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勇者よ、地を統べ、天を征せよ

#アックス&ウィザーズ #猟書家の侵攻 #猟書家 #大天使ブラキエル #オウガ・フォーミュラ #宿敵撃破

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●天使は嘆く
「ターリア、レプ・ス・カム、リヴェンタ、アレキサンドライト、お前たちは私を恨むだろうか。その死に報いることもできずこのような愚行に走る私を」
 衣纏わぬ美しき男の周りに、無数の岩でできた手が伸びる。
「ウィルオーグ、ブラクテ、アンノウン、ア・ヴォート、ナハシュ、お前たちは私を見限るだろうか。今だ戦うお前たちを蔑ろにし引き出された私を」
 翼背負う神々しき男の前に、神の美しさを持つ鎧が現れる。
「そして友よ、君は私を笑うだろうか。あの月を染められず愚か者共に期待し0にも等しい確率に賭ける私を」
 剣持たぬ寂しき男の上に、満月が煌煌と照る。
「これが最後だ……界またぐ者よ、己が生まれし界を破壊せよ。万に一つもない、私の哀れな望みのために」
 男のそばに、二つの影が侍った。

●冒険者は抗う
「やー久しぶり。最近どう?」
「実家帰ったら水浸しになってて掃除させられたぞ!」
「うちは近所でやたらと火事が起こったらしく毎晩夜回りに駆り出されたな」
「変な人に誘拐されそうになったんで必死に逃げました!」
「あー……やっぱみんなそんなんか。いやあたしもだけど」
 一時解散し、久しぶりに集合した冒険者パーティ。どうやら別れている間も各々に色々あったらしい。
「ゆっくりお話ししたいですが……行かなければなりませんよね?」
「うむ。故郷を救ったのもあの勇者達らしい。恩は返さねばな!」
「我々は群竜大陸か」
「お土産は持ってくるよ!」
 久しぶりに集った四人は、しかしまた別の方を向く。
「「「「また一緒に冒険しよう!」」」」
 勇者を助け、そして生きて帰るために。

●勇者は戦う
「皆さん、とうとうオウガ・フォーミュラが出てきたっす」
 ミルケン・ピーチ(魔法少女ミルケンピーチ・f15261)を装備したアカリ・ゴールドが、真剣な顔で言う。
「アックス&ウィザーズのオウガ・フォーミュラ、大天使ブラキエルは天上界へ行く最後の方法として、アックス&ウィザーズ中で無差別大量虐殺を行うつもりらしいっす。よく分からないっすけど、そうすることで天上界の方からこっちに来てくれるみたいな、そんな可能性が微粒子レベルであるらしいっす」
 ブラキエル自身もダメ元の作戦のようだが、その程度の為に大量虐殺など企てるのが彼の本質を表しているとも言えよう。
「だからブラキエルとその配下を倒して欲しいっす。まず最初にお願いするのは、世界中に散った大量の配下『『豚房流法術士』子豚・ルルカ』を倒して欲しいっす。こいつらは魔法使いなんすけど、『岩の腕』を移植されていて魔法を多重掛けし、その威力を増大させているらしいっす。こいつらは数が多いっすけど、過去に猟書家と関わった人たちが援軍に来てくれるっす。その人たちと協力して欲しいっす。行く場所によって違う人がいるんすけど、まあやることは変わらないっす!」
 いずれも一般人としては相当な実力者揃いだ。上手く指示すればなかなかの戦力になることだろう。
「そいつらを倒したらブラキエルへ続く道が開かれるっす。ただしそこには『ダークプルティア『ダークツォルン』』という赤いオーラを纏う武闘家が現れるっす。こいつは『絶対物質ブラキオン』という物質でできた鎧を纏っていて、並の攻撃は通じないっす。ただ、この鎧を壊す方法も援軍の人たちが知ってるみたいなんで、聞いてみてくださいっす。あと一応、鎧の隙間とか狙えるみたいなんで、輝石も鍵も持ってないって場合はそっち狙ってくださいっす」
 強敵だが、決して御せない相手ではないはずだ。
 豚房流とダークプルティア。いずれも複数世界をまたぎ存在する集団。それを配下に一つの世界を殺しつくそうと言うのは、猟書家の首魁じみた言動をとる彼らしいとも言えるか。
「ダークツォルンを倒したら、いよいよ大天使ブラキエルの登場っす。こいつは大ボスらしく持ってるユーベルコードを先制で放ってくるんで、それを何とかかわしてくださいっす。もちろん本人も滅茶苦茶強いんで、躱した後も油断しちゃダメっす」
 フォーミュラ軍幹部、あるいはフォーミュラと同等以上と思ってかかる必要がある。ミルケンはそう猟兵たちに言った。
「こいつを倒せばアックス&ウィザーズに本当の平和が訪れるっす。ただブラキエルの言うことが本当なら天上界の人たちも相当ろくでなしみたいっすけど……まあ今はそんなこと考えてても仕方ないっす。とにかく今は、ブラキエルを倒すのが第一っすよ」
 未だ行く術のない場所の事よりも、眼前の巨大な危機をどうにかすべきだ。考えるのはそれからでいい。
「こいつを倒せればアックス&ウィザーズだけじゃなく、猟書家の侵攻自体に大きな楔を打てることになるっす。どうか皆さん、頑張ってきてくださいっす!」
 力強く言い、ミルケンは決戦の大地へと猟兵を送り出した。


鳴声海矢
 こんにちは、鳴声海矢です。
 今回のプレイングボーナスはこちら。
『第1章のプレイングボーナス……援軍と共に戦う。
 第2章のプレイングボーナス……鎧の隙間を狙う/アイテムを使う。
 第3章のプレイングボーナス……先制攻撃に対抗する』

 今回は章ごとにプレイングボーナスが違います。

 第一章の舞台は四か所から一つお好きな所をお選びください。場所と援軍は以下の通り。
 貝人の村(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=23736)…プリン フェアリーのウィザード×シンフォニア。
 脱衣温泉(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=24311)…カメリア エルフのシーフ×殺人鬼。
 ねとねと山(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=25321)…エイカ 人間のクレリック×聖者。
 地下都市ラズリーテ(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=30105)…コマチ ドワーフのバーバリアン×勇者&ドワーフ戦士団。
 シナリオ読むの面倒という方はお任せも可。一章終了後は敵出現装置『大天使の光輪』を逆用し二章の舞台へNPC含め全員が向かいます。

 第二章では強靭な鎧を纏う敵に対し、『天空城の輝石の欠片(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=31141)』または『猟書家後継の残した輝く鍵(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=32919)』を使い対抗します。使い方はNPCが教えてくれます。
 該当シナリオに参加した方は持っていることにしても構いませんし、参加していなくても貸与いたします。

 第三章では大天使ブラキエルとの決戦。彼は戦争ボスと同様、確定の先制攻撃を行ってきます。また強すぎるためNPCは戦力になりません。使うにしてもチョイ役レベルになります。敵の詳しい説明はあえてしません。ここからは君自身の目で確かめてくれ!

 鳴声のA&Wシナリオ総集編みたいな感じですが、参加経験なくてももちろん大歓迎です。おいしい所を持っていってください。
 ただし難易度は『やや難』ですので、判定はそれ相応に行います。

 それでは、真の勇者たちのプレイングをお待ちしています。
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第1章 集団戦 『『豚房流法術士』子豚・ルルカ』

POW   :    豚房流法術・ウォールオブバスト
対象の攻撃を軽減する【防御魔法により、壁の如き乳房を持つ体 】に変身しつつ、【そのまま前進してサイズと重量による制圧】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    豚房流法術・ダブルバストブラスト
【両手から放つ細い魔力波 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【両乳から放つ特大の魔力波】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ   :    豚房流法術・テンプテーションバスト
【激しく揺れる両乳 】から【幻惑魔法】を放ち、【魅了】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 アックス&ウィザーズの各地で、女冒険者たちが戦っている。
「あたしより倍くらい身長あるくせに……味噌汁でも作って待っててよ!」
「脱げだと? ああ、脱いでやろうとも。その方が私の技が冴える!」
「着替え持ってきてないんですよ! さっさと下山したいんです!」
「せっかく掃除したのだ、また汚されてたまるか!」
 彼女たちの前にいるのは肌も露な女術士。だが、豊満なその体には岩でできた異形の腕が直に生えていた。
 自分の腕とその腕から多重に魔法を放ち、冒険者たちを圧倒しつつ女は言う。
「全く貧乳の癖に……生意気ですわ!」
「「「「貧乳言うな!!!!」」」」
 違う場所、同じ時、四つの怒声がアックス&ウィザーズに響いた。
 だが彼女たちが引かぬ理由は怒りだけではない。真にこの場を征すべき勇者。それが来ると確信しているから。自分たちの役目はその勇者のため、場を整えること。それは命を賭すに値する端役だから。
 今こそ真打ち登場の時間だ。勇者よ、アックス&ウィザーズの地に舞い降りよ!
木霊・ウタ
行く場所はお任せ

心情
ダメ元で虐殺とは下衆だぜ
その執念は凄いけどな

命と未来を守り抜くぜ

NPC
待たせたな
援護を頼むぜ

戦闘
迦楼羅を炎の翼として顕現

空を飛びながらワイルドウィンドを奏で
旋律でNPCや仲間を勇気づけるぜ

熱き血潮ならぬ熱き炎が流れるこの身で弦を爪弾けば
響き渡る音の波紋は煉獄のごとき熱を孕む

地獄のメロディで子豚たちを紅蓮で包み灰に帰す
紅蓮で送ってやる

乳房の壁を爆炎噴出で回避

そのデカさじゃ視界は遮られるし
熱は空気を歪め間合いを狂わせるから
回避はわけないぜ

当てられた時にはカウンター気味に
ギターを叩き付けて岩腕を砕きながら
傷口からの獄炎でダメージだ

事後
そのまま演奏を続けて鎮魂とするぜ
安らかにな



 大天使ブラキエルの出現と共に、各地にオブリビオンたちは一斉に攻勢をかけ始めた。それはアックス&ウィザーズ全土に及び、ヴァルギリオスの脅威の去った伝説の地、群竜大陸でさえ例外ではない。
 岩の一つ一つに独自の生態系が築かれている浮遊岩諸島。その中にはある程度の知性を持ち、独自の文化を築いている生物もいる。ここにいる二枚貝の頭部を持った小人『貝人』もその一つであった。それ故に、彼らもまたブラキエルの成す虐殺の対象として選ばれたのかもしれない。
「女王の様な大きさの奴が大量に来たと思ったら、今度は我々より小さいのも来たぞ浅利さん!」
「どうやら大きい方が敵で小さい方が味方の様だぞ青柳さん!」
「分かってるなら下がってて!」
 貝人たちを守るべく、フェアリーのウィザード、プリンは襲撃者たちと戦っていた。冒険者としては一流の彼女だが、オブリビオンの集団を押し返せるほどの力はない。それでも戦うのは、本当の勇者の来訪を信じているから。
 そして、勇者は現れた。
「ダメ元で虐殺とは下衆だぜ。その執念は凄いけどな」
 自分でも望みなしと思っているその僅かな可能性のため、地上のあらゆる生命を虐殺しようというその狂気。凄絶なれど決して看過できるものではない。
「命と未来を守り抜くぜ」
 木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)はその決意と共に群竜大陸のへと降り立った。
「貝に貧乳に、今度は男……まったく、大外れもいい所ですわ」
 襲撃者、『『豚房流法術士』子豚・ルルカ』は、舌打ちをしながら豊満な体を揺らし、手のひらから光弾を放つ。ウタはそれを剣を振るって軽く弾き飛ばし、改めてプリンへと声をかけた。
「待たせたな。援護を頼むぜ」
「やっぱり来た! 待ってたんだからね!」
 プリンの歓喜の声を背に受け、その背から金翅鳥『迦楼羅』を翼として出現させる。その翼をはためかせ宙に舞い、ウタはギター『ワイルドウィンド』をかき鳴らした。
「うるさいですわね……黙りなさい!」
 なおも放たれるルルカの光弾。それをウタは空中で受けるが、様子見程度だった先の光弾とは違い本気で殺意を込めて放たれたそれはウタの体に傷をつける。
 だが、それでもウタは曲を止めない。
 熱き血潮ならぬ熱き炎が流れるこの身で弦を爪弾けば、響き渡る音の波紋は煉獄のごとき熱を孕む。
 その旋律を体現するかの如く、ウタの体から流れた血と歌が炎となり、ルルカたちの周りを覆った。
「目障りな炎……潰しますわよ、ウォールオブバスト!」
 ルルカの手、そしてその体から生える異形の岩の手がその豊満な胸を撫でる。するとそれに応じルルカの乳房が異常な大きさに膨れ上がり、そのまま彼女はウタの体にさえぶちあたる勢いで前進制圧を試みた。
「おっと!」
 自身からさらに爆炎を噴きあがらせ、その勢いで吹き飛んで躱すウタ。そのままルルカの上空に浮き上がるが、直撃よりましとは言え自爆移動のダメージは大きい。
「そのデカさじゃ視界は遮られるし、熱は空気を歪め間合いを狂わせるだろ!」
 その通り、ルルカはウタに狙いを定められず次の魔法の打ちどころを迷っている。だが、ウタもまた消耗が大きく、獄炎を出すだけの血が足りない。
「だったら、治って!」
 そのウタを、プリンの回復魔曲【シンフォニック・キュア】の旋律が取り巻く。癒しの旋律がウタの血を湧き上がらせ、もう一度炎の力を振るう力を取り戻させる。
「これなら、いけるぜ!」
 そのまま落下し、迎撃のため振り上げられた岩の手にカウンターでギターを叩きつけるウタ。その重い一撃は、岩の手、そして根元のルルカまでをも粉砕し、骸の海へ帰した。
 消えゆく敵を見ながらそのまま曲を続けるウタ。プリンもまた、彼の回復のため魔曲を歌い続ける。
「ありがとう、またも助けられた……」
「我々も、身を守る術を身に着けていかねばならないのかもしれんな」
 この二重奏が鎮魂歌になることを、そして貝人がこれからも平穏な暮らしを続けられるよう、そう祈って。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
急いだ方が良さそうですねぇ。
転移先は「戦力の少ない場所」でお願いしますぅ。

『FBS』を四肢に嵌め飛行して【崇卓】を発動、戦場全体に『超重力波』による[重量攻撃]&[範囲攻撃]を行いますねぇ。
子豚さん達の『術』は、強化されていても『胸を扱う性質』が変わらない以上『超重力』への対処は難しく、『岩の腕』と『胸』の重量を考えれば『超重力』は有効に働く筈ですぅ。
後は、通常攻撃の『術』を『FMS』のバリアと[結界術]で防ぎつつ『FRS』『FSS』の[砲撃]で叩き、完全に私に意識の向いた方は『冒険者』の方に仕留めて頂きましょう。

まだ猟兵不在の場所が有れば、交戦後続けて向かいますねぇ。



 子豚・ルルカの群れはアックス&ウィザーズ各地に散らばっている。それ故対処するにはどうしても手を分ける必要があり、手薄になるところがどうしても出てくるという心配があった。
「急いだ方が良さそうですねぇ。転移先は「戦力の少ない場所」でお願いしますぅ」
 だから夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は希望者のいない場所への転移を希望し、グリモア猟兵も他の戦力の行く先を見てから彼女の転移先を決めた。
 そして転移の光を抜けたるこる。その眼前に広がっていたのは。
「ここですかぁ……」
 おびただしいほどのねとねとであった。
 アックス&ウィザーズ某所にある、ねとねとまみれのねとねと山。以前オブリビオン退治とキャンプ場開設のための実地調査に訪れたことがあったが、ここが敵襲の対象となっているということは、まさかキャンプ場計画がうまくいったのだろうか。普通ならこんな所寝泊りどころかただ滞在するだけでも精神が削られていきそうなものなのだが。
「ああ、もう! 何で新しい法衣着てきたんですか私の馬鹿ー!」
 そう、今まさに半泣きでねとねとを振り払い戦っている人間のクレリック、エイカのように。
 そのエイカに、るこるは浮遊戦輪をはめて宙を浮きながら近づく。
「お久しぶりですぅ」
「え、あ……飛んで膨れる方! お久しぶりです! お待ちしてました!」
 大概酷い覚え方だが、この覚え方をされるのは初めてではない。そこに関しては特に言及することなく、るこるはエイカが戦っていた相手の方を向いた。
「服が汚れるのが嫌なら着なければいいのに。これだから愚かな貧乳は困りますわ」
 そう言って裸同然の体をねとねとまみれにしている子豚・ルルカ。粘液にまみれたその体は確かに豊満で妖艶だが、それ以上に邪悪な性質を持つ彼女を放置する理由にはならない。
「そちらはまあまあの胸をお持ちですが、今は与えられた役目の最中。残念ですが潰れて貰いますわ。ウォールオブバスト!」
 自分の手と巨大な岩の手、四つの手が粘液まみれの爆乳をこね回し、それで成形するかのようにその両乳を体を覆うほどにまで膨らませた。
 そのままるこるに向け突進を駆けるルルカ。地面を覆うねとねとが潤滑油代わりになっているのか、その動きは大きさを感じさせぬほどに機敏だ。
「大いなる豊饒の女神の象徴せし欠片、その祭壇の理をここに」
 るこるはそれに対し【豊乳女神の加護・崇卓】を発動。超重力を発生させることでルルカをその場で押し潰さんとした。
「ぐぅぅっ!? 潰れて……出そうですわぁ……」
 その巨体、そして岩の手の重量は重力の影響が大きかろうという目論見通り、岩の手は地面に叩きつけられ、巨大な乳房は上から押し付けられて伸ばされ切った下着に先端が飛び出している。動けない相手をそのまま仕留めてしまおうと、るこるは浮遊兵装たちに一斉砲撃を仕掛けさせた。
「おぉぉぉ……おぉぉぉぉぉん!」
 爆炎の中から上がるルルカの絶叫。だが、それは苦痛というより衝撃に震えるような甘い声。
「くふぅ……とんでもない刺激ですわ……」
 煙の向こうから現れたのは、無傷のルルカのバストであった。元よりウォールオブバストは防御強化を本分とする魔法。例え動けなくとも、その防御力は変わらない。
 さらにルルカは上向きに抑えつけられた岩の手から、いくつもの光弾を連続で発射させた。これもまた非物理の力の代表格である魔法であり、重力を無視し次々とるこるへと飛来する。それを円盤『FMS』が張るバリアで防ぐが、岩の手自体がブラキエルが授けた強化パーツ、その威力は絶大でこちらも防ぐので精いっぱいだ。
 どちらも有効打を与えられない膠着状態。このまま時間が過ぎて行けば、各地に分体が散っているルルカの方が大局的な勝利を掴んでしまう。
「……お願いしますぅ!」
「はい!」
 だが、それはるこるがここで単独ならの話。るこるの合図と共に、ねとねとの中に身を隠していたエイカがルルカを指さし、無防備なその後ろ姿に【ジャッジメント・クルセイド】の光を降らせた。
「びゃぎぃっ!?」
 奇声を上げ、全く持って無防備だった後ろの豊満を貫かれるルルカ。るこるは元より自分でとどめを刺す気はなかった。相手は前面が強いのだからそちらを自分が抑え、急所への一矢をエイカに放たせる。豚房流は巨乳の者に強い関心を抱くことも経験上分かっており、この分担がベストであると言うことをるこるは確信していた。
 魔力が消えていくのか乳房が元の爆乳に戻り、そのままねとねとの中に倒れて消えていくルルカ。
「うぅぅ……おのれ巨乳……!」
 そして自身もねとねとまみれになり色々な感情の入り混じった涙目となるエイカ。だが、ルルカは一体ではない、世界中に散らばっているのはもとより、この場にもまだ伏せている者がいるかもしれない。
「行きましょうかぁ」
 猟兵の手が届かぬところがあってはならない。そう考え、るこるはエイカを連れてねとねとの中を移動するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニクロム・チタノ
戦場・脱衣温泉
温泉でどんちゃん騒ぎは気が引けるけど今回だけは許してね、できるだけ壊さないようにするから
さてと、ここは胸に贅肉つけたヤツ等が多いね?
そんな胸で戦えるの?
問題は岩石の腕、あれをどうにかしないとまともに接近できないねそれなら
降り注げ反抗の星屑
星屑を防がせて接近岩石の腕に飛び乗る
驚いたかい、結構素早いのさ、なんて
本当はこのUCの鈍足効果
キミ達が遅くなったんだ!
岩石の腕で守られてるから回避が疎かだったね?
覚悟してもらうよ!



 群竜大陸にある『冷静と情熱の珊瑚礁』。様々な感情を強制的に起こす温泉が湧きだし、その衝動を堪えることで戦闘力が高まるという不思議な温泉だ。
 その中の一つに、『脱衣の湯』というものがあった。その名の通り服を脱ぎたい、という衝動に駆られる温泉で、脱いで入るのが当然なただの温泉と見れば危険は少なくこの場所の探索の初心者向けの場所、あるいは休憩所と言える場所かもしれない。
 その温泉地帯に、冒険者狩りを目的にした『子豚・ルルカ』の軍団が現れていた。
「温泉と言えば獲物が多いと思いましたが……貧乳一匹ですか」
 温泉に半身を付けたルルカはそう言って目の前にいる冒険者、エルフのシーフであるカメリアに手を向けた。
「く……正面から見つかってしまうとは……」
 湯気に紛れての隠密を考えていたが、運悪く見つかってしまったことに歯噛みするカメリア。こうなれば仕方ない。とにかく時間を稼がねば。そう思い短剣を握りしめた時。
「温泉でどんちゃん騒ぎは気が引けるけど今回だけは許してね、できるだけ壊さないようにするから」
 彼女の待っていた勇者が現れた。ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)。少し前に温泉に初めて浸かった彼女は、その時のことを思い出しながらもこの温泉を守るためここに立つ。
「ここは広い群竜大陸だ……多少壊したって文句は出ないだろう、勇者よ!」
 ニクロムの登場に、カメリアはそう言って下がる。実力において遥かに格上であり、下手な援護入らないだろうと察してのことだ。その意を受け、ニクロムもルルカへと向き合う。
「さてと、ここは胸に贅肉つけたヤツ等が多いね? そんな胸で戦えるの?」
「貧乳が一匹増えたところで何も変わりませんわ。貴女も消えなさい」
 ニクロムの若干本気交じりの挑発に、ルルカはうっとおし気に手をニクロムの砲へ向けて光弾を放った。それを苦もなく躱すが、ルルカは体から生えた四本の腕から連続で光弾を放ちニクロムを追い詰めようとする。
「問題は岩石の腕、あれをどうにかしないとまともに接近できないね。それなら……」
 重量級の部位を持つ相手ならうってつけの技がある。ニクロムは妖刀を掲げ、反抗の力をそこに込めた。
「降り注げ反抗の星屑」
 ニクロムの宣言通りに飛来する無数の星屑。それはルルカの頭上にまさに流星群として降り注ぐが、ルルカもそれに動揺はしない。
「無駄ですわ!」
 四本腕のうち岩の二つの腕で光弾を連射し星屑を撃ち落とし、自分の二つの腕で胸を掴んで揺らすルルカ。【テンプテーションバスト】の催眠波がニクロムの頭を侵し、その意識を揺らがせる。
「こんなことあなたには出来ないでしょう、そのままそこで大人しく……?」
 勝ち誇ったように己の胸を揺らすルルカ。だが、その胸が妙に重いことを手の感触から感じていた。乳房の主さではない。これは……
「驚いたかい、結構素早いのさ、なんて」
 その考えを途切れさせるように、自身の傍らからニクロムの声が聞こえた。岩の腕の上にニクロムは立ち、刀を構えている。ならば零距離で撃ち落としてくれようと光弾を放とうとするが、その動きさえ妙に遅い。
「本当はこのUCの鈍足効果。キミ達が遅くなったんだ! 岩石の腕で守られてるから回避が疎かだったね?」
 攻撃主体に動いたルルカの動きを鈍くし、相手の防御のための魔法や催眠魔法の発動自体を遅らせる。防御するのではなく相手の攻撃そのものを遅らせる形でダメージを避ける方法で、ニクロムはルルカに詰め寄った。
 こうなればもう自分の間合い、魔法使いに接近戦で負けるわけにはいかない。だが相手の催眠も着実に自分を侵して来る。だからこそ、急がねばならなかった。
「覚悟してもらうよ!」
 近接戦でルルカの体を滅多切りにするニクロム。ルルカは岩の腕を振り回して彼女を落とそうとするが、それも鈍足化の効果で勢いが足りない。
「おまけも頼むよ」
 素早さ自慢のカメリアにも隙をついて切り込ませて相手の動きを乱し、そして最後に、その豊かな胸の間を妖刀がつらぬいた。
「ぐっ……」
 豊満な体を倒れさせ、湯の中に沈むルルカ。
「無駄な体を持っているから重いんだ」
「全くその通りだ」
 消えゆくその体に言い捨てる、無駄なき体を持つ二人の心境。それは言わずとも、お互いには通じるものであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
ねとねと山……
豚房流……
最高の想い出が蘇るわ♥

『私達の楽園』で私と同じ強さの霊103人を召喚し
かつて救済したルルカに残り102人を憑依【ドーピング】
【誘惑・催眠術】で敵ルルカ達を魅了

さあ、ねとねとおっぱい祭りよ♥

抱きしめ合い、乳の先端をしゃぶったり
周囲の粘液をローション代わりに擦り合わせつつ
【化術】で肉棒を生やし【串刺し・慰め・生命力吸収】
順番待ちの子は両手と岩の腕で
両乳と前後の穴を慰めて待っててね♥

ルルカ:今の私はルルの103倍の強さ。
敵を片付けたらルルにリベンジですわ!
乳と肉棒から出る媚毒体液で蕩けさせ
顔を踏みつけ辱め……す、好き!?
もうっ! 意地になっている私が馬鹿みたいではありませんの



 一度現れたルルカが撃退されたねとねと山。敵の掃討に猟兵が動く中、その気配を察して別のルルカは山の裏手へと隠れていた。
「強い相手を一人殺しても効率が悪いですわ。弱そうなものが大勢いる場所を探しましょう」
 そう考え別のキャンプ地か、あるいは麓のに外里の方へ移動しようとするルルカ。その前方に湧きだす小さな泉に、一人の人影があった。
「ねとねと山……豚房流……最高の想い出が蘇るわ♥」
 そう言って湯気立つそのねとねとの湯を体に浴びるのはドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)。彼女も以前このねとねと山に訪れ、この場所にある小さな湯の泉に入ったことがあった。そしてその経験を想起しながら、ドゥルールはルルカへと向かい合う。
「死霊術とは不変不朽の美。その真髄は永遠の愛!!」
 早々に発動される【私達の楽園】。現れるのは103人ものオブリビオンの霊だが、ドゥルールはすぐにそれを一人を残して力に変え、そこに憑依させる。その残った一人とは。
「分体の作りすぎも考え物ですわね……」
 豊満な体に黒い下着と白いリボンだけの術士、ルルカであった。召喚されたルルカはその豊かな胸を下から掴み、大きく回すように揺らす。
「くっ……他のわたくし、集まりなさい! 全員で揺らしますわよ!」
 その場に残ったルルカを全員集め、同じように胸を揺らす敵のルルカ達。【テンプテーションバスト】の催眠波がぶつかり合い、辺りに誘惑の渦を撒き散らす。ドゥルールはそれをかわすこともなく浴びながら、自分の呼んだルルカの隣に並んだ。
「さあ、ねとねとおっぱい祭りよ♥」
 そう言ってドゥルールは戦闘にいた敵のルルカを抱きしめた。そのまま相手の僅かな着衣を脱がし、その舌を舐め、ねとねとまみれになった体を絡めあう。胸を揺らす動作で放つ催眠波はその分だけは封じられ、味方側のルルカの催眠がより強く敵に浸透していく。
 その間に自身に化術を施し生やしたものでルルカを貫き、そこから生命力を吸収するドゥルール。だが、残るルルカ達は連続で催眠波、あるいは一部の者は攻撃動作にも入っており、いかに召喚したとはいえどこの状況では多勢に無勢であろう。催眠波同士のぶつけあいも、その間に入ったドゥルールにその余波がまとめて襲い掛かり、その意識を揺らがし行動を阻害していく。
「順番待ちの子は両手と岩の腕で両乳と前後の穴を慰めて待っててね♥」
 ふらつく意識の中、ドゥルールは後ろに控えるルルカ達に自らも催眠術を放った。自分の呼んだルルカのそれとの相乗効果で、集団型である敵のルルカたちは抵抗しきれず両手と岩の手で自分をまさぐるものが出始め、その動きが鈍っていく。
 一度動きを鈍らせられれば後方にはテンプテーションバストを放ち続ける味方のルルカがいるのだ。そのまま崩し続けていくことも可能だろう。ルルカ達は岩の手を主に攻撃と魔法の重ね掛けに使っている。元々肉弾戦が苦手なこともあり、その頑強な力を防御に使うという発想がないことも彼女たちの弱点であった。
 ドゥルールが一人一人敵のルルカを仕留めていくが、味方のルルカもまたドゥルールを見て内心では別の事を考えていた。
(今の私はルルの103倍の強さ。敵を片付けたらルルにリベンジですわ!)
 以前このねとねと山でも同門の仲間と共にドゥルールに『リベンジ』をかけたが、その時は乱れる人数の多さで色々と有耶無耶になってしまった。今度は自分ひとりなのだからはっきり勝負を付けられる……その考えを見越したかのように、ドゥルールはルルカを嬲りながらルルカを見て笑った。
「そういうプライドの高い所、好きよ」
「乳と肉棒から出る媚毒体液で蕩けさせ顔を踏みつけ辱め……す、好き!? もうっ! 意地になっている私が馬鹿みたいではありませんの」
 肉体改造魔法まで使おうと考え股間をさすりあげていたルルカが頬を染め、顔を反らす。そのあからさまな反応にドゥルールはさらに笑みを向けつつ、以前は多種のフルコースを味わったこの場で、今度は一種のみの特盛を味わっていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

死絡・送
アドリブ共闘OK
ジガンソーレに乗り込み、地下都市ラズリーテへ向かう。
ドワーフ戦士団やコマチさんには猟兵であると伝え一緒に戦う。
戦士団の人達は何人かロボの掌に乗てもらいラッゾプーニョで射出し
ロケットパンチで勢いの付いた斧での斬撃をお願いする。
魅了には「俺にはロボがある!」と精神耐性と根性で耐える。
飛び道具は念動力で反らしを試みつつオーラ防御で耐えようとする。
相手がぶつかって来るなら、庇うで援軍をかばいグラップルで止めに
入りつつゼロ距離での光子魚雷一万発発射!! を使う。



 地下都市ラズリーテ。そこは昔ながらの地下に潜る生活を今も続けるドワーフたちの町。この町にも、かつて猟書家の手が伸びたことがあった。その時の事件は猟兵によって解決されたが、それが二度と町が脅威にさらされないという理由にはならない。
 そして現に、今この町はブラキエルの命を受けた子豚・ルルカ立ちに襲撃されていた。
「力技ばかりの連中なんて、いい的ですわ」
「それも石でできた安っぽい装備など」
 嘲笑するルルカの群れを、石でできた武骨ながら強靭な武具を纏ったドワーフ戦士たちが迎え撃つ。その先頭に立つのは、この町の出身者でありかつてヴァルギリオスに挑んだ勇者の末裔でもある、ドワーフの冒険者コマチだ。
「我ら伝統の武具と、勇者の血脈を甘く見るな!」
 そう言って石斧を振るうコマチだが、相手は弾幕の様に光弾を放ち得意の間合いに近づけさせない。鋼をも凌駕する秘伝の技法で作られた武器も、当たらなければ力を発揮できないのは戦士の常だ。
「馬鹿力と武器の大きさだけでわたくしたちに勝とうなど……」
 コマチたちの戦い方を鼻で笑うルルカ。その言葉に、真っ向から反逆するが如き巨大なる力がそこに現れた。
「ノーブルバット参上! ……ちょっと格好つかんがな!」
 コマチとドワーフたちの後ろ、洞窟いっぱいに太陽を模した巨大なロボットが現れた。低い天井に寝そべるように収まったその姿を、ドワーフ戦士たちは目を輝かせて迎えた。
「知っているぞ! こいつは地上で流行りの勇者専用最新ゴーレムだ!」
「え、いや、私こんなの見たことないけど……と、とにかく、それが本当なら!」
「ああ、待たせたな。猟兵だ!」
 以前キャバリアを見たことのあるドワーフ戦士の声に、そのロボット『ジガンソーレ』の主、ノーブルバットこと死絡・送(ノーブルバット・f00528)は堂々と答えた。
「それで、寝転がったままでどう戦うおつもりで?」
 ドワーフに合わせて作られた低い天井に収められたその格好に、ルルカの余裕は崩れない。だが、送もそれについては考えがあり、そしてドワーフたちもこの機体がこけおどしにならないことは既に知っていた。
「よし、乗ってくれ!」
 送はそう言いながら、ジガンソーレの両手を前に突き出しその手を上にして広げた。逞しくも小柄なドワーフたちが何人もそこに乗り、体を低く構える。
「これがお前が馬鹿にした巨大な力の威力だ!」
 送はそう叫び、ロケットパンチ『ラッゾプーニョ』を射出した。それは乗せたドワーフを石と筋肉の詰まった力の弾丸と変え、高速でルルカたちに叩きつけられた。
「ぐえっ……!!」
 その圧倒的質量に何人かのルルカが押し潰される。当然弾丸となった側の反動も相当だろうが、鍛えぬいた体と石の武具、そして鋼の装甲はその程度ものともしない。
「うぐ……所詮男ども、巨大なおっぱいの前には屈するはずですわ。ウォールオブバスト!」
 自分の手と岩の手が爆乳を揉みしだき、それを超巨大な壁の如き乳房に変えた。そのままスクラム状態で前進を初め、ドワーフたちを押し潰そうとするルルカ。
「ふざけるな……巨乳などに負けるか!」
 怒りを燃やし、コマチがそれに掴みかかる。小さな体を筋肉を隆起させて膨らませ、強引にそれを抑え込んでいく姿は一流冒険者、そして勇者の子孫を名乗るに相応しい力だ。
「そうだな、俺は大きなおっぱいが大好きだ。だが……」
 後方でジガンソーレの搭乗口が開く。
「俺にはロボがある! 今は正義の貧乳に味方する時だ!」
 正義を曲げてまで悪の巨乳に与する気はない。岩の手から放たれる光弾をオーラで弾き返しながら、送はコマチと並んでルルカ達の乳房に組み付いた。
「いいおっぱいしてるが……だが、雄々しくたくましいドワーフたち、そして我ら猟兵のため命を懸けてくれたコマチさんたちの方がずっと魅力的だ! さらば邪悪なおっぱい!」
 全身で乳房を掴み、その進軍を止める送の後ろに光が満ちる。
「全てを光に変えて消す!! 光子魚雷、射て~~~~~~~っ!!」
 密着距離から、【光子魚雷一万発発射!!】が叩き込まれた。洞窟いっぱいに広がった爆乳はそれを避けることもできず、また防御を強化されていたとはいえ一切外れることなく全ての魚雷を受けたことでそのダメージを100%余すところなくそこに受けた。
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁっ!! わたくしの、美しいおっぱいがぁぁぁぁぁぁっ!!」
 乳肉をこれ以上なく激しく揺らしながら、洞窟を埋めた乳房の壁は光の彼方へと消え去った。
「思い知ったか、巨乳め!」
 コマチが胸を張り堂々と勝ち誇る。なおその体は、筋肉で膨らんでこそいるが胸の部分は真っ平らだ。
「勝ち誇るのは早い。本当の戦いはこれからだ」
 送はマスクの奥で固い表情を崩さずにそう言った。その言葉が示すように、ルルカが転移に使った光の輪、『大天使の光輪』がルルカ達のいた後ろに浮かんでいた。
 その光が消えぬうちにと、送は再度ジガンソーレを動かし、コマチやドワーフたち共々そこへ突っ込んでいく。
 そして同じ時、世界中でルルカと戦った猟兵たちもまた、同じように光の輪へと飛び込んでいるのであった――

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『ダークプルティア『ダークツォルン』』

POW   :    喰らいやがれ、ダークネス・ロッホファオスト!!
単純で重い【半径レベルmのクレーターを形成する程の拳】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    怒りで消し飛べ!ダークネス・ツォルンシュラーク!
【拳から対象の体内に直接衝撃を叩きこむ事】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
WIZ   :    もっと燃やせその怒り!ダークネスドイヒゲーエン!
【挑発や愚弄する行動により、自身への怒り】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【怒りの形相の仮面を、自身の手に持って】から、高命中力の【、当たると敵味方関係なく攻撃させる暴走面】を飛ばす。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はシズホ・トヒソズマです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 光の輪の向こう。そこはどことも知れない荒野であった。満天の星の中に浮かぶ満月だけが広き地を照らす、人の手が入らぬ荒野だ。
 そこにアックス&ウィザーズ各地でルルカと戦っていた者たちが、場所を越えて集まっていた。
「え!? なんでみんなここにいるの!?」
「格好つけた割にあっさり再会したな……」
「……その格好は?」
「聞かないでください……」
「なぜ我々までここにいるのだ浅利さん!」
「多分巻き込まれたのだと思うぞ青柳さん!」
「こりゃまた偉くちっこいのがいるなぁ……」
 各々違う場所に向かったはずなのに一堂に会したことに驚く冒険者や、外の世界の異物にたまげるドワーフ戦士たち。
 だが、猟兵たちは驚いている暇などない。こうなることは事前に知っていたし、何よりさらに大きい脅威がいることも分かっているのだ。
「は、あの雌豚共、やっぱりしくじりやがったか」
 吐き捨てるように言う女の声。その声の主は、この夜空に溶けそうな黒いスーツとひときわ目立つ赤い髪の少女。
 少女は手に赤いオーラを溜めると、それを自らの体に打ち付けた。オーラは彼女の全身を包み、やがて真っ赤な鎧となってその身を包む。
「ブラキエル様より授かった、『絶対物質ブラキオン』の鎧。こいつがあればむかつく奴らは皆殺しだ!」
 絶対物質ブラキオン。大天使ブラキエルが司る、通常の手段では破壊能わぬ物質。如何な猟兵とて、その鎧を砕くことは不可能だろう。
「ブラキオン……なら砕く方法はあります! これを!」
 エイカが取り出したのは、光を放つ小さな石……『輝石の欠片』。それを猟兵の手に握らせ、エイカは言う。
「ブラキオンを砕く輝石をもってしても真の愛は砕けない……シャルムーンの残した数多の言葉の一つです。これを武器に繋ぐことで、ブラキオンを砕くことができます!」
 使い方としては武器にはめ込むだけでいいらしい。そしてプリンも、一つの鍵を猟兵に渡す。
「んで、それが終わったらこの鍵を相手にぶっ挿して! あのピンク娘の置き土産だよ! こいつで短時間だけど鎧の再生を止められる、あいつの無敵と睡眠の力が残ってるんだ!」
 プリンが渡したのは杖にも似た形の『輝く鍵』。これを使うことで、一戦の間は再度鎧を纏うのを止められるようだ。
「ついでに御大層なこと言ってるが、あれは所詮鎧だ。鎧の共通の弱点である目や関節は守れちゃいない」
「素早く射抜けば鎧はないも同然だろう。私の腕では無理だが勇者よ、お前たちなら……」
 鎧職人であるドワーフとカメリアもそう言い添えた。つまりあの鎧は絶対無敵ではない。そういうことだ。
「ぐだぐだと作戦会議しやがって、本当にむかつく連中だ! この『ダークプルティア『ダークツォルン』』が、何もかもぶち壊してやるよ!」
 赤いオーラを立ち上らせ、猟兵たちに向き合うダークツォルン。このあらぬ怒りを撒き散らす敵を打ち倒し、ブラキエルへの道を拓くのだ!
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
 断章が長くなりましたが、今回の具体的なプレイングボーナスは、
『輝石を武器に取り付けて鎧に攻撃し、その後で鍵を相手に刺しこむ』または
『鎧の隙間を狙う』
となります。
 取り付けるのは組み込む、括りつける、魔法や素手攻撃なら握りしめるとかでもOK。格好よく決めてください。
 鍵の差し込みは近接攻撃を一発決める感じで大丈夫。出来るのならば射出して当てても構いません。
 NPCは協力はしてくれますが、ボスと渡り合う力はありません。使えるなら使えばいいギミック程度に思ってください。1章で絡まなかったNPCを使っても可。言及しなければ勝手に安全圏で身を守ってます。
ニクロム・チタノ
なかなか強そうだねそれに出会い頭にヒトのことドチビ呼ばわりとは・・・まずはボクが行くよ!
ボクのことチビって言ったヤツは許さないよ、結構気にしてるからね!
このまま突っ込んで、ぐ
何その仮面、止めろ!
う、があ
ボクの理性が
なんてね、反抗の半面を着けてるから仮面が着くスペースはないのさ
キミが仮面を着けようと接近した時に輝石の欠片を食らわせてたのさ!
降り注げ反抗の星屑
やっぱり鎧は完全には砕けないか
でも鈍足効果は付与したよ!
その状態じゃあかわせないね、鍵を食らえ



 猟兵と対峙するブラキエル配下の精鋭、 『ダークプルティア『ダークツォルン』』。全身タイツに仮面、その上に鎧というミスマッチな衣装をしているが、それが冗談でもこけおどしでもないということは猟兵には十分に分かっていた。
「は、どんなやつが来るかと思ったら、ただのドチビじゃないか」
 そして彼女も自分の力に相当自身があるのか、猟兵の一人に目を付け馬鹿にしたように言った。だがそれは言われた猟兵、ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)にとっては挑発と分かっていても見過ごすには許しがたい言葉であった。
「なかなか強そうだね。それに出会い頭にヒトのことドチビ呼ばわりとは……まずはボクが行くよ!」
 ニクロムは剣を抜き、ダークツォルンへと駆け出していく。
「ボクのことチビって言ったヤツは許さないよ、結構気にしてるからね!」
 そのまま大きく振りかぶり、怒りに任せたかのように一撃振り下ろす。だが、無法な怒りを振りまくならばダークツォルンもそれが本分。錨に飲まれた相手の動き方など分かっているとばかりに、手の中に怒りの形相の仮面を出現させた。
「は、動きが見え見えなんだよ! もっと燃やせその怒り! ダークネスドイヒゲーエン!」
「このまま突っ込んで、ぐ……」
 大きな立て振りを避け、ダークツォルンはそのままカウンターでその仮面をニクロムの顔面に張り付けた。
「何その仮面、止めろ! う、があ……ボクの理性が……」
 仮面を顔に着けたまま蹲るニクロム。その様子に、またも馬鹿にした笑みを浮かべるダークツォルン。
「はっは、そのまま後ろにいる奴でも切ってりゃいい!」
 この仮面をつけられたものは敵味方の区別はなくなる、後は自分が下がってしまえば勝手に同士討ちを始める……そう思い下がろうとした、その時。
「……なんてね、反抗の半面を着けてるから仮面が着くスペースはないのさ」
 半分を怒りの仮面に覆われつつも、もう半分を反抗者に加護を与える仮面に戻し、ニクロムが言い放った。もちろん場所がない、というだけでユーベルコード製の仮面を防ぎきれるものではない。ただ、相手が挑発して、その怒りを増幅させてくると言うのは分かっていたのだ。例え本当に気にしていることでも、言われると分かっていれば堪えようはある。怒れと言う相手の意思に怒らぬことで反抗する。彼女の面がその反抗に力を与えたかのように、半面が怒り面を押し返していた。
 そして、面の一撃を甘んじて受けたのにはほかにも理由がある。
「キミが仮面を着けようと接近した時に輝石の欠片を食らわせてたのさ! 降り注げ反抗の星屑!」
 相手が逃げる前にと踏み込み、妖刀を突き出すニクロム。その切っ先が目指すのは、仮面をつけられるときにこちらが付けておいた輝石の欠片。
 怒りに任せたような大振りは囮。相手の鎧に輝石を取り付け、砕けぬ鎧に弱点を作ることが本当の目的だったのだ。相手が怒っている、という思い込みに囚われ切ったダークツォルンはその細かい動作に気を配ることができず、まんまとないはずの急所を作ることになった。
 そして妖刀は狙い過たず輝石を貫き、その向こうの鎧に罅を入れ砕く。
「やっぱり鎧は完全には砕けないか……でも鈍足効果は付与したよ!」
 突きである故全面を砕き丸裸というわけにはいかない。だがそれと引き換えに、妖刀から放たれる星屑はダークツォルンの体内にまで巡りこれ以上なく深く鈍足効果を相手に与えた。
 一旦距離を取り鎧を再生しようとするダークツォルンだが、それをさせないための鈍足なのだ。逃げようとしてがら空きになった体に、ニクロムは鍵の狙いをゆっくり定める。
「その状態じゃあかわせないね、鍵を食らえ」
 ダークツォルンの体に輝く鍵が突き刺され、回された。これによって鎧の再生が封じられ、砕けた防御のまま戦うことを余儀なくされる。
 相手の怒りを利用するつもりが行動を悉く逆手に取られ、逆に利用され尽くしたダークツォルン。その開いた体を妖刀が切り裂くのに、さしたる時間はかからなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木霊・ウタ
心情
虐殺なんてさせてたまるか
止めてやるぜ

戦闘
輝石を焔摩天にセット
全身や刃を包む炎が黄金に変化

火矢の如き速さで間合いを詰め
獄炎纏う焔摩天で薙ぎ払う

敵の攻撃や仮面を
爆炎噴出の高機動で回避
或いは大剣で防御

仮面ならそのまま砕いて焼却

ダーク
怒りはあるぜ
より大きいのは憐れみだ

オブリビオンとして歪んで蘇り
大天使の傀儡になっちまってるなんて
可哀そうに

せめて海へ還してやる
黄金に抱かれて眠れ

黄金の炎を収束
大焔摩天として炎刃一閃
鎧を砕き灰に

すかさず爆炎で輝く鍵を射出
ダークを串刺しに

事後
鎮魂曲を奏でる
安らかに



 大天使ブラキエル配下として猟兵の前に立ちはだかるダークツォルン。彼女はブラキエルへの道を阻む門番であると同時に、その命を受けアックス&ウィザーズでの大量虐殺を図る存在だ。もし彼女を解き放ってしまえば、ただ一人であれ世界のどこかへ行き暴れ始めるだろう。
「虐殺なんてさせてたまるか。止めてやるぜ」
 だから彼女も、そしてその主であるブラキエルもここで止めねばならない。そう言って剣を抜く木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)に、再び鎧をまとったダークツォルンはまだ余裕の表情をみせて向かい合った。
「は、威勢はいいが、群れでようやくここに乗り込んでこれる程度の奴があたしに勝てると思うのかい!」
 相手を愚弄するような挑発。それが相手の手だと分かっているウタは、それ以上は答えずに輝石を愛剣『焔摩天』に取り付けた。
「嵐のお通りだ。ちょいと荒っぽいぜ? ……焔摩天、転生!」
 その輝きに力を与えられるように焔摩天から吹き上がる炎、そしてウタの全身が黄金に輝き、眩き劫火となって燃え盛る。【焔摩天W】の力で炎に覆われた体はそれそのものが武器と同じ。その黄金の輝きは輝石の力か、あるいはそれによって彼の精神が色となって引き出されたものか。
 そしてその炎が爆発するかのように燃え上がり、金の火矢となって一瞬で間合いを詰めた。そのまま炎の剣と化した焔摩天を横薙ぎにし、ダークツォルンに叩きつける。
「くっ……舐めやがって! むかつくな!」
 そのウタを、赤いオーラを纏った拳を振るって追い払おうとするダークツォルン。だがその拳さえ黄金の炎は押し返し、そのまま金に燃える刃が相手の胴を捕らえ、そこに纏う赤の鎧を焼き切った。
「くそ、またか!」
 壊れることのないはずのブラキオン製の鎧がまたも砕かれる。それにさらに怒りを募らせながらも、ダークツォルンは相手の怒りを煽ることを止めなかった。
「そんなにあたしが憎いか、殺したいか! だったらもっと怒れよ!」
 相手が怒れば自分の力も増す。そのダークツォルンの挑発に、ウタは炎の奥で真剣な表情で答えた。
「怒りはあるぜ。だがより大きいのは憐れみだ」
 相手は虐殺を企むオブリビオン。怒りがないはずはない。それを示すかのようにダークツォルンの手に怒りの形相の仮面が現れた。
「オブリビオンとして歪んで蘇り大天使の傀儡になっちまってるなんて可哀そうに。せめて海へ還してやる。黄金に抱かれて眠れ」
 その怒りさえブラキエルにとっては彼女の利用価値の一つに過ぎないのだろう。そんな身である彼女を哀れみながら黄金の炎を収束させるウタ。
「お前こそ、怒りに飲まれて死ねばいい!」
 仮面を振りかざしウタにかぶせようとするダークツォルン。その前で元より大きかった焔摩天が輝く炎に包まれ大焔摩天となり、ウタはぶつけ合うようにそれを一閃した。
 輝く一撃は、仮面を、残りの鎧を、そしてダークツォルンの体さえもを焼き、砕いていく。
「ぐあぁぁぁぁっ!」
「その格好は似合わないぜ」
 のけぞるダークツォルンに、ウタは炎の勢いで輝く鍵を射出、その体を串刺しにした。
 これで鎧は纏えず、金の炎を防ぐ術もない。大天使の下僕の証であるその鎧を二度と纏うことの内容彼女の体に鍵をかけながら、その怒りが少しでも収まるように劫火の中でウタは燃えゆく彼女に鎮魂の曲を口ずさむのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
ご協力、有難う御座いますぅ。
それでは、参りますねぇ。

『F●S』各種を相手の攻撃では容易に破壊出来ない上方に配置しますねぇ。
その上で『輝石』を握り【万華】を使用、全身を『雷』に変換しましょう。

メインは『雷撃』によるヒット&アウェイ、『雷』の速度であれば『拳』による破壊の範囲から一時離脱するのも容易ですし、『隙間に入り込む能力』を使えば『鎧の隙間』を狙っての[部位破壊]も問題ありません。
更に『F●S』各種は牽制の[援護射撃]を行い、『鎧で防げる』と意識が其方から逸れた時点で『雷撃』の際に『輝石』の力を乗せ、更に[2回攻撃]で『鍵』を重ね、[砲撃]を有効にして畳み込みますぅ。



 猟兵に押されてはいるものの、ダークツォルンは間違いなく強い。ルルカと渡り合うのが精一杯であった冒険者たちやドワーフ戦士たちはもう戦力にはならないことは明白である。だがそれでも、ここまでついて来て輝石や鍵の使い方を教えてくれたのは彼女たちであった。
「ご協力、有難う御座いますぅ。それでは、参りますねぇ」
 だから、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は彼女たちに感謝を示し、ダークツォルンへと向かい合った。
「役立たずどもなんてむかつくだけだろ!」
 ダークツォルンは手に赤いオーラを溜めるこるへと殴り掛かる。るこるは輝石を握りしめ、上空に射撃能力を持つ浮遊兵装を大量配置して一斉に撃ちかけさせることでそれを迎え撃った。
「は! 届かない所から撃って嵌め殺す気か? 効きやしないんだよそんなもの!」
 その射撃を、ブラキオンの鎧で包まれた体で受け止めるダークツォルン。絶対物質の名に偽りなしのその固さは射撃の悉くを跳ね返し、ダークツォルンの歩みは一切鈍ることはない。
 そのまま悠々と接近し、ダークツォルンは拳を振り上げた。
「大いなる豊饒の女神、その象徴せし欠片の一つを我が身へ」
 それに対してるこるは【豊乳女神の加護・万華】を使用、全身を雷に変えることでその拳の間合いから遠ざかろうとした。
「あたしの拳から逃げられるものか! 喰らいやがれ、ダークネス・ロッホファオスト!!」
 赤いオーラを込めた拳がるこるのいた場所に叩きつけられる。雷の速さで急ぎその場からは離脱するが、地面は大きく抉れ、移動した先にまで陥没は及ぶ。
 この威力を生身で受ければ命に係わるダメージは免れまいし、あるいはオーラのことも考えれば直撃すれば雷すら砕いてしまうかもしれない。とにかく相手の攻撃を当てられないよう慎重に、るこるは雷の体をダークツォルンにぶつけては離脱するヒットアンドアウェイ戦法をかけた。
「目障りなんだよ、ちょろちょろと!」
 それに対し、拳を振り回し迎撃しようとするダークツォルン。るこるは雷の体で相手の体に潜り込み、鎧の隙間を掠めるように狙って動きを制限しては離脱するという細かい責めを繰り返す。そしてその間も兵装による射撃も繰り返すが、こちらはやはり鎧に弾かれダメージは与えられていない。
 そうして何度かの攻撃の果て、ついに鎧の隙間からのダメージが積み重なってダークツォルンの動きが鈍り始めた。だが、それを自覚したダークツォルンは、隙間を閉じるような形で大股に低く構え、来るものを待ち受ける姿勢を取った。
「動き辛いなら待ってやるよ! これで関節は狙えないだろ」
 そう構えるダークツォルン。その彼女に、るこるはもう一度突進をかけた。その狙いは関節でも、目でもない。狙うのは。
「それでは、ここでぇ」
 その体のど真ん中、装甲が最も厚い胸の部分に雷の体を叩きつけた。その突進は本来ならば鎧によって跳ね返されるはずだが、電流が鎧を伝い、そのまま抵抗を砕くかのように鎧を焦がし、焼け落ちさせた。
「何!?」
 今まで幾度となく関節を狙った攻撃を繰り返して着たるこる。それ故に、この迷いない胸への攻撃の反応は一瞬遅れた。そして鎧がなくなったということは、それまで霧雨程度でしかなかった砲撃が全て意味を持つこととなる。
「ぐああっ……くそ、鎧、を……」
 突然ダメージの嵐と化した砲撃に打たれながら、ダークツォルンは鎧をすぐさま再生しようとする。だが、それもるこるの予想していたところだった。
「だめですよぉ」
 まだ離脱せずダークツォルンの傍にいたるこる。これも今までと違う動きであった。そしてそれは、この最後の一手のため。雷から体を戻し、るこるはダークツォルンの体に輝く鍵を刺しこんだ。
「くそっ、また……ぐあああああっ!!」
 鎧の再生を阻まれ、完全に防御を崩されたダークツォルン。彼女ほどの実力者ならば鎧なしでも砲撃をかわすことは本来できただろう。だが、鎧に頼り切ったが故にそれを忘れ、結果鎧を失っただけで一気に窮地に追い込まれた。
 その機を逃さず、るこるは再度雷となりそのまま一気にその体を貫くのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
SPD

無敵の鎧を壊せるなんて便利な物もあるのね。
有難く頂戴するわ

守護霊の【ドーピング】で戦闘力を高め
輝石を取り付けた悲愴の剣による
『八艘後光刃』【2回攻撃】の18回斬りと【衝撃波】で
鎧もピッチリスーツも切り裂き、彼女を全裸に♥

しまった、鍵を貰い忘れたわ!
……なんちゃって★

相手の反撃を【見切り】
【化術】で液状化して受け流しつつ全身を包み【捕縛】
鍵を刺していない事で鎧が再生し
彼女に密着していた私は鎧の内側に♪

最初からこれが狙いだったのよ。
怒り顔よりもずっと素敵な表情にしてアゲル♥

厭らしい水音を立てて
彼女の乳・尻・局部を【慰め】
媚毒の【呪詛】で感度を何倍にも高めつつ【生命力吸収・大食い】



 猟兵たちが天空城での依頼を受けた時、何かの為にと拾っておくよう言われていた輝石の欠片。その外見からその場に居合わせた冒険者たちも、ちょっとした小遣い稼ぎにでもなればとそれらを拾っていた。結果的にそれは金に換えることは出来なかったが、今それ以上の価値を持って猟兵の手に渡ることとなっていた。
「無敵の鎧を壊せるなんて便利な物もあるのね。有難く頂戴するわ」
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)もまた冒険者から奇跡の欠片を受け取り、ダークツォルンへと向かい合う。
「余裕こいた顔しやがって、むかつくな!」
 その表情にダークツォルンは苛立ちを募らせ、その顔を砕かんばかりに拳を振り上げ殴り掛かった。
「受けるが良い……我が刃ッ!!」
 その拳を、ドゥルールは【八艘後光刃】を発動して掻い潜る。自身の宿した剣豪の霊に導かれるように懐まで一瞬にして潜り込み、輝石を取り付けた『悲愴の剣』を一閃、その刃は一振りで9筋の線をダークツォルンに刻み、鎧とその下のスーツを切り裂いた。
 さらに刃を返してもう一度、都合18の剣閃がダークツォルンの着ているものを紙の如く切り裂いた。
「しゃらくせぇ!」
 裸に剥かれるのも構わず、ドゥルールに向けて拳を繰り出すダークツォルン。当てやすいが当てられやすいインファイトの位置にいるため、その拳をかわすことは難しくドゥルールの体に衝撃が叩きつけられる。
 押し返される前に鍵を突き刺し鎧の再生を阻害したいところだが、ドゥルールの手にあるのは輝石のみ。輝く鍵はその手には無かった。
「しまった、鍵を貰い忘れたわ!」
「は、間抜けだな! 怒りで消し飛べ! ダークネス・ツォルンシュラーク!」
 赤いオーラが膨れ上がり、ドゥルールの体を襲う。
「……なんちゃって★」
 そしてそのオーラが体を飲み込む瞬間、ドゥルールは自身の体を液体に化けさせ、その衝撃を散らした。
 極大の衝撃が液状の体を駆け抜け、その体を周囲に飛び散らせる。ユーベルコードを乗せたオーラが体を駆け抜け甚大なダメージとなり、その液状の体が返り血の如くダークツォルンの裸体に浴びせかけられた。
「は、口ほどにもないな。次をぶっ殺しにいくか……」
 鎧を再生し、次へ向かおうとするダークツォルン。だが、その鎧の下で、強烈な異物感彼女を襲った。
「何!?」
 その原因は鎧の下。砕け散ったドゥルールの返り血……否、ドゥルールそのものの液体。
 その液体は鎧の肌の僅かな隙間をうねり、その体を弄んでいく。
「最初からこれが狙いだったのよ。怒り顔よりもずっと素敵な表情にしてアゲル♥」
 鎧の下の体、胸や尻、股間に液体が移動し、そこに纏わりつき、中に入り込んでいく。
「ぐあ……くっ……離れろ……!」
 ダークツォルンは抵抗するが、鎧が邪魔で自分を殴っても下にダメージが行かない。
 水音を立てながら、その体から生命力が吸い上げられて行く。皮肉にも彼女の技、ダークネス・ツォルンシュラークの大きすぎるダメージがドゥルールの生命力に大きな渇望を齎し、強靭なその生命すら吸い尽くさんばかりに命を吸い上げられて行く。
「ぐあぁぁぁぁっ……!」
 体を震わせ、がくりと膝をつくダークツォルン。そのオーラよりも赤く頬を染め、ただ鎧の上からもどかしく自分の体を触れるばかりの彼女は、そのまま自分の奪った分の生命力を吸い尽くされて行くのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シズホ・トヒソズマ
闇に堕ちたプルティアの影
どこの世界から混ざったのかは知りませんが、ここで倒させて頂きます!

防御用人形デザイアキメラに輝石を仕込んでおき、鍵は私が持っておきます
隙間をバルの軌道変化弾で狙う◆演技をし
相手が大技を仕掛けてきたらロミンの鎖で体の一部だけでも◆捕縛
動きを止められなくてもUCの威力は少し減らせます
後はデザイアキメラの◆オーラ防御◆盾受けで防ぎきりUC発動
バリアから輝石の力を込めたコピー技を◆カウンターし
すかさず私が鍵を突き刺し再生を阻害
バルの◆スナイパー乱射で逃げ道を塞いだところで、デザイアキメラを接敵させてコピーUCを連続で叩き込みます

闇のプルティアの力、この世界から消えなさい



 幾度となく無敵の鎧を砕かれ、不覚を取ってきたダークツォルン。なれど次の敵を見た時、彼女の体からその疲労は全てふきとんだ。
 彼女に傷も疲れも忘れさせたもの。それは宿命とでも呼ぶべきか。
「闇に堕ちたプルティアの影。どこの世界から混ざったのかは知りませんが、ここで倒させて頂きます!」
 眼前でそう叫ぶシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)の姿を見た時、ダークツォルンは全てを理解した。
「へぇ……お前もプルティアを知ってるのか。なるほどな。お前だけは殺さないと、あたしのむかつきは収まりそうにないな!」
 彼女の姿はダークツォルンにも……あるいは各世界のプルティアにも似た、全身スーツにマスク姿。そしてただ服装が似ているというような単純な話ではないということも、ダークツォルンには本能的に理解できていた。
 今日最大のオーラを立ち上らせ、シズホへと殴り掛かるダークツォルン。それをシズホは射撃人形『バル』に軌道変化の弾丸を撃たせることで迎え撃った。
「は、もうそんなんは当たらないんだよ!」
 ダークツォルンは姿勢を変え、腰を落とした姿勢を取って鎧の隙間を閉じる。弾丸はぴったり閉じた鎧に弾かれ、その内部の体には傷をつけることなく叩き落とされた。
「なかなかやります……!」
 シズホも相手の防御を認めつつ、銃弾をなお人形に放たせる。だが、宣言通り隙間対策は完璧とばかりにその弾丸を一切無視し、ダークツォルンは一気にシズホとの距離を詰めた。
「いくら出来が良くたって人形が怒れるか! 怒りこそが最大の力だ! 怒りで消し飛べ! ダークネス・ツォルンシュラーク!」
 赤いオーラを纏った拳を、体重を乗せて突き出すダークツォルン。その体に、別の人形『ロミン』が飛び出し、その体を構成する鎖を巻き付けた。
 その鎖はダークツォルンの体に食い込み戒めるが、ダークツォルンはその細い体に見合わぬ圧倒的な筋力で強引にそれを引きのばし、鎖の戒めを強引に引きちぎって拳を突き出す。
「鎖なんかであたしが止められるか! 死ねぇっ!」
 赤きオーラの拳がついに叩きつけられた。だが、それを受けたのはシズホ本人ではない。最後の備えとして控えていた人形、『デザイア・キメラ』がダークツォルンの赤いオーラをその身に流し込まれた。
 防御を得手とする人形ながら、流し込まれた敵の怒りのオーラは大きい。その身をたわませながら、しかしデザイア・キメラは崩れなかった。
「動きを止められなくても、UCの威力は少し減らせます!」
 それはロミンの足止めによって多少なりとダークツォルンの勢いが削がれていたため。そしてデザイア・キメラの中から発されるオーラが、ダークツォルンの赤い力を押し返していく。守りのオーラがダークツォルンの体まで届き、そしてその鎧に振れた瞬間。
「何だと!?」
 僅かな圧迫感の後、びしりと鎧に罅が入った。その正面で赤いオーラに破られたデザイア・キメラの体の一部から見えるのは、光り輝く小さな欠片。
 最初に出したバルやロミンはあくまで繋ぎ。シズホは最初からデザイア・キメラの中に輝石の欠片を仕込み、これを反撃のための切り札とするつもりだったのだ。
「キメちゃん、奥義開帳! その攻撃、倍返し以上にします!」
 そして鎧を砕く反撃の一撃。デザイア・キメラを用いてのみ放てるユーベルコード【人形専用奥義:因果応報盾】が、デザイア・キメラに流し込まれた赤きオーラを反転、輝石の力を乗せてダークツォルンに撃ち返された。
「ぐあぁぁぁっ!!」
 自らの怒りのオーラをその身に受け、大きくのけ反るダークツォルン。その怒りに喰われるように、その身を包んでいた赤き鎧が完全に砕け散った。
「今です!」
 その機を逃さずシズホ自身が詰め寄り、ダークツォルンに輝く鍵を突き刺す。それは彼女の胸に着けた宝石を貫いてその体に刺しこまれ、そのままぐるりと回された。
 がちり、と確かな手ごたえと共に、彼女に授けられた大天使の力が堰き止められる。
「くそ、くそぉっ!」
 怒り狂い、赤い力を暴走させたかのように辺りに撒き散らすダークツォルン。だが、大天使の力はそれにもう答えることはなく、ただ彼女の周りを赤い光が無暗に飛び回るだけ。
 そして同じ赤い力を携えたデザイア・キメラが、シズホと共にダークツォルンに肉薄した。
「闇のプルティアの力、この世界から消えなさい」
 決然たる言葉と共にデザイア・キメラの拳がダークツォルンの胸に叩き込まれる。そこから今まで彼女が撒き散らし、不当にぶつけた怒りを全て返されるかの如く赤いオーラが流れ込み、その衝撃がダークツォルンの体の内部を破壊しながら突き抜けた。
「なんで、世界にはこんなにむかつく奴ばっかりなんだ……! 気に入らねぇ……ちくしょう……!!」
 怨嗟に言葉を切るように赤い奔流がダークツォルンの体から流れだし、赤きオーラの大爆発を起こした。
 後には砕けた鎧の欠片が残り、そしてそれもすぐに塵となって消えていく。
「世界を蝕む闇のプルティア、また一つ晴らしました!」
 シズホの高らかなる宣言が、月の輝くアックス&ウィザーズの空に響き渡った。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『大天使ブラキエル』

POW   :    岩腕
単純で重い【岩石でできた巨大な腕】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    絶対物質ブラキオン
【「絶対物質ブラキオン」の鎧】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、「絶対物質ブラキオン」の鎧から何度でも発動できる。
WIZ   :    大天使の光輪
自身が装備する【大天使の光輪】から【破壊の光】を放ち、レベルm半径内の敵全員にダメージと【徐々に石化】の状態異常を与える。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 アックス&ウィザーズの夜空に煌煌と照る月。その月から、もう一つの月が降りてきた。
 否、それは月ではない。月の如く輝く光輪を背負った、神々しき男。
「……やはり、駄目か……友よ、私はどこまでも運がなく、そして愚かであるようだ」
 男は背に負った光輪を広げ、月よりも眩く輝いた。その威容はまさに天使の名にふさわしく、その威光の前に力なき者はただ平伏し、頭を垂れることしかできないだろう。
「たった六月……その僅かな時で私の命運を尽き果てさせた。お前たちの力、意思は称えるに値する。故にあの愚か者共に与するのが残念でならない」
 男は翼を広げ、白き羽と花弁を辺りに舞い散らせた。ただそれだけの動作で男の持つ圧倒的力量、例え今は悠然と構えていようとも、この場の誰よりも早く動く力があることが満天下に示される。それほどの威圧と威厳。
 だが猟兵たちは知っている。この男が聖なる存在などではないということを。己たちがすべきはその威に屈することではなく、武器を向け、その命を刈り取ることだということを。
「これ以上は何を言っても虚なる空言にしかならなかろう。さあ始めよう。我がの最後の愚行、天地全てを賭した大博打を。我が名は大天使ブラキエル。書架の王の友にしてその意を継ぐオウガ・フォーミュラなり!」
 岩の手、絶対の鎧、光の輪が天地を震わせた。
 この威の前に、後ろに控える者たちは最早力になるまい。だが、彼女たちは力の代わりに眼差しを送る。希望と、信頼と、命の全てを賭すという意思の眼差しを。
 さあ猟兵よ、敵の先制をかわし、アックス&ウィザーズの全ての平穏をその手に掴み取れ!
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
此方も、譲れない理由は有りますので。

『FBS』を四肢に嵌め飛行、『岩腕』の攻撃に合わせ、大天使さんに近い側から「[結界術]による障壁複数」「『FMS』のバリア複数」「『FSS』のシールド」を並べ多重防壁を展開しつつ大きく後ろに下がりますぅ。
これで『直撃』は『結界』になりますし、それに『多重の防壁』が加われば『倒れない程度に軽減する』ことは可能でしょう。

そして【厖拵】を発動、負傷を回復すると共に『祭器』全ての数を増加、『衣装』の能力は『祭器再生強化&経験済の攻撃への耐性』とすれば、以降の『岩腕』は防げますねぇ。
後は、強化&増加した『FRS』の[砲撃]を中心に叩きましょう。



 ついにアックス&ウィザーズの地に降り立った大天使ブラキエル。その圧倒的な力は、ただ前に立つだけで誰もがそれを感じ、気圧されてしまう程。
 だがそれでも、それに平伏し彼の行いを受け入れるわけにはいかない。
「此方も、譲れない理由は有りますので」
 夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は浮遊戦輪を四肢にはめて浮き上がり、相手と同じ高さまで昇る。それは高度の不利を少しでも埋めるためだが、あるいは相手に睥睨される、その状況を許さないためにも後ろに控える者たちには見えていた。
「私と並ぶ場所まで昇りくる。お前たちにその力があることを最早否定はするまい。故に、私はお前を叩き落とそう」
 自ら動き、叩くことが既に賞賛である。傲慢と敬意の共存という次元の違う強者にのみ許される感情の下、ブラキエルは己の周囲に岩の腕を出現させそれをるこるへ向けて弾丸の如く放った。
「ならばこちらも、あるだけをぉ」
 まずはブラキエルの近く、岩腕のすぐ前に結界術の積層を作り防壁とするるこる。その結界は一枚でも並の射撃ならば跳ね返せるほどだ。しかし岩の腕はそれはまるで紙の様に、僅かな突っかかりがあったか程度の減速だけでやすやすと突き破る。
 無論これだけで止められるなどとはるこるも思っていない。その僅かな減速の間に、バリア円盤の『FMS』を、今度は一つを残しその前方に並べた。
 複数展開されるバリアもまた、岩の腕は破壊して進んでいく。それはガラスに巨岩をぶつけたかのように、光の礫となってバリアを構成する光線が飛び散っては消え、そしてそのままバリア全てがひびを入れられたかのように微塵に砕け散っていった。
 さらにるこるの目前、浮遊盾『FSS』がさながら最後の防衛線であるかのようにその前に並べられて岩の腕を迎え撃った。
 設置されている砲台からの砲撃も加え岩腕を抑え込もうとするFSS。その抵抗をあざ笑うかのように岩腕は突き進み、厳めしい拳をその盾へと叩きつけた。
 固い轟音が響き、僅かに盾は踏みとどまる。だが、その重さに負けるよう打ち砕かれ、岩腕はついにるこるまで届いた。
 大地を穿つ一撃がその体に叩きつけられ、その豊満な体を揺らがせる。そしてそのまま岩腕はるこる諸共大地へと落ち、そこに巨大な陥没を作って消えた。
「……やはり、そこにいるのが良いだろう」
 ブラキエルは羽をはためかせ、眼下に出来たクレーターを見下ろす。元より憂いを含んだ表情を崩さない彼の感情を窺うことは難しいが、そこには一抹の憐み程度はあるのだろうか。
 だが、そんなものはるこるには不要であった。
「大いなる豊饒の女神、その至大なる力と恵みをお与えくださいませ」
 陥没の中心。岩腕の爆心地からその声は聞こえた。そしてそれと共に、まるで再生の象徴かのように豊かすぎる肉体が盛り上がる。
 それは間違いなくるこるの体。だが、その身長は二倍となり、その胸はそこからさらに倍加というとてつもない肉の塊だ。そしてその肉の周りを、二つの盾と円盤が回る。
「生きていたか……ならばこれで」
 その姿を見てもブラキエルはうろたえることなく、もう一度岩腕を差し向けた。円盤と盾がその前に立ちふさがり、そしてまた砕かれ拳がるこるに叩きつけられる。だが、まるでそれを糧としたかのようにるこるはさらに慎重を倍、胸を四倍に膨れ上がらせ、ブラキエルの前に立った。
「何度でもどうぞぉ」
 ブラキエルの前に、今度は四つずつの盾と円盤が立ちふさがる。【豊乳女神の加護・厖拵】によって、巨大化と回復、さらに装備武器の耐性強化と倍加という無限再生能力を自身に付与したのだ。
 無論、これだけの能力を一度に盛ったのだ。効果の一つ一つが薄まる可能性もあるし、何より攻め手を変えられたり、再生の間もなく消し飛ばされれば元も子もない。相手はそれを可能とする力と手数を持っているのだ。だからこそ、るこるは岩腕のさらなる一撃を誘った。
 同じように展開された防御に、ブラキエルはまたしても岩腕を放った。存外挑発に乗りやすいのか、あるいは自分の力を超えてくれる何かを期待しているのか。
 ともあれ、るこるの狙いは成功し、ブラキエルは岩腕を三度使い、そして盾たちはそれをついに受け止めた。兵装たちにひびが入り破壊寸前まで追い込まれはするが、それでも強化復活の甲斐あり、より多数の防壁で受け止められなかった一撃をついに止めたのだ。
「如何な種か……いや、言わずとも好い。これは……」
 冷たい目の奥に僅かな輝きを宿し、ブラキエルは賞賛を言葉にしようとする。だが、それを聞くつもりはるこるにはなかった。
「何か言いたければ骸の海でどうぞ」
 防壁を超え並べられるのは、浮遊砲台『FRS』の群れ。こちらは火力を強化されてはいない。だが、その代わり破壊されることなく温存し続けたため、その数は無数とも言えるほどに強化されていた。
 そのまま一斉に放たれる砲撃が、ブラキエルの体に爆炎の嵐を起こす。その衝撃に押し切られるようにブラキエルは大地に強引に押し込まれ、そして地についてなお、砲弾の雨を浴びせられ続けた。
「…………!」
 ブラキエルの口が僅かに動く。だが、砲撃の音に掻き消され何を言っているのかは分からない。そしてるこるもその内容も、相手の冷たい顔の裏の感情も一切気に掛けない。振り切れるほどに『スイッチ』を入れた彼女はただ譲れぬもののため、勝つための砲撃を降らせ続けるのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
過度なグロ×
WIZ

神は誰も救わない。
だから私が救いの神になると決めたのです。
人の世から拒絶される者達を救う神に!!

真の姿で背中に黒炎の翼。
守護霊の【ドーピング】で更に強化!
【化術】で巨大化した左手に【オーラ防御】を纏わせ
破壊の光を遮りつつ【激痛耐性・気合い】で耐える

石化が全身に回る前に悲愴の剣で左腕を切断し
【念動力】でロケットパンチの如く操り
気を取られた隙に『快楽の檻』で戦闘力525倍!
【祈り・医術】で傷も治癒

ブラキエル様、私達と共に参りましょう。
永遠の楽園で天上界の扉が開く時を待ちましょう

闇の【属性攻撃・呪詛】で光を封じ【怪力・捕縛】の抱擁。
奉仕するように彼の裸体を【慰め・生命力吸収】



 一度地に落とされたブラキエル。それは堕天と表するには余りにも泥臭く、生々しい。そして彼はそこから立ち上がる。一度破られた程度で諦められるほど彼は潔くはなく、そして満ち足りてもいなかった。
 その姿をドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は痛ましげに見る。
「神は誰も救わない。だから私が救いの神になると決めたのです。人の世から拒絶される者達を救う神に!!」
 その言葉にブラキエルの表情は変わらない。
「知っている。例えこの地の生物を殺しつくそうと、あるいは命なきすべてまで無に帰そうと、天上の者共は己の身を守ることしか考えぬだろう。お前は優しいのだな。その優しさでは、神にはなれぬ」
 天上界を目指す彼は、しかし天上にある者全てを唾棄すべき愚者として忌み嫌っている。彼にとっては賞賛の意味を持つであろう否定の言葉と共にブラキエルは背の光輪を広げ、そこから幾筋もの光を浴びせかけた。
 その光を、黒炎の翼という神という言葉の印象の真逆を行く真の姿を見せ、ドゥルールは迎え撃った。この姿の示すものこそが己の言う神だと言わんばかりに、使役する霊たちをその体……とりわけ左腕一本に集中させ、その部分を巨大に変じさせる。
 霊たち、そして自身のオーラまでもをそこへ集中してつぎ込み、体と同等以上の大きさまで膨れ上がったその腕一本を、ドゥルールはブラキエルの放つ破壊の光へと差し向けた。
「うぐぅっ……!」
 腕に突き刺さる光にドゥルールは思わず顔をしかめる。己の持つ全力を注いでなお、そのダメージは甚大。さらに光が腕の中で毒に変じたかの如く、その腕は痺れ、重くなっていった。
「耐えたか。だが、己の身で受けたは失策であったな」
 光に貫かれた場所から、ドゥルールの左腕が徐々に石へと変わっていく。そこに宿った守護霊からの意思も途絶え、その石化の強さ、深さが否応なしに分かる。その石化は高速でドゥルールの体を侵食していき、肘から先は既に完全に石となり、感覚はもう肩口近くまでない。
「あなたが神より受けた苦痛はきっとこれ以上だったことかと」
 それでも、ドゥルールは真っ直ぐブラキエルを見ていった。無論具体的に知っているわけではないが、彼の弁が本当だとすれば相当に深い絶望を刻まれたのだろう。それを思いながら、ドゥルールは自身の左肩より先に『悲愴の剣』を当て、そしてためらいなくそれを引いた。
 砂の如く固まった血をこぼしながら、左腕が体から離れる。
「思い切りのよい……」
 片腕を犠牲にしてでも命を守ろうとするその行動に、ブラキエルはやはり変わらぬ表情で賞賛の言葉を贈る。だが、まるで褒めるのは早いとでもいうかの如く、強烈な衝撃がその美しい顔面をとらえた。
 それは今しがた切り落とされたドゥルールの左腕。それが彼女の念動力を受け、ロケットパンチの如く彼を襲ったのだ。
 彼の権能の一つである岩腕を模したかのような攻撃。無論致命傷には程遠いが、意識の外からの一撃にブラキエルの動きが止まる。
「愛は全てを包み込むの」
 その一瞬を突き、ドゥルールは悲愴の剣を捨てて【快楽の檻】で大量の群体へと変じ、ブラキエルへと群がった。その群体一体ずつに元と同じ力を持たせ、その力で左腕の傷と痛みを無理矢理にでも塞ぐ。
 何体かを光輪に纏わりつかせ闇の力で破壊の光を封じ、そして残る全員がその裸体に取り付いて動きを抑え込み、天使の命を啜っていく。
「ブラキエル様、私達と共に参りましょう。永遠の楽園で天上界の扉が開く時を待ちましょう」
 まるでその神々しき体に侍るよう寄り添い、彼の力を失った左手を補填するように吸い上げようとするドゥルール。恐らくこうしていられるのは、光輪を抑え込んでいる者たちが破壊されない間のみ。敵の大きな武器に張り付いたのだ、反撃を受ければ例え一人一人に同じ力があろうと、今度は左手では済まないだろう。
 ドゥルールの誘いには答えず、ブラキエルはただ光輪に力を込める。やがて取り付いた闇を払い石化の光が辺りに撒き散らされ、光輪を抑えていた群体たちが吹き飛ばされた。
 それと同時に他のドゥルールも彼から離れ、やがて大きな一人の姿に戻る。
 この吸収と拒絶の応酬が如何な結果に終わったのか。それは力なく垂れさがってはいるものの再び戻ったドゥルールの左腕と、輝きを食済ませたブラキエルの光輪が物語っているのかもしれなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

プリンセラ・プリンセス
連携・アドリブ可

「天上界に住まう者がどのようなものかは知りませんが、人を殺めて認められるなどということはあってはなりません!」

相手の先制攻撃は十字戟の回転で○武器受けしてある程度防ぎつつ、○ダッシュで動き回り○第六感で回避。当たってしまう分は○激痛耐性で耐え、石化は○呪詛耐性と治癒の宝石の効果で○時間稼ぎして進行を遅らせる。

詠唱ノートを利用しちゃ事前筆記詠唱。
この利点は詠唱が必要なものを必要でなくしているところ。つまり隙をついて放つことができる。
剣によるユベコを思わせてからの至近距離より●無詠唱で○カウンターとして「皇竜閃燼黒光破」を放つ。



 天上界。友である書架の王、そして己自身が目指すその地にある者を語るとき、ブラキエルの言葉は常に辛辣であった。愚者、臆病、利己、怠慢、あらゆる否定の言葉を尽くし、そこに住まう存在たちを罵倒しつくした。もしその評価がすべて正しいとするのであれば、そこに住む者はブラキエルすらかくやという程に悪辣な存在なのだろう。
 だが、たとえそれが真実であったとしても、彼の凶行が許される理由には決してならない。
「天上界に住まう者がどのようなものかは知りませんが、人を殺めて認められるなどということはあってはなりません!」
 他者がどうであれ、たとえ相対としてましであろうと、結局は彼の成すこともまた許されざる非道でしかないのだ。プリンセラ・プリンセス(Fly Baby Fly・f01272)はある種詭弁、あるいは自己弁護にすら取れるブラキエルの行いを正面から切って捨てた。
「認めて欲しいとは言わない。いや、この様な愚行など認められることはあってはならない。あのような者どもに一片でも慈悲があると期待するなど」
 ブラキエルはそう言って、光輪から破壊の光を放つ。プリンセラはそれを武器を回転させて受け止めるが、そのその光は強く眩く、武器の守りをすり抜けて彼女の体を侵しはじめた。
 光によって体は破壊され、その部分から石化の力が体を蝕んでいく。プリンセラはその傷を『治癒の宝石』の力で癒し、体に回っていく石の呪いを抑え込み体を保つ。
 そうしてなおそのダメージは大きいが、彼のヴァルギリオスすら討った自分にとっては決して耐えられないものではない。
 しかし、これがアックス&ウィザーズ全土で暮らす何も知らぬ者たちを襲えばどうなるか。その苦痛、恐怖は最早図ることすらできない。後ろにいる、猟兵ならぬ身としては強者の部類に入る者すらこの戦いに割って入ることはできないのだ。ましてや守られるべき力なき者たちなど。
 自らの立つその地全てを護るため、プリンセラは剣を構えて切りかかる。
「受けなさい、私の剣を!」
 威厳すら感じさせる堂々としたその動きは、力を込めて放たんとする必殺の一撃を予感させる。それ故に、ブラキエルもその手をかざし、剣を受け止めようとした。
 大天使を名乗る彼の肉体ならば、刃に対してもそれだけで十分な防御となる。岩腕や鎧など呼び出した者ばかりで戦う故に忘れられがちだが、彼の身体能力もまた規格外のものなのだ。
「決意だけで私を落とせると思うか」
「やってみなければわかりません!」
 そうしてブラキエルの体に向け、ユーベルコードを乗せた一撃放たれる……ことはなく、瞬間的に剣を収めて屈んだプリンセラは一つのノートを取り出した。
「前はこちらに……ボルト・レード・ペック・ラスタ 朱焔の竜よ吼え哮れ 覇王の契約の元に 全て灼き滅ぼす黒炎を纏い 我が剣となりて全ての敵を絶ち斬れ」
 決して長いとは言えぬ詠唱に呼ばれるように、プリンセラの前に巨大な光の塊が現れた。そしてその光に、ノートから大量の力が送られていく。
 およそ10時間分の詠唱を書き込んだ『詠唱ノート』。【皇竜閃燼黒光破】の詠唱時間を短縮するためのとっておきだ。剣の代わりにブラキエルの体に光が押しあてられ、そこにブラキエルの向こうを張るかの如き破壊の力が籠められる。
 そして踏み倒した詠唱の代わりに、プリンセラはブラキエルに告げる。
「あなたも結局自分が否定するのと同じ……本当の愚行を理解できない愚か者です!」
 彼が愚行と称したのは、虐殺ではなく天上人の慈悲に縋ること。結局は彼も、他者を省みぬ利己の塊、身勝手な愚か者に過ぎないのだ。
 膨れ上がった破壊の光が、守りも何もない至近距離からブラキエルを撃ちぬいた。
「ぐっ……あぁ……!」
 光輪もろとも光に飲まれ、ブラキエルは天を仰ぎ倒れ込む。光に飲まれた影響か石化の力が体から抜けていくのを感じながら、プリンセラは人の上に立つ『天上人』として、決してなってはならぬ姿を彼に見るのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ニクロム・チタノ
ブラキエルアナタはもう大天使なんかじゃない
傲慢なオブリビオンだ!
ボクの真名紅明日香の名を以てチタノヤタテを降臨させる、さあ反抗開始だ!
ヤタテの八つの盾を使って破壊の光を防御そこに【オーラ防御】で更に防御力を上げるよ
石化した盾を砕いた所に八つの重力槍を射出狙うは岩石の腕
破壊が狙いじゃない、岩石の腕に重力槍が直撃した瞬間に重力槍を開放して超重力で岩石の腕を地面に縫い付ける!
狙ったのは岩石の腕その鎧にはUCを当ててないよ?
その鎧にくらわさなければコピーはできないね!
アナタが盾を砕きに近づいて来てくれたおかげで必要な距離も埋まった
ここを逃せばチャンスはない
今こそ反抗の時、妖刀の一撃とチタノの力を受けろ


木霊・ウタ
先制
腕という形状なら
その関節や挙動から攻撃の範囲や方向は
読める

小回りはきかないだろうし
爆炎噴出の機動で回避だ

破片や衝撃を
大剣で受け流したり防御

戦闘
迦楼羅を炎翼として顕現
岩腕の起こした土煙から飛び出し突撃

再び来た岩腕を
さっきと同じ要領で回避したり
剣で受け流し
そのまま腕の根元へ滑らせるようにして
動きを封じながら一気に間合いを詰める

獄炎纏う焔摩天で薙ぎ払い
岩腕を紅蓮の刃で砕き切断しながら
そのまま一気に振り切り
天使を両断
羽や全身を炎に包んで灰に帰す

未来は命が紡いでいくモンだ
命を蔑ろにするアンタには
望む未来を掴もうなんて
到底無理だったってコトだ

紅蓮に抱かれて眠れ

事後に鎮魂曲
安らかに

皆>お疲れさんっと



 大天使ブラキエルは何度地に落とされようと立ち上がり、翼を広げる。それは彼の恐るべき底力を表していると同時に少しでも高い場所、天の近くへと向かおうとする、僅かな望みに縋りつく彼の姿勢を表してもいるようであった。
 だが、その望みは砕かれねばならない。彼が天に上ることも、そこで何かを成すことも、アックス&ウィザーズの大地に立つ者として猟兵は一切を拒絶せねばならないのだ。
「ブラキエル、アナタはもう大天使なんかじゃない。傲慢なオブリビオンだ!」
 ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)はブラキエルに対して決然と言い放つ。
「如何にも。天に帰れぬ私が天使を名乗るなどおこがましいと言われれば何も言えない」
 その言葉をブラキエルは否定しない。猟兵に企みを砕かれこの場に引きずり出され、自分が最も蔑む相手の慈悲に縋ろうとした時から、彼は己を天に相応しくない存在だとでも思っていたのだろうか。そしてそれ故に、友と呼ぶ剣を手放したのだろうか。
 だが、それだからと言って潔く手を引く男ではない。ブラキエルは光輪を輝かせ、ニクロムへ向かい破壊の光を放った。
「ぐぅぅっ……!?」
 それに対しニクロムは自らに宿る竜の力、その八つの盾で防ごうとした。だが、ユーベルコードに由来するその召喚が為される前に破壊の光はニクロムを照らす。そしてその光に貫かれたところから、体の浸食が始まった。
 絶対の先制攻撃。如何な反抗の竜の力でもそれ自体を覆すことは出来なかった。だが、そのまま黙って石になるほどニクロムもまた潔くはない。体から放ったオーラの壁は光を遮り、石になる速度を徐々に遅めていく。
「足掻く姿勢を笑いはしない……故に最後まで手は抜かぬ」
 そこにブラキエルは岩の腕を出現させ、最後のとどめにかかる。だがその岩の腕が叩きつけられる瞬間、ブラキエルの眼前を爆炎が遮った。
「腕という形状ならその関節や挙動から攻撃の範囲や方向は読めるぜ」
 その爆炎と共に聞こえた男の声。そして炎が晴れた時、そこには誰の姿もなかった。
 そしてその砕けた地面の上、ニクロムを抱え、木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)が剣を構え地面の破片や衝撃から自分と仲間を守り上空へと逃れていた。
「乱暴なやり方で悪いな」
「こちらこそ、助かりました」
 強大な岩の攻撃をその大きさゆえに見切って避ける、それは先にニクロムが動き別の攻撃を誘ったことで、十分な観察と力を蓄える時間を得たことで十全に成功した。
 だが、ブラキエルは空中にいる二人に向け再度岩の腕を差し向ける。ウタはもう一度剣を構えそれを受け止めようとするが、仲間を抱えてな上次は正面から、うまくいくかという不安は残る。
「ボクの真名紅明日香の名を以てチタノヤタテを降臨させる、さあ反抗開始だ!」
 それにはニクロムが、今度こそ【其の真名を以て反抗せよ】と、重力の槍を放つことで迎え撃った。反抗の意思は衰えていない。さらには全ての攻撃に対する対策を念のため考えてあったのだ。体が石になりつつある今果敢に攻めることは出来ないが、それでも仲間を守ることは出来る。
 その重き槍が岩の腕を貫き、その重さで勢いを極限まで鈍らせる。
「よし、いくぜ!」
 そのままウタはニクロムを安全圏に向けて手放し、『迦楼羅』の炎の翼で羽ばたくよう飛び出す。そして地面に落ち行く岩の腕、その根元まで一気に刃を滑り込ませ、その腱を切るかのように獄炎纏う刃を一気に抉りこみ、そのまま切り払った。
「ぐ、うっ……!」
 出現させた腕がブラキエルとのつながりを断たれ、地に落ちただの石くれへと変わる。さらにそのままウタは岩の腕に一撃を当て粉々に砕きつつブラキエルに詰め寄り、燃え盛る『焔摩天』をなぎ払わんとした。
「鎧に当てちゃだめだよ!」
 その一撃にニクロムが注意を促す。最初の一手を誤った汚名はここで雪ぐとばかりに、敵の全ての技に対して考えた対策を懸命に仲間に伝えるニクロム。
「まかせとけ……そう言うのは得意分野だ!」
 当たる一瞬、ウタは剣の纏う【ブレイズフレイム】の獄炎を消した。露となった梵字の書かれた刀身がすっと大天使の脇に鋭く滑り込む。
「未来は命が紡いでいくモンだ。命を蔑ろにするアンタには、望む未来を掴もうなんて到底無理だったってコトだ」
 ここまでくればもう仮に手を変えられても関係ない。己の、そして猟書家たちすべての行った非道の報いをその身に受ける時。
 ウタは再び焔摩天に獄炎を流し、自らの命を燃やす刃を全力で振り切った。
「もし、お前が天上へたどり着くことあれば……その言葉、あの愚者共にも届けてやってくれ。私はその時を骸の海の底より楽しみに待っていよう……」
 両断された体の切断面から炎が巻き起こり二つとなった体を包む中、ブラキエルは遺言の様にウタに告げる。
「紅蓮に抱かれて眠れ」
 天上界の真実がまだ分からぬ以上、ウタはそれには答えられない。その代わりとして鎮魂歌が口ずさまれた時、爆発するかの如く炎が巻き起こり、羽も、花も、そして光も、全てをその中へと飲み込んだ。
 夜を昼に塗り替えるかの如き大爆発の後、そこにはただ、煌煌と照る美しき満月だけが残されていた。
 一瞬の静寂。そして、後ろに控えていた者たちから大歓声が上がる。
「お疲れさんっと」
 ウタは共にここへ来た全ての仲間にそう言い、肩を叩き合う。ニクロムもブラキエルが倒れた故か石化の影響は消えていき、回復能力を持つ者に手当をされている。他の猟兵たちも冒険者やドワーフ戦士、そして貝人たちとそれぞれに勝利をたたえ合い、喜びあっていた。
 早速祝勝会だ、それより今すぐにでも勇者たちの活躍の碑文を、それ以前にここからどうやって帰るんだ、そんな騒ぎも全ては喜びの声に満ちている。冒険と魔法の世界は、今ここに再び勇者によって守られたのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月16日
宿敵 『ダークプルティア『ダークツォルン』』 を撃破!


挿絵イラスト