蛮族王、エルフの森を焼き討ちせんとす
聖なる森が赤く熱を放って輝いている。
「どうしてこんな事に……?」
少し前、妙なメイドがエルフの森を焼き回っていたと噂で聞き及んだ。
そのメイドは猟兵と呼ばれる冒険者達に討伐されたとも。
だが、目の前の蛮族王は、そのメイドと同じことを私の目の前でやってみせた。
私の故郷が……燃えてゆく……!
「ほう? 生き残りがいたか」
蛮族王は私の髪を掴み上げる。
もう私に抵抗する気力も体力もなかった。
このまま殺されるんだろう、そう思ってた。
だが、蛮族王はニタリを口元を愉悦で歪ませると、こう言い放った。
「喜べ。貴様を我が奴隷の一員に加えてやる。今から貴様は、俺の道具だ」
次の瞬間、私の身体は縄で簀巻きにされたかと思えば、蛮族王の駆る馬に引きずられていた。
「まずは耐久度を確認しなくては。屈強な奴隷を集めて、最強のオブリビオン兵団を作るのが我が目的。森を焼く意思を引き継いだのは、その手段に過ぎん」
「ぎゃああぁぁーッ!?」
ああ、まだ殺されたほうがマシだ。いや、いずれ殺してオブリビオンにするのか。
早く、誰か助けてくれ、猟兵と呼ばれる凄腕の冒険者達――!
予知をグリモアから投影し終えた蛇塚・レモン(蛇神憑きの金色巫女・f05152)の顔が怒りで歪む。
「アックス&ウィザーズでのエルフの森の焼き討ちは、首謀者の猟書家『チーフメイド・アレキサンドライト』が討たれた今も、様々なオブリビオンが意思を引き継いで継続中だよ……。これはそのひとつに過ぎない。今すぐ転送するから、急いで準備してっ! 今なら襲撃開始直後にギリギリ間に合うはずだからっ!」
レモンは転送準備を進める傍ら、任務に向かう猟兵達へ資料を配布する。
そこには【エルフだけが住むツリーハウス群……通称エルフの森の中には、『世界樹イルミンスール』から株分けされた『聖なる木』が存在している】点と、【その『聖なる木』は決して燃えないため、森全体を焼くことで発見しやすくすることで、天上界への到達への手掛かりを掴もうとしている】旨が書かれていた。
「敵は蛮族を率いる王の軍隊だよっ! みんな、スペースシップワールドのアームドフォートを装着したビジュアルをしているよっ! 勿論、使いこなしてくるから注意してっ!」
とはいえ、エルフの森は迷いの森。
焼き討ちするとはいえ、土地勘がない彼らが一気に火の手を広げることは難しい。
そこが今回の狙う目だと、レモンは断言した。
「地元のエルフ達の案内と協力を得ることで、森の中での奇襲や迅速な消火活動が可能になるよっ! 転送先はエルフの森の中の村に設定したから、急いで話を取り付けてみてねっ?」
もし負けてしまえば、エルフ達は皆殺しにされ、オブリビオンとして蛮族王の奴隷兵として加えられてしまう。何としてでも阻止せねばならない。
「猟書家の侵攻を完全に防ぐためには、骸の月を完全に押し返すしか方法がないっぽい! 大天使ブラキエルを引きずり出すためにも、絶対に負けないでねっ!」
レモンの頭上で輝くグリモアが、猟兵達をアックス&ウィザーズのエルフの森の村へ誘う――ッ!
七転 十五起
エルフの森はこれまで何ヘクタール焼かれたのでしょうか。
今回も焼かれますので、どうか阻止願います。
なぎてんはねおきです。
●プレイングボーナス(全章共通)……エルフ達と協力し、共に戦う。
『第一章』
他種族にとって、エルフの森は迷いの森であり、彼らの案内なしでは『聖なる木』へ辿り着くことは出来ません(だからこそ、森全体を敵は焼こうとしています)。
これはつまり、エルフ達の手を借りれば、半ば一方的に攻撃を仕掛けたり、奇襲を成功させることも出来てしまうのです! これはやらない手はありません!
素早く撃破すれば、森の延焼を最小限に食い止めることが出来るでしょう。
『第二章』
エルフ達の弓矢の援護射撃を得ながら、蛮族王と戦います。
彼らへの指示は、プレイングに明記していただきますよう、お願いします。
それでは、皆様の熱いプレイングをお待ちしております!
第1章 集団戦
『血の一族』
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POW : 聖魔伏滅拳
【破魔の力を込めた拳】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD : 聖魔伏滅斬
【破魔の力を封じた剣や斧】が命中した対象を切断する。
WIZ : 血の福印
【自らの血】が命中した対象を高速治療するが、自身は疲労する。更に疲労すれば、複数同時の高速治療も可能。
イラスト:FMI
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
SPD
エルフの森が焼かれる事件はかなりの頻度と聞いている
俺は今回が初めてだけど少しでもその被害、少なくしなきゃな…
転送されたら早速エルフ達に協力を申し出る
今までに数えきれないくらいの事件が起きているから、多分説明は簡単でも通じそうな気がするな
エルフに協力してもらって敵への奇襲を仕掛ける
時間が惜しいから俺が抱えていくか、背に乗ってもらうか、かな
一陣の風、疾風怒濤を発動
自身と同行するエルフを覆うように【オーラ防御】を纏わせ風圧を軽減する
その上で可能な限りの速度でもって移動を開始
敵が目視出来たら先手必勝で仕掛ける
【レーザー射撃】【誘導弾】の【乱れ撃ち】で敵を遠距離から一方的にタコ殴り
馬県・義透
四人で一人の複合型悪霊。生前は戦友。
第一『疾き者』唯一忍者
一人称:私 のほほん
武器:漆黒風
…そういえば、何度そのメイド猟書家と交戦したんでしょうね、私。
やることは変わりませんよねー。
誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか。
さてー、エルフの方の手を借りましてー。案内お願いします。一方的に攻撃しかけたいんですよねー。あ、迷彩兼ねた防御用結界張りますねー。
早業での風属性攻撃+指定UCで、漆黒風を急所狙いの投擲。
一投一投、居場所を変えつつの投擲にしますから、どこにいるかわからないでしょうね。
念のため、四天霊障で炎も遮断します。
森は忍びの得意とする地形ですよ?遅れをとるわけ、ないじゃないですかー。
カシム・ディーン
エルフの美女達のエロい歓待を受ける為にも助けるぞ!
「ブレないねご主人サマ!メルシーも興味ありだけど!その為には」
完璧に助けるぞ!葬式ムードの歓待なんぞ冗談じゃない!
【情報収集・視力・戦闘知識】
強化された視力と周囲の魔力探知
煙等や音からエルフの位置と敵の場所の把握
戦況も確認
UC起動
3体合体させたのにメルシー乗せ
【属性攻撃・迷彩】
水属性を全員に付与
3マンセルで散開っ!
スマホで情報確認しつつ
燃えてる所は水のブレスで鎮火
敵は【捕食】
エルフは【念動力】による障壁で護衛
必要時は合体
エルフを見つけたら合流
鎮火と追い詰められてる人達の情報を確認し救出と殲滅
【二回攻撃・切断・スナイパー】
水流で襲撃
接近し切断
グリモア猟兵による転送によって、猟兵達はエルフの村へと訪れた。
突然現れた珍客に、エルフ達は警戒心半分興味深そうに視線を向ける。
そこへ、村の長らしきエルフが猟兵達の元へ歩み寄ってきた。
その腰元には鞘に収められた剣が差されている。
「ここはエルフ以外の種族は辿り着けない聖なる森の村。はて、どのような魔法で此方へ?」
「突然の訪問、驚かせてしまい申し訳ありません。ですが、俺達は敵ではありません」
鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)は退魔刀『迅雷』を鞘ごと目の前に差し出して身を屈めた。
「この村の長とお見受けします。俺達は猟兵です。この森に迫る蛮族達の手から皆さんを守るべく、はるか遠方から駆け付けてきました」
「長、これはもしや……?」
里長の側近が何かを察したようだ。
それに長も静かに頷く。
「森の焼き討ち……相違ないか?」
「話が早くて、助かりますー」
鳳凰院の真横でのほほんと笑顔をたたえる馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)――の中の四悪霊がひとつ、第一『疾き者』が安堵した。
「以前は緑の宝石で出来たメイド猟書家が行っていた悪事ですがー、メイド猟書家亡き後もオブリビオン達が意志を引き継いで行っているのですよー」
「理解した。故に、別のオブリビオンの軍勢が我々の森に火を放とうとしているのか。とうとう我々のところにもか……」
「そうなんですよー、困ったことに。……これ以上、誰かの故郷を滅ぼさせてたまるか」
一瞬、憤怒を言葉に滲ませる『疾き者』。
「エルフの森が焼かれる事件は、かなりの頻度と聞いてます。俺は今回が初めてだけど少しでもその被害、少なくしなきゃって思ってます」
鳳凰院は誠意を籠めて里長に思いの丈をぶつけた。
「エルフの皆さんにとって、この森は故郷であり生きる糧でもあるはず。それを灰燼に帰すわけにはいきません。どうか、共闘していただけませんか?」
真っ直ぐな想いを向けられた里長は、ゆっくりと頷いた。
「無論。協力を惜しまないと明言しよう」
「よっし! エルフの美女達のエロい歓待を受ける為にも、僕はこの森を助けるぞ!」
「ブレないねご主人サマ! メルシーも美少女・美男子なエルフに興味ありだけど!」
里長の言葉に歓喜するアホアホコンビことカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)と相棒であるキャバリアの界導神機『メルクリウス』……が姿を変えた美少女メルシーの2人。
これに鳳凰院は苦笑いを浮かべ、馬県の四悪霊達は度し難いと目を細めてしまう。
「あ、はははは……。カシムさんとメルシーさんは、噂に違わず自由ですね……」
「まぁ、欲望は時に勝利の執念を生みますが、程々にして下さいねー」
2人はカシムから距離を保ったまま言葉を投げ掛ける。
更には周囲のエルフからもドン引きされるアホアホコンビ。
「ねえご主人サマ? もしかしなくても、メルシー達の第一印象って最悪だったりする?」
「HAHAHA! この程度のユーモア、長命なエルフ達なら理解してもらえるはず……」
「おいお前達。この2名を捕縛して地下牢へ放り込め。村の者らに手出しはさせん」
里長の言葉にカシムが震え上がった。
「すんませんしたぁ! ちょっと出来心が口から漏れ出ただけなんです! 真面目に闘うので堪忍して下さい! この通りです! メルシー、お前も頭下げやがれ! 何でもするから許して下さい!」
カシムとメルシーが頭を下げ、どうにか2人はエルフから最低限の支援を受けることが出来るようになったのだった。
かくして、猟兵とエルフ達による防衛戦線が築かれる運びとなった。
「時間が惜しいですね。カシムさん、聞いた話ではメルシーさんの正体はキャバリアだそうで。エルフの皆さんを乗せてもらえませんか?」
「え、なんでその話を……って、ああ、似たようなのが最近多いですからね。いいでしょう、完璧に助けるためにも、協力しますよ。戻ってきてお葬式ムードなんて御免ですからね」
「ってことで、メルシー大☆変☆身!」
ペカーッと美少女の全身が光り輝くと、白銀のスライム姿に変化した後に、その体積が膨張して体高5mの白銀機神に大変身する。
「これは見事ですねー。さっきの頭のおかしい発言をしていた女の子と同じ存在だは思えませんねー」
「えっと、その件については僕もほとほと困り果ててます……毎日がカオスでしてってか、ほんとさっきはすんませんした! 戦果挙げるんでマジで許してくれません?」
「それ、口先だけじゃないことを祈ってますねー?」
棒手裏剣『漆黒風』を握る『疾き者』がにこやかに走り出した。
どうやらエルフ達と一緒に先行するらしい。
「うわっ! あの人、キャバリアと同じくらいの速度が出てるね!?」
忍者である『疾き者』の先駆けに、鳳凰院は召喚したキャバリア『ルクス・テネブラエ』を低空飛行させながら付いてゆく。その速度は音速を超えている。つまり、馬県も音速以上の速度で地を駆けていた。忍者すごい。
天使と悪魔の翼を持つキャバリアの背には、武装したエルフ達が50名前後乗っかっている。メルクリウスもスラスター推力で森の中を掻い潜りながら、エルフ達の案内を受けて突き進む。
しばらくして、鳳凰院とカシムはキャバリアから降り立ち、ゲリラ戦の準備に取り掛かった。
「さっき、上空から見えたけど、森の入口あたりで火の手が上がってたよ。焼き討ちが始まってる!」
鳳凰院の言葉に『疾き者』が言葉を継いだ。
「エルフの皆さんの話だと、入り口から進むとこの道に出るそうですー」
「メルシー、カドゥケウスを僕に寄越せ。あと魔力感知で敵までの距離をARモニタで映せ」
「ラジャったよ、ご主人サマ♪」
メルシーは人間サイズに縮小させたRBS万能魔術砲撃兵装『カドゥケウス』をカシムに手渡すと、空間にこの森の地図を表示させてみせる。
未知の魔術にエルフ達はどよめき、空間を注視する。
「この赤い点が敵部隊だよ! あと接敵までおよそ800mってとこかな?」
「まもなくですね……。皆さん、物陰に隠れましょう!」
鳳凰院の号令に、エルフ達は木陰に身を潜め始めた。
「あ、迷彩兼ねた防御用結界張りますねー」
更に『疾き者』が周囲の木々に結界を張り巡らせ、敵の認知機能を低下させると同時に障害物の耐久度を向上させた。これで火の手が上がっても、結界によって延焼を阻止できる算段だ。
カシムは手駒を増やすべく、ユーベルコードでカスタマイズした帝竜ダイウルゴスの破片達を召喚する。
「万物の根源よ……帝竜眼よ……文明を構成せしめし竜の力を示せ……!」
103体のキャバリアサイズの竜を3体ごとに融合させて強化を図る。
その後、3体一組の11組のチームを結成させたうえに、不可視の迷彩フィールドを纏わせて周囲に待機させる。
合体時に余った1体は、メルシーを肩に乗せて木々の中に身を潜めた。
準備万端。奇襲の手筈が整った。
そこへ、何も知らない蛮族の部隊が進軍してきた。
篝火を持ち、自分達が巻き込まれないように注意しながら森に火を放ってゆく。
それを眺めるエルフ達は怒りで飛び出しそうになるも、鳳凰院が抑えて押し止める。
(今は耐えて下さい……! あとすこし、もう少し此方に接近したら、その怒りをぶつけて下さい……!)
小声でエルフ達に囁く鳳凰院もまた、目の前の非道に心臓の鼓動が早くなるのを自覚していた。
(許せない! 絶対に俺の手で食い止めてみせる!)
温厚な鳳凰院が本気で激怒していた。
そして遂に、奇襲開始地点まで蛮族達が脚を踏み込んだ。
途端、蛮族達を取り囲むように、木々の枝に乗ったエルフ達が顔を出す。その手には総じて、弦を引き絞った弓が握られている!
蛮族達は聞き慣れない言語で喚くも時既に遅し。
数多の矢が一極集中して死の風となって蛮族を射掛ける!
破魔の力を封じた剣や斧で応戦しようと試みる蛮族だが、所詮はリーチの長い矢の前では意味を成さない。
加えて、鳳凰院の放った光陣の呪札が光の棘の束を生み出し、容赦なく蛮族達の身体を刺し貫いてゆく!
「此処から先は通さない!」
ここで魔力を全て振り絞るつもりで呪札を何度も放る鳳凰院。
それに負けじと『疾き者』も、棒手裏剣を光学迷彩を発生させる認識阻害の結界内から繰り出した。
「私の早業、受けてみますー?」
ユーベルコード『それは風のように(ハヤキコトカゼノゴトク)』は、こちらの存在が的に気付かれていない場合、攻撃は必中する凄まじい効果を発揮する。
まさに忍者である『疾き者』の技量を遺憾なく発揮するのに相応しいユーベルコードだ。
「……そういえば、何度そのメイド猟書家と交戦したんでしょうね、私。敵が違うとはいえ、やることは変わりませんよねー」
一射ごとに森の中をエルフ達と共に駆け巡りながら、次から次へと棒手裏剣で蛮族達の急所を的確に貫く『疾き者』。
移動しながらの攻撃は、蛮族達を焦らせ、恐慌させ、冷静さを失わせる。
そこへ更なる脅威が蛮族達に襲いかかる。
カシムが召喚した小型ダイウルゴスのスリーマンセル11組の暴虐だ。
竜達は透明化したまま襲いかかれば、蛮族達は為す術もなく潰され、引き裂かれ、噛み砕かれてゆく。
返り血が透明化した竜達の輪郭を浮き上がらせ、不気味さをより増していた。
メルシーはというと、火を延焼させないように残りの1体と共に消火活動を行っていた。
「念動障壁は炎だって通さないよ!」
斥力による障壁であらゆる事象を弾き返しながら、竜の水のブレスで火を消してゆく。
「いいぞ、メルシー! 僕も手を休めるわけにはいきませんね?」
魔法光弾銃の銃口から、超高圧の水流魔法を発射させるカシム。
そのすさまじい水圧は、蛮族達の肉体を押し流して切断させるほどの威力を誇る。
ついでに火の勢いも弱められるので一石二鳥だ。
「どうやら口先だけではなかったようですねー? 私も本気出しましょうかー」
気分が高揚してきた『疾き者』は、より一層の俊敏さを発揮して敵を次々と屠ってゆくのであった。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
「森は忍びの得意とする地形ですよ? 遅れをとるわけ、ないじゃないですかー」
ほんわか微笑む馬県が棒手裏剣を乱射していると、森の別の場所から火の手が上がっていることに気が付く。どうやら蛮族の部隊は複数に分かれて進軍しているようだ。
だが、猟兵達だって数では負けていない。
馬県は他の猟兵達の活躍を信じ、木々の影からまた蛮族ひとりを射抜いてみせた。
「――さて、行きますか」
別の場所から上がった黒煙を眺めて、白い制服を着た少女のような幼い外見の女性が酒を呷る。他の猟兵達もエルフと随伴して迎撃へと向かってゆく。
森のゲリラ戦は第2ラウンドにもつれ込む……!
アハト・アリスズナンバー
森の中ならば奇襲するには持ってこいでしょうね。
視界が開けないから焼く、というのは大軍隊がやる方法。ですが、彼らはゲリラ戦というものを知らないと見える。
そういう事で、エルフの皆さん猟兵です。どんな馬鹿でも出来る森の中を走るやつらを倒す方法を伝授いたします。
まずはエルフの皆さんに手頃な木の上に陣取ってもらいます。
更にユーベルコード起動。半分は地上で戦って、もう半分も木の上に。
地上部隊は第六感と瞬間的なリミッター解除で攻撃を除けつつ引き付ける。
火の手を上げようとする物から木の上部隊がレーザーライフルで暗殺しつつ、エルフの皆さんは残りの敵を打ち抜いてくださいな。
森の中で大群で行進なんて的ですよ。
ニクロム・チタノ
この綺麗な森の素晴らしさが分からないの?
ヒトの大切な故郷を踏みにじるヤツ等は許さない
エルフの皆さん力を貸してください、チタノ私に反抗の祝印を
ボクはチタノに乗ってヤツ等を周り込んで奇襲します、相手が驚いて隊列を崩したところに先代反抗者達が斬り込むので弓矢で援護お願いします。
これ以上悲しみは増やさない!
これより反抗を開始する
どうか反抗の竜チタノの加護と導きを
テラ・ウィンディア
UC即発動
…ヘカテ…魔術でエルフの人達の居場所と火事のヤバそうな所を探索頼む(無表情)
ヘカテ
「(あ…これ…テラ…沸点振り切ってる)了解です!」
死霊・精霊魔術で精霊達と死霊達の声から追い詰められてるエルフの捕捉
合流できればエルフ達と共に奇襲開始
お前等さぁ…エルフの森を焼くッてどういう意味か知ってるか?
(修羅と化すエルフ達
それは…「私達を残酷に八つ裂きにして下さい」って意味だぁ!
呪術で焼かれる苦痛を与え
テラ
重力フィールドを纏いエルフ達と共に虐殺連携
【二回攻撃・早業・串刺し・重量攻撃・遊撃・弾幕】
ガンドライドの弾幕でハチの巣に
逃げてきたのは直接襲い掛かり剣と太刀で切り刻み
容赦なく槍で串刺しにして蹂躙
蒼・霓虹
相手は他の世界の武装を…意趣混合な
所は此方側に似て来た気もしますね
ですが、ここまでした上
一般人の尊厳を汚す真似はこれ以上は
[POW]
エルフの皆様方の一人に協力を仰ぎ
安全の為に一緒に〈彩虹(戦車龍形態)〉さんに【騎乗】して頂きサポートをお願いしつつ【操縦&騎乗突撃】
【オーラ防御】と【激痛耐性】で備え
【悪路走破&推力移動】で森駆け回り
【高速詠唱】で〈虹水宝玉「ネオンアクアストライク」〉の【弾幕&砲撃】の【範囲攻撃】で強襲
攻撃は【第六感】で【見切り】回避し
隙見て【空中浮遊】でキャタピラ浮かしUC【高速詠唱】で【属性攻撃(氷)】込め【貫通攻撃】で【幸運】による急所狙い発射です
[アドリブ連携共闘大歓迎]
エルフの森の焼き討ちは、別方向からも行われていた。
前後を挟撃するような形で火の手が村へ近付いている。
しかし、猟兵達は焦る素振りを見せなかった。
「森の入口付近は、既に先発隊が向かってます。後詰は私達が向かえばまだ間に合うでしょう。問題ありません」
アハト・アリスズナンバー(8番目のアリス・f28285)がエルフ達に具申する。
「視界が開けないから焼く、というのは大軍隊がやる方法。ですが、彼らはゲリラ戦というものを知らないと見える。つまり、敵の進軍速度は極めて遅いはずです」
ましてや“迷いの森”であるエルフの森をむやみに突き進むのは自殺行為。
木々を焼き払ってから大軍を移動させなければ生還すら危うい。
「それだけ、蛮族達も森を恐れている証拠。森の中ならば奇襲するには持ってこいでしょうからね」
アハトの慧眼が戦況を読み解く。
村のエルフの戦士達は、彼女の洞察力に舌を巻いている。
「そういえば、相手は他の世界の武装を……意趣混合な所は此方側に似て来た気もしますね」
蛮族たちの所感を述べたのは、桃髪の竜神こと蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)だ。
「ですが、森の焼き討ちなどという卑劣極まりない行いまでした上、エルフの皆さんの尊厳を汚す真似、これ以上は看過できません」
相棒の虹色戦車竜『彩虹』も大きく頭を縦に振った。
エルフ達の心に寄り添う蒼の言葉は、彼らの信頼を勝ち取るに十分な効果を発揮した。
森のエルフ達の怒りに同調するのは、同じエルフのテラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)。
普段の快活な様子とは一変、今のテラは無表情だ。
「……ヘカテ……魔術で、エルフの人達の居場所と火事のヤバそうな所を探索頼む」
黒猫にそう告げると星刃剣『グランディア』と錆鞘之太刀を鞘から抜き払う。
目が血走るテラを見た黒猫ヘカテは、その威圧感に思わず身震いしてしまう。
(あ……テラ、沸点振り切れてる……)
「どうした? 早くやってくれ、ヘカテ……」
「テラ? その必要ないのです……民間人は火の手に近付いていませんし、戦士達も先発隊以外はみな此処にいます。火の手自体もまだそれほど大きくないですし、今なら現場に急行して消火も可能です……」
「……そうか。なら早く行くぞ。エルフのみんな、道案内を頼む……」
そう言ってひとり駆け出すテラ。
「ちょっと、待ってくださいよ、テラ!? ああもう、冷静さを欠いてますね……!」
黒猫とエルフ達が慌てて彼女の背を追い掛けてゆく。
一方、別の意味で敵へ怒りを覚える猟兵がいた。
「この綺麗な森の素晴らしさが分からないの? ヒトの大切な故郷を踏みにじるヤツ等は許さない……!」
転送直後に目の当たりにした大自然に感動を覚えたニクロム・チタノ(反抗者・f32208)――本名“紅・明日香“は、半分だけの仮面越しに眺める新緑を焼き払う無粋な敵を嘆き、同時に許せなかった。
「エルフの皆さん、力を貸してください。皆さんが反抗を望むなら、反抗の竜チタノの加護と導きがもたらされるでしょう」
反抗の竜チタノは、彼女に宿る守護霊だ。
チタノに見初められた紅は、実験施設で覚醒して猟兵へと至ったのだ。
「いくよチタノ。これより反抗を開始する……!」
召喚した反抗の竜の背にまたがり、森の中をニクロムは突き進み始めた。
「私達もテラさんの後を追いましょうか」
「そうしましょう。テラさんが心配です……」
アハトと蒼も、テラの暴走を危惧しつつ、火の手の上がる方角へ急行していった。
「テラ! 落ち着いて下さい! せっかくの奇襲の好機を不意にするつもりですか!?」
前を疾走するテラの背に制止を求めるヘカテ。
「……おれは冷静だ……この上なく気分が落ち着いている……」
テラの低い声は、どう聞いても怒りで我を忘れているようであった。
黒猫ヘカテは呆れ返り、半ば強制的にテラの魔力を吸い上げ始めた。
「すいません、テラ……ちょっと魔力を回して下さい」
「な、なにを……ぅぐ……!」
突然の脱力感に、テラの足が止まった。
魔力を吸い上げたヘカテは、黒猫姿から黒髪の美少女へと姿を変える。
そのままツカツカと主に歩み寄ると、勢いよくテラの頬を叩いてみせた。
「っ!? ヘカ、テ……?」
「いい加減にして下さい! ……同胞の危機を憂う気持ちは分かりますが、そのまま突貫してしまったら地形の優位性を損ないます!」
「うるさい……! 奇襲できるなら、このまま敵中へ突貫してしまえば……!」
「言いたくないですが……私達と蛮族のユーベルコードの相性、実はとても悪いみたいです……」
ヘカテが目を逸らして白状した。
「多分、エルフの皆さんだけではなく、他の猟兵さん達と連携しないと、私達は数で押し切られるかと……高確率で」
「……おれもまだまだ鍛錬が足りないってことか……くそっ!」
流石に、相棒から勝算の低さを指摘されては突っ込むことは出来ない。
そこへ他の猟兵達が合流すると、逸る気持ちを抑えつつ作戦会議が始まった。
「そういう事で、頭に血が昇ったどんな馬鹿でも出来る、森の中を走るやつらを倒す方法を伝授いたします」
アハトが主だった奇襲プランを披露し始めた。
テラは気まずそうに肩を落としながら聞き入っていた。
「まずはエルフの皆さんは、手頃な木の上に陣取ってもらいます。私達は地上と樹上の二手に分かれます。地上班はいわゆる囮です。敵の攻撃を受け流しつつ虫を木の上から目の前の私達に引き付けてもらいます」
「それ、おれがやる……!」
テラの申し出にアハトが頷いた。
「ええ、挽回を期待します。作戦の要なので、派手に暴れてください」
「……お気遣い、感謝します」
従者のヘカテが低頭して感謝の意をアハトへ伝えた。
アハトは無表情で首を横に振ってみせる。
「適材適所です。それに、私も“姉妹”達の半数を地上に配備しますので。うまく連携して下さい」
アハトはアリス適合者から複製された不死の軍隊『アリスズナンバー』シリーズの量産型個体8号――初期ロット10体のうちの最後の生存者である。
たとえ肉体が破壊されても、記憶保持による個体の引き継ぎを可能とした無尽蔵の軍隊。その素体をこの世界へ大量召喚して戦闘員として稼働させるユーベルコードが『サモン・アリスズナンバー』なのだ。
「いやいやいや……チート過ぎないかなそれ?」
ニクロムはアハトの成り立ちの触りを聞いて愕然としている。
「殺しても殺せないって、もう無敵ですよね? 反抗の加護があっても、それは無理かも……」
色んな猟兵がいることを思い知らされたニクロム。
彼女も地上での囮役を買って出た。
「ボクはチタノに乗ってヤツ等を周り込んで奇襲します。相手が驚いて隊列を崩したところに、ユーベルコードで召喚した先代反抗者達が斬り込むので、エルフの皆さんに弓矢で援護お願いしたいです」
「ええ、私もそれをエルフの皆さんにお願いしたいと考えてました。本体である私も樹上で身を潜めつつ、敵の狙撃に徹しますので」
「アハトさんが地上なら、わたしは彩虹さんと二手に分かれてみましょうか。エルフのどなたか、彩虹さんに騎乗してみませんか?」
蒼は樹上、彩虹は地上で行動すると宣言。
役割分担が決まったところで、いよいよ迎撃へ向かうべく作戦を開始する。
蛮族達は慎重に事を進めていた。
少しでも道を外れれば、仲間は森にとらわれて帰らぬ人となる。
迂闊なところに火を放てば、退路を断たれて自分達も火に巻き込まれてしまう恐れがあった。
故に、周囲を確認しながらの放火となってしまったため、別働隊は思いの外ゆっくりとした進軍になってしまっていた。
そこへ突っ込んでくるテラとヘカテ!
二刀流を踊るように翻させ、テラは蛮族を撫で斬りにしていった。
「お前等さぁ……エルフの森を焼くッてどういう意味か知ってるか?」
爛々と輝く両眼で、テラは殺すべき敵を見据えながら吼えた。
「それはなぁ……? 『どうぞ、私達をこの場で残酷に八つ裂きにして下さい』って言ってるのと同じだッ!」
突然、ぐんッと森全体が歪んだ。
テラは重力魔法を得意とする。
目の前の蛮族達を重力操作で重圧を掛け、その身動きを鈍くしたのだ。
「ヘカテ! 奴らの動きが鈍った、蜂の巣にしろ!」
「了解です!」
浮遊する自律砲台で、蛮族達の頭上から容赦なく爆撃を開始するヘカテ。
これに続けと、ニクロムがユーベルコード『十三番目の加護(チタノクルセイド)』を使用する。
「私に反抗の祝印を。あとは頼みました」
自身が戦えなくなる代わりに、霊体から顕現した反抗の竜チタノと先代反抗者達が、蛮族を挟撃する。
ニクロムはすぐに樹上へ駆け上ると、レーザーライフルを構えるアハトへハンドサインを送った。
「第一フェーズ確認、成功。第二フェーズへ移行開始。上位権限グリムコード送信。総員、殲滅戦に移行せよ」
アハトは100人の“姉妹”達の半数を地上に展開し、蛮族達を包囲してランスでの白兵戦を開始させる。
同時に、エルフとともにアハトと残り50人の“姉妹”達は、蛮族の頭上からの射撃を敢行。
降り注ぐ矢と光線の雨に、蛮族達は浮足立って反撃すらままならない。
そこへ、戦車竜が敵中突破して更に混乱を引き起こし、樹上の蒼が魔法カードから虹水宝玉『ネオンアクアストライク』を軌道する。
「虹色の絶対零度の水流を圧縮した宝玉型魔法弾、火の手を弱めつつ押し流してみせます!」
蒼の魔法は、森の延焼を阻止する効果も持っていた。
せっかく放った火の勢いが掻き消されて焦る蛮族達。
再び火を付けようと試みるが、それは樹上のアハトの狙撃による即死攻撃で阻止され続ける。
「火を放たせはしません。その素振りをした者から、足りない頭を撃ち抜いてあげましょう」
粛々と機械的にヘッドショットをこなすアハト。
「思い知ったでしょう。森の中での大軍行進なんて、狙撃手からしたら良い的ですよ」
アハトの言葉は的確であった。
同時に、彼女の作戦が猟兵とエルフ達をまとめ上げ、未曾有の大戦果を挙げるに至った功労を成し得たのだ。
一気に戦況は猟兵側の形勢有利に傾き、残る敵も僅かとなった。
「彩虹さん、アークラムダッシャーを使いましょう。一気に決めに行きます!」
『霓虹さん、了解です』
戦車竜が言葉を発すると、その足元のキャタピラが高速回転を初めて浮遊する。
すると、敵陣を包囲するように虹色のレールが延びてゆき、その上を戦車竜が猛然と突進してゆく。
「纏う神気は氷。炎すら凍えさせる絶対零度!」
樹上から飛び降り、戦車竜に跨った蒼。
エルフ達とともに猛ダッシュで蛮族達を轢殺する!
「必殺! 虹の架け橋『アークラムダッシャー』!」
戦車に轢かれた蛮族達の身体が爆ぜた瞬間、たちまち氷像へと変わり果ててしまった。
「……おわった、のか?」
テラは返り血で全身を汚したまま、その場にへたり込んでしあった。
「敵部隊の殲滅を確認。お疲れさまでした」
枝の上から飛び降りてきたアハトが、テラへ手を差し伸べた。
テラはその手を取らずに、申し訳無さそうに俯いている。
「……悪かった。おれ、周りが見えてなかった。アハトの作戦がなかったら、勝てるものも勝てなかっただろうな……くっ……!」
「でも、テラの反抗の意志は眩しかった。チタノも喜んでいます。ボクももっと強くならないといけないと思いました」
ニクロムがテラの戦いぶりに賞賛の言葉を送った。
「この勝利は全員で掴んだものです。テラさん、責任を感じることはありません。さあ、手を取り合って、わだかまりはなくしましょう」
蒼がアハトとテラの手を取り合わせる。
アハトに引き上げられたテラは、ようやく笑顔を取り戻したのだった……。
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
第2章 ボス戦
『蛮族の王『デス』』
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POW : 歴戦の亡霊兵
【敵レベル×10師団の歴戦の重騎兵 】の霊を召喚する。これは【強力な装甲を貫く程の近接武器での攻撃】や【機動力を利用した強弓での攻撃】で攻撃する能力を持つ。
SPD : 破滅を呼ぶ者達
戦闘用の、自身と同じ強さの【敵レベル×5師団の蛮族兵 】と【敵レベル×1師団の竜騎兵】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
WIZ : 蛮族の王の一撃
【殺気 】を向けた対象に、【対象の死角から現れて、防御不可の近接攻撃】でダメージを与える。命中率が高い。
イラスト:tora
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠フィニー・レイナ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
森の火の手が消えてゆく。
陣中後方で奴隷の女を侍らせていた蛮族の王『デス』は、この異常をいち早く察知した。
「先発隊は何をしている? なぜ今だに森が健在なんだ?」
「お、恐れながら申し上げます……! エルフ共は猟兵を味方に付けたとのこと!」
「なに……? 猟書家を殺したとかいう、あの猟兵とやらか?」
苛立つ王の殺気に、奴隷の女は恐怖で失神してしまった。
王は奴隷の女を蹴り飛ばすと、他の奴隷に自身の武具を持ってくるように告げた。
「もうちまちまやるのはヤメだ。俺の馬を引け。他の奴らも総動員だ。一気にあの森を焼いてやる!」
遂に、蛮族の王が猟兵達の前に立ち塞がる。
強烈な殺気を感知した猟兵達は、最初に火を放たれた森の入口付近へ急行。
聖なる森の防衛戦線は、いよいよ最終局面に突入する……!
テラ・ウィンディア
【ウィンディア】
わりーなヘカテ
目的を見失ってた
だからおれも…シルのように怒ろう
いこうシル、ヘカテ
対SPD
すげぇ数だな
地獄みたいな軍団だな
まともにやったら勝てねーな
だが…手は…あるだろヘカテ
UC発動
機神搭乗
【空中機動】で飛行
エルフ達には水の結界と亡霊兵や蛮族兵達を近づいてきたのを迎撃を頼
【戦闘知識】
敵陣の陣形と編成
そして蛮族王の位置を正確に把握し情報共有
【属性攻撃・遊撃・砲撃・早業・リミッター解除・弾幕・貫通攻撃・重量攻撃】
全機キャバリアビーム発射
青い炎からプラズマ化した超熱線での薙ぎ払い
ガンドライドによる銃撃とドリルビットの突撃
重力波砲を王の位置に中心に砲撃
【二回攻撃・串刺し・早業】
剣と槍で襲
シル・ウィンディア
【ウィンディア】
森を簡単に焼くなーっ!!
そんな人たちには…
頭、冷やしてもらうから、ね?(くすっ)
対UC:
殺気を感じたら
【第六感】に従って動きを【見切り】
【瞬間思考力】で致命箇所を避けるように回避・【オーラ防御】だね
【オーラ防御】時は【高速詠唱】で間に合わすっ!
物理防御じゃないから多少は行けるでしょ
テラ、ちょっと任せるよっ!
時間稼ぎはテラに任せて
【空中機動】で間合いを取って
飛んでる間に詠唱開始
【多重詠唱】で【限界突破】した【魔力溜め】を行って
味方が射線上にいないことを確認してから
【全力魔法】での《指定UC》
幽霊が出ていても、【貫通攻撃】で一緒に薙ぎ払うよっ!
わたしの全力全開、持っていけーーっ!!
死の軍隊がエルフの森に迫る。
その凄まじい殺気を感じ取った猟兵達は、森の入口で防衛戦を張って迎撃準備を整えていた。
「わりーなヘカテ……さっきは目的を見失ってた」
テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は自身の両頬を軽く数度叩いて気合を入れ直した。
美少女姿から、本来のキャバリアの姿へ戻ったヘカテこと三界神機『ヘカテイア』は、主の言葉に首を横に振った。
「いいえ、私こそテラに手を上げてしまってごめんなさい。それよりも、来ましたよ……!」
蛮族王の軍勢が、遠目からでも視認できる距離までやってきた。
思わずエルフ達は敵軍の威圧感に身体を竦めてしまう。
だが、それを一喝するかの如く、青髪のエルフの少女が敵軍へ向けて叫んだ。
「こらーっ! 森を簡単に焼くなーっ!!」
その聞き慣れた声に、テラの表情が綻んだ。
「シル、来てくれたのか!」
そこにいたのは、テラの双子の姉であるシル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)であった。
「テラ、ここからはわたしも一緒に戦うねっ!」
シルは精霊機『ブルー・リーゼMk-Ⅱ』を召喚すると、颯爽と乗り込んで天を駆ける!
「エルフの森を焼こうとする人達は……頭、冷やしてもらうから、ね?」
クスッと含み笑いひとつした後、銀と青の機体が蛮族王の軍隊の真上に位置取る。
「先制攻撃! 『ブラースク改』連射モード! ファイア!」
シルの魔力がビーム弾となって、地上の蛮族軍の先陣を吹き飛ばしてゆく。
その勇ましい有志に、テラの目は完全に醒めた。
「よし、おれもシルのように怒ろう。いこう、ヘカテ。シルのあとに続くぞ!」
「了解です、テラ!」
テラも機神を空へ飛翔させ、敵軍の前線へと突っ込んでいった。
眼下には、蛮族王のユーベルコードで更に数を増やした敵軍が広がっていた。
「すげぇ数だな。まるで地獄みたいな軍団だ。これはまともにやったら勝てねーな? だが……手は……あるだろヘカテ?」
その問いに、ヘカテが語気を弱めて答えた。
「それが……さっきから、蛮族王の気配が感じられません」
「なんだって?」
「もしかしたら、この軍勢の中にいない可能性もあります……」
「チッ! ユーベルコードと部下の軍勢だけ先駆けさせたって言うのかよ……」
グリモア猟兵の情報では、蛮族王は自身が戦えない代わりに大量の軍勢を召喚する効果のユーベルコードを使う。そして、自身が傷付くと全て解除されてしまう。
だからこそ、空中から俯瞰し、敵の陣形を分析した上で蛮族王の位置を特定しようとしたのだが……。
「そうだったな……。オルタナティブ・ダブルと違って、自身は攻撃できないだけで移動は自由に出来るのか……!」
つまり、安全圏からこの戦況をどこかで見守っているが、この軍勢の中に蛮族王本人はいない可能性が高い。
テラは搭載武装からプラズマ化した超熱線で敵軍を薙ぎ払いながら、精霊機へ通信を試みる。
「聞いたか、シル? おれ達、だいぶナメられてるみたいだな?」
「それとも臆病なのかも? でも指揮官としては定石通りだね? だったら……」
シルの機体の武装が更に機動する。
機体の背中から二門のビームキャノンを敵先陣へ向けた。
「全部ふっ飛ばして、前へ引きずり出すだけだから!」
更に苛烈な砲撃が地上をなぎ払ってゆく。
だが、次の瞬間、シルの乗るキャバリアの背後に蛮族王が現れた!
「礼を言う。俺の兵をなぎ払ってくれたおかげで、ようやくお前達に攻撃ができる!」
バトルアックスを空中で振りかぶり、精霊機の首の付根へ刃を叩き付けた!
「言ったよね? 引きずり出してあげるって!」
精霊機内にいるシルへのダメージは皆無だが、機体損傷を嫌ってギリギリまで回避行動を取る。
更に、精霊魔法で風を巻き起こし、蛮族王を風圧で弾き返す。
「チッ! 魔法を使われるのは厄介だな……!」
僅かに精霊機の装甲を削るだけに留まった蛮族王の一撃。
しかし、シルの思惑通り、敵大将を最前線にまで引きずり出すことに成功した。
「殺気をこっちへ向けさせれば、絶対背後を取ってくれると思ったよ! テラ、時間稼ぎを少しお願い!」
「わかった! 残りの軍勢はおれ達が抑えるぞ!」
テラはユーベルコードを発動させ、神機の分身体を発現させた。
「ウィザードモード起動! 我招くは嵐の夜! 冥府へ導く魔女達の群れよ! 今こそ狩りの時間だ! 存分にその力を示せっ! 『ガンドライド』!」
百機超えのヘカテイアが、蛮族軍と激突。
シルを巻き込む恐れがあるため、今は蛮族王へ直接攻撃できないのが歯がゆいところだが。
そのシルも一気に勝負を決めるべく、全力の必殺技を解き放つ。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ……。六芒に集いて、全てを撃ち抜きし力となれっ!」
精霊機が虹色に輝けば、火・水・風・土・光・闇の複合6属性の巨大な魔力砲撃が発動する!
「実は、戦闘開始から機体に詠唱プログラムを実行させてたんだよ! これで威力最大! わたしの全力全開、持っていけーーっ!!」
シルの代名詞であるユーベルコード『ヘキサドライブ・エレメンタル・ブラスト』が火を噴いた。
……だが。
「馬鹿め。俺のユーベルコードは瞬間移動も兼ねてることを忘れたか?」
輝く光の奔流から姿を消した蛮族王は、再び精霊機の背後へ移動してみせた。
「嘘っ? 回避された!」
シル、痛恨のミス!
「だったらおれが!」
巨大化させた星刃剣『グランディア』で蛮族王を斬り掛かるテラとヘカテ。
その視界を、再び6師団分の軍勢が立ちはだかる。
「俺をただの野蛮な王だと思ったのか? だとしたら間違いだ。おいお前ら、こいつらの相手をしてやれ」
蛮族王は後方へ退いてゆく。
「行かせるか! ヘカテ、ブラックホールキャノンだ!」
「駄目です、テラ! この乱戦の中で撃ったら、味方にも影響が出ます!」
事前にエルフ達へ戦闘指示を行っていたテラ。
今、蛮族達とエルフ達の大乱戦が目の前で繰り広げられていた。
ヘカテの忠告に、テラは悔しそうに歯を食いしばる。
「蛮族王……想定以上の相手だったか!」
ウィンディア姉妹は防衛戦を維持するのに精一杯で、蛮族王へ有効なダメージを与えることが出来なかった。
だが戦線維持は、他の猟兵達が動きやすくなる。
後のことは他の者達に託すとしよう。
苦戦
🔵🔵🔴🔴🔴🔴
エレナ・ウェッソン
共闘
カシム・ディーン&メルシーf12217
馬に乗る者同士、いざ尋常に勝負ヨー!
ジョニー『オレとハニーのコンビネーションを見せつけてやろうぜ!』
即UC発動
宇宙馬イクジョニーに騎乗してダッシュで悪路走破
ジョニーと一緒に、パワーフードのハンバーガーとコーラを大食いして元気をエネルギー充填するヨー!
敵の攻撃はサバイバルベストで軽減ネー!
敵UCの師団はUC効果で遅くなっている所を、騎乗突撃で突破するネ!
師団の相手は最小限に、落ち着きクイックドロウの早業でデスをスナイパーしてUC解除を狙うヨ!
メルシーとなるべく派手に暴れて光学迷彩中のカシムから目を逸らすネー!
馬はサイコーの友達(ベストフレンド)ネー!
カシム・ディーン
共闘
エレナ(f32366
…メルシー、やれるか?
「任せて☆一緒に勝とう!」
【戦闘知識・情報収集・視力】
陣形と王の位置をこれ迄の戦いも含め補足
突破口見出
仲間と情報共有
【属性攻撃・迷彩・空中戦】
水光属性を全身に付与
僕のみ光学迷彩で存在を隠し水で匂いも隠
【空中戦】で飛びジョニーにワイヤーを繋げUCを楽しむ
メルシーはエレナと相乗りし彼女のUCを楽しむ
【念動力】
重量負担を減
UC発動
メルシー
【スナイパー】
カドゥケウスの念動光弾を乱射し王の護衛殲滅狙
(主の存在を隠し通
対wiz
エレナを庇い
念動力で防御力強化
「今だよご主人サマ!」
僕
【二回攻撃・切断・盗み攻撃・盗み】
鎌剣で超速連続斬撃
不意打ちはお前だけと思ったか?
テラ・ウィンディア
共闘希望
機神搭乗
真の姿発動
悔しいなあヘカテ…!
でも皆…諦めずに戦ってる
なら…何度だって立ち上がってやる!
七転十五起だ!
「八起では?(たはは)」
対pow
【戦闘知識】
前回とこれ迄の戦いでの王の動きと立ち回りから今度こそ捕捉狙
お前は最低だけど凄い!
だから打ち破る!
【残像・第六感・見切り・空中機動・盾受け】
師団の猛攻を飛び回りながら残像を多数残して回避
避けきれないのは盾で防
【弾幕・貫通攻撃・属性攻撃・遊撃】
ガンドライドとドリルビットで王の回りの亡霊達をプラズマ熱線銃撃と突撃で迎撃!
機神突撃!
師団に止められた瞬間!
「テラ!」
テラを外にパージ!
今度こそ…届けぇ!
UC発動!
王に向けて
【重量攻撃】で威力強化!
見た目によらず、知略も長けた蛮族王に猟兵達は苦しめられる。
「このままで終われない……エルフ達、ここの戦線維持を任せられるか?」
テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は挽回を図るべく、前線をエフル達に任せて前線へ再び進み出た。
すでに前線では、エレナ・ウェッソン(スペース☆カウガール&ジョニー(スペース☆ホース・f32366)とカシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)の共同戦線が張られていた。
「ヘイ! キング・デス! 馬に乗る者同士、いざ尋常に勝負ヨー!」
エレナがリボルバー型熱線銃を乱射しながら、蛮族王が召喚した師団の兵士達を馬上から撃ち抜いてゆく。
『オレとハニーのコンビネーションを見せつけてやろうぜ!』
「馬が喋ったですよ! って、ジョニーは喋る馬型バイクなんでしたっけ?」
カシムは同行者の馬の事をなんとなく聞いていたのか、順応が早い。
「まあ、喋るキャバリアがいるくらいだからなぁ……?」
「いやん、ご主人サマの視線が熱い♪」
喋るキャバリアことメルシーが顔を赤く染める。
今のメルシーは銀髪の美少女姿で、ビーム鎌剣ハルペーを振り回して蛮族を退け続けている。
「いや熱視線送ってねーですよ。というか、メルシー……やれるか?」
カシムの言葉に、メルシーの口角が上がる。
「任せて☆ 一緒に勝とう!」
「オーケイ! このウォー、絶対勝つヨー!」
エレナも気合十分。
ユーベルコード発動前のエネルギー補給として、メガサイズハンバーガーとコーラを愛馬ジョニー(牝馬)と平らげる。
その間も押し寄せる数万の竜騎兵達を次々と撃ち落としてゆく。
「アーユーレディ、ジョニー? ここからが本当のシンケン・バトルってやつネー!」
『オレの馬力は1億超えだぜ! オラオラァ! そこのけそこのけ! オレとハニーのお通りだァ!』
将に人馬一体となって、敵数万の中へ突っ込んでゆくエレナ達!
すぐさまユーベルコードを発動!
「ユーベルコード、アクティブ!」
『ゴッドスピードライド!』
人馬が眩く輝きだし、周囲の時間の流れが急激に鈍くなってゆく。
「『乗馬の時間(ライディングタイム)!! ヒアウィーゴーッ!』」
通常、ユーベルコードの二重使用は、敵もユーベルコードを2度繰り出せるリスクをはらむため推奨できない行為だ。
だが、エレナのユーベルコードは、彼女らの人馬一体の走行ユーベルコードを敵視するものにとても効果的であった。
まず、師団級の大集団は動きが鈍い。
それをエレナのユーベルコードで更に動きが5分の1に減退してしまえば、どんなに数が溢れようともカウガールの手綱さばきでかわしてゆき、楽々と左右へ隙間をすり抜け、後方にいる蛮族王目掛けて突っ込んでゆく!
「カシム! ホェア イズ キング・デス?」
「ちょっと待って下さい、メルシー?」
「オッケー! エレナさん、タンデム乗馬オッケー?」
念動障壁の斥力を応用して、マッハで低空を飛んできたメルシー。
エレナはその速度に驚きながらも、ジョニーの後ろに跨ることを許した。
「しっかり捕まっててネー?」
「きゃーっ! たのしーっ!」
これでメルシーはエレナのユーベルコードの影響下から逃れた。
それは同時に、魔力回路で繋がっているカシムも、その影響下から逃れた事を意味する。
「僕もこれで普段通りに戦えますね。それなら……」
自身に水の屈折を応用した光学迷彩フィールドを纏わせると、ユーベルコードで人間サイズまで縮小させた高機動ウィング『タラリア』をカシムは背負った。
そのまま、ジェットパックめいた噴射で空中へ飛び出すカシム。
再び上空から蛮族王を探す魂胆だ。
「というか、本当に敵の数が多くて目視じゃ無理ですね……」
上空からの俯瞰では、鷹の目でない限り敵の判別は困難であった。
なので、唯一視認できた機神ヘカテイアに向けて叫んだ。
「ぼうっとしてるのなら、取り巻きをなぎ払ってください!」
ヘカテイアに乗り込んでいたテラは、はっと我に返った。
「あ、ああ! そうだったな! 皆諦めずに戦ってる。ならおれだって、何度だって立ち上がってやる! 七転八倒!」
「いやそれ最後は倒れてますよ! それを言うなら七転び八起き!」
ヘカテがツッコミを入れると、手元のドリルと魔法弾の弾幕、そして連射する熱戦で敵の大群を容赦なく抉り取ってゆく。
「もう避けるよりも突貫だ、ヘカテ! 馬に乗ってるカウガールの道を切り拓くぞ!」
体高5mの機体を利用して、最前線で盾となるヘカテ。
群がる蛮族の軍団をひたすら鏖殺してゆけば、その数が次第に僅かだが減り始めてゆく。
すでに敵の死体の山があちこちに築かれ、それでもなお新たな山が生み出されていった。
「重騎兵なんて、ヘカテの装甲があれば怖くないぞ!」
「逆に踏みつけてしまいましょう!」
足元で武器を振るう重騎兵達を蹴飛ばし、踏み潰し、一歩一歩前へ進むテラとヘカテ。
その行動に慈悲の心は感じられない。
共闘するカシムは隠密行動の傍らドン引きするほどの暴れぶりだ。
「でも、おかげでようやく……見付けましたよ、蛮族王!」
後方に控える蛮族王を、テラ達の切り込んだ先で捉えたカシム。
エレナもそれを目視で捉えると、驚異的な加速力で蛮族王へ突っ込んでゆく。
「馬はサイコーの友達(ベストフレンド)ネー! この走りに付いてこれるカナー?」
クイックドロウからの熱線発射が、遂に蛮族王の腹を撃ち抜いた!
途端、あれだけ大量にいた蛮族の戦士達が、霞のように絶ち消えてゆく。
蛮族王のユーベルコードが消えたのだ。
「蛮族王おぉぉーッ!」
次の瞬間、機神からパージされて飛び出してくるテラ!
そのまま紅龍槍『廣利王』の穂先を突き出し、重力魔法を籠めて突貫!
「とどけェェェーッ!」
「ふん、重騎兵等は俺が攻撃されてもいなくならない事を忘れるな」
自分の部下を盾にしようとする蛮族王。
だがヘカテイアが自律稼働し、砲撃で肉の盾をふっ飛ばした。
「テラ、今です!」
「うぅおおぉーッ!」
重力変動の魔砲を籠めた槍が、蛮族王の腹に突き刺さる。
途端、凄まじい加圧が蛮族王の全身にのしかかり、その骨肉に悲鳴を挙げさせた。
そのまま垂直に飛び上がり、必殺の踵落としを放った。
「今こそ我が身、一筋の流星とならん! メテオ・ブラストぉ!」
「グワーッ!?」
蛮族王の脳天にクリーンヒット!
「メルシー!」
「了解!」
メルシーは鎌剣をカシムにパスすると、自身は魔砲銃砲を召喚して照準を合わせた。
「これでどうかな?」
だがメルシーの砲撃は空振りしてしまう。
「愚かな! 俺はここだ!」
メルシーの背後に瞬間移動してきた蛮族王は、バトルアックスでメルシーの背後を叩き割らんと腕を振り上げた。
その時、蛮族王の背中のほうがバックリと肉を割かれてしまった!
「残念だな。不意打ちはお前の専売特許じゃないんだ」
透明化のまま潜んでいたカシムが、蛮族王の背後から鎌剣で引き裂いてみせたのだった。
「グハ……ッ!」
馬尻から落っこちる蛮族王は、そのままジョニーに蹴飛ばされて大ダメージを負った。
これで猟兵、ようやく蛮族王へ一矢報いることが出来た。
さあ、ここからが反撃の時間だ!
大成功
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
鳳凰院・ひりょ
アドリブ歓迎
SPD
あれが親玉かっ!
エルフの森をこれ以上焼かせはしないぞっ!
一陣の風、疾風怒濤を発動
【オーラ防御】で風圧対策を行いつつ、生身で行動可能なギリギリの速度で飛翔しながら空中から攻撃を加える
【破魔】付与の光陣の呪札と【レーザー射撃】の【乱れ撃ち】による連続攻撃で空中から攻撃の雨を降らせてやる!
これがお前達がエルフや森に行おうとしていた蹂躙という奴だっ!
とくと味わって後悔するんだねっ!
数が減って来たら退魔刀を手に【滑空】、【破魔】を付与した一撃で沈めていく
【貫通攻撃】で相手の防御を貫いて切り裂く!
終始動き回るようにし、相手に的を絞らせないようにしよう
ニクロム・チタノ
あのヒトがボスだね?
この綺麗な森を燃やそうなんて、でもちょっと怖そうだね?ムキムキだし
だからといって野放しには出来ないね!
反抗をこの身に
チタノヤタテは最強の八つの盾を持つ、この盾はそう簡単には壊せないよエルフの皆さんは盾の後ろから矢を放ってください、残りの盾でみんなの援護をしながら重力を掛ける、この姿はそんなに保てないけどみんなと一緒なら
行くよ、どうかチタノの加護と導きを
馬県・義透
引き続き『疾き者』
さてさて、今回の親玉ですねー。
先制攻撃で【四悪霊・『解』】を発動しましてー。
早業で防御用結界を皆様にー。
エルフの方には、援護射撃のお願いをしますねー。できれば、絶えずでー。
運は『我ら』にあり、あなたにはないのですよー。
見たところ、そのUC(破滅を呼ぶ者達)を使っている最中は、闘えないみたいですねー。
私のUCは敵全員に効果ありますからねー、召喚されたものも含め、生命力吸収効果で活力低下するでしょうねー。
不運はあなたに仇をなす。
私が投擲した漆黒風や、味方猟兵の攻撃、エルフの援護射撃…何れかは当たるでしょうね。むしろ全部ですかね?
あんたは、悪霊を敵に回した。そういうことだ。
蒼・霓虹
貴方が事の元凶ですね、エルフの皆さんも、貴方が引き連れてる奴隷みたくするつもりでしょうが、そうは行きません。
[POW]
〈彩虹(戦車龍形態)〉さんを【操縦】しエルフの皆さんに【範囲攻撃&威嚇射撃】で支援をお願いし
わたしも【砲撃&レーザー射撃】で威嚇と同時に【高速詠唱】で〈虹三葉「レインボークローバー」〉を【オーラ防御&属性攻撃(重力)】を込め【範囲攻撃&弾幕】でばら蒔き
蛮族王達を出来る限り食い止め
エルフの皆さんを守り
皆と連携しつつ【第六感】で【瞬間思考力&見切り】回避し【悪路走破&推力移動】で撹乱
【高速詠唱】で【範囲攻撃&貫通攻撃&神罰&浄化&全力魔法】でUCを発動
[アドリブ絡み掛け合い大歓迎]
アハト・アリスズナンバー
おー、釣れた釣れた。痺れを切らして御大将自ら前衛に出陣ですか。
馬鹿が。ものの見事に前に出た時点で負けだ。
統制個体としてはアインの10分の一以下ですねこりゃ。
わざと殺気を放ち、ユーベルコードの発動を待ちます。
死角からの防御無視攻撃は怖いですね。
ですが断定された未来も覆すことが出来るのです。
第六感とドローンを使った周囲撮影と偵察で来る場所をリアルタイムで情報収集し、攻撃方向を察知。カルロスのやり方のモノマネですがね。
ユーベルコードを起動して防御不可能という断定した未来を覆し、剣で受け止めます。
そのまま開いた所に部位破壊で腕を狙いカウンターしましょう。
遂に猟兵達の攻撃を前に膝を付いた蛮族王。
ここからが本領発揮だと言わんばかりに、猟兵達が前線へ殺到してきた。
「あれが親玉かっ! エルフの森をこれ以上焼かせはしないぞっ!」
物凄いスピードで突っ込んでくるのは鳳凰院・ひりょ(天然系精霊術使いの腹ぺこ聖者・f27864)だ。
飛翔衣で天女のごとく空を駆ける鳳凰院は、目の前で飛び交う竜騎兵軍団を負圧で押しのけると、怒りに任せて上空から光陣の呪札を蛮族王へ放った。
「光のビーム弾幕を喰らえっ!」
「ぐ……っ!」
敵の陣中で四方八方に照射される破魔の光線が入り乱れる。
攻撃を食らうわけには行かない蛮族王、召喚した軍団を肉の盾にしてジリジリ後退してゆく。
だが、それをみすみす許すわけにはいかない。
「さてさて、あれが今回の親玉ですねー」
「あのヒトがボスだね? この綺麗な森を燃やそうなんて、でもちょっと怖そうだね? 上半身裸でムキムキだし」
馬県・義透(死天山彷徨う四悪霊・f28057)を構成する四つの悪霊のひとつである『疾き者』と、ニクロム・チタノ(反抗者・f32208)が並走してくる。
その後ろには、エルフの戦士達が追従してくる。
蛮族王の軍勢達を打倒し、とうとうエルフ達は最前線へ駆けつけることが出来たのだ。
「エルフの方々ー、援護射撃のお願いをしますねー。できれば、絶えずでー」
そう指示を出す『疾き者』は、無意識に周囲へ防御結界を展開してゆく。
準備万端。
『疾き者』は、大軍に絶大な効果を発揮するユーベルコードを発動した。
「――『我ら』は悪霊なり。運は『我ら』にあり、あなたにはないのですよー」
途端、目の前の蛮族達が苦しみ始め、次々と消滅してゆくではないか。
そして蛮族達が消滅するたびに、エルフ達の弓の命中精度が飛躍的に向上し、他の猟兵達も無茶が通りやすくなっていった。
「見たところ、配下を呼ぶユーベルコードを使っている最中は、あなたは闘えないみたいですねー。私のユーベルコードは敵全員に効果ありますからねー、召喚されたものも含めて対象の数が多ければ多いほど、積み重なった生命力吸収効果で活力低下するでしょうねー」
「くそ……っ! 身体に、力が入らないだ、と……?」
脱力感に苛まれる蛮族王は、ズルリと馬から転がり落ちてしまう。
乗っていた馬もフラフラと足元が揺らぎ、もはや立っているのが精一杯の様子。
「不運はあなたに仇をなす。私が投擲した漆黒風や、味方猟兵の攻撃、エルフの援護射撃…何れかは当たるでしょうね。むしろ全部ですかね?」
「まだ、だ……! お前等は、俺を守れ……!」
配下達を壁にして、どうにか耐性を立て直そうとする蛮族王。
だが、上空の鳳凰院の弾幕が、その壁の一部をふっ飛ばしてしまう。
「これがお前達がエルフや森に行おうとしていた蹂躙という奴だっ! とくと味わって後悔するんだねっ!」
「うるせぇ……! 竜騎兵、何やってる! やつを叩き落とせ!」
1万はくだらない数の竜騎兵軍団が、鳳凰院へ殺到してゆく。
それを引率するように、鳳凰院は自在に空を駆け回ってゆく。
「上空の敵は俺が引き受けます! だから今のうちに!」
「分かった。エルフのみんな、ボクの後ろに付いてきて。今こそ反抗をこの身に!」
ニクロムが我が身に反抗の強い意志をみなぎらせると、骸魂チタノヤタテと合体し、一時的にオブリビオン化する。
戦場に突如出現したドラゴンの姿にエルフ達は最初こそ恐れ慄いたが、正体がニクロムだと分かった途端に歓声が湧いた。
「ドラゴンが味方なら怖い物ないぞ!」
「勝てる! この戦い、私達に流れがきてる!」
チタノヤタテは最強の盾を8つ持つ鉄壁の護りが自慢だ。
「守りが堅くなけりゃ、反抗しても鎮圧されてしまう。堅い防御力で抗ってこそ、反抗の第一歩なんだ」
エルフ達を竜の盾で護りつつ、自身も龍の体で目の前の蛮族達を蹂躙し始める。
「体力と気力が底尽きるまで、あまり時間がない。でも限界を迎えるまで、ボクはこの美しい森を焼こうとする王様に反抗する!」
今、ニクロムはひとりではない。
他の猟兵達やエルフ達がいる。
それぞれが反抗の意志を胸に懐いて戦っている。
これこそ、ニクロムの望んでいた反抗の在り方だ。
「みんな、一緒に行こう。どうかチタノの加護と導きを、ここに!」
竜の尻尾で蛮族達をなぎ払ってみせれば、エルフ達の矢の雨が空中の竜騎兵軍団を射殺してゆく。
数が減ったところへ、鳳凰院は蛮族王の頭上からキリモミ急降下!
「これが俺のユーベルコード! 『一陣の風、疾風怒濤(ゼンリョクゼンカイ・ミダレウチ)』! 我が身は一陣の風となりて、敵を切り裂く! うりゃあぁぁーっ!」
裂帛の気合の声とともに、退魔刀『迅雷』の赤き刃を振り上げたままマッハ10という驚異的な速度で突っ込む!
そして超音速の白兵突貫攻撃は、見事に蛮族王の身体を斬り裂いてみせた。
消滅する蛮族の大軍勢だが、めげずに再召喚を蛮族王は試みようとする。
だが、この戦場は今、絶えず蛮族王は不幸になってゆく。
不運は些細なことだった。
先程まで乗っていた自身の馬が、主を守るべく最期の力を振り絞って暴れだしたのだ。
そこまでは良かったのだが、暴れる後ろ足で蹴り上げられた小石が、蛮族王の額を不意に割ったのだ。
傷を負った蛮族王の召喚は失敗し、そこへ『疾き者』の苦無の連射が襲い掛かる。
「いやー、『我ら』のユーベルコードがもたらした不運ですがー、流石に今のは同情しますー。ざまあみろ」
「馬鹿な……? 俺が、何も出来ないだと?」
「こうなったあんたの敗因を教えてやる。あんたは、悪霊を敵に回した。そういうことだ」
こうして、大きな脅威であった大軍勢は封じられた。
「あとは頼みましたー」
後ろに控える猟兵……蒼・霓虹(彩虹駆る日陰者の虹龍・f29441)とアハト・アリスズナンバー(8番目のアリス・f28285)へ、『疾き者』は前を譲った。
蒼は満身創痍の蛮族王に告げる。
「貴方が事の元凶ですね、エルフの皆さんも、貴方が引き連れてる奴隷みたくするつもりでしょうが、そうは行きません」
虹色の戦車竜『彩虹』に跨る蒼は、未だに殺気が衰えない蛮族王を前にして油断することはなかった。
「エルフの皆さん、第二波が来ます!」
蒼の察した気配は現実のものとなり、今度は蛮族王が傷付いても消滅しない歴戦の戦士達の軍団が猟兵達に立ちはだかる。
「くははは! 俺はまだ負けてないからな!?」
蛮族王の悪あがき!
しかし、蒼は冷静だった。
「チタノさん、まだその姿は保てますか?」
「まだ大丈夫。8つの最強の盾でエルフの皆さんを守るよ」
チタノの返事に、アハトが状況判断。
「ユーベルコードにおる戦場の運気変動は今も有効。護りは盤石……」
そして、一番の収穫は……。
「おー、釣れた釣れた。痺れを切らして御大将自ら前衛に出陣ですか」
拍手で蛮族王をおちょくるアハト。
「王よ、あなたはやっぱり馬鹿だ。ものの見事に前に出た時点で戦争は負けだ。……統制個体としての底が知れる」
内心では、アリスズナンバー製造番号最初期ロットの“長女(アイン)”の統率能力の10分の1以下だな、なんて軽んじてみせるアハト。
「自ら俺ツエーをしたいなら、王の座から降りて狂戦士にでもなれば良いのです。ヒャッハーとか叫びながら馬を走らせれば様になりますよ? 私の故郷の世界ではそういうの、日常茶飯事ですし」
「何をごちゃごちゃと! お前等はそっちのピンクの猟兵の相手してろ。俺はこの生意気なチビを分からせてやる!」
蛮族王は戦士達に指示を与えると、自身は斧を担いだままアハトと対峙する。
アハトと蛮族王、両者睨み合ったままの膠着状態が続く。
勝敗は一瞬で付く。
互いにそれを理解しているからこそ、じっとその時を待ち続けていた。
一方、蒼は凄まじい攻撃力を誇る蛮族の戦士達の斧の一撃と、鋭い矢の攻撃に真っ向勝負を挑む。
「岩がバターみたいに叩き割られるなんて、なんて怪力! あの射手も機動力に優れて、私の死角から絶えず狙ってきますね……!」
蒼は虹三葉『レインボークローバー』……幸運を凝固した虹色のクローバー型魔砲弾幕を防壁にしつつ、虹龍如意鱗珠と相棒の彩虹の砲塔の射撃で戦線を徐々にお仕上げてゆく。
「先程の幸運をもたらすユーベルコードがとても助かります。わたしのユーベルコードととても相性がいいですし、威力も底上げされてますね」
エルフ達の援護射撃も、敵の不幸が追い風となり、一撃必殺の矢となって歴戦の戦士達を射抜いていった。
「彩虹さん、わたし達も機動力で撹乱しましょうか」
『そうですね! 統率力のない烏合の衆を蹴散らしましょう!』
彩虹はその言葉通り、一騎当千の戦働きを示してみせた。
「そんなにも密集していたら、これは避けきれないはずです。茶柱『ハッピーティートラップ』発動です!」
マジックカードから水滴のような弾幕を周囲にばらまき始める蒼。
戦場をひたすら駆け回り、この弾幕を蒼と彩虹は設置していった。
蛮族の戦士達は、ふよふよと宙に浮く謎の水の球体に首を傾げてしまう。
だが、次の瞬間、球体は突如としてイガグリめいた突起を周囲に広げ、戦士達の全身を容易く刺し貫いてみせたのだ。
回避することなんて出来ず、不運も重なって戦士達はみな穴だらけになって撃破されていった。
「なんだと……っ? 歴戦の戦士達が……!」
信じられないと言わん顔で驚愕する蛮族王。
そこへ、斬竜剣ヴォーパルソードがその首を落とさんと迫る。
「一騎討ちの最中に余所見とは、殊勝な心懸けですね?」
とてつもない殺気とともに、竜殺しの刃が蛮族王の首筋を捉えた。
……かに思えたその時、アハトの目の前から蛮族王の姿が消えた。
(――馬鹿はお前だ! 俺のユーベルコードで背後を取られたら最後! 猟兵もこのユーベルコードは対処しきれなかった! このまま頭を斧で断ち割ってやる!)
蛮族王の凶斧がアハトの頭上に振り下ろされる!
だが、その軌道はアハトの頭蓋骨を捉えることは出来なかった。
「……スペアの肉体を用意するまでもないですね」
アハトは“最初から知っていたかのように”、斧の一撃を軽々と避けてみせた!
これには蛮族王も目を疑った。
「ありえねぇ! 完全に死角からの攻撃だったはずだ!」
「ええ、見えていませんでした、目視では」
アハトは小柄な身体を駆使して、蛮族王の股間をしたたかに蹴り上げる!
雄の急所への一撃は、どんなに屈強な猛者でも防ぎきれない。
力なくその場にへたり込む蛮族王の首筋に、斬竜剣ヴォーパルソードが添えられた。
「私が見たのは未来の結末。予め戦場の上空に飛ばしていたドローンを使った周囲撮影並びに偵察で来る場所をリアルタイムで情報収集、さらには私のアリスズネットーワークによる情報処理、そして私の勘。これら全てで、攻撃方向を察知。防御不可能という断定した未来を覆し、回避したのです」
防御ができないのなら、避けてしまえばいい。
アハトのユーベルコード『アリスオブタイムパラドクス』は、先の羅針盤戦争のオブリビオン・フォーミュラの一形態が使用していた未来予測を模したものだ。
「これこそ、私だけのコード……アハトコード、発動。――未来は、わからないから楽しいのです、愚かなる王よ」
アハトは心臓がある胸元を抑えたまま、苦しそうに微笑んだ。
このユーベルコードは彼女の心臓に多大なる負担を掛けてしまうのだ。過度な使用は死を招く。……死んでも、新たな肉体に引き継がれるとはいえど、死の苦しみからは逃れられない。
「ク、クソガキが!」
前屈みになって怯む蛮族王へ、アハトは更に追い打ちを“口撃”する。
「蒼さんの方も片付いたようですね。おっと、危ない」
アハトがタンッと数歩後ろへ下る。
その目の前を、蒼のユーベルコードの光が横切っていった。
「攻撃特化のフォーチュンスケイルの丸い虹、日暈の神の一声……その体で聞いて貰いますっ! 輝け! 『フォーチュンスケイル・トゥルーハロ』ッ!」
円形の虹の光線が蛮族王を飲み込み、その身を爆ぜさせた。
「――ッ!?」
もはやオーバーキル気味に入った一撃に、蛮族王は悲鳴すら挙げる気力も残されていない。
横たわる蛮族王のもとへアハトは歩み寄る。
「言ったでしょう。前線に御大将が出張った時点で負けだと」
「……うるせぇよ。俺には俺のやり方があった。それで負けたなら、悔いはない」
殺せ、と自ら首を差し出す蛮族王。
アハトは無言で剣を振り上げ、その首を斬り刎ねたのだった。
こうして、エルフ達の森は守られた。
聖なる木はいずれ、天上界への手かがりとなるだろう。
その日が訪れるまで、猟兵達はこれからも戦い続ける……。
大成功
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