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震える島

#クロムキャバリア

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#クロムキャバリア


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●洋上の亡霊
 無数の小国家から成り立つ世界、クロムキャバリア。人型兵器「キャバリア」を用いた戦争が100年近く続く戦乱の地である。
 そんなクロムキャバリアに「洋上の亡霊」と噂される国家がある。現状で判明しているのは「国土面積不明」「国有地不明」「領土不明」といった未確認情報のみ。
 そもそも国として存在するのか、との意見が囁かれるも、現に沿岸にプラントを持つ国家が襲撃されたという被害は多く報告されている。
 襲撃されたプラントには多くのサメ型キャバリアの存在が確認され、現地の調査も結果としては虚しく、偵察隊が全滅する映像で途絶えている。
 未確認の国、そんなものが果たして存在するのだろうか。

●南海の大決戦
「ふあーぁ。諸君、よく集まってくれたんぬー。さて今回の予知に行ってみるんぬ」
 ブサイクなケットシー、ハンニバル・エルバッキー(キャプテン・ユニバース・f02423)は寝起きの顔を腕でこすりながら毛玉状グリモアを口から吐き出した。
「クロムキャバリアのとある国から亡命者が出てきたんぬ。国名はシートピア公国。この国というのが……所在地が判然としてないんぬ」
 ハンニバルは顔をしかめて予知を続ける。険しい顔だ。眉間にシワが寄り顔面の中央に顔が集中したように見える。
「ダメなんぬ、やっぱり正確な位置が予知できないんぬ。神出鬼没というか……まるで、そう。国そのものが動いてるかのような……。以前、ネッシーの居場所を予知して一攫千金を狙った時と同じなんぬ」
 ハンニバルは続ける。亡命してきたのはシートピア公国の青年将校達。現在、イスラ・デ・ナーラという国に保護されている。
 イスラ・デ・ナーラは10日前にプラントをシートピア公国に制圧され、プラント周辺は国境さながらの強い警備に守られている。近付けばキャバリアや歩兵達の銃撃にさらされるであろう。
「シートピア公国は国のトップがアレな感じみたいなんぬ、だからか亡命者は武装蜂起を計画してるんぬ。国家転覆なんぬ。で、そのシートピア公国が有してるキャバリアにオブリビオンマシンが居るんぬ」
 国の情勢については未確認なのでどうしたこともできない。猟兵の役割はオブリビオンを駆逐する事だけである。
「イスラ・デ・ナーラの支援を受けた亡命者たちはキャバリアで武装してプラントの解放からはじめようとしてるんぬな。取り敢えず、国境と化した防衛線の突破からはじめてほしいんぬ。イスラ・デ・ナーラからキャバリアの提供もあるけど……使うかはみんなたちに任せるんぬ」
 現地に着けばプラントまでの案内は革命軍(仮)のリーダーであるヒラタ・アキラが先導してくれる。そこから先はシートピア公国のキャバリアとの戦いとなるだろう。プラントを奪還すればオブリビオンマシンも投入されるに違いない。そうすれば猟兵の出番だ。
 ハンニバルの手元であやしく光る毛玉状グリモア。行き先はイスラ・デ・ナーラとシートピア公国制圧区域の事実上の国境線だ。
「戦場は主に沿岸地域、つまり海辺になると推定されるんぬ、バカンスといきたいところだけど火砲が飛び交う中じゃおちおちひなたぼっことも行かないんぬ。それじゃ現地に行くんぬ。着いたらあとは流れでヨロシク」
 到着した先ではヒラタ・アキラが国境線まで案内してくれる。提供される量産型キャバリアを駆るもよし、国境を突破せよ。


JUNK.O
 どうも!オープニングの閲覧ありがとうございます!
 約一年ぶりに執筆を再開する方のJUNK.Oです!
 今回はクロムキャバリアを舞台に防衛線を突破して連戦のシナリオになります。
 リハビリも兼ねてスタンダードなプロットを選ばせてもらいました。
 ロボットいいよね……。キャバリア乗り以外の方でもこのシナリオで提供されるキャバリアは自由に乗ったり乗らなかったりしてください。キャバリアからは普通に自身のユーベルコードが出せます。なお提供されるのはすべて量産型キャバリアです。
 ……昨年は少し不幸が重なりすぎて一向に調子が出ませんでしたが、回復したので執筆頑張らせていただきます!
 それでは、プレイングお待ちしております!ヨロシクオネガイシマス!
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第1章 冒険 『国境を越えて潜入せよ!』

POW   :    強引に国境を突破する

SPD   :    警備の薄い場所から潜入する

WIZ   :    商人や傭兵に化けて入国する

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🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

加賀・三槌
「ふぅむ、巨大な亀の甲の上に作られた国があった、という与太話を聞いたことがありますが……いや、まさかね」

物理的な国家転覆の可能性は置いておくとして、入国の算段をつけるとしましょうか。
私も一時は傭兵だった身、このクロムキャバリアにおいてもある程度の勝手はわかるつもりです。
流れの傭兵を纏める依頼仲介人に【コミュ力】を活かして声をかけ、適当に【言いくるめ】て公国行きの依頼を回して貰うとしますかね。
例え罠を張られていたとしても、あらかじめUCに先行させて探っておけば有利に事を運べるでしょう。

WIZ判定、アドリブ連携等大歓迎。
怪我を厭わず依頼の達成を最優先事項として動きますが、他猟兵の妨害はしません。


ケイ・エルビス
アドリブ連携歓迎

オレは元々軍人上がりの
猟兵さ
やり手の傭兵らしい
動きやすい服装を見繕って変装

案内役のアキラと
コミュ力と依頼を達成する信念を示し
打ち解けてから協力
共に潜入するぜ

前に依頼で量産型
キャバリアにも乗ってて
操縦は把握してる

手持ちのいつもの武器や
キャバリアの熟練した操縦も傭兵らしさをアピールできるだろうさ

ハンニバルが説明してくれた通り何があるか分からねえからな

UCを目立たないよう発動して「影で出来たトカゲ」を周囲に忍ばせて
情報収集と視界を確保
しながら行動していくぜ



●蛇の道は蛇
 加賀・三槌(飢え渇く者・f32336)は顎に手を置き考える。
「ふぅむ、巨大な亀の甲の上に作られた国があった、という与太話を聞いたことがありますが……いや、まさかね」
 傭兵稼業に身を置いた経験もある。身の振り方はUDCアースであろうがクロムキャバリアであろうが変わりはない。
 軍服に身を包むケイ・エルビス(ミッドナイト・ラン・f06706)も軍人上がり、近代的な戦場での立ち振舞いというのは理解している。
「さて、まずは案内役に会おうぜ」
 二人は今回の蜂起を企図するヒラタ・アキラとコンタクトを取る。前線に張られたキャンプ地、テントの中に居たのは右目にアイパッチをした若手の将校だ。
「今回は協力ありがとう。見ての通り、公国との境界線は厳重な警備です。歩兵のみならずキャバリアもいる始末で、我々も攻めあぐねている」
「でしたら、私におまかせいただきましょうか。無線をお借りします」
 三槌は無線のダイヤルを操作すると、唐突に雑談をはじめた。
「……彼は何を?」
 難しい表情を浮かべるヒラタ、ケイは感心した顔で彼に無線の内容を語る。
「依頼仲介人に連絡を取ったんだな……。傍受の可能性を考えてだろう、内容は伏せて伝えているんだ。シートピア公国へ向かう依頼を探してる」
「終わりました。ヒラタさんと我々はここで別行動です」
 三槌が得た依頼は公国領地までのキャバリア兵装の搬送、その護衛である。本来はイスラ・デ・ナーラの監視を潜っての搬送になるため、難しい案件だ。しかし、現在はイスラ・デ・ナーラ側の援助を受けている。
 護衛を要請しているトラック団。本来なら取り締まる事もできるが、三槌は歩兵として、ケイはキャバリア乗りとして同行する。三槌に握手を求めながら、トラック団の頭が声をかけた。
「相乗りよろしく。境界線を越えれば俺の仕事は終わりだ。……ところで、あんたらの技量はどこまで信用できる?」
「キャバリアをどれだけ動かせるか、それには彼の腕前だけ見れば充分でしょう」
「よっ、どうだい。もっと派手に動かしてもいいんだぜ?」
 ケイは量産型キャバリアを静かに動かした。請け負った護送任務は目立たない事が重要。駆動音を抑えた操縦を見れば、トラック団も首を縦に振る。
 二人はユーベルコード【影の追跡者の召喚】、【シークレット・エージェント】で五感を共有した影を現出させて、請け負った依頼そのものへの警戒も崩さず国境線を越えた。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

榊・ポポ
もしかしてその国、海から突き出た要塞みたいな?
掘っ立て小屋な形してない??
え?動くの??
あの鉄柱ダバダバさせて歩くの??マジで??
(現実の海上自称国家と勘違いしている)

行って早々派手にやってるなー
デキるロボ子!起動ッ☆
流れ弾をポポちゃんセンサーアイと野生の勘で目測して
全力ダッシュで直進行軍だー!
何なら水上歩行ダッシュもしちゃうぞ!
どけどけどけー☆邪魔だ邪魔だー☆
退かないヤツは踏んづけてやるッ☆
それでも退かないなら【ポポちゃんビーム】で薙ぎ払うぞ☆



●カカポ、大地に立つ
 榊・ポポ(デキる事務員(鳥)・f29942)はデキる高性能アニマロイド……動物型ロボだ。いや、ロボかどうか確かめようがないのでカカポかもしれない。……ロボかもしれない。
 とにかく、シートピア公国の領地に向かったポポは早速発見された。……発見された。
「デキるロボ子!起動ッ☆」
 有事の際には巨大化する人間サイズのサイキックキャバリア、『デキるロボ子』を巨大化させるポポ。
「敵襲!敵襲ーっ!!」
 全力の直進行軍、敵量産型キャバリアから放たれる銃撃をセンサーアイで目測しては緩急をつけた走りで回避。横に避けるという考えはない。
「どけどけどけー☆邪魔だ邪魔だー☆」
「ウワーッ!」
 蹴られて薙ぎ倒される歩兵。量産型キャバリアが腕を広げてデキるロボ子を封じようと包囲を狭める。
『カッ!!!!!!』
 量産型キャバリアは目から放たれるユーベルコード【ポポちゃんビーム】で溶解した。
 大暴れである。やられた敵兵も無事じゃ済まないだろうな……。だが、おかげで手薄な箇所が生まれた。あとに続く猟兵も行動しやすいだろう。
 そしてポポはプラントを通過し直線上を駆け抜けていった。強い。アニマロイド強い。

成功 🔵​🔵​🔴​

支倉・錫華
神出鬼没の海国家か、じつはとんでもなく大きな船だったりするのかな?

とりあえずキャバリアは貸してくれるみたいだし、沿岸での戦闘ってことだし、
レンタルした機体に【サラスヴァティ・ユニット】を装着して水中仕様でいこうかな。
沿岸ってことだけど、わたしは海中から狙って行きたいと思うよ。

アミシア、【FdP CMPR-X3】も水中雷撃仕様にしておいてくれるかな。
それと、海上からソナーで相手の動きを探ってもらえると助かるよ。

【脈動臨界チューニング】で移動力を5倍。装甲を半分にしていこう。
機動力を生かして水中から、できればこっそり侵入していきたいな。

もし相手が船なら、いっきに中枢部を攻撃できるかもしれないしね。


レン・ランフォード
れん:正体不明、謎の移動国家…ロマンだね…?
錬:襲われた国はたまったもんじゃねーけどな
蓮:戦争はあまり関わりたくありませんが
オブリビオンが関わっているなら放ってはおけません
国の正体、確かめさせて頂きましょう

れんのリクエストでキャバリアをお借りして国境越えです
場所は沿岸…ならば海から行きましょう
【妖硬貨】を使い、キャバリアごと魚に変化し海を泳いで突破します
機雷とかがあるでしょうが、魚のサイズを変化させれば問題ないでしょう
他肉食生物は私を見て判断力が鈍っている間に逃げます

目的地近くで蟹に変化して上陸
周囲警戒後、小鳥に変化して低空を低速でプラントに接近
潜入成功したら変化解除…さてここからが本番ですね



●海より忍び寄る機影
 支倉・錫華(Gambenero・f29951)はキャバリアを駆る騎士兼諜報員。戦士の一族の出身でもある。現在はフリーで活動していることもあり、提供された量産型キャバリアを用いる。
 水中機動力を高めるウォータージェットスラスター『サラスヴァティ・ユニット』を装着し、多目的ライフル『FdP CMPR-X3』を水中雷撃仕様にして持ち込んだ。
 ユーベルコード【脈動臨界チューニング】も装甲を切り捨て移動力を高めた高速仕様。プラントに向かって海中を潜航していくことでアプローチを仕掛ける。
「……神出鬼没の海国家か、じつはとんでもなく大きな船だったりするのかな?」
「正体不明、謎の移動国家……ロマンだね……?」
 錫華のキャバリアの周囲を泳ぐ魚群。多重人格の忍者であるレン・ランフォード(近接忍術師・f00762)と、ユーベルコード【妖硬貨「天下御免ノ大化狸」】で魚に偽装したそのキャバリアだ。
 今の声は人格の一人、術式担当の『れん』が出した一言。なお、提供されたキャバリアを使用するよう提案したのもれんという話。
 対象を変化させ、更にその変化した姿を見た相手に判断力の低下を引き起こす。表面上は錫華を魚群が覆い、特に不自然なところはない。
 水中で早く動くチューニングに対しても水流に乗ることではぐれずに着いていくことが出来ている。敵からすれば二人の機影は高速で動く魚群にしか見えない。
「陸地に接近しました、先行して上陸します」
「任せるよ」
 レンは蟹に変化して上陸、周囲の警戒に当たる。先に何か起きていたのか、警戒が反対側に向いている。陽動の示し合わせはしていないが、歩兵が蹴り飛ばされてキャバリアが交戦したような痕跡は見受けられる。
「どうぞ、侵入するなら今のうちです!」
「ありがとう。さて……見た限りは普通のプラントと海岸沿い、というところだね?」
 小鳥に変化したレンが低速でプラントに接近。海岸線では上陸した錫華が陸上行動に合わせてキャバリアの再セッティングを行った。
 二人は見つかる事なく無事に国境線を突破することに成功。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

なんだいキャップ、
久々の予知で場所が特定できないって……
あーでも、遊牧民とか移動国家みたいな奴かねぇ?
そう言うのなら納得でもあるかな。
下手な傭兵連中よりも団結力は強いだろうし、厄介だねぇ。

ま、こういう時は下手に小細工しない方が
上手くいくだろうさ。
遠方から『迷彩』で隠れながらプラント周辺の陣容を
『撮影』して『情報収集』。
あとは比較的、「対キャバリアに特化した」防衛線のポイントを
見極めて突っ込むよ。
なんでかって?
そりゃ、アタシにゃキャバリア以外の『脚』があるからね。
カブに『騎乗』し、サイズの小ささを活かして
『ダッシュ』で駆け抜ける!
後ろに乗る奴がいるんなら大歓迎さ!


ロニ・グィー
アドリブ・連携・絡み歓迎!

じょうりくよーい!30びょうまえー!
かみのごかごをー!
あ、かみさまはボクか
じゃあみんな砲弾の穴に落ちないように気を付けて!
手足なんか無くさないようにね!
撃たれてもママー!なんて言っちゃダメだよ!死ぬからね

キャバリアくんたちが軽く隠れるくらいのおっきさの[汎用球体型掘削機械『ドリルボール』]くんたちを出してギャリンギャリン進撃させて国境線に穴を開けていこう!
キミはあっちのトーチカ!キミはあっちの砲台をグシャー!キャバリアも逃がさないで!
あ、ちゃんと【優しく】ね!

さーてそれじゃあボクもいっくぞー!
壁とか要塞とかあれば球体くんたちといっしょに突っ込んで
UCでドーンッ!!



●キャバリア要らずのラン・アンド・ラン
 超能力者のバイク乗り、数宮・多喜(撃走サイキックライダー・f03004)は国境線の向こうからプラント周辺で防備を固めた敵陣を撮影する。
「出遅れたねぇ……もっと早く動いていれば手薄なうちに突破できそうだったものの……」
 自身が狙う潜入箇所を探しながら、カメラをズームして眺めていくと……。
「じょうりくよーい!30びょうまえー!!」
 一人の猟兵が、大小様々な球体を背に突撃していくところが見える。多喜はその後姿に見覚えがある。
「何やってんの~~~~~ッ!!!」
 ロニ・グィー(神のバーバリアン・f19016)は恐れ知らずの神だ。暴力を嫌い文化を好む……と豪語する暴力信奉者だ。
 巨大な掘削球体群『汎用球体型掘削機械『ドリルボール』』が先行して国境線として配置された壁をゴリゴリと削っていく。
「キミはあっちのトーチカ!キミはあっちの砲台をグシャー!キャバリアも逃がさないで!」
「敵襲!第二波!!球体複数、詳細不明!!」
 監視の目はすべてロニのドリルボールに向けられている。爆発するトーチカ、腰から上がえぐれてなくなる敵キャバリア。
「……勢いで行くなら乗るしかないねっ!」
 多喜は愛機、スペースバイクの『宇宙カブJD-1725』に跨るとユーベルコード【ゴッドスピードライド】で変形させ騎乗、当初の目的に沿って“対キャバリアに特化した”防衛ラインを突破する。
「あ、多喜だ!」
「ロニ!おばか!でも……でかした!」
 キャバリア対キャバリアを想定した防衛ラインには量産型キャバリアが多く配備されている。ドリルボールが暴れまわる中、多喜はロニへと相乗りを促して敵キャバリアの足元を突き抜け疾走。
 目の前には拠点防衛型キャバリア。宇宙カブは大型の機体を迂回するでもなく直進、脚部に乗り上げてそのまま相手を登るように前進。相手のカメラアイが捉えたのは宇宙カブ……ではなく、ロニ単体。
「かみのごかごをー!あ、かみさまはボクか」
 拠点防衛型キャバリアの胸元でジャンプしたロニは、ユーベルコード【神撃】により神々しさを感じさせる拳を放った。敵の頭部は粉々に吹き飛び、後ろに倒れ込む。
「……やっぱりこうなるんだよね!」
 破壊に次ぐ破壊、手薄な箇所を突き抜ける算段でいた多喜は思わず叫び、ロニを回収すると倒れるキャバリアの胴を道として直進を再開した。
「どっかーん!あははは!」
 プラント周辺は荒れに荒れる。蜂起した革命軍もこの騒ぎに乗じて続々と突入することに成功した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ルイン・トゥーガン
沿岸地域かい
さて、防衛線を強行突破もいいが場所といいシートピア公国という名前といい。敵は海から来そうだねぇ
仕方ない、普段使うアマランサス・マリーネではなくスーパーウォッグで出るよ

スーパーウォッグは、こんななりだが水陸両用エース用クロムキャバリアさね
頭部二本の角状の水流制御装置で機体周辺の水流をある程度操作可能で水中での隠密性は高いのさ
だから、アタシは海から国境を越えて潜入させてもらうよ
おそらく防衛線は陸上がメインのはず。なら、海は手薄だろうさね
まっ、巡視艇やらがいたところで戦力的にも被発見率的にも物の数には入らないさね。仮にウォッグ辺りの水陸両用機が配備されてても性能差で発見も困難のはずさね


秋月・信子
●POW

洋上の亡霊、それもどこにあるのか分からない国ですか
ですが、幸いに亡命した方々が居ればその場所を特定することは可能な筈です
彼らの計画を成功させる手助けとして、陰ながら支援しましょう

防衛戦は沿岸線…つまり陸路の他、海から潜入する事が可能ですね
ですが、こちらも警戒されているでしょうし、キャバリアではなくダイバースーツで【目立たない】よう潜入してみます
あとはサプレッサーを取り付けたハンドガンを護身武器として、敵の前哨地に潜り込んでキャバリアを現地調達です
乗り慣れた量産型キャバリア『ピースメーカー』を見つけましたら『怪奇影女』で隙間からコクピットに入って起動、後方より味方部隊潜入の援護を行います



●海中からの隠密作戦
 プラント周辺は再び混乱の様相を呈している。この機に乗じて海際より来る丸い影。
 ルイン・トゥーガン(B級戦犯指定逃亡者・f29918)は独裁国家の特務隊所属、敗戦時に逃走し現在は盗賊兼傭兵として暮らすアンサーヒューマン。
 普段扱うエース用・高機動強襲型の『アマランサス・マリーネ』ではなく、高性能水陸両用機、丸いボディがチャーミングな『スーパーウォッグ』に搭乗。
「さて、嬢ちゃんは現地調達って事だけど……相乗りはここまでで良いかい?」
「ええ。ちょうど騒がしくなってきたみたいですし、乗じて奪取してきます」
 海面にコクピットハッチを露出させたスーパーウォッグ。ダイバースーツを着用して海へ降りるのは天性のガンスリンガー、秋月・信子(魔弾の射手・f00732)だ。
「健闘を祈ってるさね」
「お互いに」
 スーパーウォッグが再び潜航を開始。信子は泳いでプラント施設に到達、消音器を取り付けたハンドガンを護身武器に、見慣れたキャバリアを探す。
 近接戦闘で一人二人とノックアウト、発見。量産型キャバリア『ピースメーカー』だ。肉体を影に変異させるユーベルコード【怪奇影女】で隙間からコクピットに乗り込んで起動。
 ルインへと『作戦成功』と送信すると、海より先程のスーパーウォッグが上陸。敵キャバリアの腹部を爪で貫き、捨て去る。
「隠密上陸作戦、特務が懐かしいさね」
「だいぶ派手な騒ぎがあったのか、革命軍の方々も接近しています」
「このままプラント制圧してオブリビオンマシンを炙り出すよ」
 ピースメーカーの機関砲が敵キャバリアを蜂の巣にして、革命軍の到着を促す。海と反対方向へ警戒が向いているため、手薄になったこちら側からなら挟撃の形を取ることが可能だ。
 スーパーウォッグも見かけによらない身軽さで続々と敵機を撃墜。ここから先はものの数分でプラント施設を制圧することに成功した。
「こちらルイン、プラント奪還成功さね。イスラ・デ・ナーラの目標は完了。革命軍とも合流、後はオブリビオンを倒すまで言われたとおり“流れでヨロシク”さ」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 集団戦 『機動殲龍『底這』』

POW   :    グラビティカノン
【LV×100km/hに加速し潜航。口部】【重力砲で攻撃。外れても一定時間残留する。】【味方機とデータリンクし敵の行動を学ぶ事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
SPD   :    パラライズケージ
【LV×100km/hに加速し潜航。腹部】【敵にのみ効く複数個の時限式EMP機雷】【味方機とデータリンクし敵の行動を学ぶ事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
WIZ   :    エアリアルバスター
【LV×100km/hに加速し潜航。空気を】【圧縮し放つ多数の副砲で攻撃する。】【味方機とデータリンクし敵の行動を学ぶ事】で自身を強化する。攻撃力、防御力、状態異常力のどれを重視するか選べる。
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●シーランド公国精鋭部隊
 国境を越え、プラントを制圧した猟兵と革命軍たち。
 海より背ビレをあらわしながら接近する複数の機影。シートピア公国の精鋭部隊が乗る機動殲龍『底這』だ。
 口腔より放たれる重力砲が革命軍のキャバリアを一機撃墜。
 革命軍のヒラタより猟兵達へも情報が共有される。
「底這は味方機同士でデータを共有しています。長引くほど不利になってくるので一機ずつ確実に撃破していくべきと考えます!」
レン・ランフォード
れん:海の方から来たね…船なのかな…?
蓮:わくわくしないの。迎撃、行きますよ!

ヒラタさんから「情報収集」敵の事を聞きます
鮫型キャバリア…一部の人が喜びそうですね…
そしてEMP機雷となると、この量産型キャバリアで水中戦は不利そうです

まあ…敵の土俵に踏み込むならね…
とりあえず…プラントの方にも電磁波がいかないよう
れんの開発した電磁波も遮断する「結界術」を張って準備完了…

ええ、攻撃です
【童子切】の「リミッター解除」
光線式ではありますがUCであるこれは海で減衰する程柔ではありません
丘からの「なぎ払い」「範囲攻撃」で範囲内の機雷ごと敵機を全て刎ねます
さらに戻す「2回攻撃」で深くに潜った敵も逃がしません!


ケイ・エルビス
「敵の学習機能が厄介だな、スピード勝負なら負けねえぜ!」
アサルトライフルにホローポイント弾を込めUC発動
視力、戦闘経験、野生の勘を活かしたクイックドロウ&精密射撃

命中すると弾頭が膨張炸裂する破壊力で
敵を素早く次々とエイムして撃破していく

発動しておいたトカゲの第二視力も駆使して戦場を常に広く見渡し
ピンチの仲間がいたら咄嗟に援護射撃したり
キャバリアでオーラ防御しながらダッシュしてかばい
鼓舞してカウンター
仲間の行動が通る時間を稼ぐ

事後かかった時間を腕時計で確認して
「オレたちのデータを共有してみてよく分かったろ。分が悪かったってさ」
ガッツポーズして勝利を喜ぶ



●海洋国家の秘密
 岸に横付けされたトラックの荷台より立ち上がる量産型キャバリア。ケイ・エルビスが輸送した、シートピア公国に配備される予定だったキャバリアとなる。
「よし、コイツはそのままいただいていくぜ」
「鮫型キャバリア……一部の人が喜びそうですね……」
 小鳥が一羽、トラックの横に舞い降りるとキャバリアに変化した。レン・ランフォードが変化のユーベルコードを解いた事で本来の姿に戻ったというわけだ。無線でヒラタと連絡を取るレン。
「ヒラタさん、敵の情報を教えてください。情報は多ければ多いほど助かります」
「底這は見ての通り水中戦に特化しています。武器は重力砲、EMP機雷、圧縮空気砲の3つ。特に厄介なのはEMP機雷ですね。キャバリアの動きを停止させて重力砲で確実に仕留めるのが戦法です」
 EMPとは、エレクトロマグネティックパルスの略称。電磁波により機械の動きを停止させる兵器だ。
「ちなみにシートピア公国とはどういう国ですか?」
「圧政国家です。作戦以外で島の外に出ることは禁じられています。無論、民間人は軟禁も同じく。島は常に移動しています。どういうからくりなのかは我々にもわかりません。ただ、狭い国土を増やすために襲撃と制圧で他国の領地を奪っているのは間違いないです」
「軟禁に圧政か、そりゃあ国民を解放しないとな」
 ケイはキャバリアのアサルトライフルに持ち込んだホローポイント弾を装填していく。底這は先制とばかりにEMP機雷を腹部から放った。
「EMP……、プラントに届くといけませんね」
 電磁波をも遮断する結界術を張ってプラントや味方機を防御するレン。EMP機雷そのものには殺傷能力がないためパルスを遮断する事ができれば攻撃は実質無力化できる。
「学習能力は厄介だが、スピード勝負なら負けねえぜ!」
 そう、学習能力が厄介なのだ。EMP攻撃が仮に効かなかったとしても、その情報をデータリンクして敵機は次の戦術に移るだろう。
 ケイが放つ炸裂する銃弾は次々とEMP機雷を撃ち落とす。至近距離でパルスを受ければ結界を貫通するかもしれないからだ。どれだけ速くてもケイの銃からは逃げられない。一時的に集中することで狙撃したユーベルコード【ナッツ・シュート】が底這を一機ずつ撃ち落とす。
「水中戦は不利、となれば。ここから!」
 レンはユーベルコード【光線式斬撃兵装・童子切】を起動、量産型キャバリアに装備させた光学斬撃兵装のリミッターを解除。
 180mまで伸びた光刃が、機雷を巻き込んで底這の群れを薙ぎ払い切断。
「援護するぜ、追い込み漁だ」
 ケイは銃撃で底這を一箇所に誘い込む。レンの童子切、返す刃が一箇所に固まった底這を真っ二つに刎ねる。
「オレたちのデータを共有してみてよく分かったろ。分が悪かったってさ」
 腕時計で時刻を確認するケイ。交戦開始から5分と経過していないのである。
「ええ、一瞬の事ですから共有する隙も与えません。それにしても……」
 シートピア公国は大型船なのだろうか。内側の別人格と共に考えるレンだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

榊・ポポ
\サメだー!!/

こいつら並列化するのかー?!
一体情報更新したら一瞬で他のヤツらも同じになるとか!
時間かけ過ぎるとランク上がり過ぎてクリア不可になる系だな!
んーじゃあ邪魔してやるかなー?
業務用アイヒョーンからスレ立ててーの

ネットの住民~お願いなんだけど~
あのサメのデータリンクに干渉して全力F5アタックしてくれないかなー?...っと
あの手この手でリンクの邪魔(時間稼ぎ)しまくってどんどん負担をかけるのだー!
そらもう組織投票する勢いで!これぞ「ポポちゃん砲」ってな!

サメの動きが怪しくなったらデキるロボ子でボコるね!
【瞬間思考力】で回避しつつ【蹂躙】だー!!


支倉・錫華
相手も水中戦か。これは索敵が面倒だね。
しかも向こうも連携をとってくるってことだし、ちょっとやっかいだね。

そうなるとこちらも連携していきたいかな。
わたしはこのまま海中から、索敵メインで行動していこう。

アミシア、ソナーの索敵データとIFFのコードをみんなに送って。
『了解。データホスティング開始。信号、暗号化して送ります』

……これで少しでも連携してもらえる機体が増えるといいんだけどね。

アミシアにホスティング任せちゃったから、戦闘はわたしが頑張らないとだね。
沿岸に近づいてきた『底這』を水中雷撃仕様の【FdP CMPR-X3】を牽制。
それでもこっちにこようとするなら【歌仙】で行動不能にしていこう。



●情報飛び交う海
「アミシア、ソナーの索敵データとIFFのコードをみんなに送って」
『了解。データホスティング開始。信号、暗号化して送ります』
 支倉・錫華は海中を潜航、パートナーAIの『アミシア』に解析と索敵を指示。これで連携する味方がいれば御の字だ。
 プラント奪還まで大暴れを繰り広げた榊・ポポの『業務用アイヒョーン』に敵の位置情報、IFFコードが送られてきた。
「これえらい!どこから来るかすぐわかるな!よくばるとデータリンク先のサーバー情報もお願い!」
 ポポは考える。情報の並列化を図る敵。時間をかけるほど不利になる手合。そのままアプリケーションでパンパンになった業務用のスマートフォンを操作し、ネットの住民に助けを求める。
『“ネットの住民~お願いなんだけど~”サメのデータリンクに干渉して全力でF5アタックお願い!』
 ソーシャルディーヴァであるポポはユーベルコード【ポポちゃん安価スレッド】を使いこなし、敵をネタ元にネット上の暇人たちに呼びかけ悪ふざけの大立ち回りを演じる。
 F5アタック、即ちDDos攻撃は相手の情報送受信に過負荷をかけることでデータの上り下りを制限してしまう恐ろしい技である。いま、この海では高度な情報戦が繰り広げられている。
 有史以来人間の戦争は情報を上手く扱った者が制してきた。情報を共有して強化する敵に対し情報を共有し、敵の情報を制限する猟兵達。
「これぞ『ポポちゃん砲』ってな!」
 錫華に「準備完了」とメッセージを送ったポポは、業務用アイヒョーンを閉じた。
「敵の相互リンク途絶。アミシアにホスティング任せちゃったから、戦闘はわたしが頑張らないとだね」
 ひとまず、敵の相互強化は封じた。底這へ水雷カスタムを施した多目的ライフル『FdP CMPR-X3』で牽制、敵も牽制に空気砲を放つ。
 牽制を物ともせず数機の底這が錫華へ接近。ユーベルコード【ディレイ・アタック】により攻撃が命中した底這へホログラフィックポインターの追尾照準を付加、敵機を確実に捉えたあとは高速起動が残像を作り、速度重視の実体剣『歌仙』が切断していく。
 ポポも沿岸の底這をデキるロボ子で蹴ってノックアウトしていった。錫華の索敵、ポポのデータリンクへの攻撃、2つの情報が結び合ってお互いが良い戦果を生んだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

加賀・三槌
「この機動力に加えてこの数ですか……私では追いつけませんねぇ、これは」

なのでご自慢の速さを殺させて貰いましょうか。
UCを使用して辺りの海域に敵を閉じ込めます。この迷路、出口は一つしかないんですよねえ……来る場所が決まっているならば速さは意味を為しません。私自身にはそれほど火力はありませんが、幸い革命軍の皆さんもお揃いですのでね。
無人兵器ならばともかく、人が乗っている以上は選択肢は2つですねぇ?
出口から出て集中砲火を浴びるか、積んでいる酸素が無くなるのを待つか。
海中では空気砲も撃てませんね、酸素を犠牲にでもしない限り。

さあ、どうぞお好きな道を選んでください。

WIZ判定、アドリブ連携等大歓迎。


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

なーるほどアイツらがサメ型。
確かに水中戦を仕掛けてくるにはうってつけのフォルムか。
けれどもサメには色々と縁があってね、
対処法には慣れてるんだ!
サメ型だろうがシャチ型だろうがモササウルス型だろうが、
まとめて吹き飛ばしてやらぁ!

EMPでもさすがにサイキックの波動は遮断できないだろ?
だからアタシは叫ぶのさ、【心機一体】と!
即座に呼んだOveredに『騎乗』して、
マルチプルブラスターのモードを「重力波」に。
これなら水中でも威力が減衰しないだろ?
背ビレを目印に、雑に薙ぎ払うように
『範囲攻撃』の『乱れ撃ち』で撃ち抜いてやろうじゃないのさ!
これでいい『援護射撃』になっただろ?



●思考の巡らされた海
「この機動力に加えてこの数ですか……私では追いつけませんねぇ、これは」
 加賀・三槌は戦場の海域を望んでは「やれやれ」といった風にくつくつと笑う。 
「なのでご自慢の速さを殺させて貰いましょう。ユーベルコードを使用します」
 戦場に“語りかけてくる虚像が映り込む鏡”で出来た迷路を作り出すユーベルコード【思考の迷宮】を張り巡らせる。
 海というのは遮蔽物のない三次元的な空間である。敵が接近する海域一帯に突如として現れた鏡の迷宮。底這は一機また一機と鏡張りの壁に衝突して損壊していく。
「来る場所が決まっているならば、速さは意味を為しません。思考の迷宮、出口は一つしかありませんよ」
 背後に備えているのは革命軍のキャバリア軍団。しかし、突如として革命軍のキャバリアは地面に膝をつく。コクピットハッチから降りたメンバーの一人が叫んだ。
「EMPだ!」
 敵機も迷路を破壊できないかあらゆる手段を講じたのだろう。その際放った機雷のEMPパルスが地上に届いたものと思われる。そして、絶えずデータを共有するキャバリア群の一機でも出口を通過した場合は――
「絶対座標チェック、空間クリア。心機一体!」
 虚空より轟く声、電撃放出を伴い現れるキャバリア。数宮・多喜がユーベルコード【心機一体】により『JD-Overed』を伴って三槌の待つ湾岸道路に到着。
「随分と派手に現れましたね……しかし、サイキックで動くのでしょうか?いまはとても心強い」
 戦場を一瞥して状況を把握した多喜。水中での威力減衰が起きない重力波攻撃に切り替えたマルチプルブラスターを構えて射撃体勢を取る。
「要するにあそこから出てくる奴は吹き飛ばせばいいんだね!」
 背ビレが一枚、迷宮の出口を通過。空気砲が多喜を狙うが、僅差で多喜の引き金が早い。重力波が出口の広範囲に残留し、脱出を試みた底這を圧潰した。
「サメには色々と縁があってね、対処法には慣れてるんだ!」
 迷路の出口から次々と押し寄せる底這が空気砲をデタラメに射撃する。しかし、三槌と多喜にその攻撃が届くことはなかった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ロニ・グィー
アドリブ・連携・絡み歓迎

サメだーっ!みんなチェーンソーは持った!?
ボクは持ってない!

水中型かーさすがに早いね
でも水中なら水の抵抗だって受けてるはずだよね!
[白昼の霊球]くんの力を借りるよ!
水(この場合は海水かな?)も重力砲もすり抜けてサメくんたちだけに当たるように設定!
ビッグサイズのをドッポンドッポン降り注がせて海中に留まらせて進路妨害アンド追跡!

そして
【第六感】で感じるままのタイミングで
サメくんが球体くんの上を通ったら~…
もうちょい…もっと右…よーしよし!
今だーッ!膨らめ~~~ッ!って一気に海面に届くくらいまで球体くんに膨らんでもらって勢い海上に打ち上げたサメくんをUCでドーーンッ!!


ルイン・トゥーガン
へぇ、まぁ予想はしてたが完全な水中用キャバリアだねぇ
量産型とはいえ水中専用となると水中戦能力はエース用高性能水陸両用機のスーパーウォッグを、あるいは上回るかもしれないねぇ
少なくとも速度では劣りそうだね。まっ、こっちは陸戦能力ある分、仕方ないんだろうけどねぇ
まぁ水流制御装置があるから運動性や隠密性はこっちが上だろうね
海中でデータリンクは凄いが、それだけに全体を見れば次の動きは予測可能さね
それ以上にデータリンクのやり取りで向こうの位置は丸分かりだよ、音とか以前に問題だねぇ
なら、高性能魚雷を放って敵を誘導して、腕部フォノンメーザー砲で狙い撃ちさね!
それと、そんな形状じゃ格闘戦はできないだろうねぇ?


秋月・信子
●WIZ

学習して得られたデータをリンクし合うとなれば、迂闊に攻撃するのは悪手となりかねませんね
そうなれば、学習される前に倒すしかありませんが、ピースメーカーは陸上機ですし、下手に相手の土俵である水中戦を挑むことも出来ませんし……そうなれば『網』』を仕掛けましょう

敵機群の潜行を確認しましたら『影の迷宮』を展開
深海ような暗闇の中でもお互いに情報を共有し合う機能を逆手に取り、出口である水面にまで【おびき寄せ】ます
ポイント通過を感知しましたらキャバリア用手榴弾を爆雷代わりに投じて、水中内で生じるバブルパルスによる【衝撃波】での破壊を試みてみます
それでも尚交戦の意思があれば、ハンディマシンガンで応戦です



●シートピア公国精鋭部隊の最期
 海中に身を潜めた水陸両用キャバリア、スーパーウォッグ。パイロットのルイン・トゥーガンが考える。敵は完全な水中用。
 スーパーウォッグは水中での行動に最適化された形状だが、ある程度は人型を残しているために速度では劣るはず。だが、小回りが利くという利点はある。隠密性も高い。現にいまこうやって底這のターゲットから外れている。
 一方の陸地では秋月・信子が搭乗するキャバリア、ピースメーカー。陸上機なので水中戦に持ち込む事は危険だ。まして相手はサメ型、機動力や武装で底這に地の利がある。
「水中戦に持ち込む事は出来ません、そうなれば。『網』を仕掛けましょう」
 ユーベルコード【影の迷宮】を用いて海中に闇で覆われた迷路を作り出す。底這のパイロットたちは思ったことだろう。何度迷路を仕掛けられても、データリンクをしている限りは脱出できないという事はない。
「道が決まってるなら、水も迷路もすり抜けちゃえばサメくんたちだけに当たるよね!」
 同じく陸上より、ロニ・グィーが設定対象以外を通過する大小さまざまの浮遊球体群『白昼の霊球』を飛ばす。霊球は迷路を透過し底這に命中、損害をもたらした。残る底這は少ない。
 一機が出口に辿り着く。データの共有を開始した底這は水面スレスレの出口へ押し寄せる。だが、網を作るという宣言通りにこれこそが信子の狙い。
「出口はひとつ、脱出する先が決まっていれば同じ箇所に集中するのは自明の理です」
 キャバリア用の手榴弾を水中に投擲、炸裂した手榴弾は水の衝撃波を起こして底這を破損させた。なおも攻撃する底這は空気砲を発射、信子はピースメーカーを操って回避。
「陸にばかり目を向けてるから、下が不注意さね!」
 ルインが海底から高性能魚雷を放った。続けて水中での減衰がないフォノンメーザー砲を腕部より撃つ。ユーベルコード【スナイプ・ショット】で狙った箇所を正確に撃ち抜く銃撃。
「この程度は軽いもんさね」
 海上ではロニが自身の操る球体を足場に跳ねて移動している。底這の口部重力砲がロニを狙う。
「よし今だーッ!膨らめ~~~ッ!」
 海中に留まっていた白昼の霊球が膨張。勢いで水中からロニの眼前まで跳ね上がる二機の底這。
「一気に……ドーーンッ!」
 拳で殴るだけのユーベルコード【神撃】が底這の顎部に直撃、単純で重い一撃は底這を粉々に砕き撃墜する。
 宙に跳ね上がれば実弾射撃の減衰もない。信子はハンディマシンガンで攻撃、蜂の巣になった底這は爆発。
 ルインも海底より水面に浮上。手足の出ない……いや、手足のない底這に接近。
「さあ、そんな形状じゃ格闘戦はできないだろうねぇ?」
 スーパーウォッグの腕部クローを底這に突き立て、胴をえぐって破壊。ダメ押しにフォノンメーザーを放ち貫通、撃墜。
「これで最後かい、なんだいあっけないねぇ」
 すべての底這を駆逐。精鋭部隊は全滅したが、最後の一機がデータをシートピア公国の“本土”へと送信していた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第3章 ボス戦 『機動殲龍『裁断』』

POW   :    大陸溶断機構『裁断』
【超広域レーダーで戦場をスキャンし頭部】から【戦場の全対象に大口径高出力レーザー】を放ち、【戦場を裁断する。外れても大地を割る事】により対象の動きを一時的に封じる。
SPD   :    超広域探査機構『天眼』
【周囲にバリアを展開。探査波を飛ばし何らか】の感情を与える事に成功した対象に、召喚した【LV個の大陸溶断機構『裁断』】から、高命中力の【地形を変える程の大口径高出力レーザー】を飛ばす。
WIZ   :    戦場一掃機構『地均』
レベル分の1秒で【LV回放射状に広がる質量を持ったバリア壁】を発射できる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主はビードット・ワイワイです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●震える島
 それはあまりに巨大だった。
 水平線より近づいてくるものは、金属で出来た島と形容するしかない。
 島が目測できるほどに近付いたのを見て、ヒラタ・アキラからの連絡が入る。
「あれがシートピア公国、本島です」
 “島”は首をもたげた。恐竜にも似た頭が現れる。島に偽装していた規格外の巨体、機動殲龍『裁断』は足音を響かせて上陸。国の元首であろう者の声が響く。
『底這部隊が全滅するとは、厄介だ。ここで革命軍もろとも貴様たちを全滅させる、この裁断がな!』
 猟兵達にはすぐにわかった。これが打ち砕かねばならぬオブリビオンマシンだ。
 ヒラタからの連絡が続く。
「皆さん、島は巨大なキャバリアでした。しかし、あれはキャバリアでありながら国です。中には国民が人質に取られているも同じ、なんとか完全に破壊せず機能の停止をお願いしたい……っ」
支倉・錫華
キャバリアの動きを止めるなら、メインコンピュータかエンジン、かな。
どちらにしても、中まで入り込まないといけないね。

アミシア、キャバリアはここに置いていくからサポートお願い。
【ジャミング】でセンサーからできるだけわたしの姿を隠したら、
島でいちばんの人工高熱源体をスキャンして、データを送って。

キャバリアを降りたら、タイミングを計って【ダッシュ】
スピード任せに島の奧に向かうよ。
「大事な物は、だいたい奧に隠してあるよね。」

アミシアからのデータが来たら、そこへ向かってさらにダッシュ。
途中の防衛システムは【迷彩】と【第六感】で躱して行こう。
中枢にたどり着いたら【破壊工作】でシステムを破壊。機能を止めるね。


ロニ・グィー
アドリブ・連携・絡み歓迎!

わーぉ!おっきーい!
えー潰しちゃダメなの?
んもー

みんなで力を合わせよう!
ボクにいい考えがある!

●いい考え
恐竜くんと同じくらいの大きさの[超重浮遊鉄球]くんを次々ゴロゴロ転がしていって…ドーンッ!!
ボクたちはその後ろからついて行って球体くんと恐竜くんががっぷり四つになったところをみんなでなんかいい感じにする!
ふぅ……完璧な作戦だね!

どいてどいてー!おかわりいくよー!
後左右から追加で球体くんをドーンッ!
そうなったら周りを確認しようと首を上げると読んで[スニーカー]で空中を駆けあがって【第六感】で攻撃避けながら頭にUCをドーンッ!!

まったくもう
戦争は人間同士でするものだよ!



●吠える要塞国家
「動きを止めるなら、中まで入り込まないといけないね」
 支倉・錫華が呟いた。いくら大きくても対キャバリア、むしろ大きいぶんだけ機能停止を狙いやすいとも思える。
「アミシア、島でいちばんの人工高熱源体をスキャンして」
 パートナーユニットのアミシアが解析を開始。錫華本人はキャバリアから降り、内側に突入して内部機構を止めようという算段だ。
「わーぉ!おっきーい!」
 驚いたのはロニ・グィー、さあ力任せに潰そうと思った矢先にストップが入って少々残念だ。傍らには巨大な、それはそれは巨大な鉄球『超重浮遊鉄球』を携える。
 遠目にキャバリアから降りる錫華の姿を視認すると、突入を企図しているのを第六感で把握。察しの良いロニは超重浮遊鉄球を複数転がして裁断を取り囲む。
 あまりに巨大な鉄球、その大きさはひとつひとつが裁断と同スケール。人工島と並ぶ大きさの球が裁断を抑え込み、前進も後退も効かない状態へと持ち込んだ。
 錫華はこの機を逃すまいと駆け出し、裁断の脚部より内側へと侵入することに成功。さて、高熱源体を探してエンジンを止めたいところだが――内部の解析が進まない。
「大事な物は、だいたい奧に隠してあるよね――」
 現在自身が居る位置はおおよそ把握してはいるのだが、ジャミングで自分の姿を隠したのと同じように敵もジャミングを用いている様子。
 外側では。裁断は質量を持ったバリアを形成、巨大な鉄球はビリヤード球が如く転がっていく。
「わ、わ、わ」
 首を持ち上げた裁断はロニに大口径レーザー・大陸溶断機構『裁断』の照準を合わせた。収束していく光。ロニは急ぎ空中を移動出来る神々の『スニーカー』で駆け出す。ただし、収束する光に向かって。
「どーんっ!!!」
 裁断の顎に当たる位置に直撃するユーベルコード【神撃】、さすがにレーザーの砲口を破壊するまでには至らなかったが、頭を揺さぶられ目標が逸れる。斜め空中に飛んでいった大口径レーザーは極めて長く、何処に終点があるのかも見えないほどだ。
「あ、危なかったぁーー!!」
 裁断の内側では、たった今の直撃によりジャミングが一時的に解除された。どうやら裁断自身が持つバリアが干渉していたようだ。
『熱源体を複数捕捉しました。最短経路での案内を開始します』
「おねがい」
 錫華はアミシアの案内する先へ進路を取る。防衛システムには発見される前に真空衝撃波を放つユーベルコード【クィンクェ・ブレード】を向ける。スピードが重要視される現在の作戦中、命中しやすく発生の早いこのユーベルコードが最適だった。
 熱源のひとつに到達。巨大なエネルギーインゴットが回転しているところから、おそらく動力の一部だと考えられる。クインクェ・ブレードを放って機構を破壊、裁断の動きが鈍るのが直感的に理解できた。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

ケイ・エルビス
アドリブ連携歓迎

説明を聞き
トランシーバーで
遥か上空に隠しておいた
輸送機を呼び寄せておき
キャバリアでUC発動まで
頭部を狙撃
輸送機と共に
時間差2回攻撃だ

上空から急降下し
誘導ミサイルによる
超高速連続攻撃で
脚部を狙い撃ち
足止め時間稼ぎ

輸送機はそのまま上空へ
一旦帰投
事後国民や物資の
運搬輸送に役立てる

輸送機をレーザーで
狙うならオレ達はひとまず安全だ
何とか遠隔操作で機体を
撃墜されないよう
かわしてやる

オレ達を狙うなら
レーザー発射口を
冷静によく狙って
撃ち続け破壊
照準をずらす

高精度レーダーの
広範囲攻撃を逆に
利用してやる

ピンチの仲間には
キャバリアで援護射撃
オーラ防御でかばう姿で
鼓舞しサポート

機能停止させてみせる


レン・ランフォード
蓮:キャバリアの基準大分オーバーしてませんか!?
れん:これはれんも予想外…でも、やるよ
蓮:ええ、強大でも引くつもりはないです…行きますよ、私達!

まずは情報収集
特にドッグや出入口等の事を聞きいておきます

機動力を得るため実現符で実体化したれんが操縦する光世に騎乗
海上を走りながら乗騎が装備している銃で牽制射撃
更に敵のレーダーに対してジャミングを

敵の攻撃の初動を第六感も合わせ見切り
急加速して敵の下に潜り込み躱します
自分の足と地面を撃って転倒したくないでしょう?
尾と踏みつけに気を付けながら足に取りついてクライミング
聞いた場所まで登り、外壁をUCで斬り突入
目標は操縦室、なるべく穏便に制圧していきましょう



●空と海からの挟撃
「状況はわかったぜ、国民が中に居るなら大胆にぶっ壊す事は出来ないな」
 キャバリアに搭乗したケイ・エルビスは地上より裁断の頭部レーザー発射口を目掛けてアサルトライフルを斉射。その間にもレン・ランフォードがヒラタより情報を得る。
「出入り口、ハッチなど中に入るにはどこからが適切ですか?」
「いまの敵の位置からすると……背中側と腹部側にキャバリア用のドックがあるはずです!」
「わかりました。実現符!」
 『実現符』は幽霊や魂、別人格などを実体化させる霊札だ。多重人格の一人、れんが実体化。
「うん、行こう……」
 白い鳥型の戦闘機『光世』に搭乗したレン。操縦はれんが担当。
「内部に行くなら援護するぜ!アトラス!」
 ケイはユーベルコード【カウボーイ・P】によって上空に待機させていた輸送機、アトラスを呼び出す。上空から急降下するアトラスがミサイルの波状攻撃で裁断を足止めする。
「助かります、腹部ハッチから行きましょう!」
 海上を疾駆する空水宙対応戦闘機の光世。ジャマーを起動して敵のレーダーから雲隠れすることも忘れない。裁断は巨大であるが故に懐に入られると小回りが効かず、腹部は武装が手薄。
 いまも頭部より発射されるレーザーはアトラスに狙いを定めている。空、陸、海面からのアプローチではいちばん目立つ空に目が向くのも仕方がないことだ。
「なるべくなら穏便に……!」
 光世から跳び、腹部ハッチに張り付くレン。ユーベルコード【剣刃一閃】が高い水圧にも耐える入り口の強固な扉を寸断。
 ケイは遠隔操作するアトラスを裁断の高出力レーザーから回避させる。足止めやターゲット取りといった援護行動が光る。
「遠隔でも俺の操縦テクニックは鈍らないぜ」
 器用にレーザーをかわすアトラス。これから先にも事後に物資運搬など仕事が山積みだ、撃墜されるわけにはいかない。
 敵の内側に潜り込んだレンは機関部ではなく操縦室を制圧しようと駆ける。問題はといえばヒラタも存在を知らなかった操縦室だ。
「ここは……火器管制室」
 操縦室ではないが発煙弾を投擲。中の管制員たちは突如の煙幕に面食らって、慌てている間にも鎮圧される。
「レーザーが止んだな……」
 ケイが呟く。裁断の動きを完全に止めるには至らなかったが、高火力のレーザーを無力化することに成功した。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

加賀・三槌
ヒラタさんも存外温い。革命など、結局は殺すしかないと……あ、ダメですかそうですか。
さて、あれだけの巨体から攻撃を受ければ『痛い』では済まなそうですね。
ひとまずは【逃げ足】の速さを活かして【ダッシュ】で退避、先程倒した【敵を盾にし】ながら他の猟兵を【援護射撃】でサポートしつつ様子を見てみましょうか。

それにしても……嫌なものですねえ。高い所から一方的に見下される、というのは。
【真の姿】を使用
服の袖や裾、襟首等から大小様々な蛇型のバロックがずるり、ぼたりと這い出てきます。
蛇身をそのままUCとして使用、敵内部の国家元首を標的としつつ動力の破壊を狙います。

WIZ判定、アドリブ連携等大歓迎。


数宮・多喜
【アドリブ改変・連携大歓迎】

……参ったねぇ。
あれが、切り札にして国って事かよ。
あの状態で機能だけを破壊しろったってなぁ……!
しかたねぇ、ヒラタさんよ!
あの「本島」の諸元データをなるべく詳細に回しとくれ!
カブをOveredの小脇に抱えて『操縦』してレーザーから逃げ回りながら、
発動地点の目的座標を『情報収集』するよ。

狙う座標は、レーザーの発振機構周辺。
それでいて民間人の居住エリアやシェルターから離れたポイントさ。
じゅうぶん『おびき寄せ』、引き付けて、油断させたところで…
【宙穿つ穴】でバリア越しの次元崩壊をぶち込んでやろうじゃないのさ!
これで攻撃機能は失われるハズ、後は頼むよ!


榊・ポポ
キャバリアの中に住んでるのかー
家賃幾ら?光熱費どれくらい?
入国すると敷金取られるの?
出国したら礼金置いてかなきゃダメ?

ここはミニポポちゃんズの出番だね!
ミニポポちゃんズ!動力炉を壊してしまえッ☆
生命維持装置は壊しちゃだめだゾ☆
緊急脱出口から侵入してー
動力炉までの道筋を【情報収集】して【索敵】してー
脚を動かしている配線やポンプを【レーザー射撃】で焼き切りつつーの
動力炉に着いたら【破壊工作】で壊しちゃえ☆
動力炉壊したら地上げしてやるッ☆
はい!ポポちゃんの国です!!今決めた!!



●シートピア公国の最後
 加賀・三槌はニヒリズムまじりの感情でヒラタの甘さを嘲笑する。革命を起こせば多くの命が奪われる。血の流れない革命などない。しかし、同胞を救いたいという気持ちは汲んでやろう。
 大口径レーザーが止んだとはいえ、まだ質量を持ったバリア壁を発生させる戦場一掃機構『地均』が機能している。放射状の実体バリアが猟兵達を弾き飛ばす。
 三槌は高いイニシアチブ、脚力を活かして退避して先の戦闘で撃破したキャバリアを盾にしばらく状況を判断するに至った。
「機能だけを破壊しろ、ったって難しい注文だなぁ……。ヒラタさん、本島の詳細なデータを回しとくれ!」
「わかりました、こちらで把握している見取り図を送ります」
 宇宙カブを小脇に抱えたキャバリア・Overedを数宮・多喜が操縦。主砲である大口径レーザーを止めたとはいえ、自動で敵を狙う副砲のレーザー砲塔が猟兵達に降り注ぐ。多喜の高い操縦技術がレーザーを掻い潜り、砲塔の目星を付けていく。
「皆さん、居住エリアは後部に集中しています。敵の攻撃は主に前半分から放たれているようです」
 ヒラタからの情報提供を受け、猟兵の攻撃は機体前部へ向く。多喜は一旦は外部から敵を引きつける動きを取り、狙いを自身に集中させる。
「友軍、離れろっ!次元崩壊をぶち込むよ!!」
 多喜のユーベルコード【宙穿つ穴】は指定座標に亜空間の連続崩壊を起こす強力なサイキック能力だ。各砲塔、バリア発振装置周辺の空間が歪んで一度に多数の目標地点を破壊していった。
「よしッ!攻撃手段は概ね封じた!あとは突撃する人らに任せた!」
「ここはミニポポちゃんズの出番だね!」
 先の猟兵が切り開いた活路より榊・ポポが裁断内部へ突入、目指すは動力炉。動力炉は機体中央に存在するのがヒラタからの情報提供でわかっている。
 ポポは目からビームを放つ半自律式小型ロボ群『ミニポポちゃん』を伴って駆け抜ける。道中の配線をレーザー射撃で切断し、駆動系に多大な損害をもたらす。
「ついたー!動力炉!!」
 ミニポポちゃん達は隊列を組んで動力炉に光線を放って破壊、ついでだからこの巨大キャバリアを土地と認定し、ユーベルコード【ポポちゃん地上げ屋】を用いて立ち退き書を動力炉に撒き、この空間を差し押さえた。
「おっけ、これでポポちゃんのもの!いま決めた!」
 動力炉を封じられた裁断はついに棒立ちのオブジェクトと化す。これで裁断の無力化は完了だ。

 一方その頃――
「超弩級キャバリア要塞が沈黙させられるとは……。私だけでも逃げ延びて次の国を作らねば」
 シートピア公国、格納庫。一連の独裁を行っていた国家元首が逃走を試みようと底這の一機に搭乗していた。
「嫌なものですねぇ」
「誰だ!?」
「高いところから見下されるというのは、実に気分が悪い」
 衣類の裾、袖、襟首からぼたりぼたりと蛇のようなものを這わせる男。真の姿を顕にした三槌。
「それに――これだけの要塞国家を所有するとは、少々妬ましいですよ」
 ユーベルコード【表出する邪心】は嫉妬や劣等感を感じた相手にバロックレギオンを召喚、自動追尾し攻撃する。
「私の“これ”は何処までも追い詰めます」
 底這の狭いコクピット内に這いずり侵入してくるバロックレギオン。コクピットの中からは悲鳴が響いた。

●新たなリーダー、新たな国
 騒ぎが終息し、ヒラタ・アキラはあらためて猟兵達に例を告げた。
「この度は革命への協力、ありがとうございました。おかげで独裁者は討たれ、国民も解放されました」
 兵器としての機能を失った裁断はイスラ・デ・ナーラの一部に組み込まれることとなり、国民はイスラ・デ・ナーラ領・シートピア国民として身柄を保護される。
「無論、制圧されていたプラントもイスラ・デ・ナーラに返還されました。国民の無事を保障してくれた皆さんには感謝しか有りません」
 今後、ヒラタはシートピア国の新たなリーダーとして国民を率いていくこととなる。しかし、これはあくまで副次的に起きた出来事に過ぎない。
 なぜなら、猟兵達の役割はオブリビオンを討つことだけだ。革命に協力するのは『結果的にそうなった』ということ。
 これからも戦乱のクロムキャバリアでは様々なオブリビオンマシンを擁する国家が戦争を激化させることだろう。オブリビオンを根絶するまで、猟兵は戦うのだ。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月16日


挿絵イラスト