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筋肉と猫、猟書家を添えて

#キマイラフューチャー #猟書家の侵攻 #猟書家 #リブロ・テイカー #イビルアーカイブ #サウンドソルジャー

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●悪の組織
 そこは、図書館のような場所であった。
 城壁の如くそそり立つ本棚、もちろんそこは無数の本で埋め尽くされている。
 叡智の殿堂、あるいは世界の知識庫……そのような空間に、若干似つかわしくないもの達が集められていた。

「我らッ、アルパカマッスルブラザーズ!」
「呼ばれてッ、参上いたしマッスル!」
 実用と外観。両者を兼ね備えた、アルパカ頭の筋肉怪人たちである。
 一気に暑苦しくなった書庫に、爽やかな風をもたらしたのは、怪人たちの主であった。
「うん、今日も暑苦しいねえ」
 麗しの美青年、リブロ・テイカー。
 しかしてその正体は、悪の組織『イビルアーカイブ』の首領にして猟書家の1人であった。
「さあ、任務だよ。ステキな感情エネルギーが発生するイベントをチェックしてね。そこに行って、キマイラたちの感情を集めてきて欲しいんだ」
「御意ッ!」
「テイカー様より賜りし本なる力ッ! 我らの筋肉と合わされば正に文武両道、筋肉全開!」
 怪人たちの鍛え上げられた筋肉をよく見れば、本のようなパーツが追加されている。
「ふふっ、任せたよみんな。今回の感情は、どんな物語りを紡いでくれるかな」
 リブロ・テイカーは、手にした書物を、いとおし気に撫でた。
 人々から奪った感情エネルギーを収めた、その書物を。

●鋼のグリモア猟兵
「ドドーン! と、新たな猟書家どもが現れました」
 いきなりの擬音。
 ヴェルタール・バトラー(ウォーマシンの鎧装騎兵・f05099)の新たな依頼は、キマイラフューチャーの侵略を目論む『イビルアーカイブ』なる悪の組織への抵抗であった。
 組織の首領にして猟書家『リブロ・テイカー』は、配下をアーカイブ怪人に改造。
 怪人たちに、キマイラたちの開催する音楽イベント『Nフェス』を襲撃させるつもりなのだ。
「NフェスのNは、猫のN。ネコ好きバンドが一堂に会し、ネコ好きな聴衆が訪れるようでございますね」
 だが、リブロ・テイカーが欲するのは、喜びや楽しみに代表される、プラスの感情。
 アーカイブ怪人たちは、それらをフェスの参加者から吸い取り、奪うのが目的であるという。
 すぐに死に至ることはないものの、プラスの感情を完全に奪われてしまえば、まず動けなくなってしまうだろう。
「ですが、Nフェスに参加しているバンドの方々、つまりサウンドソルジャーたちの協力があれば、何とかなりましょう。演奏で場を盛り上げる事で心を動かし、キマイラたちのプラス感情を保つことが可能と推測できます」

 Nフェスに襲来するアーカイブ怪人は、『量産怪人アルパカマッスルブラザーズ』 。
 怪人が自慢とする筋肉の部位には、本が装着されており、それを開いている間は、対象の感情エネルギーを吸収することができる。
 奪ったエネルギーは、そのまま怪人たちのパワーに変わる。つまり、敵は感情を奪うほどに強化されていくという仕組みである。
「ですので、吸収能力の弱点である『過剰にエネルギーを吸収するとヤバい』という部分を突くのが良策でしょう」
 限界を超えて集めすぎた感情エネルギーは、爆発し、アーカイブ怪人に大ダメージをもたらすだろう。

「アーカイブ怪人を撃退した後は、リブロ・テイカーとの決戦に臨んでくださいませ。猟書家の侵略を、ムキッ、と食い止めていただく存じマッスル」
 ムキッ。
 ヴェルタールが、マッシブなポーズを決めてみせた。精一杯。


七尾マサムネ
 この依頼は、猟書家シナリオです。
 全2章で完結します。

●1章
 Nフェス会場を襲撃する、量産怪人アルパカマッスルブラザーズとの対決です。
 リブロ・テイカーから与えられた本を開いている間は、常に周囲の感情エネルギーを吸い取ることができます。
 「周りのキマイラたちの感情を高めて吸収しきれなくする」、もしくは「何とかして怪人の本を閉じる」など、対抗策があるとよさそうです。

●2章
 イビルアーカイブの首領、リブロ・テイカーとの決戦です。

●プレイングボーナス(全章共通)
 バンドのサウンドソルジャーに応援される。
 ただし、戦闘力はありません。

 それでは、皆さんのご参加、お待ちしております!
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第1章 集団戦 『量産怪人アルパカマッスルブラザーズ』

POW   :    ポージング
自身の【逞しい肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
SPD   :    ポージング
自身の【躍動する肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
WIZ   :    ポージング
自身の【洗練された肉体の誇示】の為に敢えて不利な行動をすると、身体能力が増大する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「ニャー!」
「ニャー!」
 コール&レスポンス、あるいは、魂の共鳴。
 Nフェスに轟く、ネコ賛歌!
 好きなものを高らかに歌い上げ、あるいはそれに聞き惚れる。
 参加バンドの面々も、聴衆たちも、感情は昂ぶり、最高潮。

 しかし。
 その時を狙って襲来する、イビルアーカイブのアルパカマッスルブラザーズ!
「さあッ、この筋肉に見惚れマッスル!」
「その間にッ、感情エネルギーはいただきマッスル!」
 ムキッ!
 ポージングと共に開かれた本が、人々のプラス感情を吸い取り始める。
「なんだこれ、力が……ってそもそも今はアルパカの気分じゃねえし」
「筋肉の気分でもないし!」
「そんな事言わずに! さあ、見マッスル!」
 エネルギーを奪われそうになる観客!
 イベントをどう収拾つけるか困るマネージャー!
 そして演奏を邪魔し、聴衆を傷つけた怪人に怒る、バンドの面々……!

 だがその時。
 カオスに包まれたフェス会場にもたらされる、一条の光は、希望の色!
 そう、猟兵たちである!
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK


まったく、猟書家たちは無駄に働き者が多いねえ。
さて、場違いなマッスルはしまっちゃおうねー。

音楽はあんまり分からないけど、テーマがネコなら何とかなるかな。
髪の毛をちょっと爪で切り落として【巨獣生成】を発動。
5m弱のでっかいネコを沢山生み出すよ。

後は出したネコを観客やバンドの人たちと遊ばせておけば、
フェスの内容が内容だし、たぶんこれで十分感情を高められるんじゃないかな。

アルパカたちは邪魔にならないように出したネコにじゃれつかせて、
観客から見えないように埋もれさせておこうか。

さて、これで首領が出てくるまでのんびりしてればいいかな。
え、サイン?握手?……のんびりはできなさそうだなあ。



「サア、感情エネルギーはいただきマッスル!」
「まったく、猟書家たちは無駄に働き者が多いねえ」
「何者でございマッスル!?」
 アルパカマッスルたちが、がっつりポージングを決めつつ振り返った声の主は……ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード(混沌獣・f07620)!
 今日はNフェス参戦という事で、ちょっぴりもふっとネコ仕様。
「無理矢理、その語尾につなげるの大変じゃないかなー。さて、場違いなマッスルはしまっちゃおうねー」
 のんびり言うなり、ペトは、爪で自分の髪の毛を少々切り落とした。
 はらりと床に触れる直前、髪の毛は変異した。現れたのはネコの群れ。それも、どのネコも5mはある。
「これは……」
「デカイ!」
 ムキッ、とポージングして、怯む心を鼓舞するアルパカマッスルたち。
 一方、バンドのメンバーや観客たちの反応は違っていた。
「はっ……ひゃっほーう、ネコだ!」
「ねーこ! ねーこ!」
 ペトの巨大ネコたちを崇めるように、会場からネココールが湧き上がる。
 にゃうんにゃうん、と歩き回るなり、観客たちに撫でられる巨大ネコ。サイズは関係ないらしい。むしろ。もふり面積大きくて幸せ。
「よっしゃあ! 猟兵さんの差し入れネコで、ネコ分はたっぷり補給した! 怪人なんか吹っ飛ばすぜ!」
「イエー!」
 参加バンドたちがステージ上に集結し、再び演奏を始める。
 途端に高まる感情エネルギー!
「ウハハッ! わざわざエネルギーをほとばしらせてくれるとは!」
「たっぷりいただきマッスル!」!
 アルパカマッスルたちがポーズを繰り出すと、各部筋肉に装着された本が開き、観客、そしてバンドの感情エネルギーを吸い取り始める。
 これぞ、アーカイブ怪人化した事によるアビリティ!
「このパゥワーならテイカー様もお喜びに……むううっ!?」
 たくましさを誇示しながらの簒奪行為は、しかし、巨大ネコに邪魔された。
「いや、その、ネコは嫌いではないが」
「今は取り込み中なので、その、うぎゃー!」
 ぽふん。
 じゃれつかれた怪人たちの姿は、巨大ネコたちのもふボディに埋もれて見えなくなった。
「さて、これで首領が出てくるまでのんびりしてればいいかな」
 きわめて穏便に怪人の排除を成功させたペトの元に、わっ、と観客たちが集まって来た。
「猟兵だ! サインちょうだい!」
「ネコの猟兵さん! 握手してください!」
「え、あ、うーんと」
 今度はペトがキマイラに埋もれそう。
 怪人は巨大ネコたちに任せて。
 リブロ・テイカーの出現をのんびり待つつもりだったペトだが……どうやら、そうもいかないらしい。

大成功 🔵​🔵​🔵​

草野・千秋
みなさんの楽しい音楽のパワーは悪い事に使わせはしないッ!
アルパカ怪人覚悟!

僕も歌を披露します、希望の歌を
郷に入ってはナントカなので僕もネコミミをつけます
ヒーローとしての勇気を出しUC、歌唱、楽器演奏、パフォーマンス、鼓舞でキマイラのみなさんの気分を上げていきます
さぁ、歌が流れている今はみなさんに勇気が生まれたはずです
何度もやってきては負けている怪人ごときに負ける気がしないでしょう?
引き続き演奏頑張って下さい!

エネルギーが膨張して敵に隙が出来たら
アルパカ怪人の本を持っている所を部位破壊、スナイパーで狙って本を落とそうと
僕も怪力が自慢なので筋肉の動きはよくわかるんですよね



 人々の歓声が、悲鳴へと書き替えられんとしていたNフェス会場!
 だが、救いのヒーローは現れた!
「みなさんの楽しい音楽のパワーは悪い事に使わせはしないッ!」
「何者でございマッスル!?」
 アルパカマッスルたちが見上げた先。太陽を背にした勇姿、その正体は!
「断罪戦士ダムナーティオー! アルパカ怪人覚悟!」
 ステージ上に降り立った草野・千秋(断罪戦士ダムナーティオー・f01504)の頭には、追加武装が装着されていた。
 すなわち、ネコミミが。
「カワイイ」
「カワイイ」
 観客からは好評だった。千秋の『郷に入っては郷に従え作戦』は、成功のようす。
 ヒーローモードではなくネコミミモードとなった千秋が披露したのは、断罪の技ではなく、希望の歌だった。
 horizon indicumを奏で、ネコミミによって増幅された魂の歌唱。
 千秋……歌い手raduの演奏は、観客はもちろん、バンドの面々の心をも揺さぶった。
 次第に千秋の歌に、楽器が次々と重なっていく。参加バンドたちが力を貸してくれたのだ。
「猟兵でネコミミ、これほど頼もしいヒーローはいないぜ!」
 ネコ帽子のボーカルキマイラが、ぐっ、と親指を立ててみせた。
 千秋もサムズアップを返すと、
「さぁ、歌が流れている今はみなさんに勇気が生まれたはずです。何度もやってきては負けている怪人ごときに負ける気がしないでしょう?」
「にゃー!」
 Nパワーをみなぎらせた観客たちが、千秋にレスポンス。
「くっ、元気を取り戻しただと」
「なら、その分のエネルギーもいただきマッスル!」
 アルパカマッスルたちは、スタイリッシュなポージングを決めて、開いた本へと感情エネルギーを吸収していく。
 だが、千秋たちに生み出されたプラスパワーは、会場を突き抜けんばかりに膨大だった。本のキャパシティを越えるくらいには。
「げ、限界が……グワーッ!?」
 ぼん!
 炸裂音とともに、本からエネルギーが溢れて四散した。無論、アルパカの筋肉も無事では済まない!
「これでもう大丈夫。バンドの皆さんは引き続き演奏頑張って下さい!」
「了解、だっぜ!」
 ヒーローチェンジ! ステージを飛び出し、怪人たちに向かう千秋。
 手には、ギターの代わりに、ordinis tabes。
 次々、アルパカマッスルの本を撃ち抜く。
 千秋の狙撃の正確さに加えて、ポージングにばかり集中している事もあり、怪人たちはなすすべ無しだ。
「僕も怪力が自慢なので筋肉の動きはよくわかるんですよね」
「なるほどッ!」
 納得しながら、アルパカマッスルは続々と白旗を上げた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木霊・ウタ
心情
筋肉×本ってよく判らないけど
なんかすごいぜ

けど感情を奪わせやしない
熱いビートで
マッスルをぶっ飛ばすぜ

バンド
俺も参加させてくれ

ハートを燃え上がらせて
とびっきり熱いビートをぶつけて
俺達の想いが
あんなちんけな筋肉本には収まらないってこと
思い知らせてやろうぜ

戦闘
Wild Windを爪弾き演奏に参加

バンドの曲調に合わせたり
逆に俺がリードしたり

ノッて来たぜ!

オーディエンスの盛り上がりも束ねて
弾ける、とびっきり熱い感情が込められた、
文字通り燃え上がる旋律が
マッスルらを薙ぎ払い火達磨に
本も焼却して灰に

事後
そのまま演奏を続けて
マッスルらへの鎮魂曲に

海で安らかに眠れ、にゃあ(にやり



「バンドのみんな、俺も参加させてくれ」
 アルパカマッスルの襲撃に、怒りに震えていたバンドの面々の援軍として現れたのは、木霊・ウタ(地獄が歌うは希望・f03893)だ。
 ステージ上のウタは、観客席に乱入してきたアルパカマッスルブラザーズに視線を飛ばす。
「マッソー!」
「上腕二頭筋!」
「筋肉×本ってよく判らないけどなんかすごいぜ」
 ポージングを決めるたび、活き活きとした表情を見せる怪人たち。自分たちの感情エネルギーでは何とかならんのだろうか。
 ……ならんからこうしてキマイラたちを狙って来るのだろうが。ウタは思った。
「筋肉のすごさがわかるなら、大人しく感情エネルギーを寄越しマッスル!」
 アルパカマッスルたちが、次々とマッスルポージングを繰り出す。
 逞しき筋肉から、迸るパワー!
 それに合わせて筋肉に装備された本が開き、観客たちから、感情エネルギーを吸い取っていく。
「思い通りにさせやしない」
 ウタは、自分の元に集まって来たバンドの面々を振り返り、
「ハートを燃え上がらせて、とびっきり熱いビートをぶつけて。俺達の想いがあんなちんけな筋肉本には収まらないってこと思い知らせてやろうぜ」
「イエー!」
 参加バンドたちが集まり、垣根を越えた演奏が始まる。
 共通するネコへの想いが共鳴し、ネコ賛歌を奏でる。
 そこにウタも、Wild Windを爪弾き、加わる。
 バンド同士は、既に面識がある間柄。そのため、序盤はウタが曲を追いかける形だったが、次第に、ウタがリードする場面も出てくる。
 ウタたちのNセッションに、気力を失いかけていた観客たちの顔が上がる。
 ステージ上のウタたちの演奏に心昂ぶり、表情に生気が戻っていく。
 それは会場じゅうに広がって、再び盛り上がり始める観客たち。
「ニャー!」
「ニャー!」
「よしノッて来たぜ!」
 オーディエンスの盛り上がりも束ねて。
 弾ける、とびっきり熱い感情が込められたウタたちの旋律が、文字通り燃え上がる。
「さあ、紅蓮に抱かれろ!」
「こ、これは……」
「マイ筋肉が燃やされマッスル!?」
 ウタの熾した炎はまるでネコのような形を取り、マッスルたちを薙ぎ払い、火達磨に変えた。
 ちなみに真っ先に燃えたのは、筋肉ではなく、本である。地獄の炎は、猟書家の本を瞬く間に灰に変えた。
 次々と、敗れていくアルパカマッスルたち。
 ウタたちの演奏は、そのまま怪人たちの鎮魂曲となったのである。
「海で安らかに眠れ、にゃあ」
 にっ。
 ウタが、口の端を持ち上げた。

成功 🔵​🔵​🔴​

メガ・ホーン
・おー! フェスだフェスだ……ってオイオイ、またあのアルバカじゃない、アルパカ共かよ。しかもなんか観客の感情エネルギーを吸うとか? ゆ”る”さ”ん”!!!

・ん? あの本の容量は決まってるのか。なら観客とバンドチームの感情エネルギーをとことんまで上昇させて本をオーバーヒートさせてやるぜ。
おーい、オケアニス・シレーネスの皆、出番だぜ! 俺やバンドメンや観客と一緒に思いっきり歌って騒ごうぜ! 俺達の「演奏」と「歌唱」と「パフォーマンス」で皆を「鼓舞」して、あのけったいなアルパカと本をふっ飛ばそうぜ!

・あ、シレーネスの皆は戦闘が超苦手だから観客席にいてくれよー。
それじゃ、応援歌、行くぜ!



 意気揚々、Nフェス会場、ステージに転移してきたメガ・ホーン(サウンドマシーン・f13834)。
 フェス独特の空気感に胸躍らせる……はずが。
「おー! フェスだフェスだ……ってオイオイ」
「マッスール!」
 ムキッ!
 誰が見ていてもいなくても。
 おかまいなしにポージングを披露する、アルパカマッスルたち。
 ポーズが決まるたび、本が開き、観客の高まった感情エネルギーを吸い取っていく。
「またあのアルバカじゃない、アルパカ共かよ。しかもなんか観客の感情エネルギーを吸うとか? ゆ”る”さ”ん”!!!」
 メガの怒りが、鉄の体を震わせた。
 金属を赤熱化させんばかりの熱いハートに呼応したのだろう。バンドのメンバーたちも集まって来る。
「猟兵さん、力を貸してくれ! あの筋肉怪人をぶっ飛ばしてフェスを続けるんだ」
「もちろんだ!」
 やたらモフモフっとしたバンドのメインボーカルに応えたメガは、ふと気づいた。
「ふう、こんなもんでマッスル」
「後は任せマッスル!」
 ひとしきり感情エネルギーを集めたマッスルが本を閉じ、仲間と交代した。
「ん? なるほど、あの本の容量は決まってるのか。なら」
 メガたちがやるべきことは1つ。
 観客とバンドチームの感情エネルギーをとことんまで上昇させて、あの本をオーバーヒートさせる!
「おーい、オケアニス・シレーネスの皆、出番だぜ!」
 メガのコールに応えて現れたのは、歌う海賊団の面々。
 楽しく明るく賑やかな人魚たちを加えたメガ、そしてNバンドたちが力を合わせて演奏を始めた。
「みんなであのけったいなアルパカと本をふっ飛ばそうぜ!」
「イエス、ニャー!」
 戦闘はぶっちゃけ超苦手。シレーネスの皆が観客席から応援を飛ばす中、メガたちの応援歌が、会場に響き渡った。
 ネコ愛!
 ネコ讃え!
 エモネコパワーに満ちた即興の歌が、観客たちの心から奪われ、失いかけていた活力を湧き立たせる。
「ネコ……」
「どんな時でもネコパワーがあれば! ニャー!!」
 うつむいていた顔をステージに向け。
 力強く固めた拳を天高くつきあげ。
 怪人襲来前以上のパワフルさでもって会場を揺るがす、キマイラたちの感情エネルギー!
 シレーネスとキマイラたちの応援を受けて、メガから発せられるメロディもテンションMAX!
「これは凄いパゥワー!」
「全部いただき……マッスルできない!?」
 ばぁん!
 弾けた本とともに。アルパカマッスルの体も弾き飛ばされたのであった。
 メガたちの、ミュージック&キャットパワーの勝利である。ニャー!!

大成功 🔵​🔵​🔵​

フローライト・ルチレイテッド
アドリブ連携歓迎でーす。

上空からふわふわと【空中浮遊】で落ちてきつつ。
スピーカーの音量を機材を破壊しない程度に最大に。
無闇に【存在感】を主張しつつ、【情熱】的にギグのスタートを告げましょう。

再誕を告げる祈りの刃よ、ミライを照らせ!

バーチャルレイヤー【Dress】でキラキラ光って衣装チェンジ。
【楽器演奏、歌唱、範囲攻撃、浄化】を駆使して指定UCを発動。
お客さんを【パフォーマンス】で【鼓舞、誘惑】して傷を癒やしつつ、ついでにアルパカの人を浄化のサウンドで攻撃。
アルパカの人達を【精神攻撃】しつつ、【地形の利用】でステージ上を縦横無尽に動き、【オーラ防御】であっちの攻撃はいなします。



 なおもNフェス会場を席巻するのは、アルパカマッスル、その身を彩る筋肉と本のセッション。
「さあご覧ください、サイドチェストッ!」
「う、この筋肉野郎……」
「やる気が……」
 ポージングとともに本のドレイン能力が発揮され、会場じゅうのキマイラから、活力が奪われていく。
「ウッハッハ、この調子で……って、なんだ、この音は!」
 アルパカたちが、空を見上げる。
 天空からふわりと降り立ったのは、フローライト・ルチレイテッド(重なり合う音の色・f02666)。
 従えたスピーカーから溢れるメロディが、アルパカ怪人のやかましい声を掻き消す。
 そうして無闇に存在感を主張しつつ、フローライトはギグのスタートを告げた。情熱をこめて!
「再誕を告げる祈りの刃よ、ミライを照らせ!」
 フローライトの姿が、輝きに包まれる。
 光はそのまま、ステージ衣装となって。
「祈り乗せた刃 白く煌き 迷い払い燃え上がって 未来を照らす 終わりを告げよう また出会えるように 強く願い 今、君を……♪」
 ケモ耳ぴこぴこ。
 フローライトの魂の歌声が、プラス感情を失い、沈んでいた会場に響き渡る。
「この歌……」
「何だか元気が湧いてくる! ニャー!」
 観客たちの、折れかけていた膝と心が、活力を取り戻していく。
「猟兵の演奏……俺たちも負けてられないな!」
 フローライトのパフォーマンスが、バンドの面々の魂にも火をつける。各々の楽器を手に取り、立ち上がっていく。
 憎しみや怒りではない。N会場に集ったキマイラたちを鼓舞するための歌……すなわち、ネコ愛を奏でる!
「本の吸収能力が阻害されていマッスル!?」
「あのキマイラの歌のせいかッ!」
 ステージに昇り、フローライトへ襲い掛かるアルパカマッスルたち。
 だが、その鍛え抜かれた筋肉を、浄化のサウンドが叩く。
「うべッ」
「こ、こんな力、我らのスタイリッシュなマッスルポーズで……げはッ!」
 見えない拳打の雨あられを浴びているように、体を震わせ、仰け反るアルパカマッスルズ。
「そんなに筋肉が凄いなら、ポージングでキマイラたちのテンション上げてみせてよ!」
 演奏を続けながら、フローライトはアルパカマッスルたちに呼び掛けた。
「それとも筋肉は猫に負けちゃうのかな~?」
「そ、そんなことがあるものかッ! 見ろ、この筋肉ッ!」
 フローライトに煽られたアルパカたちが、ムキッ、と肉体美を披露する。
 だが!
「誰1人見てなーいッ!!」
 ステージ上を縦横無尽に駆け回り、演奏歌唱するフローライトとバンドたちに、キマイラたちは釘付けだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヘザー・デストリュクシオン
にゃー!呼んだ?
わたしも猫なの!兎と猫なの!
ほら、目見て?爪も伸びるのよ?ね、猫でしょ?
あなたたち、猫好きなんでしょ?
ってことは、わたしのことも好きでしょ?
じゃ、もりあがってね!

とりあえず、敵は壊すの!
敵が筋肉見せてる間にリボンを解いて速さを上げて、ダッシュで一気に近づいて爪攻撃!
敵の攻撃はダッシュやジャンプ、スライディングで避けるの。
避けられなさそうな攻撃はオーラ防御で防ぐの。
その筋肉はかざりなの?ほら、もっと楽しく壊しあうの!

ん?戦い方猫っぽかった?
だって猫だもの。にゃー!



 アルパカマッスル軍団の暴虐は、なおも続く。
 会場の人々は情熱を奪われ、心をバキバキに折られようとしていた。
 だが、ネコ好きのキマイラたちには、どんな苦境にあっても聞き逃さない音が……声があった。
 そう、それは!

「にゃー!」

「はっ、これは猫の鳴き声……!」
 キマイラたちが、うつむいていた顔を上げる。
「呼んだ? わたしも猫なの! 兎と猫なの!」
 ステージで、ぴょんこと跳ねたのは、ヘザー・デストリュクシオン(白猫兎の破壊者・f16748)。
「ほら、目見て? 爪も伸びるのよ? ね、猫でしょ?」
「ネコだ……」
「ネコだーっ!」
 キマイラたちの、ずぅんと沈んでいた瞳に、光が灯る。
 ヘザーの言葉、何よりそのネコの因子が、ネコ好きの魂を燃やし始めたのだ。
「あなたたち、猫好きなんでしょ? ってことは、わたしのことも好きでしょ? じゃ、もりあがってね!」
「ニャ……もちろんニャー!!」
 会場に、キマイラたちの声が再び響いた。
 ただの声ではない。プラス感情に満ちた、元気な声だ。
 驚いたのは、アルパカマッスルたちである。
「ば、馬鹿な、感情エネルギーが回復していきマッスル!?」
「なら、もう一度奪ってやりマッスル!」
 クワっ!
 アルパカたちは目をヤバい感じに見開くと、怒涛のポージングで本の力を引き出す。
 だが、ヘザーがそれを許さない!
「とりあえず、敵は壊すの!」
 しゅるっ。
 アルパカマッスルたちがばっちりポージングを決めている隙に、ヘザーはリボンを解いた。
 秘めたる素早さを解放して、一気にアルパカたちに接近、必殺の爪をお見舞いする。
「ウハッ、自慢の筋肉に傷がッ!?」
 鮮やかに刻まれたヘザーの爪傷に、驚愕するアルパカ。
「許さん、許さんぞッ!」
 マッスル語尾もかなぐり捨てて、アルパカマッスルがヘザーに跳びかかった。
 それぞれ、自慢の筋肉部位を誇示して、パワーを高める。
 だが、ヘザーは猫。しなやかかつトリッキーな動きで、アルパカのマッスルアタックを、飛んで、走って、滑り込んでかわしていく。
「くそッ、なぜ攻撃が当たらんッ!?」
「その筋肉はかざりなの? ほら、もっと楽しく壊しあうの!」
 ヘザーの活躍を応援するのは、これまた復活したバンドの演奏だ。
「ネコさんファイト! ニャー!」
 次第に、焦りのにじむアルパカたち。
 反対にヘザーはどんどん調子を上げていく。そこに響く、バンドの応援演奏!
「なんて気まぐれな攻撃なんだ……!」
「ん? 戦い方猫っぽかった? だって猫だもの。にゃー!」
 ヘザーはポーズを決めて見せた。にゃっ。

大成功 🔵​🔵​🔵​

木元・杏
まつりん(祭莉・f16554)と
んむ、まつりん、久し振りに「やぶさか2☆」の出番
チェック柄のミニスカートワンピに白のスプリングコートをひらり羽織って

飛び入り参加OKなバンドのステージにばばーんと飛び込み、歌とダンスで盛り上げる!

いつもは隠した耳としっぽ♪
今日は猫の日♪
にゃん、と出しちゃえ♪(くるっとターンのタイミングでネコ耳とネコしっぽ装着)
まつりんは狼さん♪
でも今日だけは、猫まつりんりん♪(まつりんにネコ耳装着)
皆で一緒に踊ろう?にゃんこのダンス♪

さ、アルパカさん
わたしたちの本気を残さず吸収しよう
…残したらダメ
本を閉じようとしたら怪力でぐいぐい開かせて、どんどん吸収して頂く


木元・祭莉
アンちゃん(f16565)と、やぶさか☆彡2!

なになに、ステージやるの?
えぬふぇす? あー、にゃんこフェスなんだね。
おっけー、やぶさか2☆にお任せにゃん♪

狼耳と尾は引っ込めて……え、そのまま行くの?
……まいっかー!
やぶさか2☆、空から参上ーっ♪(近くの高層ビルから飛び降りる)

お揃いのスプリングコートをふわりなびかせ、くるりんぱ☆
え、猫耳つけるの?
……にゃにゃーん!(ノリノリダンス)

さあ、みなさんご一緒にー♪
にゃー! にゃー! にゃー! にゃー!(掛け声)
まっするにゃー! まっするにゃー! まっするにゃー!

ほら。キミたちも、にゃーしないとー?
ほらほらほら、どかーん♪

華麗なるステージでしたーっ♪



「なになに、ステージやるの?」
 こっそりネコ耳を付けたグリモア猟兵に見送られて。
 キマイラフューチャーにやってきた木元・祭莉(まつりんではない別の何か・f16554)と木元・杏(メイド大戦・f16565)は、Nフェス会場を見下ろしていた。
 『見下ろす』。
 そう、杏たちが現在いるのは、会場に隣接する高層ビルの屋上だ。
 祭莉の眼下、Nフェスの会場はきらびやか、アトラクションめいた飾りつけ。そのどれもがネコモチーフ。
 そして祭莉は、ひときわ大きく飾られたイベント名のロゴパネルに目を留める。
「えぬふぇす? あー、にゃんこフェスなんだね」
「んむ、まつりん、ここは久し振りに『やぶさか2☆』の出番」
 杏は、チェック柄のミニスカートワンピに、白のスプリングコートをひらり羽織って。
「おっけーアンちゃん、やぶさか2☆にお任せにゃん♪」
 お揃い衣装に身を包んだ祭莉の手は、にゃんこの手。ただし包丁は使わない。
「あ、狼耳と尾は引っ込めて……」
「まつりん、すとっぷ」
「え、そのまま行くの? ……まいっかー!」
 しゅた。
 杏に止められた祭莉は、一秒止まって、にぱっと笑って。
「いざ、Nフェスにれっつ・ごー!」

 一方、Nフェス会場。
 演奏中の弾ける活気は失われ、響くのは、アルパカマッスルブラザーズの笑い声ばかり。
「ウッハッハッ、これだけ上質の感情エネルギーが集まれば、テイカー様もさぞお喜びになるはずでございマッスル」
「おい同志、見ろ、あれを!」
 アルパカマッスルの1人が、空を指差した。
「やぶさか2☆、空から参上ーっ♪」
 近くの高層ビルから飛び降りてきたのは、祭莉と杏!
 2人とも、スプリングコートをふわりなびかせ、
「くるりんぱ☆」
 百点満点の着地、からの、ばばーん!
「ナンダ?」
「また猟兵か?」
 飛び入り参加を果たした『やぶさか2☆』は、あっけにとられる怪人たちをよそに、杏が、パフォーマンス、スタート!
「いつもは隠した耳としっぽ♪ 今日は猫の日♪ にゃん、と出しちゃえ♪」
 くるっとターン。
 杏がおめかし、ネコ耳とネコしっぽで彩って。
「まつりんは狼さん♪ でも今日だけは、猫まつりんりん♪」
「にゃにゃーん!」
 ちょこん、と杏が、祭莉の頭にネコ耳装着!
 ネコミミモードで、祭莉はますますノリノリダンス!
 ひらり、杏が手をかざして、会場のキマイラたちにアピール。
「皆で一緒に踊ろう? にゃんこのダンス♪」
「ほら! にゃー! にゃー! にゃー! にゃー!」
 杏、そして、祭莉の陽気な掛け声が、静まり返った会場に響き渡る。
「ネコ……」
「ネコっ」
 きらっ。
 ネコパワーを感じ取ったキマイラたちの眼が、まるでネコのそれみたいに輝いた。
「うー! ネコニャー! ネコニャー!」
「まっするにゃー! まっするにゃー! まっするにゃー!」
 祭莉の掛け声は、いつの間にか筋肉とネコがコラボしていた。
 力強くて愉快な祭莉の応援歌が、キマイラたちのソウルを震わせる。
 それだけじゃない。ステージ上では、杏の呼んだウサミミメイドさんも加わり、ダンシング!
「ニャー!」
「ニャー!」
 振り上げられる、キマイラの拳に団扇にペンライト。
 それは徐々に激しく、アグレッシブに。
 アルパカに奪われたやる気を取り戻すように、キマイラたちがハートを燃やす。
 もちろん、魂に火をつけたのは、やぶさか2☆のパフォーマンスが。
 会場が、元通りの活気を取り戻すのに、さほど時間はかからなかった。

「さ、アルパカさん。わたしたちの本気を残さず吸収しよう」
 にっこり。杏が笑いかけたアルパカマッスルたちは、こちらも鼻息荒く。
「それは筋肉への挑戦状とみなしていいな?」
「お言葉に甘えて、存分にいただきマッスル!」
 ムキッ!
 一列に並んだアルパカマッスルたちが、各々の筋肉力(ちから)をマックスに発揮するポージングで、本の力を解放した。アーカイブ怪人の底力だ。
 ただし、ウサミミダンスをお断りしたせいで、動きにも筋肉にもキレがない。
「ウッハッハ、これは良~い感情エネルギーだ……うぐッ!?」
 なんでか吐血。
 余裕たっぷりだったアルパカの顔が、いきなり苦悶に歪むのを杏は見た。
「きゅ、吸収しきれない……!」
「……残したらダメ」
 ぐいぐい。
 これ以上はヤバいと感じ、一旦閉じようとした本を、力任せに開く杏。
 アルパカも筋力を生かして杏を引き剥がそうとするが、
「びくともせんだとッ!?」
「な、なんて馬鹿力」
「馬鹿って言った? ねえ、今馬鹿って言った?」
 ぐいぐいぐいぐいぐい。
 珍しく黒い笑顔でアルパカに詰め寄る杏。
「あー、アンちゃんに言っちゃいけない言葉を……ほら。許してもらうには、キミたちも、にゃーしないとー?」
「えッ」
 ぬっ。
 いつの間にかアルパカマッスルたちの背後に現れた祭莉が、にゃーにゃーしていた。
「え、あ、その」
 祭莉につられて、ムキムキダンシングなアルパカ軍団。
 強引なマッスルたちのペースは、祭莉にすっかり乱されている。
「ほらほらほら、どかーん♪」
「どかーんって、ウギャーッ!?」
 まつりんパンチが、アルパカマッスルの筋肉ボディを殴り飛ばした。

 そんなこんなとなんやかんやがコラボして。蹴散らされるアルパカマッスルたち。
 そこに完全復活したバンドたちの演奏が加わって、会場の熱気は最高潮!
「にゃ・にゃーん♪」
 杏が、エレガントかつビューティに舞い踊った後。
「みなさんありがとーっ☆ 華麗なるステージでしたーっ♪」
 バンドさんのシンバルをジャーン、と鳴らして。
 しゅぴっ、と決めっ、な祭莉たちやぶさか2☆だった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

惑草・挧々槞
ネコ好きによるネコ好きの為のネコの祭典があると聞いて。
まあ今は異物が混ざっているようだけれど。

異物と言えば、香水に少量の悪臭物質を混ぜると良い香りが引き立つ、って話があるわね。
その原理で言えば、可愛い者の隣に筋肉質な奴が並び立つことで可愛らしさが引き立つ……つまり私がステージの上で敵の攻撃をいなしつつ踊れば超絶可愛くなって会場のボルテージは最高潮、筋肉は爆発四散。よしやろう。

感情を吸収し切れなくなったら自滅するらしいし、私は回避──もとい、飛び回りながら踊るのに専念させて頂くわ。
そうそう、バンドの方々に戦闘BGMっぽい激しめの曲をリクエストしておきましょう。ヒロインとは格好良くて可愛いものよ。



 ネコ好きによるネコ好きの為のネコの祭典があると聞いて。
 惑草・挧々槞(浮萍・f30734)は、Nフェスへの参戦を果たした。ネコなので。
 ネコキマイラもそうでないキマイラも。もちろん、フェス会場のレイアウトも、装飾も。全てはネコモード。
「まあ今は異物が混ざっているようだけれど」
 ちらり、挧々槞が動かした視線の先には、ネコと割と無縁なものたちがいる。
 アルパカだ。
 しかしその首から下は、ボディビルダーも裸足で逃げ出すマッスルぶり。
「溢れる感情! ちょうだいしマッスル!」
「その前に、この猟兵を始末しマッスル!」
 ずん。
 挧々槞の前に立ちはだかる、アルパカマッスルたち。
 少女に詰め寄る巨漢の群れ、はた目からは事案の香りがふんわりする。
「異物と言えば、香水に少量の悪臭物質を混ぜると良い香りが引き立つ、って話があるわね」
「異物、だと?」
「ええそうよ。その原理で言えば、可愛い者の隣に筋肉質な奴が並び立つことで可愛らしさが引き立つ……」
 つまり私がステージの上で敵の攻撃をいなしつつ踊れば超絶可愛くなって会場のボルテージは最高潮、筋肉は爆発四散。
「よしやろう」
 そう決まった。挧々槞が決めた。
「今の我らは、奪った感情エネルギーでマッスルパワーもMAX!」
「一ひねりにしてやりマッスル!」
 躍動する筋肉、飛び散る汗。挧々槞に襲い掛かる、マッスル軍団。
 が、パンプアップした事でパワー自体は上がったものの、その代償は素早さだ。
 対する挧々槞の身のこなしは、スタイリッシュ。麗しく舞い踊るさまは、暑苦しいアルパカたちと絶妙なコントラストを生み出す。
「さあ感情のみんな。ネコ愛に浸る時間を取り戻してあげるから少し待っていてね」
観客席とバックステージに声を飛ばす挧々槞。
 この場に集ったキマイラたちは、猫が好き。だが、ヒーローたる猟兵の活躍もまた、大好物なのだ。
「猟兵さん、ネコミミカワイイ……」
「頑張れ猟兵さん!」
 少しずつ、観客たちの瞳に生気が戻っていく。
 そして、戦場と化したステージに鳴り響くのは、ロックにパンクにヘビィメタル、ごちゃまぜだけど、なんとも激しくカッコいい演奏。
 怪人への怒りに震えるバンドのメンバーたちが、ステージに再び上がって来たのだ。
 それに合わせて、挧々槞の挙動も激しさを増す。
 キマイラたちからの声援もまた、ボルテージを上げていく。
 そして、その2つがリンクし、力を生む!
「なんて巨大なエネルギー……吸い取り切れない、だとッ!?」
 ぼうん!
 キャパシティを越えたアルパカたちの本が暴走。
 あふれ出すエネルギーは、怪人たちを巻き込んで爆散したのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 ボス戦 『リブロ・テイカー』

POW   :    君もこういうものに感動するのかな?
【本に記録していた“プラス感情を生んだ物”】を放ち、自身からレベルm半径内の指定した全ての対象を攻撃する。
SPD   :    君のものも記録しよう。それじゃあ貰うね?
自身が装備する【プラス感情を奪う羽ペン】をレベル×1個複製し、念力で全てばらばらに操作する。
WIZ   :    これが僕の力、僕のコレクション
見えない【記録済みのプラス感情】を放ち、遠距離の対象を攻撃する。遠隔地の物を掴んで動かしたり、精密に操作する事も可能。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ルル・ミールです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


「うぐッ、すまないマイ筋肉」
「敗因はそのパワーを生かしきれなかった我らにありマッスル……」
 どさり。
 ばたばたと倒れる、アルパカマッスルブラザーズ。
 一度は暗澹たる光景と化したNフェス会場も、猟兵の奮戦により、すっかり活気を取り戻していた。
 かくして一件落着の雰囲気……。

「本の力を加えても、元の脳筋は変えられないかあ」

「!?」
 猟兵への賛歌を奏でようとしていたバンドの面々が、ステージを振り返る。
 そこには、いつの間にか、1人の美青年。
「気配なんて感じなかったぞ??」
「こんにちは、僕の名前はリブロ・テイカー。一応、悪の組織『イビルアーカイブ』の首領なんてものをやってるんだよ」
 リブロは、倒れていた怪人から本を拾いあげると、パラパラとページをめくった。
「せっかくアーカイブ怪人として強化してあげたのに、大したことないねえ」
「もうしわけありまっせん、テイカーさま……!」
「まあでも、少しは感情エネルギーを集められたみたいだし、いいんじゃないかな。あとは僕がやろう」
 リブロは、拾った本を懐にしまうと、観客席へと両手を掲げた。
「物語を紡ぐ原動力は、感情。だから、君たちのそのネコ愛、全部僕の本に収めさせてもらうよ!」
 高らかに告げるリブロの双眸は、少年のように煌めいていた。
 ただし悪の首領。
「ふっ、俺達にはな、猟兵さんたちってヒーローがついてるんだよ!」
 リブロに臆することなく。
 声を張り上げたのは、参加バンドのメンバーたちだった。
「それにな、俺達には俺達なりの戦い方があるんだ」
「猟兵さん、演奏で応援する! だから悪の首領なんてぶっ飛ばしてくれ!」
 それぞれの楽器を手に取り、演奏準備、万端。
 魂を鼓舞するメロディに乗って、倒せリブロ・テイカー!
ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストード
アドリブ・連携OK


あたしは感情とかは鈍い方だけどねえ。
感情ってのはその人だけのもので、
勝手に持って行って良いものじゃあないって事くらいは分かるよ。

さて、プラス感情を生んだ物ねえ。
この場と合わせたら……やっぱりネコ?

それならまあ、【埋根伏蔦】で手からマタタビの蔓を出して捕まえようか。
バンドの人たちにはネコが眠くなる感じの曲をお願いして、
マタタビで酔うのと合わせて眠らせよう。

その間にこっそりと根っこを足の裏から床下を通して、
リブロ・テイカーの足元まで伸ばすよ。
足元に着いたら根っこを床から出して足に巻き付けて捕まえて、
持ち上げて床に叩きつけようか。

感情ばかり見てると、現実の物を見落とすよ?


草野・千秋
怪人の後ろにはやっぱりお前がいたか、リブロ・テイカー
決めたんだ、キマイラのみなさんを守るって
沢山の音に彩られたこの世界、猟書家のものにせさせないッ!
このままこのBGMは勝利のファンファーレにさせてもらう!
変身!

僕には応援してくれたキマイラさん達がいるんだ
短期決戦で終わらせてもらう
ヒーローとしての勇気を出して戦いに挑む
ここで負けてはキマイラさん達もがっかりしますしね
戦闘知識とサイバーアイの視力で敵を見定め
属性攻撃で拳に炎を灯らせ
UCで攻撃力を上げて怪力で殴る
敵からの一撃を受けたとしても激痛耐性で耐えてみせるとも

戦闘終了後キマイラさん達に怪我がないか確認する




 猟兵たちに受けた鼓舞により、再び燃えあがった、ネコ好きソウル。
 猟兵へのエールを奏でるバンドたちをかばって、敵前に進み出たのは、草野・千秋だった。
「怪人の後ろにはやっぱりお前がいたか、リブロ・テイカー」
「首領たるもの、後ろで控えているものだけれど。好奇心が抑えきれなくなって出てきちゃったよ」
 余裕の微笑で、肩をすくめるリブロ・テイカー。
「安心して、殺したりしない。感情を生み出してくれる大事な人たちだからね」
「キマイラのみなさんは、お前のペットじゃない」
 人々に向けたリブロの笑顔、そこに潜む悪意を遮る千秋。
 そしてまた、黒幕の前に、ペトニアロトゥシカ・ンゴゥワストードが進み出る。
「あたしは感情とかは鈍い方だけどねえ。感情ってのはその人だけのもので、勝手に持って行って良いものじゃあないって事くらいは分かるよ」
「なら、また掻き立てればいいんじゃないかな。君たちがやってみせたように、ね?」
 悪びれた風も無いリブロ・テイカーのペトへの回答に、怒りをあらわにしたのは、千秋だった。
「勝手なことを! 決めたんだ、キマイラのみなさんを守るって。沢山の音に彩られたこの世界、猟書家のものにはさせないッ!」
 駆け出す千秋。
 その背を押すのは、キマイラバンドの応援歌!
「みなさんの魂の演奏、このまま勝利のファンファーレにさせてもらう! 変身!」
蒼と銀の輝きでステージを照らし、ダムナーティオーへの疾走変身を遂げる。
「ただの怒り、とも違う? 猟兵の感情も興味深いね」
「観察している暇なんて、ない!」
 ひらり、マントを翻してダムナーティオーをかわすリブロ。
「僕には応援してくれたキマイラさん達がいるんだ。短期決戦で終わらせてもらう」
 この場のキマイラたちが、ネコへの愛を胸に燃やすように。
 千秋の胸には、ヒーローの誇り。
 リブロ・テイカーの力の源は、手にした本と羽ペン。
 アルパカマッスルたちが集めた感情エネルギーを回収することで高まった力を、ダムナーティオーのサイバーアイは、しかととらえている。
「お前の思うようにはさせない!」
 ダムナーティオーの拳が、燃える。
 勇気の具現として宿った炎。それが、一層猛々しく燃え盛る。悪に下すべき裁きが、魂を極限まで燃えあがらせたのだ。
 対するリブロは、手にした本のページを繰った。
「アーカイブ怪人たちのおかげで、この場の感情についても知識化できたよ。これで君たちの感情を揺さぶるとしようね」
「これ……って」
 リブロがかざした本を飛び出し、ペトたちの前に現れたのは。
「……やっぱりネコ?」
「ネコですね」
 ネコだった。


「ネコー!」
「にゃー!」
 眼の色を変えるキマイラたち。
 筋肉には一切興味を示さなかった観客が、ネコというだけで篭絡されている。恐るべしネコ。
「騙されるなみんな!」
「あれは悪の組織の狡猾な罠だ」
 バンドの面々が、観客たちに呼び掛ける。
 とはいえ、当のメンバーたちも、ネコ力(ちから)に抗っているのが、ペトたちにはわかった。
「これはいけません……!」
「あたしに任せてヒーローさん。少し手荒になるけど、未来のネコのために、ってことで1つ」
 千秋にそう告げると、ペトは、掌から蔓を招来した。それも、マタタビの。
 しゅるる。
 ユーベルコードで生み出されたネコは、同じくユーベルコードによって生み出されたマタタビパワーによって絡めとられた。
「うにゃーん!」
 自由を愛するユーベルネコたちは、ペトの施す束縛に、四肢をばたつかせて抵抗する。
 だが、それも束の間。
 蔓が発するマタタビの魔力によって、ちょっとヤバい感じにふにゃふにゃになった。
「うにゃ~~ん~~」
「ZZZ……」
 眠気を加速させるように、ゆったりとした曲が流れ始める。ペトがバンドにリクエストした、ネコの子守唄だ。
 ネコのツボを突いた絶妙のメロディで、ユーベルネコたちを、更に深い快眠へと誘った。
「さすがバンドさんたち」
「ふうん、そんな手があるとはね。なるほど面白い」
 バンドの技巧を称えるペトの拍手に、リブロ・テイカーの拍手が重なった。
 眠れるネコたちも、また良いもの。ユーベルネッコに釘付けな観客たち。
「けれど、君たちのくれた素敵な感情は、このくらいじゃ止まらないよ!」
 リブロの本から、新たに光のネコたちが飛び出した。
 群れを成したネコたちは、ダムナーティオーの眼前で1つに合体。巨大ネコとなって、ネコパンチを繰り出した。
「!!」
 巨躯から繰り出された肉球パンチが、ダムナーティオーの体が、吹き飛ばされる。
「さすが、キマイラさん達の『好き』が集まっているだけあって、効いたな。けど!」
 巨大ネコが離れ、リブロ・テイカーを守るものはなにもない。
 その隙を好機に変えて。ダムナーティオーの必殺拳が、敵の体を打ち抜いた!
「今のは効いたよ……。仕方ない、実力行使に出るしかないなあ」
 立ち上がろうとしたリブロ・テイカーの足が、ぐい、と引っ張られた。
 ペトが足裏から伸ばした蔓が、床の下を伝って、リブロの足に絡みついていたのだ。
 ひゅん、とリブロの体が、宙を舞う。そのまま勢いをつけて、ステージに叩きつけ た。びたん、と!
「感情ばかり見てると、現実の物を見落とすよ?」
 床と豪快なキスを果たしたリブロに、ペトの声が掛けられた。
「相手をかく乱する事も、ねじ伏せることもできるなんて、すごい蔓ですね。ところで、キマイラさん達、怪我はない?」
 人々を振り返る千秋に、バンドの面々から、勝利のファンファーレが贈られた。
「猟兵さんたちがいるのに怪我なんてしてられないっぜ!」
「それはそれとしてネコカワイイ」
 ペトに眠らされたユーベルネコたちに、観客たちは釘付けだった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

メガ・ホーン
・よーっし! アルバカ共は始末した。次は猟書家だな。シレーネスの皆、バンドや観客の皆、引き続き応援よろしくちゃーん!

・「記録済みのプラス感情」? お前、いったい今までどんだけ奪ってきたんだよ。つか、感情エネルギーってのはなぁ、トリガーは様々だけど、この胸の中から湧き上がったりするもんなんだ。てめえみたいに奪っていいもんじゃねぇ! そうだよな、皆!(チアリーダーと化したシレーネスやキマイラに呼びかけ)

・お前が従えてる感情エネルギー、俺達の「音楽」で取り戻させてもらう! この身が砕けても取り戻してやる!

・リブロへのお仕置きは皆の応援で超強化されたサメキャノンの一撃だ。俺達の力、とくと味わえ!



 応援団長が如く、バンドメンを従えるメガ・ホーンは、決戦に挑む構え。
「よーっし! アルバカ共は始末した。次は猟書家だな」
 ぎぃん。
 メガのメカニカル・レッドアイが、リブロ・テイカーを映す。
 一目で脳筋とわかったアルパカマッスルたちと違い、この猟書家は、割と底知れない。さすがは、悪の首領。
「シレーネスの皆、バンドや観客の皆、引き続き応援よろしくちゃーん!」
「「りょーかーい!!」」
 沸き立つ会場。
 アーカイブ怪人に奪われた分の感情エネルギーは、メガたち猟兵の活躍で充填完了。
 むしろ、元々より振り切れているかもしれない。
「君たち猟兵には感謝しないとね。これほどの感情を呼び起こしてくれたんだから」
 リブロは、実に楽し気に微笑むと、自前の本を開いた。輝きが溢れ出し、不可視のエネルギー体として、メガに襲い掛かった。
 その正体は、リブロがこれまで記録してきたという、感情の数々。
「お前、いったい今までどんだけ奪ってきたんだよ」
 八方から繰り出されて来る見えない攻撃に、全身をオーラでコーティングして防御するメガ。
 オーラの源は、各部の音響装置から発せられるサウンドだ。
「つか、感情エネルギーってのはなぁ、トリガーは様々だけど、この胸の中から湧き上がったりするもんなんだ。てめえみたいに奪っていいもんじゃねぇ! そうだよな、皆!」

「「「おー!!!!」」」

 メガの力強い呼び掛けに、何倍ものの声が返って来た。チアリーダーと化したシレーネスや、キマイラたちのものだ。
 リブロが操る感情記録、それに匹敵するかもしれない感情エネルギーが、この場には満ちているのではないだろうか。
「お前が従えてる感情エネルギー、俺達の『音楽』で取り戻させてもらう! この身が砕けても取り戻してやる!」
 リブロの感情乱舞に殴られつつも、メガはその場を一歩も動くことはない。
 キマイラたちの声援、そしてバンドたちの演奏が、その背中を支えている。
「鉄の体から生まれる感情、実に興味深い! 記録させてもらっても構わないかな!?」
「断る!」
 リブロの戯言を一蹴して、メガは、砲を構えた。
 サメを模した砲身が、標的をロックオン。そこに集まるのは、皆の応援の力。
 メガの熱く震えるハートを、キマイラたちの声援がブースト。
「俺達の力、とくと味わえ!」
 ファイア!
 超強化されたサメキャノンから発射された砲弾は、肉球の形をとって、リブロ・テイカーに炸裂した。
 ごぉんんん!!
 爆炎は、無数の小さな肉球マークと散って、会場を彩った。
 花火を思わせるそれを、メガは、しゅごーと排気しつつ見上げたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

リヴェンティア・モーヴェマーレ(サポート)
サポプレ

▼アドリブや他の方との絡みモリモリの盛り大ジョブです

▼性格
いつも笑顔でほわほわのぽやんで楽観的な元気っ子

▼口調
なのでス、でショウ、なのですカ?
等、文章の語尾や途中に1、2文字カタカナが入る
挿入箇所はお任せ
『~な気持ち』が口癖
敵に対しても「さん」付けする

▼武器、アイテム
戦闘時以外は動物の形をとっている子達が多く
会話や意思の疎通もします
動物達の方がしっかりしてる説があるやも…
(踏ん反り返る動物達)

▼得意
情報収集
ハッキング
支援

▼好き
家事全般
動物

▼戦闘
後衛に居る事が多く
後方から援護射撃やオーラ防御での防衛サポを好む

▼NG
過度なエロ
(尚、羞恥心がぶっ飛んでるので恥ずかしがると言うことは無いでス)



「ええっと、Nフェス? 飛び入りも歓迎ですカ?」
 ぽんっ、とステージに現れたのは、リヴェンティア・モーヴェマーレ(ポン子2 Ver.4・f00299)。
「わわ、なんだか賑やかな感じですネ。それでいて、ふんわりもふもふな気持ちデス」
 リヴェンティアがそう感じるのも、無理はない。
 先行していた猟兵たちが巻き起こした感情エネルギーが満ちて、会場のバンドも観客も、みんなネコ愛を復活させている。
 加えて、救いのヒーロー、猟兵の加勢があったとなればテンションMAX。
 リヴェンティアの登場も、参加バンドたちが即興のBGMをかき鳴らして盛り上げてくれた。
「ネコさんは私も大好きでス、一緒にNフェス、守りまショウ!」
「「「いえーい!!」」
 ぽわん、とリヴェンティアが掲げた腕に合わせて、観客たちも腕を突き上げた。
「激しさはないけれど、穏やかな陽光のような感情の持ち主だね。後学のためにも記録させてもらおうかな」
 そう言うと、悪の首領、リブロ・テイカーは、羽ペンを手放した。
 すると、ペンは何倍の数にも増えて、リヴェンティアたちに飛びかかった。
 羽に触れたもののプラス感情を奪ってしまう、魔法のペンだ。
「リブロさん、一方的に感情を奪っちゃうなんていけまセン。一緒に楽しんでくだサイ!」
 逃げ惑う観客たちを守るべく、リヴェンティアが呼んだのは、ハムスターの面々だ。
 キマイラを狙って飛んで来た羽ペンを、はっし、とつかんで、床に押さえつける。
 ジタバタするペンは、次々と大人しくなっていく。得意げなハムスターたち。
「あっ、ハムスターだ!」
「ネコじゃないけど可愛い!」
 カワイイはパワー。観客たちの感情が揺さぶられる。
 それに合わせて、バンドのメンバーたちも演奏を再開する。
 リヴェンティアを応援する曲だ。
 テンポこそ速いものの、激しいというよりも、リヴェンティアのぽわぽわを表現するようにどこかコミカル、運動会のような趣。
 支援が得意なリヴェンティアだが、たまにはこうして支えられるのも悪くない気がした。
 何より、オブリビオンへの敵意ではなく、純粋な猟兵へのエール。そして、メロディからにじむネコ愛が、聴いていて心地よい。
 やる気全開、ちょこん、とリヴェンティアの肩に乗っかるハムスター。
「さぁ、ひびちゃん、いきまスよ」
 任せて!
 頼もしく胸を張った響が、くるりと回って、剣に変わった。
 武器を手にしたリヴェンティアは、残りの羽ペンを一気に薙ぎ払うと、リブロ・テイカーのマントまで切り裂いたのであった。

成功 🔵​🔵​🔴​

ヘザー・デストリュクシオン
にゃー!出たの、りょーしょか!
さっきのやつらよりは壊しがいありそうなの!
みんなもおうえんしてくれてるし、楽しめそうなの!

羽ペンは野生の勘でタイミングをあわせてダッシュやジャンプ、スライディングで避けるの。
避けながら敵に近づいて本を狙って敵ごとUCで攻撃!
はずしても地面に穴を開けて敵のバランスを崩させて爪でマヒ攻撃!
これで逃げられないから他の人も攻撃しやすいでしょ?
あとは羽ペンを避けつつ引っかいて蹴って踏んでボコボコにするの!
避けられない攻撃はオーラ防御で防ぎつつやっぱりボコボコにするの!
もしも攻撃が当たっても、戦っているかぎり楽しいって思い続けるからだいじょうぶなの!

あー、楽しかった!



「にゃー! 出たの、りょーしょか!」
 わいわい。
 キマイラたちとハイタッチしていたヘザー・デストリュクシオンは、来襲したリブロ・テイカーを、びし、っと指さした。
「さっきのやつらよりは壊しがいありそうなの! みんなもおうえんしてくれてるし、楽しめそうなの!」
「へえ。なら、君の感情エネルギーも記録させてもらおうかな!」
 リブロ・テイカーが、羽ペンを指揮棒のように振るう。
 すると、彼の手を離れた本が開き、中から現れたのは……。
「にゃー! ねこさんなの!」
「さあ、記録したてのプラス感情を生む猫たちだ。楽しんでくれるといいな!」
 にゃー!
 多数の猫コピーが、ステージ上を暴れ回る。
 だが、ヘザーも猫だ。野生の力をここぞと発揮。
 猫コピー一匹一匹の動きを読み取って、疾走。猫コピーも、それを元気に追いかける。
 猟書家のユーベルコードに圧倒されている……ように見えて、その実、ヘザーの顔に浮かぶ表情は、楽しげ。
 猫コピーがヘザーを翻弄しているのではなく、猫コピーたちの方が、ヘザーの遊び相手をさせられているよう。
 そんな自由なヘザーを後押しするのは、バンドの応援歌。そして、キマイラたちの声援だ。
 猟兵と猟書家の真剣勝負も、キマイラたちの手にかかれば、ショウタイムに一変。
「これは、戦闘狂とも違う、純粋に戦闘を楽しむという感情……」
「もらったの!」
 考察するリブロに飛びかかったヘザーは、かかと落としを披露!
 頑丈なロングブーツに覆われた一撃だ。リブロはかわしきれず、地面に沈められた。
 ずうん!
 衝撃音が響いて、ステージに小ぶりなクレーターが出来た。
「ぐ……!」
 地面に抑えつけられたリブロを、ヘザーは逃さない。
 主の危機! 猫コピーが駆け付けるが、ヘザーはそちらを振り返りもせずひょいひょいとかわすと、リブロをボコボコにすることに専念する。
 蹴って踏んで引っ掻いて。
 ヘザーの感情を掻き立てるのは、戦い。戦いの場に身を置く限り、その楽しさは継続する。
 幹部猟書家だけあって、リブロは頑丈だ。簡単に壊れてしまってはつまらないので、ヘザーにとってはありがたいことだった。
 仮に、リブロの反撃を食らっていたとしても、ヘザーのご機嫌ぶりは変わらなかっただろう。
「な、なんて荒々しい……!」
 必死にヘザーの猛攻に耐えるリブロ。
 そうして。
 ひとしきり猟書家をボコったヘザーは、とってもすっきりした笑顔で、キマイラたちを振りかえった。
 そして一言。
「あー、楽しかった!」

大成功 🔵​🔵​🔵​

惑草・挧々槞
あの人が感情を吸い取る本の持ち主って訳ね……そう言えば、あの本って中に何か書いてあったりするのかしら?
彼が持っているのは白紙みたいだけれど(羽ペンで何か書きこんでいる様子だし)、さっきの筋肉怪人にくっ付いていた方はどうだか……興味が湧いてきたし、ちょっと貸して貰おうかしら。彼に貸す気が無ければ無理矢理借りさせて頂く方針で。
強敵相手ではあるものの、やるだけやってみましょうか。

見えない感情の力、バンドの方々は察知出来たりしないかしら。
ほら、一流のアーティストって聴衆の心の機微を感じ取ってパフォーマンスに変化つけたり出来るものだと思うし。
無茶振り気味なのは解ってるから、無理そうなら応援だけ宜しくね。



 惑草・挧々槞は、ステージ上を闊歩するリブロ・テイカーを、じっ、と見つめた。
 正確には、その手にした本を。
「あの人が感情を吸い取る本の持ち主って訳ね……そう言えば、あの本って中に何か書いてあったりするのかしら?」
 挧々槞が盗み見た限りでは、今持っている本の中身は白紙に見える。羽ペンで何か書きこんでいる様子だし。
 しかし、さっきの筋肉怪人にくっ付いていた方はどうだろうか……考えているうちに、興味が湧いてきた。
「ちょっとその本、見せて……いえ、貸してくれないかしら」
「あいにく、この本は貸出禁止だよ」
 挧々槞のお願いを、リブロはにっこりスマイルで断った。まあそうだろう。
「なら、無理矢理借りさせて頂く方針で」
「できるかな? もしもできたらお貸ししよう。って、その時には僕は負けているのか」
 ははは、と笑って、リブロは懐から別の本を取り出した。
 ぱらり、開いたページに何やら書き込み済みなのを、挧々槞はしかととらえていた。
「さあ、これまで集めた感情コレクションを披露しよう。安心して、どれも楽しいものだからさ!」
 輝きとともに、リブロの本から、何かが飛び出した。
 挧々槞の目を以てしても、その不可視を見通すことはできなかったが、強い力を感じ取ることはできた。
「見えない感情の力……ねえ、バンドの方々」
「なんだい! 猟兵さん!」
 挧々槞は、応援歌を奏で続けるバンドたちに、こう依頼した。
「敵の攻撃、察知出来たりしないかしら。ほら、一流のアーティストって聴衆の心の機微を感じ取ってパフォーマンスに変化つけたり出来るものだと思うし」
「無茶振り! けど、猟兵さんにそこまで買いかぶられちゃ応えないわけにはいかないよな!」
 くわっ!
 各バンドのリーダーがそろって目を見開いて、リブロの方を凝視した。
「いやこれじゃダメだ、心の目だ!」
 目を伏せた。
「見える、感情の流れが! 猟兵さん、右からだーっ!」
 挧々槞は、その言葉を信じた。
 左に体を動かすと、直後、右の床が小さなクレーターを作り出した。
「さすがアーティスト、この調子でお願いできるかしら」
「もちろん!」
 バンドメンのアドバイスを受けつつ、リブロへ迫る挧々槞。
「これは新発見だ! キマイラたちにそんな力があるなんて!」
 カッ!
 驚くリブロの視界を、挧々槞の猫南瓜爆弾の炸裂光が、飲み込んだ。
「このくらいじゃまだまだ……あれ、本が?」
「もしかして、お探しのものはこれかしら?」
 挧々槞が、奪った本を軽く振って見せた。
 得意げに。

成功 🔵​🔵​🔴​

木元・杏
まつりん(祭莉・f16554)と

……細っちい>リブロ
アルパカさん達の方がかっこよかった

さ、Nフェスマーチにのってやっつけよう
奪ったプラス感情、お返し頂く
【お掃除(物理)の時間】
召喚したびゅーてぃは今日も最強
何故なら、手に持つは、箒と見せかけ…猫じゃらし
ふふ、集めたプラス感情はネコ愛
ならば放たれる物は、猫
さ、びゅーてぃ、猫ならば抗えぬソレで攻撃する猫をじゃらして?

さ、細っちいの、残るは貴方
ところで…、回収したプラス感情に「お肉は美味しい」という感情はなかった?
あったなら二手目もあえて許ざるを得ないので、ちょっとこう…、お肉をかもん(食べる気)

無い?それならばよし
怪力で思い切り殴り飛ばす


木元・祭莉
アンちゃん(f16565)とー!

やぶさか2☆リサイタル、楽しんでもらえましたかー?
ん、ならよかったー♪
じゃあ、第二部、いこっかー!

うーん。兄ちゃん。なんか、トリっぽい!
Nフェスには似合わないかんじ!

目には目を。トリにはトリを!
おっけー、出でよメカたまこー!(毎度コケコケー)
兄ちゃんを攻撃だー!

え、おいらのメカたまこへの感情を吸い取る?
えーと……コワイ、凶暴、イタイ、襲われる、ギャー!?(プラス感情はなかった!)

音楽に乗って、全力で駆け回り、攻撃を躱し、Nフェスの楽しさで気持ちを回復!
最後は、合体メカクイーンたまことの、ツイン飛び蹴り!(てや)

ふー。悪は潰えた!(今更カッコつけてみた)(ぶい!)



 猟兵と猟書家の戦いに、盛り上がり続けるNフェス会場。

 場の盛り上げ役の1人、木元・祭莉が、観客に手を振る。
「やぶさか2☆リサイタル、楽しんでもらえましたかー?」
「「イエーイ!」」
「ん、ならよかったー♪ じゃあ、第二部、いこっかー!」
「いやちょっと待って」
 しれっとフェスを続けようと進行した祭莉に、ストップをかけるものがいた。
 白ずくめの悪の首領だ。
「あ、猟書家の兄ちゃん、コンニチハ♪」
「こんにちは……って一応、悪の組織のボスが来てるんだけどね。そこはスルー?」
「……細っちい」
 ただ一言。
 それが、リブロ・テイカーの実物と対面した木元・杏の感想だった。
「え、何? テンション下がってないかな?」
「ん、アルパカさん達の方がかっこよかった」
 たくましい筋肉を失い、テンションの下がる杏。
 悪の首領のプライドを傷つけられ、テンションの下がるリブロ。
 だが!!
「こんなことじゃいけない、てんしょん、あっぷ」
「そうだね、プラス感情を集めないと!」
 しゃきーん!
 杏とリブロは、同時に自己復活を果たした。いざ決戦!

「さあ、Nフェスに僕も混ぜてもらうよ!」
「うーん。兄ちゃん。なんか、トリっぽい! Nフェスには似合わないかんじ!」
 リブロは、杏どころか、祭莉のお眼鏡にもかなわなかったらしい。
「コラボ、っていうことじゃダメかな?」
「うーん、黙って見ててくれるならいいケド。感情、持ってっちゃうんでしょ? ならダメー」
 祭莉は、両腕でバッテン印を作ると、リブロ・テイカーのおもてなしに取り掛かった。
「目には目を。トリにはトリを! おっけー、出でよメカたまこー!」
 毎度おなじみ、コケコケー!!
 リアルたまこよりも幾分ファンシーなフォルムをしたメカたまこ軍団が、ステージを埋め尽くす。
 応援バンドもつられて、より鳥っぽく転調する。……鳥っぽくとは何。
「さー、兄ちゃんを攻撃だー!」
「「コケコケー!!」」
 リブロへと殺到するメカたまこ軍団。
「ペンは剣よりも強し。さあ行って」
 多重コピーされた羽ペンが、メカたまこたちを迎え撃つ。
 空飛ぶ羽ペンは、もちろん、祭莉にも襲い掛かる。
「え、おいらのメカたまこへの感情を吸い取っちゃうの?」
「そうだよ。君からなら良質なエネルギーが得られそうだ!」
「えーと」
 祭莉の脳裏に、走馬灯の如く、様々なたまこエピソードが駆け巡る。
 そう言えば最近も、何か大変なことがあったような……そう、バレンタインの辺りに……荒ぶる……チョコ……。
「コワイ、凶暴、イタイ、襲われる、ギャー!?」
 プラス感情はなかった!
「あれっ……?」
 羽ペンが回れ右していく。マイナス感情はいらないらしい。
「ばいばーい……」
 羽ペンに手を振る祭莉は、ちょっぴり寂しげだった。
「さ、まつりん、今度はこっちの番。Nフェスマーチにのってやっつけよう」
 祭莉の肩をぽむんと叩いた杏が、びしっ、とリブロにマイクを突きつける。
「奪ったプラス感情、お返し頂く。【お掃除(物理)の時間】」
 しゅばっ。
 ステージを一陣の風が吹き抜け、現れたのは、1人のメイド。
 敵にも丁寧にお辞儀してみせたのは、擬人化ウサミミメイドさんだ。
「ふ、召喚したびゅーてぃは今日も最強……」
「どこから来るんだい、その自信?」
 杏の余裕に、リブロは本をめくりつつ尋ねた。
 くい。杏が示したウサミミメイドさんが手に持つは、箒と見せかけ……猫じゃらし。
「ふふ、集めたプラス感情はネコ愛。ならば放たれる物は、猫」
 杏の推理は見事的中した。
 リブロの本から放たれたのは、まさに、猫。
「さ、びゅーてぃ、猫ならば抗えぬソレで攻撃する猫をじゃらして?」
 ご了解。
 メイドさんは、猫じゃらしを巧みに操り、飛びかかって来るイマジネーション・猫をいなしていく。
 というか、猫たちがじゃれついていく。
 今のうちに、とりあえず、たまこへの恐怖心をなんとかして欲しい。祭莉を励ますべく、バンドが頑張って演奏する。
「ん、おいらも負けちゃいられない!」
 ステージ上を全力で駆け回り、リブロの攻撃を躱し、会場のそこらじゅうに溢れている楽しさを吸い込んで、気持ちを回復!
 そんなこんなの間に、いつしかできてた猫だまり。
 イマジン猫たちを片っ端からメイドさんに引き受けてもらった杏は、リブロを追いつめる。
「さ、細っちいの、残るは貴方」
「猫、戦闘に用いるには相性が悪かったみたいだね……」
「ところで……」
 なんだかそわそわした様子で、杏がリブロにご質問。
「回収したプラス感情に『お肉は美味しい』という感情はなかった?」
「え?」
「もしあったなら二手目もあえて許ざるを得ないので、ちょっとこう……お肉をかもん」
 食べる気満々だった。
「いや、あいにくそういうのは無いみたいだね」
「……それならばよし」
「いいんだ!?」
 杏の表情は、何やら吹っ切れた感じだった。
「さあ猟兵さん、そろそろクライマックスの時間だぜーッ!」
 バンドの演奏は最高潮!!
「行くよメカたまこ! 合体だー!」
「コケーッ!」
 散らばっていたメカたまこたちが、祭莉の呼びかけに応えて大集合。
 じゃきーんと合体、メカクイーンたまこ爆誕!
 そして、祭莉とメカクイーンたまこによる、ツイン飛び蹴り!
 同時に、躊躇いの一切を捨てた杏が、思いきり腕を振るった。
 日々研鑽してもしなくても高まり続ける怪力を如何なく発揮して、リブロを思い切り、殴り飛ばした!
「さ、海へ帰るといい」
「ふー。悪は潰えた!」
 ぶい!
 最後はきっちりカッコつける祭莉。
 フェスの盛り上がりも最高潮!

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

フローライト・ルチレイテッド
アドリブ連携歓迎です。

それはそれとして、無闇にキラキラ光って【存在感】を発揮しつつ、真の姿を開放します!

指定UCを発動。自分の半径93mをバンドの人たちを乗せたまま専用ステージに変換します。

スピーカーの音量を上げ、
バンドの皆の【情熱】を乗せて、【楽器演奏、歌唱、鼓舞、範囲攻撃、浄化】を駆使して他の人を応援です。
【パフォーマンス】でお客さん達を【誘惑】するのも忘れずに。
猫しっぽと猫耳もたまに動かしていきましょう。

防御は【オーラ防御】と【パフォーマンス】の為に都度生成される機器で。

感情は確かに原動力ですけど、そのやり方は違うんですよね。
だって、その感情は貴方の感情じゃあないんですから。


木霊・ウタ
心情
Nフェスを台無しにされてたまるか

バンド
ああ任せとけ
引き続きご機嫌な曲を頼むぜ(ぐっ

リブロ
+の感情を集めて物語にしたいだなんて
寂しい奴だな

自分自身の生き様が
+も-も含めて色々な思いの積み重ねが
自分の物語を生んでいくんだぜ

そんなことも判らないとは可哀そうに
今、海へ還してやる

戦闘
迦楼羅を炎翼として顕現
空中でギター奏でバンドと協奏

敵攻撃の+感情は爆炎の速さで回避したり
演奏に込めた俺達の想いや感情
喜怒哀楽で相殺

Nフェスの喜びや楽しみ
猫への愛
邪魔された怒り
過去の化身への憐れみ
等々を束ね込めて奏でた旋律を炎渦と為し
リブロを焼却

紅蓮に抱かれて眠れ

事後
ハッピーな演奏を続けて盛り上げると同時に
鎮魂とする



 バンドたちが結集した、ステージ上。
 ひときわ存在感を放つのは、フローライト・ルチレイテッドだった。
 猟兵は、キマイラたちのヒーロー、希望の光。
 ちょっと無闇にキラキラ光りすぎてるかなとも思ったが。
 キマイラたちの声援を聞いていると、テンション上がった人たちにはこれくらいでちょうどいいのかもしれない。
 そういう事にしたフローライトは、光輝を更に強めた。光源は、フローライト自身だ。
 広がる天翼。宙に舞うまばゆい円陣たちが、揃ってフローライトをライトアップ。
 リブロ・テイカーは、輝きに目を細めながらも、むしろ真の姿の解放を歓迎しているようだ。
「猟兵が現れた途端、キマイラたちの感情エネルギーが高まったね。興味深い」
「そのデータは役に立ちませんよ。ひとかけらも持って行かせませんから」
 フローライトがギターを鳴らすと、ステージが浮上した。
 フローライトの半径93m分が、専用ステージに変換されたのだ。そこにいたバンドの人たちを乗せたまま。
「ひゃっほう! こいつはご機嫌なステージだ!」
 バンドメンバーたちが、マイ楽器をかき鳴らす。フローライトのメロディが、皆の体を動かしたのだ。
「やはり僕の目の付け所は正しかった! その感情エネルギー、丸ごと記録させてもらうよ!」
「そうはさせるか」
 会場の熱量の高まりを感じて、嬉々とした表情を見せるリブロ・テイカーに、木霊・ウタが待ったをかけた。
「Nフェスをこれ以上台無しにされてたまるか」
「猟兵さん! オレたちも演奏で戦うぜ。アイツをこのステージから追い出してくれよな!」
 ギターを鳴らすボーカルキマイラに、ぐっ、とウタが親指を立てた。
「ああ任せとけ。引き続きご機嫌な曲を頼むぜ」
「それなら得意な奴だ!」
 疾走感全開のメロディが、ウタの五感を刺激する。
 会場じゅうの感情が、リンクして。
 熱量の高まりを感じたフローライトは、スピーカーの音量をアップ。
 自身の全身全霊の演奏で、戦場をエールで満たしていく。
「皆さんのコールが僕たちの力になります! にゃー!」
「にゃー!」
「にゃー!」
 フローライトがマイクを掲げるのに合わせ、もしくは、猫しっぽと猫耳の動きに合わせ。
 観客たちも各種応援グッズを振り上げて、全力のにゃーコール。
 フローライトたちのエールを受けて、ウタは、全身どころか魂にまで力がみなぎるのを感じていた。
「リブロ、+の感情を集めて物語にしたいだなんて寂しい奴だな」
「寂しい? 僕が?」
 ウタに言われて、リブロ・テイカーが疑問符を浮かべた。
「ああそうだ。自分自身の生き様が、+も-も含めて色々な思いの積み重ねが、自分の物語を生んでいくんだぜ。そんなことも判らないとは可哀そうに」
「自分の物語、か。僕は、自分1人の物語だけじゃ満足できないだけさ!」
 リブロが、自分の本を開いた。
 溢れ出すプラス感情。
 しかしそれは、リブロのものではなく、誰かの、借り物の感情だろう。
 やはり寂しい奴だ、ウタはそう思う。
「今、海へ還してやる」
 迦楼羅が、ウタの炎翼として顕現した。
 キマイラたちの活気を含んだ空気を打って。飛翔。
 追撃してくるプラス感情の渦を、振り切るように飛び回る。
「君たちの感情エネルギーは実に素晴らしい! それなら、こちらもとっておきで応じよう!」
 リブロ・テイカーが開いた本が、輝きを放つ。
 それは見えざる猫の大群となって、空舞うステージ上のフローライトを狙う。
 フローライトは、空中にスピーカーを生成すると、発するサウンドで、それをはじき返した!
「君たちが生み出した猫愛、それでも対抗できないというのかい!? 数値上はこちらの方が上回っているはずなのに」
「感情は確かに原動力ですけど、そのやり方は違うんですよね」
 理解できない。
 困惑するリブロに、フローライトは演奏を続けながら、そう告げた。
「だって、その感情は貴方の感情じゃあないんですから」
「……!」
 直接告げられ、絶句したリブロを、フローライトとバンドの面々、そして、観客たちからほとばしるパッションが、吹き飛ばした。
 フローライトとアイコンタクトしたウタは、見えざる猫たちの攻撃をかわしながら、自らもギターをかき鳴らす。
 いつしか、ウタとバンドの旋律が重なり、協奏となる。
 敵の攻撃は、眼には見えない。しかし、感情エネルギーならば、気配を感じ取ることは出来る。プラスの感情なら、なおさらだ。
 ウタは、不死鳥の炎翼で大気を叩くと、加速。不可視の刺客を振り切る。
 元は純粋なプラス感情、だが今は、リブロに捻じ曲げられた偽りのプラスだ。
 ウタとフローライト、そしてキマイラバンドの演奏が、仮初の感情の力を吹き飛ばす。
「なぜだい? プラス感情なら、猟兵くんたちの力にも引けは取らないはずなのに」
「それがもしもリブロ、お前のものだったらわからなかったさ。けど、借り物の、感情の抜け殻なんかに負けるはずがない」
 Nフェスの喜びや楽しみ。
 猫への愛。
 フェスを邪魔された怒り。
 そして、リブロ・テイカー……過去の化身への憐れみ。
 プラスとマイナス、そして、そのどちらにも分類できない様々な感情を1つに束ねて。
 ウタの奏でた旋律は、炎渦と成って、リブロを飲み込んだのである。
「紅蓮に抱かれて眠れ」

「ああ……これほどの感情エネルギーを記録できないなんて、本当に残念だよ!」
 叫びながら、消えていくリブロ・テイカー。
 だが、その悔しさの中には、満足の感情もまた、混じっていた。

「てなわけで! Nフェス、リ・スタートだ! みんな、ついてこれるよな!?」
「「にゃー!!」」
 セットリストになかった第二部が、幕を開ける。
 フローライトの飛行ステージが、軽快に飛び回り。
 ウタが、ハッピー満載の演奏を、猟書家の鎮魂とする。
 キマイラたちの熱気は、留まるところを知らず。キマイラフューチャーの空まで焦がす勢いだったという。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月16日


挿絵イラスト