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呪者たち

#ダークセイヴァー

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#ダークセイヴァー


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 呪いあれ。呪いあれ。唸りをあげて星が巡る。
 本当の星ではない。天体の運行を示す天球儀。いや、それを模した呪いの塊か。
 あるだけで呪いを撒き散らしているそれへ、ジェシカは諸手を差し伸べ、語りかける。

「さあ、頼むよシュヴェルツェ。君の力ならば猟兵を誘い出し、あわよくばそのまま倒すことさえ可能だろう」
 呪塊は何も語らない。代わりにジェシカの背後から声が飛んだ。
「ジェシカ、もういいだろう。あまりそいつの側にいるとアンタも障るぞ。俺は何人も増えられるから構わんが、アンタは違う」
「オーバースト、そう邪険に扱うものじゃない。シュヴェルツェもオブリビオンの同胞なんだ」
 それに、オブリビオンに堕ちたこの身には、呪いを浴びることこそ相応しいではないか?

 忠告など何処吹く風のジェシカに、オーバーストと呼ばれた剣士はやれやれと首を振る。
「とにかく、俺がシュヴェルツェを誘導して連れて行く。行き先は南の村でいいだろう。あそこはかなり人が殖えたからな。村人たちが派手に爆ぜ散る様を見れば、猟兵も飛んで来るに違いない」
「ああ。村人は……」
 瞬間、ジェシカの眼に輝きが戻った。村人は守るべき存在? いや違う。
「……村人は同胞の食糧であり、罠の為の道具。その為に殖やしているんだからな」
 輝くものは儚く消える。ジェシカは暗く淀む瞳で同胞を見送った。過去の勝利と未来の死を祈る、彼女も今や呪いなのだった。


「場所はダークセイバー世界。村を襲うことで猟兵を誘い出し、包囲撃滅しようと画策するオブリビオンたちがいます。彼らを撃破して下さい」
 眞清水・湧(分界簸却式超人類祖型・f02949)は参集した猟兵たちに語る。

「敵は3体。超高密度の呪いの塊。自分の分身だけで軍隊を作れるというヴァンパイア。そして彼らを従える程の力を備えた剣士です。
 今から向かえば、村人を避難させた上で迎え撃てるでしょう」

 湧は続いて、敵の使用ユーベルコードなどの情報を伝えた後、ぺこりと頭を下げる。
「では、どうかよろしくお願いします」
 そうして転移によって猟兵たちを送り出した。


魚通河
 このシナリオは基本的にサポートプレイングで進行する予定です。

 シンプルな3連戦シナリオです。
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第1章 ボス戦 『崩呪の遊星シュヴェルツェ』

POW   :    呪殺
【雨霰と降り注ぐ多種多様な呪い】が命中した対象に対し、高威力高命中の【収束した呪いの破壊光線】を放つ。初撃を外すと次も当たらない。
SPD   :    呪狂
レベル×5本の【滅殺・崩壊・不死殺しの呪詛が籠った呪】属性の【ホーミングする呪いの矢】を放つ。
WIZ   :    呪天
【中央の主星と周囲の衛星】から【様々な呪いを籠めたどす黒い呪いの波動】を放ち、【爆発、凍結、感電、石化、衰弱などにより】により対象の動きを一時的に封じる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は死之宮・謡です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



 ぐちゃり、ぐちゃりと足音が響く。避難を終えた無人の村に。

「なんだ……もう村人を逃がし終わった後か。手回しのいい……」
 全身を呪いに焼かれた男――剣士オーバーストの内のひとりは、猟兵たちに語りかける。
「だったら、猟兵は確実に呪われてくれないとな……でなきゃ俺ひとり呪われ損だ。頼んだぞ……シュヴェルツェ……!」
 言い終わると同時、吸血鬼は爛れ溶けて崩れ落ちた。
 そしてその背後に浮かんでいた呪われし天球が、唸りをあげて巡り始める……。
コノカ・ハギリガワ(サポート)
『やるわ。私に任せなさい!』
 サイボーグの鎧装騎兵×戦巫女、18歳の女です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」
出身世界:スペースシップワールド

性格:勇敢
戦場では積極的に前線に切り込み、敵の注意や攻撃を引き受けます

・戦闘
勇翠の薙刀を主に使って戦います
また、エメラルドアームから発生させた障壁で仲間を庇います

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


八重森・晃(サポート)
『滅び<スクイ>がほしいのかい?』
 ダンピールのウィザード×聖者、14歳の女です。
 普段の口調は「母親似(私、君、呼び捨て、だ、だね、だろう、だよね?)」、怒った時は「父親似(私、お前、言い捨て)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!





 天球の上げる唸りをかき消して、機械の躯体が駆動音を放つ。この力で目の前の敵を倒せと。

「やってやるわよ」
 コノカ・ハギリガワ(勇を示す翠・f06389)は生身の部分に風圧を感じながら、高出力の突進でシュヴェルツェを目指す。

 黒い雨が降り注いだ。
 雨粒の一粒一粒が呪いの弾であるその攻撃を、サイボーグ少女は人の限界を超えた脚力で掻い潜り、エメラルドアームから発生させた障壁で防ぐ。
 生身の肌に呪いが染み込むことはなく……雨が止んだ。

「本命が来るんでしょ!」
 予知の情報によれば、今までの攻撃は牽制とマーキングに過ぎない。
 呪いを収束させた黒い破壊光線が、少女に向けて放たれる。
「刻み断つわ。攻撃力最大化、翠刃閃・自在(フォトンスラスト・ヴァリエイション)!」
 エメラルドグリーンのエナジーの斬撃が、黒い光線と相打った。
 輝きが消えた後には……膝をつくコノカの姿。白い肌に黒い浸食……呪いの痕跡だ。
「まだやれる……!」
 コノカの闘志は消えていないが、シュヴェルツェは再びユーベルコードを放とうと回転を始める。


 滅びはいとも容易く人を捕らえる。

 八重森・晃(逝きし楽園の娘・f10929)はそんなことを思う。
 戦闘開始と同時に遊星から放たれた呪いの波動は、一瞬で晃の行動の自由を奪っていた。
 手足は石となり、口元は凍りつき。勿論、その程度ならまだ戦えないことはない。

(「でも、そこまでして滅び〈スクイ〉を拒む必要があるかな?」)
 全ての滅びを求める、晃の中のオブリビオンの心。それがシュヴェルツェの莫大な呪いの波動に共鳴しているのだ。
 滅びこそ救済。滅びこそ美しい。抗う意味があるのか。しかし。

「まだやれる……!」
 目の前で呪いの光線を浴びたコノカが、苦しみながらまだ立とうとしている。
 その姿はもうひとつの心を揺り動かす。生を求めるものへの賛歌。

(「まだやれる、か……」)
 晃は身動きを封じられた状態ながら、念を込めてユーベルコードを発動した。
 命知らずの小人たちが召喚され、更には倒れたオーバーストの死体を金の羊に変えて操る。
(「伝令は風のように。羊よ、私の意志をあの呪いの塊に伝えて」)
 まだ救われるには早すぎる、と。


 再び黒い雨。ようやく立ち上がったコノカ目掛けて降り注ぐ。
 だが、晃の召喚した無数のリリパッドが、コノカを庇ってそれを受けた。
「これなら……」
 走り出すコノカを、シュヴェルツェは破壊光線で迎撃するが当たらない。初撃のマーキングが外れれば無力なのだ。

「今度こそ! やるわよ、合わせて!」
「メェェェ」
 こちらも再びのフォトンスラスト。晃の金羊の体当たりで突き上げられたシュヴェルツェを、翠の輝きが包み、その衛星を両断した。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

レイカ・ヴァンスタイン(サポート)
フェアリーの聖者×プリンセス、8歳の女です。

戦闘は苦手で援護や救助、支援など中心です。
武器は人間大の人形(銃火器持)ですので、運搬作業も可能です。
普段は悪戯(許せる範囲)で遊ぶ※戦闘とは別です。

普段の口調は「マイペース(ウチ、相手の名前+ちゃん、なの、なの?)」
苦しい時は「愛想笑い(ウチ、相手の名前+ちゃん、なの、なの?)」です
幼いので殆どひらがなで喋ってます。

・ユーベルコードは必要に応じて、多少の怪我は厭わず積極的に行動(支援中心)します。
・他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
・あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




 呪いに傷つき、その身を石に変えられる猟兵たち。その痛々しい様を、黙って見てはいられない。

「たいへんたいへん。ちりょうしますの~」
 レイカ・ヴァンスタイン(銀光精・f00419)は、手から伸びる糸で和装人形「縁」と「翠」を操り、救助活動を開始。
 だがレイカ自身にもシュヴェルツェの呪いは降り注ぐ。
 漆黒の波動が、ぱたぱたと仲間のもとへ急ぐフェアリーに迫る。

「きゃ~なの。助けて、ホルスちゃん!」
 レイカの呼び声に応じ、召喚されるのはボクスドラゴンの霊体。力を抑えた状態とはいえ、秘めた力は侮れない。
 現れると同時、眩い閃光を放って呪いの波動を相殺した。

「ありがと~なの! 頼りになるの!」
 レイカに向けて一声高く鳴くと、ホルスはシュヴェルツェ目掛けて飛翔する。
 継続照射される呪いの波動を閃光で打ち消しつつ、爪と尾を巧みに振るって呪塊に攻撃。
 シュヴェルツェも受けた傷を自動回復させていくが、その間は呪いの放射を抑えられるらしい。

「今のうちなの。みんな、もう大丈夫!」
 ホルスが時間を作っている間に、レイカは人形たちとともに傷ついた猟兵の傷を治療していった。
 レイカにお礼を言って、ホルスの加勢に向かう仲間たち。これでまだまだ戦えそうだ。

成功 🔵​🔵​🔴​

ナミル・タグイール(サポート)
【呪詛】たっぷりの金ぴか装備の呪われ猫
金ぴかお宝大好き
メイン武器は呪いの金ぴか斧と金爪デスにゃ!呪詛で強化したり暴走したりにゃー!

「お宝はナミルが頂くにゃー!」
「金ぴか持ってるにゃ!寄越せにゃ!!」

周りのことは考えないにゃ【捨て身】でごーにゃ!
困ったら斧でどっかーん!周りに怒られない限りは全部どっかーんでゴリ押し
基本は脳筋思考猫のアホ猫
敵が金ぴか持ってたりレアお宝期待できそうな場所だとモチベup
何もなくても「何かありそうにゃ!」とかで勝手にモチベup

一人称は「ナミル」にゃんにゃんデスにゃ口調
基本的に脳筋ゴリ押し猫
何でも歓迎デスにゃ!

日常
お宝探しにゃ!ご飯にゃー!
冒険
お宝探しにゃ!パワー解決にゃ




 星々は呪いを秘めて宝石よりも禍々しく輝き、その主星はひときわ大きく、内部に金の杯を蔵していた。
「金ぴかのお宝にゃー!」
 その光に魅せられた猫科キマイラがひとり。ナミル・タグイール(呪飾獣・f00003)だ。
「それ欲しいにゃ! 寄越すにゃー!」
 在るだけで強烈な呪いを放射しているシュヴェルツェに、いっさい怯む素振りも躊躇もなく、ナミルは正面から突っ込んだ。

 降り注ぐのは黒い雨。
 無数の呪いの弾幕に対し、ナミルはほぼ反射でユーベルコードを発動。
「ふわふわーにゃ。ナミルの邪魔はできないのにゃー」
 影牙の耳飾り(スキアー・リュコス)。自身もどす黒い呪詛の靄に変じたナミルに、呪いは用をなさなかった。
 同じ性質を持つもの同士、弾幕はナミルを透過して虚しく過ぎる。続く破壊光線も当然同じ結果を辿った。

 そのままシュヴェルツェに肉薄したナミルは実体に戻り、主星の上に乗っかって金の斧を振りかぶる。
「どっかーん! からの、頂きにゃー!」
 呪飾獣の牙(カタラ・スィン)。呪詛を纏わせた斧が、(呪詛はシュヴェルツェに効かないが物理の力で)主星を砕き割った。
 露出した金杯に手を伸ばし、掴み取る。
「やったデスにゃ! ナミルのものにゃー! って……」
 喜んだのも束の間。超高密度の呪塊本体から離れた金杯は、形を保てずにさらさらと崩れ去ってしまう。
「な、なんでデスにゃー!?」
 にゃあにゃあと、ナミルの叫びが辺りに木霊するのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

エリカ・グランドール(サポート)
 サイボーグのシャーマン×電脳魔術士のエリカ・グランドールです。
 戦闘はあまり得意ではありませんが、周囲の状況を観察して違和感のある箇所を発見したり、敵の弱点を推測して隙を作り出すといった行動で皆さんをサポートしたいです。

※セリフ例
「今、何か光りました。ここに何かあるのでは……」
「あの敵の動きには規則性があるわ。うまく狙う事が出来れば……」

 冷静沈着と言う程ではありませんが、ビックリする事はあまりありません。
 あと、笑いのツボが良くわかっておらず「今の、どこがおもしろかったのでしょうか?」と、真面目に聞き返す事もあるようです。

 ユーベルコードは、エレクトロレギオンを好んで使います。


マヤ・ウェストウッド(サポート)
「近くで"眼玉"が落っこちてたら教えておくれよ。それ、アタシのだから」
◆口調
・一人称はアタシ、二人称はアンタ。いかなる場合でも軽口と冗談を欠かさない
◆癖・習性
・獣人特有の嗅覚で危機を察知できるが、犬耳に感情がそのまま現れる
・紅茶中毒
◆行動傾向
・普段はズボラでとぼけた言動や態度をとる三枚目ながら、ここ一番では秩序や慣習には関わらず自身の義侠心の赴くままに利他主義的な行動をとる(中立/善)
・戦場では常に最前線でラフな戦い方をとるが、戦いそのものは好まない。弱者を守る事に自分の存在意義を見出している
・解放軍仕込みの生存技術を活かし、役に立つならステージのギミックやNPCを味方につけて戦う




 闇に轟く、銃声一発。

「おっと、いけねぇ。決めゼリフ言う前に撃っちまった」
 軽口を叩きながら、更に二発、三発。超獣技法・八射鴉(チョウジュウギホウ・ヤシャガラス)の速射を決めていくのはマヤ・ウェストウッド(フューリアス・ヒーラー・f03710)だ。
 砕かれたシュヴェルツェの破片は瘴気となって辺りを覆う。
「やったか? ってね」
「呪詛反応継続中。敵、未だ健在です」
 言いつつ弾を補充するマヤの隣で、頭部装着モニターに気を配るのはエリカ・グランドール(サイボーグのシャーマン・f02103)。けっこう冗談に真面目に答えるタイプだ。

「反応増大。反撃、来ます。迎撃を……」
「エマ!」
 天人一如(エマニュエル)。マヤの一声で巡洋重型二輪エマニュエル・ハイドラは二人乗りに変形。
「乗りな、嬢ちゃん!」
「わわ」
 ひょい、とエリカを抱き上げて後部座席に座らせ、すぐさま発進。
「ちょいと飛ばすよ。速過ぎて眼玉を落っことさないようにね、アタシみたいにさ!」
「はい、大丈夫です。このくらいの風圧で眼球が飛び出すことはありません」
 二人が声を置き去りにして走り出した直後、今までいた空間に真っ黒い雨のように呪いが降り注いだ。

 シュヴェルツェの反撃は終わらない。
 二人の後を追尾して、数百本の呪いの矢が飛来する。込められた滅殺・崩壊・不死殺しの呪いに触れれば、誰であろうと助からないだろう。
「しつこいねぇ。どこまでも追って来やがる。アタシに出来るのは運転しながら優雅に紅茶を嗜むことぐらい……」
「安心して下さい。迎撃準備できています。ヴァリアブル・ウェポン、弾数最大!」
 エリカの内蔵兵器が火を噴く。無数の光条が呪いの矢を焼き払い、黒一色だった視界が開けた。
「やるじゃないか嬢ちゃん。驚いて紅茶を零す所だった」
「それは危ない所でした。機器に紅茶が染み込んだ場合……」
 ともあれ、これでシュヴェルツェのユーベルコードは無力化された。
 二人は反撃を捌きながら攻撃を加えていき、とうとうシュヴェルツェを完全に破壊するに至った。

「反応、完全に消失しました」
「これでゆっくり紅茶が淹れられる」
「あ、それはジョークですね? 戦闘中も十分飲んでいたのに、まだ飲むというのが面白い所です」
「いや? 今のは本気さ」
 呑気なやり取りをする二人だが、まだ気が休まる時は訪れない。次なる敵が迫っていたのである。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第2章 集団戦 『オーバースト・フックス』

POW   :    ツヴァイ・クラールハイト
自身と自身の装備、【己の分身】対象1体が透明になる。ただし解除するまで毎秒疲労する。物音や体温は消せない。
SPD   :    ブルート・イルズィオーン
【流し目】から【紅光】を放ち、【血まみれの臓物に縛られる幻覚】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    フェアエンデルング・シュヴェールト
【血をすすり形状を変える吸血牙の剣】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「驚いたぜ。本当にシュヴェルツェをやるとは」
 その声は、小道の暗がりから聞こえた。
「だが、それもジェシカの計画の内」
 次の声は、納屋の屋根上から。
「お前たちは完全に包囲した」
「蟻の這い出る隙間もないくらい」
「そして俺を倒すことも出来ない」
「なぜなら」
 広場の木陰から。馬車通りから。村の門の前から。聞き覚えのある、全く同じ声。

「俺は無限に増えられるからだ」
「後は、ええと……何だっけか」
「いや、後は猟兵を倒すだけだ」
「そうか、そうだった」
 無数に分身したオーバースト・フックスが剣を抜き、一斉に襲いかかって来る。
 数を増やすほど知力が低下するらしく、一人一人はそれほどの強さではないが、分身の速度を上回る殲滅力を発揮しなければ永遠に戦いは終わらないだろう。
月守・咲凛(サポート)
対空戦闘機の咲凛です。
空戦用の武装ユニットを装備してます。
私はお姉ちゃんなので、自分が怪我をしてでも戦えない人を守らなければならないのです。
後方への注意はちょっと疎かになりがちで、攻撃を受ける事もあるのです。
オブリビオンにトドメを刺す事を躊躇いませんけど、戦えない相手に対して攻撃するのはかなり躊躇します。
状況次第で武装ユニットを外して囮行動を取る事もあるのです。囮捜査は得意なのです。

戦闘傾向
アジサイユニットを盾として飛ばして身を守りながら、空中での射撃戦を好みますけど、護衛対象がある時とかはアジサイには味方を守らせて自分は敵の攻撃を躱しながらムラサメユニットで接近戦するのです。




「こらー! 村の人たちの大事なおうちに乗ってはいけないのです!
 おうちごと撃ち抜いてしまったら後で村の人たちが困ってしまうのです!」
 ぷんぷんと、空中からオーバーストの狼藉を咎め立てるのは月守・咲凛(空戦型カラーひよこ・f06652)。

「精密射撃、用意しないと……」
 コード・イーグルアイを発動。手の甲のスコープを覗き込むが……。
「他人の家の心配なんてしてる場合か? おちびちゃん」
 オーバストたちも黙って見ている筈もない。何組もの紅い目が妖しく光り、空中の咲凛を捕らえた。
「なっ、べとべとのぎゅうぎゅうなのです……」
 突如現れた血塗れの臓物が、咲凛の全身に絡みつき自由を奪う。実感を伴うリアルな幻覚。は、いくら藻掻いても振り払えない。
 一切の行動を阻害された咲凛は地面に転落した。

「あっけないな」
 オーバーストたちが咲凛を取り囲み、剣を振りかぶる。
「これは幻覚、これは幻覚……」
 ユーベルコードによる幻覚は、解っていても現実と錯覚するほどリアルだ。
 しかしスコープ越しの強化された視覚と見切りの技能が合わさることで、咲凛は土壇場で幻覚の効果を緩めることに成功した。
「見切りましたよ……!」
 降り下ろされる剣より僅かに速く、腕部ガトリングの射撃が集まったオーバーストたちを薙ぎ払う。敵が後退した隙を突き、空へ。

「おちびちゃんではなく、お姉ちゃんなのです!」
 咲凛、再浮上。そして手足のように動く武装ユニットたちが、ロックオンした敵だけを正確に射貫いていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(サポート)
『テケリャア!!!』
バイオモンスターのラヴクラフト神拳伝承者 × 四天王
年齢 101歳 女
外見 243cm 黒い瞳 赤茶の髪 白い肌
特徴 特徴的な声 声が大きい 実は美形 虐殺を生き延びた 奴隷だった
口調 テケリャア(私、呼び捨て、言い捨て)
お腹が減ると ケテルャア(私、呼び捨て、言い捨て)
常に飢餓感に苦しんでいます
てけりゃあ叫んで捕食したり怪力任せに潰すのが得意です
不定形の化け物として描写してください
連携歓迎です




 そいつはこれといって変哲のない女に見えた。長身だが、強そうでも危険そうでもない。にこやかに辺りを見回している。
 腹ごしらえに血を吸ってやろう。ユーベルコードで姿を消し、忍び寄る。

 オーバーストはそう考えて、テケリリケテルリリ・テケリリテケリャア(ロード・ケテル・f16871)に噛みついた。
 分身の弊害で知力が低下していなければ、この場において変哲のないことこそ怪しいと気づけたのかも知れなかったが。

「ううっ!」
 口の中に悪臭が広がる。ゾンビを噛んでしまったのかと思ったが、そうではない。腐肉程度では説明がつかない、悍ましい味だ。
 そして女の噛み痕から流れ出す、不気味に泡立つ粘液がべっとりと俺の顔や手に纏わりついて離れない。
 女の身体が崩れ、目玉のついた黒いスライムに変わっていく。そいつはむしろどんどんと俺の口へ侵入し、目鼻を覆い、呼吸と視界を塞いでしまった。
 俺が最期に感じたのは耐えきれない吐き気と、首を捩じ切られる感触。そして鳴き声。
「テケリ・リ! テケリャア!」

 最初のひとりを食べたテケリリケテルリリはフードファイト・ワイルドモードを発動。膨張して敵集団に襲いかかる。
「何だ、こいつは!」
 剣で応戦したオーバーストたちだったが、いくら斬っても手応えはなく、刃を這い上って食われるだけだと理解すると透明化して逃げ始めた。
「ケテルャア!」
 震動や匂いを辿っているのか、それとも別の何かか。虹色のうねりは的確に獲物を追う。

 食われては分身し、分身しては食われ……最後には周辺のオーバーストはひとり残らず飲み込まれた。
 それでも満たされぬ飢えに苛まれ、ぶよぶよと波打つ化け物を残して。

成功 🔵​🔵​🔴​

純・ハイト(サポート)
勝つ事を考えて、自身を含めて全てを駒として考えて手段を択ばずに、使える物全て使って任務に参加して戦う。
エレメンタル・ファンタジアはトラウマはあるが、トラウマよりも敵は全て殲滅と考えているために問題無しに使える。
主にユーベルコードの力で軍隊を操り戦闘を指揮して戦うが、他のユーベルコードが有利に動くならそっちを優先して使う。




 頭の奥から声がする。
 敵。滅ぼさなければ。もう何も失わない為に。全て滅ぼさなければ。
 その為ならば何だってする。

「霊界に住まう兵士たちよ!」
 純・ハイト(数の召喚と大魔法を使うフェアリー・f05649)の召喚に応じるのは、騎士の軍団とドラゴンの群れ。
「死者たちよ、俺の指揮に応えろ!」
 何かに駆られた純の声に従い、死せる肉体の兵たちは戦線を展開する。苛烈に、粛々と。

「ちぃっ! 殺しても死なないとは!」
 オーバーストたちは吸血牙の剣を様々な形に変えて応戦する。
 いくらでも増える吸血鬼と、手足を破壊するまで戦い続ける死者の師団。戦いはいつ終わるとも知れない。
「召喚者をやれ!」
 いくらか知能が残っている個体の指示で、オーバーストは純の下へ斬り込む。
 広場の中央に陣取るフェアリーの軍旗の下へ。

「上手くいったぜ。逃げられんぞ!」
 自分を取り囲むオーバーストの軍勢に、純はぽつりと言った。
「誘い込んだんだ。お前たちを」
 手を掲げる。その合図とともに、ドラゴンたちのブレスの照射。村の建物に被害を及ぼさないように、この広場でくらいしか使えなかった。
 オーバーストたちはブレスを浴び、小さな純の身体は彼らを盾にして炎を免れる。

「そんな……下手をすれば自分ごと……」
 一網打尽に燃え尽きるオーバーストに向ける、純の眼は異様な輝きを宿していた。
「この方法が最も効率的だ」

 頭の奥で声が響く。
 敵を滅ぼす為なら何だってする。自分の命も、駒のひとつに過ぎない。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒影・兵庫(サポート)
飲酒・喫煙・性的描写はNGでお願いします。

●兵庫
『○○さんは□□と仰ってましたねー。せんせー』
『強襲兵の皆さん!』
『アンタなんかに負けるかよ!』

●せんせー
『アタシは○○と思うけど黒影はどう思う?』

紹介画像のせんせーはUCで召喚した抜け殻なので基本、兵庫一人で行動します。
誰にでも礼儀正しい元気で素直な子です。
会話と賑やかな場所が好きです。
人を傷つける奴は見た目関係なく怒ります。
「自分か虫を囮に使い罠を仕掛けて攻撃する」戦法を得意とします。
精神攻撃はせんせーが脳を弄るので効きません。
誰かを犠牲することが不可避なら、せんせーが意識を乗っ取って行動します。
よく使うアイテムは「皇糸虫」です。




 どんな返事が返って来るかなど、おおよそ解ってはいたが。
「俺たちを誘き寄せる為に村を滅ぼそうだなんて、人の命を何だと思ってるんだ!」
 それでも黙っていられなくて、黒影・兵庫(不惑の尖兵・f17150)は吸血鬼の群れに呼ばわった。
「人間は家畜、食糧、道具」
「その為に生かしてやってるんだ。むしろ感謝すべきじゃないか?」
 案の定の答えにこう返す。
「ここでアンタ達を終わらせて、そんな扱いはやめさせる!」
「やってみな。出来るものならな!」
「(黒影、囲まれないように気をつけて)」
「(はい、せんせー)」
 一斉に襲いかかるオーバーストを、兵庫は単身迎え撃つ。

「火計兵さん! 燃やし尽くしてください!」
 兵庫が放つのは翠玉色に発光する煉獄蛍の群れ。
「ぐわぁぁ!」
 光を浴びたオーバースト達の身体が高熱で燃え上がる。温度と延焼をコントロールすることにより村の家屋は焼かず、敵だけに炎が広がっていく。

「(姿を消して接近さえすれば……)」
 うまく別の自分を盾にして炎を防ぎながら、透明化したオーバーストがひとり。兵庫の背後から、剣の間合いまで近寄ろうとするも。
「!?」
 何かが足に引っ掛かり、それに反応した兵庫は振り返る。
「罠に感あり。そこです、火計兵さん!」
「くっ!」
 位置を悟られたオーバーストはあえなく炎に巻かれた。

「(見えない敵を感知する為に、念動力で皇糸虫の結界を張り巡らせていたのね。いい機転よ)」
「(はい、せんせー!)」
 頭の中の声に、笑顔で応える。
 オーバーストは兵庫に反撃できず、分身速度を上回るペースで焼却されていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

シホ・イオア(サポート)
『前へ進む、痛みと祈りがシホの背中を押してくれるから』
怖くなって緊張すると 口調が硬くなる
背中の聖痕で相手の悩みや痛みを感じ取ってしまうため
敵でも癒したい・終わらせてあげたいという方向で動く
罠や防衛戦では建造物を作り豪快に解決することが多い
自衛手段を持たないものがいる場合は救助を優先
ユーベルコードは遠距離戦に強いものが多いが
残像を纏い剣と光輪を使って接近戦も行ける
輝いているため隠れるのは苦手
連携アドリブ歓迎


アメリア・イアハッター(サポート)
【サポート】
他の猟兵の行動が成功するようにサポートに徹し、下記のような行動をとります。
・機動力が必要であれば宇宙バイク「エアハート」に仲間を乗せる。
・仲間の攻撃が当たるように、敵の行動をUC「風の友」で読んだり、氷系のUCを使って敵の機動力を封じる。
・仲間の攻撃を強化するために支援系UCを使ったり、鼓舞をする。
・敵の注意を逸らすため、宇宙バイク騎乗や空中にて囮となる。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




 背にした聖痕は痛みを感じ取る。例えその相手が敵であっても。
 怒り。憎しみ。恐れ。苦しみ。倒されていく無数のオーバーストの暗い感情がないまぜになって戦場を渡り、シホ・イオア(フェアリーの聖者・f04634)は聖痕を通してそれを知る。
「こんなに辛い戦い、もうやめようよ!」
「そうするさ、お前たちを始末した後でな!」
 シホの呼びかけに、オーバーストは剣撃で応える。ひらりと躱して、刃が届かない空中へ逃れると、シホは祈りの姿勢を取った。
「それならシホが終わりにするよ!」
 レインボーフラッシュ。シホから溢れる癒しの光が世界を優しく包み込み、それを浴びた吸血鬼たちは浄化され、光の中へ消えてゆく。
「吸血牙の剣よ!」
 対するオーバーストは手にした剣を変形。牙の生えた傘を伸ばして、光を防ぎながらシホを狙う。
「きゃっ!?」
 四方から迫り来る牙がシホに届こうとするその時。
「させないよ!」
 地面が、家屋が消失し、一面に青空が広がった。

「何!?」
 足場を失ったオーバースト達の狙いは逸れ、シホはどうにか牙を回避する。
「大丈夫だった?」
「うん、ありがと!」
 黒い宇宙バイク『エアハート』に跨り、滞空するのはアメリア・イアハッター(想空流・f01896)。
 彼女の【想空流(オモイソラハナガレル)】によって、地形は空に塗り替わり、シホは窮地を逃れたのだった。

「ぐぉぉぉぉっ!」
 雲ひとつない空に、吸血鬼の苦悶が響く。
「私の空へようこそ! どう? 気に入ってくれた?」
 アメリアが想い描いた無敵の空。そこは光に満ちていた。
 闇に閉ざされたダークセイヴァーには久しくなかった光、太陽の輝きに。
 傘では防ぎきれない陽光を浴びて灰と化しながら、オーバースト達は墜ちていく。
「勝負あったかな?」
 アメリアとシホは落下の様を見送るが、次の瞬間。
「きゃあっ!」
 何もない場所から繰り出された見えない一撃が、ふたりを打った。

「力ある吸血鬼は空くらい飛べる。そして思い出したぜ……透明になるってことは、光が俺を避けて通るってことだ!」
 ユーベルコードで透明になったオーバーストの声がする。どうやら分身の数が減って負担が軽くなったことにより、戦い方を思い出したらしい。
「もうやめて!」
「くっ……」
 シホが再びレインボーフラッシュを放つと、僅かにオーバーストは苦悶の声を上げた。
 陽光は耐えられても、世界を癒す光は完全には防げないようだ。
「シホちゃん、もっと光を。それと、しっかり私に捕まっててね!」
「世界を癒せ、シホの光!」
 レインボーフラッシュを放ち続けるシホを乗せて、エアハートが唸りを上げる。
 次々と繰り出される見えない武器の見えない攻撃を、アメリアはパフォーマンスめいた空中戦の軌道で捌いていった。
 癒しの光を浴びせられ続けたオーバースト達の動きは鈍り、やがてじわじわと浄化されて青空に溶けてゆき……。
「ジェシカ……後は頼む」
 遂に最後のオーバストが、骸の海へ還された。

「終わったね」
「安らかに眠って……」
 戦いの後。空は再び塗り替わり、暗いダークセイヴァーの小さな村の一角に、アメリアとシホのふたりだけが佇んでいるのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『翻転せし抵抗者『鏡剣のジェシカ』』

POW   :    闇染の正義
【鋭い踏み込みを伴う長剣】による素早い一撃を放つ。また、【敵対者への情を捨てる】等で身軽になれば、更に加速する。
SPD   :    叛逆の刃
【洗練された剣術】で攻撃する。また、攻撃が命中した敵の【戦い方と、それに対抗するための戦術】を覚え、同じ敵に攻撃する際の命中力と威力を増強する。
WIZ   :    砕堕の日輪
自身の【人々のために戦った生前の微かな記憶】を代償に、【己の正義と理想に殉じる覚悟】を籠めた一撃を放つ。自分にとって人々のために戦った生前の微かな記憶を失う代償が大きい程、威力は上昇する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠シャルロット・クリスティアです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。



「こうも容易くふたりを退けるとは……見通しが甘かった」
 黒い剣、黒い盾、黒い鎧、暗い瞳。連戦の末に猟兵たちの前に現れた鏡剣のジェシカは、忸怩たる表情で語る。
「しかし私もただ倒される訳にはいかない。それでは先に倒れた仲間に顔向け出来ない……」
 空間に呪いを溢れさせるでもなく、無限に分身するでもなく。ジェシカはただ剣を構えた。
 一見は変哲のない女騎士だが、シュヴェルツェとオーバーストを従えていた以上、彼等と同等以上の力を備えているのは間違いない。
「刺し違えて貰うぞ、猟兵」
 最後の呪いがその牙を剥く。
アメリア・イアハッター(サポート)
【サポート】
他の猟兵の行動が成功するようにサポートに徹し、下記のような行動をとります。
・機動力が必要であれば宇宙バイク「エアハート」に仲間を乗せる。
・仲間の攻撃が当たるように、敵の行動をUC「風の友」で読んだり、氷系のUCを使って敵の機動力を封じる。
・仲間の攻撃を強化するために支援系UCを使ったり、鼓舞をする。
・敵の注意を逸らすため、宇宙バイク騎乗や空中にて囮となる。

ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!


ラムダ・ツァオ(サポート)
A&Wの遊牧民出の自由人。
見た目からダークエルフと揶揄されることもあるが、当人は特に気にしていない。普段は外套と丸サングラスですっぽりと身体を覆っているが、外套の下はかなり身軽。
なお、見た目は怪しいがわりと気さくな性格。
臨機応変に動くが、完全勝利よりは条件達成を目指す。

行動指針としては以下の3通りが主。
1.囮役としてボスの注意を引き付け、味方の攻撃を当てやすくする。
2.ボスの移動手段→攻撃手段の優先順で奪っていく。
3.仕留められそうな場合は積極的に仕留めに行く。
 (他に仕留めたい人がいればその手助け)

台詞回しや立ち位置などは無理のない範囲でご随意に。
ユーベルコードは状況に応じて使い分けます。




 小さく短い、声にもならない囁き。耳を澄ませ、心を澄ませて、その微かな微かな友の声を聴く。
「来るよ! 右! 左! 突き!」
 アメリア・イアハッター(想空流・f01896)と、彼女の注意喚起を受けたラムダ・ツァオ(影・f00001)は、目にも止まらぬ黒剣の連撃を、紙一重で躱していく。

「一度でも当てれば【叛逆の刃】で勝てるものを、よく避ける……」 
「風が教えてくれるのよ!」
「助かるわ、アメリアさん」

 ジェシカの強さは特異な性質ではなく、シンプルな基礎的能力の高さにあった。
 アメリアの【風の友】の予測回避によって2人はジェシカの剣を躱すことに成功し、ダメージを受けることはないのだが。

「とはいえ、こっちからも迂闊には攻められないのよね」
 尚も続く黒剣の一撃を黒刃で受けながら、ラムダは零す。ジェシカの洗練された剣技は防がれた後の隙もケアしており、仕掛ける好機が見えない。
「ちょっとでも動きを鈍らせられたらいいんだけど……」
 アメリアの呟きに、ラムダは意を決して白刃を抜いた。
「やってみるわ。チャンスが来たら見逃さないで」

 ラムダの構えた刀身に、ジェシカの姿が映り込んだ。それ自体はジェシカの技量と速度がどれほどだろうと防ぎようがない。
 しかし僅かそれだけの動作で、敵は既に【幻影少女(ヴィジョン・アリス)】の術中なのだ。
「さあ……映せ」
 幻影が現れる。敵が愛おしいと思う者の姿で。

「!?」
 屈託のない笑い声で戯れる、子供たちの幻影。それがジェシカを取り囲み、纏わりついた。
 確かに一瞬、オブリビオンの剣が止まり、その瞳に光が戻るのを、ラムダとアメリアは見た。だが、すぐに光は去って闇が訪れる。
「子供、未来、全て同胞の糧に過ぎない!」
 ジェシカは素早く幻影を斬り払って構えなおそうとする……が、その動きはラムダとアメリアにとっては十分過ぎる隙だった。
 構えなおすより早く、2人の攻撃がジェシカを襲う。

「貰うわ!」
 黒い外套を宙に置き去りにして、ラムダは駆けた。その下に着ていた身軽な衣装で肌もあらわに、【シーブズ・ギャンビット】を繰り出す。
「まだ!」
 ジェシカはどうにか盾でラムダの一撃を弾き……ラムダは微笑んだ。彼女の目には横手から迫るアメリアの姿が見えていたのだ。

「いくよ! 風の如く!」
 真っ赤なスカーフを靡かせて。【風の矢】の名の通り、一本の矢のように飛来したアメリアの跳び蹴りは、無防備になったジェシカの胴を捉えた。
 直撃を受けたジェシカは突風に飛ばされる木の葉のように吹き飛び、石壁に叩きつけられて倒れる。
 よろめきながらも起き上がる敵からは目を離さずに、アメリアとラムダは互いに手を掲げて掌を打ちつけあった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

眞嶌・未来(サポート)
ユーベルコードがシンフォニック・キュアなら、他の誰かに護られながら、BGMのように歌います。

その他のユーベルコードなら、絶体絶命の危機に陥って、九死に一生を得ます。


レン・デイドリーム(サポート)
僕はレン。UDC組織の職員もやってる猟兵だよ
一緒にいるのはUDCのシュエ。可愛くて頼もしい僕の相棒だね。喋らないけどジェスチャーで色々伝えてくれるよ

基本的には猟兵としてきちんと事件解決を目指しているつもり
召喚した死霊と連携したり、シュエと一緒に戦うよ
相手の動きを止めつつ【呪詛・衝撃波】で追撃するのが基本かな

走ったり跳んだりとかは苦手だね
典型的な後衛魔術師タイプだよ

人形の身体だから痛覚は鈍いし出血もしない
その分痛みに強いから、多少の怪我は厭わないよ
【狂気耐性】で精神攻撃にも耐性をつけてるよ

基本的に「!」は使わないよ
あとあんまり怒ったり悲しんだりもしないかな

そんな感じで、よろしくおねがいします




「忘れないで。思い出して。優しい心を。暖かい思い出を」
 戦場に響く歌声が、続く戦いの中で傷ついた仲間の傷を塞いでいく。
 眞嶌・未来(センテニアル・ラブドール・f25524)のシンフォニック・キュアだ。
「あなたの胸の中にある、ひとときの安らぎを……」

 歌声は絶え間なく続いて戦場を包み、心安らいだ者たちを癒す。それを拒む者はただひとり。
「私の剣を鈍らせる、定かならぬ記憶……今、そんなものは必要ない。必要なのは1人でも多く敵を道連れにすること。砕堕の日輪よ輝け!」
 記憶を代償に放たれるジェシカの一撃。狙いは癒し手である未来。だが。

「やらせるわけにはいかないよ」
 レン・デイドリーム(白昼夢の影法師・f13030)が発動したのは【幽霊騎士団の招来(サモニング・ゴーストナイツ)】。死の国から駆り出された数百の騎兵たちが、ジェシカの一撃から未来を庇う。
 強力な一撃の前に、次々と砕け散って行く騎兵群。だが彼等の物量のおかげで、未来に届く前に砕打の日輪はその威力を失った。

「何度でも放つまで。日輪よ!」
 再びの砕打の日輪がゴーストナイツを蹴散らし、ジェシカはレンに迫る。
「そうだね、シュエ。彼女は恐怖を感じることはなさそうだ」
 一方レンは特段焦ることもなく、白いUDCと会話している。
「でも、これはどうだろう。記憶という心の支えが崩れていく中で、狂気に抗えるかな?」
 そう言って、レンは銀のアニュラスを掲げた。そこから放たれる【白影共鳴・嵐(レゾナンスシュエ・ストーム)】は、敵を狂気に陥れる。

「抗うまでもない、狂刃に倒れなさい!」
 迫る勢いのまま放たれた一撃が、レンの半身を斬り飛ばした。
「呪われた執念は元から狂気と紙一重。執念を強化してしまう結果になったかな」
 血を流さない人形の身体とはいえ、痛みはある。それをこらえながら、レンは分析を続ける。
「当てが外れたようですね。とどめ!」
 ジェシカの一撃が降り下ろされる。欠損した身体では最早避けることもままならない。
「ああシュエ。これで僕らの勝ちだよ」
 そうして狂気に蝕まれ、冷静な立ち回りを忘れたジェシカの何度目かのユーベルコードを、完全に見覚えたレンがミレナリオ・リフレクションで相殺。
 その隙に忍び寄ったシュエがジェシカの四肢を拘束し、討ち漏らした幽霊騎士団の剣と弓が、動きの止まった敵の黒い鎧を貫いた。

「忘れないで。思い出して。優しい心を。暖かい思い出を」
 戦いの間も、響き続けていた未来の歌声。共感した者全てを癒す彼女の歌が、ジェシカに届くことはとうとうなかった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

クレア・フォースフェンサー(サポート)
なるほどのう。
おぬしが言わんとすることも分からぬではない。
じゃが、だからと言って、今を生きる者達を虐げてよいということにはならぬであろう。
過去の者がしでかしたことは過去の者がただすのが道理じゃ。
わしが骸の海に還してやるゆえ、覚悟するがよい。

――とか、そんな感じで相手の主張や立場を一旦は受け止めながらも、最終的には斬ります。

遠間の際には《光弓》を、それ以外の場合は《光剣》を用います。
敵の攻撃を見切って躱し、また、UCの力を込めた《光剣》で捌きながら間合いを詰め、両断するのが基本的な戦い方です。
なお、敵が複数いるときなど、広範囲の状況を確認する必要がある場合には、周囲に《光珠》を展開します。


コーデリア・リンネル(サポート)
 アリス適合者の国民的スタア×アームドヒーローの女の子です。
 普段の口調は「女性的(私、あなた、~さん、なの、よ、なのね、なのよね?)」、機嫌が悪いと「無口(わたし、あなた、呼び捨て、ね、わ、~よ、~の?)」です。

 ユーベルコードは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他の猟兵に迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。

内気な性格のため、三点リーダーや読点多めの口調になります。
ですが人と話すのが嫌いでは無いため、
様々な登場人物とのアドリブ会話も歓迎です。
 あとはおまかせ。よろしくおねがいします!




「このままでは終われない……まだ……」
「惜しいのう」
 手傷を負って尚プレッシャーを放つ敵の姿に、クレア・フォースフェンサー(UDCのエージェント・f09175)は呟く。
「その執念。その剣技。生前であれば正しく素晴らしい働きをしたのであろう。
 ……全く惜しい者を亡くした」
「亡者の剣とて侮るな……!」
 吠え声と共に、ジェシカの姿がかき消えた。常人の目には消失と映る程の神速の踏み込み。
だがクレアの眼力はしっかりとその動きを追っている。
「何、わしも過去の者に変わりはないよ」
 向かってくるジェシカに対して還送の力を放てば、相手は盾と鎧でそれを受ける。
 骸の海に還された装備の分だけ身軽になり、更に加速して抜き放たれた長剣の一撃を、しかしクレアは一寸の見切りで避けている。

「過去の者は過去の者の手で還すが道理」
 向き直ろうとするジェシカを狙って光剣を振り抜く。
 相手が黒剣で受けていれば黒剣ごと身体を両断できていた筈だが、ジェシカは盾を失った左腕を犠牲にしてカウンター。
 結果、ジェシカの左肩から先は斬り落とされて光の中に消え、クレアの脇腹は黒剣に貫かれた。
「しまったな」
 ナノマシンで構築されたクレアの身体にとって、この程度の傷は大した痛手ではない。だが。
「一度当てさえすれば!」
 痛打を受けている筈のジェシカのプレッシャーが増大する。ユーベルコード、叛逆の刃がクレアの動きを記憶し、それに対抗し得る力をジェシカに授けたのだ。
「わしの見切りを越えられると?」
「お見せしましょう……!」

 依然として、ジェシカはクレアの光剣に触れることは出来ないし、還送の力も防げない。
 しかしクレアを上回る見切りで剣筋を躱し、鋭い踏み込みの連打で力を放つ隙を与えない。
 クレアはじりじりと圧されて後退し、いつしか村外れまで来ていた。背後に高い柵が迫り、退がる余地を失った時。
「貰った!」
「……今じゃ」
 クレアを相手にする為に極度の集中と高速戦闘を強いられていたジェシカは、平常時なら見逃さなかったであろう、もう1人の気配に気づけなかった。


 時間は少し遡って、クレアが戦闘に入る前。
「……あの、私、何かお手伝いできることがあれば……」
 コーデリア・リンネル(月光の騎士・f22496)は内気な自分を鼓舞し、思い切って年上の剣士に話しかけた。
「うむ。それはありがたいのう」
 返って来たのは想像より柔和な口調。見た目通りの凛とした剣士というよりはお婆ちゃんのような……。
「私……射撃なら……。それには相手に気づかれていない方がよくて……」
 何となく安心したコーデリアは自分の能力について一生懸命話し、クレアはうんうんと頷いてそれを聞く。
 そして2人が立てた作戦は。


(「クレアさんが敵の注意を引いて、私が狙い撃つ……」)
 クレアがあっさりオブリビオンを倒せば、自分の出番はないかも知れない。
 しかしそうはいかなかった時、オブリビオンにとどめを差せるのは自分なのだ。
 遮蔽物の少ない村外れの一角を狙撃できるポイントで、コーデリアは黒蓮のマントで身を包み、闇に紛れてじっと潜み続けていた。
 やがて2人の足音が聞こえ、ジェシカがクレアを柵に追い詰める。いや、クレアがジェシカを誘い込んだのだ。
「貰った!」
(「今だ……!」)
 コーデリアが構えたフォトンサイクロンの内部で、光子が巡り、輝き、膨れ上がる。
 呼吸を止め、狙い澄まし、引き金を引く。
 闇を切り裂く無音の慈悲が、防御手段を失っているジェシカの左半身を眩く照らし、灼熱で包み込んだ。

 輝きに包まれて、ジェシカが声なき叫びを上げる。
 クレアはもう何もする必要がないと悟って剣を下ろし、呟いた。
「さらばじゃ、鏡剣」
「せめて安らかに眠れますように……」
 こちらも武器を置いたコーデリアが、祈りを捧げる。
 オブリビオンの身体は光の中で崩れ去り、遂に呪いから解き放たれたのだった。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年06月15日


挿絵イラスト