褌と共に、禁足地の逆賊を討て
「オブリビオンが潜伏する山を予知した」
閻獄洞・巌窟童子(鬼・f29869)は端的にそう告げた。
「山奥の古い屋敷。もう長らく人の住んでいない朽ちたそこにオブリビオンがいる」
ただ隠れている、というよりは、なにかを企んでいるのだろう。
そのオブリビオン――『石川五右衛門』を討伐に向かう。というのが今回の依頼だ。
だが、この山に入る前に周辺住民達に止められてしまう事が分かった。
「この山は禁足地、入るのならば清めの儀を行え、とのことだ」
猟兵ゆえに、それらを無視して進む事は出来るが、山の怒りに触れると恐慌が起こる可能性もある。
火急というわけではない。彼らが納得するのならば、その儀を行ったのちに山の古屋敷へと向かおうというのが巌窟童子の考えだった。
「その儀というのは――」
いわゆる水垢離のようなもの。山への奉納を務める村々の代表の手により、山前の河の水で全身を洗う、というらしい。
そして、同様に河の水にて清められた褌のみ着用を許される。
「つまり、山では着衣は褌だけとなる」
武具の類いは、目的もあり恩赦を請うとの事ではあった。
「しきたりに付き合わせてしまうが、よろしく頼む」
そして、屋敷には目的の『石川五右衛門』だけではなく、彼の存在に感化され屋敷の煤などがオブリビオンとして現界してしまった『ススワタリ』がいる。
廊下を阻む『ススワタリ』を撃破し、屋敷の奥の広間にいる『石川五右衛門』を倒す。
それが、今回の作戦内容だ。
「それでは、健闘を祈っている」
巌窟童子はそう言い、猟兵を送り出すのだった。
熱血漢
第一章
村々の代表と、山から流れる河の水によって身を清めて、褌を締める場面です。
山頂から流れる雪解け水のため、冷たいです。
清水に清めた布で全身の穢れを落とし、水に晒した褌で入山します。
第二章
屋敷に積もる『ススワタリ』を退治しながら奥に進みます。
第三章
『石川五右衛門』との戦闘です。
第1章 日常
『ふんどしなるもの』
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POW : 気合入魂! 締め方はバッチリだ!
SPD : それだけではない、黒猫褌、忍び褌色々ある事を示してやろう!
WIZ : 分かる、分かるぞ! この布はこう腰に巻き付ければ良いんだな!
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
妖星・光
☆
褌か…
故郷のサクラミラージュじゃ西洋下着(パンツとかブラとか)が主流になりつつあるけど、まだまだ褌も愛用者多いからね
締めるのに特に抵抗はないよ
[選択UC]で男の子になり、村の代表の大人達の指示に従い、清めの義を行うため服を全部脱ぐけど…何か見られてる?
どうやら猟兵が珍しいのか、好奇心旺盛な村の男の子達が、隠れて覗いてるみたい
…ちょっと悪戯してみよ
大人達が他所向いてる隙に、[選択UC]を解いて女に戻り、大人に気付かれる前にまた男の子に戻るよ
でも子供達は気付いたようで、驚いて物音を立て、覗きがバレて大人達にこっぴどく叱られるよ♪
その後、清められた赤い黒猫褌を締め入山するよ
褌に抵抗はないけど。
妖星・光(前世は男の子?・f23939)は、少年の身体になって代表者の前で服を脱ぎながら、目の前の男性を見上げた。
古屋敷がある、ということは昔から山に住んでいる人もいたんだろう。神主とかそういう山への信仰に携わる人だったのだろうけれども、今では山に入る度こうして清めが必要になっている。どう移り変わったのかはしらないけれども、面倒なことだとは想う。
「では、清めを」
と、男性が桶に溜めた水で濡らした布で光の身体を拭い始めた。
川沿いの砂利。布を敷き、四方に布を掛けただけの儀式場だ。日常的にしている儀らしいので、大仰にするのも大変なのだろう。
布も、完全に視界を遮蔽するものではない。遠目でも十分に光るの姿が見える程度の隙間はあるし、風が吹けば更に広がる。
(……見られてる、よね?)
故に、目の前の男性以外からの目がある事にも驚きは少なかった。
この世界にはない、西洋風という出で立ち。そも猟兵という存在も辺鄙な山里といえど噂には届いているのだろう。
視線の辿れば、近くの茂みに数人の男の子が隠れているのが分かった。
腕を拭い終わり、平たい胸。腹と冷えた濡れ布に擦られた場所が僅かに赤く染まる。
「あ、ぅ」
「……大丈夫、よくある。足裏を清める」
全身を擦られる。過敏な場所すら結構乱雑に布を走らせる男が、光に後ろを向くように指示する。振り返れば、男の子達が隠れている茂みが正面にみえるだろう。
(……ちょっと悪戯してみよ)
光は、ふと思いつく。ユーベルコードを解除しながら振り向く。少し足を広げて、片足を男の手に委ねながら、光は茂みに笑みを送ってみた。
同じ男だと思っていた光が振り向けば、少女へと変貌している。遠くもない距離だ。清められて濡れた身体に、好奇心に満ちた視線が熱くささるのを感じたその直後。
「……ぅあ、っ」
「あ、お前……っ」
茂みがガササッ、と揺れて音が響く。人もおらず川のせせらぎだけが聞こえていたこの場でその音はひどく目立ち。
「ン?」
と光を臀部ごしに茂みをみた男性も、そこに隠れている子供達を見つけた。即座に立ち上がり、怒声が飛ぶ。
「お前ら何をしとるッ!!」
「や、っべ」
光に驚いたのか、それとも見惚れたか。ともかく茂みの中で足を滑らせた子どもたちは、すぐさま動くことも出来ず、捕まってお叱りを受ける事になる。
男性の後ろで、光が舌を少し出し、叱られる彼らとの差異を指で見せれば、よそ見をしたと気付いた男性が更に子どもたちへと怒声をあげるのだった。
「それじゃ、行こうかな」
そうして、覗き小僧達にこっそりいたずらを終えた光は、再び少年へと変じていた。
細紐に三角の前袋。コンパクトな形状の赤い黒猫褌を締めて、光は山へと向かっていった。
大成功
🔵🔵🔵
マヒロ・ゾスティック
◎☆【ドMなリアクションOK】
・SPD
おー、懐かしのサムライエンパイア!ボクの故郷!ボクはすっかり変わっちゃったけど、たまにはいいねえ♥
て訳で裸になって褌付けよ♪
懐かしいなー。基本男の娘は露出NGだけど、ボクはこういうアンバランスなのもいいと思うなー♥
と裸を晒しながら蠱惑的に人々に流し目とかスマイルとかしちゃおうよん。
さあて滝行も久しぶりだね!
ああああああ冷たさと痛さがすっごいやばいいいいいい
忍者だった頃は泣いたものだけど、今はこれ、きっもちいぃぃ♥痛さがたまらなあい♥
もっともっと打たれてたああああい♥
ふぅ♥穢れがとれた気がしない気もするけど、まあいいか♥
さあてこの先がんばるぞー!
「おー、懐かしのサムライエンパイア! ボクの故郷!」
全身に拘束具を纏う、マヒロ・ゾスティック(堕ちし快楽の淫魔忍・f31759)は、懐かしいようなそうでないような、サムライエンパイアの空気を吸い込んで、帰還を喜ぶと同時に服を脱ぎ捨てた。
全身に真新しい、ベルトの拘束痕。それらを意図惜しげになぞりながら。
「ボクはすっかり変わっちゃったけど、たまにはいいねえ♥」
そう言う。
彼がデビルキングワールドへと転移する前は、その締め付けの痕に興奮して、快楽にまだ少年らしい幼さを残る雄を漲らせるような変態ではなかったのだが。
「アハッ」
懐かしいなー、とその滾りを慰めながら、忍び褌を身に着けて滝へと向かう。この儀式は水垢離だというなら、滝行も似たようなものだろうと考えてだ。
傍から見れば、少女が胸の膨らみを隠しもせず、歩いているような様に――いや、もしかしたら彼が少年である事に気付いていて、尚、かもしれないが――、猟兵に興味を示した人へと蠱惑的に視線を送り、滝の中へと挑む。
「ああああああ冷たさと痛さがすっごいやばいいいいいい♥」
入った瞬間に、全身を水が叩きつける。それは激痛豊部にふさわしい、自然の驚異。
「忍者だった頃は泣いたものだけど、今はこれ、きっもちいぃぃ♥ 痛さがたまらなあい♥ もっともっと打たれてたああああい♥」
喘ぐ声に、マヒロの滾りも収まらず。
そのまま、滝行を堪能したマヒロは些か血色の良くなった肌で滝から出ると。
「ふぅ♥ 穢れがとれた気がしない気もするけど、まあいいか♥ さあてこの先がんばるぞー!」
そう言って山に向かうのだった。
大成功
🔵🔵🔵
銀山・昭平
◎☆
くぅっ、まだ寒い中での水垢離はこたえるべ。でも褌の締め方ならおらもバッチリだべな!
……こういう時、おらがかわいいおなごだったら覗きの一人や二人いてもおかしくねぇべが、まぁこんなむさいおっさんの水垢離を覗くやつなんて物好きな奴くらいだろうべな。
そうだべ。こいつ(【銀山流絡繰地神人形術】で呼び出した大地の巨人)にも褌を締めてやらねぇとな。
どうせならビシっと決められる褌……ここは六尺が良いべか? おらとおそろいの真っ白な六尺を大地の巨人にも用意して、いざ行くべな!
……うおぉっ! やっぱり冷たいべ!
褌も濡らすと辛いもんがあるべ……!だが、冷たいと思わなければ、なんとかなりそうだべな!
「ぐ、くぅ……うう……ッ」
銀山・昭平(田舎っぺからくり大好き親父・f01103)は、河の水に浸かりながら、雪解け水の冷たさに、全身がきゅうと縮こまっていくような感覚に声を上げた。
「まだ寒い中での水垢離はこたえるべ……」
服を脱いで、汚れを落とした身体で、流れにその身体を沈めていた。
衣一枚纏わぬ姿。これが可愛らしい女性でもあったなら、覗きの一人や二人いてもおかしくはないのだろうが。
「がははっ、まぁ……こんなむさいおっさんの水垢離を覗くような奴なんざ、よっぽどのもの好きだろうべなあ!」
冗談を笑い飛ばすように浸けていた身体を起こし、冷えた身体を風に曝す。
風が温度を攫っていって一震えして、太鼓の様な腹を軽く叩き、昭平は。
「……全く、物好きだな」
刺さる視線に、呟いた。
随分と前から感じてはいたが、水面から身体を出した瞬間に熱の増した視線。どうやら勘違いでもなく昭平へと向けられたものらしい。見られているという羞恥は無いが。自分がその視線の主に隠れて覗くという、まあ外聞の決してよくない事をさせているという事実に、頬を掻く。
「ま、減るもんでもねえべ」
ざぶざぶと河を上がった彼は、一つ頷いた。
折角隠れているのに、そそくさと身体を隠そうとしてしまえば、隠れている甲斐も無いだろう。別段順序に意味は無いし、此方に害も無いのなら、そのまま見せていればいい、
昭平は河辺に大地の巨人を呼び出した。素裸のまま、組み上がる絡繰りの周りや、それに登って微調整した昭平は、瞬く間に作り上げた絡繰り仕掛けの巨人を見上げた。
「動きゃあ少しは温まんな」
冷水に縮んだ身体が、元通りになってきた頃合いで昭平は、水に晒していた布を回収した。と同時に巨人もその動きを倣い、巨大な一枚布を河から引き抜いていた。
六尺ふんどし。昭平と巨人は手慣れた様子で褌を締めていく。股下に通した布で支えるように包み上げ、ひねりを作り形を整えていく。
モノの数秒で昭平の股は、ビシっ、と締め込まれた褌に包まれていた。指を隙間から差し入れ微調整をする彼は、未だ視線を送る謎の誰かに別れを告げるように、膝をぱしりと叩き、山へと向き直る。
「ふう、褌も濡らすと辛いもんがあるべ……! でもまあ」
冷たいと思わなければ、なんとかなりそうだべな!
昭平は、寒さを忘れるように、山へと足を進めていくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第2章 集団戦
『ススワタリ』
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POW : まっくろくろすけの通り道
【対象が煤だらけになる集団無差別体当たり 】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD : かつての住処
【ススワタリがかつて住んでいた巨大な屋敷 】の霊を召喚する。これは【扉から射出した大量のミニススワタリ達】や【窓から射出した巨大ススワタリ】で攻撃する能力を持つ。
WIZ : 煤だらけ
【対象に煤が付くフンワリあたっく 】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を煤で黒く塗りつぶし】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
イラスト:灰色月夜
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種別『集団戦』のルール
記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
そうして、それぞれに山へと進んだ猟兵達の前に、古屋敷が姿を現した。
広い屋敷、ところどころが崩れながらも家の形を残しているその中へと猟兵たちは入っていく。
目指すは、最奥の間。
だが、どうにも外からの見た目と内部構造がかけ離れている。
どれ程歩いても、過ぎた筈の庭を通る縁側が何度も現れる。見知った階段を上がれば、そこは土間があり、ちぐはぐに繋がった廊下と部屋が連続している。
更に、進めば進むほどに、時が遡るように内装が新しいように、いや、古い状態へと移り変わっていくのだ
――どうやら、住み着いたススワタリ達によって、空間の歪んだ回廊へと変わっているらしい。
穢れへの嫌悪。山の意思が染み出したのかは定かではないが、汚れれば汚れるほどにススワタリの攻撃と妨害は激しくなる。
猟兵達は、ススワタリ達を退け、最奥へと向かわなければいけないのだった。
◇◇◇
第二章、迷宮回廊の中で、ススワタリとの戦闘です。廊下とか部屋などでの戦いになります。
マヒロ・ゾスティック
◎☆
んっ♪褌が食い込むぅ。でもこの姿で山中とはいえ堂々と歩くのも悪くないなあ❤️また目覚めちゃいそう
と、屋敷まで来たけど……確か汚れると攻撃が激しいんだっけ。じゃ、床に触れないように自由自在ベルトを床から出していってその上を足場にして進んでこっと。
と、煤みたいなのに幽霊まで出てきた!
でも、もうここまで来れば煤なんか怖くないもんね!
UCでボク自身にハーピィの翼を生やして羽ばたきで風を起こして敵が飛ばしてきた煤を纏めて吹き飛ばしちゃおう。
こうなれば幽霊は怖くないし、ススワタリ本体を自由自在ベルトで◆捕縛して、手裏剣や機関銃で攻撃しちゃおう!
ああん、動いたから更に褌がおまたにぃ❤️
よし先行こう!
マヒロ・ゾスティック(堕ちし快楽の淫魔忍・f31759)が締めている褌は忍び褌。首で結んで、お腹から股までを覆う褌だ。
昔もよく付けていた褌だ。とはいえ、その姿で外を出歩くというのは、緊張に似た感覚があった。
さらに言えば、今のマヒロになってからのこの行為には、どうしても思うことがあるのだった。
「この姿で山中とはいえ堂々と歩くのも悪くないなあ❤️」
マヒロは、褌にできた突起のせいで、横から見て三角形に出来た隙間に手を潜らせて、どきどきとまた新たな快感に目覚めそうな自覚をしていた。
「んっ♪ 食い込むぅ」
結構きつく結んだのに、力強い若芽がそれを押し上げる。更に締まる褌が歩く度擦れて、数歩ごとにマヒロは、濡れた声を上げていた。
そうして、山を歩き見つけた屋敷。
マヒロは迷宮化した廊下を見つめて、そういえば、と思いだす。
「確か汚れると攻撃が激しいんだっけ」
とマヒロは、埃の積もる廊下に、変幻自在のベルトで道を作ってそれを足場に歩いていく。
「うん、これで……っと、来たぁ」
ある程度進めば、ススワタリはすぐに現れた。
幽霊化した屋敷が、巨大なススワタリを吐き出してマヒロへと突撃させてくる!
「もうここまで来れば煤なんか怖くないもんね!」
だが、マヒロは既に対抗策を考えていた。
背中にハーピィのの翼を生やし、突風を巻き起こす! どお! と廊下を吹き抜けた風がススワタリを周囲の埃や煤ごと吹き散らかして、幽霊をかき消していく。
「ふふん、それから……!」
直後、足場にしていたベルトが波打ち、ススワタリを捕縛していく。まるで漁り網のようにススワタリを捕まえたベルトへとマヒロは、手裏剣をなげうち、更には機関銃を掃射する!
「うん、ボクの勝ち!」
銃声の反響がなり終わる頃には、既にススワタリの姿はない。
「ああんっ」
進もうとしたマヒロは、立ち止まりうずくまった。
「動いたから更に褌がおまたにぃ❤️」
攻撃されたわけではないが、自ダメージにマヒロは恍惚と笑う。
褌が吸った川の水。だけではない液体を褌に染み込ませながら、マヒロは奥へ奥へと進んでいくのだった。
大成功
🔵🔵🔵
銀山・昭平
◎☆
ただでさえ暗いのに、ススワタリも黒いし攻撃で更に真っ黒になるせいで距離感とかが掴みづらい、その上屋敷も広いからこれじゃ迷子になりかねんべな。
ここは【銀山流即席絡繰術・弐式】のからくりで煤を払いながらススワタリをちらして行くしかあるまいべ。
ススワタリの作り出した【かつての住処】も【破壊工作】でなんとか対応しながら屋敷を探索していくべな。
一応【暗視】や【闇に紛れる】事はできても、この暗さや黒さは許容範囲外、完全に相手の独壇場になるのはちょっとキツいべ……
しかし、おらの体もせっかくの真っ白な褌も煤で真っ黒になっちまったべ。帰ったら風呂かなんかで洗い流さねぇとだべな。
「んんー……、暗いべな」
銀山・昭平(田舎っぺからくり大好き親父・f01103)は、灯の無い廊下の先を目を凝らして見つめながら、言葉をこぼした。
始めこそ、窓から光が入ってきたりしていたが、どんどんと外へと繋がる窓が少なくなっていき。今は所々にある蝋燭の灯り以外は、一切の光が無いような暗さだ。
いや、恐らく周囲の煤が、本来以上に暗く見せているのだろうけれど。
「――んおッ!?」
その時、昭平は、いきなりすっとんきょうな声を上げた。
彼の体に、大量の小さなススワタリが襲い掛かり、その体を黒く汚れさせていく。
向こうも廊下という意味があるのか分からない窓。そこからススワタリが放たれたようだ。
暗い中、先をじっと見ていた昭平は、それに気づかず完全な不意打ちを食らう。
「のわ、くすぐってえべ! ぉ、ってコラ、どこに入っとるべか!」
ミニススワタリに全身を擽られながらも、昭平は絡繰を操作する。
球体のそれは、三本足で窓へと飛び付き。
自爆した。
「んぐっ!」
バウン!と爆ぜた衝撃で、体に張り付いていたススワタリも四散する。
「……窓壊して壁になるんは、解せんべ」
爆破の後。窓があった所が、ただの壁になっている光景に釈然としない心地を浮かべながら、汚れた褌と肌の隙間に指を突っ込んで、中にまでこびりついた煤をかき出す。
「にしても全く、悪戯っ子だべな」
無遠慮に前進ざわざわと通っていったススワタリの感触を思い返しながら、少し気まず気なため息を吐く。
「完全に相手の独壇場だべな……」
暗い、黒い。ある程度夜に紛れる事もできる昭平にも、限界はある。それにどうやら、この状況に対する適応力は相手の方が上手らしい。
だが、それでも、おずおずと退くわけもなく。
「まあ、やられてばかりじゃ、情けないべ。今度はちゃんと、やられる前に――んぶ」
そんな昭平に今度は天井から巨大なススワタリが、昭平を押しつぶすのだった。
◇◇◇
緩んだ褌を少し締め直し、爆風で巻き上がった煤の中から昭平は這いずりだす。
「……帰ったら風呂かなんかで洗い流さねぇとだべな」
清めた身体も、真っ白だった褌も、黒く染めて、昭平はそう呟いた。
大成功
🔵🔵🔵
妖星・光
☆
雪崩のようにやってくるススワタリ達を、軽機関銃を乱れ撃ちして蹴散らしながら、屋敷の中を奥へと進むよ
全身煤だらけになり、締めてた赤い黒猫褌も、いつの間にか黒くなってるよ
文字道り、黒猫褌になったね
……
進んでる途中、風呂場に辿り着くよ
屋敷の住て人に因んでか、あったのは五右衛門風呂で、暖かそうなお湯が張ってある
周りに敵はいないようだし、ゆっくり浸かって行きたいけど、身体に付いた煤を落とす程度にしておくよ
褌は一旦脱いで、はたいて軽く煤を落とし
掛けてあった手拭いをお湯で濡らし、身体中を拭いて…
あっ!
いつの間にかススワタリに褌盗られたっ!
逃げるススワタリを、武器引っ掴んで、慌てて追いかけるよ!
……裸で
銃声が絶え間なく響いている。
「どれだけ来たって、関係ないよ!」
まるで雪崩のように襲いかかってくるススワタリ達に、軽機関銃を乱れ撃ちながら妖星・光(前世は男の子?・f23939)は、屋敷をどんどんと前へと進んでいく。
吹き飛ぶススワタリと煤に、光の身体は黒く煤けていく。
ススワタリの猛攻が一段落した辺りで、光はふうと、息を吐いた。少しだけ警戒しながら、自分の身体を見下ろす。
赤い褌は、真っ黒にそまり、名前の通り黒猫褌になってしまっている。
「うーん、汗もかいちゃって煤と混ざって、ちょっと気持ち悪いな……」
べたべたとする肌に指を伝わせると、柔い肌の上で黒を押しのける指が線を引く。
どうしようかな、と考えていると、ふと曲がった角の向こうに、風呂場が見えた。こんな所に? と思いながらも、元は普通の屋敷だったことを考えると、あって然るべきなのかも知れない。
まあ、罠という可能性もあるにはあるけれど。
「……でも敵が隠れてるわけでもなさそうだし」
一応、索敵を済ませた光は、奥にあった、いい温度に火が焚かれた五右衛門風呂をじっと見つめて。
「ぱぱっと、なら大丈夫だよね?」
折角なので、頂くことにした。
光は褌を解いて、叩いて絞る。真っ黒な水が滴るのを暫く、湯に流しておいて、光自身は、風呂場に掛けてあった手ぬぐいを手にとった。
「ゆっくり浸かって行きたいけど」
流石に敵地だ。軽く汚れを拭う程度に済ませる。
煤は、至る所に潜り込んでいた。脇や首筋はもちろん、臍や尻、膝裏にも入り込んでいる煤をお湯と手ぬぐいで流し終わる。すっきりと爽快な気分。とまではいかないまでも、まんえりと続いていた不快感がさっぱりとする。
「よし! これで心機一転、奥を……って、あれ?」
文字通り、褌を締め直す! としようとしたその時、光は置いていた筈の褌がないことに気がついた。「どこに!?」と見回した時、通路の先で踊る赤い布の端とススワタリが角に消えていくのが見えた。
「あ、こら! 待てーッ!」
手ぬぐいは短く、身を隠すものはない。光は軽機関銃を手に、後は何も纏わぬ真っ裸で屋敷を駆け回ることになるのだった。
大成功
🔵🔵🔵
第3章 ボス戦
『天下御免の大泥棒『石川五右衛門』』
|
POW : 煙管の一撃
【手にした煙管】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
SPD : 煙遁の術
対象のユーベルコードを防御すると、それを【手にした煙管に煙として封入】、1度だけ借用できる。戦闘終了後解除される。
WIZ : 天上天下の叛逆
戦闘力のない【貧しき民の霊】を召喚する。自身が活躍や苦戦をする度、【彼らの応援と天下転覆の気運】によって武器や防具がパワーアップする。
イラスト:やまひつじ
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種別『ボス戦』のルール
記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。
| 大成功 | 🔵🔵🔵 |
| 成功 | 🔵🔵🔴 |
| 苦戦 | 🔵🔴🔴 |
| 失敗 | 🔴🔴🔴 |
| 大失敗 | [評価なし] |
👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。
※このボスの宿敵主は
「💠銀山・昭平」です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。
猟兵が辿り着いた先。
もし人が住んでいたのであれば、宴会場にでもしていたのだろう大広間の真ん中で。一人の大男――いや、石川五右衛門が紫煙をくゆらせていた。
「なんだぁ? はっ!」
膝をバシンと叩き、立ち上がり、一肌ぬいだ石川五右衛門は、現れた猟兵達に見栄を切るように、笑い声を一つあげた。
そして、キセルで煙を吸い、天井へとそれを吹き上げる。
「随分、小汚え面してんじゃあねえか。天下の大泥棒、石川五右衛門様の御前だぜ?」
からからと人好きの良い笑いを上げて。
「まあ、そんな顔すんじゃあねえさ。座に客はねえが、楽しもうぜ」
ぎらりと獣のような獰猛さを浮かばせた。
第三章
石川五右衛門との戦闘です。
芝居がかった行動を取ると成功率が上がります。
(石川五右衛門も芝居に乗っかりながら、戦闘してくる感じです)
妖星・光
☆
※一章から[選択UC]は発動し続けたたまま
前章で褌盗られたまま、ボスの待ち構える大広間に着くよ
もう自棄というか、「ここで会ったが百年目!いざ尋常に勝負勝負!」と大見得を切って、勢いで素っ裸なのを誤魔化そうとするよ
色々初対面や裸であることにツッコミ入れられても
「いや、ここは五右衛門らしく、『絶景かな、絶景かな』って言うところでしょ」と、逆にダメ出し
何を『絶景』と言ってるかは…まぁ、想像どうりだよ
お喋りが終わったら、祟槍・罰当たり(武器)を芝居の様に大きく振り回しながら【ランスチャージ】して、五右衛門に突っ込んでいくよ
「やあやあ、ここで会ったが百年目!」
妖星・光(前世は男の子?・f23939)は石川五右衛門へと大見得を切る。堂々たる佇まいに反して、褌一つつけていない、なんともな姿であった。
結局、褌を盗んでいったススワタリには逃げられたのだ。少年の姿の光は、瑞々しい若い果実を露にしたまま、ダンと床を踏めば、勢いにつられてそれが揺れる。
「いざ尋常に勝負勝負!」
「初めて見た顔だがなあ……そら、小僧も首振って、俺の顔なんざ知らねえってよ」
悪どい面で笑みながら、キセルで光の小僧を指し示す五右衛門に、光は流し目を送りかえす。
「いや、ここは五右衛門らしく、『絶景かな、絶景かな』って言うところでしょ」
「はっ! 蕾眺めて絶景たあ、辛抱が足らねえ。せめて、雅に一輪挿しにでもなってくれりゃぁ言ってやらあ」
「ふうん、ボクに似合う花なんて用意できるの?」
「春宵の桜だろうと柴木の天道様だろうと、盗んでやるのが大泥棒だろう?」
自信に満ちた笑み。
それに、光は祟槍・罰当たりを構え。
「出来れば、盗品じゃないプレゼントの方が良いかなッ!」
一足に、光は五右衛門へと距離を詰めていく。
対する五右衛門は分かっていたように笑みを深め、キセルを手に光を迎え撃つ。
「てぃ、や!」
まさしく大立回り。
光が旋回し舞うように走る長物と、太い体で床を踏み叩き振るうキセル。
二つがぶつかり、優を競う音が弾ける。
「っとぉ!」
罰当たりを弾いた五右衛門が、そのキセルを持たない方の手伸ばした。
先には光の首。光の細い首を締め上げようというその手に、しかし光は捕まらない。迫る腕に光は罰当たりから手を離し、腕の下へと潜り込む。
そして、伸ばされた腕に裸の両足を絡み付かせるように体を持ち上げ。
「そりゃ!」
「ぬ、ぐぉ!」
真下から五右衛門の顎を蹴り上げた!
よろめいた五右衛門を足場に後ろへと跳んだ光は、放り出し床に落ちる前の罰当たりを掴み取り、切り返し前へ。
体勢を立て直す前の五右衛門へと、強烈なフルスイングを叩き込む!
ド!!っという重い音と共に、五右衛門の体は弾き飛ばされ、広間の床に五体を着けて着地する。
「産毛もねえ癖にやるじゃねえか」
「産毛ならあるよ、今見えなかった?」
なんなら、腕に密着するほど近くだったのに見えなかった、というなら。
「もう一回見せてあげるね」
言うやいなやのタイミングで、光は再度肉薄していった。
大成功
🔵🔵🔵
マヒロ・ゾスティック
◎☆
切断グロ以外のドMリアクションお任せOK
芝居がかったのが好きなのかあ
なら、昔の真面目な忍のノリ、ちょっと思い出してみようかな?
『其方がかの大泥棒でござるか。拙者、こんなナリなれど主に仕えし忍の身。逆賊なりし其方をここで葬らん。参る』
手裏剣を使っていかにも忍な素早さと攪乱で攻めていくよー
とはいえ、久しぶりに真面な忍術やっても動きが不慣れになるから相手には笑われて煙管で打ち据えられちゃうかな
『きひひ♥そりゃそうだ。ボクはもう堕ちた淫魔忍。はああ♥痛いの素敵♥それじゃここからは本当のボク流、淫魔忍法をお見せするよん♥』
UCで身体をスライムに変化
煙管をすり抜けて相手を掴んで締め技と関節技でキメるよ
「ふうん、そっかあ」
マヒロ・ゾスティック(堕ちし快楽の淫魔忍・f31759)は、むしろ自ら攻撃を受けにいったような五右衛門の言動に小さく笑った。
「……よし」
少し緩んだ忍び褌を締めなおし、すうと息を吸う。そしてマヒロは五右衛門の意識を誘うように、決して大きくはなくただ響く声を発していた。
「其方がかの大泥棒でござるか」
五右衛門は、片眉を上げてマヒロを睨むと、口許だけでニヤリと笑い返す。
「おう、話が分かりそうな奴がいるじゃあねえか」
「拙者、こんなナリなれど主に仕えし忍の身。……逆賊なりし其方をここで葬らん」
手裏剣を構え宣告するマヒロへと、キセルを一吸いした五右衛門が、肩を竦める。
「御上の名代かい、こんな遍路までご苦労なこった」
煙を吐く五右衛門に、マヒロが駆ける!
「どれ、手間賃代わりに一つ相手してやろうじゃねえか」
「――参る」
手裏剣を擲ち、曲線を描くように五右衛門へと走り抜けながら刃を走らせる。
「ぬ、ぉ!」
「――ッ」
キセルが刃を防ぎ、火花が散る。マヒロは素早さを生かし風のように駆け、五右衛門は重き山のように構える。そんな応酬を数合重ねたその時。
「未熟よ未熟」
「……っが……ッ」
肉薄したマヒロの胴体に食い込むキセルの頭。切り結ぶぼうとした所をずらされ打ち据えられたマヒロは、首を押さえられ床に叩きつけられる。
「……ひ、ぁッ」
手のキセルの熱が肌を焼く、そんな痛みに。
「さて、今度はどう相手してもらおうかい?」
首を掴んだ逆の手がマヒロの脇腹を這う、その時。
「キヒッ」
思わず、痛みに漏れた悦笑に五右衛門の動きが止まる。
「そりゃそうだ。ボクはもう堕ちた淫魔忍。はああ♥」
床に叩きつけられた背中が痛い。
締められた首で息が苦しい。
のし掛かる五右衛門の体でお腹が破けそうだ。
頬に触れるキセルの熱が肌を焼いて――。
「痛いの素敵♥」
興奮。締め直した褌が窮屈な程。
マヒロは忍びとしては未熟だろう。それはそうだ。彼はもう悪魔へと変わってしまった元・忍び。その本領は別のところにある。
「それじゃここからは本当のボク流、淫魔忍法をお見せするよん♥」
ドロリ、と。
マヒロの体が文字通りに溶けた。溶解した。スライムへと全身を変貌させたマヒロは、それまで首を掴んでいた五右衛門の腕を支柱に、這い上がる。首へと纏わりつくと人型へと戻り、マヒロは関節技を完成させていた。
「ぐ……ッ!」
「たーっぷり、楽しんでね♥」
耳元で囁かれる悪魔の声に、五右衛門は徐々に血からを削がれていった。
大成功
🔵🔵🔵
富井・亮平(サポート)
【解説】
オブリビオンと戦うという設定のヒーローマスク。
マスクを被るとボディの人格が変わるような感じ。
謎のオブリビオン文明の話とか、地球侵略を狙うオブリビオン星人の話とか、適当な事を言いながら頑張る。
関係なくてもオブリビオンのせいにして行動する。
行動そのものはマトモ。
【行動】
ヒーローっぽい行動であれば何でもします。
戦闘は主に魔法剣士スタイルですが、機械も扱えます。
ガジェット形状は固定していません、必要に応じ自由に変なメカを使わせて下さい。
UCを使うと「黒幕が出てきて敵を改造する」「謎のお助けキャラが登場する」などのヒーローっぽいイベントも発生させられます。
「このイェーガーレッドに任せておけッ!」
「さあ、これで終わりだ、大泥棒!!」
マヒロの攻撃をどうにか振りほどいた五右衛門。そんな彼へと塵も埃も吹き飛ばすような勝ち気な声が浴びせかけられた。
「古き山の主の力を奪い、安寧を乱す罪人め! 私が来たからには、その悪行、止めてみせるッ!! 私達こそ、そう!! 猟兵戦隊イェーガーレンジャー!!」
ビシィ!!
名乗りとともに決めポーズを決めた赤いスーツの、仮面男。富井・亮平(イェーガーレッド・f12712)。
五右衛門は、一つキセルを吸い、ニヤリを笑ってみせた。
「威勢がいいじゃねえか、だが一人でこの大泥棒を倒そうってのか?」
「ひとりじゃないさ! 私には多くの仲間が……みんながついている!! ぐ、ク、ゥオオオオオオ!!!!」
拳を握り、構えを取って力めば、亮平の周囲に光が集っていく。魔力の光。まるで世界中の人々が彼へと声援を送っているかのような。光の魔力は、共に戦った仲間の。闇の魔力は、かつて敵対した誰かの。そして、無の魔力は、亮平の勝利を願う人々の。
そんな魔力が彼へと集っていくように、彼の身体はまばゆく輝き出す。
あくまで『ような』であって、まあ、普通に自己強化ではあるのだけど。
「真ッ!! トォリニティィィ・エェンハンスッッッ!!!」
亮平は床を思いっきり蹴り飛ばし、その急加速に彼の身体は赤雷の閃光へと化す!
威力一点、ただ、真っ直ぐ行って殴り飛ばすことだけを突き詰めた強化を乗せた拳を、ただの初見で追うことは敵わない。
五右衛門の胸へと叩き込まれた拳は、その衝撃を全て五右衛門へと注ぎ込み、その重い図体を軽々と吹き飛ばしていた。屋敷の壁を突き抜け、消えていくその先で。
亮平がポーズを取ると同時に、謎の爆発が起きてオブリビオン、五右衛門は骸の海へと還っていくのだった。
◇◇◇
そして、結局。山の主の怒りとやらは起きること無く。
サムライエンパイアの一角。山の麓は変わらぬ日常を送り続けるのであった。
成功
🔵🔵🔴