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神は言っている……まだ食べ物はある、と

#ダークセイヴァー #殺戮者の紋章 #闇の救済者 #🌈

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 ダークセイヴァーの地に住む人類の反抗組織、闇の救済者(ダークセイヴァー)。
 吸血鬼の治める地を奪い返す戦いは始まったばかりだが……この地を治める者は、一味違うようで。
「もう……だめ……うっ。」
「お、おい、待ってくれよ。まだあるんだぞ!」
 大量の食べ物……主に野菜を前に、それらを口に運ぶ闇の救済者たち。
 もうすでに満腹で倒れる者も少なくない中、彼らの前に現れるのはサムライエンパイアに居そうな農民たち。
「いんや~、おめぇさん方良い食いっぷりだなや。」
「ほらもっと食べなせぇ、食いもんならまだあるでなぁ。」
「も、もう……だめ……。」
 また1人、領主の館の周りに広がる畑に、腹を膨らませた闇の救済者が倒れ込む。
 そんな様子を館の中から見るのは、一人の少女。
「ふふふ、もう終わりなんだ。お腹空かせてたのに情けなーい。」
 手にしたパプリカを囓りながら、小悪魔じみた笑みを浮かべていた。

「……あの、えっと……そんな感じでなんだか、変なことになってるみたい、です。」
 グリモアベースに集まった猟兵たちを前に、影山は軽く頬を掻きながら説明を続けていた。
 壁に映るのは、畑の真ん中に建つやけにファンシーな館と、その周りでサムライエンパイアに居そうな農民たちに食べ物を勧められている闇の救済者たち。
「えーとですね……今、ダークセイヴァーでは闇の救済者と呼ばれる方々が、オブリビオンの所領を奪い返す戦いを繰り広げています。
 ここもその一つなんですが……ここの主は、『三欲天使』スター・ピッグという異端の神で、食欲で人を支配してるんです。
 それで、なんでこんなことになってるのか、ですが……。」
 影山が指さした先を見ると、農民の何人かに剣や槍、矢が突き立っていた。
 しかし、彼らは全く気にする様子はなく、闇の救済者たちに食べ物を勧めている。
「普通なら死ぬような傷を与えても、この農民の人たちは倒せないみたいで……出してくる食べ物を食べきる事で、やっと成仏するみたいなんです。
 だから、みんな頑張って食べてるんですが、ここの世界の人はそんなにいっぱい食べる経験がなくて……ちょっと劣勢みたいなんですよね。
 なので、皆さんには食べ方のコツとか、おいしい食べ方とかを、闇の救済者の人たちに教えてあげてほしいんです。
 あの、皆さんだけで全部食べきるのはちょっと難しいと思います、あの畑全部はさすがに。
 闇の救済者の方々といっしょに、頑張ってください。」
 そうして、ゲートを開いた影山が一つ思い出したように言葉を続けた。
「あの、スター・ピッグを倒した後にまた、第五の貴族からの刺客が現れるみたいなんです。
 よく見えなかったんですけど……今度の相手は、すごくおっきいみたいなので、皆さん気をつけてください。
 よろしく、お願いします。」


ヨグ
 ヨグです、闇の救済者(ダークセイヴァー)たちの戦い第2弾をお届けします。
 暖かくなってきました、山菜のおいしい時期になりましたね。

 なお、第1章に現れる農民たちが出してくるのは主に和風な、日本で採れるような野菜や穀物ですが、中にはこの地のよくわからない野菜などもあるかもしれません。
 好きなモノを食べる食べ方を指導してください。
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第1章 集団戦 『ずんび百姓と名を棄てられた村』

POW   :    良く来た。これでも食らえ。
【採れたて畑の野菜】【獲れたて山の獣】【獲れたて山の獣】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
SPD   :    遠慮はいらん、たくさんお食べ。
【山の様な新鮮なお野菜】【豊かな香りの瑞々しい果物】【この世界で養殖に成功した茸】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
WIZ   :    まだまだありますぞ。お客人。
【大地を覆う野菜の群れ】【蔵を埋める燻製、漬物、発酵食品】【この世界ならではの葡萄の飲料(酒含む)】を対象に放ち、命中した対象の攻撃力を減らす。全て命中するとユーベルコードを封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ラモート・レーパー
「骨と皮くらいしかないわ。食べるとこ……あ、ジョーク、ジョーク」
オブリビオンを前に闇の救済者に対して適当な冗談を言うお姉さん。
さて出される食べ物を消費しないといけないわけだけど、正直解決策日本で関してピンとこない。
お姉さん自体料理をしないわけじゃないけど、適当に焼くかスープにするか、あとは保存食に加工するくらいなのでそれ以外のことは専門外なのである。
「そうだ! 古代ローマの食事はどうかしら。 食べた後わざと吐くの。そしてまた食べてまた吐くのループ。まあお姉さんは吐く必要ないからずっと食べるんだけど」



「げぷっ……ま、まだあるのかよ。」
「あぁ、たんと食え。おめぇら痩せてんだからよ!」
「いやまぁ、そうだが……。」
 差し出された大根に、うんざりした様子で手を伸ばす、闇の救済者の一人。
 しかし、横から伸びた手がひょいと持ち上げ、
「大変そうねぇ、手伝おっか?」
「おお、お嬢ちゃんも食いなせぇ。まだたんとあるでなぁ。」
 大根を取り上げたのは、ラモート・レーパー(生きた概念・f03606)。
 さぁさぁ食いなせぇ、という農民の言葉にチラリと闇の救済者へと目を向けて、
「たっぷりと詰め物が入ってるけど……骨と皮くらいしかないわ。食べるとこ。」
「……え?」
 視線を向けられた闇の救済者は、血の気の引いた顔で手にした人参をポロリと取り落とした。
「あ、ジョーク、ジョーク。」
「な、なんだ……ジョークか、はは……。」
 笑みを浮かべたラモートに釣られ、闇の救済者の乾いた笑いが響いていた。

「……さて、食べる方だけども。」
 渡された大根を手にラモートの頭に浮かぶのは、適当に焼くかスープにするか。
 そして、すでに闇の救済者たちも生では辛いと、火を起こして茹でたりして食べている。
「ん~、後は干したりすればもっと食べられそうだけど、そんな時間はないしねぇ……。」
 どうしたものか……とガリッと囓った時、頭に浮かんできたのは一つの光景。
 胃に収まりきらないほどの食べ物を食べ続ける、宴の光景を。
「そうだ! 古代ローマの食事はどうかしら?」
「なんだい、古代のローマって。」
「えーとね……。」
 問い返してきた闇の救済者へと近づき、農民へと聞こえないように耳元でささやく。
「食べた後わざと吐くの。」
「……え?」
「そしてまた食べて、また吐くのループよ。」
 実際、闇の救済者のお腹はもういっぱいだった。
 まだ食べ続けるならば、それしかないが、
「も、もったいない……。」
「何言ってるの。このままじゃ食べきれないし、あの人達も成仏できないでしょう?」
「そ、そりゃあ、そうだけどよ……うっぷ。」
「ほら、お花を摘みに行っていらっしゃい?」
「うっ……そうだな。」
 立ち上がり、茂みへと向かう闇の救済者を見送って……ラモートは、手にした茹で野菜を口に運ぶ。
「まあ、お姉さんは吐く必要ないから、ずっと食べるんだけど。」
 味付けは塩だけのようだが、味はなかなかだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
WIZ

この食材からはUC封印の力を感じるけど
一人で全種類を口に(全て命中)しなければ問題なさそうね

『私達の楽園』で私と同じ強さの霊101人を召喚し
どれを食べるか役割分担する【大食い・集団戦術】
異世界のメイドの霊も居るから【世界知識】を共有し
消化に優しい野菜スープ等に【料理】すれば
人間達にも食べやすくなるかもね

(燻製とお酒をいただくうちに酔っぱらい
農民はともかく人間達にも自分の境遇を話してしまうルル)

それでオブリビオン救済の為に戦ってる訳!
あんた分かってくれるの?
人間にもイイ男っているのねぇ♥

モチルフ:
人間達を【誘惑・催眠術】で魅了しておいて正解でした。
ご主人様の為なら何でもしますよ



「この世界で食べ物が多すぎて困るなんて、確かに滅多にないことだけど……少し困ったわね。」
 ドゥルール・ブラッドティアーズ(狂愛の吸血姫・f10671)は、手渡された葱をじっと見つめていた。
 ほんの微かにだが違和感を感じ、意識を集中させてみれば、
「やっぱり……この食材からはUC封印の力を感じる。」
「いかがいたしましょう? ご主人様が食べるのであれば、少々危険ですが。」
 問いかけてきた守護霊の一人、メイド姿の女性へとドゥルールは笑みを返す。
「大丈夫よ、一人で全種類を口にしなければ問題なさそうだしね。」
「なるほど。それならば、調理の段階で気をつければ。」
「ええ、期待してるわ。」
 ドゥルールの周りに現れたのは、今までに取り込んだ霊の中でも食欲旺盛な女性たち。
 そんな彼女らとともにメイド姿の女性も実体を持ち、
「皆様の好みに合わせて用意いたしましょう。少々お待ちくださいませ。」
 闇の救済者たちの使っていた竃へと向かい……次第に良い匂いが漂い始めた。

「んぐ、んぐ……ぷはぁ!」
「あっははは! 良い飲みっぷりじゃないのよ、人間のくせに。」
 杯を空ける闇の救済者の男に、酔っ払ったドゥルールも笑いながら自身の持つ杯に口をつける。
 米を発酵させた手作りの酒はほんのり甘く、口当たりは非常によかった。
「はぁ、美味しい……ねぇ、まだあるのかしら?」
「へへ、望みとあればまだたーんとあるでなぁ。さぁさ、これは秘蔵の燻製でよ。」
 農民たちが出してくるのは、壺に入った酒と魚の燻製……いかにも手作りなそれを一つ取り、
「んぅ、これもお酒に合いそうね。」
「ねぇルル~、これも美味しいよぉ?」
 気がつけば、ドゥルールの呼び出した霊たちと闇の救済者たちも同じ皿から料理を食べ、辺りはすっかり宴会場と化していた。
「さて、炒め物はこれでいいでしょう。あとは……甘い物が好きな方へのデザートも用意いたしましょうか。」
 調理した野菜の大皿を持ったメイドが宴席の中心を見てみると、
「……というわけで、それで私はオブリビオン救済の為に戦ってる訳!」
「おお、そうだったのかぁ……。」
「俺たちは倒す側だけどよ、あっちにも家族が居るだろうしなぁ。」
 彼らの敵である者たちを守ると言うドゥルールの語りに、うんうんと頷いている男たち。
「へぇ……あんたたち、分かってくれるの?」
「おうよ。嬢ちゃんとは相手が違うだけだしな。」
「ふふ、人間にもイイ男っているのねぇ♪」
 白面であれば、男たちはその言葉に同意することはなかっただろう。
 酒を注ぎ注がれ、すっかり仲間といった雰囲気もあるだろうが、
「……人間に催眠術をかけておいて、正解でした。」
 心の中で呟きながら、メイドはその中へと料理を置く。
 ふと竃の側へと目を向ければ、いくつかの果物を残して農民たちが昇天していくのが見えた。
「これで、周囲の掃除は済みましたか。さて、後はシメと参りましょう。」
 拾い上げた蜜柑を手に、次の工程を頭に浮かべる。
 テキパキと調理を済ませるメイドの口元には、人を喜ばせる事への笑みが浮かんでいた。

成功 🔵​🔵​🔴​

水鏡・怜悧
詠唱:改変、省略可
人格:ロキ
折角野菜が取れるのですから、多少は保存できるようにしておきたいですね。乾燥野菜を作りましょう。根菜中心で刻み、水気を切って干します。時間がかかるのでUCで時間短縮。火、水、風属性の触手で乾燥させます。
ふむ、今食べる必要があるのですか?
では野菜スープを作りましょう。野菜以外の食材が少ない状況下でも作りやすいですし味も変えやすいですからね。同じ要領でシチューやカレーも作れます。完成したら農民の方たちにも振舞いましょう。
「私は味覚がありませんので。頂きはしますが、丹精込めたお野菜を全部頂くのは申し訳ないのです。あぁ、味付けに問題ないことは保証しますので、どうぞ召し上がれ」



「よく来たべな、兄ちゃん。」
「たーんと食ってけ、な?」
 そう口々に言いながら差し出してくる野菜に視線を落とす、水鏡・怜悧(ヒトを目指す者・f21278)。
 それらは丸々と育った、掘りたてらしい人参や大根、馬鈴薯などの根菜類……。
「ふむ。思ったよりいっぱいありますね、種類も。」
 今、水鏡の表に出ている人格は冷静なロキ。
 食いしん坊なアノンであれば、出された分だけ食べ尽くすだろうが、
「今すぐ全てを食べるのは厳しいでしょう。せっかくですし、乾燥野菜を作りましょうか。」
「……へ?」
 言うが早いか、水鏡の手の上で根菜類がスパスパと薄く刻まれ、宙に舞い上がる。
 それを行ったのは、水鏡の服の下から伸び上がる黒い触手で……今は周囲に伸び広がり、蠢く触手の纏った熱風であっという間に乾かされた野菜たちが、水鏡の手の上に山になっていた。
「おおー。」
「そうだな……こうして持って帰ってやれば、人類砦の皆も喜ぶ。」
 パチパチと周囲にいた闇の救済者たちの手を叩く音が響くが、
「そーかそーか、だったらこれも持ってけな。」
「まだまだあるでなぁ。」
 ……農民たちは笑顔で次の野菜を差し出してくる。
「おや……今食べる必要があるのですか?」
 困ったな……と水鏡が考えていると、隣から闇の救済者の一人が語りかけてきた。
「そのようだ。持って帰っていいなら、俺たちもそうしたいが……。」
「ふむ、それでは野菜スープを作りましょう。野菜以外の食材が少ない状況下でも作りやすいですし、味も変えやすいですからね。」

「……いい香りだな。」
「ああ……なんか、ほっとする。」
 触手で大鍋をかき回す水鏡の後ろで、闇の救済者たちの言葉が聞こえてくる。
 すでにお腹もいっぱいな彼らですらそう感じるほど、触手から生み出される絶妙な火加減で煮込まれた野菜スープの香りが鼻をくすぐる。
「さぁ、食べてみてください。」
「おお、待ってました。」
「どれどれ……おお、旨い!」
 取り分けられた野菜スープに闇の救済者たちが口を付ければ、引き出された野菜のうま味に匙が続く。
「お粗末様です。では、あとはこれを分けて、シチューやカレーも作りましょうか。」
「……兄ちゃんは、いいのけ?」
 そんな彼らを見ながら水鏡が次の工程に移ろうとしたとき、農民たちが問いかけてきた。
 彼らはここまで、水鏡が一つも口を付けていないのを見ていたのだ。
「ええ。私が食べては、皆さんに申し訳ないので。」
「何でじゃ?」
「残念ながら、私は味覚がありません。なので、皆さんが丹精込めたお野菜の味も、わからないんです。」
「なんと……。」
 驚いた顔をした農民たちの前で、水鏡は野菜スープに口を付ける。
 そのまま呑み込み、少し寂しげな笑みを浮かべ、
「本来であれば、闇の救済者の彼らのように美味しいと伝えたいのですが……。」
「うんにゃ、兄ちゃんは悪くねぇ。」
「そうだで。兄ちゃんは、おらたちも旨そうだと思うくれえの汁っこ拵えたんだ。」
「はは、そう言ってくれると助かります。」
 水鏡は一度頭を下げ、野菜スープをお椀にとって農民たちに差し出した。
「味付けに問題ないことは保証しますので、皆さんもどうぞ召し上がれ。」
「ああ。……ありがとうな、兄ちゃん。」
 農民たちがお椀を受け取り、飲み干した時……からりという音とともに、お椀だけが地面に転がっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ミルディア・ディスティン(サポート)
「サポート?請われれば頑張るのにゃ!」
 UDCでメカニックして生計を立ててるのにゃ。
 『俺が傭兵で出撃して少し足しにしてるがな?』
 ※自己催眠でお人好しで好戦的な男性人格に切り替わりますがデータは変わりません。

 ユーベルコードはシナリオで必要としたものをどれでも使用します。
 痛いことに対する忌避感はかなり低く、また痛みに性的興奮を覚えるタイプなので、命に関わらなければ積極的に行動します。
 公序良俗は理解しており、他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。むしろ積極的に助ける方です。
 記載の無い箇所はお任せします。よろしくおねがいします。


レオナール・ルフトゥ(サポート)
 誰かの面倒を気づいたら見ているような、
 近所のお兄さん、もしくは保護者的ポジションです。
 荷物番から料理まで頼まれれば意外になんでもやります。
 料理に関しては頼まれなくても率先してやります。

 基本的に穏やかな性格をしていますが、甘いわけではありません。
 可愛い子には旅をさせよ精神。

 全体を見るようにし、必要な場所へ行きます。
 無駄な争いは厭いますが、納得できるものであれば容赦はしません

 他おまかせします。



 猟兵たちの活躍により、闇の救済者たちと積み上げられた野菜との戦いにも終わりが見えてきた。
「残ってるのはここだにゃ!」
「そのようだね……おお、これはなかなか。」
 ミルディア・ディスティン(人間のシャーマン・f04581)が猫耳ヘアをピンと立たせて指さした先にあったのは、積み上がるサトイモの山。
 周りに座り込んでいる闇の救済者たちを見渡し、レオナール・ルフトゥ(ドラゴニアンの竜騎士・f08923)は彼らの手に握られている物に気がついた。
「皆さんは、ただ焼いただけで食べていたのかな?」
「あぁ……塩はさすがに振ったが。」
「さすがに同じ味ばっかりは……ツラい……。」
「なるほど、やはり。」
 食べ進められない理由はそれか……レオナールが見たところ、彼らは満腹で食べられないという感じではなかった。
 そんな彼らの手からミルディアが焼いたサトイモを一つ受け取り、囓ってみると、
「ん、塩だけでも結構いけるにゃあ……うーん、でも確かに、ずっと同じ味は飽きるにゃ。」
「そうだよね。うん、それならお手伝いできそうだ。」

 山と積まれたサトイモの上で、熾火になった薪が灰に変わっていっていた。
「姉ちゃん、これからどうするだ?」
「まー見てるにゃ、これから皆でこれを食べるんだからにゃあ。……そろそろかにゃ?」
 野菜を作った張本人のサムライエンパイアに居そうな農民たちの前で、ミルディアが焼き上がった物を一つとって切ってみれば、ふんわりと湯気が立ついい焼き具合。
「うん、これでいいにゃ! ん~、良い匂いにゃあ。」
「だども……この人ら、もう塩は飽きたて。」
「ええ、ですからこれを作ってきました。」
 レオナールが持ってきたのは、茶色や白といった色の液体だった。
「この人たちなら持っているだろうと聞いてみたら、味噌や味醂とかがあったからね。」
「おお! ってことは、」
 茶色のどろっとしたソースにサトイモを付けて囓ってみれば、甘い味噌の味。
「田楽味噌にゃ! にゃは~……これ好きだにゃあ」
「そう、定番だよね。あとこっちは、」
 次に出てきたのは、薄く黄色みがかった白いソース。
「卵とお酢、ごま油もあったからね。」
「マヨネーズにゃ! うんうん、これも合うにゃあ。」
 そうしている内に、ミルディアの手の上で焼かれたサトイモにつけたソースの匂いが、辺りに漂い始めた。
 闇の救済者たちも匂いに釣られて、サトイモに手を伸ばしている。
「お、俺たちにもくれないか?」
「もちろん、いっぱい作ってきたからね。どうぞ、」

「にゃは~……おなかいっぱいだにゃあ。」
「そうだね。君もいっぱい食べてたものね。」
 気がつけば、山と積まれていたサトイモもすっかり無くなっていた。
「お前さんたち、ありがとうな。」
「たーんと食ってくれて、うれしかったど……。」
 そう言葉を残し、農民たちの姿は消えていった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『『三欲天使』スター・ピッグ』

POW   :    【常時発動型UC】ブラックハングリー
【敵対者が攻撃行動を行う度に、敵対者の】【栄養、エネルギーに類する物を強制的に吸収】【し、自身の栄養とする事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    ホワイトリバース
【今まで喰らった様々な物を吐き出す事】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    コピーピッグ
対象のユーベルコードを防御すると、それを【戦闘用の子豚として排出、対象のUCを】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はアララギ・イチイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 闇の救済者たちと力を合わせ、なんとか農民たちを成仏させきった猟兵たち。
「あっははは! 皆お腹いっぱいで動けないなんて情けなーい!」
 ケラケラと笑う声と共にファンシーな館から現れたのは、杖を咥えた黄色い豚に乗った天使の女の子だった。
 落ちていた大根を一つ拾い上げ、それを無遠慮にガリリと囓り、
「でも、まだ動ける根性のある人が居るみたいね! いいわ、相手してあげる!」
 歯形の付いた大根で猟兵たちを指せば、黄色い豚が勢いよく突進してきた。
ラモート・レーパー
「こっちの方が食べ応えありそうなんだけど」
 敵指差して一言。
 お姉さんの姿で挑む
 とりあえず焼いて食おうかと思うのでUC発動。戦場を溶岩の海に変える。UCの性質上こちらはダメージを受けることはない。
あとは???で生成した先の尖った鉄の棒を生成して豚とか敵の本体とか丸焼きにできないか試そうとしてみる



「こっちの方が食べ応えありそうなんだけど、野菜ばっかりで飽きてたところだし。」
 クスクス笑いながらラモートが指さすのは、突進してくるファンシーな豚。
「嘘でしょ!? 豚ちゃんを食べようとするなんて信じられない!」
「ふふ……冗談のつもりはないのだけどね。」
 言葉と共にラモートの指がパチンと鳴れば、天使の乗る豚の周りの地面が溶岩へと変わっていた。
「プ、プギィ~!?」
「頑張って、豚ちゃん! あなたならやれるから!」
 真っ赤な溶岩を蹴るごとにファンシーな豚の足に火が付くが……突進する勢いはそのままに、火だるまになったままラモートへと突っ込んできた。
 叱咤する天使が正面を見れば、巨大な鉄串を構えてペロリと舌なめずりをする姿。
「飛んで火に入る夏の虫……いや、豚だね。」
「そんなのにやられるものですか! やっちゃえ、豚ちゃん!」
「プギィー!」
 と、豚が鉄串に貫かれる直前、天使はそのままふわりと飛びあがる。
 途端に豚が燃え上がり……刺し貫かれた時には炎の嵐となって、ラモートを包み込んだ。
「へへーんだ、豚ちゃんを食べるなんて出来ないんだから!」
「……なーんだ、残念。」
「え、ぐあっ!?」
 勝ち誇ったように天使が言い放つが、耳元でラモートの声が聞こえ……その腹を熱い鉄串が貫いていた。
 後ろを見れば、いつの間にかそこにいたラモートが、溶岩が固まり不毛の大地と化した場に立っている。
「な、なんで……。」
「お姉さん、こっちの方が食べたかったんだよね。いっぱい詰まってるし。」
「ぐ、ぷ……。」
 オロロロ……。
 ……やりとりの間に鉄串を揺すられたのが刺激になったか、天使の口から色々と吐き出された。
「うわ、汚いなぁ。」
「……隙あり!」
 ラモートの注意が逸れた瞬間、天使は無理矢理鉄串から身体を抜いて離れていく。
「こ、この私をここまで追い詰めたこと、褒めてあげる。」
「あーあ、やっぱり返し付けた方がよかったか、銛みたいに。」
「やめてよ、死んじゃうでしょ!」
「……そのつもりなんだけどね。」

大成功 🔵​🔵​🔵​

水鏡・怜悧
詠唱:改変、省略可
人格:アノン
UDCの液体金属で狼耳と尻尾を象り、獣人のような姿になるぜ
「あァ、美味そうなヤツがいるじゃねェか……邪魔すんじゃねェぞ」
闇の救済者どもが来ねェように睨んでおく。腹膨れて動けねェだろうけどな

「防げるンなら防いでみろよ」
UC発動。高速で天使を殴り飛ばしそのまま追撃。時間がねェから速攻勝負だぜ
「喰う、ってのはこうするんだ」
腕に喰らいつき噛み千切る。豚が邪魔したら蹴り飛ばしてやるぜ。倒しきれなければ、時間切れになる前に目立たねェ場所へ移動。
「喰い足りねェけど仕方ねェな。ひと眠りしたら次の獲物を探すとするか」



「あァ……美味そうなヤツがいるじゃねェか。」
 吐息と共に呟く水鏡の瞳が、緑から赤へと切り替わる。
 同時に変わるのは、内部の人格……理知的なロキから、ワイルドなアノンへと。
「丁度、腹が減ってた所だぜェ。」
 ゾワリと水鏡の身体が蠢き、その表面を黒いタール状のモノが包み込む。
 UDCの液体金属は水鏡の意志に合わせ、その姿を狼の獣人のものへと変えていった。
「お、おいあんた……。」
 異質なその姿に、近くに居た闇の救済者の一人が声をかけるが、
「……邪魔すんじゃねェぞ。」
「あ、あぁ……わ、わかった。」
 ギロリと睨み付けられ、それ以上何も言えない男を残し、水鏡は天使のもとへと駆け出した。

「ま、まったく……いきなり串で刺してくるなんて、何考えてるのげふっ!?」
 ぶつぶつと呟いていた天使の横面を捉える、水鏡の拳。
 そのまま倒れ込んだ天使に跳びかかり、上から押さえつけていた。
「ちょ、ちょっと!? いきなり何!」
「油断するのがわりィんだぜェ? ……よく見りゃァ、美味そうじゃねェか。」
「なに……ま、まさか。」
 細いがぷにぷにと弾力のある天使の腕を掴み……涎の垂れる口で齧り付く。
 バギりと音が響く……骨も砕き、肉を引きちぎる音。
「いっ!? 痛ったーい!」
「へへ、久しぶりだぜ……っと、」
 天使の悲鳴が響き、次に齧り付こうと口を開くが、後ろからの気配に蹴りを放つ。
「ちっ、邪魔ァしやがって!」
「プ、プギィー!」
 しかし、蹴り飛ばされたファンシーな豚は華麗に着地し、その身に液体金属を纏って突進してきた。
「プギィー!」
「野郎……ちっ、時間がねェ!」
「きゃっ!?」
 水鏡は手にした天使を放り捨て、襲い来る豚をもう一度蹴り飛ばして。
「プ、プギ?」
 ……豚が辺りを見渡した時には、その姿は見当たらなかった。

「ちッ……喰い足りねェけど仕方ねェな。」
「あ、ああ。おかえり。」
 先ほどの闇の救済者の居たところへ戻ってきた水鏡。
 そのまま倒れている闇の救済者たちに紛れ、どろりと身体のUDCを落してごろりと横になり、
「オレは少し寝る、時間切れだ。」
「あぁ……わかった。」
 すぐ横で、すぅすぅと寝息が聞こえてくる中……闇の救済者はふと気がついた。
「あれ……なんだか、腹が減ってきた、か?」

大成功 🔵​🔵​🔵​

リン・イスハガル(サポート)
●性格
根暗でマイナス思考。だけれど戦闘時は我先にと動きます。
●口調
……や単語単語で言葉を区切る不思議な話し方。
「わたし、おにぎり、好きだけど、敵は、嫌い」等。
●行動など
ボス戦や集団戦は指定ユーベルコードで強化したり、ユーベルコード使用したり、主に【2回攻撃】などの技能を使用して戦います。

●冒険は技能を使用して今出来ることをやります。
人助けとか、探索とか。

●お願い事
バディペットの猫・ちくわとは常に一緒に行動しています。
一緒に行動できない場面ではいない風に扱って下さっても構いません。



「痛ったぁーい……もう、何なのよ。」
「プ、プギィ……。」
 天使の食い千切られた腕を、ファンシーな豚が心配そうに見上げている。
 しかし、その腕はみるみると元の姿へと戻り、グーパーと普通に動いていた。
「もう! だいぶ減っちゃった……何か食べないと。」
「……ここに、いた。」
「ん?」
 どこか陰気な声に天使が目を向ければ、白い布を被った少女、リン・イスハガル(幼き凶星・f02495)の姿。
 その足下の猫がフーっ!と威嚇する中、するりとダガーを引き抜き、
「あなたを、倒しに、来た。……覚悟。」
「あら、あなたに出来るかしらね!」
 天使に対して駆け出すリン。
 不敵な笑みを浮かべて待ち構える天使だが、途中で何かに気がついて慌て始める。
「嘘でしょ!? 何であなた、」
「問答、無用。」
「くっ!」
 天使はなんとかリンから逃れようと身を捩るが、被っていた白い布だけを途中に残し、一気に距離を詰めたリンのダガーが腹に突き刺さっていた。
「う、うえっ……。」
 嘔吐く音……。
 その下にはリンの姿はすでに無く、天使の口から溢れるモノはほんの少しだけだった。
「う、うぅ……なん、で、何も食べてないのよ。」
「後から、来たから。……おにぎり、あったら、食べてた、けど。」
 ファンシーな豚を威嚇していた猫を拾い上げ、リンはその場を去って行った。

成功 🔵​🔵​🔴​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
SPD

酔いも醒めるくらい可愛い子ね♪
お姉さん、貴女を食べちゃいたいわぁ♥

守護霊の憑依【ドーピング】と
『猟書六重奏・狩人の章』で戦闘力を爆発的に高め
未来予知能力と【第六感・見切り】で嘔吐物を避けつつ接近し
【怪力・捕縛】の抱擁と機械の翼による【空中戦】で
天使ちゃんを上空に連れ去るわ。
豚の方は、竜と化した私の影が噛みつき足止め

それじゃ、いただきまぁす♥

流石に天使ちゃんまで嘔吐物で攻撃してこないとは思うけど
万が一の為に【念動力・マヒ攻撃】で金縛りに。
【誘惑・催眠術】のフェロモンと
媚毒の【呪詛】を注ぐ濃厚なキスで魅了しつつ
乳房の口から伸びる長い舌で
彼女の全身を舐め回し【慰め・生命力吸収】よ♥



「もう、散々~!」
 天使が刺されたお腹を軽く撫でれば、そこにあった傷は消えていたが……。
 ぐぐぅー……と大きく、へこんだお腹から音がした。
「何か、食べなきゃ……。」
「プギィ……。」
「あらぁ……酔いも醒めるくらい、可愛い子ね♪ お姉さん、貴女を食べちゃいたいわぁ♪」
 その声に目を向ければ、ゆらりと立ち上がったドゥルールの姿。
 まだ酔っ払っているのか、ゆらゆらと揺れながら天使を見る目つきが妖しい。
「……あれならやりやすそうね、いっぱい食べてるし。」
「ほぉら、こっちに来てぇ……。」
「お望み通りにしてあげるわ。」
 ふらふらと手招きをするドゥルールに天使が歩み寄ろうとした時、前にファンシーな豚が飛び出し、
「プギィー!」
 ドゥルールに向けて、威嚇の声を上げていた。
「どうしたの、豚ちゃん?」
「あららぁ、嫌われちゃった……? で、も、」
 パチンと指を鳴らした瞬間、豚の元へと伸びていたドゥルールの影が竜となって襲いかかった。
「プ、プギィー!?」
「ぶ、豚ちゃん!?」
 見る間に豚は丸呑みにされ、影が地面へ潜っていく。
 視線をドゥルールに向ければ、その背には機械の翼が広がっていた。
「ね……これで、邪魔する子は居ないわよ♪」
「ひっ!? うっぷ……こ、こうなったら!」
 飛びかかって来るのを察し、天使の口から色々なモノが溢れ出す。
 しかし、ドゥルールの翼は正確に吐き出されたモノの軌道を読み、
「ふふ……捕まえた♪」
「いやぁ! 放し……むぅ!?」
 空中に連れ去られた天使の悲鳴が途中で止まる。
 ジタバタと藻掻く天使の抵抗はじきに止み……惚けた瞳は、放れた唇がしっとりと言葉を紡ぐのを見つめていた。
「あ……。」
「本当に可愛い……いただきまぁす♪」
 湿り気を帯びた音と共に、そのまま二人は空中に消え……しばらくして、降りてきたのはドゥルールだけだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『『霊峰』エビフ』

POW   :    畏れ多き霊峰
【歩くだけで地を揺るがす程の、規格外の巨体】が命中した箇所を破壊する。敵が体勢を崩していれば、より致命的な箇所に命中する。
SPD   :    巣食いし百獣
自身が【肉体への痛みや違和感】を感じると、レベル×1体の【魔獣や飛竜等の群れ】が召喚される。魔獣や飛竜等の群れは肉体への痛みや違和感を与えた対象を追跡し、攻撃する。
WIZ   :    微睡みの霞
【実体を曖昧にする神秘の濃霧】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全対象を眠らせる。また、睡眠中の対象は負傷が回復する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠アウル・トールフォレストです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 スター・ピッグが倒れ、闇の救済者たちが歓声を上げていると……。
 ズン……ズシン……と、地面が揺れていることに気がついた。
「な、なんだ……?」
「お、おい、あれは!?」
 一人が指さした先には、不安げな様子でこちらへ歩く、一部が霧で覆われた全裸の女性の姿。
 ただし……その一歩は周囲の森を踏み潰し、踏み出すごとに地面が揺れるほどの巨体。
「ひ、ひぇ!?」
「逃げろぉ!」
 闇の救済者たちは満腹な腹を抱えて逃げ出していく。
 そんな彼らを見つめていた女性がため息と共に呟いた。
「あぁ……食べ物が、逃げていく。」
 その額に、赤い紋章が浮かび上がる。
「お腹……空いたな……。」
 呟きと共に、その手を伸ばしてきた。
水鏡・怜悧
詠唱:改変、省略可
人格:アノン
騒音と揺れで目を覚ます
「随分喰いでのありそうなヤツが来たな。今度は腹いっぱいになるまで喰ってやる」
UDCを纏って黒い狼のような姿になる。地面が揺れる直前に跳んで、そのまま相手へ向かって高速飛行。電気を放って敵をマヒさせつつ、向かってくる竜は勘で見切りつつ踏み台にして、相手の身体に着地したらそのまま上へと駆けあがる。振りかざされた手を高速飛翔で避け、腕へと飛び移って更に駆ける。肩から飛んで額の紋章を爪で切り裂くぜ。再び肩に着地して、首筋に噛みついてやる
「血のシャワーってのも悪くねェな、ヒャハハハハ」


ラモート・レーパー
「量としては申し分ないのだけど、味が不安ね……大味になってそうだわ」
引き続きお姉さんの姿で。
 UCの種子を敵の足元にばら撒いて踏ませる。
踏まれて引っ付いた種子を即座に成長させ、敵を転ばせるように厄を振り撒く。
敵が転んだら起き上がるまでにUCの植物の成長を一気に早めて両足を地面に縛りつけそのまま全身を地面に縛りつけ動きを封じる。
あとは干からびるまで植物の土壌になってもらいましょう


火土金水・明
「これは大きいオブビリオンが出現しましたね。」「この世界を少しでも平和に近づけるために倒させてもらいます。」
【POW】で攻撃です。
攻撃は、【継続ダメージ】と【鎧無視攻撃】と【貫通攻撃】を付け【フェイント】を絡めた【銀色の一撃】で、『『霊峰』エビフ』を攻撃します。相手の攻撃には【残像】【オーラ防御】【見切り】で、ダメージの軽減を試みます。
「(攻撃を回避したら)残念、それは残像です。」「少しでもダメージを与えて次の方に。」
アドリブや他の方との絡み等は、お任せします



 ズン……ズシン……。
「う、ん……。」
「おや、目が覚めましたね。」
 地鳴りのような足音に揺さぶられ、水鏡が目を覚ます。
 その顔をのぞき込んでいたのは、つば広の黒い帽子を被った火土金水・明(夜闇のウィザード・f01561)
「なんだァ? この音……。」
「あれですよ。見ての通りの大きなオブリビオンが出現しました。」
 明の指さした先には、森を踏み潰しながらこちらへ向かってくる全裸の女性の姿。
 周りの闇の救済者たちは悲鳴を上げて逃げ出している。
「あのサイズでここに居る人を捕まえて食べられたら、ひとたまりも無いですね。」
「だろうなァ……だが、随分喰いでのありそうなヤツだな。」
「そうね、量としては申し分なさそう。」
 冗談でしょ? と明が視線を向ければ、UDCを纏って黒い狼の姿になった水鏡の口からは涎が垂れている。
 それどころか、いつの間にか近くに居たラモートもペロリと舌なめずりしながら言葉を続けている。
「だけど、味が不安ね……大味になってそうだわ。」
「はっ! 関係ねェよ。今度は腹一杯になるまで喰ってやる。」
「本気ですか……まぁいいです、どちらにしろ倒すのは変わりませんし。」
 色々と思惑の差はあるようだが、3人は巨大な女性へと駆け出していった。

「まずは……あなた……。」
「ひ、ひえ……!?」
 ただでさえ限界までご飯を食べさせられ、さらに相手の巨大さに圧倒されてへたり込んでしまった闇の救済者に、巨大な女性の手が伸びる。
 もうだめだ、と目を閉じた時、
「はあっ!」
「きゃっ……!」
 明の銀の剣が伸ばされた手を鋭く貫き、痛みに女性は手を引いていく。
「大丈夫ですか?」
「あ、ああ……だが、まだあいつは。」
「それなら大丈夫ですよ。」
「痛った……い……いっ!?」
 手の痛みに後退った女性の足を、地面から伸びた蔓が貫いた。
 それはラモートの蒔いた、生き物の生気を吸い取る植物の種子。
「まだまだ、こんなものじゃ終わらないわ。」
「う、あ……。」
 足下でラモートが腕を振るうと、それに合わせて蔓が伸びていく。
 それは女性の足に根を張り、ぐんぐんと伸びて身体を絡め取っていった。
「ん~、やっぱり近くで見ても美味しそうじゃないかも。」
「はっ! だったらオレが一人で喰ってやるよォ!」
 蔓に電撃を放って女性の足を麻痺させながら、水鏡がその巨大な体を駆け上がっていく。
「邪魔、を……しないで……。」
「遅ェんだよ!」
 身体に付いた虫を払い落とすように女性が手で払うが、その時には駆ける勢いのまま水鏡は空を飛んでいた。
 高速飛翔のまま肩からさらに跳び、
「喰らいやがれ!」
「う……ああああああ!?」
 額の紋章を爪が捉え、切り裂かれる。
 それが赤く輝くごとに血が噴き出し、肩に降りた水鏡の身体を赤に染めていった。
「血のシャワーってのも悪くねェな、ヒャハハハハ!」
「痛、い……痛いよ……!」
「うるせェ、大人しく喰らわれろ!」
「ひぅ……!」
 首筋に噛みつく水鏡が、その巨大な手に払いのけられていた。

「いやはや、食欲旺盛だねぇ。」
「……食べようという考えが浮かぶのが恐ろしいのですが。」
「そうかい? 食べる事が好きなら、分かると思うよ。」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ドゥルール・ブラッドティアーズ
共闘×
グロ×
POW

……今度こそ完全に酔いが醒めたわ。
貴女に会いたかったの、エビフ

以前(魂は、誰のモノ?)の彼女を想い涙するも
守護霊の【ドーピング】で戦闘力を高め
『想い募りて大爆発』で最大で10609mまで巨大化。
武器や防具が外れて全裸になるけど
彼女と同等のサイズとなり【怪力・捕縛】の抱擁

今の私なら貴女を抱きしめ
隅々まで温もりを届けてあげられる

媚毒の【呪詛】を注ぐ濃厚なキスと【誘惑・催眠術】のフェロモンで
脱力させると共に空腹感も忘れさせ
髪を撫で、足を絡め、全身を擦り合わせながら
額の紋章に口づけ【慰め・生命力吸収・大食い】

もう離さない。私と一緒に来て。
貴女の飢えも孤独も、全て満たしてあげるから……



「痛、い……よぉ!」
 辺りには巨大な女性の悲鳴と共に、大地を踏みしめる音が鳴り響いていた。
 額の紋章を切り裂かれ、血は流れるままに……。
「……今度こそ完全に酔いが醒めたわ。」
 その姿を見上げたドゥルールの周りに、守護霊たちの姿が浮かぶ。
 それは、今までドゥルールが救ってきた魂たち……守護霊となった者たちへと目を向ける。
「一度は断られたけど……今の彼女を救いたいの。みんな、力を貸して。」
 頷きと共に、守護霊たちはドゥルールの身に宿っていった。
「ありがとう……さぁ、行くわよ!」
 ドゥルールの姿が光に包まれ、声を上げると一気にその姿が伸び上がる。
 身に纏っていた服などはとうに千切れ飛び……傷ついた女性と同じサイズになっていた。
「い、たい……。」
「……もう、大丈夫。」
 ゆっくりと、女性の強張る身体を抱きしめるドゥルール。
 その手が、肌が触れた所からは媚毒を篭めた呪詛が入り込み……女性の身体に染み渡っていく。
「あ……あぁ……。」
「もう離さないわ。」
「でも……人間、を……。」
「……大丈夫。」
「……ぁ。」
 女性の額にある傷ついた紋章に、ドゥルールの唇が触れる。
 赤く脈動するように輝いていた紋章が光を失い、消えていった。
「もう、人を食べなくていいの。貴女は、『霊峰』エビフ……居場所を求めて彷徨う女神。」
「……そ、う……だった。」
 呟く女性の目に浮かぶ不安は、生来のもの。
 それに対してドゥルールの浮かべる笑みは慈愛に満ちたものだった。
「ねぇ、私と一緒に来て。私なら、貴女の飢えも孤独も全て、満たしてあげるから……。」
「……。」
 少し考えたようだが……肌に触れる温もりに後押しされ、頷いていた。
「さぁ、いらっしゃい……。」
 しっかりと抱き留めると女性の姿は消え、少ししてからドゥルールの姿もその場からは消えていた。

 こうして、闇の救済者たちは新たな領土を手に入れた。
 ファンシーな館の周りには耕された土……作物を作るのに十分な領土は、人類の大きな力となるだろう。
 かつてこの地を統べた食欲の女神の名が、食べ物を与える豊穣の女神として伝わるのも、時間の問題かもしれない。

大成功 🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年05月08日


挿絵イラスト