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ごめんなさいと色が異う

作者：にゃあら

●最優先対処事項（レッド・アラート）
　色彩（えのぐ）を撒き散らした誰かさんが、偶然（必然）にも外宇宙（ケイオス）に繋がった。積み上げられたゴミ袋の中身を確かめる暇（までも）なく降臨、降り注いだ不定形（かたちなし）は極彩色（めいじょうしがたい）だろうか。ぶくぶくと膨れ上がった血肉（ひとびと）が狂気（おもい）を籠めて変貌（かわ）って魅せた。周囲（あまねく）が焼失（すす）られる中で真実、ただ外なる邪神だけが嘲笑していて……。
　その肉片は異常性（さいあく）を蔓延させて往った。廃墟もしくは焼墟、最早『早々の対処』以外に道はない。心臓（かじつ）がひどく肥大化している。

　すみません。すみません……。

●グリモアベース
「ほう――古文書に記された外なる邪神の肉片、不可思議な色彩だと。UDC組織は『最優先対処事項（レッド・アラート）』と見做すと謂うのか。成程、此れは素晴らしい遭遇（であい）だと思わないか貴様等。早々に事件を解決せねば成らない」
　ロバート・ブレイズは歓喜じみた貌（ひょうじょう）で猟兵達を視た。嘲笑もしくは冒涜の念を『押し付ける』かの如くだ。
「狂信者どもの儀式が『外なる邪神の肉片、色彩』を呼び込んだらしい。それは人間どころか『空間』そのものに影響し、有機・無機関係なく発狂させると聞く。この世すべてを【外なる邪神の肉片】にするまで止まる事はないだろう。落下地点の原因を滅するのだ――ああ。気を付け給えよ。この発狂（変質）は貴様等にも触れる故。クカカッ！」
　グリモアが輝いて。

第1章 冒険 『廃墟探索』

POW   :    塞がった場所等を力技でなんとかする SPD   :    今行ける場所等を片端から調べる WIZ   :    マッピング等にて効率的な調査方法を確立する 👑7 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

　悉くは神（アウター・ゴッド）が理解している。
　貴様等は埃（かけら）にすらも触れない。
　旧支配者（そんざい）は臭いを知り、ただ極彩色が嘲笑する。
　――肥えおちた果実、その味を確かめて未給えよ。

　踏み入った貴様等は『強烈な異常』に苛まれ、その場に蹲ってしまうだろうか。這入り混んだ貴様等は『脳裡を蝕む色』に圧され、廃れた世界感へと堕ちてしまうだろうか。ぐつぐつと煮え滾った廃墟（コンクリート）が名状し難さに抱き殺され、無数の触手（カラー）と襲い掛かる――外なる神の肉片、色彩の落下地点（げんいん）を取り除かなければ最悪、世界（UDCアース）が同化して終（つい）だろう。
　屋上なのか地下なのか、果た魔た誰もが解せない『空間』か。

　早く行かなければ成らない。
　――焼けた墟（むくろ）がクスクスと手招いている。


　※※※
　廃墟が色彩そのものになっています。
　見えるもの、聞こえるもの、触れるもの、尽くが『外なる邪神の肉片、色彩』に成っています。形容出来ない『それ』を退けつつ『落下地点』を見つけましょう。
　時間がありません。早くしなければ君達も呑まれてしまうでしょう。

　宜しくお願い致します。


　従姉妹（ばけもの）曰く、この世界が脆弱なのは設定（テーマ）の所為に違いない。屋台営業に赴く筈だった猟兵（おまえ）は、惨々（SANSAN）と蠢き揺らぐ空を見上げていた。何となくだが所以（みなもと）は判断出来、彼等が危険な蠕動だと察して異る。状況に対処しましょう。舌々（タンタン）とひもといたハギスの無意味（なきごえ）、真逆、外なるものに侵蝕されているのか――如何しても色彩が名状し難く、虚の蔓延りは『形容』にも到れない。行き憑くまでの道程、嗚呼。雪は足跡を殺してくる。暗黒の……万歳？
　転換（かわるがわる）と騒がしい混沌（Nつき）の内か外か、少なくともプラズマジェット、オマエは増流（マスマス）と区切っていく。膨張した果実園（失楽園）を謳いつつも嗤う『カラー』、からからと包まれる貌（さま）は神だけが知っている――地形（かたち）を眺めれば無秩序（ル＝リエー）、非ユークリッド幾何学が脳裡を狂わせてしまう――最も、埒外のタンパクは変質済みだ。火炎（きよめろ）よ不思議。坐して待てないのか生けるもの。
　とけ始めた『色』が物質（にく）を真似れば啼崩（なだ）れ混む、真っ黒い機体（もの）に撲られれば拉げ、あとは保険に喰われる他ない――嗚々、五芒星。女神は旧さを求めて刻むのか――灼熱（ねつ）を帯びて永久、門は枕のお代わりだ。

　あやまりなのかあやまっているのか。
　――拝啓、※※様。子供達は元気ですか？

成功 🔵​🔵​🔴​

　ない内臓がひっくり返ったとして、蠕動（ひだり）側に傾く事すらも認知出来ない。出来損ないの木偶人形（ドール・ドール）が建築物（ハウス）に置かれた塑の刹那、嘲笑うかの如く『肉片』が粘着した。最優先対処事項（レッド・アラート）が鳴き叫び、夜鷹（ナイトメア）が突く憑くとつついて狂（く）る――物騒だね。嘗め回したのか眺め廻したのか舞い散るカラー、染まっていた髪束は足掻いてもツイン・テールには至れない――放っておくとたいへんな世界、飛び込んだ埒外の黒（酷）化は如何なのだ。早期解決しないとね。肌（かわ）に磔（は）り吐けた鼠のくされ……。
　あのコンクリートは可哀想に呼吸困難に陥っていた。基礎的（かなめ）を忘れてはならないと正気が囀り、愈々だと踏み入れた外宇宙（そと）への半歩、ぽうっと泡吹いた鉄筋が蒸発していく――落ち着いて、焦らずに――言い聞かせれば緑色、瞳の中で暈なって気分が悪くなる。認識してしまいそう……もう遅いのか？
　廃墟自体はUDCアースの代物（ぶっしつ）だ。造りその他を改めれば『踏破』する事は難しくない。階段（ルート）を弄って一般的、ぐるり涌いていたポスターが【ウィアード】なんたら宣伝していた――無気味な連中め。

　子供達はぐずぐずしていたのか。
　すみません、わかりません、救わないと。

　走るなんて柄じゃないだけどなぁ……はがれた裏面を無碍に扱って、如何か彼女の貌（かたち）を融かさぬよう――大丈夫？　嫌になるね、全く――だくだくとシミてきた永久（床下）からの最短。再誕したいのだとヒヨコの塗り方。
　――鳥（もの）が視界の隅……学んでいく登場人物。

成功 🔵​🔵​🔴​

　神様に祈りなさいと盲目が告げ、痴れた脳味噌の色を再確認させてきた。なるほど。頷いたのか横に振ったのか、渦々とした魔黒（まっくろ）の真ん中で『本物』が踊り狂っている。片鱗や残骸、残り香とはまた『別のモノ』が見れるでしょう。ショウ・タイムだと廃墟（オーゼイユ）が嗤い、地図上にも載せられないパレットの地獄（アザトホート）――非常に楽しみだと微笑（も）らしたオマエ、その壊れ・捻じれ具合は坐す事を勿体ないと粘着（つ）けて魅せる。落ち虚んだ眼窩が脳裡へと繋がってモザイク、この面は無き方だけを記憶・記録している――ふふ。その程度で私が止まると思っていますか？　誰も彼もが従者（げぼく）の模倣だ、井戸の中で不定が蠕動（全導）してくる。ありのままを覗き込めよ深淵、混沌（ケイオス）が触手（て）招きに餓えて異く……行進曲（インサニティ）、塑ろ々ろと外部（ダオロス）が剥がれ。
　存在理由が砕け散るとは想えなかった。人型証明が崩れ去るとは解せなかった。演奏の為に落ちて生じたオマエ、名前を刻み込めよラヴ・クラフト。これを聞いた方がどうなるのか、それはドールにもわからない。

　登場人物（エーリッヒ）は憑かれていた。
　進めよ進め、進めばすべてうまくいく。

　未比べろよ『落下地点』、厭に焼けている野（ひらたい）は如何だ。水路の絶叫が聾を止めない――牢獄が如くに留まれば良かったのだ、十字に裂けた円形――子供達で餅つきがしたかった。フルートの音にあわせて、ぺったん、ぺったん。
　ひり堕した小腸、象徴するべきはボロ袋。

成功 🔵​🔵​🔴​

　最優先対処事項（レッド・アラート）と記（か）くだけ『厭って』世界（こうけい）は奈落よりも混沌（Nつき）だった。複数と想えば個数のカラー、個数と想えば複数のヴェール。ちらつく光輝（あれぐあい）に眼球が痛むかと触れれば頭の中でクラクラ。名状し難いと形容し難いが喧嘩（なぐりあう）最中で投実、こえた蛇苺（イグ）が腐臭を放っている――ボク自身のためにも、先を急いだ方が良さそうですね――乳白色が台無（だめ）に陥（な）る前に一歩・二歩、消えかけの蝋燭（あかり）が暗黒（跳梁）を祓っていく。背に翼を授かれよオマエ、高く、昇（たか）く、見透すが運命（ため）に。高速で通路（だん）を往けば散策（ぶらり）、真逆、酔い始めているのか？
　その怪物（La décadence）に祈りを捧げたならば王子様、纏わる嘔気（もの）を浄化（きよ）めて翔ける。人の思いや祈りと同じ事、ことことと詰めれば【※※】は応えてくれる――全く恐ろしい話ですね。オマエが言うなと色（おに）が嘲（わら）う。儀式（ことのは）が外宇宙に届いている。

　遥かな光が闇に触れた時、子供達の泣き声は死んでいた。

　透明度を冒涜した異常発色が金（かみ）へと寄っている。依り代を求めていたのかと肉片が跳ね、嗚呼、如何しようもないと優しさが惑う。
　包む人がいない。

成功 🔵​🔵​🔴​

第2章 集団戦 『嘲笑う翼怪』

POW   :    組みつく怪腕 【羽毛に覆われた手足】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。 SPD   :    邪神の加護 【邪神の呪い】【喰らった子供の怨念】【夜の闇】を宿し超強化する。強力だが、自身は呪縛、流血、毒のいずれかの代償を受ける。 WIZ   :    断末魔模倣 【不気味に笑う口】から【最後に喰らった子供の悲鳴】を放ち、【恐怖と狂気】により対象の動きを一時的に封じる。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

　育まれた色は『大型』へと寄生先を変え、その生え方は人の四肢（かたち）へと変わっていく。代わりに子供達を啜ったならばアウトサイダー、吐き出した【七色】は種だろうか。落下地点の隕石（ぶっしつ）は融けきっていて影もない――ごめんなさい。すみません。たすけて――そう口々に漏らした翼怪（けんぞく）、埋め込まれた肉片を摘出する術は無い……悲鳴（いろ）が奔った。
　耳にした瞬間、オマエは振盪（めまい）を覚えるだろう。
　これはダメだ。これを聞き続けたら、目の前の『これ』に成って終う。最後に喰らったのは子供ではなく、外なる邪神の肉片。

　背中がひどく痒い……。


　獣の咆哮か虫の囁きか、何匹目の蜘蛛かと問い掛けても『研ぎ澄まされた感覚』は応えてくれない。紅色に染まった砂漠の彼方、如何しても半人間（けもの）が嗤っている。あの頭部は何に変貌（か）わると謂うのか、最早『無名』と刻まずにはいられない――融合捕食済みもしくは捕食融合前。以前は別の理由で退きましたが――惹かれるが如く『さわぐ』怪翼（オブリビオン）、此方側においでと鬱陶しい宇宙からの――今回は誅戮完遂までお付き合いしますよ。成程、彼等はカタ焼きが好みの舌らしい。異と厭を繋げては空腹の証（おおなき）、無気味を発いたとして『におい』が同じでは意味もないか――四の超越性（エネルギー）曰く、その敵対は人堕ちだ。
　開かれた『もの』はひどく捻じ曲がって、鋭くもない度合いだろうか。制御（コントロール）化の浄化が【機械仕掛けの黒】に纏わって半数、貴方の大嫌いを薙ぎ払って殺（や）れ。妖（あや）しげにも到達した、不安定だった人の貌（かたち）。
　先刻（とき）にちょっとだけ不思議な形の五芒星、旧くも浄火（しず）めれば悪性（かみさま）へと融け込む。活性化した異常（それ）は奴らの戯れか。嗚呼、本当ならば『借りたく』もない――それで、確かめた色は描写可能なのか？

　ムナールの石の代わりです。単眼灯っていく。
　夜に諸力を招喚する者たちを守護し、脅威と敵意の力を放逐せよ、第四の結印――死霊秘宝（めくる）事に躊躇いがない。

　最後まで踊ってくださいな――背も腹も平等（ひら）たく燃やしたならば、眼を向ける必要も残らないだろう暗黒非物質――ごめんなさい、ごめんなさい――お辞儀も出来ない模倣品（アザトホート）、種子は爆発する以外に赦されなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

　これは駄目だ――伽藍洞（ほらあな）じみた内側（オマエ）が、地獄（コキュートス）の溶ける音を聞いている。見慣れた怪物と『いう』時点でかなり毒されてはいたが、異端（いた）がり方が尋常（つね）からも外れていた。しかし切り札を宣言（き）るにはまだ早い。最善を尽くすしかないと呑み込んで、あの断末魔（ぜっきょう）は聞くに耐え難い――ああ、もう。何度も何度も繰り返した子供達の悲鳴、あれは毎々『理解している』ものだろう。それで『色』を抑え込める所以（わけ）もなく、僅かに塗り替えられた……気分に陥った。ないはずの鳥肌がわらっている。とにかく留まるな、動かなければ奴等の思う奈落（つぼ）と知れ。夜鷹（たましいすすり）に抗うが好い――ここで発狂する訳にはいかないんだよ。強く・強く・地に足を。
　呪物（ことのは）を嘔吐（は）き散らかして第六感が儘に、隙間（ま）を縫い突けて『子供達』が怯んだならば、此処が勝機・正気と鬼ごっこ。シュエ、あいつが鬼（ばけもの）だ。逃がしてはいけない――上手に絡め取った四肢と翼の根、音をあげるが如く『衝撃』を中てた。潰せ・潰せ・塗り潰せ……僕もシュエもあんな風になりたくないからね。この世の中から失せてくれ、色違い。

　消えてもらうよ、咀嚼したくもない。
　模倣する事は拘束でしか在り得ない。

成功 🔵​🔵​🔴​

　虚空が常に耳を傾けると『彼等・彼女等』主人公は思い込んでいるのか。激しさと静けさを併せ持ち、貌遭わせが大好きな鬼面像（Nつき）風情が騒々しいのか。なるほど。確かに聞き続けて終えば『おなじ』だろう。確かに見つめて終えば『どうか』だろう。聾と盲に信を得たとして、ああ、身勝手な貌（さま）が現は心地良い――ふふ――微笑（ほほえみ）についてない双眸（うず）が、じんわりと屈折を観察（のぞ）いて魅せた。私の世界を崩す必要はありません。むしろ……絶対的に……吞み込んでみせましょう。そこに落ちていた誰かさんの死体（やま）積み、色彩（カラー）塗れで省かれていたのか。クレイジー・クレイジー、如何か世界観に再生（うご）いてくれ。
　おや、局外者（アウトサイダー）とおんなじ口（もの）だ。気にしないと告げた『オマエ』は平穏なる禍（か）な、どのような子供（といろ）でも受け入れましょう。語り口はメルヒェンに、ハーメルンの笛吹き。鼠どもの巣窟は中の筈だった。連れ去ってくれよヨグ＝ソトホート、記されていないのは鎖の所為だ。

　アフォーゴモンに赦しを虚（こ）うた。
　終を鳴らせと熱病が如く。

　断末魔と異う命乞い、来いと患った『色仕掛け』もオマエの脳（いりぐち）には届かない。元々は如何様な施設だったのか。看板その他も応えてはくれないか。今となっては確かめる術も解くイトも見当たらない――封じた袋を暴けとなく。
　いえ、いえ。まだ。いますよね。

　外なる肉片ぴくり、すみません、すみません。

成功 🔵​🔵​🔴​

　あ、ぁ――厭の彼方側からの来訪は、ヤケにオマエの精神（こころ）を鬱（う）ってきた。ぎらりと透き通ったかのような切っ先が、戸惑（ためらい）の渦を孕んでいく。ぶくぶくと嗤った人面（こどものこえ）に攫われたかの如く触れられた。駄目だなぁ……王子様としての輝きが失われた気がして、支離滅裂な脳味噌（おともだち）を乱していく。狂いに捻じれた色彩（アウト・カラー）が、ガラガラと音を立てている――ボクに力と勇気が在るならば、その根源は怪物（デカダンス）に違いない。呼応・鼓動に背を押されて一歩前、跪くかの姿勢（てい）で祈りを正気（ととのえて）あける。こういう時こそ冷静にならなければ――辛く、悲しい外宇宙の小路、袋の中には歩めの記し。たとえば、印（五芒星）を辿れたとして彼等は癒されるのか？
　貴方・貴女が掬われるならば『この心臓（きおく）』を捧げたって構わない。世界に純粋が在ると視（し）て、その視点（まなこ）はオマエだけの超越性だろう。助けてほしいと願うなら、ボクが叶えよう――翼をもがれる痛みに等しい。

　本当は、そうなる前に助けてあげたかった。
　邪神（おに）が嘲るような後祭りだ。
　過ぎたことをうじうじ考える、猟兵（ボク）の悪い癖。

　大波（マッドネス）と同化して終いそうな思考回路（ピンクと灰）、誰の始まりだと何者かは囁くのか……これも考えすぎ、という事に今は……。
　からまった四肢、ほどけている。

成功 🔵​🔵​🔴​

　子供の悲鳴ならば良かったのだ。たくさんの女の子が絶叫し、濁り奇った双眸（めだま）から体液を垂らせば良かったのだ。妄想が、想像が、幻想を招くと言うならば猟兵（オマエ）、その輪郭（きめら）の元々を認識すると好い。ああ、這う這うと逃げる事は赦されず、塑の撓（な）き方は貴様等からも溢れて異く――顔色が悪いのは怪異なのか少女なのか、内側からはぜていく悦楽はいたみに似ている――ふわりと香ったのは色（ハッキョウ）でもない、柔らかな桃色（ピンク）の表現。もしや『この個体』は豊かな血肉だったのか……懐かしさと共に『外』への門が閉ざされる。
　黒（ひとみ）に暈（かさ）なったのは壁のシミ、中にネズミなど潜んで在らず、この場には誰かと誰かと携えられた私（もの）、物々しくも禍々しくも揮（ふ）り廻されれば――ああ。この傷跡は一生と残るだろう。絶えている過去（やつ）の贈り物と思惟すれば、なんと勿体ない打ち音（み）か。悲鳴が【実に心地良い】
　繋がれた拷問（ラビリンス）の真ん中で、※※のごめんなさいが聞こえてくる。くるりと吸い込まれた脳髄は可哀想に『まだ』世界を意識出来ていた。抉られた肉は口に合うでしょう。何故かって『それ』も真た※※くん自身……。

　助けを求めていたとして、罪罰の重さは他人に委ねられる。オマエは道具だ。オマエは獣だ。オマエは人の貌だ。ああ、今は何者に使われている。
　物騒な単語と一粒の聖（あまさ）を並べよう。
　ジュース・ジュースと跪いた、ストローの蠕（ぜん）い。
　正しさの化身（てい）を教えてくれ、人を殺すのは如何だった。

成功 🔵​🔵​🔴​

第3章 ボス戦 『『赤い霧』犬吠埼・サヤ』

POW   :    見逃していただけると助かります… 自身の【足元のゴミ袋】から【異臭】を放出し、戦場内全ての【自身と敵対する対象】を無力化する。ただし1日にレベル秒以上使用すると死ぬ。 SPD   :    私がやらないといけないんです… 自身の【誰かを助けたいという想い】が輝く間、【メスによる切り裂き】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。 WIZ   :    すみません、もうこれしか… 肉体の一部もしくは全部を【生命体を腐食させる霧】に変異させ、生命体を腐食させる霧の持つ特性と、狭い隙間に入り込む能力を得る。 👑11 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

　ぼんやりと横たわった『怪翼（したい）』を踏むように、落下地点、彼女はぶつぶつと吐き散らしていた。周囲（ぐるり）とかき集めたゴミ袋、ふさぐ事の出来なかった『一部』からは色彩（にくへん）があふれている――全部を救う、助ける為には神様の力が不可欠だったのだ。患者さんを治す為には『これ』が不可欠だったのだ。ほら、見てください――彼等・彼女等は【もうすっかり良くなりましたよ？】
　しゅうしゅうと沸き立った色（みず）溜まりが『彼女』を抱擁している。感謝と怨嗟、その他名状し難い超越性（エネルギー）が粘着して嗤う。くすくす。くすくすくす。くすくすくすくす……みえない化け物は少女の微笑を真似する筈だ。
　見逃していただけると助かります――ゆらり。自意識（ひと）だった頃を思いつつ、邪神（けしん）は貴様等を視認する。啜るような赤い霧、嗚呼、逃れる事は出来ないだろう――すみません。すみません、もうこれしか……。

　斃すしかないのだ。
　外なる欠貌（かけら）が嘲っている。


　仮面舞踏会（マスカレード）に招待されたならば猟兵（クロユリ）、心の臓からのトキメキは如何様に表現すべきか。ふうせんを膨らませるが所業（ようす）で息を成せば、嗚呼、肺胞は容易く腐れとぶだろう。気休めの布切（マスク）を遊ばせるが貌（さま）は内部の調整で、出掛かった狂気（それ）を鎮めていく。霧で在れ水で在れ、その根源が體（てい）と言う場合『いたみ』を感じる事は出来る筈だ。たとえば色彩（ふていけい）、細胞分裂までは殺せないだろう――父さん、出番です――伽藍洞の一番※、眼窩（からっぽ）が爛々と輝いた。すみませんと謝るならば、誤りを正せと『誰（まぼろし）』が哄笑（わら）う。過去（らいねん）を心配するな、塑（そ）の襞（ひだ）はひどく融け々（ど）け死い――もうこれしかなかったのに、これも『無碍』にするのか超越性（ろくのまもの）……こぼれた欠片はぼくの端、母さんの賛美歌が心地いい……。
　多分。おそらく『襲ってきた』同化（くる）いそうな接触、内臓が撹拌（ミキサー）された気分だ。しかし耐性、オマエに必要な残酷（カセ）がしがみ憑いている。落ち着きだけは見失うな。それでもぼくは『ぼく』で在りたい。

　抱き締めた家族を手放さない。
　抱き返されなくとも問題はない。
　何を莫迦な事を、ぼく。
【家族は今も生きている】のだ。

　賛美歌（いやし）が腐敗（はいぼく）を赦さない。賛美歌（ことば）が最悪（ただれ）を赦さない。負けませんよ――力を貸してください。
　ゴミ袋と鉄の籠、中身は同じだと異うのに。

成功 🔵​🔵​🔴​

　不浄（たまり）場に罵声（こえ）を届けたとして、その死体（たね）は爆ぜる事他を知れない。痴れ損ないの肉片（アウト・カラー）が白紙（おう）の前で頭を下げた。すみません。ごめんなさい。これしか方法を覚えていないのだ――なるほど『良くなりました』か――十人十色（えのぐ）に塗れた現実は何処か彼方側で、塑れ等は成り果てとも言えよう。異神（いがみ）遭う貌（さま）は不可解にも渦（ひとみ）と暈（かさ）ぶっていく――あなたの仕事は終わりです。せいぜいが手足頭（ない）の元々、反芻の俎板（故意）に違いない……ぶるぶると震えた肉体、変化（きり）の夢中。
　ただ曲（おと）を繰れば好い。ただ曲（ね）を出せば好い。しかし触手も擬足も生えない人形――おや――虚応（おう）じるが如くに現れた粘液性（たまり）、最早『なにが』オマエか解けずに――まったく。可哀想な女の人、赤色は主張が激しかった。「何故あなたが出てくるのでしょうね」面白い。嗚呼、面白い盲目性だ。

　なるほど……のみこんだ溜息（しゅし）は断章の儘に。

　魔王（あかご）を眠りの淵へと落とせ、堕ち混む脳（いろ）は灰よりも濁っている。手伝ってくれるのは有り難いですけどね。猫（ウルタール）撫で声（おんぷ）にいらっしゃい、さあ、捻じ曲げてくれよ魔笛（フルート）と下劣（ダムダム）。演奏は楽しめました――あなたは、どうですか？　霧が中身をダしている？
　子供たちを手に掛けるよりは、良いでしょう？

　酩酊（し）から逸れる術はない。
　綺想（かわれ）綺想（かわれ）綺想（なりかわれ）。

成功 🔵​🔵​🔴​

　実験動物（モルモット）を解剖するかの如くに『見つめ合った』色彩（にくへん）、想像と創造は全くの逆転（べつもの）で、目の前の彼女は実に物理的で在った。重ねて『欠片』を思わせないほどに人間性（りせいてき）だ。滴った体液（におい）も何処か人型（ひとづら）らしく視える。ある意味での強い女性（おんな）、救済と称される亡霊（エネルギー）に屠り憑かれた貌（さま）。すみませんとごめんなさいの大波が最中、手招きすべきは別物（おなじく）アストラル、その體（てい）で現したのは『あか』いろの渦か。化々と微笑（わら）うように世界観が捻じ曲がる。
　人形（オマエ）は腐る事も出来ないのだ。死者（たましい）は滅びる事も出来ないのだ。唯一、この場で『虚』ではない怪物（いきもの）、伽藍洞（くう）に隠せば尾（しり）も残さず、コーティングしろよ防御壁（オーラ）。

　化け物は弱点を晒している『もの』だ。
　霧（む）と散ったならば燃やして終え。
　ふれたがりの脳髄（いしき）。

　戦士（ガイスト）槍を構えた刹那に火炎放射（ほうこう）、方向を決める術は要らなかった。グロテスク（うつく）しい色彩を焚いて沈めよう。鎮めるべきは彼方側の本性（姿形）、最後に滓（のこ）るのは地（かみ）に写された焦げだろうか。嗚呼、オマエは見逃し方を知らない――これが僕の仕事だから――内側で鎌首（どう）を傾げた女の子、役割に執着しているのは何方なのか。
　やるべきことを果たしたい。
　果たした先には何があるのか、先生……。

成功 🔵​🔵​🔴​

　俎板の上に故意（さかな）を投擲（な）げたとして、客人が居なければ意味など無い。邪神（にくへん）に呑まれた女性（もの）はきょろきょろと『はい』を集めていく。再生するのにも人を捌くのにも時間が掛かりそうだが、嗚呼『この場には死體（いろ）だけが落ちている』。治った眼球（きゅうたい）を回しても【なおすべき】患者は見当たらない――ぶつぶつ。ぶつぶつ。謝罪と救済の独語がおぞましい。
　ぐ　ら　り――気が付けば『傾いていた』世界と身体、何かに『後頭部を強打』された感覚が霧を襲ったのだ。ふら、ふら、と落ちかけた貌（さま）に容赦のない急襲――されるが儘に撲られたならば凹凸、何処かピースを思わせる痕跡（あと）だった。
　しゅるると妙な音が聞こえ、原因（らちがい）を察するも総てが遅かった。擬態（まぎれ）た兎角（しかく）からの連続打撃、ああ、最後に響いたのは蹴撃（しゅうげき）だったのか――内臓がくるう。ごめんなさい、ごめんなさい。頭の中が『改まって』いない。悪い奴等を地獄に落とせ。

　たとえばダーク・ヒーロー、オマエに後悔は似合わない。
　非公開処刑（シッコウ）せよ、私の辞書……。
　じわりじわりと弄（なぶ）られる、慈悲なき獣道。

成功 🔵​🔵​🔴​

　詩々（うたうたえ）と何者かが死期折々（しき）を束ね、誰に対するものか『えみ』を垂らした。これが『よくなった』と怪物（あなた）が言えば、ああ、確かに脳内（たんぱく）は変質したのだろう。熱を加えられた芸術性、自棄に陥った人型は霧中（むちゅう）に縋る――患者を『どのような姿』にしたのかは如何でも良い。ええ。ええ。埒外（ボク）には理解出来ていた。理解出来て『しまって』いた。異を終だと認識すれば、汚々、主（かれ）はグロテスクにも地へと満ちる。全てを救うには総てを掬うには『すがりつく』他に赦されないのだ。巣食った悪性（にく）を啜りながら『みえない』おもいが膨張する――貴方とボクはよく似ていたのでしょう、きっと。助けて。助けて。お※さん……？
　ららら・ららら・音とも形容（よ）べない歪（まがり）角、中てられたオマエは毒々（いろ）の渦を耐える。今にも錯乱してしまいそうだ。現にも同化してしまいそうだ。葬送と流れ落ちた夢と希望、それは『記憶（理性）』と記された呪いでしかない――La décadence、如何かほころびを改めてくれ。
　降霊（ツバメ・ツバメ）は宙を往くのか虚を往くのか。聖なる光（もの）が女（なか）へと這入り、ゆるりと脳髄（にくへん）をもどしていく。貴方はボクと違うものを信じ、崇めていた。ならば『この手』はひどく冒涜・侮辱的だろう。

　ごめんなさい【僕（これ）】にできるのは【これ】だけなんです。
　大丈夫。大丈夫じゃないです。異物混入は大嫌いだ。
　――彼等（アウトサイダー）が未だ、待っているのですから。

成功 🔵​🔵​🔴​

　埒外（オマエ）の頭蓋内にアカシック・レコードでも埋め込まれていたのか、引き出しに挟まった七色（ヨグ＝ソトホート）はいとしくも現実（いま）に現（お）ちていない。なるほど、有名処（かれら）の貌（かたち）は晒されず、ただ肉片が落下（み）えた程度（だけ）。しかし状況を解決しなければ『最後』世界が『最期』を知るだろう。きっちりと。屋台をきれいに大掃除（みが）くように。患いは拭わねば成らない――真っ黒い仕掛けに乗り込めばお隣にヒトガタ、かたかたと組み替えるべきは『視認（いしき）』そのもので【偃月】解き映せば神からの罰――吹き厭れた文句は『どこ』に載っていた？　捲れよ死霊秘宝（たからばこ）、何頁目が損なわれていた？　封を忘れろ、山羊頭の体躯……。
　こる・ばるぷす起動――浄めて極め結んで窮め、ラーン＝テゴスが如くに唱えるが好い。文化人形（ばいかい）と見做して粉吹き、カートリッジの名称は『兄弟』、その名を暴いて往く――現れよ。現れよ。現れよ。群がったものは魔犬（えじき）に違いない。オマエが最弱にして無敵なのは『デウスエクスマキナ』咀嚼（げ）している。糸で宙に浮かべよ演出家、そのサイコロは獣の数字を称えていく。

　踊り切ってくださいね？
　炎は固形化し神威はヴェールと成るのだ、剥がす事など不可能と説け。嗚呼、融け出した色彩（にくへん）が事象・自称に堕ちて終う。
　塩と水の食生活、そんな未来を抱えての完全（コントロール）だ。大盤振る舞い持ってけ泥棒、なのですよ――聖なるかな、このパロディは病的なほどに。
　設定する事が下手糞だったのだ看護婦（かみさま）。

　すみません。すみません。
　神以外には視えていない？　神だけが視ていなかったのだ。
　肥大した心臓（かじつ）で前が知れない……。
　願いましては『　』と異う。

成功 🔵​🔵​🔴​

最終結果：成功 完成日:2021年03月17日 宿敵 『『赤い霧』犬吠埼・サヤ』 を撃破！