銀河帝国攻略戦④~テロリストを迎え撃て!
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「くそっ、なんだこの船は……!」
巨大宇宙船、その中にある都市の路地を駆けていく二人の男達。どちらも銀河帝国のテロリストだ。しかし、その表情には疲労が多く、あまり余裕が見られない。
「どこに行っても監視カメラと警備ドローンだらけ! それにその辺の喫茶店に入ろうとしても身分証提示と手荷物検査があるってどうなってるんだ! 爆弾の一つも置けやしねえ!」
「知るかそんなこと! ……おい、仲間からの連絡だ。見ろ!」
端末に映し出された見取り図と、それに添えられたコメントを見た男達の表情がにわかに活気づく。
「なるほど、やるじゃねえか。この厳重な警備の穴を見つけるとはな。しかもコアマシンに直通と来た!」
「もうちまちま動いてる時間はない。この経路で一気に叩く! あいつを、『マンティコア』をコアマシンに向かわせろ!」
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「銀河帝国との戦争、お疲れ様だ。既にあちらこちらで活躍している者もいることだろう」
スカル・ソロモン(目覚める本能・f04239)はグリモアベースに集まった猟兵たちを労いつつ、件の戦争に関わる事件について話し始めた。
「銀河帝国に徹底抵抗する『解放軍』には多くの宇宙船が賛同し、既に集結している状況だ」
遺失技術『ワープドライブ』のユーベルコードを持つミディアと共に賛同した宇宙船の元へワープで赴き、その宇宙船のコアマシンにワープドライブを装着、解放軍に合流してもらう、という活動が行われていたのは記憶に新しい。
「ただ、辺境星域を航行していたために銀河帝国に今まで狙われなかった――言い方を変えれば、今になって狙われた宇宙船がいるようでね。
その船では、これから銀河帝国によるコアマシン破壊テロが行われようとしているんだ」
無論、コアマシンが破壊されてしまえばワープドライブを装着するどころか、その宇宙船存続の危機となる。
「だが安心してくれ。手はすでに打っている。
実はこの船は以前銀河帝国のテロにあった船でね。その時は猟兵達の活躍もあり事なきを得たのだが、それ以降テロへの警戒がとても強まったんだ。だから、今回のテロリスト達もまだ大きく動けていない。
そして逆に、この宇宙船ではテロリストに対して罠を張ることにした」
罠とは、コアマシンに繋がる経路の一つ、その警備をあえて手薄にすることでテロリストをコアマシンに向かわせる。そしてコアマシンの前でテロリストを待ち伏せ、撃破するというものだ。
「船の要を囮にするとは、まったく豪胆だと思うがね」
スカルがマスクの奥から小さく笑い声を響かせた。
コアマシンに送り込まれるのは人造生命体『マンティコア』。銀河帝国の生体兵器だ。見た目は女性の姿を模してはいるが、その牙、雄叫び、猛毒の棘は脅威だろう。
「コアマシンに君達が到着すれば、他の一般人達はそこを君達に任せて撤退する。一般人達を避難させたり守ったりするということは不要だ。戦いに集中すると良い」
「この宇宙船がワープドライブ可能になれば、銀河帝国攻略のための戦力となる。たかが一隻、されど一隻だ。健闘を祈っているよ」
そう激励の言葉をかけ、スカルは猟兵達を送り出したのだった。
力水
このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
こんにちは、力水です。
こちらは銀河帝国攻略戦「④帝国工作員のテロを阻止せよ」のシナリオとなります。
目的は、コアマシンの破壊を目指すテロリスト『マンティコア』の撃破です。
リプレイの描写はコアマシンに到着した皆さんがマンティコアと対峙する場面から、になります。コアマシンへ向かう道中のことはお気になさらずとも大丈夫です。
またこの情報は“本シナリオの成功失敗には全く関係ありません”が、今回皆さんが赴く宇宙船は以前私が執筆した「宇宙の影に暗躍す(https://tw6.jp/scenario/show?scenario_id=141)」に登場した船と同じものです。
へぇ~そんなことがあったのね、程度に読んで頂けると嬉しかったりします。
それでは、皆さんのプレイングお待ちしております。
第1章 ボス戦
『人造生命体『マンティコア』』
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POW : 不可視の牙
【真空刃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD : 獣の雄叫び
【凄まじい大音量の咆哮 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ : 猛毒の棘
【蠍の尾 】を向けた対象に、【蠍の尾から放たれる針と猛毒】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「フルーネ・フローライト」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
コアマシンへと続く通路を一人の女が行く。一括りにした長めの金髪に、褐色の肌を黒いライダースーツで包んだ女だ。
コアマシンはもう目と鼻の先というところまで来ている。だが、その足取りがふと止まった。
じろりと睨み付けるように彼女が見たそこには、人影があった。それも一人や二人では無い。コアマシンを守るようにぞろぞろと湧いてくるそれは、
「猟兵か」
見れば、コアマシンに程近い非常口から撤退していく一般警備兵の姿もある。
「なるほど、揃って私達を罠にはめたということか」
――途端、女の眼が獣のそれに代わる。
ライダースーツが内側から爆ぜる。同時に褐色の肌は人形のように白く変色し、金の髪からは急激に色素が抜け落ちていく。
「Arrrrrr……!!」
言の葉を紡いでいた人の姿はそこになく、代わりに現れたのは、獣の尾と腕を持つ異形の姿だ。
異形の女は、ただ真っ直ぐにコアマシンを狙って突撃を開始する――!
アンナ・フランツウェイ
船のコアを囮にするとは勇気があるなぁ…。その勇気に報いる為にも、目の前の敵を倒そう。
行動はPOW。広範囲を攻撃できる真空刃でも対処法はある。
不可視の牙を使わせる為に、あえて接近する。不可視の牙を使うような素振りを見せたら、鮮血の鋼鉄処女・改をギリギリのタイミングで展開し、【武器受け】で防ぐ。正面以外の真空刃は【激痛耐性】と【気合い】で耐える。
耐えきれたら、不可視の牙の発動後の隙をつき断罪剣・ラストブラッドを装備し、断罪式・弟切花で攻撃。同時に傷口をえぐるで深手を負わせてやる。
「アンタの敗因を教えてやる。それは人としての勇気、生きるという執念が無いことだ!」
――船のコアを囮にするとは勇気があるなぁ……。
コアマシンへと迫る異形――マンティコアにアンナ・フランツウェイ(断罪の御手・f03717)は怯むことなく接近した。
――その勇気に報いる為にも、目の前の敵を倒そう。
宇宙船の人々の想いを原動力に、アンナは突き進む。そしてそれに気付いたマンティコアが大きく腕を振りかぶった。
「来る!」
敵の動きを察知したアンナは、鮮血の鋼鉄処女・改を正面に展開した。
普段は武器の格納にも使用しているそれを、今は盾として使おうというのだ。
「GArrr!」
空を裂く音と共にマンティコアが真空刃を放つ。展開された鋼鉄処女が、不可視の牙の命中を衝撃としてアンナに伝えてくる。だが、
「ぐぅっ……!」
彼女は無数の痛みを体に感じる。防ぎぎったかに思えた真空刃は、形と質量を持たぬがゆえに防御の隙間を掻い潜り、アンナを傷つけたようだ。
しかしその痛みに耐えたアンナは、すかさず次の手に出た。
敵の攻撃後の隙を突き、盾にしていた鋼鉄処女を駆け登りつつ同時にバインダー式の武器庫から素早く断罪剣・ラストブラッドを抜き放つ。
そして駆け登った鋼鉄処女から敵の頭上へと飛び出し、落下の衝撃も込めてラストブラッドを敵へと振り下ろす。
「GUrrrrrr!!」
マンティコアの白い肌に鮮血がぶちまけられる。さらに武器に仕込まれた鋸がその傷口をさらに抉っていく。
「アンタの敗因を教えてやる。それは人としての勇気、生きるという執念が無いことだ!」
激痛によるマンティコアの咆哮に負けじと、アンナは力強く敵へ言い放つのだった。
苦戦
🔵🔴🔴
デナイル・ヒステリカル
SSWの宇宙船は船であると同時にSSWに住まう人々のホームです。
これを害し、また破壊しようという計画があるのであれば、それを見過ごす事は出来ませんね。
気を引き締めて相対するとしましょう。
幸いな事に、マンティコアとは幾度か戦った経験があります。
過去のデータを踏まえ、実際に戦う相手の攻撃パターンを解析し、周辺被害を抑える方針で戦闘しようと思います。
コアマシンは傷付けさせません。
僕は他の猟兵の方の動きに会わせて連携し、スマートガンで援護射撃を仕掛けます。
隙を見つけしだい、UCによる大電流でマンティコアの動きを止め、大技を使用する猟兵のアシストをしましょう。
ブラスター・ブレード
目覚めて、初戦から銀河帝国との戦争か。
未だ本調子ではないが、見過ごすことなど出来はしない。
人造生命体マンティコア……方向性は違えど俺と貴様は銀河帝国に作られたモノとして、同類とも言えるか。
だが、今や敵同士、かつての同類と言えど手心は加えん。
対象の戦闘行動を分析——真空刃による全方位攻撃と予測。
これより、ブラスターキャノンによる遠距離戦に移行する。
主に味方猟兵の援護射撃を行い、【サイコキネシス】にて隔壁レバーや作業用機械を操作、またはコンテナ等の重量物で押しつぶすことで、敵の動きを封じる。
異形の声を警告音として耳に残しつつ、デナイル・ヒステリカル(架空存在の電脳魔術士・f03357)はスマートガンを用いて援護を行っていた。
「気を引き締めていかないとだね」
デナイルの緑の瞳が敵を捉える度に銃口がひとりでにそちらへと向き、彼は引き金を引く。
弾丸はそのどれもが、獣のごとく周囲を手当たり次第に破壊しようとする敵の行動を阻害するように放たれていた。
すなわち、巨大な腕を振るおうとすれば肩を撃ち抜いて敵が籠めた力を霧散させ、咆哮を放とうとすればタイミングを狂わせるように顔面付近を狙い撃つ。
その正確な対応は、彼が過去に今回の敵に類似した者達と幾度か戦ってきた経験によるものだ。現に、敵はコアマシンは勿論のこと、周辺の構造物すら破壊出来ないでいる。
――SSWの宇宙船は船であると同時にSSWに住まう人々のホームです。
デナイルは思う。
であれば、これを害し、破壊する計画など見過ごせるはずがないと。
「UGArrrr!!」
デナイルの妨害で思うように動けない敵が、苛立ちのままに蠍が持つような尾を振るい、毒針を放とうと一瞬こちらに背を向けた。
だがその行動を彼は知っている。故に、すでに準備は済んでいた。
「PSIプログラム実行。チャージ完了。これが雷霆だ……!」
突き出された拳から雷と見紛うほどの放電が飛ぶ。
大気を割り砕き、捻じくれた大樹のような形を周囲に見せつけつつ、それは敵へと過たず命中した。
「Urrrr!?」
眩い輝きの後に来た轟音と衝撃波が、そして敵に命中したことによる熱と感電が敵の動きを封じ込める。
「ビンゴ! さて後は――」
デナイルの行動と時を同じくして、ブラスター・ブレード(ウォーマシンのフォースナイト・f14073)はバイザーの奥から戦況を観察していた。
――目覚めて、初戦から銀河帝国との戦争か。
初陣の華々しさというよりは、現状を正確に把握してどのように乗り越えていくか、いわゆる堅実さの方がこの男、ブレードからは感じられたかもしれない。
そして眼前には宇宙船の要を狙う敵、マンティコアがいる。
「未だ本調子ではないが、見過ごすことなど出来はしない」
それは彼にしては当然の帰結だっただろう。左腕に内蔵されたブラスターキャノンを起動・展開すると敵へと容赦なく撃ち放つ。
「Arrrru!!」
だがその攻撃に気付いた敵からは、真空刃の返礼が自分を含めた周囲の猟兵達へと飛ぶ。
自身へ迫る不可視のそれを、しかしブレードは右手に備えた光刃にて切り払った。小さく爆ぜるような音を立てて真空刃は消滅する。
防がれたことに悔し気な表情を見せるマンティコア。獣のようだとはいえ、完全に理性を失っているわけではないのかもしれない。
「方向性は違えど俺と貴様は銀河帝国に作られたモノとして、同類とも言えるか」
ブレードは、自身と敵の境遇に似たものを感じていた。だが、だとしても、自分とアレは――。
再びブラスターキャノンを敵に浴びせつつ、先ほどの真空刃を分析する。
「またばら撒かれると厄介だな」
そう結論を得たブレードは、ブラスターキャノンから放たれる弾幕をそのままに、左手から不可視のサイキックエナジーを放つ。
すると同時に、デナイルの放った雷撃が敵の動きを止めたのが見えた。
「……ならば」
放ったサイキックエナジーを隔壁のレバーや作業用機械に作用させる。ひとりでに閉まった隔壁が敵を押さえつけるように落ち、作業用機械が敵を取り囲むように殺到した。
「手心は加えん」
さらに近くにあったコンテナを敵へと落とす。障害物の下から漏れる苦悶の唸り声に対し、ブレードは淡々と告げる。
「境遇がどうであれ、俺と貴様は、敵同士だ」
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
四王天・燦
邂逅するや突撃。
「燦ちゃんほーむらん!」
神鳴を振るい衝撃波が出るほどのフルスイングでふっ飛ばす。
コアに無差別攻撃届いたら困るし
真空刃は残像を囮にして突っ切る。
毒は尾の向きを見切って避ける。喰らったら針は抜いて毒も吸い出す…後は激痛耐性頼り
雄叫びは寧ろダッシュで突撃し受ける面積狭めるべく足元までスライディング。
(なんつーアングル…やべえ、妖狐の性が抑えられねえ?!)
赤面しながらもマンティコアの足に鋼糸を絡めて起き上がりに引くぞ
好機と見たら符術『魔封じの儀』で戦力奪取。
相手に理性あれば真っ赤になりながら接吻。生命力吸収で精気と魂を喰らい尽くす。
「兵器で終わるなよ。精気と一緒にアタシの中に居続けな」
自身に覆いかぶさる障害物から脱したマンティコアを待ち受けていたのは、刀剣による強打だった。
「燦ちゃんほーむらん!」
四王天・燦(月夜の翼・f04448)がおよそ刀剣を振るうためのものでは無いフォームで神鳴をフルスイングし、敵を吹き飛ばしたのだ。
亀裂を伴って、壁にマンティコアが叩きつけられる。
「んー、良い当たりだ。でも、これで終わりじゃないよな?」
当然だとでも言うように復帰したマンティコアが真空刃を放つ。だが放たれたそれは燦を斬り裂くことなく、その体をすり抜けていく。
「ははっ、遅いな! こっちだ!」
真空刃が斬ったのは燦の残像。すでに彼女はマンティコアの背面へと回り込んでいた。ならばとマンティコアが繰り出した毒針も燦は華麗に躱すと、さらに敵へと接近する。
しかしマンティコアは諦めることなく、燦のいる方へ振り向きざまに雄叫びを放った。点ではなく面で放たれたそれは、燦にとって躱しづらいものだ。
故に、燦は躱さなかった。
あえて雄叫びの圧の中へ身を飛び込ませたのだ。そして体全体で攻撃を浴びる事にならぬよう、燦は敵の足元目掛けて体を滑り込ませた。
スライディングだ。
薄着のマンティコアの股下を燦は潜り抜けていく。
――なんつーアングル……やべえ、妖狐の性が抑えられねえ?!
思わず顔を赤く染める燦。だがそんな彼女の様子を意に介さず、マンティコアは燦へ追撃を行おうとした。
その時、マンティコアの視界が大きく動いた。有り体に言えば、転んだのだ。
起き上がった燦の手には鋼糸が握られている。そしてその端はマンティコアの足に括り付けられていた。
それは燦がマンティコアの股下を潜った際、抜かりなく括り付けたものだ。
「Ar――!」
それでも転んだ体勢のまま、マンティコアが再び雄叫びを放とうとする。
しかし、その手に三種の符を構えた燦が一手早かった。
「御狐・燦が命ず。符よ、我が敵を夢へと落とさん。符よ、我が敵を石とせよ。符よ、我が敵の呪力を断ち切らん。これをもって魔封じを為せ!」
放たれた符が三種とも過たず、マンティコアへ命中する。
「……!」
雄叫びが力を失う。符がその力を封じたのだ。そんなマンティコアをさらに追いつめるかのように燦が突然覆い被さり、
「兵器で終わるなよ。精気と一緒にアタシの中に居続けな」
口付けた。
そのまま生命力を吸収しようとした燦だったが、我に返ったマンティコアが燦を跳ねのける。
「……!!!」
言葉は口にしないものの、顔を赤くして抗議するマンティコアであった。
成功
🔵🔵🔴
ボーリャ・コータス
あら、前に来た船なのね。
せっかく頑張って助けたのに壊されたりしたら気分悪いし
今回だけは引きこもってたいとか言わないで、ちゃんと働きましょうか。
仲間と包囲連携を意識しつつ
ミドルレンジから紫電疾駆で攻撃します。
属性攻撃15、全力魔法14、高速詠唱10を火力に乗せて
第六感10、世界知識9、学習力4で敵の弱点を見て、
殺気2で敵からの攻撃対象のコントロール、
呪詛3、2回攻撃3でダメ押しの追撃するわね。
万が一にもコアマシンに捨て身の特攻なんかされないよう気を配っておくわ。
もし必要なら紫電疾駆で撃ち落とすか体で止めるわね。
さすがに疲れたわね。
ネットと炬燵のあるお部屋って空いてるかしら。
「そう、前に来た船なのね」
ボーリャ・コータス(ミレナリィドールのシンフォニア・f02027)は少しの懐かしさを感じつつ、戦場に到着した。
コアマシン周辺に来たことは無いものの、以前の事件後に礼を言われた宇宙船関係者と先ほど運よくすれ違ったことを思い出す。
『貴女も来てくれたのですね! よかった!』
かけられた言葉に思わず笑みが零れる。
「せっかく頑張って助けたのに壊されたりしたら気分悪いし、今回だけは引きこもってたいとか言わないで、ちゃんと働きましょうか」
そう奮起して、ボーリャは接敵した。
「Arrr!」
こちらを威嚇するようにマンティコアが唸る。他の猟兵と包囲するように、ボーリャは敵を中心にして円を描くように動いた。
敵は周囲に展開した猟兵達の誰を狙うか定めかねているのか、しきりに頭を動かしている。
「ふふ、困っているのね。こっちよ?」
挑発するようにボーリャが放った殺気にマンティコアが強く反応した。力強く地面を蹴ると、彼女目掛けて走り出す。
敵を迎え撃つように、ボーリャが突き出した左手から紫電が放たれた。以前よりも多い八十五本。それらが鞭のように強かに敵に打ち付けられる。
「Gau!?」
それから逃れるように横に飛ぶマンティコア。相手をしていてはキリが無いと考えたのか、コアマシンへと駆け出した。
「させないわ」
雷鞭を操作してボーリャは敵を追いかける。その間にも休まず彼女は敵の弱点を探り、次なる狙いを定めた。
「少し環境変数を変えて……プログラムコード改変、アクセス!」
今紫電を放っているのとは逆の右手から、ボーリャはさらに紫電を疾走(はし)らせる。左手の紫電は敵の後ろから追い立て、右手の紫電はその行く手を阻む。
しかして前後からの挟撃を受けたマンティコアは、計百七十の紫電に撃ち貫かれたのだった。
成功
🔵🔵🔴
ロイド・テスタメント
【心情】
さて、マンティコアをさっさと片付けましょう。
つまり、search&destroy.
【戦闘】
『Blau Kreuz』を使って、『戦闘知識』を駆使して『罠使い』で罠を張ります。
引っ掛かったら、『Virgin of Nuremberg』で閉じ込めるか潰し『生命力吸収』『傷口をえぐる』で痛め付けます。
「苦しめ、苦しむほどに俺の武器の糧となるがいい!」
『不可視の牙』が来たら『武器受け』で受けるか『第六感』で回避します。
「お前の、死はーー近いッ!」
仲間と連携しながら殺します。
※戦闘になると、口調や性格は荒々しくなり、戦闘狂と化します。
清水寺・大牙
「甘いエサで敵を釣る…確かに有効だ」
「が、エサが大きすぎやしないか…それだけ信頼されている、と言う事か…」
相手は女性を模しているとの事だが、それに騙されるほど女に飢えても不自由もしていない、存分に戦わせて貰おう
残像やオーラ防御、カウンターを駆使しながら接近、剣刃一閃で攻撃あるのみ、だな
「俺の刀は獣の牙よりも…無慈悲だ」
真空の刃がロイド・テスタメント(全てを無に帰す暗殺者・f01586)に殺到する。だがロイドは直感でその軌道を感じ取ると、『Virgin of Nuremberg』を無造作に振るった。
直後に鳴った甲高い衝突の音が、真空の刃の消滅を知らせてくる。
「ハ――、無駄だ」
獰猛に、ロイドが口角を吊り上げる。
「甘いエサで敵を釣る……確かに有効だ」
同じくオーラによる防御で敵の攻撃を防ぎつつ、清水寺・大牙(人食い虎・f06778)が大太刀を抜き放つ。
「が、エサが大きすぎやしないか……それだけ信頼されている、と言う事か……」
「さて。俺は、あと好きに暴れて良い、ってことだと受け取ったがな」
言うと、ロイドは我慢ならないといったふうに駆け出した。
「……俺も手段を気にする性質(タチ)ではないけどな」
大牙もそれに続く。
先に行ったロイドは敵の攻撃を躱しつつ、積極的に攻撃はしようとしない。彼は、罠を張っていた。敵を効率よく倒すためだ。
「さっさと片付けるには、下準備が大事だからな」
「なるほど、そういうことなら俺も噛ませてもらおう」
大牙が、敵が爪を振るうより先んじて斬撃を放つ。マンティコアが幾筋かの髪を犠牲にしつつ飛び退くと、大牙はさらにそれに追いすがり、追撃を繰り出した。
「だが準備が長いのは嫌われるぞ。例え相手が獣の女だろうとな」
ロイドが手にした『Blau Kreuz』の十字架を、祈るように胸の前へと掲げる。そして、
「なに、間もなく本番だ」
十字架から伸びた青い鋼糸を軽く、指で弾いた。
途端に戦場に縦横に張り巡らされていた糸が一斉に動き出し、絡めとるようにマンティコアの身体を捕らえた。
「Ga……!?」
敵は糸に捕らえられたまま宙を飛ぶように引き寄せられ、近くの柱へと磔にされた。
すかさず、ロイドが迫る。
「鉄の処女の口づけを受けろ……!」
マンティコアに向かって『Virgin of Nuremberg』を叩きつけた。さらにその体を押し潰すように、鉄の処女を足で踏みつけた。
「苦しめ、苦しむほどに俺の武器の糧となるがいい! お前の、死は――近いッ!」
「――!!」
声にならぬ苦悶が漏れ聞こえる。しかしそれに構わず踏みつけ続けるロイドだったが、
「――その鉄のお嬢さんを退かせてくれ。まとめて斬られたいなら、止めはしないが」
直後、何かを斬った音がした。けして大きくは無い、微かな音だ。
「俺の刀は獣の牙よりも……無慈悲だ」
マンティコアが磔にされていた柱が斜めに斬り離される。大牙が大太刀で柱ごと、マンティコアを斬ったのだ。
「まったく、我慢ならなかったのはどちらなんだか」
斬撃の直前に回収した『Virgin of Nuremberg』を隣に置き、ロイドが挑発するような笑みを浮かべつつ言葉を投げる。
「……言ってろ」
大牙は一言、そう言い捨てただけだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
四王天・燦
赤面しながら笑うぜ。
「赤くなってる。心ない兵器じゃねー証拠だ」
神鳴で攻める。
雷属性とマヒ攻撃で推すぜ
「アタシの本職は泥棒さ。精気も魂も盗ませてもらうぜ…現在に居場所がないオブリビオンならアタシの中にいろ」
魔封じの儀が鈍ってきたら妖魔解放。ハーピーの魂を纏う。
別人のような、魔物の笑みを浮かべ、金切り声の衝撃波で弱らせる
毒針は高速移動で狙いを絞らせない。
真空刃は第六感と見切りで回避。
咆哮はダッシュで接近…スライディングはフェイント、今度は跳ぶ!
吹っ飛んでも空中戦で態勢を直し天井を蹴ってマンティコアを組み伏せる
「帝国にはあなたの力は向けない、だって」
今度こそ口付けから生命力吸収…精気も魂も貪り尽くす
再び四王天・燦(月夜の翼・f04448)と相対したマンティコアは先ほどの行為――口づけを思い出し、満身創痍ながらも顔を赤らめて燦を警戒した。
「赤くなってる。心ない兵器じゃねー証拠だ」
その姿を、燦もまた赤面しつつも笑みを浮かべる。それはどこか安心した様子にも見えた。
だが、マンティコアはこの宇宙船のコアマシンを狙うテロリストだ。故に、燦は刀を取る。
――攻防は続いていた。
燦が先ほど使った封印の力はすでに効果を失っているらしく、マンティコアが真空の刃を放つ。それを燦は勘にも等しい感覚で躱すと、その勢いを殺さぬまま全身の膂力を動員し、紅の雷を纏う刀を横薙ぎに振るった。
「Grrr!」
マンティコアの白い肌が裂かれ、鮮血が舞う。身を翻して距離を取ろうとするマンティコアに、しかしその隙逃さんと燦が追う。加えて、その身には妖魔のオーラが纏われていた。
「魂の奥底に宿りし魔の者よ。オブリビオンの呪縛より解かれ、この身を依り代に顕現せよ。リリース・ピュアリィハート!」
燦の顔に、見知らぬ何者かが映る。それは彼女がかつて喰らった精気の持ち主、ハーピーだ。そして人ならざる笑みを浮かべた燦は魔力の籠った金切り声を放つ。
それは衝撃波となって近くにいたマンティコアへと強かに打ち付けられた。
衝撃波に吹き飛ばされながらも、マンティコアが悪あがきのように毒針を撃つ。しかし妖魔の力を得た燦は、高速で移動する術をも手に入れている。
マンティコアに狙いを定めさせぬまま、燦は戦場を縦横無尽に駆け巡った。
ならばとマンティコアが大きく息を吸う。それは先ほど見たのと同じ戦法。狙えなければ、まとめて咆哮で吹き飛ばせばいい。
だから燦も同じく、再び咆哮の只中へ飛び込もうと接近した。そして足から身を投げ出し、地面を滑り出そうと――は、しなかった。
滑り出そうとした足で強引に踏み込み、上から押し潰したV字のような軌道を描いて、燦は飛んだのだ。
慌てて上空に狙いを定め直し、マンティコアが咆哮を放つ。だが突然狙いを変えたためか、普段の威力は失われてしまっている。
それでも十分と言っていい音圧が燦を襲い、吹き飛ばす。しかし燦は吹き飛ばされた勢いで飛び上がると、天井を蹴り、一気にマンティコアの元へと飛び込んだ。
「アタシの本職は泥棒さ。精気も魂も盗ませてもらうぜ……現在に居場所がないオブリビオンならアタシの中にいろ!」
――マンティコアが低い唸り声をあげる。だがそれに最初程の威勢はなく。
燦は、彼女の上にいた。
「帝国にはあなたの力は向けない、だって」
その先は告げなかった。代わりにと唇を奪う。さっきよりも、少し、優しく。
マンティコアの表情から力が抜けていく。猛獣のようだったそれが、今ではもう人のようだ。
唇を離した燦が、薄く開いたままの女の瞼をそっと閉じさせた。
そこにはもう、獣はいない。
成功
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