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名の無い聖騎士と想いの定義規則(作者 岡崎三号
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#アックス&ウィザーズ  #猟書家の侵攻  #猟書家  #異端神官ウィルオーグ  #パラディン 


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●神の定義規則
「ラグーナ様ー!物見櫓の建設、終わりましたー!」
「ご苦労さまです。それでは次は矢の制作をお願いします。悪しき神・エギュレのパラディンを貫ける鋭い矢を作ってくださいね?」
「はいっ!」
 ほのかに身体から光を放つ女性、ラグーナが村人を見送る。
「我が旧き信仰を悪しき神とは。随分な言いようではないかね?」
 それに続けてラグーナに声をかけるのは、かつて『知識の神エギュレ』の初代大神官と呼ばれた老人ウィルオーグである。
「私、ラグーナの大神官が御冗談を。エギュレへの信仰などとうに棄てているでしょうに」
「棄ててはおらぬさ。神に与えられたすべてを解き明かし、やがて神をも作り出す。これこそ神学の究極と言えるだろう」
 それを聞いたラグーナは頭に手をあてる。この男、合理主義者のようで時折このようなロマン主義を覗かせる。
 有能ではあるが、付き合いにくい猟書家だ。

「それで?ここまで大層な対策をとって、件のパラディンは本当に戻ってくるのですか?」
「必ず戻る。彼らにはたとえ最後の一人となろうとも、立ち上がれるだけの意思があった。仲間の記憶が失われようともそれは変わらないだろう」
「不利な状況下で、死地に向かおうとする不合理な意思ですか……。私には理解できませんね」
「だが、その意志が力を生み、やがては強大な力となることもある。君に与えられた偽神の力と同じだ」
「だから今度こそ殺さねばならないのだ」と、教師が生徒を諭すように語りかける。
「人の想いや信仰の力は強い。だからこそ利用価値がある。違うかね?」

●背教者たち
「みんな、集まってくれてありがとう」
 集まった猟兵たちに無表情で頭を下げるグリモア猟兵のクシナ・イリオム(元・イリオム教団9班第4暗殺妖精・f00920)。
「私の無表情はいつものことだから気にしないで」と前置きを入れながら、事件についての説明を始める。

「今回はアックス&ウィザーズに侵攻した猟書家の一人、異端神官ウィルオーグの起こした事件について対応してもらいたい」
 アックス&ウィザーズの猟書家勢力は、すでに猟兵たちの活躍によって組織的活動が不可能になっている。
 にもかかわらず、今回の敵『異端神官ウィルオーグ』は村一つを洗脳し、その信仰心を注ぎ込むことで「偽神」と呼ばれる強大なオブリビオンを作り出したらしい。
「これは個人的な感想なんだけど……多分あれは戦略とかそういうのじゃなくて趣味で事件を起こしてる気がする。……生前は『知識の神エギュレ』の初代大神官だったらしいからね」
 その知識欲がオブリビオン化するときに歪んだ形で出たのだろう。今のウィルオーグは狂学者と言っても過言ではないかもしれない。
「ただ、どうにもエギュレはそれを許さなかったみたいだ。私の予知に先行してエギュレを信仰しているパラディンが神託を受けウィルオーグに襲撃を仕掛けている」
 その襲撃は失敗したものの未だに彼は戦力としては健在だ。猟兵たちは彼の二回目の襲撃に合わせて攻撃を仕掛けることになる。
「彼は自分の守りを高めるユーベルコードを使用できるうえ、敵から強く警戒されている。きっと、彼の守りに入りながら攻撃をしていくことでうまく敵と戦えると思うよ」

●定義されていないもの
「それで、今回共闘するパラディンなんだけど……彼には名前がない。一回目の襲撃のとき、ウィルオーグのユーベルコードで存在痕跡を奪われているんだ」
 ウィルオーグのユーベルコードには対象の存在痕跡を消し去るものがある。
 名前、他者からの記憶、縁の品……個人を定義づけるものを消すことで『ある個人がいた』という事実を消し去る。
 そうやって不都合な人物を社会的に消去し、その後に殺害することで、ウィルオーグは村一つの洗脳を可能としていたのだ。
「そして……彼のそれは決して戻ることはない。そう予知にも出てしまっている」
 もしも、ユーベルコードを受けてから時間を開けずにウィルオーグを討伐できたのなら。もしかしたら彼の名前や痕跡を取り戻せたかもしれない。
 しかし、それを取り戻すにはクシナの予知はいささか遅かった。

「おそらく、あの村では無数の生命が弔われることもなく消されている」
 それは潜んだ悪に気がついた村人の青年かもしれないし、偶然村の違和感に気がついた旅の少女かもしれない。
 だが、猟兵達にそれを知る手段はない。
 名前のない彼、彼女の痕跡は既に世界に残っていないのだから。
「だから……確実にウィルオーグたちを殺して欲しい。お願いだ」
 いつもの無表情の奥に何らかの感情を秘めながら、クシナは猟兵たちを送り出す。

 今回の戦いは猟書家との戦いにおいて戦術的価値が高いとは言えない。
 だが、それが悪を見逃す理由とはなりえないだろう。





第2章 ボス戦 『異端神官ウィルオーグ』

POW ●第一実験・信仰に反する行動の規制
【論文】が命中した対象にルールを宣告し、破ったらダメージを与える。簡単に守れるルールほど威力が高い。
SPD ●第二実験・神罰の具現化
【自身や偽神に敵意】を向けた対象に、【天から降る雷】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ ●第三実験・反教存在の社会的排除
【名前を奪う呪詛】を籠めた【蝶の形をした黒い精霊】による一撃で、肉体を傷つけずに対象の【縁の品や周囲からの記憶など、存在痕跡】のみを攻撃する。
👑11 🔵🔵🔵

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠クシナ・イリオムです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


ニクロム・チタノ
でたね猟書家、名前や記録を奪ってもそのヒトの思いや信仰までは奪えない、覚悟して!
ボクの真の名紅明日香の名を以てチタノヤタテを降臨させる
チタノヤタテは八つの重力槍と八つの蒼焔の盾を持つ、邪悪な術も反抗の加護を受けた蒼焔の盾には通用しないよ!
重力槍を展開八つの反抗の槍でどこに逃げて貫くよ
これより反抗を開始する歪んだ信仰に反抗の断罪を


 ウィルオーグの奇襲を受け、あきとパラディンは態勢を立て直すために後退する。
「……でたね猟書家」
 その間を補うために立つのはチタノヤタテを憑依させたニクロム。
「ああ。パラディンだけならラグーナでも対処できたのだが……君たち猟兵までが来るとそうは行かなくてね」
 八対の槍と盾を構えるニクロムに対し、ウィルオーグは黒い精霊の群れを展開する。
「私は無駄な戦いというものを好まないのでね、先に言っておこう。……真名を起点とする君の術と私の術は相性が悪い。戦う前に引くことを推奨するよ。ニクロム……いや、紅・明日香君」
 ウィルオーグの言うことに嘘はない。もし、ウィルオーグによってニクロムの……いや紅明日香の名を奪われた場合、ユーベルコードにどんな悪影響が生じるか、図りきれるものではないだろう。

 ……だが。それでもニクロムは全く臆さない。反抗の加護を受けた蒼焔の盾で精霊を弾きながらウィルオーグへと肉薄する。
「名前や記録を奪ってもそのヒトの思いや信仰までは奪えない、覚悟して!」
 蒼焔の盾で弾ききれなかった精霊がチタノ■タテの何かを奪っていく。
 それでも彼女の信念が進もうとする脚に力を与えていく!

 精霊の群れが吹きすさぶ中、ついにニクロムは必中の間合いにまでたどり着く。
「これより反抗を開始する……歪んだ信仰に反抗の断罪を」
 振り下ろされる超重力槍の連撃。そこに記憶や証拠などは関係ない。彼女は強い信念を持って敵へ信心を振り下ろしていく。
大成功 🔵🔵🔵