試作機運搬中のキャラバンを守れ!【ME編】
ここはクロムキャバリアのとある小国家の国境近く。平原の中にある一本道を真っ直ぐに進む運搬トレーラーのキャラバンがいた。
「隊長、あと5Km程で目的地の都市に着きます」
「よし、あともう少しだな。今回の積荷はとても大切な物だ。こんなところで盗賊団とかに襲われたくないのだが…」
トレーラーを運転していた隊長と助手席にいる部下がそう話していた時であった。突如、トレーラーの近くにミサイルが着弾する。
「うおっ?!」
爆発の衝撃でトレーラーは大きく揺れ動き、横転しそうになるが、隊長の見事なハンドル捌きのおかげで、横転せずに停車する。
「な、何だ!?」
「た、隊長! アレを見て下さい…!!」
部下が指差す方向には、先頭に立つ1機の青いオブリビオンマシンとその後ろには複数の量産型キャバリアが控えていた。そこへキャラバンに対して、青いオブリビオンマシンから通信が入る。
「我々はブルーリーパー盗賊団である! そこのキャラバン、大人しく積み荷を置いていけ!!」
「誰があんたらにこいつを渡すものか! こいつは我がME(マイティ・エレクトロニクス)社が開発した大切な試作機だ! 絶対に渡さんぞ!!」
「そうか…。なら、野郎ども! やっちまえ!!」
「おう!!」
こうしてキャラバンは盗賊団に襲われることになってしまったのであった…。
「皆、クロムキャバリアにて、とあるキャラバンが盗賊団に襲撃されるという予知があった。早速、ブリーフィングを始めよう」
集まった猟兵たちにそう告げて、防人・拓也(コードネーム:リーパー・f23769)は左腕のハッキングツールを操作し、中央に置いてある透明な机に今回の舞台の3Dモデルを表示する。
「今回の任務はキャラバンを襲撃する盗賊団を撃破することが目的だ。敵はオブリビオンマシン1機と量産型キャバリア複数で構成されているようだ。猟兵の皆のユーベルコードや武器でなら十分撃破が可能だが、もしキャバリアが必要であれば言って欲しい。量産型キャバリアではあるが、こちらの方で用意できるかもしれない。では、次に敵の説明に移ろう」
次に彼は敵の3Dモデルを表示する。
「まず、敵の量産型キャバリアの方だが…『マガフMk1』という旧式の射撃戦用量産型キャバリアだ。こいつは主に貧困国や自警団、テロリストや反政府軍などが運用している。攻撃方法は装備しているアサルトライフルやミサイルポッド。集団戦法も得意としている。また、盗賊団の中には手練れもいるかもしれない。十分注意してくれ。次はオブリビオンマシンの方だ」
そう言って彼は敵のオブリビオンマシンの3Dモデルを表示する。
「この機体は運命蒼機『壱式小熊猫』。とある工房から流出したペーパープラン上の機体で、程々の性能、程々の生産性、コストの割に頑丈で整備性の良さがウリだそうだ。装備しているマシンガンやミサイルによる攻撃、そして『壱式試験システム』という特殊なシステムで機体を強化することができるようだ。見た目の割には強い機体だ。油断すると返り討ちに遭う。気を付けてくれ」
そう言って、拓也は猟兵たちを見回す。
「なお、今回は盗賊団を撃破した後、俺達はME社の展示販売会に参加できるようだ。実はME社は俺の愛機であるリーパーキャバリアを作ってくれた企業でな。今回キャラバンが運搬している試作機のデモンストレーションも行われるようだ。それ以外の本体やパーツなども販売される。興味があれば、是非参加してくれ。ブリーフィングは以上だ。それでは、皆の武運を祈る」
最後に彼は敬礼し、グリモアを起動するのであった。
メガネペンギン
今回のボス機体…どこかで見たことがあるような…?
さて、お世話になっている方はどうも。初めての方は初めまして。メガネペンギンです。今回はクロムキャバリアにてキャラバンを襲撃する盗賊団を撃破後、ME社の展示販売会を楽しむというシナリオとなっています。
今回の大まかな流れは、『マガフMk1』との集団戦→運命蒼機『壱式小熊猫』とのボス戦→ME社の展示販売会を楽しむ という流れとなっております。
幸い敵が分かっているので対策は立てやすいかもしれませんが、油断大敵です。
なお、今回はクロムキャバリア世界ということで、キャバリアを借りて乗ることができます。ユーベルコードはキャバリアの武器からも放つこともできます。そのまま戦うのもOKですし、自前のキャバリアで戦うのもアリです。そこら辺はプレイングに書き記して下さい。
●ME社について
マイティ・エレクトロニクス社。クロムキャバリアと量産型キャバリアの2種類を開発・生産している企業。企業としては大手クラスであり、様々なクロムキャバリアを積極的に開発しており、それで得た技術とノウハウを量産型キャバリアの開発に生かしている。生産しているキャバリアの特徴としては量産型はトータルバランスと汎用性に優れている。クロムキャバリアは何かに特化している物が多いが、バランスも考慮されており、目立った弱点が少ない。
皆さんが楽しめるように精一杯頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。
皆さんのプレイング、お待ちしておりますよ!
第1章 集団戦
『マガフMk1』
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POW : 我々の理想は破滅だ!
【理想を共にする仲間 】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[理想を共にする仲間 ]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
SPD : 旧式だからと侮るなよ!
【かつての戦場で培ってきた勘や経験で 】対象の攻撃を予想し、回避する。
WIZ : 怯むな!弾幕を貼り続けろ!
【RSキャバリアライフルやミサイルポッド 】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
グリモアによって現場に送られた猟兵達。そこでキャラバンが盗賊団に攻撃を受けているのを目撃する。
「くそっ、こっちは武装なしのトレーラーだ…逃げるしか…!!」
「オラオラ! さっさと投降しな!」
盗賊団のマガフMk1達は逃げるトレーラーを追い掛けながら、銃撃を加える。このままではトレーラーが破壊されるのは時間の問題だ。猟兵達は直ちに各々行動に移るのであった…。
政木・朱鞠
戦禍の中とはいえ、人が掘り出した資材を横取りするなんて不粋な事するね…。
でも残念でした、貴方の下衆なお仕事は私達が邪魔させてもらうよ。
厄災を撒き散らした咎はキッチリと清算してオヤスミナサイだよ。
戦闘【WIZ】
盗賊団の虚を衝くためにあえてキャバリアに搭乗せず仕掛けるよ。
行動を鈍らせ制圧する事に重きを置いてユーベルコード『咎力封じ』を使用して動きを鎖で封じた後に武器でアタックだよ。
得物は『風狸ノ脛当』をチョイスして、【スライディング】技能を使いバランスを崩して、強度はどれ位かは未知数だけど関節部を狙ってキック技で【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の合わせで間を置かないダメージを与えたいね。
アドリブ連帯歓迎
ヒム・アドルフィーナ
※アドリブ・連携歓迎/傭兵状態
護衛依頼か…そう、こういうのでいいんだ
『はい、レッスンを活かすいい機会ですから』
…うん?まあ、最近訓練ばかりだったから、実践試験という事か
そこそこの練度がある連中のようだし、ちょいと奇策でいくとしよう
【トリノ】でトラックからの【陽動】と【かばう】事を主軸
【ヨーン】の紙吹雪を投射、防御壁も兼ね大雑把に磁力誘導させて敵の視界を遮り【ジャミング】を仕掛ける
紙吹雪に紛れて俺自身は【セリア】から狙撃銃を選択し、トラックの荷台に潜む
接近した奴に【フィル】の音波でノイズを走らせて一瞬でも怯んだ所に要所を【指定UC】で撃ち抜く
『用途が違います、ヒム』
なあに、物は使いようってことで
敵のマガフMk1達に追われてひたすら回避行動をとり続けるトレーラー。そんな彼らを救援するため、敵へと接近する2つの影があった。
「戦禍の中とはいえ、人が苦労して作り出した物を横取りするなんて、不粋な事するね…」
走りながらそう呟くのは政木・朱鞠(狐龍の姫忍・f00521)。その隣にはヒム・アドルフィーナ(KAWAIIを君に -応援屋-・f33194)が同行していた。
「確かにそうだ。しかし、護衛依頼か…。そう、こういうのでいいんだ」
『はい、レッスンを活かすいい機会ですから』
朱鞠と同じように走りながら、ヒムは相棒である『AI【アリア】』とそう話す。実は彼は実戦が初めてなのである。
「…うん? まあ、最近訓練ばかりだったから、実践試験という事か。さて、敵はそこそこの練度がある連中のようだし、ちょいと奇策で行くとしよう。先に俺が仕掛けていいか?」
「ええ、お先にどうぞ」
朱鞠から了承をとったヒムは、『多種演出投射機構【ヨーン】』を使用して、敵の前にジャミングと視界遮断を目的とした軽金属皮膜の紙吹雪をばら撒く。
「うおっ、何だ!?」
思わぬ出来事に足を止める敵のマガフMk1達。そこへ敵の足元へ朱鞠が見つからないように素早く入り込む。
「さぁ、悪さをしたお仕置きの時間だよ!」
彼女はそう言って『咎力封じ』を発動して、周囲に拘束ロープを展開。マガフMk1達の動きを止める。
「さて、厄災を撒き散らした咎はキッチリと清算してもらうわよ」
次に彼女は両足に装備した『風狸ノ脛当』を用いて、スライディングで動きが止まったマガフMk1の態勢を崩し、両膝の関節部分を狙ってキックを放つ。
「うわっ、機体のバランスが…!?」
関節部分に異常をきたし、膝をやられたマガフMk1はそのまま地面へと倒れていく。
「よし、ダメージはあったみたいだし、この要領で行くわよ」
手応えを感じた朱鞠は次々と同じように、動きが止まったマガフMk1達へ次々と攻撃を仕掛けていくのであった。
「た、隊長。敵が…」
「あ、ああ…。誰か、助けに来てくれたのか?」
その光景を逃げながらトレーラーに乗っている隊長とその部下がそう話す。そのトレーラーの荷台には、『多拡張装甲【トリノ】』に格納されている『ヴァリュアブル・ガンズ【セリア】』から狙撃銃を選び、構えていたヒムが潜んでいた。
「よし、位置についた。どんな試作機か分からないけど、壊されないようにしないと」
彼は朱鞠の拘束から逃れて、トレーラーを追ってくるマガフMk1達に狙いを定め、『多角スピーカーシステム【フィル】』で音波を発し、ノイズを走らせる。
「うわっ!?」
思わぬ音波攻撃に敵のマガフMk1達は一瞬、動きを止める。
「今だ」
その隙を見逃さなかったヒムは『ヘッドショット』を発動し、敵のメインカメラを次々と正確に撃ち抜いていく。
『用途が違います、ヒム』
「なあに、物は使いようってことで」
本来は舞台用に使う道具を戦闘に応用したことにAIのアリアは少々不満げに指摘するが、ヒムは微笑みながら流す。だが、それを見破った手練れが彼らを狙っていた。
「なかなかに良い奇策だったが、ちょっと詰めが甘かったな」
手練れのマガフMk1はヒムに狙いを定め、1発の銃弾を発射する。
『ヒム! トリノを展開して!!』
「えっ…おわっ!?」
アリアからの警告で何とか間一髪でトリノを展開し、銃弾を防いだヒム。トリノを展開していなければ、間違いなくこちらがやられていただろう。
「ちっ、運が良かったか。ここは一旦仕切り直すか」
そう言って手練れのマガフMk1は距離をとって後退する。
「…助かった、アリア。おかげで命拾いした」
『ここは戦場です。気を抜いたら、コロッと命を落としますからね』
「…肝に銘じよう」
肝が冷えたような思いをしたが、何とか生き延びたヒムは気を引き締め直し、再び接近してくる敵はいないか、見回すのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
チェスカー・アーマライト
ケッ、トーシロー(素人)どもが
丸腰相手にイキってんじゃねーぞ
奪うからには奪われる覚悟ってのもトーゼン出来てんだろーな!
(有名な企業に恩を売れるんなら願ったりだ。値切りようの無い仕事をしねーとな)
(トレーラーに対して)こちらビッグタイガー、傭兵だ
殿はこちらで引き受ける
お財布握りしめて待ってろよ
こっちの機体もそれなりに旧い
根比べと行こうじゃねーか
スタンディングモードで敵前に突貫
UCの装甲強化を活かして、トレーラーが離脱するまで射線を遮る
姿勢を固定、右肩の戦車砲で砲撃
パジョンカもフルオートで制圧射撃
多少の被弾は気にせず蹂躙する
ランナーをホームへ返すのがバッターの仕事だ
アウトは取らせねー、絶対にな
猟兵達が駆けつけたことにより、トレーラーへの攻撃は少々和らいだかのように見える。しかし、まだ攻撃が止んだわけではない。
「逃がすな! あの積荷は金になりそうな物が積まれているに違いねぇ!」
「おう!」
猟兵達の攻撃をかいくぐりながら、マガフMk1達はトレーラーに攻撃を仕掛けようとする。そんな敵の前に1体のキャバリアが立ち塞がる。
「…ケッ、トーシロー(素人)どもが。丸腰相手にイキってんじゃねーぞ。奪うからには、奪われる覚悟ってのもトーゼン出来てんだろーな!」
コックピットの中でチェスカー・アーマライト(錆鴉・f32456)がそう叫び、トレーラーの隊長に通信を繋ぐ。
「こちらビッグタイガー、傭兵だ。敵はこちらで引き受ける。その代わり、報酬は弾んでくれ。お財布握りしめて待ってろよ」
「…了解した。上の方に言っておこう。恩に着る」
「ははっ、期待して待っているぜ。さぁ、仕事の時間だ!」
その後、彼女は『タンクキャバリア』を発動し、愛機である『ビッグタイガー』の主砲と装甲を強化し、スタンディングモードのままで姿勢を固定。右肩の主砲と副砲である『パジョンカ』を発射し、砲撃と共に制圧射撃を掛けていく。
「くそっ、ここで足止めをするつもりか!」
マガフMk1達は応戦するが、強化された主砲と装甲の前に手こずり、逃げるトレーラーとの差が広がっていくばかりであった。
「ランナーをホームへ返すのがバッターの仕事だ。アウトは取らせねー、絶対にな」
そう呟きながらチェスカーは、突破しようとするマガフMk1達を足止めしていくのだった。
成功
🔵🔵🔴
藤間・宗一郎
「狩りの時間だ。やるぞ、レックス!」
戦闘/SPD
見たところ射撃兵装しかない
それなら懐に入ればいいだけのことだ
キャバリアには俺もキャバリアでやらせてもらうぞ
キャナリアの「戦闘知識」はこちらにもあるしな
UCで高速移動しつつ「早業」で「騎乗突撃」による「先制攻撃」を仕掛ける
ツメ、牙、尻尾を用いた「マヒ攻撃」「部位破壊」「鎧砕き」「貫通攻撃」で機体の動きを止めてから「切断」「重量攻撃」「なぎ払い」たたきつぶすまでだ。
アドリブ歓迎
リリウム・マーセナリー
※アドリブ・連携歓迎
「こちら『ホワイトアウト』。これより状況を開始します」
放っておけば弱い国は盗賊団によって滅ぼされる可能性もあります。盗賊団にも事情はあるかもしれませんが――その行為そのものは見逃す事はできません。オブリビオンマシンもいるのであれば、尚更ですね。
ロングレンジレーザーライフルでの狙撃(選択UC,スナイパー)を行います。有効射程の面で此方は優位に立っている筈。【目立たない】場所から長距離射撃。友軍にとっての【援護射撃】となれば良いでしょう。
「――丸見えですね」
まあ、それでもコックピットは狙わないでおきましょう。――できれば、ちゃんとした所に引き渡したいですから。
「へぇ、射撃特化型か。なら、懐にさえ入りさえすれば、俺のレックスの敵じゃねぇわけか」
「まぁ、普通に考えればそうですが…先程の戦闘で中には手練れもいるようです。油断は禁物かと」
盗賊団と猟兵達の戦いが本格化していく中、また新たな猟兵達が現場に到着し、配置につく。敵が来るのを堂々と前で待ち構えているのは藤間・宗一郎(マシーナリーノーマッド・f32490)で、目立たない遠い場所に隠れているのはリリウム・マーセナリー(白百合の傭兵/ホワイトアウト・f29990)。2人は共に専用のキャバリアを操縦している。
「…来ましたよ。トレーラーを確認。それを追う敵機が複数」
リリウムは愛機である『ホワイトアウト』のディスプレイを見つめながら、表示されている照準レティクルを敵機であるマガフMk1に合わせる。
「よし、行くか。狩りの時間だ。やるぞ、レックス!」
それを聞いた宗一郎は『オーバーブースト・マキシマイザー』を発動し、愛機である『クロムレックス』を超高速で飛行させながら敵機の群れへと突っ込んで行く。
「了解。『ホワイトアウト』、これより状況を開始します」
リリウムは静かにそう言い、『精密狙撃による威圧効果』を発動させて照準を合わせていたマガフMk1に向けて発砲。弾速に優れ、超射程の『RS-LRL/L-067[W]ロングレンジレーザーライフル』から放たれるレーザーは見事、敵機の両足を射抜く。
「うおっ、何だ?!」
両足を破壊されたマガフMk1はそのまま地面に転倒し、行動不能に陥る。
「そ、狙撃だ!」
リリウムの正確な狙撃により、トレーラーを追っていたマガフMk1達は動きを止める。そこへ超高速飛翔していたレックスが襲い掛かる。
「喰らい尽くせ、レックス!」
宗一郎の声に答えるかのようにレックスは吠え、近くにいたマガフMk1に飛び蹴りを放ち、地面へと踏み潰した後、『アイアンテイル』で周囲のマガフMk1達を薙ぎ払う。
「な、何だ、この化け物は…!?」
突然襲い掛かってきたティラノサウルス型のキャバリアに、敵のパイロット達は恐れおののく。だが、彼らの恐怖は終わらない。彼らのマガフMk1の脚部が、リリウムの狙撃で次々と射抜かれていく。
「…隙が丸見えですね。まぁ、それでもコックピットは狙わないでおきましょう。できれば、ちゃんとした所に引き渡したいですから」
簡単に射抜ける様子に少々呆れながら、リリウムがそう呟く。そんな脚部を破壊されたマガフMk1達をレックスが睨みつける。
「ひぃ…!!」
レックスは威圧するかのように吠えながら、手足にある『エレクトリッククロー』でコックピットを避けながら、次々とマガフMk1達を引き裂いていき、狩り終えた頃にはマガフMk1の残骸を踏みつけながら、勝利を宣言するかのように天に向かって吠えるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ノエル・カンナビス
この組織の依頼は初めてですが、難敵が多いと聞きますね。
良い機会なので勉強させて戴きましょう。
現状の私を使うからには、安上がりな頭数以上の意味もないはず。
調整中のエイストラも動かせませんので、楽をさせてもらいます。
コンバットキャリアにエイストラを積んだまま砲戦を挑みます。
……ただし。
可動部の少ないコンバットキャリアの装甲はキャバリアの比ではなく、
主砲はプラズマキャノン、副火器はプラズマライフルとミサイル。
その全部がエイストラの予備部品で、クロムキャバリア用です。
大きな車体は兵装へのエネルギー供給も万全ですし、
少しは戦果も上がるでしょう。
――少しで満足する気もありませんが。
カグヤ・アルトニウス
○盗賊団退治
(アドリブ歓迎)
輸送隊護衛は宇宙海ぞ…万事屋でもやっている勝手知ったお仕事ですね
(機体)
ホワイト・レクイエム
主武装(両腕):ソードオブビクトリー(リニアライフル)
副装備
(背部装備のダイダロス搭載)
ソードオブビクトリー(ビームマシンガン)
(腰部装備)
トゥインクルスター(多連装ロケットポッド+エネルギーカノン)
(行動)
ここは猟兵に注目を集めておきたいので…
戦闘開始と共にUC(防御力重視)を起動
超低空を飛行して接近し、囲う様に飛行
副武装群の【一斉射撃】+【弾幕】+【範囲攻撃】で【蹂躙】
それを掻い潜った敵機は主武装による【部位破壊】で脚部潰しを試み、なるべく多く戦闘不能にして一旦離脱します
カシム・ディーン
まぁ僕も盗賊だったのでそういう行動事情は理解しますよ?
ただ今の僕は猟兵なので叩き潰すますが
「容赦ないねご主人サマ!ヤっちゃうの?」(鶏立体映像
一応乗ってるのは一般人らしいですから機体だけ壊しますよ
その後どうなるか知らねーですが
【情報収集・視力・戦闘知識】
マガフの構造とコックピット把握
【空中戦・属性攻撃・迷彩】
水光属性を機体に付与して光学迷彩
水で熱源も隠す
後は敵の位置を把握しつつ
射程範囲に入れば
それじゃ一気にやっちゃいますか
一応誘爆しないように無力化行きます
UC発動
ターゲットマルチロック
【念動力・スナイパー】
念動力でも操作しつつ機体の関節やコンピューター部分を破壊
無力化を狙う
不殺徹底
「ええい、部下達は何をやっている! 早くトレーラーを止めんか!」
「…隊長。どうやらトレーラーは腕の立つ者達が守っているようです。配下の者達からも続々と増援が到着しているとの報告です」
猟兵達が活躍する中、トレーラーをなかなか止められないことにヤキモキしている青いオブリビオンマシンに乗っている盗賊団のリーダーに手練れの部下がそう報告を済ませる。
「ちっ…ME社と言ったらキャバリア業界では大企業クラスに入る。まさかこれほどの護衛を用意をしていたとはな…」
「そろそろ私ももう一度出ます。今度こそ止めて見せましょう」
「ああ。俺も出る準備をしておく。ブルーリーパー盗賊団の本当の恐ろしさを見せてやるためにな。時間稼ぎは頼むぞ」
「はっ! では、お先に…」
そう言ってリーダーと手練れの部下は通信を切るのだった。
一方、トレーラーを追っているマガフMk1達は増援として駆けつけた猟兵達と交戦し、足止めをくらっていた。
「いくら図体が大きいとはいえ、このコンバットキャリアの装甲の前では、貴方達の攻撃は無意味ですよ」
『タンクキャバリア』を発動して大型戦闘装甲輸送車『コンバットキャリア』を強化し、自慢の装甲で攻撃を弾き、主砲の『プラズマキャノン』や副兵装の『プラズマライフル』とミサイルを発射して砲戦を展開するのは、ノエル・カンナビス(キャバリア傭兵・f33081)。彼女の愛機である『エイストラ』は現在調整中であり、コンバットキャリアに積んだままであった。
「くそっ、何て硬い装甲なんだ…!」
敵のマガフMk1達はライフルとミサイルで応戦するが、コンバットキャリアの装甲を貫けず、攻めあぐねていた。そこへ炎を纏った矢が、マガフMk1達の脚部へと次々と突き刺さる。
「な、何だ!?」
「狙撃か!?」
攻撃をくらったマガフMk1達はバランスを崩し、地面へと倒れてしまう。そんな彼らを狙撃したのは、カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)。彼の愛機である界導神機『メルクリウス』は水光属性の魔力を利用した光学迷彩を纏っており、熱も遮断しているため、サーマルサイトでも見つけにくい状態であった。
「流石ご主人サマ! 容赦ないね! 全部ヤっちゃうの?」
機体内で鶏立体映像として出てきたメルシーがカシムにそう話し掛ける。
「いや、一応乗ってるのは盗賊とはいえ一般人らしいですから、機体だけ壊しますよ。その後、どうなるか知らねーですが」
そう言いつつ、再び敵に狙いを定めるカシム。
「ターゲット…マルチロック。発射(ファイア)!」
先程と同じように『ウィザード・ミサイル』を発動し、念動力でも操作しながら関節部分やデリケートなコンピュータ部分を狙い撃ち、戦闘不能にしていく。
「くっ…何としてでも突破しないと、こっちに勝機はないぞ!」
どんどん数が減っていき、戦闘可能なのはたったの数機になってしまったマガフMk1達は焦る。そんな彼らに畳みかけるように、超低空から1機のキャバリアが襲い掛かる。
「さぁ、年貢の納め時ですよ。盗賊団の皆さん」
愛機である『ホワイト・レクイエム』を操りながらそう言うのは、カグヤ・アルトニウス(辺境の万事屋兼宇宙海賊・f04065)。彼は『Operation "MOMOTAROU"』を発動し、様々なシステムの支援を受けながら機体を防御重視に強化し、副武装群の『ソードオブビクトリー』や『トゥインクルスター』を用いた一斉射撃で残ったマガフMk1達を蹂躙し、制圧する。
「ふぅ…こんなものですか。ん? 新たな反応?」
残っていたマガフMk1達の戦闘不能を確認し、離脱しようとしたカグヤだったが、レーダーで1機の反応を確認するのであった。
「…配下は全員戦闘不能になったか。もう盗賊団の再起は不可能だろう。ならば、私の最後の意地だけでも見せてやろう!」
そう言って猟兵達へ突撃していくのは、あの手練れの部下であった。勝ち目はない。しかし、一矢報いたい。その気持ちで彼は猟兵達に挑んで行く。
「そんな旧式で単機突撃だなんて、何と無謀な…!」
その様子にカグヤは驚きつつも、主兵装である『ソードオブビクトリー』で脚部に狙いを定め、発射する。その精度はシステムの支援もあってか、恐ろしいほど精確であった。だが、手練れの部下はその攻撃を機体を少し横へとスライドさせただけで、避けてみせる。
「なっ…今のを避けるのかよ!?」
あまりの出来事にカグヤは驚愕する。
「今度はノエルが相手になりましょう」
そう言って、迫る手練れの部下の前に立ちはだかっていたノエルは、コンバットキャリアで迎撃を開始する。
「むっ…重装甲の戦車か」
手練れの部下は攻撃を避けつつ、コンバットキャリアへと接近し、突然大きくジャンプする。
「跳んだ!?」
予想外の行動にノエルは驚きつつも、攻撃しようとするが、あることに気が付く。
「ロック不可…ですって!?」
ディスプレイの表示に彼女は悔しがる。手練れの部下はこちらの攻撃可能範囲を読み、その範囲外へと逃げたのだ。
「くっ…!」
何とか攻撃可能範囲へと入れるため、コンバットキャリアを動かすが、手練れの部下は既に地面へと着地し、ライフルで狙いを定めていた。
「先ずは1機…」
彼がトリガーを引こうとした瞬間、炎を纏った矢が彼のマガフMk1の脚部に突き刺さる。
「何っ!?」
彼のマガフMk1は態勢を崩し、地面へと倒れる。
「僕を忘れてしまっては困るな」
カシムはそう言い、確実に戦闘不能にするため、再び『ウィザード・ミサイル』を放つ。その時であった。
「…そこかぁ!」
地面に倒れた状態でマガフMk1を何とか動かしながら、手練れの部下はライフルを撃つ。その1発の弾の行く先には、カシムの機体があった。
「うわっ!?」
弾は機体の右肩を掠め、カンッと金属音が鳴り響く。一方、手練れの部下のマガフMk1は追撃の攻撃で完全に戦闘不能となっていた。
「掠っただけとはいえ、当てられるとは思わなかったですね…」
手練れの部下の最後の足掻きに、冷や汗を掻いたカシムはその汗を拭う。こうしてブルーリーパー盗賊団のマガフMk1達は全て戦闘不能にされたのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第2章 ボス戦
『運命蒼機『壱式小熊猫』』
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POW : 壱式試験システム
【危ないシステム音】【未来予測】【リミッター解除】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD : 安っぽいマシンガン
【銃口】を向けた対象に、【マシンガン】でダメージを与える。命中率が高い。
WIZ : 機体サイズの割に大きすぎるミサイル
【腰に収まりきらないサイズのミサイル】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠月夜・玲」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
「隊長、ここまで来ればもう大丈夫じゃないですか?」
「…いや、まだあの青い奴が残っている。油断は出来んぞ」
猟兵達の活躍により、マガフMk1の攻撃を振り切ったトレーラーのキャラバン。だが、彼らの前にあの青いオブリビオンマシンが突然降り立つ。
「うおっ!?」
隊長が急いでトレーラーを止め、激突だけは避ける。
「ME社のキャラバン達よ。もう一度言う。その積み荷を大人しく置いていけ!」
「さっきも言っただろう! 絶対に渡さないってな!!」
そこへ猟兵達が駆けつけ、青いオブリビオンマシンは距離をとるため、一旦後方へとジャンプする。
「…どうやらお前達を見くびっていたようだな。ならば、このブルーリーパー盗賊団のリーダーであるこの俺が、直々に相手をしてやる! 行くぞ!」
そう言ったブルーリーパー盗賊団のリーダーは武器を構え、猟兵達も応戦の構えを見せる。盗賊団のリーダーが操る運命蒼機『壱式小熊猫』との戦いの火蓋が今、切って落とされたのであった。
リリウム・マーセナリー
※アドリブ・連携歓迎
『ホワイトアウト』で近中距離戦をしても良いですが――インファイトに優れる友軍もいるようですし、大人しく狙撃に専念するのが丸いでしょうね。
【目立たない】場所からのロングレンジレーザーライフルによる狙撃(スナイパー)、その後すぐに目立たないように隠密ブースタで移動して、次の狙撃ポイント(目立たない)から狙撃。これで仕留められるようなら理想ですが、あくまでも目的は【援護射撃】。決定打は友軍に頼らせて頂きましょう。
一応、接近された場合も保険としてアサルトライフルで牽制しながら距離をとります。まあ、此方に気をとられている間に友軍がその隙をついてくれるでしょう。
カグヤ・アルトニウス
○コードネーム:青パンダ
(アドリブ歓迎)
どう見ても量産機の見た目ですけど、何所でどう間違えたのやら…
とりあえず、今回は何もせずにお引き取り願います
(機体)
ホワイト・レクイエム(ダイダロス・トゥインクルスター装備)
武装:ソードオブビクトリー・トゥインクルスター
(行動)
まず、捕捉を避ける為にUCを発動しホワイトアウトさせて敵機の認識から自機を削除します
UCによる幻覚の吹雪の攻撃に紛れる様にトゥインクルスターのゲートを敵機周辺に立体的に包囲する様に展開し、【属性攻撃/凍結】を付与したエネルギー砲群で足止め
さらに【暗殺】で背後からのソードオブビクトリーの長剣による【部位破壊】で両腕の【切断】を狙います
「どう見ても量産機の見た目ですけど、何所でどう間違えたのやら…」
「同感ですね。ただ、情報によれば見た目の割には強いらしいです。援護しますので、油断せずに行きましょう」
敵の見た目に少々呆れつつも、交戦を開始するカグヤとリリウム。カグヤが前衛でリリウムが後衛という形だ。
「まずは私から仕掛けます」
リリウムがそう言い、目立たない遠い場所に隠れて『精密狙撃による威圧効果』を発動し、先程と同じように『RS-LRL/L-067[W]ロングレンジレーザーライフル』で狙撃する。
「ちっ、やはり狙撃してきたか…!」
狙撃に対して盗賊団のリーダーは運命蒼機『壱式小熊猫』が装備している盾で、レーザーを防ぐ。
「…リーダーなだけあって、一撃とはいきませんか。まぁ、この程度なら想定内です」
リリウムは冷静のまま、愛機である『ホワイトアウト』の『EP-SMB-063[W]隠密型高出力ブースタ』を吹かし、次の狙撃ポイントへと移動する。
「…次弾が来ない。移動したか」
盗賊団のリーダーがそう言った時、彼の周りに突然猛吹雪が吹き荒れる。
「な、何だ…これは!?」
突然の事態に彼は驚く。この猛吹雪はカグヤが発動した『Daydream storm』のサイキックで疑似展開した白昼夢の領域であり、いわゆる幻覚みたいなものである。その吹雪の最中、カグヤの愛機である『ホワイト・レクイエム』の『トゥインクルスター』が作り出したゲート群から、次々とエネルギー砲が発射されていく。
「うおっ! こんな吹雪の中でも、敵は攻撃できるのか…!」
盗賊団のリーダーの『壱式小熊猫』はエネルギー砲を次々と被弾するが、機体の性能のおかげか、それともパイロットの腕のおかげか、致命傷は避けていた。
「…敵の足を止めます。その隙に攻撃を」
リリウムは静かにそう言い、『壱式小熊猫』の脚部を狙い、レーザーを撃つ。
「ちぃ…早々にこれを使うことになるとはな!」
その時、『壱式小熊猫』の目が突然赤く光り、レーザーを避ける。
「…!」
リリウムはレーザーが外れたことに少々驚くが、隙は作った。そこへ吹雪に紛れて『壱式小熊猫』の背後をとっていた『ホワイト・レクイエム』が『ソードオブビクトリー』を持って、斬り掛かる。
「これで…決まり!」
カグヤはそう言い、両腕を斬り落とそうと長剣を一気に振り下ろそうとする。奇襲は完璧であった。普通であれば、容易に両腕を斬り落とし、戦闘力を大幅に下げることが出来たであろう。だが、今回の敵は普通ではなかった。振り下ろされる直前に『壱式小熊猫』は一瞬で『ホワイト・レクイエム』の方に振り向き、長剣を持っていた腕に肘打ちを入れて、攻撃を阻止してきたのだ。
「なっ…!?」
「こいつの性能を舐めてもらっては困るな」
そのまま『壱式小熊猫』は蹴りを放ち、『ホワイト・レクイエム』は吹っ飛ぶ。
「ぐあっ!?」
機体が地面に叩きつけられ、機体内にいたカグヤに大きな衝撃が襲う。
「…くっ、これが情報にあった『壱式試験システム』の力ですか…!」
予想以上の強さに困惑しつつも、カグヤは何とか機体を立ち上がらせる。その間、『壱式小熊猫』の方はリリウムに再び狙撃を受け、足止めをくらっているようであった。
「まだだ…まだやれる。このままで終われない!」
やられた悔しさを胸に秘め、彼は再び愛機と共に『壱式小熊猫』へ挑み掛かるのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
政木・朱鞠
なるほど…一応、大将首さんのお出ましね。
盗賊稼業の目標だけに気を取られて自分の置かれている状況がわからないなんて…頭が御目出度い人なの?
略奪で貴方が何を目指す知った事じゃないかもだけど、その邪な心ごと砕き折ってあげるから…お覚悟よろしくって?
戦闘【SPD】
挑発しておいてなんだけど、運命蒼機『壱式小熊猫』の性能を警戒して【妖怪】【悪鬼】【幽鬼】の超強化での戦闘面の底上げに期待して、代償のリスクはあるけど『降魔化身法』を使用して迎え撃つよ。
得物は拷問具『荊野鎖』をチョイスして【鎧砕き】や【鎧無視攻撃】の技能を使い敵の体に鎖を絡めつつ【傷口をえぐる】で絞め潰すダメージを与えたいね。
アドリブ連帯歓迎
チェスカー・アーマライト
あの特殊なシステム……壱式なんたら、だったか
中々面白そうじゃねーか
システム周りを壊さねーように頑張ってみるか
上手く行けばボーナスだ(自分で使うか売り捌くかはノープラン)
引き続きスタンディングモード
なるべく手脚の破壊を狙い、相手の継戦能力を削ぐ様に行動する
UC発動(エラー描写無し)
技能【操縦、闘争心】を主に使用
アンカーワイヤーを地面に射出
巻き取る速度で機動力を確保する
鈍重な機体なんで攻撃は避け切れねーかも
それでも銃口を避けつつ接近し
パジョンカで膝裏などの駆動部を狙う
接近戦なんてな、怖じ気た方が負けなんだよ
(戦闘終了後、システムをぶっこ抜こうとする。UCのメカニック技能使用。結果含めアドリブ歓迎)
盗賊団のリーダーが操る『壱式小熊猫』は猟兵達の攻撃を受けつつも、見た目にそぐわない性能を発揮し、猟兵達と戦闘を継続し、次に立ちはだかる朱鞠とチェスカー達と対峙する。
「なるほど…一応、大将首さんのお出ましね。さっきの動きを見ていたけれど、システム発動時は中々厄介そうね」
「あの特殊なシステム…壱式なんたら、だったか? アレは中々面白そうじゃねーか。システムを取り出して、ME社に売りつければ、儲かるかもしれねぇ。システム周りを壊さねーように頑張ってみるか」
「…取り出せる余裕があるのかしら?」
「何事もやってみなけりゃ、分からないだろ? やらない後悔よりやって後悔の方が、断然いいと思うけどな…っと!?」
2人がそう話している内に、盗賊団のリーダーが先にマシンガンによる牽制攻撃を仕掛け、2人はこれを避けてみせる。
「…話し合いは終わったか? 悪いが、そう簡単に勝てるとは思わないことだ」
「あら? 盗賊稼業の目標だけに気を取られて、自分の置かれている状況が分からないなんて…貴方は頭が御目出度い人なの? 略奪で貴方が何を目指す知った事じゃないかもだけど、その邪な心ごと砕き折ってあげるから…お覚悟よろしくって?」
盗賊のリーダーの言葉に対して、朱鞠が挑発するかのように、強気でそう言ってみせる。
「ほう、随分と強気なレディじゃないか。その強気がどこまで持つか…見物だな。さぁ、おっぱじめようか!」
盗賊団のリーダーが挑発に乗るかのように、腰に収まりきらないサイズのミサイルを2人に向けて発射する。
「おいおい…あんなのアリかよ!?」
飛んでくるミサイルの大きさにチェスカーはぼやきながらも、『ERROR!__不明なパーツが接続されました。』を発動して操縦技術と闘争心を強化し、『ビッグタイガー』に装備されている『アンカーワイヤー』を地面に射出して巻き取りを利用しながら、素早く動いて回避しようとする。しかし、ミサイルの方が動きが速く、避け切れないと判断した彼女は副砲の『パジョンカ』で撃墜する。
「ミサイルとは厄介ね…。けど、これを使えば…!」
一方、朱鞠はミサイルから逃げつつ『降魔化身法』を発動し、妖怪、悪鬼、幽鬼の3つを宿して、自身を超強化する。
「はぁぁぁぁー!!」
彼女は拷問具『荊野鎖』をミサイルに絡め、超強化したパワーを利用してそれを『壱式小熊猫』に向けて投げつける。
「何だと!?」
予想外の反撃に盗賊団のリーダーは驚きつつも、盾でミサイルを受け止め、ガードする。その隙に朱鞠は『壱式小熊猫』の足元へと素早く入り込み、拷問具『荊野鎖』を『壱式小熊猫』の胴体に絡みつける。
「これで…どう!!」
朱鞠はそう叫びながら、力一杯鎖を引っ張り、ギシギシと『壱式小熊猫』を絞めつけていく。
「くっ…想定以上の力だ…!」
『壱式小熊猫』のコックピットでは、ディスプレイに『Warning!!』の表示が出ており、このままでは胴体が潰れる危険性があった。
「へっ、隙ありだぜ!」
そこへチェスカーが追い討ちを掛けるように、副砲の『パジョンカ』で膝の駆動部分を狙う。攻撃は見事に命中し、左膝の方に故障が発生したのか、黒い煙が上がる。
「よし、このまま接近戦に持ち込んで…」
その時であった。『壱式小熊猫』を絞めつけていた鎖が突然、一気に緩む。
「ゴフゥ!!」
何事かと思って、チェスカーが『壱式小熊猫』の足元をディスプレイで拡大表示する。そこには口から激しく吐血し、口を片手で塞いで地面に膝をついていた朱鞠の姿があった。彼女が発動したUCの副作用が発生したのだ。
「ちっ、あのままだとアイツが危ねぇか…」
その様子を見たチェスカーは接近戦を行えば、朱鞠を巻き込みかねないとすぐに判断し、副砲の『パジョンカ』で牽制射撃しながら『壱式小熊猫』の動きを止めながら接近し、朱鞠を救出。後方へと『アンカーワイヤー』を射出し、一気に後退して距離をとる。
「大丈夫か、アンタ?」
救出した朱鞠にチェスカーは機体内からそう呼び掛ける。
「え、ええ…ありがとう。もう大丈夫よ」
副作用が治まった朱鞠はチェスカーに礼を言い、機体から降りて地面へと着地する。
「そうか。あまり無理すんなよ。まだアイツ、戦えそうだしな」
そう言うチェスカーの視線の先には、左膝から黒い煙を出しつつも、接近してくる『壱式小熊猫』の姿があった。
「…やはり楽には勝たせてくれないようね」
「へっ、そうじゃないと面白くないぜ。あのシステムは、しっかりと取らせてもらわないとな!」
2人はそう話し、再び交戦するのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
ノエル・カンナビス
重い機体でよく飛びますね。
すぐに降りてしまうから、後部ハンガーで寝ている
エイストラからの斉射も間に合いませんでした。
壱式向けの仕込みでしたのに、使う前に空振りです。
楽は出来ないものですね。
とはいえ完調ではない機体を動かすのも宜しくありません。
このまま前進しましょう。
後部に搭載保管されているミサイルも投入し、
銃砲も込みで一斉発射/範囲攻撃/継戦能力の弾雨を降らせます。
ガーディアン装甲によるカウンター/咄嗟の一撃/武器受け/
衝撃波/吹き飛ばしで、中・長距離の実体弾は効果が減衰します。
近接しなければ貫通は望めませんよ。
敵が近づいたら放射モードを切り替えて【指定UC】です。
「友軍は退避を要請します」
ヒム・アドルフィーナ
※傭兵状態
ふう、エラい目にあった…
『初陣で生身は思い切りすぎですよ、ヒム』
分かった悪かったって
…ん?なんだあの機体
こう、妙にざわつく…【情報収集】したデータにないか相棒?
『…防衛に専念すべきです』
どういう…っ?!マズい、くる!
初撃は【トリノ】で【かばう】事でトレーラを守る
その間に【セリア】からマシンガンを掴み【レージョ】で飛び出す
当たらない!読まれてるのか?!
くそ、これじゃ――
『――……』
アリア?いや…誰だ?君は…
コンソールに浮かんだ「ShowDown」の文字に手が――
『介入、強制時間指定!ヒム!』
【指定UC】を使用し「攻撃」する
気が遠くなる
相棒の声が遠い
誰かを見た
ブザーが鳴って意識が途切れた
カシム・ディーン
ああ、今回はちゃんと人が乗ってるようですね
相変わらずトンチキな機体ですが
「全くだねー☆」
おめーも同じだからなポンコツ
「そんなことないもーん!(ぶーぶー」
【情報収集・視力・戦闘知識】
機体構造と動きの癖
攻撃時の動作等をこれまでの戦いも含め解析しつつ常に強化された視力で見据え
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与して光学迷彩と共に熱源も隠蔽
【念動力・武器受け】
念動障壁展開
こいつ等勘がいいですからね
ハルペーで攻撃は受け止めダメージ軽減
【スナイパー】
砲撃兵装で念動光弾を連射
動きを制限
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
超高速で飛び回りハルペーによる連続斬撃からの切断
持ってる武器を強奪
手癖は悪いんですよ
「損傷率30%か…。相手が手練れとはいえ、ここまでやられるとはな…」
猟兵達の阻止攻撃を受けながら、逃げるトレーラーを追っていく盗賊団のリーダーが操る『壱式小熊猫』。機体は受けてきたダメージが蓄積されており、左膝の脚部に関しては黒い煙が上がったままで、思うように動けない状態であった。
「だが、今更退くことは出来ない。この機体は最後に廃棄することになるだろうが、せめてあのトレーラーにある物を奪い、逃げさせてもらおう!」
そう言って盗賊団のリーダーは、『壱式小熊猫』のスラスターを噴射させて、トレーラーを守る猟兵達へと突撃していくのであった。
「ああ、今回はちゃんと人が乗ってるようですね。相変わらずトンチキな機体ですが」
『全くだねー☆』
「おめーも同じだからな、ポンコツ」
『そんなことないもーん!(ブーブー)』
一方、そんな『壱式小熊猫』を迎え撃つ猟兵達。カシムは愛機の界導神機『メルクリウス』を光学迷彩で隠しながら、鶏姿の相棒であるメルシーと話をしていた。
「しかし、最後に交戦したマガフMk1…間違いなくパイロットは手練れでした。あんな重い機体でよく飛びますね。すぐに降りてしまうから、後部ハンガーで寝ているエイストラからの斉射も間に合いませんでした。今回の敵はなかなか楽が出来ないようです」
「ああ。俺が交戦した時は一度退いてくれたけど、あの時はエラい目にあった…」
『初陣で生身は思い切りすぎですよ、ヒム』
「分かった。悪かったって…」
その近くにはコンバットキャリアに乗っているノエルといつでもトレーラーを庇えるように『多拡張装甲【トリノ】』を展開していたヒムがいた。
「よし、奴さん来たぞ。損傷しているとはいえ、油断しない方がいいぞ」
『壱式小熊猫』の接近を確認したカシムがそう言い、全員が臨戦態勢に入る。
「最初に私が仕掛けます」
そう言ったノエルはコンバットキャリアの銃火器、後部にあるミサイルを一斉発射し、弾幕を展開する。その直後、『壱式小熊猫』の目が赤く光り、高速移動しながら弾を避け、ミサイルを撃墜していく。『壱式試験システム』を発動したのだ。
「なんだあの機体…!? こう、妙にざわつく…。今まで収集してきたデータにないか相棒?」
敵に何かを感じたヒムはAIのアリアにそう問う。そのアリアが導き出した答えは…
『…防衛に専念すべきです』
「それって、どういう…っ?!」
『攻撃、来ます!』
そう話している間にも『壱式小熊猫』は接近し、マシンガンによる攻撃を繰り出す。
「くっ…!」
ヒムは『多拡張装甲【トリノ】』で攻撃を防ぎ、その間に『ヴァリュアブル・ガンズ【セリア】』からマシンガンを取り出し、攻撃の合間を見て『OPE-rA18【レージョ】』に搭乗。対抗してマシンガンで反撃に出る。だが、撃った弾は悉く避けられていく。
「当たらない! 読まれてるのか?! くそ、これじゃ…!!」
その時であった。彼の搭乗する機体のディスプレイに、姿がぼやけた人物が浮かび上がる。
「――……」
「アリア? いや…誰だ? 君は…」
彼は現れた謎の人物に戸惑いつつも、コンソールに『ShowDown』の文字が表示されているのを見つける。
「………」
彼は何の躊躇いもなく、自然とその文字に触れる。その瞬間、『システム起動【マクベス】』が発動する。
『介入、強制時間指定! ヒム!』
「……!!」
彼は『壱式小熊猫』に狙いを定め、マシンガンを発射。その攻撃は…右膝の脚部に命中。『壱式小熊猫』を転倒させることに成功する。
「うっ…あっ…」
『ヒム! しっかりして、ヒム!!』
AIのアリアの必死の呼び掛けも空しく、機体内に鳴り響くブザーを聞いたのを最後に、ヒムはその場で意識を失うのであった。
「ちぃ…『壱式試験システム』を発動させたこいつに当てるとは…!」
転倒させられた盗賊団のリーダーは驚きつつも何とか機体を立ち上がらせ、戦闘を継続しようとする。しかし、その背後には光学迷彩状態の界導神機『メルクリウス』が控えていた。
「さぁ、年貢の納め時ですよ」
そう言ったカシムは『神速戦闘機構『速足で駆ける者』』を発動し、『壱式小熊猫』の周りを超高速で移動し、BX鎌剣『ハルペー』で腕部と脚部を切り刻み、武器を強奪する。
「な…ん…だ…と!?」
「さて、仕上げはそっちに任せますよ」
カシムはほぼ身動きがとれなくなった『壱式小熊猫』を、コンバットキャリアが控える場所へと蹴飛ばす。
「了解。友軍は退避を要請します。カシムさん、ヒムさんをお願いします」
「おっと、そうでした」
カシムはノエルの要請に従い、ヒムを機体ごと抱きかかえて退避する。
「くっ…まだだ…まだ、終わらん!」
盗賊団のリーダーは最後の足掻きとして、ミサイルを発射しようとするが、時すでに遅し。
「H・S・F、ラディエイション」
ノエルが『ハーデンド・ショックフロント』を発動し、全方位に超音速で放射される高硬度衝撃波を放ち、『壱式小熊猫』は頭部と胴体を除いて全てが砕け散る。
「あっ…がっ…!?」
同時に強烈な衝撃を身体中に受けた盗賊団のリーダーはコックピット内で気絶。『壱式小熊猫』は戦闘不能状態に陥る。
「…敵の沈黙を確認。状況終了」
ノエルは敵の状態を確認し、静かにそう言う。ブルーリーパー盗賊団との戦いは、遂に決着がついたのであった。
成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
第3章 日常
『企業の展示販売会』
|
POW : 展示販売されているキャバリア又は試作機の試乗をしてみる。
SPD : 展示販売されているキャバリアのパーツ又は試作品のパーツを見てみる。
WIZ : 企業に「こんな物が欲しい!」などのような要望を出してみる。
|
種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
大成功 | 🔵🔵🔵 |
成功 | 🔵🔵🔴 |
苦戦 | 🔵🔴🔴 |
失敗 | 🔴🔴🔴 |
大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
猟兵達は見事ブルーリーパー盗賊団を撃破し、盗賊団を然るべきところへ引き渡した後、ME(マイティ・エレクトロニクス)社が開催する展示販売会へと招待される。会場はとある小国家が所有し、管理している演習場であり、全体面積は約60㎢。模擬戦などで使われるフィールドの面積は約40㎢。荒野での戦闘を想定したフィールドであり、キャバリアでも身を隠せる岩や周囲を見渡せるくらいの高い岩が数々存在し、地面の方は未舗装の荒地状態であった。
そんなフィールドの中で、猟兵達が守った試作機の模擬戦形式のデモンストレーションが行われ、その様子はフィールド外の会場にある巨大なディスプレイにて中継される。猟兵達が見守る中、とある3機のキャバリアが画面に移る。そのキャバリアはME社が誇る量産型キャバリア、CMP-79-MN マイティ・ナイトである。二足歩行人型の量産型キャバリアであり、性能はトータルバランスに優れている。また、特徴としてはバックパックの換装によりバランスに優れたスタンダード型、射撃特化、格闘特化の3種類のタイプに変えることが出来る。今回の3機はそれぞれのパックに換装されており、各々の特徴が丸分かりであった。だが、猟兵達が守った試作機はこれではない。その試作機は別の場所から、静かに様子を見ているのであった。
「………」
試作機のパイロットは銃型のコントローラーに付けられているスコープを覗きながら、3機の動きを見る。スコープには照準レティクルも表示されており、最初の獲物を捕捉する。
「ヘイロー。第1射後、右に100m移動。スラスターを使わず、光学迷彩を維持しながら静かに移動しろ」
「了解、了解!」
パイロットの側にあるAI専用席に控えているペンギン型自律AIロボのヘイローがそう返事し、パイロットはトリガーを引いて第1射を放つ。この試作機が手にしている主兵装はバイポッド付200mmビーム・実弾両用狙撃ライフルであり、高い静粛性を得るのと同時にマズルフラッシュを抑制するためにサプレッサーが装着されている。その射撃は遠距離ではまず視認することが不可能なレベルであり、今、この試作機は光学迷彩で姿を隠している。また、光学迷彩も優れものであり、レーダーに映らないのはもちろんのこと、スラスター噴射時に生じる熱は隠すのは不可能であるが、機体や武器の発する熱はほぼ完全に隠すことが出来るというものであった。
「弾着まで…3、2、1…命中」
AIに機体を移動してもらいながら、スコープを覗きながら戦果を確認するパイロット。模擬戦なので当然、実弾ではなく専用のペイント弾が使用されており、命中した機体には撃墜判定が表示されていた。
「さて、次の獲物だ」
移動を完了した後、パイロットは次の獲物に狙いを定めるのであった。
「おい、1人やられたぞ!」
「くそっ、どこから撃ってきた!?」
残った2機のマイティ・ナイトはすぐに岩陰に隠れ、様子を伺う。因みに最初に撃たれたのはスタンダード型のマイティ・ナイトであり、残ったのは射撃特化と格闘特化のマイティ・ナイトであった。
「光学迷彩と狙撃ライフルを使ってくるのは事前情報で教えられていたが…まさかこれほどとはな」
射撃特化のマイティ・ナイトのパイロットが無線で格闘特化のマイティ・ナイトのパイロットにそう言う。射撃特化のマイティ・ナイトは機動性がスタンダード型や格闘特化より落ちるが、大口径ビーム・実弾両用狙撃ライフルと背部ミサイルパックを装備しており、射撃に関しては大火力を有する機体であった。一方、格闘特化は3種類の中では機動性に優れているが、射撃武器は頭部バルカン砲しかないという欠点がある。しかし、主兵装に対艦用大型刃付き・ビーム両用ブレードを装備しており、副兵装として左腕部にシールド付きアンカーワイヤーを装備。格闘戦に強い機体に仕上がっている。
「撃ってきた場所ならある程度予測は出来るが、正確な位置までは分からない。さて、どうしたものか…」
格闘特化のマイティ・ナイトのパイロットがそう言った時であった。突然、射撃特化のマイティ・ナイトの頭部にペイント弾が命中する。
「何ぃ?!」
射撃特化のマイティ・ナイトは撃ってきた方向を向くが、すぐに胴体にもペイント弾が着弾し、撃墜判定をくらう。
「あっという間に俺1人…試作機のパイロットはエースか!?」
残った格闘特化のマイティ・ナイトのパイロットはそう驚きながらも、迎撃態勢に入るのであった。
「…そろそろ光学迷彩の限界時間か。ヘイロー、光学迷彩を解除。機体のコントロールをこちらに戻せ。後は俺が仕留める」
「了解!」
パイロットはそう指示し、ガン型コントローラーを上に避けて、自身の両脇にある操縦桿を操作する。大型ディスプレイに周囲の様子が表示され、残ったマイティ・ナイトが見える状態であった。
「さぁ、今度は狙撃以外の性能を見せてもらおうか」
「…レーダーに反応! あそこか!」
残ったマイティ・ナイトのパイロットは遂に試作機を視認する。光学迷彩を解除したその試作機は機体前面に大型シールドを展開しており、右肩部の後部ラッチに狙撃ライフルをぶら下げている状態で、両手には銃剣付のピストルような物が握られていた。
「へっ、あの大きさのシールドなら、動きはそこまでないはずだ。一気に接近して仕留める!」
そう判断したマイティ・ナイトのパイロットはスラスターを噴射し、接近を試みる。その時であった。試作機の前面を覆っていた大型シールドが2つに分離し、それぞれ両肩上に展開。スラスターを噴射して、接近してきたのだ。しかも予想を上回る速度で。
「(は、速い…! だが、そちらから詰めて来るのなら、好都合だ。このまま叩き落して、撃墜判定をとらせてもらうぜ!)」
マイティ・ナイトのパイロットは驚きつつも、尚も突撃を継続。対艦用大型刃付き・ビーム両用ブレードの間合いを見計らい、タイミングよく武器を横へと薙ぎ払う。
「もらったぁ!!」
マイティ・ナイトのパイロットはそう叫ぶが、手応えを感じなかった。目の前に試作機の姿がなかったのだ。
「消え…た…?」
その直後、マイティ・ナイトのパイロットの背後から衝撃が伝わる。
「うわっ!?」
衝撃が治まった瞬間、ディスプレイに撃墜判定の表示が映る。これでマイティ・ナイトの全3機は試作機によって撃墜されたのであった。
「…ふぅ、無事に終われたな」
「お疲れ様です。流石は拓也様。初乗りとは思えないほど、素晴らしいデモンストレーションでした」
デモンストレーションが終わって参加していた全機がフィールドから会場へと戻り、それぞれの機体からパイロットが降りてくる。試作機に乗っていたのは、何と防人・拓也(コードネーム:リーパー・f23769)だったのだ。
「やれやれ…こんな機体が出たとなると、俺の『リーパーキャバリア』の存在が霞むぞ…」
拓也は肩をすくめて試作機を見上げながら、迎えに来たスタッフにそう言う。
「いやいや、拓也様の『リーパーキャバリア』が霞むことはありませんよ。機動性ならこちらの機体の方が下ですし、何より『リーパーキャバリア』には特殊なシステムが搭載されていますから」
そんな拓也にスタッフは微笑みながらそう答える。
「本当にそうか? …まぁ、それは置いといてだ。俺の『リーパーキャバリア』のメンテナンスはどうなっている?」
「ええ、順調に進んでいますよ。しかし、随分と手荒に扱ったようですなぁ…。担当のメカニック達が『俺達を泣かすつもりか!』と嘆いておりましたよ」
「…まぁ、あのシステムを使えば、そうもなるか。分かった、様子を見に行くとしよう」
そう言って、拓也はメンテナンス中の愛機である『リーパーキャバリア』を見に行くのであった。
デモンストレーションが終わり、猟兵達は各々考えていた行動に移る。会場では先程のデモンストレーションで出ていた試作機の他にもマイティ・ナイト、量産型キャバリア・クロムキャバリアの各種パーツが展示販売されている。また、スタッフに頼めば試乗や試し撃ちなどもできるようだ。アンケートも実施されており、ME社に要望があれば聞いてくれるかもしれない。拓也の方は愛機の様子を見に行っており、何か用があれば、声を掛けるといいだろう。試作機に乗ってみた感想やME社の機体についての解説、模擬戦の相手などもしてくれるだろう。ただ、模擬戦の時はリーパーキャバリアを使わないようだ。自身の思い思いに行動するといいだろう。
カグヤ・アルトニウス
○客寄せパンダ
アドリブ歓迎
さて…今回のお目当ては…特にないですけど
そういえば、ブースにどっかで見たような機体が並んでましたね
説明によると、かつてペーパープランのみで実用化できなかった量産機を今の技術で量産機として完成させたものらしいですね
名前は「Type-100 ホワイトベア」…こっちは「白熊」ですか
スタイルは…ごく僅かに面影があって、異様に丈夫な設計になっている以外はスタンダードな機体になっていて、動力はバッテリー式で、件の「試験システム」も削られているので民間でも使いやすい
…一見、エコロジーで標準的なキャバリアですね
ただ、このスペックのキャバリアが民間にいるのかというと…魔改造前提ですかね
「う~ん、今回はお目当ての物は特にないかな。あのデモンストレーションで出た機体は悪くはないけど、やっぱり自分の愛機が一番ですね」
デモンストレーションが終わり、会場のブースを見て回りながらそう言うカグヤ。彼は既に『ホワイト・レクイエム』という高性能なキャバリアを所有しており、その機体が装備している武装も優秀であるため、今回の試作機はあまり魅力的に見えなかったのだろう。
「ん? あの機体は…」
彼はとあるブースに展示してある1機のキャバリアに目を止める。それは先程の戦いで相見えた機体に似ているような感じの機体だった。
「確か『Type-100 ホワイトベア』…だったかな。前に読んだ資料によれば、異様に丈夫な設計になっている以外はスタンダードな機体になっていて、動力はバッテリー式。さっきの戦いで猛威を振るった『壱式試験システム』も削られているので民間でも使いやすい。…一見、エコロジーで標準的なキャバリアだけど、このスペックのキャバリアが民間にいるのかというと…魔改造前提ですかね」
何か意味ありげにその機体を見ながら、彼はそう言う。この後、彼はスタッフにこの機体に魔改造を施すのかと聞いてみたが、スタッフはNOという返事が返ってきた。スタッフが言うには、この機体はあくまで研究用に手に入れた機体であり、会社としては量産も魔改造も考えていないらしい。むしろ研究は既に終わったので、買い手を探しているそうな。
「というわけで、お客さん。買っていきますか?」
「…遠慮します」
スタッフの目がキラーンと光り、カグヤに売りつけようとしたが、彼はきっぱりと断るのであった。
成功
🔵🔵🔴
チェスカー・アーマライト
ピッカピカの新品がズラリ
普段は中古部品や貰い物(強奪品含む)でやりくりしてるモンだから、この光景だけで大興奮よ
約束の報酬と回収したシステムを合わせりゃ、結構いい装備と交換できそうだ
ヘイ、スタッフの兄ちゃん
ビーム系の武装が見てーんだけどブースどこ?
案内ついでに試作機が使ってたライフルも薦められたが
今欲しい銃とはちょいとタイプが違えんだよな、残念
幾つか試射さしてもらって
一つのパルスマシンガンが目に留まる
「いい音でしょう? 余裕の音だ、発射速度が違いますよ」
渾名を付けるなら電動ノコギリって感じ
特に気に入ったのは高性能と高整備性が両立する所
いいね、あたし好みだ
コイツはいい買い物だった(100%OFF)
「おぉー!! こんな新品の物がズラズラと並んでいるなんて、やっぱり大企業の展示販売会ってすげぇモンだなぁ!」
そう言って、目をキラキラと輝かせながら興奮するのはチェスカー。彼女は普段中古品や貰い物でやり繰りしていたため、このような光景は新鮮であった。
「ヘイ、スタッフの兄ちゃん。ビーム系の武装が見てーんだけど、ブースどこ?」
彼女は早速近くにいたスタッフに声を掛け、目的のブースへと案内してもらう。
「そういえば、お客様。デモンストレーションで使われていた狙撃ライフルなんていかがでしょうか? アレはビームも実弾も両方使える便利な物ですよ」
「う~ん。残念だけど、今欲しい銃とはちょいとタイプが違えんだよな」
「なるほど。確かに銃には色んなタイプがございますから。勿論、他のタイプの銃もご用意しておりますよ。さ、こちらで試射しながらお選び下さいませ」
目的のブースに着いたチェスカーはスタッフに色々な銃を紹介してもらい、試射していく。暫く経って、彼女はとある1つのパルスマシンガンに目が止まる。
「…これ、いいな」
「そちらの商品ですか? それは我が社が開発した120mmパルスマシンガンですね。我が社では100mmパルスマシンガンもございますが、この銃は更に大口径化して威力を高めた代物です。弾数は100mmの100発より少ない80発というのが難点ですが、発射速度は100mmとほぼ同等。リロードに関してはカートリッジ方式のため、どんな機体でも利用しやすいメリットがございます。また、砲身は実弾・ビーム両用のため、ビーム用エネルギーカートリッジを利用すれば、ビームマシンガンとしても利用出来ます。整備性に関しては利便性を高めるべく、分解し易いように複雑なパーツをなるべく少なくして、簡単に整備できるように設計しております。勿論、防塵・防水・対ショック耐性などにも優れておりますよ」
「ほう…なるほどねぇ。高性能と高整備性の両立。発射速度もまるで電動ノコギリみたいで速い…。無駄撃ちさえしなけりゃ、いい武器になるな。よし、気に入った! こいつをくれ!」
チェスカーは満足そうな笑みを浮かべて、スタッフにそう言う。
「ありがとうございます。気に入った物が見つかって幸いです。あ、お代は結構ですよ。上の方から、助けてくれた猟兵達には武器の1つくらいはサービスするようにと言われておりますので」
「へ? いいのかい?」
スタッフの衝撃発言にチェスカーは目を丸くさせながら、驚く。
「ええ。我が社の社員達を助けてくれたお礼です。ああ、報酬の方も貴方が仰る通り上乗せしておきますので、ご心配なく」
「…あんたら、すげぇ太っ腹だな」
ME社の心意気に驚きつつも、心もお財布も温かくなるチェスカーであった。
成功
🔵🔵🔴
カシム・ディーン
折角なので祐也と模擬に挑みますか
UCは不使用
「向こうもなんかペンギンとかちょっと対抗心燃やしちゃうぞ☆」
安心しろ…向こうの方が百倍優秀だ
「いやーん辛辣☆」
あそこまで強力な光学迷彩を使った機体だ
似たスタイルである僕らも何か掴めるかもしれない
という訳で一つアンブッシュ勝負と行きましょう
【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与して熱源と存在を隠す
向こうも同じだが…狙撃戦は僕は苦手ですからね…
光学迷彩を維持したまま…ハルペーを離れた位置に放り捨てると同時に地面に当たった瞬間…ほんの僅かな影の立体映像を展開
【情報収集・視力・戦闘知識・スナイパー】
引っ掛かったら狙撃位置から場所の特定
ペイント弾を発射!
一方、フィールドの方ではカシムが拓也に模擬戦を申し込み、拓也は試作機、カシムは愛機の『メルクリウス』に搭乗していた。
『向こうもなんかペンギンとか、ちょっと対抗心燃やしちゃうぞ☆』
コックピット内で鶏姿の相棒のメルシーがカシムにそんなことを言う。
「安心しろ…向こうの方が百倍優秀だ」
『いやーん、辛辣☆』
メルシーは気楽そうに見えるが、カシムの表情は真剣そのものであった。
「(試作機に乗っている拓也の腕は未知数だが、あそこまで強力な光学迷彩を使った機体だ。似たスタイルである僕らも何か掴めるかもしれない。ここはアンブッシュ勝負と行こうか)」
彼は頭の中でそう考え、愛機に光学迷彩を施しながら、様子を見る。当然、相手も光学迷彩状態だろう。こちらからは何も見えない。
「やはり分からないか…。なら、誘き出すか」
そう考えた彼は『ハルペー』を離れた位置に放り捨て、同時に地面に当たった瞬間にほんの僅かな影の立体映像を展開する。その時、映像をペイント弾がすり抜ける。
『狙撃位置を確認! あそこからだよ!』
相棒のメルシーが示した場所に銃口を向け、カシムはトリガーを引く。
「罠に引っ掛かったのは迂闊だったな、拓也」
彼はそう呟き、勝利を確信する。だが、とんでもない事態がすぐに起きる。撃ったペイント弾が何かにぶつかってガキーンという音を鳴らし、目標へ到達する前に地へと落ちる。
『う、嘘っ!? ペイント弾が撃墜されちゃったよ!』
「な、何だって!? まさか弾に弾を当てたっていうのか?!」
想定外の事態に2人は慌てる。拓也の腕は未知数であったが、弾を撃ち落とす技術があるとは思っていなかったのだ。
『次弾、来たよ! 明らかに命中コース!』
「くそっ、もう隠れる意味はない! こうなったら…格闘で勝負だ!」
彼はそう言いながら光学迷彩を解除し、スラスターを噴射して弾を回避。落ちている『ハルペー』を拾い、武器を回転させて弾を弾きながら、接近を試みる。
『敵、光学迷彩を解除! あっちも格闘戦を挑むつもりだよ!』
「狙撃戦はこっちが負けたけど、格闘戦なら負けない!」
メルシーが言ったように、拓也が操る試作機は光学迷彩を解除し、シールドを両肩に展開し、両手に銃剣付ピストルのような物を握っていた。
「はぁっ!」
カシムが操る『メルクリウス』が『ハルぺー』を振り下ろし、拓也が操る試作機が銃剣で受け止める。金属と金属がぶつかり合う音がフィールド中に高く鳴り響く。最初は力が均衡していたが、『メルクリウス』の方が次第に力で押し始め、試作機の方が段々と膝を屈するようになってきた。
『いいよ、パワーはこっちが上だよ!』
「よし、このまま押して、態勢を崩してやれば…!」
カシムはこのまま『メルクリウス』のパワーを活かし、試作機が態勢を崩した瞬間に、一撃を決めようと考えた。その時であった。
「…降参だ。君の勝ちだ」
「えっ?」
唐突に拓也から通信が入り、カシムはキョトンとする。
「こっちの機体がパワーダウンを起こしている。これ以上の戦闘続行は不可能だと判断したんだ。こいつは大事なME社の試作機だし、壊す訳にはいかんからな」
「は、はぁ…左様ですか」
『え~、これからって時に…勿体無い~』
正直、不完全燃焼なカシム達だったが、仕方なく『ハルぺー』を下す。
「すまないな。しかし、最初の誘き出しは見事なものだ。普通の兵士なら、引っ掛かってそのままカモにされただろう」
そう言って拓也はカシムが最初にとった作戦を高評価する。
「でも、拓也は敢えて引っ掛かって、僕が撃った弾を撃ち落として、反撃したでしょう。撃ち落とせる自信はあったんですか?」
それに対してカシムはそう疑問を投げ掛ける。
「ああ。俺は生身の状態で、距離500mで20mmのコインを狙撃銃で撃ち抜ける。おまけに今回は補助してくれるAIもいた。場所さえ分かれば、十分に撃ち落とせるさ」
「…あはは。要するに狙撃の腕が全然段違いというわけですか…」
普通にそう言ってのける拓也に、苦笑いを浮かべるしかないカシムであった。
成功
🔵🔵🔴
政木・朱鞠
無事に盗賊団を退けられてなによりだけど正直、私は生身で戦う方が慣れているせいでこの世界の主力兵器のキャバリアについてはド素人なんだよね。
興味はあるけどハードルが高いから、手取り足取り丁寧に説明して貰えたら助かるんだけど…。
ちょっとフェアじゃないかもしれないけど、スタッフの男性を【誘惑】して情報を集めようかな、たまには妖狐が甘えてもOKだよね。
説明を聞くために意図せず密着して少々のボディタッチしてしまうのはご容赦って事で…。
一方で感覚共有した『忍法・繰り飯綱』を放ち【追跡】や【情報収集】で会場の周囲を見て回って、展示物から今後の忍術開発に活かせるモノを探すのも面白いかもね。
アドリブも連携もOK
展示販売会をそれぞれ思い思いに楽しむ猟兵達。そんな中、朱鞠は1人で少々悩んでいた。
「う~ん、私は生身で戦う方で慣れているせいで、この世界の主力兵器のキャバリアについてはド素人なんだよね。興味はあるけどハードルが高いから、誰かに手取り足取り丁寧に説明して貰えたら助かるんだけど…」
そこへ彼女の様子を見かねた1人の若い男性スタッフが声を掛ける。
「お客様、どうかされましたか?」
「(あっ、丁度いいところに! あの人に教えてもらおうかしら?)」
そう考えた朱鞠はスタッフに近づく。
「はい、お兄さん。私、キャバリアに関しては全く知らなくて~。お兄さんに色々と教えて貰いたいんだけど~…イ・イ・カ・ナ?」
彼女は甘えるようにそう言い、スタッフに身体をくっつける。
「あ、あの…お客様! ち、近すぎではありませんか…?!」
スタッフは顔を赤らめながらもそう言うが、朱鞠の魅力的な身体に視線は釘付けであった。
「え~、別にいいじゃない。近い方がお話を聞きやすいし…」
朱鞠は耳をぴょこぴょこと動かしながら、そう言う。その時であった。
「コラ、スタッフに色仕掛けして困らせるんじゃない」
「きゃん!」
丁度、模擬戦から戻って来ていた拓也が、朱鞠の背後から彼女の頭に軽くチョップして注意する。可愛いらしい悲鳴を上げて、朱鞠はスタッフから離れて、拓也の方を見る。
「あら、拓也さん。いつの間に戻っていたのね」
「ああ。報告も終えてきたところだ。朱鞠、別に色仕掛けしなくても、スタッフさんはキャバリアの事は普通に教えてくれるぞ」
「いや~、誘惑すれば普通聞けないキャバリアの裏事情まで聞けるかなぁって。ごめんね、てへっ」
「はぁ…やれやれだ。あまりスタッフに迷惑を掛けないでくれよ」
舌をペロッと出して謝る朱鞠に対して、困った表情を浮かべる拓也。この後、朱鞠はスタッフからキャバリアについて詳しく丁寧に教えてもらうのであった。因みに彼女が『忍法・繰り飯綱』を発動して、子狐に似た分霊達に会場の周囲を見て回ってもらい、展示物から今後の忍術開発に活かせる物があるか、情報収集したのは内緒である。
成功
🔵🔵🔴
ヒム・アドルフィーナ
●アイドル状態
これが今回の「本番」って事かー…
特設ステージ上で他のモデルさんと一緒に、モニター協力していたパイロット向け製品のデモンストレーションをしています
衣装は女性的さ強めな迷彩服
物はズバリ、装備しているME製【ファントム】
力場で人間の繊細な行動が再現できるこの機構は、非人間体はもちろん、部位欠損者でも有効です
医療技術から発展し、日常生活はもちろん、銃器操作にキャバリア操縦もお手の物
腕利きだったパイロットを諦める事はないのです!
欠損部を晒しながらも一緒に笑顔でパフォーマンスするモデル
失った四肢が戻っただけじゃ決してない、プロ意識を見た
…アリアなら彼女たちへの贈与にしてもらう事ができる、はず
「ああ、拓也様。ここにいらしたのですか」
「ん? 俺に何か用か?」
何か面倒事が起きていないか拓也が会場を見回っていた時、1人のスタッフが彼に声を掛ける。
「実は我が社で開発した商品を、とある猟兵の方が我が社のモデル達と共にデモンストレーションをしてくれるのです。良かったら見に来てくれませんか?」
「ほう、そうなのか。なるほど、面白そうだ。案内を頼む」
「はい! では、こちらです」
こうして拓也はスタッフに案内されて、そのブースへと向かうのであった。
「これが今回の『本番』って事かー…」
『ヒム、身体の方は大丈夫?』
「ああ、心配ないよ、アリア」
一方、デモンストレーションが行われるステージ裏。女性的さ強めな迷彩服を身に纏い、ヒムとME社の女性モデル達はデモンストレーションが行われる時間を待っていた。女性モデル達には共通点があり、皆、片足か片腕を失っているという部位欠損者であった。
「皆さん、そろそろ時間です」
そこへスタッフがヒム達に呼び掛ける。
「よし、仕事の時間だ!」
そう気合を入れたヒムは、モデル達と共にステージ上に上がる。
「みんな~、今日は来てくれてありがとう!」
『アイドルチョーカー【変声機】』を利用して女の子らしい声で、アイドルモードへとスイッチを切り替えたヒムは集まった客たちにそう呼び掛ける。
「今回、私達が紹介するのは…このME社製『ファントム』! 力場で人間の繊細な行動が再現できるこの機構は、非人間体はもちろん、部位欠損者でも有効です。医療技術から発展し、日常生活はもちろん、銃器操作にキャバリア操縦もお手の物! 腕利きだったパイロットを諦める事はないのです!」
そう紹介しながら、彼は自身が装備している『ファントム』を操作してみせる。
「ほら、見て下さい。こんな私でもこのような重い物までも持つことが出来るのですよ!」
次に片腕を失った女性モデルが笑顔でそう言いながら、装備している『ファントム』を利用してドラム缶を持ち上げてみせる。
「それだけではありません! これを使えば、こんなにも楽に走ることも出来ます。これなら皆さんと一緒にスポーツなどで遊べることも夢ではありません!」
そして片足を失った女性モデルが『ファントム』を利用し、軽い足取りで走ってみせる。とても爽やか笑顔だ。
「(凄いな…。欠損部を晒しているのに、何ていい笑顔なんだ。あのプロ意識、俺も見習わないと…)」
女性モデル達のパフォーマンスを見て、そう感心しながらヒムは、パフォーマンスを続けるのであった。
「どうですか、拓也様? なかなかいい物でしょう」
「ああ。俺が使うことはないだろうが、ああいう人達にとってはとても頼りにできる代物だろう」
観客席からスタッフと共に見ていた拓也は首を縦に振って、そう言う。
「そう言って頂き、幸いです。彼女達も本望でしょう。勿論、あの商品は彼女達にそのままお譲りする予定です。彼女達の生活の助けになってくれれば、我々も嬉しいですから」
スタッフは微笑みながらパフォーマンスをするモデル達を見つめ、そう言う。
「しかし、あの猫のお嬢さんはパフォーマンスがお上手ですね。アイドルをやっているとお聞きしましたが…」
「…知っているか? ああ見えてヒムは、男だぞ」
「………え?」
拓也から発せられた衝撃の事実に、スタッフは目を丸くして、思わずその場で固まる。
「…やれやれだ」
こうして展示販売会は無事に成功をおさめ、幕を閉じるのであった。
成功
🔵🔵🔴