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銀河帝国攻略戦④〜アンタイ・ビトレイヤーズ

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「さーさ、お待たせお待たせ! 仕事の時間ですよっと!」
 シーカー・ワンダーはそう言って、顔の画面にVTRを表示した。銀河帝国の動きに続報が入ったのだ。
 先日、猟兵達の演説を受けて、多くの人々が解放軍として立ち上がった。しかし、帝国はこの人々の中に工作員を潜り込ませていたのだ。
 工作員は解放軍に合流しようとする宇宙船内部でテロを発動。宇宙船の心臓部であるコアマシンの破壊を目論んでいる。
 急いで味方の宇宙船に突入し、この工作員を撃破してほしいのだ。
 工作員の名はデスモ・ブラキオス。あまりに巨大なため帝国でさえ扱いに手こずる恐竜型の超兵器だ。
 しかしそこは帝国軍。どうやらブラキオスを小型に変形させて送り込んでいたようだ。小型化を解除したブラキオスは自身の寿命を削りながら強化・拡張を繰り返し、宇宙船で大暴れしている。巨体から放出される無数の恐竜型メカや、未知のウィルスによって宇宙船は既に大混乱。このままでは船が撃沈するのも時間の問題だと思われる。
 テロを阻止したあとはミディアとともにコアマシンのもとへ行き、彼女のユーベルコードの力を使って船にワープドライブを付与してほしい。
 なお、ミディアは戦うことができない。その上敵の目的はワープドライブを付与されるコアマシンを破壊することなので、テロを止めない限り作戦は成功しない。強大な相手ではあるが、やらなければ大勢の人々が命を落とし、帝国への対抗手段も失ってしまうかもしれないか。心してかかってほしい。


鹿崎シーカー
(ユーベルコードが再び高まる……!)
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第1章 ボス戦 『デスモ・ブラキオス』

POW   :    CODE:Dino
【恐竜の本能 】に覚醒して【広域殲滅モード】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    CODE:Raptor
【体から生み出した無数の小型恐竜メカ 】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
WIZ   :    CODE:Venom
【未知のバイオウイルス 】が命中した対象を爆破し、更に互いを【ダメージを共有する状態】で繋ぐ。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナハト・ダァトです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ジャスミン・ブランシェット
さて、初の実践だけど今は戦争だしね
出来る限りの事はするよ

●戦闘
私は後方から【援護射撃】
敵の劇は味方に任せて、銃で注意をこっちに向けたり、足止めをしたりとサポートに徹する
「援護なら任せて!」

敵が小型メカを出してきたら、素早く飛び込んで『人狼咆哮』の範囲攻撃でまとめて撃破するよ


「あんまり好きじゃないけど……そうも言ってられないよね!」


黒玻璃・ミコ
◆心情
おや、カテゴリードラゴ・・と言うかメカですね
調子に乗ってうっかり喰らうと胃もたれしそうですが・・・

◆行動
【黒竜の恩寵】で防御力UP
他の猟兵の方々と連携し
私は陽動役として敢えて目立つ様に突貫です
迎撃してきそうな場所を【戦闘知識】と【拠点防御】で予想し
軽く挑発して私へ【おびき寄せ】ましょう
【第六感】を備えた私を易々と落とせると思いましたか?
貴方が抵抗すればするほど私の傷を癒す【生命力吸収】と
因果応報たる【カウンター】は猛威を奮うのです
止めは【気合い】を入れて【怪力】を込め
【毒使い】による腐食毒を塗った飛槍で【串刺し】にしましょう

◆補足
アドリブ、他の猟兵さんとの連携大歓迎


白波・柾
帝国軍の侵略は衰えることを知らないか
上等だ、俺たちの攻勢も衰えないと教えてやろう
さあ、尋常に―――勝負だ

バイオウイルスがなかなかに厄介だな
できるだけ当たらないように気をつけつつ、戦闘を展開していこう

手近な敵に狙いを定めて
大太刀の間合いに入れば正剣一閃で攻撃していこう
猟兵の仲間たちとも連携して、数を減らしていけたらいいな


シズホ・トヒソズマ
※他猟兵との連携・絡み、アドリブOK

またあの機械恐竜ですか!?カイザーレイにいた奴を倒したばかりなのに! ですが、新UC披露にはうってつけとも言えますか!

立ち上がろうとする人々の意志、守り切って見せます!
幻影装身を使用、カイザーレイで倒したデスモ・ブラギオスの思念を纏い、疑似的に同体格となり敵ブラギオスに対抗します

身体を活かし【挑発1・誘惑1】で敵の攻撃を誘い、【カウンター1】で迎撃。失敗しても装備思念の長首を敵に巻きつける事で動きを封じ、味方の攻撃をサポートしていきます

締めでは小型恐竜メカの思念をユングフラウから放ち敵の動きを止め、長首を相手に突き刺します
「目には目を。恐竜には恐竜です!」


ザザ・クライスト
神羽・リオン(f02043)と連携

【POW】前衛・盾役として行動

「何が工作員だ!? もう怪獣と変わンねェだろ!」

銃撃を浴びせて「挑発」、奴を「おびき寄せ」るぜ
「第六感」と「野生の勘」で危険を察知したら全力防御

「チィッ! パワーが桁違いだぜ、マトモに喰らったらお陀仏だ!」

悪態を吐きつつ【束縛の鎖】を叩き込んで互いを繋ぐ
暴れる獣には調教が必要だろ?
他の猟兵への「援護射撃」も怠らない

「個々で当たっても埒があかねェッ、連携して畳みかけるぞ!」

繋いだ鎖で着かず離れずの距離を保つ

「フラウ、とにかく動きを抑えなきゃ始まらねェ、足を止められるか?」

やっこさんの攻撃は任せろ
フラウ・神羽への攻撃は全力で「かばう」


嶋野・輝彦
削り役、捨て石そんな人間が必要なら俺の役目だよ

デスモ・ブラキオスこいつかなりデカいのか?
なら
【第六感】で動きを予測
【先制攻撃】【覚悟】【激痛耐性】でダメージ顧みず突撃
【怪力】でしがみ付いて逃げられない様に
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で攻撃

自爆特攻かって?集団戦は得意じゃねぇし大物狩りもこの位しかやり様がねぇんだよ、俺は不器用でな
その後も【怪力】でしがみ付いた状態を維持【第六感】でデスモ・ブラキオスの動きを察知しながら【怪力】で弾き飛ばされない様にしながら
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で
【覚悟】【激痛耐性】で耐えながら攻撃


死にかけたら置き土産に戦場の亡霊
削ったぜ、後は頼んだ


草野・千秋
戦う事の出来ない者を狙うだなんて卑怯だ
今、鋼の筋肉が唸る!

【POW】
傷ついた者がいれば盾受け、庇う
ヒーローはみんなを守るものですから
攻撃できるチャンスがあれば
ユーベルコードで一斉射撃!
放て、この熱き銃弾を!!


神羽・リオン
ザザ・クライスト(f07677)と連携

【POW】前衛

「恐竜型とは子供心をくすぐるわね。マニアに売れそうだわ」
(皮肉をいいつつ、興味深く敵を観察してしまうのは兵器開発会社の娘故)

トリニティ・エンハンスは攻撃力重視でKBN19Lachesisを通して発動
〈一斉発射〉〈零距離射撃〉〈2回攻撃〉

「私に近付くなら相応の覚悟をもちなさいよね!」
敵には強気で対峙。頼もしい味方がいるもの。
ザザさんを視界にとらえながら、彼と息を合わせて動くわ。
「やってみるわ!外さないでよ!?」
ザザさんに言われて足止めを狙った攻撃。

アドリブ歓迎


大神・零児
敵意や相手の攻撃しようとする意識は、相手の持つ武器や飛ばしてくる物、言葉などにも載る

無双の意識の範囲内の敵意は即座に感知し、それらの「向き」を捉えた瞬間には、瞬時に俺の体は最適な行動をしている

これによる「先制攻撃」で「フェイン」を織り交ぜながら「2回攻撃」

また、「第六感」も併用し敵の攻撃を瞬時に予測し「見切り」と「残像」で回避

回避困難な時は、近くの小型恐竜メカを「敵を盾にする」で盾とすることで直撃を避けるか、「オーラ防御」や「武器受け」し攻撃や「小型恐竜メカによる妨害」は防ぐ

回避や防御のさいは敵の動きを「見切り」、「カウンター」による「残像」を伴った妖刀「魂喰」の斬撃を放つ


目面・真
片道切符の工作員か。帝国軍は迷惑なモノを送りつけてきたモノだね。
工作員という割には繊細さが欠けているように思えるが。相変わらず粗暴な連中だな。

では、散々散らかしてくれたヤツに報いを教えてやろう。教えてやるが、覚えて帰れると思うなよ?
ヤツの居場所は。騒がしいからすぐに分かるよな、急いで駆けつけよう。

本体から遠い場所から、小型恐竜をアームドフォートの砲撃で漸減させていこう。
ある程度減ったら、巨大恐竜相手にシフト。足関節への砲撃で自由に身動きを取れなくしてやろう。
隙を見て、ダッシュとフェイント、残像で巨体に近接。確実に動けなくするために四肢を大太刀で断ち切る。
ヤツの長い首は剣刃一閃で斬り落とそう。



『ARRRRRRRRRGGGGHHHHHHH!』
 デモス・ブラキオスの咆哮が轟き、宇宙船が大地震めいて揺らぐ! 逃げ惑う人々の中、目面・真(たてよみマジメちゃん・f02854)は黒鉄色の大砲を構えてつぶやいた。
「片道切符の工作員か。帝国軍は迷惑なモノを送りつけてきたモノだね」、
「何が工作員だ!? あんなのもう怪獣と変わンねェだろ!」
 吠え散らしながら尾を振り回す巨体を遠目に、ザザ・クライスト(人狼騎士第六席・f07677)が頬を引きつらせる。その隣で神羽・リオン(OLIM・f02043)は銀色のボディをまじまじと眺めていた。
「恐竜型とは子供心をくすぐるわね。マニアに売れそうだわ」
「言ってる場合かっつーの……」
 その時、デオス・ブラキオスは両前脚をを高く掲げ、床に足裏を振り下ろす! SMAAAAAAASH! 衝撃が宇宙船全体に響き、足を取られた人々が転倒。再度咆哮したブラキオスの胸の穴から大量の機械ラプトルが飛び出した! 擦過音を鳴らしながら倒れた人々へ疾駆するラプトル達。うち一人の女性に飛びかかり、大口を開ける二体のラプトルの前に草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)が割り込みをかけた! 銀の装甲に包まれた両腕を振り上げ、ラプトル二体の噛みつきをガード! 千秋は肩越しに倒れた女性へ視線を向ける。
「立てますか! ここは僕らが食い止めます!」
「あ……」
「早く!」
 こくこくと頷き、立ち上がって女性が逃走を再開。千秋は噛まれたままの両腕で拳を握り、ラプトル二体を振り回す!
「戦う事の出来ない者を狙うだなんて卑怯だ。今、鋼の筋肉が唸る! せあっ!」
 ぶん投げられた二体が後続のラプトル達に激突した。
「ブランシェットさん!」
「はいよっ!」
 千秋の頭上高くを跳躍したジャスミン・ブランシェット(狼少女・f12405)が通過。赤い頭巾が風に煽られてめくれ、グレーの短髪がなびく。
「あんまり好きじゃないけど……そうも言ってられないよね!」
 ラプトル達を見下ろし、大きく吸息したジャスミンは凄まじい咆哮を放った!
「GRAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAッ!」
 暴風じみた音波が降りかかり、ラプトル達の動きが止まる。細かく振動し、細かな亀裂を走らせるメカの躯体。絶叫じみて大口を開けたまま停止するラプトルの群れに、白波・柾(スターブレイカー・f05809)が居合い斬りの姿勢で踏み込む!
「いざ、尋常に―――勝負だ」
 SLASH! 一条の剣閃が真横に走り、ラプトルの群れを一刀両断! 直後、ブラキオスの目線の高さにアイアンメイデンが宙を舞う。扉の隙間から溢れる紫と漆黒の光!
「人形が吸いし過去の影、我が身に宿り力となれ! 応報を持って因果を制す!」
「いあ! いあ! はすたあ! 拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第壱の竜よ!」
 アイアンメイデンが扉を開き巨大な漆黒の渦を放出! 渦の中から現れたのは黒竜の鱗で覆われたデモス・ブラキオスだ! 内部からシズホ・トヒソズマ(因果応報マスクドM・f04564)と黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)の声が響いた。
『立ち上がろうとする人々の意志、守り切って見せます! かかってきなさい!』
『カテゴリードラゴ……と言うかメカですね。調子に乗ってうっかり喰らうと胃もたれしそうですが……まぁいいでしょう。倒すことには変わりないのですから』
 威嚇めいて吠える黒ブラキオスに、デモス・ブラキオスが吠え返して突進していく! 警鐘を発するミコ!
『体当たりが来ます。側面を狙ってください』
『はい!』
 迫る巨体の突進に、黒ブラキオスはテイルスイングで反撃! 側面を打たれたデモス・ブラキオスが真横にスライド。滑走しつつも踏ん張るデモス・ブラキオスの背中、首の付け根に飛び乗った嶋野・輝彦(人間の戦場傭兵・f04223)は足を肩幅に開き腰だめ体勢を取った。着崩したワイシャツの胸元で、ドライバーが脈動するように明滅する!
「ったく、無駄にデケぇ図体してやがる。なら……こうか」
 輝彦の両手首から血が噴き出し、筋線維めいた形状をとってデモス・ブラキオスの全身に絡みついた。輝彦は両足首からも同様に血の筋線維を放って自身を恐竜メカの巨体に固定。そして足元に向かって渾身の瓦割りパンチを繰り出す! 金属が軋む音が轟き、ブラキオスが悲鳴を上げた。その頭上に黒鞘から刀を抜いた大神・零児(人狼の妖剣士・f01283)!
「そこだ」
 禍々しく光る刃が閃き、横長のマシンアイに二連撃の刺突が突き刺さる! 素早く剣を抜いて空中バク転退避を行う零児。次の瞬間、デモス・ブラキオスは四肢や肩に入ったスリットから濃い緑色の霧を噴き出した。霧はデモス・ブラキオスの巨体を包み、地面を伝って戦場中に広がっていく。背中に取りついたままの輝彦は口から零れる血液や、緑の斑模様に染まる血の筋線維を見て舌打ちをした。ブラキオスの戒めが千切れ、拘束が解ける!
『ARRRRRRRRRGGGGHHHHHHH!』
 咆哮が霧を広く拡散させた。だが黒ブラキオスが大きく息を吸い込み、それらを片っ端から取り込んでいく! そちらを向いたデモス・ブラキオスは振り上げた両脚を地に叩きつけ、勢いよく跳躍。黒ブラキオスに上から叩き伏せた! そのまま横倒しになった黒ブラキオスを連続ストンプ。踏み砕かれた竜鱗が散り、宙で黒い飛沫と化した。直後、デモス・ブラキオスの横顔に銃弾の雨! ザザは短機関銃の掃射を浴びせながら言い放つ。
「こっち来いデカブツ!」
 ザザの方を向いたデモス・ブラキオスは、長い首を巻きつかせて来る黒ブラキオスにもう一撃ストンプを打ち込んで拘束解除! さらに機械ラプトルの群れを排出してザザに向き直り、地鳴りを響かせながら突撃し始めた! 激震する大地に強いて立ち続けながら、ザザは銃声に負けじと叫ぶ!
「チィッ! パワーが桁違いだぜ。マトモに喰らったらお陀仏だ! 踏まれるなよリオン!」
「そんなヘマはしないわよ」
 リオンの手中で銃剣の刃が二分し、宝石めいたコアが出現。空砲を撃つと同時にリオンの全身を狐火が包み、白髪を赤く染め上げた。真紅の瞳が突っ込んで来る恐竜を睨む!
「私に近付くなら相応の覚悟をもちなさいよね!」
 ザザとリオンが飛び出し、デモス・ブラキオスを真っ向から迎え撃つ! 横薙ぎに振るわれる首を回転跳躍回避したザザは、恐竜の首根っこに新たな血の筋繊維を括りつけてしがみつく輝彦を発見! その肌には緑の反転が浮かび、両目は緑に変じた血の涙を流す!
「おいなんか酷ェことになってるぞ!? 生きてるかオッサン!」
「ああ生きてるよ。が、そろそろ死にそうなんで退く」
 緑に変色した血反吐を吐きつつ、輝彦は両手で手刀を作る。それを深く凹んだ首の付け根に突き込み、無理矢理左右に引き裂いた! 内部構造が露出し、火花が飛び散る。直後、輝彦の背後に現れた亡霊が彼の首根っこをつかまえた。
「削ったぜ。後は頼んだ」
 亡霊が輝彦を後ろに投げ飛ばした! 入れ替わりに着地したザザは内部構造に拳を打ち込んで爆破。引き抜いた彼の拳からは、デモス・ブラキオスの体内に続く銀色の鎖が伸びていた。一方スライディングでデモス・ブラキオスの股下に潜り込んだリオンは、滑りながら二丁拳銃を連射! 腹を一直線に焔を刻み、尻尾から滑り出た彼女を、上から尻尾が叩き潰さんと迫る! 間一髪で割り込んだ千秋がクロスガードで尾の一撃を受け止めた!
「ぐうッ! うぐぐぐぐぐッ……!」
「ッ! ごめんなさい!」
 装甲関節部から火花を散らす千秋に謝り、リオンは尻尾の下からまろび出る。歯を食いしばった千秋は手足を銀色に光らせた!
「おおおおおおおおおッ!」
 渾身の力を込め尻尾を弾く千秋! ふらつく彼に向き直らんとするデモス・ブラキオスのひび割れた視界に、刀を振り上げた零児が映り込む。
「よお。誰かお探しか?」
 横長のマシンレンズを残像引く一刀が断つ! 首を振り上げて絶叫するデモス・ブラキオスの胸元から飛び出したラプトルが千秋と零児をそれぞれ襲撃。空中で繰り出されるラプトル達の爪撃を剣戟でいなす零児の真下、うっすら白煙を上げる装甲にむち打った千秋は銃を構える! 彼に飛びかかったラプトル達は、接触の寸前砲撃によって吹き飛ばされた! 驚いて振り返る千秋の後方で、真は黒鉄色の兜の奥で小さくぼやく。
「工作員という割には繊細さが欠けているように思えるが。相変わらず粗暴な連中だな」
 彼のサングラスに様々な情報が現れ、千秋と零児を襲うラプトルの群れをロックオン。砲塔を片手で抱え上げた真は、背中に青い翼状の光を展開して連続砲撃! 連続する爆発が機械のラプトル達を片っ端から蹴散らしていき、さらに黒ブラキオスに集る個体群も殲滅。ラプトルの群れを脱した零児と千秋はデモス・ブラキオスはテイルスイングを高速後退で回避した。なおも吠え猛り、尾でむやみやたらに周囲を叩きまくるデモス・ブラキオスの背中で、零児は鎖を手に大声を上げた。
「おおい! 個々で当たっても埒があかねェッ! 連携して畳みかけるぞ! とにかく動きを抑えなきゃ始まらねェ! 銃持ってる奴ら、足を止められるか!?」
 ジャスミンがホルスターから大口径銃を引き抜き、クラウチングスタートじみた低姿勢でデモス・ブラキオスの足を見据える。
「援護なら任せて! 足止めすればいいのね!?」
「やってみるわ! お膳立てしてあげるんだから、外さないでよ!?」
 リオンが再度空砲を撃ち、全身をさらに燃え立たせた。千秋が両手に銀色のショットガンを二丁顕現させ、零児と柾が刀を構える。真は砲を構えたまま青い翼状の光を真後ろに伸ばし、静かに宣告!
「では、散々散らかしてくれたヤツに報いというやつを教えてやろう。教えてやるが、覚えて帰れると思うなよ?」
 六人が一斉に駆け出し、デモス・ブラキオスの周囲を高速で旋回! 千秋の魔力弾、リオンの焔弾、ジャスミンの鉛弾を四肢に撃ち込まれたデモス・ブラキオスは咆哮し、尾を振り回し地団太を踏むようにスタンプを繰り返す。真横から飛んでくる尾を背中を大きく逸らしてかわした零児は縦一文字の剣閃で反撃して切断!
『ARRRRRRRRRGGGGHHHHHHH!』
 ひと声吼え上げ、リオンを踏まんとするデモス・ブラキオス! ザザは拳から伸びる銀鎖をリオンとは逆の方向に引っ張って恐竜の体勢を崩し、たたらを踏ませる。両前脚をそれぞれ柾と真が斬り捨て、鉄の巨体を跪かせた。そこへ突撃してきた黒ブラキオスがタックルを叩き込む! デモス・ブラキオスが弾かれると同時、黒い鱗が黒ブラキオスの額に収束してミコの体を再構成。鱗を剥がされたブラキオスの幻影が銀の竜巻に変わり、開いたシズホのアイアンメイデンに吸収された。シズホは閉じたアイアンメイデンの扉を再び開き、機械ラプトルの群れを吐き出した!
「目には目を。恐竜には恐竜をです! やってしまいなさい!」
 ラプトルの群れが前のめりに倒れたデモス・ブラキオスに集り、爪や牙を突き立てていく。さらに後ろ脚も斬り飛ばされ、完全に倒れ伏すデモス・ブラキオスの上空で、ミコはぐにゃぐにゃと形を変えた。黒い液状の体を毒々しい緑色の光が包み、小さなワイバーンの姿を経て飛槍に変化!
「あれで私を落とせるとでも思いましたか? 先ほど頂いた毒と、ついでに生命力もお返しします。因果応報!」
 ミコが空中でドリルめいて回転をはじめ、緑の閃光をジェット噴射してデモス・ブラキオスへ急降下! 槍に貫かれた頭部が緑色に変色し、頭から首、胴体までを一色に染める。機械恐竜の巨体は沸騰じみてブクブクと膨れ上がり、液体と金属部品を飛ばして爆発四散した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月05日


挿絵イラスト