロープワーク』で急接近。
あらゆる鎧の隙間に何度も貫手をして、骨を『部位破壊』する。
「身体を支える骨が無くなれば、何れ自重で自壊するだろ。」
●灰は灰へ、塵は塵へ、骸は骸へ
「なるほど、その鎧は砕くのはできない」
亞東・霧亥(夢幻の剣誓・f05789)はうなずいた。
それを砕く事は不可能。
それを壊す事は不可能。
それを穿つ事は不可能。
「だがいくらでも対処する手段などはある」
霧亥は世界法則の理、その外側の法則を行使する。
亞東・霧亥と言う男は理詰めで戦い、理詰めで敵を攻め、理詰めで困難を打破する男である。
そんな霧亥と言う男の理論が、あの鎧を破壊することは不可能であると算出した。
故に、そんな彼の日常にして普通、普通にして常識と言う理論を燃料として、力の法則を披露する。
現れたるのは燃え爆ぜる木乃伊。
無数の木乃伊たちが、ドラゴンゾンビの呼び出した無数のゾンビたちとぶつかって燃えては爆ぜて散っていく。
互いに物量戦の様相と化したが、押し切ったのは、霧亥であった。
根本的に性能が違うのだ。
ゾンビは戦う事もできる、されど霧亥の燃え爆ぜる木乃伊とは闘争本能のままに荒ぶり、狂うように戦う。
例え、その手足が、その頭蓋が砕けようとも自らが完全に死に絶えるまで戦い続ける。
挙げ句、倒れた後もそれは燃え続け、ゾンビを焼き続けるからだ。
次々と完全なる鎧を纏ったドラゴンゾンビに取り付き、燃え続ける。
例え、炎であっても完全なる鎧を燃やす事は不可能である。
だが、それは鎧であって纏っているものであり、癒着しているものではない。
かすかな隙間から炎が吹き込み、その鎧の内側にへと入り込みその骸を燃やし始める。
そうして見つけた、発見された隙間。
「骨さえなければいずれ自重で自壊する」
その隙間めがけて霧亥が放つは貫手。
鎧は砕けずとも、その狙いを済ました一撃は確かに腐肉をえぐり、骨を砕いていた。
大成功
🔵🔵🔵
御魂・神治
絶対壊れない鎧なぁ
鎧が頑丈でも、それを着ている本体までは頑丈ちゃうやろ
召喚された霊は【除霊】の【結界術】で遠ざけ、爆龍符の【爆撃】で排除
鎧の隙間狙って【エネルギー充填】させた『万物』を撃つ、属性は木
中から大樹が芽吹いて、敵の肉体を苗床にして幹や根が内側から浸食するでな
鎧が頑丈なのが仇になってもうたな
裏を返せば、鎧そのものが牢獄になるんやで
逃げ場があらへんから本体と大樹でぎゅうぎゅう詰めや
まぁ、今更脱ぎ捨てた所で大樹の浸食は止められへんけどな
最後は火【属性攻撃】の紫電符で鎧の隙間から出てきた幹や根に着火させて火葬や
●大樹の下には死体が眠って
「絶対壊れない鎧なぁ」
御魂・神治(除霊(物理)・f28925)は、試しに爆符を投げつけた。
それはドラゴンゾンビに張り付き、盛大に爆ぜる。
されど、燃え砕けるどころか煤一つない始末。
だが、それだけで神治は見抜いた。
「なるほどなぁ」
確かに頑丈である。壊す事は不可能だ。
が、今の爆風がわずかに潜り込んだ。
それは即ちの所隙間があり、その隙間には攻撃を打ち込めば通じると言う事実である。
「それを着ている本体が頑丈ちゃうんならな」
除霊の結界が展開されると同時、神治は攻撃の準備を始める。
ドラゴンゾンビの生み出した屈強な幽霊たちはその結界に阻まれ、彼に攻撃を届ける事すら敵わない。
あとは細工は流々、仕上げを御覧あれ。
爆龍符を無数に展開させれば、一気に起爆。
霊たちが弾け飛び、爆風が広がり、そして、それが吹き込む隙間がよく見える。
「鎧が頑丈なのが仇ってもんやで」
その隙間目掛け、森羅の弾丸が打ち込まれた。
チュン、と言う音をあげ弾丸が弾かれる。
されど、目的は弾丸にあらず、その弾丸にこめられたエネルギーそのもの。
物理的なものは阻めど、エネルギーと言う熱量そのものを隙間に吹き込む事を防ぐのは不可能。
そのエネルギーを糧に、森羅の弾丸は根をはっていく。
比喩表現にあらず、それは物理的な植物と化して大樹が芽生えるのだ。
メキメキと言う音をあげ、育っていくそれは質量と共にその腐肉を押し上げ圧迫する。
立派な大樹が芽吹く頃には、神治はすでに仕上げを投じていた。
「ほんじゃ、火葬のお時間や」
その大樹目掛け、炎が放たれた。
ほとばしる紫電を放つ紫電符が大樹に引火し、大樹もろとも、その腐肉を燃やし始めたのであった。
大成功
🔵🔵🔵
宮落・ライア
演出真の姿:半透明な大剣を持ったもの
単一構成。破壊は物質の連結を破壊するからこそ破壊できる。
あの鎧にはその連続性が無く連結性がないから破壊は出来ない。
真実神の御業の賜物だな?
まぁいい。
鎧なんて無視するから。
『運命を切り開け』で鎧、肉体を無視して生への執着と言う悪縁を斬り割く。
死臭晒して死体引き摺って、自らの為に死を作ろうとするその執着は悪だ。
それを望む感情と願いを断ち切ろう。
死を受け入れろ。
●運命を切り拓くもの
「単一構成……」
破壊とは、物質同志の連結を破壊することからこそ可能である。
つまり、この絶対物質とはその連続性がなく、連結性がない。
故に破壊するべき連結部分が存在しない絶対不壊の存在である。
「真実神の御業の賜物だな?」
それこそ、正に神の手によってなされねば作り上げられぬ。
偉業を通り越した奇跡の鎧。
確かに、あの鎧をどうにかすることは不可能である。
惜しむらくは――――。
「なら、鎧以外を切ればいいだけだろ」
ただ、単純な物理手段を持つ相手だけではなかった、と言う事。
宮落・ライア(ノゾム者・f05053)は薄い、薄い大剣を手にした。
透き通るような半透明の刃、まるでガラスのようにも思えるそれ。
絶対の鎧を前にすれば一瞬で砕け散るような大剣を構えた。
「その執着、私が断つッ!!」
腐敗して死臭を垂れ流し、にごりきって蛆すら湧き出る身体を引きずる様は最早滑稽を通り越して気持ちが悪い。
挙げ句、その為に無数の罪を積み上げようとするなどその執着心は紛れもない悪。
薄い羽根のような透明な剣に輝きが収束する。
願いと祈り、想いと意思、夢や希望、そう言った不確かで、だけれど確実に存在する想念たちを束ねた星の剣。
「死を、受け入れろぉッ!!」
放たれた光星の一太刀、それは絶対不壊は傷つけず、ドラゴンゾンビの怨念のみを立ち、その執着と言う心のみを切り裂いていった。
大成功
🔵🔵🔵
カタリナ・エスペランサ
死にたくない、ね。その思いまで滑稽と笑いはしないけれど
疾うに手遅れよオブリビオン。素直に骸の海へ還れば楽になれるわ
こういう鎧持ちの処理も慣れてきたわね
《空中戦》で《遊撃》に回り【神狩りし簒奪者】発動
《浄化・祈り》も込めた《属性攻撃+範囲攻撃+焼却+継続ダメージ》で《蹂躙》、敵UCの霊を焼き払う黒炎に敵本体の全身も包んで弱点を炙り出しましょう
死角から生み出す影鎖の《騙し討ち》により本体を《捕縛・体勢を崩す》事で隙を作り白雷槍を《早業+クイックドロウ》、《属性攻撃+マヒ攻撃+貫通攻撃》で《串刺し》に。
これで敵UCを封じ霊を浄化
暴いた弱点を味方も狙い易いよう連携を念頭に白雷槍の連射で追撃していくわ
●疾うに手遅れ
「死にたくない、ね……」
カタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)はその想いを滑稽とまでは言わない。
だが、しかし、その姿・形は最早とっくのとうに手遅れだ。
死にゆく骸であるゾンビ体であると言う事は生前すでにそうであったと言う事。
そして、それがオブリビオンであると言う事。
つまり、過去の残影から蘇った時点で屍龍であったこのドラゴンは、すでに姿・形ですら過去の残影たる骸の海にすら存在しない。
すでに死んだ、と言う形こそが、この世界での形なのだ。
「骸の海へ還してあげる」
影が変じて、そのドラゴンゾンビを縛り上げる。
無敵の鎧、無敵の盾、無敵の壁。
なるほど、如何なる攻撃も通じぬとあれば無敵であろうとも。
そう、それが如何なる攻撃でもあるのならばである。
此度の無敵はあらゆる手段を持ってして破壊できぬ、と言うだけ。
それを縛り上げるは容易だし、それを行動不能にするのもまた容易である。
影なる縛鎖によって縛り上げれば後は最早壊すまでもなし。
浄化と祈りの力によって聖別された黒い炎によって鎧をまるごと熱する。
熱量とて無効化するであろうが、それはあくまで鎧そのもののみ。
それが纏うものである以上、その隙間より熱量は入り込む。
膨大な熱にその皮膚を焼かれ、他の猟兵によって体内に埋め込まれた大樹の芽に引火してこれまた焼き尽くす。
最早逃げ場なく熱量が閉じ込められその竜の腐肉を焼き払う。
されど、その苦しみにもがきながらもさすがの竜の生命か。
ドラゴンゾンビは未だに断末の悲鳴をあげながらも生きていた。
大成功
🔵🔵🔵
秋津洲・瑞穂
なかなかの難敵と対峙してるわね、レオさんとクレリさん。
……そういえば名前を聞いていなかったわ。ま、いいか。
為すべき事を為しましょう、お二人さん。
「新当流太刀術……ではなく」
忘れてた。新調した薙ぎ槍を使うわよ。
使い方は判らないけどメガリスだから、たぶん丈夫でしょう。
折れなければそれで結構。
「神流槍術、秋津洲瑞穂。参ります」
太刀術にしろ槍術にしろ、元々鎧の隙間を狙うのが当たり前。
鎧が何だろうとぜんっぜん関係ないわよ。残念様ね。
きつねの爆発的なダッシュ20は一歩目で最高速に達する。
何が来ようが野生の勘20/見切り20でそのまま駆け抜け、
串刺し20にしてから破魔20/浄化20の力を叩き込んでやるわ。
●切っ先三寸でものは殺せる
「なかなかの難敵と対峙してるわね」
かつて救った二人を背に、秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)は薙槍を構える。
聖騎士レオンハルト、司祭イーニァ。
……そういえば名前を聞いていなかった。ありゃこりゃうっかり。
まあいい、どうせ名前など聞かずとも。
「今は為すべき事を為しましょう」
絶対の甲殻を纏いながらも、度重なる猟兵たちの攻撃により、腐肉を焼かれゆくドラゴンゾンビ。
その鎧に陰りはなく、されど、その鎧をも無意味とする知恵と策略により、それは疲弊しつつある。
「新当流太刀術……ではなく」
それは彼女がいつも好んで使う太刀ではなかった。
松葉号と名付けられたそれはまるで薙刀のようにも見えた。
されど、これは槍なのである。
そう、それこそが薙ぎ槍・松葉号と言う存在であった。
「神流槍術、秋津洲瑞穂。参ります」
だが――――これは人には過ぎた槍でもある。
この松葉号はメガリスと言う超文明の遺物でもあったのだ。
されど、その真価は使わない。使えない。
使い方がわからないからだ。
だが、それでいい。
思い切り振るった薙ぎ槍が絶対の甲殻を思い切り叩く。
当然の如く傷はないが、その薙ぎ槍にとて傷はない。
「折れなければ結構」
今のは攻撃にあらず、どれだけ頑丈かを確かめただけ。
そう、互いの頑丈さを。
秋津洲瑞穂と言う娘の武芸の真髄はここよりあり。
薙ぐように振るわれた腐肉の尾撃は一歩で避けられた。
その後、すい、と前に出るようにもう一歩。
同時、瞬時にその身が加速する。
瞬歩、縮地、呼び方は様々あるが、狐としての脚力と武芸としての技術その双方噛み合う事で一歩目で最高速に彼女の歩みは達するのだ。
その速度であっては下手をすれば衝突事故すら有り得る。
しかして、武芸の極みに達した戦術眼と戦闘経験と鍛錬の極致、そして獣としてのその眼がその万が一ですら許さない。
「太刀術にしろ槍術にしろ、元来鎧の隙間を縫う鎧徹が当たり前」
その研ぎ澄ました一撃は無敵の甲殻を纏った屍竜の無防備な鱗を撃ち穿つ。
そこから流し込まれる膨大な祓魔の魔力が魔を払い、浄化し、腐肉を溶かしていく。
「その鎧が御大層なものなのはわかったけど、ぜんっぜん関係ないわよ、残念様ね」
引き抜かれた傷跡より、膨大な腐汁が溢れ出た。
大成功
🔵🔵🔵
シャルロット・シフファート
鎧の隙間に打ち込めば攻撃が通る。ならいくらでもやりようがあるわね。
UCを起動させてオート射撃機能を有した狙撃銃型の兵器を創造。
この狙撃銃は弾道操作の操縦性を限界まで高めていく。
これで銃弾を鎧の隙間に叩き込んでいくわ。
無論、それだけじゃないわよ。銃弾については浄霊特化型の対アンデッド弾頭を創造、アンデッドに纏わる事象に対して絶対的な相性差を実現する。
その銃弾が限界突破した精密操縦性を誇る弾道操作機能にて踊るように悪霊や鎧の隙間からドラゴンゾンビの肉体、死霊術系統UCへと叩き込まれて浄化していくわ。
これで終わりよ。躯の海へと帰りなさい!
●間隙を穿つ
『オオオオオォォォォ』
焼かれ、穿たれ、無敵を纏ったはずの屍竜は悲鳴をあげ続ける。
シャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス・f23708)はそれを見ながら頷く。
「絶対無敵の装甲、それも隙間に打ち込めば意味がない。ならいくらでもやりようなんてあるわね」
暴虐の終焉、告死と鏖殺を宣する人の造りし神滅の剣にして弾丸。
唄うように紡がれるその言葉、それは世界の法則理を書き換える理外の業。
それは神界を砕く夕闇に染まる――――聖光に満ちていた。
歌い終えれば、その手に握られしはスナイパーライフル。
そして、銀色の弾丸を指先で弾けば甲高い音をあげ、装填された。
現代兵器の最先端のように見えるそれは精霊炉を宿した人造にして神造兵器。
人の作り上げた神の域に迫り、神殺しをも可能とする抹殺の宝具。
「さあ、終わらせてあげるわッ!!」
かくて、銃弾は装填され、引き金は引かれる。
理外の理によって作り上げられた銃より放たれるそれは既存物理法則に従いなどしない。
不可思議なジグザグの軌跡を描きながら、狙ったべき場所のみを穿つ為に空間を跳躍し、物体を透過し、標的の目標に突き刺さる。
音速や光速、そう言う問題ですらない。
それは放たれた時点で命中が確約された告死の弾丸であった。
しかし、如何な理外の理の銃であってもたかが弾丸一つで屍竜を殺し切る事などは出来るのか?
否、出来るのである。
理外の理の銃より放たれる弾丸が既存物理法則に従う?
あり得ない、法則と言う理から解き放たれたものより生成されたものなれば、弾丸とて異常の理。
アンデッドに対する絶対法則を備えた浄化の弾丸。
それは火薬代わりに内側より弾けて聖光を撒き散らす。
浄化の光が針のように内側から竜皮を貫き、溢れ出た穴からの浄化の波動が取り巻きだっていた幽霊すらも蒸発させる。
穴だらけになった身体より腐汁を溢れさせながら、竜は断末の悲鳴をあげ続ける。
されど、その骸は未だ潰えず。
「しぶといわね、骸の海にさっさと還してあげるわ」
シャルロットは再び弾丸を装填し、叩き込む構えであった。
大成功
🔵🔵🔵
死之宮・謡
アドリブ歓迎
ほうほう…貴様は理解出来んし…無様だな…
嗚呼、そう迄して死を拒むか…既に過去よりの異物と成り果てているにもかかわらず…
不快であり…愉悦である…死ぬが良い
先ずは・呪詛を籠めた黒霧で戦場を満たして同様の呪いを纏って身を潜め、その呪いの動きで相手の鎧の隙間を探し、挑発する様に散発的にクレイアスターで撃ちながら隙間を狙っていく
そのまま潜伏と挑発を繰り返しながら鎧の隙間から入り込ませた霧の呪いを刃に変えて切り刻み
最後は【槍吟】で全方位から攻撃して隙間も刺し貫く
●不愉快
「ふむ……」
断末の悲鳴をあげる屍竜を死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)は興味なさげに見た。
否、不快さすら帯びていた。
別に腐ってて臭いからとかではない。
その在り方そのものが不愉快であり、そして愉快でもあるからだ。
「貴様は……なかなかに理解ができん……が、その無様さは愉快だな」
死を拒む癖に過去の遺物と成り果てている。
過去の遺物と成り果てた時点でそれは死んでいる。
そして、多かれ少なかれ、そうした連中は過去の遺物となった時点の姿を保つものだ。
つまり――――こいつに生前と言うものは存在しない。
仮にあったとしてもそれは遥か忘却の彼方である。
「では殺してやろう」
呪詛がこめられた黒霧が蔓延り、屍竜を覆う。
その霧はやがて、無敵の装甲の隙間に入り込んでいく。
呪詛はじょじょにその表皮を汚染していく。
「さあ、殺してやるから存分にあがくがいい」
黒矢が放たれ、その無敵の甲殻を穿ち、されど傷一つつけれぬまま苛立ちだけを溢れさせる。
あげき、暴れまわれ、咆哮する度に黒霧は鎧の中に蔓延していく。
どれほど暴れたのだろうか、頃合いと見たか謡が紛れていた闇より現れた。
「チェックメイト……」
指先を弾けば、霧の呪いは刃と変えて鎧の内側と体内をずたずたに引き裂いた。
竜の叫びは叫びにすらならず、無音の絶叫が戦場に響き渡った。
大成功
🔵🔵🔵
上野・修介
※アドリブ、連携歓迎
後のことを考えるならあまり時間と労力は掛けたくはない。
しかし、あの『鎧』を拳で破るには一手間必要だろう。
「……さて」
呼吸を整え、無駄な力を抜き、敵を『観』る。
まず召喚されたゾンビや霊を処理しつつアサルトペンを目狙いで投擲し挑発。
「こんな雑魚ではこちらを倒せないぞ『腐れトカゲ』」
相手が突っ込んで来るのに合わせて地面を打撃し横に跳ぶと同時に土埃をたて目くらまし。
狙うは前腕部の付け根。腋腹辺り。
肩部駆動の関係で鎧は完全には覆われず、衝撃を『中身』に通せるはず。
サイドから敵に向かって突貫し、そのままに一撃。
そこからUCを用いて拳を密着させた状態から全関節を螺旋による勁を透す。
●勁力、岩をも透す
「……さて」
敵首魁のことを考えるならばあまり時間と労力をかけられない。
だが、上野・修介(吾が拳に名は要らず・f13887)は拳で戦う男。
如何に鍛え上げた拳とて、あの鎧を砕く事は不可能。
ならば、手間暇をかけねば、あの竜を料理することはできない。
だがやるのはいつも通りの行程だ。
呼気を正して、適した力の抜き、敵の観察。
召喚されたゾンビたちはすれ違い様の拳で打倒出来る程度の代物。
結局の所、修介にとっての一番の問題はあの鎧でしかない。
龍鱗、鋼、あらゆるものを拳によって砕いた男にとって、護りとはその程度でしかない。
だが、あれは、あれだけは最早次元を違えている。
故に。
「こんな雑魚ではこちらを倒せないぞ、腐れトカゲ」
攻撃用の投擲ペンが放たれ、竜の腐った瞳を一つ潰した。
絶叫があがり、怒涛の怒りが放たれる。
その質量のままに押しつぶそうと迫るそれ。
だが、それは読んでいた。否、"誘って"いた。
強い震脚、大地が砕け散り、修介の身体が横にずれる。
同時、陥没した大地から砂塵があがり、戦場を覆う。
砂塵に紛れ、修介は踏み込む。
ひたり、と当てられた拳、それは脇腹。
可動部の関係上、決して覆いきれぬ無敵の弱点。
隙間があるのならば、同様に薄い場所もある。
踏み込み、身体全体の回転運動。
重心の移動からなる絶妙にして洗練された動作。
そこから放たれるのは打拳。
されど、打ち込める隙間ほどもなく押し付けた拳では威力は出ない。
――――だが、これは拳によって打つ技術にあらず。
密着した状態から全身の重心移動と回転運動から放つ鎧徹しの技術。
乃ちのところ、勁力である。
弾けるような爆音が響き渡り、竜の体内を完全に破壊した勁の震動が全身に伝播し、その骨も腐肉もすべてを破壊し、損耗させきったのであった。
残ったのは体内の大樹に食い破られた腐った肉の塊のみであった。
その大樹とて、先の振動波の一撃でずたずたであったし、炭と化していたが。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『大天使ブラキエル』
|
POW : 岩腕
単純で重い【岩石でできた巨大な腕】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD : 絶対物質ブラキオン
【「絶対物質ブラキオン」の鎧】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、「絶対物質ブラキオン」の鎧から何度でも発動できる。
WIZ : 大天使の光輪
自身が装備する【大天使の光輪】から【破壊の光】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【徐々に石化】の状態異常を与える。
イラスト:藤本キシノ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠山田・二十五郎」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●大天使
『やはり我を阻むのは貴様たちのようだな、第六の猟兵』
光輝を帯びて、絶対を纏う偉大なる大天使。
部下に与えた岩の腕、絶対物質。
それらを纏い、相対するはオブリビオン・フォーミュラ。
『だが、我とて目的がある。最早致命的であろうが足掻かさせてもらおう』
その天翼を広げ、光輝と共にブラキエルは猟兵たちと対峙していた。
絶対先制の力、それと共に現れた首魁。
彼の先制の一撃を猟兵たちは凌ぎきれるかどうか。
戦いの行方はそこにかかっていると言っても過言ではなかった。
水島・可奈
(アドリブや合わせ歓迎)
ようやく見えたね、ブラキエル…!
先制攻撃はーーあえて受ける。『オーラ防御』や『情報収集』、『武器受け』も使って致命傷にならない程度に。それでもコード使わないんじゃあ彼我の力は圧倒的だろうね。
…それが、君の力…なんだね。
…でも、こっちにも奥の手はある…
【暴走】発動!
天使の姿に強制変身!
貴方の存在を私は許すことはできません。
私の力を暴走させてでも、止めてみせましょう。
コードで強化した反応速度で先制の効果時間が終わるまで逃げつつ、羽や顔を狙います。
羽や顔は流石に鎧で覆わないでしょう…
自暴自棄な貴方はまさに『堕天使』ですね。
過去に囚われ、自暴自棄になった貴方にはお似合いです。
●天使として
「漸く見えたね、ブラキエル……!!」
「来たか、第6の猟兵」
水島・可奈(少女自由に夢幻を掴め・f01117)はブラキエルと対峙する。
最早言葉を交わす必要もない。
互いに互いが排除すると決めた関係性。
故にブラキエルは絶対なる物質『ブラキオン』を纏った腕より今まで蓄えてきた無数のユーベルコードを繰り出す。
それに対する対策は、可奈はあえて取らない。
オーラを身体にめぐらせ、目したそれより情報を解析・読み取っていき。
そして、適時それを武器によって弾き、受け流し、受け止めていく。
ユーベルコードの嵐が治まる頃には、可奈の身体はぼろぼろであった。
『どうした、第6の猟兵。最早死に体と言う訳ではあるまい』
「……うん、そうだね……そして、それが、君の力……」
『嗚呼、その通りだ。……それがどうかしたか』
「なら、こっちにだって切り札が……奥の手が、あるッ!!」
可奈の身体が輝き、光の繭に包まれる。
しかし、その繭の中では恐ろしい魔力の乱気流が暴れ狂う。
いつもは、普段は抑え込んでいるその膨大な魔力流。
けれど、今はあえてこれを、解き放つ。
繭が破れそこから光の翼がそそり立つ。
その姿こそが奥の手、その姿こそが切り札。
『……そうか、貴様は……』
「貴方の存在を私は許せない、だからこそ……止めてみせますッ!!」
その加速は一瞬、瞬時に最高速に達した。
歴然とした速度の差を認識できなかったが故にその顔面に可奈の拳はめりこみ、その端正な顔を弾き飛ばす。
『がッ!?』
「自暴自棄な貴方は正に堕天使……過去に、囚われッ!!」
この姿は、いわば天使化とも言えるこの現象は。
己の命を削る自己犠牲の業。
制限時間があるが故につけるならば速攻。
「自暴自棄になったッ!! 貴方に、お似合いッ!! ですよッ!!」
乱打、乱打、乱打、乱打。
嵐のような乱打に、とどめに螺旋の勁を徹した一撃の拳。
「堕天使なら、堕天使らしく、墜ちてなさいッ!!」
その一撃が深く突き刺さり、ブラキエルを大地にへと叩き墜とした。
大成功
🔵🔵🔵
亞東・霧亥
・先制対策
『戦闘知識』から岩石の脆い部分を見定め『集中力』を研ぎ澄まし、瞬間的な『怪力』と『グラップル』を用いた『部位破壊』で岩石の腕を迎撃。
【UC】
過去の激戦から書架の王『ブックドミネーター』に変身する。
時間凍結氷結晶を纏い、戦闘知識に比例した戦闘力増強と飛翔
能力を得て、ブラキエルと対峙する。
レベル×100kmの速度で動き回り、死角を突いての『不意打ち』や『残像』を囮に『暗殺』を試みる。
(書架の王の声音で)「目の前の無駄にも心を折らず、君はよくやった。だが、ここまでだ。僕と書架へ還ろう。」
※アドリブ、共闘可。
●友よ、友よ、いずこへいくのか
『やはり第6の猟兵……どこか侮っていたか、否、驕っていたか』
陥没した大地から身を起こす。
ざ、と吹き荒れる砂塵を分け、亞東・霧亥が現れた。
次なる猟兵の姿を認めたブラキエルはその岩の腕を握り込み、叩きつける。
振り下ろされた拳、霧亥と言う男はその僅かな数秒。
一瞬の数秒、されど永遠の交錯。
極限にまで研ぎ澄まされた集中力を持ってして、過去の経験から導き出した論理的結論。
その岩の腕の致命的部位に、己の持てるだけの力と技をもってして、その腕を受け止め、そして。
「ふッ!!」
呼気を抜いて、適切に受け流しながら、技をかければその岩の腕は駆動部よりへし折れる。
岩の腕は破壊されてなお、周囲の岩石を集め再生を続けるが、一撃凌げばそれでよし。
「――――いくぞ」
霧亥が纏うものは、今は決まっている。
その身を時間凍結氷結晶が覆えば、霧亥の姿が変貌していく。
ブラキエルが目を見開いた。
『バカな……いや、幻覚、違うな……だが、貴様は彼であって彼ではない……ッ!!』
その通りだ。
彼の朋友たるブックドミネーターは骸の海に帰った。
ここにいるブックドミネーターは霧亥の生み出した幻身にしか過ぎない。
されど、その技術もその能もそのすべてが彼の朋友のそれそのものだった。
『ぐっ、違う、貴様は、貴様はぁッ!!』
「目の前の無駄にも心を折らず、君はよくやった。……だがここまでだ」
だが、その声音は――――まさしく彼だった。
見開いた目が最大にまでに至り、あまりのことに言葉すら失う。
同時、その胸に時間凍結氷結晶が突き刺さり、ブラキエルの身体を貫いた。
「僕と書架へ還ろう」
嗚呼、なんて甘美なる誘い。
応えたくなる。応えてしまいたくなる。
だが、だがしかしだ。
『まだだ、まだ可能性の残滓はごくごくわずかにあるのだから……ッ!!』
まだ戦える力があるのならば。
ブラキエルは戦わねばならない。
それこそ、先に散っていった友の為にこそ。
大成功
🔵🔵🔵
プリンセラ・プリンセス
連携・アドリブ可
人格をケイに上書き。
先制攻撃は○第六感○幸運○見切り、馬に○騎乗しての機動回避。命中する場合は○オーラ防御○激痛耐性で耐える。
使用するユベコは残弾行進曲。
だがこれはコピーされても問題ない。なにせ相手の武器は銃ではない。銃でなければ「残弾」とはいえぬ。両手の武器の残弾数を宣言することができない。
つまりコピーしても使うことができない!
「さぁ両手の残弾合計30発。それが三途の川の渡し賃だ!」
○スナイパー○鎧無視攻撃○誘導弾の○一斉発射でブラキエルを追い詰める。
撃ちながら○ダッシュで接近。
両方に1発ずつ残しておいた最後の弾を○零距離射撃で叩き込む!
●なればこそ
「なればこそ、です」
プリンセラ・プリンセス(Fly Baby Fly・f01272)はばさり、とスカートをはためかせ、その腕を横に振るう。
そして歌うようにそれを口ずさむ。
「彼の者よ、来よ――――戦いの時間ですッ!!」
同時、その身が変貌し、スーツ姿の少女となる。
その手に構えるは二挺の拳銃。
『なれば、よし。戦の覚悟ありなれば』
ブラキエルは、猟兵たちに打ち据えられた身体を動かす。
まだだ、まだこの身は戦える。
その絶対の物質による纏を纏てプリンセラと対峙する。
放つ一撃は彼の猟兵たちとの戦いを経て会得した爆炎の符。
それらが縦横無尽に張り巡らされ降り注ぐ。
プリンセラはその全ての符、一つ一つをその瞳で捉える。
降り注ぐ軌道を目で捉え見切り、第六感に任せるままに軍馬で走り抜ける。
それには幾ばくかの幸運混じりの吶喊戦術。
されど痛みはない。
自身が纏うオーラが盾となり、その痛みを耐えうるだけの強化もなされた。
爆雨をくぐり抜けさえすれば、後はこちらの番である。
「右に15発、左に15発、それがお前の大望を阻む高い壁だッ!! 超えられなきゃそっくりそのまま三途の川の渡し賃だぜッ!!」
軍馬より跳躍し、天より構えたる十字の銃。
炸裂する音を響かせ、弾丸の雨が降り注ぐ。
絶対の盾ブラキオンがそれを受け止め、そしてそれを模倣する。
しかし、模倣する意味はない。
模倣された途端に、それらは無意味に、無為に大地にばらまかれた。
『……なるほど、そういうことか』
「そういうことだぜッ!!」
そう、この理外の力、ユーベルコードは弾丸を生成し、弾丸で撃ち貫くもの。
そして、弾丸とは射出される飛翔体であり、射出する為の土台が必要なもの。
銃そのものはプリンセラの元々の持ち物。
故に弾丸そのものを生成した所で撃つべきが手元に存在しない。
「――――とったぁッ!!」
『見事だ』
そして、生じた僅かな一瞬の隙。
その隙にて殺された間合い、その距離、ゼロ距離。
炸裂音が二回響いて、弾丸2つがブラキエルの身体を貫いた。
大成功
🔵🔵🔵
御魂・神治
大将のお出ましやな
んー、最後まで火力ゴリ押しやったな、お互い様やけど
岩の腕の攻撃地点を天将の【情報収集】で予測して回避
その間腕を固定する為の【結界術】を回避しながら張り巡らす
空中に磔にするのに適切な位置を天将の【戦闘知識】で耳打ちしてもらう
結界が張れたら【破魔】の力を一気に流し込んで固定する
無理に動くと結界に締め付けられて【焼却】されるで、大人しくしとれ
その間鼻歌でも歌いながら天誅の【エネルギー充填】させて【リミッター解除】する
最期に言い遺す事は無いか?
無いならさっさと成仏してもらおか
『甕星』を真正面に撃ち込んで宇宙の塵にしたるわ
天誅ポンコツになるかもしれんけどな
●天誅
ぼたぼた、と二つの穴から血流を垂れ流すブラキエル。
それと対峙する御魂・神治(除霊(物理)・f28925)。
「んー……最後まで火力でゴリ押しやったな、お互い様やけど」
『最もわかりやすく雌雄もつこうと言うものよ』
「ほんならこの後の展開も予想つくってもんやろ?」
『然り』
ブラキエルがその岩の腕をもたげ、力を収束させる。
神治は、それに対応するべき、自らのサポートAIを呼び出す。
「相変わらずのごり押しですか」
「言う事きついねん、計算頼むで」
「する必要もなく木っ端微塵では?」
「わいがなってまうやろ」
腕の破壊する地点を再計算し、算出して送り出された座標。
それは天将の計算と違わずに大地を穿ち、神治を砕こうとした。
だが、計算がされていたが故に、その一撃は避けられた。
張り巡らされた結界、計算上に成り立った完全で完璧な布石。
それが岩の腕を縛り上げ、固定し、磔にする。
『なるほど』
ギギギッ、と言う音をあげ、きしむ音を響かせれば同時、その軋みと共に浄化の力が岩の腕を焦がす。
天誅に破魔と浄化の力をこめて構える。
「無理に動かそすると燃えるで」
『そのようだな』
「最期に言い残す事はあるけ?」
『ない』
「ほな、さよならや」
神器たる天誅、その引き金が引かれる。
轟音と共に解き放たれるは重力子。
全てを崩壊させる因子と共に解き放たれた閃光はブラキエルを飲み込んでいく。
リミッターを解除してまでの一撃、天誅がところどころから軋んで煙を噴いた。
もうもうと立ち込める砂塵の中、されど、その大天使は光輝を纏ったまま未だに立っていた。
ところどころを蒸発させながらも、それを補うように光輝で覆ったまま。
「ほんに化け物やな」
『貴様こそ』
大成功
🔵🔵🔵
死之宮・謡
アドリブ歓迎
さぁ、足掻けよ…諦観は詰まらぬものなぁ?まだ心を保つ相手の方が相手にしていて愉しいものな…
さぁ、魅せてみろ…貴様の最期を、な…私がそれを見届けてやろう
戦場を減衰の・呪いを籠めた黒霧で覆って光を掻き消し、闇に紛れて接近しながらレ・フィドラで攻撃
(一応鎧を纏っていたら奇襲によって隙間を穿つ。岩の腕は潜伏により回避)
そのまま潜伏と強襲を繰り返して只管削る
緩急をつけ、接近せずに呪刃の射出による攻撃も織り交ぜながら
最後はフィドラによる一閃と【黒滅】を叩き込んでフィニッシュ
●燃え尽きる閃光のように
「燃え尽きる風前の灯火のような様だな大天使」
『そういう貴様は愉快そうだな大魔王』
「無論だとも、諦観はつまらぬ。故に足掻け。私はその方が楽しい」
『ならば魅せてやろう、魔王、燃え尽きる一瞬の光輝』
「ああ、存分に見届けてやろうではないかッ!!」
放たれる天輪、その光が戦場を満たす。
されど、すでに満たされていたのは禍々しい呪詛。
光と闇が相撃ち、互いに互いを殺し合い、食み合う。
ジュッ、と言う音をあげ、死之宮・謡(存在悪:狂魔王・f13193)の身体を光が若干焦がした。
しかし、纏っていた闇がそれを相殺し、致命傷どころが焦げ跡一つを作るのみ。
彼女を殺し切る事はできず、そして、それは彼女が間合いに踏み込んだと言う事である。
振るわれた槍、されど鈍々しい音を響かせその穂先が弾かれた。
絶対の物質による護り、されどそれすらも愛しそうに笑えば、瞬速の二段突きが、鎧なき隙間を穿つ。
鮮血が闇の中に散り、天輪は闇に届かず。
なぶり殺すかのように闇の中からの乱れ撃ちによって闇はやがて真紅色に染まっていく。
血流によって闇が染められていくのだ。
力を奪われ、血を奪われ、そして、不条理なまでの呪詛が込められた紫色の焔と闇よりもなお黒い雷が放たれる。
それに焼かれ、焦がされ、なおも大天使はその光輝によって自らの身体を維持していた。
「その足掻きこそ、美事。私をもっと愉しませろよ、大天使」
『それが貴様のオーダーならば愉しませよう、大魔王』
天使と魔王の輪舞曲はまだ終わらなかった。
大成功
🔵🔵🔵
シャルロット・シフファート
その先制攻撃にシャルロットは耐えられず、石化した
他の猟兵も石化し、これで一安心できるだろう
そして直ぐに虐殺を始めねばーー
と、言うところまでが『万仙陣』によるアンタが望んだ『幻覚』よ
その幻覚に浸っている間に石化光線を避け、避けきらないようだったら召喚したキャバリアと装甲車グレムリンを遮蔽物として壁にし、破壊の光線を避ける
ともかく、先制攻撃を凌いだならUCで反撃
転がっている配下のブラキオンの鎧の残骸や土などを純粋な水属性.....五行に対応した相性を持って水属性魔術を行使する
出来るならばブラキエルの作り出し使役するブラキオンをも変換してみせるわ
●万仙陣の幻覚
「シャルロット・シフファートがアンタの大望を阻むわ」
シャルロット・シフファート(ツンデレの国のアリス・f23708)はブラキエルを阻む。
事、ここに至って大願が為るとは思えない。
されど、ブラキエルはその足掻きをやめることはしない。
天輪を放ち、その破壊の光で戦場が満たされる。
シャルロットはその光に飲まれ、石の彫像と化したのであった。
『……。…………?』
――――あっけなさすぎる。
そんなはずがあるものか?
これほどにまで阻んだ第6の猟兵、それがこれほどにあっけなくなるものか?
刹那、純然たるエーテルによって変換された水の刃が、その岩の腕を切り落とした。
ドズン、と言う音をあげ、岩の腕が大地に落ちて、そしれ崩れ去っていく。
『幻覚か』
「そうよ、アンタが望んだ幻覚」
あっけなさすぎる結果。
他愛もなさすぎる結末。
そんなもの、ありもするわけがないのに。
事ここに至ってなお、まだ慢心をしていた己を自嘲する。
大願は為すのが困難だからこそ大願だと言うのに。
『ならば、事は今から為そう』
「出来るものならねッ!!」
岩の腕を再生させ、再び繰り出す。
されど五行相剋によって水に剋くされる土ではあまりに相性が悪い。
放たれる水の剣と弾丸、それらによってことごとく岩の腕は破壊され、崩れ落ちるばかり。
とうとう、根本より断ち切られ動かなくなったそれを見て、ブラキエルは苦笑した。
『やはり、まだ慢心していたか』
「私たちをアンタは舐めすぎなのよ」
シャルロットは堂々と仁王だつ。
虐殺などはさせない、と言う絶対の意思と共に。
大成功
🔵🔵🔵
宮落・ライア
よぉぉぉぉおぉっぉっしゃあぁぁぁぁぁぁ!!
行こうか!
岩石でできた巨大な腕! 地形の破壊!
解!
地形が壊れるなら地面に居るな!
巨大なら側面走れるな!
相手の岩腕は巨大であり単純な動きなら、それを見切って気合でその腕を足場に飛ぶ。
その上からグラウンドクラッシャー。
どれだけ固かろうと脳みそ持ってるなら衝撃波でシェイクされればノー問題!けれどまぁ、私の為に死んでくれ。
私は英雄にならなければいけないんだ。
お前はその礎に、ふさわしそうだろ?
はっ、目的か。真意を知らずにそれを潰そうとするこっちはさぞ邪魔であろう。
●阻むもの、阻まれるもの
『だが、我はまだ負けるわけにはいかない。負けを認めてなどいない』
岩の腕が再度構築され振り下ろされる。
その腕が大地を打ち砕き破壊し、陥没させる。
強烈な一撃に宮落・ライア(ノゾム者・f05053)は巻き込まれていた。
……否。
「よぉぉぉぉぉぉおおおおっっしゃあああああああああああああッ!!」
陥没した大地、その側面。
宮落・ライアと言う女は、その重々しい剣で大地に傷を広げながら駆け抜けていた。
たとえ、地面が打ち砕けようとも、そこが消失したわけでなし。
直撃さえ受けなければ死にはしない。
飛び散る破片などは気にも止めず、振り上げられた一撃その全ての直撃を回避し、駆け抜ける。
「行こうかぁッ!!」
すでに鈍重で単純な一撃は見切った。
振り下ろされた一撃に対し、重々しい巨剣の一撃が振り上げられる。
刃と拳が打ち合い、甲高い音を響かせ、その巨剣が打ち砕かれる。
されど、拳もまた同様に打ち砕かれ崩れ落ちる。
振り上げた勢いのままに跳躍し、砕け散った巨剣を捨て去り、抜き放つは血肉骨。
意思に応じてその形を変えるそれが、巨大な鉄塊と化す。
「どれだけ硬かろうと衝撃は受け流せないだろッ!?」
振り下ろされた鉄塊、それが絶対の鎧ブラキオンに叩きつけられる。
衝撃が脳を揺らし、ブラキエルの身体が揺れる。
それを隙としたか、恐ろしい勢いで乱舞するように叩きつけられていく鉄塊。
衝撃が内部を揺らし、かき混ぜ、壊し、崩していく。
やがて、その整った顔立ちから血反吐が盛れた。
同時、とどめ、とばかりにその顎が鉄塊で打ち上げられた。
「私はヒーローにならなきゃだめなんだ、お前はその礎だ……ッ!!」
『――――そうか。だが我も止まれない。止まらない』
「ならやるこた変わんないよなぁッ!!」
再構築された岩の腕と鉄塊、それがまたぶつかりあった。
大成功
🔵🔵🔵
上野・修介
※アドリブ歓迎
調息、脱力、敵を観据える。
先手は相手にあり。
不壊の鎧と飛行能力持ち。
対してこちらの得物は徒手格闘。
「まあ、いつもの事か」
――推して参る
騎士に「『また』盾を借ります」と声を掛け背後に控えて貰う。
低い姿勢で突貫し、頭上からの振り下ろし攻撃による迎撃でのUCを誘う。
視線と殺気、体幹と重心の向き、関節の駆動から間合いと呼吸を読んで敵UCの発動を見切り、直前で地面を殴って後方へ跳躍し初撃を回避。
背後の騎士の盾を蹴り、反作用を利用して突貫し懐に組み付く。
そのまま突っ込む勢いを加算して頭から地面に投げ付けて鎧ごと『中身』を揺らす。
地面に叩き付けたら、駄目押しで鎧の接合部に『鎧徹し』を叩き込む。
●いつも通りにいつもの事
「……」
上野・修介(吾が拳に名は要らず・f13887)は息を整える。
機先は敵にあり。
不壊の鎧を纏たりて。
空を征く者なり。
その三ついずれも修介と言う男にとっての不利。
力を抜いて、適切な力によって構えを直す。
呼気は正した。
適切な力加減にした。
敵を見据えた上で戦力算定は終えた。
――――まあ、いつもの事だ。
こちらが圧倒的に不利なのは。
拳で戦う事しかできない愚直な男はいつだって不利を背負っているものだ。
「――――推して参る」
いつだって、男に出来るのはただ拳を打ち据えるのみ。
低い姿勢で突っ込む前、寡黙な聖騎士を一瞥する。
ただ、それだけでこの愚直な二人にはそれでいい。
大地を踏み抜き、修介が加速する。
振り下ろされる岩の腕、絶対先制の力。
視線、殺気、体幹と重心。
関節の工藤、間合い、呼吸。
ありとあらゆる戦闘技術・経験、そして積み重ねた感から導き出す答え。
振り下ろされた岩腕の前で足を一気に止め、慣性を押し殺す。
無理に殺されたそれがめきめき、と身体を軋ませるが今はどうでもいい。
振り下ろされる直前、一気に後方に跳躍すれば、岩腕が大地を打ち砕く。
『――――見事』
最早きれいに避けられたその一連の動きから、ブラキエルは自身がその後どうなるかを悟っていた。
聖騎士の盾を踏み台に、修介がそこを蹴りつけ一気に間合いに踏み込んだ。
その襟首を掴み、組み付けば、突撃の勢いのままに、全身を展開させ、重心を崩し、足を払い、その身を天地逆転させて――――。
大地にしたたかに叩きつけられた頭蓋。
おまけとばかりにその頭蓋を足で払えば、またその身体が浮き上がる。
最早、守る為の重心移動もできない無防備なその身体に拳を押し当てれば。
「喝ぁッ!!」
呼気と共に全身の体重移動、回転運動から繰り出した浸透勁が衝撃となり、ブラキエルの身体の中身、その全てを破壊した。
その証左は血反吐を再度吐いたそれが証明をしていた。
大成功
🔵🔵🔵
秋津洲・瑞穂
あなたは大天使ではなく、大天使であったものの残響。
過去に存在した大天使の姿を持つだけの、過去の化身でしょう。
天界の扉を開いて何とするの?
神獣刀を正眼に構えて、長い吐息を一つ。
「新当流太刀術、秋津洲瑞穂。参ります」
ダッシュ20で突撃、
フェイント20/誘惑10で先制攻撃を誘発して
野生の勘20/見切り20/残像40で回避。
「これはご丁寧に」
地形耐性10で駆け続け、
2回攻撃40一発目/カウンター20/串刺し20で『巨大な腕』を一撃、
あえて鎧に当てて衝撃で動きを止めたところに
「では御返杯」
2回攻撃40二発目。
鹿島新当流一之太刀を馳走いたしましょう。
●残響
「……」
果たして目の前のものはなんだったのか。
ブラキエル、それは骸の海から出たるもの。
それは、つまり、過去の残響でしかない。
かつては大天使であったもの、その名残でしかない。
秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)は、刃を正眼に構え吐息を漏らす。
「新当流太刀術、秋津洲瑞穂。参ります」
呼気と共に一気に踏み込む。
その歩みは光の如く、残影すら霞んで見える。
影を踏む速度の踏み込み、それに岩の腕を振り下ろした所で、当たるわけでなし。
その岩の腕は瑞穂の残響を踏みにじるばかりであった。
再度の振り下ろし、太刀筋合わせ。
響く残響が巨大な岩腕を跳ね上げた。
その拳が絶対の鎧に叩きつけられ砕け散る。
「あなたは大天使ではなく、その残響。過去に存在した大天使の姿、形を持つだけの過去の化身」
『――――然り』
「なら、天界の扉を開いて何とするの?」
――――答えはなかった。
答えるべき答えを持たなかった。
果たして、扉を開いた所で何があったのだろうか?
そも、過去の残響でしかないものが過去の残響を取り戻す為にあがいた所で戻ってくるのはただの残響、残滓でしか過ぎないのではないか?
「――――では、御返杯」
一撃必殺。
二撃必滅。
岩の腕の衝撃、それ以上に瑞穂の言葉による衝撃。
それはブラキエルの動きを止めるには十二分であり。
そして、それは絶対にして致命の隙でもある。
「鹿島新当流、一之太刀」
三撃絶殺。
雲耀に届く絶対神速の刃が閃いて、袈裟懸けに馳走見舞った。
大成功
🔵🔵🔵
カタリナ・エスペランサ
事情がどうあれ虐殺なんて巫山戯た手段を掲げた時点で害悪に過ぎないわね
まぁ、煩いのがまた騒いでいる事だし。暴れさせてやりましょうか
魔神の魂の封印を解き限界突破、真の姿を解放するわ
――所詮は異端異教の徒、神だ御使いだと喚こうが滑稽でしかない
だが、何より。貴様がオブリビオンである事が何より度し難い
我は神の創り給うた全き我であるが故に叛逆を選んだが貴様は?
在るべき形から歪み変質した紛いが何を吠えようと先の腐竜と変わらん
これ以上恥を晒すな
敵の動きを見切り攻撃を破魔・怪力で受け流し空中戦
劫火の嵐に包み鎧の弱点を炙り出す事で敵先制の利を潰す
忌名【失楽の呪姫】解放、暴いた弱点を黒雷にて穿ち引導を渡してくれよう
●叛逆の炎は燃えて
袈裟懸けに見舞われた斬閃の形に血しぶきが舞う。
猟兵の一撃、そこにさらに踏み込む閃雷があった。
反射的に打ち込まれる拳とて、その閃雷を掴むに能わず。
雷撃の拳がブラキエルを撃ち抜ち、その閃光が背から吹き出る。
「――――事情がどうあれ」
虐殺をよしとするなればそれは害悪に過ぎず。
また、異端異教をよしとせずはカタリナ・エスペランサ(閃風の舞手(ナフティ・フェザー)・f21100)の中にありし魔神王。
「所詮は異教の徒。過去の残響でしかない貴様が」
二度、三度と閃雷の拳が打ち込まれ、ブラキエルの身体を焼き砕いていく。
苦悶の声は漏れない。
それほどにまで、先の口撃は致命的に過ぎた。
「神の創り給うた全き我であるが故に叛逆を選んだ、されど貴様は」
四度、五度、閃雷と劫火がブラキエルの身を打ち砕いていく。
六度、七度、八度、九度。
叩き込まれる度に大天使の身体は散り散りにへと還る。
「在るべき形から歪み、変質して現世にこぼれ落ちたまがい物にしか過ぎない」
それが何を吠えようと腐り堕ちた古龍の骸と何ら変わらない。
大天使が腐肉と化す事を止めるように、魔神王の力がこめられた雷焔がその胸の中心部にへと叩きつけられる。
「これ以上、恥を晒すな」
そして、雷焔はその中心部で弾けて炸裂して、大天使を塵にへと返す。
最期の足掻きとして天界に挑んだ大天使。
さりとて、その最期は結局の所まがい物にしか過ぎず。
魔神王、是一撃により骸の海への残響と化した。
大成功
🔵🔵🔵