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業火は嘆きに燃え盛る

#サムライエンパイア

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#サムライエンパイア


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 ごうごうと音を立てて燃え盛る炎。
 焼けた家が倒壊し、あちこちから人々の叫びが聞こえ、親を亡くした子供の悲痛な泣き声が劈く。
 炎は無情だ。全てのものを、等しく飲み込んでしまう。

 賑わうグリモアベースに、一人のケットシーが駆け入る。
 彼は肩にかけた羽織翻し、そばにあった椅子に軽やかにとび乗ると、眼の前にいる猟兵達へと鋭い眼光を向ける。
「皆の衆、よく集まってくれた。それがしはケットシーの剣豪、久遠寺・篠だ。早速だが、皆の衆にはサムライエンパイア世界に急ぎ向かってもらいたい。江戸に程近い町に今まさに火の手が迫っている」
 篠はそう説明しながら、懐から地図を取り出すと机に広げた。
 その丸っこい指先で示したのは、町のある一角。多くの民家が集まっているが、川に挟まれ、町の中でも少しだけ周囲から隔離されている地域だ。
 他の地域へ行くには川にかかっている橋を行くか、渡し船を使用することになる。
「火の手が回っているのはこの地域だ。幸い皆の衆が到着する頃には、まだ火の手は町の一角に上がっているだけにとどまっている。そこで、火の元を絶って町を救って欲しい」
 篠が次に取り出したのは、大きな蜂のような絵。それは赤々と、まるで炎で出来ているかのようだ。
「もちろん、この火事は自然発生したものではない。元凶はこの、大火蜂というオブリビオンだ。こいつらのサイズは大小様々だが大群で、炎の上がっている箇所のあちこちを飛んでいる。火事の中、こいつらを殲滅しなければ炎はやがてこの地域の外にまで広まってしまうだろう」
 篠は表情を強張らせ、さらに、と言葉を紡ぐ。
「この地域には、まだまだ逃げ遅れた人々が残っている。可能ならば、敵を倒しながらも人々の命も気にかけてやって欲しい……これはそれがしからの、切なる願いだ」
 そう言って、ケットシーは耳を伏せてぺこりと頭を下げる。
「大火蜂はおそらく先鋒。彼らはこの火事で他の非常に強力なオブリビオンを呼び出すつもりだ。その強大な敵と相対する時は、どうか気をつけて」
 篠は広げていた資料を全て回収すると、それらをまとめて文にし、表に『依頼状』と認める。
「戦場は炎に囲まれ、そこにいることすら危険な戦いになる。だが、多くの人の命がかかっている。皆の衆、頼んだぞ」


三橋成
 皆様こんにちは、三橋成(みはし・せい)です。
 今回は炎渦巻く戦場で敵と戦いながら人命救助していくシナリオです。
 戦いの後にはまったりとする時間もございますが、戦闘パートは切迫した状況での戦いになります。
 敵との戦い主眼・人命救助主眼、どちらでも好きなように動いていただければと思います。

 格好良い物語を皆様と紡いで参りたいと思っておりますので、どうぞよろしくお願いいたします。
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第1章 集団戦 『大火蜂』

POW   :    種火
【自身の身体】が命中した対象を爆破し、更に互いを【火事の炎】で繋ぐ。
SPD   :    延焼
【周囲の炎が燃え広がること】により、レベルの二乗mまでの視認している対象を、【火事】で攻撃する。
WIZ   :    不審火
自身が戦闘で瀕死になると【炎】が召喚される。それは高い戦闘力を持ち、自身と同じ攻撃手段で戦う。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

種別『集団戦』のルール
 記載された敵が「沢山」出現します(厳密に何体いるかは、書く場合も書かない場合もあります)。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

七詩野・兵衛
アドリブ絡み歓迎

なんと酷い有様だ。
安心しろいま我輩が来た!
(ジャンプでやってる某ヒーロー漫画風)

我輩は応援しながら演武を舞い、
ついでに燃え盛る瓦礫を蹴散らしてゆくぞ。
オビブリオン共!邪魔をするなら貴様らも瓦礫ごと蹴散らすぞ!

『野生の勘』で捜索しながら『救助活動』をし、
『優しさ』を込めて情熱的に避難指示を出してゆこう。
さらに我輩の応援活法『猟兵賛歌』にて、
猟兵と傷ついた町民に我輩のあふれる『気合い』と情熱を託し
増幅して活力を与えれば一挙両得、避難も戦闘も捗るであろう。

『祈り』に『勇気』を込め、『歌唱』するかのごとく声援を。
町民を『鼓舞』し勢い任せに『言いくるめ』る。
さあできる限り被害を抑えるぞ。


赤星・緋色
おっけー、人命救助しながら蜂のせん滅だね
まかせといて!

攻撃方法が火事なら、敵の攻撃範囲外から狙えそうかな
技能属性攻撃と範囲攻撃を使って速やかに排除していくよ
セットする属性弾は水!
なんとなく火属性の敵には効果高そうだし、ついでに炎も消せたらいいよね

攻撃を始めたら存在感の技能も使って敵の注目をこっちに集める感じ
その間に町の人たちには逃げてもらおうかな
逃げる町の人と敵との間に割って入って逃走までの時間を稼ぐよ
「ここは私が引き受けるよ!だからみんなは私にかまわず先に逃げて。ここを片付けたら必ず戻るから!」
「というわけで。人に害をなす害虫オブリビオンは駆除だー!ひゃっふーぅ」


天秤棒・玄鉄
 火事ねえ、堪ったもんじゃねえな。
 
 元凶を何はともあれぶっ叩く、と行きてえがこいつぁいけねえな。移動手段が橋か船ってこた、泳ぐには辛いってこったろう。
 橋が落ちりゃ避難が滞る。橋周りの避難済みの家屋を壊し、近付いてきた蜂を叩いてやらあ。
【覚悟】決めて【激痛耐性】、【捨て身の一撃】さながら【クイックドロウ】で先手一発。注意引けりゃ、少し離れぶん殴ってやる。
 おれの喧嘩で避難出来ねえのは、本末転倒ってやつだからな。
 火の手が上がれば、他の猟兵も寄ってくんだろ、倒せずとも誰かが避難する【時間稼ぎ】が出来りゃ上々。

「命ぁさえありゃ逃げろ! 竦んでる暇ねえぞ!」

アドリブ、絡み描写歓迎。


アイ・エイド
【アドリブ大歓迎!】

オレは火伏せ出来るような人狼じゃねェが、
これをなんとかする毒ならある…!!
UC【毒を以て毒を制する】を発動!
弱気になんなよォ!まだアンタらは動けんだろ!!
煙を吸ったり火傷を負った奴らに状態維持回復の毒霧を放ち、炎なんざ吹き飛ばせるような咆哮を!!元気付けて元の体力以上に回復をさせてやる!

っと叫んでたらターゲットされたか?
んじゃ、まァ、囮にでもなっかねェ?
いいぜ!掛かってきなァ!!
逃げ遅れた村人が居なさそうな方向へ引き連れて
双気弾銃で応戦するぜ!


御剣・刀也
炎に包まれた戦場か
戦は平等とは言え、これは明らかに違う
蜂を蹴散らして助けられるやつは助けようか

種火は大火蜂に接触しないよう気を付ける。もし、逃げ遅れた農民がいて、大火蜂が接触しそうだったら間に入って体で止める。自分が怪我をしても気にしない
延焼は炎が燃え広がると効果が増すので、火が見えたら燃えてるものを斬って踏み消すなりして防ぐ
不審火は召喚されたら大火蜂が二匹いると思って相手する
逃げ遅れた村人の救助が間に合って、体を盾にする必要がないならサムライブレイドで大火蜂を斬り払って、逃がす
怪我をしているなら背負うなり肩を貸すなりして、自分を盾にしたりしながら救助する


勘解由小路・津雲
まずは火をなんとかしなければな……。

■行動 ユーベルコード【エレメンタル・ファンタジア】を使用。通常は氷属性の雨を降らせて攻撃しているが、今回は氷属性をなるべく減らし、雨を降らせて周囲の建物を濡らし、延焼を防ぐ。「範囲攻撃」を使ってなるべく広範囲に。「青龍の名により雨よ降れ、急急如律令」

あとは、「オーラ防御」「拠点防御」を使って簡易結界を作り、逃げ遅れたものの内怪我をして動けないもののための避難所を作ろう。技能レベルはそう高くないので、そう何人も収容できるとは思わないが、ひとりでも助かれば。「おーい逃げ遅れたものはいるかー」「ここにいれば簡単な炎や煙は避けられる。やばくなったら逃げろ」


アノ・コメットハート
炎ってのはいつ見ても怖ぇもんだ。
魔女のあたしでもちょいと身震いしちまうくらいだ、猟兵でもない人にとっちゃ尚更だろうな。早いとこ助けて、安心させてやらねぇと

この炎がオブリビオンの仕業だってんなら、あたしの【クイックコピー】で少しは打ち消せるか……!?
炎を消火・食い止める&人命優先で動くが、技での消火が芳しくなけりゃ『魔チョーク』で生成した銃『スターシューター』で蜂どもの殲滅に回るぜ

別人格『亜乃』にも【オルタナティブ・ダブル】で協力してもらう。逃げ遅れた人の救助は任せた!
怖がりなクセに正義感は強いから、こんな時は頼りになるぜ

【アドリブ・連携歓迎!】【技能:アート4、スナイパー3、誘導弾2、気合2】



 猟兵達は、火事の只中にあった。
 四方を炎に囲まれていると、その迫力は想像以上である。あちこちから聞こえてくる人々の悲鳴や泣き声が、より一層絶望を深めているようだ。
「火事ねえ、堪ったもんじゃねえな」
 天秤棒・玄鉄はその肩に自身の複製である黒き天秤棒を担ぎ、眉を寄せ呟く。
 それに同意するよう頷いたのは御剣・刀也。
「炎に包まれた戦場か……戦は平等とは言え、これは明らかに違う」
「炎ってのはいつ見ても怖ぇもんだ」
 アノ・コメットハートは、さらに言葉を重ねる。その口調とぴょんと跳ねたくせ毛から、彼女が今その身に宿しているのが『アノ』と呼ばれている人格だということがわかる。
「魔女のあたしでもちょいと身震いしちまうくらいだ、猟兵でもない人にとっちゃ尚更だろうな。早いとこ助けて、安心させてやらねぇと」
 玄鉄は仲間たちの言に頷く。
「元凶を何はともあれぶっ叩く、と行きてえがこいつぁいけねえな」
 彼らの目前には、多くの人々が逃げていく橋があった。
 この橋は今、まさしくこの地域の人々にとって唯一の脱出手段である。もしこの橋が落ちれば避難効率は圧倒的に落ちるだろう。それは防がねばならなかった。
 玄鉄は天秤棒を振るうと、橋の付近で燃えている家屋をあえて壊すと炎を遠ざける。水や薬剤による消火がなかなか叶わないサムライエンパイア世界において、火事の消火方法といえば家自体を壊して被害を抑え込むことなのである。
 玄鉄はさらに身を踊らせると、炎の勢いを増すためそこに飛来してきた大火蜂へと飛びかかり素早い一打を浴びせる。
「命ぁさえありゃ逃げろ! 竦んでる暇ねえぞ!」
 戦闘音に一瞬足を止めた人々へと声をかけ、玄鉄は橋を守るよう位置取りを気をつけながら次々飛来する大火蜂を相手取りはじめる。
 その様子を眺め、呪具のヤドリガミである勘解由小路・津雲は思案していた。その銀の瞳は的確に敵の特性を見抜く。
 大火蜂は通常攻撃でも炎や火事を増し、倒してもさらに炎を生む厄介な性質を持っている。おかげで、通常の火事よりも圧倒的な速度で家々が延焼しているのだ。
「まずは火をなんとかしなければな……」

 火事の真最中にある地域の中程。
 四方を炎に包まれ、茫然自失の様子で一人の少女が道にしゃがみ込んでいた。年の頃はまだ五つ程だろうか。その傍には親の姿はない。騒動の中ではぐれてしまったのか、それとも。
 その幼き足では、最早この火事の中、無事に外へ出ることは不可能だ。
 少女の背でごうっと炎が上がり、小さき体を襲うよう家が崩れはじめる。
 瞬間、一人の男が倒れ来る柱を蹴飛ばしこの地に降り立った。
「安心しろ。いま我輩が来た!」
 大声で清々しく言い放ったその男の名は、七詩野・兵衛。
 瞳いっぱいに涙を溜めた少女が視線を上げる。
「さあ、少女よ立ち上がり橋へ向かうのだ! 恐れることはない。我輩たちがついている!!」
 降り注ぐよう落ちてくる瓦礫を蹴散らしながら、兵衛はそう鼓舞する。しかし騒ぎを聞きつけたかのように、辺りを飛び回っていた大火蜂が集まってくる。
 そこにさらに鮮やかな輝きを放つ青の髪を揺らしアノが駆けつけた。彼女は手にした魔チョークで虚空にスターシューターの絵を描くと、それを具現化して蜂へ次々銃弾を撃ち込んでいく。
「ここが火事の中心地か? やたら数がいるな」
 アノがそう呟いた時、彼らの背後で、さらに悲鳴が上がった。
 そこにも幼き子供を二人連れた母親が立ち往生し、一際巨大な大火蜂が飛来していた。
「ひっさーつ!」
 瞬間、大火蜂の爆ぜる炎のような羽音に負けぬほどの声が響く。
 炎とは違う柔らかな赤色を持つ髪を靡かせ、赤星・緋色が魔導蒸気で駆動する銃から水を纏う銃弾を浴びせかけた。大火蜂はその銃弾に圧され後退する。
「ここは私が引き受けるよ! だからみんなは私にかまわず先に逃げて。ここを片付けたら必ず戻るから!」
 緋色は背で親子を庇うよう立ちふさがり、背を向けたまま彼らへと告げる。
「フレッ! フレッ! 猟兵ィ! フレッ! フレッ! 猟兵ィ! オーーー!」
 兵衛の腹の底から発する声は、聞くもの全ての戦闘力を大幅に上昇させていく。
 その鼓舞を受け、アノと緋色は見事な連携で蜂を次々撃ち落としていく。しかし、蜂は消滅する時にさらに炎を生む。このままこの場に留まっていては、子供達と母親の身が危ない。
「ここは任せたぜ」
 アノは緋色と兵衛に声をかけると、もう別人格であるもう一人の自分を召喚する。そして、召喚された別人格である『亜乃』が動ける範囲まで共に後退をはじめる。
 亜乃は座り込んだまま動かない少女の手を握り、そっと声をかける。
「ボクと一緒に行きましょう、もう大丈夫です」
 穏やかで優しいその声に励まされ、少女がようやく頷き立ち上がる。
「アンタ達も一緒に行くよ! あたしたちが守ってあげるから」
「あ……ありがとうございます……!!」
 母親も子供達の手を握り、アノ達と共に駆けていく。その気配を感じ取り、緋色は改めて目の前の敵を見据えた。
「というわけで。人に害をなす害虫オブリビオンは駆除だー! ひゃっふーぅ」


 一方こちらは、この地域でも一際大きな民家の中。
 一人の青年が、祖母である老婆を背に負って家の外へ出ようと必死に歩いていた。しかし、周囲を天井まで届く炎にまかれ、多くの煙を吸い込んでしまったようだ。
 彼はがくりと膝をつき、老婆を背負ったまましゃがみ込む。彼に背負われている老婆は、すでに意識がない。
 彼らへさらに追い打ちをかけるよう、そこへ数多の大火蜂が集まってくる。
「ばあちゃん、ごめん、俺、もう……」
 青年が一人謝罪の言葉を口にした瞬間だった。炎と煙にまかれていたところに煙とは別の種類の霧が立ち込めた。その霧は禍々しい色を持ち……しかし、不思議とその霧を吸い込んだ青年はその体に力が戻ってくるのを感じていた。
「これは……」
「弱気になんなよォ! まだ動けんだろ!!」
 家屋の中にいる彼らを見つけ、その生命を救う霧を放ったのは、美しい紫の髪を持つアイ・エイドだった。
 そして彼らへ襲い来る大火蜂との間に割り込み、身を挺してかばったのはアイと共にこの屋敷にやってきていた刀也。その身を大火蜂の炎が焼くが、彼はその傷を気にする様子はなかった。
 刀也は携えた刀で蜂を斬り捨て距離をとると、青年の腕を掴むと立ち上がらせその体を支える。
「よく頑張ったな、あと少しだ。俺も手を貸す、いくぞ」
 追い縋るよう迫る蜂を斬り払いながら、刀也は青年を支えながら歩き出す。アイへ視線を向けると、彼らは一瞬の頷きで意思の疎通を図る。
 アイの瞳に好戦的な色が浮かんだ。
「いいぜ蜂ども! 掛かってきなァ!!」
 彼は蜂の気を引くよう声を発し、双気弾銃で蜂を撃ち落としていく。
 一方、アイの援護で無事燃え盛る家を出た刀也は、その頬に冷たいものを感じて顔を上げる。
「水……?」
 燃え盛るその地域に、雨が降りはじめていた。
 この火事が自然発生したものではないように、この雨もまた、自然現象ではない。
「青龍の名により雨よ降れ、急急如律令」
 いまだ延焼していない辺りの家々を守るように境界に立ち、津雲が霊符を指にはさみながら呪を唱えるたび雨がその勢いを増し、炎の威力を押し留めていく。
 彼がぐるりと霊符を貼った、この辺りの地域一帯を覆う、超広範囲の術である。
 今燃え盛っている炎の威力を抑えながら、家屋を濡らして延焼を防ぐ策は、見事と言って良い程の効果を上げた。
 しばらくの後、猟兵達の奮戦により大火蜂は殲滅され、やがて癒やしの雨は炎を消し去っていく。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​




第2章 ボス戦 『荒霊マガツヤマツミ』

POW   :    天焦神火
【周囲一帯を巻き込む大噴火】を放ち、自身からレベルm半径内の全員を高威力で無差別攻撃する。
SPD   :    業炎地獄
【火口から放たれる溶岩弾】が命中した対象にダメージを与えるが、外れても地形【を焼き尽くして溶岩地帯へと変化させ】、その上に立つ自身の戦闘力を高める。
WIZ   :    熔熱変生
自身の肉体を【超高熱で流動するマグマの塊】に変え、レベルmまで伸びる強い伸縮性と、任意の速度で戻る弾力性を付与する。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ツェリスカ・ディートリッヒです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 火事は徐々に消え失せ、事件は収まるものと思われたその時。
 猟兵達が一際奮戦していた地域の中程に、異変が起こった。
 未だ燃え続けていた炎を中心とするように地が隆起し、噴火のような爆音と共に生まれたのは、八メートル程の高さのある『荒霊マガツヤマツミ』。
 大火蜂がこの火事で召喚を図っていた強力なオブリビオンである。
 その噴火口のような中心部から、どろどろと溶岩が流れ出し辺りに広がり始める。
 火事の勢いが減少したことでその力は本来のものにまで達していないが、決して侮って相手出来る存在ではなさそうだ。
御剣・刀也
禍津神か。何であれ、神様を斬る機会なんてそうそうある事じゃない
この貴重な機会を楽しませてもらおうか

天焦神火を使われると大ダメージ+近づくのが難しくなるので使われそうになったら距離を取る。間に合わないなら発動前に潰そうと試みる
業炎地獄は外れると溶岩地帯になって戦闘力が増すのでなるべく斬り捨てる。それでも防ぐ事が出来ないなら避けて突っ込む事も考慮に入れる
熔熱変生は使われたら移動個所を先読みして動き、マグマから戻ったところを攻撃する
「戦場では俺は死人。死人は死を恐れない。さて神様、お前は死ぬことが怖いか?答えなくていい。結果が全てを証明するだろうからな」


勘解由小路・津雲
こいつはずいぶんと大物が出てきたな! 蜂どもめ、これを狙っていたか。これは雨でどうにかできるレベルではなさそうだ、しかたない、術式を変えるとしよう。

■戦闘 ユーベルコード【七星七縛符】を使用、『荒霊マガツヤマツミ』の攻撃を封じることに専念する。「貪狼・巨門・禄存・文曲・廉貞・武曲・破軍、北斗星君の名において、荒霊マガツヤマツミよ、鎮まりたまえ!」

■心情等 私の力でこの大物が封印できるとは思わないが、幸い近くには救出にあたっている猟兵たちがいる。彼らの力を借りれば、上手く封印できるかもしれない。(アドリブ・連携歓迎)



「禍津神か」
 中心部の異変に駆けつけた御剣・刀也は、荒霊マガツヤマツミの神々しささえ感じる姿を見上げて呟く。その赤々とした地表には注連縄が巻かれ、その存在が霊格のものであることを表している。
「こいつはずいぶんと大物が出てきたな!」
 その隣へと並び、同じく声を上げたのは勘解由小路・津雲。彼の術の余韻に、辺りにはまだ少しの雨がしとしとと降っている。それでも、目の前の敵から感じる熱気は衰えることを知らない。
「蜂どもめ、これを狙っていたか。これは雨でどうにかできるレベルではなさそうだ」
「何であれ、神様を斬る機会なんてそうそうある事じゃない」
 名刀『獅子吼』を抜き放つ刀也の面には、強敵との邂逅を歓ぶよう薄く笑みが浮かんでいた。
「この貴重な機会を楽しませてもらおうか」
 そう言い切りながら彼が駆け出した時、辺りに地響きが轟き荒霊マガツヤマツミから噴煙が立ち上った。紅き地表が震え、噴火口からマグマが噴き出す。
「なんて熱気だ……!」
 その広範囲の攻撃に距離を取るべきかと一瞬の逡巡をするが、噴火の範囲は咄嗟の回避で避けられるほど狭くはない。体にかかる負担を承知でその熱気の只中へと飛び込む他なかった。
 同じくその流れ出す溶岩と熱気に撒かれ、袖で口元を抑えながら津雲は眉を僅かに顰める。
「これは自然災害と呼んで差し支えない威力だ。しかたない、術式を変えるとしよう」
 彼は懐から取り出した霊符を宙へと放つ。
「貪狼・巨門・禄存・文曲・廉貞・武曲・破軍、北斗星君の名において、荒霊マガツヤマツミよ、鎮まりたまえ!」
 陰陽師の手から放たれた霊符は真直ぐに荒霊マガツヤマツミへと飛び、その体表へと張り付く。
 猟兵達のことを認識しているのか否か、無機物である敵の様子から察することはできないが、荒霊マガツヤマツミから噴き出したマグマが超高温の塊となり津雲へと襲いかかる。
「っ……!!」
 身を焼く灼熱に彼の体が吹き飛ばされる。だが。
「範囲攻撃は封じさせてもらうぜ……刀也!」
 津雲は貼り付けた護符を通し術を発動する。彼の放った術は直接の攻撃技ではない。荒霊を封印する術式である。強大な敵の全てを封じることはできないが、しかし、敵の狙った行動の一つを封じることは出来る。
 津雲に名を呼ばれ、刀也が跳躍する。辺りに広がっていたマグマが止まり、近づくことが出来るようになっていた。
「戦場では俺は死人。死人は死を恐れない。さて神様、お前は死ぬことが怖いか? 答えなくていい。結果が全てを証明するだろうからな」
 彼の振るう一太刀は潔い。飾らず、護らず、ただ、目の前の敵を切り捨てるのみ。
 荒霊マガツヤマツミはどれほどのダメージを負っているのか、判断が難しい。しかし刀也が与え、地表を抉った一太刀は、ここからはじまる戦いの足がかりとなる。

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​

アノ・コメットハート
平和に暮らしてた人の家も笑顔も奪いやがって……今のあたしはちと機嫌が悪ぃぜ。覚悟しとけよ?


今回は【オーバーコメット】で『封印を解く』。攻撃重視の本気モードだ。これ以上、何も奪わせるもんか。
武器は変わらずスターシューター。『スナイパー』として、仲間が抉った箇所を集中的に狙うぜ。
うまく敵の地表を深くまで削れたなら、反撃を『見切り』ながら『ダッシュ』で接近。避けられないものは『気合』入れて『武器受け』で凌ぎ、『全力魔法』を込めた魔弾を『零距離射撃』でヤツの中身に撃ち込んでやる算段だ!


【アドリブ・連携歓迎!】


七詩野・兵衛
アドリブ歓迎

腕を組み呟く。
ほう・・・倒しがいのある大物が出て来たようだな。
ゆくぞ!振るうは常に全力。これぞ我輩の応援道の極み・・・、熱気解放!

熱気を纏い高まった戦闘能力にものを言わせて
奴を全力で攻撃していくのだ。
我が両手斧、気合連結に気合と情熱を込めて鎖を伸ばし強度を高めて
『投擲』し『二回攻撃』で振り回した遠心力を乗せて斧を操り攻撃だ。

我輩の『学習力』で攻撃パターンを解析し、
溶岩弾などを打ち落としつつ近付くのである。
辿り着いたならば両手で握りしめた気合連結にて、
『力貯め』からの『捨て身の攻撃』を叩き込むのだ。

我輩この後に応援に行く予定があるのだ。油断せずきっちり倒すのだ!


赤星・緋色
ふーん、今度は火山?な感じなのが相手なんだね
溶岩吹くようなのが居座ったら住民の人たち困っちゃうからこいつも退治していこっと

ガトリングを準備、今回も属性攻撃は水でいいよね
相手の攻撃方法は溶岩飛ばす攻撃だし、しっかり見切って攻撃当てていきたいかな

山だけど、こっちの攻撃を回避したりするのかな?
出来るだけ周りの建物とか他にも燃えそうなものがあればそこら辺に火が飛ばないように位置取りには気をつけて戦闘するよ

他に近接攻撃とかで戦う猟兵がいれば援護しながら戦う感じ


天秤棒・玄鉄
 あっちいな、喉がひりつきそうだ。
 迷惑なもん呼び出しやがって。さ、ぶっ壊そうかい。

【鎧砕き】すら可能な【衝撃波】をぶつけるように「喧嘩棒術、颪」で削ってくぜ。攻撃は素早く【クイックドロウ】みてえに、多少の火の粉にゃあ怯まねえ【覚悟】【激痛耐性】で【捨て身の一撃】だ。隙があれば【二回攻撃】織り混ぜて、デカブツの体を足場に【空中戦】でぶつかっていく。
 溶岩彈は手裏剣やら残骸の【投擲】、天秤棒の【なぎ払い】【衝撃波】で逸らしてみっかい。

 だあぁ、熱ぃ! 汗もかいた端から蒸発しちまってんじゃねえか?
 とっとと終わらせて行水でもしてえな、こいつぁ。

 アドリブ、絡み描写歓迎です。



「ほう……倒しがいのある大物が出て来たようだな」
 仲間たちが挑んでいく様子を眺め、七詩野・兵衛は腕組みしながら呟く。
「あっちいな、喉がひりつきそうだ」
 橋を守るため奮戦していた天秤棒・玄鉄は、駆けつけてきた体が休まることなく灼熱の地に飛び込むことになり、そう額を流れる汗を拭う。
 その視界には、地表の隆起で壊れた家々や、すでに流れ出したマグマに焼かれた辺りの惨状が映っている。
「迷惑なもん呼び出しやがって。さ、ぶっ壊そうかい」
「ふーん、今度は火山? な感じなのが相手なんだね」
 その横で落ち着いた表情のまま、軽い口調で応えるのは赤星・緋色。しかしその瞳は冷静に敵の挙動を観察している。
「溶岩吹くようなのが居座ったら住民の人たち困っちゃうからこいつも退治していこうね」
「ああ……平和に暮らしてた人の家も笑顔も奪いやがって……」
 眼の前にそり立つ存在を見上げながら、アノ・コメットハートもまた、握った拳を自身の掌で受け止める。
 彼女の脳裏には、先程助けた子供達の泣き顔が焼き付いていた。彼らの命は助かった、しかし、彼らの家は全て焼けてしまった。
「今のあたしはちと機嫌が悪ぃぜ。覚悟しとけよ?」
 彼女は拳の中に握っていた赤色の魔チョークを砕くとそれを飲み込む。瞬間、彼女の瞳の輝きが変わった。それは彼女にとって、一種のトリガーである。
 ドクン、ドクンと深く鼓動する心音と共に、自らの封印していた魔力が開放されていくのを感じる。
「ゆくぞ! 振るうは常に全力。これぞ我輩の応援道の極み……熱気解放!」
 同時に兵衛が叫び、その身に気合と情熱のオーラ、熱気を開放する。その熱気は彼の姿さえも変え、力を幾倍にも高めていく。
 瞬間、猟兵達の高まる気に荒霊マガツヤマツミが反応するように地表を震わせたが、噴火は起きなかった。その技は仲間によってすでに封じられている。
 その隙を突くように、緋色は敵に近づくことなく、構えたガトリングから水属性を載せた銃弾を浴びせかけた。
 兵衛は増強した力に任せ、巨大な鎖付き両手斧『気合連結』を構え、渾身の力で投擲する。遠心力の乗った巨大な斧を鎖で振り回す彼の力は驚異的だ。
「これが我輩の応援道の極みじゃぁー!」
 荒霊マガツヤマツミ自身は動くことはなく、その攻撃を受けるが、しかし。爆音が響き、その噴火口からいくつもの溶岩弾が緋色目掛けて放たれる。
 溶岩弾での攻撃を予期していた緋色は寸でのところで攻撃をかわすが、彼が立っていた道は抉られ、その辺りが溶岩地帯へと変化する。
「やっぱり、これは家の近くで戦ったら駄目だね」
 飛び退きながら緋色は呟くが、その避けた先へも溶岩弾が落ちる……瞬間。
 兵衛の振り回した斧が緋色を守るように溶岩弾を弾き飛ばした。
「ありがとう兵衛さん」
「なんということもない。溶岩弾は我輩が防ぐ!」
 攻撃にと動く者目掛け降り注ぐ溶岩弾が、兵衛によって護られる光景を見て、玄鉄が今が好機と地を蹴る。
 目指すは仲間が斬りつけた地表の傷。
「そらよぉっ!」
 掛け声ひとつ、その身に染み付いた踏み込みから刺突の動作は電光石火の素早さで行われる。荒霊マガツヤマツミに組み付いていると猛烈な熱波と火の粉が降りかかるが、玄鉄はそのようなことを気にかけるほど柔ではない。
 彼の握った黒き天秤棒は地表の傷を広げるよう幾度も攻撃を繰り返す。
 彼を援護するよう、緋色は玄鉄のいる周囲に水属性の銃弾を撃ち込む。制圧射撃で地表の温度を抑えるためだ。
 玄鉄に合わせるようアノも駆け出し、荒霊マガツヤマツミを駆け上る。そして、深く開いた地表の割れ目にスターシューターの銃口を当てた。
「覚悟しとけよ。……この一撃は、本気だ」
 スターシューターから零距離で放たれる魔力の籠もった弾が、その地中奥深くへと穿たれる。
 その時は、想像よりも早く訪れた。朱々としていた荒霊マガツヤマツミの地表が黒ずみ、地面の震えが収まる。
 そして一瞬の後、爆音を上げ隆起していた箇所が粉々に砕け散り、山がその姿を消した。
「やってやったぜ!」
 砕けた地を蹴り、着地しながらアノが吠える。辺りに静寂が戻った。
「だあぁ、熱ぃ! 汗もかいた端から蒸発しちまってんじゃねえか?」
 その横に同じく着地しながら玄鉄も叫ぶ。その気温の根本の原因が消え、徐々に元の気温に戻りつつあるとはいえ、今なお猛烈な暑さだ。
 しかし空を見上げれば、いつの間にか美しい冬の星空が広がっていた。
「行水でもしてえな、こいつぁ」

成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​




第3章 日常 『大江戸ツアーへご案内』

POW   :    蕎麦や寿司、うなぎ屋などのお江戸ファストフードを堪能

SPD   :    浮世絵や貸本屋など庶民が日常的に楽しんだ文化に親しむ

WIZ   :    落語や歌舞伎などの大衆芸能を楽しむ

👑5
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種別『日常』のルール
「POW・SPD・WIZ」の能力値別に書かれた「この章でできる行動の例」を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


 火事、そしてそれに続く災害から町を救った猟兵達の活躍は、町一体の知る所となった。
 彼らが戦場としていた地域の傷跡はいまだ深いままだが、猟兵達が守った人々は、町の案内をしたいと申し出てくれた。
 ここは江戸に程近い町。望めば江戸にまで足を伸ばすことも可能だが、この町の自慢は様々な人が入りに来る温泉だという。
 特に夜空を眺めながら入ることのできる巨大な露天風呂を持つ大湯屋がある。この機会に戦いの疲れを癒やすのも良いだろう。
 もちろん、そのほか様々なことをすることができる。さて、何をしよう。
勘解由小路・津雲
温泉! それで荒霊マガツヤマツミが召喚されたのか、得心した。町の人々の好意に応え、自慢の温泉を御馳走になることにしよう。術で縮んだ寿命が延びるとよいのだが。

あわせて、オブリビオンに堕したとはいえ、荒霊マガツヤマツミの御霊が鎮まるように、祈りをささげることも陰陽師の務めだろう。本格的な儀式ではなく、温泉につかりながら鼻歌交じりで恐縮だが……。

そういえば、久遠寺にもせっかくだから声をかけようかと思ったが、猫(ケットシー)はお湯にはつからないものだろうか?(アドリブ等歓迎)


御剣・刀也
蕎麦、寿司、ウナギ、まさに江戸の特徴。江戸の名物
この機会だ、江戸前の寿司、ウナギ、蕎麦のレシピを盗みに盗みまくってやろう

蕎麦、寿司、ウナギの店を胃袋の許す限り食べ歩き、教えてもらえるなら焼き方のコツ、蕎麦練りのコツ、寿司を握るコツを聞きまくる
料理が趣味で自身も腕に覚えがあるので探求心がやむことはない。胃袋も止まることはない
流石にタレやそばつゆのレシピは聞けないと思うので作り方を見学させてもらえないかと頼んでみる。
駄目なら諦める
「まぁ、タレやそばつゆは店の秘伝だからなぁ。そうそう見せてはもらえないか」
見せてもらえたら
「流石は職人。俺のやり方とは違うな。うん。勉強になる」


アノ・コメットハート
ひとまず一件落着、だな!

危険は去ったが、助けた子ども達が気がかりだ。なんとか笑わせてやりたいと思うが、魔チョークで絵を描いたり具現化して遊んだりしたら喜んでくれるだろうか。

しばらく遊んだ後は散策だ。
この世界に来るのは初めてだからな。案内してもらいながら、町並みや料理を楽しむぜ。

歩き回った後は、おんせん ってのにも行ってみるぜ!
戦闘の疲れが溶けていくような心地よさに表情も緩んじまうなぁ……
顔を上げると見える夜空も綺麗なもんだ。
そういや、おんせん に入った時はこう言うものらしいな

「あぁ、いい湯だ……」

【アドリブ・交流歓迎!】


七詩野・兵衛
WIZ 大衆芸能を楽しむ
アドリブや他の猟兵との絡み歓迎

俺は温泉が好きだ。とても好きだ。
汚れを清めしっかり温まって戦いの疲れを癒したら町に足を延ばそう。

俺は普段から漫画やアニメ、小説等から応援のヒントを見つけているので、
いい機会だと各種大衆芸能からも新たな応援のヒントを模索しようか。
何かこれだ!と思う面白いものは無いだろうか?

最終的には世界の穢れを祓えるほどの応援をするのが目標だ!
日々之精進。すべては俺が応援道を極める為の糧なのだ。
・・・まあ、我輩はなぜ応援を極めなければならないのか、
理由を覚えてはいないのだがな。
記録は残っている以上推測は出来るのだが。
まずは自らを鍛えねばだな。


赤星・緋色
へいへーい、みんな無事に解決することができたみたいだね!
建物とか燃えたり壊れたりしちゃったけど復旧は手伝わなくて大丈夫なのかな
大丈夫なら任せちゃうけど

んじゃ私はファストフードに行こうかな
それでね、スイーツがいい!
団子とか、大福とかあるのかな
他にも見て回ろっと!(そして食べて回ろ)


天秤棒・玄鉄
 行水してえ。つってたら、温泉地だったってな。はっ、久遠寺に一杯食わされた心地だ。悪い気はしねえがな。心憎いことしやがる。

 まあ、なんだ。折角だ、ゆっくり浸かってから帰るとするかね。
 適当に甘味と安酒を買いながら、練り歩いてから、大湯屋に向かう。道中、隣で戦ってた奴らがいたら、労うぜ。
 ほろ酔いの心地で、夜空見上げながら風呂の縁に頭預ける。

 まあ、喧騒がまだ残ってんなあ。少し休んだら、手ぇ貸しに行ってやるか。
 湯にはまた、くりゃいい。
 ああ、いや……そん時ゃ、混んでそうか。まあ、今はもうちょっと浸かっとくとするかね。



 町に子供達の可愛らしい笑い声が響いた。
 そこに居たのはアノ・コメットハート。彼女は手にした魔チョークで空間に絵を描くと、それを具現化して見せる。
 描かれたうさぎや鳥の絵がぴょんと具現化し動き回るたび、子供達が歓声を上げる。
 アノの傍らには赤星・緋色もいる。彼は建物などの復旧を申し出、しかし町民に遠慮され、叶うならば子供達と共に遊んでやって欲しいと言われたのである。そこには彼の優しさがある。
 彼は得意の射撃を披露し、子供達から羨望の眼差しを浴びていた。
 彼らの楽しげな様子を見る度、アノの顔にも笑顔が浮かぶ。
 子供にはやはり笑顔が似合う。そう、彼女は心から思うのだ。

 案内を受けながら町を練り歩くのは七詩野・兵衛。彼が目指すのは世界の穢れを祓えるほどの応援をすること。その応援のヒントは、漫画やアニメ、小説等から得ていることが多い。
 だからこそ、彼はここサムライエンパイアに息づく各種大衆芸能からも新たな応援のヒントを得られないかと散策をすることにしたのである。
 そこで町民に案内されたのは歌舞伎の舞台であった。綺羅びやかな衣装に、演者の仕草や演技は見事で、見切りや演出の迫力は圧倒されるものがある。
「なるほど……日々之精進。これもすべて俺が応援道を極める為の糧となるだろう」
 その迫力に惜しみなく拍手を送りながら、彼はそうして頭に、心に、町民達の活気を刻みつけるのだった。

「蕎麦、寿司、ウナギ、まさに江戸の特徴。江戸の名物」
 賑やかな町の中。左右に並ぶ食事処を眺めながら、御剣・刀也は胸を高鳴らせる。というのも、彼の趣味は料理。
「へいへーい、みんな無事に解決することができたし、私はファストフード食べに行こうかな」
 緋色もその食い倒れの行軍に同行する意を表明する。
「この機会だ、江戸前の寿司、ウナギ、蕎麦のレシピを盗みに盗みまくってやろう」
 刀也は意気込んで、胃袋の許す限り片っ端から店に入り、料理の作り方を聞き、コツを聞きまわる。
「せっかくだからあたしも美味しい料理を楽しみたいな」
 そう言ってしばし行動を共にし、美味な料理の数々を堪能していたアノだったが、あまりにも刀也が店を梯子するので途中でギブアップしていた。
 一方の緋色は胃袋的には負けない程食べ歩いていたものの、求める食の方向性が少々違うが為にいつの間にやら別行動。
 彼は主に団子や大福などを扱う茶屋を中心に練り歩いていた。
「んんっ。この大福もっちもち」
 片手に別の三色団子を持ちながら、また別の苺大福を頬張りご満悦だ。
「他にも見て回ろっと!」
 そう駆けていく緋色の姿に、茶屋の店主は、彼の柔らかそうな頬が膨らんで、いつぞやぽてりと落ちてしまうのではないかと、そんな心配をしていたのであった。

 一方その頃。入った一つの鰻屋で鰻重をかじった途端、刀也の蒼色の瞳が輝く。
「なんだこの味の深みは……」
 鰻の肉厚さもさることながら、鼻から抜けていく芳醇な香りはフルーティーで、塩味と甘みのバランスが絶妙のタレがかかっている。
 刀也はすぐさま手を上げると店主を呼ばう。
「大変厚かましい願いと承知の上での頼みなのだが、是非このタレの作り方を見学させてもらえないだろうか」
 店主の親父はその熱心な願いに面食らったようだが、次第に照れるように頭をかく。
「命の恩人に頼まれちゃあ、しょうがねぇなあ。普通は見せないんだが、良いぜ、厨房に来な」
 そう呼ばれた厨房で、継ぎ足してつくっている秘伝のタレのレシピと共に作り方を学んだ刀也。
「流石は職人。俺のやり方とは違うな。うん。勉強になる」
 彼は頭にレシピを叩き込みながら、そうして職人の妙技を会得するのだ。

 そうして陽は暮れ、時は夜。昨夜の騒動が夢だったかのように思えるほど、穏やかで幸福な夜だ。そしてそこは、暖かな湯気の上る大湯屋である、
「行水してえ。つってたら、温泉地だったってな。はっ、久遠寺に一杯食わされた心地だ」
 心地よい湯に浸かりながら、天秤棒・玄鉄がぼやく。
「今回は事態が切迫していたものでな、グリモアベースで町の名物などを紹介している時間がなかったのだ」
 そう答えるのは、当の久遠寺・篠だ。彼は勘解由小路・津雲に声をかけられ、ならばと共に湯に預かることになった。隣には戦いの疲れを癒やしに来た兵衛もいる。
「悪い気はしねえがな。心憎いことしやがる」
 そう笑う玄鉄の手には町で購入してきた酒の入った猪口がある。湯には徳利の乗った盆が浮かんでいた。酒を持って湯屋にやってきた彼に、そうして入ってみてはどうだと提案したのは湯屋の主の計らいだ。
「ここに温泉があったから、荒霊マガツヤマツミが召喚されたのか、得心した」
 石で作られた露天風呂の広々とした湯につかりながら津雲が話す。
「温泉とあの敵になにか繋がりがあるのか?」
 温泉好きの兵衛もまた湯を楽しみながら問う。
「ああ、そうだな。あれはオブリビオン故、絶対条件ではないだろうが、温泉と火山は密接な関係がある。荒霊マガツヤマツミとの繋がりもまた強かっただろう」
 篠が問いかけに応えながら小さな手で顔を拭うと、その様子を見て津雲は目を細めた。
「猫はお湯につからないものかと思ってたぜ」
「それがしはただの猫ではない……まあ苦手な者も多いだろうが、それがしは何分この世界での暮らしが長いものでな」
 言葉にそうかと津雲は頷き、空に広がる満点の星々を見上げながら、鼻歌交じりの祝詞を上げ始める。
 オブリビオンとはいえ、神格である荒霊マガツヤマツミの御霊が鎮まるように、と。
 その隣で玄鉄は頭を湯船の石に預けると美しい星空を見上げた。ほろ酔いの心地は気持ちがよく、火照った肌は清々しい冬の空気が冷やしてくれる。
 また一口と猪口を唇につけ喉を濡らし、少し休んだら町の復旧に手を貸しに行こうかと考えて。
「ああ、いや……まあ、今はもうちょっと浸かっとくとするかね」
 そう、極楽の心地に酔うのだ。
「この地の平穏もじき戻るだろう」
 津雲の祈りの言葉に聞き入るよう、篠は目を閉じる。
 温泉につかりながらで恐縮だがと陰陽師は肩をすくめたが。その朗とした声は、この地を、町を、人々を祝福するのだった。

 その鼻歌交じりの祝詞は、塀で隔てられた女湯に居たアノの耳にも届いていた。
 彼女は長い青色の髪をまとめ上げると空を見上げる。
 心地よい温度の湯に戦闘の疲れが溶けていくようだ。そしてふっと浮かんだのは、温泉に浸かった時はこういうものだと聞いた台詞。
 唇を開き、そっと口にしてみる。
「あぁ、いい湯だ……」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2019年02月11日


挿絵イラスト