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過去の過ちは女性用水着を盗み出す

#ヒーローズアース #猟書家の侵攻 #猟書家 #パストテイラー #ダークヒーロー

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「また猟書家が動き出したようです」
 君達に声をかけたフェリクス・フォルクエイン(人間の天馬聖騎士・f00171)はそう切り出すとヒーローズアースの世界でなのですがと補足し、更に説明を続ける。
「ヒーローズアースで活躍するダークヒーローの中にはヴィランから改心した方が少なからず存在するんですけど、幹部猟書家『パストテイラー』はダークヒーローの過去である『ヴィランとしての罪』をオブリビオンとして具現化させ、過去の悪事を再び働かせようとしているようなんです」
 今回パストテイラーに目をつけられたのは、かつて「女性水着収集家」と言うヴィランとして活動していたダークヒーローで、ビキニングマスクという女性用水着を覆面の様につけた変質し、もといダークヒーローらしい。
「相棒だった『女性下着教授』と喧嘩別れしてその後捕まって改心しヴィランを止めたらしいんですが、うん」
 そんな割とどうでもいい情報はさておき、改心してヒーローとなったはずのダークヒーローが再びヴィランとして活動することで人々の間に不和の種を蒔き、いずれは人々が怪物「スナーク」の存在を信じる素地としてしまおうというのがパストテイラーの企みらしい。
「となりますと、こう、当人に聞くまでもなく具現化した『ヴィランとしての罪』が何をするか丸わかりなんですが……」
 思わず遠くを見るフェリクス曰く、パストテイラーはダークヒーロー本人にとって最も印象深い場所に現れて罪を具現化させるため、まずは幹部猟書家の標的にされたダークヒーローと接触し、心当たりになる事件などについて聞く必要があるのだとか。
「ええ、まぁ、場所と当時どんな格好だったかがわかればいいと思いますけどね」
 フェリクスも突っ込んで聞きたくはないのだろう。ごく普通の聖騎士と自称してるぐらいだし。
「ただ、ダークヒーローの中には素性を隠している方も多いので、接触は秘かに行った方がいいかと」
 別の意味でも大っぴらに接触したくない様なダークヒーローである気もするが、それはそれ。
「そして首尾よく情報を聞き出せたようでしたら、現地に向かっていただければパストテイラーが現れる筈です」
 あとは元凶をぶちのめせばいい、かと言うとこのパストテイラーは自身のユーベルコードに加え、「ダークヒーローの過去の姿」を召喚して戦わせもするらしいのだ。
「ビキニングマスクから過去の当人の戦い方について聞いていれば戦い方も予測できますし、優位に戦いを進められるかもしれません」
 そう捕捉しつつもフェリクスの目はやっぱりどこか遠くを見ていて。
「ヒーローズアースの一般の方に被害を出したり、幹部猟書家の思う通りことを運ばせるわけにはいきませんから」
 宜しくお願いしますねとフェリクスは君達に頭を下げるのだった。


聖山 葵
 なんで女性水着なんでしょうね。

 ともあれ、今回は幹部猟書家の企みをぶっ潰すべく、具現化したダークヒーローの過去の罪と幹部猟書家を倒していただくお話の模様。


 またこのシナリオフレームには下記の特別な「プレイングボーナス」があり、これにのっとった行動をすることで、戦いに有利になります。

=============================
 プレイングボーナス(全章共通)……ダークヒーローと共に戦う。
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 では、ご参加お待ちしております。
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第1章 日常 『ダークヒーローの過去を探れ』

POW   :    ダークヒーローの現在のヒーロー活動に協力しつつ、話を聞く

SPD   :    ダークヒーローに接触し、言葉巧みに話を聞き出す

WIZ   :    ダークヒーローの過去を調べあげ、刺激しないように話を聞く

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

秋津洲・瑞穂
まー、好きなものを集めていればいいとは思うけれど。

水着って覆面用途に向くのかしら。形が合わない気もするわね。
不便なことはないの?

とか言いながらヒーロー活動に付いて行く。
ヒーローの側にサイドキックがいるのは普通でしょうしね。
特に手伝いもしないけど、邪魔賃として、手が要りそうな
何かがあったら「斬っておく?」くらいは申し出よう。

こっちの事情は全部そのまま話すわよ。
正直と誠実とは最高の武器でございます。
「今回の目論見はあなた一人に止まらず、ヒーロー全員に関わるわ」
「一人で試みる必要もないし、その筋でもないと思うわよ」

共通の敵がいるなら協力し合えばいい。それだけの話よ。
……腕試しが要るならどうぞ?(待



「まー、好きなものを集めていればいいとは思うけれど」
 放言という訳ではないだろうが、秋津洲・瑞穂(狐の巫女・f06230)の口から洩れた感想は誰にも聞かれることなく、春の風に攫われて消えた。
「水着って覆面用途に向くのかしら。形が合わない気もするわね」
 グリモア猟兵からの情報で女性水着を覆面としていることは聞いているものの、直に当人を見る前ではそんな疑問も出てきて。
「ふむ、春の訪れを感じるな」
 やがて日は落ち、夜のとばりが下りた頃。摩天楼を形成するビルの一つの屋上に現れた一人の男。口元をビキニのボトムで覆い額や頭部をビキニトップで隠せば、露出するのは目とその周辺のみ、と言うのは大げさだが鼻や口がしっかり隠れているので瑞穂が案じたほど無理な着用にはなっていないように思われる。
「不便なことはないの?」
「ない。むしろこうでなくてはダメなのだ」
 何かこだわりでもあるのだろうか。瑞穂の問いに即答気味に軽く首を横に振って断言したビキニングマスクは、一瞬間をおいてから、君はと至極まっとうな誰何の声を発す。
「ヒーローの側にサイドキックがいるのは普通でしょう?」
「なるほど、そういうものか。ひょっとしたら君が私にとって初めてのサイドキックかもしれん」
 まぁ、女性用の水着を覆面にするようなヒーローなのだ。当人の言う様にこれまでサイドキックのいなかった可能性はあり。
「それはそれとして――」
 首尾よく当のヒーローと接触できたのだからと瑞穂はグリモア猟兵からの情報を元に事情を打ち明ける。
「っ、過去の罪を」
「今回の目論見はあなた一人に止まらず、ヒーロー全員に関わるわ」
 思い至ることがあったのか。俯き拳を握り締めるビキニングマスクに、だからこそ力を貸すと言い。
「一人で試みる必要もないし、その筋でもないと思うわよ」
「わかった。私としても自分を利用されるのは不本意だし、捨ておけん。加えて私だけの問題でなくなるというなら、プライドもメンツも要らん」
 瑞穂当人が思うように正直と誠実とは最高の武器であったのだろう。
「こちらこそ、協力を頼みたい」
「共通の敵がいるなら協力し合えばいい。それだけの話よ」
 頭を下げる変質者、じゃなかったビキニングマスクへ頷きで瑞穂は応じ。
「それで、どこに行くの?」
「パトロールだ。目的地で言うなら、この市を一巡りする」
 何かあったら、邪魔賃として刀を振るうくらいはするつもりだった瑞穂としては聞いておきたかった問いを口にすれば、返ってきたのはシンプルな答えとその捕捉であり。
「市営のスイミングスクール施設。君の話が真実なら、そいつはあの場所に現れるだろう。『女性下着教授』こと『プロフェッサー』と初めて出会った、あの女子更衣室に――」
 明らかになった事実はやっぱりアレであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

秋津洲・瑞穂
気が変わったわ。積極的に手伝いましょう。

特に判断も戦闘も要らない些細なトラブルは、
片っ端からわたしが手を付ける。
屋根から降りられなくなったネコから交通事故まで、
救助活動20/医術20/狐の印籠を使えばかなりの部分は
手に負えるはずよ。

よほど重篤な急病人だって、病厄を吸い取る茅の輪の護符に
霊力突っ込んだら、完治はしないまでも時間稼ぎ2が可能。
単純なスリやらひったくりなんかもダッシュ20で手が届く。

ただし、これはビギさんのお仕事。
指示があれば従うし、判断が必要なものは伺いを立てる。
ちょっと大き目なもの――拳銃強盗とか――の場合には
指示待ちの態勢に入るよ。

で、合間を見てヴィランの頃の話を聞いておこう。


彩波・いちご
理緒さんと

女性水着収集家と女性下着教授…
犯罪臭しかしない…ヴィランだから犯罪者ですけど
そしてせっかく改心したのに、女性水着を覆面に…
理緒さん、一応今は犯罪者からは足を洗ってますから…

とにかく話を聞きに行きましょう
今後の心構えのためにも、ヴィランとしての罪がどんなものか…
…着ている水着を剥ぎ取るとか…もしかすると服を着ている女性から下着掏り取る技とかもありそう…?
私がしたいわけじゃなくて!?

話は聞きつつ、一応ヒーロー活動の手伝いも…私達も水着の方がいいです?

女性用水着を着た男の娘とか、女性水着収集家的にはどうなんだろうなんて思ったり
理緒さんの盗られるくらいなら身代わりにとかまでは考えてませんが…


菫宮・理緒
女性用水着を覆面に?

なんだろう、
どうやっても通報案件にしかならないような……。
っていうか、通報したくなるね!

とりあえず、今はヒーローってことだし、
事件のあるところに行ってさがしてみようかな。

見つけられたら、仕事終わり(?)に声をかけようかな。

事情を話して、取り調……いえ、質問をさせてもらおう。

って、いちごさん!?
罪はいいけど、今それも聞く!?
「いちごさん、変な技とか身につけたら通報だからね……?」

お話聞けたら、ヒーローのお手伝い、かな?

って、うん。
助けられた人がびみょーな顔してるのは、
見なかったことにしよう。

あ、いちおうエサになるかと思って水着はもってきたけど、
着る予定はないからね!(フラグ)



「気が変わったわ」
 そう直接口にしたわけではないが、秋津洲・瑞穂が方針を転換したのは事実だった。
「むっ」
 唐突に聞こえる路面を切り裂くような急ブレーキの音を聞きつけたビキニングマスクは袖口から何かを飛ばして近くのビルの屋上、その手すりに引っかけると宙を舞った。
「あれは――」
 瑞穂の見たのは、女性用の水着。だがありえないぐらいに伸び、かつビルの屋上から落下した大人の体重を支えるほど強靭な水着などあるはずもない。
「力をそういう形に具現化してるとかかしらね?」
 件のダークヒーローの能力について思考を傾けてから、瑞穂は助走をつけて屋上の手すりを足場へ宙に身を躍らせた。
「っと、次はあそこ」
 ビキニングマスクとは違い、走ると跳ぶを組み合わせ、屋上から屋上に飛び移る形で追跡しているのだ。
「事故、だな」
 その先に非常階段を備えたビルへたどり着いた瑞穂が階段を下りてビキニングマスクに追いついたのは、タイヤ痕の残る路面を一瞥した当人が振り返ったタイミングでのこと。見ればその手には携帯端末もあり。
「救急車を呼んでおいた。一応聞くが、医療の心得は?」
「医術以外もあるけど?」
 言いつつ見せたのは、病厄を吸い取る茅の輪の護符。
「そうか、なら怪我人を頼む。私は逃げた車を追う。逃しても捕まえても戻ってくるからここに居てくれ」
 言うが早いか、ビキニングマスクは具現化した女性水着を街灯の支柱や消火栓に引っかけ、自身をパチンコの弾丸に見立てて空に撃ちだしどこかへ消え。
「女性水着収集家と女性下着教授……犯罪臭しかしない……ヴィランだから犯罪者ですけど」
 彩波・いちご(ないしょの土地神様・f00301)と菫宮・理緒(バーチャルダイバー・f06437)が転送されてヒーローズアースの地面を踏んだのはまさにこの時だった。反芻するのはグリモア猟兵からもたらされたダークヒーローの情報だったが、いちごの目はどこか遠くを見ていて。
「そしてせっかく改心したのに、女性水着を覆面に……」
「女性用水着を覆面に? なんだろう、どうやっても通報案件にしかならないような……っていうか、通報したくなるね!」
「理緒さん、一応今は犯罪者からは足を洗ってますから……」
 そんないちごの言で最寄りの警察署の方角でも確認するようにキョロキョロし出した理緒はいちごがやんわり制止しなかったらそのまま電話をかけていただろうか。
「とにかく話を聞きに行きましょう」
「そうだね。とりあえず、今はヒーローってことだし、事件のあるところに行ってさがしてみようかな……あ」
 いちごの軌道修正で何とか通報は回避され、頷いた理緒が空を見上げて声を漏らす。
「どうしました、理緒さ」
 ぽかんと口をあけて空を見る理緒の視線を追ったいちごの言葉が途切れたのは、同じモノを目撃したからだろうか。翼もないのに空を飛んで行くビキニ覆面姿の変質者もとい、ヒーローを。
「追いかけましょうか」
「あ、うん」
 絵面がアレ過ぎて思わず見送った二人は我に返ってビキニングマスクを追跡し。
「あれ?」
 何とか見失わず追いつけそうな状況に至ったところで、減速する変質者もどきの向こうで佇み待っていた瑞穂の姿に気づく。
「ああ。あの――」
 既に他の猟兵が接触を図っていたことを察し、更に近寄って話しかければ事情は伝達済みということで。
「事情を話す手間が省けた、と考えればいいのかな? じゃあ取り調……いえ、質問をさせてもらおう」
「今、取り調べって言いかけませんでした?」
 話は早いと嬉々として尋ねようとする理緒へいちごがツッコミを入れ。
「ふむ、君達も私の罪を利用しようと言う輩を何とかするためにやって来たという訳か。生憎パトロールの途中なのでこの場で足を止めてという訳にはいかないが」
 パトロールしつつでいいなら話すのもやぶさかではないというビキニングマスクの話にいちご達も乗ることにした。元より話を聞けるのであればヒーロー活動の手伝いをすることは考えていた二人だ。首を横に振る必要もなく。
「……いや、サイドキックが居るとこれ程はかどるものか」
「そもそもそれほど治安が悪い場所じゃないみたいだものね」
 パトロールで回る予定の四分の三を消化したところでビキニングマスクはポツリと漏らし、これに瑞穂がコメントする。同行者を二人増やしてのパトロールで出くわした事件はただ一つ、顔をニットで隠し、バールをもって窓を割って不法侵入を試みた男を一人取り押さえたぐらいだった。
「そのおかげで色々お話して貰えましたし」
 とはいちごの言だが、そのいろいろとお話の部分も色々とアレではあった。
「今後の心構えのためにも、ヴィランとしての罪がどんなものか……着ている水着を剥ぎ取るとか……もしかすると服を着ている女性から下着掏り取る技とかもありそう……?」
「って、いちごさん!? 罪はいいけど、今それも聞く!?」
 切り出し、推測を交えつつ投げた質問には理緒も驚き。
「いちごさん、変な技とか身につけたら通報だからね……?」
「えっ、いや、私がしたいわけじゃなくて!?」
「そうだな。あれは二度目なのだ――」
 冷たい目を向ける理緒に慌てていちごが弁解する中、ビキニングマスクは語り始めた。
「人は忘れる生き物だ。私が幼い頃、そのスイミングスクールに通っていた頃、一人の女性インストラクターに恋心を抱き」
 少々長くなるのではしょると、告白も出来ず思い出欲しさにインストラクターの水着を出来心で盗んだのが罪の始まり、以後水着泥棒を続け、同じ女性インストラクターの水着を再び盗んだのが、ビキニングマスクの自覚する最も印象深い罪の記憶なのだとか。
「『女性下着教授』と出会ったのも二度目の日。目的は違ったが、彼と私はウマが合った。彼の自分と仲間一人を透明化する能力と、私の自由自在になるある意味無敵の女性水着を具現化し活用できる能力の相性も良かった。二人なら忍び込めない場所はなく」
「やっぱり通報しておくべきだったかしら?」
「理緒さん、この人もう一度捕まってるわけですから!」
 話を聞くごとにジト目になる理緒をいちごは何とか押しとどめようとし。その一方で女性用水着を着た男の娘とか女性水着収集家的にはどうなんだろうとも考える。
「ヒーロー活動のお手伝いも……私達も水着の方がいいです?」
 今更な気もするが、女性水着への執着を感じて尋ねれば、いやとビキニングマスクはいちごの問いに頭を振る。
「私は人に強制をする気はないさ。彼――『女性下着教授』はそこも違っ」
「あ、その話はいいです」
 再び喧嘩別れしたもう一人が出てきたのでいちごは止めつつ、秘かに安堵する。理緒がどうにかされるようなら身代わりになることも覚悟していたのだが、そんな可能性はなさそうであり。
「ふーん」
 一応話を聞いてはいる理緒は意識を少しだけ荷物の方へ傾ける。念のため水着は用意してきていたのだ。一応エサになるかとかの理由で着る予定なんてないとのことだが。
「あ、けど……過去の罪の方を釣るには水着姿の方がいいとか?」
 ふと誰かがアイデアを思いついて口にしなければ、可能性はきっとかけらもなかったことだろう。
「ふむ、それは否定できないな」
 だが、無情にもビキニングマスクは掌に拳をポンと打ち付け。
「それから、件のスイミングスクール施設はこの先になる」
 対決の時は近いと無情にも変質者は告げたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『パストテイラー』

POW   :    過去の改変により始まり
対象への質問と共に、【対象の過去の記憶】から【人生の転機となる出来事の光景】を召喚する。満足な答えを得るまで、人生の転機となる出来事の光景は対象を【当時起こりえた絶望的な結果に塗り替える事】で攻撃する。
SPD   :    現在と相対し
【ブラックオーブから放たれる侵食する闇】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【ユーベルコードと技能】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    そして、スナークへと至る
無敵の【敵の記憶に眠る真の姿をした怪物スナーク】を想像から創造し、戦闘に利用できる。強力だが、能力に疑念を感じると大幅に弱体化する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠幻武・極です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「過去の改変により始まり――」
 人気もない女子更衣室。性別の上で女性である以上、一人の占い師が居ることに不自然さはない。だが、着替えることもなくただ漆黒のオーブを見つめている様は不自然極まりなく。やがて一人の男が彼女の傍らへ出現する。
「話してくれた通りだったか」
 ただ、同時に天井の通気口から降り立ったのもまた男であり、顔は女性用の水着を使った覆面で覆い隠されていた。ダークヒーローと過去の罪の対面。そしてこの場には猟兵の姿もまたあった。
秋津洲・瑞穂
ま、元々お仕事中は水着を着けているし……。

……(ビキさんをじっと見

「サイドキックがヒーローの格好に合わせるのは当たり前よね?」

水着姿に加え、持ち歩いてる新品ぱんつを頭に被ろう。
ちょうど耳が出る穴も開いている(

見た目で敬遠されそうな人だし、真似するほどの信奉者が
いるっていうのはイメージの向上になるでしょ。
わざわざ言わないけど、ささやかながらのお礼のつもりで。

「わたしはパンツァーフックス!」なんつって(

んで、自在水着に関してはカウンターの剣刃一閃で
裁断してしまえば済むとして、人生の転機ね……

ないっ!

いえ本当にない。郷里から出た件だって、元来狐は
独り立ちが早い生き物だし。

強いて言えば、産まれた時?



「ま、元々お仕事中は水着を着けているし……」
 罪として具現化した過去の自分を見据えるビキニングマスクの横顔をじっと眺めた秋津洲・瑞穂は徐に自らの服に手をかけると、服を脱ぎ去り内に着込んだ水着姿となる。
「なっ」
「サイドキックがヒーローの格好に合わせるのは当たり前よね?」
 水着泥棒を働いていた過去の罪も対面で服を脱がれるのは想像の埒外であったのだろう、驚きで動きを止める中、瑞穂は持ち歩いてる新品ぱんつを頭に被る。
「えっ」
 今度は占い師の幹部猟書家までもが思わず瑞穂を見るも、瑞穂が動じることはない。むしろちょうど出る穴があってよかったと狐耳がピンと立ち。
「見た目で敬遠されそうな人だし、真似するほどの信奉者がいるっていうのはイメージの向上になるでしょ」
 などとわざわざ理由について事細かに説明する気は瑞穂にはなく。
「わたしはパンツァーフックス!」
 なんつってと冗談めかして名乗りをあげれば、武器へと手をかけ。
「くっ」
 あっけに取られていたにもかかわらずすぐさま反応出来たのは、罪を犯していた身の上、いつ捕まるやもしれない状況にあり続けていたからか。どこからともなく取り出された女性用水着が瑞穂を捕らえるべく放たれ。
「んで」
 こともなげに、無造作に。細身の刀が一閃すれば、自身を捕らえんとした水着は両断されて霧散し。
「こうしてしまえば水着の方はそれで済むとして、人生の転機ね……」
 もはや消える水着には意識を欠片も向けずに瑞穂は小さく唸り。
「ないっ!」
「「へ?」」
「いえ本当にない。郷里から出た件だって、元来狐は独り立ちが早い生き物だし……強いて言えば、産まれた時?」
 聴衆と化した過去の罪とパストテイラーが断言にあっけにとられる中で、それよりいいのと問う。視界の中に入っていたのだ、オリジナルの女性用水着が二人へ迫り来る姿が。
「「は、べっ?!」」
 水着にからめとられたパストテイラーと具現化されたビキニングマスクの罪は引き寄せられて互いにぶつけられ。
「じゃ、追撃行くわね?」
「かはっ」
 パストテイラーがよろめいたところをすれ違いざまに瑞穂は斬りつけたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

スピネル・クローバルド(サポート)
『お姉ちゃんに任せておいてね♪』
 妖狐のクレリック×アーチャーの女の子です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、です、ます、でしょう、ですか?)」、兄弟姉妹には「優しい(私、~君、ね、よ、なの、なの?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、
多少の怪我は厭わず積極的に行動します。
他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。
また、例え依頼の成功のためでも、
公序良俗に反する行動はしません。

性格は温厚で人に対して友好的な態度をとります。
滅多に怒る事はなく、穏やかです。
怖そうな敵にも、勇気を持って果敢に挑む一面もあります。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!



「平和に、誰も傷つかず――」
 解決できたらいいのにとスピネル・クローバルド(家族想いな女の子・f07667)は天井を透過しどこか遠くを眺めつつ、思う。
「ですけど」
 状況はそれを許さない。相手は平和になった世界の侵略を試みる幹部猟書家であり、また、戦場もある意味で平和とはかけ離れ過ぎた状況だった。プールの女子更衣室で、具現化された過去に水着泥棒をしていたダークヒーローの罪と戦う。いや、もちろん具現化した元凶であるパストテイラーとも戦わないといけないし、そっちの方を倒すのが目的ではあるわけだが。
「このままじゃいけませんよね」
 たとえ敵味方に一見変態さんが混じっているとしても、現実逃避したままではいけない。
「ここはお姉ちゃんに任せておいてね♪」
 ただ勇気をもってスピネルはそう宣言すると、大きな弓に矢をつがえ、引き絞る。
「この力を以て、天地の嵐を征しましょう」
「っ、行きなさい」
 大弓は破城弓へ。弓の材料である聖なる力を持つとされる樹木を模すかのように、根を張る木々のごとくどっしりと構え敢えて機動力を捨てた姿勢に斬撃の痛みから立ち返った幹部猟書家はただならぬ状況とみて水着泥棒ことビキニングマスクの罪に迎撃を命じ。
「させんっ!」
 指示に従った罪が水着をスピネルの引き絞る大弓へと伸ばすが、一歩遅かった。
「っ」
「きゃあっ」
 放たれた矢は水着を貫いた上、軌道を変える。水着の迎撃にいくらか威力は減じたが、そのままパストテイラーへ向けて飛び、その肩へと突き刺さったのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

神崎・伽耶(サポート)
『やってみなきゃわかんないしねぇ!』(明るくニヤリ)

アドリブ連携OK。
普段の口調は「庶民的(あたし、キミ、だ、だね、だろう、だよねぇ?)」です。

後先考えず、反射的に行動しますが、他の猟兵に迷惑をかける行為はあまりしません。
姉御肌で、一般人には優しく、時に厳しく接します。

行動原理は好奇心、攻撃よりは防御が得意で、遊撃的なポジションを好みます。
機動力、観察力を生かし、バフやデバフを多用し、トリッキーな攻めを得意とします。

思い付きで動く、常識のある奇人変人ムーヴで描いていただけると大変喜びます。
いっそNPCだと思っていただいてもヨシ!

よろしくお願いします。



「なんかすごいシチュだよねぇ。犯罪はダメだけど」
 同じ状況でも人が違えば見方もことなる、神崎・伽耶(トラブルシーカー・ギリギリス・f12535)のコメントはまさにそれを地でいっていたと思う。
「ともあれ、加勢させてもらうよ」
 その為に来たと言わんがばかり。返答も待たず伽耶は言うが早いか動き出していた。パストテイラーやその傍らのビキニングマスクの過去の罪に背を向け、近くのロッカーへ手をかけ。
「え?」
「は?」
 これであっけにとられたのは、パストテイラー達だった。自分達をそっちのけで何かし始めたのだ。二人が呆然と立ち尽くす中、伽耶は自分の身体を持ち上げてロッカーの上に乗り。
「ふぅ、いい眺め……って言うにはアレだし、うーん、もうちょっと天井高かったらなぁ」
 立つことすらままならない狭い場所であり、常人にはその行動は測りかねただろうが。
「マウントポジション、ってね!」
 敵より高所を確保したことでユーベルコードの発動条件を満たした伽耶は手にした鞭を振るう。
「おそばっ?!」
 最初に犠牲となったのは、唖然としていたビキニングマスクの過去の罪。
「な、な、な」
「あ、これ? 攻撃対象を追尾してくれる鞭、粘着質なんだよね。手触りはすべすべなのにね?」
「そういうことを聞いてるん、はさぶっ?!」
 わなわな震えていたパストテイラーは伽耶の解説に突っ込みを入れようとしたところで先の犠牲者同様に鞭でしばかれたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

彩波・いちご
理緒さんと

一応水着に着替えておいた方がいいかと更衣室へ
理緒さんと一緒に…そちらは見ないように私も女物の水着に着替えます
で、着替えていると…更衣室の天井から現れましたか
「やっぱりこの見た目は酷いと言いますか…」
ちょっと呆れていたら、敵が素早く理緒さんの元に
「えっ!?」
慌てて【フォックスファイア】の狐火を使って敵を追い払いますが
「理緒さん、大丈……ぶっ!?」
目の前には転んだ理緒さんの、水着を撮られて隠すものが何もない股間が…
思いっきり正面から見てしまって赤面硬直
「あ、ぅ…ご、ごめんなさいっ!?」
理緒さんに言われて硬直が解け、赤面したまま追撃の狐火を飛ばしますっ
…目に焼き付いた光景を忘れるためにもっ


菫宮・理緒
いちごさんと

えっと、すでに怪しさ爆発してるけど、
作戦的には着替えておくのがいいのかな。

持ってきた空色のビキニに着替えたら、
天井の通気口から……うん。間違いない感じだね。
「でてきた、ねー」

話に聞いていた通りの見た目に、
表情に若干の縦線を入れていたら、
「え?」

手練れの技といいますか、
あっというまに水着を摺られちゃった!?

慌てて【E.C.O.M.S】を発動して、
防御と目隠しをするけど、追い打ちに怪物が!

防御と相打ちにはできたけど、
勢いに押されて、そのまま転んじゃって……。
ばっちりいちごさんに見られちゃった、
……のはいいけど、いやよくはないけど、それよりも。
「い、いちごさん、その、敵はあっち、だから」



「えっと、すでに怪しさ爆発してるけど――」
 時は少し遡る。作戦的には着替えておくのがいいのかなと口にした菫宮・理緒へ同意した彩波・いちごは共に女子更衣室に足を踏み入れ。
「私はあちらを向いてますから」
 そう理緒に断りを入れた上で着替え始めるのは、いちごが性別上の男であるからに他ならない。にもかかわらず理緒の方は見ないながらも一緒に着替え始めているが、咎める者はどこにもいない。施設自体は夜の部も終了し、更衣室は無人だったのだから。
「あれ?」
「どうし――」
 やがて着替えも終わりに差し掛かったところで、気配と声が生じ。元凶であるパストテイラーが現れ出でたと思えば、件のヒーローの過去の罪を具現化し、そこにヒーロー当人が通気口から降り立ち、姿を見せたのだ。着替えがほぼ終了していて本当に良かったというべきか。
「……更衣室の天井から現れましたか」
「でてきた、ねー」
 揃って傍観する形をとったのは、タイミングが悪ければ着替え中に敵味方に乱入されていた可能性があったからか、それともヒーローのビジュアルが女性水着覆面の変質者であったからか。
「やっぱりこの見た目は酷いと言いますか……」
 顔に縦線が入る漫画的表現並みの微妙そうな表情をする理緒の隣でいちごは呆れつつビキニングマスクの容姿眺めているうちに他の猟兵が現れて戦いが始まり。
「いちごさん」
「あ、はい」
 出ていくタイミングを逸しましたねと漏らす中で攻防は続き、今に至る。
「え?」
 こう、鞭でしばかれたビキニングマスクの過去の罪が理緒の居るロッカーの影に倒れ込んできたのだ。
「えっ!?」
 水着泥棒としての本質か。偶然の遭遇であってにもかかわらずむんずと無造作に理緒の水着の布地を掴み。
「このっ」
「おべっ」
 あわてていちごが狐火を嗾ける中、過去の罪は水着を一瞬で剥ぎ取るとその背に複数の狐火が炸裂し。
「っ、作戦行動、開始」
 永遠にも等しい刹那の間を挟み、凍り付いた理緒が動き出す。戦闘用のOctagonal Pyramidを複数召喚することで些少なりともいろいろ隠しつつ戦って貰おうというのであろう。理緒当人の両手は己の身体を隠すのに使用されてしまっていたのだから。
「そして、スナークへと至る。行きなさい――」
 ただ問題はその場にいた敵が具現化されたヒーローの過去の罪だけではなかったということだ。パストテイラーが想像から作り上げた怪物が理緒に襲い掛かり。
「きゃああっ」
「理緒さん、大丈……ぶっ!?」
 悲鳴に振り返ったいちごが真正面から目にしたのは、Octagonal Pyramid達が盾代わりとなったことで転ぶ程度で済みはした理緒のあられもない姿だった。
「見られちゃった……」
「あ、ぅ……ご、ごめんなさいっ!?」
 理緒の口からポツリと事実が漏れたことで、現状を再認識したいちごは真っ赤になって硬直するが、今は戦闘中であり。
「……のはいいけど、いやよくはないけど、それよりも」
 理緒の方も方で混乱して何か口走ったりしてはいたものの、重要なことは間違えなかった。
「い、いちごさん、その、敵はあっち、だから」
「あ」
 何をすべきか、理解に至ったのだろう。
「今は戦闘、今は戦闘、今は戦闘……」
 硬直の解けたいちごは、呪文のように繰り返しつつすかさず狐火をパストテイラーとその創造物にも飛ばすのだった、目に焼き付いた光景を忘れるためにも。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

十字路・冬月(サポート)
 「どんなダンスが好き?あたしは何でもどんとこいさ!」
 隙あらば踊ろうとします。一人でも勝手に踊っていますが、できれば他の人とも踊りたい。

 心の声は保護者的存在(多分男性)の、いわゆるイマジナリーフレンドです。
 難しいことを考えることは苦手ですが、心の中で会話することで解決策を見出すことがあります。

 物欲はありませんが食欲はあります。料理はできません。
 子供も大好き。

 でも戦闘は苦手。負傷者の救出とか、皆との連絡役とかやりたい。
 それでも心のオカンに励まされつつ、誰かを守るために逃げはしません。
 
 他はお任せします。アドリブ歓迎!


ジャック・アイトール(サポート)
こんなボロナイフにまで声かけるとはな
まぁ、死なねぇ程度に手を貸してやる

銃器とナイフを扱う傭兵だ
遠くからの援護が必要なら銃で射撃するし、白兵戦ならナイフで応戦
来たからにはちゃんと戦うが最終的には自分の生存優先だ
戦況を見て戦法は変えていくぜ、真正面から戦うとかいうバカな真似はしねぇ
必要なら騙し討ちや罠を仕掛けることもある
使えそうなのはここら辺か【戦闘知識】【暗殺】【投擲】【2回攻撃】

大体何でもやるが行き過ぎは良くねぇよな、公序良俗から外れすぎない程度に任せる
あ、お色気系はお兄さん得意じゃないかな、うん!

口調は大体プレイングの通り、もう少しテンション高くていいかも
連携もアドリブ大歓迎、よろしく頼むぜ



「まぁ、行き過ぎとか犯罪は良くねぇよな。さてと――」
 若干微妙そうな表情でポツリと漏らしたジャック・アイトール(スクラップ・アーミーズ・f30683)は、アクシデントと変質者を見なかったことにして狐火にまとわりつかれた事件の元凶に向き直る。
「お色気系は得意じゃねぇし……というか、そういうモンか、これ? まぁ、いい。てめぇを倒してこの状況も収拾させて貰うぜ!」
 一瞬引っ掛かるモノでも感じたのか、首を傾げすぐに気を取り直してジャックはこれ見よがしに銃を向け、発砲、そこから更衣室の床を蹴る。真正面から戦うのはジャックの戦い方ではない。白兵戦なら本体であるナイフを使うのが基本だが、だからこそか。ろくに狙いも突けない銃撃は牽制とナイフに注意をひかないための見せ札。
「こっちはあたしに任せて!」
 そしてジャックの視界の端に映るのは、宣言するや先の猟兵のすっぽんぽんトラブルというか味方の救助に向かおうとする十字路・冬月(ダンス大好き!・f24135)だ。戦闘の苦手な冬月からすればジャックが矢面に立ってくれたことはありがたく。
「ありがとう、後で一緒に踊ろうね?」
 お礼のつもりなのか感謝にそう付け加えると、上着に手をかける。何もないよりはマシと一時的に貸すつもりなのだろう、きっと。
「そっちよりゃ、こっちの方が向いてるだろうからな」
 向き不向きはきっと誰にでもある。ジャックは色々な意味で冬月の方は見ず。
「そら、死に損ないの足掻きだ、食らっておけ!」
 かわりに自身の本体の耐久力を代価に刃の鋭さを増させ、銃撃に反応仕掛けて体勢が崩れたパストテイラーへ斬りかかる。
「くっ、まず」
「邪魔はさせないぞ、過去の私っ!」
 ビキニングマスクと実体化したその過去の罪は一切スルーの形だが、そこは敵と味方、故に問題はない。介入しようとする過去の罪の行く手をビキニングマスク当人が阻み。
「そこの人達、一緒に踊らないかい?」
「「は?」」
 とりあえず上着を貸して手の空いた冬月へ唐突に誘われて両者の声がハモる。
「どんなダンスが好き? あたしは何でもどんとこいさ!」
「いや、そんな状況ではないだろう?!」
「というか、何をしに来たのだ、君は?!」
 敵味方の変質者に揃ってツッコまれる形ではあるが、具現化した罪の足止めと考えれば申し分ない働きになっていて。
「何を――」
 コントめいたやり取りに加わり、援護に来ない過去の罪へとパストテイラーの意識がわずかにそれる。だが、この時パストテイラーは気を逸らすのではなくジャックの迎撃に全力を尽くすべきだった。
「いいのかよ、よそ見をしていて」
 などと言った忠告をジャックはしない。生存を最優先にした戦いをする者が敵の隙を放置するはずもなく。
「あ」
 気づいた時には、ジャックの投げたナイフがパストテイラーの胸に突き刺さっており。
「こん」
 胸を押さえようとする幹部猟書家の首を本体のナイフでかっ切りながらジャックがすれ違えば、倒れ伏したパストテイラーはそのまま骸の海へと還り始め。こうして具現化された変質者が怪物に至る目論見は、猟兵達の手によって未然に防がれたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年04月29日
宿敵 『パストテイラー』 を撃破!


挿絵イラスト