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銀河帝国攻略戦④〜漆黒を纏う騎士の襲来

#スペースシップワールド #戦争 #銀河帝国攻略戦

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「宇宙船がテロに狙われています!」
 アホ毛をぴょこぴょこさせたアリア・ヴェルフォード(謎の剣士X・f10811)が集まった猟兵にそう告げる。
「現在スペースシップワールドで銀河帝国との戦争が行われているのはご存知だと思います!そして私たち解放軍には続々と現地の戦力が集結しつつあります!」
 アリアの言うとおり、ヘロドトスの戦いに勝利した猟兵たちとミディアの呼びかけに賛同した宇宙船が次々と解放軍に合流していた。
 数が揃いつつある解放軍は敵の拠点であるエンペラーズマインドに攻め込むのを今か今かと待っているのが現状である。

 そして今回の任務の舞台となるのは今から解放軍に合流しようとしている宇宙船の一隻。
 どうやらこの宇宙船にも銀河帝国によって潜り込まされた工作員がいるようで、その工作員が起こすテロによって宇宙船の動力源であるコアマシンを破壊されてしまうのだという。
 このままでは宇宙船は宇宙の藻屑、多くの命が失われてしまう。
「皆さんにはミディアさんと一緒にこの宇宙船に行き、ミディアさんを護衛しつつ、テロを起こそうとする工作員を撃破してもらいます!工作員を撃破したらミディアさんと共に宇宙船のコアマシンにワープドライブを装着してきてください!」

 アリアがデバイスを操作すると背後のスクリーンに漆黒を纏った騎士が映し出される。
「これが皆さんが相手にする工作員『帝国騎士』です!まさに敵の主力とも言える存在ですね!」
 卓越した剣技と超能力の双方を使いこなす強敵である。
「既に進行が始まっているようですが今から向かえばコアマシンのあるルームでの迎撃には間に合うでしょう!ここで敵の主力を削っておけばそれが後で必ず戦況に響いてくると思います!」

「戦争は始まったばかりですが一歩一歩しっかり進んで勝利を掴みましょう!頑張ってください!」
 アリアの応援の言葉を背に、猟兵たちは次々に転移していくのだった。


小牧葵
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 このシナリオは、「戦争シナリオ」です。
 1フラグメントで完結し、「銀河帝国攻略戦」の戦況に影響を及ぼす、特殊なシナリオとなります。
=============================

 はじめまして、小牧葵です。
 今回は④帝国工作員のテロを阻止せよを取り扱わせていただきます。
 最初の作戦には乗り遅れましたがここからが本番です。全力で頑張ります!
 皆様の熱いプレイングこの強敵を蹴散らしてやってください!
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第1章 ボス戦 『帝国騎士』

POW   :    インペリアルブレイド
【念動力を宿した「飛ぶ斬撃」】が命中した対象を爆破し、更に互いを【念動力の鎖】で繋ぐ。
SPD   :    ダークフォースバリア
自身に【鮮血の如きオーラ】をまとい、高速移動と【赤黒い電撃】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    インペリアルフラッグ
【念動力で形成した帝国の旗】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を『帝国の領土』であると見る者に認識させ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠山田・二十五郎です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 漆黒を纏う騎士は廊下を歩く。
 工作員である彼の使命は宇宙船のコアマシンを破壊することで、この先には目的のものが配置されたルームがあるのだ。
 彼はこの宇宙船に侵入してからすぐに乗組員を一人捕まえ、拷問の末に宇宙船内の各所の見張りの人数・装備・交代時間といった情報を全て聞き出している。
 そこから逆計算して、彼は陽動のために宇宙船の各所でボヤ騒ぎを起こした。
 コアマシンを守っているであろう乗組員も陽動に引っかかり、先ほどこの廊下を通り過ぎていったのを彼は確認している。
 聞き出した情報からしてこの先は無人か居たとしても数人、それならば自分の障害にはなり得ない。
 彼の任務は何事もなく遂行されるはずだった――この場に集った猟兵さえ居なければ――
黒玻璃・ミコ
◆心情
宇宙では竜種を殆ど見かけないのですよねー
幸い八つ当たりをしても怒られない敵が眼前に居ますので憂さを晴らしましょうか?

◆行動
【黒竜の恩寵】で防御力UP
他の猟兵の方々と連携し
私は陽動役として敢えて目立つ様に突貫です
迎撃してきそうな場所を【戦闘知識】と【拠点防御】で予想し
【毒使い】で思考力を低下させる毒を撒き私へ【おびき寄せ】ましょう
【第六感】を備えた私を易々と落とせると思いましたか?
貴方が抵抗すればするほど私の傷を癒す【生命力吸収】と
因果応報たる【カウンター】は猛威を奮うのです
止めは【気合い】を入れて【怪力】を込めた飛槍で【串刺し】にしましょう

◆補足
アドリブ、他の猟兵さんとの連携大歓迎


ルセリア・ニベルーチェ
アドリブ歓迎
他の猟兵さんとの協力OK

手早く終わらせて、次の戦場に向かわなければね
ヴェルさんから頂いた情報の工作員の撃破と、任せなさい!

戦闘スタイルは複数の黒剣による十二刀流
手元に無い剣は念動力で運用、剣技と剣技のぶつかりあい。

情報収集・戦闘知識で敵の剣筋を分析し優位を作り
見切り・第六感・残像で攻撃を凌ぎつつ
生命力吸収・範囲攻撃で徐々に敵の体力を奪う。

味方の攻撃・敵の隙に合わせて
ユーベルコード【破壊の暴君】で斬り上げ上に吹き飛ばすわ
敵の身が宙に舞えば、ユーベルコード【契約者権限】で周囲を囲み
黒髭危機一髪よりかグロテスクなお祭りでも開催するとしましょうか。



 コアマシンのあるルームに辿り着いた帝国騎士はその扉を開く。
「いあいあはすたあ……拘束制御術式解放。黒き混沌より目覚めなさい、第壱の竜よ!」
 扉が開くや否やその声が周囲に響き渡り、黒い爪を振り上げた大きな黒い塊がルームに足を踏み入れようとした帝国騎士に迫った。
 それは竜を際限無く喰らう魔女、黒玻璃・ミコ(屠竜の魔女・f00148)である。
 ミコはユーベルコード『黒竜の恩寵』により黒竜の爪と黒竜の鱗で自身を強化していたのだ。
 帝国騎士は即座に剣を抜いてミコの黒竜の爪を受けとめる。
「流石にこれで終わってくれる敵さんではないですよねー。十分に憂さを晴らせそうで安心です」
 ミコは黒竜の爪を押し付けながら喜び混じりの声を上げた。
 というのもミコは竜を狩って自身の糧にすることに自身の意義を感じているのだ。しかしこの宇宙には竜種は少なく、そのことがミコの欲求不満を最大限に高めていた。
 そして今、ミコの眼前にはその八つ当たりをしても全く問題ないオブリビオンがいる。
 このオブリビオンに私の鬱憤を全て叩きつけてやりましょう――ミコはそう決めた。

 そんなミコの心情とは裏腹に、何時までも鍔迫り合いを続ける気のない帝国騎士は力任せにミコを弾き飛ばす。
 弾き飛ばされたミコは床を数回跳ねる。しかし『黒竜の恩寵』で防御力を上げた黒竜の鱗によってその身体は覆われているためダメージは無い。
 帝国騎士はミコに追撃を仕掛けようと踏みだそうとするが視界の片隅に映ったそれを回避するために中断しその場を飛び退く。
 それは一本の黒剣だ。黒剣はぎりぎりで回避した帝国騎士を掠めて持ち主の場所へ舞い戻る。
 体勢を整えた帝国騎士はその攻撃の主であろう銀髪の女性を見据える。
 そこにはダンピール特有の人並み外れた美貌をもつルセリア・ニベルーチェ(吸血鬼嬢は眠らない・f00532)が両手に黒剣を携えて立っていた。
 ルセリアの周りには10本の黒剣が念動力によって浮いており、その切っ先を帝国騎士に向けている。
「憂さを晴らしはいいのだけれど、ルセリアさんは手早く終わらせて次の戦場に向かいたいわ」
 ミコの言葉を否定はしないものの、ルセリアは自身の願望を述べる。
 人々を脅かすオブリビオンを許せないルセリアも捌け口の無い憤りを感じることがあるためミコの欲求不満も理解しているのだ。

「確かにこの敵を早々と倒して、竜を探しに行ったほうがいいかもしれないです」
 ミコはルセリアの言葉に納得しつつ黒竜の爪を構えて帝国騎士に再度突貫、ルセリアもミコの後に続くように帝国騎士に近接戦闘を仕掛ける。
 そこから始まったのは剣と槍による壮絶な応酬。
 ルセリアは12本の黒剣を巧みに扱いながら帝国騎士を切り裂かんと攻撃を行い、ミコはルセリアをカバーするように鏖竜飛槍を突き出して上手く帝国騎士の気を逸らしていた。
 しかし真に恐るべきは帝国騎士の剣の技量だろう。この騎士は1本の剣でこの2人の攻撃を受け止めかつ攻撃すら行っているのだ。
 ルセリアが両手の剣を振り下ろしつつ帝国騎士の死角であろう背後から黒剣を襲わせるが帝国騎士はルセリアを視界に捉えたまま背中に目があるのかと言わんばかりに冷静にステップを踏んでそれらの攻撃を避ける。
 避けたところを狙い済ましてミコが飛槍を突くが剣で受け流されてしまう。
 2人とも生命力吸収によって帝国騎士から体力を奪っているはずなのだが一向に疲れてくるような気配が無い。
「ヴェルさんから聞いて分かってはいましたが、銀河帝国の主力というのは伊達ではありませんね」
 ルセリアは帝国騎士を振るう剣を避けながらこの状況を打破せんと帝国騎士の剣筋を見極めようとしていた。
「卓越した剣技がこれほどとは思わなかったですねー。竜相手の方が気分的にも楽なのです」
 ミコも同様に帝国騎士の剣を上手く避けて反撃しつつルセリアの言葉に同調し、更に
「それに、これでまだ超能力、いや念動力を使ってないのですから嫌にもなります」
 と帝国騎士がまだ使っていない力があることに嘆息した。
 しかしこの何気ない言葉にルセリアはハッとする。
 帝国騎士はルセリアと同じ念動力を扱う術を知っているのだ。
 念動力は本来目に見えるものではないが、ルセリアは周りに漂う10本の黒剣と自分が繋がっている感覚がある。
 もしこの繋がりや力の入れ具合が帝国騎士に見えているのだとしたら、見えていないはずの黒剣を回避することができても不可能ではない。
 ルセリアの中で一つの謎が解ける。が相手の回避の種が分かったところで念動力を使わなくては12本の黒剣を同時に扱うことはできないため状況は変わらない。
 ルセリアは改めて戦況の分析を行い――あることに気付く。
 そして帝国騎士が振るう剣を大きく飛び退いて躱しつつそのまま密集地帯を離脱した。

 帝国騎士は離脱したルセリアに構わずに取り残されたミコに集中的に攻撃を開始し始める。
 ルセリアが離れたのはどうにかして戦況を動かそうとしたのだろう。だがこの内にミコを倒してしまえば戦局を決定付けられる。
 この怒涛の剣撃を飛槍で防ごうとするミコだが、明らかに防戦一方となっていた。
黒竜の鱗があるため致命傷こそ負わないが少しずつ削られていっていることは確かである。
 そしている内に帝国騎士は一つの疑問を覚える。ミコはルセリアが再び参戦しないことに文句の一つも言わないのだ。
 帝国騎士がルセリアを見るがこちらの戦況をうかがっているだけで何かしている様子も無い。
 気のせいかと帝国騎士が剣を振りかざしたとき、その身体に異変が起きた。
 帝国騎士がふらついたのだ。立ちくらみか?否、こんな状況で立ちくらみなど起きるわけが無い。
「やっと利き始めたのです。もう少しでスライムのタタキになってしまうところでした」
 そう言い放ったのはミコだ。ミコが単独で帝国騎士の相手をしていたのはこの種まきのためだった。
 ミコは『黒竜の恩寵』は黒竜の爪と黒竜の鱗だけではなく“黒竜の毒”によって自身を強化する力である。
 つまりこの毒をあの応酬の中でも気付かれないように薄く散布していたのだ。
 そして同時に思考力を低下させる毒も散布することで帝国騎士に他の可能性を考えさせずにミコに集中を向けさせていたのだ。
 帝国騎士に効くまでに少し時間を要したがそれはそれ、間に合ったのだから結果オーライだ。
 そして当然このチャンスを見逃す手は無く、ミコは飛槍を強く握りなおして今までやられていた分の倍返しだと言わんばかりに帝国騎士に突き出す。
 避けきれないと悟った帝国騎士は咄嗟にだした左手でそれを防ごうとするが飛槍の勢いは止められずそのまま左手の前腕を貫いた。

 貫かれた左手を無理やり引き抜いて帝国騎士は1歩下がるがそこにはルセリアが待ち構えていた。
 当然彼女も何もせずに見守っていたわけではなくこの時の為に力を溜めていたのだ。
「後はルセリアさんにお任せください!」
 役目を果たしたミコにそう言葉をかけるとルセリアは両手で黒剣を構える。
「ルセリアさんを怒らせると、怖いのよ?」
 そう言葉を紡いだルセリアはユーベルコード『破壊の暴君』を下から上に向かって斬り上げるように帝国騎士に叩きつける。
 帝国騎士は剣でその攻撃を受け止めようとするが、本来であれば半径170m強を消し飛ばせるほどの一撃を集約だ。受け止めきれずにその衝撃波と共に宙に舞う。
 そしてルセリアの攻撃はこれだけで終わらない。
「権限を行使する、砲門よ開け。さぁ、舞うがいい────。『契約者権限(コクケンノヒメギミ)』!!」
 大技を放った後だが彼女は続けさまにユーベルコード『契約者権限』を使用する。
 総数240本の黒剣、それが宙に舞う帝国騎士を囲むように展開される。
「囲まれてしまえば避けようが無いでしょう?黒髭危機一髪よりかグロテスクなお祭りでも開催するとしましょうか」
 その言葉と共に240本の黒剣が帝国騎士を襲う。
 できあがるのは帝国騎士の針ねずみ――ではなかった。
 黒剣が帝国騎士を包み込もうとしたその時、鮮血のようなオーラが帝国騎士を覆ったのだ。
 帝国騎士のユーベルコード『ダークフォースバリア』自身に鮮血の如きオーラをまとい、高速移動と赤黒い電撃の放射を可能とする。
 赤黒い電撃により無理矢理黒剣の包囲網に隙間を開けて脱出したのだ。
 帝国騎士は地面に降り立つとオーラを纏ったまま2人と増援に駆けつけてきた猟兵たちを見据える。
「第2ラウンドですねーもう一度その左手と同じように風穴を開けてあげます」
「ええ、行きましょうミコさん。ルセリアさんもここからは出し惜しみしないわ」
 少なくとも左手を潰し、帝国騎士の奥の手とも呼べる『ダークフォースバリア』を早々に引き出したのだ。
 駆けつけてきた猟兵たちを含めればまた違った戦いができるだろう。
 2人は向かい合って一度頷き合った後、武器を握りなおして帝国騎士に向かっていくのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



 帝国騎士が纏う鮮血の如きオーラの中では電が走っていた。
 オーラと共に自身を守るように赤黒い電撃も纏わせ始めたのだ。
 帝国騎士を倒すためには近づくだけでも相当な痛みを発してしまう。
 そのために猟兵たちは帝国騎士を攻めあぐねていた。
 苦戦する猟兵たちを少し離れた位置で見守りながらミディアは全員無事のまま勝利を収めることを祈っていた。
ソナタ・アーティライエ
他の方々との絡み、アドリブ歓迎です

争いは好みませんけれど、多くの方々の命を守るため力を尽くさせて頂きます

「その怪しの力、封じさせて頂きます」
アマデウスにはリラに姿を変えてもらい
【幻想小夜曲第140番『夢絃の琴』】を奏で歌い
念動力を鎮め封じたいと思います
見た目地味になりそうですけれど、誰も傷つかない事が私には一番大事なのです

広さが十分であれば【幻獣交響曲第126番『神鎗』】で呼んだラヴェルにも力を貸してもらうようしたいです
ミディア様の守りについてもらうか、そちらが十分であれば攻め手に加わってもらいたいと思います


クラーラ・レイネシア
アドリブ・他猟兵との連携及びに絡みOk

相手が帝国で、今を生きている者たちに理不尽を強いると言うのならば
反逆者たる俺が出迎えなけければな!
勇気を出して一気に相手へと駆けるぜ!
恐れなど捨てて気合いを入れて前へ前へ
相手の攻撃はオーラ防御で急所を守りながら激痛耐性で我慢だ!

接近出来たら自慢の怪力で力を溜めた反逆の拳で相手をぶん殴る
鎧を着てようが鎧を砕きながら鎧無視攻撃で衝撃波を纏わせながらぶっ飛ばす
細かい事は俺には向いて無いからな、ごちゃごちゃ考えるよりも真っすぐいってブッ飛ばすのが一番性に合ってるし
他の猟兵と連携する時は援護とかは完全に信用して任せる!
俺にできる事は殴る事と信じる事だけ!


ゼルド・シュバイツァー
かつての同胞とは言え、手心を加える道理など全くございませんので。
……お覚悟を。

光学迷彩による【迷彩】で隠密。【忍び足】でなるべく所在を掴ませないように立ち回ります。
【サイコキネシス】で不意打ちを狙うかのように念動力で妨害を仕掛けて撹乱、然る後に【暗殺】を仕掛け、所在を完全に気取られぬ内に再び隠密へ戻ります。
可能ならば味方に向かう攻撃は念動力で軽減や相殺出来るようにも意識し、支援を重点として立ち回っていきます。

「……誇り高い帝国騎士が『工作員』ですか。聞いて呆れますね?それ程までになりふり構ってられないのでしょうか?」



 攻めあぐねていた猟兵たちに対し、帝国騎士は近づかなくても攻撃できる手段を持っていた。
 ユーベルコード『インペリアルブレイド』念動力を宿した飛ぶ斬撃による攻撃である。
 帝国騎士は猟兵たちに向かってそれを放つ。当然回避するがその着弾点で爆発が起き、その威力の高さを表していた。
 そして帝国騎士はある人物に狙いを定める。そう、ミディアだ。
 宇宙船のコアマシンを破壊することは勿論だが、ミディアを殺害したとなれば圧倒的に銀河帝国にとって利益になるだろう。
 帝国騎士はミディアに向かって強い念動力を籠めて斬撃を放つ。

 しかしその斬撃はミディアには届くことはなかった。
 なぜなら帝国騎士とミディアの間に3m程の体長を持つ馬に似た生き物が立ち塞がり、その額から生えている真珠色の角で弾いたためである。
 それはユニコーン、そしてそれに騎乗しているのは白い髪に青い瞳を持つ可憐な少女、ソナタ・アーティライエ(未完成オルゴール・f00340)だ。
 ソナタは予めユーベルコード『幻獣交響曲第126番『神鎗』』によって浄化の光を宿す真珠色の角を持つユニコーンを召喚しミディアを守れる位置に配置していたのだ。
「ありがとうラヴェル。頼りにしています」
 そう言いながらソナタはユニコーンであるラヴェルの首筋を撫でる。
 ラヴェルは任せろと言わんばかりに高らかに鳴いた。

 その様子を見て帝国騎士に向かって駆けだした者が一人いた。
「銀河帝国がなんだ!電撃がなんだ!圧政に苦しむ人々のほうが何倍も痛いんだ!」
 そう叫びながら突撃する反逆者の彼女は、クラーラ・レイネシア(殴って叩いてはいお仕舞い・f11610)だった。
 クラーラはこの戦争における反逆の象徴とも呼べるミディアが攻撃されたことに怒っていた。
 こうしている間にも銀河帝国が今を生きている者たちに理不尽を強いているという事実もクラーラの怒りに拍車をかけた。
 こんなところで尻込みなどしていられない。よりによって銀河帝国の、それもたかが配下の電撃に屈するなんて許されない。
 そして自身はドラゴニアン、他の猟兵たちよりも頑丈のはず――だから俺が行くしかないのだ。
 クラーラは恐れを捨てて自身の急所のみをオーラ防御で守りながら帝国騎士に突撃する。
 電撃が自身を痺れさせようとも、その熱が身体を焼こうともクラーラは我慢して迫っていく。
 帝国騎士は向かってくる彼女に斬撃を放つ。
 痛みに耐え続けるクラーラは避けることができない、いや避けることを考えていない。
 俺がやることは真っすぐいって敵をブッ飛ばすことで後は仲間が何とかしてくれるのだから。

 クラーラの期待に応えるためにソナタは行動を起こす。
「アマデウス、来てください」
 ソナタの傍に常に控える銀竜のアマデウスは主人の呼びかけに応じてその手に納まった後、その姿を弦楽器であるリラに変える。
「静謐の帳を下ろしましょう……その怪しの力、封じさせて頂きます」
 そう告げてソナタはリラを弾きながらその特徴的な声を周囲に響かせる。
 ソナタのユーベルコード『幻想小夜曲第140番『夢絃の琴』』は慰撫するように、全てをなだめる優しい歌声を放つことで相手のユーベルコードを相殺する。
 この歌によってクラーラに迫る念動力の斬撃は霧散する。
 ならばこうだと帝国騎士は右腕に持つ剣によって目前に迫るクラーラを切り捨てようとするが、その剣と右腕は何かの力によって掴まれたためその動作が阻まれた。
 そして作り出されたこの時間はクラーラにとって十分。
 帝国騎士に肉薄したクラーラは腕の筋肉にありったけの力を込める。
 地面を陥没させる程踏み込んだ足から上がってくる力もその自慢に拳に籠め
「ぶっ飛べ!」
 咆哮と共に帝国騎士にユーベルコード『反逆の拳』を放った。
 その拳はクラーラ自慢の肉体による超高速かつ大威力の一撃であり、帝国騎士の腹部に深くめり込んだ。
 それを受けた帝国騎士は2、3歩後ろによろめく。
 相当堅い鎧だったためか破壊することは叶わなかったが腹部の鎧は完全に陥没しておりその威力を物語っていた。
 そしてクラーラは再度自身の拳を握り締め、再び殴りかかっていく。
 1発、2発、3発・・・拳による怒涛のラッシュ。帝国騎士が立て直す前にとにかくダメージを与え続ける。
 帝国騎士が掲げている剣が振り下ろされないことは不思議だったがクラーラは仲間の猟兵が押さえ込んでくれているのだろうと余計な思考を捨て、攻撃にのみ集中する。
「俺とお前の体力勝負だ!」
 そう言い放ちながら自身を蝕む電撃を耐え、クラーラは自らの拳を叩きつけていくのだった。

 帝国騎士は右手に持つ剣でクラーラを斬り捨てんとする度に何かの力によって阻害されていた。
 だから剣を降ることができない。これはクラーラが『反逆の拳』を放とうとした時と同じものだ。
 この掴まれる感触からして念動力によるものに間違いはないが念動力の力の繋がりの先が見えないのである。
 念道力が独りでに自身の剣を掴み離さない光景に帝国騎士は混乱していた。
 そしてこの光景を起こしている人物こそ白き反逆の騎士、ゼルド・シュバイツァー(陽炎の仇刃・f12297)である。
 ゼルドは光学迷彩マントによって姿を消すと共に、音を立てないようにし自身の所在を不明にしてオーラと電撃が届くぎりぎりの境目で立ち回っていたのだ。
 そしてゼルドはユーベルコード『サイコキネシス』によって帝国騎士の剣を阻みクラーラへの攻撃を防いでいた。
 ゼルドの『サイコキネシス』は見えないサイキックエナジーを放ち遠距離の対象を攻撃したり、遠隔地の物を掴んで動かしたりすることができる。
 念動力には変わりないが剣を掴む念動力を厚く、そこまでに至る念動力の繋がりを極限まで薄くする。
 長年扱ってきたゼルドの成せる業がそこにはあった。これではオーラと電撃も邪魔して見えないのも無理はないだろう。
 そしてかつての同胞だろうと今は猟兵である自身が手心を加える道理はない。
「……誇り高い帝国騎士が『工作員』ですか。聞いて呆れますね?それ程までになりふり構ってられないのでしょうか?」
 何か思うことがあるのだろうか、帝国騎士を見ながら誰にも聞こえない程小さな声でゼルドはそうつぶやいた。
 だが今は考える余地なしと剣と右腕を念動力で掴み押しとどめることに集中しながらゼルドはもうすぐ来るであろう機会をじっと潜んで待っているのだ。

 クラーラが拳によるラッシュを始めて数分が経つ。
 帝国騎士は動かぬ剣と右腕に見切りをつけてまだ動く足を使ってクラーラに蹴りを放っていた。
 つまり拳と蹴りによる古典的な戦いである。
 高速移動が容易になるほどの脚力による一撃はとてつもなく重い。
 意識が何度も飛びそうになる。電撃も確実にクラーラにダメージを与えていた。
 ここまで耐えていられるのは意地の張り合いだけは負けないというクラーラの強い信念であるがそれも限界に近いだろう。
 ソナタはアルテミスを銀竜に戻してラヴェルにミディアを守るように伝えると、ラヴェルから下馬してユーベルコード『生まれながらの光』による援護をクラークに飛ばした。
 ソナタから放たれた聖なる光はクラークを高速治療する。
 だがクラーラが常に受け続けているダメージも大きく、数度の治療ではとても足りない。
「頑張ってくださいクラーラさん、またすぐに光を飛ばします」
 ソナタは何度も『生まれながらの光』を放っていた。
『生まれながらの光』は無限に打てるわけではなく、術者にも疲労が蓄積されていく。
 だがソナタは聖なる光を放ち続ける。クラーラと共にソナタも戦っているのだ。

 それでも限界はやってくる。
 クラーラの方膝が地面に着き、それを見下ろすは帝国騎士。
 足に力が入らず立ち上がることはできないが顔だけは上を向けて帝国騎士を睨み付ける。
 帝国騎士は自身の右腕と剣がもう動くことに気付いた。
 そして敗者に剣が突き立てられる。
―――「勝ったのは貴殿です。クラーラ」―――
 その賞賛と共に紫焔の光剣が帝国騎士の背中から胸にかけてを貫いていた。
 剣を突き立てられたのは帝国騎士、そしてそれを成したのはゼルドだった。
 帝国騎士は蓄積されたダメージによってダークフォースバリアを解かざるをえなくなり、ゼルドが待ち望んでいた機会が訪れたのである。
 クラーラと彼女を支えたソナタの意地が勝ったのだ。
 そしてゼルドは素早く剣を引き抜くと再び光学迷彩マントによって姿を隠す。
 まだ終わらないことをゼルドは自身の経験から知っているためだ。
 帝国騎士は胸の傷を手で押さえながら後退。
 その隙にソナタはクラーラに駆け寄ってその肩を支えながら前線を退く。

 ソナタとクラーラは他の猟兵たちの追撃と応戦する帝国騎士の戦いを見ながらお互いへの賞賛と軽口を叩いていた。
「クラーラさんお疲れ様です」
「お前もな、ったくゼルドの野郎いいとこもって行きやがって」
「帝国騎士はかなりのダメージを受けています。もう時間の問題ですね」
「まだ終わってないんだ。少し休んだらまた行くぜ。次はきっちり止めまで刺しきってやる」
 持ち前の負けず嫌いの性格からクラーラは再戦の意思を固めていたのであった。
 それを聞いたソナタはまだ私の役目はありますね、と自身の疲労の回復に努めていた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​



 5人の猟兵の活躍により帝国騎士は既に致命傷とも呼べるダメージを受けていた。
 左手と胸を貫通され、奥の手とも呼べるユーベルコード『ダークフォースバリア』もダメージの蓄積により持続できない。
 それでも帝国騎士の戦意は衰えていない。
 攻撃を仕掛けてくる猟兵たちを巧みに捌きながら何かを狙っているようだ。
 何を狙っているのかは分からないがそれをさせる前に倒しきればいい。
 そう考えた猟兵たちは更に帝国騎士にダメージを与え、そのまま撃破すべく行動を開始した。
シェルティス・レグナード
鉄塊のごとき大剣を振るい、時には盾として相手と切り結ぶ
しかし、経験や実力は相手が上。避けきれず被弾する。
「・・・っ、捕まえたぁ!」
ならば、後は気迫で勝るしかない
鎖によって繋がれた相手に大剣をぶん投げる。
それと同時に『早業』で力を練り上げ脚に『力を込める』
相手が投擲された大剣に気を取られている間だに繋がれた鎖を手繰り寄せ爆発的な脚力によって懐へ
相手が防ぐなら儲けもの。大剣の『鎧砕き』によって多少守りを崩せる
避けるなら、相手の一挙手一投足から避ける方向を『見切る』
「気付けの一発、くれてやる」
スピードを乗せた爪の一撃を相手にたたき込みます



 無骨な鉄塊の如き巨大剣を構えて帝国騎士に襲いかかるのはシェルティス・レグナード(人狼の探索者・f10672)だ。
 シェルティスはその巨大な剣を振り回して帝国騎士と斬り結び始める。
 両手を使えるシェルティスに対して帝国騎士は片手のみでの応戦。
 重い一撃であるシェルティスの巨剣は帝国騎士の剣を何度も弾いていた。
「帝国騎士とやらの力はこんなものかぁ!」
 シェルティスはこのまま押しきろうと剣速を上げていく。
 しかし帝国騎士の剣技はシェルティスの想定を越えたものだった。
 帝国騎士はシェルティスの一撃に対して2度の撃ち込みを行ってきたのである。
 シェルティスは手に残る感触からほぼ同時に撃ち込まれたことを悟る。
 驚きを覚えながらもシェルティスはまだいけると剣を振るう。
 だが次に撃ち込まれたのは3度の撃ち込みだった。
 これにより逆にシェルティスの巨剣が弾き返される。
 想定もしていない出来事に一瞬固まったシェルティスの隙をついて帝国騎士は至近距離でのユーベルコード『インペリアルブレイド』を放つ。
 シェルティスに防ぐ手立てはない。
 懐で爆発が起きてその威力に耐えきれずにシェルティスは吹き飛ばされて壁に叩きつけられる。
 シェルティスは帝国騎士との間に鎖のようなものが形成されたのを感じとった。
 痛みに耐えつつ立ち上がるシェルティスは笑っていた。
「・・・っ、捕まえたぁ!」

 そうシェルティスは自身の剣技では帝国騎士におよばないことを理解していた。
 シェルティスの目的は剣技で帝国騎士を上回ることではなく、自身の持つ1番威力の高い一撃を叩き込むことだ。
 だから敵から繋いでくれるこの鎖を利用することは最初から決めていた。
「行くぞオラァ!」
 シェルティスは左手で鎖を握り締めた後に自身の持つ巨剣を帝国騎士に投げつけた。
 それと同時に力の限り踏み込んだ後に巨剣を追うように走り出す。
 帝国騎士は当然そのレールから避けようとするがそれをシェルティスは許さなかった。
「(避けるのは右!なら)左だぁ!」
 シェルティスは帝国騎士が避けようとする方向を見定めそれと逆方向に鎖を引っ張る。
 帝国騎士は念動力の鎖を解くが既に引っ張られた後であり間に合わない。
 無理矢理レールに戻された帝国騎士は体勢を崩しながら剣を下からいれて巨剣の起動を上にずらす。
 そして巨剣に潜り込むように滑り込むシェルティスは軌道をそらすために剣を振り上げ無防備になった帝国騎士に勢いそのままに人狼である彼の自慢の爪の一撃を叩き込む。
「気付けの一発、くれてやる!」
 ユーベルコード『餓狼』鋭利な爪による超高速かつ大威力の一撃である。
 シェルティスはそれを帝国騎士の胸の傷口に叩き込んだ。
 帝国騎士の鮮血が舞う。シェルティスの耳はこれまで沈黙を保ってきた帝国騎士がそのマスクの奥でうめき声をあげたのを聞き取っていた。
「まだまだいくぞぉ!」
 一度使ったこの策はもう使えないだろう。
 シェルティスは次の策を頭に張りめぐらせながら帝国騎士に追撃を仕掛けるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ベール・ヌイ
「(人型相手ならプロレス技をかけたい、という内心を紙に書いてみるゴリラです)」
ヌイは眠気もありけだるけ、護理雷はやる気まんまんです

護理雷招来を使用し、予め護理雷専用電動バイクに乗ってヌイとタンデムとして突撃します
そしてぶつかる前にバイクを止めて、ライダースーツのまま騎士に電撃つきライアット、スープレックス等のプロレス技をかけようとします
相手の攻撃に関しては攻撃してないヌイが『援護射撃』『クイックドロウ』『誘導弾』で撃ち落とそうとします
それでも攻撃が当たる場合『激痛耐性』で護理雷は耐えようとします。ガードはしません、プロレスのガードは無いので
アドリブ等、歓迎します



 ブオンブオン
 宇宙船に似つかわしくない音が鳴り響く。
 その音は廊下から聞こえ段々近づいてきていた。
 銀河帝国には宇宙バイク部隊が存在すると聞いている。
 猟兵たちはこの音の持ち主はその部隊から来た増援なのではないかと警戒する。
 そして数秒もしない内にこのルームにその音の持ち主が飛び込んでくる。
 乗り込んできたのはやはりバイクだ。ただしそのバイクを乗りこなしているのは・・・ライダースーツにサングラスをかけたゴリラだった。

 よくよく見るとバイクはゴリラと黄色いヘルメットを被った眠たげな表情をした少女とのタンデムだった。
 その少女はゴリラの飼い主?である、ベール・ヌイ(桃から産まれぬ狐姫・f07989)だ。
 そしてバイクを運転をするゴリラは事前にベールのユーベルコード『護理雷招来』により召喚されていた雷獣ゴリラの霊であり、素手や電撃で攻撃する能力を持っている。
 そして護理雷専用バイクを乗りこなすのだ!
 ゴリラは意気揚々と1枚の紙を掲げる、そこには達筆でこう書かれていた。
『人型相手ならプロレス技をかけたい、という内心を紙に書いてみるゴリラです』
 やっぱり間違いなくゴリラだった。
 ゴリラはその紙をきちんとポケットに閉まった後、バイクを運転して帝国騎士に迫っていく。
 あっけに取られていた帝国騎士も冷静になりユーベルコード『インペリアルブレイド』を放つ。
 しかしベールが即座にその斬撃を打ち抜かんと銃を放つ、放たれた銃弾と衝突した斬撃葉その場で爆発を起こした。
 その煙をバイクが切り裂きながら帝国騎士にぶつかる直前で急停車した。

 ゴリラがのっそりとバイクを降りて帝国騎士に向かっていく。
 帝国騎士の目の前で立ち止まったゴリラはサングラスを上空に放り投げる――リング開始の合図だ。
 次の瞬間唐突に電撃を走らせた太い右腕によるゴリラットを帝国騎士にぶちかました。
 不意をつかれた帝国騎士はその一撃により吹き飛ばされる。
 ゴリラは嬉々として帝国騎士を追撃し、床を転がる帝国騎士に向かってエルボードロップを放つ。
 ぎりぎりで体勢を立て直した帝国騎士はそれを避ける。
 ゴリラのエルボーは床に叩きつけられる、その地面は陥没したうえ土煙をあげていた。
 とっさに帝国騎士は剣でゴリラを斬りつけようとするもベールの銃弾によって弾かれてしまう。
 ゆっくり立ち上がったゴリラは目の前の帝国騎士を掴んで引き寄せてヘッドバットを叩き込む。
 その一撃を受けた帝国騎士はひるむが、ゴリレスラーは紳士なのでゴリラはその隙を狙うことはしなかった。
 気を取り直した帝国騎士が暴れてゴリラの手を解こうとするもゴリラは圧倒的握力をもってして帝国騎士を離さない。
 手を離させようと帝国騎士は銃弾に弾かれないよう真っ直ぐにゴリラに剣を突き立てる。
 しかしゴリラは耐える。ゴリレスラーは泣き言吐かないのだ。
 ゴリラは痛みを堪えて帝国騎士の背後に周り、その身体に腕を回してガッチリホールドしたままブリッジするように背中をそらす。
 ゴリラン・スープレックス――帝国騎士は頭から地面に叩きつけられる。
 ゴリラはそのまま他の技をかけようとするが、ちょうどサングラスが落ちてきて終わりの時間を悟った。
 ゴリレスラーは時間を守るのだ。サングラスをキャッチしたゴリラは再びバイクに乗り込む。
 ゴリレスラーはリングから下りるときも優雅である。
 ゴリラは来たときと同じようにベールとタンデムしてルームからでていくのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヘンリエッタ・モリアーティ
【POW】
させないわ、テロを起こすならもう少し――分かりにくくやるべきでしたね。こんな見え見えの煽りには乗れないわ……!
【トリガーピース】で【ヘイゼル】に交代します!あなたのほうが、蹴散らすのは上手いはずよ……!

がはははッッ!!!バカがァ、てめェら暴れてェなら――このヘイゼル様を無視すンじゃねェッッ!
ひひひ、ぎひひひ!おっとォ、斬撃が飛ぶって、おもしれェなァ!どういう仕組みだ奇天烈だァ!?上等だァ!【ロック・ブレイク】でその斬撃を受け流して――俺様はお前等の鎖を掴んでぶンまわしてやるぜェ!
【なぎ払い】、の要領でやってやろうじゃねェの!
さァ、ぶっ飛ばしたら――ご賞味あれ、【劇場型犯罪】!!



 テロによって多くの命が失われる。
 そんなことをさせるわけにはいかないと、ヘンリエッタ・モリアーティ(獣の夢・f07026)はテロの主犯である帝国騎士を見据える。
 帝国騎士はこんな直線的な方法ではなくもっと用心深くかつ隠密的にやるべきだった、こんな見え見えの陽動なんてものに私たち猟兵が引っ掛かるわけがない。
 そう思いながらヘンリエッタはカプセル型の錠剤であるトリガーピースを取り出す。
 それは多重人格者であるヘンリエッタの別人格に変わりやすくするための心理的なキー。
 そしてヘンリエッタは自身の攻撃的な人格であるヘイゼルを呼びだすのだ。
「ヘイゼル。あなたのほうが、蹴散らすのは上手いはずよ・・・後はお願い」
 ヘンリエッタの頭ががくんと下がる。
 そして獰猛的な笑い声があたりに響き始めた。

「がはッ・・・がはははッッ!!!」
 ヘンリエッタ、いやヘイゼルは高笑いをあげて周囲を見渡す。
 そして敵である漆黒を纏った騎士と他の猟兵たちが戦っている姿を見つけた。
「バカがァ、てめェら暴れてェなら――このヘイゼル様を無視すンじゃねェッッ!」
 狙いを定めたヘイゼルは放たれた矢のように走りだす。
 出遅れた?敵は既に結構な怪我を負っている?そんなことは関係がない。
 ヘイゼルの思考にあるのはただ暴れたいという欲求であり敵をぶちのめすことだけだった。
 当然自分に向かってくる敵の接近を簡単に許すわけがない。
 帝国騎士はユーベルコード『インペリアルブレイド』を放ちヘイゼルの足を止めさせようと斬撃を飛ばす。
「ひひひ、ぎひひひ!おっとォ、斬撃が飛ぶって、おもしれェなァ!!どういう仕組みだ奇天烈だァ!?上等だァ!」
 ヘイゼルは走りながら自身の武器であるロックブレイクを取り出してその斬撃を受け流そうとするがその斬撃は触れただけで爆発するのだ。
 受け流そうとしたヘイゼルの剣に当たったことでヘイゼルを巻き込んで爆発を起こす。
 しかしその爆風の中から聞こえてくるのは笑い声だ。
「いってェなァ、おい!!そうだァ、そうだァ!痛みがなきゃ戦闘じゃねェよなァ!!!」
 ダメージを受けたのにもかかわらずヘイゼルはそれを良しとする。
 そしてヘイゼルは自身の剣と帝国騎士を結ぶ鎖のようなものがついているのに気づく。
 見渡すと同様の鎖のようなものがほかの猟兵と帝国騎士との間に繋がっている。
「ちゃらちゃらとよォ、ンなもん着けてんじゃェぞォ!!」
 ヘイゼルは密集地帯に乱入して手近にあった鎖をいっぺんに掴んでぶん回した。
 鎖に繋がれた帝国騎士と猟兵たちはそれによってバランスを崩す。
 ヘイゼルは愉快そうに高笑いをあげながら、帝国騎士が体勢を立て直す前にロックブレイクを叩きつける。
 その一撃によって帝国騎士と他の猟兵たちとの間にあった鎖は解かれた。
「てめェら離れてろォ!!巻き込まれても知らねェぞォ!!!」
 それを告げると同時にヘイゼルの体が脈打つかのようにビクリと跳ね上がる。
 ユーベルコード『劇場型犯罪』、ヘイゼル自身の攻撃のタガを外し、超攻撃力と超耐久力を得る代わりに理性を失って速く動く物を無差別攻撃し続けるのだ。
 猟兵たちはへイゼルの言葉通り離脱していたため、残っている動くものは帝国騎士のみ。
 ヘイゼルはユーベルコードが切れるまで自身へのダメージを気にもとめずに帝国騎士を嬲り続けるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



 3人の猟兵たちの追撃によって更にボロボロとなった帝国騎士。
 もう止めを刺すだけだと猟兵たちは勝負を決めるために駆け出そうとした時、帝国騎士は頭の上で念動力が何かを形成した。
 それは銀河帝国の旗。
 帝国騎士はそれを自身の足元に突き立てる。
 それは帝国騎士の最後の手であるユーベルコード『インペリアルフラッグ』だ。
 念動力で形成した帝国の旗により地形を『帝国の領土』であると見る者に認識させてその上に立つ自身の戦闘力を高める効果がある。
 そして猟兵たちは帝国騎士を中心とした半径10m弱の円形の中に銀河帝国を見た。
 もちろんここにはないものだは理解しているが、頭が勝手にそう判断してしまうのだ。
 そして猟兵たちはその中心に立つ帝国騎士から流れていた血が止まっているのに気づく。
 もしかしたらあの場は帝国騎士を回復させる効果を持つ可能性があるのではないだろうか。
 そうなると、これまでの苦労を水の泡になる。それだけはしてはいけない。
 猟兵たちは仮想銀河帝国の領土に足を踏み入れていくのだった。
嶋野・輝彦
削り役、捨て石そんな人間が必要なら俺の役目だよ

【第六感】で帝国騎士の動きを予測
【先制攻撃】【だまし討ち】【覚悟】【激痛耐性】でダメージ顧みず突撃
【怪力】で攻撃が外れない様に押さえ込みながら
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で攻撃
自爆特攻?素人がやる事だ、そのくらいが上等だろ?
泥臭いのは騎士様の趣味にゃ合わないだろうが俺の土俵でやらせてもらうぜ
その後も【怪力】で帝国騎士を逃げられない様に抑え込みながら(【第六感】で相手の動きを察知した方が逃げられにくいならそれも入れる)
【零距離射撃】【捨て身の一撃】【鎧砕き】で
【覚悟】と【激痛耐性】で耐えて耐えて耐えて攻撃


死にかけたら置き土産に戦場の亡霊


ノルナイン・エストラーシャ
なるほど、宇宙船に工作員が……コアマシンを破壊されるのはマズイですね、止めなくては。
……それにしても帝国騎士とは……工作員だと言うのに随分戦闘慣れしていそうですね。気を引き締めてかからなくては。


コアマシンルームでの防衛だと、狭さやコアマシン防衛という関係上、余り派手なことは出来ませんね。【スナイパー】の心得があるので、狙撃銃で狙い撃ちましょう。接近されても【零距離射撃】で対抗します。状況次第ですが、他の猟兵さんが戦っているところに【援護射撃】も。

相手が大技を使えば、それを【選択したUC】で相殺します。これでうまく行けばいいのですが……動きが止まれば、狙撃銃や熱線銃で撃ちまくります。



 銀河帝国の領土内で本来の動きとはいかないまでもある程度の動きを取り戻しつつある帝国騎士と比べて猟兵たちの消耗は大きい。
 このまま行けば猟兵たちの中に死傷者がでる可能性もあるかもしれない。
「こうなりゃ俺の出番だな」
 自らの身体をはる選択肢をとる覚悟を固めたのは嶋野・輝彦(人間の戦場傭兵・f04223)だった。
 嶋野は帝国騎士に向かって駆け出していく。
 本人曰くそれは自爆特攻、嶋野は自分が戦闘のプロではないことを自覚している。
 ならやることは身体をはってがむしゃらにぶつかっていくこと。
 そう考える嶋野は帝国騎士の動きを抑え込むために走った。

 その光景を狙撃銃のスコープで覗いていたのはノルナイン・エストラーシャ(旅する機械人形・f11355)だ。
「ふぅ・・・」
 息を一つ吐いてノルナインはスコープを再び帝国騎士に移す。
 ノルナインは宇宙船のコアマシンが破壊されるのを止めるためにこの依頼に志願しており、事前情報からして帝国騎士が相手だということから苦戦を想定していた一人だった。
 コアマシンのルームを一望できる位置に陣取ったノルナインは他の猟兵の動きを阻害しないように慎重に帝国騎士に狙撃を行っていた。
「さて・・・彼を死なせるわけにはいきませんね」
 ノルナインにとって他の猟兵たちは戦友である。
 多くの戦友のために帝国騎士に突っ込んでいく嶋野という一人の戦友を死なせるわけにはいかない。
 ノルナインは更に狙撃のペースをあげるためその手に弾丸を握りしめた。

 近づいてくる嶋野に対して帝国騎士は剣を振りおろす。
 それは帝国騎士を捕らえることに集中して避けようとしなかった嶋野の右肩から入り込み左腰へ抜けていく、いわゆる袈裟斬りだ。
 身体に激痛が走る。
 斬られた部位から焼かれているほどの熱を持っている。
 だが斬撃は臓器には達していない。
 ならば問題はない。
「うおおおおおおおお!!!」
 自身を鼓舞するかのような雄叫びをあげつつ嶋野は帝国騎士の懐めがけてタックルしそのまま帝国騎士の体にしがみつく。
 この近さならば満足に剣を振るわれることはない。
 嶋野は左手を帝国騎士の背中に回して絶対に逃がさないように握りしめる。
「泥臭いのは騎士様の趣味にゃ合わないだろうが俺の土俵でやらせてもらうぜ」
 そして右手で帝国騎士の左脇腹を何度も殴りつけ始めた。

 嶋野によって動きを止めたのを確認したノルナインは更に狙撃速度を速める。
 もうスコープを覗く必要はない、とにかく撃ち続けるのみだ。
 もちろん動きを止めてくれている嶋野を避けるように帝国騎士の頭や肩を中心に狙って狙撃を続けている。
「動かない的ほど楽なものはありません」
 まだ足りないと感じたノルナインは片手で狙撃銃を扱いながら熱線のビームを放つ熱戦銃を取り出す。
 そして器用に両方の銃を撃ち始めた。
 固定された的ならばスナイパーであるノルナインが外す道理はない。
 その二つの銃から放たれた弾丸と熱戦は吸い込まれるよう帝国騎士の頭部に襲い掛かった。
 
 嶋野が動きを止めている間にノルナインを含めた他の猟兵たちが攻撃を行っていた。
 それらを捌きつつも帝国騎士は自身の行動を妨げる嶋野を放置しておく訳にはいかず、その頭を剣の柄で幾度となく殴打し続けていた。
 しかし嶋野は頭部に襲いかかる衝撃に耐えてその手を離さない。
 拉致が明かなくなった帝国騎士は狙いを変える。
 剣を逆手に持ち変えてその剣の持ち手を嶋野の腹部に突き刺した。
 狙いは殴打ではない。袈裟斬りによってできた傷跡にその持ち手は刺さっていた。
 身体への異物混入。
 その痛みは想像を絶しており今まで受けていたものとは比べ物にならず嶋野の視界が赤く染まる。
「っ!!…畜生が…」
 これでは流石に意識を保つことすら難しく帝国騎士を離してしまう。
 解放された帝国騎士はいの一番に嶋野に止めを刺そうとするがノルナインは銃の乱射によりそれを妨害する。
 それにより嶋野へのとどめを諦めた帝国騎士はほかの猟兵への迎撃へと移っていった。
 その隙に嶋野に駆け寄ったノルナインは嶋野を仮想帝国領土から引きずり出して傷口を圧迫し応急処置を務め始める。
「嶋野さん、気をしっかりもってください」
 言葉をかけながら圧迫により嶋野の出血を抑えるノルナインの横から何かが現れる。
 それは嶋野のユーベルコード『戦場の亡霊』、自身が瀕死になることで召喚することができる同じ攻撃手段を持つ戦場の亡霊だった。
 置き土産として呼び出された戦場の亡霊が嶋野と同様に帝国騎士を再び捕らえんと向かっていく。
 しかし2度も同じ手を食うまいと帝国騎士はその隙を与えないように立ち回っていた。

 その様子を眺めながら傷口の圧迫を続けていたノルナインの腕を嶋野が掴んだ。
「くっ・・・はっ、やっぱそう上手くはいかねぇか・・・」
 嶋野はそう口にしながら自身の傷口を圧迫するノルナインの腕をどかして立ち上がろうとする。
「嶋野さん、これ以上の出血は危険です。安静にしていないと」
 ノルナインは嶋野をとどめようとするが嶋野はそれに耳を貸さずに震える足で立ち上がる。
「皆つれぇなかやってんだ。俺だけ寝てるわけにはいかねぇ。一度張った覚悟を貫けない男にゃ成りたくねぇんだ」
 そう言って再び銀河帝国の領土に足を踏み入れていく嶋野。
 その足取りは当然おぼつかない。だがそれでも歩みを止めない嶋野こそがこの場においては本当の意味での戦場の亡霊だった。
 ノルナインはそんな嶋野をもう止めようとはしなかった。
 もちろん嶋野を見捨てたわけではない。
「あなたが意地を通すというのなら、それを援護するのが私の役目です」
 ノルナインは狙撃銃を構えなおしその銃口を帝国騎士に向けた。
 
 帝国騎士は自身に向かって進んでいく嶋野を標的に合わせる。
 一度逃した死にぞこないがまた向かってくるのだ。
 そんなに死にたいのならば楽にしてやると帝国騎士は即座に近づき剣を振りあげる。
 ―――――パァン―――――
 嶋野を殺すことに集中した帝国騎士にノルナインの狙撃銃が乾いた音を響かせる。
 放たれた弾丸が着弾したのは帝国騎士の右目。
 その衝撃に固まった帝国騎士の振り上げた剣を持つ右手に戦場の亡霊が組み付く。
 無防備になった帝国騎士に対して既にぼろぼろの嶋野ができることは少ない。
「わざわざ近づいてきてくれてありがとうよ、さっきのお返しだ!」
 本来の威力が出せない嶋野ができること、それは先ほど帝国騎士が自身に教えてくれたことだ。
 嶋野はその右手を帝国騎士の胸の傷口に突っ込みかき回す。
 そして嶋野の右手は何かを掴み・・・それを握りつぶした。
 それはおそらく帝国騎士の肺だったのだろう。
 帝国騎士のマスクから大量の血がしたたり落ちていた。
 数秒硬直した帝国騎士だったがすぐに暴れだすが戦場の亡霊は離さない。
 押し出していくのだ騎士を帝国の領土外へと。
 嶋野も残る力を振り絞って押していく、力が入っているのかはもう自分にはわからないが気力で押した。
 そして―――騎士は領土の外へと追放された。
 
 主のいなくなった銀河帝国は霧散した。
 同様に役目を果たした戦場の亡霊も霧散する。
 抑えるものがいなくなった帝国騎士は嶋野を蹴って引きはがす。
 蹴り飛ばされた衝撃で床を転がるも嶋野だがその口元は笑っていた。
 そして帝国騎士はこのままでは不味いと再び旗を作り出す。
 だがそれは放たれる前に同様の旗との衝突により打ち消された。
「もう一度見ました。だからそれはさせません」
 それはルイナインのユーベルコード『ミレナリオ・リフレクション』によるものだ。
 『ミレナリオ・リフレクション』は対象のユーベルコードに対し正確に全く同じユーベルコードを放つことで相殺する。
 これで再び戦闘力を手に入れようとした帝国騎士の目論見を阻止したのだ。
 最後の手を失った帝国騎士に他の猟兵たちが追撃をかける。
 その光景を他所にノルナインは嶋野の看護に向かって応急処置を施しながら
「男の覚悟見せてもらいましたよ。お疲れさまでした」
 と声をかける。
 その言葉に急に照れくさくなってきた嶋野はなんで言ちゃったんだろうなぁと心の中で思いつつ
「ん」
 そっぽを向きつつ短い返事を返したのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

リリスフィア・スターライト
他の人達との絡みやアドリブはOKだよ。

少し出遅れたけれど、私も加勢するよ。
エレクトロレギオンで機械を呼び出して
帝国騎士の狙いを猟兵達に絞らせないようにだね。
高速移動するようだし目だけで追わずに
攻められたら危険な場所を把握して
そこから帝国騎士の動きを見切って対応できるようにしたいかな。
追い詰めても手痛い反撃を受けないよう迂闊な行動は控え、
離脱や突破させないようにかな。

「どれだけ力を高めても、ここを好きにはさせないよ」
「力がある分、動きも単調になりやすくはなるんだよね」


アリア・ティアラリード
他猟兵との連携OK

作戦が順調なら、敵の残党はこちらへ逃げてくるはず…
通路の物陰からピンクに輝くフォースセイバーが、まるで交通整理の棒のように突き出されて

「どこへ行こうというのですか? 残念ですが、今からここは通行止めなんです♪」

ふっふっふとそこから出てくるのはドヤ顏のお姉ちゃんです!

【先制攻撃・早業・ダッシュ】で飛び込みつつUC《鏡像分離》!二人に分離して
さらにそこから無数の【残像】分身からの【二回攻撃・範囲攻撃・衝撃波】から《飛櫻剣》
数十数百のフォース・ブレードの嵐で斬り伏せます!
…って、一人くらいは捕虜取っておいた方がいいでしょうか
【気絶攻撃】で《懲罰指打》するの忘れないようにしないと…



 猟兵たちによって追い詰められた帝国騎士は銀河帝国のために一人でも多くの猟兵を道ずれにすることを考えた。
 最後の命の炎を燃やして帝国騎士はユーベルコード『ダークフォースバリア』を発動して 鮮血の如きオーラを纏う。
 いざ向かわんと帝国騎士が動こうとしたとき、一人の少女がコアマシンルームに入ってきた。
「少し出遅れたけれど、私も加勢するよ」
 その声の持ち主は金髪に青い瞳を持つ剣士の格好をしたリリスフィア・スターライト(多重人格者のマジックナイト・f02074)だった。
 後詰としてルームに入ってきたリリスフィアは周囲の様子を見て、
「あはは、少しどころじゃなかったみたいだね。でも皆疲れているみたいだから後は任せてくれてもいいよ」
 そう言いながらリリスフィアはユーベルコード『エレクトロレギオン』によって100体以上の小型の戦闘用の機械兵器を召喚する。
「限界ぎりぎりまで力を振り絞って高めても、あなたの思い通りにはさせないよ」
 リリスフィアは帝国騎士が取りそうな行動の可能性を考慮して、機械兵器を猟兵の前や守る対象であるコアマシンの前に偏らせて召喚させていた。
「銀河帝国の配下は道ずれ思考の敵が多いみたいなんだよね」
 リリスフィアのおだやかな表情が真剣に変わる。
「だからもう誰かが危険に晒されるようにはさせないよ」
 リリスフィアの号令によって機械兵器が組織だった行動を開始する。
 帝国兵士は高速移動により機械兵器を無視して怪我を負った猟兵を狙おうとするものの。
 その行く手は複数の機械兵器で構成された壁により塞がれていた。
 帝国騎士は剣を振るうとそれに直撃した機械兵器はすぐに消滅した。
 たった一撃で消滅するのだ。倒せない敵という訳ではない。
 普段の帝国騎士であれば手間を惜しまず全て消滅させてから改めて行動することができていただろう。
 だが今の状況ではその行動をとることは難しいのだ。
 なぜなら自身に残されている時間が残り少ないことを帝国騎士はわかっていた。
 最小限の機械兵器を倒しつつ多くの被害をだす必要がある。
 そのための周囲を見渡し機械兵器の密集が少ない場所を帝国騎士は高速移動によって突破しようとする。
 だがその動きは既にリリスフィアに読まれていた。
 帝国騎士が一つの機械兵器の壁を突破したときには、既にそこには新たな壁が出来上がっていたのである。
「力がある分、動きも単調になりやすくはなるんだよね」
 余裕もないみたいだし、とリリスフィアは続ける。
 リリスフィアはわざと機械兵器同士の隙を作り帝国騎士の行動を自然と制限させていたのである。
 目で追うことができなくても行動が予測できれば十分に対応することができる。
 帝国騎士はリリスフィアの術中に完全にはまっていた。

 焦りを覚える帝国騎士だったがこのルーム内で唯一機械兵器の密度が明らかに少ない箇所に気付いていた。
 それはこのコアマシンのルームの出入り口の方向。
 その出入り口の扉は開かれたままだ。
 ここを離脱できればユーベルコード『インペリアルフラッグ』によりもう一度体勢を整えることができるだろう。
 帝国騎士は出入り口を飛び出し通路を駆けていく。
「やっとそっち行ってくれたみたいだね。おーい出番だよ。」
 リリスフィアがそう呼びかける。
 すると通路の物陰からピンクに輝くフォースセイバーが突き出され
「どこへ行こうというのですか? 残念ですが、今からここは通行止めなんです♪」
 という声と共にドヤ顔のアリア・ティアラリード(エトワールシュバリエ・f04271)が帝国騎士の行く手を阻んだ。
「これで袋のネズミだね。降伏してくれてもいいんだけよ?」
 扉からは機械兵器を連れたリリスフィア、通路の先でアリアが待ち構えることで一本道の通路に挟み撃ちの構図が出来上がっていた。
「最初から一緒に来ていたら駄目だったのかな?アリアさん」
「私はお姉ちゃんなので格好良く登場しないと駄目なんですよ、リリスフィアちゃん♪」
 そう、これは危険性を無くした上で帝国騎士を倒すために2人で考えた作戦だった。
 格好良く登場したいというアリアの強い要望をふまえた上でリスク管理をしっかり考えたリリスフィアが提案したのがこの通路での挟撃である。
 帝国騎士は後ろから迫ってくる機械兵士を見やった後アリアに狙いを定めた。
 相手は一人でありわざわざ倒す必要もなく何とか横を通り抜けるだけでもいいのだ。
 自身の高速移動をもってすれば成功する可能性は高いだろう。
 帝国騎士がそう思考をまとめようとした時
「迷っているのなら私のほうから行きますよ!」
 待ちきれなくてうずうずしていたアリアは帝国騎士に向かって飛び込んで行く。
 遅れて帝国騎士がアリアの方向へと走りだすがその選択は間違いだった。
 アリアは駆けながらユーベルコード『鏡像分離』によってもう一人の自分を呼び出す。
 これで併走。そして2人のアリアはそれぞれが通路一杯に残像を広げる。
 比較的狭い通路で作成された残像はそれぞれが質量を持つ分身と言ってもよく無数のアリアがそこにいた。
 無数のアリアはユーベルコード『飛櫻剣』を放つ。これは見えない衝撃波と共にフォースの刃が対象を攻撃するというものだ。
 そして幾重にも重なったフォースの刃が暴風となって帝国騎士を飲み込んだ。
 暴風は勢いを止めずに通路を突き進む。
 リリスフィアは全ての機械兵士を多重に重ね合わせて厚い壁を形成させる。
 そして暴風は機械兵士をほとんど消滅させた後にその勢いを止めた。
 残ったのは倒れ伏した帝国騎士。
 その身体には全身に渡って切り傷が残っていた。
「一人くらいは捕虜を取っておいた方が良いと思うのですがどうでしょう、リリスフィアちゃん」
 アリアはユーベルコード『誅罰指打』、いわゆるデコピンをするようなポーズをとりながらリリスティアに尋ねる。
「え?」
 それに対して何を言っているのだという様子でリリスフィアはアリアに驚きの表情を示す。
「ん?」
 アリアはリリスフィアが何に驚いているのかがわからなかった。
「えーと、そもそも敵はこれだけだよ?」
「えええええええ!?」
 アリアは完全に勘違いしていた。
テログループではなく単独テロだったのだ!
「うーんこれはお姉ちゃんにあるまじき失態ですね・・・」
 そう落ち込むアリアに対して
「まぁ依頼自体は達成できたしいいんじゃないかな」
 と笑いながらリリスフィアは慰めるのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月08日


挿絵イラスト