#封神武侠界
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●悪漢襲来
……ここは人界のとある街にある飯店『鳳仙花』。
その中から突然、けたたましい破壊音が鳴り響く。
ガラスは次々と割られ、容赦なく破壊される食器にテーブル、椅子……。
店にやってきたガラの悪い悪漢達がいきなり暴れ出したのだ。
それを見た店内の客達は、蜘蛛の子を散らすようにその場から慌てて逃げていく。
「ア、アンタ達、何をする!? やめ……」
「うるせぇ! 黙れ!!」
「ごふッ!?」
無情にも悪漢に殴り倒される店主。
店内の騒ぎを聞きつけ、店の看板娘であるフェイが厨房から飛び出してくる。
「お、お父さん!? ……アンタ達、一体何してんのよ!」
「アァン? 見りゃ分かるだろ、この古臭い店をブッ壊しに来たんだよ!」
「先祖代々続くウチの店を壊す……ですって? いい度胸してんじゃないの!」
そう言い、フェイが構える。
大事な店を守るためなら戦う事も辞さない覚悟だ。
多少は武術の心得がある彼女ならば、悪漢達を叩き伏せる事も出来なくはないだろう。
だが、いかんせん相手の数が多く、数的不利はどうにもならないのは明白だ。
「おうおう生意気な小娘じゃねえか。いい声で泣かせてやりたくなるぜ」
「お頭はここを潰した後は好きにしろって言ってたからな……よし、やっちまえ!」
下品な笑みを浮かべた悪漢達がフェイにまとめて襲い掛かる。
……この後の彼女と、飯店の運命はどうなるかは言うまでもなかった。
●猟兵出撃
「みんな、よく来てくれたわ。先日見つかった『封神武侠界』で事件が起きるみたいよ」
集まった猟兵達を前に、右拳を左手で包み込む挨拶『拱手』を行いながらアヤカ・ホワイトケープ(ロストイノセント・f00740)が説明を始める。
「今回向かってもらう街にある飯店『鳳仙花』が悪漢達に襲われる予知が見えたの。店を潰した後、そこを拠点にして街を少しずつ呑み込んでいくのが黒幕の狙いのようね」
このままでは飯店は潰され、看板娘のフェイも悪漢達に毒牙にかかってしまう。
……言うまでもないが、黒幕はオブリビオン。
奴の狙い通りに事が進んでしまえば、更なる犠牲者が出てしまうだろう。
「……と言う訳で、みんなには一足早く現地の飯店で待機してもらって、悪漢達がやって来たところを返り討ちにして欲しいの」
店内で食事でもしながら待っていれば、向こうから店に踏み込んでくるとの事だ。
……とは言え、奴らは金で雇われただけのならず者であり、オブリビオンではない。
決してやりすぎないように気を付けてとアヤカは付け足す。
「悪漢達を叩きのめした後は、黒幕が部下を引き連れて直接乗り込んでくるはずよ。連戦になるけど、そのまま黒幕をやっつけてね」
しかし黒幕は刃物と拳法を組み合わせた『刀刃拳』なる拳法の使い手。
相当な手練れらしく、油断は禁物だ。
「街の人達にも愛されている飯店を潰した上で、街を支配しようだなんて……そんな事は絶対に止めなきゃいけないわ。みんな、お願いね!」
NS
はいどうも、NS(えぬえす)でございます。
封神武侠界が来ましたが、これまた一癖も二癖もある世界のようで。
今回はカンフー映画のノリです、どうぞよろしくお願いします。
●目的
飯店を悪漢の手から守り、続けてやってくるオブリビオンを退治する。
第一章は金で雇われた悪漢達を店内で叩きのめす。
第二章はやってきた黒幕の部下を迎え撃つ。
第三章は黒幕である刀刃拳の使い手、禍凶を倒す。
…以上の構成となっています。
第一章は店を守るため、店主の娘であるフェイも力を貸してくれるようです。
カンフーの使い手なので、悪漢相手でも多少は戦える力があります。
共闘したい場合はプレイングで指定をどうぞ。
出来る範囲で協力し、戦ってくれる事でしょう。
ただし彼女の出番は第一章のみです(第二章以降はオブリビオンが相手なので)。
●舞台となる飯店『鳳仙花』について
今回向かう街に古くから存在する飯店で、長年街の人達から愛されている名店。
現在は三代目の店主と娘のフェイが主に店を切り盛りしています。
店内には他にフェイの母親や弟などの店員もいますが、出番はありません。
●ご注意
プレイング受付は章の導入部分を書いてからになります。
リプレイはいつも通り、ある程度集まってから少しずつ消化。
最低でも失効までには必ず仕上げる方針でやっていきます。
またNSのキャパシティをオーバーしそうな場合は早めに受付を締め切ります。
その際にはタグを使って、締め切り日を制定しようと思うので参考にどうぞ。
もし調子が良く、早めに執筆出来そうな場合は早めにお返ししたいと思います。
それではカンフー映画めいた活躍で、オブリビオンを叩き潰しましょう。
第1章 冒険
『悪漢成敗!』
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POW : 真っ向からぶつかり、力の差を思い知らせる
SPD : 複数の悪漢相手に華麗に立ち回る
WIZ : 周囲の地形や物品を利用し、相手を策に陥れる
👑7
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
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種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●第一幕・守れ、街の憩いの場!
「はい、いらっしゃい。おや、お客さん……この辺りじゃ見ない顔だね?」
予知で襲われる事になっている飯店『鳳仙花』へやってきた一行を、気の良さそうな店主が迎える。
この時間帯の客入りはまばらと言ったところであろうか。
「それじゃあ、空いている席に座って待っていてくれるかな? ウチの料理はどれも天下一品だから、じっくり味わっていくといいよ」
店主に言われるがまま、猟兵達は空いている席へと着く。
店内を見渡してみれば、なかなかいい雰囲気の店と言った印象だ。
一行は悪漢達の襲撃に備え、束の間の食事を楽しむのであった。
猟兵達が食事を楽しんでいる頃、店の外では凶悪な風貌をした男達の姿があった。
「……よし、着いたぞ。お頭はここをブッ潰せと言ってたんだったな」
「なんとも古臭ェ店だな。なんだってお頭はこんなとこを選んだんだ?」
「んなモン知らねえよ。大金もらった以上、俺達はただブッ壊すだけだろ」
各々がヌンチャク、三節混、金棒などと言った凶器を手にし、今まさに鳳仙花へと踏み込む直前であった。
「んじゃあ、おっ始めるとするか。徹底的にやってやろうぜ……ヒヒヒ」
邪悪な笑みを浮かべる悪漢達。
……だが、奴らは店内に猟兵が既に待ち構えている事など知る由もなかった。
さあ、悪漢共が二度と悪さを出来ないよう、鉄拳制裁の時間だ。
しかし、奴らはオブリビオンではないので、そこだけは気を付けよう。
夢ヶ枝・るこる
■方針
・【POW】使用
・アド/絡◎
■行動
成程、解り易い悪党の様ですねぇ。
やってみましょうかぁ。
店内ですし、上に『情報』を与えない様『刀』や『F●S』は隠し、周囲にある椅子か、可能であれば『麺棒』等をお借りして武器にしましょう。
『効果弱め・効果時間長め』の『秘薬』を摂取し【霊結】を使用、『反射速度』と『知覚力』を強化しつつ、店主さんの前に出ますねぇ。
そしてそのまま、此方を狙う様挑発しますぅ。
仕掛けて来る相手は[カウンター]主体に後の先を取る戦い方で対処、死なない程度に加減しつつ鳩尾や眉間、股間などの急所を容赦なく狙い気絶させるか、四肢の関節等を[部位破壊]し、確実に戦闘能力を奪っていきますねぇ。
●鳳仙花に救世主現る!
「はふぅ、美味しいですぅ。……あ、おかわりお願いしますねぇ」
戦いの前に英気を養わんとばかりに、夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)が鳳仙花の中華料理を味わう。
既にテーブルの上に置かれた空き皿の数は相当な物となっていた。
……と、その時である。
店の入り口のドアがチリンチリンと鳴り、来客を知らせる。
もしやと思い、るこるが入口に目を向ければ……いかにもな連中の姿があった。
(どうやらあれがそうみたいですねぇ。何とも解り易い悪党と言うか……)
出撃前の予知では、この後店内が荒らされ、店主が殴り倒される事になっている。
止めるならこのタイミングしかあるまい。
「では、始めるとしますか」
ポケットから何か小さな小瓶を取り出し開くと、その中身をグイッと飲み干し、るこるは店の入口へと向かう……
仕事の時間だ。
「おらよッ!」
早速、悪漢達が隠し持っていた凶器で破壊活動を始める。
店内のガラスが割れ、木製の調度品が無残に砕け散っていく!
「ア、アンタ達、何をする!? やめ……」
「うるせぇ! 黙れ!!」
止めようとする店主の顔面目がけて、悪漢の右ストレートが飛ぶ。
……だが、その一撃は割って入ったるこるの手で止められる。
「はぁい、そこまでですよぉ」
「なんだテメエ!? ……おい、見ろよ。こいつ女じゃねえか!」
その言葉に悪漢達が破壊活動を止め、視線が集中する。
「俺達の邪魔をするなら女でも容赦しねえぞ、アァン?」
「それなら、まとめて相手になりますよぉ?」
「……言ったな? 後悔すんじゃねえぞオラァ!」
悪漢が先程の破壊活動に使っていたヌンチャクを振り回し、るこるを襲う。
まともに喰らえば重傷も避けられない攻撃であったが……
「よっと」
その攻撃を、るこるは近くにあった椅子で華麗に受け流す。
そこから更に、椅子の脚で眉間に一撃を叩き込む!
「がッ!?」
思わぬカウンターを喰らい、その場に倒れ伏す悪漢。
「なにッ!? こいつ!?」
「数はこっちが上だ、袋叩きにしちまうぞ!」
ならばと今度は数人がかりで、じりじりとるこるを取り囲む。
さすがにこの状況、椅子のみで戦うのは少し面倒な事になりそうだ。
「むむ、これは何か取り回しのいい武器が必要ですねぇ……」
ふとここで何かを思い付いたか、るこるが悪漢達の狙いから外れた店主に目を向け、アイサインを送る。
何か武器になりそうな物はないか、と。
その意図を察した店主がカウンター裏の厨房に手を伸ばすと、たまたま見つけた麺棒を手に取り、るこるに投げ渡す。
「なんだァ? そんなモンで俺達とやり合うのかァ?」
「ええ、皆さん相手ならこれで十分ですので」
るこるが麺棒を手に、クイクイと手招きし悪漢達を挑発する。
愛用の武器各種は黒幕に知られないよう隠しているため、今は使う事が出来ない。
だが、この程度の相手ならば麺棒だけで事足りると言う事か。
「……ほざけッ!」
逆上した悪漢達がまとめて襲い掛かる。
しかし、るこるは戦闘前に『豊乳女神の加護・霊結(チチガミサマノカゴ・ミタマムスビ)』で用意した秘薬を飲んでおり、反射速度と知覚力が強化されていたのだ。
……それ故、悪漢達の攻撃など止まって見える。
「それじゃ、ここからはちょっと痛いですよぉ」
そう言うと麺棒を手に、るこるが素早い攻撃を繰り出す。
悪漢の鳩尾、股間、四肢の関節へ容赦のない一撃が次々と叩き込まれていく。
その様はまさに圧倒的であった。
「まだやりますかぁ? その気なら容赦はしませんよぉ」
麺棒を構えつつ、挑発するるこるを見た悪漢達が気圧され後ずさりする。
……そう言えば最近、この世界にやってきた猟兵なる凄腕がいる事を思い出す。
もしや、こいつが……?
連中がその答えを身を以て知る事になるのに、そう時間はかからなかった。
成功
🔵🔵🔴
榎・うさみっち
えーと、この世界ではこう挨拶すればいいんだっけ!
右拳を左手で包み込んでお辞儀
美味いもん食わせてくれる人への礼儀は欠かさないぜ!
UCでやきゅみっち軍団を呼んで皆でわいわい食事
この後の仕事に備えてしっかり腹ごしらえしとくんだぞ!
気になる料理のお味は…んーっうめぇうめぇ!
小籠包おかわり~!
こんな素晴らしい店を潰させてなるものか!
悪漢が現れたら、待て待てーい!と登場
きっと奴らはちっこい俺を見たら舐めた態度を取るだろう
その油断が命取りだぜ!
行け、やきゅみっち軍団!
次々とバットで鉄球…じゃなくて
今回は可愛いうさみっちゆたんぽを打ち込む!
わざとゆたんぽの蓋を外しておくことで
奴らをびしょ濡れの刑にしてやるぜ!
ティエル・ティエリエル
SPDで判定
悪漢達の襲撃の前に中華饅(全身の半分くらいはある!)を食べて腹ごしらえだ!んー、おいしー♪
悪漢達がお店に入って来たら、ボクが懲らしめてやるぞ☆
オブリビオンのいいなりになって悪さするなんてダメなんだよ♪
背中の翅を羽ばたき悪漢達の周りを飛び回ってレイピアでつんつくつん!
さらには【スカイステッパー】で急に方向転換したりして「敵を盾にする」で同士討ちを誘発しちゃうぞ☆
狭い机や椅子の間も小さな体を活用して潜り抜けたりして縦横無尽に暴れちゃうよ♪
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
●見たか悪漢達よ、これがフェアリーの力だ!
「んーっ、うめぇうめぇ! お前ら、この後の仕事に備えてしっかり腹ごしらえしとくんだぞ!」
テーブル上に用意された料理各種に、榎・うさみっち(うさみっちゆたんぽは世界を救う・f01902)と『こんとんのやきゅみっちファイターズ(ウサミノ・ジショニ・スポーツマンシップナド・ナイ)』で呼び出しておいた、やきゅみっち軍団達が夢中になってかぶりつく。
このやきゅみっち軍団は悪漢達との戦いで活躍してもらう事になっているが、その前に腹ごしらえをしようと言う事なのだろう。
まさしく腹が減ってはなんとやら、である。
やきゅみっち軍団がモルモットのように肉まんを取り合う中で、看板娘のフェイが声をかけてくる。
「ふふ……お客さん達、いい食べっぷりね。ウチの料理、気に入ってくれた?」
「ああ、こんだけ美味いのはなかなかないな! 小籠包おかわり~!」
うさみっち達は拱手をしながら、鳳仙花の味を称賛する。
美味い物を食わせてくれる人への礼儀は欠かさないのが彼の主義だ。
「はーい、追加注文承まりました。すぐに用意するから待っててね」
いい反応をもらった事で、どこか嬉しそうにフェイが答えると、続いて隣のテーブルで中華饅をバクバクと食べているティエル・ティエリエル(おてんば妖精姫・f01244)にも声をかける。
「どう、ウチの中華饅は?」
「んー、おいしー♪」
顔を上げて満面の笑みで返すティエル。
因みに今、彼女が食べている中華饅は全身の半分くらいはあるほどの大きさだ。
「でしょ? ……よーし、今日は気分もいいから杏仁豆腐をオマケで付けちゃうわ!」
「ホントに!? わーい、ありがとー!」
ティエルもまた、拱手をしながらお礼の言葉を返す。
拱手とはこの世界において大事な挨拶。
決して欠かせてはならない物である。
「すぐ用意してくるから、それまでじっくり味わって食べてね♪」
そう言うとフェイは軽い足取りで厨房へと戻っていく。
その少し後、店の入り口辺りから突然の破壊音が聞こえてきた。
「むむっ、来たようだな!」
「みたいだね。それじゃ、食後の運動と行こうかな!」
「ああ、こんな素晴らしい店を潰させてなるものか! やってやるぜー!」
うさみっち達とティエルは食事を一旦止めると、音のした方へと飛んでいった。
「オラオラァ! ケガしたくない奴ァさっさと出ていきな!」
「邪魔するなら容赦しねぇぞ!」
悪漢達が凶器を振り回し、威嚇と破壊活動を行う。
……だが、そんな悪漢達に敢然と立ち向かう者達の姿が。
「待て待てーい!」
「悪い奴らはボクが懲らしめてやるぞ☆」
悪漢達の目の前に立ち塞がるうさみっち達とティエル。
その姿を見た悪漢達が一瞬、呆気に取られるも。
「……あぁ、なんだ? こんなチビ達が俺達を止めるだァ?」
「ハハッ、冗談キツいぜ。なぁオイ?」
悪漢達の間から笑い声が巻き起こる。
この世界でも、フェアリーの存在は(数こそ多くないものの)認知されている。
とは言え、奴らからすれば『小さくて非力な存在』と言う認識でしかないようだ。
「ここを潰す奴らは、例え晋の皇帝が許しても、この俺達が許さないぜ!」
「オブリビオンのいいなりになって悪さするなんてダメなんだよ♪」
ビシッと決めるうさみっちとティエル。
こんな奴ら相手に、一歩も引くつもりはないと言う意思表示だ。
「……ハッ、知った事か! 俺達ゃお頭に高い金で雇われてんだ!」
「なら、ただ仕事をこなすのみよ! 行くぞ、このチビ共を捕まえちまえ!」
その言葉が引き金となったのか、悪漢達が一斉に狙いをこちらに向けてくる。
ひとまず、破壊活動を止める事が出来たのは幸運と言うべきだろうか。
「んじゃー、俺達の恐ろしさをたっぷり思い知らせてやるとするか!」
「うん、ボク達がちっちゃいからってバカにしたら、痛い目見るって事をね!」
うさみっちは背後に控えるやきゅみっち軍団を孔明のごとく従え、ティエルは風鳴りのレイピアを構える。
今ここに、フェアリー対人間の戦いが始まろうとしていた。
「さあ、ボクの動きに付いてくる事が出来るかなっ!?」
まず先手を打ったのはティエルであった。
蜂のごとき素早い動きで、あっという間に悪漢達の死角へと回り込むと。
「それーっ、つんつん攻撃だーっ!」
レイピアによる刺突攻撃を見舞う!
彼女の体のサイズから、針で刺された程度の痛みでしかないが、その一撃は鋭い。
「ぁいってぇ!? くそ、このチビ!」
悪漢の一人がヌンチャクを振り回し、ティエルと叩き落とそうと試みるが戦い慣れしている猟兵と、多少戦える程度の悪漢では戦力差は歴然だ。
「ホラホラ、どこ見てるの!」
ティエルがスカイステッパーで空中での方向転換をし、予想不能な動きに翻弄されていく悪漢達。
見当違いの方向へ、何度も攻撃が空振っていく。
テーブルの真下や椅子の隙間など、細いところをスイスイと飛び回り、縦横無尽に暴れていくティエルを止められる者などいない。
「く、くそ!? こいつの動きが読めねえ!?」
「このチビ、ちょこまかと……!」
攻撃が当てられない事に苛立ち、動きが次第に雑になっていくのは誰の目から見ても明らかであった。
「おお、ティエルもやるなあ! ……よっしゃ、俺達も負けてられないぜ! やきゅみっち軍団、うさみっちゆたんぽ千本ノック攻撃だ!!」
そこからうさみっちが続くように、背後のやきゅみっち軍団に指示を出す。
普段はバットと鉄球による攻撃だが、今回彼らが鉄球の代わりに用意したのは『うさみっちゆたんぽ』である。
「蓋を開けたら打ち方、構えー!」
やきゅみっち軍団がうさみっちゆたんぽの蓋を開け、手にするとバットを構える。
ノックの姿勢だ。
「打てー!」
そして、一斉に……撃ち込む!
打ち出されたそれぞれのうさみっちゆたんぽが放物線を描き、中からお湯がバシャッとこぼれ出る。
「ぅわっちぃ!?」
「アァァーッ!? 目、目がーッ!?」
うさみっちゆたんぽから出たお湯が浴びせられ、動きが雑になっていた悪漢達へ盛大にぶっかけられる。
……うさみっちゆたんぽとはゆたんぽである。
中にお湯が入っているのは当然であり、もし目に入ればどうなるか?
それは言うまでもない事だろう。
一時的に目潰しを受けた事で悪漢達の周囲が見えなくなったともなれば、それをティエルが利用しない手はない。
「ボクはここだよー♪ おいでおいでー」
素早くティエルは上手く位置取りを行い、相手を挑発する。
「こ、このチビ、ブッ潰してやらァーッ!」
声の聞こえた場所に反応し、大きく金棒を振り下ろせば。
「あぱッ!?」
ゴスッと鈍い音共に金棒が悪漢の頭にめり込み、その場にドスンと倒れ込む。
相手の裏に回って盾にする事で同士討ちを狙ったのだ。
まずティエルが悪漢達を翻弄し、疲労させたところへうさみっち達がうさみっちゆたんぽ攻撃を仕掛けて目潰しを行い、更にティエルが同士討ちを狙う。
フェアリー同士の上手い連携だ。
「ふはは、どうだ見たか! 小さいからってなめてかかるとこうなるって事をな!」
「このお店は絶対に潰させないぞー!」
例え小さくとも、その力は百人力。
フェアリーの恐ろしさを存分に思い知らされた悪漢達は、後に牢獄でその事を震えながら語り出したと言う。
成功
🔵🔵🔵🔵🔴🔴
東雲・深耶
やれやれ、この手の小悪党はどんな世界にもいるものだな
そう呟いて烏龍茶を飲み干し虚空から紫雨を取り出す。
店主、それとフェイと言ったか。私の家の家訓は『不条理と悪を断たねばならない時、裁定者と守護者はその刃を抜かなければならない』と言うものがある。
私も東雲本家筋の娘として義を通させてもらう。
ふん、数任せか。私が一番御しやすい手合いだ。
そう言って時空間切断剣術を開放。距離座標を無視した一閃は同時に幾数の斬閃を顕現させ、一瞬で多くの悪漢を切り裂いていく。
そう喚くな。一応、死なない程度に四肢の筋を断っただけだ。
そう言って二、三の斬閃を放って残った悪漢共をなぎ倒していく。
●紫雨、悪を斬る!
「ふぅ……」
テーブル席の一角で、東雲・深耶(時空間切断剣術・空閃人奉流流祖・f23717)がグラスに注がれた烏龍茶を口にする。
「なるほど、いい店だ。ここが街の人達に愛されていると言うのも分かるな」
次に深耶はテーブル上に置かれた胡麻団子を一口。
程良い甘さが口の中に広がっていく。
その時、静かな時間を破るかのようにガシャーンと言う音が割り込んでくる。
店の入口側からだ。
「来たか……やれやれ、この手の小悪党はどんな世界にもいるものだな」
深耶が呟き、グイッと烏龍茶を飲み干し立ち上がる。
虚空から妖刀・紫雨を取り出し、彼女は招かざる来訪者の元へと向かう……
「な、なんなんだアンタ達は!? なんでウチの店を壊すような事を!?」
先の猟兵の介入により運良く難を逃れた店主が震えながら、青ざめた顔で尋ねる。
少なくとも、誰かから恨みを買われるような事をした覚えは何一つ無いはずだ。
「……返答によっちゃ、アンタ達をここから叩き出してやるわよ!」
突然訪れた店の危機に、父の前に出たフェイが勇ましく吠える。
まさに一触即発の状況。
そこへ何者かの姿が横から割って入ってくる。
「そこまでだ」
紫雨を抜き、悪漢達に突き付ける深耶。
客が乱入してきた事を受け、店主とフェイが驚きの表情を見せる。
「……えっ!? お、お客さん!?」
「ま、待って! ここはあたしが……」
大事な客を巻き込ませてはならないとばかりに、深耶を静止しようとするフェイ。
「店主、それとフェイと言ったか」
後ろを振り返らず、深耶が口を開く。
「……私の家の家訓は『不条理と悪を断たねばならない時、裁定者と守護者はその刃を抜かなければならない』と言うものがある。私も東雲本家筋の娘として義を通させてもらう」
それだけ言うと、射抜くような鋭い視線を悪漢達に向ける。
「なんだァ、随分と強気じゃねえか?」
「まさか一人で俺達とやり合うってのか、アァン?」
たった一人の相手に舐められてたまるかとばかりに、悪漢達が言い返す。
「所詮は群れなければ何も出来ない連中か、よく吠えた物だな」
「ぐッ、テメエ……半殺しにしてやらァ!」
深耶の煽りに怒りが爆発したか、悪漢達が襲い掛かる。
確かに相手は一人、数でならこちらが上だ。
しかし、悪漢達は力の差を思い知る事となる。
「ふん、数任せか。私が一番御しやすい手合いだ」
そう言った直後、紫雨の刀身がゆらりと揺らめく。
……次の瞬間であった。
「え?」
「あ?」
「へ?」
一体何が起きたのか?
気付けば悪漢達の四肢に深い斬り傷が……刻み込まれている。
「「「う、うぎゃぁぁぁーッ!?」」」
血を噴き出し、凄まじい激痛に次々と倒れ込む悪漢達。
今のは深耶が……?
「そう喚くな。一応、死なない程度に四肢の筋を断っただけだ」
悶絶する悪漢達へ冷たく言い放つ深耶。
先程の攻撃は『第一魔剣・幻も現も割する一振りの鋼にして空(ザイスルモノスベテノザンメツ)』による時空間切断剣術であった。
距離座標を無視した一閃は同時に幾数の斬閃を顕現させ、一瞬で多くの対象を切り裂く。
それを的確に、命は断たず四肢の筋のみを断ったのだ。
何たる達人業か!
「く、くそッ! せめて近付きさえすれば……」
「遅い」
ここは離れていては不利だと悟った悪漢が踏み込むが、深耶の時空間切断剣術の前には無力であった。
瞬時に斬閃が放たれ、離れた間合いからであっても悪漢を無力化していく。
「ぐ、はァッ!?」
「安心しろ、死にはしない。……死ぬほど痛いだろうがな」
深耶の冗談とも思えない冗談を耳にし、悪漢達の間に恐怖が走る。
……最早彼女に勝てる見込みなど、欠片も無い事を思い知らされるのであった。
成功
🔵🔵🔴
オリヴィア・ローゼンタール
破落戸というのはどの世界にでもいるものですね……
白き中華服で準備も万端
とはいえ今は待つ局面
点心というのを食べて時間を潰しましょう
ふーむ、あんまんが美味しそうです
甘味に舌鼓を打って襲来を待つ
【トリニティ・エンハンス】で風を纏い、ガラス片などからあんまんを護る
せっかくの料理が台無しになるところでした
事が終わったら桃包もお願いします
フェイさんに追加注文しながら悪漢へ向かう
店の方に被害が及ばないように【おびき寄せ】る
さぁ、私が相手です。まとめて掛かって来てもいいですよ?
襲い掛かってくれば風を纏った手で【受け流し】、雷を帯びた(属性攻撃)脚で蹴り飛ばす
殺しはしませんが、少し痛い目に合ってもらいましょう
●唸りを上げる風の拳、雷の脚
(破落戸というのはどの世界にでもいるものですね……)
やれやれと言った様子で、白い中華服を着たオリヴィア・ローゼンタール(聖槍のクルースニク・f04296)が悪漢達の襲来を待ち受ける。
奴らが来るまでの間は束の間の休息時間だ。
「はーい、お待たせ。こちら、鳳仙花特製の二段点心よ」
「あ、お待ちしていました。これが点心と言う物ですか」
それから少しすると、注文した品をフェイが持ってきた。
オリヴィアは実に興味深そうに、二段重ねの蒸籠の蓋を開けて中身を確かめる。
それは甘味各種詰め合わせのセットであった。
「ふーむ、あんまんが美味しそうです」
「うふふ、こっちの芝麻球も美味しいわよ。……それじゃ、ごゆっくり♪」
フェイが拱手で挨拶をすると、オリヴィアも拱手で返し、まずはあんまんを一つ。
「はむっ……こ、これが本場のあんまんの味、ですか……」
UDCアースのコンビニで食べた物とはまるで別物の味に感銘を受けるオリヴィア。
目を輝かせながら、本物の味を楽しんでいく。
……そんな中で、奴らはやってきた。
「オラオラ、こんな店は今日で閉店だ!」
「だが安心しな、ここの跡地はお頭が有効活用してくれるってな!」
何とも楽しそうに破壊の限りを尽くす悪漢達。
街の憩いの場が、現在進行形で壊されていく。
「ッ、何よあいつら!? あたし達の店に何て事を……!」
まず真っ先にそれに気付いたフェイは激怒した。
そこへ更に割られ、砕け散ったガラスの破片が飛んでくる。
このままでは破片による切傷も避けられないだろう。
……しかし、次の瞬間であった。
飛んできたガラスの破片が、意思を持ったかのようにくるくると渦を巻くように動き回り、一つの場所へとまとまっていく。
「せっかくの料理が台無しになるところでした」
やったのはオリヴィアであった。
トリニティ・エンハンスで風を纏い、テーブル上の甘味と近くにいたフェイを守ったのだ。
「……え、え!? お、お客さん!? 今のって……」
何か信じられない物を見たような目で、フェイが目を白黒させる。
「少し動いてきますので、事が終わったら桃包もお願いします」
そしてこんな時であっても、オリヴィアは追加注文を忘れなかった。
よほどここの味が気に入ったのであろうか。
「あ、桃包ね。承り……え、ちょ、ちょっと待ってお客さん!?」
何が何だか分からない顔をしたフェイは、ただオリヴィアの後ろ姿を見送る事しか出来なかった。
「さぁ、私が相手です。まとめて掛かって来てもいいですよ?」
ザッと前に出て構えるオリヴィア。
店の被害の拡大を防ぐべく、悪漢達をおびき寄せるべく挑発する。
「おぉ、俺達と遊んでくれるのか? こりゃいいぜ!」
「なら望みどおりにしてやんよォ! ヒャヒャヒャ!」
下品な笑みと共に悪漢達が襲い掛かる。
……だが、奴らの攻撃はオリヴィアの風を纏った手で次々と受け流されてしまう。
「な、なんで攻撃が当たらねえんだ!?」
「こいつ、一体何の術を……」
攻撃が全く当てられない。
相手の持つ謎の力を前に、ただ狼狽える悪漢達。
「では、次は私の番です。……ふッ、はッ、たッ!」
雷を帯びた脚によるオリヴィアの連続蹴りが唸りを上げる。
怒涛の反撃を前に、悪漢は防ぐのが精いっぱいだ。
「く、う、おぉぉッ!?」
「殺しはしませんが、少し痛い目に合ってもらいましょう。やぁぁぁーッ!」
そこへ鋭い回し蹴りが側頭部に直撃する。
悪漢の一人が店の外へと大きく弾き飛ばされ、地面に叩き付けられた。
「ひ、ひィッ!? な、なんなんだこいつ!?」
「……ああ、店の中がひどい事になっていますね。こうなったら、壊した分はあなた達に弁償してもらうとしましょうか」
一旦店の中を見渡したオリヴィアが笑みを浮かべ、悪漢達を見やる。
それを見た悪漢達は、ただ情けない悲鳴を上げる事しか出来なかったと言う。
成功
🔵🔵🔴
純真邪神・幼淫魔姫ピュアニカ
女の子に乱暴しようとするとねー♪いつでもか弱い女の子の味方な、邪悪でこっわーい悪魔の神さまを呼び出しちゃうんだよー♪わー♪おっそろしー♪(悪漢達は召喚条件を満たしてしまった!)
寵姫と国民的スタアの美貌で、フェイちゃんにー♪ぴゅあを抱っこして、自慢の中華料理をあーんしてー♡っておねだりー♪
女の子とのイチャイチャがぴゅあの原動力で、1番の報酬なんだよ〜♡
そうしてる所に悪漢の人達が現れるー♪
もーっ♪ぴゅあの至福の時間(ゆりゆりたいむ)をジャマしないでよねーっ♪
ハグしたまま髪を大きな手に変えて連続ぱーんちっ♪
【眷属】淫魔のみんなに敵を縛ってもらって、UCでどっかーんっ♪
フェイちゃんと後でデートしよー♡
●その日、悪漢達は星になりかけた
「ねえねえフェイちゃーん、ぴゅあに『あーん』って、してー♡」
今日、フェイは(おそらく17年の人生で一番)困惑していた。
何故なら小柄な少女の客――純真邪神・幼淫魔姫ピュアニカ(永遠に無垢なる幼く淫らな魔貌の邪神姫【百合淫魔姫】・f30297)から密接に絡まれていたからだ。
普段なら軽く受け流すフェイであったが、何せピュアニカはこう見えて邪神で寵姫。
万人を魅了するであろう美貌を前にしては、ただの人間であるフェイも抗う事など出来る訳がない。
「え、えーと……あ、あーん……?」
「んっ……おいしーっ♪」
そんな訳で『膝の上で抱っこしてもらいながらフェイにあーんして食べさせてもらう』と言う要望を聞いてもらい、実にご満悦な様子のピュアニカ。
彼女は美少女が何よりも大好きで、フェイも例外なくロックオンされてしまったのは言うまでもなく。
曰く『女の子とのイチャイチャがぴゅあの原動力で、1番の報酬なんだよ〜♡』
……との事らしい。
「あ、あの……あたし、そろそろ厨房に戻らないと……」
「ねえ、もうちょっとだけいいでしょー? ……ダメ?」
今は仕事中だからと言う事で、そろそろ戻ろうとするフェイを引き留めようとおねだりするピュアニカ。
そんな時、お楽しみの時間をブチ壊す破壊音が聞こえてくる。
「……えっ、何!?」
フェイが慌てて振り返れば、悪漢達が店内で暴れ出している姿があった。
なんとも(ある意味)最悪のタイミングで現れてしまった、と言うべきか。
「もーっ♪ ぴゅあの至福の時間をジャマしないでよねーっ♪」
「すぐにあいつらを止めなきゃ……!」
店を守るべく、抱っこ状態のピュアニカから手を離そうとするフェイであったが。
「ね、フェイちゃん。美味しい物を食べさせてもらったお礼したいのー♪ ここはぴゅあに任せてくれる?」
「あなたが? でも、ウチの問題なのに巻き込む訳には……」
「女の子に乱暴しようとするとねー♪ いつでもか弱い女の子の味方な、邪悪でこっわーい悪魔の神さまを呼び出しちゃうんだよー♪ わー♪ おっそろしー♪」
ピュアニカの言っている事に間違いはなかった。
悪漢達は見事に死亡フラグを成立させてしまったのだ。
……この場合、お楽しみの時間を邪魔されたからと言うのも含まれていそうだが。
「よく分からないけど……任せてもいいの?」
「うん♪ その代わりー、フェイちゃんと後でデートしよー♡」
「うぇぇっ!? か、考えさせて……」
本能的に何か危険な物を察知したフェイが言葉を濁す。
そんなやり取りをしている間にも、悪漢達が二人を見つけて近付いてくる。
「おい、あんなとこで女同士が乳繰り合ってんぞ?」
「ならせっかくだ、こいつらを捕まえて……」
一歩踏み出そうとしたその時、連中の視界に何かが飛んでくる。
「「ぐべらッ!?」」
突然の衝撃。
言い終える前に殴り飛ばされ、店の外に叩き出される悪漢達。
何事かと駆け付けようとした悪漢達も同じく叩き伏せられていく。
見れば、ピンク色の大きな拳が(フェイとくっついたままの状態で)ピュアニカの髪から伸びていたではないか。
「女の子同士の聖域に割って入るのはー♪ 死刑よりも重いんだよー♪ 淫魔のみんなー♪ 悪い人達を縛り上げちゃってー♪」
パンと手を叩けばピュアニカの眷属である淫魔達が現れ、悪漢達を拘束していく。
最早一方的な状況であった。
「それじゃ、このまま空の彼方に……」
そして拘束された悪漢達を前に、ピュアニカが『【純真邪神の権能】そしてお星さまに……(イーヴィリティ・スターライトフィニッシュ)』で大砲を創造する。
それを見たフェイが慌ててピュアニカを静止する。
「ま、待って! あいつらは殺さないで! 店壊された弁償とか、させたいし!」
「わー、フェイちゃんってばやさしー♪ うん、じゃあフェイちゃんに免じて、街の外まで飛んでけーっ♪」
結局、哀れな悪漢達は大砲の弾となって街の外へと吹き飛ばされていったと言う。
成功
🔵🔵🔴
ユノ・ウィステリア
わぁ功夫! よくアーカイブの映像で見てました。
ずっと本場の達人の動きを見てみたかったんです。
これは記録が捗りますね!
という訳で、勢い余って店中にびっしりカメラを仕掛けてしまいました。
(てんとう虫サイズの微小ドローンがめっちゃ一杯いる)
これを機に私も功夫を修得してしまいましょう。
具体的にはフェイさんの動きや暴漢の皆さんの一挙一投足を全部解析して動作に落とし込みます。
なるべく素手で戦いたいところですけど、流石に武器を持ち出されると不利ですしね。まずは徹底的に武装を潰す所から始めましょうか。
モーション解析から暴漢さんの攻撃の起点となる動作を割り出し、関節部に飛刀を打ち込みます。
●即席カンフーファイター・ユノ
「そう言えば、フェイさんって功夫の使い手なんですよね?」
食事中にフェイが話しかけてきた事から、ユノ・ウィステリア(怪異蒐集家・f05185)が早速気になっていた事を尋ねる。
「お客さん、分かるの?」
「実は私、功夫に興味があって色々調べていまして。それで、出来れば動きをちょっとだけでも見せてもらえないかなーって……」
「うん、じゃあ基本的なところからね。まず、構えはこう……」
ユノから興味があると言われてしまえば、見せない訳にもいかないと思ったか。
ひとまず基本的な動作をいくつか披露してみせるフェイ。
「……と、こんな感じかな?」
「わぁ、これが功夫! よくアーカイブの映像で見てました。ずっと本場の達人の動きを見てみたかったんです」
「あ、あたしが達人だなんてそんな事ないって! 師匠から言わせれば、まだまだヒヨッコだから……し、仕事に戻るね。ごゆっくり!」
ユノの言葉にフェイが照れ臭そうに返すと厨房へ戻っていく。
あまり褒められた事がないのだろうか、どこか嬉しそうにも見える。
(……これは記録が捗りますね!)
その言葉だけは口にしないユノ。
実はこの時既に、店内には『対収容対象戦術要領アーカイバー(タイシュウヨウタイショウセンジュツヨウリョウ)』で、てんとう虫サイズの微小ドローンをびっしり展開していたのだ。
それ故、先程のフェイの動きはしっかりラーニング済みである。
(これを機に私も功夫を修得してしまいましょう)
そんな事を考えるユノ。
この記録を見れば、妹のミアも興味を持つに違いない(主に作画資料として)。
そしてユノが取得した記録を更にラーニングしている中、悪漢達がやってきた。
連中は気付かないが、破壊活動を続ける悪漢達の動きも微小ドローンが一挙一投足、全て解析している。
人には何かしらの癖と言う物があり、その部分が時に弱点になるものだ。
「……アンタ達、ウチの店に何してんのよ! 覚悟は出来てるんでしょうね!」
次に厨房からフェイが飛び出し、構えを取る。
今度は戦う様子が観察出来そうと言う事もあってか、ユノがデータ解析に集中する。
……戦闘が始まった。
まずフェイが鋭い飛び蹴りを放って悪漢の一人を蹴り倒す。
そこから更に、流れるような動きから足払いで転ばせ、連続蹴りを見舞う。
(凄い、これが本物の功夫……)
ユノの脳内にリアルタイムで膨大な記録が流れ込む。
フェイと悪漢達の動き・癖を解析しそこから自分の動作に落とし込む。
高い学習力と情報収集力の成せる技だ。
しかし、フェイが次第に数に押されつつあるのをユノは見逃さない。
(そろそろ私の功夫を試してみましょうか。……でも、その前に)
どこからともなくユノが飛刀を取り出すと、席から立ち上がった。
「テメエも多少はやるようだが、そろそろバテてきたんじゃねぇか?」
「ッ、まだまだ……!」
既にフェイが何人かダウンさせたものの、悪漢達の勢いは衰えない。
逆に彼女の疲労はそろそろピークと言ったところか。
(けど、マズいわ……このままじゃ)
やはり数には勝てない、そう思った時であった。
「ぐッ!?」
「がぁッ!?」
突然悪漢達が苦悶し、手にしていた凶器をその場に落とす。
連中の関節部には飛刀が突き刺さっていた。
「……フェイさん、助太刀します!」
飛刀を投げたのは今まさに駆け付けたユノであった。
「お客さん!? そんな、無茶よ!?」
「大丈夫です、やれます!」
覚えたての功夫でユノが飛ぶ。
飛び蹴りが悪漢達をなぎ倒し、掌底を叩き込んでよろけさせたところを足払い。
身長110cm弱の小柄な体でありながら、その戦い方は実に力強い。
「……はっ、やっ、たっ!」
「ぐっ!? こ、このガキ……強ェ!?」
素早いパンチの応酬をもらい、悪漢が戦慄する。
実際、ユノがこれだけ戦えているのは相手の挙動を十二分に観察したのもあった。
どこを狙えば効果的に倒せるか、既に彼女は熟知していたのだ。
「さあフェイさん、反撃開始です」
「ええ! ……でも、カンフーにそんな動きは無いわよ?」
どこかのカンフー映画で見た動きをつい真似たユノに対し、フェイが苦笑しながら指摘する。
並び立つカンフー使い二人の前に、悪漢達が倒されるのは時間の問題であった。
成功
🔵🔵🔴
カツミ・イセ
僕の神様は言ったよ。『やりたいことをやりなさい』って。
食事を楽しむのも、悪漢退治もやりたいことなんだよね。
拱手して、「ここの料理、美味しいって聞いたから」と。嘘じゃないよ。
炒飯あたりをもぐもぐしてたら、来たね。
さてと。…確かに僕、幼女だけどさ。油断大敵だよ?
ちょっとフェイさんに、作戦について内緒話しておこう。
お店の中だし、水流燕刃刀をほどほどに展開して、指定UC使ってで斬りかかろう。
うん、そうだよ。実はこれだと肉体は傷つかない。でも、「斬られた!」って一瞬怯むでしょ?
その一瞬でいいんだよ。フェイさんはその隙に一撃を加えられるだろうし、僕は『偽装皮膚』解除して、縛り上げていくからね。
●その刃は命を断たず
「はい、炒飯お待ちどうさま! ……お客さん、この辺りじゃ見ない顔よね?」
フェイが愛想よく、笑顔で注文の品を運んでくる。
テーブル席にいるのは小柄な幼女――カツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)だ。
「どうも。ここの料理、美味しいって聞いたから立ち寄ってみたんだよ」
拱手し、カツミが答える。
挨拶は大事だ。
「嬉しい事を言ってくれるじゃない。なら、食べた感想も聞きたいかな?」
「それじゃあ早速……うん、いい匂いだね。さて、味の方は……」
いざ炒飯を口にし、味わってみれば。
「……美味しい。さすがに評判なだけはあるね」
「ふふーん、でしょ? なんたって、この炒飯はあたしが作ったんだからね!」
炒飯の味を褒められ、フェイが得意げに返す。
どうやら厨房も一部任されているらしい。
「他に何か追加があれば、いつでも呼んでね? じゃ、ごゆっくり♪」
拱手で一礼し、フェイが厨房へ戻っていく。
……なるほど、確かにここはいい店だなとカツミは一人、炒飯を口にしつつ思う。
(出来れば、ここでゆっくり食事を楽しみたいけれど)
ここでカツミは視線を店の入口に向ける。
どうやら新たな来客のようだ。
(来たね)
やってきたのが悪漢達である事に気付いたカツミは食事の手を止めると、席から立ち上がった。
全てはやりたい事のために……
店の入口付近では、一足早く厨房から出てきたフェイが悪漢達と対峙していた。
「ケガしたくなかったらそこを退きやがれ!」
「ふざけんじゃないわよ! ウチの店を潰す? そんな事、絶対にさせないわ!」
先程の接客スマイルとは裏腹に、荒っぽい一面を露にするフェイ。
今から官憲を呼びに行く猶予はおそらくないだろう。
「例えあたし一人でも、この店を守ってみせるわ!」
「ううん。一人じゃないよ、フェイさん。僕もいる」
「……えっ、お客さん!?」
突然やってきたカツミにフェイが驚き、悪漢達も目を白黒させる。
カツミは小柄な幼女、どう見ても戦える力があるとは到底思えない。
「僕の神様は言ったよ。『やりたいことをやりなさい』って」
「あぁ? いきなり出てきて何ほざいてやがんだ、このガキ?」
「食事を楽しむのも、悪漢退治もやりたいことなんだよね。……確かに僕、幼女だけどさ。油断大敵だよ?」
そう言うと不敵な笑みを見せるカツミ。
そして、隣のフェイに話しかける。
「さて、フェイさん。ちょっといいかな? 実は……」
何やら内緒話をしているようだが、一体何を話しているのか?
「……それで本当に大丈夫なのね? この店を守れるのね?」
「うん、僕を信じて」
カツミの言葉にフェイは黙って頷くと、二人は構え、悪漢達に立ち向かう。
今ここに、店を守るための戦いが始まった。
「何を話したのか知らねえが、二人だけで俺達に勝てると思うなよ!」
悪漢達が凶器を手に、二人に向かって襲い掛かる。
「ここがいい店だって分かった以上、絶対に潰させはしないよ」
応戦するかのように、カツミが水流燕刃刀を展開する。
繰り出される変幻自在の動きに、悪漢達の足が一瞬止まった。
「これが僕の神様から賜りし水の権能、その一つ」
「……疾ッ!」
直後、水流燕刃刀が予測不能な軌道を描き、悪漢の一人をバッサリと斬り捨てる。
そこへフェイが踏み込み、裏に回ると同時に悪漢の背に強烈な肘を叩き込んだ。
「がはッ!? ……あ、あれ……い、生きて、る……? なん、で……?」
カツミに斬られ、更にフェイの一撃を喰らった悪漢はそのまま気絶する。
確かに悪漢は斬られたが、何故死ななかったのか?
それはカツミの『水の権能、一『浄癒』(ジョウユ)』による物であった。
肉体を傷付けない斬撃で怯ませた隙に、フェイの打撃で気絶させる。
それが先程、二人の間で交わされた作戦だった。
「な、何だ今のは!? あいつ、まさか死んで……!?」
当然その意図など知るはずもない悪漢達は、何が起きたのか分からず混乱する。
「別に死にはしないよ。少しばかり眠ってもらったけどね」
カツミは偽装皮膚を解除し、気絶した悪漢の一人を縛り上げた。
奴らにはその内、たっぷり罪を償ってもらわねば。
「覚悟なさい! あたしとお客さんの力があれば、アンタ達なんて!」
変幻自在の水流燕刃刀に惑わされ、斬られたところにフェイのカンフーが唸る。
最早この二人に隙はなく、悪漢達は成す術もなくKOするしかなかった。
成功
🔵🔵🔴
ヤムヤム・グリード
皆に愛される飲食店を襲うとは……許せんッ!
しかし相手は一般現地民。荒事控えめに収められるなら越したコトはねェ。
店の調理場に雪崩れ込み、攻撃を避けながら数品作らせて貰うか。殴り合いを伴う料理対決の経験は何度かあるし、この程度の相手なら余裕だろ。材料費は後で払う。
調理する姿を見せ、出来た料理を提供することで戦意を喪失させる──これがオレの《おいしい関係》。〝食〟の素晴らしさが理解出来たようだな!ならばこの飯店を襲うのは止めにしろッ!
多分、コイツらにも色々あったんだろ。
深い事情も無しに好き好んで悪漢の道に進むヤツなんて居ねェはずだ。だよなァ?
……ま、別段何も無いってンなら気兼ねなくブチのめすけども。
●食で、悪を打ち砕く!
(皆に愛される飲食店を襲うとは……許せんッ!)
ヤムヤム・グリード(特急厨師・f31534)は一人、憤っていた。
超級料理人であるが故に、なのであろうか。
(しかし相手は一般現地民。荒事控えめに収められるなら越したコトはねェ)
これがもしオブリビオンであれば容赦は不要だったが、これからやってくる悪漢達は(ならず者ではあるが)ただの人間。
なるべく平和的に済むのなら、それに越した事はない。
「……あ、あの、お客さん……?」
どうすべきかと色々思案しているヤムヤムを見たフェイが、恐る恐る声をかける。
余程話しかけづらい雰囲気だったのだろうか?
「……ん? おう、どうした?」
「えっと、さっきからうんうん唸ってたけど、お口に合わなかった……とか?」
どうやらそう言う風に思われていたらしい。
「いや、そんな事はねェぞ! オレも料理人だから分かるが、ここの味は……」
街の住人に長く愛されている、優しさ溢れる味だ……そう言おうとした時に奴らがやってきた。
ガラの悪い連中が入店すると同時に破壊活動を始め、店内の客を追い払っていく。
「……っと、来やがったか! なら、オレがやる事ァ一つだッ!」
「え、お客さん!? どこへ……って、そっちは厨房よ!?」
ヤムヤムが立ち上がると、真っ先に厨房へと向かう。
フェイが慌ててそれを静止しようとするも、店の破壊音を聞き付けるや否や、そちらの対応に向かわざるを得なかった。
店の運命は一体どうなってしまうのか?
「悪ィ、邪魔すんぜ!」
「うわっ!? お、お客さん、勝手に入ってきたら困るよ!?」
いきなり厨房に乱入してきたヤムヤムに驚く店主。
客が唐突に入ってきたともなれば当然の反応だ。
「ちょっとここ使わせてくれ! 材料費は後で払う! 今は一刻を争うんでな!」
「い、一刻を争うって……それにさっきの音は……」
店主はまだ事態が飲み込めずに混乱するしかなかった。
……そこへ新たな影がやってくる。
「オラァ、この店は今日で閉店だ!」
なんたる事か、このタイミングで悪漢達も若干名乱入してきたではないか。
まさに混沌の極みだ!
「チッ、こっちにも来やがったか! ……しゃあねぇ、相手しながらやるか!!」
ヤムヤムがそう口にすると、調理器具を手に調理を開始する。
周囲には悪漢達がいるが……まさかこの中でやろうと言うのか!?
「さあ、オレの調理する姿を存分にお前らに見せてやるぜェ!」
ニヤリと笑い、まずは華麗な包丁捌きを披露するヤムヤム。
機械のごとく正確かつ爆速で刻まれていく食材。
続いて中華鍋を手にすると、強い火力で鍋から炎が上がる。
具材の焼ける音と、周囲にはいい匂いが漂ってきた。
しかもこれらは全て、悪漢達の攻撃を避けながらと行うと言う離れ業だ!
「くそ、なんなんだこいつ!?」
「料理しながら俺達の攻撃を避けてやがるだと!?」
まるで彼の全方位に目が付いているかのごとく、悪漢達の攻撃を次々と躱し、料理を手早く進めていく様はまさに圧巻と言う他無かった。
そうして、料理はどんどん仕上がっていき……
「フハハ、完成だ! さあ、お前達の仲間も呼んで来い! 存分に食うがいいぞ!」
「ゼェ、ゼェ……こんな時に何をほざいてやが……」
攻撃がことごとく躱され、疲弊した悪漢達の腹の虫が鳴る。
食欲は何においても抗う事の出来ない物であった。
「いいから喰えッ! 話はそれからだ!!」
「ぐ、ぐぐ……!」
ヤムヤムの有無を言わさぬ威圧感に、悪漢達もただ従うしかなかった。
「……う、うめぇ! ちくしょう、こんなにうめえメシは初めてだ!」
「ああ、喰う事ってこんなにも素晴らしいモンだったんだ……!」
悪漢達が感涙にむせび泣いている。
ヤムヤムの『おいしい関係(スイート・リレーションシップ)』で用意した超級料理を口にした結果、食の素晴らしさを知った悪漢達の戦意はまとめて喪失した。
店内で暴れていた悪漢達も、厨房から漂ってきた極上の香りを受けて破壊活動の手が止まった事に、連中と戦っていたフェイも困惑するしかなかった。
「うむッ、お前達にも〝食〟の素晴らしさが理解出来たようだな! ならばこの飯店を襲うのは止めにしろッ!」
「ああ……こんな美味いメシ喰わせてもらって、やっと気づけたぜ……」
「俺らは大事な物をブッ壊しちまうとこだったんだな……」
先程の暴れっぷりが嘘のような浄化っぷりを見せる悪漢達。
食の力とはこうも強い物なのか。
「……まァ、お前達にも色々あったんだろ。深い事情も無しに好き好んで悪漢の道に進むヤツなんて居ねェはずだ。だよなァ?」
ヤムヤムの問いに、悪漢達はこう答える。
学も無いはみ出し者の自分達が生きるには、悪行に手を染めるしかなかったと。
そこへ付け込んできたのが大金で雇ってきた今回の黒幕と言う事らしい。
(それがこいつらの真相って訳か。なら、ますます見過ごせねェなァ)
悪漢達が必死に料理を平らげていく様子を見ながら、ヤムヤムは決意する。
人の心に付け込む悪はブチのめす、と。
成功
🔵🔵🔴
第2章 集団戦
『僵尸兵士』
|
POW : 僵尸兵器
【生前に愛用していた武器】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 僵尸鏡体
【硬質化した肉体】で受け止めたユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、硬質化した肉体から何度でも発動できる。
WIZ : 僵尸連携陣
敵より【仲間の数が多い】場合、敵に対する命中率・回避率・ダメージが3倍になる。
イラスト:鹿人
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●第二幕・襲来、僵尸兵士!
ボコボコにされた悪漢達が官憲に連行されていく。
猟兵達の活躍により、街の憩いの場である飯店『鳳仙花』は守られたのだ。
中にはこっぴどくやられた者もいるようだが、それは奴らの自業自得。
命があるだけでも十分マシな方だ。
「お客さん達、ホントにありがとね! みんなのおかげで大事な店も守れたわ……まあ、その、中は結構めちゃめちゃになっちゃったけど……」
フェイが礼の言葉を口にするも、店の中へと視線を向ければ先の激戦の爪痕が。
それだけ激しい戦いだったようだ。
「とりあえず、あいつらには後でたっぷり店のあれそれを弁償してもらうとして……お客さん達には、ちゃんとしたお礼もしなきゃね。えっと、そうなると……」
その時、街中から悲鳴が上がる。
何事かと、一行が悲鳴のした方へと振り返ると……
「ご、護符の無い僵尸だ、僵尸が出たぞー!」
「護符が無いだって!? ヤ、ヤバいッ!!」
「ヒ、ヒイィィ!? だ、誰か助けてくれぇぇぇ!!」
逃げまどう住人達を追うように、僵尸の群れがやってくる。
黒幕の引き連れた部下とは、おそらく奴らの事だろう。
雇った悪漢達が拠点となるはずだった鳳仙花を確保出来なかった事に、業を煮やした黒幕が強硬手段で街を呑み込もうと動き出した……と、考えるべきなのか?
「えっ、護符が無い僵尸って自我が無くて暴走状態じゃない! いくらなんでも、あんなの相手じゃ官憲や軍隊だって……!」
フェイが街の惨状に恐怖する。
魂を護符に封じる事により、死後も腐敗・オブリビオン化せず自我を保ち続ける死者の種族、それが僵尸だ。
護符を失った僵尸は自我を失い、本能に従って生きる者の生命を貪り続けると言う。
このままでは住人が犠牲となってしまうのも時間の問題だ。
現れた僵尸兵士を倒し、街を守るのだ! 急げ猟兵、急げ!!
東雲・深耶
では、お見せしよう。遍く『剣』に纏わる神話の異能を。
そうして『黒後』を手にしてユーベルコードを発動。
それは死者再殺の聖剣由来の異能。
灰は灰に、塵は塵に、骸は骸に。という訳だ。
そうして放たれる聖なる漆黒の一閃。
それは『僵尸兵士』の『物言わぬ死者である』と言う『過去』にある起源。
それに干渉し、死者再殺の聖剣由来の異能を用いて斬閃を『物言わぬ死者である』と言う過去へと飛ばし、『過去』を崩すことで『現在』の僵尸兵士をタイムパラドックスを引き起こして抹消していくぞ。
――戻れ、僵尸兵士。貴様の蘇生(すべて)を斬滅してやる。
●過去を『断つ』剣
死した身である僵尸兵士に疲れと言う概念は無い。
もし一度でも獲物と認識されてしまえば、一般人なら完全に逃げ切る事の出来る早い足でも無い限り、奴らに延々と追われ続ける事になるだろう。
そうなってしまえば、体力が尽きて餌食となるのを待つだけだ。
「だ、誰か……誰か助け……あっ!?」
街が混乱の最中、息を切らしながら走る住人が運悪く転んでしまう。
その背後からは僵尸兵士の姿が。
「や、やめろ……来るな、来るなー!」
「……てぇぇぇいッ!」
万事休すと言うところで、何者かが飛び出て僵尸兵士を飛び蹴りで吹き飛ばす。
現れたのは深耶であった。
「ここは私が食い止める。早く安全な場所へ」
「助かった……のか? あ、ありがとう!」
住人が慌てて立ち上がり、どこかへと逃げていく。
彼が上手く逃げおおせてくれればいいがと思いつつ、深耶は僵尸兵士に目を向ける。
蹴り倒された僵尸兵士はゆっくりと立ち上がり、狙いをこちらに切り替えたのか武器を構え、じりじりと接近してくる様子だ。
「……そうだ、お前達の相手は私だ。さあ、かかってくるがいい」
狙いがこっちに向いたとなれば好都合。
これで気兼ねなく戦えると言う物だ。
「……疾ッ!」
深耶は妖刀・紫雨を抜き、まずは軽く斬撃を叩き込む。
一つ、二つと切傷が死した身に刻み込まれていくが、痛みを感じない僵尸兵士は斬られた事も意に介せず、片刃刀で反撃してくる。
「っ! やはりそう簡単には倒れないか」
それを紫雨で素早く受け止め、一度後ろに飛び退いて距離を取る。
普通に斬り倒すのは少々手間が掛かると踏んだ深耶は、次の手段に出た。
「では、お見せしよう。遍く『剣』に纏わる神話の異能を」
深耶は紫雨を鞘に戻すと、もう一つの刀を抜く。
転生式次元干渉兵装・封縛刀『黒後』――一見して日本刀であるが、その実、過去を操る黒き次元干渉兵装である。
「第四魔剣――戻れ、僵尸兵士。貴様の蘇生(すべて)を斬滅してやる」
深耶が『第四魔剣・神化せし起源の人承剣(サンゼンセカイノカミヨノツルギ)』で聖なる漆黒の一閃を放つ。
だが、斬撃を受けた僵尸兵士は倒れない。
攻撃が効いていないのか?
……否!
「ウ、オォ……!?」
呻き声を上げ、僵尸兵士の体が足元から消滅していく。
一体何が起こったのかと言うと、死者再殺の聖剣由来の異能を用い、斬閃を『物言わぬ死者である』と言う過去へと飛ばし、『過去』を崩す。
……つまり斬閃を過去に飛ばし、まだ僵尸となる前の死体の状態を断ったのだ。
物言わぬ死者であると言う過去の起源が崩れてしまえば、現在に存在する事は出来ず、その身はただ消滅するのみ……これこそが深耶の狙いだったのだ。
「過去の時の中で永遠に眠れ。私がその道を作ってやろう」
深耶は目の前に残る数体の動く僵尸兵士に向け、そう言い放つのであった。
成功
🔵🔵🔴
カツミ・イセ
本場の僵尸だ!でも、暴走状態って。手段を選ばないなぁ、黒幕。
数には数を。水流燕刃刀持ったまま【似姿】発動させて、対抗だ!
さあ皆、あれが倒すべき敵だよ。水流燕刃刀展開して斬りかかろう!
…攻撃されてもね、皆は属性が『浄化の水』なんだよね。
つまり、飛び散る水も『浄化の水』。僵尸にとって、弱点もいいところじゃない?
僕も浄化属性で斬りつけてるし、危なくなっても『偽装皮膚』を盾にしたりですり抜けるし。
人的被害は出させないよ。
あの美味しい炒飯、また食べたいんだよね。だから、頑張るよ。
あと、注文忘れて食べ損ねた桃まんも。
●死者を浄化する、力
「本場の僵尸だ! でも、暴走状態って。手段を選ばないなぁ、黒幕」
カツミは黒幕の非情さに辟易しつつも、本場の僵尸に興味津々の様子だ。
……護符の無い僵尸は自我を失い、オブリビオン化した悪しき存在。
一刻も早く倒さなければ、犠牲者が出てしまう事になる。
「とにかく相手の注意を僕の方に向けないとね。そうなると……」
まずは辺りを見渡し、僵尸兵士を探す。
……逃げ回っている住人はいないか?
……何かを追いかけている僵尸兵士はいないか?
すると僵尸兵士の群れが、獲物を探し街中を闊歩しているのが遠くに見えた。
「っと、見つけた! 今誰かを追いかけている様子は……無さそうだね」
住人が奴らに追われていない事に軽く安堵しつつ、迷う事なくカツミは水流燕刃刀を手に走り出す。
すぐさま僵尸兵士の群れに追い付くと、横から回り込むようにして正面に立ち、行く手を阻む。
「おっと待った。ここから先は僕が相手になるよ」
目の前に現れたカツミの存在に気付くと僵尸兵士の足が止まる。
その直後、獲物を見つけたとばかりに各々が武器を構えた。
「相手は一人、二人……うん、多いね。なら数には数を、僕の神様から賜りし水の権能、その一つ。僕と似た者たちをここに……」
カツミの体から何かが次々と現れる。
よくよく見れば、それは彼女にそっくりな球体関節人形であった。
「さあ皆、あれが倒すべき敵だよ」
カツミが先程の『水の権能、二『似姿』(ニスガタ)』で召喚した球体関節人形達に命ずる。
水流燕刃刀をそれぞれ装備している事もあり、戦闘力も申し分ない事だろう。
「……突撃だよ!」
その号令と共に球体関節人形達が前に出ると、僵尸兵士も負けじと応戦する。
キィン、キィンと激しい武器と武器のぶつかり合う音が街中に響く。
「ウゥォ……!」
僵尸兵士の槍が球体関節人形の貫くと、身が弾け飛び、バシャッと水が飛び散る。
どうやらこの球体関節人形は水で出来ているらしく、飛び散った水が僵尸兵士の身を濡らすのだが……何か様子がおかしい。
「ウ、ウグォォォ!?」
苦悶の声を上げ、僵尸兵士の身がブスブスと焼けていく。
……似姿で生み出された球体関節人形は『浄化の水の力』で出来ている。
例え攻撃を受けても、もしこちらが攻撃して倒したとしても飛び散る水で浄化の力が死した身を焼いていく。
それは死者である僵尸兵士からすれば、まさに天敵と言う他なかった。
「あの美味しい炒飯、また食べたいんだよね。だから、頑張るよ」
水流燕刃刀を振るいつつ、カツミが僵尸兵士を塵に変えていく。
時折こちらに飛んでくる攻撃は偽装皮膚を盾にする事でやり過ごし、事無きを得る。
「あと、注文忘れて食べ損ねた桃まんも」
早くも仕事を終えた時の事を考えるカツミであったが、手は一切抜かない。
僵尸兵士の群れが完全に塵と消えるまで、そう時間もかからないだろう。
成功
🔵🔵🔴
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
急いだ方が良さそうですねぇ。
数が多い上、町人の方々を守ることも考えますと、手数が欲しいですねぇ。
【玄傀】を使用し沢山の『使徒人形』を召喚、『町人達の護衛』と『僵尸討伐』に差し向けましょう。
『武器による攻撃』も、材質自体が『結晶』ですから簡単には破壊出来ず、更に『武具形成』と『重力操作』による攻撃&防御も可能ですから、十分に対処可能でしょう。
出来るだけ「数の優位を取る」様に指示、護衛と各個撃破を重視させますぅ。
私本人は『FBS』を四肢に嵌め飛行、『FSS』で『射撃武器』等を防ぎつつ[砲撃]&[範囲攻撃]、相手の集まった所を狙いますぅ。
残りの『祭器』はまだ温存ということで。
●人々を守るは使徒人形
「敵の数はさすがに多いですねぇ。これは一人だと厳しそうですぅ」
るこるが街中を浮遊武装のFBSを装着した状態で低空飛行しつつ、状況を確認する。
逃げ回る住人達は官憲の詰め所が緊急避難所として機能しているのか、大半はそちらに向かっているようだ。
だが街中はパニック状態となっており、とにかく必死に逃げ回っていて避難所に向かえていない住人も少なからずいる事が確認出来る。
「むむむ、この状況で一番適した行動は……これですぅ!」
思考をフルに回転させ、るこるが導き出した現状における最良の行動。
それはこちらも数で対応する事であった。
るこるは『豊乳女神の加護・玄傀(チチガミサマノカゴ・クロキタマノヒトガタ)』で漆黒の結晶で出来た人間大の使徒人形を召喚する。
その数、実に103体。
数を分けて僵尸兵士に対応するには十分すぎるだろう。
「こっちのチームは僵尸兵士の討伐を、残りのチームは街の人達の護衛を最優先で行きましょう。では、出撃ですぅ!」
使徒人形達に命令を下すと、それぞれが方々に散って活動を開始する。
一刻の猶予も許されない救助・討伐作戦がここに始まるのであった。
使徒人形達の行動は早かった。
周囲を徘徊している僵尸兵士がいればすぐに戦闘を仕掛け、もし追われている住人を発見すれば、まず護衛を最優先とし僵尸兵士の間に割り込み盾となる。
例え相手の攻撃をいくら受けても、漆黒の結晶で出来たボディはそう簡単に壊れる事は無く、それどころか武具形成と重力操作による攻撃・防御も出来る事から、僵尸兵士とは互角以上に戦えた。
もちろん、住人を避難所に連れて行く間は他の使徒人形がツーマンセルでガードに付く事も忘れない。
まさに完璧な布陣と言ってもいいだろう。
「ああ、助かりました! 本当にありがとうございます!」
避難所に無事連れてこられた住人が、使徒人形に感謝の言葉をかける。
それを受け、使徒人形は何も言わず拱手で返すと、再び街中へと舞い戻っていく。
今は一人でも多く住人を助け、僵尸兵士を倒さねばならないのだ。
「……数の優位を取る事を優先に、各個撃破を重視ですぅ!」
同じ頃、るこるは使徒人形に指示を行いつつ、遊撃として僵尸兵士と戦っていた。
るこるは時折飛んでくる、弩による狙撃を浮遊武装FSSのシールドを防ぎつつ、戦闘指揮を行い、次第に僵尸兵士を追い詰めていく。
「そろそろですねぇ。ここで最低射程距離まで後退してからの……一斉射ですぅ!」
上手く使徒人形が僵尸兵士を一か所に固めたところへ、砲撃の範囲攻撃を放つ。
強烈な爆風が僵尸兵士をバラバラに吹き飛ばし、一網打尽にしていく。
(よしよし、順調ですぅ。まだ手札は使わなくても済みそうですねぇ)
……この程度の相手ならば、残りの祭器はまだ温存出来る。
るこるは黒幕との決戦に向け、切り札をキープし、その時に備えるのであった。。
成功
🔵🔵🔴
オリヴィア・ローゼンタール
ふむ、ゾンビとはまた違う、この世界独特のアンデッドのようですね
白き中華服のまま
雷を纏った強烈な蹴り(属性攻撃)を叩き込み【吹き飛ばす】
偃月刀を聖槍で【受け流し】、【怪力】を以って【なぎ払う】
【スライディング】で敵の間を潜り抜け、【ジャンプ】で壁や看板も足場にして(地形の利用)、アクロバティックに戦う
悠長に一体ずつ相手をしていてはキリがありませんね……
聖槍を掲げ、穂先に雷の魔力を集中
【全力魔法】で【灼烈轟雷槍】を解き放つ
【破魔】の力を帯びた稲妻が迸り、キョンシーを【焼却】し、【蹂躙】する
灼熱の閃光を以って、不浄の者を焼き滅ぼす
数を減らしたら一気に畳みかける
稲妻と槍と手足と、触れるを幸い薙ぎ倒す
●激闘、僵尸兵士
(ふむ、ゾンビとはまた違う、この世界独特のアンデッドのようですね。さて……)
オリヴィアが破邪の聖槍を手にし、周囲を見渡す。
既に僵尸兵士の群れがこちらを取り囲み、今まさに襲い掛かろうとしている状況だ。
静かな殺気が、ビリビリとこちらに突き刺してくるのが肌で感じられる。
(追われている住人の方を逃がし、私の方へおびき寄せる事が出来たのはいいですが……数は多いですね)
最初は二、三体程で住人を追い回していた僵尸兵士がこちらに気付くや、近くを活動している仲間をいつの間にか呼び寄せたらしい。
この世界に通信機などは無いと言うに、一体どうやって集まってきたのか。
(ともかく、この生ける死者達を浄化する。それが今、私のすべき事……)
全方位に警戒しつつ、相手の出方を伺う。
少しでも隙を見せれば、奴らは一気に踏み込んでくる事であろう。
対する僵尸兵士の方も、オリヴィアに隙が無い事を理解しているのか、なかなか一歩が踏み出せないでいるようだ。
「……来ないのですか? 私はいつでも構いませんが」
オリヴィアが手招きし、僵尸兵士を挑発する。
その行為が引き金となったか、ついに僵尸兵士が動き出す。
今ここに、街中を舞台とした戦いが始まったのだ。
「……ウゥォッ!」
刀を持った僵尸兵士が次々と飛び掛かる。
オリヴィアは次々と襲いくる攻撃に対し、体を逸らし、屈み、時には聖槍で弾き返しつつ激しい攻撃をやり過ごす。
「はぁぁぁッ!」
そんな中、僅かに見せた隙を逃さず、オリヴィアの雷を纏った鋭い蹴りが僵尸兵士に突き刺さり、吹き飛ばす。
続いて偃月刀を持った僵尸兵士が、派手に得物を振り回しながら威嚇する。
長物には長物で対抗しようと言うのか。
突撃する僵尸兵士。
ガキィン、ガキィンと激しく金属同士がぶつかり合う音が鳴り響き、火花を散らす。
「少しは出来るようですが……むんッ!」
攻撃を受け止めた状態から偃月刀を受け流し、僅かに体勢が崩れた瞬間、オリヴィアが怪力と共に聖槍で薙ぎ払う。
薙ぎ払われた事で、胴体が上下に真っ二つとなった僵尸兵士が塵と消える。
今度は槍を持った僵尸兵士がやってくるが、足の間をスライディングで抜け、ジャンプで壁を蹴り、店の看板を蹴るなどアクロバティックな動きを見せつつ、聖槍を宙返り状態で脳天から串刺しにしてみせた。
「悠長に一体ずつ相手をしていてはキリがありませんね……」
一旦体制を立て直し、周囲を再確認する。
このまま一体ずつ倒しても、こちらの体力が先に尽きてしまう。
そう悟ったオリヴィアは聖槍を掲げ、穂先に雷の魔力を集中する。
「轟け閃光、彼の者どもを灼き穿て――!」
炸裂する『灼烈轟雷槍(ブリューナク)』。
破魔の力を帯びた稲妻は、まとめて僵尸兵士を焼き尽くしていった。
「これだけ数を減らせばどうにかなりそうですね。……いざッ!」
残った数は両手で数えられるほどにまで減った。
再びオリヴィアの体術と槍術、そして破魔の力が生ける死者を浄化していく……。
成功
🔵🔵🔴
純真邪神・幼淫魔姫ピュアニカ
フェイちゃんの優しさに感謝してほしいよねー♪
んー?フェイちゃん、ぴゅあにお礼してくれるのー?(ぴくっと反応)
それじゃあ、思い切り張り切っちゃおうかなーっ♡
UCで建造が得意な眷属の皆を追加召喚ー♪ちゃちゃっとフェイちゃんのお店を修理してあげよー♪【料理】属性の建材を召喚して、設備も性能も前よりレベルアップさせちゃえー♪
僵尸ってさっきの悪漢さんやDKWの悪魔達みたいに実は一般人だったりするのかなー♪殺しちゃっても大丈夫かフェイちゃんに聞いてみよー♪
確か太陽の光が苦手なんだよねー♪それならー♪【陽光】属性の眷属達を召喚ー♪大砲で更に発射ー♪
えへへー♡フェイちゃんからの『お・れ・い♪』楽しみだよぉ〜♡
●街を守るは少女の……?
「フェイちゃんの優しさに感謝してほしいよねー♪」
先の戦いで街の外へ吹き飛ばされ、土まみれになった悪漢達が官憲に連行されていく様を見て、ピュアニカが妙に上機嫌な様子で口にする。
もしフェイが咄嗟に止めなかったら、連中は文字通り星となっていただろう。
「あ、あはは……ともかく助けてくれたお礼は……」
「んー? フェイちゃん、ぴゅあにお礼してくれるのー?」
フェイの言葉に目ざとく反応するピュアニカ。
こう言う事に関しては地獄耳である。
「えっ!? ……ま、まあ受けた恩は返せ、がウチの家訓だから……」
「それじゃあ、思い切り張り切っちゃおうかなーっ♡」
そう言うや、ピュアニカは『【幼淫魔姫の秘儀】純真なる一夜城(プリンシビティ・ワンナイトデモンクラフト)』を使い、建造が得意な眷属を召喚すると。
「みんなー、フェイちゃんのお店を綺麗に直しちゃってー♪」
主の命令に、眷属達が動き出す。
「え、何これ……すっご……」
……店がみるみる内に修繕されるどころか、料理属性の建材を召喚し、設備も性能も前よりレベルアップしていくではないか。
これで明日からまた営業再開出来るが、信じられない物を目にしたフェイは若干困惑しているようにも見えた。
……などとやっている間にも、僵尸兵士が街の襲撃にやってくる。
「僵尸ってさっきの悪漢さんやDKWの悪魔達みたいに実は一般人だったりするのかなー♪」
「僵尸は護符が付いてれば自我があって、あたし達と同じく普通に暮らしたりしてるわ。食事や成長もするって言う話みたい。この街にはそう言う人は見ないけど……」
ピュアニカの問いにフェイが答える。
この世界のどこかの街には、一般市民の僵尸もいるのだろう。
「ふむふむ。じゃあ、あの僵尸殺しちゃっても大丈夫かなー♪」
いきなり物騒な発言に若干ビビるフェイであったが、気を取り直しつつ答える。
……護符の無い僵尸は浄化しなければ救えない、と。
「このままじゃ街が危ないんだねー♪ じゃあ、ぴゅあが助けてあげる♪」
と、ピュアニカが一歩前に出ると。
「ちゃんとお礼、忘れないでねー?」
くるりと振り返り、邪神スマイルを見せる。
その笑みに何か不穏な物を感じるフェイであったが、頼みの綱は今ここにいる猟兵達しかいない。
「あ、あたしに出来る範囲でお願いね……?」
街を守るためならば、そう答えるしかなかった。
「確か太陽の光が苦手なんだよねー♪ それならー♪」
フェイのお願いでやる気になったピュアニカが一夜城で再び眷属を呼び出す。
現れた陽光属性の眷属達が大砲に詰められると、人間砲弾のごとく撃ち出される。
僵尸は本来、日中下の活動も可能ではあるが、強烈な陽光の力が質量弾となって直撃してしまえば、さすがにその体は脆くも崩れ去るしかなかった。
放たれる陽光の人間砲弾が次々と僵尸兵士を塵に変えていく。
「えへへー♡ フェイちゃんからの『お・れ・い♪』楽しみだよぉ〜♡」
仕事を終えた後の事で早くも頭がいっぱいのピュアニカ。
それがせめて、ある程度穏便な物である事を願うばかりである……。
成功
🔵🔵🔴
榎・うさみっち
うわーーさっきの悪漢たちより何倍もヤバそうな奴らが!
一難去ってまた一難ってやつだな!
このピンチを逆転満塁サヨナラホームランで勝ち抜き
黒幕という名の決勝戦へ進むぞ!やきゅみっちナイン!(UC
数が多いから一体一体倒すのは効率悪いな
というわけで監督自ら前に出て奴ら惹きつけてくるぜ!
本能のままに動くゾンビみたいな奴らだから
きっと目についたものを追いかけ回すんじゃないかと予想
敵の群れの目の前で残像発生するくらい素早く飛び回り
ちっちゃな身体と逃げ足とあとは気合いで
敵の攻撃をかわし続けつつ
やきゅみっちたちの居る方向へ誘導するぜ!
さぁ、やきゅみっちナイン、今だー!
一斉に鉄球を打つべし!投げるべし!
●鉄球大乱舞!
「うわーーさっきの悪漢たちより何倍もヤバそうな奴らが! 一難去ってまた一難ってやつだな!」
街に現れた僵尸兵士の群れに、うさみっちもさすがに真剣な表情となる。
護符の無い自我を失った僵尸は一言で言えば狂暴。
このまま野放しにしては、取り返しの付かない事になってしまうだろう。
「このピンチを逆転満塁サヨナラホームランで勝ち抜き、黒幕という名の決勝戦へ進むぞ! やきゅみっちナイン!」
「「「おー!」」」
うさみっちは後ろに控える、やきゅみっち軍団に呼びかける。
先程美味な料理を味わった事もあり、彼らのモチベーションはマックスだ。
……それにしても、この事態を野球で例えるのはうさみっちの趣味なのだろうか?
「あいつらは数が多いから一体一体倒すのは効率悪いな。……というわけで監督自ら前に出て奴ら惹きつけてくるぜ!」
遠くで動き回る僵尸兵士を見て少し思案した後、ビシッとポーズを決め、バビューンとうさみっちがハイスピードで飛ぶ。
奴らはきっと、目についたものを追いかけ回す。
ならば自分が囮になれば一網打尽に出来るのでは、と予想したようだ。
果たして、うさみっちの賭けは上手く行くのであろうか?
……結論だけ言えば、賭けは大当たりであった。
自我を失った僵尸は目に付いた生物をひたすら追い回し、襲い、そして喰らう。
それが例え小さな生物であっても例外ではなく。
「ヘイヘーイ、お前らこんなとこで何やってんだー?」
うさみっち得意の煽りで、僵尸兵士の目の前をブンブン飛び回る。
しかも残像が出るほどのハイスピードだ。
それが奴らの気に障ったのかどうかは分からないが、僵尸兵士達はうさみっちを捕捉すると、武器を手に彼を追い回し始めた。
「よっしゃ狙い通り! ……なんだー? そんな攻撃じゃ、うさみっち様に傷一つ付ける事なんざ出来やしねーぜー!」
小さな体、かつ高い機動力を駆使しつつ僵尸兵士の攻撃をヒュンヒュン避けながら、更に挑発するうさみっち。
対する僵尸兵士も、小さな相手に攻撃が当たらず四苦八苦しているようだ。
「ほれほれ、俺はこっちだぜー」
逃げるうさみっち、追う僵尸兵士。
うさみっちが路地の曲がり角を曲がったのを見て、少し遅れるように僵尸兵士達も曲がると……
「かかったな! さぁ、やきゅみっちナイン、今だー! 一斉に鉄球を打つべし! 投げるべし!」
「「「おー!!」」」
……そこにはやきゅみっち軍団が万全の迎撃態勢で待っていた。
僵尸兵士はまんまと誘い込まれた事に気付くが、時既に遅し。
どこぞの軍師めいた勢いで号令を出すと同時に、やきゅみっち軍団が鉄球をノック&投擲する!
まるで嵐のごとく飛び交う鉄球が体に次々と直撃し、僵尸兵士達はデッドボール&ビーンボールのラッシュにただ倒れるしかなかった。
「どうだ、これがうさみっち様の逃走経路よ! これぞ逆転満塁サヨナラホームランだな!」
鉄球の嵐を受け続けた事で、体中を穴だらけにされ動かなくなった僵尸兵士を前に、ドヤ顔で決めるうさみっち軍団。
悪しきオブリビオン相手なら容赦なし、それがうさみっちの戦い方なのだ。
成功
🔵🔵🔴
ティエル・ティエリエル
あわわっ、お店が大変なことになっちゃった!?
と思ってたらさらに僵尸が湧いてきたんだね!
ようし、それじゃあ次は僵尸退治だ!
いっぱい食べたから食後の運動頑張るぞー☆
背中の翅を羽ばたいて飛び回ってスピードで翻弄。
硬質化してないヤツを狙って【ハイパーお姫様斬り】でずんばらりんと斬って斬って斬りまくるよ!
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
●お姫様、僵尸を断つ!
「あわわっ、お店が大変なことになっちゃった!?」
先程、自分達が食事をしていた店の中が荒らされた事に驚くティエル。
もっとも、その大半は悪漢達が暴れ回ったせいで猟兵達に非はほとんど無いが。
「とりあえずお店の中を片付けなきゃいけないわね。これ、いつ終わるかなぁ……」
面倒な事になりそうだと、フェイが少しゲンナリした様子で呟く。
僵尸兵士襲来の一報が街中を駆け巡ったのは、その直後であった。
「来たね! ようし、それじゃあ次は僵尸退治だ! いっぱい食べたから食後の運動頑張るぞー☆」
まだまだ元気いっぱいな様子でティエルが右手を突き上げる。
「そんな、危険よ! 自我を失った僵尸は狂暴で……」
「だいじょーぶ、ボク達の強さはさっき見てたでしょ?」
ティエルがえへんと胸を張る。
悪漢達を手玉に取り、圧倒的強さで無力化してきた腕前はフェイも見ていた。
「それはそうだけど……え、待って。もしかしてお客さん達って、最近噂の……」
フェイはここでようやく気付く。
最近この世界にやってきた、厳しい修練の果てに会得出来るユーベルコードを軽々と行使する、異界より現れし強大な力を持った者達――猟兵の事を。
「そう言う事。だからここはボク達を信じて、ね!」
小さな体で力強く宣言するティエル。
彼女の姿がフェイからすればどれだけ眩しく、そして大きく見えたのか。
……今、この街を守れるのは猟兵しかいない。
フェイはただ、この街を守って欲しいと言うのであった。
「そらそら、ボクを捕まえられるものなら捕まえてみろーっ!」
ティエルが爆発的な機動力で僵尸兵士達を翻弄する。
相手の攻撃は何度となく空を切り、彼女の体には掠りもしない。
「相手が僵尸なら遠慮なくやれるね。……それ、食らえーっ!」
時折レイピアを全力で突き刺すなどの牽制を行いつつ、戦場を引っ掻き回す様子はまさにトリックスターだ。
(フェイはボク達を信じてくれた、だから今度はボク達がそれに応える番だ!)
……力無き者達を守り、悪しき存在を討つ。
それが力ある者の使命であり責務であると、ティエルの憧れる英雄譚にあった。
何より、美味しい料理をご馳走してくれた恩もある。
ならばこそ。
「みんなと街の人達の想いを力に……いっくぞー! ハイパーお姫様斬りだー☆」
手に力を込めるとレイピアが輝き出しティエルの身長、およそ五倍ほどの長さのオーラの刃が伸びる。
伸びたオーラの刃が尾を引き、流星のごとく宙を舞う!
「ちぇぇぇすとぉぉぉーっ!」
そして、高速の一閃。
炸裂した『ハイパーお姫様斬り(ハイパーオヒメサマギリ)』が僵尸兵士の体が真っ二つに両断する!
僵尸兵士の僵尸鏡体で肉体を硬質化させる暇も与えない、閃光のごとき一撃だ。
仮に硬質化が間に合ったとしても、ハイパーお姫様斬りを受け切れるかどうかは怪しいものであったが。
「さあさあ、斬って斬って斬りまくるよ! とりゃぁーっ!」
こうなればティエルを止められる敵はいない。
彼女に追い付く事も出来ない僵尸兵士は次々と両断され、塵と消えていった。
成功
🔵🔵🔴
ユノ・ウィステリア
これは困りましたね……入り組んだ街中で、しかも一般人が混じり合う中での乱戦状態。
私の手持ち武装では住人の皆さんまで消し炭にしかねません。
何か、何か今の状況で使えるものは……(亜空間ゲートを開いて中をゴソゴソ漁る)
え〜と…え〜……あっ、これは、ってわひゃぁ!?(何かを掴んで引っこ抜くとゲートから滝のように羽アリの様な戦闘用ドローンが流れ出てくる)
あ…ああぁああああああ大変です! ゲートが閉まらなくなっちゃいました!!
(街中を狂ったように飛び回りながらドローンを撒き散らすワームホールを青褪めた顔で見上げわたわたする)
●暴・走・遊・戯
「これは困りましたね……」
ユノが眉をひそめる。
既に僵尸兵士と住人が入り乱れ、街中は早くも阿鼻叫喚の地獄絵図。
もし、住人がいなければ遠慮なく強力火力の武器をブッ放す事が出来たのだが。
(私の手持ち武装では住人の皆さんまで消し炭にしかねません)
ユノの主な装備は対UDC戦闘用の大型ビームキャノン、そして決戦兵器のスーパーロボット『PROMETHEUS』。
物が物なだけに、この場における戦闘には向いていない。
せめてこう言った状況下に適した武器さえ用意出来れば……ユノはそんな事を考える。
(そうなると私が囮になって誘き出した上で、さっきみたいに功夫で……)
しかしながら、敵の数は多い。
何せ敵はオブリビオン、一人であの数を相手にするのは猟兵とて手を焼く事だろう。
(……厳しそうですね。こうなったら、何か使える物を本体から引っ張り出すしか)
ユノが右手を伸ばすと空間が歪み、亜空間ゲートがその場に開く。
彼女の本体、IKAROS-βから使える物を取り出そうと言うつもりのようだ。
「何か、何か今の状況で使えるものは……」
右手を亜空間ゲートに深く突っ込み、ゴソゴソと手探りで捜索する。
今この時も敵は待ってくれず、あまり時間をかけてはいられない。
急がなければ。
ユノは若干焦りを感じつつも、ひたすら亜空間ゲートの中に手を伸ばす。
「え〜と……え〜……あっ、これは、ってわひゃぁ!?」
何かに触れたユノはこれだと直感し、迷わず掴むと手をゲートから引っこ抜く。
出てきたのは羽アリの様な戦闘用ドローン、それも膨大な数であった。
「……あれは戦闘用ドローン!? た、確かにこの状況なら使えそうですけど……」
問題はその数だ。
一見すればイナゴの群れにも見えるそれを住人が目にすれば、ただでさえ僵尸に襲われていると言うのに、更なる混乱を引き起こしかねない。
「すぐにゲートを閉じて、これ以上の流出を防がないと……」
慌ててユノが右手でゲートを閉じようとしたのだが。
「あ…ああぁああああああ大変です! ゲートが閉まらなくなっちゃいました!!」
なんたる事か、何かのアクシデント(実際には無意識下で発動したと思われるユーベルコード『EMERGENCY CODE[GATE LOCK(エマージェンシーコードゲートロック)』)でユノの開いたゲートが閉まらなくなってしまったではないか!
本体に繋がる亜空間ゲートが開放状態になった事で、街中を狂ったように飛び回りながらドローンを撒き散らすワームホール。
「お願い、止まって、止まってぇぇぇー!?」
青ざめた顔で必死にゲート制御を試みるが、止まらない!
暴走するゲート、無限に増殖を続ける戦闘用ドローン!!
……幸いだったのはユノが咄嗟に大半のドローンへ緊急制御を試みたおかげで、住人を襲う事なく、僵尸兵士を文字通り喰らい尽くすように倒していけた事であった。
「……こ、今度からはもっとまともな武器を用意しないと……」
僵尸兵士達を倒した後で、ゲートの暴走を何とか止めたユノがその場に座り込む。
その顔は、ただただ疲労の色が色濃く映っていた。
成功
🔵🔵🔴
ヤムヤム・グリード
フム、この世界にもゾンビみたいなヤツがいるのか。
知能は低そう……と言うより、そもそも自由意志が無さそうだな。今度は話し合いするワケにゃいかねェか。
さっき多めに作った料理を転用して、《味の招待席》で知り合いの悪魔を喚ばせて貰うッ!
悪魔は真面目で体が丈夫(※デビルキングワールド基準)。ケダモノ同然のゾンビ程度、囲んで棒で叩けば楽勝だろ。
ただ殴るだけじゃゾンビは死なんも知れんが、骨を砕けば動けまい!権能を行使するまでもねェなァッ!
……つーか、下手に能力の類を使うと逆に困りそうだ。コピー能力有してるとか高性能なゾンビだなオイ。
オーイ、お前らァー。変にテンション上がってやらかすなよー。メシやらんぞーッ。
●激突、悪魔対僵尸!
「フム、この世界にもゾンビみたいなヤツがいるのか。知能は低そう……と言うより、そもそも自由意志が無さそうだな」
僵尸兵士に包囲されているにも関わらず、ヤムヤムは左程動じていない様子であった。
これくらいの修羅場には慣れているのだろうか。
「今度は話し合いするワケにゃいかねェか」
先程の悪漢達は自身の超級料理で戦意を喪失させる事が出来たが、さすがに今度の相手にそれが通じるとは到底思えない。
再び料理を食わせて戦意喪失ハイ解決、と行けば楽ではあるのだが……
「しゃあねェ、この料理を使い道は……こいつだ、食客招来ッ!!」
いつの間にか用意していた(正確には、先程の鳳仙花店内で悪漢達を黙らせるためにと大量に作り、いくらか余った)料理を手に、ヤムヤムがバッと右手を掲げる。
すると地面から魔法陣が現れ、その中からは12体の悪魔が召喚されたではないか。
ヤムヤムのユーベルコード『味の招待席(カム・ダイン・ウィズ・ミー)』である。
「よォーし、来たなお前ら。早速だがオレは今、目の前にいるゾンビみたいな奴らに襲われようとしてる。っつー訳で、こいつらを何とかしろ。もちろんタダとは言わねェ……この料理が報酬だ」
と、手にした超級料理をビシッと指差す。
それを見た悪魔達は頷くと、僵尸兵士の群れに向き直る。
どうやらやる気になったと見ていいらしい。
……今ここに、悪魔対僵尸の異種バトルが幕を開けるのであった。
まずは悪魔が僵尸兵士に棍棒らしき物で殴りかかる。
一発、二発……だが、耐久力の高いであろう僵尸兵士にはあまり効果が無いのか?
それ程効いている様子は見られないようだ。
……否、それどころか僵尸兵士の体から別の僵尸兵士が沸いているではないか!
「って、なんだァ? コピー能力有してるとか高性能なゾンビだなオイ」
僵尸兵士の僵尸鏡体を間近で見たヤムヤムが『多少の』驚きを見せる。
奴らは肉体を硬質化し、受け止めたユーベルコードをコピー・発動させたのだ。
この場合は召喚と言う形になるだろうか?
数が増えた事で数的不利に陥る悪魔達……このままではジリ貧か?
「だが、悪魔は真面目で体が丈夫なんだ。そう簡単にゃくたばらねェぜ」
ニヤリと笑うヤムヤム。
……そう、デビルキングワールドの住人は個々が高い戦闘能力を持っており、その力は猟兵にも匹敵するほどだ。
それ故、僵尸兵士の数が増えたところで物の数ではなかった。
悪魔達は圧倒的パワーで僵尸兵士を殴り、棍棒でひたすら叩く。
それはまるで、肉を叩いて柔らかくするが如し勢いだ!
「ただ殴るだけじゃゾンビは死なんも知れんが、骨を砕けば動けまい! 権能を行使するまでもねェなァッ!」
ヤムヤムの言う通り、例え耐久力の高い僵尸兵士であっても、許容以上のダメージを受けてはさすがにどうにもならなかった。
圧倒的パワーで硬質化した体を突き抜け、全身の骨が砕かれる僵尸兵士。
……傍から見れば、なかなかに悪魔的光景である!
「オーイ、お前らァー。変にテンション上がってやらかすなよー。メシやらんぞーッ」
何やら無駄にテンションが上がり、僵尸兵士の叩きをどんどん作る悪魔達に釘を刺すヤムヤム。
周囲の被害も一応考慮する辺りはさすが猟兵、と言うべきであった。
成功
🔵🔵🔴
第3章 ボス戦
『『暗刃』禍凶』
|
POW : 刀刃拳伝承者
【敵の攻撃を切り裂き反撃する拳法、刀刃拳】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【狙いを察し、思考パターン】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
SPD : 飛燕刃・不視
レベルm半径内の敵全てを、幾何学模様を描き複雑に飛翔する、レベル×10本の【透明な柳葉飛刀と景色に溶け込む柳葉飛刀】で包囲攻撃する。
WIZ : 滑灯籠・幻刃
【足の刃で滑り加速し敵の視界から外れる事】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【音で惑わし視覚外から刃】で攻撃する。
イラスト:ばんどー
👑11
🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴🔴
|
種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「ビードット・ワイワイ」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
●第三幕・決戦、『暗刃』禍凶!
猟兵達の活躍で、襲来した僵尸兵士は倒された。
だが、まだ討つべき敵……今回の事件を引き起こした、黒幕の存在が残っている。
奴は街のどこかにいるはず、そう思い周囲を見渡そうとした時であった。
「いやはや、見事見事……凡愚の連中は最初からアテにしていなかったとは言え、私の集めた木偶をこうも倒し切るとは。アレを集めるのは大変だったのだがねえ」
パチパチと拍手しながら、通りの向こう側から何者かがやってくる。
この世界の拳法着を身に包んだ武闘家らしき出で立ちの男のようだが、その身から放たれる殺気はかなりの物で、隙も見当たらない。
どうやら奴が今回の黒幕と見ていいようだ。
「この街を流派『刀刃拳』の一大拠点とする、私の計画を邪魔する存在がいたのは誤算だったよ。木偶なら官憲や軍隊とて止められないと思っていたのだが……」
木偶と言うのは先程の僵尸兵士の事だろう。
どうやら奴は猟兵の存在を考慮していなかったと見える。
そのため、こうして自ら出向いてきたようだ。
「しかし木偶を蹴散らすほどの力を持った者達が相手ならば、相応の礼儀も必要だろう。故に、名乗らせて頂く……我が名は流派・刀刃拳伝承者、『暗刃』禍凶なり!」
禍凶が構えると、両手と両足から暗器である刃がジャキンと飛び出る。
刃物と拳法を組み合わせ己もまた刃とする流派、それが刀刃拳だ。
「久々の死合だ……存分に楽しませてもらおうではないか。この刃も、お前達の血を欲しているのでな……クックックッ」
ギラリと刃を輝かせ、邪悪な笑みを浮かべる禍凶。
奴がどのような戦い方をするかは未知数だが、一筋縄ではいかない相手のはずだ。
さあ、今こそ黒幕である禍凶を倒し、この街に平和を取り戻すのだ!
東雲・深耶
フム、ならばこちらも『空閃人奉流』の流祖として秘奥を見せてやろう。
虚空から取り出すは蒼き鬼火が宿されている日本刀。
ただの、蒼き鬼火を展開する日本刀ではないぞ?
そう微笑を浮かべると同時、日本刀に付与されていた蒼き鬼火が空間をその蒼き鬼火そのものへと変容させていく。
そうして展開された空間を蒼き鬼火へと変容させる日本刀は炎へと変わった空間ごと刀の斬撃として振るわれて拳法、刀刃拳を焼き切り裂いていく。
幾ら貴様が敵の攻撃を切り裂く事が出来ようと世界そのものを切り裂けるかな?
そう呟くと同時に蒼灯の出力を最大にして焼き尽くしてやろう。
●邪悪なる者を焼く、蒼き炎
「フム、ならばこちらも『空閃人奉流』の流祖として秘奥を見せてやろう」
「ほう、剣術使いか。面白い……お前の腕前とやら、見せてもらおうではないか」
相手にとって不足なし。
禍凶もまた、猛者との戦いに心躍らせているのか、どことなく嬉しそうにも見える。
「この空閃人奉流、ただの剣術ではないぞ。見るがいい」
深耶が虚空から蒼き鬼火が宿されている日本刀を取り出す。
それは『鬼火』の力を宿した妖刀、名は『蒼灯』と言う。
「虚空から刀? 一体どのような術かは知らぬが、蒼い炎を纏う刀とは……」
「ただの、蒼き鬼火を展開する日本刀ではないぞ?」
そう微笑を浮かべると同時に戦場に変化が起き、空間そのものが蒼き鬼火に変わっていくではないか。
これも蒼灯の力なのだろう。
「むッ!? この術は一体……?」
今、深耶と禍凶のいる空間は、蒼き炎が渦巻く炎の戦場と化していた。
このような術を今まで受けた事が無いのか、さすがに禍凶も困惑するしかない。
「だが、私の邪魔をするのならば容赦はせん。行くぞ、空閃人奉流!」
「……来い、刀刃拳!」
互いに構え、睨み合いながら火花を散らす。
そして、戦いが始まった。
「シャアァァァーッ!」
奇妙な叫び声と共に禍凶が跳ねた。
高い跳躍力と共に、靴に仕込まれた刃が鋭い飛び蹴りを放つ。
深耶を守るかのように、蒼い炎が壁となって禍凶の攻撃を阻もうとするが。
「炎で壁を作ろうとも、無駄よ!」
飛び蹴りが炎の壁を……切り裂く!
着地点には深耶の姿が。
「ホオォォッ!」
着地と同時に素早い拳のラッシュが唸る。
手にはそれぞれ六本の暗器が爪のように装備されており、深耶を切り裂かんとする。
「く、さすがに……出来る!」
深耶は上手く蒼灯で攻撃を受け流していく。
これが素人であれば、あっと言う間にその身を切り刻まれてしまったであろう。
「刀刃拳、確かにいい腕だ。だが、この空間の中では私に分がある事を忘れたか?」
「何……?」
深耶の言葉の意図が読めず、怪訝な顔で一度距離を取る禍凶。
その時、空間が歪み、炎と共に大きな斬撃が飛んできた。
「ぬおッ、これは!?」
「幾ら貴様が敵の攻撃を切り裂く事が出来ようと、世界そのものを切り裂けるかな?」
次々と炎の斬撃が飛び交い、その力は更に強まる。
これにはさすがの禍凶も防ぎきれないか、攻撃を喰らってしまう。
「空炎蒼灯・それは蒼き不滅の炎に空を変える……焼き尽くせ!」
叫びと共に深耶が『空炎蒼灯・想焔は空を蒼く焼く不滅なり(クウノアオキフメツタルホムラ)』で最大の炎を斬撃を……叩き込む!
「く……おぉぉッ!? ……フ、ハハハ……やるではないか、空閃人奉流!」
最大の一撃と共に空間が消滅した後で禍凶が笑みを浮かべる。
あれだけの一撃を受けたにも関わらず、服の一部が煤けただけに留まっている辺り、奴の腕前も確かなようだ。
成功
🔵🔵🔴
夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎
■行動
黒幕のご登場、ですねぇ?
夢ヶ枝・るこる、お相手致しますぅ。
『FBS』を四肢に嵌め飛行、『FRS』『FSS』を私の後方に展開し、私とその2種の間に『FMS』を配置しますねぇ。
そして【籠域】を使用し『乳白色の波動』を纏い、『FRS』『FSS』による[砲撃]を行いますぅ。
『暗器』大の刃物であれば『波動』に触れた時点で分解されますし、『格闘』等で直接『波動』に触れたら肉体が[カウンター]で崩壊するだけですぅ。
『FRS』『FSS』を狙うなら『FMS』のバリアで防御、『FSS』自体のシールドと重ねれば防げるでしょう。
後は、防ぎきれない様『跳躍中』を叩くか『手数』で押し込みますねぇ。
●伏せていた切り札
「黒幕のご登場、ですねぇ? 夢ヶ枝・るこる、お相手致しますぅ」
続いて浮遊武装フル装備のるこるが禍凶に立ち向かう。
今回はこれまでの三種の浮遊武装に加え、浮遊する10枚の円盤――FMS(フローティングミラーコートシステム)も追加と言う徹底ぶりだ。
それだけ、相手の力量を警戒していると見ていいのだろうか。
「ほう……奇妙な装備をよくもまあ集めた物だ。見たところ、火砲のようだが……どうやらそれだけではあるまいな」
相手が未知の武装と言う事もあってか、禍凶も警戒を強める。
おそらくアレはただの飛び道具だけではないはずだ、と踏んでいるのだろう。
「しかし、いくら飛び道具とて弱点はある。お前もそれを知らぬはずがなかろう?」
「……ええ、ええ。分かっていますとも。だからこその、切り札を出しますぅ」
ここで、るこるが伏せていた切り札『豊乳女神の加護・籠域(チチガミサマノカゴ・トジラレシセイイキ)』を使い、自身に乳白色の波動を纏う。
これがどうやら戦いを有利に進める鍵となるようだが……?
「それがお前の切り札か。一体何をしたのかは知らぬが……行くぞ」
じりじりと前に歩を進める禍凶。
一定のラインを踏み越えた辺りで攻撃を仕掛けたのは、るこるの方からであった。
FRSとFSSが火を噴き、次々と砲撃を放つ。
「……火竜砲とも違う大砲か! 面白い!」
無数の砲弾が飛び交う中で、禍凶は砲弾を刀刃拳で切り裂く離れ業を見せる。
爆風を避け、砲弾を切り裂きながらアクロバティック的な動きで禍凶が建物の屋根から屋根を飛び移りながら、少しずつるこるへ接近を試みる。
「砲撃を切り裂くとは、なかなかやりますねぇ」
一方で攻撃が思うように当てられないるこるであったが、その表情にはまだ余裕さえ感じられた。
「弾幕を張って私を近付けさせない考えは見事なり。しかし、それを封じてしまえば……どうかな?」
そう言い禍凶は暗器である飛刀を数本構えると、まとめてFRSとFSSに投擲する。
火力の元を潰そうと考えたらしい。
だが浮遊する10枚の円盤であるFMSがバリアを展開し、飛んできた飛刀を弾いた。
この場においては防御も万全、と言うべきか。
「ええい、厄介な鏡よ! 然らば、攻撃の隙を縫うのみ……」
跳躍とスライド移動を繰り返し、禍凶が砲撃の隙間を抜けつつるこるへ肉薄する。
「フハハ、獲ったぞ! 覚悟……」
禍凶が暗器を手に、るこるの喉元に刃を伸ばす。
……しかし、禍凶は慌ててその手を引っ込める。
手にしていた暗器がいつの間にか消滅していたためだ。
「もしや、お前の切り札とは……えぇい、これでは近付けん!」
るこるが纏っていた乳白色の波動に触れた物は、万物を分解する。
もし一瞬でも遅れていれば、そのまま片手を失っていた事だろう。
その事に気付いた禍凶の危機察知力の高さは本物だ。
「気付かれちゃいましたねぇ。ですが、その隙が命取りですぅ!」
「く、くぅぅぅッ!」
慌てて距離を取ろうと跳躍した隙を狙い、るこるが一斉砲撃を叩き込む。
最早、防御態勢を取るしかない禍凶は激しい砲撃に晒されるしかなかった。
成功
🔵🔵🔴
カツミ・イセ
よーし、あなたが黒幕。
名乗られたら名乗り返すのが礼儀だ、僕はカツミ・イセ。血は出ないけど、負けないからね。
…といっても、僕の攻撃系UCって、あれくらいなんだよね。困ったな…。達人ぽいから、対処されるよね。
あ、そうだ。僕の神様が「新しく見つけた世界を助けるためにも、波濤王笏に力を付与しておいたから」って言ってたっけ。
やってみよ。こうして、こう!
問.カツミも指定UCのことを、今初めて知りました。どうなりますか?
答.うえええええ!?(反動で尻餅)
神様ー!僕の神様ーっ!付与した力のこと、ちゃんと伝えてよーっ!
海水で目潰しになっちゃってるし!うわ、勢いついてるから痛そう。
あ、敵の刃、塩害で錆びてる。
●神は時に気まぐれであり、時に……
「……なるほど、少しばかりお前達の力を侮っていたようだ。だが、そうでなければ面白くない」
先程、激しい砲撃を受け続けたにも関わらず禍凶は未だピンピンしている。
防御技術も一流なのか、或いは生来のタフさが成せる技なのか。
「よーし、あなたが黒幕。名乗られたら名乗り返すのが礼儀だ、僕はカツミ・イセ。血は出ないけど、負けないからね」
例え相手が敵であっても、カツミは拱手で挨拶を行い、名乗る。
街の人達を僵尸兵士に襲わせる非道を取ったものの、禍凶の本質は武闘家だ。
これ以上、奴は非道と卑怯な手は取らないと確信したのだろう。
「血は出ない、とはまた面妖な……さて、そうなるとお前は人ではないとでも?」
「どうかな、試してみる?」
「その物言い、余程自信があると見た。ならばその腕、見せてもらおうか」
禍凶が軽くその場でジャンプすると、靴底から刃が現れる。
それはまるでスケート靴のようでもあった。
「さあ行くよ、禍凶!」
「その威勢、どこまで続くか見物だな。……ショオォォゥッ!」
奇声と共に禍凶が体勢を低くすると、そのままの状態で地面を滑り出した。
第三ラウンドの始まりだ。
「我が奥義、滑灯籠・幻刃をその身で味わうがいい!」
氷上を滑るかのような勢いで禍凶が地を駆ける。
その機動力は凄まじく、目で追いきれるような物ではない。
「早い!? ど、どこから……うわっ!?」
禍凶がカツミを音で惑わし、視覚外から刃で攻撃する。
音も無く一つ、また一つと偽装皮膚が刻まれ、切傷が出来ていく。
これが人であれば出血は免れないが、彼女はミレナリィドール。
出血の心配が無いのは不幸中の幸いと言うべきか。
(マズい、このままじゃ……)
防戦一方の今、反撃の糸口が掴めなければ敗北は必至だ。
先の戦いで用いたUC、水の権能・一と二もあるが、おそらく奴には通じまい。
(……あっ、そう言えば僕の神様が『新しく見つけた世界を助けるためにも、波濤王笏に力を付与しておいたから』って言ってたっけ)
ここでカツミは大事な事を思い出す。
波濤王笏の力を使えば、もしかしたら……?
僅かな望みを賭け、波濤王笏を構える。
「えーと、こうして、こう! ……うえええええ!?」
その瞬間、波濤王笏から『綿津見鉄砲(ワダツミデッポウ)』が発動し、強い水鉄砲のごとき海水が放たれる!
その威力は強烈であったが、反動でカツミが盛大に尻餅を突いてしまう。
「神様ー! 僕の神様ーっ! 付与した力のこと、ちゃんと伝えてよーっ!」
この綿津見鉄砲の事を知らなかったのか、大きな隙を作ってしまった事も忘れ、抗議の声を上げるカツミが見た物は……
「め、目潰しだと……!? これでは前が……!」
なんたる事か、綿津見鉄砲が禍凶の正面にクリーンヒットした事で海水が目に入り、更には塩害で刃が錆びてしまうアクシデントに見舞われたではないか。
神の起こした気まぐれか、はたまたラッキーヒットか。
「ぬぐおッ!?」
そして前の見えない禍凶が近くの民家の壁へ盛大に激突した。
「って海水で目潰しになっちゃってるし! うわ、勢いついてるから痛そう」
思わぬ醜態を晒した禍凶に、カツミは他人事のように言うのであった。
成功
🔵🔵🔴
ティエル・ティエリエル
黒幕の登場だな!ボクが相手だー!
相手が名乗りをあげるならこっちもだ!こっちの世界風に拱手をして挨拶するよ!
背中の翅で羽ばたいて空中からうりゃうりゃうりゃーとレイピアで攻撃だ☆
襲い掛かってくる飛刀は「見切り」でひらりと回避だよ♪
敵がUCで加速して姿を隠しても慌てず騒がず。
視覚外から襲い掛かってくる刃をまるで見えているように避けてからの「カウンター」!
ふふーん、こんなこともあろうかと【妖精姫と子狼の鬼ごっこ】でオオカミくんを呼んでおいたんだ☆
ボクの目を逃れてもオオカミくんからは逃げられなかったみたいだね♪
※アドリブや他の方との連携も大歓迎です
●小さな伏兵
「ぬう、私とした事がぬかったわ……しかも我が刃まで錆びさせるとは」
先程、民家の壁にクラッシュした禍凶が衝突でズレたサングラスの位置を直すと、塩害で錆びた刃をその場に捨て、新たな刃を出す。
オブリビオンと化した以上、刃の生成すらも可能にしたと言うのか。
「黒幕の登場だな! 今度はボクが相手だー!」
次に禍凶の前に現れたのはティエルであった。
彼女もまた拱手で挨拶を行い、名乗る。
「ボクはティエル・ティエリエル! 禍凶、いざ尋常に勝負だー!」
「……ほう? その小さな体で木偶を倒してきたのであらば、侮る訳にもいかんな」
未知の相手を前に、禍凶は珍しい物を見るような目をティエルに向ける。
見た目こそ小さなフェアリーであっても、僵尸兵士を倒してきた実力は確かであり、こう見えてもかなりの使い手なのだろうと警戒する。
睨み合う両者……そして、双方が動き出した事で戦闘が始まった。
「行っくぞー! うりゃうりゃうりゃーっ!」
ティエルが背中の羽で羽ばたきながら、自慢の速度を生かしてレイピアによる連続攻撃で先手を取る。
根本的に体格差もあるため、威力は小さくとも手数でカバーしようと言うのか。
「む、早い!? ……なるほど、私に匹敵する機動力か!」
対する禍凶は両手の刃で素早く、何度も連続突きを受け流していく。
第三者から見れば、一体何が起きているか分からない程の速度だ。
「しかし、その体では一撃が致命傷となろう!」
一瞬の隙を見て、禍凶が目にも留まらぬ速さで飛刀を投擲する。
もし当たってしまえば、その体は易々と切断されてしまう事だろう。
「おっと危ない!」
が、ティエルは超高速で飛来する飛刀を、頭を僅かに逸らす事で……避けた!
銃弾にも相当する速度の飛刀を見切った事に驚愕する禍凶。
「避けただと!? これは面白い……私も本気でかからねばならんようだ!」
足元に生成された刃で地面を滑るように禍凶が一度距離を取ると、その姿が消えた。
滑灯籠・幻刃だ。
「消えた? でも、こういう時こそ慌てずに……」
周囲に音が鳴る中でティエルがすぅっと息を吸い、集中する。
……彼女の背後から禍凶が刃を構え、音もなく飛び、迫る。
なかなかにいい相手だったが、これで決まりだ。
そう、思っていたのだが。
「そこだぁーっ!」
刃がティエルを切り裂く寸前、刃の上に飛び乗るかのように上へ軽く飛ぶと同時にカウンターでレイピアの一刺しを……叩き込んだ!
「な、に……ッ!?」
禍凶のサングラスが砕け散り、額に深々と刺し傷が刻み込まれる。
……バカな、音も無く近付いたはずなのに、何故見えていたのだ!?
そう口にしようとした時。
「ボクの目を逃れてもオオカミくんからは逃げられなかったみたいだね♪」
「狼? ……ハッ!?」
慌てて振り返ると、そこには漆黒の大狼の子供の姿が。
それは禍凶が幻刃を発動する直前、ティエルが『妖精姫と子狼の鬼ごっこ(フェアリー・チェイサー)』で密かに召喚していた物であった。
五感を共有し、極めて発見され難く、指定した対象を追跡する能力があってこそ、あの攻撃が見えたのだろう。
「してやられた、と言う訳か……!」
額から流れる血を拭い、禍凶は自身の油断を恥じる。
ティエルにのみ集中しすぎた結果、周りが見えていなかったのだ。
……この者達は想像以上に強い。
改めて、そう認識せざるを得なかった。
成功
🔵🔵🔴
純真邪神・幼淫魔姫ピュアニカ
引き続き抱き合ったまま
明日からお店再開出来るねー♪
お店へ食べに来てねー♪ってUCの歌&チャイナドレス姿で宣伝してあげよー♪
フェイちゃんに喜んで欲しいなー♡
敵UC、ぴゅあの寵姫で国民的スタアな神の美貌も視認しないといけないんだねー♪
UC発動&頭上で【姫冠】が輝く
「ぴゅあ達に酷いことしないで……!」
瞳を潤ませて演技、催眠術で精神攻撃
「刃物怖いから全部捨てて、あの大砲の中に入ってくれる……?うん、ぴゅあの為に……♡」って言う事聞かせてー♪遠くの硬い壁に向けて発射で神罰ー♪
お邪魔虫は居なくなったし、フェイちゃんとデート〜っ♡
(このガチ百合邪神、一章から終始美少女と抱き合ってるだけで本人全く動いてない)
●禁欲すらも打ち破るは……
「一度滅んだ身であるが、また強者達と戦えようとは……久々に血が滾るわ」
素顔を晒した禍凶はスペアのサングラスをポケットから取り出し、装着する。
一瞬だけ見えたその表情は、実に楽しそうであった。
「……しかし」
禍凶が視線を別の方へ向ける。
そこには……
「凄いわ……僵尸までこうも簡単にやっつけるなんて、お客さ……」
「ねえフェイちゃん、もうそろそろぴゅあって呼んでよー♪」
「え、えぇ……? ……ぴゅ、ぴゅあ……ちゃん?」
「きゃーっ、フェイちゃんかわいいー♪」
禍凶の事など、どこ吹く風。
フェイにべったりとくっついたまま、ピュアニカがイチャついて(?)いた。
本日、鳳仙花の店内に入ってからずっとこんな調子である。
しかも、この状態で悪漢やら僵尸を撃退していたのだから色々おかしい。
「明日からお店再開出来るねー♪ お店へ食べに来てねー♪ って、宣伝してあげよー♪」
「い、今の街の中は人いないんじゃないかしら……ほら、僵尸騒ぎもあったし……」
「じゃあ、お仕事が終わったらねー♪ フェイちゃんに喜んで欲しいなー♡」
既にピュアニカの頭の中はフェイの事でいっぱいであった。
……いや、これでいいのか?
「お前達はさっきから何をしている……今は死合の最中であろうに」
先程から蚊帳の外の禍凶が呆れ気味に言う。
命のやり取りとも言える真剣勝負の場、それに水を差す雰囲気全開であった。
「……もー、いいところを邪魔しないでよー」
横槍を入れられ、ピュアニカもご機嫌斜めの様子である。
彼女はこの百合空間が乱されるのを何よりも嫌うのだ。
「戦の場にそぐわぬ事を……だが、お前も木偶を倒す程の力はあると見える。ならば無理矢理にでも引き出すのみ!」
問答無用とばかりに禍凶が構え、飛んだ。
どうやら無理にでも戦わせるつもりらしい。
「おきゃ……ぴゅあちゃん、来るわ! あいつ、かなりの達人よ……!」
どこから襲われるか分からない恐怖を前に、フェイが慌てる。
「最早小細工など不要! さあ、どうする娘らよ!」
次の瞬間、禍凶が突然正面から姿を現し刃を向ける。
このまま二人とも刃の餌食となってしまうのか?
その時、ピュアニカの姫冠が輝き出した。
「ぴゅあ達に酷いことしないで……!」
目を合わせた者を魂ごと魅了する『幼淫魔姫の魅貌(プリンセス・チャーム)』!
厳しい修行の末、刀刃拳を極めた禍凶に精神攻撃が通じるのかと思った矢先……
「う、ぐ……! ぬ、ぬぅ……私には、で、出来ん……ッ!」
残り数センチと言うところで刃を止める禍凶。
実際演技ではあるが、強靭な精神力の持ち主でさえ魅了するとは何とも恐ろしい。
「刃物怖いから全部捨てて、あの大砲の中に入ってくれる……? うん、ぴゅあの為に……♡」
「あ、あれか……承知した……」
言われるがまま、先の僵尸兵士との戦いでも使われた大砲に自ら入り込む禍凶。
こうなっては、もう誰にも止める事など出来はしない。
「じゃ、ばいばーい♪」
そして、発射。
轟音と共に、街の外壁から大きな破壊音が響く。
……この邪神、本当にやってしまったようだ。
「お邪魔虫は居なくなったし、フェイちゃんとデート〜っ♡」
「え、え……今何か凄い音が……」
「気にしない気にしないー♪ ねね、この街の名所ってどこー?」
禍凶を追い払い、再度二人きりになって喜ぶピュアニカ。
この時も変わらず、フェイに抱き着いたままであったと言う。
成功
🔵🔵🔴
ヤムヤム・グリード
真っ当に武で張り合うのは骨が折れそうだ。ひとまず《炎の料理人》で出方を伺うか。
敵は砲弾すら切り裂く程の技量の持ち主。炎を切る程度の芸当は当然やってのけるだろうが、単に切られただけじゃオレの炎は消えねェ。
ここは市街地、燃えるモンなら辺りに幾らでもある(市民の方々に迷惑掛けたくはねェけど)。瓦礫やらに燃え移った魔炎を勢い良く燃え上がらせて不意打ちを狙おう。
そのまま倒せなくとも、燃え盛る炎で動線を制限すれば敵の素早い動きにも対応し易くなるハズだ。
ま、そういう権謀も含めて諸々読まれるかも知れんが……奴が『狙いを察し』てくるなら、オレは察される前提で動くのみ。
仕込みが済んだら後は全力で調理するだけだッ!
●それは地獄の炎よりも熱く
「ぐ、この私とした事が、まさか精神攻撃に屈しようとは……久々の死合で色々な物が鈍っていたようだ……うむ、体はまだ動くな……」
先程の戦いで、街の外壁に叩き付けられた禍凶が瓦礫の中から立ち上がる。
あれだけの攻撃を受けて、なおも倒れないとは想像以上にしぶといがダメージは蓄積しているようだ。
(ったく、さっきから戦いを見ていて思ったが……)
そんな中でヤムヤムは一人、今回の事件の黒幕である禍凶について思う。
飛んできた砲弾は切り裂く、氷上でもないのに超高速で地面を滑る、それでいてタフさは先程戦った僵尸兵士をも上回ると来た。
(ハッキリ言って無茶苦茶すぎンぜ、あの野郎はよォ!)
これだけ強ければ、ならず者を雇わずとも禍凶一人で事足りるのではないか。
そう言わずにはいられなかった。
「さあ、続きと行こうではないか。料理人よ……次はお前だな?」
「ようやくオレをご指名かよ……どうやらやるしかねェようだな」
何せあれだけの相手だ、真っ向勝負は分が悪すぎる。
ともなれば、あまり気は進まないが『あの手』で行くしかない。
「人の心に付け込む悪い奴にゃ遠慮はいらねェ、オレが料理してやるぜ!」
ヤムヤムが大きく息を吸い込んだ後、口から魔炎――『炎の料理人(デモニッシュ・ベイクオフ)』が吐き出された。
相手を焼き尽くさんとばかりに飛来する火炎弾。
炎は任意で消せる上に火力も調整可能と、実にキッチンの悪魔らしい技である。
「ハハッ、火炎の技か! その使い手は久々に見たわ!」
禍凶の刀刃拳が火炎弾を一蹴するかのように、シュババッと切り裂く。
炎をも易々と切り裂くとは、さすがに並大抵の相手ではない。
(まァ、そうなるのは想定内よ。だが今のは牽制。本命は……こっちだッ!)
更に魔炎を連続で広範囲に飛ばすヤムヤム。
火炎弾が放たれた方向には、民家や先の僵尸騒ぎで発生した瓦礫があった。
「フン、自棄になってあちこちに放ったところで、私に当てる事など……ぬッ!?」
少し踏み込んだ辺りで禍凶の足が止まった。
炎の手が凄まじく、それはまるで壁となって禍凶の行く手を阻む。
これでは変幻自在の動きも大きく制限されてしまい、刀刃拳の本領も発揮出来ない。
(ここは市街地、燃えるモンなら辺りに幾らでもある。市民の方々に迷惑掛けたくはねェけど、今はしゃあねぇって事でカンベンな!)
既にこの時、禍凶は炎の壁を切り裂き、ヤムヤムに接近しつつある。
おそらくはこちらの狙いを察したのだろう。
(やっぱり来やがったな……だが仕込みの準備は既に万全ってな!)
ニヤリと笑い、ヤムヤムが禍凶を待つ。
上手く行けば禍凶に大きな打撃、失敗すれば……タダでは済むまい。
炎の壁が一つ、二つと突破され、あと一枚と言うところまで禍凶が迫る。
「炎で私の動きを阻む企みや良し! だが刀刃拳は……」
「オラァッ、燃え尽き……やがれェーッ!」
最後の一枚が切り裂かれた直後、禍凶の足元から火山が噴火したかのごとし炎が噴き上がる!
不意打ちの業火は本日最大の火力だ!!
「ぐ、ぐおぉぉッ! バカな、炎は確かに……!?」
「ハッ、覚えときな! オレの炎はな、単に切られただけじゃ消えねェんだよッ!」
「ぬ、ぬかったわーーーッ!」
火達磨となって炎上する禍凶が、炎を消そうと超高速で辺りを転がり回る。
それはヤムヤムの魔炎の力を読み切れなかった、禍凶の大誤算であった。
成功
🔵🔵🔴
オリヴィア・ローゼンタール
術理そのものに貴賤なし
使い手の性根が、実際の行動が、善と悪を分かつ
他者を見下し道具とする貴様のそれは、紛うことなき悪!
白き中華服のまま
迫る暗器を白銀のグリーブで蹴り弾く
追撃で放たれる刃を、聖槍で砕き禍凶ごと突き穿とうとする
相手は反撃を軸とする拳法ゆえに、千日手のように繰り返される攻防
先の僵尸兵士との戦いを見ていたならば、必殺の灼烈轟雷槍を警戒し、槍の動きを見切ろうとする筈
稲妻が迸り、聖槍を凌ごうとした瞬間――雷霆が宿ったのは、脚
見当違いの回避姿勢で【体勢を崩した】ところへ、【属性攻撃】【全力魔法】【怪力】の【天霆轟雷脚】
天に轟く雷霆、その身で受けよ――!
●死合の果てに
炎に焼かれてもなお、禍凶が立ち上がる。
その姿は既にボロボロで、整っていた衣装も焼け焦げた穴だらけと見る影も無い。
「フ、ハハハ……ここまで心躍る死合は久しぶりよ」
まるでこの戦いを楽しんでいるかのように、禍凶が不気味に笑う。
本来の目的はとうに忘れ、強者達との戦いに命を燃やす武人の姿がそこにはあった。
「……術理そのものに貴賤なし。使い手の性根が、実際の行動が、善と悪を分かつ」
満身創痍となった禍凶の前に聖槍を手にしたオリヴィアが現れ、言葉を紡ぐ。
「他者を見下し道具とする貴様のそれは、紛うことなき悪!」
「フフ……私を悪と申すか、娘よ。ならば語る事もあるまい」
最後は武で雌雄を決するのみ……そこに言葉は最早不要。
おそらく、禍凶はこの決戦に全てを賭ける事だろう。
ならば全力で受け止め、斃すのみ。
「……ああ。全力を以て、ここで貴様を討つ!」
「では参る! シャオォォーッ!」
聖槍を構え、オリヴィアが飛び、刃を構え、禍凶も飛ぶ。
ここに最後の戦いが始まった。
「ふッ、はッ、やぁッ!」
聖槍の猛然としたラッシュが禍凶を貫かんと牙を剥く。
それを禍凶は次々と受け流し、反撃の刃を放つ。
僅かに躱しきれず、白き中華服が少しばかり切り裂かれる。
「ハハハ! やるな、娘よ! 木偶との戦いで見せた槍術、さぞ脅威と見える!」
どうやら奴は先程の僵尸兵士との戦いをどこかで見ていたらしい。
そうなれば、その時に使った灼烈轟雷槍は見られているはずだ。
(向こうに手の内を知られているとなると、灼烈轟雷槍は使えないか)
あれだけの使い手だ、おそらく見切られてしまい、手痛い反撃をもらう事だろう。
「……シャッ、ハッ、ショォッ!」
奇声と共に刃を伴う連続攻撃を返す禍凶。
迫り来る暗器を足に装備したセイントグリーブで蹴り弾き、追撃で放たれる刃を、聖槍で砕き禍凶ごと突き穿とうとする。
「まだ終わらんよ!」
「……はぁッ!」
禍凶は聖槍の一撃を寸前で避け、更に反撃を試みる。
一方のオリヴィアも攻撃を弾き、こちらも反撃を狙う。
……繰り返される激しい攻防。
もしもこの空間の中にうっかり鳥か虫が紛れ込めば、瞬時に細切れの肉片とされてしまう事であろう。
そしていつまで続くかと思われたこの戦いにも、ついに決着の時がやってくる。
(このままでは埒が明かない。一か八か、この一撃に賭けるしかない……!)
オリヴィアが一度距離を取り、改めて聖槍を構えると稲妻が迸る。
灼烈轟雷槍を使おうと言うのか?
「ほう、来るか。だが、その技は既に一度見ているぞ!」
オリヴィアが駆け、一気に飛び込む。
禍凶が聖槍を凌ごうと動いた瞬間――雷霆が宿ったのは、槍ではなく脚であった。
「何ッ!? いかん、これは……!」
――未見の違う攻撃が来る。
反射的に見当違いの回避姿勢を取った事で体勢を崩す禍凶。
その隙が命取りとなった。
「天に轟く雷霆、その身で受けよ――!」
白き稲妻を纏った激烈な蹴撃、『天霆轟雷脚(ムジョルニア・インパクト)』!
地面に小さなクレーターが空くほどの凄まじい一撃が禍凶を撃ち抜く!!
大きく吹き飛ばされた禍凶は残された力を振り絞り、それでも立ち上がろうとするが、ついに膝を突く。
「ぐ、もはやこれまでか。刀刃拳の再興と言う我が目的、果たせずに……かはッ!」
吐血する禍凶。
今度こそ本当に致命傷を受けたらしく、息も絶え絶えだ。
「だが……これほどの強者達と戦えたのだ……悔いはない……さらば……!」
そして最後は清々しい笑みすら浮かべながらその場に倒れ、塵と消えた。
悪に堕ちたとは言え、猛者と戦う事を何よりも楽しんでいたのが禍凶の本来の姿であったのかもしれない。
オリヴィアはその事を思い、せめてのも敬意として拱手で見送るのであった。
……かくして飯店『鳳仙花』と街の平和は守られ、刀刃拳の脅威は去った。
また明日から鳳仙花の営業も再開し、平穏な日常も戻ってくるに違いない。
街を守った猟兵達の活躍は、この街で長く語り継がれていく事であろう。
成功
🔵🔵🔴