ストライク・ザ・スターゴースト・アーミー
スペースシップワールド、他世界の動乱の裏で、再び悪意が蠢動する。
それは、かつて銀河帝国攻略戦で猟兵に協力した宇宙船団のひとつ。
その航行先に、漆黒の鎧を纏った宇宙人が単身で突如としてワープしてきた。
「何だ……? あいつ、この船団の行く手を阻む気か?」
「生身で宇宙空間に? 鎧装騎兵か? だとしたら単騎で何やってんだ?」
「とにかく警告を促せ! このままじゃ轢いちまうぞ!」
「ただでさえ、小惑星群で航路が限られてるっていうのに、迷惑だな……!」
船団が謎の宇宙人へ立ち退くように警告する。
だが、宇宙人は左手に眩い光弾を生み出すと、周囲に侵略宇宙人軍団と宇宙怪獣軍団を次々と召喚してみせた。それらは総て過去から滲み出た亡霊であり、その無尽蔵の数は一瞬で船団を包囲するのには十分な戦力差であった。
「余を滅する宿命の臆病者は、未だ此処には来ず。ならば今が好機」
宇宙人が亡霊軍団を船団に差し向け、愉悦に声をはずませる。
「喜べ。余が滅してくれよう」
船団は10秒も経たずに世界から消滅してしまった。
その者は銀河帝国以前の時代に恐れられた、破壊を愉しむ冷酷な侵略宇宙人。
生身での宇宙戦闘を可能とする漆黒の鎧は、星海の闇に紛れる。
斯の者の凄まじい戦闘力の前では多くの鎧装騎兵が落命した、恐るべき恐怖の象徴。
猟書家幹部。
名を、無間のサイビアという。
「スペースシップワールドで、猟書家幹部の新しい動きを予知したよっ!」
グリモア猟兵の蛇塚・レモン(白き蛇神憑きの金色巫女・f05152)は、己の頭上を浮遊するグリモアから予知を投影し終えると、早速、今回の任務について伝達を始めた。
「予知の通り、みんなが現場へ転送された直後、無間のサイビアが宇宙船団を襲撃するよっ! 無限増殖する侵略宇宙人軍団と宇宙怪獣軍団の亡霊達は、いくら倒しても召喚され続けるから、真正面からぶつかっても厳しいかも……」
ならば、どうすれば良いのか?
この問いにレモンが答えた。
「この召喚は、無間のサイビアのユーベルコードの侵略蔵書『宇宙侵略史』から召喚され続けてることが分かったよっ! 召喚の間、無間のサイビアは戦闘行動をとれないから、隠れて戦況を見守ってるよっ! どうやら、戦場になる宇宙空間周囲の小惑星群に隠れてるぽいっ!」
巨大な小惑星の影に隠れれば、確かに狙われにくくなるだろう。
だが、猟兵達は無尽蔵の宇宙亡霊軍団を掻い潜り、無間のサイビアを捜索して攻撃しなくてはならない。それが宇宙船団を救助する、唯一の方法なのだから。
「攻撃で蹴散らす方法以外に、スピードで宇宙亡霊軍団を振り切ったり、策略で足止めなんかも有効だよっ! それと、宇宙船団のみんなと、所属している鎧装騎兵団も協力してくれるから、適宜指示を出してあげてっ!」
そう告げると、レモンはグリモアを輝かせてスペースシップワールドへの転送を開始する。
「今回も難しい任務内容だけど、みんななら誰ひとり欠かずに事件を解決できるって信じてるよっ! 頑張ってねっ!」
七転 十五起
お久しぶりのスペースシップワールド、猟書家戦です。
大軍勢の中に潜む猟書家を探して叩くだけのお仕事です。
なぎてんはねおきです。
●プレイングボーナス(全章共通)
鎧装騎兵や宇宙船乗組員と協力して戦う。
宇宙船団がいる宙域には、無数の小惑星群が漂っています。
猟書家幹部『無間のサイビア』は、その小惑星群の何処かに身を潜めています。
無尽蔵の宇宙亡霊軍団を蹴散らし、振り切り、翻弄し、見事に『無間のサイビア』を発見して攻撃すれば、召喚を阻止することが出来ます。
また、襲われている宇宙船団も簡易的な武装が備わっています。
『レーザー砲4基』と『電磁バリア』の2種ですが、一度使うと、どちらも10分の再充電が必要になります。乱発は出来ませんので、指示する際はご注意を。その代わり、この船団所属の鎧装騎兵団が小回りの効いた高速戦闘を得意としています。猟兵達の指示は公序良俗に反しない内容であれば協力してくれます。
それでは、宇宙の平和を守るべく、皆様のご参加をお待ちしております!
第1章 冒険
『宇宙亡霊軍団を突破せよ』
|
POW : 敵軍団をユーベルコードで蹴散らし、再度召喚されるまでにボスを探す。
SPD : 敵軍団を速度やテクニックで翻弄し、追いつかれぬうちにボスを探す。
WIZ : 敵軍団を罠に嵌めるなどし、時間を稼いでいる間にボスを見つけ出す。
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
紅月・美亜
どれ、たまには力押しで行かせてもらうとしよう。
「航空管制は私がやる。諸君は私の指示通りに戦ってくれればいい」
私自身も手駒として【Operation;BLACK】を使う。船団のレーザー砲は大型の相手に温存し、鎧装騎兵団とBLACKの直掩で守りを固める。
と、見せかけて本命は【Operation;SILENCE】で敵の構成を丸裸にして中枢に【Operation;R】を送り込む事にある。その為の演算力だ。
Rは全機合体でR-11S2ノー・チェイサーを成形。その名の通り機動性に特化した機体だ。サイビアの所まで一気に辿り着いてやるさ。
広大な暗黒の宙(そら)の海を覆い尽くす、無尽蔵の亡霊宇宙軍団。
船団の乗組員達は迎撃態勢を急ピッチに進め、鎧装騎兵団が次々とスクランブル発進してゆく。
だが、多勢に無勢。一斉に押し寄せてくれば、あっという間に船団は塵芥になってしまうだろう。
そこへ、ひとりの猟兵が宇宙船内に転送されてきた。
「私は紅月・美亜(厨二系姉キャラSTG狂・f03431)、猟兵だ。航空管制は私がやる。諸君は私の指示通りに戦ってくれればいい。死にたくなければ、な」
唐突な物言いに困惑する乗組員達だが、紅月がユーベルコードで召喚・出撃させた戦闘機が亡霊宇宙軍団を薙ぎ払う払うさまに歓声を上げた。
「どれ、たまには力押しで行かせてもらうとしよう。総員、船団のレーザー砲は大型の相手に温存。鎧装騎兵団の直掩で守りを固めてくれ」
無尽蔵の敵軍団は、亀の甲羅のように守りを固める船団へ襲いかかる。
大きな群れが一気に動き出したその時、紅月はカウンター気味に戦闘機を直接操縦モードへ切り替えた。
「切り札を使わせてもらおうか……全機、ダイレクトコントロールモード! さあ、グランドフィナーレの時間だ!」
召喚していた戦闘機が次々と巨大支援機と合体し、次元航空母艦『R-11S2ノー・チェイサー』へと姿を変えた。
「軍勢を一斉に動かした時、指揮官たるサイビアに周囲は一瞬だけ守りが薄くなる。そして、守りに船団が徹してくれたおかげで、貴様の座標特定の演算が間に合った。そこか!」
空間ワープめいた超光速移動で、一気にサイビアのいる小惑星の裏側へ到達すると、主砲を旋回させてサイビアへロックオン!
「ノー・チェイサーの名の通り、機動性に特化した機体だ。この距離で逃げられると思うな!」
次の瞬間、絶え間ない砲撃を身に浴びたサイビア。
そのユーベルコードである亡霊宇宙軍団の召喚が解除されてしまう。
宇宙船団の目の前まで迫っていた無量大数の驚異は、一瞬にして消失してしまった。
「……見事。だがしかし、これしきのことで余を滅せると思うのなら大間違いだ」
サイビアは超高温の光線を解き放ち、まばゆい光で紅月の目をくらませた。
「……くっ! 目標をロスト……! 今度は別方向から敵軍勢が!?」
レーダーに反応した敵影の膨大な数を迎撃しようとするが、そろそろ紅月の活動限界が近い。
やむなく、彼女は他の猟兵に事後を託し、宇宙船団へ帰投していった。
成功
🔵🔵🔴
ミニョン・エルシェ
相手の軍勢のコントロールを奪ってしまえば良いわけですね?であれば、私の屍霊術はきっと相性が良い。
さて…私も宇宙という【地形の利用】を行い、更に【集団戦術】を展開すべく【指定UC】を発動。
鎧装騎兵団には速さで撹乱して頂き、無音の喰屍鬼がその隙に敵に忍び寄り、一噛み。
凡ゆる空間に適応する我が屍霊が1人敵に噛み付けば、1人味方に。その1人が噛み付けば、更に1人が味方に。
多勢が運の尽き、召喚し続ける限り私に味方を供給し続けてくれるのと同義なンですよ。
さて…満ちに満ちた我が手勢、あなたたちを呼び出し、更なる死へと追いやった者(サイビア)。彼をあなたたち死者の側に招き入れる事を許可します。探しなさい。
別の宙域から出現した亡霊宇宙軍団。
まるで流星群の如き無尽蔵の大群が押し寄せてくるのを、透明な特殊宇宙服を着込んだミニョン・エルシェ(木菟の城普請・f03471)が暗黒の宙(うみ)に漂いながら物見を決め込む。宇宙服の下には、白糸縅黒漆塗桶側二枚胴具足と黒漆塗木菟形兜……黒漆塗りの武具を身に纏っており、まるで別世界で武勇を馳せた槍の名手のような姿のまま、彼女はお雄々しく軍配を掲げる。
「あれが無限に召喚される亡霊宇宙軍団ですか。真正面から立ち向かえば多勢に無勢。ですが、相手の軍勢のコントロールを奪ってしまえば良いわけですね? 加えて、あれは亡霊……」
ならば、とミニョンはメガネのレンズに星の瞬きを反射させて断言した。
「であれば、私の屍霊術はきっと相性が良い。参りましょうか」
ミニョンはまず、直掩で守りについている鎧装騎兵団の一部に高速移動での敵軍撹乱を要請する。
亡霊宇宙軍団は、素早く目の前を通過する敵兵を本能で追尾しはじめてしまう。
これで敵軍の前衛は隊列が崩れて混乱を生じる。
その機に乗じて、ミニョンはユーベルコード“我勢生成・喰屍蝗害(サモン・アバドン)”を発動させた。
「喰えよ、増えよ、地に満ちよ。味方は敵に、生者は不死者に、多勢は無勢に。……これが、屍霊術師の本領ですとも」
召喚したのは92体の喰屍鬼。
それはあまりにも大差ある戦力差だ。
宇宙船で見守っていた乗組員は、ミニョンと名乗る少女が次の瞬間には血肉と内蔵を暗黒の闇へ撒き散らす運命を信じて疑わなかった。
だが、実際の未来はこうだ。
喰屍鬼は、鎧装騎兵団が牽引してきた敵を死角から襲わせ、たったひと噛みして離脱した。
ミニョンはそれを善しとし、銀覆輪宝珠軍配を翻して次なる宇宙軍団を襲わせる。
それは一糸乱れぬ統率力で、さながら戦国武将の名采配が如し戦況分析力であった。
だが、ミニョンの慧眼は奇襲が本領ではない。
彼女のユーベルコードの真髄は、“噛まれた対象を喰屍鬼に変え、ミニョンの制御下に置くことができる”のだ。
つまり、徐々に亡霊宇宙軍団は喰屍鬼へと置き換わり、爆発的に勢力図を塗り替えてゆく……!
「我が屍霊が1人敵に噛み付けば、1人味方に。その1人が噛み付けば、更に1人が味方に。多勢が運の尽き、召喚し続ける限り私に味方を供給し続けてくれるのと同義なンですよ。しかも、屍霊達は宇宙空間に適応するように召喚しているんで、無音で羽撃く翅でどこまでも追跡できますよ」
鎧装騎兵団とほぼ同速で宙域を駆け巡る喰屍鬼達が、押し寄せる無尽蔵の敵兵を反転させてゆく。
それはもはや悪夢でしかない。
宇宙船の乗組員達も、味方で良かったと冷や汗をかくほどに。
「さて……満ちに満ちた我が手勢、あなたたちを呼び出し、更なる死へと追いやった者がいるでしょう? 彼をあなたたち死者の側に招き入れる事を許可します。探しなさい」
喰屍鬼の大軍勢が踵を返して飛んでゆき、迷うことなく小惑星群の一角へ飛び込んでゆく。
危険を察知したサイビアは、召喚ユーベルコードを解除して自衛のためのユーベルコードを放つ。
「我が手兵を手懐けるとは……つくづく猟兵とは侮れぬ存在であるな?」
「逃しませんよ、サイビア!」
ミニョンが膨れ上がった喰屍鬼をサイビアにけしかける。
だが、サイビアは小惑星まるごとを喰屍鬼の群れに叩き付けることで、再び行方をくらましてしまった。
「あとちょっとだったのですが……ですが、小惑星区域も永遠に続きません。船団がこの宙域を突破する前に、また仕掛けてくるはずです……」
悔しがるミニョンは念の為、引き続き周辺の宙域の捜索を続けるのだった。
成功
🔵🔵🔴
カシム・ディーン
機神搭乗
「ひゃっはー☆宇宙だー☆」
お前テンションたけーな
「何だか昔メルシー達は宇宙を旅してた気がするんだよ☆記憶曖昧だけど」
【情報収集・視力・戦闘知識】
軍団の陣形と動き
また隠れたり様子を見るのに足る場所の捕捉
更に鎧装騎兵達の位置と陣形も把握
攻撃の狙いを分析し仲間と鎧装騎兵達と宇宙船乗組員
更に共闘する仲間にも伝達
【属性攻撃・迷彩】
光水属性で光学迷彩と共に熱源隠蔽
UC発動
【スナイパー・念動力・切断・浄化】
鎧装騎兵や宇宙船を狙う亡霊を浄化念動光弾や鎌剣で切り捨て
超高速で飛び回り軍団を振り切りサイビアの捜索開始
強化された視力も利用して
観察にたる位置と熱源反応や超音波反応も利用して把握
見つければ攻撃
体高5mを誇る白銀の機神が、宇宙空間で平泳ぎを披露している……。
『ひゃっはー☆ 宇宙だー☆』
「……お前テンションたけーな?」
相棒である界導神機『メルクリウス』のハジケっぷりにシラケるカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)は、コクピット内で狂喜乱舞する雄鶏型3Dホログラムのアバターを見下していた。
「宇宙空間で平泳ぎとか、お前、どんだけセンスが化石なんだよ……」
『いいじゃーん☆ だって~何だか昔、メルシー達は宇宙を旅してた気がするんだよ☆ 記憶曖昧だけど』
「えーと、空を掴め!的な……? どっかのロボアニメの観過ぎじゃないか?」
肩を竦めるカシムは操縦桿を握って、押し寄せる有象無象の大物量の軍勢に向き直る。
「あーあー、船団の皆さん、聞こえますか? こちら猟兵の天ッ才ッ魔術盗賊のカシム様です。もれなく崇めやがれです」
『メルシーも神様だから崇拝してほしいなー☆』
「お前はすっこんでろ……えー、いきなりですが、このメルクリウスの座標演算で、既に猟書家の居場所は特定しました」
カシムの言葉に、船団の乗組員達と鎧装騎兵団がざわついた。
だが、カシムが送ったデータを閲覧すると、彼らは皆、なるほどと合点がいった。
「この方角から敵軍を送り込むわけですから、自然と10時方向の小惑星のどこかに隠れていると推測されます。僕達はこれから光学迷彩魔法で透明化しますので、皆さんはギリギリまで敵を引きつけて下さい」
『誰一人として怪我させないから、安心してね☆』
そう告げると、カシム達は船団から姿を消した。
船団員達は彼らの言葉を信じ、なんとか敵の大軍勢から逃げてゆく。
「そのまま右へ旋回して下さい。そう、9時方向へゆっくりとお願いしますね?」
カシムの誘導通りに船団が逃げてゆくと、次第に敵軍勢が奇妙な軌道を描き始めた。
『ご主人サマ、宇宙船の前から敵が来たよ!』
「猟書家に近付いたから、最短距離で敵をけしかけて来ましたね。ですが、それがお前の位置を特定する最大のヒントになる……!」
万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』を構えたメルクリウスは、前方から波濤の如く押し寄せる敵の大群を念動光線で焼き払いながら道を切り開いてゆく。
更に、念動力で鎌剣ハルペーを操作し、後方から追い上げてくる亡霊宇宙軍団を容赦なく刈り取っていった。
『亡霊相手は、ハルペーの特攻対象だもんね☆ そのまま地獄へご案内だゾ☆』
「メルシー! 『速足で駆ける者(ブーツオブヘルメース)』だ!」
『ラジャった♪』
神機メルクリウスの移動速度が、一瞬でマッハ31近くまで上昇!
その移動速度は、体当たりだけでも敵の大軍が木っ端微塵になって吹き飛ばされていく程の衝撃波を発生させる。
『居たよ、猟書家はあそこ!』
「でかした、メルシー! おいサイビア! 幽霊に事を任せて高みの見物とか、実は臆病者なのでは?」
「我は……合理的な破滅を遂行しているだけだ!」
反論するサイビアに向けて、カシムとメルクリウスは砲口を向ける。
カシムは全く興味がないと言わんばかりに、魔砲のトリガーを引いた。
「指揮官って大変なんだな、知らねーけど?」
『これで吹っ飛んじゃえ☆』
――凄まじい閃光が、宇宙の闇を一瞬だけ切り裂いた。
小惑星群は跡形もなく微塵となって砕け散り、サイビアは砲撃の余波でどこかへ吹き飛んでいってしまった……。
成功
🔵🔵🔴
箒星・仄々
船団の皆さんを守り抜きましょう
隠れんぼの無間さんを見つけ出しますよ
バリアはあるとはいえ
船団には後退いただいた方が安心です
護衛の騎兵さんを残し
残りの騎兵さんは亡霊軍団へ
敵は無尽蔵ですから
とにかく撃ちまくってもらいましょう
それを囮とさせていただき
私は別方向から小惑星群へ向かいます
心苦しいですが…どうかご武運を!
因みに私はアルダワ製の
魔導蒸気機関を動力源としたレトロな宇宙服を着用しています
迷彩しますが
もし見つかってしまったら
魔力の矢を束ね
緋蒼翠のエネルギーを推進力として
急加速して引き離します
立ち塞がる亡霊さんを矢で射抜きます
亡霊さんたちが湧いてくる方向へ向かえば
きっとそこに無間さんがいるはずです!
宇宙の闇と同じ毛色をしたケットシーが無重力に舞う。
「船団の皆さんを守り抜きましょう。隠れんぼの無間さんを見つけ出しますよ」
箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)は、アルダワ製の魔導蒸気機関を動力源としたレトロな宇宙服を着用したまま、ユーベルコード『トリニティ・ブラスト』を放つ。
「さあ、ちょっと派手にいきますよ~!」
炎・水・風のそれぞれの属性ごとの魔法の矢が530本ずつ宇宙空間に出現すると、躊躇せずにそれらを撃ち込みはじめた。
「敵は無尽蔵ですから、とにかく撃ちまくます! 鎧装騎兵団のみなさんも、宇宙船の盾となって制圧射撃をお願いします!」
箒星は宇宙船を後退させつつ、突っ込んでくる亡霊宇宙軍団を魔法の矢で射殺してゆく。
だが、鎧装騎兵団の活躍は素晴らしく、敵の殆どがそちらへ流れてゆく。
「今です! 私は別方向から小惑星群へ向かいましょう! 心苦しいですが……どうかご武運を!」
一応は宇宙の闇に紛れるような光学迷彩魔法を施していたが、こうも乱戦ではコソコソと動くよりも一点突破したほうが手っ取り早い。
「三精霊機関(トリニティドライブ)の要領で……私も、残りの三属性の魔法矢を束ねれば……」
箒星は炎・水・風のそれぞれの魔法矢をひとつに束ねる。
すると、束ねた矢は白光を放ちながら途轍もない推進力を生み出したのだ!
「ど~い~て~く~だ~さ~ぁ~いっ!」
あまりの猛スピードに、箒星が魔法剣を差し出すだけで敵軍は次々と貫かれてゆくではないか。
その様子は、まさに宇宙の闇を切り裂く一筋の箒星であった。
「敵の流れはあちらから……でしたら、あの小惑星群のどこかに!」
箒星は三属性の生み出した破壊力を宿したまま、そのまま小惑星群を一気に貫通してゆく!
「私自身が、オブリビオンさん達を骸の海へお還しする『矢』です!」
箒星が小惑星群を通過すると、衝撃波で一帯が大爆発!
「全てを、私が射抜いてみせます! ……これ、別のユーベルコードとして確立できそうですね~?」
箒星は手応えに思わず笑みを浮かべる。
一方、爆発に巻き込まれた『無間のサイビア』は、やむなく召喚を中断して対比せざるを得なかった……!
成功
🔵🔵🔴
サオササ・テセル
首魁の1つが倒されても彼らの妄執に終わりはないように自らの命すら省みない敵…
気味が悪いとしか言えないけどその不滅さなどを知ってる手前自分の心境も始末が悪いかなと思いながらメッセージボードを虚空に表示し友軍と連絡した:他挑戦者との合同リプレイ希望
メセボ:敵攻撃を引き付けます。敵首魁の捜索まで含めて行動するので協力していただけると助かります」SPD判定
【空中浮遊】【空中戦】【ロープワーク】【見切り】【フェイント】で縦横無尽に敵を翻弄しつつ
【念動力】で子機を飛ばし【偵察】【世界知識】【学習力】【情報収集】で猟書家を捜索
敵が数出来ている分【集団戦術】による敵首魁位置の解析もうまく活用できるかもしれない
魔女・ウィッチ
黒猫と共に箒に乗って現れ、魔女果実に齧り付く。
へぇ…ここが空の向こうにあるという星の海なのね!おばあちゃんの言ってた通りだわ!
あ、見られてた!
コホン…我こそは全世界を支配する偉大なる魔女!汝らを救済する大賢者ぞ!その我に助けられる幸運を喜ぶがいい!
さて、どこに居ようとどれだけ居ようと隠れていようが無駄よっ!あたしの欲望具現術(ウィッチクラフト)の前に敵はないわ!
魔導書を開いてタクトを構え、高速詠唱魔力溜め全力魔法……!ミゼリコルディア・スパーダ……範囲、全体化!!1体につき790本の魔法剣で包囲攻撃!
撃破した亡霊はオーブへ吸収掠奪するわ!
魔導書にも敵のUCを術式としてきちんと書いておかなきゃ!
(首魁の1つが倒されても彼らの妄執に終わりはないように、自らの命すら省みない敵……なんとも気味が悪いものだね)
無言を貫き、暗黒の星海を見渡すサオササ・テセル(虚欠片の機精・f15384)。
オブリビオンは、宿縁の相手か若しくは短期集中で討伐されなければそのぞんざいは滅ぶことはないとされる。
更に、サオササ自身、邪神たる“末路わぬもの”の神性に触れた経験から、骸の海から這い上がる存在の不滅性を理解している。その手前、サオササはこの心境自体が始末に置けないと、内心では自嘲していた。
そんなサイボーグ少女の背後へ、唐突に声を掛ける幼い子供がいた。
かつて銀河帝国と猟兵が戦争を行った際に普及した透明の宇宙服を着込んだ、西洋妖怪の魔女・ウィッチ(偉大なる魔女のサーガ・f33446)ことグランソルシエール・マルグリッドがホウキに跨り、お供の黒猫(宇宙服着用)とともに目を輝かせていた。
「へぇ……ここが空の向こうにあるという星の海なのね! おばあちゃんの言ってた通りだわ! でもグリモア猟兵から透明なスーツを着るようにって言われてたけど、邪魔なのよね。これを脱ぐと息ができないって本当かしら?」
不意に尋ねられたサオササは、表情の乏しい顔を僅かに強張らせる。
彼女は無口な気質であり、平時のコミュニケーションはAR(拡張現実)メッセージボードを介さねば意思疎通がたどたどしいくらいには対人会話が苦手だ。
『宇宙空間は真空状態なため、生命維持に必要な酸素が存在しません。更に、空気がないため、太陽光など届かないこのような場所では、保温効果を得られないため、摂氏マイナス120度まで低下すると言われています』
「マイナス120度!? この透明なスーツを脱いだだけで凍えちゃうじゃない!?」
『はい。ですので私も着用しています。生命維持のために、ここで透明宇宙服を不用意に脱ぐことは推奨されません』
「なによそれ……星の海、こわい……っ!」
ブルブルと恐怖で体を震わせる若干7歳のマルグリッドとは対象的に、サオササは眉ひとつ動かさずに頷いた。
『ところで、あなたもこの任務を受領した猟兵なのでしょうか?』
「ふふん! そうよ! よくぞ聞いてくれたわ!」
マルグリッドはマントを翻し、空飛ぶホウキの柄の上に立ってふんぞり返ると、尊大な態度で高らかに名乗り始めた。
ついでに周囲で警護する鎧装騎兵団へ向けて、彼女は己の偉大さを誇示せんと声を張る。
「我こそはぁっ! 36の全世界を支配する偉大なる魔女っ! 叡智に愛され慧眼を司りし稀代の大賢者っ! 大いなる災厄が破滅のラッパを吹き鳴らて世界を闇に鎮める時、颯爽と現れて全てを救済する全知全能の超魔術師、それこそが我なりっ! 我が名はっ! グランソルシエェェールっ! マルグリッッッドーっ! さあ! 我に助けられる幸運を、涙を流して喜ぶがいい! ここにに会する者共は、今から我の偉大なる伝説が誕生する瞬間の目撃者となれるのだからっ! ふふっ、あはっ、あーはっはっはっは!」
自分で考案したかっこいいポーズを織り交ぜながら、大宇宙にマルグリッドの哄笑が轟く!
『敵攻撃を引き付けます。敵首魁の捜索まで含めて行動するので協力していただけると助かります』
だが、サオササは船団旗艦と通信を行っており、マルグリッドの自己紹介を全く聞いてなかった。
「いや聞いてっ!? 私のかっこいい自己紹介を聞いてっ? てか、少しは興味を持ちなさいよっ!」
『すみません、これ以上の会話は作戦の遅滞を引き起こします。失礼します』
メッセージボードの表示を消したサオササは、自身の鎧装騎兵の武装に酷似した装甲のブースターから推力を得て飛び去ってゆく。
呆然とその背を見送るマルグリッドは、我に返るとサオササのあとを急いで追い掛けてた。
「ま、待ちなさいっ! お願いだからっ! あたしを、こんな真っ暗なところで独りにしないでぇっ!」
全然会話が噛み合わないサオササとマルグリッドだが、このあと、互いに化学反応を起こす。
鎧装騎兵団を牽引して星海を突き進むサオササの前に、視界を覆い尽くさんばかりの敵の大群がこちらへ殺到してきた。
『敵影確認。距離、1000から急速に接近中。射程圏内に敵軍が侵入。総員、迎撃開始です』
ARメッセージボードで鎧装騎兵団へ指示を出すと、サオササは近くの宇宙デブリへヴァリアブルウェポンのワイヤーを射出する。先端のフックが巨大な金属塊に引っかかると、サオササはワイヤーを巻き上げて立体駆動を開始した。
(所詮はまっすぐに突撃してくるしか攻撃手段がない傀儡の集団。ならば、高速移動でターゲットを私に惹きつけつつ、各種砲撃で撃ち落とす……!)
推力移動を織り交ぜた立体駆動は、サオササの的中したとおり、大群を翻弄して徐々に団子状態になってゆく。
『総員、一斉射!』
サオササの号令が、密集した亡霊宇宙軍団を駆逐する全方位飽和火力砲撃を鎧装騎兵団に放たせる。もちろん、サオササ自身も熱線銃や各種ライフルを惜しみなく撃ちまくる。
全弾命中。有象無象の高密度の空間が、ポッカリと一箇所だけ穴が開いた。
(これで少し数が削れた。敵の戦力が増殖で復元される前に、首魁の居場所を演算して発見しないと……)
武装の子機を念動力で敵陣営奥深くまで飛ばし、小惑星群のどこに猟書家が隠れているか、候補を絞り込んでゆく。
そこへ、彗星が如く敵陣へ突っ込んでいくのはマルグリッドだ!
「どこに居ようと隠れていようと、この偉大なる大魔女マルグリッド様の魔力には無駄よっ! あたしの欲望具現術(ウィッチクラフト)の前に敵はないわ!」
敵のユーベルコードを鹵獲・保存する禁書こと『魔女導書(ウィッチグリモワール)』を開き、その一頁に記された術式を起動させる。
「雑魚のお掃除、感謝するわね! おかげで悪い奴が隠れてる小惑星群まで射線が通ったわ!」
「待って、まだ演算が……」
たどたどしく己の言葉で制止を呼びかけたサオササだが、マルグリッドは聞く耳を持たない!
「演算よりも、こうしたほうが手っ取り早いわ!」
同行している黒猫が魔法のタクトへ早変わりすれば、術式を空間に描いてユーベルコードとして発射させた!
「さあ、弾幕あそびの始まりよ! これを全部避け切れるかしら? 避け切らせるつもりなんて、最初からないけどもねっ!」
魔女がタクトを前方へ薙ぎ払った次の瞬間、それは起きた。
マルグリッドの視界内全ての敵性対象の周囲それぞれに、魔法陣が浮かび上がる。
そこから複雑に飛翔する790本もの魔法剣が射出され、全てが貫かれ、破壊され、あっという間に塵芥へと変わってゆく!
魔法剣は幾何学模様を描き、無尽蔵の亡霊宇宙軍団を次第に包囲、無差別に刺し穿ちながら討ち滅ぼしていった。敵対象ごとに発生する魔法陣……つまり、無尽蔵の敵には無尽蔵の魔法陣が生成され、そこからそれぞれ790本の魔法剣が発生するという凄まじいユーベルコードだ! 敵が増えるほど、マルグリッドのユーベルコードが強化されるのだから!
「これが“欲望具現術『魔女の大いなる慈悲の剣』(ウィッチクラフト・グランミゼリコルディアスパーダ)”の真髄よっ! この大魔女様の威光に平伏しなさいっ! あーっはっはっはっは!」
マルグリッドが超音速で宇宙空間を駆け抜けてゆくたびに、あらゆる敵が、デブリが、小惑星群が、一瞬で微塵と化してしまう。
もはや破壊の権化と成り果てたマルグリッドは、そのまま直感で魔法剣を発生させて射出させる。
「そこ! なんか怪しい! だから、ずばばばーんってねっ!」
「グワァァァーッ!?」
放たれた魔法剣の爆砕音に、男の悲鳴が混じって聞こえてきた。
「ぐぐ……っ!? よもや、小惑星ごと我を吹き飛ばしにかかるとは! 発想のスケールが異常すぎる……!」
『演算完了。ポイントR8……今、魔女っ子が爆砕したところに、無間のサイビアがいます。いや、いました、目視で確認完了。信じられません……』
サオササの演算通り、塵芥の中を漂う猟書家の姿が確認された。
ダメージを受けた無間のサイビアは、ユーベルコードの発現を維持できなくなり、周囲の亡霊宇宙軍団がたちまち消失してゆく。
「あなたが注意を惹き付けてくれたおかげで、あたしがノーマークのまま突撃できたわ! 大義だったわね、褒めてあげる!」
『そちらこそ、その歳で凄まじい破壊力のユーベルコードを行使できるのですね。お見事でした』
マルグリッドは尊大な態度で、サオササはメッセージボードで意思を伝えながら鉄皮面のまま、両者は握手を交わした。
そこへ集まってくる他の猟兵達。
いよいよ、無間のサイビアを追い詰め、決戦の時が迫る……!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『無間のサイビア』
|
POW : 侵略蔵書『宇宙侵略史』
戦闘用の、自身と同じ強さの【侵略宇宙人軍団 】と【宇宙怪獣軍団】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD : スーパー超次元殺法
【短距離テレポートを駆使した近接格闘術 】が命中した対象に対し、高威力高命中の【超高速連続攻撃】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
WIZ : スーパープラズマ光弾
レベル×100km/hで飛翔しながら、自身の【両腕 】から【100,000,000,000℃の光弾】を放つ。
イラスト:カス
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠九条・救助」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
かつて、銀河帝国以前の時代に恐れられた、破壊を愉しむ冷酷な侵略宇宙人がいた。
それは侵略蔵書『宇宙侵略史』で、無尽蔵の宇宙亡霊軍団を召喚して全てを滅ぼす。
それは短距離テレポートを駆使した近接格闘術で、超高速連続攻撃を繰り出す。
それはマッハ9の超音速で飛翔しながら、両腕から一千億℃のプラズマ光弾を放つ。
生身でも宇宙空間を活動でき、その凄まじい戦闘力の前に多くの鎧装騎兵が犠牲となった伝説の存在。
猟書家。恐怖の象徴。無間のサイビア。
この世界の原初の恐怖が、猟兵たちの前に姿をようやく見せた。
「許さぬ……許さぬぞ……! 余の破滅を阻止するなど、断じて許さぬ!」
無間のサイビアが戦闘態勢に入った!
猟兵たちよ! 今こそ宇宙船団の仲間達と力を合わせ、巨悪を打ち倒せ!
宇宙船の武装を使用するタイミングが勝利の鍵だ!
カシム・ディーン
やれやれ
ぶっ壊しとか品がねーですね
「作るの大変なんだぞー!」
【戦闘知識・情報収集・視力】
その動きと前章の行動から動きの癖と能力の分析と把握
当然乗組員や鎧装騎兵とも情報共有
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
同時に無数の立体映像展開
本体は迷彩で隠
速さで負けるつもりはねーよな?
「勿論!ヤっちゃうぞ☆」
立体映像を利用して攻撃回避
【念動力・スナイパー】
念動障壁展開
被弾しそうな時には格闘術を障壁で受け止め
砲撃兵装を放り念動力で操作して光弾打ち込み
UC発動
たまには破滅を齎されてみろよ?
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
超高速で飛び回りながら鎌剣での連続斬撃
その鎧っぽいのや切断したのを強奪
金になりますかね
サオササ・テセル
相変わらず進歩無い言い分―戦闘段階、ターゲット、猟書家―」
亡霊軍団と瞬間移動は対処できるけど高速飛行と光弾は難しそう
でも―前のトンデモな人がいるように私達の世界は変わらないあなた達の想像を軽々と越えていける
SPDで敵を制圧:他挑戦者との連携希望
【念動力】で自身と3つの子機を展開
【先制攻撃】【誘導弾】【弾幕】を攻撃の主軸に攻撃
回避に【フェイント】【ロープワーク】【第六感】【見切り】【空中浮遊】【空中戦】の不規則な軌道に
防衛用のけん制として【乱れ撃ち】を起用
【戦闘知識】【学習力】で出た答えを基に【武器改造】での火力増強
【継戦能力】【メカニック】【集団戦術】による修理や支援で味方の戦いを支える
猟書家『無間のサイビア』の恐ろしいところは、どんなに離れていてテレポートを駆使して的に肉薄し、凄まじい速度の連撃を叩き込んでくることだ。
つまり、サイビアが視認できる空間全てが奴の射程圏内である。
たった1人で数多の鎧装騎兵を葬り、無数の宇宙船団を破壊してこれたのは、この埒外の俊敏性が脅威だからだ。
だが、埒外の異能ならば猟兵達も負けていない。
「やれやれ、目に入った物を無差別にぶっ壊しとか品がねーですね」
「そーだそだーだぁ! 宇宙船って作るの大変なんだぞー! お金もかかるし!」
カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が侮蔑の言葉を吐けば、その相棒の界導神機『メルクリウス』が抗議の声を上げた。
(相変わらず進歩無い言い分――)
体高5mの機神の横で、サオササ・テセル(虚欠片の機精・f15384)は自身の鎧装のスラスターでの推力移動をこなしながら、サイビアの主張に閉口していた。もっとも、彼女は無口なので言葉を発しないのだが。
『戦闘段階へ移行、ターゲット:猟書家――無間のサイビア』
ARメッセージボードに攻撃シークエンスメッセージを表示させると、メルクリウスよりも先んじてサイビアへ突撃を敢行する。
(さあ、猟書家。狙ってこい……!)
サイビアへ単身突っ込んでゆくサオササ。
だが、あと10m前後というところで、敵の姿が忽然と消えてなくなた。
「――余のユーベルコードは短距離テレポートからの連撃! かかったな、マヌケが!」
サオササの背後へ回り込んだサイビアが拳を放ってきた。
しかし、サオササはそれを予期していた。
サイビアの身体が次の瞬間、三方向から同時に攻撃されて爆ぜたのだ。
「なにぃ……!?」
サイビアは周囲を見渡す。
宇宙空間の闇に紛れて、サオササが操作する遠隔武装ビット……電磁砲砲身が備わった黒い球体に四挺のライフル銃身で敵を狙撃する無人兵器、そして自身の鎧装に搭載されたブラストカノンの三者同時砲火。
サオササは自らの身体を囮にして敵を誘い出し、飽和火力の弾幕でサイビアの体力を削っているのだ。
しかし、それを再び短距離テレポートで脱出されてしまうと、今度はサオササが猟書家を追いかける形になってしまう。
ランダムにてレポートして逃げ回るサイビアに、サオササはなかなか標的を捉えきれずに苦心する。
(ワイヤーでの立体機動でも追い付けない……!)
これは、単純にサオササとサイビアの技量の差が開いているという歴然たる事実。
どうにか鎧装騎兵団への襲撃は防げているものの、決定打に欠ける攻めであることは否めない。
「……くどい。どれ、そろそろ児戯は終いにしようか」
しびれを切らしたサイビアの姿が消えると、なんとサオササの目の前に現れた。
(進行方向上の軌道に!? まずい、緊急回避……っ!)
だが、サオササが回避行動を取る前に、サイビアの拳が放たれる!
(回避……不可能……!)
サオササは自分の内臓が暗黒の空間にばら撒かれる未来を覚悟した。
だが、次の瞬間、サオササの身体が見えない膂力によって弾き飛ばされ、サイビアの拳を空振りさせたのだ。
『間一髪、だね☆』
「おちおちネタの仕込みもできねーですね」
今まで姿を見せなかった神機メルクリウスと搭乗者のカシムが、杖型の巨大魔砲から念動光弾をサオササに命中させて吹っ飛ばしたのだ。
『威力そのものは最小限に留めたはずだけど、怪我はなかった?』
喋る白銀の巨大ロボの気遣いに戸惑いつつ、サオササはメッセージボードで返答する。
『武装の損傷はほぼ皆無。ご助力、感謝します』
サオササのメッセージにカシムが気取った口調で返す。
「クールでキレイな女の子を殴る鬼畜宇宙人は許しません。メルシー、やれるか?」
『仕込みは十分じゃないけど……やってみるよ!』
神機メルクリウスの全身が眩い輝きに包まれる。
その場に滞在する味方はもちろん、敵であるサイビアも閃光に目を背けざるを得ない。
「くっ、目眩ましとは猪口才な……むっ?」
光が止んだあとの宇宙空間、サイビアは目を疑った。
周囲には、無尽蔵のメルクリウスの姿が空間を埋め尽くしているではないか。
「先程の余の意趣返しか。小癪な真似を!」
サイビアは連続ワープでメルクリウスの群れへ突撃してゆく。
拳を振るうと、それらが幻影魔法で出来た虚像だとサイビアは知る。
「何処だ? あの銀の巨人は何処へ……? ぐぬぅ!?」
そこへサオササと鎧装騎兵団の砲撃がサイビアに浴びせられる。
虚像に気を取られれば、その背後を打たれる戦術。
サオササの統率力の高さが為せる技だ。
「……羽虫共が、黙らせてねば分からぬか」
反転し、再びサオササへワープを繰り返すサイビア。
だが、不意に背後から声を掛けられた。
「――たまには破滅を齎されてみろよ?」
「ッ!?」
声のする方向へ拳と叩き込む。
しかし、メルクリウスの念動で形成した障壁に阻まれ、期待は無傷のままだ。
「おのれぇっ!」
サイビアはその後も目にも留まらぬ連撃を繰り出すが、その全てが不可視の壁に押し止められていた。
「虚像を囮に、僕たちは暗黒の海に身を潜めていたのですよ」
『メルシーの装甲を鏡みたいに魔法で変えることで、保護色を纏っていたんだよ☆』
「そして、短距離ワープに追いつけるほどの超音速移動、最高速度マッハ31で、お前の背後を取ることなんて容易いのです!」
『味方のみんな~、虚像をたくさん作るのに時間かかっちゃってごめんね?』
逃げ惑うサイビアをずっとマークし続けるほどの速度を誇る神機メルクリウス。
ユーベルコード『速足で駆ける者(ブーツオブヘルメース)』は、狙った獲物を逃さない。
「その鎧、高く売れそうですね。強奪させてもらいますよ!」
『鎌剣ハルペーで刈り取っちゃうゾ☆』
メルクリウスの縦横無尽の高速斬撃がサイビアを切り裂けば、鎧の破片を撒き散らす。それらをメルクリウスの賢者の石で出来たボディへ吸収する形で回収し、カシムは戦域を離脱していった。
(やはり、猟兵とはトンデモな人たちばかり……私の想像を遥かに超えてゆきます。ですが、だからこそ、目の前の絶対的な脅威を乗り越えてゆけるのでしょう)
サオササは今回の任務で経験した戦闘データを保存すると、後続の猟兵達が来るまで弾幕を張り続けるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
箒星・仄々
破壊を楽しむとは哀れなお方です
海へお還しししましょう
さすがの速さです
まず騎兵さんたちに攻撃していただきます
無間さんが騎兵さん達を迎撃しようと
機動が単純となるタイミングで
騎兵さんに私をぽいっと無間さんへ投げつけてもらいます
(騎兵さんにくっついていました
これでUCの範囲内に無間さんを捕えます
竪琴と宇宙服の魔導蒸気機関とを接続
これにより
宇宙に旋律を響かせます
空間そのものを振動させるのですよ
壊れた小惑星の破片
放たれたプラズマ光弾
そして無間さんの鎧?を
三魔力へ変換します
UCの発動範囲内を満たした緋蒼翠の魔力の渦で
無間さんを磔にします
今です!
宇宙船からのレーザー砲掃射で
無間さんを消滅させます
終幕
鎮魂の調べ
「サイビアさん、さすがの速さですね。鎧装騎兵団の皆さんは、そのまま弾幕を張り続けてください」
箒星・仄々(ケットシーのシンフォニア・f07689)が入れ替わって軍団の指揮を取る。
だが、弾幕はサイビアのワープのせいで命中しづらくなっている。
故に、箒星自身がサイビアへ向かう。
「破壊を楽しむとは哀れなお方です。骸の海へお還しししましょう」
箒星は鎧装騎兵のひとりの背中におぶってもらいながら移動している。
そこへ、サイビアが至近距離までワープしてくる!
「一思いに粉砕してくれよう!」
鎧装騎兵の急所へ、超高熱一千億℃のプラズマ光弾は放たれる!!
だが、背中の箒星が此処で叫んだ。
「どうか私をサイビアさんへ投げて下さい!」
死にたくない鎧装騎兵は、言われるがままに箒星を掴んで全力で敵へ投げつけた!
「さあ、楽しい演奏会にしましょう♪」
竪琴と宇宙服の魔導蒸気機関とを接続させた状態の箒星は、空気の振動がない宇宙空間へ魔法の旋律を奏で始める。宇宙に響く音楽にサイビアが怯んだ次の瞬間、その体に異変が起き始めた。
「グワーッ!? 余の身体が! 消えてゆく!?」
突き出したサイビアの右腕が、箒星の旋律によって魔力へ変換されて消失してしまう。箒星の奏でた音色には、無機物を魔力へ変換して操作する効力を有するのだ。更に、周囲の小惑星群をも炎・水・風の三魔力に変換させると、プラズマ光弾を三魔力にぶつけて爆散させた。
箒星の小さな身体が衝撃で弾き飛ばされた。
「おっとぉ? 危うく巻き込まれるところでしたね~?」
くるりんぱっと小惑星の破片に不時着する箒星。
実力こそ歴戦の猟兵並の箒星だが、技能面で見ればまだまだ駆け出し同然。
それが祟ったのか、一歩間違えば爆発の巻き添えになるところだった。
今回ばかりは運に助けられた結果となった。
「ですが、これでプラズマ光弾は私に通用しないと証明されました! その鎧を魔力へ変換して、身動きを封じます!」
箒星はサイビアの漆黒の鎧と小惑星の破片を魔力変換させ、風圧と氷の枷で敵を捕縛した。炎はほか2つの魔力の熱を奪い、漆黒の闇に敵の居場所を知らせるマーキングの役割を果たす。
「今です! 主砲でサイビアさんを撃ち抜いて下さい!」
宇宙船へ連絡が入れば、各船の主砲が一斉に赤く燃える炎へ向けられる。
箒星はその宙域から慌てて離脱すると、船団各位に号令を下した。
「各船、主砲、一斉射です!」
虎の子のレーザー砲4基から放たれた光線が、サイビアの全身を飲み込んでいく。
その高熱にサイビアの装甲は溶解し始めるも、完全に急所を捉えきれていなかった。
「さすがの耐久力、敵ながら見事ですね」
「余を本気にさせたな……? もはや悔恨など遅いと知れ!」
怒りに身を震わせるサイビア、ようやく本腰で攻め込んでくるようだ。
成功
🔵🔵🔴
兎乃・零時(サポート)
アドリブ歓迎
夢は、何れ全世界に置いて最強最高の魔術師になる事
例え夢が奪われかけたとしても、消されかけたとしても
彼は血反吐を吐いて立ち上がり、何が何でも事を為す
兎乃零時とは常に諦めず夢へ向けて突き進む存在である
得意魔術は光、水系統の魔術
それ以外の魔術に関しても鋭意特訓中
たとえどれだけの無茶に成ったとしても!
俺様が諦める事は、絶対にないっ!
ミニョン・エルシェ
猪鹿懸にも、崩し方はあるのですよ。
【指定UC】を発動。【戦闘知識】と【世界知識】で、宇宙に相応しい城塞を創り出します。
宇宙ならば敵は360度から襲い掛かって来るでしょう。ならば城は完全な球形が望ましい。
【地形の利用】で周囲のデブリや小惑星を塹壕として利用し、足が鈍った敵群に【高速誘導弾】を【一斉発射】。【敵群を盾】として利用する事も忘れません。
無限?一度に戦える数を絞れば恐れる事はありません。
それでは宇宙船団の皆さん。敵の首魁は動けません。砲撃用意。
無敵の城は囮。砲撃は【援護射撃】。
高速誘導弾…ミサイルに乗って、【捨て身の一撃】を与えにくるとは思わないでしょう?速さを乗せた一鎗、馳走します!
徐々に無間のサイビアを追い詰めてゆく猟兵達。
だが、サイビアも本気を出してきたようだ。
その証拠に、先程まで猟兵たちを苦しめていた亡霊宇宙軍団を再び召喚してみせた。
「侵略蔵書『宇宙侵略史』……余が滅ぼした者共の全記録である。貴様らも、この蔵書の一頁となるのだ」
先程よりも召喚の数が明らかに多く、サイビアへ射線を通すのは至難の業であろう。
それでも、ミニョン・エルシェ(木菟の城普請・f03471)は平常心を保ったまま、無尽蔵の敵と相対する。
「猪鹿懸にも、崩し方はあるのですよ。参りましょう。歩み、学んできた城の数々。此処に、私の理想を普請します」
ミニョンは開幕早々、ユーベルコード“我城普請・天守顕現(テンカニシメセ・ワレラガシロヲ)”を発現させた。
その効果は、無敵の精鋭亡霊侍衆を擁した巨大城郭の築城だ。
「宇宙ならば敵は360度から襲い掛かって来るでしょう。ならば城は完全な球形が望ましい」
そうして出来上がった城は……おお、何ということだろうか。
奇しくもそれは、猟書家側が建造を推し進める惑星型巨大戦艦『新インペリウム』と瓜二つの外観であった。
この巨大球体型宇宙城郭を前に、サポーターとして駆け付けた兎乃・零時(其は断崖を駆けあがるもの・f00283)が目を輝かせながら見入っていた。
「すっげーぜ! あれなら確かに無敵じゃん!」
兎乃・零時は全世界に置いて最強最高の魔術師を目指す男だ。
すなわち、あらゆる最高峰や最強を超え続け、己を研鑽する者である。
その過程で、零時は最強・最高を見定める目と知識を養った。
故に、目の前に出現した巨大球体型宇宙城郭を一瞬で“無敵”と評したのだ。
「宇宙デブリや小惑星群を塹壕に見立てて、亡霊のサムライ軍団を忍ばせてるのか! 守りに特化した布陣、俺様でも単独なら攻略に手こずりそうだぜ……っ!」
いわば、城郭周辺がゲリラ戦やトラップだらけのキルゾーンであり、それを超えて城郭へ到達するのは至難の業だ。
たとえ到達しても、城郭の中から延々と出陣してくる亡霊侍軍団が侵入を阻む。
そんな無敵の巨大球体型宇宙城郭の中心部で、ミニョンは勝機を窺う。
「いくら無限に湧き出てくる敵軍勢が攻めてこようとも、もはや地の利は私にあります。大宇宙での籠城戦、とくとご覧あれ!」
サイビア軍とミニョン軍の全面戦争が勃発すると、まるでSF小説の戦闘シーンが現実となったかのような激しい激突が繰り広げられる。
「よっしゃ! 俺様も加勢するぜ!」
アクアマリンの髪をなびかせながら、零時はUSBスティックめいた『メモリ』を2種用意した。
2つの『メモリ』が覚醒するとき、零時は新たなる力を獲得する!
『宝人(クリスタニアン)!!』
『動物(ビースト)!!』
渋い壮年男性めいた謎電子音声が宇宙へ轟く。
「変身ッ!」
かっこいいポーズとともに『メモリ』のちからを解放した零時の身体が変化してゆく。
『自由に望む宝石獣人(フリーダムクリスタルビースト)!!』
それは、最高最強を目指した男の求めた先に得たユーベルコード。
2つの属性を自身の身体に宿し、あらゆる隙間を掻い潜って戦場を駆け抜ける自由の権化。
今の零時は、どんなに密度の高い弾幕だろうが大師団だろうが、その隙間を食い破って総大将の首元へ噛み付いてゆく1匹の魔獣だ。
「俺様の得意な魔法を教えてやる! 俺様は光と水の魔法のエキスパートだぜ! つまり!」
零時の身体が輝きを帯びた次の瞬間、一筋の彗星が宇宙の闇を切り裂いた。
「今の俺様は! 光の速さで飛び交い! 水圧のバリアで行く先をこじ開けるぜっ!」
高圧水流魔法をレーザーのように発射すれば、霊体の壁と化した敵軍に風穴を開けてゆく零時。
宝人特有の膨大な魔力保有量と、獣特有の俊敏性、そこに光と水の魔力が合わされば、もはやこの宇宙空間で零時の前を押し止められる存在は巨大球体型宇宙城郭を除けば存在しない。
「俺様は絶対に最強最高の魔術師になるっ! その道をどんな強大な敵が阻もうとも! 俺様が諦める事は、絶対にないっ!」
零時はメモリの力を再度解放!
『宝人(クリスタニアン)!!』
『動物(ビースト)!!』
『マキシマムストライク!!!!』
「うおおぉぉぉーォッ!」
更なる力が解き放たれ、零時のウサギめいた獣化が深まってゆく!
その“深化”をサポートするように、城郭から亡霊侍軍団が敵軍を抑え込んでゆく。
今が好機と踏んだミニョンは軍配を翻し、宇宙船団へ入電。
「それでは宇宙船団の皆さん。敵の首魁は動けません。砲撃の用意をお願いします。この城郭は最初から囮、皆さんの砲撃に合わせて、こちらも城郭からでかい一発をお見舞いします!」
宇宙船団各位は、急速充電を終えたレーザー砲4基の照準を敵軍団最奥のサイビアへ合わせる。
だがサイビアも自身の目の前に軍勢を厚く布陣させ、配下を盾としてその場から退避せんと試みる。
しかし、零時が光速移動でサイビアの退路を既に塞いでいる!
「逃がすと思ったかっ!? 無間のサイビア! お前の罪を数えろっ!」
結晶化した両手から伸びた爪がサイビアの漆黒の鎧を深々と斬り裂いた!
攻撃を受け、サイビアの召喚術は効力を失う。
これにより、全ての射線がサイビアへ届く!
「主砲、一斉射です!」
ミニョンの号令一下、四条の光線と巨大ミサイル群がサイビアへ殺到する。
閃光と爆破が虚無の海で瞬き、サイビアがその爆心地でたたらを踏んでみせた。
「不覚……ッ! 余が此処まで押し込まれるとは……ぐふッ!?」
サイビアは背中に走る激痛と、鳩尾から突き出た鈍色の刃に当惑した。
その正体は、背中越しに槍を突き刺したミニョン本人だ。
「な……ぜ、此処にっ? 籠城戦を、決め込んでいたはずでは……!?」
サイビアの疑問に、ミニョンがしたり顔で答えた。
「先程のミサイルに乗って、ここまで肉薄したと言ったら、信じますか?」
「馬鹿な……無茶だ……!」
「無茶だろうが不可能だろうがっ! それを俺達は乗り越えて最高最強に至るんだぜっ!」
零時の言葉にミニョンが力強く頷いた。
「そのとおりです! 無間のサイビア、破れたり! 速さを乗せた一鎗、今一度、馳走します!」
「俺様も行くぜっ! 喰らえぇっ!!」
猟兵2人の全力の一撃が、無間のサイビアへ痛恨のダメージを与えたのだった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
魔女・ウィッチ
この世界はあたしのものよ!破滅なんて許さない!
鎧装騎兵達はバリアでも使って自分の身を守る事に集中しなさい!その間にあいつを倒す!
私だって超音速で飛翔しているし、周囲には数え切れない程の魔法剣があるんだから、その中を超音速飛翔しても剣の大群に突っ込んで自傷するだけよ?
更に…魔女宝珠に蒐集した宇宙亡霊軍団を召喚して式神使いで操るわ!
UCの光弾は結界術で作った障壁で武器受けして情報収集で解析、魔導書へ掠奪!
この術ならどれだけ速く動けようと関係無いわ!
UC発動と同時に欲望具現術で作った魔力の鎖で捕縛して高速詠唱魔力溜め全力魔法
『今こそ…世界を掴む時!』
UC解除と同時に一斉発射よ!
魔女宝珠へ敵の魂を蒐集
迅雷・電子(サポート)
人間のバーバリアン×力持ち、16歳の女です。父親が相撲取りだったのが切欠で相撲にはまり、夢は女横綱です。
普段の口調は「男勝り(あたし、あんた、だねぇ、だよ、だよねぇ、なのかい?)」です。普段は女子高生なので制服ですが戦闘になると脱いでイェーガーカードの姿になります。基本相撲の動きで戦います。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
音駆螺・鬱詐偽(サポート)
世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん
ただいま参上。
・・・って、どうしてこんな恥ずかしいセリフを言わないといけないのよ。
うう、これも番組の為なのね。
自身の命綱である番組の為、多少の苦難や困難は仕方なく行います。
むしろ持ち前の不運によりおいしい場面を呼び込んでくれるかと思います。
ただし、ネガティブとはいえアイドルですのでマイナスイメージとなる仕事はすべて却下でお願いします。
ユーベルコードや技能はご自由に使わせてください。
どうぞ、当番組のネガティブアイドルをお役立てください。
プロデューサーより
左衛門三郎・白雷(サポート)
雷と戦を司る竜神の剣豪×神器遣い、25歳の男です。
数多の死線を潜り抜けた先に有る『何か』を求めて戦い続けている様な戦好きですが、性格は穏やかです。
戦闘では、竜の雷を操る他、居合術や投擲技術を駆使して戦います。
普段の口調は「男性的(拙者、呼び捨て、だ、だな、だろう、なのか?)相棒には 友好的に(拙者、相棒、だ、だぜ、だな、だよな?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
「この世界はあたしのものよ! 破滅なんて許さない!」
無限のサイビアの暴挙に怒り心頭の魔女・ウィッチ(偉大なる魔女のサーガ・f33446)ことグランソルシエール・マルグリッド。
彼女は周囲の鎧装騎兵団達に指示を飛ばした。
「鎧装騎兵達はバリアでも使って自分の身を守る事に集中しなさい! その間にあいつを倒す!」
マルグリッドがサイビアへ向けて箒を飛ばそうとしたまさにその時、サポーターの猟兵達が支援に駆け付けた。
「今日の出稽古の相手は強敵みたいだね!」
さらしにレギンスの上からまわしをつけた相撲スタイルの迅雷・電子(女雷電・f23120)は、宇宙でも電車道を決めようと気合を入れている。
その傍らで、陰鬱な雰囲気の兎耳の女性が、嫌々に口上を述べた。
「世界に蔓延る悪を懲らしめるネガティブアイドル鬱詐偽さん、ただいま参上……って、やっぱりこれ必要でしょうか……?」
バーチャルキャラクターの音駆螺・鬱詐偽(帰ってきたネガティブアイドル・f25431)は、今にも帰りたそうだ。
しかし、自身の冠番組である『鬱るな! 鬱詐偽さん』の存続のため、動画撮影ドローンで仕方なく任務遂行の様子を放送しているのだ。
「うぅ……やるからには、悪いオブリビオンをやっつけますので、こんな駄目な鬱詐偽さんでも応援してくださいね……?」
「なに、これだけの人数が集まれば、自ずと勝機は見えてくるものだ」
和装姿の左衛門三郎・白雷(竜神の剣豪・f29303)は、鬱詐偽を奮い立たせるような言葉を投げかけた。
そして、すぐさま敵へ向き直り、神器たる神刀『白雷』を鞘から抜き払って正眼で構えた。
「貴様が猟書家か。雷と戦を司る竜神の剣豪にして神器遣い、左衛門三郎・白雷が手討ちにしてくれる」
「もう! あいつを倒すのはこのあたしよ!」
マルグリッドはユーベルコードを発現させると、戦場全体の時空を操作し始めた。
「みせてあげるわ! これが“欲望具現術『魔女の終世滅光破(ウィッチクラフト・エンド・オブ・ザ・ワールド)』よ! 我こそは偉大なる魔女……全ての世界を支配する者よ!」
その宣言通り、周囲の敵性存在が凍り付いたかのように停止してしまった。
彼女はユーベルコードで88秒間ほど周囲の軸を凍結させることが出来るのだ。
「私だって超音速で飛翔しているし、周囲には数え切れない程の魔法剣があるんだから、その中を超音速飛翔しても剣の大群に突っ込んで自傷するだけよ? もっとも、時間停止中はそれも出来ないけどね?」
マルグリッドの合図とともに、猟兵達は一斉に無限のサイビアへ殺到する。
「仕事の時間だ目玉達、知らない真実を見せてくれ」
真理眼(フローティングアイ)……召喚された浮遊する六つの目玉が周囲の闇に溶け込むと、サイビアを死角から睨み付ける。
どういう原理かは不明だが、これでサイビアは神罰による継続ダメージを受け続ける。
同時に左衛門三郎も刀でサイビアの鎧の隙間を狙って切っ先を滑り込ませた。
「が……頑張りますね? えぇいっ!」
恐る恐る鬱詐偽は咎人の枷でサイビアを更に拘束し、猟書家の力を抑え込んだ。
その上で、サウンドウェポンで宇宙に音楽を届けることで敵へダメージを与えていく。視聴者達のコメントが彼女を強化してゆくと、更に武装がパワーアップ!
「あ、ありがとうございます……! 猟書家を鎖で雁字搦めにして、ドラムスティックで叩いちゃいますね……!」
鬱詐偽は破れかぶれでドラムを叩くついでにサイビアを何度も殴打してみせた。
「そろそろ時間が動き出すわ! でもその前に、魔法陣から放たれる880本の魔法剣に貫かれなさい!」
叫ぶマルグリッド。
無限のサイビアの周囲を幾重もの魔法陣が覆い尽くすと、時が動き出した瞬間に一斉発射された。
詠唱時間に比例して無限増殖する魔法陣、そこから放たれる数多の魔法剣が猟書家を貫く。
「ガハッ……!? お、おのれぇっ!」
サイビアは無理矢理に一千億℃の閃光を自爆に近い形で解き放った。
「みんな、防御よ!」
マルグリッドは魔導書を素早くめくると、先程鹵獲した亡霊宇宙軍団を盾にして超高熱を遮ってみせた。
他の猟兵達もそれぞれ最善の防御を展開したことで、死傷者を出さずに済んだ。
「その閃光のユーベルコードも、あたしが蒐集してやるんだから!」
「出来るものならやってみるがいい。既に枷は外れたぞ?」
今の自爆でサイビアを縛るものは全て破壊された。
その場から間合いを取ろうとするサイビアを、ひとりの猟兵が飛び掛かって阻止してみせた。
「逃さないよ!」
「うぐっ!?」
電子の強烈な鯖折り!
鎧を着込んだ無間のサイビアであっても、肺の中の空気を全て吐き出されて呼吸が出来ない。あまりの激痛と息苦しさに、逃走が一瞬遅れた。
「いっけぇぇぇえっ!」
電子は怯んだ敵を、そのまま怪力任せに上手投げ!
投げ飛ばされたサイビアの先には、マルグリッドが待ち構えていた。
「時間停止、まさかあれだけだとは思ってないでしょうね? もう一度いくわよっ!」
サイビアの時空が再び凍結され、反してマルグリッドの動きが亜光速化した。
「今こそ………世界を掴む時!」
全力の魔力で生み出した鎖がサイビアを締め上げる。
そこへ全属性の魔力弾を、亡霊宇宙軍団と共にサイビアへ発射させた。
「あんたは強かったわ! あたしには全然及ばなかったけどね!」
時が止まったままのサイビアは、自身の身に何が起きたのかを認識出来ぬまま、宇宙世界の闇から微塵も残さず消滅していった。
「おっと! あんたの魂は蒐集してあげるわ! これからは、あたしの最強の礎になれることを光栄に思いなさい! はーはっはっはっ!」
魔女宝珠へサイビアの魂を吸い込んだマルグリッドの哄笑が轟く。
「みんな、お疲れ様! 宇宙船団もサポート猟兵達も、なかなかやるわね? ま、あたしひとりで十分だったけど? 特別に褒めてあげるわ!」
素直じゃない口ぶりに、他の猟兵達並びに宇宙船団の乗組員達は、思わず微笑ましくマルグリッドを見守るのだった。
こうして、またひとつの宇宙船団が救出された。
しかし、猟書家の侵略は依然として猛威を振るう。
この宇宙世界に平穏が訪れるまで、猟兵達は今日も戦い続ける……。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴