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銀河帝国攻略戦④~反撃の狼煙を絶やすな!

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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 ―あの憎き敵に、裁きの時が来た。
 今こそ解放軍として一矢報いるときであると、彼らに続けと、士気の高い宇宙船があった。
 現れた1つの希望に、船員たちの心は一つになった。

 そんな中、船員の命綱ともいうべき『コアマシン』の前に影が差し込む。
 その影はスペースシャトルの住人らしかぬ異形の姿を映し出している。

 一つの影が彼らを再び絶望の海に叩き落そうと、鋭い爪を振り上げた。


「皆様には、スペースシップワールドでの戦いに参加していただきますわ」
 リコリス・シュピーゲル(月華の誓い・f01271)の開口一番の発言が、それだった。

「スペースシップで行われた『ヘロドトスの戦い』で解放軍が銀河帝国に対抗する手段…『ワープドライブ』を手に入れることができたのは、皆さんご存知ですわよね。それにより一部の宇宙船で解放軍に合流する動きが見えたのですけど…腹立たしいことに、それを阻止しようとする輩がいるようですの」
 その不逞の輩を仕留めてください、と表情を一切変えずに言い放つ。
 その言葉に一切の容赦はない。
 だからこそ、相手が強敵であることを猟兵たちは感じ取ることができるであろう。

 リコリス曰く、撃ち倒すべき敵の名は『人造生命体『マンティコア』』。
 キマイラのような見た目だが、一部を機械化することでその攻撃性を高めているらしい。
 マコンティアは星間物質から食料や必需品、兵器や推進エネルギーを作る、宇宙船の動力機械『コアマシン』を破壊すべく、ウォーマシンとしての猛威を振るうつもりのようだ。
「残念ながら、今から動いたのではマコンティアがコアマシンにたどり着くことは阻止できません。…つまり、負けたら船員たちの未来はないと思ってくださいまし」
 なお、『コアマシン』は一応ながらシールドによって保護されており、猟兵との戦闘による余波ぐらいであれば耐えられるらしい。
 とはいえ、何回も直撃を食らうわけにはいかないだろう。
 速攻で決着をつけるか、少しコアマシンを守る動きがあってもいいかもしれない。

「時間がありませんので早速転送します。どうかご武運を」
 リコリスの表情に動きはない。
 しかし、その目は猟兵の勝利を信じていることを雄弁に語っていた。


灰猫
 ご覧いただきまして、ありがとうございます。
 灰猫による戦争シナリオです。

 今回の舞台はスペースシップワールドの宇宙船の中です。
 攻略対象は「④帝国工作員のテロを阻止せよ」なので、全力でぶっ飛ばしてやってください。

 皆様のご活躍を期待しております。
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第1章 ボス戦 『人造生命体『マンティコア』』

POW   :    不可視の牙
【真空刃】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    獣の雄叫び
【凄まじい大音量の咆哮 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
WIZ   :    猛毒の棘
【蠍の尾 】を向けた対象に、【蠍の尾から放たれる針と猛毒】でダメージを与える。命中率が高い。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はフルーネ・フローライトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

満月・双葉
さて、悪質な遊戯は終わりにしませんか。

戦場を把握し地形の利用で効率的に行動
忍び足で目立たぬ動きを心がけ死角があればそこを利用して有利に立回る

攻撃は第六感と野生の勘も利用し見切り、見切れないものは盾受け武器受けで受け、ダメージを負えば激痛耐性で毒は毒耐性で耐える
敵も盾にし、敵の数減らしに利用する

桜姫から衝撃波で薙ぎ払い、大鎌への変形で吸血し、生命力を吸収する2回攻撃を放つ
パパ直筆の御札からは恐怖を与える呪詛、同士討ちを誘発する催眠術
薔薇の涙を投擲し傷口を抉り
大根で串刺し
スナイパーを用いお兄ちゃんの銃で遠くからまたはゼロ距離で射撃
敵の急所等優先してして狙う

仕上げはユーベルコードで綺麗に締めましょう



 宇宙船に転送され、音なくも素早くコアマシンのもとに辿り着いたのは、満月・双葉(星のカケラ・f01681)だ。
 周囲に置かれた機械の影に隠れてマンティコアの様子をうかがうと、ちょうど宇宙船の要ともいうべきコアマシンに己が爪を突き立てんと腕を振り上げているところだった。
「悪質な遊戯はそこまでにしてもらいましょう」
 満月は剣『桜花』を振るい、衝撃波を放つと同時に前に出る。
 腕に衝撃を感じてマンティコアが振り返った先には、血に飢えた大鎌、恐怖を伝えてくる札と銃弾の雨が迫っていた。
 マンティコアがその身を刻まれて絶叫をあげながら毒針を乱射するも、機材の配置を利用して立ち回る彼女には届かない。
 むしろ狙った方向とは真逆から迫られ、特に深くえぐられたわき腹に大根を植えられてしまっている始末だ。
「そろそろラストダンスですね。あなたも一緒に踊らない?」
 どこか無機質な雰囲気の漂う空間に、虹色の薔薇の花弁が鮮やかな色を添える。
 静かに響く誘いを断れなかったマンティコアは、薔薇の花弁が揺れるのに合わせて己の命を散らすステップを踏み始めたのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

緋月・透乃
この船の船員は戦争への意志が強いみたいだね。いいね!
そういう人達と共に戦えるのは私も嬉しいよ!
その邪魔をさせないためにも、マンティコアを倒さないとね!

敵の攻撃は攻撃範囲が広いのが多いみたいだね。
これは速攻かけてささっと倒すのがよさそうだね。
ということで、細かいことは考えずに突っ込んで罷迅滅追昇を叩き込もう!
突っ込んでいる最中に攻撃されそうだけれども、下手に回避してコアマシンに当たったり敵への接近が遅れるのは良くないから、気合いで耐えてそのまま突っ込むよ!
そして一度接近したら離れずに攻撃を続けていくよ!



 たたらを踏むマンティコアに向かって、緋月・透乃(もぐもぐ好戦娘・f02760)は、愚直なまでにまっすぐな特攻を仕掛ける。
 遠目にも目立つ赤い髪はマンティコアの目にも飛び込み、当然その豊かな身体を切り裂くべく爪を振るった。
 生み出された真空刃は回避を捨てた彼女に襲い掛かる。
白い肌は赤く染まり、緋色の髪は血しぶきと共に舞い散る。
しかし、緋月の突撃は止まらない。
 船員の士気を知り、共に戦えることを喜ぶ彼女の勢いは止められない。
 気が付けば、彼女とマンティコアの間合いはゼロ。
「くたばれ、消え去れ、あの世の果てまで飛んでいけー!」
 威勢のいい声と共に繰り出されたショルダータックルは文字通り宇宙の果てまでマンティコアを吹き飛ばせそうな一撃となり、間髪入れずに振り上げられた斧の重みもまた凶悪的な威力となり、マンティコアの鋼の腕がミシリと音を立てる。
兵器にしては人類の重みに近いマンティコアがその威力に堪え切れることもなく、その体は宙を舞い、2、3回地上で跳ねて転がる。
痛みに苦しみながらも、ゆっくりとした動きで立ち上がるマンティコアの目には、まだ戦う意思が見えていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

アレキサンドラ・ミルキーウェイ
やれやれ、まだ生き残りが居たとは……しぶとい連中なのですよ
即金にはならない仕事ですが、まぁいいです
さっさと片づけるですよ!

出し惜しみは無しで行くのです
自分の情報を戦闘用に改竄する事で【災厄を招く欲望】を発動
邪封鎖と封印錠による喰命剣の封印も解除……これで準備は万端です
この状態では体に負荷が掛かりすぎますが、
敵から生命力を頂けば何の問題も無いのですよ

防御は考えず、テレポートで敵と接近距離を保ちながら
超怪力と生命力吸収効果を乗せた攻撃を仕掛け続けてやるのです
まぁ、致命傷だけはテレポートで避けるとするです

お前程度には勿体ない技ですが、存分に堪能するがいいですよ


ニィ・ハンブルビー
呼ばれて飛び出てボク登場ー!
コアマシンを守ればいいんだね?
りょーかーい!任せといて!

それじゃ、攻撃は仲間に任せといて、ボクは防御に専念するよ!
転送次第、背中の『ウェポンエンジン』で加速しつつ、
コアマシンに向けて【ダッシュ】で接近!
【絆と誓いの魔法】を、コアマシンを対象にして発動するよ!
ボク自身の意思じゃ動けなくなるけど、
コアマシンは自動で【かばう】ようになる!

それじゃ、後のことは頼んだよ!
コアマシンの守りは任せとけー!



「やれやれ、まだ生き残りが居たとは……しぶとい連中なのですよ」
 口元に血をにじませながらも殺気を露わにするマンティコアに呆れの感情を見せるアレキサンドラ・ミルキーウェイ(強欲の貧者・f13015)。
 金は欲しいが働くのは面倒だ。
 今すぐ報酬が手に入るわけでもないのに、面倒な奴を相手にしなくてはならないのも面白くない。
「お前程度には勿体ない技ですが、出し惜しみはなしで行くのです。存分に堪能するがいいですよ」
 己自身を戦闘用に改竄し、全てを根こそぎ喰らわんとする欲望が露わになる。
鎖と錠による封印が解かれ、アレキンサドラから禍々しい雰囲気があふれ出る。
 今の彼女は『災厄』と呼ぶにふさわしいあり様だった。
 空間に響く雄叫びを無視して彼女は空間を飛び、目の前のマンティコアというご馳走を盛大に食い散らかす。
 当然間合の内側にいる彼女の身も叫びによって蝕まれているが、テレポートによって攻撃にさらされる時間は短く済んでいた。
 しかし、アレキサンドラ以外にも叫びに蝕まれているものがある。
 そう、コアマシンだ。
 コアマシンの近くではシールドがその場にあるものを無差別に襲い掛かる咆哮からそれを守ろうと火花を散らしていた。
 そのことに目ざとく気が付いたマンティコアはニヤリといやらしい笑みを浮かべ、再び不可視の牙をむき出しにする。
 牙はアレキサンドラを無視して、シールドに牙を立てようとした。
 ―ガキンッッ!!
 炎を連想させるような橙がシールドの淡い青を切り裂くと同時に、牙のはじかれる音がひときわ大きく響き渡る。
「呼ばれて飛び出てボク登場ー!」
 ひときわ明るい声が響く。
 シールドの前では、小さな橙色が宙でくるくると旋回していた。
「コアマシンの守りは任せとけー!」
 先ほどの声の主、ニィ・ハンブルビー(怪力フェアリー・f04621)は背中の美しい羽根を震わせてコアマシンの中心あたりまで舞い上がる。
「指一本触れさせないよ!」
 彼女が叫ぶと、どこからともなく炎が彼女を包み込み、彼女の体が紅蓮の盾へと変貌する。
 それを脅威だと判断したのだろう。
 マンティコアは再び腕を振り上げ、コアマシンとニィめがけて刃を飛ばす。
 しかし、瞬時に刃の現れる紅蓮の盾を越えることはかなわない。
 ―指一本触れさせない。
 それは守られるものと結ぶ絆であり、果たすべき誓いである。
 今の彼女は、まさに物語で語られるような鉄壁の盾としてコアマシンの前に君臨していた。
 幾度となく飛ばされる刃も、彼女の絆と誓いの前には無力と言わざるを得なかったのである。
 強欲な刃と決意の盾を前にしてギリリと歯噛みをするマンティコア。
 それでもまだ互いに致命的な一撃は入れることができていない。
 猟兵とマンティコアのにらみ合いは、まだ続くようであった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

嶋野・輝彦
削り役、捨て石そんな人間が必要なら俺の役目だよ
転送と同時に速攻を掛ける

【第六感】でマンティコアの動きを予測
【先制攻撃】【だまし討ち】【覚悟】【激痛耐性】でダメージ顧みず突撃
【怪力】で攻撃が外れない様に押さえ込みながら
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で攻撃

自爆特攻のつもりかって?素人がやる事だ、そのくらいで上等だろ?
その後も【怪力】でマンティコアを逃げられない様に抑え込みながら(【第六感】で相手の動きを察知した方が逃げられにくいならそれも入れる)
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で
【覚悟】と【激痛耐性】で耐えて耐えて耐えて攻撃


死にかけたら置き土産に【戦場の亡霊】
削ったぜ、後は頼んだ


サク・トノシキ
ここは解放軍を助けるために、何が何でも倒さなければならないな。
士気を削られると今後にも大きく関わる。しかも心が一つになってる船員を見殺しにはできん。

『戦闘知識』『野生の勘』でマンティコアの攻撃目標や、次の動きを予測してクリアして行きたいところだ。
俺の攻撃は遠距離でいける。【零式繋縛炸裂弾】でマンティコアを攻撃、鎖で繋がったらそのまま行動を制限したい。
「今だ!」と他の猟兵に合図して、早急に討伐したいな。
(アドリブ・共闘歓迎)


太刀緒・朔
戦うだけ、ってのはわかりやすくていいよね。
さ、死なない程度に頑張ろう。

他の方と協力できる様なら積極的に共闘する

あれです、いつも通り速さで掻き回して斬れるようなら斬る感じ
武器は太刀です

「ふふん、それは残像だ!」
……一回言ってみたかったんだよなぁ、これ

基本的に攻撃は避けたい所だけれど、コアマシンの位置に注意して、避けたら不味いときは時は喰らう
掃除に必要な空間把握能力があれば、うっかりとかはしないはず、多分

君は祓われるべき魔なんだよ、ここでその縁を斬らせてもらうね!



 数刻前はマシンの稼働音だけが響いていた空間を破壊音が支配する。
マンティコアの放った真空の刃が自身を狙う白い影を捉え損ね、床や機材を抉る音だ。
「ここは解放軍を助けるために、何が何でも倒さなければならないな」
 機材を盾に攻撃をしのぎながらサク・トノシキ(キマイラの戦場傭兵・f11267)は冷静に思考を張り巡らせる。
 士気の重要性をサクは十二分に理解している。
 マンティコアの様子を陰から覗き込めば、マンティコアは目を見開き、にぃと狂ったかのような笑みを浮かべて爪を振り回し続けている。
 全身に刻まれた傷。床に広がる血だまり。荒い息遣いを、サクは見逃さない。
 ―もうすぐこの連撃が終わる。そこが勝負だ。
 サクの予想通り、マンティコアの腕が止まり、待っていたといわんばかりにサクの反撃が始まる。
「目標確認……Fire!」
 弾丸はまっすぐとマンティコアの胸を撃ち抜き、漆黒の鎖で彼女とサクを繋ぎあげる。
 ぐいとマンティコアが力任せに引き抜こうとするも、なぜかその鎖はジャラリと音を立てるだけで引き抜けない。
「今だ!」
「あとは俺らの役目か」
「さ、死なない程度に頑張ろう」
 サクの呼びかけに応じ、2つの影が飛び出す。
 余裕のないマンティコアもそれに気が付き刃を飛ばすが、1つの影は直撃を受けてなお直線的に迷いなく、もう1つの影は時折躱すような動きで距離を詰めてくる。
 先に辿り着いたのは、直線的に突撃してきた影―嶋野・輝彦(人間の戦場傭兵・f04223)だった。
 自らを省みない突撃により当然その身は切り刻まれ、服は血の赤で染まり始めている。
 しかし、それは覚悟の上だ。
 優れた技術も積み重ねたと呼べるほどの経験も持ち合わせていないと、己を『素人』と評価する男にとって、自爆特攻とも呼べるこの突撃は特に疑問を抱くことない選択肢だったのだ。
 マンティコアの右腕を力任せに捻りあげ、ゼロ距離からの射撃。
 その一撃は強化されたはずの筋肉を貫き、絶叫を上げさせる。
 耳障りな高音をまき散らしながら拘束から逃れようともがくマンティコアだったが、もう1つの影―太刀緒・朔(斬り結ぶモノ・f08368)の太刀が迫っている。
 拘束に気を取られ、もう一つの影の存在が頭から抜けてしまった彼女には、煌めく刃を止める術はない。
 振るわれた刃は三日月を描き、肘下の人外めいた腕を大きく切り裂く。
 ようやくマンティコアの瞳が太刀緒を捉え、腕の傷に気づき、吠える。
もう彼女の限界が近いのだろう。
傷ついた爪から放たれた刃はどこか精彩を欠いており、太刀緒は少し悪戯っぽい笑みを浮かべ、完全に見切ったそれを当たる寸前のところで回避する。
「ふふん、それは残像だ!」
 アニメや漫画で使われるあこがれの台詞をここぞとばかりに笑顔で言い放つ。
 じぃんと感慨にふけりそうになったが、ここは戦場。それも手負いとはいえ力ある獣のいる戦場だ。
 何をしでかすかわからないといった意味では、今この瞬間こそ危険極まりないのだ。
 そんな気配を感じたのであろう。嶋野はもう片方の腕も掴もうと手を伸ばす…が。
 マンティコアは荒々しい咆哮と共にその身をねじり、足を踏み潰し、めちゃくちゃに刃を振り回したのだ。
 さすがの嶋野も拘束のために近づいた状態である上にダメージを重ねすぎたのだろう。
 拘束する手から力が抜け、視界が暗転しかける。
 しかし、ここで終わらない。終わってやる優しさなど、この男は持ち合わせていない。
 次の瞬間、男が後ろに倒れこむのとすれ違うかのように亡霊が現れ、マンティコアに痛烈な一撃を見舞ったのだ。
 奇しくもその一撃はマンティコアを拘束したときと全く同一。
 ダメージを受けていない状態での攻撃をぼろぼろの状態で受けてしまえば、重みが増したように感じるのも当然だろう。
「削ったぜ、あとは頼んだ」
 お膳立てはしてやったとばかりに嶋野は弱弱しくも笑う。
 そして、太刀緒もまた絶好の機会を生み出した仲間に向けて笑う。
「君は祓われるべき魔なんだよ、ここでその縁を斬らせてもらうね!」
 マンティコアを見据え迷いなく振るわれた刃は、亡霊に拘束されたマンティコアの両腕を切断する。
 膝をついて断末魔の悲鳴を上げるマンティコアの限界は、すぐ目の前だ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎

「ドローンからの環境情報をフィードバック、対象補足」

【SPD】

準備:サーチドローンを展開して敵を補足
方針:敵 SPD UC 『●獣の雄叫び』の攻撃が届かない距離から狙撃
技能:(UC)視力・スナイパー。(コアマシン補修)メカニック

(UC)
「どれだけ強力な攻撃でも届かなければ意味をなさない。CODE:ARTEMIS、仕掛ける」

勝利し余裕がある場合は、エンジニア……【メカニック】としてコアマシンの補修に向かいます。
どんなシールドでも摩耗するもの。装甲板やシールド発生装置を持参して、それっぽく仕上げてみましょうか。


ミスト・ペルメオス
(WIZ)

成る程…? 帝国らしい、悪辣な手だ。

補助デバイスにより戦闘区域や敵の情報収集をしつつ現場に向かう。
敵の意識、および双方の攻撃がコアマシンに向かないよう立ち回ることを心掛けつつ、戦闘に突入。
まずはアームドフォートおよび熱線銃による先制射撃を試み、こちらに意識を向けさせる。
念動力を最大限に行使し、敵の攻撃を見切ると共に照準補正や防御にも利用。
攻撃は可能な限り回避、もしくはサイキックエナジーのオーラによりいくらかでも逸らすようにする。
ある程度撃ち合ってから、機を見て【サイキック・フォーカスファイア】、念動力も利用した全武装の一斉射撃を叩き込む。

※他の方との共闘等、歓迎です


エリル・メアリアル
コアマシンを狙うなんて、そんな非道許すわけにはいきませんわ!
わたくしの名において、きっつーいお仕置きをしてさしあげますわよ!

仲間の皆様の後ろに立ちつつも、
そんな怒りで【存在感】を出し、【恐怖を与える】ようにいたしますわ。
敵が少しでも怯んだなら、すかさずクイーンズ・パニッシュメントを使いますわ。
周囲のガレキを念動力でかきあつめ、拳の形に整えたら、そのままどーんと地面に押し潰してしまいますわ!

敵の攻撃には【第六感】を働かせながら【念動力】でガレキを盾にしたり、【オーラ防御】で身を守りますわ。

仲間との連携は勿論OK。
念動力を駆使するので、わたくし自身はほぼ動かず、気丈な女王様らしく振る舞いますの!



 両腕を失い脂汗をにじませるマンティコアの足元に、ミスト・ペルメオス(新米猟兵・f05377)は熱線と砲弾を撃ち込む。
 マンティコアは跳ねるようにしてその場から下がりその方向に毒針を撃ち出すが、この挙動こそミストが狙っていたことであった。
 コアマシンを守るシールドは攻撃の直撃がなければある程度耐えられることは予知で証明されている。
 しかし、毒針という攻撃手段…それも間合いを気にすることなく使える攻撃手段が残っている限り、直撃の危険性は否定できない。
 だからこそミストは攻撃の矛先を猟兵側に向けさせることを選んだのだろう。
 知能にやや難のあるマンティコアは己に仇なす敵を排除しようと毒針を連射するが、激しい動きを続けながらもブレないミストの攻撃に満足のいく反撃もできず、不意の一撃もサイキックエナジーによる念動力で明後日の方向にそらされてしまっていた。

 ミストとマンティコアによる激しい攻防が続く中、突然、戦場には似つかわしくない高笑いが響く。
 新手かとマンティコアが視線を走らせれば、ミストのはるか後ろでさらりと青髪をかき上げる少女、エリル・メアリアル(孤城の女王・f03064)が立っていた。
「コアマシンを狙うなんて、そんな非道許すわけにはいきませんわ!」
 キッと強い怒りを込めてマンティコアをにらむエリル。
「それも許した覚えはありませんわ」
 エリルに対する恐れを振り払おうと撃ち出された毒針が、姫を守る騎士のようにエリルの前に浮かぶガレキにぶつかり、カラリと乾いた音を立てて転がる。
 彼女から放たれる圧は支配者のそれと同一ともいえるもので、鋭く射貫くような視線とカツリと響く足音がマンティコアから攻撃の意思を奪い去っていった。

そんな光景を空中から静かに記録していたのは、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)の操るサーチドローンだ。
 そのデータは直接彼の手元に届き、マンティコアとの距離をすぐさま演算する。
 はじき出された答えは、ちょうど今陣取っている位置であればぎりぎり彼女の咆哮による影響を受けずに攻撃できる、というものだった。
 いかなる攻撃であれども届かなければ一切の意味をなさない。
 この瞬間ならば彼女の咆哮は届かない。ならば近づかずに攻撃するまで。
 その手段がクネウスの手元にはある。
 銃口をマンティコアに向け、スコープを覗き込む。
 視界は良好。先ほどの演算結果とも齟齬はなく、全てが万全の状態だ。
 エリルに対する恐怖心で身動きが取れなくなっていたマンティコアもようやくクネウスの存在に気が付き回避を試みるが、時すでに遅し。
「『CODE:ARTEMIS』、仕掛ける」
 誰に宛てたわけでもない静かな宣言と共にトリガーが引かれ、アームドフォートが火を噴く。
 ミストもまた、仲間の一撃を察したのであろう、素早く念動力も利用した全武装の照準をマンティコアに向け、一斉射撃を叩き込んだ。
「さぁ、わたくしが罰を与えてさしあげますわ。ひれ伏しなさい!」
 エリルも負けじとガレキによる巨大な拳をマンティコアの頭上に作り上げ、勢いよく振り落とす。
 わずかな乱れのない連携攻撃。
 逃げ場を完全に失ったマンティコアの身体は射撃で穴だらけになり、最期には振り下ろされた拳によって押し潰されてしまった。
 警戒を続けても、ガレキの下から音はしない。
 揺れが落ち着いたことに気が付いた船員たちが駆け付け、勝利を叫ぶのはそこから間もなくのことであった。

 猟兵たちが感謝の嵐に巻き込まれてからしばらくして。
 シールドの消耗はあれどもコアマシンには傷一つ残っておらず、ワープドライブの装着が完了し、解放軍との合流を果たす。
 帝国工作員を撃退したこともあり、彼らの士気も落ちることはなかった。
 彼らの戦いはむしろここからが本番といえる。
 しかし、この出来事が彼らにとって希望になったことは間違いなく『事実』として歴史に刻まれるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2019年02月08日


挿絵イラスト