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帝国戦艦迎撃指令⑤~スタンドアップ・アンド・ファイト!

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●ブリーフィング/彼らが来年を迎えるため
「皆さんもご存知かと思いますが、【スペースシップワールド】において、銀河帝国に対する一大反攻作戦『銀河帝国攻略戦』が発令されています。かつての『解放軍』のように、銀河帝国を打倒せんと、その趣旨に賛同した艦艇や都市船が続々しています」
 メンテ・サンタバーバラ(ミセリコルデ・f00018)が今回の状況を簡潔に語る。そこまで至る経緯については長くなる上に色々込み入った事情があるので省略すると前置くも、つまりそれはこの世界から銀河帝国、そして敵性オブリビオンを一網打尽にするまたとない好機であるという。
「無論、銀河帝国も黙ってそれを見過ごしている訳ではありません。帝国は『解放軍』に合流せんとする艦艇をその前に撃沈すべく、同時多発襲撃作戦を決行。合流を試みた都市船の一つが、帝国艦艇の襲撃を受け心半ばにして轟沈する――グリモアはそう告げています」
 メンテが右掌に浮かべる十字短剣を忌々しげに見つめる。それは座して見守れば確定する未来。何としても止めなければならない。

「これより我々はワープアウト直後の帝国艦艇に直接転移します。皆さんはそれが都市船を射程に捉える前に、艦内の敵オブリビオンを撃破して下さい。敵戦力は帝国の一般戦力である【クローン機兵】級オブリビオンが多数。個々の能力は機甲戦力に比べれば低いものの、恐らくは敵艦内のほぼ全戦力を相手にするものと思われます。くれぐれも油断なさらぬようお願いします」
 その後は敵戦艦を内部から破壊することになるが、艦内の敵戦力を撃破した時点で当然敵の抵抗は皆無となるため、猟兵達にはオブリビオンの撃破に集中して欲しいと付け加える。

「皆さんの力によって敵艦の撃沈と都市船の安全が確認され次第、ミディアさんが都市船にワープドライブ機能を付与、そのまま都市船は解放軍に合流する手筈となります」
 銀河帝国との戦いに際し、今は一隻でも戦力が欲しい状況だ。もしかすると、この戦いの勝敗がスペースシップワールド全体の存亡の趨勢を分けるかも知れない。
「これは私事なんですが、この都市船は以前にも帝国軍の襲撃を受け、その際に私が猟兵の転移を担当した船でもあります……いえ、そんな事はどうでもよかったですね。ともかく、皆さんの健闘を期待します」


前後
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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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 皆さん、初めましての方は初めまして。以前プレイングを送って下さった方は今回も御贔屓にありがとうございます。前後ですよ。
 今回は【スペースシップワールド】の戦争シナリオです。

 今回の戦争シナリオ群は色々特殊なため、トップページから移動可能な「銀河帝国攻略戦」の項目も併せてお読みになることをオススメします。
 皆さんがプレイングを通して寄せて頂ける期待にリプレイで応えられるよう尽力しますので、どうぞよろしくお願いします。
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第1章 集団戦 『クローン騎兵』

POW   :    ジェノサイダー
【自身の寿命】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【ジェノサイドモード】に変化させ、殺傷力を増す。
SPD   :    インペリアル・インテリジェンス
【銀河帝国式戦術ドローン】を召喚し、自身を操らせる事で戦闘力が向上する。
WIZ   :    ブラスターレイン
【熱線銃(ブラスター)】を向けた対象に、【連続射撃】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●オーヴァチュア
 ワープアウトを完了した帝国艦は、通常航行に移行する。目標は『解放軍』を僭称する反乱組織の支援を試みる都市船が一隻。恐らく任務の進行に当たり、当該艦船や猟兵による妨害も十分に予想されるだろう。艦内で操船任務に当たる帝国の【クローン騎兵】もその点では抜かりなく覚悟をしていた。

 その『襲撃』がまさかワープアウト直後だとは予想していなかったようだが。
峰谷・恵
「此処で終わってもらうよ」

突入直後、敵が迎撃態勢に入る前にできるだけ多く敵を範囲に収めて全射撃兵装によるフルバースト・マキシマム(鎧無視攻撃、鎧砕き、属性攻撃、誘導弾、2回攻撃)を発射、敵の数を減らす。
その後は遮蔽物に隠れ、敵の攻撃をダークミストシールド(盾受け)とマント、喰精紋、コード【神を穿つもの】、空間活動用改造ナノマシンの4重防具(オーラ防御)で防ぎながらMCフォートの弾幕とアームドフォートの砲撃で向かってくる敵を撃破し(MCフォートリロードの隙は熱線銃連射で埋める)、範囲内に敵を複数捉えたら再びフルバースト・マキシマム発射

「これだけ派手に引きつければ他のひとも動きやすいかな?」



●ファーストストライク
 帝国艇の中、何もない地点より光が漏れ出す。光の波動は粒子へと変わり、光の粒子は確固たる肉体と物体へと変わる。そして現れたるはアームドフォートを中心した無数の重火器で武装した人型。曖昧な光の中では、そのシルエットはウォーマシンに見えなくもなかった。だが兵器の中心に生成されていく、柔らかで丸みを帯びた肢体は、生身の人間型生物のものであった。
 この世界とは異なる世界で、ダンピールと呼ばれし種族の峰谷・恵(神葬騎・f03180)。彼女はグリモアベースにおいて既に全武装を展開し、いつでも発射出来る段階のまま転移することで貴重な時間を稼ぐことに成功していた。
 
「此処で終わってもらうよ」
 違和感を感じた培養兵士達はあらゆる可能性を想定し、熱線銃を構える。航行用の配置シフトらしく思ったより敵の数は少ないが、すぐにここも無数の敵で溢れることになるだろう。まずは目の前の敵を殲滅すべし。
「【フルバースト・マキシマム】――滅びて」
 殺意に満ちた調べと共に、砲弾、機関砲、熱線が白い鎧の兵士を捕捉する先から次々に放たれる。火薬が炸裂し、光が空気を焼き裂く。明後日の方向を警戒し、あるいは恵を捕捉しつつも引き金を弾けぬまま無抵抗に貫かれ、クローン兵達は反撃も行えぬまま吹き飛び爆ぜていく。

 視界の範囲の敵を殲滅し、砲身から白い煙が上がるくらいのタイミングでようやく敵艦全体が異常を察知、赤い光とけたたましい警報が鳴り響き、『敵襲』を告げる。恵の転移したエリアに繋がる通路から白備えの兵士が雪崩の如く押し寄せる。流石に先ほどのように無抵抗ではなく、既に銃器をジェノサイドモードに展開した状態で殺到し、恵を捕捉し次第次々に【ジェノサイダー】による熱量の塊を撃ち込んでくる。
 飛び交う攻撃に、恵は遮蔽物を盾にした上でマントを羽織り、両の手の甲を正面に向け【ダークミストシールド】を展開する。遮蔽物が吹き飛び、霧の盾がエネルギー弾を霧散させ、さらにマントの呪詛が弾き、集積ナノマシンの鎧が攻撃を防ぎ、それでも防げぬ攻撃は腹部の【喰精紋】が生命力へと変換し吸収する。
 クローン機兵の攻撃は強力にして執拗であったが、恵のそれを超える万全の防御を貫くことは出来ず、逆に返す刃の如く無数の砲撃が正面の機兵を次々に吹き飛ばしていく。
 あるいは砲撃の隙を突いて懐に潜り込もうとする機兵もいたが、少ない隙を埋めるように熱線銃が連射され、四肢や胴体を撃ち抜いていく。完璧な戦術によって鎧装の要塞と化した恵。彼女に相対した敵は次々に吹き飛ばされ、逆に恵への無数の攻撃は一つとして有効打とはなり得ない。

 フルバースト・マキシマムの第二射が再び敵の大群を貫いていく。だが敵の集団も尽きることを知らず、徐々に敵の弾幕が濃くなり始め、恵も押され始める。とは言え、彼女は決して一人で戦っている訳ではない。
「これだけ派手に引きつければ、他の人も動きやすいかな?」
 自分の戦いが味方を有利にし、また有利のなった味方の動きが不利になりつつある戦況をきっと挽回する切っ掛けとなってくれる。そう信じ、恵は砲撃を続ける。

成功 🔵​🔵​🔴​

緋月・透乃
帝国との大戦争とは燃えるね!こういう戦いを待っていたよ!
はやく名のある強敵と戦いところだけれど、そこへ辿り着くにはまだまだ戦力が足りないね。
そのためにも、ここで敵艦をぶっ潰そう!

今回の敵はいかにも数で勝負する一般兵って感じだねー。
それならこっちも手数が勝負するよ!
攻撃回数重視の暃迅滅墜衝で片っ端から倒していくよ!
基本はやられる前にやる!
でも、もしも攻撃もされても、手数の多いこちらの攻撃を当てて相殺し、そのまま攻撃を続けて押し切るよ!攻撃こそ最大の防御ってやつだね!



●月は無慈悲な緋き女王
「帝国との大戦争とは燃えるね! こういう戦いを待っていたよ!」
 エメラルド色の瞳をキラキラと輝かせ、満面の笑みを浮かべ嬉々として語るのは緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)。
 世界一つを二か月で滅ぼすとまで言われ、泣く子も黙る恐るべき銀河帝国。だが彼女からしてみれば、その戦争には相応の戦事が待っているに違いないと胸を躍らせる。

 圧倒的な物量で攻め立てる大軍、不可思議な力を持つ未知の存在、そして何よりも名の知れたまだ見ぬ恐るべき強敵。その戦いの果てには、彼女の闘争本能を思う存分満足させる敵が待ち受けているに違いない。
「とは言っても、そこへ辿り着くにはまだまだ戦力が足りないね」
 スペースシップワールドで続々と解放軍に参加する有志が集まりつつあるが、まだまだ帝国の牙城を突き崩すには心許ない。そして帝国もまたそれを防ぐためにこうして戦力を派遣して来ているのだ。
 だが透乃からすればこの戦いはあくまで前哨戦、メインディッシュに繋がる前菜に過ぎない。無論その程度で彼女の腹など膨れぬ。まずは全部片づけて、敵の主戦力を引きずり出すまでだ。
「まずは敵艦をぶっ潰して、肩慣らしと行こっか!」
 重戦斧【緋月】を振り回してから構え、赤いポニーテールを翻す透乃。彼女の目前に、無数の白鎧の兵士が立ちはだかる。

「さて、今回の敵はいかにも数で勝負する一般兵って感じだねー」
 ブラスターをジェノサイドモードへと変形させ、己の命も惜しまず高出力弾を雨霰と降らせるクローン機兵。透乃は直撃弾のみを避け、体に熱量を掠めつつも姿勢を低くした状態で敵の群れに接近する。
「……それなら、こっちも手数で勝負するよ!」
 距離を詰めた透乃は重戦斧を短めに持ち、手斧を振り回すようにクローン兵の喉を掻き切り、胴体の臓器とも言えぬ生命維持装置を引き裂いていく。そして透乃の接近を許したクローン兵が銃床による殴打に切り替える前に、長い柄を握った手を滑るようにスライドさせ、リーチを伸ばす。
「慈悲も遠慮もかなぐり捨てて、放つは千閃――【暃迅滅墜衝】っ!」
 その勢いと衝動のままに重戦斧を振り回し、目の前の敵を次々に横薙ぎで両断していく。一度振れば樹脂や陶器の鎧が砕けて吹き飛び、返す刃がその内側の生体組織を抉り取る。その度に生体維持液の返り血が透乃に降り掛かり、時折口に入るそれが苦い点滴の味を感じさせる。
 武器の重量と彼女の【怪力】が強い遠心力を生み出し、一撃の重さからは想像も付かない、烈風の如く乱撃が帝国兵の集団を押し寄せる側から切り崩し、たった一人で物量すらも圧倒する。

 無論クローン兵達も光線銃による反撃を繰り出すが、いかんせん透乃の圧倒的手数と勢いの前に、その大半が撃つ前に斬られ、例え撃ったとしても斧によって弾かれ、彼女の肉体に届いたとしても直撃にはほど遠い。
 透乃のやられる前にやるという【捨て身の一撃】の精神は、肉体への被害を増幅させるどころか、敵に反撃の余地も体制を立て直す隙も与えぬ圧倒的勢いを生み出す。帝国軍の攻撃の波が一段落した後に立つ透乃の体が負った傷は、その戦いの熾烈さからは想像も付かぬ程に少なく、浅いものであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

郁芽・瑞莉
続々と解放軍に参加する艦艇は増えてはいますが……。
参戦を決めて頂いた数多の艦艇が、
銀河帝国の脅威にさらされている事には変わりありません。
救ってみせますよ!

クローン兵の攻撃は【見切り】を掛けつつ、
【ダッシュ】や【残像】を残したりと、できるだけ回避!
直撃しそうなものは薙刀や苦無、刀などで【武器受け】をして捌いて。
「狙いが正確で、同じような癖では、筋が分かりやすいですよ?」

【カウンター】で巫覡載霊の舞にて、
電気的な【属性攻撃】に薙刀をしつつ、
クローン兵を纏めて【なぎ払い】ますよ!
その際、一撃で終わらず、返す刀で【2回攻撃】を行います!
「巫覡載霊による神霊体のお力、その身に刻んで参りましょう!」



●シャル・ウィー・ダンス?
「解放軍に参加する艦艇が増えていますが、そのせいで狙われてしまうだなんて」
 クローン機兵の攻撃を【見切り】、紙一重で攻撃を躱すと同時に、すかさず薙刀【禍ノ生七祇】による縦一閃の【カウンター】を放つ郁芽・瑞莉(陽炎の戦巫女・f00305)。黒い髪が翻り、それと同時にクローン兵の思考や生命維持を司るが一太刀の下に寸断されると、それは声もなくその場に倒せ伏せる。
 己の安全を思い、解放軍への参戦を思いとどまることも出来たはずだ。帝国軍はあまりにも強大であり、猟兵やミディアの異能をもってしても、必勝だなどとは口が裂けても保証は出来ない。そんな状況にも関わらず、数多の船や人々が解放軍に賛同し、そのために帝国軍に狙われるというリスクを冒してくれた。

「だからこそ、合流すら出来ずに落とされる事だけは、防がねばなりません」
 例え勝ったとしても、この戦いの後に一体何隻が無事還って来れるのだろうか。だからこそ彼らの意思が犬死にはならぬよう、解放軍本隊まで無事に送り届けることは最低限の礼儀であり、そして責務だと瑞莉は感じていた。そのためにも、合流を阻もうとする目の前の敵艦戦力を倒さねばならないのだ。

 つい今しがた集団の最後の一体を倒したばかりなのに、それと同等以上の次の集団が瑞莉目掛けて殺到し、【ブラスターレイン】の名に恥じぬ怒涛の集中砲火が彼女を狙う。【ダッシュ】とともに【残像】を残してそれを回避し、【飛苦無 飛燕】が敵目掛けて風を切って放たれる。初めのうちは圧倒的な物量と弾幕の前に苦戦を強いられて、少なからぬダメージを負った瑞莉であったが、攻撃を掠めることも徐々に少なくなっていく。
「正確無比で、一糸乱れぬ狙い。故に筋も読みやすいのですよ?」
 スペースシップワールドに限らず、数多の世界で理想の兵隊と嘯かれるクローン兵士達。されどいかに機械的なランダマイズを行おうとも、元となるプログラムが同じとあればそれは大きな『癖』が生じる。彼女の内に秘めた戦闘本能がそれを見逃すはずもなく、一見すれば壁とも思える攻撃の波に一筋に道を見出し、回避していく。

 素早い動きで有効打を受けることなく懐に潜り込む瑞莉。彼らに困惑の感情が、あるいはそれを戦闘行動に反映させることが許されていれば、予想外の動きで彼女に一矢報いることが出来たかも知れない。だが所詮彼らは人の在り方を捻じ曲げ、冒涜してまで作られた悲しき機械人形。読み(ルーチン)通りの攻撃を繰り返すのみだ。
「【巫覡載霊の舞】、お見せしましょう!」
 美しき舞と共に己の姿を神霊体へと変え、薙刀の刃に稲妻を灯す。クローン兵は彼女を叩き伏せようと殴打や光線で迎え撃つも、超常を宿した彼女にはもはや直撃すら有効打とはならない。演舞の如く【なぎ払い】、そしてそれに続く【衝撃波】が二重に重ねられた一太刀で敵の群れを薙ぎ払う。さらに二度、三度と攻撃が加えられた後に、目の前のクローン兵は一人残らず艦艇の硬い床を舐めていた。

「世界だけでなく、解放軍の皆さんも……私達が救ってみせます!」
 休む間もなく次の集団が瑞莉へと迫る。決意を改めた彼女は、再び薙刀を構える。

成功 🔵​🔵​🔴​

霧城・ちさ
スペースシップワールドを守るためにも帝国のクローン機兵と戦って1つでも脅威が減るように私も力をお貸ししますわね
帝国の船の中ですし遮蔽物として敵の攻撃を避けながら進んだりさせて戴きますわね。敵の数が多すぎる場合一度通路を塞いでしまうのも手かもしれませんの。敵をみつけたら可能な限りこちらから仕掛けて有利に戦闘を進めたいですわね
敵が複数いる場合一番倒せそうな状態の敵から狙いますわね。他の猟兵さまとも連携して一気に敵の戦艦を制圧していきたいですわっ


チャド・アランデル
【心情】
勇気ある人々を見捨てるなんてナンセンスだよねー。
そんな悲しい未来なんて蹴っ飛ばしにいくよー!

【行動】
攻撃は【ガチキマイラ】を使用します。
立ち回りは攻撃を避けながらガチキマイラでの回復という戦い方です。
戦闘は野生の勘1逃げ足1の技能を活用して回避します。
立ち位置としては遊撃で、隙を見つけての攻撃や増えた敵の排除、狙われている人のサポートを目指します。
敵の数が多い為、盗み攻撃1を活用して武器の無力化も狙います。
【その他】
「呼ばれて飛び出てチャドだよー!悪いけど進軍はここまでにしてねー。」
「あまり美味しくなさそうだけど僕の糧になってもらうよー。イタダキマース!」(ガチキマイラ)
アドリブ等歓迎



●ビューティー・アンド・キマイラ
「折角勇気を振り絞って立ち上がったのに、その矢先に撃沈される……そんな悲しい未来、蹴っ飛ばしてやるよー!」
 猫科の動物を思わせるしなやかな体つきのチャド・アランデル(キマイラのシーフ・f12935)は、そう意気込みを語る。その柔和な顔立ちに、未来を覆すという強い意思を浮かべる。
 今回の任務は解放軍の戦力確保という目的故に、それを阻む敵を倒すものであったが、例えそれが直接戦争とは関係ないものだったとしても、チャドは喜んで駆け付けていただろう。
 勇気ある人々を見捨てるなんてナンセンスだ。そして多くのキマイラ達と同じように、ナンセンスというものは恥じるべき悪徳の一つだと彼は考えていた。
「都市船を、そして【スペースシップワールド】を守るため、わたくしも力をお貸ししますわね」
 そのチャドの後ろをカバーしながら進む、桃備えの服と髪、そして瞳を持つ少女は霧城・ちさ(夢見るお嬢様・f05540)だ。育ちの良さを感じさせる立ち振る舞いで、帝国船の各セクションを繋ぐ通路を歩んでいく。

 味方から離れ敵艦内部を進む二人が何を意図していたかと言えば、ずばり遊撃だ。敵のクローン機兵は待っていても大挙して彼らを排除せんと襲い掛かるだろう。だが何も万全の数を揃えられるのを待つこともない。そう考えたチャドとちさは、転移地点のクリアリングが概ね済んだのを確認すると、自ら攻勢に打って出ることにした。
 敵からしてみれば、何も戦力の全滅のみが敗北条件ではない。艦橋、推進部、艦載装備、そしてコアマシン。都市船の合流阻止という目的のためには、どれ一つとして欠かすことは出来ない。例え単独でも抵抗さえ受けなければそれらを破壊し得る猟兵を相手にし、しかもそれが向こうから攻め入るとなれば、帝国軍は不利を承知で戦力を分散せざるを得ないのだ。

 通路を進んでいく中途、曲がり角でチャドの【野生の勘】が敵の気配を感じ、立ち止まると同時に手を横に出し、ちさを制止する。ちさが息を殺してその先を覗き込むと、曲がり角の向こうに防衛線を構築するクローン機兵の一団を見つけた。彼女はそのまま角を背にし、リーンの姿勢から顔を覗き込む。敵はまだ気づいていない。
「脅威は先手を取って排除するに限りますわね。都市船に対するものも、そしてわたくし達に対するものも」
 敵兵の集団、手前に位置する者から順に指差すと、ちさの指先が光を帯びる。同時に敵の真上から【ジャッジメント・クルセイド】が降り注ぎ、一体、また一体とクローン兵の脳天を撃ち貫いていく。
 重要なルート故に検問を張っており、敵も襲撃自体は予想していただろうが、まさかそれが真上から放たれるとは想定外だったようだ。敵はどこから攻撃を受けたか分からぬまま、生き残りの一体が天井に光線銃を連射し、別の一体が通信回線を開き離れた味方に敵襲を告げる。

 敵は敵襲という事実以外に明確な情報を得られておらず、混乱状態に陥っている。無論、それを逃すチャドではない。床を蹴り、通路の角から現れた彼は、防衛線のクローン機兵目掛けて一気に距離を詰める。
「呼ばれて飛び出てチャドだよー! 悪いけどみんなを虐げるのはここまでだよ! イタダキマース!」
 彼が伸ばした腕の先がライオンの頭部と化し、【ガチキマイラ】の一撃がクローン兵の喉元に襲い掛かる。一噛みで喉元を噛み砕き、兵士の生首が転がる。続いてもう片方の腕で残る一体に噛みつき、今度は胴体を抉り取る。
「あまり美味しくなさそうだけど、僕の糧になってもらうよー」
 両手に生えた頭部が機兵の有機物を食らい、生体液を啜る。チャドの二の腕から体に向け、滋養が流れ込む。

 防衛線の一つを壊滅させたちさとチャドであったが、余韻に浸る間もなくクローン機兵の増援が現れ、光線銃を連射しながらこちらに走り寄ってくる。
「流石に気付かれましたか。ですが」
 ちさは冷静に近づく敵の群れを順に指差し、天からの光を放つ。一発目が肩を貫き、二発目が左胸を穿ち、そして三発目は脳天を焼き焦がす。だが敵襲の報を受け駆け付けた敵増援が後方から雪崩の如く押し寄せる。
 チャドもまた、後衛のちさに敵を近づけさせまいとガチキマイラの両腕で敵を迎撃する。流石にこれだけの数ともなれば、順々に撃破していっては間に合わない。トドメをちさに任せ、彼は足止めに専念する。【盗み攻撃】で敵の光線銃を弾き飛ばし、あるいは噛みついて奪い取り、そのまま砕いて破壊することで前衛の無力化を図る。

 武器を奪われたクローン兵はなおも素手でチャドに立ち向かうが、直後彼に相対する徒手空拳のクローン兵の体から光線銃の光が放たれる。その予想外の攻撃にチャドも直撃を受ける。
 無論、クローン兵の胴体にも光線銃が搭載されている訳ではない。後衛のクローン兵達が、自分達を指揮する戦術ドローンが下した冷徹なる【インペリアル・インテリジェンス】に従い、チャドごと『足手纏い』の前衛を撃ち抜いたのだ。
「くっ……!!」
 思わぬ痛打を受けながらもチャドはなおも敵をガチキマイラで迎撃し、同時に負傷を癒していく。だがこのままではジリ貧だ。遊撃という性質上、無理に正面切って相手取る必要はない。ここは一度仕切り直すべき。そう判断したちさが、目の前の敵ではなく、その真上の天井を指差す。
「チャド様、少しだけ時間を稼いでくださいませ!」
「……うん、分かったよ!」
 天井がジャッジメント・クルセイドの一撃を受け、強く殴られたように軋み、ひび割れ始める。彼女の意図に気付いたクローン機兵達がチャドもろとも撃ち抜こうとブラスターレインを放つ。光線銃の嵐がチャドのみならず、後衛のちさにも降り掛かる。【星屑のカーテン】がその攻撃を逸らしていくも、防ぎ切れない攻撃がちさの彼女を幾つか掠めていき、顔が苦痛に歪む。だがあと少し。
 二発、三発、四発と光が地面を叩く。ついに天井が崩落し、チャドはその直前でバックステップして回避する。哀れ巻き込まれたクローン機兵と戦術ドローンが押し潰され、二人と後続の機兵との間を遮る。
 先程まで吹き荒れていた光線銃の嵐が、かつて天井だったものの残骸に遮られ、二人への攻撃はその数を大きく減らす。無論、ちさのジャッジメント・クルセイドはそのような瓦礫の影響を受ける事はない。隙間から敵を指差し、天からの光が正確に敵を貫いていく。
 敵は選択を迫られる。犠牲を覚悟で強引に瓦礫を取り除くか、あるいは別方向から回り込むか。いずれにせよ、今の二人にはそれに対応するための十分な時間を稼ぐことに成功した。

 こうしてちさとチャドの遊撃と撹乱によって、敵は戦力の分散を強いら、有利な情勢が作り出されていく。猟兵達が一体、また一体と倒すたび、猟兵の勝利は近づき、戦いは佳境へと突入する――

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

藤原・紫苑
「援護します。効率的に敵を処理しましょう」
味方を支援すべく手近な猟兵をサポート
アドリブ歓迎

【Exterminator】を戦闘モードに移行しつつ味方に随伴して戦闘へ
討ち漏らしや攻撃を加えそうな敵に【先制攻撃、二回攻撃、援護射撃】で射撃を浴びせつつ【謎を食らう触手の群れ】で貫き排除
迎え撃てる場合は相手の挟撃を警戒しつつ必ず複数で同じ対象を攻撃していく
倒れた敵にはとどめを刺し足元をすくわれないよう触手で端に寄せます
「ヒット(転倒する敵にとどめを刺しつつ)……ダウンを確認。よし次ッ!」
「後方はお任せを!アナタは前進してください」

戦闘終了時は撤退後爆破を提案
「では帰還しましょうか」


シン・ドレッドノート
アドリブOK!
敵の数も多いですし、最初から全力で行かせてもらいます。

「燃えあがれ、ロード・スカーレット!」
【閃光の紅彗星】を発動、ノーブルスカーレットを分離・変形、外部装甲として服の上から体中に装着、パワーアップ。更にウィングを展開、【天翔ける紅彗星】を発動し高速戦闘モードに入ります。

「ハンドレット・ガンズ、目標を乱れ撃つ!」
全方位に【乱舞する弾丸の嵐】で複製した真紅熱線銃、精霊石の銃を展開。怪盗の単眼鏡で敵集団をロックオンし、一斉射撃で撃ちぬいていきます。

敵の攻撃に対してはビームシールドを展開、受け流すと同時にカウンターの射撃を撃ち込みます。

敵殲滅後は、集中砲火で敵艦を破壊して脱出しますね。


カイル・サーヴァント
此処でこの帝国艦を止められれば、後でもっと沢山の人を助けられるよね?
ボク、がんばるよ!

基本はあまり前に出ずに中後衛よりで戦うの
戦闘開始直後【盾の守護獣】を使用し盾を複製
自分の回りに3枚くらい残して後は敵の方に飛ばして攻撃するの!
一緒に戦う猟兵の人達が攻撃を受けそうになったら、飛ばしていた盾で【盾受け】して【かばう】よ
「盾の守護獣たるボクが、誰かが傷つくのを見過ごすと思う」

前衛を抜けてこちらに向かってきた敵には【断空】で殴り飛ばす
「盾を飛ばして護るだけだと思った?考えが甘いんだよ!」


アドリブ大歓迎



●メルトダウン
「敵艦コアマシンの破壊、そしてそれに伴う艦全体の爆破を提案します」
 戦いの最中、そう切り出したのは藤原・紫苑(鋼の符術師・f10097)だ。極限まで無駄を省いた肉体のあちこちから機械部品が覗き込む少女は、戦況は決定づける最終攻撃を提案する。
 当初は倒せども倒せども押し寄せてきたクローン兵の勢いも、猟兵達の活躍によって衰えつつある。そして何より、都市船へのワープドライブの付与は早ければ早い方がいい。解放軍への合流が早まれば、戦力の増強のみならず、今回のような奇襲を防ぎやすくなり結果として都市船を守る事に繋がるからだ。
「此処でこの帝国艦を止めることが、より沢山の人を助けることになるんだね? よし、ボク頑張るよ!」
 カイル・サーヴァント(盾の守護獣・f00808)もまた、その提案に賛同する。彼の二つ名の通り、その本分は他者を護ること。だが護ることは決して攻撃を一方的に耐え続けることではないことも彼は知っている。迅速な戦いの終結が、結果として多くの命を危機から遠ざけ、そして救うことになるだろう。白い髪と肌に映える緋色の瞳に、強い意志が灯る。
「やれやれ。敵を概ね片づけて、残りは楽出来ると思ったんですが」
 やる気満々の若い少年少女に苦笑しながらも、シン・ドレッドノート(真紅の奇術師・f05130)も二つ返事で了承する。このままでも勝利は固いに違いない、だが勝利間近と勝利は似て非なるもの。画竜点睛を欠くような真似は、シンの美学にも反することだ。
「でしたら……最後まで全力で行かせてもらいますよ! 燃え上がれ、【閃光の紅彗星】(ロード・スカーレット)!」
 シンの掛け声とともに、艦内を縦横無尽に駆け巡り、クローン兵を翻弄した愛機【ノーブルスカーレット】が複数のパーツへと分離・変形、彼を纏う鎧となって装着される。続き【天翔ける紅彗星】が鎧を高速戦闘モードに変形させ、展開された翼は風を孕み、コアマシンを護る敵の最終防衛ラインへと突入する。

 帝国の戦術ドローンは、人機一体と化したシンに最大限の脅威度を設定、クローン兵達に集中攻撃の指示を下す。光線銃の集中攻撃がシンの、それも露出した生身の部分を執拗に狙い撃っていく。【閃光の魔盾~アトラント~】がビームシールドを展開、射撃を防ぎつつ飛んできた方向目掛けて【真紅熱線銃<スカーレット・ブラスター>】と【精霊石の銃】で赤と緑の光を放ち【カウンター】を繰り出すも、敵の攻撃は激しい。ビームシールドでどこまで防げるか、それが気がかりの状態だ。
 そこに、シンと光線銃を遮るように複数の盾が飛来する。月を花弁の装飾で囲んだ、白磁の工芸品を思わせる美しき盾、銘は【雪月花】。カイルのユーベルコードによって十数枚にも及ぶ複製が作り出され、シンを【かばう】ように、強固な護りが展開され、光線銃を【盾受け】していく。
「【盾の守護獣】たるボクが、誰かが傷つくのを見過ごすと思う?」
 シンは状況を素早く判断する。彼の盾が護り続けている限りは、閃光の紅彗星、その全出力を攻撃に回しても構わないだろう。そしてこの戦い、現在の戦術において、自分の役目は何か? そう、敵陣を穿ち切り込むことだ。ならば。
「【乱舞する弾丸の嵐】(ハンドレット・ガンズ)――」
 シンの掛け声とともに、虚空より両手の銃の複製が生成される。同時に【怪盗の単眼鏡】が敵集団を一体、また一体と補足し、展開と同時に敵に照準が向けられる。なおもクローン機兵の猛攻は続くが、雪月花の守りを突き崩すには至らない。そして両腕の一対に空中の二十四対を加え、計50の銃口が敵を捕捉する。
「――目標を、乱れ撃つ!」
 掛け声とともに雪月花の壁がシンの射線を開くと、同時に鮮やかな無数の光条がクローン兵の集団目がけて突き刺さる。その威容はまさに光の大河。溢れ出る奔流で敵の集団を呑み込み、焼き尽くしていく。攻撃から逃れられたのは幸運なごく僅かな数体のみであった。

「【Exterminator】、戦闘モード。残敵の処理は自分に任せて下さい」
 シンの討ち漏らしを、紫苑の銃撃が容赦なく撃ち抜いていく。紫苑自体は姿を現さず、敵の死角から一体、また一体と【先制攻撃】を浴びせていく。クローン兵の一体が腕を根本から貫かれ、バランスを崩して転倒する。
「ヒット」
 紫苑はその命中と無力化を確認。だが彼女は決して油断しない。倒せる敵は倒せる時に確実に仕留めるべし。すかさずうつ伏せ状態で正面を晒した頭部に【2回攻撃】の追撃を浴びせ、完全に動かなくなるのを確認。
「ダウンを確認、次ッ!」
 無論、紫苑は単に自身の安全を確保するために己の姿を隠しているのではない。一体、また一体と貫くにつれ、クローン兵同士がデータ共有する味方の数に齟齬が生じる。つまり数が合わない。『何者』かがこちらを狙撃している――それは戦術指揮の破綻よりもさらに大きな、そして重大な破滅を引き起こす『疑問の感情』だ。疑問の感情は異界の生物を招き寄せるビーコンと化し、再編しつつあるクローン兵の真上から無数の触手となって襲い掛かる。紫色の細く長い異形が、クローン兵を、そして彼らを指揮する戦術ドローンを貫き、打ち据え、叩き潰していく。
 多方向からの攻撃を受け、さらに戦術ドローンのネットワークが一時喪失し、クローン兵の陣営は混乱をきたす。それぞれが個々の判断で上空の触手を、あるいは目の前のシンを、各個で対応する。予備のドローンがネットワークを再構築するまでは、言うなればボーナスタイム。紫苑は既に攻撃を受けているクローン兵にターゲットを絞り、追撃するように射撃を行う。わずか数人の猟兵によって、一軍のクローン兵団が翻弄され、対応能力を超える攻撃を受け続ける。彼らの抵抗力が急速に失われていく。
 しかし敵もまだ抵抗し続ける。ドローンの戦術指揮網が再構築されると、彼らは一斉に紫苑へと狙いを定める。思考の整理が完了したクローン兵を異形の触手は追う事が出来ず、大出力の光線銃が報復、あるは意趣返しとばかりに一条の太い光と化し、紫苑目掛けて放たれる――

「させないよっ!」
 紫苑の危機を救ったのは、またしてもカイルだ。紫苑の目の前に立ちはだかると同時に全ての複製盾を密集させ、クローン兵が銃のみならず使用者の寿命までも削って放たれた渾身の一撃を受け止める。強烈な攻撃は完全には受け止め切れず、殺人光線の残滓が二人を僅かに焼き焦がすも、直撃に比べれば屁でもない傷だ。
「ボクがここを抑えるよ! シンと紫苑はコアマシンを!」
 カイルの言葉に二人は頷き、残敵の群れの突破を図る。カイルはそれを支援するために自身の周りに集まった盾を、最小限の直掩のみを残し飛ばす。戦術ドローンはこれを突破する二人を支援するためと判断。そして選択した指示はカイルへと集中攻撃による各個撃破だ。
 無数の光線の速射がカイル目掛けて襲い掛かる。紫苑を庇い、そしてなおも攻撃を受け続けるカイルは、二発、三発と直撃を受け、ダメージを蓄積させていく。ドローンは冷徹にトドメを刺すべく、さらにカイルへと攻撃を集中させる。彼さえ落とせば、無防備のまま敵陣を抜けるシンと紫苑を返す刃で――しかし戦術ドローンは重大な過ちを犯していた。
 クローン兵が飛び交う質量による攻撃を受け一体、また一体と吹き飛ばされ、戦闘不能に陥っていく。ドローンはその正体を分析する。それは――複製雪月花。そう、カイルは盾を護るために飛ばしたのではない。敵を蹴散らすため、つまり攻撃のために飛ばしたのだ。もはや瓦解しつつある陣の真っ只中、迎撃されることなく飛来した攻勢の盾がクローン兵を襲い掛かる。彼らはカイルへの攻撃を中断、複製盾を次々に撃墜するも。
「盾を飛ばして護るだけだと思ってたね――?」
 その隙にカイルはクローン兵部隊の目の前まで迫っており、その拳には膨大な気が渦巻いていた。
「――考えが甘いんだよ!」
 放たれるは必殺の拳【断空】。大の男程のクローン兵が、カイルの一撃でその肉体を砕かれ、地に沈む。ドローンはその拳に対抗する戦術を計算する。だがその結果は――エラー。もはやカイルを防ぐ手立てはない。そして全てのクローン兵が撃破され、最後に残るはそれ自体は何らか戦闘力を持たぬドローン。カイルの撫でるような手刀が、その躯体を真っ二つに両断した。

 コアマシンへ繋がる最終防衛網を突破したシンと紫苑に対し、敵の抵抗はもはや散発的だ。もはや二人を止め得る程の戦力は艦内に存在しない。やがてコアマシンに辿り着いた二人は、艦の心臓に狙いを定める。
「Exterminator――対邪神モード」
「乱舞する弾丸の嵐――目標、コアマシン」
 数瞬の間を置き、無数の光、そして一本の奔流が帝国艦の中心を撃ち貫く。行き場を失ったエネルギーの奔流が艦全体に逆流し、あちこちで爆発を始める。
「作戦成功ですね」
「はい。では帰還しましょうか」
 グリモアによる転移によって、一人、また一人と猟兵が脱出していく。じきに帝国艦はエネルギーの暴走によって木っ端微塵に消し飛ぶだろう。自分達の仕事は一先ず完了だ。あとはミディアがうまくやってくれるはずだ。

 こうして帝国の陰謀は一先ず阻止され、都市船の一つはワープドライブ機能を付与され、解放軍へと合流することとなった。だがこれは戦いの前哨。真の自由と尊厳を勝ち取るための前提条件に過ぎない。そう、戦争はまだ始まったばかりなのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月06日


挿絵イラスト