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銀河帝国攻略戦④~竜人の姿をした人工生命体

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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●コアマシンを守れ!
 スペースシップワールドで始まっている銀河帝国攻略戦。
 きっかけは、フォースナイト「ミディア・スターゲイザー」が失われたはずのワープドライブを復活させたことがきっかけだった。
 それは帝国の支配者「銀河皇帝」の血族のみが使用できる特別なユーベルコードだったが、宇宙船に装着することでスペースシップワールド内でのワープが可能となる。
 ワープ航法がもたらされたことは、この世界の人々にとって銀河帝国への攻勢に出る大きな契機となる出来事だ。

「凄い技術ね。私にはどんなものかが想像できないくらいに……」
 科学技術が発達したこの世界に、セレイン・オランケット(エルフの聖者・f00242)は戸惑うことも多いようだったが、なんとか情報を整理して猟兵達へと状況を伝える。
 銀河帝国に対抗する術を手に入れたスペースシップワールドの人々は、この世界の全戦力を糾合し、伝説の『解放軍』の再来にしようと動きを見せている。
「ミディアや私達猟兵の呼びかけもあって、宇宙船の人々は解放軍に合流しようと戦いの準備を始めているわ」

 だが、銀河帝国がこの状況を黙って見ているはずもない。
 各宇宙船に工作員を潜入させており、猟兵達に合流しようとした宇宙船でテロを強行しようと画策し、宇宙船の動力機械『コアマシン』の破壊を企てている。
「当面は、コアマシンの破壊を目論むオブリビオン……銀河帝国の所属員を叩く形ね」
 セレインはとある宇宙船に潜伏する『餓狼無道』の居場所を捕捉した。
 竜人を思わせる人の姿をとるこの『餓狼無道』は、銀河帝国で生み出されたプログラム生命体であり、それがオブリビオンとして具現化したものだ。
 ドラゴンの頭による食らいつき。プログラム生命体の演算能力を生かした正確なレーザー掃射。そして、不可視の遠隔操作型ナノマシンでの攻撃を行うことが確認されている。
 コアマシンは厳重に管理された区画にあり、その区画に入り口で敵を待ち構える形だ。
 相手はかなりの強敵であるが1体のみ。
 戦場となる宇宙船の通路もそれなりの広さがある場所なので、多人数で仕掛けて戦うことも十分できるだろう。

「以上ね。……皆の戦いに祝福を」
 戦場に向かう猟兵達送り出すセレインは皆の勝利を信じ、祈りを捧げるのである。

●コアマシンを狙うプログラム生命体
 ひたり、ひたり……。
 ゆったりとした茶色の衣装とフードを纏う人影。
 そいつは宇宙船の通路を歩く。
「ニンム。コアマシン、ハカイ――」
 機械音のような声を発するその人工生命体『餓狼無道』は怪しく瞳を輝かせ、厳重に守られた区画を目指す……。


なちゅい
 マスターのなちゅいです。
 第六猟兵初の戦争シナリオです。
 この時を待ちわびておりました。
 力の限りを尽くさせていただきます……!

 先日の受付開始状況を見て、現状の判断ですが、
 1日経過or20名の参加確認を目途に執筆を開始します。
 そこから先は間に合う範囲で受け付けます。
 イレギュラーがありましたら、マイページorツイッターで告知します。

 改めまして、こちらでは襲い来るボス『餓狼無道』の討伐を願います。
 それでは、よろしくお願いいたします……!

●こちらのシナリオについて
 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
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第1章 ボス戦 『餓狼無道』

POW   :    ライクアヒュドラ
自身の身体部位ひとつを【ドラゴン】の頭部に変形し、噛みつき攻撃で対象の生命力を奪い、自身を治療する。
SPD   :    キリングイカロス
【高速演算による正確な未来予測】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【急所を撃ち抜くレーザー】で攻撃する。
WIZ   :    デウス・エクス・マキナ
見えない【遠隔操作型ナノマシン】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。

イラスト:烏鷺山

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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はエクサ・カラーヌドです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

フィーナ・ステラガーデン
(アレンジ、アドリブ、連携大歓迎)
・心情
戦争のことは理解出来ているようで出来ていない
大きな戦いくらいの認識
宇宙とかよくわかんない
それはそうとお腹がすいた

・行動
あら?鉄で出来てるやつじゃなくてお肉ついてるのが相手なのね!
このトカゲおいしいのかしら?興味があるわね!
出来るかぎり他の猟兵と力を合わせて戦うわ!
【属性攻撃】である火球で放ちつつ
【ダッシュ】で距離を取りつつ戦うのを基本の戦い方とするわね!
【第六感】【聞き耳】を使ってナノマシンからの攻撃に火球で対応したり
回避したり【オーラ防御】を行うわ!
仲間の攻撃に合わせてUCを使って援護を行うわよ!


黒玻璃・ミコ
◆心情
おや、カテゴリードラゴ・・みたいな敵ですね
人工生命体を喰らった場合、どんな味がするのでしょうか?

◆行動
【黒竜の恩寵】で防御力UP
他の猟兵の方々と連携し
私は陽動役として敢えて目立つ様に突貫です
迎撃してきそうな場所を【戦闘知識】と【拠点防御】で予想し
軽く挑発して私へ【おびき寄せ】ましょう
【第六感】を備えた私を易々と落とせると思いましたか?
貴方が抵抗すればするほど私の傷を癒す【生命力吸収】と
因果応報たる【カウンター】は猛威を奮うのです
止めは【気合い】を入れて【怪力】を込め
【毒使い】による腐食毒を塗った飛槍で【串刺し】にしましょう

◆補足
アドリブ、他の猟兵さんとの連携大歓迎


リュシカ・シュテーイン
うぅ、この世界はぁ、いつ来ても足元が不安でぇ、慣れませんねぇ……。

私はぁ、【援護射撃】【視力】【スナイパー】でぇ、皆さんを後方から支援しますよぉ。
こんな整理された船の中ではぁ、石なんて確保出来そうにありませんしぃ、自前でかなり多くのビー玉ほどの鉄鉱石に爆破のルーンを籠めぇ、小さな爆発を起こす爆破の法石をスリングで投擲してぇ、攻撃しますよぉ。
相手からの攻撃はぁ、一旦攻撃を中断して【見切り】で回避しながらぁ、また距離をとりますよぉ。
これでもエルフですのでぇ。

うぅ、小さくても出費は出費なんですよねぇ。
外すとそれだけ出費がぁ、いえぇ、お船も爆発させてしまうと困りますのでぇ……集中させていただきますよ。


ジョー・グラム
むさ苦しい恰好しやがって。もう少し格好つけたらどうだい?

まずは熱線銃で攻撃して相手を削る。
仲間の動きを援護するようにして射撃で。
相手が隙を見せたらガジェットショータイムで攻めるぜ。
今回のガジェットは相手を凍らせる冷凍砲だ。
「大人しく寝ててもらうぜ、トカゲ野郎!」

連係して攻められるように声をかけていく


ゼイル・パックルード
一体で来るとは舐められたものだな、それとも人員は案外不足してるのかね?
まぁ、何人来ようがやることに変わりはないけどな。目の前の敵を殺すだけだ。

【POW】
サムライブレイドとルーンソードを用いて【2回攻撃】などて戦う。
プログラム生命体ってよくわからねぇけど、雷の【属性攻撃】を混じらわせておくか。なんか狂ったりすればもうけくらいの気持ちだ。
注意して相手の身体がドラゴンになるところは注意しておく、そして噛みつかれそうになった部分を【見切り】、もしくは噛みつかれたらその部分からブレイズフレイムで炎を出して敵を燃やす。もちろん倒れるまで炎は消さない。苦しんだならそこを更に追撃するかな。


嶋野・輝彦
削り役、捨て石そんな人間が必要なら俺の役目だよ

【第六感】で餓狼無道の動きを予測
【先制攻撃】【だまし討ち】【覚悟】【激痛耐性】でダメージ顧みず突撃
【怪力】で攻撃が外れない様に押さえ込みながら
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で攻撃

自爆特攻のつもりかって?素人がやる事だ、そのくらいで上等だろ?
その後も【怪力】で逃げられない様に抑え込みながら(【第六感】で相手の動きを察知した方が逃げられにくいならそれも入れる)
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で
【覚悟】【激痛耐性】で耐えながら攻撃
不可視の攻撃?見えなくてもなぁ腹括ってりゃ痛いで終わりよ

死にかけたら置き土産に戦場の亡霊
削ったぜ、後は頼んだ


トリテレイア・ゼロナイン
銀河帝国…記憶はありませんがかつての同胞とも言える相手との大規模作戦、宿縁じみたものを感じます
ですが力なき人々を守るため、宇宙を駆ける騎士として立ち塞がりましょう

プログラム生命体…厄介な相手ですがやることは変わりません
レーザーやナノマシンから後衛の味方を「かばう」ことで援護します
見えなくとも移動することによる空気の振動はセンサーで「見切る」ことが可能なはずです

接近戦になれば敵が噛みついてくるでしょうがそこが狙い目、「盾受け」し口の中に「怪力」でつっかえ棒のように盾を押し込み、動きを封じたうえで腕部に格納していた銃器を至近距離で叩き込んでやりましょう


イディオム・マギニアナ
「見た目龍なのに名前が狼とは奇怪なヤツっすね!」
「銀河皇帝のところに攻め込むためにもこっちの戦力を削られるわけにはいかないっす。
だからコアマシンは破壊させないっすよー!!」

相手が強くたって皆で力を合わせればきっと勝てるっす。
他の子達と連携して隙を見て攻撃していくっす。

呪戦術【黒骸】を使って骸人形を展開するっす。
相手はかなり強力って話っすから最初から合体させるっす。
この前14体出せるようになったっすから10体合体を1体と
撹乱用に2体合体を2体っすかねー。
2体合体のほうはすぐやられちゃいそうでちょっと可哀そうっすけど
10体合体のためっす。我慢するっす。

僕もこの魔法剣【闇纏】の呪属性で攻撃してくっす


クネウス・ウィギンシティ
アドリブ&絡み歓迎

「エンジニアである私のデバックが必要なようですね」

【POW】
方針:敵 POW UCをサイボーグの機械化部位である左腕で受けながら、ゼロ距離射撃で『餓狼無道』にアームドフォートを叩き込む
技能:(UC)零距離射撃・視力・スナイパー・一斉発射

(敵POW UC対抗)
「この機械化された左腕で良かれば、好きに噛むと良いでしょう」

(自 ユーベル・コード)
「コイツはお返しです。この距離ならば万が一にも外しはしません、『ZERO-DISTANCE SHOOT』」

(他猟兵に)
「オトリになります。後はお任せします、最悪 後で修理出来るので巻き込んで貰って結構です」


マスター・カオス
フハハハ…我が名は、グランドフォースに導かれし、世界征服を企む秘密結社オリュンポスが大幹部、マスター・カオス!

ほう…帝国の工作員の話は聞いていたが、プログラム生命体か。
我々がかつての「解放軍」のようにして動こうとする以上、奴らもまた黙っていない…いや、同じ轍を踏もうとはすまい。

敵の攻撃がみえないというのなら、まとめて薙ぎ払えばいいだけのこと!
グランドフォースの意志に逆らった愚か者に我がフォースの力の一端を示してくれよう!

敵の攻撃を見切り、回避しつつお返しにとカウンターを狙い味方の攻撃に繋がる様に、「十二神ノ蹂躙」にて敵の動きを封じ込めます。



●コアマシンを守れ!
 スペースシップワールド。
 この世界で繰り広げられる戦いへと、猟兵達は身を投じていく。
「うぅ、この世界はぁ、いつ来ても足元が不安でぇ、慣れませんねぇ……」
 エルフのリュシカ・シュテーイン(StoneWitch・f00717)は、宇宙船に乗るこの感覚に戸惑いを隠せない。
「銀河帝国……」
 巨躯を持つウォーマシン、白い髪に白い肌を持つトリテレイア・ゼロナイン(紛い物の機械騎士・f04141)は休止した以前の記憶データを失っているが、それでも何か感じるものがあるらしく。
「記憶はありませんが、かつての同胞とも言える相手との大規模作戦、宿縁じみたものを感じます」
 力なき者達を守る為、そして、宇宙を駆ける騎士として、こちらへと近づいてくる敵の前へとトリテレイアは立ち塞がる。

 ひたり、ひたり……。
 向かい来るオブリビオンはドラゴンの足で冷たい宇宙船の床を歩いてやってくる。
 それは、茶色のフードにローブを纏う竜人の姿だった。
「あら? 鉄で出来てるやつじゃなくて、お肉ついてるのが相手なのね!」
 金髪のウィザード、フィーナ・ステラガーデン(月をも焦がす・f03500)はその相手に赤い瞳を輝かせる。
「このトカゲおいしいのかしら? 興味があるわね!」
 ダンピールの血を引いていることもあり、フィーナはその血の味に興味を抱いていたようだ。
「ニンム。コアマシン、ハカイ――」
 ただ、そいつは機械音声のような声を上げ、猟兵達を威嚇してくる。
「おや、カテゴリードラゴ……みたいな敵ですね」
 人の容をしたブラックタールの黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)は、そう相手を目視で捉える。
 相手は人工生命体。それを喰らえば、どんな味がするのかとミコもまた興味を抱く。
「フハハハ……」
 そこで、猟兵の中から低い声で笑う男の姿が。
「我が名は、グランドフォースに導かれし、世界征服を企む秘密結社オリュンポスが大幹部、マスター・カオス!」
 ……いや、確かに男性の声ではあるが、その本体は白いマスク、マスター・カオス(秘密結社オリュンポスの大幹部・f00535)だ。
「ほう……帝国の工作員の話は聞いていたが、プログラム生命体か」
 黒い鎧を纏う怪しい風貌をしたマスターは、目の前の相手が如何なる敵かと値踏みしていたようだ。
 ただ、そんな敵に興味を抱く者ばかりではない。
 頭に渦巻く角を生やすキマイラの魔女、イディオム・マギニアナ(黒剣魔女・f12622)は顔をしかめて。
「見た目龍なのに、名前が狼とは奇怪なヤツっすね!」
「むさ苦しい恰好しやがって。もう少し格好つけたらどうだい?」
「――――」
 片手を常にポケットに突っ込むジョー・グラム(サイボーグのブラスターガンナー・f02723)は事もなげに相手へと言い放つが、相手からは反応がない。
「一体で来るとは、舐められたものだな」
 ゼイル・パックルード(火裂・f02162)は皮肉めいた口調で相手に呼びかける。
 ――それとも、銀河帝国も人員は案外不足なのか、と。
「ワレタンキデ、ジュウブンダ――」
 生物の感情らしきものを見せぬ相手はそっけなく言葉を返し、こちらの能力の分析を始めていたようだ。
「まぁ、何人来ようが、やることに変わりはないけどな」
 目の前の敵は殺すだけ。ゼイルは両手で2本の刃を抜き、構える。
「銀河皇帝のところに攻め込むためにも、こっちの戦力を削られるわけにはいかないっす」
 一隻であろうと、宇宙船を落とされるわけにはいかない。
 イディオムは呪戦術【黒骸】を展開しつつ、オブリビオンへと言い放つ。
「だから、コアマシンは破壊させないっすよー!!」
「ニンムヲ、スイコウスル――!」
 感情のこもらぬ声を発する敵へ、猟兵達は一気に攻勢をかけていく。

●プログラム生命体『餓狼無道』
 前方へと跳躍してくる餓狼無道。
 そいつ目掛け、飛び掛かっていく猟兵達。
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第壱の竜よ!」
 ミコは自らを黒竜の鱗で強化し、相手のおびき寄せに当たる。
 他にも、壁役、陽動役となるよう考えるメンバーもいたようだが、一旦は様子見。まずはこの場をミコに託す。
 大きく口を開き、かぶりついてくる敵。
 だが、戦闘知識を駆使するミコは事もなげに受け止め、相手へと言い放つ。
「【第六感】を備えた私を、易々と落とせると思いましたか?」
 そうして、彼女が相手の気を引く間に、ジョーが熱線銃で敵の体を射抜いていった。
「今だぜ」
 ジョーが仲間に促すと、ゼイルが『サムライブレイド』と『ルーンソード』両手に握り、餓狼無道へと肉薄する。
 相手がプログラム生命体であるという存在定義そのものがいまいちつかめぬゼイルだが、とりあえず、両手の刃に雷の力を付与した斬撃でエラーを起こせば儲け……といった心持ちで斬りかかっていく。
「相手が強くたって、皆で力を合わせればきっと勝てるっす」
 連携が途切れぬよう、イディオムは先に呼び出した【黒骸】達を合体させた。
「行くっすよー、黒骸達ー!」
 彼女が呼び出した黒骸は14体。それらをそれぞれ、10体、2体、2体で合体させていく。
 『10』と書かれた【骸人形】がメインで攻撃を仕掛け、胴に『2』と書かれた2体は撹乱用。
「ちょっと可哀そうっすけど、10体合体のためっす。我慢するっす」
 撹乱用2体はイディオムの想像通り、比較的早いタイミングで敵のレーザーに撃ち抜かれてしまっていた。
 そのすぐ横を、フィーナがダッシュしていく。
 世界規模の戦争に身を投じているにもかかわらず、フィーナはこの戦いについてほとんど認識してはいない。
 そもそも、彼女にとっては、「宇宙ってなんだよ」という程度の認識らしい。
「皆と戦って、勝てればいいのよ!」
 叫ぶ彼女は、ウィザードロッドの先端を敵に向け、燃え上がる火球を放っていた。
 それを浴びた餓狼無道へ、ほぼ同時にリュシカが仕掛ける。
「こんな整理された船の中ではぁ、石なんて確保出来そうにありませんしぃ……」
 地上なら、小石の一つも落ちていてもおかしくないが、さすがに宇宙船にそれは期待できない。
 その為、リュシカは自前で用意していた小さな鉄鉱石に爆破のルーンを込めてスリングで投擲し、命中した敵へと爆撃を浴びせかける。
「うぅ、小さくても、出費は出費なんですよねぇ」
 外すとそれだけの石を使ってしまい、出費がかさむ……と考えかけ、リュシカは首を振る。
「いえぇ、お船も爆発させてしまうと困りますのでぇ……」
 狙いを外さぬよう、リュシカはしっかりと集中して投擲していたようだ。
「エンジニアである私のデバックが必要なようですね」
 援護に駆け付けた、クネウス・ウィギンシティ(鋼鉄のエンジニア・f02209)はエンジニアだ。
 相手がプログラム生命体というならば、彼にとってこの戦いはバグとりと同じ感覚なのだろう。
 仲間達が抑えてくれる敵だが、至近距離まで近づくならば話は別。
「この機械化された左腕で良ければ、好きに噛むと良いでしょう」
 相手が大きく竜の口で噛みついてくるのを、クネウスは機械化した左腕で受け止めた。
 だが、彼もただ噛まれはしない。
「コイツはお返しです。この距離ならば、万が一にも外しはしません」
 彼はアームドフォートの砲口を直接、敵の体へとつけて。
「『ZERO-DISTANCE SHOOT』」
 至近から、超高速かつ大威力の一撃を浴びせかけていく。
「グウウッ」
 いくら相手がタフな体を持つとはいえ、ダメージは小さくないはずだ。
 『餓狼無道』は陽動するミコの相手をひとまず後に回すことにし、視線を逸らす。
 その先からは、無精ひげを生やすオールバックの嶋野・輝彦(人間の戦場傭兵・f04223)が相手へと飛び掛かる。
「削り役、捨て石……そんな人間が必要なら俺の役目だよ」
 すでに第六感で相手の動きを予測していた彼は、捨て身で巨大斧の刃を振り下ろす。
 どう見ても自爆特攻だが、戦闘は素人である輝彦のこと。そのくらいは上等という心づもりで攻撃を仕掛けていく。
 ただ、この場で戦うのは輝彦一人ではない。仲間を庇うべく、トリテレイアが身構えていた。
「プログラム生命体……厄介な相手ですが、やることは変わりません」
 刹那の間に、敵は不可視のナノマシンを放ってきた。
 それらに接近されれば、気づかぬうちに攻撃を受ける危険がある。
 しかしながら、トリテレイアも空気の振動をセンサーで感じ取り、しっかりと見切って殴打を受け止めて見せた。
 そんな中、敵を見ていたマスターは思う。
(「我々がかつての「解放軍」のようにして動こうとする以上、奴らもまた黙っていない……いや、同じ轍を踏もうとはすまい」)
 片腕を伸ばした彼は、無駄に光り輝く電撃を展開して。
「敵の攻撃がみえないというのなら、まとめて薙ぎ払えばいいだけのこと!」
 マスターはそのまま雷轟電撃を発し、相手の体を感電させた。
「グオオオオッ――!」
 しかしながら、『餓狼無道』も単騎で送り込まれるだけのことはある。
 雷撃に耐えきってなお、高速演算によって未来予測を行い、猟兵達へとレーザーを放射してくるのだった。

●連携をとって攻勢を!
 前方での牽制役、援護、後方支援。
 猟兵達は役割分担をしつつ連携し、竜人の姿をしたプログラム生命体『餓狼無道』の討伐を目指す。
 複数人にとりつかれる状況とあって、敵も振り払おうと噛みついてくる。
 トリテレイアはその顔面を『重質量大型シールド』で防いだ上、怪力を活かして相手の口へとその盾を押し込む。
「ウグ……」
 動きを封じた相手へ、彼は腕部に格納していた『多目的速射砲』を至近距離で叩き込んでいく。
 輝彦も我が身を顧みず、相手の放つナノマシンに殴打されながらも激痛に耐えて。
「見えなくてもなぁ、腹括ってりゃ痛いで終わりよ」
 しっかりと、ウォーハンマーで反撃を叩き込んでいった。
 だが、これだけ攻撃をしていても、なかなか敵が倒れる気配はない。
 そこで、クネウスが仲間達へと提案を持ち掛ける。
「オトリになります。後はお任せします」
 サイボーグである彼は、最悪後で修理ができると話す。
 再度飛び込むクネウスが再度零距離での射撃を浴びせかけようとすると、餓狼無道もその狙いを素早く演算で察して。
「サセヌ……」
 後方へと飛び退いて逃れようとするが、クネウスは追いすがる。
 示し合わせるこの場の猟兵達は、一斉に攻撃を仕掛けていく。
「グランドフォースの意志に逆らった愚か者に、我がフォースの力の一端を示してくれよう!」
 マスターが再度、突き出す右手の手のひらから雷撃を発し、敵へと浴びせかけると、フィーナは相手のナノマシンの動きを察し、相手を睨みつける。
「止まれって、言ってんでしょ!!」
「グ……」
 フィーナの邪眼で硬直した敵へ、リュシカが狙い違わず命中させた爆破の宝石を爆発させる。
 間髪入れず、10体合体の【闇纏】が特攻し、イディオムが呪いの力を纏わせた魔法剣【闇纏】で敵の体を切り裂く。
「大人しく寝ててもらうぜ、トカゲ野郎!」
 相手に叫びかけることで、ジョーは自らが仲間に攻撃することを示す。
 その上でガジェットを冷凍砲として召喚したジョーは、発車した一撃で相手の体を凍り付かせていく。
 ある程度態勢を立て直したミコは気合を入れて怪力を籠め、腐食毒を塗った飛槍を投げ飛ばして相手の胴体を貫いた。
「グ……カクナルウエハ……!」
 ここまで追い込まれるとは、餓狼無道も想像していなかったらしい。
 その両目からコアマシンのある区画目掛けてレーザーを発していくが、そちらへと回り込んだ輝彦がその身で受け止めてみせた。
「削ったぜ、後は頼んだ」
 瀕死の重傷を負う彼の頭上に、戦場の亡霊が浮かび上がる。
 それは輝彦と同様に、巨大斧や金槌を相手へと叩き込んでいく。
 相手もまた瀕死と見て、ゼイルが止めと攻め入る。
 だが、餓狼無道は最後の悪あがきとばかりに大きく食らいてくる。
 肩を噛みつかれたゼイルはそこへと地獄の炎を着火し、相手の体を燃え上がらせた。
「グ、グガアアアアアアッ……!」
 その地獄の炎によって、ようやく餓狼無道の体が崩れ落ちていく。
 想像以上の強さを持っていたプログラム生命体『餓狼無道』。
 それを撃破し、猟兵達はこの船のコアマシンを守り切ることに成功した。
 メンバー達が一息つく中、ぐーという可愛らしい音が。
「それは、そうとお腹がすいた」
 相手を食べ損ねたフィーナのそんな一言に、仲間達からは笑い声が上がっていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月05日
宿敵 『餓狼無道』 を撃破!


挿絵イラスト