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わんにゃんアウトローと共に

#ヒーローズアース #猟書家の侵攻 #猟書家 #ドン・ガルシア #バイオモンスター

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#バイオモンスター


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 怪獣――その存在を見上げたとき、誰もがその言葉を思い浮かべるだろう。
 黒一色に染まったその巨躯は10メートルを越え、周囲の建物を破壊して進む。
 阿鼻叫喚に街が包まれる中、しかしその脅威に相対する者たちの存在があった。

「こいつは強敵だニャァ」
「……だが、引くわけにはいかないワン」
「そうだゾ~」
 それはスーツ姿に身を包んだ少し変わった存在――動物にしか見えない彼らは、しかし立派な二足歩行を見せ流暢に言葉を操る。
 彼らもまたかつては猟書家「ドン・ガルシア」に作られしバイオモンスター……しかしその創造主から逃げ出しヒーロー、否、ダークヒーローとして活動する彼らの名は「ミュータント・アニマルズ」だ。

「そうだニャ! タマ取ったるニャア!」
 創造主たるドン・ガルシアに影響されてか、どこか柄の悪いバイオモンスターたち。
 彼らの戦いが今、始まろうとしていた。


「怪獣ってのは、さすがにあたしも初めて見るねぇ」
 グリモアベースに集った猟兵たちと相対し、中御門・千歳(死際の悪魔召喚師・f12285)はそう語る。
 千歳によれば今回対応して欲しい敵の名は猟書家「ドン・ガルシア」――研究者でもあるマフィア、ドン・ガルシアによって生み出された巨大化オブリビオンを倒して欲しいというのだ。
 それは唯改造により巨大化――スナーク化したというだけでは無い……その身を守る鱗はより強固となり、簡単には貫くことは出来ない鎧をまとう巨獣なのだ。
 だが急激な強化には、副作用が付き物だ。
 各所として紛れる強化しきれぬ鱗を貫くことが出来たならば、痛撃を与えることも可能だろう。

「まぁ、対応はそう簡単じゃなさそうだねぇ……でも、ちょっくら役に立つやつらもいそうだよ」
 現地にいる猟書家「ドン・ガルシア」に抵抗するダークヒーロー――「ミュータント・アニマルズ」の協力を得られたのであれば、強大なバイオモンスターであるオブリビオンに対抗する為の糸口を得ることが出来るだろう。
 「ドン・ガルシア」の改造により五感を含めた身体能力が向上しているバイオモンスターである彼らであれば、野生の感により巨大化オブリビオンの弱点を的確に突くことが可能であろう。

「それにさ、敵の目的を上手いこと挫くって手もありそうだねぇ」
 敵は大規模な事件を起こすことで、「スナーク」を恐怖の代名詞として固定させようとすることを目的としている。
 あえて猟兵たちがスナークを名乗り戦うことで、敵の狙いを挫くことも出来るかもしれない。

「色々と派手な仕事になるだろうけどさ、宜しく頼むよ」
 そう言いながら老婆は戦場へと猟兵たちを送り出す。

 ――皆の安全を祈りながら。


きみはる
●ご挨拶
 お世話になります、きみはるです。
 猟書家戦、改めて頑張ってまいりましょう。

●依頼について
 現地のダークヒーローの協力を得ながら、巨大化オブリビオンと戦って下さい(現地ダークヒーローとの協力は必須ではありません)
 ダークヒーロー集団「ミュータント・アニマルズ」は猟兵ほど強くはありませんが、下記の能力を持っています。

 拳銃、小火器、長ドスを操る能力。
 巨大化オブリビオンの弱点(強化できていない鱗)を野生の感で見抜く能力。
 対応した動物っぽい能力(おまけ程度)

 プレイングボーナス(全章共通)……バイオモンスターと共に戦う。
 猟兵組織「秘密結社スナーク」の一員であると名乗る(敵がスナークの名の元に恐怖を集める企みを妨害します)

●プレイング募集について
 プレイング募集はタグにてご報告させて頂きます。
 現在は木曜からを予定しております。
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第1章 ボス戦 『壊人ヴァルニール』

POW   :    塵拳
【瘴気を纏った拳】による超高速かつ大威力の一撃を放つ。ただし、自身から30cm以内の対象にしか使えない。
SPD   :    壊世
【破滅願望】の感情を爆発させる事により、感情の強さに比例して、自身の身体サイズと戦闘能力が増大する。
WIZ   :    冥連
自身が【壊したい感情】を感じると、レベル×1体の【瘴気で作られた小型の分体】が召喚される。瘴気で作られた小型の分体は壊したい感情を与えた対象を追跡し、攻撃する。
👑11
🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は💠ナイツ・ディンです。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

グラナト・ラガルティハ
とりあえず「俺達こそがスナークだ」と言っておくか。言の葉の力と言うのは存外馬鹿に出来ぬものだからな。

バイオモンスターか…雰囲気的に元の生物は猫、犬、象といったところだろうか。
創造主に争おうとする気概しかと受け取った。
援護を頼む。

まずはUC【紅蓮の剣】で包囲し侵攻を阻害。
UCで増えた敵も切り刻む。
その間にバイオモンスターの野生の勘を頼りに弱点を聞き出し。
【属性攻撃】炎と【呪殺弾】で強化した神銃の一撃で的確に撃ち抜く。




「俺達こそがスナークだ」
 煌々と照り付ける日差しで紅蓮のように輝く髪をたなびかせ、グラナト・ラガルティハ(火炎纏う蠍の神・f16720)は逃げ惑う人々に対し言葉を発する。
 己こそがスナークなのだと――スナークが来たからには、もう大丈夫だと。
 それは恐怖を民衆に与えることで恐怖の代名詞として固定することを目的とした敵猟書家の策略を防ぐための行動。
 スナークこそ、ヒーローの名だとそう人々へと植え付ける為のものだ。

 人々を安心させるよう鼓舞しながら、しかし決して媚びず――グラナドは群衆の波に逆らうように歩く。
 それはこの混乱の原因である巨獣――猟書家「ドン・ガルシア」によって改造されたオブリビオンと戦う為だ。
 しかし彼が戦場に到達したとき……そこには既に先約が存在した。
 それはスーツ姿の動物たち――彼らこそ、予知で聞いたダークヒーロー集団「ミュータント・アニマルズ」であろう。

「バイオモンスターか……」
 その見た目と照らし合わせれば、おそらくは元の動物は猫、犬、象……といったところだろうか。
 小火器で鉛の弾を吐き出し、その手に握る長ドスで切り伏せる。
 彼らがそう立ち向かっているのは、巨大化オブリビオンが生み出した分体たち――せめてもの救いはその大きさが本体ほどの巨体では無くその強度も本体ほどのものでは無いことだが、しかしその数は決して楽観視できるものでは無く、猟兵ほどの実力を持たないミュータント・アニマルズは囲まれ、劣勢へと立たされていた。

「紅蓮の剣よ舞い踊れ」
 そうしたアニマルズが必死に戦う中、グラナドの振るう腕に呼応するかのように辺りを紅蓮の炎が包み込む。
 熱風を放ち煌々と燃え上がる紅蓮は刃を形作り、豪雨のように分体たちへと降り注ぐのだ。
「ニャ、ニャンだっ!?」
 突如として己が身を包み込む熱風に気圧されながらも、しかしその元が巨獣とは異なるものだと察した彼らは、グラナトと後ろに続く猟兵たちをヒーローの集団かと判断した。

「手を借りるのは癪だがニャ……仕方ないニャ、ヒーローたちはついて来るニャ!」
 己が無力を悔やみ、しかしそれで腐ること無く受け入れた上で立ち向かう姿。
 その気が抜けそうな見た目に反し、創造主に挑む気概は――神たるグラナドとて認めざるを得ない尊いものだ。

「良いだろう……ならば力を貸してやろう」

 久し振りに良い戦になりそうだ――己が手中に炎を握りながら、グラナドはそう確信するのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒田・牙印
ネフラ(f04313)と共に

・怪獣退治とは心躍るねぇ…ジャイアントキリングってのもいいだろうよ。
「秘密結社スナークが一人、黒ワニの牙印だ。怪獣退治は俺達も協力するぜ!」と名乗って参戦だ。

・おう、アニマルズ。同じ動物ヒーローだ、よろしくな。俺は少し勘が鈍くてよ。お前らならあの怪獣の鱗が薄い所を見抜けんじゃないか? 何か所か教えてくれや。悪い結果にはしねぇよ。

・街がここまで破壊されてれば遠慮もいらねぇな。俺は猟書家への怒りで爆発しそうなんだ。UCを解放し巨大化。怪獣大決戦といこうじゃないか。「怪力」ベアハッグで奴の動きを止め、弱点をネフラが狙いやすいようにするぜ。
その後はひたすら締め上げてやらぁ!


ネフラ・ノーヴァ
牙印殿(f31321)と共に

怪獣退治とはいえ牙印殿もなかなかの怪獣っぷりだ、見物な怪獣バトルになるんじゃないかな。賭けにでもしてみようか。私は牙印殿が勝つ方にいれるが。フフッ。

アニマルズ、犬猫のを見る機会は少なかったが、耳や尻尾が動く様子は見ていて楽しい。やはりモフモフだろうか。興味深い。取り敢えずアニマルズには遠距離攻撃で注意を引きつける役を要請しよう。

怪獣の弱点である薄鱗、一点を貫く刺剣なら、うってつけの武器だ。さあ、大輪の血花を咲かせるが良い。




「秘密結社スナークが一人、黒ワニの牙印だ。怪獣退治は俺達も協力するぜ!」
 怪獣が街を壊しながら突き進む中、辺りに雄たけびが木霊する。
 その声の主を人々が探したならば、彼らは見上げざるを得ないだろう――なぜならばそこには街を破壊する巨大オブリビオンと同等まで肥大化したワニ――己が怒りを力に変え、巨大化したバイオモンスター――黒田・牙印(黒ワニ・f31321)が荒れ狂う勢いそのままに巨獣へと突撃していたのだから。

「怪獣退治とは心躍るねぇ……ジャイアントキリングってのもいいだろうよ」
 その鱗に包まれた拳を固く握り、大きく振りかぶり叩きつける。
 その衝撃により吹き飛ばされた黒き巨獣は大地に伏すも、しかし次の瞬間には何事もなかったかのように立ち上がった。
 本能的に感じる敵の威圧感に、格上に挑むのもまた良しと牙印はその牙を大きく剥くのだ。

「怪獣退治とはいえ牙印殿もなかなかの怪獣っぷりだ」
 そんな巨大オブリビオンに負けじと暴れる牙印を見上げ、共に依頼へと挑む猟兵――ネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)は静かに微笑む。
 ネフラにしてみれば、巨大化したオブリビオンも牙印もそう大した違いなど無い。
「見物な怪獣バトルになるんじゃないかな。賭けにでもしてみようか。私は牙印殿が勝つ方にいれるが。フフッ」
 ならば友の勝利に賭けるのもまた一興と、そう笑うのだ。

「あれは何ニャ!」
「オイラよりも大きいゾー」
 猟兵たちの存在をヒーローとして受け入れたミュータント・アニマルズもまた、その圧力に気圧される。
「おう、アニマルズ。同じ動物ヒーローだ、よろしくな。俺は少し勘が鈍くてよ。お前らならあの怪獣の鱗が薄い所を見抜けんじゃないか? 何か所か教えてくれや。悪い結果にはしねぇよ」
 しかしその巨体がにやりと牙を剥きそう友好的に語り掛けるならば、ぽかんとした表情で見上げていた。
「犬猫のを見る機会は少なかったが、耳や尻尾が動く様子は見ていて楽しい……やはりモフモフだろうか。興味深い」
 乱暴な言葉遣いが目立つ彼らであれば、ああして黙れば可愛いものだとネフラはくすりと笑う。
 しかしいつまでの和んでばかりいられないと、その表情を引き締めるのだ。


「街がここまで破壊されてれば遠慮もいらねぇな!」
 ネフラの指示により小火器を放ち注意を引くミュータント・アニマルズ――彼らに反応し眼前の巨大化オブリビオンが視線を逸らした一瞬の隙をつき、牙印は再び肉薄する。
 巨大化した己が全力で大地を蹴ればコンクリートは割れ、少なからず街は破壊されてしまうだろう。
 しかしここまで破壊が進めばそれはもはや些事だと、牙印は怒りを抑えること無く爆発させるのだ。
 接敵した牙印に対し反射的に振るわれる巨大な拳――黒き瘴気を纏ったその一撃を潜り抜ければ、牙印はそのままオブリビオンへを抱き抱えるように腕を回す。

 それは所謂ベアハッグ――己が怒りに身を任せ、己が全力で以って引き締められるその拘束からは決して逃れられない。
 いかにその怪獣が無敵とも思われる強固な鱗に身を包まれようとも、怪力で以って抑え込まられればそれは無意味。
 その怪力に対抗出来るのは……それ以上の怪力だけなのだから。

「な、にっ!?」
 しかし牙印がそのオブリビオンの無力化を確信したその瞬間――彼が抑え込む巨獣の姿が一回り大きく膨らんでいくではないか。
 それは同じくバイオモンスターであった己と同じ能力……全力で以って締め上げ続ける牙印は――しかしその表情に焦りの色を浮かべてはいなかった。
 何故ならば彼は決して独りでは無かったから――この戦場に共に挑む頼りになる友の存在を忘れてはいないのだから。

「今だぜ、ネフラ!」
「流石だ、牙印殿」
 その白き肌に血紋を浮かべ、ネフラは紫電と共に刺剣を突き出す。
 バチバチと空気を走る雷を纏い、籠められた電磁気力により彼女の掌から撃ち出されるのは刺剣の刀身。
 それこそが雷電の如き神速の一撃――電激血壊(ブリッツ・ブラッド・ブレイカー)だ。

「さあ、大輪の血花を咲かせるが良い」
 空気を引き裂き轟音と共に突き進む白熱化した刀身は狙いすました“一枚の鱗”を的確に貫く。
 大輪の如き紅が花開けば――辺りに空気を振るわせるほどの唸声が響き渡った。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​

イメルダ・スキュアリエル
※アドリブや連携歓迎ですわ〜!

クッソデケェ怪獣さん、ごきげんよう!秘密結社スナークがカチコミに来ましたわよ〜!!
幽霊船を【出航】させ、〈騙し討ち〉のようにゴーストに銃撃させつつエントリーですわ

なーんとなく親近感のわく動物さん、お手伝いしますわね
同類のよしみってやつですの多分
幽霊船の風で治療しつつ、牽制しつつ
その間に弱点を教えて頂ければ、そこにわたくしでもゴーストのでも〈誘導弾〉をブチ込みに行きますわ(舵輪ぶんぶん)


黒木・摩那
こんにちわ。猟兵です。

ミュータント・アニマルズということだけど、どことなくアルダワのケットシーを思い出させますね。
これだけ大きいと手数が必要ですから、アニマルズ達の協力はありがたいです。

鱗の丈夫さが売りとのことですが、衝撃はどうでしょうか。

ヨーヨー『エクリプス』で戦います。
怪獣の尻尾にヨーヨーを絡めて、UC【獅子剛力】を発動します。
それから怪獣を大車輪で回します。

回してる間にスマートグラスで怪獣の鱗の隙間を確認【情報収集】。
トドメに地面に頭から叩きつけます。
そして、アニマルズ達に隙間の情報を伝えて、攻撃してもらいます。

いざ、スナーク参上! でした。




「グルゥォオオオオオオ!」
 全てを跳ね返すはずの鱗――そのうちの一つを貫かれた巨獣は、ぼたぼたと建物一つを紅に染め上げるほどの血潮を吐き出しながら苦悶の声をあげる。
 彼の怒号に呼応するかのように、あふれ出る瘴気は次々と獣の姿を形どる。
 それは巨大化オブリビオンの分体――危機的状況に膨れ上がる獣の破壊衝動に応えるように生み出された存在。
「キリが無いニャ!」
「それでもやるしか無いワン!」
 次々と溢れかえる獣に対抗するミュータント・アニマルズであったが、しかし巨獣ほどでは無いにしてもその強靭な鱗に守られた獣を討つことは容易では無い。
 増え続ける傷にその表情を歪めながらも、しかし確固たる信念と共にこの戦場に挑む彼らは、決してその場を引くという選択肢を持っていなかった。

「クッソデケェ怪獣さん、ごきげんよう! 秘密結社スナークがカチコミに来ましたわよ~!!」
 そんな鬱屈とした空気を吹き飛ばすかのように、突如として現れた“巨大な幽霊船”を操るイメルダ・スキュアリエル(好きな言葉は濡れ手で粟・f26513)はその幽霊船そのものを巨獣へと突撃させる。
 見るからに幽霊船然とした不吉な木造船はしかしその外観に反し強靭な鱗に守らた巨獣に負けることなくその巨体を吹き飛ばす。
 そうして小さな獣たちを“轢き潰した”ながらミュータント・アニマルズたちの下へとドリフトで駆けつけるのだ。

「なーんとなく親近感のわく動物さん、お手伝いしますわね……さぁ、皆様、準備はよろしくて?」
「だ、大丈夫だニャ……」
「この状況、本当に大丈夫かゾウ?」
 呆然としている様子のミュータント・アニマルズを幽霊船のゴーストたちは問答無用で積み込んでいく。
 パニック映画さながらの光景に戸惑うものの、しかし幽霊船が宙を進み風を感じる度に傷が癒えていく様子を感じれば、このおどろおどろしい姿の者たちが味方であることを察し、落ち着きを取り戻すのだ。

「こんにちわ。猟兵です」
「猟兵、かワン?」
 そんな様子のミュータント・アニマルズに対し、幽霊船に同乗していた黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は軽やかに声をかける。
 その冷静沈着とした雰囲気に反し、彼女の脳内ではアルダワ魔法学園に住まうケットシーとミュータント・アニマルズの姿を重ね、朗らかに和んでいた。
 しかし先ほどの衝撃により幽霊船に吹き飛ばされていた巨獣が再び雄たけびをあげれば、そうしている場合では無いと気を引き締めるのだ。

「さて……鱗の丈夫さが売りとのことですが、衝撃はどうでしょうか」
 幽霊船の上から斉射を行なうミュータント・アニマルズにイメルダと配下のゴーストたちを尻目に、摩耶は怒り狂う巨獣を見下ろす。
 そんあ彼女が握るのは、超可変ヨーヨー『エクリプス』――かつて戦争で手に入れたそのハイテクヨーヨーを手に、摩耶は戦場へとその身を躍らせる。
「わたくしもブチ込みに行きますわよ!」
 幽霊船から飛び降りた摩耶の存在から注意を逸らすように、イメルダは斉射を行ないながら幽霊船を操る。
 振るわれる拳を巧みな舵輪さばきで避けながら飛び交う幽霊船――そうした脅威に巨獣が視線を取られていく中、摩耶はその足元へと滑り込んでいた。

「接地、反転。アンカー作動……力場解放!」
 エクリプスが絡みついたのは、巨大化オブリビオンの背後に悠然と横たわる立派な尾。
 その尾に巻き付いたかと思えば彼我の圧倒的体格差をものともせず、悠然と持ち上げて見せるではないか。
 周囲の建物に右へ左へと叩きつけられる。
 そうしている間にもスマートグラス経由にて幽霊船上のミュータント・アニマルズたちと情報を共有した摩耶は狙いすました痛撃を与えるべく、その糸を操るのだ。

「これで、トドメ!」
 巨獣を脳天から大地へと叩きつける。
 そびえ立つ巨大な破片が強靭な鱗を貫いたかと思えば、辺りに“何か”が轟音と共につぶれるような音が響く。

 周囲を静寂が包んだ後――地響きと共に巨獣は大地に伏す。
 数瞬の後――歓声が街を包むのであった。

「いざ、スナーク参上! でした」

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​




第2章 ボス戦 『ドン・ガルシア』

POW   :    巨怪君臨
【禁断の研究】に覚醒して【首のない巨人型バイオモンスター】に変身し、戦闘能力が爆発的に増大する。ただし、戦闘終了まで毎秒寿命を削る。
SPD   :    捕食学習
自身の【変身したバイオモンスターの見えざる大口】が捕食した対象のユーベルコードをコピーし、レベル秒後まで、[変身したバイオモンスターの見えざる大口]から何度でも発動できる。
WIZ   :    可愛い子供達
【かつて量産した強化人間やバイオモンスター】の霊を召喚する。これは【銃火器】や【ユーベルコード】で攻撃する能力を持つ。
👑11
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種別『ボス戦』のルール
 記載された敵が「1体」出現します。多くの場合、敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」の戦闘方法で反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功🔵🔵🔵
 成功🔵🔵🔴
 苦戦🔵🔴🔴
 失敗🔴🔴🔴
 大失敗[評価なし]

👑の数だけ🔵をゲットしたら、次章に進めます。
 ただし、先に👑の数だけ🔴をゲットしてしまったら、残念ながらシナリオはこの章で「強制終了」です。

※このボスの宿敵主は音取・金枝です。ボスは殺してもシナリオ終了後に蘇る可能性がありますが、宿敵主がボス戦に参加したかつシナリオが成功すると、とどめを刺す事ができます。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

グラナト・ラガルティハ
創造主と言うのはえてして傲慢なものだが。
こやつもまた同じだな…。
自分で作った命に反旗を翻されて攻撃されるなどある意味お似合いな末路かもしれんが。

可愛い子供達なここにいるダークヒーロー達と同じ生まれだろうがすでに霊かならば俺の炎で送ってやろう。
UC【柘榴焔】を【属性攻撃】炎で強化【破魔】の力を込めて焼き払う

さぁ、お前達。俺が戦っている時間は上手く使え。
お前達の望み必ず叶えて見せろ。




「やったニャ!」
「……凄いワン」
「僕たちの力じゃないゾウ」
 その身を伏せる巨獣は大地を揺らし、辺りに地響きが広がる。
 猟兵たちによる活躍により街を破壊していた巨獣を討つことが出来た――そのことにミュータント・アニマルズたちもまた喜びの声をあげる。
 しかしその喜びは長くは続かなかった……何故ならば新たなる敵――この事件の黒幕である猟書家、ドン・ガルシアが現れたのだから。

「誰かと思えば逃げ出した実験体たちか……せっかくの巨大化バイオモンスターと比べれば大した役にも立たんが、実験のサンプルくらいにはなるか」
 葉巻を手に悠然と歩くドン・ガルシア――その背後に群れるように現れる半透明の亜人たちは、かつてミュータント・アニマルズたちと同様に生み出されたバイオモンスターたち。
 共に逃げ出すことの出来なかった仲間たちを見つめ、必ず討つという覚悟を以って望んでいたミュータント・アニマルズたちとて、思わず気圧されざるを得ない。
 かつての創造主に歯向うことは、こうまでも絶望的なものなのか。
 そう彼らが唇を噛み締める中、静かな――だが力強い声が木霊する。

「創造主と言うのはえてして傲慢なものだが、こやつもまた同じだな……」
 不愉快なものを見たかのように眉を顰める男――グラナト・ラガルティハ(火炎纏う蠍の神・f16720)はかつて生きた世界を思い出していた。
 命を生み出す者は、何故こうも傲慢なものなのか。
 であるならば……静かな怒りを胸に――神であるグラナトは、己が使命を果たすのみ。

「――俺の炎で送ってやろう」
 グラナドが握るは、どこか神々しき炎。
 猛々しく燃え上がる炎は、吹きすさぶ風を意にも返さず煌々と燃え上がる。
 それでいて複雑に絡み合い生き物のように蠢く炎は悲しきバイオモンスターの霊たちを飲み込んでいくではないか。

「柘榴が如く燃えよ」
 紅蓮の炎は白く輝き、燃えるはずの無い霊たちを塵へと変えていく。
 それは霊を鎮める荘厳なる神聖の炎。 
 戦の神としてとして与える――勇み戦った者への慈悲なる炎だ。

「さぁ、お前達。俺が戦っている時間は上手く使え……お前達の望み必ず叶えて見せろ」
 忌々し気に葉巻を吐き捨てるドン・ガルシアを尻目に、グラナドはミュータント・アニマルズたちへと向き合い声をかける。

 抗えと。
 戦士たれと。
 望みは己が手で勝ち取るものなのだと。

 そう鋭く視線を向けるグラナドに対し、ミュータント・アニマルズは感じ入ったかのように静かに首肯するのだ。

 今、事件は佳境を迎えようとしていた。

大成功 🔵​🔵​🔵​

黒木・摩那
さぁ、いよいよボスのお出ましです。
どかんとカチコミいきますよ。

ですが、さすがはボスだけあって、手数が多いです。
ここはミュータント・アニマルズ達もいますから、是非とも協力してもらいましょう。

ミュータント・アニマルズと共にUC【逆境の結束】を発動。
ボスに対する遠慮や圧を押し飛ばして、一緒に親分のお命を頂戴しましょう。
今こそ長ドスの使いどきです。

自分もアニマルズと共に魔法剣『緋月燭欄』で戦います。
【ダッシュ】で懐に入って、【先制攻撃】からの【衝撃波】【重量攻撃】の重い一撃をドンに喰らわせます。




「さぁ、いよいよボスのお出ましです……どかんとカチコミいきますよ」
 眼前で広げられる敵猟書家――ドン・ガルシアとの闘いを見つめ、黒木・摩那(冥界の迷い子・f06233)は気を引き締める。
 敵の操る改造バイオモンスターたちは脅威……であるならば、こちらもまた手数が必要であろう。

「ミュータント・アニマルズ達よ、集いなさい。どんな困難にも立ち向かいましょう!」
 摩那はミュータント・アニマルズたちへと発破をかける。
 だがそれは決して単なる鼓舞では無い。
 摩那のUC――逆境の結束は意思を元にする仲間たちが集まるほどに己とその仲間たちを強化するUCなのだ。
 猟兵たちの活躍により決意を新たにしたミュータント・アニマルズたちは、その異能による強化を享受し、戦場へと立ち向かう。
 彼らとて、唯守られる気など毛頭無いのだから。

「よっしゃあ! タマ取ったるニャァ!」
「負けるわけにはいかない……ワン」
「僕も行くゾウ」
 長ドスを振り回し、引き金を引き続け……ミュータント・アニマルズたちは己が創造主が操るバイオモンスターたちを屠る。
 摩那の操るUCによって強化された彼らの働きは他のバイオモンスターたちとは一線を画し、次々と戦果を挙げていくではないか。
 その様子を興味深そうに見つめていたドン・ガルシアは、その手の葉巻を投げ捨てるとついに戦場へとその足を踏み入れた。

「面白いな……俺の知らぬ能力でも得たのか、死んでも構わんと思っていたが――しっかりとサンプルとして持ち帰ることにしようか」
 そうふてぶてしく笑うドン・ガルシアは、その手に握る怪し気な注射器を己が首に突き刺す。
 流し込まれる薬液が彼の体内で脈動したかと思えば、その体躯は一回り、二回りと急激に変貌していくではないか。
 みちり、みちりと異音を響かせながら変化するドン・ガルシアが変化するは――首無しの巨人。
 禁断の研究によりその姿を変えた彼は、自らすらバイオモンスターへと変化して見せたのだ。

「さぁ、一緒に親分のお命を頂戴しましょう」
 突如として変貌したその禍々しい姿にミュータント・アニマルズたちが気圧される中、摩那は愛用の魔法剣――緋月絢爛を手に接敵する。
 それは強化された身体能力だからこそ実現可能な神速の一撃――変化したばかりのドン・ガルシアに対し先の先を取り、懐に飛び込んだ彼女はその手に握る刃をするりと滑らせる。

 細剣とは思えない衝撃が辺りに響くと――大地に紅の華が咲く。

大成功 🔵​🔵​🔵​

ネフラ・ノーヴァ
引き続き牙印(f31321)と共に

ああ、締めは派手にいこうじゃないか。

牙印の攻撃に次いで隙を狙う。
アニマルズに危害が及ばないよう気を配っておこう。

ドン・ガルシア、大層な能力をお持ちのようだ。刺剣の相手など容易いと思われるか?
だがこの剣、刺すだけのものではない。UC瀉血剣晶、赤刃の長剣と成れば斬撃をお見舞いしよう。
先の怪獣のように強固な鱗を持たぬ巨躯ならば有効だろう。

腹の傷?心配無用、大丈夫だ、すぐに塞がるよ。


黒田・牙印
ネフラ(f04313)と共に

・ドン・ガルシア。所謂マッドサイエンティスト風味の猟書家ってやつだな。
さぁて、ネフラ。血の花であいつを飾って骸の海に流してやろうぜ。

・アニマルズ、今回も頼らせてもらうぜ。いいか、アイツは巨人に変身して自己強化できるが、それは奴の寿命を縮める諸刃の剣だ。ならば、
可能な限りの火力を「引き撃ち」でぶつけて時間を稼いでくれ。強さか寿命かの二択を常に押し付けつつ戦えば活路はあるぜ。後は俺らに任せな。

・捕食学習を併用してくるだろうがそうはさせねぇ。巨人ガルシアを地形に見立て、見えない大口ごと【爆撃拳】で打ち砕いてやる。
ネフラ、隙は作った。俺を壁にしてキツイのを食わらしてやりな!




「ぐぅうう、貴様ぁ!」
 その身体からどくどくと流れ落ちる血潮を見下ろし、首無しの巨人へとその身を変えたドン・ガルシアは猛る。
 そこには先ほどまで静かに葉巻を吹かしていた優雅な姿は存在せず、唯々狂気と暴力に狂う異形の姿が存在した。

「さぁて、ネフラ。血の花であいつを飾って骸の海に流してやろうぜ」
「ああ、締めは派手にいこうじゃないか」
 大気を振るわせるような怒声が響く中、気圧されること無く戦場に優雅に歩く姿が存在した。
 先に声をかけたのっはミュータント・アニマルズたちと同様、二足歩行の獣といった様相のバイオモンスター――黒田・牙印(黒ワニ・f31321)だ。
 そんな異形の快男児と共に歩き、信頼と共に拳を合わせるのはネフラ・ノーヴァ(羊脂玉のクリスタリアン・f04313)――羊脂玉の髪をたなびかせながら余裕綽々とばかりに微笑を浮かべる。
 二人に気圧された様子など欠片も無い……。
 
 何故ならばこの程度の修羅場など、いくらでも潜ってきたのだから。
 何故ならば頼りになる仲間が共に歩んでくれるのだから。

「アニマルズ、今回も頼らせてもらうぜ。いいか、時間を稼いでくれ!」
 異形の姿に気圧されていたミュータント・アニマルズたちもまた、牙印の鼓舞により我に返る。
 捕まれば唯ではすまないことが見て取れる異形の巨人――であるならば距離を取るしかないと、牙印の指示を受けアニマルズは銃火器により応戦する。
 ここが正念場だとばかりに全てを吐き出す勢いで放たれ続ける鉛の雨は、その巨体へと突き刺さる。
 先ほどまでの猟兵たちの攻撃と比べ、そのダメージは見るからに浅い。
 しかし苛立たし気に注意を引く程度の効果はあり、安全圏から続けられるその攻撃は牽制となる程度の威力は存在するのだ。

「よっしゃあ! 後は俺らに任せな!」
 そうした攻撃を続けていく中、ドン・ガルシアの動きは段々と鈍く変化していく。
 それは禁断の研究により行なわれていた強制的な変化――ゆえに強大な力を得る反面、副作用としてその身体もまた蝕み続けるのだ。
 その諸刃の剣の切れ味は凄まじく、オブリビオンたるドン・ガルシアとて、いつまでも使い続けられるものでは無いのだから。

「大地ごと破壊してやるぜ!」
 そうした変化を冷静に見つめ、牙印はここぞというタイミングで前へと出る。
 その拳を全力で握り、その全身を引き絞り拳を振りかぶる。
 そうして振り下ろされる拳こそ、爆撃拳――体重と共に振り下ろされるシンプルな一撃をUCの域まで到達させた必殺の拳なのだ。
 振り下ろされた拳は首無しの巨人へと突き刺さる。
 轟音と共に地面へと叩きつけられる首無しの巨人は衝撃共に大地へ伏し、その勢いは直撃をしていない大地すら砕いて見せるではないか。
 体格差をものともせず叩き伏せた牙印は、今だとばかりに共に戦場に挑む共へと声をかける。
「ネフラァ! 隙は作ったぜ!」
 そうした声に応えるように、牙印を壁としてドン・ガルシアの死角からネフラが飛び出すのだ。

「我が血の刃、受けるがいい……」
 ネフラが引き抜くは己が腹へと突き刺さっていた細剣――血飛沫と共に引き抜かれたその刃は血潮をその身に纏い赤刃の長剣へと姿を変える。
 瀉血剣晶――紅を纏い封印を解かれたその刃は、倒れ伏す首無しの巨人の胸へと突き刺さった。

 あふれ出る紅は華を咲き、辺り一面へと花弁を広げる。
 吹き出る飛沫で頬を汚しながら、ネフラはとどめとばかりにその刃をねじ込むのだ。

 二度、三度と首無しの巨人は痙攣した後――静かにその動きを止める。
 猟書家――ドン・ガルシアは静かにその身本来の姿を取り戻し、そして骸の海へと還っていくのであった。

大成功 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​



最終結果:成功

完成日:2021年03月13日


挿絵イラスト