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銀河帝国攻略戦⑥~ コールドアジテーター

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「猟兵の皆さま、よくいらしてくだされた。事情はご存知であろうか」

 スペースシップワールド。無限に広がる宇宙に宇宙船が漂う世界。
 先の『ヘロドトスの戦い』の結果、遺失技術『ワープドライブ』が甦った。
 これにより、スペースシップワールドに点在する宇宙船の全てを統合し、銀河帝国に対抗しうる戦力が作り出せることになる。
 まさに伝説の『解放軍』。その再来である。

 もちろん銀河帝国もこの動きを座視しない。
 皇帝の命のもと、総力をあげてスペースシップワールドを潰そうと動き始めた。
 その作戦の一つが、内応による撹乱である。

「我々は銀河帝国に屈しない! 命を賭してこの船と我々の家族を守る!」
 銀河帝国の電波を受けた者たちが、広場で声を大に叫ぶ。
「しかし我々が戦うのは自分たちのためだ! 他の船が銀河帝国を襲うのを、あるいは逆を、命をかけて手助けする道理はない! 我々は自らを守るためにのみ戦う!」
 もちろん宇宙船の住民たちは、他の船と力を合わせて脅威を一掃するのが最善だと分かっている。
 しかし声高に逆を主張するものがいれば迷う。躊躇する。
 すると決まるものも決まらなくなる。
 その決断の遅れこそ、銀河帝国が欲するものだ。

「尊公たちには、宇宙船の皆の前で真正面から扇動者たちの理屈を論破して欲しいである。言葉以外の方法、暴力や暗殺などで排除すると、住民たちには不審の根が残る。それでは帝国の思う壺である」

 扇動者たちを堂々と退ければ、その宇宙船は速やかに解放軍に加わるだろう。
 現場の船までは、ワープドライブを付与できる能力者フォースナイト・ミディアの宇宙船で乗り付けることになる。猟兵たちはミディアを護衛し、扇動を打ち破って欲しい。

 クリークは猟兵たちに頭を下げた。
「銀河帝国の一斉攻撃。ここで手をこまねくと、この世界が滅ぼされてしまう。長く苦しい戦いになるであろう。しかし、どうかお願いするである。世界を救って欲しいである」


斑鴉
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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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 お世話になっております。斑鴉です。
 このシナリオでは戦場の(6)が対象となります。

 皆さまのプレイングお待ちしております。
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第1章 冒険 『⑥裏切者を暴け!』

POW   :    多くの市民の集まるイベントに乗り込み、情熱的な演説等で『解放軍』参加への機運を盛り上げます。

SPD   :    銀河帝国派の政治家の事務所などを捜索し、汚職や銀河帝国との内通に関する証拠を見つけ出し、公開します。

WIZ   :    反戦集会や公開討論等に乗り込み、銀河帝国の息を受けた反戦派政治家の意見を論破します。

👑11
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アマータ・プリムス
扇動者たちの真の思惑を皆様に知っていただきましょうか
当機は扇動者たちの内通の証拠を集めることにいたします

扇動者たちのアジトを船内の監視カメラを【ハッキング】して【情報収集】
特定したら【目立たない】ように【変装】して【鍵開け】で潜入します
家宅捜索の人手が欲しいのでUCを使いネロとアウリスにも手伝ってもらい内通の証拠を集めます
扇動者たちの過去の経歴や金品の授受の証拠が見つかれば最高ですね

見つけた証拠は船内のモニターをハッキングして船内各所に放送します
これで扇動者たちの言葉に惑わされる住民もいなくなるでしょう
「これもメイドの嗜みです」

戦場はここだけではありません。次の船へ向かうとしましょう


ブランカ・パイン
アタシは直接の討論はあんまり得意じゃないから、相手が銀河帝国側とわかる証拠を集めようかね

広場でなんやかんや言ってる連中ってのは、銀河帝国からの通信を受け取ってやってるんだよね?ってことは、その通信を受け取る機器がありそうだし、それが見つかない場合も設備や端末に何らかのログが残るはず……基本的には、物質的な証拠がないかを探してみようか
活動中の人たちの部屋に、ヒーローマスク単体っていう小柄な状態を利用して、こっそり潜り込ませてもらうよ
妖しい通信機、指令のメモ、部屋にある端末の不審なログ……このへんが見つかれば確保だね!

モノが見つかれば、他の猟兵の発言を邪魔する奴を黙らせる用とかで公開するよ



宇宙船「ストーンヴィレッジ」
比較的小規模で住人もさほど多くない。
それゆえの連帯感と意思決定の速さで銀河帝国の襲撃から逃れてきた船内に、不協和音が鳴り響いている。
世界の行く末がかかるこの瞬間に、強硬に『解放軍』への参加を拒む者たちが現れ、執拗に議論を停滞させているのだ。

アマータ・プリムス(人形遣いの人形・f03768)は
あえて扇動者たちが吠え立てる広場へは向かわず、郊外の端末から眼鏡型デバイスでハッキングした情報を元に扇動者たちのリーダーの住む一軒家に向かっていた。
ストーンヴィレッジ風のメイド姿に変装し、目立たないよう注意しながら街を走り抜け、ハッキングのついでに解除してあった玄関の鍵に物理錠もついていたので、ちょっとイラっとしながら袖からツールを取り出して……

「おう、あなたもご同輩かい?」
そんな彼女に、ブランカ・パイン(自称・外なる者・f11027)が声をかける。
場所はアマータのすぐ足元。ヒーローマスクのブランカも現地の野良猫と心を通わせ、膨大な猫ネットワークと野生の嗅覚を駆使してこの場所にたどりついていた。不覚にも一軒家のセキュリティーを踏んで軽い怪我はあったものの、ブランカも猫も共に意気軒昂である。

中に入ると、一軒家の中は静かだった。
人の出入りはあるようだが、「生きる」以上のことをしている生活感がないのが一目でわかった。それも一日二日ではないだろう。尋常な様子ではない。
対する猟兵の二人も素人ではない。的確に役割を分担しながら怪しい部分を効率的に探索し、一軒家には似つかわしくない地下室の扉を探し当てる。

扉を開けた瞬間、人間の血の臭いがするのをブランカと心通わせる猫の鼻は見逃さなかった。臭いをたどると部屋の隅に人間のどこかの部位を抉りぬいたと思しき組織片が捨ててある。
アマータは眼鏡型デバイスで部屋の端末をハッキング。銀河帝国も時間を焦っているのだろう、セキュリティーはザルも同然。
たまたま出会った同士とはいえ、お互いにプロフェッショナルだ。会話は最低限で充分。またたく間に内応計画の全貌が晒されていく。

要点だけをかいつまめば、扇動者たちは銀河帝国が放った昆虫型のメカに脳を食い荒らされて既に死んでおり、指向性の宇宙間電波で支持された通りの行動をするスピーカーにされているということだった。あとは腐って正体が露見するまで場を乱し続ければいい。

「あなた、やるねぇ」
電波からの命令のログや時系列を手早くまとめるアマータに、ブランカが声をもらす。
「これもメイドの嗜みです」

もう少しすれば、ここで得られた情報は宇宙船「ストーンヴィレッジ」の全ての端末やモニタに送信されることになる。
そこまで終わった時点でアマータは二体の人形と共に席を立った。
「行くのかい?」
「ええ。戦場はここだけではありません。次の船へ向かうとしましょう」
「じゃあ、アタシは子守といくかね」
もうここでやることはない。
ブランカはミディアの護衛に、アマータは新たな戦場に。次の一歩を踏み出した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

雛河・燐
WIZ

まぁわかるさ。自分の命が惜しかったりするのはね。
だけれどそうして後悔しないかい?
この船だけで帝国と戦えるかい?
そいつの言葉に惑わされて、その先で他の船を見捨ててさ、その見捨てたせいで他の船から見捨てられて後悔しないかい?
道理なんて「この先の子や孫や子孫に銀河帝国の脅威の無い宇宙を」だけじゃいけないかい?
後悔っつーのは取り返しがつかないから後悔なんだよ。
あの銀河帝国が戦争を仕掛けようとするほどこっちを脅威とみなすなんてチャンスは、また訪れると思うかい?


河原崎・修羅雪姫
POW
多くの市民の集まるイベントに乗り込み、情熱的な演奏で『解放軍』参加への機運を盛り上げる。

「銀河帝国の圧制をひっくり返す音……。それはMUSIC(ミュージック)!」

ヘビーメタルの重低音ギグで、市民のハートを最高にHOTにする。
【楽器演奏14】【誘惑14】【鼓舞15】で、
全世界サイボーグ連盟の戦旗をバックに、
熱く、情熱的にシャウトし、演奏し、観衆を魅惑して、扇動者の妄言を喝破する。

UCはヘビーメタル・シャウト。
【エレキギターの旋律】を聞いて共感した対象全ての戦闘力を増強させ、
平凡な一般市民たちを、勇敢なる反逆者へと変貌させる。

「許すな帝国の圧制! つかみ取れ銀河の自由! 銀河皇帝を倒せ!!」



「我々は銀河帝国に屈しない! 命を賭してこの船と我々の家族を守る!」
帝国の命を受けた扇動者たちが広場で声を張り上げ、電波ジャックまがいの方法で宇宙船の端末という端末にその映像を送りつけている。
共に暮らしてきた仲間たちの変貌、奇行にとまどう宇宙船の住人たちの脳を、突然の大音量重低音がシェイクした。

「銀河帝国の圧制をひっくり返す音……。それはMUSIC(ミュージック)!」
河原崎・修羅雪姫(スノーブラッド・f00298)のかき鳴らすエレキギターと広場に立ち並ぶアンプ、そして身体改造を重ねたサイボーグの修羅雪姫が張り上げるシャウトが、いつまでも同じ言葉を繰り返す扇動者たちの声をかき消した。
その背後で翻るのは、血とオイルと硝煙の香りがする戦旗だ。

生まれた空隙にフードをかぶった男性がすっと前に出る。
「まぁわかるさ。自分の命が惜しかったりするのはね」
雛河・燐(笑って嗤って後悔を・f05039)だ。
「だけれどそうして後悔しないかい? この船だけで帝国と戦えるかい?」
幸せな家族。しかし、自分だけが「幸運にも」生き残ってしまった。
そんな過去を持つ青年が言葉を続ける。
「そいつらの言葉に惑わされて、他の船を見捨てて生き残ってさ、見捨てたせいで他の船から見捨てられても後悔しないかい?」

問いかける燐の言葉の裏で、静かに見守っていた修羅雪姫のエレキギターが少しずつ大きくなってく。無言で、だがどんな言葉より雄弁に燐の問いかけを後押ししていく。
「道理なんて "自分たちの子孫に、銀河帝国の脅威の無い宇宙を" だけじゃいけないかい?」

「許すな帝国の圧制! つかみ取れ銀河の自由! 銀河皇帝を倒せ!!」
そこに修羅雪姫のシャウトが木霊する。
ざわめきが広がってく。
皆同じような境遇で、なんとなく考えることも同じだったから、言葉にせずとも波風たてずうまくやってきた。
だから仲間の豹変に対応することができなかった。
しかし時には声を挙げねばならない。思いを言葉にしなくてはいけない。
住民たちの目が変わっていく。

時を同じくして扇動者たちを探っていた探索班のデータが宇宙船中にわかりやすく順序立てて広がっていく。
扇動者たちは既に死んでおり、死体を操れているだけなのだ。
失敗シークエンスに入った扇動者たちはその場を離脱し、宇宙船のコアマシンを破壊しようと動き出す。しかし自爆攻撃は同じ宇宙船に乗り合わせ調査していた猟兵たちに防がれる。

そしてまた一隻、解放軍に宇宙船が加わった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月04日


挿絵イラスト