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正しいヒャッハーの叫び方

#アポカリプスヘル

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#アポカリプスヘル


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 アポカリプスヘルのとあるベース。そこは度重なるオブリビオンの攻撃に疲弊し、存続の危機にあった。そこに住む人々も決断の時を迫られている。
 人々が集い、会議が開かれていた。ある者は徹底抗戦を主張し、ある者は逃亡を提案していた。
「なぁ、リュー。お前はどう思う?」
 年老いた男が隣にいる気弱そうな若者に問うた。彼は俯いたまま、小声で返事する。
「……やっぱり、ここを出ていくしかないんじゃないかな」
「そうか。ワシらが長旅をするのはきついが、仕方ないかのぉ」
 その言葉に若者は何か言いたげに口を開いたが、何かをあきらめたかのように、俯き、再び口を閉じた。

「アポカリプスヘルに何度も襲ってくる、とってもヒャッハーなオブリビオンの奴らのせいで壊滅寸前のベースがあるんだ。けど、一発逆転のチャンスがある。それにはみんなの協力が必要なんだ」
 滝乃家・吾平(滝乃家の気ままな三男坊・f14779)が猟兵たちに説明している。

 実はそのベース内にリーダーとなってそのベースを維持発展させていく才能があるやつがいる。名前はリュー。年は19歳。
 リューは慎重で控えめだけど、本当は作戦を練る才覚も人々を守る力も持ち合わせている。ただ、その性格故にいつも自分を出せないでいるんだ。それでベースの仲間たちもリューの事を軽んじてる、悪循環だな。
 この状況にも、彼は自信が無いみたいで、早々にここ以外の拠点を探しに出て行った方がいいんじゃないかって考えになってる。

 そこで、と吾平が続ける。

 リューをリーダーとして成長させ、一緒にベースも守り抜く一石二鳥の方法を考えたんだ。
 今、言ったヒャッハーなオブリビオン連中はメンバーを募集している。その入団試験に参加して見事に組織に入り込んで、度胸のある所を同じベースに住む皆に示す。
 続けて、その組織を中からぶち壊してくる。そうすれば、オブリビオンの襲来も無くなるって寸法だ。
 テスト内容は『ヒャッハー』の声出しと自己アピール。簡単に言うと、勢いと悪目立ちだ。リューの性格では到底合格は無理だろう。だから皆にはリューにアドバイスや特訓をしてやったり、皆もその入団試験に参加して、リューと一緒に組織の壊滅の手伝いをしてほしいんだ。
 とりあえずは入団試験だからあまり手荒な真似をして、試験会場からつまみ出されるようなことにならないように気を付けてくれよな。まぁ少しぐらいのやんちゃアピールはかえって気に入られるかもしれないけど。

 リューやアポカリプスヘルの人たちのために頼んだよ、そう言って吾平は、猟兵たちをアポカリプスヘルに送り込んだ。


八雲秋
 第1章は、ヒャッハーなオブリビオンの組織への入団試験。リューをサポートしたり自分も潜り込もうとしたりしてください。
 第2章は、オブリビオンとの戦闘。
 第3章は、リューやベースに住む人々に色々アドバイスを送ってあげてください。

 ご参加お待ちしております。
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第1章 冒険 『ヒャッハー!入団試験だぜぇ!!』

POW   :    すべては暴力が解決する!世紀末を生き抜くパワーを示せ!

SPD   :    逃げるヤツを見ると追いかけたくなる!世紀末魔改造車両の速さを見ろ!

WIZ   :    こんな時代だからこそ知性が光る!この天才の発想を見ろ!

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アイオライト・セプテンバー
※アドリブ歓迎

クロムキャバリアから来ましたアイオライトです!
愛機の超高速戦闘型キャバリア【ブルーテイル】も一緒よ

で、ヒャッハーの基本ってスピードだと思うのね
ハイパワーハイスピードな改造車両を乗りこなせば男どもはひれ伏し女どもはクラクラ
つーことで私のキャバリアに乗せて超高速機動に慣れれば、地上を走る車両とか三輪車より簡単に運転できるようになるわ!

ってことでリューくんを乗せて……ちょっと飛んでくるわ!
【推力移動】技能全開のマッハで!!

スピードに慣れた後は私も自前の改造車両(キャバリアブースターつき)で入団試験に参加します
何人たりとも私の前を走れると思うなよ!
えっ、ただの趣味だろって? はい……


ケイティ・ネクスト
「ニャッハーッ!」
 発想を逆転させるんだにゃ。乱暴に振舞えないなら振舞わなくていいにゃぁー……いやぁ、ちょっと食べちゃいたい位にカワイイしさぁ……カワイイと色々とお得にゃんよ?
「「「ニャッハーッ!」」」
 パリピ猫を呼び出して一緒にヒャッハーするにゃ。こんなにも愛らしい。これを落とせますか? ……ま、潜入は得意だし。落ちても最悪その辺に伏せとけばいいにゃ。
 ……こういうのの方が得意でしょ? ほら、こんなにも可愛らしい猫だけど……これ全部、大人一人を簡単に殺せる暗殺猫。
 ああ、【猫の魅惑】の効果もどんなもんか試し打ちしとくにゃー。
「ニャッハーッ!」



「ヒャッハーって何なんですか」
 テスト前、リューがアイオライト・セプテンバー(〝ブルーテイル〟・f29954)に相談していた。
「そうね。ヒャッハーの基本ってスピードだと思うの」
「え?」
「ハイパワーハイスピードな改造車両を乗りこなせば男どもはひれ伏し女どもはクラクラよ。私のキャバリアの超高速機動に慣れれば、地上を走る車両とか三輪車より簡単に運転できるようになるわ! 習うより慣れろ、さ、リューくんも私の愛機の超高速戦闘型キャバリア『ブルーテイル』に乗って……ちょっと、飛ぶわよ!」
「飛ぶ?……うわぁーーっ!」
「舌噛まないようにね!」
 強引に積み込まれたリューは、そのまま、アイオライトの全力全開の推力移動を味わう事となった。

 入団試験会場、つまりオブリビオンのアジト及びその周辺。男が叫ぶ。
「俺らの仲間に入りたい命知らずども、てめぇらのヒャッハーを俺にぶつけてみろよ!」
「ニャッハーッ!」
 声をあげたのはケイティ・ネクスト(蠱惑の仔猫・f26817)だ。
「ニャッハーッ、だぁ? ふざけてんのか」
「乱暴、粗暴だけで審査されたくないにゃ」
 男が詰め寄るが怖気づくことなく笑みを返す。それから横目でリューを見る。
 リューはテスト前にケイティに言われたこと『発想を逆転させるんだにゃ。乱暴に振舞えないなら振舞わなくていい
にゃぁー……いやぁ、ちょっと食べちゃいたい位にカワイイしさぁ……カワイイと色々とお得にゃんよ?』を思い返し、頷く。
「じゃあ、何を見せるって言うんだよ!」
「『猫の手も借りたいかにゃー? プリーズ、ヘルプミー!』」
 様々な猫たちが召喚された。たちまち、我が家のようにアジトを歩き回る。男どもが悲鳴(嬉しい)を上げる。
「ボス。こいつらやべぇです。気がついたらじゃれついてきます!」
「この黒ぶちなんか俺の肩にまで乗ってきやすぜ!」
 見れば、既に、パリピ猫と意気投合し、踊り出す者もいる始末。
「くそ、最後に判定するのは俺だ」
「ニャ……」
 その試験官の足元に真っ白な子猫がうるんだ目で見上げている。
「く……まだまだ!」
 試験官がケイティに目を向ける。
「『うにゃぁーん』」
 両手を胸元に首を傾げながら、『猫の魅惑』を仕掛ける。その効果があったかはわからない、が。
「猫ちゃ……猫ども含めて入団OKだ!」
 心なしか頬を赤らめながら、試験官が宣言した。
「さぁ、次の挑戦者は誰だ」
「クロムキャバリアから来ましたアイオライトです!」
 アイオライトが手を上げて答える。傍らには自前のキャバリアブースター付きの改造車両がある。
「お前の気合を見せてみろ!」
「はーい! さ、リューくんも乗って」
 スピード慣れこそしたものの、運転テクの習得には及ばなかったリューが同乗する。
「俺らとスピード勝負か、おもしれぇ!」
 男らが各々のマシンを唸らせ、走るが、アイオライトのテクには及ばない。次々引き離されていく。
「何人たりとも私の前を走れると思うなよ!」
「くっ、やるな、女、合格だ! リューとか言ったな、お前はまだ保留だ!」
 肩で息しながらリューが呟く。
「もしかして、僕、アイオライトさんの趣味に付き合わせられたんじゃ……」
「ばれた?」
 彼女、いや、彼は小さく舌を出して、笑って見せた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ネルガロッテ・ノイン
※アドリブ歓迎

なるほど、つまり話は簡単だ。
ヒャッハーの本質とは向こう見ずな蛮性とあたまのわるさにある。
常人がそれを会得したいのであればテメエの頭をヒャッハーレベルにわるくすればいい。
ということでこれを飲め(と言いつつ輸血液ケースから数種類の錠剤をリューに手渡し、ついでに自分もバリボリと飲み下す)

大丈夫安心しろ、このネルガロッテ様の調合だから副作用や依存性が出ることはない。多分。

ついでにオブリビオンの連中の飲み物にもこっそり判断力がアレになる薬を仕込んでおいて…これで準備完了だ!

さて万全を期してヒャッハー! どうだ脳筋野蛮人ども! 今日も略奪とV8の神は我らを祝福しているか!?



 リューや猟兵たちの入団試験の様子を腕組みして見ていたネルガロッテ・ノイン(超一流のヤブ医者・f31309)がニィッと笑い、言う。
「なるほど、つまり話は簡単だ」
「簡単なんですか?!」
 彼女に問うリューに、こともなげに答える。
「ヒャッハーの本質とは向こう見ずな蛮性とあたまのわるさにある」 
 ネルガロッテは人差し指でリューの頭をつつき、
「常人がそれを会得したいのであればテメエの頭をヒャッハーレベルにわるくすればいい……ということでこれを飲め」
 輸血液ケースから数種類の錠剤を取り出し、リューに手渡す。
 薬を持ったまま戸惑うリューに構わず、ネルガロッテは自分でもバリボリと薬をかみ砕き、飲み下すとリューの顔を見、
「大丈夫安心しろ、このネルガロッテ様の調合だから副作用や依存性が出ることはない」 
 その言葉に彼が意を決し、すっかり飲んでしまうのを確認してから付け加える。
「多分」
「えー」
「なに、オブリビオンの連中がほかの奴らの審査に気をそらしてる隙に飲み物にこっそり判断力がアレになる薬を仕込んでおいた」
「なるほど、それなら安心……あれ、なんだか楽しくなってきたような……」
 リューに薬が効いてきたのを確認し、万全を期したとネルガロッテはオブリビオンたちの方に向き直る。
「さぁ、次の挑戦者は誰だ!」
「俺だ! ヒャッハー! どうだ脳筋野蛮人ども!」
 両手を頭上に、両の指をクロスさせネルガロッテは叫ぶ。
「今日も略奪とV8の神は我らを祝福しているか!?」
「「「うぉーーーーー!」」」
 オブリビオンたちも皆、同様のポーズをとり呼応の響きを上げた。
 ……その後の記憶は皆、残念ながら定かでない。が、少なくともネルガロッテは合格していたようだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

フルム・サーブル(サポート)
口調はステシ通り、穏やかな印象が基本です
パワー型フェアリーというツッコミどころ満載のキャラクターです
余裕があれば、景色や自然を楽しんだりします

キャラぶれ気にしません、公序良俗に反しない限りは
好きに動かしてください

ギミック系の攻略は【力溜め】【怪力】を活かした力押しと
【第六感】によるヤマカン
【鍵開け】【破壊工作】による正面突破が基本です
任務内容によってはその他技能を活用し
シリアスだったらある程度空気を読み、大人として振舞います

また、フェアリーとしての小柄さを活かしたり
ユーベルコードを活用して頭脳的な立ち回りをすることもありますが
優先度は低めです


片桐・公明(サポート)
快活な女性ですが知的な一面もあり、依頼に参加する際事件の背景について思考を巡らせ考察します。感情的な行動は滅多にしません。

主に二挺拳銃『Mathem842』『臥龍炎』を使用した遠近問わない戦闘を行います。時折、または接近戦を重視する場合は妖刀『血吸』を使用します。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、積極的に行動します。ただし敵の攻撃に対しては回避を主体にして、なるべく負傷しないように立ち回ります。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


徳川・家光
「リューさん、皆の為に敵地へ乗り込んだあなたは、既に『将たる器』を備えています」
「おそらく、敵に取り入った後の策は既にあるのでしょう。ならば僕にできることは、あなたを立派なヒャッハーにする事……いでよ、火産霊丸!」

そして、リューを火産霊丸にひとりで乗せます。
「この火産霊丸が守護する『愛宕神社』の入口にある険しき石段は、それを馬で駆け上がった猛者を僕が褒め称えた事から『出世の階段』とも呼ばれています。つまり、火産霊丸は立身出世の守り神でもあるのです……信じて、ヒャッハーに身を委ねなさい!!」

リューを乗せたまま、火産霊丸にめちゃくちゃヒャッハーなロデオをさせます! リューには根性で耐えて貰います!



(「こいつらがリューのベースを襲撃して困らせてるわけか。それでいて暴れまわるメンバーを更に募集とは、いいご身分ね」)
 片桐・公明(Mathemの名を継ぐ者・f03969)がオブリビオンの連中を見回す。
「入団試験か、僕はともかく、リューは合格させなくちゃね」
 フルム・サーブル(森林の妖精さん・f03354)顎に手を当て、ふむと首をひねる。
「自己アピール。空を飛ぶというのはどうかな?」
 「飛ぶだぁ? 羽が生えてる奴が飛んだって不思議でもなんでもねぇよ」
 オブリビオンが馬鹿にしたように言う。フルムは違うよと手を振り、
「僕じゃない、リュー君だよ」
「え、僕」
「いいかい、舌を噛まないように気をつけてね、あと、下手に動いたりしないで。キャッチできなかったら怪我するよ」
「え、え? それってどういう……」
 戸惑うリューに構わず、
「いくよ。そおーれっ!」
 フルムはリューの両足を掴むと無造作に手放し高い高いといった様子で振り上げる。
「う、わーーーーっ!」
 リューは面白いように空高く飛ぶ。
「いいぞ! そのまま、真っ直ぐ降りてきて! ……よし!」
 ズシャ! 怪力に任せ、フルムは落ちてきたリューを見事受け止めた。
 おーー。オブリビオンの連中が手を叩き、歓声を上げる。あの小さいやつ、やるじゃないか。そんな声も聞こえてくる。
「皆にうけてるみたいだね、リュー君!」
「これってフルムさんがうけてるんじゃ……」
「なんだって、それなら、もう一度行くよ、リュー君」 
「えー」
「それならついでにこれを」
「え、これを、ですか」
 公明がリューに缶ジュースを二本渡す。
「両手で一本ずつ持って、両脇に広げるように、そうそんな感じ。後はさっきみたいに、変に暴れないで、真っ直ぐ飛ばされてくれたらいいから」
「さっきのは暴れなかったというより動けなかっただけなんだけど……」
 公明の指示に疑問顔ながらも素直に従う。
「準備はいいかな? ではもう一回投げるからね!」
 ブゥ―――ン! 再び宙に上がる。最高点に達し、一瞬止まると、そのまま落下してくる。
「ここ!」
 ダーーン! ダーーン! 銃声2発。 公明が手にする2丁の拳銃、Mathem842、臥龍炎から放たれたものだ。
 ザシュ! 茫然とした顔でキャッチされるリュー。彼の手にしたジュースの缶は両方とも見事に打ち抜かれていた。
 煙草をくわえたオブリビオンが立ち上がり、ニタニタ笑いながら公明に近づく。
「姉ちゃん、なかなかクレイジーじゃんかよ! どうだい俺のおんなに……」
 ダーーン! 近寄ろうとしたオブリビオンに銃を放つ。一同が気色ばむ。
「てめぇ、ここで暴れる気か!」
 しれっとした顔で
「火をつけなおしてあげただけだけど。煙草、しけてたみたいだから」
 実際にオブリビオンは怪我一つ負わず、タバコの火が赤く灯るだけだった。
「皆、凄いな。それに比べて僕は……」
 気落ちするリューの肩を徳川・家光(江戸幕府将軍・f04430)が叩く。
「リューさん、皆の為に敵地へ乗り込んだあなたは、既に『将たる器』を備えています」
 リューに笑顔を見せる。彼の事を信じ微塵も疑っていないそんな笑顔。
「おそらく、敵に取り入った後の策は既にあるのでしょう。ならば僕にできることは、あなたを立派なヒャッハーにする事……いでよ、火産霊丸!」
 掛け声とともに炎を纏う大きな白馬が現れる。
「さぁ、乗って」
 家光はリューを乗せ、そして、高い所から恐々、周囲を見るリューに真面目な顔で告げる。
「この火産霊丸が守護する『愛宕神社』の入口にある険しき石段は、それを馬で駆け上がった猛者を僕が褒め称えた事から『出世の階段』とも呼ばれています。つまり、火産霊丸は立身出世の守り神でもあるのです……信じて、ヒャッハーに身を委ねなさい!!」
 パシ! さぁ行けと火産霊丸の尻を叩く。ヒヒ―ン! 高らかにいななくと、
火産霊丸はリューに配慮することなく存分に暴れ出した。リューにできるのは、ひたすらしがみつくだけ。気が遠くなる。このまま、あきらめてしまおうか……ぶんぶんと首を横に振る。
「落とされるもんか……これがきっと、最後のチャンスなんだ!」
 叫んだ瞬間、不意に視界が開けた気がした。音も聞こえてくる。声援、歓声、拍手、みんな自分に向けられたものだ。
 火産霊丸の首を撫ぜ、リューが呟く。お前は僕の事も見守ってくれるかい? リューが手綱を握り、力いっぱい引く。火産霊丸が前脚を上げ、いななく。それから前脚を地に着けると後ろ足を蹴り上げる。どんなに振り回されても、リューはしっかり乗りこなす。
「ヒャッハーーーーーー!!!」
 自然と雄たけびが上がった。
「やるなお前、合格だ」
 長らしきオブリビオンが彼に言い渡した。
「う、うぉーー! やったぁ!」
 リューは両の拳を天に突き上げ、快哉の声を上げた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『キルドーザーズ』

POW   :    キルドーザーズ鉄の掟『遅ェ奴はクソ!』
【敵に向けてチキンレースのような集団突進】を発動する。超高速連続攻撃が可能だが、回避されても中止できない。
SPD   :    キルドーザーズ鉄の掟『雑魚は死ね!』
自身の【モヒカン】が輝く間、【同士討ちを全く厭わぬ突進】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    キルドーザーズ鉄の掟『敵は轢き殺せ!』
【ドーザーブレードを振り回しながらの】突進によって与えたダメージに応じ、対象を後退させる。【雄叫びを上げながら無秩序に走り回る仲間】の協力があれば威力が倍増する。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 リューや猟兵たちはアジトの中に招かれていた。広い倉庫の中、オブリビオンも全員集まっている。
 リーダーらしき男が言う。
「メンバーも増えた事だし、いっちょ、近くにあるベースでも、つぶしてくっか!」
 ぴくっとリューが肩を震わせた。そのベースとは自分が居住する場所の事だ。
「おめぇらのデビュー戦だな。ちょっかい出すのも面白かったけどよ。もういいべ、あいつらがモノ持って逃げだす前にやっちまおうぜ」
 オブリビオンたちがゲラゲラ笑う。
「こんだけ人数が居たらつぶすのもちょろいかもしれねぇけどよ、弱いやつらをいたぶるのも楽し……」
「いい加減にしろ!」
 たまらずリューが声をあげる。皆が彼を見る。
「なんだお前……んーお前、もしかしてベースにいたやつか。なんだよ、寝返ってきたんじゃねぇのか?」
「な、訳ないだろ! 僕はこの組織をぶち壊すために来たんだ!」
「たった一人でかよ。そんなの無理に決まってる」
 オブリビオンが馬鹿にしたように言うと同時に、
「俺たちもいるぜ」
 猟兵たちが一斉に立ち上がる。
「本当は貴方たちがベースを襲おうとしている隙をついて、やっつけてやれば、もっと楽かと思ったんですけどね」
 一人が肩をすくめると、別の猟兵がまぁまぁととりなし、
「おあつらえ向きに、ここに全員そろってるんだろ? こいつらを全滅させればいい。話が早くていいぜ」
 ガン! オブリビオンのリーダーが苛立ちのあまり壁を殴る。
「うるせぇよお前ら。俺らを倒す? おもしれぇ、返り討ちにしてやらぁ!」
 他のオブリビオンたちも各々怒りの声をあげる。戦闘開始だ!

 戦闘は広いスペースの中、敵味方入り乱れての乱戦の状態になっている。猟兵たちは、勿論、各々の戦法で戦ってくれたらいい。
 リューも彼なりに戦っているが、何かアドバイスをしてあげれば、彼はそれを素直に受け入れるだろうし、リューと連携してくれても構わない。
 健闘を祈る。
ケイティ・ネクスト
 本当の数の暴力を教えてやるにゃ。
「ニャッハー!」
【猫の怨返し】で潜入工作猫に暗殺猫の力を与えるにゃ。何せ、既に急所近くに陣取ってるから楽勝楽勝。可愛い猫かと思ったかにゃー? ま、可愛さは据え置き。反撃何ぞしようものなら【猫の魅惑】で止めるにゃ。既に一度入った身。簡単には抵抗できないにゃんねー。
「ニャッハー!」
 十分な数、十分な戦力、十分な情報に、十分な優位。
「分かったか、これが本当の暴力って奴だ」
 可愛いは暴力。可愛いと思って油断してる相手なんて狩り放題。
 ああ、猫(自分)は観戦でもしてようかにゃ。ボスの前に手札見せたくないし。


カツミ・イセ(サポート)
「僕の神様は言ったよ。郷に入りては郷に従えと」
「僕に出来ることだからね」

神様に作られたミレナリィドール、勝ち気で大人びた僕娘。イメージは水。
口癖が「僕の神様は言ったよ」
『偽装皮膚』の影響で、球体関節が普通の関節に見えるよ。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用。加護で治るから、大怪我しようと厭わず積極的に行動するよ。
遠距離は『水流燕刃刀』を伸ばすよ。
近接戦では『偽装皮膚』を水のような刃にして、咄嗟の一撃を放つことがあるよ。このときは球体関節が見えるんだ。

他の猟兵に迷惑をかける行為はしないよ。
また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしないんだ。
あとはおまかせするから、よろしくね!


バン・クロスハート(サポート)
【集団戦!頑張ります!】
「僕の前に立つのなら容赦はしません!」

僕の得物、ダブルセイバーは乱戦でこそ輝く武器です
全て輪切りにしますよ!

【乱戦】
地形を常に走り回りながら敵を切りつけていきます!
僕のコートは動く度に残像のエフェクトを残すので
乱戦のリスクが抑えられます!

使用技能:残像、地形の利用、ダッシュ、逃げ足

【UC】
<ハリケーンパニッシャー>
武器を回転させ続けることで威力を向上する技です!
常にダブルセイバーを廻して敵を攻撃することでどんどんバフをかけながら殲滅します!

<インフィニティクロッサー>
手数や射程が不足している際などはこちらを使用します!
僕のダブルセイバーを複製し、敵にぶつけます!



 バン・クロスハート(一×十Χのガーディアン・f23853)がVW-ダブルクロッサーを振り回しながら、宣言する。
「僕の前に立つのなら容赦はしません!」
 乱戦、むしろ歓迎だ。バンは両剣を唸らせ、敵陣の中に飛び込み、斬りつけていく。
 オブリビオンを倒すたびに、剣の早さはなおも増していく。
「くそ、ちょこまかと。誰かあのコート野郎を捕まえろ!」
 オブリビオンもバンに襲い掛かるが、彼はそれを剣でいなし、逆に斬り捨て、自由に戦地を駆ける。
「この!」
 オブリビオンがバン目がけて体当たりを仕掛けるが、手ごたえなく、すり抜ける。
「な、消えた?」
「まだ、止まれませんよ!」
 バンはコートをひらめかせながら、自身の残像をその場、その場に置いていく。
「うわぁ!」
 バンの耳に悲鳴が届く。見れば、リューが敵に囲まれていた。
「どうせ、お前が、あの厄介な連中連れてきたんだろ? お前は生きて帰さねぇ!」
 オブリビオンがドーザーブレードをリューの頭上に振りかざす。
「させません!」
 バンのインフィニティクロッサー。彼が放った数十本ものダブルセイバーがリューを囲む者らを蹴散らす。
「ありがとう!」
 リューが剣を持つ手を振り上げ、礼を言う。
「くそっ。えげつねぇ攻撃だな」
 オブリビオンのぼやきに、着物姿の少女が返す。
「僕の神様は言ったよ。郷に入りては郷に従えと」
「ん、なんだ、そりゃ?」
「だから僕も」
 着物の少女、カツミ・イセ(神の子機たる人形・f31368)が躊躇いなく、オブリビオンとの距離を詰める。
「おいおい、武器も持たずに突進かよ……っ!」
 敵がせせら笑う。が、その笑いは続かない。激しい痛み。気づけば首から血が吹き出ている。一体何が? 叫ぶこともできぬまま、カツミを睨む。
 彼女の肘から刃が突き出ていた。いや、よく見ればそれは彼女の球体関節を覆っていた偽装皮膚が、刃へと変形したものだった。
その刃は透き通り、薄く鋭く、波紋のような模様を見せ、あたかも水のよう。それで喉をかききったのだろう。
 オブリビオンは反撃することもできぬまま息絶えた。
 カツミは偽装皮膚を元に戻すと、水流燕刃刀を手にし、オブリビオンの群れに向かって行く。
「畜生、俺らが怖くねぇのかよ!」
 オブリビオンがドーザーブレードを振り回し、カツミに向かって突進する。彼女はよけきれず、ドーザーブレードの打撃に吹き飛ぶ。
「どうよ! ちったあびびったか!」
 だが彼女は立ち上がり、オブリビオンに言う。
「怖くなどない。加護があるから。怪我もすぐ治る」
 信仰、あるいは信服と言うべきか。恐れを知らず、再び只中に飛び込む。
「なら、死ねよ!」
 オブリビオンが再度、ドーザーブレードを振り回しながら彼女に向かう。
「一度見たものだ。『ミレナリオ・リフレクション』」
 水流燕刃刀をオブリビオンのドーザーブレードの動きに合わせ、完全にいなしきる。
「なにぃ?!」
 重ね、水流燕刃刀で自分の周囲の敵を蹴散らしながら、更に敵陣に分け入っていく。
「僕の神様は言ったよ。今なすべきことを常に見いだせと」
「今まで、こうやって、数に頼んで悪事を重ねてきたにゃ?」
 ケイティ・ネクスト(蠱惑の仔猫・f26817)が首を傾げ、オブリビオンに問う。
「そうさ、お前らも強そうだが、こっちの方が、まだ有利なはずだ。大体お前なんか、猫で一部の連中を手なずけただけ……」
「ふぅーん。本気でそう思ってるにゃあ……『猫を舐めると痛い目じゃ済まさないにゃー……ぷりーず、ヘルプミー!』」
 召喚された野良猫たちは、アジトのそこかしこ。オブリビオンたちの戦闘範囲の中にいる。
 オブリビオンは猫を上から眺め馬鹿にしたように言う。
「またネコか。今の俺らが、それで心を許すとでも……ぐぁっ!」
 見れば、ただの猫にはありえないほどの鋭い爪、牙を皆持っている。それらでオブリビオンらの顔を切り裂き、喉笛を噛み切る。
 かわいさは据え置きのまま、残酷さと戦闘力が加算される。
「くそっ、油断しなきゃあ、やられたりしねぇよ!」
 容赦しないとブレードを猫めがけて振り上げる、が。
『うにゃぁーん』 
 猫の魅惑の効果に脱力したようにブレードを下ろす。まるで降伏した者のように。
 既に猫たちが一度心を許せばその隙に入り込む存在となり、オブリビオンたちは抗いきれず、そのままいたぶられていく。
「分かったか、これが本当の暴力って奴だ」
 ケイティは壁にもたれ、観戦モードに移る。まだ、多くの敵がいるうちは、自身の手のうちまで見せる必要はないだろう。そう判断する。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

神楽坂・神楽(サポート)
「おぬしが今回の標的ようだな。では、参るぞ」

永年の鍛錬により10層の《氣》を纏うに至った武術家です。
両手に宿す《刻印》とは共生関係にあり、オブリビオンやそのUCを喰らわせることで時空を操る力を獲得しています。
UDCには武術の指導員として招聘されましたが、瞬間移動を用いて各地でエージェントとしても活動中です。

基本的な戦闘方法は、時空を操作し、又は《氣》で敵の攻撃を弾きながら真っすぐいってぶっとばすというものです。

「おぬしのことは一片残さずこの刻印が喰らってくれる。後始末は気にせんでよいぞ」


フクス・クルーガー(サポート)
彼女はヤドリガミなのでトラックが入り込めないような狭い場所を除いて基本的には本体であるトラックに乗り込んで戦います。

戦い方は敵味方入り混じる乱戦ならトラックに使われてる武装や盾替わりの外装をUCで複製しUCで出した腕に持たせて援護することを主軸に戦います。もしくはUCの腕だけで格闘戦や掴んで相手を拘束することも出来ます。

トラックに乗れない場合は上記と同じように動きます

敵味方が分かれている集団戦なら一番槍もしくは切込み役としてトラックで相手に突撃します。その時に猟兵を後ろの荷台に乗せて足替わりにすることも出来ます。

修復機能も備えているため盾や足場として扱ってもOKです。



「あのベースにいた奴に舐められるのだけは我慢できねぇな」
「おう、あいつだけは生きて帰らせねぇ」
 オブリビオンたちが遠巻きにじわりじわりとリューに近づく。オブリビオンが叫ぶ。
「かかれ!」
 他の猟兵たちは無視して一斉にリューに襲い掛かる、そこに。
「お届けに上がりました!」
 ドアをぶち破りトラックが飛び込んできた。運転するのはフクス・クルーガー(何処でもお届け! 安心のクルーガー運送!・f22299)だ。
 ガガガ。ハンドルを回し、リューを守るように車体を彼の前に横づける。
「なんだあれは、止まれねぇぞ」
「く、突っ込め!」
 ドシン! ドォーン! 何体ものオブリビオンがトラックに当たったが、トラックは全て受けきった。
 フクスが窓から顔を出し、場所を確認する。広さはあるが、今は乱戦状態、トラックを走らせるのには向いていない。トラックから飛び降りるとリューの無事を確かめながら尋ねる。
「リューちゃんはどんな武器を使ってるの?」
「銃です。本当はライフルがいいんだけど、ここでは距離がとりづらくて」
「なら、このトラックを壁代わりに使っていいよ。修復機能があるから大丈夫だよ」
「ありがとう、でもあなたは……」
 オブリビオンがフクスに目をつけ、襲い掛かる。
「よぉ姉ちゃん、随分と無防備じゃねえか!」
「大丈夫。だって」 
 フクスがユーベルコードを作動させる。
「うわぁあ!」
 彼女の周りに何十本もの腕が現れ、オブリビオンの体を拘束し、投げ飛ばした。
「ワタシには特殊作業対応型運搬腕があるからね」
 そう言って、フクスはリューに笑ってみせた。

「おぬしらが今回の標的ようだな。では、参るぞ」
 神楽坂・神楽(武術指導監・f21330)は一体のオブリビオンに目をつけ、それに向かって真っすぐ走る。
「なかなか速いじゃねぇか! 動きを止めなきゃだな! 足を止めてやろうか、それとも腹をぶち抜いてやろうか、どれがいいかな」
 オブリビオンが笑いながら銃を連射する。 
 神楽は弾道を見切り、避ける。そして避けきれぬものは、
「は!」
 身に纏う氣を腕に集中させ、硬化した気で弾く。
「くそ、嘘だろ!?」
 更に彼女はユーベルコード『時空操作』を発動させ、一気に間合いを詰め、オブリビオンの真正面に立つ。
「うわぁ!」
 攻撃されてもいないのにオブリビオンは仰向けにひっくり返る。 自分より小柄な女にまるで恐怖したかのように。
その纏う氣に無意識に押されたのだろうか。
 ドス! その腹に神楽の正拳突きが決まる。
「ガハッ!」
 腹を押さえ、神楽を睨み、悪態をつく。 
「くそ! こんな醜態曝しちまって……」
「気に病むことはない」
 神楽が両手をオブリビオンの顔の前にかざす。
「一体何を……?」
 神楽が薄く笑む。
「おぬしのことは一片残さずこの刻印が喰らってくれる。後始末は気にせんでよいぞ」
「や、やめろ……やめてくれぇ!」
 オブリビオンの叫びが響いた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

ネルガロッテ・ノイン
※アドリブ歓迎

「楽しくなってきたな…!」

UC【ギタギタ血まみれ外科手術】をリューに使用。

「いくらでも治してやるから怪我は気にすんな! 男を見せてこい!」

こっちは【ドーピング】【闘争心】でハイになってから【部位破壊】でオブリビオンどもの四肢をギタギタにしつつ、【範囲攻撃】【薙ぎ払い】【零距離射撃】【二回攻撃】でまとめてボコボコにしてやる。向こうの攻撃に対しては【覚悟】を決めて【瞬間思考力】【第六感】【見切り】で回避。かわしきれなかった攻撃は【オーラ防御】【武器受け】【激痛耐性】で対処する。

さあ次はどいつだ!?


佐那・千之助(サポート)
「手が要るか?」
入り用ならば、なんなりと。

ダークセイヴァー出身のダンピール
困った人を放っておけない
いつも人への敬意と好意を以て接する
よく言えばお人好し。たまに騙されていることは秘密。
可愛い動物や甘いものに懐柔されやすい

戦闘は前衛、盾役向き。治療も可能。
焔(他の属性は使えない)を黒剣に宿し斬り込んだり、遠くの敵でも焔を飛ばして燃やしたり。
負傷は吸血や生命力吸収で持ち堪える

平和主義なので戦わずに済む敵なら平和的解決
かわいい敵は抱いてもふりたい
想い人がいるので色仕掛けは効かない

物語に合わせて諸々お気軽に、どうぞご自由に。
よき手助けができれば嬉しいです。



 大分乱戦の色合いが強くなってきた。リューも戦い続けてはいるが、無傷という訳ではない。
「もうリタイアかな……」
 肩で息をし呟く彼に。 
「よぉ、楽しくなってきたな」
 ネルガロッテ・ノイン(超一流のヤブ医者・f31309)が声をかける。ニィッと笑い、軽い挨拶だとでもいうように鋸鉈を振り上げ、リュー目がけ振り下ろす。
「……!」
 声も出ないほどの痛み、このまま、倒れ……ない?
「あれ? 体が動く」
 ユーベルコード『ギタギタ血まみれ外科手術』、治癒のみならず、戦闘力も上昇する。
「いくらでも治してやるから怪我は気にすんな! 男を見せてこい!」
 ネルガロッテが彼の背中を叩く。守られるでもなく、思い切りいけという。リューの身に力が沸き上がる。
「はい!」
 リューは再び、戦場に駆け込んでいく。
「さてと、オレも」
 ドーピングで闘争心を高め、テンションも更に上がる。
 自分に近づいて来る者たちに、彼女は一切容赦しない。自分の領域に入った敵はまとめて薙ぎ払い、ただ邪魔だからとばかりに、狙って四肢をつぶし、まとめて始末していく。
「兄弟分の仇だ!」
 そこへ、半ば破れかぶれでオブリビオンが突っ込んできた。高速の連続攻撃。彼女の見切りでも完全にかわし続けるのは難しい。
 ガスッ! オーラでの防御で直撃こそ免れたが、ブレードが彼女の腹を削った。痛みにはどうにか耐え、膝をつくことはない、だが、敵の攻撃はまだ続く。そこに声が届いた。
「手が要るか?」
 その言葉にネルガロッテが答えるよりも早く、佐那・千之助(火輪・f00454)の焔を宿した黒剣が、オブリビオンを両断した。
「ありがとうよ!」 
 礼を言いつつ、自分の負傷に付け込もうと集まってくるオブリビオンらを次々と狩人の銃で撃ち抜いていく。
 千之助は炎を飛ばし攻撃し敵に接近戦を許さない。炎を飛ばしつつ、ネルガロッテに尋ねる。
「治療の必要は?」
 ネルガロッテが鋸鉈を片手に言う。
「お前こそ、必要ないか?」
「まだ、大丈夫。いざとなれば、吸血があるし……あの連中から、いうのも気が進まないけどのぅ」
「輸血液ケースならあるぜ」    
「……お気持ちだけでよろしおす」
 その返しにネルガロッテはクククと笑いながら、動力鋸鉈で敵の体を切り刻む。
「楽しそうに戦うのぅ」
 千之助の呟きに、
「お前は嫌なのか」
「戦いたくないし、やめよいうても一向に話を聞いてくれはらへん」
 ネルガロッテは仕方ないというように首を横に振り、
「ヒャッハーな奴らだからな! おら!」
 飛び掛かってくる敵の頭を義手内蔵砲で撃ち抜く。
「さあ次はどいつだ!?」
 返答は無かった。もうここに残っているのは味方のみ。猟兵たちはオブリビオンに勝利したのだ。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 日常 『荒野を生き抜くサバイバル講座』

POW   :    バリケードの設営方法など、力を使う技術を伝授する

SPD   :    集落周辺の警戒の仕方や、破損した物品の修理のコツを伝授する

WIZ   :    この世界を生き延びる為の知識を頭に叩き込んだり、意識改革を行う

👑5
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 猟兵たちはリューの熱心な誘いを受け、彼のベースに訪れた。リューも猟兵たちも喝采をもって迎え入れられた。
 歓迎を受ける中、猟兵たちはベースの人々やリューにアドバイスをしようと思いついた。
 例えばオブリビオンの習性や警戒すべき点、そのための避難所に必要な設備といった知識や 猟兵たちの経験則による誰でもできるようなものから、普通の人には無理そうなものまで内容は様々だ。
 是非、このアポカリプスヘルの世界の人々に生き抜くための力を与えてあげてほしい。
ケイティ・ネクスト
 あ、ボス居ないんだ。まぁ、いいけど。
 荒野を生きるコツならもう教えた筈だにゃー? 可愛いは正義で暴力で最強。つまりネコを崇め奉りネコと和解する事であらゆる困難に立ち向かう事が出来るにゃ。
 猫が呼び出した猫はこの拠点で好きにしていいというか、猫に好きにされていいというか。戦力として使えるのは分かってるだろうし。でも猫は気まぐれだからふらっと居なくなったり勝手に増えたりもするけど気にしない事だにゃ。
 割とかしこいので言葉を理解する事はできるにゃんよ。かしこいのでただのペット扱いだと物足りないけど。毎日ちゃんとしたごはんを用意するにゃ。



「歯ごたえのあるボスが出てくるかと思ったら烏合の衆だったとはね。まぁ、いいけど」
ケイティ・ネクスト(蠱惑の仔猫・f26817)が呟くと、
「ええ、おかげで奴らの組織は壊滅です、今日はありがとうございました、ケイティさん」
 リューが側に来て、礼を言った。
「猟兵の皆さんに、生き抜く秘訣を教えてもらってるんです。ケイティさんは……」
「荒野を生きるコツならもう教えた筈だにゃー?」
「え?」
 目を細め、猫の笑みを見せながら、
「可愛いは正義で暴力で最強。つまりネコを崇め奉りネコと和解する事であらゆる困難に立ち向かう事が出来るにゃ」
 ケイティに呼び出された猫たちが、そうだそうだというように、ニャーニャー鳴く。
「猫たちは、この拠点で好きにしていいというか、猫に好きにされていいというか。戦力として使えるのは分かってるだろうし。でも猫は気まぐれだからふらっと居なくなったり勝手に増えたりもするけど気にしない事だにゃ。
 割とかしこいので言葉を理解する事はできるにゃんよ。かしこいのでただのペット扱いだと物足りないけど。毎日ちゃんとしたごはんを用意するにゃ」
「え、と、大丈夫か皆に聞かないと……」
 リューが戸惑う中、ベースのあちこちで声が上がる。
「ふわふわしてて気持ちいいい……え、モフモフさせてくれるの?」
「お母さん、猫さん可愛い、ここにいてくれるの?」
「鼠とか捕まえてくれるのかな……いや、こいつらなら、ちょっとした猛獣ぐらいなら撃退してくれそうだな!」
 猫たちは早速ベースの人々に馴染んでいる。驚くリューの肩をケイティが叩き、
「ネコを崇め奉り和解せよ」
 そう言って、もう一度、猫の笑みを彼に見せた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

藤・美雨(サポート)
私は藤・美雨
デッドマンの猟兵さ
キョンシーじゃない、キョンシー擬きだよ

死んでいるから怪我にはあんまり執着しない
危なくなればヴォルテックエンジンで自分を叩き起こすからね
負傷は気にせず気力で突っ走るのが好きだよ
その方が楽しい!

でも死んでるからといって人生を楽しんでいない訳じゃない
飲食とかは出来るし好きだよ
綺麗なものや楽しいものに触れるのだって大好きさ
人と話すのも好きだし
お祭り騒ぎとかも大好き
つまり割と何でも大歓迎!楽しい場面なら好きにしてもらって構わないよ

他の猟兵に迷惑をかける行為はしない
例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動もしない
気持ちよく帰りたいし!

あとはおまかせ
よろしくお願いするね!



「戦い方とか俺は知りたいんです」
 猟兵たちに男が尋ねた。
「ん-私のは参考にならないよ」
 藤・美雨(健やか殭屍娘・f29345)が首を傾げる。
「例えば、死を恐れない勇気を出す方法とか」
 なおも問いを重ねると、
「私、死んでるから」
「え」
「だから、怪我も気にしないし、危なくなればヴォルテックエンジンで自分を叩き起こすそうやって気力で突っ走るのが好きだよ。その方が楽しい!」
「楽しいか……俺達とは全然違うのかな」
 ううん、と美雨は首を横に振る。
「楽しい気持ちは皆と同じのもあるよ」
 彼女は彼らの心づくしの料理が乗った皿を掲げ、一口頂きながら、
「食べるの好きだし……これおいしいね」
 それから、誰かの陽気な演奏に耳を傾け、それに合わせ、歌ったり踊ったりする人たちを目を細め、眺め、言う。
「こんなお祭り騒ぎも大好き」
「俺もです!」
「戦った後に、また、こんな風にみんなで楽しくできたらいいよね、そのために、絶対負けないように頑張る事。こういうのって生きがいって言えばいいのかな」
「そうか、何か少し、わかったような気がします!」
 男がぎゅっと拳を固め元気よく答える。
「ま、生きがいって言っても、私は死んでるんだけどね」
 そう言葉を返しながら、美雨は笑顔を見せた。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年07月03日


挿絵イラスト