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パチモン小槌を回収せよ

#グリードオーシャン #戦後 #メガリス #貶める者 #マイ宿敵

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「皆様、お集まりいただきありがとうございます」
 君達にミュリエル・フォルクエイン(オラトリオのアーチャー・f01452)は頭を下げ。
「皆様にはグリードオーシャンの世界に赴いていただきたいのです」
 そう切り出した。なんでも先日の羅針盤戦争の戦場の一つにもなった終の王笏島に七大海嘯『王笏』カルロス・グリードが保有するメガリスの多くを隠し、保管していたのだという。
「それらのメガリスがコンキスタドールの手に渡っったままでは後々拙いことになるかもしれません」
 故に島に残っているコンキスタドール達を討ち、メガリスを回収して欲しいというのがミュリエルからの依頼だった。
「もっとも、皆様がメガリスの元にたどり着くにはまず凶暴な肉食魚の棲む沼を踏破していただく必要があります」
 その沼を超えた先にはメガリスの封印を守護する巫女のコンキスタドールが待ち構えており、巫女のコンキスタドールを倒して進んだ先に目的のメガリスを持つコンキスタドールが居るのだとか。
「問題のメガリスとは別の斬った相手の姿を写し取るメガリスも持ったコンキスタドールなのですが、この能力で巫女に紛れ込んで巫女たちを出し抜いたようですね」
 結果として二つのメガリスを所持したコンキスタドール、貶める者は当人が持ちうるユーベルコードの他にメガリスの力を借りてラスボス変身と同等の効果を持つユーベルコードも同時に行使し、襲ってくると思われますとミュリエルは言う。
「メガリスの力を無理に使ったことで腕の数を増やし身長を二倍にするという効果を引き出しているようですが」
 本来のメガリスの効果はと聞かれたら、ミュリエルはこう答えたことだろう。
「胸を大きくします」
 と。小さな木槌のような形状のメガリスの名は『乳出の小槌』と言う。効果自体は前述の通りで、代償と言うかデメリットは加減が効かないことらしい。標準体型の女性が使った場合、ミュリエルのようなスタイルになると言えばわかるだろうか。
「メガリスの悪用を防ぐためにも」
 豊かな胸を弾ませ、グリモア猟兵の少女はどうかよろしくお願いいたしますと頭を下げたのであった。


聖山 葵
 大は小を兼ねるって言いますよね?

 という訳で、今回は終の王笏島でコンキスタドールの手からメガリスを回収していただくお話となっております。

 尚、希望すれば獲得したメガリスは旅団へ持ち帰ることが出来ます。メガリスを希望の場合プレイング内に希望する旨をご記載ください。ただし、メガリスは一つ、希望者が複数の場合、ダイスで決定させていただきます。

 では、ご参加お待ちしておりますね。
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第1章 冒険 『沼に嵌まるな!』

POW   :    凶暴な生物を駆逐しながら返り血にまみれて沼を渡る

SPD   :    凶暴な生物の注意を逸らして素早く沼を渡る

WIZ   :    凶暴な生物に気付かれないように慎重に沼を渡る

👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アルゼル・モーズ
・ふぅん、メガリスと一口に言っても色々とあるんだね。なんだろう。持って帰ったりせずに封印してしまった方が争いが起こらない可能性ありそうな感じだなぁ。

・さて、と。まずはこの沼を渡らないといけないか。あまり時間をかけたくないし、ダビッドに「騎乗」してUCで強化。「ダッシュ」で一気に「悪路走破」しよう。寄って来る魚は「見切り」で躱すか、フラワーケインを「怪力」で振るっての「鎧無視攻撃」で追っ払おうかな。これでもドワーフなんでね。

・ふっと思ったんだけど、この依頼を紹介してくれた子がそのメガリス使っちゃったらどうなるんだろうなぁ。僕はあれくらいの方が好みなんだけどね。



「へぇ、ここが終の王笏島なんだ」
 終の王笏島へと降り立ったアルゼル・モーズ(ドワーフのクレリック・f32513)が思い出すのは、グリモア猟兵からメガリスについて説明を受けた時のことだった。
「ふぅん、メガリスと一口に言っても色々とあるんだね」
 メガリスの効果についてそう感心しつつ聞いた一方で、こうも思った。
「なんだろう。持って帰ったりせずに封印してしまった方が争いが起こらない可能性ありそうな感じだなぁ」
 と。その予想が当たっているかどうかはわからない。求めて他者と争う程の者であれば、封印されても封印を解こうとするかもしれないのだから。
「さて、と。まずはこの沼を渡らないといけないか」
 ともあれ、今アルゼルが思考を割くべきは別のことである。奥地に向かって少し歩いた先で行く手を塞ぐ沼に出くわしたアルゼルは、あまり時間をかけたくないしとダチョウのような姿のサイボーグバイクへ跨り。
「行こう」
 エンジンをかけると跨ったサイボーグバイクことダビッドを変形させ、矢の様に飛び出したダビッドは飛沫をあげながら沼面を駆けた。
「あ」
 事前に説明されていたこともあって、波紋を起こして沼の中を近寄ってくる影があればアルゼルはすぐ気が付いた。
「これでもドワーフなんでね」
 沼面を跳ねて飛び掛かってきた肉食魚へフローレケインを振るえば顔面を拉げさせたソレは放物線を描いて沼に濁った水柱をあげさせ。
「……ふっと思ったんだけど、この依頼を紹介してくれた子がそのメガリス使っちゃったらどうなるんだろうなぁ」
 沼のことを説明するグリモア猟兵の姿が脳裏に浮かんだのか、疑問を口にするがメガリスが説明通りの効果を持つのであれば、大きいモノがさらに大きくなるのであろう。
「僕はあれくらいの方が好みなんだけどね」
 そう独り言を続けた頃には沼の向こう岸はアルゼルへ随分近くなっていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
女神様への供物に良さそうですし、入手したい品ですねぇ。
私やグリモア猟兵さんが間違って使ったら、大変なことになりそうですが。

『FBS』を四肢に嵌め飛行、沼の上すれすれを浮遊移動し『足場の悪影響』を防ぎますねぇ。
同時に『FMS』のバリアを周囲に展開、不意打ち等による襲撃に備えましょう。
『魚』ですから『水中』から来る可能性が高いですので、浮遊した足の下にもバリアを展開しておきますぅ。

出現した『魚』は距離が有れば『FRS』『FSS』の[砲撃]で対処、近距離は【煌箍】で捕獲しましょう。
泥中でも食べられる魚は居ますし、メガリスの影響を受け何らかの効果が出ている可能性も有りますので。


櫻井・クロ
「変わったメガリスにゃしせっかくだから回収するのもいいにゃね♪」
クロとかが使うとどうなるか気になるにゃね

「沼地を進んでると気分は探検隊にゃね♪」
沼地は嵌まらないようにスカイステッパーでジャンプしながら進んでいくのにゃ
相手の攻撃が当たりそうなら野生の勘や第六感で回避してオーラ防御で守るのにゃ
「肉食魚だから食べても美味しくなさそうにゃねー」
飛んだ先や避けられない場合は2回攻撃の早業で素早く倒すにゃ
「3枚におろすのにゃ!」
ピラニアじゃないけど負傷すると沢山やってきそうにゃし早めに抜けたいにゃね
「ここを抜ければ巫女のコンキスタドールも見えてくるかにゃ?」

ネタや他の人との連携、アドリブはお任せにゃ♪


ロマエル・フェレナ
そのメガリスが既に悪用されてるのなら、回収するに越したことは無いですよね。
本来の効果的に欲しがる人も少なからずいるかもしれませんしね。
そういう人のために、希望を持ち帰ってあげましょう。

沼地は飛んで行ければ楽なんですけど、無いものねだりをしても仕方ありません。地道に浅そうなところを歩いて行きましょう。
凶暴な魚とやらは【トリニティ・エンハンス】の水の魔力で防御力を底上げして、噛みついてきた奴を剣で突き刺して始末します。
噛まれれば痛いですが、慣れていますし後で治療すればいいだけなので我慢します。

沼を抜けたら、汚れた服や靴を水で洗い流しておきます。
汚れっぱなしは気持ち悪いですし、格好もつかないので。


野良・わんこ
連携・アドリブ可

「ふふふふ、なにも馬鹿正直に渡る必要などないんですよ! 今日ご用意しましたのはこちらのユベコ! すでに渡った味方の元にテレポートしてしまえばいいって寸法ですよ!」
そのために一緒にいる猟兵をチェック。
顔と名前を覚えて頃合いを見計らってインターセプター発動!
「らーくちんちん!」

もしもの時に備えて装備は飛行型外骨格。これでいきなり沼にドボンは回避。
後は低空を飛行しつつマグナムストリーマーとダイナマイトで肉食魚を駆逐しながら進みましょう。
「これが伝家のガチンコ猟法!!」


久遠・翔
アドリブ絡み歓迎


あー、うん…メガリス回収しなきゃね
なんかさ使役獣の一部からかなり真剣に言われたんだよ…

とりあえず沼は飛んでいけば何とかなりそうっすね。もし出てきても電撃で撃ち落とすか隠密状態で武器による強襲で方がつきそうっす
と言うかね…腰の鞄に付いたストラップからものすごい圧がくるんっすよ…下手に手を抜いたりしたら大変な事になりそうっすから全力で

最後抽選で決まるっていうなら俺の所に来ない可能性だってあるっす
使役獣達も流石に殺してでも奪い取れなんて言わないはず

と言うか巫女とか姿写しの敵とかなーんか嫌な予感が…具体的にはどっちにも襲われた経験がある気がする
まぁ、今回はまともになるよね…よね?(汗)



「女神様への供物に良さそうですし、入手したい品ですねぇ」
 争いが起きるという懸念が現実になった訳ではないだろうが、 と夢ヶ枝・るこる(豊饒の使徒・夢・f10980)は説明にあったメガリスのことを思い浮かべて呟き。
「そのメガリスが既に悪用されてるのなら、回収するに越したことは無いですよね」
 本来の効果的に欲しがる人も少なからずいるかもしれませんしと他者の為にも持ち帰ろうと考えたのが、ロマエル・フェレナ(マーブルエンゼル・f31122)であり。
「変わったメガリスにゃしせっかくだから回収するのもいいにゃね♪」
 櫻井・クロ(トラベルキャット・f12090)もまた持ち帰るつもりでいる猟兵の一人だった。
「あー、うん……メガリス回収しなきゃね」
 そして、遠い目をするのは、久遠・翔(性別迷子・f00042)。
「なんかさ使役獣の一部からかなり真剣に言われたんだよ……」
 理由を問えば、そんな風に答えてくれたかもしれないが、他者のためにというロマエルが他の三人に譲る形をとっても問題のメガリスが一つとなれば三人が全員希望を通すことは不可能。
(「私やグリモア猟兵さんが間違って使ったら、大変なことになりそうですが」)
(「クロとかが使うとどうなるか気になるにゃね」)
 交渉になるのか勝負となるのか何もまだわからない中、希望者の内二人は自身や説明をしたオラトリオの少女が使ったらどうなるかにも思いをはせたりしていたがそれはそれ。そもそもメガリスの元にたどり着くにはまず行く手を塞ぐ沼を越えなくてはならないのだから。
「飛んで行ければ楽なんですけど、無いものねだりをしても仕方ありませんし」
 ちらりと背中の翼を見てから、少し複雑そうな表情でロマエルは浅そうな場所を探し始める。沼に入るしかなく比較的肉食魚に襲われやすいロマエルからすると、他の猟兵が沼を渡ろうとするタイミングは好機なのだ。
「私も渡っていきましょう」
 るこるは浮遊する戦輪を手足に嵌めることで自身の身体を浮かび上がらせ。
「とりあえず沼は飛んでいけば何とかなりそうっすね」
 自身を紫電とオーラで覆った翔も、浮かび上がって沼地の向こうに視線をやった。まさにロマエルの口にした飛んで行くを行えるのがこの二人であり、沼に入りつつ歩いていかなければいけないロマエルを追い抜くとそのまま向こう岸を目指し突き進む。
「あ」
 もっとも、沼に棲む肉食魚たちは空にあろうとただ行かせるつもりはないらしい。沼から飛びあがった魚は大口を開けてるこるに飛び掛かり。
「大いなる豊饒の女神、その厳正なる裁きを齎す『祭器』を此処にお与え下さい」
 祭器製の光刃の網に自ら飛び込んでゆく形になった肉食魚はあっさり捕獲され。捕まえた魚にるこるが気を取られているかと言えばそうでもなく。周囲に浮遊するビームシールドと両腕の砲台の砲口から遠くから波紋を伴って近寄ってくる肉食魚へ砲撃を行い。
「泥中でも食べられる魚は居ますし、メガリスの影響を受け何らかの効果が出ている可能性も有りますのでぇ」
 後で調べてみましょう、と動じることなくるこるは魚をそのまま持って行くようで。
「邪魔っ」
 同じように沼から飛び出してきた魚を翔は電撃で撃ち落とす。
「と言うかね……腰の鞄に付いたストラップからものすごい圧がくるんっすよ……下手に手を抜いたりしたら大変な事になりそうっすから」
 どことなく目を泳がせつつ独言するあたりに精神的疲労が垣間見え、手を抜けない翔の全力によって沼から飛び出す襲撃者たちは餌にありつくかわりに電撃をご馳走され、死体になって沼に浮かぶ。
「最後抽選で決まるっていうなら俺の所に来ない可能性だってあるっすけど、使役獣達も流石に殺してでも奪い取れなんて言わないはず……」
 岸までもうあと僅かとなれば翔はこの先のことに思考を傾け。
「沼地を進んでると気分は探検隊にゃね♪」
 空中を蹴りながら沼の上を飛ぶのは、クロ。翔を狙うのを諦めたのか一部の肉食魚が向かってくるも、飛び掛かってくるのがわかっていたかの如くあっさりと躱してのける。
「肉食魚だから食べても美味しくなさそうにゃねー」
 ちらりと視線を向ける先には翔の電撃で少し焦げた肉食魚が浮かんでおり。
「3枚におろすのにゃ!」
 それでも懲りずに飛び掛かってきた肉食魚を着ぐるみの手から伸ばした爪で分割すると、美味しくなさそうな三枚おろしはクロの後方に水柱を立て。
「ふふふふ、なにも馬鹿正直に渡る必要などないんですよ! 今日ご用意しましたのはこちらのユベコ! すでに渡った味方の元にテレポートしてしまえばいいって寸法ですよ!」
 他の猟兵の何人かが岸にたどり着こうとしているのを眺め、野良・わんこ(灼滅者・f01856)は得意げに胸を反らす。
「それ以上はさせませんっ!」
 向こう岸へたどり着き油断しているところへ食いつこうとしたのか、渡り終えた直後の仲間を狙う肉食魚をギミックリボルバーからの銃弾でわんこは撃ち殺すとあっさり向こう岸の地面を踏み。
「らーくちんちん! というか、飛行型外骨格はなくても大丈夫でしたね、これ。……ですが、これが伝家のガチンコ猟法!!」
 わんこが頭脳プレイでサクッと沼を越えれば、沼に残る猟兵はあと一人。
「えいっ」
 他の猟兵の攻撃で倒され、数が減ってることもあってか散発的になった肉食魚の襲撃をロマエルは手にした片手剣で迎え撃ち。
「っ、もう少し……」
 水の魔力で高めた防御力によってくらいついてくる牙の被害を減らしつつ仲間達の姿が見える岸へと進む。
「着いたにゃ、この先に進めば巫女のコンキスタドールも見えてくるかにゃ?」
 ロマエルの視界にはちょうど岸を踏んだクロが前方に視線をやる姿があり。
「と言うか巫女とか姿写しの敵とかなーんか嫌な予感が……具体的にはどっちにも襲われた経験がある気がするような」
 クロの言を聞いてか、嫌そうに顔をひきつらせた翔も同じ方向を見ており。
「まぁ、今回はまともになるよね……よね?」
「ふぅ、何とかたどり着けましたね」
 一筋の汗を垂らしつつ翔が呟いたところで、ロマエルも岸に到着し。
「流石にこのままとはいきませんし……」
 仲間達が先へ進み始める中、ロマエルは終われば後を追いかけることを前提に持参した水で泥の付いた服や泥水に浸かった靴を洗い始めた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『メガリスの封印を守護する巫女』

POW   :    島風を纏いし風の巫女
対象の攻撃を軽減する【島の加護を受けた巫女】に変身しつつ、【軽減した攻撃を上乗せした扇の起こす風】で攻撃する。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
SPD   :    メガリス封印結界
【メガリスの封印を死守する霊力の高い巫女】が自身の元へ多く集まるほど、自身と[メガリスの封印を死守する霊力の高い巫女]の能力が強化される。さらに意思を統一するほど強化。
WIZ   :    鎮魂の舞
【仲間と力を合わせた魂鎮めの舞】が命中した対象を捕縛し、ユーベルコードを封じる。ただし、解除するまで毎秒寿命を削る。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「立ち去りなさい。この先に足を踏み入れることはまかりなりません」
 沼を越え、暫く進んだ猟兵達の行く手を遮ったのは、両手に扇を持つ少女達だった。おそらくは彼女達がメガリスの封印を守護する巫女なのだろう。だが、封印を守護するとは言っても相手はコンキスタドールであるし、守護するどころか仲間の姿をとった他のコンキスタドールをあっさり通してしまってもいるのだ。倒してしまって一向にかまわないだろう。
アルゼル・モーズ
さて、と。僕が一番乗り、かな? 他の人が来るのを待っておきたいけど、この巫女さん達は待ってくれないよね。
見た目麗しく心は邪、あるいは空虚。そんな相手は沢山見てきたから手加減なんかできないよ、いいね?

集まれば集まるほど強くなるなら集まらせなければいい。集結が終る前にダビッドに乗って突っ込んでUC発動。走り回りながらフローレケインに「神罰」の力を込め、「怪力」で振るって討ち倒してその連携をズタズタにしてあげよう。ダビッドの「ダッシュ」の速さも加わっての殴打。ただではすまないはずだよ。

それにしても……乳出の小槌を使わなくてもいいような人達が揃ったなぁ。


グレア・レイスター
櫻井・クロ(f12090)と参加

「遅くなったがわしも手伝うのじゃ」
守護するといってもコンキスタドールですでに奪われておるからのう
「一応言うがすでにメガリスを狙う他のコンキスタドールが通ったのは気づいてるかのう?」
あまり聞いてくれんと思うがとにかく戦闘じゃ
「今回は最初から2体でいくのじゃ」
バトルキャラクターズを2体にまとめて巫女を攻撃じゃ。
集団なので数を減らしを優先しつつ他の人と連携じゃな
「通過したのは別のメガリスを持つ者じゃ、所で肝心のメガリス自体を守ってる巫女はおるのかのう?」
揺さぶりをかけてここで戦闘するかメガリスを確認するか意思を分断できればベストじゃな

アドリブや他の人との連携は歓迎じゃ


夢ヶ枝・るこる
■方針
・アド/絡◎

■行動
済みませんが、何とか回収したい品でも有りますし、大人しく帰るわけにも行きませんので。
このまま押し通らせていただきますねぇ。

『FMS』のバリアを展開し『FBS』を四肢に嵌め飛行、【秤濤】を使用して広域への[範囲攻撃]を行いますねぇ。
『魅了』が機能して同士討ちが誘えればそれでも良いですし、『超重力空間』で『空気』ごと押さえつけてしまえば『風』を起こしても『上にいる相手』は狙えません。
後は『FRS』『FSS』の[砲撃]を[2回攻撃]で重ねて、『軽減による強化』で対処される前に確実に仕留めて行きましょう。

ところで、この巫女さん達も『メガリス本来の影響』は受けているのですかねぇ?


櫻井・クロ
グレアおばあちゃん(f12088)と参加

「巫女でコンキスタドールなのにゃねー」
ただ封印を守る以外でもなにかやってるのかにゃ?
そして乳出の小槌を守ってるけど巫女達は恩恵を預かってたりするのかにゃ?
「それじゃ猫さんよろしくなのにゃ!」
猫猫軍隊に呼びかけつつ自分も【早業】や【二回攻撃】攻撃するのにゃ!
「メガリスが奪われる前に押し通るのにゃ!」
相手のUC封印は厄介にゃから【第六感】【野生の勘】を総動員して回避したて他の攻撃は【オーラ防御】とかでガードにゃ
「捕縛されないにゃよ!猫さん達よろしくにゃ!」
集団の数を減らしつつこっちは回復して押していくのにゃ!

※アドリブや他の人の連携などはお任せにゃ♪


ロマエル・フェレナ
此度のメガリスを明確に欲する方がいるようなので、お譲りしてお手伝いする側に回りましょうか。
私自身はあまり興味のない代物ですしね。

さて、本命の敵ではなさそうですが邪魔になるなら排除するだけです。
ここを通してもらいましょう。

なるほど、風使いですか。
ですが、嵐の中であろうと戦い続けてきた私にとっては、この程度の環境の変化は些事でしかありませんね。
風の向きに合わせて体勢や翼の向きを変えて、風の影響を抑えつつ相手に突進します!
突進の勢いをそのままに剣で突きを放ち、急所か扇を持っている腕を狙います。
防御の事はほぼ考えません。もしやられてしまっても【不滅の存在】で舞い戻り、敵がいなくなるまで剣を振るいます。


ピエール・モルズ
少し遅れてしまったな。遅れた分は働かせてもらおう。
黒騎士ピエール、いざ参る!

ふむ、既にコンキスタドールと化した巫女か。なれば手加減は無用。きっちり吹き飛ばして骸の海に還してやろう。

仲間と力を合わせての舞。確かにユーベルコードを封じれられるのは厄介だが……その舞をするためにはそれなりに集結しなければならないのだろう? 捕縛されるとはいえ、「動けない」わけでもない。その場でピエールカノンを展開。舞のド真ん中に「暴力」的な「範囲攻撃」の「砲撃」を撃ち込んでやろう。

舞を阻害できたら即座に【バイオレンスキャノン】を放って確実に仕留める。
それにしても、乳出の小槌などいらぬ女子が多いな、この戦場は。


稲荷・こん子
アドリブ/絡み◎

・行動
遅くなったけど、小槌が気になり参加しに来た子狐
「乳出の小槌、気になるのです!」

敵と対峙したらよく観察してから行動を開始する

薙刀や手裏剣を使い、確実に1人ずつ倒すようにし、相手の連携を妨害
【狐火】を相手の踊りを阻害するように色々と動かし、妨害と攻撃を兼ねて立ち回る
「頑張って戦うのです!」

そう言えば、敵の巫女達はメガリスを護っていた事考えると、胸大きくなってそう!
そうなら、メガリスの性能に目がキラキラする子狐
「す、凄いのです…!」


「依頼の説明をしていた、グリモア猟兵のお姉さんみたく、ナイスバディになれるのでは!」と、内心思っていて、頑張ろうとしてる子狐であった


野良・わんこ
連携・アドリブ可

「いいでしょう、わんこの邪魔をするというなら容赦はしません!」
海月分身の術で群体化。
集まってくる巫女に対してこちらも数で応戦します。
なんなら群体にダイナマイトをもたせて特攻してもいい。
本体へはレデュエーションガンで攻撃。汚水と放射能によって集まるのを少しでも防ぎます。
ついでにうんこまみれだのえんがちょなど煽って○悪目立ちさせて、他の巫女をドン引きさせて近づかないようにしましょう。
人数に余裕が出てきたら集団でボコりましょう、ボコボコです。
「さぁ口から汚い汚水を飲まされたくなければメガリスについて教えてもらいましょうか」


久遠・翔
アドリブ絡み歓迎
選択UC常時発動


いや、その先にもう進んじゃったやつがいるんっすけど…
あっ、聞いてくれない?攻撃しにくいんっすけど…(汗)


ともかくこの先にコンキスタドールが進んだとの説明しながら攻撃を回避
最近何か怪我した人いませんでした?相手は怪我させた人に化けるUCを持っているんっすよと説明するが聞いてくれず
囲まれ鎮魂の舞で捕縛され巫女達が近づくが…あれ?なんか目が怪しい…?
ねぇちょっとなんで服に手をかけるの無言で変なとこ触んない…あぁー!?

襲われるが巫女達に隠れて見えないが桃色ハートが浮いてます
同時にUC無自覚の使役術の効果で使役獣化して話を聞いてくれますが半信半疑の為奥に案内を頼みます



「さて、と。僕が一番乗り、かな?」
 他の人が来るのを待っておきたいけど、と続けながらもアルゼル・モーズはすぐにでも実力行使での排除に出そうな少女達が味方の到着を待ってくれなさそうなことは明らかで。
「見た目麗しく心は邪、あるいは空虚。そんな相手は沢山見てきたから手加減なんかできないよ、いいね?」
「集合っ」
 すぐにでも戦う覚悟を決め、確認するも巫女はこれを無視して周囲の仲間に呼びかけた。
「そうはいかないよ」
 問答無用と言うことであろうが、集まれば集まるほど強くなることを知らされているアルゼルにはコンキスタドール達が集まるのを黙って見ているつもりなどなかった。再びダビッドに跨ると変形したサイボーグバイクを駆りつつフローレケインを振り被る。
「いっけーっ!」
「きゃあ」
「がはっ」
 杖に込められた神罰の力とダビッドの加速を乗せた一撃で密集しようとした巫女たちを打ち払いつつ、アルゼルは敵陣を駆けまわる。結果として巫女たちは密集どころではなく被害を増やし。
「巫女でコンキスタドールなのにゃねー」
 そこへ櫻井・クロがやって来て、現在進行形で数を減らしつつあるコンキスタドールを見て口を開いた。
「遅くなったがわしも手伝うのじゃ」
 更にグレア・レイスター(オールドゲーマー・f12088)も到着し。
「ただ封印を守る以外でもなにかやってるのかにゃ?」
「うむ、守護するといってもコンキスタドールですでに奪われておるからのう」
 現状を言語化するなら、アルゼルに蹴散らされていると言ったところだろう。だが、仲間の姿を借りたと言えどまったく別のコンキスタドールを先に行かせてしまうあたり何かしていた可能性は否定できず、グレアはクロの言葉に頷く。
「一応言うが、すでにメガリスを狙う他のコンキスタドールが通ったのは気づいてるかのう?」
 今も数を減らしつつある巫女達にグレアは真実を伝え。
「いや、その先にもう進んじゃったやつがいるんっすけど……」
 同様に久遠・翔も声をかけてみるも。
「問答無用っ!」
「立ち去れ、侵入者っ!」
「あっ、聞いてくれない?」
 島の加護を受けた姿へ変じた巫女達は敵を隠さず扇で翔達に扇で起こした風を放つ。
「むぅ、あまり聞いてくれぬとは思っておったが」
 殴られるつもりはなかったグレアは戦闘用のゲームキャラクターを召喚し。
「今回は最初から2体でいくのじゃ、ゆけ!」
 二体分に力を集約されたキャラたちが巫女の持つ二つの扇からの風を一つずつ防ぎ。
「それじゃ猫さんよろしくなのにゃ!」
「くっ、へ? ちょ、ちょっと待」
 クロの嗾けた空飛ぶ突撃兵風猫の集団が動きの止まった巫女に襲い掛かり、巫女は悲鳴ごと猫の集団に呑みこまれた。
「「にゃー」」
「きゃあっ」
「何?! 猫?! や」
 一人目の巫女を呑みこんだ猫の集団は勢いのまま他の巫女達にも襲い掛かり。
「いいでしょう、わんこの邪魔をするというなら容赦はしません!」
 猫が巫女達を蹴散らす一方で、野良・わんこはまるでぶれる様に増殖しつつ一列に連なる。
「みんな、集まりなさい!」
 そう周囲に呼びかける巫女へ先んじた形でもあり。
「そちらが数ならこちらも数で応戦ですよ! さあ、特攻です!」
 オリジナルが呼びかければ、群体化したわんこたちはおーと声を揃え。
「ふっふっふ、一番槍は譲らないのです!」
「いくのですよ!」
 爆薬を抱えて巫女達の中に飛び込んでいけば数秒経たず生じた爆発が巫女達を消し飛ばし。
「おっと、消火しないといけませんよね」
 わんこが構えたのは、生活汚水と放射性廃棄物を発射する銃であった。確かに水とはついてはいるがそんなモノを向けられれば巫女達は顔を引きつらせ、飛んできたナニカに悲鳴を上げ。
「ふふっ、そんなばっちい仲間と密集できるモノならしてみるですよ!」
 尚も汚水をばらまきつつわんこは敵を煽り。
「ぎゃっ」
「メガリスが奪われる前に押し通るのにゃ!」
 着ぐるみから伸ばした爪で自身も巫女を倒しつつクロは戦場を進む。巫女達はかなりの数が居たものの、参戦する猟兵も一人二人ではなく、うち減らされて巫女が減れば減るほど戦いは猟兵側が優位な形へ傾いてゆく。
「そこまでして守ろうとする乳出の小槌、気になるのです!」
 そんな既に戦場と化した前方を物陰からひょこっと覗き込むのは、稲荷・こん子(七変化妖狐・f06041)。
「っ、攻撃しにくいんっすけど……」
「あ」
 コンキスタドールを観察しつつ声をあげたのは、逃げ回る翔の、見知った相手の姿が視界に入ったからか。
「最近何か怪我した人いませんでした? 相手は怪我させた人に化けるUCを持っているんっすよ」
「惑わそうとしても無駄です!」
 ただ、その翔は扇が起こす風を使った攻撃から身を躱しつつ事情を説明しようとするも、取り付く島はなく。
「済みませんが、何とか回収したい品でも有りますし、大人しく帰るわけにも行きませんので。このまま押し通らせていただきますねぇ」
 戦う姿勢を崩さない巫女達に夢ヶ枝・るこるも浮遊する円盤からバリアを発生させると既に始まっている戦いへ加勢。
「頑張って戦うのです!」
「かふっ」
 こん子も手負いの巫女へと手裏剣を投げ、翔を追いかけていた巫女の一人が倒れれば。
「大丈夫です?」
「助かったっす……あ」
 翔の方もこん子に気づき。
「此度のメガリスを明確に欲する方がいるようなので、お譲りしてお手伝いする側に回りましょうか」
 ロマエル・フェレナが思い直したのは、先の沼越えの時に他の猟兵の声を聞いたこともあるだろうが、戦のさなかにも件のメガリスについて言及する猟兵が存在したりしたからだろうか。
「さて、本命の敵ではなさそうですが邪魔になるなら排除するだけです。ここを通してもらいましょう」
「お断りします」
 片手剣を向ければ、巫女は扇を振るい。
「なるほど、風使いですか」
 間合いの外で扇を振る理由を剣にぶつかってきた衝撃で察したロマエルはすぐに剣を構え直した。
「ですが」
 嵐の中であろうと戦い続けてきた私にとってこの程度は些事と言い、風向きに姿勢や翼の傾きを変えながら地を蹴り。
「そこですっ」
「くあっ」
 突撃の勢いのままに繰り出したロマエルの突きが腕に当たったことで巫女は扇を取り落とせば、武器の片方を失った巫女をロマエルはそのまま斬り伏せると。
「少し遅れてしまったな。遅れた分は働かせてもらおう。黒騎士ピエール、いざ参る!」
 あちこちで続いている戦いを視界にいれて名乗りをあげたピエール・モルズ(スライムを連れた黒騎士・f32279)も戦場へと突入してゆく。
「っ、ここにきて新手の侵入者ですか」
「ふむ、既にコンキスタドールと化した巫女か」
 うち減らされ味方が減りつつある状況での敵側の増援、顔をしかめたコンキスタドールの姿を見て、なれば手加減は無用とピエールは黒剣を構えた。見合ったのはほんの一瞬。
「皆、舞を――」
 巫女は周囲の仲間に呼びかけ。
「仲間と力を合わせての舞。確かにユーベルコードを封じれられるのは厄介だが……」
 敵が何をするかをピエールは察し、髪の一房で繋がったスライムが形を変える。魔力弾を撃ち出す戦車砲へと。
「当初の想定とは違うが、ここからでも届かないわけではない……ままよ。撃て」
「な」
 集結はせず、息を合わせて舞い始める巫女達だが砲撃と言うものはある程度距離があっても行えるもの。
「きゃああっ」
「うきゃあっ」
 舞が効果を発揮する前に着弾した魔力弾が爆ぜ、暴力的と言わんがばかりの衝撃が纏めて巫女達を薙ぎ払った。
「俺の魔力そのものをぶつける!」
 更に追い打ちをかける様にピエールが黒剣を向けた先に魔力の塊が放たれて倒れた巫女達を骸の海へと返し。
「捕縛されないにゃよ! 猫さん達よろしくにゃ!」
 捕縛の為の舞を躍らせぬべく、クロも衛生兵風猫の集団に味方の治療を頼みつつも余力があれば突撃兵風猫の集団を敵へ差し向ければ。
「大いなる豊饒の女神、その御力の欠片による裁きをお与え下さい」
 るこるの一撃に込められた魅了の力は波紋が伝わるように戦場へ広がってゆく。
「う、ぐっ、まだ……え? がっ」
「道を開けなさい!」
「何を、きゃああ」
 一部の巫女がるこるの味方をするように仲間達に襲い掛かかったのは、ダメ押しであったかもしれない。
「し、しまった」
 例外的にピンチなのはいつの間にかこん子とはぐれた上、舞で動きを封じられてしまった翔くらいであろうか。
「ふふ、うふふ」
 そんな翔へにじり寄るのは加害者の巫女。
「っ、それ以上……あれ? なんか目が怪しい……?」
 近寄る巫女に何とか後ずさろうとした翔は、相手が近寄ってきたが故に様子が変であることに気づくも、何もできず。
「ねぇちょっと、なんで服に手をかけ」
「ふふ、悪い侵入者は封印しちゃいましょうねー」
「無言で変なとこ触んない……あぁー!?」
 悲鳴を上げた翔が他の巫女達の舞を狐火で阻害していたこん子に助けられることになるのは、それから少し後のこと。
「数は減りました」
「もう一息ですねぇ」
 るこるの砲撃であちこちに穴の開いた地面には何人もの巫女が倒れ伏し、それとは別に未だ魅了されたままの巫女はるこるを守るように生き残った巫女に向き直っており。
「さぁ口から汚い汚水を飲まされたくなければメガリスについて教えてもらいましょうか」
 数少ないまともな巫女の生き残りの一人へわんこがレデュエーションガンを突き付け。
「通過したのは別のメガリスを持つ者じゃ、所で肝心のメガリス自体を守ってる巫女はおるのかのう?」
「そ、それは……」
 苦境に立たされたところでグレアが揺さぶりをかければ、巫女の一人が居ないと答えた。
「あ、あのメガリスは――」
 一人が口を開いてしまえばあとはなし崩しとでも言おうか。わんこに汚水をぶっかけられるのが嫌なだけだったかもしれないが、とにかく巫女達はメガリスについて話し始めた。
「あのメガリスは胸を大きくします。胸を大きくするには大きくしたい相手の胸を小槌で直接叩けばいいのです」
「ですが、一度大きくすればそれっきり、元には戻りませんし、大きさの微調整も効きません」
 加えて一般的な感覚では、過剰なほど大きくなってしまうようであり。
「そういえば、何かを恩恵に預かってたりするのかにゃ?」
「ところで、この巫女さん達も『メガリス本来の影響』は受けているのですかねぇ?」
 そんなクロやるこるの抱いた疑問だが、異常なほど胸の大きな巫女が見受けられなかったところを見るに、存在しないというのが正解なのだろう。
「す、凄いのです……!」
 説明を聞いて、こん子は目を輝かせ。思い浮かべたのは、一人の少女。
「依頼の説明をしていた、グリモア猟兵のお姉さんみたく、ナイスバディになれるのでは!」
 とか想像して更にやる気をみなぎらせているのだろうか。ともあれ、こうして猟兵たちはメガリスの情報を追加で得て。
「じゃあ、聞くだけ聞き出しましたし、後はボコりましょう! ボコボコです!」
「え」
「ちょっと待」
 生き残った巫女達が顔をひきつらせるも、そこは猟兵とコンキスタドールだ。まぁ、仕方ないのだろう。随分数を減らされていた巫女達はあっさり倒され。
「それにしても……乳出の小槌を使わなくてもいいような人達が揃ったなぁ」
「たしかに、乳出の小槌などいらぬ女子が多いな、この戦場は」
 いざ先に進もうという段階になって周囲を見回したアルゼルの言葉にピエールは同意するのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『貶める者』

POW   :    実はこんな服を着る趣味があったのですヨ
いま戦っている対象に有効な【恥ずかしい衣装かエッチな衣装】(形状は毎回変わる)が召喚される。使い方を理解できれば強い。
SPD   :    ワタシが盗んだことになってる下着たちですヨ
召喚したレベル×1体の【女性用下着】に【伸縮自在かつ触れることで体力吸収する紐】を生やす事で、あらゆる環境での飛翔能力と戦闘能力を与える。
WIZ   :    貴方の姿、いただきますヨ
【斬りつけて得た他者の体の一部】を代償に自身の装備武器の封印を解いて【自身を体の一部の持ち主そっくり】に変化させ、殺傷力を増す。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠フェリクス・フォルクエインです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ふふふ、胸が大きくなって戻らなくなるメガリスも、この斬った相手の姿を写し取るメガリスで変身できるワタシにはデメリットにもなりまセン。こう、まさにコレはワタシの為にあるようなメガリスなのですヨ!」
 巫女達を倒し、進んだ先でほくそ笑んでいたのはきわどい衣装を身に着けたスタイルの良い女性だった。その槍を持たぬ方の手に持つ小槌こそが件のメガリス『乳出の小槌』なのだろう。メガリスを巡る戦いが、今、始まろうとしていた。
ロマエル・フェレナ
アドリブ歓迎

槍の間合いの内側に入り込むべく果敢に攻め立てます。
もし私の姿を写し取られても、敵が私の姿に慣れるまでの間に仕留めて見せます!

ところが、鍔競り合いをしている時に迂闊にも小槌で胸を叩かれ、体型を変えられてしまいます(※)。
敵自身の強化ではなく、私に使ってくることを失念していました……。
体型の変化による動揺と戦い辛さで防戦一方になってしまったので戦い方を変え、攻撃を防ぎつつ詠唱を行い、機を見てUCを放って打撃を与えます。

困りましたね。今回の件で、抑え込んでいた私の中の悪霊が喜んでるようで顔が笑ってしまいます。
これ以上、体の主導権を奪われる前に何とかしませんと。

※イラスト=変化後という体で



「それがあなたに合っていようといまいと――」
 コンキスタドールにメガリスを持たせたままにしておくわけにはいかない、何もロマエル・フェレナを止める理由たりえず、利き手に片手剣を持つと前に傾いだロマエルは前方に飛び出していた。
「っ、う、舐めるなですヨ!」
「させませんっ!」
 槍と剣では槍が優位、故に間合いの内へ飛び込もうというロマエルの思惑を理解したのか、させまいと貶める者が突きを放ち、これを振るった剣で弾き飛ばすとロマエルは一歩前に踏み込み。
「これなら」
 届くと斬りかかるロマエルであったが、その視界の隅に槍の穂先が入る。
「な」
「まだですヨ」
 弾かれたはずの貶める者の槍が角度を変えて再び襲い掛かったのだ、そう、貶める者が増えた腕で力を加えたことで。
「くうっ」
 それでも防御はほぼ間に合った。メガリスの槍と片手剣は切り結ぶ形となり。穂先はロマエルの肌を掠めたにとどまった、とどまったのだが。
「貴方の姿、いただきましたヨ」
 貶める者の腕の数が減り、ロマエルそっくりの姿に変わってゆく。
「うっ、それでも、あなたが私の姿に慣れるまでの間に仕留めればいいだけです!」
 自身と同じ顔で違和感しかない妖艶な笑みを浮かべたニセモノへ、切り結んでいた槍のメガリスを弾いたロマエルは再度斬りかかる。腕の数が戻っているのも好機であるというように、だが。
「かはっ」
 刃が貶める者に届くより早く、小槌で胸部を殴打されたロマエルは間合いから吹っ飛ばされ。
「く、う……あ」
 尻もちをついて呻きつつ身を起こそうとしたところで、違和感に気づく。急に服のサイズが小さくなったかのような胸を締め付ける感覚、それをたどって視線をやった先では急激に大きくなる胸の膨らみに衣服がはちきれそうになっていて。
「私に使ってくる可能性を失念して――」
「ぼーっとしてる暇はないですヨ?」
「しまっ」
 動揺とそれ以上大きくならないよう片手で胸を押さえこもうとしたロマエルの隙を突き、貶める者は反撃に転じる。
「それっ、それ、まだ行くですヨ」
 メガリスの槍を用いた執拗な突きがロマエルを狙い。
「どうしたですヨ? もう終わ――」
 再び防戦一方になったのを見て貶める者はトドメとばかりに槍のメガリスを振りかぶり。
「おぞべっ」
 ロマエルの放った破壊光線の直撃を受けて吹っ飛んだ。
「はぁ、はぁ、はぁ……困りましたね」
 息を乱しつつも敵の攻撃をしのぎ切りはしたロマエルだったが、先の巫女の言が真実なら、重心が変わってしまう程大きくなった胸は戻らない。にもかかわらず顔に浮かぶのはどこか嬉しそうな笑み。
「これ以上、体の主導権を奪われる前に何とかしませんと」
 ポツリと呟きつつも、その視線は起き上がる貶める者に注がれていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

櫻井・クロ
例の敵にゃね、恋人の為にも負けられないしメガリスも手に入れるのにゃ!
「メガリスは渡さないにゃよ、覚悟するのにゃ!」
猫のお友達一斉通過で攻撃しつつ【スライディング】や【ダッシュ】で近づいて【早業】【2回攻撃】で攻撃するのにゃ!
「フェリクスちゃんの為にも負けられないのにゃ!」
攻撃には【オーラ防御】【第六感】【野生の勘】を総動員して回避したり防いだりするのにゃ
「他の人の姿でも中身は変わらないにゃし気にせずいくにゃよ」
ちなみにクロの姿や体型になっても気にせず倒すにゃ

可能ならメガリスを奪って貶める者に使ってみたいにゃね
そうすればどのくらい大きくなるか分かるにゃ♪

※アドリブや他の人の連携などはお任せにゃ


グレア・レイスター
櫻井・クロ(f12090)と参加

相変わらず顔はフェリクス殿に似ておるから胸が大きくなるとまた変な噂になりそうじゃな
驚異で驚愕な3段重ね魔城(攻撃重視)で攻撃じゃ
メガリスがあっても戦法自体はそれほど変わらんと思うし城をぶつけるのじゃ
前回は有効な服装でマッサージ系じゃったが今回は何じゃろう?
「メガリスで強化する可能性もあるが一気に押し込むのじゃ」
あのメガリスで腕を増やしたりでかくなったりするようじゃか失敗したら胸だけ巨大化して動けなくなったりしそうじゃな
「その手のメガリスは狙われる定めじゃし諦めるんじゃな」
メガリスが手に入ったら何か使えそうじゃし確保するのじゃ

アドリブや他の人との連携は歓迎じゃ


夢ヶ枝・るこる
■方針
・メガリス回収希望
・アド/絡◎

■行動
用途が『供物』ですから、回収したいのは変わりません。

『FBS』を四肢に嵌め飛行し『F●S』各種を展開、[砲撃]を行いますねぇ。
『衣装替え』に対しては【厖拵】を発動、身長と胸を倍加させ『サイズ』を合わなくすると共に、効果として『脱衣耐性』の有る『衣装』を指定し対処しますぅ。
同時に『祭器』全ての数を倍加し[砲撃]の手数を増加、2回目以降の【厖拵】が有れば『祭器威力強化』を施し、『メガリス使用』による復活に対し『復活が間に合わない攻撃』で対処しましょう。
出来れば『FTS』やその複製で『小槌』を奪って能力を封じたいですぅ。

後は『本来の使用法』で殴られなければ?


野良・わんこ
連携・アドリブ可
メガリス希望

「恥ずかしい? エッチ? それがどうしたというんですか。勝負に勝てるというなら、わんこはちんこを出す」ついてないが。
誇りは無敵を使用。
勝利の為なら己の尊厳すら容易く破壊するわんこはまさに無敵!

とはいえスケベな拘束服とか飛んでくる可能性がありますからね。
そういうのはレーザーブレードで○吹き飛ばしてしまいましょう。
攻撃はレデュエーションガンで相手の尊厳を破壊した後、ダイナマイトからのマグナムストリーマードリルモードでトドメです。
「乳出の小槌なんてこんな面白そうなものをわんこが見逃すはずないじゃないですか」
わんこは貧乳だが劣等感などない。単にたちの悪い愉快犯なだけである。


アルゼル・モーズ
・うーん、僕に恥ずかしい衣装を着させても僕自身には……というか見る人の趣味次第なところあるよね。こんなだけどきっちり成人済みだから、男の娘にはならないし。ま、気にせず行こうか。

・それで、エッチな服を着させるだけ? 僕に有効なら詠唱封じで口を塞ぐ拘束着とかなのかな。それでなくても鼻と口だけは塞がれたくないから手で覆って防御しておくよ。うまく防御できたら反撃開始。「高速詠唱」で【閃剣八輪】を始動。これは剣の本数を絞っている分、威力や誘導性は半端ないよ。
……八輪の花に囲まれて逝くがいい。

・メガリス自体には興味はないから持っていきたい人に処分はお任せするよ。それよりも早く帰って着替えないとね。


ピエール・モルズ
恥ずかしくエッチな服、とな? ふむ、俺が着る分には問題ないが、問題は周りの女性がどう感じるかだな。それで場が固まってもいけないから手立てを考えねば。

もっとも、俺は元はスライム型のラスボス族。きわどい服を着させられたら、スライム部分を変形させて身に纏えばどうにかなる。それとも貶める者よ、スライムだった俺が修行の果てに得たこの肉体をそんなに見たいのか? 見たければ寄っていってやろうか?
それとは別に、同じような目に遭って恥ずかしがってる女性がいたら騎士らしくかばうとしよう。

・さて、ふざけていても埒が明かぬ。UCを発動してスライムピエールを強化。思いっきりブン殴って場外葬らん(ホームラン)と行こうか。


久遠・翔
アドリブ絡み歓迎


アカン…何人か絶対興味本位でメガリス使うのが目に見えて見える…早く回収して封印しなくては(汗)
…この子何回見ただろうか?

乱戦の中目立たないように身を隠し選択UCの準備
最近になって影の手が使えるようになり不意打ちで相手をそれで拘束
動けなくなった瞬間盗み攻撃でメガリスを盗むっす…って、何か影の手が相手拘束しながら色んな所揉んでいる!?なして!?

えっ…性的な意味で暗殺…?意味わかんない
と、ともかく影を斬りつけても体の一部じゃないっすから真似は出来まい…ってなんで俺まで影拘束しているんっすか!?ちょっ、んぶぅ!?
拘束された貶める者の柔らかい部分に顔が当たり藻掻きます
メガリスは確保します


稲荷・こん子
アドリブ/絡み◎

・行動
『乳出の小槌』を興味津々で見てる子狐
「あれ、ほしいのです!」

敵が美人で、近づいてハグしたいけど、我慢
「はわぁ~、美人なのです」

基本的に遠距離から手裏剣投げて対応
近づかれて槍で攻撃されそうなら薙刀で応戦

【秘技】は、よく周りを見ながら、敵にバレないように、こっそり発動しながら、使い分ける
味方になら、望まない膨乳に対して、サイズを元に戻す為に使用
敵になら、貶める者さんの本来の姿に常に固定し続け、胸だけを動けなくなるまで大きくしようと、悪巧みする
「弄るの、楽しいのです♪」

もし、小槌を奪える(触れる)チャンスがあったら突撃する子狐
(こん子は、胸大きくなってもOK)



「それ以上メガリスは乱用させないにゃよ、覚悟するのにゃ!」
 起き上がりつつ元の姿に戻ってゆくコンキスタドールを認め、櫻井・クロは言い放つ。
「相変わらず顔は似ておるから胸が大きくなるとまた変な噂になりそうじゃな」
 同じ貶める者の顔を見て零したのは、グレア・レイスター。
「アカン……何人か絶対興味本位でメガリス使うのが目に見えて見える……」
 実際に効果を発揮してしまったこともあってか想像の中のよろしくない未来に一筋の汗を流しつつ、久遠・翔は自身の危惧から早く回収して封印しなくてはと決意し。
「あれ、ほしいのです!」
 言っている側からという訳ではないだろうが、メガリスで他者の胸が一気に大きくなるシーンを見てしまった稲荷・こん子は瞳を輝かせて小槌を見て。
「はわぁ~、美人なのです」
 視線を持ち主の方へと移すと足を止めつつも何かを堪えるようチラチラと貶める者の方を見た。
「……この子何回見ただろうか?」
 翔からすると幾度となく戦った相手だが、こん子の目には新鮮に映ったのだろう。
「ぐっ、なんだか多勢に無勢な感じですヨ。けれど、このメガリスは渡すつもりはありませんヨ! エッチな格好の自分を見てのたうち回りたくなかったら、さっさと尻尾を巻いて帰るですヨ!」
 何人もの猟兵の姿を見て旗色悪しとでも思ったのか、撤退勧告を貶める者は口にしつつ牽制するように槍のメガリスを猟兵達の方へと向ける、だが。
「恥ずかしくエッチな格好、とな? ふむ、俺が着る分には問題ないが」
「え」
 ピエール・モルズの言が途中だと気づかず貶める者はピエールを思わず二度見し。
「うーん、僕に恥ずかしい衣装を着させても僕自身には……というか見る人の趣味次第なところあるよね」
 唸るなり首を傾げたアルゼル・モーズは周囲を見回すと。
「こんなだけどきっちり成人済みだから、男の娘にはならないし。ま、気にせず行こうか」
「いや、そこは気にして欲しいですヨ?!」
 出した結論に貶める者がツッコんだ。
「恥ずかしい格好させるって言ってるですヨ! なんでそんなに動じないとかおかしいですヨ!」
 そう憤っているからだろう、周りの女性がどう感じるかを気にし何か手立てを考えねばと思うピエールに気づかなかったのは。
「恥ずかしい? エッチ? それがどうしたというんですか。勝負に勝てるというなら、わんこはち」
「スターップ!」
 かわりに口を開いた野良・わんこの言に危ういモノを感じたのか、何かを投げつけ。
「ふぅ、危ういところだったですヨ」
 紐の生えた女性用下着で流れてもいない額の汗をぬぐう。たぶん投じたのも召喚した衣装か同じモノであろう、ただ。
「たしかに危ないところでした!」
「へ?」
 投げつけたモノで封じた筈のわんこの声に油の切れたブリキ人形のようなぎこちなさで顔をそちらにやれば、レーザーブレードを手にしたわんこの姿があって。
「スケベな拘束服とか飛んでくるかもって考えてましたからね。ですが、勝利の為なら己の尊厳すら容易く破壊するわんこはまさに無敵!」
 いかなる攻撃も通じない無敵の力とともにわんこは胸を反らし。
「それで、エッチな服を着させるだけ? 僕に有効なら詠唱封じで口を塞ぐ拘束着とかなのかな」
 アルゼルが仲間に向けられた攻撃を元に自分が狙われた場合について考察する一方。
「くうっ、そんなまさかあっさ、べっ」
 口封じに失敗し顔をひきつらせた貶める者へどこかからの砲撃が命中した。
「ぐ、ぐぎぎ……誰ですヨ?!」
「戦闘中によそ見はよくありませんよぉ?」
 突如砲撃された貶める者が顔をあげれば、空には戦輪を四肢に嵌め浮遊する夢ヶ枝・るこるが両腕の固定砲台を向けており。
「おのれ、また新手ですヨ?! なら、これでもくらうですヨ!」
 顔をゆがませた貶める者は召喚した衣装を投げつけ。
「えっ」
「ふふふふふ、それは自立行動する衣装絡みついて動きを封じたり操ったりすることもできる優れものですヨ!」
 太ももに当たった衣装が絡みつきながら自身の身体を登ってくる様にるこるが声を漏らせば、得意げな様子で衣装の解説をしだす。
「これで一人は動きを封じたも」
「大いなる豊饒の女神、その至大なる力と恵みをお与えくださいませ」
「え゛」
 局所的な勝利を確信した瞬間だった、るこるが『祭器』の衣装を纏った姿へ変わり、身長とともにどんどん大きくなってゆく胸の膨らみに対処できず衣装として装着させそこなったのは。いや、装着させそこなうどころか同時に数の増えた『祭器』が何らかの効果を持っていたのか、貶める者の召喚した衣装はるこるの身体から剥がれずり落ちてゆく。
「うぐっ、それでも――」
 貶める者には乳出の小槌があった。攻撃手段は残されていると自身の身体を変化させ二回目の攻撃に出ようとするが、召喚した衣装が役に立たず、茫然自失の態を晒したのが失敗だった。
「みんなー! よろしくなのにゃ!」
「「にゃーっ」」
 クロの声に呼応しつつ多種多様な黒猫の集団が貶める者へ襲い掛かったのだ。
「C・P・H・城と言われしその姿に驚くのじゃ!」
 驚異で驚愕な3段重ね魔城によって自身を強化しつつグレアが便乗してしかけ。
「にゃー」
「にゃあ」
「ぐ、うう、ええい、ちょこまかと、ぼっ?!」
 群がる黒猫たちを振り払おうとしたコンキスタドールの腹部にグレアの一撃が叩き込まれ。
「今じゃ」
「ありがとにゃ」
 グレアの声に応じつつクロは貶める者に駆け寄り、地面を蹴って飛ぶ。
「――ちゃんの為にも負けられないのにゃ!」
「ぎゃああっ」
 身長が倍になっているコンキスタドールの顔面の高さにまで至って着ぐるみの両手から伸ばした爪を閃かせ、貶める者の顔に引っかき傷を残してすれ違い。
「ぐうっ、舐めるなですヨ!」
 それでもやられっぱなしではいないという意地か、振り向きざまに振るった槍のメガリスが微かにクロを掠め。
「ふふふ、これでアナタの姿も頂きなの」
「他の人の姿でも中身は変わらないにゃし気にせずいくにゃよ」
「ちょっ」
 クロそっくりの姿へ変じながら嗤おうとした貶める者は一切気にせず攻めてくるクロに顔を引きつらせ。
「今にゃ!」
「っ、させないですヨ!」
 隙を突いて小槌を奪いに来た本物の腕から貶める者は小槌を逃そうとし。
「にゃっ」
「うっ」
 小槌ではなく小槌を持った手首を掴まれ。
「今なのです!」
「「えっ」」
 翔と貶める者の声が重なった。飛び出したのは、手裏剣を投じるタイミングを見計らっていたこん子であり、その視線は小槌へと注がれていて。
「っ、次から次へと」
「あうっ」
 抱き着き、そのままもぎ取るようにメガリスを奪い取ろうとしたこん子をコンキスタドールは小槌で叩いて跳ねのける。
「っ、手首を掴まれてるとまともな威力に」
「にゃっ!」
「がっ」
 そして、痛打にならなかったことに顔をしかめた貶める者を誤算が襲う。注意が逸れた一瞬で掴まれた手首を引っ張られ、小槌で自分を殴ってしまったのだ。
「しま」
 既に十分すぎるほど大きな胸の膨らみが、さらにどんどん大きくなってゆく。
「お、重っ」
 依頼の説明をしてくれたグリモア猟兵の少女より一回り以上大きくなったところで膨張は止まるが、胸の自重にコンキスタドールはよろめいた。
「はう、胸がおっきいのです」
 直前に小槌で殴られているこん子もメガリスの効果を受けてはいたが、元々大きかったコンキスタドールのような有様にはなっておらず。
「なるほど、使うとあんな風になるにゃね」
「使い方を誤れば胸だけ巨大化して動けなくなったりしそうと思っておったが、案の定じゃな」
「うぐぐ、何の! 変身解除ですヨ!」
 グレアたちに観察されながら顔を歪めた貶める者は元の姿に戻り始めた。
「ふう、という訳でそんなことをしたところで無駄なのですヨ!」
 胸や腕の数までも元に戻ってドヤ顔をするコンキスタドールだが、危機を脱したと思うのは早すぎた。
「色々、弄っちゃうのです♪」
「へ?」
 こん子が発した声を聞いて振り返った貶める者の胸が一気に肥大化した。小槌で打った時の変化が生ぬるいと言わんがばかりに。
「な、なんなのですヨ?!」
「弄るの、楽しいのです♪」
 自分の身体より大きくなった胸の膨らみ二つが地面に接し、歩くこともままならなくなる状況に追い込んだのは、こん子のユーベルコードであり。
「……頃合いっすかね」
 乱戦の中目立たないように身を隠していた翔は、自身のユーベルコードに味方を巻き込まぬよう貶める者の側面へ回り込み始め。
「うぐっ、まだですヨ! ワタシの衣装の在庫もまだ残ってるですヨ!」
 ただで負けるつもりはないとコンキスタドールがいくつもの衣装を召喚し始める。複数あるのは、まだ仕掛けてきてすらいない猟兵が幾人かいるのを認識しているため、だが。
「俺は元はスライム型のラスボス族。きわどい服を着させられたら、スライム部分を変形させて身に纏えばどうにかなる」
「え゛」
 ピエールには着させようとする前に無意味と当人から言われ。
「なら、アナタですヨ!」
 かわりにアルゼルめがけて衣装を投げるが、アルゼルは鼻と口を塞がれぬようそこだけを手で守り。
「虚空の楼閣、音無き園に咲く花八輪、我が剣となりて閃き貫け」
「なっ」
 後のすべてを無視して着替えさせられながらもアルゼルの紡ぐ詠唱が、魔力で作った8本の巨大な花の剣を割かせ、放つ。
「……八輪の花に囲まれて逝くがいい」
「ぎゃああっ」
 大きくなった胸によって回避も能わない貶める者へ花の剣は突き刺さり。
「しかし、貶める者よ、スライムだった俺が修行の果てに得たこの肉体をそんなに見たいのか? 見たければ寄っていってやろうか?」
「う、ぐ、いや遠慮するというか、今取り込み中で――」
 手傷を負った上動くこともできないコンキスタドールからすれば、ピエールに接近される訳にはいかなかったのだろうが、けん制に槍のメガリスを振り回すことぐらいしかできず。
「さて、ふざけていても埒が明かぬ。真の姿を垣間見せてやろう……覚悟は良いか?」
 徐々に真の姿へと変わってゆくスライムピエールを伴い距離を詰めつつあるピエールは貶める者へ問う。
「いい訳ある――」
 窮地に追い込まれつつあったかのように見えたコンキスタドールの身体が大きくなり始めたのは、この直後。
「胸が重くて動けないなら、ワタシ自身がもっと大きくなればいいですヨ!」
「むっ、わざと追い込まれたフリを」
 殴りかかろうとするピエールへ増えた腕でカウンターの一撃を叩き込もうと貶める者は拳を繰り出し。
「そこまでっす!」
 その腕に翔の放った影の手が絡みつき動きを止めた。
「な、んっ、ちょ、どこを触って」
「さ、このままメガリスを盗むっす……って、何か影の手が相手拘束しながら色んな所揉んでいる!? なして!?」
 貶める者からすれば想定外のタイミングでの妨害であっただろうが、放った翔の方も想定外だったのだろう。動揺のあまり若干説明っぽい独言が疑問と一緒に漏れ。
「えっ……性的な意味で暗殺……? 意味わかんない」
 影の手と意思疎通したのか、困惑した様子で影の手とコンキスタドールの間へ視線を往復させれば。
「メガリスで強化する可能性もあるが一気に押し込むのじゃ」
「あ、そうっすよね……ってなんで俺まで影拘束しているんっすか!? ちょっ、んぶぅ!?」
 グレアの声で我に返ってメガリスを確保しようとしたところで影の手に絡みつかれ、足がもつれた翔は人一人分はあろうかという貶める者の胸の膨らみに倒れ込んで顔面を埋め。
「今助けるのです」
 こん子がそれを引っ張り起こす。
「う、うぐっ……よくもやってくれたですヨ」
 翔が引っぺがされれば、残されたのは胸をクッション代わりにされて怒りに震える貶める者だ、ただ。
「この」
「仕切り直しで場外葬らんと行こうか」
 憤りを込めた一撃を誰かに放つことはできなかった。気づけば、眼前にピエールの拳が迫っていたのだから。
「がはっ」
「砲撃再開ですぅ」
 殴り飛ばされ距離が空けば、仲間を巻き込む恐れがなくなったことでるこるが祭器から砲撃を行う。
「ぎゃああっ」
「その手のメガリスは狙われる定めじゃし諦めるんじゃな」
 メガリスを用いた負傷を回復しつつのパワーアップを警戒したことでるこるの砲撃は苛烈を極め、グレアはついと視線を逸らす。
「う、ぐ、ワタシは……」
「ではそろそろトドメです」
 ヨタヨタ身を起こす貶める者へわんこがレデュエーションガンを突き付ける。体の左側へ向けられているのは、小槌を間違っても汚してしまわないようにか。
「乳出の小槌なんてこんな面白そうなものをわんこが見逃すはずないじゃないですか」
 すがすがしい笑顔で、トリガーを引き。悲鳴をかき消す様に多機能銃が吼え、ドリルユニットを撃ち込む。そうしてコンキスタドールが骸の海へと返されれば、残るのは回収を依頼された小槌のメガリスがひとつ。
「メガリス自体には興味はないから持っていきたい人に処分はお任せするよ。それよりも早く帰って着替えないとね」
 仲間達にそう告げてアルゼルは立ち去るも、猟兵には確保を希望した人物もいて。
「用途が『供物』ですから、回収したいのは変わりません」
 と述べたのはるこるで、先の言の通りわんこもメガリスを持ち帰ることを望んでいた。
「俺達と」
 口を開いて隣のこん子を見たのが、翔で。
「わしらも何か使えそうじゃし確保したいと思っておってのう」
「そうにゃね」
 とクロとグレアで希望者は六名。
「話し合いで決まるとは思えないし、ここはくじか何かで決めるしかないっすかね」
「ふふふ、負けませんよ」
 六人の視線が交差し。運命の賽は投げられて。やがて帰路へと就く六人の中、二人並んで帰るグレアとクロの内、クロの手には小槌が一つ握られていたのだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月12日


挿絵イラスト