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_In_The_End

#アックス&ウィザーズ

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#アックス&ウィザーズ


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 きっかけはただ一つの事。
 今はどうしてこうなったかはわからない。

 一緒に戦った頃を思い出していた。
 大事な思い出だったはずなのに時間が経てばただの過去になってしまう。
 あんなに必死に頑張ったのに全部無駄になってしまった。

 俺を見ても、誰だか分からないだろうな。
 全てを失うには落ちるしかなかった。

 俺は何もかも内に閉じ込めてやっとここまでやってきた。
 でも結局はどうでもよくなってしまうんだ。

●it doesn't even matter.
「アックス&ウィザーズで一つの街が壊滅させられる事件を予知しました」
 スペースノイドのシャーマンであるデナーリスが、事件の概要を告げる。
 街の人口は少なく見積もっても千人は住んでいると思われる。
 デナーリスは手に持っている端末の画面を空中に表示する。北側を海に面した街を上空から映した映像だ。
「この街には、自らが編み出した技を武器に難度の高い依頼を幾つもこなしている二人組の冒険者が滞在していました」
 街の東西は平野。人の往来は多く、冒険者は依頼に事欠かないと思われた。
「二人は相棒かつ恋人関係で、充実した毎日だったでしょう。ですが、一年前、強力なモンスターとの戦いで、二人組の一人、アランさんが恋人をかばったせいで半年以上の間まともに歩けないほどの重傷を負ってしまいます」
 デナーリスは一度、ため息のような呼吸をしてから話を続ける。
「ですが、人の心は変わるのでしょう。かばわれた方は、アランさんが完治する頃には何の相談もせずに別の新しい恋人を作ってしまいます」
 上空からの映像は南に移動し、ジャングルを映し出す。
「このジャングルの中央付近に、かつて滅んだ古代帝国の遺跡があります。アランさんがここに行って何をしたかはわかりませんが、結果、一体のオブリビオンが出現しました」

「オブリビオンは自らの手勢を集めて街への侵攻を企んでいます。異常を察知した街の代表者は突如現れた魔物の討伐依頼を緊急で発行しました。ですが……」
 デナーリスがゆっくりと首を振る。集まった猟兵たちにも察しはついた。全滅した予知を見てしまっているのだと。
「皆さんにはこのオブリビオンを倒していただきたいのです」

 ジャングルは街から南にあり、まっすぐ行けば遺跡の近くまで到達できる。近くには古代帝国の壊れた道路があるので、それを見つければもう迷うことはないだろう。
「既に討伐隊は出発していますので、追いつくも追い抜くも、後をつけて道案内の代わりにするのも自由です。お任せします。ですが、街の依頼受諾者リストに皆さんは入っていないので合流はできないと考えてください」

 デナーリスは一枚の似顔絵を取り出す。琥珀色の瞳に金髪の優しそうな顔立ちの青年。
「この人がリックさん。二人組のもう一人の方です。剣士として一流の腕前を持っていますが、あのオブリビオンには敵わないでしょう。討伐隊に参加しています」

 デナーリスは手にした端末を閉じ、淡々とした調子で話しづつける。
「……アランさんを助けるのは不可能でしょう。私からお願いするのは古代帝国の遺跡にいるオブリビオンを消滅させること。それだけです」
 そして深々と頭を下げる。
「来るべき未来を守り、世界に生きる人々に取り戻せるかは皆さま次第です。どうかよろしくお願いいたします。」
 そう言って送り出すのだった。


神田愛里
 いらっしゃいませ。初めましての方もそうでない方もこんにちは、神田愛里と申します。
 今回は「アックス&ウィザーズ」でジャングルの奥にある遺跡に向かい、オブリビオンを倒す依頼となります。

 クリア条件はボス格のオブリビオンの撃破です。討伐隊に参加している一般人の生死は問われません。
 またシナリオ開始時点の状況ですでに、アランは生存する可能性がありません。

 ジャングル自体が敵の勢力圏になっているので、転移先は街の南門の先、ジャングルの手前になります。
 その他詳細はオープニングにて確認をお願い致します。
 それでは、皆様のご参加をお待ちしております!
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第1章 冒険 『ジャングルの迷宮』

POW   :    己の力を信じて前へと突き進む。地道な一歩が確実な成功へと繋がる。

SPD   :    木を倒して橋を作ったり、ツルからツルへと移動したり。周囲のものを利用する。

WIZ   :    鳥の声や獣の足跡、草木に小川、周囲の情報を集めて効率の良い道を探る。

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

ルビィ・リオネッタ
六道紫音(f01807)と行動
相棒で恋人…アタシ達みたい。と肩に乗ってシオンの横顔を見るわ

寂しさの感じ方に感情の揺れ動き…お互いの見ている物が見えなくなる
違う者同士が一緒に居るってそういう事だもの

こういう時アタシは考えこんじゃうけどシオンはどうなのかな

・探索
時々【空中戦】で空から先のルートを見るわ
大きな段差や崖は『操りの盾』で妖精の盾を複製して浮かせシオンの足場にするわね

【視力】と【聞き耳】で周囲を確認
討伐隊の後を追って【ダッシュ】

「じゃあ、シオンが大怪我したらアタシも隣でゆっくり休もうかしらね」

少し不安だったけど、いつもシオンの真っ直ぐな気持ちに引っ張られてる
それがアタシにとっては心地いいの


六道・紫音
相棒にして恋人のルビィ(f01944)と行動

その2人に本当は何があったのか、何を考えていたのか、それは分からない。
だが断言出来るのは、俺達は彼らとは違うというだけだ。
身も心も深く結ばれているだけではない、生きる意味そのものを相手に見出したのだから。
「戦う為に相棒な訳じゃないです、愛を交わす為に恋人な訳じゃない、俺はただルビィの隣にいる…それだけだ」

・探索
『第六感』と『見切り』を用いた《気配察知》にて先行した冒険者らやオブリビオンの気配を探り、ルビィの探索技術の補佐をしながら目標を追いかけよう。
邪魔な木々は『怪力』で一刀両断にするまで。
「俺はどちらの立場になってもお前から離れないからな…ルビィ」



 人の住まないジャングルだが、獣や虫は喧しく、色鮮やかな鳥や蝶が木々の間を行き交っていた。
 小さなフェアリーのルビィ・リオネッタも、遠目からであればその中の一羽に見えるだろう。
 ジャングルの乱雑な木々は視界を狭くする。よって彼女は空から適切なルートを探しているのだ。
「真っ直ぐ南に行けば良い筈なんだけど、この先は崖ね」

 前を塞ぐ大きな木が音を立てて横倒しになる。木を跨いでルビィの後を追う長躯の人間。
 六道・紫音はそうか、と答えて歩く。ルビィと紫音は種族を越えた相棒であり恋人である。
「待って、足場を出すから」
 ルビィは自分の持っている妖精の盾を複製すると、飛び石のように連ならせる。

 (相棒で恋人…アタシ達みたい。)
 ルビィは紫音の肩に乗ってアランとリックの二人の事と自分たちを照らし合わせていた。
 同じ種族でも、国家や人種、信教が異なれば長く関係を続けていくのは難しくなる。社会常識、生活環境、哲学。そういった人生の根幹を成す要素、もしくはファクターに対する視点が大きく違うからだ。
 ましてや別種族であれば、その難易度はさらに上がる。
 (寂しさの感じ方に感情の揺れ動き…お互いの見ている物が見えなくなる)
 木々の切れ間から真昼の太陽光が差し込む。
 見え方が違えば感じ方も当然変わってくる。太陽の色はと聞かれて"赤"と答える人たちもいれば、"黄色"と答える人たちもいる。もちろんどちらも誤っていない。
 違う者同士が一緒にいる難しさをルビィはよく承知していた。

「俺はどちらの立場になってもお前から離れないからな…ルビィ」
 シオンはどうなのかな、と不安げに彼の横顔を覗こうとしたその時、紫音がまるで考えている気持ちが伝わってたように返答する。
 嘘ではないのはすぐわかる。小さい妖精なら身を隠せるサイズとはいえ、足場にした盾は人間の大きさを考えるとやや小さい。
 もし盾が体の重さを支えられなければ崖下に落ちる。なのに紫音は一切の躊躇をせずゆっくりと盾を踏んでいく。その行動が彼女に対する信頼を明確に証明していた。
 
 紫音はルビィより明快に立場を判断し、あの二人に本当は何があったのか、何を考えていたのかを考慮にいれてはいない。
 身も心も深く結ばれているだけではない、生きる意味そのものを相手に見出した。
 感じ方が違っていても、見えているものや向かう先を同じにすればいい。
 お互いに気持ちがズレてしまったあの二人と自分たちは違うと断言する真っ直ぐな気持ちがあった。

 紫音は肩に乗せたルビィを片手で優しく支えながら崖を渡っていく。
 反対側に着くと、途端にオブリビオンの気配を察知した。戦いの気配といいかえてもいい。紫音の顔がすぐに険しくなる。
「戦う為に相棒な訳じゃないです、愛を交わす為に恋人な訳じゃない、俺はただルビィの隣にいる…それだけだ」
 小さき彼女を守る。紫音は宝刀の柄に手をかけ、そう誓った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

エウトティア・ナトゥア
【獣人同盟】で参加

リック殿の新しい恋人とやらが気になるのじゃが…
まあ、依頼達成後にこっそり覗いてみるかのう。

「騎乗」「ダッシュ」使用
さて、その為にもまずは先へ進まんとのう。
マニトゥに騎乗し、妹と相乗りしてジャングルを突き進むのじゃ。
途中までは狼の嗅覚を頼りに討伐隊を追って、追いついたらパスして先行するかの。
道中、鳥や森の獣と「話して」情報を集めつつ、狼を100頭程召喚して効率のよい道程を探るのじゃ。
大鷲には上空から俯瞰視点で探索して貰おうかのう。

入手した情報は、狼に手紙を託して他の猟兵との情報共有と道案内をお願いするのじゃ。

故郷とは植生が違うが自然の中を駆けるのは心地よいのう。


ライヴァルト・ナトゥア
【獣人同盟】で参加

これってもしかしなくても、両方男、だよな?いや、人命がかかってるんだ、余計なことは考えまい
(ケモフォンXRを手元が見えないほどに速さで操作して【情報収集】最も効率の良いルートの大雑把な位置を割り出す。後の精査はティアにお任せ)
たまには文明の利器も利用しないとな。あとはよろしく、ティア
(【ダッシュ】でマニトゥに並走して進む。時折【ジャンプ】して枝の上から敵がいないか確認)
この速度なら割と早く着けそうだな
(スピがジュース飲んでるのを見て)
お、いいもの飲んでるな。俺にもくれ
サンキュー
(隆起した地面は手加減したUCで上部分を吹き飛ばして平らにする)
ま、後続のためのならしも必要だよな


スピレイル・ナトゥア
【獣人同盟】で参加します

緑豊かな草原で育ってきたので自然環境はお手の物だと思っていたのですが、これほどまでに勝手が違う森だと苦戦してしまいそうです
まあ、お姉様に任せておけば安心なのでしょうが
お姉様のマニトゥの背中にリラックスした姿勢で寝転んで、ゆったりとジュースでも飲んでいようと思います
こんな快適な旅を提供してくれたお兄様とお姉様には、巨大な羽扇で風を送ってあげたり、ジュースを飲ませてあげたりするとしましょう
「少し離れていてください。危ないですよ」
河があった場合は、地面を拳で殴って隆起させることで渡れるようにします
「それにしても、新しい恋人さんっていったいどんな素敵な女性の方なのでしょうか?」



「いくぞマニトゥ!ジャングルを突き進むのじゃ!」
 エウトティア・ナトゥアとスピレイル・ナトゥアの姉妹は、エウトティアの巨大な狼、マニトゥの背にまたがって探索をしていた。
 エウトティアは大変機嫌が良い。自然の中を駆け抜けるのが好きなのだ。
「でもお姉様。故郷の草原とはずいぶん違いますよ?」
 妹のスピレイルは、二人の暮らしていた自然公園の環境とはずいぶんと生えてる植物、住んでいる生き物が違うのを気にしていた。
「此処のあるがままの自然。居るがままの精霊。存在するままを受け入れるのじゃ」
「はい、お姉様」
 姉の話にスピレイルは頷き、狼の背に寝ころんで空を見上げる。一羽の大鷲が真上にいて道を導いてくれている。
 エウトティアは実に数多くの動物と会話することができる。鳥や森の獣と話して先行している討伐隊の情報を集め、追いつこうとしているのだ。

「あ、お兄様がお着きになられましたよ」
 スピレイルが声をあげると、エウトティアが後ろを振り向く。
 ライヴァルト・ナトゥアが木々の枝を渡り、駆けながら二人の乗る狼に追いついてきた。
 そのまま狼の背後を走りながらケモフォンXRで最も効率の良いルートの大雑把な位置を検索していた。
(これってもしかしなくても、両方男、だよな?)
 ライヴァルトは依頼の情報にあった二人を頭に置きながら指先で画面を叩く。"Correct"の文字が画面に映る。
「ティア、この画面のルートの通りだ。あとはよろしく」
 エウトティアに検索結果が映っているケモフォンXRを手渡すライヴァルト。スピレイルがジュースを飲んでくつろいでいるのを見るや、
「お、いいもの飲んでるな。俺にもくれ」
 言うが早く、ジュースを手に取る。そして狼の真後ろを走る。真後ろは空気抵抗が少ないのだ。

「なんかお兄様、楽しようとしてません?」
「うむ……齢10の妹たちを働かせようと……」
 二人のジト目を逸らすように、ライヴァルトは大声を上げる。
「崖が見えるぞ、気をつけろ」
 切り立った崖。狼のスピードを落とすと、スピレイルは立ち上がる。
「お兄様、少し離れていてください。危ないですよ」
 スピレイルは土の精霊の力を借り、崖の手前にある地面を殴って隆起させる。
 大きく反り返った地面を、続くライヴァルトは蒼爪の一閃で吹き飛ばす。すると斬られた地面は倒れ、台形の橋のようになっていった。

 スピードを落とさず、渡る三人と一匹。上空の鳥たちは何かを感じたのか翻って去っていく。
「鳥たちには危険がわかるのか?」
「悪いけどここからは危ないから帰る。気をつけろと言ってたのう」
 エウトティアは鳥たちの言葉を代弁する。
 それは目的地にかなり近づいてきたということ。
「これならもう少しで討伐隊に追いつけそうだな。もう一息、頑張ろう」
 ライヴァルトは二人を励まし、先頭に立って進む。

「リック殿の新しい恋人とやらが気になるのじゃが…」
 エウトティアがミーティングの時に渡された似顔絵を取りだして言った。
「それにしても、新しい恋人さんっていったいどんな素敵な女性の方なのでしょうか?」
 討伐隊の中にいるかもしれない。スピレイルは楽しそうに想像している。

 (いや、これは多分……)
 ライヴァルトは敵も近いし人命がかかってるんだ、余計なことは考えまい、と雑念を振り払って苔むす道路跡を駆けて行った。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

パルル・ブラックベリー
キャー!パルルちゃんの初ロケはジャングル探索で決まりね!
パルルちゃんはぁ、動くの苦手だけどぉ、お仕事のために頑張っちゃう!だってアイドルで猟兵だもん!
WIZで判定して探しちゃうよー!パルルちゃんはアイドルだから音や景色を見るのは敏感なの!仲間の猟兵さんを導いちゃうこともできちゃうかも!だとしたらパルルちゃんスゴイかもー!
【アドリブ連携OK。どんな酷い目に遭わせても構いません】



「はい!こちらが事件の舞台のジャングルになります!ちょとなんだかこわーい感じ!でもお仕事ですし、張り切って#サバイバル祭り!がんばっちゃいます!」
 なぜかカメラ目線でリポーター口調の語りをするのは自称美少女グリモア妖精のパルル・ブラックベリーだ。
 もちろんカメラなんて回っていない。たまたま目があったウサギが冷たい視線を送っては逃げていった。

 本人は動くのは苦手とのことだが、初ロケはジャングル探索を希望したようだ。
「ここはもう災害級の暑さ!でも負けない!パルルちゃんはアイドルだから音や景色を見るのは敏感なの!だからきっとあっちの方!」
 キラキラしたドレスのまま、ジャングルを突き進んでいく。獣道を進み、巨大な蔓の上を進み、小さな木の橋を渡っていく。運の良さか、どうやら方角だけはあっていたようだ。
「石の道路を発見!きゃー!パルルちゃん天才!スゴすぎて皆を導く希望の光になれちゃうかも!」
 辺りは薄暗く夜のようで、異様な気配に包まれていた。しかしパルルはテンション高く、大きな声で進んでいた。すると。

 何かがパルルの方に飛んできた。とっさにしゃがんでは振り返る。背後の木に突き刺さっているもの、それは槍だ。
「ちょっと何してるの!パルルちゃんは貴重なタンパク源じゃないんだから!」
 槍を投げてきた者に抗議しようとしてハッとする。ここはすでに敵の支配下。目の前にいるのは騎士のような姿。オブリビオンだ。

苦戦 🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『宵闇の騎士団』

POW   :    闇討ち
【自身以外に意識】を向けた対象に、【死角からの不意打ち】でダメージを与える。命中率が高い。
SPD   :    追討ち
【周囲に潜ませていた多数の伏兵】を召喚する。それは極めて発見され難く、自身と五感を共有し、指定した対象を追跡する。
WIZ   :    返討ち
いま戦っている対象に有効な【武器を持った多数の援軍】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 薄暗いジャングルの中に甲冑姿のモンスターが姿を現す。
 幾人かの冒険者の死体が周囲に転がっている。脱落者を捨てて先に行ったのか、それとも別の場所で戦っているのか、討伐隊の姿は見えない。だがどこかで剣戟の音がする。
 首は無いが、猟兵たちを認識しているようだ。武器を構えるとこちらに向かってきた。
ライヴァルト・ナトゥア
【獣人同盟】で参加

さぁ、マニトゥ、駆けるよ!
(UCでオーラを纏い、マニトゥと並走、敵陣へ)
剣戟の音、いや、まだ遅くはないはずだ!
(敵に向かって挑発)
空っぽのその体にも魂があるのか、確かめてやろう!
(【2回攻撃】【フェイント】で、注意をこちらに出来うる限り引きつける。妹達に向かう敵を一体でも少なくしなければ、位置どりも阻むよう考えて)
お前らの相手はこっちだ。俺から目を離すなら、
(手近な鎧をぶった斬る)
こうして早々に退場することになるよ
(ティアに)
ティアが援護してくれるなら安心だ。スピが無茶しないように見張っておいてくれ
(片付け終わったら)
こんなとこか。さぁ、次が本命だ。気を引き締めていくとしよう


スピレイル・ナトゥア
【獣人同盟】で参加します

死体が転がっています
私はまたオブリビオンに襲われているひとたちを助けることができなかったのですね
ですが、剣戟の音が聞こえてくる先には、きっとまだ生存者がいるはずです
私もお姉様と同じ意見です
生存者との合流を優先して、宵闇の騎士団さんたちのことは無視して突破しちゃいましょう!

炎の精霊の力を借りて炎の壁を作って、宵闇の騎士団さんたちを攻撃します
炎の壁で足止めしたり、目眩まししたりして、みんなが強行突破できるだけの隙を作ります
「鎧さんたちを倒すことはいつだってできます! ですが、いま私たちが合流を急がなければ今度こそ生存者の方々は殺されてしまうかもしれません!」
急ぎましょう!


エウトティア・ナトゥア
【獣人同盟】で参加

マニトゥに妹と相乗りしたまま戦場に乱入する。
剣戟の調べが聞こえるわい。予知では全滅するのじゃったか…スピレイル!ここまま突っ込むぞ!

【手製の短弓】【緑縞瑪瑙の矢筒】「騎乗」「ダッシュ」「野生の勘」「見切り」「援護射撃」「誘導弾」「属性攻撃」使用
戦場に突入したら騎乗状態で駆け回り、敵陣を混乱させながら鏃に爆風を纏わせての騎射・狼の爪や牙で兄様の死角を補うように援護するかの。

兄様、援護は受け持つゆえ攻撃はお任せしますじゃ。
マニトゥ!駆けよ駆けよ!彼奴らを引っ掻き回してやるのじゃ!
一時でも早く敵を突破して討伐隊の元へ行かねばの。


パルル・ブラックベリー
ちょっとー!妖精に槍投げてくるとか過激過ぎなんですけどぉー!パルルちゃん激おこだよー!
でもでも負けないもん!パルルちゃんの心はその程度でめげませーん!悪い子にはパルルちゃんのマイクパフォーマンス(超音波)でやっつけちゃうんだから!
パルルちゃんすっごく注目集めちゃうかもしれないけどぉ、それが誰かの行動の起点になったらいいな!



「ちょっとー!妖精に槍投げてくるとか過激過ぎなんですけどぉー!パルルちゃん激おこだよー!」
 自称トップアイドル美少女グリモア妖精のパルル・ブラックベリーは槍を投げてきた方角に言い返す。
 しかし眼前にいるのは首のない騎士。抗議に耳を貸す様子はない。というか耳自体がない。
「あ、あのぉ……プレゼントなら花束か商品券がいいなぁ……★」
 じりじり近づく甲冑騎士に猫をかぶって上目遣いをしても猫の日は過ぎてしまったからか効果は無い。

 しかしポジティブな心を持つパルルはその程度でくじけるものではない。
「おう!仰々しくでてきたと思ったら黙ってやがって、こんな中途半端な場所で出てくるのはだいたいやられ役って決まってんだよ!だいたいてめえら、空っぽじゃないか、今日びフライドチキン屋の白髪オヤジだってしっかり中身詰まってんのに何やってんだ!」
 マイクを片手に挑発すると、これは効果があったようだ。手にした大槌を近くの木にたたきつけると、大きな音と共に木は折れ、仲間が次々と集まってきた。
 注目を集めたのは敵ばかりではない。
「誰かいるのか!」
「助けが来てくれたのか」
 討伐隊と思われる中年の大男と若い女性の剣士も草の間から飛び出してきた。
「きゃー!パルルちゃんのファンが駆けつけてくれたわ!」
 パルルは大喜びするが、敵はそんなの聞いてはいない。甲冑騎士の一体が鉈を振り上げたその時。

「封印限定解除、此処に来るは大いなりし蒼き狼。地を駆け、空駆け、獲物を屠れ。疾くあれかし、《限定解放・天狼疾駆せし戦場幻景》」
 鎌の一閃が甲冑騎士を薙ぐと、斬撃の勢いで脚が空中に飛び、ジャングルの柔らかい地面に落ちた。
 蒼狼の外装を纏ったライヴァルト・ナトゥアが音を聞いて助けにはいったのだ。

 別の甲冑騎士が大斧をライヴァルトにたたきつけようとする。しかし返す鎌の刃が大斧を手首ごと切断し、斧は地面をただ転がるのみ。
「せいっ!」
 左手の狼の爪が武器を失った甲冑騎士を二等分し、ガランと音を立て木の幹へとぶつかる。
『結局最後には全部俺のせいにしやがった』
 すると、甲冑の空洞から声がした。
「これは…何かの残留思念か?!」
 驚くライヴァルトの背後の茂みから、伏兵が現れる。手にしたクロスボウの照星をライヴァルトに合わせるも、さらにその背後から小さな矢が飛来して突き刺さり、爆発の炎があがる。

「兄様、援護しますじゃ!」
「生きてる人がいます!助けましょう!」
 ライヴァルトの妹たちであるエウトティア・ナトゥアと、スピレイル・ナトゥアがエウトティアが召喚した巨狼マニトゥにまたがって兄を援護した。
「マニトゥ!駆けよ駆けよ!」
 マニトゥが爆風で膝を屈した甲冑騎士の背中に爪を突き立てて飛び乗ると、それを踏み台にして大きくジャンプする。
 潰された甲冑はひしゃげ、形が崩れていく。
『苦労を乗り越えて頑張っても無意味だった』

 (甲冑を動かす精霊の声…いや、違うようじゃの)
 訝しむエウトティアとスピレイルを乗せた狼は、生き残った討伐隊の二人の前に着地する。
「ケガしてるけど生きています!良かったです!」
 抱き着かんばかりに喜びをあらわにするスピレイル。彼女はここに来るまでに幾人かの死体を見ており、自分たちがオブリビオンに襲われている人たちを助けられなかったという無念さが心に残っていたから一層生存者に対して心を砕いていたのだ。
 (そうじゃったな、予知では全滅するのじゃったか…。だからこんなにうれしそうなのじゃな)
 妹はその予知を覆したかっただろう。エウトティアにはその気持ちがよくわかった。

 槍を手に甲冑騎士が襲いかかる。エウトティアは正面から短弓を構えると手早く矢を突き立てる。さらにスピレイルが呼び出した炎の精霊が焼き焦がす。
「お前らの相手はこっちだ」
 ライヴァルトがスピレイルの死角に回った甲冑騎士を爪の二連撃で切り裂く。
「俺から目を離すなら」
 さらに女剣士を狙った甲冑騎士の胴を横から貫いた。
「こうして早々に退場することになるよ」
 甲冑に爪を突き刺したまま、腕を振って放り捨てる。

 だが闇討ちと伏兵を多用する甲冑騎士の数は見えてる数よりずっと多い。木の上から突然降りてきた一体が棒を振るうと、冒険者の大男は盾の上から吹き飛ばされる。 
(ここはあの人たちに任せてパルルちゃんは先に…うぎゅ)
 他人に戦いを任せてこっそり離脱しようとしていたパルルが大男の下敷きになる。
「あんた、俺をかばってくれたのか、感謝するよ」
「と、当然!パルルちゃんはファンを大事にするんだから!」

 その一方でエウトティアとライヴァルトは次々と甲冑騎士を破壊していった。
『お前が去っていくのを』『ただ眺め』『時間を失った』
 思念の声があちこちで聞かれる。
 壊れた鎧が二桁に上ったくらいの頃。
 炎の精霊が甲冑騎士と兄妹の間に割って入り、大きな炎の壁ができあがった。
「鎧さんたちを倒すことはいつだってできます! ですが、いま私たちが合流を急がなければ今度こそ生存者の方々は殺されてしまうかもしれません!」
 スピレイルが大声で突破を促す。
「そうだな、全員先へ進もう!」
 炎の壁を後に、皆は遺跡の方に駆け出した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

ルビィ・リオネッタ
相棒にして恋人の六道紫音(f01807)と行動

「シオン…うん、分かったわ。早く来てね」

アタシの事を信じてくれたんだもの
彼を信頼して任せるわ

・行動
【聞き耳】で方向を見定め【目立たない】よう【ダッシュ】で剣戟の方向へ
伏兵に見つからないといいんだけど…
それでも見つかったら【空中戦・逃げ足】で撒くか『辻風斬り』でアタシのスピードUPの犠牲になって貰うわ

【視力】で生き残りを探して、周りの敵は【フェイント】を織り交ぜた【先制攻撃・2回攻撃・早業・鎧無視攻撃】の『辻風斬り』で【暗殺】する
攻撃は【空中戦・逃げ足・見切り】で【残像】を残して回避するわ

「今、助けが来るわ!怪我をしている人は下がってて!」


六道・紫音
相棒にして恋人のルビィ(f01944)と共同行動

『第六感』に感じるこの気配…未だ生存者はいる!
「ルビィ、まだ生き残りがいるぞ!ここは任せて彼らを救ってくれ」

・行動
「あまり貴様らに時間をかける訳にはいかんのでな…全力で行く!」
『残像』を伴いながら『ダッシュ』で一足飛びに駆ける《縮地》にて、一気に距離を詰めて敵陣中央で【肆之太刀《死閃》】を発動し敵の攻撃を防ぎつつ『カウンター』技能で『怪力・鎧無視効果・早業』を乗せた斬撃の衝撃波を放ち、敵陣にて動かぬまま敵集団を斬獲する。
「我が太刀は静、我が太刀は不動、しかして全てを斬り裂く無限の剣なり」

※アドリブ歓迎



 熱帯に多く見られるジャングルは暑いイメージがあるが、薄暗い大気の中を流れる風は冷たかった。
 目的の方向に走りながら目指す六道・紫音は、その風に気温とは別の冷たさを感じていた。
 冷えた血の冷たさ。つまり。死を表す冷たさ。生命の温かさを失った冷たさを。

 近くに生存者はいる。だがどの辺りかがわからない。苛立ちを抑え、上を見上げると、頭のすぐ上を飛んでいる恋人のルビィ・リオネッタと目が合った。
 相棒として行動を共にしていると、同じタイミングで同じ考えを持つことがある。
 紫音が無言のまま、刀を鞘に納めたまま真上につきだし、垂直に掲げる。ルビィは高く掲げられた刀の鍔に座り、意識を耳に集中させる。
 ……聞こえた。鉄を叩く鈍い石の音。
「シオン!わかった!」

 ルビィの指さす先。二個か三個か。甲冑の残骸が転がっている。その先に、石製のハンマーを持ったドワーフの男。彼の後ろには横たわる長耳の少年。
 助けようと向かう紫音の視界に甲冑姿の一団が映った。たった今誰かにトドメをさし、次の相手に向かおうとしているようだ。
「ルビィ、まだ生き残りがいるぞ!ここは任せて彼らを救ってくれ」
 相棒には生き残りに向かうように言い、紫音は甲冑騎士の群れに飛び込む。生き残りのうち、一人は動けない。生きているのは一人が守ってることからわかる。近づけさせる前に全て討つ。戦いを好む彼は、大きな危険を併せ持つ最善手を選んだ。
 一足飛びに駆ける。駆ける度に速さが増すかのように、甲冑騎士が敵を認識する以前に紫音は一団の中央に躍り込んだ。気づいて一斉に武器を振り上げる騎士たち。
 紫音は足を止め、柄に手をかけたまま俯く。全身の感覚が研ぎ澄まされていく。

 一体の剣が彼の黒髪に届く直前。鞘から抜かれた切っ先が振り下ろす剣の数倍の速さで振り上げられ、甲冑は両断される。
 流れる切っ先は右手側に倒されると、別の甲冑が袈裟に切られ、倒される。
 さらに紫音は手首だけをわずかに左に返すと、刀は踏み込んできた甲冑騎士の胴に吸われるように突き刺さり、続く衝撃波でのけぞるように宙に浮きあがる。
 浮き上がった甲冑は、続くもう一体の身体にあたり、踏み込む足を止められる。勢いの止まった甲冑騎士は、攻撃も防御もできないまま真っ直ぐ切り裂かれた。
 そして裂け目をなぞるように一閃。裂けた甲冑の間を衝撃波だけが通り抜け、その後ろの甲冑騎士も打ち砕いた。
「我が太刀は静、我が太刀は不動、しかして全てを斬り裂く無限の剣なり」
 甲冑騎士の一団は一瞬で鉄屑になった。

「シオン…うん、分かったわ。早く来てね」
 不思議と不安はなかった。ルビィはドワーフの男の元に向かう。
「今、助けが来るわ!怪我をしている人は下がってて!」
 男の髭は血で染まっていた。自身も深い怪我を負っているのに男は首を振る。
「そこの奴、足が折れている。誰かが支えなければ歩けないんだ」
 ルビィはドワーフの男を追い詰めている甲冑騎士に相対する。
「だったら、アタシが何とかする!」
 鉾の突きをすり抜けるように避け、ルビィの辻風斬りが打ち込まれる。
 一撃に続く再びの一撃。一撃ごとに速さが増すかのように、攻撃のディレイはどんどん短くなっていく。甲冑は蒲公英の造花のように刻まれ、やがて動かなくなった。
 別の騎士が握りつぶさんと手を伸ばしてくる。だが、捕まえたのは加速を重ねたルビィの残像だった。
 完全に背後を取ったルビィは鎧の一番薄い個所を斬ると、たった一撃で壊された。

『俺は否定しなかった。深い思いが裏切られて深い憎しみに変わったんだ』
 斬られた甲冑から声がする。こんな暗い恨み言をシオンも聞いていたのだろうか。
「関係ない」
 ルビィは主語を含めず、そうつぶやいた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

虚・楓
旅団【ハルモニア】同じ所属の【ヨー】【サフィ】【竜子】と参戦。

俺にできる事を考えた結果、基本はPOWを主体に立ち回る事になった。
基本は前衛を担当。ヨー殿が庇ってくれるようじゃし、ひたすら攻撃じゃ。
【鎧無視攻撃】【二回攻撃】でがしがし削るぞ。
「さて、虚流の見せどころじゃのう。分厚い『皮』を剥き刻む!」
また、連携として【手をつなぐ】。協調行動を取っていきたいのう。サフィ殿が相手の動きを阻害する動きを見せたらそこを殴る。
集団戦でもあることじゃし【勇気】を出して踏み込んでいく事も加味して、庇われる分はきっちりと敵を倒すつもりじゃよ。
無論、庇われるだけではなくこちらも【ダッシュ】などで助けにはいくぞ。


ヨー・リドット
【ハルモニア】4人で参加
別れ話はなんかこう、しんみりしちゃうな。
もし俺の身にあの二人のようなことが起こったらなんて考えたら、やりきれねえぜ。
でも、気持ちを切り替えていくぜ! 俺がみんなの盾になる!

【SPD】使用
俺の立ち位置は、前衛の楓と竜子と、後衛のセフィの間だ。
誰に攻撃が飛んできても、【ダッシュ】で【かばう】ことができるような距離をキープするぜ。
【かばう】ときは、【オーラ防御】で自然の加護を纏って攻撃を弾くぜ!
タイミングが合えば、攻撃を弾いた敵に対して、かばった仲間と一緒に【カウンター】をぶち込んでやるのもいいな!
ハルモニアの連携を見せてやる! いくぜみんな!


水前寺・竜子
【ハルモニア】4人で参加
別れるんは辛いんかもしれんけど…
そん相手傷つけるのは、一番いけんったい!
これ以上被害がでらんよう、止めるとばい!

【SPD】
打撃力はあんまなかけん、私はお兄ちゃん達の援護にまわるったい
UCで集団の上下左右、とびまわって囮になって攪乱するとよ
踊りで鍛えた体捌きでがんばるばい!
隙があったら自慢の脚でかかと落とし!
囲まれそうやったら【スライディング】で股抜け試みるったい
楓お兄ちゃんとかサフィお兄ちゃん達が攻撃しやすいごと、空から状況伝えるばい
そっちん鎧、狙いやすそうばい!

危なかったらヨーお兄ちゃんのほうにいって庇ってもらうようにするとよ
ありがとーばい!

みんなむしゃんよかね!


サフィ・ヴェルク
【ハルモニア】4人で参加

恋人ですか…申し訳ないんですけど、どうも縁遠い話過ぎてわからない…裏切られた気持ちになるんですかね…(興味深いような苦いような

…まぁ、何にしても 仕事です。恋だ愛だ言う前に、骸の海へ還っていただきましょう

【WIZ】
【使用UC】で集団の一時凍結を図ります。ヨーさんが庇ってくださるので、その庇われている間に準備を図る具合ですかね
集団の動きを止められさえすれば皆さんが攻撃しやすくなるでしょうから。
そしてUC使用後は僕は氷の【属性攻撃】で撃ち抜いていきましょう

庇われた以外の隙を狙われる可能性も考慮して所持品の鎖で【敵を盾にする】も使って他の守りも意識していきたいですね



 冷たい風がジャングルの木々の間をすり抜けていく。
 風が冷やす石の道を、四人の男女が奥へと進んでいく。敵の気配はまだない。

「もし俺の身にあの二人のようなことが起こったらなんて考えたら、やりきれねえぜ」
 この辺りの木々とはまた違った見かけをしている樹人、ヨー・リドットが話し出している。
 あの二人とは、依頼の話に出てたリックとアラン。相手にたいして献身を尽くしたつもりだが、本人にとってはあまりありがたくなかった、ということは珍しくない。
 そして、自分を捨てた相手に恨みを抱く。これも珍しい話ではない。オブリビオンが絡むから大事になっただけで。
 とはいえ、ヨーの思考は報復で命まで奪おうという利己性とは遠いところにあった。
「恋人ですか…」
 後ろに続くサフィ・ヴェルクの藍色の瞳が上を向き、視線が宙を泳ぐ。
「申し訳ないんですけど、どうも縁遠い話過ぎてわからない…裏切られた気持ちになるんですかね…」
 思春期の少年らしく、興味はあるのだろうがどうにも実感がないようだ。
 並んで歩く水前寺・竜子も、気持ちはヨーと同じだ。
「別れるんは辛いんかもしれんけど…そん相手傷つけるのは、一番いけんったい!」
 小さな身体を大きく動かして熱弁する。子供っぽく見える彼女ではあるが、想いは直であった。

「どうやら見つかったみたいじゃのう」
 先頭を進んでいた虚・楓が右手を横につきだし、警戒を促す。
 目指す遺跡のすぐ手前。やや開けた場所に甲冑姿のモンスターが複数。宵闇の騎士団だ。互いを認識したのは同時か。騎士団もそれぞれ武器を抜く。
「…仕事のようですね」
 サフィが両手に氷の力を集めれば、ヨーが気勢をあげる。
「いくぜみんな!」
 四人は一丸となって倍の敵に向かっていった。

 ジャングルの冷たい風がより一層冷たくなる。
「さあ、骸の海へ還っていただきましょう!」
 互いが激突する直前、サフィのアイシクルバーグ・ゼロが騎士団に放たれた。風がつむじを巻き、甲冑騎士の腕が、脚が、凍り付いて動きを止める。
「さて、虚流の見せどころじゃのう。分厚い『皮』を剥き刻む!」
 それは独自の料理殺法流派。一見すると刀のような包丁を構え、甲冑騎士に刃を当てるとすっと引く。すると、ストンと甲冑は切り落とされる。
『捧げたものを一切返してくれなかったのなら、返させようとして何が悪い』
 切り落とされた甲冑の中から声がした。
「なんじゃ?料理しきれてなかったかのう?」
 驚きはするが手は休めない。さらにもう一体を捌いていく。
 そこにレイピアを構えた甲冑騎士が低い体勢から突いてくる。だがそれは通らない。ヨーが間に入ってかばったからだ。
 自然の加護によって強化されたオーラは刃を通さない。レイピアはアーチ状に曲がると中央で折れた。
「骨が無ければ捌くのも容易いのう!」
 かばわれた楓の斬撃が、無防備になった甲冑をまた切り落とした。

 ここでヨーは自分の役割に満足しなかった。甲冑が地面に落ちる前にもう走り出す。
 騎士団の一味とて、まったくの考え無しに戦ってはいない。四人の中で総合力に最も劣る竜子に狙いを合わせてきたのがヨーにはわかったからだ。
 敵が刀を振り下ろそうとしているときにいちいち武器を取りだしては間に合わない。ヨーは一体にタックルをかけて押し戻し、竜子に覆いかぶさるようにかばう。
 そこには皆の盾になる決意と矜持があった。

 甲冑騎士は伏兵を呼びだし、さらに狙ってくる。竜子は小柄な体躯をいかし、甲冑騎士の股下を潜り抜ける。
「楓お兄ちゃん!」
 冷えた地面を背に、両手を差し出す。甲冑騎士の向こう側にいた楓は彼女の両手を取ると、大きく振りかぶって空中へ持ち上げ、投げた。
 竜子はその態勢のまま空中を蹴り、上から戦況を把握する。
 宵闇の騎士団は伏兵による死角からの攻撃を得意とする。だが上から見てしまえばどこから現れようが視界に入る。
「サフィお兄ちゃん、そっちん鎧、狙いやすそうばい!」
 声を掛けられたサフィは両掌を指さされた方向にかざす。
 ボンッ、ボンッ。
 スラグ弾のような氷の塊が、次々と甲冑を貫通し、大きな穴を開けていった。

 竜子の視線は木の陰から長弓を構え、攻撃に集中しているサフィを狙う騎士をとらえた。
 もう一度空中を、今度は頭を下に向けて蹴る。急降下する勢いのまま、宙返りして甲冑騎士にかかと落とし。
「そぎゃんいもがら鎧、いっくやすばい!」
 空中からの一撃を脚部は支えられず、脚を折るようにへしゃげた甲冑騎士は地面に倒れた。

 多勢による優位は崩れ、残りの甲冑騎士も楓とサフィによって一掃された。
「こっちだ!おぬしらも援軍か」
 遺跡の入り口には猟兵が助けた幾人かの冒険者。ドワーフとみられる男が小さな扉を指さす。
「リックたちは中に入っていった。俺たちは、悔しいがこれ以上は無理だ。でも入り口はきっちり守っとく。おぬしらは奥のモンスターを頼む」
「大丈夫だ。俺たちのチームワークは、負けない」
 ヨーはきっぱりと断言すると、遺跡の扉を押した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『呪飾獣カツィカ』

POW   :    呪獣の一撃
単純で重い【呪詛を纏った爪 】の一撃を叩きつける。直撃地点の周辺地形は破壊される。
SPD   :    呪飾解放
自身に【金山羊の呪詛 】をまとい、高速移動と【呪いの咆哮】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
WIZ   :    カツィカ・カタラ
【両掌 】から【呪詛】を放ち、【呪縛】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はナミル・タグイールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 いつも自分は彼のために何ができるかと考えていた。だが、時間の振り子は俺を待ってくれなかった。
 どんなに頑張ったかなんて、そんなのはもう、どうでも良いんだ。
 信頼しきってたから。ただ夢中だった。
 でも最後には、何もかもがどうでもよくなってしまったんだ。
「せやぁ!」
 リックの長剣が特殊な軌道を描いて呪飾獣を斬りつけた。だが彼が独自に編み出した必殺技(ユーベルコード)では、わずかなダメージしか与えられなかった。
「褒めてやる、化け物め。ここまでてこずらせてくれるのは初めてだ」
 琥珀色の瞳が呪飾獣をにらみつける。遺跡の入口に待機している猟兵たちが助けた者たちを除けば、すでにリック以外の冒険者は全て絶命していた。理由は明白だ。能力(ステータス)に差がありすぎたのだ。
パルル・ブラックベリー
……ったくよぉ。槍は投げられるわ人に踏まれるわでこちとらイライラしてんだわ。おまけに死臭までしやがる。潰す、今すぐ潰す、惨たらしく潰してやる。

ということでぇ、パルルちゃんがオシオキしまーす!まずはパルルちゃんの声で敵を誘っちゃうよ!正面はパルルちゃんが引き受けたから他の猟兵さんがいたら後ろから狙ってもらおうかな!

パルルちゃんは身体が小さいから敵のユーベルコードを体躯を活かしてかわして接近しちゃうよ!接近出来たらパルルちゃんのユーベルコードで攻撃!
あまり人をナメてると痛い目に遭うことを骸の海に戻ってからも覚えてるくらいにボコボコにしてやるから覚悟しやがれ


エウトティア・ナトゥア
【獣人同盟】で参加

間に合わなんだか…お主らの無念、わしらが晴らしてくれようぞ

スピレイルの方で精霊が騒いでおるの、これは捕縛系の術じゃな?
では、わしらは牽制して隙を作るとするかのう

まずは疾風の凱歌で皆を強化するのがよいじゃろう
風を纏わせた矢を連続で射て、『呪飾獣カツィカ』の気を引く様に周辺を飛び回らせ、
矢に気を取られた隙に強化されたマニトゥを横合いから急襲させるのじゃ
マニトゥ!そのまま喰らいつけい!
(隙を作ったらスピレイルの術に合わせて捕縛に巻き込まれないようにマニトゥを退避させる)
スピレイル今じゃ!

捕縛後はマニトゥを兄様の援護に付けて、二人を再度強化するかの。


スピレイル・ナトゥア
【獣人同盟】で参加します

「お兄様、お姉様、殺されたひとたちの仇討ちです。派手にやりましょう!」
魔法少女のアニメをもとに作成した新UC『ライトニングリボーンバラ―ジ』で呪飾獣カツィカの動きを封じます
「ちょっと、お姉様、お兄様! 精霊の気配で私の新技を見抜かないでください!」
せっかくの新技なのに~!
「別に発動までに時間がかかる技とかじゃ全然ないんですが、せっかくのお兄様とお姉様の陽動です。新技での活躍、きっちり格好良くキメさせてもらいますよ!」
無数の紐が敵をリボン巻きにする、魔法少女らしい割とファンシーな新UCを発動します!
「敵も拘束が得意なようですが、拘束合戦なら負けません。いまです、お兄様!」


ライヴァルト・ナトゥア
【獣人同盟】で参加

祖霊の御許へ還った者達のためにも、負けられないな
(ティアの言葉に)
ああ、スピの時間を稼いでやるとしよう
(ティアの攻撃の合間合間に鎌での攻撃を差し入れる。【フェイント】で虚実織り交ぜた攻撃を)
攻撃なんてさせないよ。後ろには可愛い妹がいるからね!
(マニトゥが噛み付いたと同時に【封印を限定的に解き】ユーベルコードの準備)
任せるよ、マニトゥ!
(スピの捕縛、マニトゥが飛び退いたら解放した力をぶちかます)
スピから派手にと要望がきているからね。一切合切、塵と成り果ててもらおうか!
(周辺全て吹き飛ばす気持ちで地平線ごとカツィカを一閃する)
塵芥となるがいい!!

やぁやぁ、よく飛んだじゃないか



 遺跡の中は、これは何かの祭祀場だろうか。天井は高く、吹き抜けになっている中央には奇妙な山羊か羊かのような顔をした像が立っている。
 奇妙な像を背に、金髪の青年と像の顔と同じ形状をした仮面をつけた魔物が戦っている。
 魔物、呪飾獣カツィカが両掌を向けると、放たれた呪詛により青年、リックは動けず膝をつく。
『最後にはこうなる。皆死ぬんだ』

 カツィカの爪が振り上げられる。だがその時、カツィカの耳に唄が聞こえた。勝利を目指し、勝利を指向し、勝利を讃える。そんなメロディ。
 次の瞬間、カツィカの脇を矢が抜けていく。風のエネルギーが込められた矢が。
「歌……か。ああ、まだ負けるつもりはない!」
 歌に勇気づけられたリックは呪詛を振りほどき、爪の一撃を転がって避ける。
『まだ生き残りがいたのか』

 カツィカが目を向けた先には小さな弓を構えた少女、エウトティア・ナトゥアがいた。
 その後ろから姿を見せるのは、エウトティアと同じ赤茶色の肌を持つ妹、スピレイル・ナトゥア。
「お兄様、お姉様、殺されたひとたちの仇討ちです。派手にやりましょう!」
 遺跡の入口からここまで数人の遺体が転がっていた。命の価値をより大事に想う妹の言葉を受け、姉は背後の遺体に振り向く。
「間に合わなんだか…お主らの無念、わしらが晴らしてくれようぞ」
 二人の兄であるライヴァルト・ナトゥアも、うなづいて続く。
「そうだな、ティア、スピ。祖霊の御許へ還った者達のためにも、負けられないな」
 唄で勇気をさらに増した彼の表情はいつも以上に自信に満ちていた。巨大な鎌を手に、カツィカへと向かっていく。
 そのまま一直線にカツィカの膝元まで踏み込む。カツィカが腕を上げライヴァルトを潰そうとする。
「当てられないよ」
 ライヴァルトはカツィカの腕が上がりきったのを見て、重い鎌を何もないところに大きく振った。遠心力を使って体の重心を変えると、今まで走っている方と逆に走り出す。
 このフェイントにカツィカの攻撃は空振り、床を粉砕するのみ。動きを見切ったライヴァルトの一撃はカツィカの膝を切り裂いた。
 そこに合わせるようにエウトティアの矢。その一射は肩に刺さり、そのまま貫通して後ろに抜けていった。
 チッ、とカツィカは舌打ちする。さっきまでの連中とは違うと認識を改めた。

「ということでぇ、パルルちゃんがオシオキしまーす!」
 何がということなのかはわからないが、パルル・ブラックベリーが元気な声をあげて急接近してきた。
「正面はパルルちゃんが引き受けたから後ろから狙ってもらおうかな!」
『うるさい奴め』
「そんな攻撃……ぐはぁ?!」
 パルルの体躯は小さいが、小さいからといって避けられるものでもない。呪詛を纏った爪に大きく跳ね飛ばされた。

 お主、大丈夫かとエウトティアは声を掛けようとしてやめる。パルルの目が座っていたのだ。
「あまり人をナメてると痛い目に遭うことを骸の海に戻ってからも覚えてるくらいにボコボコにしてやるから覚悟しやがれ!」
 すごい早口で言い切ると爪の次の攻撃より早く懐に入り込んだ。
「潰す」
 言うが早いが、パルルのビンタがカツィカの頬をとらえる。大きく頭がのけぞっていく。
「今すぐ潰す」
 空気を呻らす轟音と共に往復のビンタがさらに一撃。
「惨たらしく」「潰してやる」「潰す潰す潰す」
 連続の往復ビンタで呪飾獣の仮面は左右に激しく揺れた。

「これは良い機会じゃ……と、言うまでもなかったのう」
 ちょっと焦った表情のエウトティアが指示を出そうとしたが、不要な事と上げた手を下ろす。
「精霊の力が高まっていくのを感じる。これは……」
「この前練習していた新技かな」
 エウトティアとライヴァルトが予想すると可愛らしいポーズで雷の精霊を集めていたスピレイルが抗議する。
「ちょっと、お姉様、お兄様! 精霊の気配で私の新技を見抜かないでください!」

 雷のエネルギーが集中していくのは敵にもわかる。ようやくビンタから逃れたカツィカが両掌をスピレイルに向けようとする。大技を呪縛で中断させるつもりだ。
「マニトゥ!喰らいつけい!」
 その動きを見たエウトティアは、自らの使役する巨狼マニトゥを仕向け、手に食いつかせて呪詛が放たれるのを防いだ。
「うつくしき精霊が!邪悪な心をうちくだく!ライトニングリボーンバラ―ジ!!」
 放たれた稲妻の光が幾筋もの紐状になり、カツィカの腕を、胴を、脚を絡めとる。
『何が起きたってんだ……ああっ!』
 リボン巻きにされた箇所に雷の精霊による電撃が流し込まれ、強烈な電流により呪飾獣の身体はまったく動かなくなる。

「派手にやれって言われてきてるからね。一切合切、塵と成り果ててもらおうか!」
 ライヴァルトの左手に施された封印は解除され、巨大な天狼の爪が姿を現す。カツィカは動けない。
「塵芥となるがいい!!」
 天狼の爪は周辺全て吹き飛ばす気持ちで振りぬかれ、呪飾獣は背後の像を破壊しながら大きく打ち上げられ、高い天井にぶつかって止まり、そのまま砕かれた天井の破片と共にまっすぐ床に叩きつけられた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

ルビィ・リオネッタ
相棒にして恋人の六道紫音(f01807)と共闘

この獣に記憶や理性が残ってるかは分からない
それでも…

「アランの絶望や孤独は理解できるわ。アタシも恋人をそんな風に失ったとしたら、どうなるか分からない。でも…この人達が死ぬ理由なんてどこにもなかった」

心の真っ直ぐなシオンの隣に一緒にいたい
悲しみや孤独より強く愛せるように

・戦闘
攻撃は【視力】を生かして【見切り】、【残像】を伴った【逃げ足】で避けるわ

あの仮面は嫌な感じね…攻撃を避けたら仮面を狙ってみましょうか
【早業】の【鎧無視攻撃】で命中重視の『死の舞踏』
仮面の間から【目潰し・2回攻撃】で視力を奪ってみるわ

「アンタの真っ直ぐな剣なら断ち斬れるわ、シオン」


六道・紫音
相棒にして恋人のルビィ(f01944)と共闘

魔道に堕ちたか…!
お前は負けた、心の、己の弱さに。
だから、その弱さごと…俺がお前を断ち切る!

・戦術
『残像』を伴いながら『ダッシュ』で一足飛びに駆ける《縮地》にて素早く距離を詰め、爪の一撃を『第六感』と『見切り』で見極めて紙一重で回避、残心のまま即座に『カウンター』で攻勢に転じる。
「信じるというのは依存ではない、他者を愛するというのは執着とは違う!」
『鎧無視効果』で弱点を狙い『怪力』を発揮して膂力を高め『捨て身の一撃』により全神経を攻撃に集中し『早業』で極限まで剣速を早めた【壱之太刀《斬鋼》】の『二回攻撃』で禍々しき腕と胴体を一刀両断。

※アドリブ歓迎



 いくつかの石片がバラバラと床に落ちてきては割れる。そのうちの小さな一片を踏み砕き、六道・紫音は呪飾獣カツィカと相対していた。
「魔道に堕ちたか…!お前は負けた、心の、己の弱さに。」
 アランは実力ある戦士であった。心技体。その思想はこの世界になくても、同じ概念を意識している者は大勢いる。
『そうだろうな。誰よりも強くなれるよう鍛えた。だが心だけは鍛えられなかった。そして結局は強さすら価値を感じなくなってしまったんだ』
 その刀、皐月の刀身を天井から漏れる光が薄く輝かせる。紫音が刀を握りなおすとその光はどこかへ散っていった。

 武術を極めようとしている者によって、精神の強さと肉体の強さは不可分。もし愛する者との別れが決定的な弱さになったとしたら。もし鍛錬の成果が精神の痛みで打ち消されたら。紫音は我が身に照らし合わせて想像してみた。
 そして、紫音は相棒との出会いに改めて感謝する。刀を正眼の位置に合わせ、強く踏み出す。
「だから、その弱さごと…俺がお前を断ち切る!」
『やってみろ!』
 両者は互いに踏み込んで仕掛ける。紫音が振るった刀撃をカツィカは体をひねって避けると、呪われた爪を繰り出す。
 爪は弧を描き、紫音の脳天を砕かんとする。
 紫音は真上からの攻撃に対し、さらに踏み込んで身を屈し、走り抜ける。爪が彼の黒髪を何本か断っていった。
 だが、後ろを取っている。次の斬撃はカツィカの背中を深々と切り裂いた。
 さらに傷口に刺さるもう一本の剣。紫音の相棒にして恋人のルビィ・リオネッタが追撃をかけたのだ。

『まだだぁ!』
 カツィカは金山羊の呪詛を身にまとうと、身体を回転させて紫音の方に向き直る。距離を離そうとしても、高速移動で紫音の動きにピタリと合わせて離させない。
「くっ……」
 カツィカの腕が紫音に届きそうだ。ルビィは空中から呪飾獣の仮面の隙間、眼を狙う。視界を奪われたカツィカは紫音を見失う。
 フェアリーの飛ぶ高さから仮面は狙いやすかった。ルビィは円舞のような動きで仮面と眼を突いていく。それを嫌い、カツィカは自ら距離を取ってしまった。

 ふわりと滞空しているルビィの足の下方には、頭を割られた冒険者の遺体があった。
「アランの絶望や孤独は理解できるわ。アタシも恋人をそんな風に失ったとしたら、どうなるか分からない。でも…この人達が死ぬ理由なんてどこにもなかった」
『見知らぬ者を気遣うのか。だがな、俺がこの力を完全に手に入れれば、この辺は見渡す限り何もなくなる。数人死んだくらいどうでもよくなる」
 ルビィの赤い瞳が、カツィカの潰されていない瞳と合った。仮面の下の目は逸らされたようにルビィは感じ、そこから確信に達した。
 自暴自棄が過ぎて破滅を望むだけ。それはオブリビオンであるから望むことか、それとも以前からの望みか。

 もう、やめさせる。ルビィはカツィカへ飛び込んでいく。そして、懐へ飛び込むときりもみながら垂直に上昇する。
 カツィカは手を上に伸ばし、直接捕まえようとする。しかし捕まえたのは残像であった。
 ルビィが仕掛けたのは恋人に繋ぐため。両手を上げて捕まえようとする姿勢は完全に胴をさらけ出す大きな隙になっていた。

「アンタの真っ直ぐな剣なら断ち斬れるわ、シオン」
 紫音の縮地と呼べる鋭い踏み込みは、呪飾獣を必殺できる間合いにすぐ到達した。
 壱之太刀《斬鋼》。逆袈裟の斬りはカツィカの脇から入って腕を斬り飛ばし、もう一歩踏み込んでから刀を返し、勢いを殺さず袈裟で斬り下ろすと、斜めに胴は切断された。
『嗚呼、俺らもこうであったなら!お前たちは……最後まで……幸せ…あるよう……祈……』

 呪飾獣の身体はあっという間に消えていった。
 「やったわね、シオン!」
 ルビィは愛する人の胸に飛び込んで、強く願った。

 心の真っ直ぐなシオンの隣に一緒にいたい
 悲しみや孤独より強く愛せるように

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年03月03日


挿絵イラスト