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骸の果て、享楽に溺れる

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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 男は盃を傾け、酒を飲む下す。空けば隣に座る美女が酌を取り、酒を注ぐ。
「けひひ、極楽極楽…死して天上の娯楽とはこれ愉悦なり、なんつってな。けひひ」
 下品に笑い、足を組み、男は再び酒をあおる。
「酒に女狐、馳走に美女…これ以上の快楽、罰が当たっちまいそうだが。こりゃぁたまらんわ、けひひ、けひひ、ほれ、もっと近くにこんか」
 男に呼ばれ、眷属の女妖狐が寄ると、男はにやり。いやらしい手つきで抱き寄せると。さらに笑みを深くする。
「…与太郎さま…お戯れを・・・」
 妖狐は口では男を諭すが、抵抗はしない。
「なぁに、貴様は俺の眷属、言いなりになっていればいいのさ、けひひ、愉快愉快」
 男の下品な笑い声は、誰もいなくなった屋敷に響いていた。

 キケ・トレグローサ(たった一人の流浪の楽団・f00665)は猟兵たちを集めて自らが予知した事件の説明を行おうとしていたが…あれ?ちょっと不機嫌?
「サムライエンパイアで事件を予知したよ。空き家だった屋敷にオブリビオンとその眷属が住み着いてるから退治してきて」
 と、ぶっきらぼうに説明するキケ。説明はそれで終わり、とでも言いたげにプイとそっぽを向く。が、きっと自分の中の他人格に指摘されたのだろう。再び猟兵たちの方をむき説明を始めた。
「・・・サムライエンパイアにある、誰も住んでない屋敷にオブリビオンが住み着いた。遊び人のオブリビオンで、眷属は与太郎って名前で呼んでるんだ。で、この与太郎が何をしてるかっていうと、一日中眷属の女性の妖狐や召喚した女の人と、遊んでお酒飲んで…ずぅーっと屋敷の中で過ごしてるんだ」
 オブリビオンとして世界に再来して、やることは怠惰な生活を過ごすだけ。どうにも気勢を削がれる相手だ。
「かと言って放っておいても無害ってわけじゃなくなってきた。一日中好きな時に起きて好きな時に寝る。気が向いたらお酒を飲んで笑う、そんな生活をしているものだから、周辺の住人が気味悪がってる。さらに、その話をきいた子供たちが『あそこにはお化けが出るんだ』なんて噂し始めてる。子供たちが面白がって肝試しをしよう、なんて言い始めたら、オブリビオンに見つかって何をされるか分かったものじゃない。だから、子供たちを追い払って、その後、オブリビオンを退治してほしいんだ」
 子供たちに危険が及ぶのなら、止めなくてはならないだろう。たとえ相手が如何に堕落した相手だろうとも、危険であることには変わりないのだから。
「まとめるよ、子供たちが噂を聞きつけてやってくるから、まずは子供たちを追い払って安全を確保する。そのあと、オブリビオンとその眷属を成敗する。お願いね」
 簡単にまとめた後キケはまた、機嫌が悪そうにそっぽをむいた。いったい何がそんなに気にくわないのか…。
「だって、このオブリビオン、何もしないなら、復活なんて、しなきゃいいのに!、余計な噂なんて立てて…!」
 ああ、単純に今回のオブリビオンが嫌いなタイプだったのか…。


Yggd
 Yggdです。妖狐かわいいですよね。人狼ゲームでやると冷や汗が止まりませんが。
 サムライエンパイアでの事件です。うらやまけしからん輩が屋敷にすみつきました。退治してください。
 1章は噂を聞きつけた子供たちを追っ払ってください。噂が立つと子供ってのは行ってみたくなるんですよな。私もそうでした。廃屋とか、気になりますよね。
 2章3章はオブリビオンとその眷属達との戦闘になります。怠惰な輩に正義の鉄拳をお見舞いしてやりましょう。あ、怠惰な輩って、Yggdのことじゃないよ!
 それでは皆様。力の入ったプレイングをお待ちしております。
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第1章 冒険 『怪異の館』

POW   :    怪奇は俺だ!お化けのフリをし、子供たちを驚かせ帰らせる

SPD   :    もっと良い場所があるぞ!子供たちを説得し帰らせる

WIZ   :    そこで何をしてる!子供たちを叱って帰らせる

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

クリューラ・センティファ
POWで行動。

任務了解した。まず、子供の排除に当たる。
屋敷内の者に気取られない内に子供達を探し、目の前に立ち塞がる。
体を黒豹の形状に変形させ、唸り声を上げて威嚇。
獣がいた、というだけの情報では、大人を呼ばれてしまうかもしれない。
更に、体を薄く引き伸ばし巨大な壁の様な姿になって、子供達に覆い被さろうとする動きで脅かす。「お化け」とやらには、「塗り壁」と呼ばれる種族がいるらしい。その姿を模す。
「お化け」がいた、と子供が言えば、そうそう信じる大人もいないだろう。

子供達が皆逃げたのを確認したら、他の猟兵と合流。突入の準備に移る。


ベルベナ・ラウンドディー
POW
【情報収集・聞き耳】
屋敷周辺の地形から子供の侵入経路のアタリをつけつつ
聴力による哨戒能力で子供との接触を期待します


【殺気・恫喝・恐怖を与える】
…変装道具を持参しました
竜派な見た目を少し弄れば竜の妖怪ですね
縄張りを荒らされて怒った妖怪と言う設定でいきましょう

不貞な小僧め・誰が口を叩けと言った・眼にいれるだけで腹が立つetc…
立ち去れ


…と、だいたいこの辺の口上で追い払います
ユーベルコードで彼等の衣服の端や地面などを刻んだ演出も挟んでもいいかもしれません
不埒物になりきるのなら自信があります
要は猟兵になる前の頃の私のつもりでやれば完璧ですからね

…はぁ、言ってて悲しい…


黒羽・鴉
【POW】で行動。

万が一にも子供達に危害が及んだりするのは本意ではないですからね。
大人しくお家へ帰ってもらいましょうか。

屋敷へ向かう道の途中で待ち伏せて子供達が通り掛かったタイミングでわざと藪をがさがさと鳴らし注意を引いてから両手でマントをバサーーッと広げながら飛び出します。

クケーーーー!!
危ない事しようとする悪い子はくちばしで突ついて食べちゃいますよーーっ

マントをバサバサさせながら安全なところまで追い返します。


……ん?あれ、もしかして鴉ちょっぴり傷付いてたりします?(苦笑)


(絵姿まだないですが鴉を模したマスクに黒マント姿です)


御形・菘
うーむ……小物め! あまりにも小物で、妾は情けなく思うぞ!
こんなダメ怪人は速やかにボコってくれよう!

かつて視聴者リクでやってみたが、ガチすぎて初回で封印した『妾が邪神オーラ全開でビビらせてみた』
アレをこの世界風にアレンジしてみるとするかの

まずは子供たちを後ろから尾行するぞ
妾的にはいわゆるただの足音なのであるが、這いずり音も結構怖いらしいな?
付かず離れずゆっくりと、気が抜けた瞬間を見計らって、一気に接近!
身体にぐるりと巻き付いて、他の子どもも左手でキャッチよ

おうおう、これはこれは肝が甘そうな小童どもであるな
いやさ、いっそ丸呑みが美味いかのう?
顔を近づけニヤリと笑い、ぺろりと顔を舐めてやろう



 サムライエンパイヤに顕現したるは真の蛇神にして邪神。あらゆる世界は彼女の物である。そこで好き勝手に怠惰を過ごし無辜の民を足元に笑うなど許されるだろうか?彼女はその輩が気に喰わぬ。
「うーむ……小物め! あまりにも小物で、妾は情けなく思うぞ!こんなダメ怪人は速やかにボコってくれよう!」
 従わぬ者は直々に叩きのめす!

 動画配信者のキマイラ、御形・菘(目指せビリオン・f12350)は自分の脳内でそんなオープニングを想像し『これは映える!』と、喜々として事件解決に動き出した。まずは、近寄ってくるという子供たち、
(かつて視聴者リクでやってみたが、ガチすぎて初回で封印した『妾が邪神オーラ全開でビビらせてみた』アレをこの世界風にアレンジしてみるとするかの)
 と、かつてのお蔵入り映像を元に作戦を練り始めるのだった。

 菘は何やら悪ノリに走っている様子だが、子供たちをオブリビオンの脅威から退ける、というのは猟兵たちの共通意志であったし、脅かして追っ払うという手段も的を射た意見だ。猟兵たちは菘の過去の動画を参考にしつつ、子供たちを驚かす作戦を練り始める。
「屋敷周辺の地形からすると、子供の侵入経路はおおよそこのあたりからになんじゃないでしょうか…」
 緑髪をなびかせた竜派のドラゴニアン、ベルベナ・ラウンドディー(ドラゴニアンのバイク乗り・f07708)が屋敷周辺の調査を行い、簡単な地図を作製し子供たちを驚かす計画を練る。同時に子供たちを驚かすための小道具の準備も怠らない。
「万が一にも子供達に危害が及んだりするのは本意ではないですからね」
 烏の仮面、鴉(両面宿儺・f09138)その仮面に肉体を預けた黒羽が呟きながら自分のマントを装飾している。ベルベナも簡易的な仮装を進め、子供たちの出現を待った。

「今日はこのお化け屋敷の調査だ!」
 周辺のガキ大将と思わしき少年が先頭を切って屋敷へとやってきて、宣言する。だが、この屋敷はお化けなんて生半可なものがいる屋敷じゃあない。正真正銘危険なオブリビオンの住処だ。
「任務了解した。まず、子供の排除に当たる」
 菘らが計画した作戦資料を読みながら、変幻自在の身体を持つ種族、ブラックタールのクリューラ・センティファ(Q・U・A・L・L・・f12129)は藪に潜み子供たちを待つ。子供たちは計画の読み通りにクリューラの待つ茂みの前を通りがかる。ぬっと、藪から姿を現すクリューラ。その姿は肩から一対の触手の生えた黒豹のような獣。
「うわぁあああ」
 クリューラの姿に子供たちの何人かが悲鳴を上げ始めるが。
「へん!ただの動物じゃないか!危ないかもしれないが、お化けなんか嘘っぱちだい」
 と、強がって見せるガキ大将。
(獣がいた、というだけの情報では、大人を呼ばれてしまうかもしれないですが、作戦では次は…)
「ぎゃああああ」
 クリューラと対峙していたガキ大将達とは別の方向から追加で悲鳴が上がる。逃げ出した子供たちの行った方向だ。
「クケーーーー!!」
 と甲高い声とともに、黒い翼を備えた怪鳥がクリューラと子供たちをはさみこむように追い込む。もちろん、怪鳥はお化けじゃない。マントを翼のようにバサバサとはばたかせる黒羽だ。
「ななな、なんだよ!ただのデカイとりだろ!」
 それでもガキ大将たちは虚勢を張り続ける。しかし、子供たちに退路はない。黒豹と怪鳥に挟まれた子供たち。おびえているようだがガキ大将は折れない。虚勢を張り続け、子供たちを励まそうとしている・・・将来はかなり有能なリーダーになるかもしれない。だが、そんな子供たちの将来のためには今は心を鬼にして追い返さなければならないのだ!もう一押しのために、ベルべナが子供たちの前に姿を現す。
「不貞な小僧め・・・耳障りな音を響かせ・・・眼にいれるだけで腹が立つ・・・」
 それっぽい口上とともにゆっくりと子供たちに姿をさらすベルベナ。もともと竜派のドラゴニアンの彼は少し仮装すればサムライエンパイヤの子供たちにとっては十分な化け物に見える。
「うううう、うるさい!そそそ、そんな変装なんて!」
「誰が口を叩けと言ったこの小僧!!」
 恐怖にこらえ仲間の子供を鼓舞するために放ったガキ大将の啖呵を遮り、威圧とともに怒鳴るベルベナ。更にごくごく小規模のユーベルコードを発動し、地面を殺気で切り裂く。数人の子供たちが驚いて腰を抜かす。
「蛇神様の膝元にあるぞ…人の子ごときが立ち入ることのできる領域ではあらぬ…立ち去れ!」
 ベルベナは再び威圧し子供たちは更におびえる。
「おおおお、おおまえらなんて、、、こわくくく、ななないいんだからなああ!」
 ガキ大将ももう半狂乱になり、目に涙をいっぱいに溜めながら、それでも意地を張る。
 ・・・ずる…ずる・・・
 子供たちの背後に忍び寄る、何かを引きずるような音。それはだんだんと近づいてきて…子供のうちの一人が振り返り。
「ぎぃぃあああああああああ!!!」
 この世の終わりを見たかのような絶叫を上げた。
「おうおう、これはこれは肝が甘そうな小童どもであるなぁ?」
 蛇神…いや、菘が叫ぶ子供をつかみ上げニヤリとする。
「そそそそ、そいつを…はなせぇ!」
 リーダーとしての責任が恐怖を打ち消したのかガキ大将は菘に挑んでかかるが、相手は猟兵。菘は易々とガキ大将をに蛇の胴を絡め捉える。
「いやさ、ここまで活きが良いのはもっと楽しめようか?いっそ丸呑みが美味いかのう?」
 と、ニンマリと笑みを浮かべながらガキ大将に向け口を開く、菘。菘の口の犬歯がきらりと光り、眼に見えてわかるほど青くなるガキ大将。そして、ペロリと菘がガキ大将の頬をなめると、ガキ大将は奮闘虚しく、滝のような涙を流しながら気絶したしまった。
 ガキ大将を失った子供たちは恐怖のどん底に突き落とされ、蜘蛛の子散らすように逃げ出すが。
「え、壁?」
 訳も分からず走り出し、屋敷の方向へかけた子供が壁のような何かに激突してしまう。
「かかか、かべじゃないよ…これ…」
「ぬりかべだぁぁぁぁあ!!!」
 涙で顔中をぐちゃぐちゃにし屋敷の無い方に駆け逃げる子供たち。
「『お化け』がいた、と子供が言えば、そうそう信じる大人もいないだろう。ひと段落と言ったところか」
 ぬりかべ、いや。クリューラが形態を黒豹の姿に戻しながら子供たちを見送る。
「何というか…子供たちを守るためなのはわかるんですが…」
 怪鳥の演技をやめた黒羽がうなだれてため息をつく。人のいい黒羽だ、子供たちが自分をみて絶叫し逃げ出されれば、多少、傷つく。
「不埒物になりきるのなら自信がありました。要は猟兵になる前の頃の私のつもりでやれば完璧でした・・・言ってて悲しくなってきましたが…」
 と、同じく傷心気味のベルベナ。クリューラは任務だと割り切っている様子でどこ吹く風。ベルベナと黒羽は似た様な心情同士感じあったのか視線を合わせ、ため息をつく。
「む!子供が気絶してしまってる…また、ガチ過ぎたのか!?ぐわぁああ!これも封印かぁ!?」
 ガキ大将を抱えながらも悶える菘の嘆きなど、他の猟兵にとって知ったことではなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『妖狐忍』

POW   :    魅了の術
【全身】から【魅了の術】を放ち、【幻惑】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    小刀一閃
【小刀】が命中した対象を切断する。
WIZ   :    狐火
レベル×1個の【狐火】の炎を放つ。全て個別に操作でき、複数合体で強化でき、延焼分も含めて任意に消せる。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 子供たちを無事に追い払った猟兵たちはいよいよ、オブリビオンの住み着いた屋敷へと足を踏み入れる。と、
「こちらは与太郎様のお屋敷、猟兵の皆さんにはおかえり願います」
 わずかな風切り音とともに女の妖狐が猟兵たちの前に姿を現す。与太郎が眷属としている、妖狐忍の一体だろう。気配を探れば、目の前に立つ妖狐忍以外にも数人の気配が感じ取れる。警戒し、いつでも臨戦態勢を取れるように身構えているのだろう。
「与太郎様は寛容なお方です。もし、立ち去るのならば、危害は加えないと仰っています」
 と、妖狐忍は猟兵たちに提案する。だが、与太郎がただ屋敷に籠り遊び惚けているだけだと言ってもオブリビオンである事実は変わらない。一度骸の海に没した過去は、現在の世界に存在してはならない存在なのだ。
「・・・引く気はない、ようですね」
 妖狐忍も猟兵たちの気配を察し小刀を抜き放った。
御形・菘
お主らの考えや流儀は知らんが、志が低い奴に仕えるのも同罪よ!
同族だからといって妾は一切容赦はせんぞ?(妖狐もキマイラだと勘違いしてる)
そしてお主ら、ビジュアル的にかなり良い素材ではないか
はーっはっはっは! 精々派手にボコられて、配信動画で高評価を貰うが良い!

相手がどう来ようが関係ない! 妾の戦い方に小細工は不要よ
ブラッド・ガイストで邪神のオーラ(凌源貪夢)を強化! 一番乗りで突っ込むぞ
捨て身の一撃に存在感、先制攻撃、殺気に恐怖を与えるを乗せて、さあこれが無視できるとでも?
撮れ高ばっちり、邪神たる妾の一撃、食らって地に伏せるが良い!

反撃は根性で耐えてみせよう
皆の衆は(切実に)フォローよろしく!


黒羽・鴉
やれやれ、ぐうたら男のどこが良いのやら(肩竦め)
こちらにも引けぬ事情と言うものがありましてね。
互いに引けぬとあらば……退いてもらうまで。

【鴉メイン】
一対多数で囲まれぬよう、屋敷の壁や柱などを利用して位置取りに気を付けつつ確実に1人づつ相対していくように心掛ける。
禍ツ風では剣刃一閃。
鉄塊剣は巨大さを活かし盾代わりに使ったりブン回して凪ぎ払うようにして攻撃。
小刀で傷付けられるのは寧ろ好都合。
ブレイズフレイムで傷から噴出する炎で攻撃。相手の不意を突けたら尚良し。

…小手先の技で俺を止められると思うなよ。


(アレンジアドリブ/他キャラとの絡み歓迎)


クリューラ・センティファ
交戦の必要有りと判断。戦力を行使する。

待機させておいたバイクを無線で召還、搭乗。踏破力、小回りを上げる為四足獣形態に変形。自身は不定形型になりコクピットと一体化。

包囲されない様、【騎乗】【見切り】で敵との距離を保ちつつ砲撃戦。
多弾頭ミサイルで【一斉発射】【範囲攻撃】、複数の敵を狙う。【誘導弾】でミサイルに戦場を縦横無尽に飛び回らせ、更に着弾のタイミングをずらす事で排煙と爆風で【目潰し】、敵を撹乱。

【2回攻撃】で同時に【可変速熱線砲】。連射速度を重視したモードでミサイルに耐えた敵を連続高速射撃。【暗視】【スナイパー】使用。

我は静かに敵を倒す術を持っていない。人が集まる前に全力で終わらせる。


ベルベナ・ラウンドディー
荒るる家の 潜む狐に 意気はなし
なれど末々 免れぬ道

貴方達はどう思おうがどのみち戦うのみです
それに「猟兵の皆さん」…と身分が割れたなら猶更
背を見せ刺されたらたまりませんしね!


●方針:戦力分断

【情報収集】
味方を捉えぬよう遠方の位置を狙いますか
…あるいは奥まで突っ込むか…
味方の距離感覚が決まってから私も動くとしましょう

【気合い・ダッシュ・串刺し・吹き飛ばし】
【逆星語り】を使用
有効範囲内に多くを捉え、吹き飛ばすことで戦陣の攪乱分断を狙う
…振りかぶりがないだけ屋内戦に誂え向きな刺突に適するのが直刀です
小刀にせよ忍術にせよ叩き落します
【ダッシュ・逃げ足】
敵の被包囲の前に離脱する。要は一撃離脱です



 小刀を抜き放ち身構える妖狐忍に、対しても、菘の態度が変化することはなかった。
「お主らの考えや流儀は知らんが、志が低い奴に仕えるのも同罪よ!」
 と、芝居っ気をふんだんに盛り込んだ前口上を叫びながらも考えるのはいつも動画のこと。
(見れば忍たち、ビジュアル的にかなり良い素材ではないか。はーっはっはっは!精々派手にボコられて、配信動画で高評価を貰うが良い!)
 などと頭の中ではどうやって戦ったら妖狐忍たちとの戦闘を華やかなものにできるかと考える。仲間の猟兵は菘が妖狐たちに大見栄を切っている間に戦闘の態勢を整え始める。
「交戦の必要有りと判断。戦力を行使する」
 クリューラが事務的な口調で猟兵たちに注意を促し、自分自身の宇宙バイクと通信を開始する。まもなく、彼女の傍らにエンジン音を響かせながら宇宙バイクが停止する。
「予知の内容じゃ、与太郎とかいうのは一日中引きこもってるようなやつなんだろ?やれやれ、そんなぐうたら男のどこが良いのやら」
 淡々と戦闘態勢を整えるクリューラの横で黒羽が肩を竦め、呆れたように溜息をつく。
「『荒るる家の 潜む狐に 意気はなし なれど末々 免れぬ道』
貴方達はどう思おうがどのみち戦うのみです」
 ベルべナがググッと身を縮め、前傾になる。朗々と語る口調に似遣わず、ずいぶん野性的な構えだ。
「それに「猟兵の皆さん」…と身分が割れたなら猶更、背を見せ刺されたらたまりませんしね!」
 ベルベナが駆けだし、妖狐忍との戦闘を開始する。
「と、まぁ、こちらにも引けぬ事情と言うものがありましてね。互いに引けぬとあらば…」
 駆けだしたベルベナの背で、黒羽の雰囲気が変わる。
「…退いてもらうまで」
 カラスのヒーローマスク、鴉が戦闘に加わった。

「妾の戦い方に小細工は不要よ!」
 入り乱れる猟兵と妖狐忍の戦闘の中で、高らかに宣言するのは菘。戦場のど真ん中で宣言する様子はよく言えば創作物上の英傑あるいは魔王の様、悪くいえば、ただただ目立つやかましい的だ。だが、なぜ妖狐忍たちが隙だらけの菘を攻撃しないのか。一重に、菘に構っている暇がないだけだ。
「……ファイア」
 クリューラが抑揚のない声色で宇宙バイクから熱線を放射する。ブラックタールの特徴を最大限生かし、取り付くように騎乗したクリューラの乗る宇宙バイクは一見無人のような外見で、その実クリューラの精密な操作によって弾速の異なる複数の熱線を放ち、妖狐忍たちの動きを阻害する。
「厄介な!」
 クリューラに動きを阻まれ、思うように動けない妖狐忍達が苛立ちをあらわにし、唾を吐き捨てる。妖狐忍たちの何人かが密集し素早く手で印を刻み始める。何か術を使おうとしているのは明白の動きだった。
「させるかよ」
 術を放とうとする妖狐忍たちに、ベルベナが直剣を携え突撃
「突っ込んでくるとは愚かな!」
 妖狐忍たちは密集状態から一気に散開しベルベナを包囲しようと動く。大げさに印を結んでいたのは誘い込むための罠!だが、ベルベナは止まらない。
「逃げんなよ…心中物だぜ」
 最小の動きで最大の威力を発揮する直剣の剣技、それが刺突。十分な殺傷能力を保つためには高い技量が必要とされるが、極めた者の刺突は一撃で致命傷を相手に与えるという。その刺突がベルベナから散開する妖狐忍たちに向け、放たれる。
「なんという、速さ…!?」
 目の前で殺意のこもった刺突を受た仲間が絶命したのを目の当たりにした妖狐忍が驚愕に目見開く。ベルベナが放った刺突は一撃ではない。高速で突き技の乱れ打ちを放つベルベナのユーベルコード。『逆星語り』と名付けられた、必殺の剣技だ。
「俺を忘れてねぇか?」
 驚き、一瞬だが硬直した妖狐忍の背後に黒い影が近づき、すれ違いざまに妖狐忍の首を刎ねる。表情を変えずに黒い影は妖狐忍のもとから離れて次の標的に。
「こ、降参するわ!」
 黒い影、鴉の視界に入った一匹の妖狐忍が武器を捨て鴉に命請いを始める。その妖狐忍は武器尾だけでなく、自身を守る、防具や忍び装束をも緩め、鴉に訴える。
「ねぇ…私のこと好きにしていいから…命だけは…」
 地面にへたり込み、胸元を強調するように服を緩める妖狐忍。美しい種族、妖狐の魅惑的な肢体を惜しげもなく披露し鴉の気を引こうとする妖狐忍。そんな妖狐忍を鴉は鼻で笑って近づいた。
「もらった!」
 と、鴉の背後から飛び出したのは別妖狐忍。小刀を振るって鴉の背を袈裟懸けに切りつけ大きな傷を作る。ヘタリこんだ妖狐忍もそれに合わせて立ち上がり地面に捨てていた小刀を拾い上げ鴉へ迫る。
「所詮は男!下品な欲に抗えぬ。我ら妖狐の魅了の術に嵌る腑抜けよ!まずは一人!」
 二人の妖狐忍が鴉に小刀を持って迫るが。鴉の表情は読めない。
「…小手先の技で俺を止められると思うなよ」
 鴉がぼそりとつぶやいたのは果たして妖狐忍達の耳に届いたのだろうか。
「なんだ!?ぎゃぁああ!」
「熱い!熱いぃぃいい!?」
 鴉の背の怪我から突如炎が噴き出す。一部の猟兵には、身体の怪我から地獄の炎と呼ばれる紅蓮の業火を噴き出す技を持ったものがいる。ブレイズキャリバーと呼ばれる炎の戦士、鴉もその一人だった。炎の巻かれ悲鳴を上げる妖狐忍達をちらりと見、もう助からないことを確認した鴉に表情はなかった。

 菘が戦場のど真ん中で高らかに笑う。おぞましい菘の外見、更に戦場で放たれる猟兵たちの技を背景にした菘はまさに蛇の邪神。
「影に潜むことしか能のない蛆虫どもめ!邪神たる妾の一撃、食らって地に伏せるが良い!」 
 それっぽいな、と思いついたセリフを口にしながら菘は大仰な構えを取り右腕突き上げる。漆黒の邪気が右腕のゆっくりと憑りつき、浸食してゆく。
「くっ、このままでやられっぱなしでいられるものか…一矢報いてやる!」
 妖狐忍の数人が菘へ突撃。ベルベナが刺突によって一人串刺し、鴉が地獄の炎によって一人を火だるまに変えるがそれでも捨て身で菘へと突撃する妖狐忍達。
「せめてお主は道ずれだぁ!」
 小刀を収め、必殺の気合を込める妖狐忍達、居合の構えだ。
「…ファイア」
 冷たい、機械的な声とともに高速の熱線が妖狐たちに降り注いだ。 クリューラが放ったものだ。妖狐忍たちの行動の阻害に徹し、四方に放っていた熱線を最高速の弾速で菘に迫った妖狐忍たちに向け、放つ。それはまるで光の檻の様に妖狐忍達を襲い、動きを止める。
「ぁあああああ!腕がぁ!」
 先頭を走っていた妖狐忍の絶叫が戦場に響く。クリューラの熱線によって腕が焼き飛ばされた様子。先を失った右肩を抑えもがく。
「皆の衆、フォロー感謝するぞ」
 偉そうにゆっくりと感謝を口にする菘。妖狐忍達が捨て身で突撃してきたときは内心で焦りを感じていたのだが、普段から動画映えを考える菘はそれを感じさせない大仰な口調で力が十分にたまった右腕を振るう。
「さぁ!恐怖し、妾の不興を買った罪をその命をもって償え!」
 仲間の猟兵たちは気配を察知してすでに退避している。そのことだけ確認した菘は右腕の邪気を一気に解き放つ。それは全てを飲み込む凌源貪夢。菘の血液を代償とし、その恐るべき殺戮捕食の邪気は菘に迫っていた妖狐忍を断末魔とともに飲み込んだ。
「邪神たる妾の前ではすべてが平等であることを知れ!」
 ふん、と鼻を鳴らしどや顔を決める菘。なかなかの撮れ高に満足気味ににんまりと笑うのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

上泉・信久
POW
こっちの者達が猟兵ということは、あちらは敵ということか
「やあ、俺も混ぜてはくれまいか。流れ者のジジイだ」
腰に帯刀している『無窮村正』に手をかけて近づいていく

【殺気+見切り】で覇気を放ち、妖狐忍を牽制する
それでも近づいてくる狐が間合いに入ると『無窮ノ型 阿修羅斬』の命中重視で居合斬りをする【属性攻撃+残像】
「剣術で負けるわけにはいかんのでな」

複数を同時に相手するなら抜刀し
【なぎ払い+武器落とし】で自分の領域を維持する

すでに瀕死であろうに、手加減も慈悲もなし
魅了の術は【見切り】で幻惑を見破る
「ジジイを誘惑しても何もでないぞ」

トドメはきちんと行う
敵とはいえ、命を奪う
「すまぬな……」



 大きな打撃を受けてもなお、妖狐忍たちは戦闘を止めようとはしない。残った者たちで態勢を立て直そうとするのだが、
「やあ、俺も混ぜてはくれまいか。流れ者のジジイだ」
 と、飄々とした態度で妖狐忍たちに近づく男が一人。腰に一本の刀を携えるその男は、ジジイと自称する割には見た目は若く、髪も黒い。この男、ヤドリガミの上泉・信久(一振一生・f14443)という猟兵であり、見た目反した長い時を生き、ジジイと自称する。
「ちっ!新手か!」
 と、信久の存在を確認した妖狐忍の一体が小刀を抜き、切りかかろうと手を腰に伸ばす。だが、それよりも早く信久は動く。
「剣術で負けるわけにはいかんのでな」
 小刀を抜こうとした妖狐忍は信久の一撃により腕を斬りつけられ、取り落とす。
「つ、強い…ね、ねぇ…おにぃさん・・・降参するわ…」
 と、不利を悟ったのかその妖狐忍は傷ついた腕を抑えるようにしつつ、自分の豊満な胸元を強調するような態勢になる。
「お兄さんではなく、ジジイだ。ジジイを誘惑しても何もでないぞ」
 と、信久はクルリとその妖狐忍から視線を外し誘惑を防ぐとそのまま、後方に迫っていた妖狐忍へ自身の刀を突き立てる。誘惑している間に背後から襲うつもりだったのだろうが、信久は完全に見切っていた。
(瀕死であろうと、手加減も慈悲もなし、か)
 と、妖狐忍から刀を抜き放ち、返す勢いで首を刎ね、先ほど腕を斬りつけた妖狐忍に向けその体を投げつける。
「ひぃ!」
 同族の死体を投げつけられ、本能的に一瞬身をこわばらせた妖狐忍の視界が死体で埋まる。ずぶり、とくぐもった音がその死体からして直後に妖狐忍の腹部に焼け付くような痛みが走る。
「・・・すまんな」
 と、死体を陰にし妖狐忍を突いた信久は短く謝る。敵とは言え、命を奪う行為であることには変わりない。そのことを、信久は謝罪するのだ。せめてもの手向けのつもりなのか、信久は二体の妖狐忍の身体を貫通したままの自身の刀を抜き、速やかに、まだ命がある方の妖狐忍の首を斬り飛ばした。

成功 🔵​🔵​🔴​

クリューラ・センティファ
残敵は後少し。長引かせると本命に逃げられるかもしれない。一掃する。

【ゴッドスピードライド】使用。バイクを四足獣型に変形させ、機動力を上げる。
残った忍達の間を駆け回り、マテリアルランチャーで牽制射撃しながら、引き付けて誘導。隠れている敵も誘きだしていく。
同時に敵達全員の位置を確認しロックオン。
敵全てを射線内に納めたら、多弾頭ミサイルを【一斉発射】。【誘導弾】【スナイパー】で全員を確実に狙う。
「ロックオン……ファイア!」
その後は、討ち漏らしの無い様、生き残った敵をマテリアルランチャーで追撃。隠れている敵が残っていないかも確認。
「後は本命のみ。突入する。」



大多数を倒された妖狐忍たちだが、かといって戦意が失われているわけでもない。むしろ強敵を前にし一層身を引き締めているようにさえ見えるほどだ。
 と、後方で援護射撃に徹していたクリューラの取り付いていた宇宙バイクが、大きな音を立て妖狐忍たちの集団目がけて突進する。妖狐忍たちは素早い動きで駆けだし、転げながらクリューラと宇宙バイクの突進の衝撃を躱し、いなす。
「残敵は後少し。長引かせると本命に逃げられるかもしれない。一掃する」
 ぼそり、クリューラの呟きは誰にも聞こえない。クリューラの意思のままに宇宙バイクはその姿を変形し始める。タイヤが二つに割れ、車輪の近くの部品たちが駆動し、四本の獣の脚のように。関節が生じ、よりしなやかな動きを可能とする。
「鉄の獣か!取り囲め!」 
 妖狐忍が抜刀しクリューラの宇宙バイクを取り囲むように陣形を取り始め、クリューラがバイクを動かし、その包囲を完成させまいと駆け始める。と、そのうち宇宙バイクの一部に黒いクリューラのタールの一部が染み出すように溜まりを形成し、にゅ、と何かが突き出す。
「・・・射撃…開始!」
 と、クリューラの声が宇宙バイクから聞こえたと思うと突き出した何か、マテリアルランチャーの銃口から砲弾が飛び出す。それは屋敷の壁を突き破り、不意打ちを狙った妖狐忍ごと打ち抜く。
「くっ・・・なんてでたらめな…一斉に仕掛ける!」
 妖狐忍たちはクリューラの砲撃の威力を目の当たりにし、長期戦は不利と判断した。隠れていた妖狐忍たちも飛び出してクリューラと宇宙バイクにとびかかる。しかし、そのような状況になってなんと、クリューラは宇宙バイクを停止させた。宇宙バイクの上方に再びクリューラのタールの溜まりが生じる。
「ロックオン……ファイア!」
 タールの溜まりから突き出たのは多弾頭ミサイルランチャー。飛び込んでくる妖狐忍たちを余すことなく捉えたミサイルは射出され、弾頭が分裂し飛び込んでゆく。妖狐忍たちは必死に身を翻し躱そうと試みるが接近しすぎていた。一人一人、確実にミサイルの餌食になってゆく。
「後は本命のみ。突入する」
 ミサイルの爆炎の中、宇宙バイクに腰かけるように人型に戻ったクリューラが猟兵たちの勝利を宣言した。

大成功 🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『遊び人の与太郎』

POW   :    酒狂
【酩酊状態】に変化し、超攻撃力と超耐久力を得る。ただし理性を失い、速く動く物を無差別攻撃し続ける。
SPD   :    博徒
【賽を二つ振って出た目】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【出目×100枚の一文銭を降り注がせること】で攻撃する。
WIZ   :    女衒
【絶世の美女】が現れ、協力してくれる。それは、自身からレベルの二乗m半径の範囲を移動できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠上崎・真鶴です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 妖狐忍たちを撃退した猟兵たちの下に、カリッ、カリッと二つの賽を手でこすり合わせ鳴らしながら一人の男が現れる。
「けひひ、ほうら言ったであろう、猟兵たちが勝つとな、けひひ」
 下品な笑い声で男、与太郎は傍らに立つ美女に話す。
「猟兵とは、謂わば俺らの天敵よ・・・勝ち目が高いのは猟兵だろうて…けひひ」
 うすら笑い浮かべ、与太郎は猟兵たちの前に現れて胡坐をかく。空いた盃を数個並べて、自分の分を一つ取り、美女に突き出し酒を注がせる。
「けひひ、賭けは引き際が肝心・・・俺が戦ったとて猟兵にはかなわんだろうよ…俺だったら猟兵に賭けるからな、けひひ」
 などと口にし、酒をあおる与太郎。酒を飲みほしたあと、猟兵たちを見据えて、こう言い放った。
「だが、最後に勝負と行こうや・・・。賽を投げ合って高い方が勝ち。勝てば俺を攻撃して、俺が勝ったらそいつは大人しく帰る。乗るか反るかはあんたら次第だが、俺は賭け事には正直な性分で通ってるつもりでね、そういう奴が好きだ。さぁて、どうするね?けひひ」
 無防備な与太郎が、こともあろうに猟兵に賭け勝負を持ち掛ける。勝負に乗るのも、無視して攻撃するのも猟兵たちに委ねられた。

 ニヤリ、と与太郎は笑う。
上泉・信久
POW
与太郎殿は好い趣味をしているな
お主の願望、わからなくもない

賽の件は只の余興であれば、お受けしよう
首魁を討伐する旨は変わらぬよ
だが、無抵抗の相手を斬るのは、俺の道理に反する

賽の目で負ければ先手をくれてやろう
俺に当てれたらよいな
【見切り】と【残像】をもって回避行動をとる

勝ったならば、俺がお主を斬る
勝った瞬間【見切り】【属性攻撃】の『無窮ノ型 阿修羅斬』命中重視
狙うは賽を振った腕

警戒は怠らぬ
何かあればすぐに動こう
酩酊状態には攻撃力重視で攻撃する

八百長をしても咎めはせん
だが、その際は『無窮ノ型 阿修羅斬』の攻撃回数重視で傷を大量につけて痛みを与えよう
その痛みを持って地獄へ行ってくるといい


ベルベナ・ラウンドディー
では“私は゛賭けに乗りましょう
でも賭博中に私以外の猟兵から首を飛ばされても知りませんよ?
…な?V‐RAXX
(音声入力:終わったら突撃しろの意)


美女を此方側に引き込みます
そこの男と違って猟兵を知らぬのようなら民間人でしょうし、危険です
持参の変装道具には女性に見合う品もありますし
【アート・早着替え】の技能で女性を着飾り、男を見せて【誘惑】する算段です
勿論、他猟兵の準備を整える【時間稼ぎ】の意図も兼ねます
ただ遊んでたらキケさんに怒られますし、これくらいはしないと。
…女性への下心はありません!(キリッ


賽の目の判定次第で殴るか帰るかです
…負けたら大人しく帰りますが愛車はやる気満々みたいですよ?(他人事 


御形・菘
なるほど、ならば賽の目に委ねるとしようか
……などと言うと思ったか!(賽子を握り潰す)
妾は誇り高き邪神よ、賭け事に自ら乗ったなら、出目の結果は必ず守る!
だがそもそも此度の目的はお主をボコること! お主の口車なんぞに乗る気は無いわ!
(というか、そもそもこれで博打に負けて本当に帰りましたとか、反故にして攻撃したとか、動画構成的に即却下に決まっておろう……)

さあ供ごと、屋敷ごと、すべてまとめて夢幻の如く砕け散るが良い!
食らえ蛇神の一撃! 楽土裁断!
続けて即座に存在感を出し、殺気を全開に
さて妾から目を離して大丈夫か? 隙あらばガンガンぶち込むぞ?
皆の衆には、今のうちに良い一撃を入れてもらいたいのう


黒羽・鴉
他の人が賭けに乗る事は特に止めはしないけれど、自分が賭け勝負に参加するつもりは全くない。

お前のお遊びに付き合う気もないし好かれたいとも思わんな。


博徒は鉄塊剣で防御。
女衒相手には【残像】使いつつ【ブレイズフレイム】で相対。
酒狂の時は自身は不用意に動かず相手を翻弄させ、他の者が攻撃し易くする為の【金烏】を複数操作。場合によっては合体強化させ攻撃。
隙あらば一気に距離を詰め【剣刃一閃】

…ただ怠惰に過ごすだけなら骸の海で寝てろ。


田抜・ユウナ
「なんだか、面白そうなことやってるのね」
通りすがりだけど、ひとつ遊ばせてもらおうじゃないの。

ちょっと趣向の違う遊び、丁半博打を挑む。
ツボ振りは私。
賽を二つ、ツボに放り込むや《早業》で伏せると、【賢者の影】使用。
問いかけの内容はシンプル。「……丁か半か?」
二つの賽を振って、出た目の和が偶数なら「丁」、奇数なら「半」。どっちか当てろってこと。
相手が答えたら、「勝負!」とツボを開けて出目を確認。
外せばダメージ。当てたなら……(アドリブ歓迎です)

「ってか、素直に乗ってどうすんのよ」
いとも簡単に命を賭ける相手に呆れ気味。



 賽の目の出目勝負を持ち掛け、胡坐をかいて頬杖を突く与太郎。ニタリと口元をゆがめて猟兵たちの答えを待っている様子。
「では、"私は"賭けに乗りましょう」
 ベルベナが一歩前に歩み出せば、それに合わせ、信久と菘も歩みを進める。
「けひひ、三人か、そこの黒いお前さんは乗らんのか?」
 一人、前に出ることなく壁の寄りかかった鴉に与太郎は声をかけるが、
「他の人が賭けに乗る事は特に止めはしないけれど、自分が賭け勝負に参加するつもりは全くない。お前のお遊びに付き合う気もないし好かれたいとも思わんな」
 冷めた答えが鴉から返る。肩を竦めて、与太郎は前に出た三人に空いた盃を差しだし、座るように促す。三人が指示通りに座ったところで、与太郎の隣にいた美女が足音を殺し、微かな衣擦れの音を立てながら酌をして回る。瞬く間に三人の猟兵の前の盃には酒が満たされる。猟兵の誰一人その酒に手を出そうとしなかったが。与太郎は二つの賽を両者の間に置き、一つを取る。
「けひひ、まずはだれが相手だ?」
 と、笑う与太郎に対し信久がすっと手を上げる。
「与太郎殿は好い趣味をしているな」
 置かれたもう一つの賽を拾いながら信久はそんなことを口にする。
「けひひ、これが『良い趣味』?そんなこと言われたのは、骸の海に溺れる前から数えても一度もねぇさ」
「お主の願望、わからなくもない。と、そういうだけだ」
 僅かに言葉を交わし両者同時に賽を振る。立方体の賽の六つの面が転がり、瞬きの間に停止する。与太郎の目は2、信久の目は…
「けひひ、良い目だ…」
 血の弧をひき、与太郎の腕が二つに割かれる。部屋の壁に赤いしぶきが飛び、模様を作り出す。
「無窮の居合剣術。明鏡止水の理を超え、刹那の閃を成す」
 刀を抜き放ち、片膝を立てた姿勢で動きを止めた信久がいた。刀の刃には血がついてはいないが、どう見ても与太郎の腕を割いたのは信久。血糊を吹き飛ばすほどの刀速。まさに、果てない無窮の居合。
「だが、与太郎殿、何故防がない?」
 信久は斬った相手を睨む。与太郎自身は腕を斬られた痛みもあるだろうに、顔はニヤニヤと笑みを浮かべて言う。
「俺が賭けに負けた、理由はただそれだけさ。けひひ」
「俺の賽の目は、1で止まっているが?」
 信久の言う通り、彼の足元に転がっている賽は1の目を上に向けて止まっている。それならば勝者は与太郎のはずだ。
「冗談をいっちゃぁいけねぇ。それはあんたが斬った勢いで転んだだけだろうが。あんたの目は4だったよ、けひひ。あんたにはそれが見えてたんだろ?刀使い。良い目だ…」
 事実、与太郎が正しい。本来の信久の出目は4。研ぎ澄まされた反射神経で、賽が止まった瞬間に信久が判断し居合を放った。その時に着いた足がわずかに賽を揺らして出目が変わったに過ぎない。
「・・・やめだ。賽の件は只の余興であれば、お受けしようと思ったが。これは度が過ぎる。首魁を討伐する旨は変わらぬよ。だが、無抵抗の相手を斬るのは、俺の道理に反する」
 と、信久は立ち上がり与太郎から離れ鴉の隣に並ぶ。
「けひひ、連れねぇな・・・」
 言葉とは逆に、にやけた顔で与太郎が次の相手に視線を向ける。
「次はあんたか、竜人の…」
「ベルベナ・ラウンドディーです。よろしくお願いします」
 と、丁寧に名乗ったベルベナに与太郎もよろしくと礼を返す。
「なんだか、面白そうなことやってるのね」
 その時、遅れて与太郎と猟兵たちがいる部屋にやってきたのは田抜・ユウナ(狸っていうな・f05049)。黒い髪を後ろに束ねたエルフの少女だ。
「くだらない、ただの遊びだ」
 入ってきて興味深々な様子のユウナに一番近くにいた鴉が答える。
「ふ~ん…」
 薄い反応をユウナは返す。鴉は折角教えたのに微妙な反応を返され、ほんの少し顔をゆがめた。
 さて、賭け事に興じた猟兵たちと与太郎は、ユウナの登場に気を留めない。先ほど信久の時と同じように、ベルベナと与太郎はお互いに賽を手に取り賭けの準備に入る。
「所で、そちらの美しい女性はどちら様なのでしょうか」
 与太郎のそばに控えた美女にベルベナは視線を送り、問いかけると与太郎は方眉を吊り上げて口笛を噴く。
「こいつが気に入りで?ベルベナさん。安く売ってやってもいいさ。こいつは大人しいし従順だ。それに今じゃ、何人売り払っても骸の海から連れて来放題、けひひ」
 と、調子をよくした与太郎が饒舌に語る横で、美女は三つ指ついて深く頭を下げる。見惚れるほどの美しい乙女だが、与太郎の語りが正しければその美女もオブリビオンに分類される者なのだろう。
「なるほど、美しい女性にはふさわしい装いがあると思い、いくつか考えていたのですが…敵とあっては致し方ありません。賭け事に興じているとは言え、馴れ合いは不要ですからね」
 ベルベナが少し残念そうにため息をこぼして、与太郎に視線を戻す。両者は眼が合うと無言で賽を投じる。出目はどちらも3。
「けひひ、分けだな。どうだ?もう一度振るか?」
 と、与太郎が再戦を提案するがベルベナはそれを断る。
「いいえ、長引いても後に控える菘さんに悪いですし。私はここで引きますよ」
 ベルベナはゆっくりと立ち上がり与太郎に背を向ける。とそこで、思い出したように顔だけ振り返る。
「ああ、”私は”降りましたが…愛車はやる気満々みたいですよ?」
 と、爆音と共に与太郎に向け大きな影が突進する。ベルベナの所有する宇宙バイク『V‐RAXX』がベルベナのいなくなった所を狙って猛スピードで突っ込んで来たのだ。ベルベナの宇宙バイクは持ち主が言葉の端端に散りばめた、意をしっかりと汲み取り忠実に指令をこなした。ベルベナの指示、それは賭けがいかなる結果であっても与太郎を攻撃すること。宇宙バイクはいわば巨大な金属の塊、その突進を受けた与太郎もタダでは済まないだろう、とベルベナは踏んでいた。
「けひひ、こいつはこいつは」
 だが、現実は違った。宇宙バイクの突撃は与太郎をかすめる程度に終わり、ダメージも僅かだ。だが、代わりに与太郎の前には大きな血だまりができ、それが車輪の後に向けて伸びる。そして、与太郎の隣にいた美女がその姿を消した。
「けひひ、驚いた。だけど、酒がこの程度の痛みは忘れさせてくれるな…けひひ、侍女が有能で助かったわ」
「てめぇ…この外道!」
 と、怒りのあまり口が悪くなるベルベナ。怒気を孕む殺気を与太郎に飛ばす。オブリビオンとはいえ、配下のそれも尽くしていた女性が死んだ様すら笑う姿は、ベルベナには許せるものではなかった。飛ばしたベルベナの殺気は現実に影響をもたらす。実体のない刃が与太郎を襲う。与太郎に少なくはない傷が生まれるが、当の本人はどこ吹く風で酒を煽る。まるでベルベナが怒る様子すら楽しんでいるかのようだ。
「止すのだベルベナ!」
 と、ベルベナを止めたのは何と猟兵である菘。
「誇り高くあらんとするならば、賭け事に乗ったのならば、賽の目に委ねよ!」
 とベルベナに怒鳴る菘だが、内心では別のことに思考を回す。もちろんそれは彼女の作る動画のこと。
(博打の結果を反故にして攻撃したとか、動画構成的に即却下に決まっておろう…)
 ベルベナの突然の行動に危うく動画がお蔵入りになるところだった菘は、わずかに冷や汗をかきながらベルベナを止めたのだった。
「おにぃさん。あの女の人のこと気にかけてたもんね」
 と、ユウナが茶化して言えばベルベナは
「…女性への下心はありません!」
 少し語気を強めて言い返す。
「…けひひ、まぁ。ベルベナさんの言い分を聞くのは、も少し後にしよう。まだ、相手が残ってるからな。けひひ、さぁて最後の相手はあんただ、蛇の猟兵」
 与太郎が手渡した賽を奪い取るようにして菘は受け取ると、鼻で笑う。
「妾はただの猟兵ではない。妾は誇り高き邪神よ。ほれ、賽を振れ」
 と偉ぶって与太郎に振らせる。与太郎の賽の目は6、最高の値だ。
「おっと、けひひ、こいつは運が向いてきたな…」
 にやける与太郎に対し菘は余裕の笑みを崩さない。
「ふん、妾は賭け事に自ら乗ったなら、出目の結果は必ず守る!だがそもそも此度の目的はお主をボコること!お主の口車なんぞに乗る気は無いわ!」
 と、言って菘は賽を握った拳にありったけの力を込める。と、ばきんと何かが割れるような音がして、菘は手を開いた。コロコロと出てくるのは握りつぶされ、真っ二つに割れた賽。二つに割れたと言うことは、目の数は裏と表の両面、つまり7だ。
「邪神である妾が、自分の行動を賽の目に委ねる、などというとでも思ったか!寧ろ、賽の目が妾の意志に従うのだ!さあ供の骸ごと、屋敷ごと、すべてまとめて夢幻の如く砕け散るが良い!」
 びしりと指を与太郎に突き立てながら口上を述べた菘が、軽々と宙に飛び、その尾を振るう
「食らえ蛇神の一撃! 楽土裁断!蛇神の裁きの下に潰れて果てるが良い!」
 宣言通り、屋敷を薙ぎ払うように振るわれた菘の尾は、与太郎を強かに打ち、奥へとはじき飛ばす。与太郎は壁に激突し、ふらつく視界に目をこする。
「妾から目を離して大丈夫か? 隙あらばガンガンぶち込むぞ?」
 菘は気をよくしてさらに今度は尾を縦に、叩きつけるようにして追撃を加える。脳天からの一撃に、与太郎は地面にバウンドして血を吐く。
「踊れ」
 鴉が自身の身体から噴き出した炎を使い、燃える鳥を送りだして倒れた与太郎をに燃え上がらせる。衣服も焦げ、指先が炭になるまで焼いたところで鴉は自身の地獄の火の鳥を消さる。
「…ただ怠惰に過ごすだけなら骸の海で寝てろ」
 虫の息の与太郎はもう放置しても息絶えるだろう。それはだれの目にも見ても明らかだった。手足は焼け焦げ、胴は強烈な衝撃に変形している。猟兵たちはそんなぼろぼろの与太郎に背を向けて帰還し始めた。だが、
「けひひ…けひひ…賽を、割って、7か…」
 腕を斬られ、全身に切り傷を負い、強力な打撃を受け、炎に包まれて、もう命も幾ばくかだというのに。それでもなお、与太郎は笑っていた。
「・・・最後に、私とちょっと趣向の違う遊び、丁半博打をしようか?」
 途切れ途切れの言葉を発するのでやっとの与太郎のそばに座り、ユウナはそんな提案をする。
「けひひ…乗ったぜ…お前が勝てば、俺に、トドメを刺せ、俺が勝てば、お前は、何も言わずに、帰れ・・・けひひ…さっきと、変わらん…最後の、大博打だ…」
 丁半博打とは、二つの賽をツボにいれ、ツボ振りがツボを振り、相手がその中の目の合計が偶数か奇数かを賭ける遊びだ。与太郎は手足を失ったためツボは振れないため、ツボ振りはユウナだ。
「……丁か半か?」
 ユウナは問いかけるとともにユーベルコードを発動する。その名も『賢者の影』。質問に対し真実とは異なることを述べた者に罰を与える能力だ。何らかの力が発動したことを感じ取ったのか、与太郎はニヤリと笑みを浮かべ、
「丁」
 と、言い切った。
「勝負!」
 ユウナがツボを開ける。中の賽の目は1が二つ。丁だ。
「ああ、やっぱり、運は、俺に向いて、きていたな・・・けひひ…」
 かすれる声で与太郎が笑うのに、ユウナはあきれてため息をつく。
「ってか、素直に乗ってどうすんのよ・・・それに、賭けの内容だって『俺を助けろ』とか…」
「勝ったのは…俺だ…けひひ・・・負け犬は黙って帰りな…けひひ」
 と、与太郎が笑う。ユウナは絶命寸前のオブリビオンに『負け犬』と言われむっとするが、賭けに負けたのはユウナだ。言い返す言葉も見当たらず、しかめっ面で黙って立ち上がり踵を返す。
「けひひ…あんたらには…わからんだろうよ…骸の果て、享楽に溺れる…この、底知れない、命を賭ける…そんな、極上の、快楽は…まさに、この世の…ごく、らく…よ…け、ひひ…」
 不気味な笑い声を残し、それきり与太郎が言葉を発することはなかった。半壊した屋敷に横たわる愚かな遊び人、与太郎は再び骸の海の波に呑まれて消えた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月25日


挿絵イラスト