●レイブンの災難
メンテナンスの合間に一服。今日の癒しと明日の活力をゆっくり堪能していた時に事件は起きていた。レイブンがコンピュータールームへ戻ってくると、船の電脳空間がハッキングされ、未知のプログラムがインストールされ始めていた。
「おいおい、なんだこりゃあ……あぁ? ニン、ジャ――」
画面に表示されたプログラム名を読もうとして、意識が途切れる。
その魂はゲームの中、忍者の世界へ――。
●スペースシップワールド・8thラウンド
「どーも、猟兵さん! ロザリア・ムーンドロップです!」
グリモアベースで自己紹介をするなど、随分となかった気がする。猟兵は事件と叫べば集まってくるし、グリモア猟兵が何者かということにはあまり頓着していないようだ。
ロザリア・ムーンドロップ(薔薇十字と月夜の雫・f00270)が自己紹介をしてみたのは、やはり今回の事件の根幹に関わる要素……なのかもしれない。
「スペースシップワールドにて、電脳魔術士のレイブンさんの魂が呪いのオンラインゲームに取り込まれるという事件が起きました! どうやらオブリビオンに電脳空間をハッキングされ、勝手にインストールされてしまったようです!」
これは猟書家のやり口だ。首謀者が倒されてなお、意志を継ごうとする者が現れる、というのはどこの世界でも同じこと。
「呪いのオンラインゲームの中で殺されてしまうと、現実世界でも死んでしまいます! ですから皆さんにはゲームの中に入ってもらって、レイブンさんを助けて頂きたいんです! ただ、ゲームの中ではユーベルコードが使えなくなっています! レイブンさんがチートコードを打ち込むことで回数制限付きながら使えるようになりますので、それまではレイブンさんを何とか守るようにしてください!」
レイブンを守りながらゲームをクリアする。これが猟兵達のすべきことだ。
「ゲームはダンジョン形式になっていて、そこのボスを倒せばクリアとなりますね。ゲームの雰囲気は忍者屋敷のようです! 掛け軸の裏に抜け穴があるとか、タンスの中から忍者が出てくるとか、色々仕掛けがあると思いますので注意してください! ちなみにボスの名前は『スペース忍者・紫のモヴ』です! ボスなのか『モブ』? なのかよくわかりませんけど、多分強いので注意してください! それではよろしくお願いします!」
沙雪海都
沙雪海都(さゆきかいと)です。
このシナリオフレームはネタ考えるのがなかなか。
●フラグメント詳細
第1章:冒険『呪いのオンラインゲームをクリアせよ』
ゲーム内に入るとレイブンとは割とすぐ合流できるかと思います。
忍者屋敷なのでカラクリとか隠し通路とかいっぱいあるのではないでしょうか。
ネタはその時のノリとかで頑張って考えます。プレイングで言ってくれてもいいんですよ。
敵は当然ながら忍者です。手裏剣とかクナイとか小刀系とかが武器になります。
第2章:ボス戦『スペース忍者・紫のモヴ』
忍者屋敷の一番奥にいます。
頭領がくノ一ですってよ。
●MSのキャパシティ
気分で進めます。プレイングはお早めに。
第1章 冒険
『呪いのオンラインゲームをクリアせよ』
|
POW : 困難な状況に対して正面から挑戦し、その困難を打ち砕きゲームをクリアに導く
SPD : 裏技や抜け道を駆使する事で、ゲームの最速クリアを目指す
WIZ : 多くのデータを検証して、ゲーム攻略の必勝法を編み出す
|
種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
ヘスティア・イクテュス
忍者…そういえば忍者ってジョブまだいないわよね……?
いずれ、そういう世界にジョブも出てくるのかしらね?
忍者屋敷…なるほど……壺を片っ端から割り小判探し
見つけたら部屋移動して壺の復活を確認……(復活しなければ)ちょっと!壺復活しないわよ!!(復活したら)よし!っと部屋を出入りして金策を
スモークミサイルを使い『目潰し』、ティターニアの『空中機動』も合わせて天井に飛んでE.O.Sで斬首…ふむ、結構わたしもいけるものね!
レイブンに合流できたら忍法分身の術……分身…?
色々不本意ながら、まぁ『集団戦術』で屋敷のクリアを…
(拾った壺に小判を詰めて敵を殴殺)いえ、金額で攻撃力の増加のシステムはあるかなぁと
●カンストしました
(忍者…そういえば忍者ってジョブまだいないわよね……? いずれ、そういう世界にジョブも出てくるのかしらね?)
猟兵は須らくジョブというものを二つ備えている。ヘスティア・イクテュス(SkyFish団船長・f04572)で言えば、電脳魔術士×スターライダーという具合だ。
忍者、と名のつくジョブは化身忍者が存在するが、それはヘスティアが考える忍者像とはまた違ったものなのかもしれない。
ヘスティアがゲーム内に入ると、どこかの小部屋に飛ばされていた。畳で言うところの4畳半。なかなか小ぢんまりとした部屋に桐の箪笥と素焼きの壺が2個。床の間にはこれ見よがしな掛け軸が飾られている。
「早速あったわね!」
ヘスティアは真っ先に壺を抱え上げ、床へと叩きつけた。バリン、とやかましく割れて中にあった小判が飛び散る。
「壺に小判は定番よねー」
ヘスティアはニコニコ顔で小判を集める。もう1個も同じように割ると、やはり中から小判が出てきた。それも拾い集めると、一旦障子を開けて部屋を出た。
土壁と木床の通路が左右に伸びている。さてどちらへ行くか――と思いきや、一度障子をぴたりと閉めたヘスティアはその場でくるりと反転し、部屋の中へ戻っていく。
するとどうだ、先程まで散らばっていた壺の破片は綺麗さっぱりなくなって、同じ場所に壺が2個復活しているではないか。
「よし!」
ヘスティアは今日一番のガッツポーズを決め、再び壺を床に叩きつける。するとやっぱり中の小判がばら撒かれた。壺2個分、有難く頂戴し再び外へ。
そんなループを10回ほど繰り返し、ひたすら小判を集め続けたヘスティア。数字上は凄いことになっているはずなのだが、このゲームはそういうデータをプレイヤーが見られるように表示してくれなかった。痒い所に手が届かないゲームだ。
懐が相当温まったところで、ようやくレイブン探しに出るヘスティア。だが障子を開けて外へ出ると、つい10秒前にはいなかったはずの忍者が。
「曲者だ!」
「あなたに言われるとは思わなかったわ!」
大抵は武家屋敷などに潜入した忍者が言われる台詞を、まさか忍者側から吐いてくるとは。
状況は急転直下だ。小刀を手に音無く詰め寄ってくる忍者に対し、ヘスティアはティターニアからスモークミサイルを射出した。緩く飛んでいくスモークミサイルは煙幕を吐き出して通路を瞬く間に不透明にする。
「ぐおっ!? 何の忍術だこれは!?」
忍者が何やら勘違いしている間にヘスティアは逆方向へ逃げる。スモークが広がり続けて視界がほぼ奪われている中を駆けていくと、前方からクナイが飛び出してきて床にカカカッと突き刺さった。危うく刺さるところ、ヘスティアは急停止する。
「前からも来てるのね……!」
もう屋敷内の忍者にはヘスティアの存在はバレている。仕方なく手近な襖を勢い良く開けると、そこには部屋に染み入ったスモークに巻かれる無精ひげの男が立っていた。
「あなたがレイブン!?」
「お、おぅ、そうだ」
「とりあえず逃げるわよ! あとわたしがユーベルコードを使えるように、チートコードをお願いね!」
「なんだか知らねぇが、かわい子ちゃんに頼まれちゃあやるしかねぇな!」
レイブンとは見た目通りのノリの軽そうな男だった。とは言え仕事はしてくれそうなので、ヘスティアは多少のことは、と目を瞑る。
反対側の襖を開けるとまた別の部屋に繋がる。開放すると一つの部屋になるのだろうが、構造的には面倒臭い。
「あっ」
ふと見上げた先、天井の板が一部外れて、忍者が顔を出していた。見てはいけない物を見たような気がして、ヘスティアと忍者の間に一瞬気まずい空気が流れる。
「いたぞ!」
「うるさいっ!」
叫んだところへヘスティアがティターニアを使い空中に飛び上がり、ひょっこり出た首にエネルギーオプティクスソードをぶつけて斬首。長丸の首がボロっと床に落ちて転がった。
さすがゲーム、血が出ない。現実感のない生首だった。
だがこの場ももう屋敷の忍者に知れ渡っていることだろう。ヘスティアがまた襖を開けるとそこは縁側で、日本式の庭園に忍者達が集まってきていた。
「あぁもぅ! レイブン、チートコードは!」
「はいよーっと。送信! こいつでユーベルコードが使えるようになるはずだ」
レイブンがキーを叩くと、ヘスティアは体に力が宿っていくのを感じた。
「いくわよ! 忍法分身の術……分身……?」
ぽぽぽん、と気前良く煙を上げて召喚されたのは、ヘスティアの姿を写した二頭身ロボだった。お腹に書かれた1の数字が少々コミカル。
これでは本物がどれか丸分かりではないか。
「使っててすごい複雑なんだけど……突撃!」
ともかく頭数は足りた。ヘスティアはプチヘス部隊をけしかけて忍者達との交戦を開始する。多角的に飛び込んでくる忍者をプチヘス部隊はブラスター銃で迎撃した。熱線がジュッと忍者の体を焼いていくが、地面に落下してきたのは忍者装束を着た丸太だった。
忍法変わり身の術。では本物はどこへ――?
ヘスティアは探しながらも忍者達との戦いは続いている。プチヘス部隊とは実力拮抗のようで、熱線で撃ち抜きながらも手裏剣やクナイがサクッとプチヘス達にも刺さっていた。
沈む両者。最早数の勝負だった。小刀に対しビームセイバーで剣戟を始め、ジェットで空中の忍者を追い回す。
そんな中、襖横の壁が不自然な揺らめきを見せたような気がして。
「そこっ!」
ヘスティアは部屋の中にあった壺を手にすると小判をこれでもかと詰め込み、壁を殴打した。バカン、と壺が割れて小判が一面に撒き散らされる中、壁と同じ色の布を手にした忍者が気絶して縁側から庭に落ちた。
変わり身の術で熱線を回避した忍者が、今度は隠れ身の術でヘスティアとレイブンの間近まで迫っていたのだ。危機一髪。忍者の最後の詰めが甘くて助かった。
「なかなかの威力だったわね」
小判を詰めただけあって重くなった壺は破壊力抜群……だったかもしれない。
そしてプチヘス部隊と忍者の戦いもクライマックス。さすがに100体を超える数を相手に多くて数十人の忍者では敵わなかったか。
「ひぃ!」
最後の一人を数体のビームセイバーでぶった切って、ヘスティアとレイブンは目下の危機を抜けたのだった。
大成功
🔵🔵🔵
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風
呼ばれた気がしましてー。
まあ、実家の屋敷にも多少はありましたよ。
あ、陰海月、うかつに手をつくと…遅かったですかー。
まあ、ここにクラゲいるとは思わないでしょうし、陰海月は強いですし。即座に壁を叩いて半回転させ、援護しますねー。
風属性つきの漆黒風を投擲してますねー。
頭上からの攻撃もあるでしょうが…結界術で抜かせる気はありませんよ?
※
ちょっとだけ先行していた陰海月、たまたま体重かけてた触手をついた壁が回転した。向こう側に消えた。
敵がいたので、風属性触手でぺちぺちした。
「ぷ…きゅっ!?」
●忍者もまさかクラゲとは
類は友を呼ぶ。馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)がこのゲームに足を踏み入れたのもそんな理由なのだろうか。
ミズクラゲと共に征く電脳の世界。そこは忍者のカラクリだらけと来た。
ミズクラゲは自由に動く。義透からちょっと先行して、何気なく壁を突いたところ、
「あ、陰海月、うかつに手をつくと……」
義透の前で壁はぐるんと一回転。つるり、とミズクラゲは壁の向こう側へと呑み込まれてしまった。
そこに潜んでいた忍者、突如現れたつるつるの生物に目を見開き固まってしまう。その一瞬の隙に救われてミズクラゲの触手がぺちんと忍者の顔に当たり、風で押し出され吹き飛んでいった。
「ぐおっ!」
向かい側の壁に激突し、気絶する忍者。義透が同じ場所からミズクラゲの援護の為に入ってくると、そこは小さな隠し部屋だった。
「何事!?」
中の有事に気付いたのだろう。潜む別の忍者が天井板を外して顔を出す。その姿、義透は確と見届けた。
「間抜けですねー」
漆黒風を手に下手投げで忍者の頭へと投擲。角度のついた一投は見事に忍者のこめかみに命中し、意識を失った忍者はずるりと部屋に滑り落ちた。
外が騒がしく、義透は入ってきた回転壁をぱたりと閉じる。先にこのゲームへと入った猟兵がいるとのことで、その関係だろう。
「さて、ここは忍者らしく動いてみましょうかー」
義透は開いた天井の穴を少し大きめに広げると、ミズクラゲと共に天井裏へと旅立った。
大成功
🔵🔵🔵
リカルド・マスケラス(サポート)
『さーて、どう調べるっすかね~』
装着者の外見 オレンジの瞳 藍色の髪
基本は宇宙バイクに乗ったお面だが、現地のNPCから身体を借りることもある
得意なのはサポートで、非戦闘時はコミュ力や宇宙バイクの機動力で情報収集をしたりなどが可能。ある程度のその世界の知識や常識なども世界知識でわきまえていたりもする。
また、仮面単体の時のサイズを利用すれば、念動力と組み合わせて、狭い場所を通ったり潜入調査を行うこともできる。
基本的には真面目に仕事はしますが、きれいなお姉さんと一緒に行動できる選択肢があれば、迷わずそちらを選ぶチャラいキツネさんです
●階段はないけど
「さーて、どう調べるっすかね~」
レイブン一行が待機する六畳間。メンバーの中に忍者が一人増えていた。この忍者屋敷に潜む忍者と同じ装束。
何故なのか。それは彼が被っている面にあった。
この忍者、戦いの最中に攻撃され昏倒したところをリカルド・マスケラス(ちょこっとチャラいお助けヒーロー・f12160)に乗っ取られ、今はレイブンの味方として動いている。
つまるところ、リカルドなのである。
屋敷の忍者を撃退しつつボスのところまで辿り着く必要があったが、リカルドが合流してからは忍者の処理が格段にやりやすくなった。
敵の忍者がリカルドの姿を見て一瞬戸惑うのだ。そこを一斉に叩けば一丁上がり。「いや~楽で有難い」とレイブンは至極喜んでいた。
さて、問題はボスの居場所がわからないことだ。屋敷は一回り見た気がするが、全く出てこない。手下が悉くやられているのに一向に姿を見せないのは――ゲームのご都合主義というやつなのだろう。
ともかくレイブン一行はボスを探し出す必要があった。
「後はもう、天井裏かぁ?」
「あー……そうっすねぇ」
所々で忍者が天井裏から顔を出していたことがある。天井裏にボスが潜んでいることは考えにくかったが、可能性が無いとは言い切れない。
リカルドは鎖分銅をぐるぐると回して勢いをつけ、天井に放り上げた。分銅が天井を突き破り、天井裏にごとんと落ちる。
「んじゃ、ちょっくら行ってくるっす」
リカルドがそう言うと、仮面が忍者から分離して宙に浮いた。解放された忍者はやっぱり今も昏倒していて、その場に力無く倒れていく。
リカルドは念動力で浮き上がり、開いた穴から天井裏へ。そこは天井板が外れた部屋からの光でどうにか視界が保たれている空間だ。
水平移動で天井裏を回る。地上部と同じくらいの面積がある空間は、部屋間の仕切りがない分、広大だ。
「……いやぁ、デカいっすねぇ」
リカルドが天井裏で見つけたのは巨大な大黒柱だった。それは地上部にもあったが、大きすぎて常に柱の一部しか見ることができなかった。
天井裏には仕切りがないため、柱を一本の柱として見ることができる。どうやって切り出したかわからないほどに太く、ともすれば人がすっぽりと収まってしまいそうな大きさだ。
「……まぁ、この中に潜んでる、なんてことは……」
仮にも屋敷を支える柱だ。中が空洞などということは、と思いつつも、一度ぶつかってみた。
コツン、と軽い音がした。
「……マジっすか」
如何にも中身がなさそうな音だった。とは言え中が空洞なだけではどうしようもない。どこかに入口があるはず、と四面全てにぶつかっていくと、最後の一面でカタ、と傾いた。
柱が「開いた」。中は人が通れるほどの通路になっており、縄梯子がかけてある。
リカルドは急ぎ戻って昏倒中の忍者の体を再び借りた。
「天井裏にある柱からさらに上に行けるみたいっすよ」
「おいおい、さすが忍者屋敷だぜ」
リカルドは破れた天井板を外し、今度は忍者の体で天井裏に乗り込む。レイブンも後に続き、件の大黒柱へと向かう。
傾いた面を大きく開き、中に侵入して縄梯子を使い昇っていくと、最上部の天板がスライドして穴が開いた。
そこが忍者屋敷の最上階。座するは忍者の大首領であった。
成功
🔵🔵🔴
第2章 ボス戦
『スペース忍者・紫のモヴ』
|
POW : トランスフォーム抜刀星雲斬り
【単分子クナイや高周波振動ニンジャブレイド】が命中した対象を切断する。
SPD : フォ遁・電磁メタマテリアル隠れの術
自身と自身の装備、【光学迷彩風呂敷を広げた自分の後ろに隠れた】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
WIZ : グラビ遁・デブリ落としの術
【怪しい印を結んで重力装置を起動すること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【スペースデブリのつぶて】で攻撃する。
イラスト:黒江モノ
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠グァンデ・アォ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●ボスは待ち構えているものだから?
「……来たか」
紫のモヴは最上階の部屋で静かにその時を待っていた。手下達がどれほど倒されようと、首領は大きく構えていなければならないのだ。
とは上っ面の理由で、実際のところは紫のモヴもまた、ゲーム内で命を落とせば現実でも死に至る。易々と猟兵の前に姿を見せるわけにはいかなかった。
しかし来てしまっては仕方がない。紫のモヴも腹をくくる。
「私が死ぬか、お前が死ぬか――いざ、尋常に」
紫のモヴは「モブ」ではないと――示す時が来た。
馬県・義透
『疾き者』のまま。
まぁ、忍の頭領というのはそういうものですよ(あっけらかん。生前は忍の頭領家)
さて、死合いましょうか。忍同士、ね?(のほほん消えてる)
いくら透明になろうが、物音と体温は消せない。
そして…クモの巣状に張った結界術からも逃れられない。モノはそこにあるのですから。
風属性付与した漆黒風を投擲しますね。
UC使用可能になれば、即座に発動。ただでさえ長くは使えない相手のUCを、生命力吸収でさらに短くしましょう。
使えるもの全て使うが忍。ああ、防御は四天霊障のオーラ防御で。
※
陰海月も結界術共有状態なので、同じところを風属性触手でぺちぺち。
のほほんが消えているのは、気づいたけど気づかないふり。
●隠れても消えたわけじゃない
最上に控えし忍の頭領。しかし義透はすまし顔で。
「さて、死合いましょうか。忍同士、ね?」
しかし静かな面持ちから調和の気配は消え去って、義透は一人の忍と化す。
戦場とは命の賭場だ。情は捨てよ、と。
義透は漆黒風を手首の返しから押し出すように投げ放った。風を纏い螺旋を巻きながら飛んでいく棒手裏剣を、紫のモヴは軽い足捌きで反復移動して回避しながら、さらに追撃してきたものを小刀で弾き落とす。
「フォ遁・電磁メタマテリアル隠れの術――」
紫のモヴが振り返るような動作を見せると、足元からすっと滑らかに消えていく。
「……いくら透明になろうが、物音と体温は消せない。そして……クモの巣状に張った結界術からも逃れられない。モノはそこにあるのですから」
「ぐぅっ……不覚!」
いつの間にか張り巡らされていた結界が発動し、紫のモヴは絡め捕られて姿を現す。大した移動もしておらず、すでに義透の術中に嵌まっていたような状態だ。
捕まえた部分へミズクラゲも攻撃を仕掛け、じわじわ体力を削っていく。
「あいよー、チートコード一丁!」
その間にレイブンの作業が一段落。義透のユーベルコードを解禁するチートコードが完成した。
『……悪霊なり』
義透は即座に発動する。紫のモヴの根底たる力を吸い上げてしまう呪詛が紫のモヴの肌に刻み込まれると、
「うおああぁぁぁっ!?」
それは血が引いていく感覚に似ていた。それも強烈に、図太い注射器で根こそぎ血を抜かれていくような喪失感。
力が抜けて、腰が砕けて膝をつく。紫のモヴは激しい悪寒に体を震わせていた。
大成功
🔵🔵🔵
ヘスティア・イクテュス
やだ、ハイテク忍法…っていうかこの世界にニンジャいたのね
向こうが迷彩なら、こっちにも手が…スモークミサイルで敵の『目潰し』からのダミーバルーンを放出【残像】忍法変わり身隠れってね!
そしてバルーンに紛れ込ませたプチヘス達による『集団戦術』
100数体の『弾幕』で隠れてようとあぶり出す!
因みにわたしは煙に紛れて光学『迷彩』で完全に姿を消し、プチヘスたちの射撃音で&ビーム熱で体温や物音のごまかし、レイブンの近くへ
隠れたところを見られるなんて二流、本物なら2手、3手は仕込んでおくことね!
●時代の流れには勝てなかった忍者
手下の忍者はただ周囲の景色に同化する布を持っていただけだが。
「やだ、ハイテク忍法……っていうかこの世界にニンジャいたのね」
紫のモヴが使うのは光学迷彩。やけに世界観が飛躍しているが、今更ゲームの世界観にツッコむのは野暮と言えよう。
「向こうが迷彩なら、こっちも……!」
と、ヘスティアが放ったのはスモークミサイルだった。パシュンと放たれたミサイルが煙幕を放ち、戦場は一瞬にして煙の中に消える。
「ぬぅ……見えぬ……」
紫のモヴは煙に囚われているようだ。悪寒は治まったが、肉体的、精神的消耗は共に大きい。
煙に紛れて風呂敷を被る。この煙では相手もこちらの居場所は分かるまい、とひたすら時が過ぎるのを待った。
「レイブン、チートコードは?」
「はいはい、使ってくれぃ」
ヘスティアが小さく声を掛けると、丁度出来上がったチートコードを送ってくれた。ヘスティアは一回のユーベルコード使用権を使い、プチヘス部隊を召喚した。
煙で紫のモヴの視界を潰しながら、今度はダミーバルーンを放出し影を作る。にゅっと立ち上がった影が、一つ、二つ――紫のモヴの知らぬ間にぽこぽこぽこぽこ増えていた。
(……!? なん……だと……?)
煙の状況を確認すべくちらりと風呂敷の下から覗くと、少し薄くなった煙の中にぼんやりと人影が見えているではないか。
一人や二人ではない。何十……いや、百に到達するほどに影は密集している。
「弾幕、開始!」
ヘスティアが号令をかけると、ダミーバルーンに紛れたプチヘス達が部屋全体を一斉射。熱線が畳や壁、天井をばすばす焼き貫いていく。
光学迷彩はあくまで光学迷彩だ。透明人間になるわけではない。隠れていても、そこに存在する紫のモヴは見事に熱線の的になる。
「ぐぉっ……うぐぅ」
堪らず風呂敷の下から飛び出し、煙がほとんど晴れた戦場の奥側に逃れる。改めて見れば、急激に増えた戦力の半分ほどはダミーバルーンだった……が、残りの半分はプチヘス部隊で実際にヘスティアの戦力は増強されていた。
「隠れたところを見られるなんて二流、本物なら2手、3手は仕込んでおくことね!」
同じく光学迷彩で姿を消しながらレイブンの護衛についていたヘスティアは、これ見よがしに指を突きつけ、言い放っていた。
大成功
🔵🔵🔵
ネージュ・ローラン(サポート)
『舞でお相手しましょう』『皆さんはわたしが守ります!』
ヴェールを使って空中を舞いながら戦うエルフです。
戦闘では主に前に出て相手を引きつけながら戦います。
攻撃は空中からの足技や、氷の武器を作って行います。
精霊魔法も可能で、「氷の大狼」「炎の妖狐」「風の神鳥」と契約しており、氷属性を中心に使用します。
仲間も一般人も傷つけず守りたいと考え、そのことを最優先に動きます。
潜入や調査はあまり得意ではありませんが、事件解決の為であれば出来る限りの事をしようとします。
機動力を活かせる役割があれば率先して引き受けましょう。
アーレ・イーナ(サポート)
サイボーグの戦場傭兵×咎人殺し、20歳の女です。
普段の口調は「ボクっ娘(ボク、~君、~さん、だね、だよ、~かい?)」、敵には「冷酷(私、てめぇ、だ、だな、だろう、なのか?)」です。
ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
リズ・ルシーズ(サポート)
生体ベースのサイボーグ、何らかの理由で生命維持モード(Re-A=リア)として活動中、普段の活発さはなくミステリアスな雰囲気。生命維持を最優先、リスクを避けるとともに敵対する存在に対して容赦はしない。白い外部装甲
『私はリア、この身体に敵対するものに容赦はしません』
『『解析・検証・再定義』データの取得に使わせていただきます』
『私はリズ程は甘くはありませんよ?』
21歳 女
口調:おしとやか(私、貴方(貴女)、~さん、ですね、です、ですか、でしょうか?)
武器:電磁ランスと疑似刻印による光属性攻撃のレーザー
補助装備:ナノワイヤー(トラップ・移動用)、重力制御装置
探索時:R-Seriesでの人海戦術など
●光学迷彩の失策
守る戦いには一家言あるネージュ・ローラン(氷雪の綺羅星・f01285)はユーベルコードが使えない状況でも果敢に紫のモヴを攻め立てる。攻撃こそ最大の防御。ヴェールを使って宙を舞い、蹴り技で押していく。
「ぬっ……ぐぉぅ……」
紫のモヴは防戦一方。小手でどうにか蹴りを凌ぎつつ一呼吸置く間を持ちたかったが、猟兵達はそれを許さない。
「そーれ、逃げろー」
『敵対生命体、確認。容赦はしません』
アーレ・イーナ(機械化歩兵・f17281)はウサギを追い回す狩人のようにアサルトウェポンをぶっ放していた。ネージュの蹴り技を受け止めて着地したところへ弾丸が飛んでくるので、紫のモヴは息つく暇もない。
そしてリズ・ルシーズ(Re-Z・f11009)、もといリアが高分子ネイルを伸ばして最後の着地を討ち取りに行く。ネージュとアーレによって紫のモヴが導かれた場所は、リアが待ち受ける処刑場だ。
「あぁぅっ!!」
鳩尾へ殴るように突き込まれた爪は、紫の帯の結び目まで突き抜けていた。
飛び退くリアを追えず、膝立ちに崩れる紫のモヴは覆面で顔の半分以上を覆っていたが、目は口程に物を言う。眉間に皺を寄せる様子は如何にも険しく、疲労していた。
撤退の二文字が脳裏にちらつく。だが猟兵達が簡単に逃がしてくれないことは紫のモヴもわかっている。戦いの最中、一瞬にして姿を消してやり過ごす――賭けだった。
紫のモヴはクナイと小刀を手に特攻を仕掛けるべく三人の元へ突っ込んだ。忍者を名乗るには随分とちんたらした足取りだったが、今の紫のモヴにはこれが限界だった。
「ユーベルコードを使う前に終わっちゃうよこれじゃあ」
的が突っ込んでくるのだ。撃たないはずがない。アーレのアサルトウェポンが火を噴き、弾丸を見舞う。紫のモヴのサイドステップに銃口が追いついて、弾丸が体を突き抜けていく。
「うっ……ぐぅっ」
限界が来ていた。紫のモヴは光学迷彩風呂敷を広げて姿を隠し、移動を続ける。足音は忍者の無音歩行で消せたが、風呂敷が畳に擦れる音は消えなかった。
「ふぃ~、三人分お待ちっ!」
レイブンが三人のチートコードを作り終えた。打ち込んでユーベルコードを解除する。
「どこかなどこかな~……そこだね!」
風呂敷で隠れたつもりが、風呂敷が致命傷になった。アーレに居場所を見破られ、手枷、猿轡、拘束ロープという捕縛三種の神器を放たれると、全て見事に当たってしまった。風呂敷を剥ぎ取られて、捕縛された紫のモヴが顔を見せる。
屈辱的だ。覆面の下では血が出るほどに唇を噛んでいた。
『集え氷精、其の力を凍てつく刃と成せ』
ネージュが両手を掬うように揃えると、手の中に冷気が生まれ、氷のクナイが出来上がった。氷の力、投げ放て、と。
『限定解除、申請、承認』
「うん、いこっ! 始まり[A]は終わり[Z]に、終わり[Z]は始まり[A]に」
コードが読み込まれると、リアの髪が長く伸び紅に変わる。人工臓器の限定解除に伴う放熱機構の拡張のためだ。
ネージュがクナイを紫のモヴへ投げ打った。同時にリアの疑似刻印からレーザーが放たれた。
的当ての腕はネージュもリアも冴えていた。氷のクナイは眉間に突き刺さり、レーザーは胸元を貫く。
力尽きた紫のモヴは白目を剥いて、紫陽花の花びらに変わって散っていった。
成功
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