3
【猟書家】波浪群狼大暴走

#アルダワ魔法学園 #猟書家の侵攻 #猟書家 #造船者オーレリアン #ビーストマスター #災魔の卵

タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#アルダワ魔法学園
🔒
#猟書家の侵攻
🔒
#猟書家
🔒
#造船者オーレリアン
🔒
#ビーストマスター
🔒
#災魔の卵


0




 交易のために航海中の一隻の大型蒸気船、その心臓とも言うべき機関室に一体の影があった。ドラゴニアンの技術者の姿をしている猟書家『造船者オーレリアン』だ。
 彼は船を動かす巨大な魔導蒸気エンジンを、優しく撫でる。

「いいエンジンだ。噛み合い回る歯車、吐き出す蒸気、最高だ。だからこそ……残念でならない」

 複雑な感情を吐息に混ぜて吐き出すも、エンジンの唸り声と蒸気に搔き消される。
 オーレリアンは懐から卵型のものを取り出す。

「お前はもっといけるんだ。さあ、超えようぜ」

 それを、災魔の卵を魔導蒸気エンジンに押し当てると、まるで水に沈むように卵がエンジン内に溶け込んだ。
 途端、魔導蒸気エンジンが轟音を上げ、禍々しい魔導蒸気を噴きだし、それは他のエンジンや機械に伝染して暴走を始める。

「限界を! 超えるんだッ!!」

●緊急依頼
 ワン・イーナ(シンギュラリティ・f30274)は猟兵が集まったことを確認すると、説明を開始する。

「今回の依頼は猟書家案件だ。動いてるのは造船者オーレリアン、ドラゴニアンの技術者だな。ある一隻の蒸気船に密航して、機関部の蒸気エンジンに災魔の卵を埋め込んで暴走させてるから、これを止めてほしい。このままじゃ島にぶつかるか、他の船にぶつかるか、いずれにしても大惨事が起こる」

 電脳ゴーグルを用いて投影された資料には、大海原を行く大型蒸気船が一隻が写されている。巻き上がる波の大きさから、かなりの速度が出ているようだ。また、船の周囲には宝石で出来た狼が、エンジンのような部品を体に生やして水上を走っている。

「災魔の卵で災魔化した蒸気船は、この狼たちを生み出しては周辺にばら撒いてる。放っておくと近くの島々を襲い始めるし、船に近づくものを攻撃する護衛でもあるみたいだ。まずは、こいつらを殲滅してから船に近づくべきだな」

 別の資料には、件の猟書家が甲板の上にいるのが写されていた。船の改造でもしているのか、蒸気機械を手にしている。

「こいつが犯人だ。倒せば船も元に戻って解決する。船の甲板から動く気はないみたいだが、蒸気機械を召喚して船上から攻撃できるみてーだな。こっちは海上から撃ち返すか、甲板に上がって戦うか、そこは任せる」

 敵について説明を終えると、次は戦場や乗組員に関しての資料が表示される。

「まず船の乗組員だが、どうもオーレリアンがエンジンや機械に夢中で、邪魔だから適当に纏めて船倉に放り込まれているみたいだな」

 幸い怪我などは無いか、あっても軽傷だろうとのこと。ただし、どこに閉じ込められているかはわからないので、船への攻撃は気をつけた方がいいだろう。
 続いて写された資料には、海上に刻まれた幾つもの白い線だ。

「戦場は海なわけだが、近くの島でビーストマスターの協力が得られた。戦う力は無いが、動物たちへの呼びかけで大型の海棲動物(クジラ、イルカ、シャチ等)を呼んでもらうことで、足場を用意してもらった。海で飛べない泳げないなら、動物を足場に戦ってくれ」

 ビーストマスターは戦場から距離をとって付いてくるので、助力が必要な時は声をかけるといい。そう締めくくると、ワンはグリモアキューブを取り出す。

「準備ができたら言ってくれ。あとは任せたぜ、皆」

 グッドラック、良き闘争を。


松六
 松六です。猟書家シナリオとなります。
 海で海棲動物を足場にして船を追いかけ、猟書家オーレリアンを撃破してください。
 第一章はジェムビースト。エンジンが生えて水上を走り襲い掛かってきます。
 殲滅すれば終わりです。
 第二章は猟書家です。遠距離だと蒸気機械を召喚し、甲板上まで近づくとレンチで殴ります。プレイングに記述が無ければ、基本的に甲板上で戦う描写をします。
 倒せば解決です。
 ただし、船への攻撃は気をつけてください。破壊したり、乗組員が巻き込まれてしまいます。
 以上となります。それでは、皆さまの冒険の一助となりますように。

 プレイングボーナス(全章共通)……ビーストマスターの助力を得る。
22




第1章 集団戦 『ジェムビースト』

POW   :    宝石一閃
【超高速で対象に接近した後、爪】が命中した対象を切断する。
SPD   :    ジェム・オーバーロード
【超高速で対象に接近した後、身体】を巨大化し、自身からレベルm半径内の敵全員を攻撃する。敵味方の区別をしないなら3回攻撃できる。
WIZ   :    スティレットレーザー改
【超高速で対象に接近した後、敵意を向ける事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【超光速で対象を追尾する誘導レーザーの弾幕】で攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●輝きを超えて
 波を切り裂き蒸気を噴きだして海上を猛進する大型蒸気船と、その周囲を追随する宝石狼たち。それはさながら、巨大な長を守る群れのよう。
 そして、何頭かのジェムビーストが猟兵に気づくと、大きく吠えて仲間たちに知らせる。群れは船を守るべく、邪魔者を排除するために猟兵へと牙を剥き、襲いかかってきた。
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定
*アドリブ歓迎

『フェアリーランド』の壺の中から風/水/生命/精神の精霊,聖霊,月霊,戦乙女,天使,英霊を呼んで“七色金平糖”を配って「ビーストマスターさん!一緒にムリしないで頑張りましょう!☆」と応援しながら鼓舞して『クリスタライズ』で姿を隠して『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の聖矢』で聖攻撃をします☆
『月世界の英霊』で敵の攻撃を空間飛翔して避け敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化させます♪

機会を見て『聖精月天飛翔』で強化し『叡智富める精霊』+『神聖天罰刺突』で苛烈な猛攻をします!
『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒す☆



 転移してきたフェアリーの祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)は、到着と同時に壺を取り出した。それはフェアリーランドに繋がる不思議な壺であり、彼女が呼びかければ様々な精霊、聖霊、月霊、戦乙女、天使、英霊たちが現れ、協力してくれる。
 また、壺から追加で色とりどりの七色金平糖を取り出すと、ビーストマスターの方へと近づいて行く。

「ビーストマスターさん! 一緒にムリしないで頑張りましょう!☆」

 七色金平糖を配って応援と鼓舞をすると、受け取ったビーストマスターは笑顔でサムズアップする。
 ティファーナも笑顔でサムズアップし、速度を上げて戦場へ向かった。
 ジェムビーストたちは船の後方にいる集団から順に踵を返し、体に生えたエンジンを唸らせ高速で海上を疾走する。
 敵意を滾らせる宝石狼の視線を受けて、ティファーナはユーベルコードを発動する。

「水晶の様に透明に……」

 クリスタライズによる透明化。姿の消えた相手に、ジェムビーストは戸惑い、数秒の隙を晒す。

「そして、エレメンタル・ピクシィーズだよ!☆」

 その間に側面に移動したティファーナは、呼び出した精霊、聖霊、月霊の魔法の矢を大量に発射した。
 色彩豊かな弾幕に襲われたジェムビーストの一団は、宝石の体が欠け傷を刻まれながらもどうにか回避しようとするが、回避直後の隙を狙い天からの聖なる光が貫く。
 弾幕で削って制限し、神罰の聖矢で的確に撃破する戦法で宝石狼たちは数を減らしつつあるが、生き残りがダメージをものともせず突っ込んでくる。
 ジェムビーストが敵意を込めて睨みつければ、多数の誘導レーザーが放たれティファーナに殺到してきた。

「世界を巡りし英霊よ……蘇ノ能力を現わせ……!☆」

 レーザーの弾幕がティファーナに迫る瞬間、光り輝く英霊とともにテレポートすることでこれを回避。さらに反撃だと満月、半月、三日月、新月を放ち、宝石狼の力を削ぎ、弱らせ、あるいは封印していく。
 攻撃を外し、封じられ、ジェムビーストは行動を縛られていく。
 この機を逃さず、ティファーナは一気苛烈に攻める。

「行くよ、皆! トドメ☆」

 数多の霊の力を受けて変身し、超高速で飛翔しながらあらゆる霊に天使、戦乙女、英霊たちと共に攻撃する。無数の属性と神聖の武器がジェムビーストたちを貫き、砕き、破壊していく。敵にもはや抵抗の余地なく、一先ず向かってきた分は殲滅できた。
 しかし、船の周囲にはまだまだ宝石狼たちがいる。気合を入れなおし、ティファーナは船へと飛ぶのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アスター・ファラデー
海の上を走る船……その船が災魔をばらまいている、となると、海が大変なことになってしまいます、ね。
ビーストマスターの方のお力も、借りて行きましょう。

ビーストマスターの方にイルカを借りて、その背に乗って海を進みます
「ビーストマスターさんは、離れてついてくる、とのことですが……巻き込まれないよう、気をつけてください、ね」
イルカの背に乗りながらロッキングペンデュラムを巨大化、鈍器にしてジェムビーストに接近します
「悪いことしたら……ダメです、よ」
【内省を促す殴打】で攻撃し、ジェムビーストを大人しくして切り抜けて船に接近します

アドリブ・連携歓迎



「海の上を走る船……その船が災魔をばらまいている、となると、海が大変なことになってしまいます、ね」

 アスター・ファラデー(ルーンの繰り手・f02089)は転移前に情報を整理する。

「ビーストマスターの方のお力も、借りて行きましょう」

 意思を固めると、彼女は戦場へと転移する。
 転移した先はビーストマスターの近く、一頭のイルカの上だ。アスターはそのままイルカが驚いてないか、撫でて様子を見るが、落ち着いているのを確認するとビーストマスターに声をかけた。

「この子をお借りしたいの、です」

 ビーストマスターは大きく頷くと、イルカに話しかける。イルカが鳴いて返事をし、ビーストマスターが大丈夫だとアスターに告げる。

「ビーストマスターさんは、離れてついてくる、とのことですが……巻き込まれないよう、気をつけてください、ね」

 そう言い残し、アスターの乗るイルカは加速する。
 グングンと近づく蒸気船。周囲を守るジェムビーストがアスターに気が付き、引き返して向かってきた。
 アスターは背ビレを掴んで体勢を整えつつ、小さな鍵の形のペンデュラム『ロッキングペンデュラム』を取り出し、巨大化させて構える。

「悪いことしたら……ダメです、よ」

 身体に生えた蒸気エンジンを唸らせ、超高速で接近してくるジェムビーストが、青く輝く宝石の爪を振り上げる。
 アスターはタイミングよく、振り上げた隙を狙って武器を振る。ペンデュラムに刻まれたルーンが力を発し、ユーベルコード『内省を促す殴打(アンロックオブハートキー)』による超常がジェムビーストの悪意を打ち消す。

「いい子です、ね」

 敵意や悪意を失った宝石狼は、勢いを無くして大人しくなる。それを確認したアスターは、再びイルカと船を目指す。

成功 🔵​🔵​🔴​

アラギ・アンドレウ
またしても猟書家だな!
なんというか懲りない奴らだ
片っ端から倒していくのが一番だな

一応オレも翼はあるのだが、海の上を行くならば海棲動物の力を借りた方がいいだろう
という訳でビーストマスターの助力を得よう
一度イルカの背に乗ってみたかったのだ!頼むぞ!
つぶらな瞳がかわいいな!うむ!

イルカ達の背を足場にしたり、オレ自身の翼で飛び回りつつ敵と戦おう
相手が超高速で接近してくるというのなら、その接近を妨げるような攻撃を放とう
『流れ星の檻』!オレやイルカ達を守るように展開だ!
ジェムビースト達の道行きを阻みつつ、海を駆けるあいつらをどんどん撃ち落としていくぞ
弾幕には弾幕で勝負だ
海の上で輝くのは宝石ではない、星だ!



 海上に転移して背の翼で浮遊するはアラギ・アンドレウ(星を見上げる者・f32285)。

「またしても猟書家だな!」

 以前にも異なる猟書家と対峙した経験のある彼は、此度の黒幕を見据えて言葉を紡ぐ。

「なんというか懲りない奴らだ。片っ端から倒していくのが一番だな」

 アラギは肩を竦めると、ビーストマスターのもとへ助力を得るために移動する。翼を使って戦うこともできるが、海を行くなら海棲動物の力を借りた方が地の利も得れるだろう。
 ビーストマスターからイルカを選んで借り受けたアラギは、その背に乗ると瞳を輝かせる。

「一度イルカの背に乗ってみたかったのだ! 頼むぞ!」

 実は戦術云々よりもこちらの理由が本命かもしれない。

「つぶらな瞳がかわいいな! うむ!」

 頭を撫でながら褒めると、イルカは機嫌よく鳴いて返事をした。
 イルカ達とともに海原を駆け、蒸気船を目指せばジェムビーストの群れがアラギに気づき、爪牙を煌めかせ波を蹴る。
 超高速で距離をあっという間に詰めてくる相手に、アラギは臆さずユーベルコードを発動する。

「空に星が瞬く限り、お前に逃れる術はない! 『流れ星の檻(ホ・ディアトレコーン・アステール)』!」

 それは魔力で形作り幾何学模様を描いて複雑に飛翔する流星群。アラギの指揮によって空を翔け、敵を討つ無数の流れ星。

「オレやイルカ達を守るように展開だ!」

 宝石狼たちの道行きを阻み、追い込み、一体、また一体と砕いていく。
 だがジェムビーストもやられてばかりではない、苦し紛れ、あるいは弾幕を逃れた宝石狼が誘導レーザーの弾幕を放つ。
 星と光が交差する中を、アラギはイルカの背を足場に体を捻って避け、あるいは跳んで躱し、翼で飛び回り隙間を潜りイルカ達の背に戻り流星群を指揮してジェムビーストを撃つ。

「海の上で輝くのは宝石ではない、星だ!」

 次々とジェムビーストが駆逐されていき、戦場に残ったのはアラギの放った星々だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

サリー・オーガスティン
【SPD】
※戦闘前の準備
元々が宇宙バイクのジェイク。
ここは【武器改造、メカニック】で水上仕様に改造だ。

●ビーストマスターさんへの助力
「バショウカジキ群を召喚していただき、ジェムビーストに接近するまで並走をお願いする」
(一番速く泳げると言うし、ジェイクも加速できるはず)

●戦闘
ここでバショウカジキの群生には、離れて貰おう。

戦闘はヒットアンドアウェイでいこう。

【迷彩、地形の利用、騎乗、操縦、追跡、ダッシュ】で、敵以上の高速移動使って、
【スナイパー、一斉発射、2回攻撃、零距離射撃、誘導弾、なぎ払い、援護射撃、だまし討ち、吹き飛ばし】で攻撃して、倒す!

※アドリブ・連携共歓迎



 宇宙バイクのジェイクに騎乗した状態で転移したサリー・オーガスティン(鉄馬の半身・f02199)は、愛車が水上でも問題なく動き、その性能を発揮していることを確認して、改造が上手くいったことを喜ぶ。

「さあて、行くよ! ジェイク!」

 アクセルを回せば、波をかき分け鉄馬が走る。
 ビーストマスターに近づいて行き、サリーは助力をお願いする。

「バショウカジキ群を召喚していただき、ジェムビーストに接近するまで並走をお願いする」

 海棲動物の中でも高速と言われるバショウカジキ。ビーストマスターは快く頷き、合図すればすぐに群生が現れる。
 特徴的な船の帆のような背ビレを見て、サリーは礼を告げ蒸気船を目指す。バショウカジキの群れが起こす波を乗りこなし、ジェイクは速度を増していく。
 バイクの排気音、巻き起こる波に、ジェムビーストの群れが反応する。敵対者、邪魔者と判断した宝石狼たちは、排除するべくすばやく向かってきた。

「いいよ、スピード勝負と行こうか!」

 バショウカジキの群生に一時的に離れて貰うと、アクセルを全開にしてサリーは突っ込む。
 ユーベルコード『ゴッドスピードライド』でジェイクが変形、さらなる加速を得て海上を疾走。ジェムビーストも加速し、さらに身体を巨大化させて襲いかかる。

「遅い!」

 片手に竜騎兵のマスケットを模した熱線銃Dragoon Musketを手に、サリーは巧みなハンドル捌きで敵の群れを潜る。急旋回、ダッシュ、波を利用したジャンプに、バイクを横に寝かせて腹の下を抜け、射撃、撃破。
 ブレーキはほとんどかけず、速度は落とさず人馬一体となってジェムビーストを翻弄する。銃口が輝くたびに一体が砕け、バイクが跳ねるたびにさらに一体が砕け、もはや戦場はサリーの独壇場だ。

「これで最後だね! よし、早く追いつこう!」

 最後の一体を撃破したサリーは、バショウカジキ達を呼び寄せ、船へ向けて再び加速する。

成功 🔵​🔵​🔴​

火土金水・明
「魔法使いなので魔法の箒で空も飛べるのですが、せっかくですからビーストマスターさんの動物さん達に協力してもらいましょう。」(白色のイルカさんを呼んでもらって背中に乗せてもらって移動します。)
【WIZ】で攻撃です。
攻撃は、【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】を付け【フェイント】を絡めたの【コキュートス・ブリザード】を【範囲攻撃】にして、『ジェムビースト』達を纏めて【2回攻撃】します。相手の攻撃に関しては【残像】【オーラ防御】【見切り】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等はお任せします。



「魔法使いなので魔法の箒で空も飛べるのですが、せっかくですからビーストマスターさんの動物さん達に協力してもらいましょう」

 早々このような機会はないのだから。火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)はビーストマスターに白いイルカを呼んでほしいとお願いし、鳴きながら現れたイルカの背中に乗せてもらうと、蒸気船に向かって加速する。
 波を跳び越え海原を進む明と白いイルカが蒸気船を視界に捉えるのと、ジェムビーストたちが気づくのはほぼ同時。宝石狼の群れは踵を返し、噛み砕いてやると高速で駆けてくる。
 一人と一頭を視界に入れ、敵意を向ければ無数のレーザーが目標へと照射、瞬く間に貫き。

「残念、それは残像です」

 貫かれた目標はオーラと化して消え去り、ジェムビーストたちは狼狽える。
 その隙を逃さず、位置取りと詠唱を終えた明が魔法を放つ。

「我、求めるは、冷たき力」

 冷気が溢れ、それは獣を射抜く無数の矢を形成し。

「コキュートス・ブリザード」

 大鷲が翼を広げるように、左右に分かれて囲うように魔法の矢が放たれた。
 ジェムビーストたちは逃げることはできず、壁か津波が飲み込むように氷の矢の雨
が降り注ぐ。砕け、射抜かれ、破壊されていき、避けたものは凍った海に捕らわれ、二射目が貫く。
 宝石よりも輝く氷の海と化したジェムビースト。一匹残らず打倒した明は、次の敵群が来ないことを確認すると、イルカを撫でて労い、再び蒸気船を目指すのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『造船者オーレリアン』

POW   :    レンチは技術者の武器
【レンチ】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    あらゆる機械は技術者の相棒
【召喚した魔導蒸気機械】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    ボイラー室は技術者の戦場
【破損した蒸気機械】を降らせる事で、戦場全体が【高温多湿のボイラー室】と同じ環境に変化する。[高温多湿のボイラー室]に適応した者の行動成功率が上昇する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠イミ・ラーティカイネンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●もっと輝け!
 蒸気船の上で機械を弄り回していた造船者オーレリアンは、宝石狼たちがいなくなっていることにふと気づく。
 何事かと周りを見渡せば、こちらへと向かってくる複数の影と、海原を裂く白い波。

「ハッ、なるほど」

 オーレリアンは機械を操作する。すると、大型蒸気船の甲板上に設置された魔導蒸気機械大砲が起動する。

「お前たちが邪魔しようと関係ない。俺は、こいつは、限界を超えていくだけだ!」
祝聖嬢・ティファーナ
WIZで判定
*アドリブ歓迎

『フェアリーランド』の壺の中から風/火/水/氷/生命の精霊,聖霊,月霊,戦乙女,天使,英霊を呼んで“七色金平糖”を配って『グレムリン・ブラウニー・ルーナ』で小妖精も呼んで“七色金平糖”を此方にも配ります♪
『エレメンタル・ピクシィーズ』で属性攻撃を『神罰の聖矢』で聖攻撃をし、『祝聖嬢なる光輝精』で怪我を治し『シンフォニック・メディカルヒール』で状態異常を癒します☆
『月世界の英霊』で敵の攻撃を空間飛翔して避けて、敵のUCを『月霊覚醒』で封印/弱体化させます♪

機会を見て『聖精月天飛翔』で強化して『叡智富める精霊』+『神聖天罰刺突』で苛烈な猛攻を仕掛けます!

「自然に還ろう♪」



 フェアリーランドから呼び出した様々な精霊や戦乙女、天使たちを連れた祝聖嬢・ティファーナ(フェアリーの聖者×精霊術士【聖霊術士】・f02580)は、海を爆走する大型蒸気船についに追いつく。

「わぁ、大きいね☆」

 大型と言うだけあって、船のサイズはかなりのものだ。今は甲板に蒸気機械が追加されているため、さらに大きく見えることだろう。
 船を見上げていたティファーナは、咄嗟に横に飛ぶ。すると、直前まで彼女がいた空間を巨大な砲弾が通過した。

「俺たちには誰も追いつけない! 追いつかせないぜ!!」

 造船者オーレリアンが、大砲を操作して狙いを定めていた。
 次弾を装填し、ガチャガチャと歯車や機械が作動して大砲が動く。ティファーナを狙う大砲は、オーレリアンの操作で新たな砲弾を吐き出す。
 迫る砲弾に対し、彼女は手を突き出し超常を発動する。

「悪戯・遊戯・仲良戯は精霊・聖霊・月霊・星霊の遊びで協力ですよ☆彡」

 ティファーナの身を砕くはずだった砲弾は、瞬く間に精霊・聖霊・月霊・星霊の遊具・玩具へ変換され、それぞれの手に握られる。

「なにぃ!?」

 予想外の方法で攻撃を無力化されたオーレリアンは驚き、短くも硬直する隙を晒す。
 その間にティファーナは、懐から取り出した七色金平糖を精霊たちに配ると、一気呵成の号令をかける。

「さあ皆、やっちゃうよ!」

 金平糖を食べてテンションを上げた精霊たちが、各々行動する。
 精霊、聖霊、月霊が多数の魔法の矢を放ち、ティファーナが指先を向けると天から光が降り注ぎ、甲板上の蒸気機械にダメージを与え、破壊していった。

「う、うぉおお!? だが、なんのこれしき、直せばいいだけだ!」

 次々に放たれる攻撃に狼狽えるオーレリアンだが、すぐに立ち直ると、新たに破損した蒸気機械を降らし、分解し、修理していく。息を吹き返すように再起動した機械たちが蒸気を噴出し、甲板上をボイラー室のような環境に変えていく。

「月は眼醒めた…其の総ては庇護と加護と祝福を絶たれる…☆」

 そこへティファーナの追撃が入る。満月、半月、三日月、新月が彼女から放たれ、直撃した蒸気機械が停止、あるいはパワーダウンする。
 そして、機械を復活させるためにオーレリアンがまた奮闘し始め……攻撃が止んだ隙に、ティファーナは充分に船まで接近していた。

「神罰なる天罰の刺突を!☆彡」

 彼女の身体が輝き、精霊、聖霊、月霊、英霊、天使に変身すると、超高速で一気にオーレリアンとの距離を詰めに行き、あらゆる属性の霊による攻撃と、神聖なる武器の光が無数の神罰となり、敵の猟書家へ苛烈に痛打を与える。

「いつのまにっがあ!?」

 そのまますばやく離脱。海上へと舞い戻ったティファーナは、くるりとロールした。

「自然に還ろう♪」

 まずは一手、痛撃を与えることに成功するのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アラギ・アンドレウ
イルカ達よありがとう
無事に敵の元まで辿り着けたぞ

そして貴様が猟書家だな!
さあ、その船どころかこの世界から降りてもらおうか
逃がしはせんぞ!

移動は変わらずイルカ達に頼もうか
オレは魔術に集中する
精一杯の魔力を使い、十二星座の精霊達を召喚だ!
この後ぶっ倒れてもイルカがオレを送り届けてくれると信じ、12体全部召喚しよう

精霊達には相手の呼び出した蒸気機械も含めどんどん破壊させていこう
数ならばオレ達も負けん!
少しずつ相手の攻撃を潰し、そして反撃をしていこう

魚座とか海の上を進むのが得意そうな精霊にはオレとイルカの護衛も頼むぞ
特にイルカはしっかり守ってくれ
ここまでついてきてくれたのだからな
皆で無事に帰るぞ!



「イルカ達よありがとう。無事に敵の元まで辿り着けたぞ」

 蒸気船を目前にしたアラギ・アンドレウ(星を見上げる者・f32285)は、ここまで運んでくれたイルカ達を労い、礼を告げれば、イルカ達も鳴き声で返答する。
 それに微笑み、すぐに鋭い目つきに戻すと彼は船を見上げる。

「そして貴様が猟書家だな!」

 その声に反応し、少しばかりボロボロになった造船者オーレリアンが顔を出す。

「だったらなんだと言うのだ」
「さあ、その船どころかこの世界から降りてもらおうか。逃がしはせんぞ!」
「フン。できるものならやってみろ!」

 言い捨てると、オーレリアンは機械を操作して大砲の照準をアラギへ合わせ始める。
 相手が動くのと同時にアラギは、移動をイルカ達に任せ魔術に集中する。練り上げる魔力の高まりは、自身の出せる限界をも超えんとするほど。それは、例え倒れようともイルカ達が送り届けてくれるという信頼が成せるもの。

「天に輝く星々よ、オレの元に集え! 十二星座の使者(アステリズモス)!」

 精一杯の魔力を使い、海上に召喚されるは黄道十二星座の姿をした精霊たち。日中でありながら、なお輝きを失わない星々。

「喰らえ!」
「数ならばオレ達も負けん!」

 重々しい発射音を鳴らす大砲。アラギとイルカ達目がけて飛来する砲弾を、魚座や蟹座などの精霊が弾き、防ぐ。流れ弾がイルカに向かわないよう念入りに、アラギは防御を指示する。

「特にイルカはしっかり守ってくれ。ここまでついてきてくれたのだからな!」

 大砲が再装填に入ると、その間隙を狙い射手座の精霊が矢を放ち、獅子座の精霊が爪牙を振るって蒸気機械を破壊する。
 攻撃のチャンスは短いが、的確に反撃を行い削っていく。数が減ればオーレリアンが召喚するが、それでも減る方が速い。
 魔力を大量に消費したために、アラギはかなりの疲労を感じ、めまいすらある。しかし、それを露とも見せはしない。

「皆で無事に帰るぞ!」

 そのためにも、まだぶっ倒れるわけにはいかないのだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

サリー・オーガスティン
■POW
引き続き
「バショウカジキ群を召喚していただき、ジェムビーストに接近するまで並走をお願い」しよう。
(その波を使ってジェイクを加速させる、のはさっきと一緒)

■戦闘
対抗策で怖いのは、魔導蒸気機械大砲
その一撃を食らわないよう、遠距離からいくよ。
と、言っても。船を沈めちゃ大変だ。命中率優先で攻撃だ

【操縦、騎乗、地形の利用、ダッシュ】で避けて、
【スナイパー、追跡、一斉発射、誘導弾、2回攻撃、援護射撃】でオーレリアンを狙い撃つ!

エンジンを愛でる気持ちは分からなくもないけど、こういう使い方というか、チューニングは間違っている!

※アドリブ・連携共に歓迎



 バショウカジキ群とともに、その波を使って愛車の宇宙バイクであるジェイクを加速させ続けるサリー・オーガスティン(鉄馬の半身・f02199)は、ついに爆走する蒸気船を発見した。

「よし、追いついた!」

 追いつくまでに起こった戦闘の影響か、甲板上に垣間見える蒸気機械はボロボロなものがチラホラあるようだ。オーレリアンはおそらくだが、修理にかかりっきりなのだろう。姿は見えない。
 攻撃するなら、今の内だ。

「対抗策で怖いのは、魔導蒸気機械大砲……よく狙って」

 サリーの右腕が銃に変形する。船にダメージを与えないよう、命中率を優先して武装を選ぶ。大砲の一基に狙いを定め、波の揺れを計算し、すべてのタイミングが重なる瞬間。

「撃つ!」

 放たれた弾丸は見事大砲を貫通。爆発させることもなく、機能を奪い停止させた。
 そして、発砲音を聞きつけ、オーレリアンも顔を出した。

「なんだッ!? これは……お前の仕業か!」
「エンジンを愛でる気持ちは分からなくもないけど、こういう使い方というか、チューニングは間違っている!」

 内蔵兵器の次弾を再装填しつつ、サリーは蒸気や波音に負けない声で叫ぶ。
 だが、オーレリアンは鼻で笑うと。

「いいや、わかってないのはお前の方だ! こいつは叫んでいる。まだいける、もっといけると。だから超えさせてやるんだ、俺が!!」

 狂気的とすら言えるほどの、オーレリアンの執着、咆哮。

「だから、邪魔するお前らはここで沈んでいけ!」

 まだ稼働している大砲が動き、サリーへと向き、発射。
 距離は遠いために何発かは海中へと落ちるが、それでも届くものがある。サリーが避けるためにジェイクを動かせば、バショウカジキ群が合わせて動く。
 乗り手の意思を読むようにカジキが動き、その波に乗ってジェイクが走り、サリーがコントロールする息の合った連携。砲弾を全て回避した彼は、腕の銃で敵を狙い。

「だったら止める。船も、エンジンも!」

 決意を込めて放たれた銃弾は、オーレリアンを狙い撃ち、弾き飛ばして甲板上に転がすのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

アスター・ファラデー
貴方が、オーレリアン……はい、私も、学園の授業で、名前を聞いたことが、あります。
この世界の物流を、貴方のワガママで、止めるわけにはいきません。

イルカたちに高くジャンプしてもらい、そこから飛び出す形で船の甲板に乗ります。
投擲用のルーンストーンに「ハガル」を宿し破壊力増強、それをべしべし投げつけることでオーレリアンを攻撃します。
「私のルーンは、遠くからでも、攻撃できます……貴方のレンチは、どうですか?」

かつてアルダワの造船技術を大きく発展させた偉人……その名を、貴方自身が汚す前に、倒します。

アドリブ・連携歓迎



 アスター・ファラデー(ルーンの繰り手・f02089)は、猟書家の名前からアルダワ学園の授業を思い出していた。

「貴方が、オーレリアン……はい、私も、学園の授業で、名前を聞いたことが、あります」

 優れた造船技師として名を遺す偉人。だが、今はオブリビオンであり、猟書家である。

「この世界の物流を、貴方のワガママで、止めるわけにはいきません」

 決意を新たに、蒸気船に近づくとイルカたちが大きくジャンプする。放物線を描いて浮き上がり、頂点に達した瞬間に、アスターは飛び出してさらに高度を稼ぐ。
 そうして高さを増して船を越すと、甲板に着地した。イルカたちも海面にダイブして、一時的に距離を取る。

「バンバン撃ちやがって……チィ、ここまで来やがったか」

 起き上がって復帰したオーレリアンが、アスターの姿を見て苦虫を嚙み潰したような顔をする。しかし、すぐに使い慣れたレンチを取り出して構えた。

「かつてアルダワの造船技術を大きく発展させた偉人……その名を、貴方自身が汚す前に、倒します」
「なめるなよッ」

 アスターの宣言に、オーレリアンは挑発と受け取って駆けだそうとする。
 だが、彼女は懐からプラスチックの石を掴み取ると、すばやく投擲した。

「そんな小石でッがぁ!?」

 技師ゆえか、素材を見抜き大した威力はでないとオーレリアンが弾こうとした瞬間、石は強烈な威力と衝撃を伴ってオーレリアンにダメージを与える。
 投げたのはただの石ではない。「ハガル」破壊の力を込めるルーン文字を刻み、ルーン付与(ルーニックエンチャント)で強化されたルーンストーンだ。

「私のルーンは、遠くからでも、攻撃できます……貴方のレンチは、どうですか?」

 石はまだあるぞ、とアスターはべしべし投擲してオーレリアンにぶつけていく。
 レンチでは当然届くはずもなく、まさか投げるわけもいかず、機械を召喚する隙を与えられず、オーレリアンは呻きながら徐々に追い詰められていくのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

神楽坂・神楽
エンジンに限界を超える力を出させるか。
しかし、如何に強い力を出すことができようと、すぐに壊れてしまっては船のエンジンとしては失格よな。
いくら自らの余命が幾ばくもないからと言って、他人の作った船まで道連れにするのは感心せぬな。

聞こえなかったか?
おぬしの命は今日ここで終わるというておるのよ。

《氣》を纏って敵に一気に接近し、敵の間合いに入る瞬間にUCを用いて敵の背後に転移。
尻尾を踏みつけ、手足や翼を逆間接に極めようぞ。

さて、何処まで曲がるかの?
お主はもっといける筈じゃ。さあ、超えるとしようではないか。

などと言いつつ、関節をバキバキに破壊。

ふむ、済まぬな。
思ったよりもお主の限界は低かったようじゃな。



「エンジンに限界を超える力を出させるか」

 トン、と静かに、瞬きの間に蒸気船の甲板に現れたのは神楽坂・神楽(武術指導員・f21330)。

「しかし、如何に強い力を出すことができようと、すぐに壊れてしまっては船のエンジンとしては失格よな」
「何だお前……いつのまに来やがった」

 さんざん打ちのめされてボロボロのオーレリアンは、いつのまにか甲板に居る神楽に強い語気で問う。
 しかし、彼女は意に介さず朗々と言葉を紡ぐのみ。

「いくら自らの余命が幾ばくもないからと言って、他人の作った船まで道連れにするのは感心せぬな」
「あぁ?」
「聞こえなかったか?」

 すい、と神楽はここで初めてオーレリアンへ顔を向けて、鋭利に細めた茶色の瞳で射抜く。

「おぬしの命は今日ここで終わるというておるのよ」

 神楽は構えらしい構えもとっていない状態から突然の疾走。オーレリアンはその奇襲に咄嗟に反応して、レンチを引き抜いて振るおうとする。
 だが、《氣》を纏った彼女は間合いに飛び来む瞬間に空間を跳んだ。

「消えっ!?」

 連続する予想外の事態にオーレリアンは混乱し硬直。その隙を突いて背後に転移した神楽は敵の尻尾を踏みつけ手足に翼などを蛇の如く絡めとり関節を極めた。

「さて、何処まで曲がるかの?」
「ぐ、がっ、ま、待て……!」

 神楽が力を込めればオーレリアンの身体からミシ、と鳴る。オーレリアンも抜けようともがぐがびくともせず、神楽は涼しい顔である。

「が、かぁ!?」
「お主はもっといける筈じゃ。さあ、超えるとしようではないか」
「ま、かはっ」

 限界は超えてこそだろう、とオーレリアンへ呟き、神楽は体を捻り、力を込めていく。獲物を捕らえた大蛇が締め殺す如く、彼女の柔軟な肉体はかっちりとオーレリアンをホールドしており、その技量を余さず発揮した。

「……!」

 やがて、ゴキ、と限界となったオーレリアンから致命的な音が響き。

「ふむ、済まぬな。思ったよりもお主の限界は低かったようじゃな」

 力を失った敵の身体を神楽が解放すると、甲板に倒れ伏し命を絶たれたオーレリアンは虚空へと消えていった。
 猟書家の打倒によって災魔の卵も消え去り、蒸気船も元に戻っていく。乗組員たちも、猟兵によりすぐに救出されて、怪我なども特に無いようだった。
 船は本来の目的に戻り、港を目指す。異常が無いか、本格的な検査は港で行うようだ。
 ビーストマスターと動物たちも、解決したことを知ると、無事に済んでよかったと、帰っていった。
 かくして事件は解決。海は、穏やかさを取り戻したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月16日
宿敵 『造船者オーレリアン』 を撃破!


挿絵イラスト