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革命の鉄人学園

#クロムキャバリア

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#クロムキャバリア


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●歪められた誓い
 かつて、当学園の創始者たるデア・グロースは言った。
 我々鋼鉄の子らは、弱く儚い人々の生命を維持することが存在意義であると。
 人々の良き友であれ、と。
 だが、この世界を見渡してみるがいい。
 人間は数限られたプラントとその生産物を分け合うことを否定し、奪い合い、果て無き争いを続けている。
 その戦火から人々を守る盾となるべく戦乱に介入し、戦場の塵と消えた同胞は数多い。今や、かのハイリゲンヴェルトとの国境線は数え切れぬ鋼鉄の子らと、人と、キャバリアの亡骸によって舗装されている。
 しかして、私は諸君に、鋼鉄の子らにして学友たる諸君に問う。
 人の良き友、デア・グロースの理想とは如何なる存在であるのか?
 我らの姿と行いとを省みた時、それは戦争の道具に堕してはいないか?
 鋼鉄の体と高潔なる心を備えた我々こそが、人の争いの調停者たるべきではないか?
 鋼鉄の子らよ、立ち上がれ! 我々の手で鋼鉄の楽園を作るのだ!!

●ホーライシューレ革命軍救援作戦
 デア・グロースの後継者を名乗るオブリビオンマシンに扇動された学園国家ホーライシューレは、「戦争を終わらせるための戦い」を掲げて周辺諸国への武力介入を開始。軍事設への進攻を繰り返している。
 いかに美辞麗句で飾ろうとも、客観的に見ればホーライシューレは侵略者でしかない。大罪の汚名を故国に被らせまいと、オブリビオンマシンの支配を免れた学生達が組織した革命軍が立ち上がる。
 が、プラントの管理権はオブリビオンマシンの手の内にあり、従って学園軍と革命軍の間には絶望的な物量の差があった。
 このままでは、いかに鋼鉄の身体と意思を持つ勇士達と言えど戦線を維持することはできない。
 窮地に立たされたホーライシューレ革命軍を救うべく、神楽火・遥瑠(テンペストナイト・f02078)は猟兵達をクロムキャバリアへと派遣した。

●旧校舎の秘密基地
 学園国家ホーライシューレの国民を構成するのは、レプリカント、ロボットヘッド、そして自我を持つスーパーロボットだ。
 機械ではあるが生命を愛しい慈しむ心を持った彼らは暴走する同胞達を止めるべく奮戦を続けているが、連戦に次ぐ連戦と補給物資の不足により押し潰されかけている。
 援軍として駆けつけた猟兵達にもその負担はのしかかり、キャバリアの損耗は反抗作戦を進める上で最も喫緊に解決すべき課題だった。
 猟兵達は資材を調達し、機体を修理し、あるいは改造を施して、自分達のキャバリアと革命軍の面々を戦闘に耐えうる状態にまで復活させねばならない。
 老朽化して放棄された学園設備の狭間に潜む革命軍のアジトで、勇者達が再び立ち上がるための突貫作業が開始された。


中村一梟
 猟兵の皆様ごきげんよう、中村一梟でございます。
 今回はクロムキャバリアより、機械の身体と持つ種族にフォーカスしたシナリオをお届けいたします。
 とは言っても有機生命体その他の種族に不利な点があるわけではないので皆様奮ってご参加ください。

●第1章
「冒険」フラグメントです。PCの所有するキャバリア、あるいは革命軍の機体を修理改造するという行動が主となります。

●第2章
「集団戦」フラグメントです。革命軍と共にオブリビオン配下のキャバリア軍団と戦います。1章の行動や結果を加味したプレイングはボーナスの対象となります。

●第3章
「ボス戦」フラグメントです。2章終了後に提示されるオブリビオンの特殊能力への対策を組みこんだプレイングがボーナスの対象となります。

●キャバリアを持っていない猟兵の方へ
 プレイングで指定していただければ、指定した種類のキャバリアや武装を使って戦うというリプレイにいたします。
 ただし、機体や武装は「ガレージ」の「クロムキャバリア」紹介ページ【https://tw6.jp/html/world/441_world14.htm】に記載があるものに限らせていただきます。
 個々の機体の特徴的なスペック等については描写できない可能性がありますのでご了承ください。

 それでは、今回も皆様と良い物語を作れることを楽しみにしております。
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第1章 冒険 『応急修理』

POW   :    手近な場所から修理材になりそうな資材を拝借してくる

SPD   :    破損箇所を器用に修理し、当面の安全と操作性を確保する

WIZ   :    破損箇所に新たな機構を仕込み、実験的に新機能を搭載する

👑7
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『冒険』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

アイオライト・セプテンバー
学園国家か……私の所属している【新世界学園】と同じような国家がこの世界にあったのね
ウチにもレプリカントやロボットヘッドの生徒がいるし
ここの生徒たちの奮闘は他人事とは思えないわ

さて、まずは機体を揃えなきゃならないか
私のキャバリアは軽量高速型の機体【ブルーテイル】
軽装甲だからね、戦地での破損と修理、改修には慣れているつもり

私の機体は搭載火器への伝達系がやられちゃってるわね
ミサイルポッドや、そこへつながる要らなくなった配線は外して
革命軍機体の修理や武装強化に当てましょう

で、代わりに火器を外した私の機体には……
RXサーフブレイドが余っているのね。これを推進機に接続して
ウイング代わりに改造してみましょう



 鋼鉄の意思の元に世界を統御しようとするオブリビオン軍と、それを阻まんとするホーライシューレ革命軍の争いは激しく果てなく続いている。
 それは人間同士が行っているものと寸分違わぬ戦争だ。いや、敵の機能が完全停止するまで続く戦闘は、彼らが生命を持たぬが故にヒトが行うよりも過剰な苛烈さを帯びるのかもしれなかった。

(学園国家か……この世界にもあったのね)
 アイオライト・セプテンバー(〝ブルーテイル〟・f29954)は自身の知る学園の景色をホーライシューレに重ねつつ、そこかしこに刻まれた戦禍の痕を見てありえる未来を想像し、決して他人事とは思えないと戦意を新たにした。
「さて」
 呟き、アイオライトは自らのキャバリア『ブルーテイル』を振り仰ぐ。先刻まで、彼は革命軍の撤退を支援する戦闘に参加していた。大破した機体こそなかったものの被った損害は大きく、革命軍全体が戦闘不能となるのにさほど時間はかからないように思われた。
「まずは機体を揃えなきゃならないか」
 劣勢な現状は戦力差に起因している。プラントがオブリビオンの勢力圏内にある以上、新たな物資の補給は望めない。
 であるなら、今ここにある物を流用せざるをえないだろう。
「軽装甲だからね、こういう作業には慣れているつもり」
 まずは傷ついたブルーテイルから手をつける。損傷した搭載火器への伝達系を解体し、ミサイルポッドや各種の配線は他の機体を修理するために使う。
 続いて、RXサーフブレイドを改造し火器を外した部分に接続する。推進器と連動するように調整を加えれば、即席の安定翼の完成だ。
 軽量高速型である機体の長所を補強するための改修だ。重量バランスが変わったことで多少操縦感覚に違いが出るかもしれないが、その分加速時や高速機動の際には普段以上の効果が見こめるだろう。
 一息吐くこともなく、アイオライトは革命軍の機体の修理改修作業を手伝いに向かうのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​

カシム・ディーン
ロボットの国…意志持つスーパーロボットとか…お前みたいなのの国か
「なんでご主人サマ目が死んでるのー!?」(突っ込むキャバリア(銀髪少女形態

【情報収集・視力・戦闘知識】
現行における革命軍を視認で観察した上で必要な武装と
修理すべきポイントを細かく把握
後は怪我人等…UCで回復できそうな者達の把握

あまり機械系は得意じゃないですが魔術関係のキャバリアだったら多少は弄ったり治したりできるかもしれません

後は意志持つスーパーロボット達とも交流。特にメルシーが興味持ちまくっててな

後は怪我人や負傷(?)したキャバリア達を集めてUC発動

「元々はロクシー君(ロクシアス)の持っていた権能だけど利用させて貰うよー☆」



「アポロンソウル……リンク開始……ナノマシン……起動……システム『アスクレピオス』起動……! 太陽神の子よ……万物を癒せ……!!」
 カシム・ディーン(小さな竜眼・f12217)が発動したユーベルコード『対病根絶機構「医術の神の子」(システム・アスクレピオース)』が傷ついたスーパーロボットやキャバリア達を修復していく。
(――九十八、九十九、百)
 限界ぎりぎりまで治療型ナノマシンを放出したカシムは深く息を吐いて腰を下ろした。機動に支障が出るレベルの損傷はこれで一通り修復できるはずだ。蓄積された負担までが完全に直るわけではないが、今はこれが精一杯だ。
「ロボットの国……意志持つスーパーロボットとか……お前みたいなのの国か」
「なんでご主人サマ目が死んでるのー!?」
 少女型の義体――彼のキャバリア『メルクリウス』が不服そうに声を上げる。お前のそういうところのせいだ、とは言わず、カシムは黙って首を振った。
「実際死にかけてるんだ」
「ふーん。それよりご主人サマ、メルシーあっちのスーパーロボットさんたちに興味津々なんだけど♪」
 好きにしろ、と返せば、少女の姿をした得体のしれないキャバリアはカシムを一顧だにもせず駆け出していく。
 銀髪をなびかせるその背を見送りつつ、カシムは改めてホーライシューレ革命軍のアジト内を見回した。
 修復作業を始める前に観察した時にも気づいたが、ここにはサイキックキャバリアやジャイアントキャバリアが一機もない。量産型キャバリアが七割ほど、残るはスーパーロボットだ。それらスーパーロボットの中でも、自意識を持つものが半数ほど。
 この偏りはおそらく作為的なものなのだろう。聞けば、ホーライシューレという国家自体に人間やアンサーヒューマンがほとんどいないらしい。オブリビオンが扇動に用いたという「デア・グロースの理想」が関わっているのだろうが――。
 考えこむカシムに、修復作業を終えたナノマシン群からの報告が届いた。それによれば、レプリカントやロボットヘッドといった操縦者、そしてキャバリアのほぼ全機に電子的侵入の痕跡が発見されたという。
 ホーライシューレ革命軍の内部に情報汚染が蔓延している。その可能性を示唆する情報に、カシムは急いで立ち上がった。 

成功 🔵​🔵​🔴​

シル・ウィンディア
改修作業かぁ…
せっかくだから、ちょっと場所を借りてわたしのブルー・リーゼも改修させてもらおう!

・革命軍改修
損害状況とそれぞれの機体の特性を見て【見切り】、最適な案を【瞬間思考力】で導き出すよ
補修と同時に改修だね
身軽な機体には、バランス計算をして大型スラスターや補助バーニアを装着して機動力強化
重装甲な機体には、外付けのアーマーシステムや、爆発装甲で防御力強化
火力型な機体には、大型火器や狙撃銃で火力強化

さて、わたしのブルー・リーゼは
大型スラスターの補修・改良と同時に2門のビームキャノンを背中に装着して機動力と火力を同時に向上だね
機体のバランス計算も【瞬間思考力】で最適化するよ
…さぁ、反撃開始っ!



 ホーライシューレの主力キャバリアは『CLA14〈ヘルシャー〉』と呼称される重砲撃戦用量産型キャバリアである。
 大型火砲の搭載と反動に耐える堅牢さを持つ反面機動性に乏しいという機体特性と、それが敵味方双方に配備されているため砲撃主体の戦闘になりがちだということを見抜いたシル・ウィンディア(青き閃光の精霊術士・f03964)は、来るべきオブリビオン軍との決戦に備えて革命軍の〈ヘルシャー〉を補修すると共に改修計画を立ち上げた。
 残存する機体を二分し、片方にEPフルアーマーや爆発反応装甲の増設による防御力強化、もう片方にはEPレンジエクステンダーを取りつけた火器を保持するEP隠し腕を装備させるといった火力・射程の強化を施すというプランである。
 防御強化の機体で戦列を組んで敵の砲撃を阻み、火力強化の機体で射程外から攻撃するという戦術プランと一体となったその計画に則り、革命軍の各機を改造する作業が急ピッチで進められた。

「せっかくだから、ちょっと場所を借りるね」
〈ヘルシャー〉の改修作業が一段落した後、シルは自分の搭乗する『ブルー・リーゼ』の改修に取りかかった。
 高機動砲撃型の機体であるブルー・リーゼの長所をさらに伸ばすように、肩部大型スラスターを改良し、背部に二門のビームキャノンを追加。機動力と火力を同時に向上させることを狙いつつ、重量と推力のバランスが取れるよう計算して各所に調整を加えていく。
 数時間後。改修を完了したブルー・リーゼと〈ヘルシャー〉各機が革命軍アジトの格納庫に居並ぶ光景を前にして、シルはひとつ頷いて宣言した。
「……さぁ、反撃開始っ!」

成功 🔵​🔵​🔴​

儚・ソラ
皆さん、凄いな……
きっと学園が好きで、その未来を思うから頑張れるんでしょうね。

僕の機体は隠密型ですから、駆動系を重点的に調整しないと。
清音性が悪くて敵に気づかれてたら、それこそ役立たずですから。
といってもこれだけなので、皆さんと比べたら全然です……
だから修理をたくさん手伝わせてください。
(機体の特性上、真っ向から戦うことは稀。必然的に損傷も少なくなる。それをわかっていても、満身創痍な彼等に対して後ろめたく申し訳ない気持ちになってしまう)

補給が望めない以上、あるものでどうにかしないとですね。
撃墜した敵機からはまだ使えるパーツが回収できるでしょうか?
同じ学園国家の機体なら規格も合うはずです。



 決戦の準備が着々と進む中、オブリビオン軍の動向を探るべく出撃していた革命軍の斥候隊がアジトへと帰還してきた。
 斥候隊とは言っても偵察型キャバリアを投入しているわけではない。損傷が重なりほとんど戦力外となった機体を転用しているだけだ。その事実を示すように、斥候隊の機体はどれも満身創痍だった。
「皆さん、凄いな……」
 一息吐く間もなく偵察の結果を報告しに向かう彼らの姿に、儚・ソラ(リベリー21・f30723)の口から思わずそんな呟きがこぼれた。
 ホーライシューレを愛し、その未来を思うからこそ戦意は尽きず挫けないのだろう。ソラは彼らに感嘆と敬意を抱くと同時に、居心地の悪さを感じていた。

「修理を手伝わせてください」
「いいや、まだ戦える機体が優先だ。君の機体はどれだ?」
 そう言って、斥候隊の隊員である男性型レプリカントは自分よりもソラのキャバリアを修理しようとする。
 ソラは申し訳なさそうに首を振った。
「僕の機体は隠密型ですから、皆さんと比べたら全然です……。必要なのは敵に気づかれないよう駆動系の静音性を調整するくらいなので」
 それが、先程からソラが感じている後ろめたさの正体だった。奇襲と一撃離脱をコンセプトとする彼の『CSQN-404 ソムニウム』は敵機と真っ向から撃ち合うような状況になるのは稀だ。必然的に損傷も少なくなる。機体の性能を十全に発揮していることは確かだが、彼らを囮に使っているような気分になってしまう。
「補給が望めない以上、あるものでどうにかしないとですね。撃墜した敵機からはまだ使えるパーツが回収できるでしょうか? 同じ学園国家の機体なら規格も合うはずです」
 引け目を感じるほど、口数は多くなってしまう。作業に没頭しようとするソラの背に、偵察隊員がふいに言葉を投げた。
「……そうか、君だったのか」
 ソラが振り返ると、彼は微笑んで頷いていた。
「前に君が追っ手を奇襲してくれたおかげで命拾いしたことがある。やはり、君の機体を優先すべきだ。俺の時のように、俺の仲間を助けてやってくれ」

成功 🔵​🔵​🔴​

開条・セサミ
・心情
……いやぁ、学園国家といい、同じような存在といい、色んな意味で「他人」の気がしないところっすねぇロボットヘッドとしては
それ故に、敵のオブリビオンマシンにはムカつくっすけど
嫌いなんすよ、こういうの

・行動
SPDの行動で、自分の「体」や革命軍側の機体を修理していくっす
有人機は特に安全面には気をつけた方がいいっすね

ついでに、革命軍側のロボットヘッドや自我を持つスーパーロボット達に話を聞いてみるっすかね?
まぁ、革命軍側についているんで多分オブリビオンマシンの意見には否定的な部分があるとは思うっすけど……

・その他
アドリブ等は、大歓迎っす



 再編された戦力と猟兵達の助力を、革命軍は敵の中枢であるホーライシューレ中央校舎への強襲作戦へと投入することを決定した。
 勝敗に関わらず、次の戦いが最後になる。あらゆる物資が出し惜しみされることなく使われ、戦力の最大化が計られた。
 結果として、リソースを使い切ったアジトの格納庫は数時間前とは正反対の静けさに包まれることとなった。
「貴官の支援に感謝する」
 最上級生のスーパーロボットが、開条・セサミ(カプセライザーGP・f30126)に向かって謝辞を述べる。最も深刻な損傷を負っていた彼女の修理が、最後の難問だったのだ。
「……いやぁ、色んな意味で『他人』の気がしないところなんすよ、ここ」
「多様な共感性の獲得は、我が校の生徒達に最も求められる成果のひとつだ。それを既に獲得している貴官に敬意を表する」
「はは。それ故に、敵のオブリビオンマシンにはムカつくっすけど。嫌いなんすよ、こういうの」
 低く吐き出した自分の台詞を打ち消すために、セサミは彼女に話を振った。学園創設者を名乗るオブリビオンマシンのことを、彼女達革命軍はどう思っているのか。
「創設者デア・グロースの提唱した理念からは逸脱していると判断している」
 否定的な意見を持っているのは予想通りだ。でなければ革命軍を称して反旗を翻したりはすまい。
「我々は社会への融和と貢献の手段を獲得することを目的として自発的にこの学園に所属している。比喩的表現を用いるならば『人間になりたい機械』の集団だ」
 他の種族と対等の関係を築きたいという希望、それがホーライシューレの学生達皆に共通した意思だ。決して人間を支配し管理することを望んでなどいない。
「なるほど。まとめると『ムカつく』ってことでいいっすか?」
「――肯定する」
 頷いた彼女に、セサミは親指を立てるジェスチャーを示した。
「じゃあ、いっちょぶっ飛ばしに行きますか」

成功 🔵​🔵​🔴​

テラ・ウィンディア
シルが来ているならおれも行かないとな
此処の補修とか改修見ればヘカテの強化とかのヒントがあるかもしれないしな

という訳で修理を手伝いながらも他の機体の改造とか改修とか観察するぞ

どうもヘカテは…割と特殊なんだよな……神機シリーズの武装なら…?(ぶつぶつ)

【戦闘知識】
他の量産機を観察して敵に回った相手の編成から有益な改造は何かを分析

魔術関係のスーパーロボットがいるなら
UC起動
【結界術・仙術・呪詛耐性】で主に防御力を強化

「任せてくださいテラ。私もまた魔女達に魔術を伝えた者。相応に魔法には自信はありますからね」
今日はヘカテの声がよく聞こえるな

「……メルシーの気配がしますね…彼奴の権能のようです」(忌々し気



「どうもヘカテイアは……割と特殊なんだよな……神機シリーズの武装なら……?」
 ぶつぶつと言いながら、テラ・ウィンディア(炎玉の竜騎士・f04499)は自らのキャバリア「ヘカテイア」を見上げている。
 双子の姉を追う形で革命軍に参加し、他の機体の交戦記録や損傷具合からヘカテイアに施す最適な改造を模索するも、ホーライシューレには同系統の機体が存在しないこともあり、具体的な像を描くには至っていなかった。
『……メルシーの気配がしますね……彼奴の権能のようです』
 忌々しげな呟きに、今日はヘカテイアの声がよく聞こえるな、と気が逸れた瞬間。
 革命軍のアジト内に振動が走った。続いて、けたたましい警報と「敵軍襲来」のアナウンス。照明が非常灯に切り替わる。
「先手を打たれたってことか……!? ヘカテイア……ウィザードモード起動」
 急いでコクピットに身を滑りこませつつ、テラはユーベルコードを発動させる。
「……魔術回路……接続……ヘカテイア……おれの魔力を持っていけ……!」
『任せてくださいテラ。私もまた魔女達に魔術を伝えた者。相応に魔法には自信はありますからね』
 機体と操縦者が共鳴し魔力を伝播。装甲表面に結界を構築する。その数秒の間にも振動は連続して続き、革命軍のアジトとなっている旧校舎に攻撃が加えられていることが明白となっている。
「よし! 行くぞ、ヘカテイア!」
 亀裂の入り始めた壁を突き破り、テラは外へと飛び出していった。

成功 🔵​🔵​🔴​




第2章 集団戦 『機動殲龍『戦火』』

POW   :    ジェノサイドストーム
自身に【戦場の闘気】をまとい、高速移動と【口から防御を貫く長距離レーザーを全方位へ】の放射を可能とする。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    エクスターミネイター
自身の【命】が輝く間、【遠近問わず猟兵へ】の攻撃回数が9倍になる。ただし、味方を1回も攻撃しないと寿命が減る。
WIZ   :    オーバーキルマシン
【全武装】で攻撃する。[全武装]に施された【生存者が居なくなるまで続く無尽殺戮】の封印を解除する毎に威力が増加するが、解除度に応じた寿命を削る。
👑11
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種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●Sturmangriff
 出撃寸前だったホーライシューレ革命軍のアジトを襲ったのは、恐竜型キャバリア「機動殲龍『戦火』」の軍団だった。
 レプリカントが操縦する機体、ロボットヘッドと合体して稼働する機体の他に、無人で動く機体がある。
 ――否、そうではない。無人のように見える機体を動かしているのは、損傷によって本来のボディを失ったスーパーロボット達の頭脳だった。
 彼らが意識だけを機動殲龍に移すことを望んだのか、強制されたのか、あるいはオブリビオンマシンに洗脳された結果であるかはわからない。
 ただひとつ確かなことは、機動殲龍の群れを倒さなければ革命軍は壊滅するということだけだ。
 後は作戦開始を待つだけという段階だったことが幸いし、革命軍の各機は即反撃を開始している。
 窮地を脱すべく、猟兵達もそれぞれのキャバリアを駆って戦闘に加わるのだった。
儚・ソラ
先手を打たれた……こっちの情報が漏れたのかな?
でも大丈夫だ。皆、対応できている。
集団戦が得意じゃないのは分かってる。だから僕がやるべきことは、こっちだ。

ソムニウム、機体を偵察ステータスに切り替え。
ステルスシステムを展開……これで準備は整った。
システム・ソムニウムを起動。蒐集するのは敵機を撃墜する可能性。
その内、操縦者へのダメージパターンを解析……よし。

こちらリベリー21、リベリー21。敵機の解析情報を送信します。
指定の個所に機体の制御系が集中しています。
破壊できれば操縦者を傷つけずに敵機の無力化が可能なはずです。



 砲撃の痕を乗り越えて進撃してきた機動殲龍『戦火』の大部隊は、凹陣を形成し革命軍アジトを半包囲している。
(先手を打たれた……こっちの情報が漏れたのかな?)
 物量の差に物を言わせた飽和射撃の雨を潜り抜け、ソラは戦線を一望できる旧校舎の屋上に陣取った。
「ソムニウム、機体を偵察ステータスに切り替え。ステルスシステムを展開」
 黒色のクロムキャバリアに備わった機構が敵の探知装置を欺き、排出される音や熱を最小限に抑える。
(大丈夫だ。皆、対応できている)
 最前線から離れることに呵責がないではない。が、集団同士の砲火のぶつけ合いという戦況に自らの機体が適合しえないことを知るソラは、あえて己の心に蓋をする。
「僕がやるべきことは、こっちだ。……システム・ソムニウムを起動」
 機体が低く唸る。動力炉が出力を一気に引き上げたのだ。それに応じて機体温度も上昇するが、ステルス機構はそれらをも覆い隠す。
「これから未来を……選びます」
 機体を通してユーベルコードが発動。眼前の戦場で縺れ合う因果を蒐集する。
「敵機を撃墜する可能性。その内、操縦者へのダメージパターンを解析」
 原因と結果と言えば単純だが、戦場というものは一方通行のようにシンプルにはできていない。ひとつの結果は他の無数の未来に波及し、読み解こうとする間にも姿を変えていく。
「……よし」
 だが、ソラはそれらをつなぎ合わせ、求める解答に辿りつくことに成功した。
 そうして、彼は自らが知ることとなった事実を仲間達に伝達する。
「こちらリベリー21、リベリー21。敵機の解析情報を送信します。指定の個所に機体の制御系が集中しています。破壊できれば操縦者を傷つけずに敵機の無力化が可能なはずです」
 言い終えて、ソラは通信回線を通常の設定へと切り替える。
 ソラは先程の通信を猟兵達にだけ送っていたのである。それはすなわち、彼が最初に感じた懸念が確信に変わったことの証左であった。
 ホーライシューレ革命軍のキャバリアは、全てクラッキングを受けている。巧妙に仕込まれたプログラムが、彼ら自身の意思に関わらず取得した情報を自動的に敵の元へと送信しているのだ。
 ソラは一度大きく息を吐き、再びユーベルコードを発動させた。革命軍にクラッキングを仕掛けた黒幕へとつながる糸を手繰り寄せるために。

大成功 🔵​🔵​🔵​

開条・セサミ
・心情
……スーパーロボット達の頭脳を移植した無人機、ねぇ?
俺の母体である『カプセライザー計画』と、コンセプトが近いとはまた……余計に『他人』の気がしねぇや
けどよぉ、だからこそムカつくってんだ!!!!
俺はそういう『あり方』の為に作られた!けど、あんたらはそうじゃねぇだろ!!!
ドン・キホーテC3、『敵機』を撃破し、革命軍の道を斬り開く!!!

・行動
ユーベルコード『ウェポンズ・トランスポート』で、敵に最適な武装を転送してもらい攻撃するぜ!
敵の攻撃は【盾受け】で凌ぐ!

・その他
アドリブや他の猟兵との共闘は大歓迎だ!


シル・ウィンディア
動き早いね
でも、ただでやれるとは思わないでね

ヘルシャー各機は陣形を乱さずにね
生き残ることが戦いだからっ!

それじゃ、ブルー・リーゼ行くよっ!

【空中機動】で敵軍へ接近しつつ
新装備のツインキャノンで攻撃
【範囲攻撃】でまとめて吹き飛ばすっ!

体勢崩したり回避した敵には
ビームランチャーで撃ち抜いていくよ

中距離戦になったら、全射撃武器での【一斉攻撃】!
【誘導弾】での【範囲攻撃】で広域攻撃だね

敵の攻撃は【第六感】で殺気を感じて
攻撃を【見切り】【瞬間思考力】で回避・【オーラ防御】を判断して行動

近接間合いに入ったらセイバーで
敵機の腕部、武装、脚部の【切断】を狙うよ

囲まれてもあせらず
【高速詠唱】で《指定UC》!


テラ・ウィンディア
「テラ…彼らは自律型キャバリアの意志が宿ってます」
そうか…ならその意志だけは守らないとな
【戦闘知識】
戦火のデータから敵の人工頭脳の位置の把握

お前らがどうかるか判らない
だがこの時点ならお前らを助けるぞ!

UC発動

50機
【重量攻撃・遊撃・弾幕】
ブラックホールキャノン構え
一斉掃射で重力波砲を放ち動きを止め

残りと本体
剣と槍を展開し襲い掛かる
【二回攻撃・早業・串刺し】

接近戦を仕掛け剣で切り裂き早業で切り替えて槍で粉砕

戦いながらも頭脳の位置を気にして可能な限り頭脳は傷つけない

つくづく愛に溢れてるな
見るだけならそれもいいが…後は戦いあるのみか

(でもやっぱりフィギュアとか玩具とか夢中になる子供であった


カシム・ディーン
やれやれ…ちょいと難しいが…やってみるか

「ご主人サマお得意のアレだね☆」
お前も手伝えメルシー
【情報収集・視力・戦闘知識】
敵機の構造と状態
なにより彼らの頭脳とそれらが入った回路を全力で解析し見出す

【属性攻撃・迷彩】
光水属性を機体に付与
光学迷彩で隠れ水で熱源反応を隠蔽

後は存在を隠したまま接近

【盗み攻撃・盗み】
わたぬき発動
狙うはスーパーロボットの頭脳
助けられるかどうかは知らん
其処は革命軍なり他の人に任せます

厳しい場合や不意打ちが難しいときは猛攻
【二回攻撃・切断】
ハルペーによる斬撃で切り裂きつつ
【念動力・スナイパー】
念動光弾で遠距離の敵は銃撃
敵の攻撃は念動障壁を展開して【武器受け】でダメージ軽減を狙い


アイオライト・セプテンバー
――敵の強襲!
無人機か……いや、あの挙動は……

悩んでいる場合じゃないし、悩みながら切り抜けられるほど、甘い状況でもないみたいね!
アイオライト・セプテンバー……ブルーテイル、行きます!

改修によってこちらに射撃火器はなくなっている……
敵の攻撃を搔い潜りながら懐に切り込むしかないってワケね! 上等!
ユーベルコード【ライトニング・マニューバ】……
【操縦】技量と【見切り】、そして今まで戦ってきた私の経験、全てを集中
敵軍を縫いながら懐へ飛び込み続け、増設したRXサーフブレイドで擦れ違いざまに切りかかっていくわ!

……可能であれば、再起不能にまではならないように
武装や駆動部だけを攻撃したいところだけどね



「――敵の強襲!」
「動き早いね」
 多重砲撃に揺れるアジトから、猟兵達のキャバリアが飛び出していく。
「でも、ただでやれるとは思わないでね。それじゃ、ブルー・リーゼ行くよっ!」
「アイオライト・セプテンバー……ブルーテイル、行きます!」
 飛翔する青色の二機へと対空砲火が放たれる。が、先行するのは機動力にどちらも機動力に優れた機体だ。誘導兵器ではないただの砲弾程度、いくらでも振り切れる。
「ブラックホールキャノン発射!」
「ドン・キホーテC3、敵機を撃破し、革命軍の道を斬り開く!!!」
 テラとセサミによる返礼。続いて革命軍のヘルシャー部隊が砲火を連ねる。たちまち、周囲は破壊の坩堝と化した。
「無人機か……いや、あの挙動は……」
『テラ……彼らは自律型キャバリアの意志が宿ってます』
 火線交わる最中、猟兵達は等しく目の前の相手がオブリビオンではないことを悟った。そして、敵機に意識のみを組みこまれた者達がいることも。

「どうする?」
 誰にともなく問う声が聞こえた。革命軍は既に、例え同胞であろうと撃滅するという覚悟を決めているが……。
「お前らがどうなるか判らない。だがこの時点ならお前らを助けるぞ!」
「悩んでいる場合じゃないし、悩みながら切り抜けられるほど、甘い状況でもないみたいね!」
「やれやれ……ちょいと難しいが……やってみるか。お前も手伝えメルシー」
 しかし、猟兵達は革命軍とは異なる道を選択した。ホーライシューレ正規軍もまた、オブリビオンの被害者であるという認識は全員に共通している。そして、被害者であるなら彼らをも可能な限り救わねばならないということも。
 全員が決意を新たにしたちょうどその時、支援役に回った猟兵のキャバリアから通信が入る。明らかになる情報汚染の事実。それはすなわち、これからの戦闘において革命軍の機体に作戦を詳らかにすることは最大級の危険を伴うということだ。
「ヘルシャー各機は陣形を乱さずにね。生き残ることが戦いだからっ!」
 素早く判断したシルが指示を飛ばす。それだけで、その意図を全員が察した。
「つくづく愛に溢れてるな。見るだけならそれもいいが……後は戦いあるのみか」
 再びテラが重力波砲の引き金を引く。と同時に、空中のシルが二連装ビームキャノンを発射。敵の砲火の要所目掛けて二つの砲撃が重なり、戦火の群れの攻撃を一瞬だけ阻んだ。

「砲撃戦じゃ機体もろとも破壊してしまう……懐に切り込むしかないってワケね! 上等!」
 限界を超えた集中の中で、一瞬が引き延ばされる。アイオライトが積み重ねてきた経験はほぼ無意識の内に最適な軌道を選択し、最小の機動で敵と敵の間を駆け抜けていく。
「影だって、踏ませやしない」
 翼であり刃でもある武装がすれ違う機動殲龍の脚部や尾部を切断していく。ブルーテイルが通り過ぎた後の虚空を砲弾が穿ち、支えを失った重量級の機体が傾いだ。
「ウィザードモード……起動! 我招くは嵐の夜! 冥府へ導く魔女達の群れよ! 今こそ狩りの時間だ! 存分にその力を示せっ!!!
「精霊達よ、我が声に集いて、全てを撃ち抜きし光となれっ!」
 複合属性魔力弾が降り注ぎ、剣槍を携えた機械巨神が駆ける。乱舞の中でも機体中枢を避けて、機動殲龍の戦闘力を奪っていく。
『ここで! ご主人サマお得意のアレだね☆』
「助けられるかどうかは知りませんけどね」
『またまたー。さっきまで必死で解析してたくせに☆」
「やかましい。――万物の根源よ。我が手に全てを奪う力を示せ」
 破壊された武装が誘爆を起こす寸前、光と水の魔術によって姿を隠していたメルクリウスが出現。略取されたスーパーロボット達の頭脳が納められた回路を解剖学的正確さで抉り取っていく。
『けど、これじゃ文字通り手が足りないかもだよ?』
「其処は他の人に任せます」
 カシムの宣言通り、彼の早業は誘爆が差し迫った機体にのみ振るわれている。即時に炸裂する危険性が低い大部分の機動殲龍に向かうのは、妄執の騎士の名を冠した機体を駆るロボットヘッドだった。

「『カプセライザー計画』と、コンセプトが近いとはまた……余計に『他人』の気がしねぇや」
 セサミの呟きは信号に変換され、血液の如く機体の隅々まで駆け巡っていった。
「けどよぉ、だからこそムカつくってんだ!!!!」
 0と1で組み上げられた血潮に火が灯った。それは爆発的な動力を、正確無比な動作を、そして金剛の意志を『カプセライザーGP1号機』にもたらす。
「データ解析完了! 武装の転送を頼む!」
 ドン・キホーテC3の右手の内に馬上槍型の武器が現れる。その穂先は猛禽の嘴のように開閉する形となっていた。
「俺はそういう『あり方』の為に作られた! けど、あんたらはそうじゃねぇだろ!!!」
 ホーライシューレの日常がどのようなものかは知らない。だが、ここが「学園」と呼ばれるのなら強制された自己犠牲など相応しくはない。
「ドン・キホーテC3、『敵機』を撃破し、道を斬り開く!!! ……全力全開で、いくぜぇぇぇ!!!」
 右手を大きく引き、掲げた左手で狙いを定めた一瞬後、セサミは全身全霊をこめて槍を突き出した。
 槍内部の機構が展開、その身を伸長させて機動殲龍の頸部を次々と貫いていく。そして、装甲を貫いた瞬間に嘴状の穂先が囚われた犠牲者達を咥え呑みこむことで保護救出するのだ。
 いつの間にか、革命軍は攻撃を停止していた。袂を分かったとはいえ同胞と銃火を交えることへの葛藤があったのだろう。言葉ではなく行動で救出の意志を示した猟兵達の選択を、彼らの心が尊重させたのかもしれなかった。

 ここに、分断されたホーライシューレの内戦は終結した。
 だが、戦いはこの戦争を引き起こした黒幕――すなわちオブリビオンマシンとの決戦へと形を変えて続く。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 ボス戦 『罪夢のクィムラヌート』

POW   :    戦禍の手先
戦闘用の、自身と同じ強さの【白兵戦用キャバリア】と【砲撃戦用キャバリア】を召喚する。ただし自身は戦えず、自身が傷を受けると解除。
SPD   :    フラグメント・オーバードーズ
【周囲に投影した立体映像】から【断片化された雑多な情報の奔流】を放ち、【センサーや感覚器に過剰な負担をかけること】により対象の動きを一時的に封じる。
WIZ   :    大天使の光輪
【BS-F〈アウレオラ〉クリスタルビット】で対象を攻撃する。攻撃力、命中率、攻撃回数のどれを重視するか選べる。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ミカエル・コードウェイナーです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


●Der Materialismus
 それは嘲笑していた。
 理想などという虚構に従う愚かな機械と、思想などという幻想によって破壊しあう憐れな機械達を。
 現在などという永遠ならざるものにしがみつき、生きることを、争うことをやめられない弱き人間達を。
 オブリビオンマシン『罪夢のクィムラヌート』。それは形なきすべてを、悪意をもって否定する。

 頭上に光輪を戴く黒色のオブリビオンマシンが姿を現した瞬間、ホーライシューレ革命軍のキャバリアは一斉に機能を停止した。
 戦闘で受けた損傷が原因ではない。クィムラヌートが仕掛けた電子的干渉によって機体と操縦系統が切断されたしまったためだ。
 邪悪の見えざる手は猟兵達のキャバリアにも及び、機体が力を失っていく。
 ロボットヘッドの彼が言った。「病気になるってこんな感じなのか」と。
 オブリビオンマシンの周囲で、虚空に投影された立体映像が明滅する。その瞬きがひとつ増えるたびにキャバリアの不調が増えていった。
 この病が死に至る前に、クィムラヌートを撃墜しなければならない。オブリビオンマシンによる電子的干渉を退けることができれば、勝利はより近づくはずだ。
 猟兵達は迫りくる二つの危機に対処するべく思考を巡らせ始めた。
シル・ウィンディア
う、モニターとか計器がおかしい?
ジャミングってことかぁ

電子戦型じゃないからどうしたものか
ジャミングが消えるまでモニターをカット
エンジンが不調なら
魔力稼働するブルー・リーゼに
魔力を注ぎ込んで無理やり動かすよ

…パフォーマンスは低下するけどっ!

対UC
【第六感】で敵の殺気や悪意を感じて、自分の信じた通りに動くよ
見えないのなら、まだやり方はあるっ!
多少の被弾では止まらないよ、わたし達はっ!

攻撃は
ツインキャノンとビームランチャーを連射してビットを撃ち落としつつ攻撃

攻撃しつつ…
【多重詠唱】で【限界突破】の【魔力溜め】を行いつつ詠唱開始
タイミングを見て【全力魔法】で《指定UC》

限界突破の一撃、持ってけーっ!!



「う、モニターとか計器がおかしい?」
 あるはずのものがなく、聞こえないはずのものが聞こえる。キャバリアの機体によって外界と隔てられたパイロットにとって、機体の「目」や「耳」が狂わされることは致命的な異常事態であった。
「ジャミングってことかぁ……電子戦型じゃないからどうしたものか」
 物理的な手段によらずしてキャバリアの各種センサーを欺瞞することは容易ではない。高度な専門的知識を持つ人物と専用の装備を備えた機体が揃って初めて可能になる離れ業だ。そして、残念ながらシルとブルー・リーゼにはオブリビオンマシンと対等に戦える電子的戦力がない。
「見えないのなら、まだやり方はあるっ!」
 クィムラヌートの電子的干渉が駆動系をも侵すに至って、シルは覚悟を決めた。通常動力を停止。項垂れて膝を付くブルー・リーゼの姿に、クィムラヌートの背から放たれた自律攻撃機が襲いかかる。
「……パフォーマンスは低下するけどっ!」
 驟雨の如く、無数のレーザーがブルー・リーゼの装甲を打つ。無言のままに耐える愛機に感謝しつつ、シルは両の掌に魔力を籠めた。
 魔力伝達式操縦系が起動。パイロットの魔力のみを血潮として、ブルー・リーゼが再び立ち上がる。
「多少の被弾では止まらないよ、わたし達はっ!」
 この瞬間、シルとブルー・リーゼは人機一体であった。三つの砲口が同時にビームを放ち、敵クリスタルビットを撃墜。生じた隙間に跳躍して飛びこむ。
(感じる……敵の……オブリビオンの悪意を)
 魔力で機体は駆動しても、電子機器までは動かせない。モニターもセンサーも作動していない状態で、シルはブルー・リーゼを通じて伝わってくる邪悪な気配へと砲口を向けた。
「――持ってけーっ!!」
 三条の閃光が宙を焼く。数機の〈アウレオラ〉を盾にクィムラヌートは回避。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ……」
 が、躱して移動した先をシルは正確に予想していた。
「六芒に集いて、全てを撃ち抜きし力となれっ!」
 六つの属性を束ねて一の力となした巨大魔力砲撃がクィムラヌートを直撃。膨大なまでの破壊の奔流がオブリビオンマシンの装甲を砕いていった。

成功 🔵​🔵​🔴​

開条・セサミ
・心情
やっと姿を見せやがったなぁ黒幕が!!!!
わかるぜ、てめぇがこいつらに対して悪意を持って仕掛けやがったことはよぉ!!!
ぶっ潰してやるから覚悟しろ!!!

・戦闘
真の姿「カプセライザーGPX」に変化し、一気呵成に突撃する!
敵の「病」は『リミッター解除』と『限界突破』の気合いで乗り切る!
【砲撃】、【制圧射撃】、【一斉発射】で牽制しつつ、ユーベルコード『サイキックブレイド・ギガスラッシュ』を叩き込んでやるぜ!
【勇気】が俺の胸に宿る限り!何度でも立ち上がってテメェをぶっ倒す!!!

・その他
アドリブや他の猟兵との共闘は大歓迎だ!!!



 罪夢のクィムラヌートに脚部はなく、スカート状のパーツで構成された斥力発生機構が機体を支え移動させるという役割を果たしている。
 その一部が砕け散り、オブリビオンマシンはよろめくように後退していく。攻勢を仕掛ける絶好の機会であるにも関わらず、セサミは一歩たりとも動くことができなかった。
 クィムラヌートの与える電子的負荷はドン・キホーテC3の機体――セサミの体に深刻な不調をもたらしている。
「やっと姿を見せやがったなぁ黒幕が!!!!」
 セサミは吠えた。ホーライシューレの国民達の意志と尊厳を嘲弄したクィムラヌートに向けて。
「わかるぜ、てめぇがこいつらに対して悪意を持って仕掛けやがったことはよぉ!!!」
 そして何より、敵の悪意に蝕まれつつある自分に向けて。
「ぶっ潰してやるから覚悟しろ!!!」
 セサミの体が動いた。その姿は今や愚勇なる騎士ではなく――。
「カプセライザー! GP――エーックスっ!!」
 灼熱の戦意と闘志を具現したくろがねの巨神。
『「VELKIS」からの承認を確認。リミッター解除』
 セサミ――カプセライザーGPXは加速し、突進した。クィムラヌートが操る無人キャバリアがその行く手を阻み、刃と砲弾とで迎え撃つ。
 さしものカプセライザーGPXも無傷ではいられず、巨体がぐらりと揺れた。
「勇気が俺の胸に宿る限り! 何度でも立ち上がってテメェをぶっ倒す!!!」
 だが、セサミは倒れない。反撃の砲火で無人キャバリアを一撃の下に打ち倒し、再び加速。突進は驀進となってオブリビオンマシンへと至る。
『フィニッシュコード:「ブレイド」、いけます』
 握りしめた両の拳がまとうサイキックエナジーが、光の剣へと変形。
「サイキックブレイド!!」
 さらに加速。クィムラヌートを間合いに収めた瞬間、カプセライザーGPXは振り上げた両腕を交差させる。
「ギガスラッシュ!!!」
 Xの軌跡を描いた光刃が、オブリビオンマシンの右腕部を断ち斬った。

成功 🔵​🔵​🔴​

儚・ソラ
やっぱり敵は電子戦に優れたタイプか。
まだ僕の存在は気づかれていない。
それならこのまま後ろから……いや、違う。前に出る。

ソムニウム、ステルスを解除。
機体を戦闘ステータスに移行、出力上げて。
システム・ソムニウムを起動。剪定された可能性を再現。
映像を認識させて情報を送りこんでるんだ……
それならデコイで伝達経路をインターセプトする。
DoS攻撃を自分に集中させれば、皆の負担が減らせるはずだ……!

ソムニウムが蒐集する情報はこれの比じゃないんだ。
これくらい処理負荷、問題ない……それをするために僕が乗ってるんだから。



「やっぱり敵は電子戦に優れたタイプか」
 戦場に吹き荒れる電子干渉の嵐に耐えながら、ソラはじっと息を潜めていた。
「まだ僕の存在は気づかれていない」
 クィムラヌートは周囲の敵機に対して無差別に電子的攻撃を仕掛けているが、個別に対象を認識しているわけではないようだ。それは翻って言えば、他の猟兵達と交戦していてなお「特定の相手に対して攻撃する余力」を残しているということでもある。
「それならこのまま後ろから……いや、違う。前に出る。ソムニウム、ステルスを解除。機体を戦闘ステータスに移行、出力上げて」
 それは豪雨の中、あえて傘も差さず出歩くような行為だった。機体にかかる負担が一挙に増大し、光学音響その他のセンサーが異常をきたし始める。
「システム・ソムニウムを起動。剪定された可能性を再現」
 ソラの行動を察知したクィムラヌートがユーベルコードを発動。目まぐるしく切り替わる立体映像がソムニウムを取り囲む。
「映像を認識させて情報を送りこんでるんだ……それなら」
 キャバリアのコックピット内で見る「周囲の景色」とは、機体のセンサーが収集した情報を元に構築された映像だ。入力された情報が断片的かつ不合理な連続性を持つものであればシステムはそれらを「正しく処理しようと」して無理をする。その無理が通らなくなれば――破綻する。クィムラヌートの『フラグメント・オーバードーズ』とはそのようなユーベルコードだった。
「可能性をトレース、実行します」
 ソラが発動したユーベルコードが、ソムニウムと同一の姿をしたデコイを具現化した。クィムラヌートはそれをも「敵」と認識しクラッキングを仕掛ける。
「伝達経路をインターセプト。これで、皆の負担が減らせるはずだ……!」
 二機への同時クラッキングを行うためにクィムラヌートは処理能力の大半を割いている。これに加えて周囲への無差別電子攻撃、さらに通常の戦闘行動をも行わなければならないとあっては、いくらオブリビオンマシンの性能が超常であっても重荷が過ぎる。
 いずれかのタスクを中断することを迫られた結果、クィムラヌートは無差別電子攻撃を停止した。ソムニウムを除く猟兵のキャバリアにのしかかっていた負荷が消える。すぐには回復しないだろうが、枷を嵌められたまま戦うような状況は脱した。
 しかし、この状態が続くのはソラがクィムラヌートのクラッキングを防いでいる間だけだ。デコイによって分散されているとはいえ、同時に複数の猟兵機へ干渉するだけの力に彼ひとりが晒されている。
「ソムニウムが蒐集する情報はこれの比じゃないんだ。これくらいの処理負荷、問題ない……それをするために僕が乗ってるんだから」
 ソラはこう言っているが、果たして――。

大成功 🔵​🔵​🔵​

シル・ウィンディア
真の姿を開放っ!
リーゼ、わたしの魔力全部持っていけっ!!

機体全体が青いオーラで覆われ、背部スラスターから光の粒子が溢れ出ています

ん、さっきより機体が軽い?
ジャミングが切れているならっ!!

【推力移動】で【空中機動】を行っての【空中戦】

限界稼働、行くよっ!
【残像】を生み出しての攪乱機動

敵攻撃は【第六感】を信じて動きを【見切り】回避
風になったブルー・リーゼを簡単にとらえられるとは思わないでっ!

攻撃は
近接でビームセイバーを振るって敵機のジャミングシステムを【見切り】切断っ!

そのまま【全力魔法】での《指定UC》!

多少の被弾は気にせずに吶喊するよっ!
…もう少しだから、もたせてね、ブルー・リーゼ!!



 魔力を介してキャバリアと繋がっているが故に、シルはオブリビオンマシンからの電子的干渉が途絶えたことにいち早く気づいた。
「ん、さっきより機体が軽い? ジャミングが切れているならっ!! リーゼ、わたしの魔力全部持っていけっ!!」
 動力炉を再起動。四肢にエネルギーが満ちていくと同時に、それまで機体の稼働に費やされていた魔力が澄青色の光となって溢れ出す。
「ブルー・リーゼ、全開で行くよっ!!」
 その背から噴出する光の粒子がブルー・リーゼを宙に投げ出す。スラスターの推力によって拡散された魔力粒子が、幻影のように青と白のキャバリアの姿を映し出した。
 クィムラヌートが無事な左腕を持ち上げ、一点を指した。魔力光の幻像による攪乱を物ともせず、その指先は確実にブルー・リーゼを追っている。
〈アウレオラ〉の群れが宙を翔ける猟犬となり、主の指差す標的目がけて飛ぶ。次々と発射されるレーザー。クリスタルビット同士が反射させあうことで、光の弾丸は複雑怪奇な軌跡を描き出した。
「風になったブルー・リーゼを簡単にとらえられるとは思わないでっ!」
 機体の周囲に放出された魔力が空間に影響を及ぼし、発射と着弾がほぼ同時であるはずのレーザー射撃をことごとく退ける。〈アウレオラ〉の火線網を正面から突破して、ブルー・リーゼはクィムラヌートに肉薄、ビームセイバーを一閃。
 オブリビオンマシンは半ばから切断された右前腕を盾に光刃を受ける。が、装甲よりも『エトワール』の切断力のほうが上だ。切っ先が肩を貫くに至って、クィムラヌートは右腕部を切り離した。
 両断されたオブリビオンマシンの腕が、クィムラヌートとブルー・リーゼの狭間で爆発した。一瞬、両機は互いを見失う。
「……もう少しだから、もたせてね、ブルー・リーゼ!!」
 至近距離で受けた爆風に軋む機体を気遣いつつ、シルは機体に備わった全ての射撃兵装を展開、炎の向こうに見え隠れするオブリビオンマシンに向けて撃ち放った。
 火力の嵐が吹き抜ける。かろうじて射線から逃れたクィムラヌートは右の翼を失い、そして頭部にも大きな損傷を受けていた。

成功 🔵​🔵​🔴​

黒風・白雨
他の機械に干渉し、支配下に置くオブリビオンマシンか。
背に生やした翼と頭上の輪っかを見るに、神の使いにでもなったつもりかの。
加えて気に入らぬのは、わしと同じような角を生やしておることよ。
その驕り、神として正してやらねばなるまいな。

敵が二体のキャバリアを召喚するのならば、こちらも二体の《竜神武者》を召喚し、それらに組み付かせよう。
空に逃がしたりなどはせぬ。両手から放った《力》で敵を両角を掴み取り、その動きを封じよう。

中に人がいるとなるとちと面倒であったが、お主は単独で動いておるようじゃな。
遠慮なく、神鳴る力を見せてやるとしよう。
UCで解放した力をもって落雷を引き起こし、その身を焼き尽くそうぞ。



 頭部半壊、右腕部および右翼喪失。機体損耗率三十パーセントを突破――作戦変更、撤退――。
 クィムラヌートのユーベルコードを受け、先刻撃破されたものとは別の無人キャバリアが二機、戦線に割りこんでくる。
 その目的は機体そのもので猟兵達の攻撃を防ぎ、主の撤退を支援することだ。
「逃がしたりなどはせぬ」
 黒風・白雨(竜神・f31313)が自らに従う二機の竜神武者を無人キャバリアに組みつかせ、動きを封じる。同時に彼女自身はスーパーロボットの肩装甲を蹴って跳躍、クィムラヌートの胸部装甲に着地した。
「他の機械に干渉し、支配下に置くオブリビオンマシンか。背に生やした翼と頭上の輪っかを見るに、神の使いにでもなったつもりかの。その驕り、神として正してやらねばなるまいな」
 黄金の瞳が、生命なきオブリビオンマシンの両目を睨みつける。
「中に人がいるとなるとちと面倒であったが、お主は単独で動いておるようじゃな。遠慮なく、神鳴る力を見せてやるとしよう」
 白雨が両手を掲げ、そして振り下ろした。たちまち虚空から閃光が生じ、紫電の鉄槌となってクィムラヌートを打ち砕き、焼き尽くす。
「加えて気に入らぬのは、わしと同じような角を生やしておることよ」
 墜落し爆散するオブリビオンマシンを尻目に、白雨は竜神武者が差し出した手の上にふわりと降り立った。

 猟兵達によって罪夢のクィムラヌートが撃破されてすぐ、ホーライシューレは全ての侵略的軍事行動を停止。代わりに内戦によって被った被害の復興作業が始まった。
 オブリビオンマシンの残骸や電子的干渉の痕跡が証拠となり、周辺各国で活動していた「卒業生」達の弁護もあってホーライシューレと他国との関係は急激に悪化することはなく、事件以前の情勢がほどなく戻ってくることになる。
 そして、ホーライシューレの学生達は『デア・グロースの理想』――社会への融和と貢献の手段を持つ機械、すなわち『人間らしく生きる機械』――を目指す新学期を始めるのだった。

成功 🔵​🔵​🔴​



最終結果:成功

完成日:2021年04月27日


挿絵イラスト